JP2011093389A - 制御システム、電子装置、制御装置及び装置起動方法 - Google Patents

制御システム、電子装置、制御装置及び装置起動方法 Download PDF

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Abstract

【課題】配線数の増大を抑制しつつ、複数の電子装置の個別起動を実現することができる制御システム、電子装置、制御装置及び装置起動方法を提供する。
【解決手段】電源制御装置2と複数のECU3a〜3fとを共通の制御信号線7にて接続し、電源制御装置2は入力された車輌情報に応じた電圧(パルス幅、周波数)の制御信号を制御信号線7へ出力すると共に、各ECU3a〜3fはそれぞれ個別に設定された電圧(パルス幅、周波数)の制御信号を検出し、制御信号の検出に応じて電力供給を開始する。またECU3a〜3fは、電力供給開始後にCANバス6を介した通信によって電源制御装置2へ起動完了の通知を送信し、電源制御装置2は制御信号の出力後にECU3a〜3fからの通知を受信しない場合に、制御信号の再出力を行う。制御信号の再出力によってもECU3a〜3fからの通知を受信しない場合に、異常情報をメモリに記憶しておく。
【選択図】図1

Description

本発明は、例えば車輌に搭載されたECU(Electronic Control Unit)などの複数の電子装置を個別に起動することができる制御システム、電子装置、制御装置及び装置起動方法に関する。
従来、車輌にはECUなどの電子装置が複数搭載されており、各電子装置がCAN(Controller Area Network)などのネットワークを介して情報を交換しながら協調動作することによって、車輌の走行に係る制御及び車室内などの快適性に係る制御等を実現している。また各電子装置は、車輌のバッテリ又はオルタネータ等の電源に電力線を介して接続され、電源から供給される電力により動作している。近年では、車輌に搭載される電子装置の数が増大しているため省電力化が求められている。
このため、電源から各電子装置への電力供給を行うための電力線を複数系統に分け、リレーなどのスイッチング素子を用いて電源と各電力線との接続/遮断を個別に制御することによって、起動する必要のある電子装置へのみ電力供給を行うシステムが実用化されている。しかし、電力線は比較的に太くて重いケーブルが用いられ、このシステムでは複数の電力線を車輌内に配設する必要があるため、車輌内におけるケーブルの配設が困難化するという問題がある。また各電力線の接続/遮断を行うためのスイッチング素子が複数必要であるため、コストが増大するという問題がある。これを解決する方法として、例えば、電源を1系統にして、各電子装置で必要な電源制御を行う場合、各電子装置の電源制御をCANなどを通じて行う必要が生じる。
電源制御に係る技術として、例えば特許文献1においては、車輌の通信ネットワークに接続された機器に対して、電力供給線路を介して周波数パルスを与えることにより再起動することができる機器の作動方法が提案されている。この方法においては、周波数パルスは1つの機器にだけ適用される周波数、機器群に対し適用される周波数又は全ての機器に対する周波数にて伝送され、各機器は周波数パルスの評価を行って再起動を行う。これにより、通信ネットワークに接続された複数の機器を個別に再起動することができる
また特許文献2においては、CANバスを介して車輌の制御機器を起動させるための回路装置が提案されている。この回路装置は、制御機器用の論理的な起動信号が入力され、起動信号内の妨害パルスをフィルタにて抑制し、予め定められた数の起動信号が所定時間内に検出された場合に、制御機器を起動する出力信号を発生する。また起動信号は、CANバストランシーバが差分CANバス信号から発生する。
また特許文献3においては、スイッチ入力による第1の起動信号又は通信線からの第2の起動信号の入力に応じて第1の電源から第2の電源を生成する制御電源と、第1の起動信号に応じて起動した場合には第1の動作モードで動作し、第2の起動信号に応じて起動した場合には第2の動作モードで動作し、所定動作終了後に制御電源へ第2の電源の生成を停止させるシャットダウン信号を出力する装置制御回路とを有する電子制御装置が提案されている。この電子制御装置は、通信線を介して入力される信号に応じて起動した場合であっても、制御回路への電源供給を停止することができる。
