JP2017056586A - 画像形成装置および画像形成システム - Google Patents
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Abstract
【課題】画像形成装置と外部装置との復帰タイミングの相違に起因する不要な通信エラーの発生を抑制する画像形成装置を提供する。【解決手段】画像形成装置は、外部装置との間で信号を遣り取りする通信インターフェイスを含む本体制御部と、第1の電源系統を介して本体制御部に電力を供給するとともに、第2の電源系統を介して外部装置に電力を供給する電源装置とを備える。電源装置は、動作モードに応じて、第1の電源系統および第2の電源系統を介した電力供給の開始または停止が選択される。本体制御部は、第1の電源系統を介した電力の供給が開始されると、外部装置と通信を確立する通信確立手段と、通信が確立された後、外部装置からの信号を受信できない場合に、通信エラーを検出する検出手段とを含む。検出手段は、第1の電源系統を介した電力の供給が開始された後、所定期間の間は、通信エラーの検出を無効化する。【選択図】図7
Description
この開示は、画像形成装置に関し、より特定的には、画像形成装置の通信制御に関する。
地球環境問題などの観点から、電気機器の省電力化が求められている。画像形成装置も省電力化を実現するために、一定時間画像形成動作を行っていない場合に消費電力の少ない省電力モードに移行する。省電力モードでは、特定のデバイス以外は、電力供給を遮断されている。
近年、さらなる省電力化の観点から、この省電力モードへ移行する一定時間が短くなり、省電力モードへ移行した直後に省電力モードから復帰する機会が増えている。そのため、省電力モードから復帰してから画像形成を行うまでの時間(ウォームアップタイム)を短くすることが、以前にもまして求められている。
ウォームアップタイムの短縮に関し、特開2005−14595号公報(特許文献1)は、複数の自動原稿搬送装置と接続された画像形成装置において、予め定められた優先順位に基づいて各自動原稿搬送装置との通信を行なう技術を開示している。
また、特開2014−202995号公報(特許文献2)は、画像形成装置が外部装置との接続有無を記憶し、この記憶情報に応じて両者の初期通信接続を制御する技術を開示している。具体的には、省電力モードから復帰すると、画像形成装置は、省電力モード移行前に後処理装置(外部装置)と接続されていたかを確認する。接続されていなかった場合、画像形成装置は後処理装置との初期通信確認回数を減らす。
また、特開2014−151491号公報(特許文献3)は、装置制御部とエンジン制御部との間に、通信線とは別に信号線を設ける構成を開示している。具体的には、特許文献3は、電源が投入された際に、通信処理と並行して、信号線を介して装置制御部側からエンジン制御部側に電源が投入されたことを通知する技術を開示している。
しかしながら、特許文献1〜3に開示される技術では、画像形成装置は、外部装置と復帰タイミングを揃えるため、外部装置への電源供給が開始されるのを待ってから画像形成に必要なウォームアップ動作を行なう。そのため、ウォームアップタイムが長くなり、画像形成装置のユーザに不利益を与えることがある。
本開示は、上記のような問題を解決するためになされたものであって、ある局面における目的は、画像形成装置と外部装置との復帰タイミングの相違に起因する不要な通信エラーの発生を抑制する画像形成装置を提供することである。さらに他の局面における目的は、従来よりウォームアップタイムを短縮できる画像形成装置を提供することである。
ある局面に従うと、外部装置と接続可能な画像形成装置が提供される。外部装置は、外部装置との間で信号を遣り取りする通信インターフェイスを含む本体制御部と、第1の電源系統を介して本体制御部に電力を供給するとともに、第1の電源系統とは異なる第2の電源系統を介して外部装置に電力を供給する電源装置とを備える。電源装置は、動作モードに応じて、第1の電源系統および第2の電源系統を介した電力供給の開始または停止が選択されるように構成される。本体制御部は、第1の電源系統を介した電力の供給が開始されると、外部装置との間で双方向の通信を確立する通信確立手段と、外部装置との間で通信が確立された後、外部装置からの信号を受信できない場合に、通信エラーを検出する検出手段とを含む。検出手段は、第1の電源系統を介した電力の供給が開始された後、所定期間の間は、通信エラーの検出を無効化する。
好ましくは、所定期間は、第1の電源系統を介した電力供給の開始とともに開始する。
好ましくは、所定期間は、外部装置との間で通信が確立されると開始する。
好ましくは、所定期間は、外部装置との間で通信が確立されると開始する。
好ましくは、電源装置は、第2の電源系統の電圧値を測定する測定手段を含む。所定期間は、第2の電源系統の電圧値が所定の閾値電圧を下回ると開始する。
好ましくは、所定期間は、第2の電源系統を介した電力供給が開始されると終了する。
好ましくは、検出手段は、第1の電源系統を介した電力の供給が開始されるまでに、直近の電力供給の停止から所定時間以上かかった場合に、所定期間の間であっても、通信エラーの検出を有効化する。
好ましくは、検出手段は、第1の電源系統を介した電力の供給が開始されるまでに、直近の電力供給の停止から所定時間以上かかった場合に、所定期間の間であっても、通信エラーの検出を有効化する。
好ましくは、第1の電源系統を介した電力の供給が開始されると、外部装置との通信の確立とは独立して、画像形成に必要な処理を開始できる状態にするためのウォームアップ動作を開始する。
好ましくは、画像形成結果を出力可能な排出部をさらに備える。外部装置は、後処理装置を含む。本体制御部は、取得した印刷ジョブから画像形成結果の出力先が排出部または後処理装置であるかを判断し、後処理装置との通信を再び確立するまでに、ウォームアップ動作を完了した場合に、画像形成結果の出力先が排出部である印刷ジョブを、画像形成結果の出力先が後処理装置である印刷ジョブよりも優先的に実行する。
好ましくは、画像形成結果を出力可能な排出部をさらに備え、外部装置は、後処理装置を含む。本体制御部は、取得した印刷ジョブから画像形成結果の出力先を排出部または後処理装置であるかを判断し、後処理装置との通信を再び確立するまでに、ウォームアップ動作を完了した場合に、画像形成結果の出力先が後処理装置であって、かつ、後処理を行なわない印刷ジョブの入力を受けた場合に、画像形成結果の出力先を排出部に変更する。
好ましくは、外部装置は、後処理装置、自動原稿搬送装置、入力装置、給紙装置のうち少なくとも1つを含む。
他の局面に従うと、外部装置と、外部装置と接続可能な画像形成装置とを備える画像形成システムを提供する。画像形成装置は、外部装置との間で信号を遣り取りする通信インターフェイスを含む本体制御部と、第1の電源系統を介して本体制御部に電力を供給するとともに、第1の電源系統とは異なる第2の電源系統を介して外部装置に電力を供給する電源装置とを含む。電源装置は、動作モードに応じて、第1の電源系統および第2の電源系統を介した電力供給の開始または停止が選択されるように構成される。本体制御部は、第1の電源系統を介した電力の供給が開始されると、外部装置との間で双方向の通信を確立する通信確立手段と、外部装置との間で通信が確立された後、外部装置からの信号を受信できない場合に、通信エラーを検出する検出手段とを有する。検出手段は、第1の電源系統を介した電力の供給が開始された後、所定期間の間は、通信エラーの検出を無効化する。
好ましくは、外部装置は、後処理装置、自動原稿搬送装置、入力装置、給紙装置のうち少なくとも1つを含む。
他の局面に従うと、画像形成システムは、外部装置と、外部装置と接続可能な画像形成装置とを備える。画像形成装置は、外部装置との間で信号を遣り取りする通信インターフェイスを含む本体制御部と、第1の電源系統を介して本体制御部に電力を供給するとともに、第1の電源系統とは異なる第2の電源系統を介して外部装置に電力を供給する電源装置とを含む。電源装置は、動作モードに応じて、第1の電源系統および第2の電源系統を介した電力供給の開始または停止が選択されるように構成される。本体制御部は、第1の電源系統を介した電力の供給が開始されると、外部装置との間で双方向の通信を確立する通信確立手段と、外部装置との間で通信が確立された後、外部装置からの信号を受信できない場合に、通信エラーを検出する検出手段とを有する。検出手段は、第1の電源系統を介した電力の供給が開始された後、所定期間の間は、通信エラーの検出を無効化する。
一実施形態に従う画像形成装置によれば、画像形成装置と外部装置との復帰タイミングの相違に起因する不要な通信エラーの発生を抑制する。
以下、この発明の実施形態について図面を参照しながら詳細に説明する。なお、図中同一または相当部分には同一符号を付し、その説明は繰り返さない。
[画像形成システムの構成]
図1は、実施形態に従う画像形成システムの構成を説明する図である。図1に示されるように、画像形成システム1は、外部装置と、外部装置と接続可能な画像形成装置10とから構成される。外部装置として、たとえば、給紙カセット50と、後処理装置60と、自動原稿搬送装置70と、入力装置80とが図示されている。
図1は、実施形態に従う画像形成システムの構成を説明する図である。図1に示されるように、画像形成システム1は、外部装置と、外部装置と接続可能な画像形成装置10とから構成される。外部装置として、たとえば、給紙カセット50と、後処理装置60と、自動原稿搬送装置70と、入力装置80とが図示されている。
画像形成装置10は、スキャナー12と、プリントエンジン14と、排出部16と、本体制御部100と、通信モジュール130と、電源装置150とを含む。スキャナー12は、原稿を読み取って画像データを本体制御部100へ出力する画像読み取り部である。プリントエンジン14は、画像データを用紙(記録材)に形成する。排出部16は、プリントエンジン14によって画像形成された用紙を排出する。
給紙カセット50は、給紙制御部52を備える。給紙制御部52は、記録材のサイズおよび記録材の有無に関する情報を本体制御部100に出力する。
後処理装置60は、後処理制御部62と、ステープル処理部64と、パンチ処理部66と、折り処理部68とを備える。ステープル処理部64は、画像が形成された用紙に対して、ステープル処理を行なう。パンチ処理部66は、用紙に対してパンチ処理を行なう。折り処理部68は、用紙に対して各種の折り処理を行なう。具体的には、後処理制御部からの指示に従って、ステープル処理部64、パンチ処理部66および折り処理部68は、用紙に対して所定の位置にステープル止めをしたり、複数穴のパンチ処理を行なったり、中折りにしたりといった後処理が行なわれる。
自動原稿搬送装置70は、搬送制御部72と、原稿が積載される原稿トレイ74とを備える。搬送制御部72は、本体制御部100から送信される制御信号に基づいて、カセットに収容された用紙を搬送路(不図示)に沿ってプリントエンジン14に搬送する。
入力装置80は、入力制御部82とタッチパネル84とを備える。タッチパネル84は、画像形成装置10の状態を表示するとともに、ユーザからの各種入力を受け付ける。入力制御部82は、タッチパネル84に入力された内容を本体制御部100へ送信する。
図2は、実施形態に従う画像形成装置および外部装置への電力供給について説明する図である。図2に示されるように、電源装置150は、本体制御部100と通信モジュール130と電気的に接続される。さらに、電源装置150は、給紙制御部52と、後処理制御部62と、搬送制御部72と、入力制御部82と端子Te1を介して電気的に接続される。電源装置150は、接続される各デバイスに電力を供給する。
画像形成装置10は、画像形成を行なう通常モードと、通常モードよりも消費電力の少ない省電力モードとを少なくとも備える。本体制御部100は、一定時間画像形成などのジョブを行わなかった場合に、省電力モードに移行する。
電源装置150は、画像形成装置10の動作モードに応じて、電力を供給するデバイスを変更する。本例では、たとえば、通常モードにおいて、電源装置150は、本体制御部100からの指示を受け、電源装置150に接続される全てのデバイスに電力を供給する。
一方、省電力モードにおいて、電源装置150は、本体制御部100からの指示を受け、通信モジュール130および入力制御部82に電力を供給する。すなわち、省電力モードにおいて、電源装置150は、本体制御部100と、給紙制御部52と、後処理制御部62と、搬送制御部72とに対して電力の供給を停止する。
次に、通信系統について説明する。図3は、実施形態に従う画像形成装置と外部装置との通信系統を説明する図である。本体制御部100は、後述する通信インターフェイス(I/F)110を介して、通信モジュール130と、給紙制御部52と、後処理制御部62と、搬送制御部72と接続される。また、通信モジュール130は、本体制御部100と、電源装置150と、入力制御部82と、情報処理端末90と端子Te2またはアンテナ(不図示)を介して接続される。
通信モジュール130は、画像形成装置10が省電力モード状態である場合に、情報処理端末90から印刷ジョブの入力を受けたとき、あるいは、入力装置80から何らかの入力を受けたときに、電源装置150に制御信号を送信する。電源装置150は、通信モジュール130から制御信号の入力を受け、本体制御部100に対して電力の供給を開始する。その結果、画像形成システム1は、省電力モードから通常モードへ復帰する。
図4は、実施形態に従う本体制御部のハードウェア構成および各デバイスとの接続を説明する図である。図4において、実線は電源ライン、破線は通信ラインを表す。本体制御部100は、その主要な制御要素として、CPU(Central Processing Unit)102と、RAM(Random Access Memory)104と、ROM(Read Only Memory)106と、プリント処理部108と、通信インターフェイス(I/F)110と、補助記憶装置112と、スキャナー処理部114と、画像処理部116とを含む。
CPU102は、後述するROM106などに記憶されたプログラムを読み出して実行することで、画像形成システム1の全体処理を実現する。なお、CPU102は、マイクロプロセッサ(Microprocessor)、FPGA(Field Programmable Gate Array)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、DSP(Digital Signal Processor)およびその他の演算機能を有する回路のいずれであってもよい。