特表2004−503135号公報 特表2004−507395号公報 特開2007−133729号公報
しかしながら、特許文献1に記載の機器の作動方法では、電力供給線路に周波数パルスを重畳して各機器を再起動するが、既存の機器は電源電圧が特定範囲で安定していることを前提として設計されているため、電力供給線路に重畳された周波数パルスがノイズとなって各機器の動作に悪影響を及ぼす虞がある。
また特許文献2に記載の回路装置は、CANトランシーバが発生する起動信号に応じて制御機器を起動する構成であり、CANトランシーバはCANバスの起動に応じて起動信号を発生する。このため、CANバスに接続された複数の制御機器にこの回路装置をそれぞれ搭載した場合、共通のCANバスに接続された全ての機器が制御機器が回路装置により起動され、制御機器の個別起動を行うことはできないという問題がある。個別起動を実現するためには、各制御機器を個別のCANバスに接続する必要があり、配線数が増大するという問題がある。
また特許文献3に記載の電子制御装置は、通信線上の信号のエッジ検出を行って制御電源が動作を開始する構成である。よって、共通の通信線に複数の装置を接続した場合には、この通信線上の信号のエッジに応じて全ての装置が動作を開始するため、共通の通信線に接続された複数の装置を個別に起動することができないという問題がある。個別起動を実現するためには、各制御機器を個別の通信線に接続する必要があり、配線数が増大するという問題がある。
本発明は、斯かる事情に鑑みてなされたものであって、その目的とするところは、車輌に配される電力線及び通信線等の増大を抑制しつつ、車輌に搭載された複数の電子装置の個別起動を実現することができる制御システム、電子装置、制御装置及び装置起動方法を提供することにある。
本発明に係る制御システムは、消費電力の少ない第1状態又は消費電力の多い第2状態をそれぞれ切替可能な複数の電子装置と、該複数の電子装置の状態切り替えに係る制御を行う制御装置とを備える制御システムであって、前記制御装置及び前記複数の電子装置は、共通の制御信号線を介して接続してあり、前記電子装置は、前記制御信号線上の特定条件の制御信号を検出する検出手段と、該検出手段が前記特定条件の制御信号を検出した場合に、前記第1状態から前記第2状態への状態切替を行う切替手段とを有し、前記制御装置は、入力情報に応じて制御信号の特定条件を決定する決定手段と、該決定手段が決定した特定条件の制御信号を前記制御信号線へ出力する制御信号出力手段とを有し、前記複数の電子装置の各検出手段は、それぞれ異なる特定条件の制御信号を検出するようにしてあることを特徴とする。
また、本発明に係る制御システムは、前記特定条件が、前記制御信号の電圧レベルに係る条件であり、前記電子装置の検出手段は、特定の電圧範囲の制御信号を検出するようにしてあることを特徴とする。
また、本発明に係る制御システムは、前記制御信号が、パルス信号であり、前記特定条件は、前記制御信号のパルス幅に係る条件であり、前記電子装置の検出手段は、特定のパルス幅の制御信号を検出するようにしてあることを特徴とする。
また、本発明に係る制御システムは、前記制御信号が、周期信号であり、前記特定条件は、前記制御信号の周波数に係る条件であり、前記電子装置の検出手段は、特定周波数の制御信号を検出するようにしてあることを特徴とする。
また、本発明に係る制御システムは、前記第1状態が、電源からの電力が供給されない状態であり、前記第2状態は、電源からの電力が供給される状態であり、前記電子装置の切替手段は、電源からの電力の供給/非供給を切り替えるようにしてあることを特徴とする。
また、本発明に係る制御システムは、前記制御信号の制御信号出力手段が、前記特定条件の制御信号を所定時間出力するようにしてあることを特徴とする。
また、本発明に係る制御システムは、前記制御信号の制御信号出力手段が、前記特定条件の制御信号を所定回数出力するようにしてあることを特徴とする。