RAM104は、典型的には、DRAM(Dynamic Random Access Memory)などであり、CPU102がプログラムを動作するために必要なデータや画像データを一時的に記憶する。したがって、RAM104は、いわゆるワーキングメモリとして機能する。
ROM106は、典型的には、フラッシュメモリなどであり、CPU102で実行されるプログラムや、画像形成システム1の動作に係る各種設定情報を記憶する。
プリント処理部108は、プリントエンジン14を制御するためのロジックであり、プリントエンジン14に対して、形成すべき画像(原稿画像)および付加情報などを出力する。
通信インターフェイス110は、画像形成装置10と各外部装置との間で信号を遣り取りするための通信インターフェイスである。通信インターフェイス110と各デバイスとの接続方法は、専用プロトコルまたは汎用プロトコルを用いて行われる。汎用プロトコルの例としては、USB(Universal Serial Bus)やPCIe(Peripheral Component Interconnect Express)バス等が挙げられる。また、通信インターフェイス110と各デバイスとは、アンテナ(不図示)を介して無線で接続されていてもよい。本体制御部100は、通信モジュール130を介して、パーソナルコンピュータなどの情報処理端末90へデータを送信し、あるいは、情報処理端末90からデータを受信する。
補助記憶装置112は、いわゆるボックス機能を提供するものであり、典型的には、ハードディスクなどで構成される。この補助記憶装置112は、比較的大容量のデータを不揮発的に格納することができ、画像形成システム1で利用される画像データを記憶する。
スキャナー処理部114は、スキャナー12における読取処理を制御するロジックであり、スキャナー12によって読み取られたデータに対して、各種処理(前処理やノイズ除去処理など)を行なうことで画像データを生成する。
画像処理部116は、スキャナー12で読み取られた画像データや画像形成装置10に入力された画像データに対して、プリント処理に向けられた各種の画像処理を行なう。
次に、電源装置150について説明する。電源装置150は、測定部152と電源制御部154とを備える。測定部152は、各デバイスに電力を供給する電源ラインの電圧値を測定する。電源制御部154は、各デバイスへの電力供給の開始および停止を制御する。
図2に示されるように、本体制御部と各種外部装置との電源系統は異なる。本願出願人は、ある局面において、電源系統が異なることによって画像形成システム1に不要な通信エラーが生じていることに着目した。具体的には、画像形成システム1が省電力モードへ移行した後すぐに省電力モードから復帰すると、本体制御部および各種外部装置の復帰タイミングが異なることがある。そのため、本体制御部は、各種外部装置との通信を確立することができず、不要な通信エラーを検出する。以下、両者の復帰タイミングが異なる理由の一例を、図5および図6を用いて説明する。
図5は、実施形態に従う電源装置の電力供給方法について説明する図である。図5に示されるように、電源装置150は、電源制御部154と、交流電源160と、リレー部162,172と整流回路164,174と,平滑コンデンサ166,176と、安定化回路168,178とを備える。電源制御部154は、リレー部162,172と安定化回路168,178が有するスイッチング素子(不図示)と電気的に接続されており、各デバイスのオンオフ制御を行なう。
交流電源から出力される交流電圧は、整流回路164,174を経て直流電圧へと変換される。変換された直流電圧は、平滑コンデンサ166,176によって平滑化される。さらに、平滑化された電圧は、安定化回路168,178を経て所定の電圧となる。具体的には、電源制御部154は、安定化回路168,178が有するスイッチング素子のデューティー比(1周期あたりのオン時間の割合)を制御することによって所定の電圧を得る。本例において、安定化回路168は24Vの電圧を出力し、安定化回路178は5Vの電圧を出力する。電源装置150は、これら24V電源系統および5V電源系統を介して画像形成装置10および外部装置の各種デバイスに電力を供給する。
本例において、電源装置150は、24V電源系統を介して後処理制御部62に電力を供給し、5V電源系統を介して本体制御部100に電力を供給する。
平滑コンデンサ166と176との静電容量は異なる。したがって、リレー部162および172を同時にオフしたとしても、平滑コンデンサ166および176の残留電荷が消費されるまでの時間は異なる。すなわち、後処理制御部62および本体制御部100への電力供給を同時に停止したとしても、両者に供給される電圧値が0になるまでの時間は異なる。
図6は、実施形態に従う本体制御部および後処理制御部に供給される電圧の経時変化について説明する図である。図6において、「本体」は「本体制御部100」のことを表し、「FN」は「後処理制御部62」のことを表す。以下の図でも同様とする。
図6を参照して、時刻T0において、電源制御部154は、リレー部162,172をオンからオフにする。すなわち、時刻T0において、電源装置150は本体制御部100および後処理制御部62への電力供給を停止する。
時刻T10において、本体制御部100の供給電圧(本体制御部100が供給される電圧)は、Vthm(V)となる。本体制御部100は、供給される電圧値がVthm(V)以下となると、後処理制御部62を含む外部装置と通信のやりとりを行うことができなくなる。以下、本体制御部100の供給電圧がVthm(V)より大きい状態を本体制御部100がオン状態であるといい、本体制御部100の供給電圧がVthm(V)以下の状態を本体制御部100がオフ状態であるという。
時刻T11において、本体制御部100の供給電圧は、0(V)となる。電源装置150が電力供給を停止してから、後処理制御部62の供給電圧(後処理制御部62が供給される電圧)が0(V)になる時間よりも、本体制御部100の供給電圧が0(V)になる時間の方が短い。これは、平滑コンデンサ166の静電容量が平滑コンデンサ176の静電容量に比べて小さいためである。
時刻T11以前に、本体制御部100は電源装置150から電力供給を受けることは好ましくない。その理由は、平滑コンデンサ176の残留電荷が存在する間(時刻T0〜T11の間)に電源装置150から電力供給を受けた場合、本体制御部100は、RAM104に一時的に記憶された情報が消去されずに省電力モードから復帰する可能性があるためである。より具体的には、RAM104に一時的にエラー情報が記憶されていた場合、本体制御部100は、復帰後もエラー状態であると認識する可能性があるためである。したがって、たとえば、通信モジュール130が時刻T0〜T11の間に情報処理端末90から印刷ジョブを受けた場合、電源装置150は、直ちに本体制御部100への電力供給を開始しない。具体的には、電源装置150は、時刻T11より後に本体制御部100への電力供給を開始する。本例では、電源装置150は、時刻T12に本体制御部100への電力供給を開始する。