また、本発明に係る制御システムは、前記制御装置及び前記複数の電子装置は、通信線を介して接続してあり、前記電子装置は、前記切替手段が前記第1状態から前記第2状態への切り替えを行った場合に、前記通信線を介して前記制御装置へ通知を行う通知手段を有し、前記制御装置は、前記通信線を介して前記電子装置の通知手段からの通知を受信する受信手段を有し、前記制御信号出力手段が前記特定条件の制御信号を出力した後、前記電子装置からの通知を前記受信手段が受信しない場合に、前記制御信号出力手段が前記特定条件の制御信号を再出力するようにしてあることを特徴とする。
また、本発明に係る制御システムは、前記制御装置が、前記制御信号出力手段が前記特定条件の制御信号を出力した後、前記電子装置からの通知を前記受信手段が受信するか否かに応じて、前記電子装置の異常の有無を判定する判定手段と、該判定手段が異常有りと判定した場合に、前記電子装置に異常が発生した旨を記憶する記憶手段とを有することを特徴とする。
また、本発明に係る電子装置は、消費電力の少ない第1状態又は消費電力の多い第2状態をそれぞれ切替可能な電子装置であって、制御信号線を介して他の装置に接続され、前記制御信号線上の特定条件の制御信号を検出する検出手段と、該検出手段が前記特定条件の制御信号を検出した場合に、前記第1状態から前記第2状態への状態切替を行う切替手段とを備えることを特徴とする。
また、本発明に係る制御装置は、複数の他の装置の制御を行う制御装置であって、前記複数の他の装置に共通の制御信号線を介して接続され、入力情報に応じて制御信号の特定条件を決定する決定手段と、該決定手段が決定した特定条件の制御信号を前記制御信号線へ出力する制御信号出力手段とを備えることを特徴とする。
また、本発明に係る装置起動方法は、共通の制御信号線を介して接続され、該制御信号線上の特定条件の制御信号を検出する検出手段、及び該検出手段が前記特定条件の制御信号を検出した場合に、消費電力の少ない第1状態から消費電力の多い第2状態への状態切替を行う切替手段をそれぞれ有する複数の電子装置を個別に起動する装置起動方法であって、入力情報に応じて制御信号の特定条件を決定し、決定した特定条件の制御信号を前記制御信号線へ出力することを特徴とする。
本発明においては、複数の電子装置と制御装置とを共通の制御信号線を介して接続し、制御装置が制御信号線へ特定条件の制御信号を出力することによって、各電子装置の個別起動を行う構成とする。各電子装置は、消費電力の少ない第1状態(例えばスリープモードなどであってもよく、電源からの電力供給が遮断された状態であってもよい)又は消費電力の多い第2状態(通常の処理を行う状態)を切替可能であり、制御信号線上の特定条件の制御信号を検出して第1状態から第2状態への切り替え(即ち、起動)を行う。制御装置は、例えばスイッチ入力又は車輌情報の入力等に応じて複数の電子装置から状態切替を行う一又は複数の電子装置を決定し、出力する制御信号の特定条件を決定し、決定した特定条件の制御信号を制御信号線へ出力する。この場合に、各電子装置がそれぞれ異なる特定条件の制御信号を検出して状態切替を行う構成とすることによって、共通の制御信号線に接続された複数の電子装置から特定の電子装置のみを制御装置が起動することができる。
よって、電源から複数の電子装置への電力供給を行う電力線を共通化しても、個別起動のための1つの制御信号線を車輌に配するのみで電子装置を個別起動でき、省電力化と省線化とを同時に実現できる。
また、本発明においては、起動する電子装置に応じた電圧レベルの制御信号を制御装置が出力し、各電子装置がそれぞれ異なる電圧範囲の制御信号を検出して起動する構成とする。これにより、共通の制御信号線を利用して制御装置が電子装置を確実に個別起動することができる。
また、本発明においては、起動する電子装置に応じたパルス幅のパルス信号を制御信号として制御装置が出力し、各電子装置がそれぞれ異なるパルス幅の制御信号を検出して起動する構成とする。これにより、共通の制御信号線を利用して制御装置が電子装置を確実に個別起動することができる。
また、本発明においては、起動する電子装置に応じた周波数の周期信号を制御信号として制御装置が出力し、各電子装置がそれぞれ異なる周波数の制御信号を検出して起動する構成とする。これにより、共通の制御信号線を利用して制御装置が電子装置を確実に個別起動することができる。
また、本発明においては、電子装置が電源からの電力の供給/非供給を切り替える構成とし、制御装置が出力した特定条件の制御信号を検出した場合に、電源からの電力が供給されない第1状態から電力が供給される第2状態へ切り替えを行う。電力の供給/非供給を切り替える構成とすることによって、例えばスリープモードと通常モードとの切り替えを行う場合と比較して、電力消費をより低減することができる。
また、本発明においては、制御装置が特定条件の制御信号を予め定められた所定時間出力する。これにより、電子装置は所定時間に亘って特定条件の制御信号を検出した場合に状態切替を行うことができ、誤検出を防止することができる。
また、本発明においては、制御装置が特定条件の制御信号を予め定められた所定回数出力する。これにより、電子装置は特定条件の制御信号を所定回数検出した場合に状態切替を行うことができ、誤検出を防止することができる。
また、本発明においては、制御装置及び複数の電子装置をCANバスなどの通信線を介して接続してデータの送受信を行う。各電子装置は、特定条件の制御信号を検出して状態切替を行った場合に、通信線を介して制御装置へ通知を行う。これにより制御装置は、電子装置からの通知の有無により状態切替が行われたか否かを判断することができる。電子装置からの通知を受信しない場合に、制御装置が特定条件の制御信号を再出力することによって、何らかの通信障害などにより特定条件の制御信号を検出できなかった電子装置の状態切替を制御装置が再度試みることができる。
また、本発明においては、電子装置からの通知の有無により、制御装置が電子装置の異常の有無を判定する。電子装置からの通知がなく、電子装置の異常ありと判定した場合、制御装置は異常が発生した旨を記憶しておく。これにより、制御装置が記憶した異常に係る情報を読み出すことによって、車輌の故障個所の特定などを効率よく行うことができる。
本発明による場合は、複数の電子装置と制御装置とを共通の制御信号線を介して接続し、制御装置が制御信号線へ特定条件の制御信号を出力し、各電子装置がそれぞれ異なる特定条件の制御信号を検出して消費電力の少ない第1状態から消費電力の多い第2状態への切り替え、即ち起動を行う構成とすることにより、制御装置が共通の接続線を介して接続された複数の電子装置を個別に起動することができる。また、電子装置の個別起動を行うために、電力線又は通信線等を電子装置毎に設ける必要がなく、制御信号線を電子装置毎に設ける必要がないため、車輌に配される配線の増加を抑制することができる。
本発明に係る制御システムの構成を示すブロック図である。 本発明に係る制御システムのECUの構成を示すブロック図である。 本発明に係る制御システムによるECUの起動方法を説明するための模式図である。 本発明に係る電源制御装置が行う処理の手順を示すフローチャートである。 本発明に係るECUが行う処理の手順を示すフローチャートである。 変形例1に係る制御システムによるECUの起動方法を説明するための模式図である。 変形例2に係る制御システムによるECUの起動方法を説明するための模式図である。
以下、本発明をその実施の形態を示す図面に基づき具体的に説明する。図1は、本発明に係る制御システムの構成を示すブロック図である。図において1は、車輌(図示は省略する)の適所に搭載された電源1であり、車輌に搭載された電源制御装置(制御装置)2及びECU(電子装置)3a、3b…等の電子機器へ、例えば約12Vの電力を、電力線5を介して供給する。また本発明の電源制御システムでは、電源1から電源制御装置2及び複数のECU3a、3b…への電力供給は、共通の(1つの)電力線5を介して行われる。
電源1は、車輌のエンジンの運動エネルギーを電力に変換するオルタネータ1aと、オルタネータ1aが出力する電力を蓄積するバッテリ1bとを有している。電源1のオルタネータ1a及びバッテリ1bは、ヒューズ5aを介して電力線5にて接続されている。またバッテリ1bは、ヒューズ5bを介して電力線5にて電源制御装置2に接続されている。なおヒューズ5a、5bは、過電流が流れた場合に電流経路を遮断する素子であり、電源1から電源制御装置2へ、更には複数のECU3a〜3fへの過電流を防止するためのものである。