時刻T20において、後処理制御部62の供給電圧は、Vthf(V)となる。後処理制御部62は、供給される電圧値がVthf(V)以下となると、本体制御部100と通信のやりとりを行なうことができなくなる。以下、後処理制御部62の供給電圧がVthf(V)より大きい状態を後処理制御部62がオン状態であるといい、後処理制御部62の供給電圧がVthf(V)以下の状態を後処理制御部62がオフ状態であるという。
時刻T21において、後処理制御部62の供給電圧は、0(V)となる。本体制御部100と同様の理由で、後処理制御部62は、時刻T21以前に電源装置150から電力供給を受けることは好ましくない。したがって、電源装置150は、時刻T21より後に後処理制御部62への電力供給を開始する。本例では、時刻T22に後処理制御部62への電力供給を開始する。
以下に、電源装置150が平滑コンデンサ166,176の残留電荷がなくなった後に本体制御部100および後処理制御部62への電力供給を開始する制御方法例を説明する。電源制御部154は、測定部152によって測定される本体制御部100および後処理制御部62の供給電圧をモニタし、0(V)になった後に本体制御部100および後処理制御部62へそれぞれ電力供給を開始することができる。
別の局面において電源制御部154は、内部にタイマ(不図示)とメモリ(不図示)を備えてもよい。具体的には、メモリは、時刻T0〜T11間の時間(以下、「本体復帰時間」とも称する。)および時刻T0〜T21間の時間(以下、「後処理復帰時間」とも称する。)を予め記憶する。なお、これらの時間は各装置の設計段階で計算できる値である。電源制御部154は、タイマを用いて時刻T0からの経過時間をカウントする。電源制御部154は、時刻T0からの経過時間が、本体復帰時間を超えたときに本体制御部100への電力供給を開始し、後処理復帰時間を超えたときに後処理制御部62への電力供給を開始する。当該制御を行なうことによって、電源装置150は、平滑コンデンサ166,176の残留電荷がなくなった後に本体制御部100および後処理制御部62への電力供給を開始することができる。
図7は、実施形態に従う画像形成装置および後処理装置の状態の経時変化について説明する図である。なお、各図面間で共通する符号を付している部分については繰り返し説明を行なわない。
[関連技術]
図7(a)を参照して、時刻T0において、電源装置150は、本体制御部100および後処理制御部62への電力供給を停止する。時刻T10において、本体制御部100はオフ状態となる。
図7(a)を参照して、時刻T0において、電源装置150は、本体制御部100および後処理制御部62への電力供給を停止する。時刻T10において、本体制御部100はオフ状態となる。
本例において、平滑コンデンサ166の残留電荷が残っている時刻T101において、情報処理端末90は、通信モジュール130に印刷ジョブを送信するものとする。通信モジュール130は、印刷ジョブの入力を受けて電源装置150へ制御信号を送信する。電源装置150は制御信号の入力を受けて、平滑コンデンサ166の残留電荷がなくなる時刻T11より後の時刻T12において、本体制御部100への電力供給を開始する。
本体制御部100は、電源装置150から電力の供給が開始されると、後処理制御部62と通信を確立する。具体的には、本体制御部100は、後処理制御部62に接続要求信号を送信する。後処理制御部62は、接続要求信号を受け取ったことを示す返信信号を本体制御部100に送信する。本体制御部100は、当該返信信号の入力を受け、後処理制御部62との通信を確立したと判断する。
後処理制御部62は、当該返信信号の送信後も定期的に本体制御部100にモニタ信号を送信する。本体制御部100は、モニタ信号を監視する。本体制御部100は、モニタ信号が途切れた場合に、後処理制御部62からの通信が途絶えたと判断し、通信エラーを検出する。具体的には、本体制御部100は、後処理制御部62(外部装置)との間で通信が確立された後、後処理制御部62からの信号を受信できない場合に、通信エラーを検出する。
時刻T20において、後処理制御部62はオフ状態となる。後処理制御部62は、オフ状態になると、本体制御部100にモニタ信号を送信できなくなる。そのため、本体制御部100は、時刻T20より後の時刻T4において、後処理制御部62との通信が途絶えたと判断し、通信エラーを検出する。本例において、本体制御部100は、通信エラーを検出すると、後処理制御部62との通信が回復するまでの間、画像形成などの機能を制限する。
図7(a)に示すように、関連技術では、本体制御部100と後処理制御部62とのオフ状態になるタイミングおよびオン状態になるタイミングが異なるため、不要な通信エラーを検出してしまうという問題があった。この不要な通信エラーを検出しないために行われている既存の制御方法について、以下の図7(b)を用いて説明する。
図7(b)に示されるように、電源装置150は、時刻T22において、本体制御部100および後処理制御部62に電力供給を開始する。すなわち、電源装置150は、後処理制御部62をオン状態にできるまで、本体制御部100の電力供給を停止する。
本体制御部100は、オン状態となった後の時刻T3bにおいて、後処理制御部62と通信を確立する。
当該制御によれば、通信を確立した後に、本体制御部100は、不要な通信エラーを検出することはない。しかし、図7(b)に示される制御では、画像形成装置10のウォームアップ動作の開始時刻(時刻T22以降)が遅くなるという問題がある。
[通信エラーの無効化(その1)]
上記問題に鑑み、本例における本体制御部100は、不要な通信エラーが生じ得る期間を含む所定期間の間、通信エラーの検出を無効化する。その結果、画像形成装置10のウォームアップタイムを関連技術より短くすることができる。以下、通信エラーの無効化(その1)〜(その3)において当該所定期間をどう選択するのかについて、各所定期間の効果とともに説明を行う。
上記問題に鑑み、本例における本体制御部100は、不要な通信エラーが生じ得る期間を含む所定期間の間、通信エラーの検出を無効化する。その結果、画像形成装置10のウォームアップタイムを関連技術より短くすることができる。以下、通信エラーの無効化(その1)〜(その3)において当該所定期間をどう選択するのかについて、各所定期間の効果とともに説明を行う。
図7(c)は、実施形態に従う画像形成装置および後処理装置の状態の経時変化(その1)を説明する図である。図7(c)に示されるように、電源装置150は、時刻T12において、後処理制御部62よりも先に本体制御部100の電力供給を開始する。
本体制御部100は、時刻T12においてオン状態となる。本体制御部100は、電源装置150から電力供給が開始された後、時刻T3cまでの所定期間の間(図7(c)の網掛け部に相当)、後処理制御部62との通信エラーを無効化する。具体的な制御内容は後述する。本実施例において、一例として、所定時間は、後処理復帰時間から本体復帰時間を差し引いた時間とする。さらに、本体制御部100は、オン状態に復帰するとともに、画像形成に必要なウォームアップ動作を行なうための指示を各デバイスに送信する。
本体制御部100は、オン状態となった後の時刻T3aにおいて、後処理制御部62と通信を確立する。後処理制御部62は、時刻T3aにおいてオン状態であるので、本体制御部100から入力される接続要求信号に対して返信信号を送信することができる。よって、本体制御部100と後処理制御部62との通信は確立する。後処理制御部62は、接続要求信号に返信した後も、定期的に本体制御部100にモニタ信号を送信する。本例において、一例として、後処理制御部62は、1秒毎に、本体制御部100へモニタ信号を送信する。