電源制御装置2は、電源1から複数のECU3a〜3fへの電力供給経路(電力線5)中に設けられている。詳しくは、電源制御装置2はリレー24を有しており、電源1からの電力線5はリレー24を介して複数のECU3a〜3fへ接続されている。また電源制御装置2は、マイコン21、CAN用IC(Integrated Circuit)22及び電源IC23等を有しており、リレー24はマイコン21により接続/遮断の制御が行われる。例えば車輌の輸送時などに電源制御装置2のリレー24を遮断することによって、電源1から各ECU3a〜3fへの電力供給を容易且つ確実に停止することができ、暗電流防止などを実現できる。また、各ECU3a〜3fに自身の電源制御機能を備えている場合、リレー24を有しない構成とすることもできる。
また電源制御装置2と複数のECU3a〜3fとは、共通のCANバス6を介して接続されており、CANのプロトコルによるデータの送受信を行うことができる。また電源制御装置2と複数のECU3a〜3fとは、共通の制御信号線7を介して接続されており、電源制御装置2からECU3a〜3fへ制御信号を出力することができる。
電源制御装置2の電源IC23は、電源1から供給される約12Vの電力を約5Vの電力に変換し、電源制御装置2の内部回路(マイコン21及びCAN用IC22等)へ供給する。電源制御装置2のマイコン21及びCAN用IC22は、電源IC23から供給される電力により動作する。
電源制御装置2のCAN用IC22は、CANバス6を介してECU3a〜3fとの間でデータの送受信を行うものである。CAN用IC22は、マイコン21から与えられたデータをCANのプロトコルに従ったデータ形式に変換して送信すると共に、ECU3a〜3fから受信したデータを適宜のデータ形式に変換してマイコン21へ与える。
また電源制御装置2のマイコン21は、各種の制御処理及び演算処理等を行うものである。マイコン21は、車輌の状態などを示す各種の車輌情報(例えば車輌のイグニッションスイッチ及びその他のスイッチ等のスイッチ情報、又は、車輌の走行速度又はシフトレバーの操作位置等の情報等)が入力されており、車輌情報に応じて制御信号線6へ出力する制御信号を生成する。マイコン21が出力する制御信号は、各ECU3a〜3fの電源オン/オフを制御するための信号である。マイコン21が出力する制御信号の詳細は後述する。
また電源制御装置2は、車輌の製造、検査又は修理等の工程において使用されるダイアグツール9を接続するための端子を有しており、この端子に専用の通信線などを介して接続されたダイアグツール9とマイコン21との間でデータの授受を行うことができる。ダイアグツール9は、例えばノートパソコンなどの可搬型のコンピュータに電源制御装置2との通信を行うためのソフトウェアを導入することで実現できる。
またマイコン21は、図示しないメモリを内部に備えている。このメモリは、例えばEEPROM(Electrically Erasable Programmable ROM)又はフラッシュメモリ等の不揮発性のメモリ素子であり、車輌に搭載された複数のECU3a〜3fに係る異常情報を記憶しておくことができる。電源制御装置2に接続されたダイアグツール9は、マイコン21のメモリに記憶された異常情報を読み出して、ECU3a〜3fの故障個所の検証などを行うことができる。
図2は、本発明に係る制御システムのECU3aの構成を示すブロック図である。なお、図1に示した複数のECU3a〜3fは、電源オン/オフに係る機能については略同じ構成であるため、図2においてはECU3aの構成のみを図示し、その他のECU3b〜3fの構成については図示を省略する。
電源制御システムのECU3aは、マイコン31、電源IC32、CAN用IC33及び検出回路34等を備えて構成されている。マイコン31は、ECU3a内の各部の制御処理及び種々の演算処理等を行うものである。なお、電源制御システムのECU3a〜3fの各マイコン31が行う制御処理及び演算処理等の内容は、ECU3a〜3f毎に異なるものであってよい。
ECU3aのCAN用IC33は、CANバス6に接続されており、CANバス6を介して電源制御装置2及び他のECU3b〜3fとの間でデータの送受信を行う。CAN用IC33は、マイコン31から与えられたデータをCANのプロトコルに従ったデータ形式に変換して送信すると共に、電源制御装置2又は他のECU3b〜3fから受信したデータを適宜のデータ形式に変換してマイコン31へ与える。なお、ECU3aのCAN用IC33と、電源制御装置2のCAN用IC22とは、同じものであってよい。