後処理制御部62は、時刻T20においてオフ状態となる。そのため、本体制御部100は、時刻T20より後の時刻T4aにおいて、後処理制御部62との通信が途絶えたと判断する。本例において、一例として、本体制御部100は、後処理制御部62がモニタ信号を送信する間隔(以下、「定期送信時間」とも称する。)以上、後処理制御部62からの信号が途絶えた場合に、後処理制御部62からの通信が途絶えたと判断する。
しかし、本体制御部100は、時刻T4aにおいて、後処理制御部62との通信エラーを無効化している。よって、本体制御部100は、通信エラーを検出することなく、所定時間経過後、後処理制御部62に対して再び接続要求信号を送信する。本実施例において、一例として、所定時間は、1秒とする。
時刻T22において、電源装置150は、後処理制御部62へ電力供給を開始する。時刻T3cにおいて、後処理制御部62は、本体制御部100から接続要求信号の入力を受け、返信信号を送信する。本体制御部100は、後処理制御部62から返信信号の入力を受け、後処理制御部62との通信を確立する。
上記によれば、本体制御部は、外部装置(たとえば、後処理制御部)とのオフ状態およびオン状態になるタイミングの相違に起因する不要な通信エラーを無効化することができる。また、本体制御部は、外部装置への電力供給の開始を待たずしてウォームアップ動作を開始することができるため、ウォームアップタイムを短縮することができる。
別の局面において、所定期間であっても通信エラーを検出することも考えられる。以下にその理由を説明する。電源装置150が本体制御部100および後処理制御部62への電力供給を停止してから十分に時間が経過していれば、平滑コンデンサ166,176の残留電荷はともに無くなっている。かかる場合、電源装置150が本体制御部100および後処理制御部62へ電力供給を開始するタイミングは同じになる(図7(b)に相当する)。よって、外部装置とのオフ状態およびオン状態になるタイミングの相違に起因する不要な通信エラーは生じない。
そのため、本体制御部100は、電源装置150から電力供給を開始(たとえば、時刻T12)されるまでに、直近の電力供給の停止(たとえば、時刻T0)から所定時間以上かかった場合、上記所定期間(図7の網掛け部に相当)であったとしても、通信エラーの検出を有効化する。本実施例において、一例として、所定時間は、後処理制御部62が電源供給を停止(たとえば、時刻T0)されてから、オフ状態(たとえば、時刻T20)になるまでの時間をいう。
上記によれば、本来検出すべき通信エラーの検出漏れを防ぐことができる。なお、当該通信エラーの検出有効化については、下記に示す他の通信エラーの無効化(その2)および(その3)においても有効である。
さらに別の局面において、本体制御部100は、電源装置150が外部装置(後処理制御部62)へ電力供給を行っている間は、上記通信エラーを無効化する所定期間であっても、通信エラーの検出を有効化してもよい。
具体的には、本体制御部100は、後処理制御部62からのモニタ信号が定期送信時間以上途切れた場合に、電源装置150に確認信号を送信する。電源装置150は、確認信号の入力を受け、現在後処理制御部62に対して電力を供給しているか否かを示す供給信号を本体制御部100に返信する。
本体制御部100は、電源装置150から供給信号を受け、後処理制御部62に対して電力供給を行っている場合は、上記通信エラーを無効化する所定期間であっても、通信エラーを検出する。
一方、後処理制御部62に対して電力供給を停止してる場合、本体制御部は、通信エラーを検出する。
上記によれば、本来検出すべき通信エラーの検出漏れを防ぐことができる。なお、当該通信エラーの検出有効化については、下記に示す他の通信エラーの無効化(その2)および(その3)においても有効である。
図8は、実施形態に従う本体制御部の通信制御を説明する図である。図8を参照して、ステップS102において、本体制御部100は、電源装置150から電源供給を受け、起動する。「起動」とは、省電力モードから通常モードに復帰することも含む。
ステップS104において、本体制御部100は、内部に有するタイマ(不図示)を用いて、起動後の経過時間をカウントする。ステップS106において、本体制御部100は、後処理制御部62に接続要求信号を送信するとともに、RAM104に接続要求信号を送信した回数を記憶する。
ステップS108において、本体制御部100は、後処理制御部62との通信が確立したかを判断する。具体的には、後処理制御部62から返信信号の入力があった場合(ステップS108においてYES)、本体制御部100は、通信が確立したと判断し、通信制御をステップS110に進める。一方、後処理制御部62から返信信号の入力がなかった場合(ステップS108においてNO)、本体制御部100は、通信制御をステップS112に進める。
ステップS110において、本体制御部100は、後処理制御部62の通信状態を監視する。具体的には、後述する図9において説明する。
ステップS112において、本体制御部100は、RAM104に記憶された接続要求信号の送信回数が3回であるか否かを判断する。接続要求信号の送信回数が3回であった場合(ステップS112においてYES)、本体制御部100は、通信制御をステップS114に進める。一方、接続要求信号の送信回数が3回未満である場合(ステップS112においてNO)、本体制御部100は、通信制御をステップS106に戻す。なお、本例において接続要求信号の送信回数は3回としているが、これに限定されない。ステップS114において、本体制御部100は、後処理制御部62を未装着であると判断し、通信制御を終了する。
図9は、図8の通信状態監視制御(その1)について説明する図である。図9を参照して、ステップS202において、本体制御部100は、後処理制御部62からの通信が途絶えたか否かを判断する。具体的には、後処理制御部62からモニタ信号の入力を受けてから定期送信時間内に次のモニタ信号が入力されるか否かを判断する。定期送信時間内に後処理制御部62から次のモニタ信号の入力がなかった場合(ステップS202においてYES)、本体制御部100は、後処理制御部62からの通信が途切れたと判断し、監視制御をステップS204に進める。一方、定期送信時間内に後処理制御部62から次のモニタ信号が入力された場合(ステップS202においてNO)、本体制御部100は、監視制御をステップS202に戻す。
ステップS204において、本体制御部100は、起動後の経過時間が10秒未満であるか否かを判断する。起動後の経過時間が10秒未満であった場合(ステップS204においてYES)、本体制御部100は、監視制御をステップS206に進める。一方、起動後の経過時間が10秒以上であった場合(ステップS204においてNO)、本体制御部100は、監視制御をステップS210に進める。ステップS210において、本体制御部は、通信エラーを検出し、監視制御を終了する。
本例において、一例として、ステップS204における起動後の経過時間を10秒として設定しているが、これに限定されない。たとえば、後処理復帰時間から本体復帰時間を差し引いた時間としてもよい。
ステップS206において、本体制御部100は、後処理制御部62に再び接続要求信号を送信する。ステップS208において、本体制御部100は、後処理制御部62との通信が確立したかを判断する。具体的には、後処理制御部62から返信信号の入力があった場合(ステップS208においてYES)、本体制御部100は、通信が確立したと判断し、監視制御をステップS202に戻す。一方、後処理制御部62から返信信号の入力がなかった場合(ステップS202においてNO)、本体制御部100は、監視制御をステップS204に戻す。
上記によれば、本体制御部は、外部装置とのオフ状態およびオン状態になるタイミングの相違に起因する不要な通信エラーを無効化することができる。また、当該不要な通信エラーが生じ得る期間の経過後、通信エラーの検出を有効化することで、本来検出すべき通信エラーの検出を行なうことができる。
図10は、実施形態に従う電源装置,本体制御部,後処理制御部のシーケンス制御を説明する図である。本例において、シーケンスsq100において、本体制御部100は、一定時間の間画像形成を行っていないと判断して、通常モードから省電力モードへ移行する。シーケンスsq101において、本体制御部100は、本体制御部100および後処理制御部62を含む所定のデバイスの電力供給を停止する指示を電源装置150に送信する。
シーケンスsq102において、電源装置150は、本体制御部100からの指示を受けて、本体制御部100および後処理制御部62を含む所定のデバイスの電力供給を停止する。
本例において、シーケンスsq103において、電源装置150は、所定のデバイスへの電力供給を停止直後に、通信モジュール130から制御信号を受け取ったものとする。シーケンスsq104において、本体制御部100の供給電圧がVthm未満となり、本体制御部100はオフ状態となる。シーケンスsq106において、電源装置150は、平滑コンデンサ176の残留電荷がなくなった後に、本体制御部100への電力供給を開始する。
シーケンスsq108において、本体制御部100は、電源装置150からの電力供給を受け、オン状態となる。シーケンスsq109において、本体制御部100は、オン状態になってからの経過時間のカウントを開始する。シーケンスsq110において、本体制御部100は、後処理制御部62との通信エラーの無効化を開始する。シーケンスsq111において、本体制御部100は、画像形成に必要なウォームアップ動作を行なうための指示を各デバイスに送信する。シーケンスsq112において、本体制御部100は、後処理制御部62からの通信の受付を開始する。シーケンスsq114において、本体制御部100は、後処理制御部62に対して接続要求信号を送信する。
シーケンスsq116において、後処理制御部62は、本体制御部100からの接続要求信号を受け、本体制御部100に返信信号を送信する。
シーケンスsq118において、本体制御部100は、後処理制御部62から返信信号の入力を受け、後処理制御部62との通信を確立する。シーケンスsq120において、本体制御部100は、後処理制御部62からの通信状態の監視を開始する。
シーケンスsq122において、後処理制御部62は、本体制御部100に定期的にモニタ信号を送信する。シーケンスsq126において、後処理制御部62の供給電圧がVthf未満となり、後処理制御部62はオフ状態となる。後処理制御部62がオフ状態になり、本体制御部100へ定期的に送信していたモニタ信号は途切れる。
シーケンスsq128において、本体制御部100は、後処理制御部62からモニタ信号が所定時間の間入力されなかったため、後処理制御部62からの通信が途絶えたと判断する。このとき、本体制御部100は後処理制御部62との通信エラーを無効化しているため、通信エラーを検出しない。シーケンスsq130において、本体制御部100は、後処理制御部62からの通信の受付を開始する。シーケンスsq132において、本体制御部100は、後処理制御部62に再び接続要求信号を送信する。
シーケンスsq134において、電源装置150は、平滑コンデンサ166の残留電荷がなくなった後に、後処理制御部62への電力供給を開始する。
シーケンスsq136において、後処理制御部62は、電源装置150からの電力供給を受け、オン状態となる。
シーケンスsq138において、本体制御部100は、後処理制御部62からの通信の受付を開始する。シーケンスsq140において、本体制御部100は、後処理制御部62に再び接続要求信号を送信する。
シーケンスsq142において、後処理制御部62は、本体制御部100からの接続要求信号を受け、本体制御部100に返信信号を送信する。
シーケンスsq144において、本体制御部100は、後処理制御部62から返信信号の入力を受け、後処理制御部62との通信を確立する。
上記によれば、本体制御部は、外部装置とのオフ状態およびオン状態になるタイミングの相違に起因する不要な通信エラーを無効化することができる。また、当該不要な通信エラーが生じ得る期間の経過後、通信エラーの検出を有効化することで、本来検出すべき通信エラーの検出を行なうことができる。さらに、本体制御部は、外部装置への電力供給の開始を待たずしてウォームアップ動作を開始することができるため、ウォームアップタイムを短縮することができる。
[通信エラーの無効化(その2)]
上記において、通信エラーを無効化する所定期間は、本体制御部100への電力供給の開始とともに開始された。本例では、所定期間は、本体制御部100と外部装置(後処理制御部62)との通信確立とともに開始する。さらに、所定期間は、外部装置(後処理制御部62)への電力供給が開始されると終了する。以下、本例に従う所定期間を実現するための制御および、当該所定期間の間通信エラーを無効化することによる効果について説明する。
上記において、通信エラーを無効化する所定期間は、本体制御部100への電力供給の開始とともに開始された。本例では、所定期間は、本体制御部100と外部装置(後処理制御部62)との通信確立とともに開始する。さらに、所定期間は、外部装置(後処理制御部62)への電力供給が開始されると終了する。以下、本例に従う所定期間を実現するための制御および、当該所定期間の間通信エラーを無効化することによる効果について説明する。
図11は、画像形成装置および後処理装置の状態の経時変化(その2)について説明する図である。なお、図7と同一符号を付している部分については繰り返し説明を行なわない。
本体制御部100は、電源装置150から電力の供給を受けて時刻T3aにおいて、後処理制御部62に接続要求信号を送信する。後処理制御部62は、時刻T3aにおいてオン状態であるので、本体制御部100から入力される接続要求信号に対して返信信号を送信することができる。よって、本体制御部100は、後処理制御部62との通信を確立する。
本体制御部100は、後処理制御部62との通信が確立されると、後処理制御部62との通信エラーの無効化を開始する。
後処理制御部62は、時刻T20においてオフ状態となる。そのため、本体制御部100は、時刻T20より後の時刻T4aにおいて、後処理制御部62との通信が途絶えたと判断する。
しかし、本体制御部100は、時刻T4aにおいて、後処理制御部62との通信エラーを無効化している。よって、本体制御部100は、通信エラーを検出することなく、定期的に後処理制御部62に対して接続要求信号を送信する。
時刻T22において、電源装置150は、後処理制御部62へ電力供給を開始する。また、電源装置150は、後処理制御部62への電力供給を開始したことを知らせる開始信号を、本体制御部100に送信する。本体制御部100は、電源装置150から開始信号の入力を受けて、後処理制御部62との通信エラーを有効化する。
時刻T32において、後処理制御部62は、本体制御部100から接続要求信号を受け、返信を行なう。本体制御部100は、後処理制御部62から返信信号の入力を受け、後処理制御部62との通信を確立する。
図12は、通信状態監視制御(その2)について説明する図である。なお、図9と同一符号を付している部分については繰り返し説明を行なわない。
図12を参照して、ステップS214において、本体制御部100は、電源装置150から後処理制御部62への電力供給を開始したことを知らせる開始信号を受け取ったか否かを判断する。本体制御部100は、開始信号を受け取っていると判断した場合(ステップS214においてYES)、監視制御をステップS210に進め、通信エラーを検出する。一方、本体制御部100は、開始信号を受け取っていないと判断した場合(ステップS214においてNO)、監視制御をステップS206に進める。
上記によれば、本体制御部は、外部装置とのオフ状態およびオン状態になるタイミングの相違に起因する不要な通信エラーを無効化することができる。また、本体制御部は、外部装置への電力供給の開始を待たずしてウォームアップ動作を開始することができるため、ウォームアップタイムを短縮することができる。さらに、不要な通信エラーを無効化する期間をより短くすることができるため、本来検出すべき通信エラーの検出をより高精度に行なうことができる。
[通信エラーの無効化(その3)]
本例では、外部装置(後処理制御部62)への供給電圧をモニタする。通信エラーを無効化する所定期間は、外部装置がオフ状態になる所定の電圧値になると、開始される。
本例では、外部装置(後処理制御部62)への供給電圧をモニタする。通信エラーを無効化する所定期間は、外部装置がオフ状態になる所定の電圧値になると、開始される。
図13は、実施形態に従う画像形成装置の状態および後処理装置に供給される電圧の経時変化(その3)について説明する図である。なお、図7と同一符号を付している部分については繰り返し説明を行なわない。
本例において、電源制御部154は、測定部152を用いて後処理制御部62への供給電圧値を測定している。
時刻T20において、後処理制御部62はオフ状態となる。さらに、時刻T20において、電源装置150は、後処理制御部62への供給電圧値がVthf(V)になったときに、本体制御部100に、後処理制御部62がオフ状態となったことを知らせるオフ信号を送信する。
本体制御部100は、電源装置150からオフ信号の入力を受けて、後処理制御部62との通信エラーの無効化を開始する。
本体制御部100は、時刻T20より後の時刻T4aにおいて、後処理制御部62との通信が途絶えたと判断する。しかし、本体制御部100は、時刻T4aにおいて、後処理制御部62との通信エラーを無効化している。よって、本体制御部100は、通信エラーを検出することなく、定期的に後処理制御部62に対して接続要求信号を送信する。
時刻T22において、電源装置150は、後処理制御部62へ電力供給を開始する。また、電源装置150は、後処理制御部62への電力供給を開始したことを知らせる開始信号を、本体制御部100に送信する。本体制御部100は、電源装置150からの開始信号を受けて、後処理制御部62との通信エラーを有効化する。
時刻T32において、後処理制御部62は、本体制御部100から接続要求信号を受け、返信を行なう。本体制御部100は、後処理制御部62から返信信号を受け、後処理制御部62との通信を確立する。
上記によれば、本体制御部は、外部装置とのオフ状態およびオン状態になるタイミングの相違に起因する不要な通信エラーを無効化することができる。また、本体制御部は、外部装置への電力供給の開始を待たずしてウォームアップ動作を開始することができるため、ウォームアップタイムを短縮することができる。さらに、不要な通信エラーを無効化する期間を最小化することができるため、本来検出すべき通信エラーの検出をより高精度に行なうことができる。
[ジョブの管理]
次に、本体制御部100が外部装置(たとえば後処理制御部62)と再び通信を確立する前に、画像形成装置10のウォームアップが完了した場合について図14および図15を用いて説明する。
次に、本体制御部100が外部装置(たとえば後処理制御部62)と再び通信を確立する前に、画像形成装置10のウォームアップが完了した場合について図14および図15を用いて説明する。
図14および図15の前提条件として、本体制御部100が後処理制御部62との再び通信を確立(たとえば、図7(c)の時刻T3c)する前に、画像形成装置10はウォームアップを完了したとする。さらに、画像形成装置10は、本体制御部100がオフ状態になってからウォームアップが完了するまでの間に、情報処理端末90から図14または図15に示される印刷ジョブの入力を受けたとする。
図14は、実施形態に従う印刷ジョブの優先順位を説明する図である。図14を参照して、「ジョブID」は、通信モジュール130が入力を受けた印刷ジョブの順番を表す。したがって、ジョブID「1」の印刷ジョブは、ジョブID「2」の印刷ジョブよりも先に通信モジュール130に入力されている。「出力先」は、画像形成結果(印刷物)を出力する装置を表す。具体的には、図14において、「本体」は画像形成装置10の排出部16を表し、「FN」は、後処理装置60の積載トレイ69を表す。
一般的に、本体制御部100は、ジョブIDが若い番号の印刷ジョブから処理を行なう。この場合、ジョブID「1」の印刷ジョブの出力先は「FN」であるため、本体制御部100は、後処理制御部62との通信を確立するまで、ジョブID「1」の印刷ジョブを実行することができない。その結果、ジョブID「2」以降の印刷ジョブの実行も遅れる。
そこで、本例において、後処理制御部62との通信を確立する前において、本体制御部100は、出力先が「本体」である印刷ジョブを優先的に処理する。そのため、図14において、ジョブIDは「2」であるが優先順位は「1」と設定される。
具体的には、本体制御部100は、複数の印刷ジョブを取得し、各印刷ジョブの画像形成結果の出力先が「本体」であるか「FN」であるかを判断する。出力先が「本体」である印刷ジョブを、自身よりも若いジョブIDであって、かつ、出力先が「FN」である印刷ジョブよりも優先する。
上記によれば、本体制御部が外部装置と再び通信を確立する前に、画像形成装置のウォームアップが完了した場合に、画像形成装置は、外部装置との通信を待たずして画像形成装置が独立して処理できるジョブを実行することができる。なお、本体制御部が外部装置と再び通信するタイミングは、上述の通信エラーの無効化(その1)〜(その3)に示されるいずれのタイミングでもよい。
図15は、実施形態に従う画像形成結果の出力先の設定について説明する図である。図15を参照して、「後処理の有無」は、後処理装置60において後処理を行なうか否かを表す。後処理とは、たとえば、ステープル処理,パンチ処理,折り処理をいう。
図15(a)は変更前の印刷ジョブを、図15(b)は変更後の印刷ジョブを表す。図15(a)に示されるように、ジョブID「1」および「2」の印刷ジョブは、出力先が「FN」である。そのため、本体制御部100は、後処理制御部62との通信を確立するまで、ジョブID「1」および「2」の印刷ジョブの実行を待たなければならない。
しかし、ジョブID「1」の印刷ジョブは、出力先が「FN」に設定されているが、後処理を行なわない。そのため、ジョブID「2」の印刷ジョブの出力先を「FN」から「本体」に変更しても問題はない。一方、ジョブID「2」の印刷ジョブは、出力先が「FN」に設定されていて、後処理を行なう。画像形成装置10は後処理を行なうことができないため、ジョブID「2」の印刷ジョブの出力先を「FN」から「本体」に変更することはできない。
したがって、本体制御部は、画像形成結果の出力先が「FN」であって、かつ後処理を行わない印刷ジョブの入力を受けた場合に、当該印刷ジョブにおける画像形成結果の出力先を「本体」に変更する。
上記によれば、本体制御部が外部装置と再び通信を確立する前に画像形成装置のウォームアップが完了した場合に、画像形成装置は、外部装置との通信を待たずして画像形成装置が独立して処理できるジョブを実行することができる。なお、本体制御部が外部装置と再び通信するタイミングは、上述の通信エラーの無効化(その1)〜(その3)に示されるいずれのタイミングでもよい。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1 画像形成システム、10 画像形成装置、12 スキャナー、14 プリントエンジン、16 排出部、50 給紙カセット、52 給紙制御部、60 後処理装置、62 後処理制御部、64 ステープル処理部、66 パンチ処理部、68 処理部、69 積載トレイ、70 自動原稿搬送装置、72 搬送制御部、74 原稿トレイ、80 入力装置、82 入力制御部、84 タッチパネル、90 情報処理端末、100 本体制御部、104 RAM、106 ROM、108 プリント処理部、110 通信インターフェイス、112 補助記憶装置、114 スキャナー処理部、116 画像処理部、130 通信モジュール、150 電源装置、152 測定部、154 電源制御部、160 交流電源、162,172 リレー部、164,174 整流回路、166,176 平滑コンデンサ、168,178 スイッチング部。
Claims (13)
- 外部装置と接続可能な画像形成装置であって、
前記外部装置との間で信号を遣り取りする通信インターフェイスを含む本体制御部と、
第1の電源系統を介して前記本体制御部に電力を供給するとともに、前記第1の電源系統とは異なる第2の電源系統を介して前記外部装置に電力を供給する電源装置とを備え、
前記電源装置は、動作モードに応じて、前記第1の電源系統および前記第2の電源系統を介した電力供給の開始または停止が選択されるように構成されており、
前記本体制御部は、
前記第1の電源系統を介した電力の供給が開始されると、前記外部装置との間で双方向の通信を確立する通信確立手段と、
前記外部装置との間で通信が確立された後、前記外部装置からの信号を受信できない場合に、通信エラーを検出する検出手段とを含み、
前記検出手段は、前記第1の電源系統を介した電力の供給が開始された後、所定期間の間は、前記通信エラーの検出を無効化する、画像形成装置。 - 前記所定期間は、前記第1の電源系統を介した電力供給の開始とともに開始する、請求項1に記載の画像形成装置。
- 前記所定期間は、前記外部装置との間で通信が確立されると開始する、請求項1に記載の画像形成装置。
- 前記電源装置は、前記第2の電源系統の電圧値を測定する測定手段を含み、
前記所定期間は、前記第2の電源系統の電圧値が所定の閾値電圧を下回ると開始する、請求項1に記載の画像形成装置。 - 前記所定期間は、前記第2の電源系統を介した電力供給が開始されると終了する、請求項1〜4のいずれか1項に記載の画像形成装置。
- 前記本体制御部は、前記所定期間の間であって、前記外部装置との間で通信が確立された後、前記外部装置からの信号を受信できない場合に、前記通信確立手段を用いて前記外部装置に通信する、請求項1〜5のいずれか1項に記載の画像形成装置。
- 前記検出手段は、前記第2の電源系統を介した電力供給を行っている間は、前記所定期間の間であっても、前記通信エラーの検出を有効化する、請求項1〜6のいずれか1項に記載の画像形成装置。
- 前記検出手段は、前記第1の電源系統を介した電力の供給が開始されるまでに、直近の電力供給の停止から所定時間以上かかった場合に、前記所定期間の間であっても、前記通信エラーの検出を有効化する、請求項1〜6のいずれか1項に記載の画像形成装置。
- 前記第1の電源系統を介した電力の供給が開始されると、前記外部装置との通信の確立とは独立して、画像形成に必要な処理を開始できる状態にするためのウォームアップ動作を開始する、請求項1〜8のいずれか1項に記載の画像形成装置。
- 画像形成結果を出力可能な排出部をさらに備え、
前記外部装置は、後処理装置を含み、
前記本体制御部は、
取得した印刷ジョブから前記画像形成結果の出力先が前記排出部または前記後処理装置であるかを判断し、
前記後処理装置との通信を再び確立するまでに、前記ウォームアップ動作を完了した場合に、画像形成結果の出力先が前記排出部である印刷ジョブを、画像形成結果の出力先が前記後処理装置である印刷ジョブよりも優先的に実行する、請求項9に記載の画像形成装置。 - 画像形成結果を出力可能な排出部をさらに備え、
前記外部装置は、後処理装置を含み、
前記本体制御部は、
取得した印刷ジョブから前記画像形成結果の出力先を前記排出部または前記後処理装置であるかを判断し、
前記後処理装置との通信を再び確立するまでに、前記ウォームアップ動作を完了した場合に、前記画像形成結果の出力先が前記後処理装置であって、かつ、後処理を行なわない印刷ジョブの入力を受けた場合に、前記画像形成結果の出力先を前記排出部に変更する、請求項9に記載の画像形成装置。 - 前記外部装置は、後処理装置、自動原稿搬送装置、入力装置、給紙装置のうち少なくとも1つを含む、請求項1〜11のいずれか1項に記載の画像形成装置。
- 外部装置と、
前記外部装置と接続可能な画像形成装置とを備える画像形成システムであって、
前記画像形成装置は、
前記外部装置との間で信号を遣り取りする通信インターフェイスを含む本体制御部と、
第1の電源系統を介して前記本体制御部に電力を供給するとともに、前記第1の電源系統とは異なる第2の電源系統を介して前記外部装置に電力を供給する電源装置とを含み、
前記電源装置は、動作モードに応じて、前記第1の電源系統および前記第2の電源系統を介した電力供給の開始または停止が選択されるように構成されており、
前記本体制御部は、
前記第1の電源系統を介した電力の供給が開始されると、前記外部装置との間で双方向の通信を確立する通信確立手段と、
前記外部装置との間で通信が確立された後、前記外部装置からの信号を受信できない場合に、通信エラーを検出する検出手段とを有し、
前記検出手段は、前記第1の電源系統を介した電力の供給が開始された後、所定期間の間は、前記通信エラーの検出を無効化する、画像形成システム。
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