検出回路34は、制御信号線7に接続されており、制御信号線7の電圧を監視することによって、特定の電圧範囲(例えば0.5Vから1.5V)の制御信号が所定時間(例えば1ms)に亘って制御信号線7に出力されたことを検出する回路である。例えば検出回路34は、制御信号線7の電圧と上限電圧及び下限電圧とを比較するコンパレータと所定時間を計時するためのタイマとを用いて制御信号の検出を行うことができる。
電源IC32は、電力線5に接続されており、電力線5から与えられる約12Vの電力を約5V(又は3V)の電力に変換し、ECU3aのマイコン31及びCAN用IC33等の各部へ供給するものである。電源IC32は、検出回路34による制御信号の検出結果が入力されており、検出回路34が特定の電圧範囲の制御信号を検出した場合に電源IC32が電力供給を開始する。また電力供給の停止は、例えばマイコン31から電力供給の停止指示を電源IC32が受け付け、この停止指示に応じて電源IC32が電力供給を停止する構成とすることができる。
マイコン31は、電源IC32からの電力供給開始により起動し、予めROMなどに記憶されたプログラムに従って処理を開始する。マイコン31は、CAN用IC33との間でデータの授受を行うことにより、CANバス6に接続された電源制御装置2又は他のECU3b〜3cとの間で通信を行うことができる。特に、本実施の形態に係るマイコン31は、電源IC32からの電力供給開始により起動した後、CANバス6を介した通信により電源制御装置2へ起動完了を通知する機能を有している。
ECU3aの検出回路34は、特定の電圧範囲の制御信号のみを検出することができ、また電源IC32は、検出回路34が制御信号を検出した場合に各部への電力供給を開始することができる。また本発明に係る制御システムにおいては、共通の制御信号線7に接続された複数のECU3a〜3fがそれぞれ有する検出回路34は、検出する制御信号の電圧範囲をそれぞれ個別に設定することができる。これにより電源制御装置2のマイコン21は、入力される車輌情報に応じていずれのECU3a〜3fを起動するかを決定し、決定したECU3a〜3fに対応する電圧の制御信号を制御信号線7へ出力することによって、所望のECU3a〜3fのみを起動することができる。
また各ECU3a〜3fのマイコン31は、CANバス6を介した通信により起動完了を電源制御装置2へ通知するため、電源制御装置2は出力電圧に対応するECU3a〜3fが正常に起動されたか否かを判定することができ、このECU3a〜3f又は通信経路等に異常が存在するか否かを判定することができる。電源制御装置2は、制御信号の出力後にECU3a〜3fからの通知を受信できない場合には、制御信号の再出力を行う。更に、再出力に対しても通知のないECU3a〜3fについては、電源制御装置2はこのECU3a〜3fに異常が生じたと判定し、異常が発生した旨をマイコン31のメモリに異常情報として記憶しておく。
図3は、本発明に係る制御システムによるECU3a〜3fの起動方法を説明するための模式図である。なお、図3(a)には電源制御装置2へ入力される車輌情報から判断される車輌の状態を起動条件とし、この起動条件に対応する制御信号の出力電圧を示してある。また、図3(b)には各ECU3a〜3fの検出回路34がそれぞれ検出する制御信号の電圧範囲を示してある。
例えば電源制御装置2は、車輌のドアのロック/アンロックに係る情報が入力されており、ドアのロックが解除された場合に約1Vの制御信号を制御信号線7へ所定時間出力する。また例えば電源制御装置2は、車輌のイグニッションSW(スイッチ)の状態に係る情報が入力されており、イグニッションSWがオフ状態からオン状態へ変化した場合に約2Vの制御信号を制御信号線7へ所定時間出力する。また例えば電源制御装置2は、車輌の車速及びシフトレバーの操作状態に係る情報が入力されており、これらの情報から車輌が走行状態から停車状態へ変化したと判断した場合に、約3Vの制御信号を制御信号線7へ所定時間出力する。
例えばECU3aの検出回路34は0.5V〜1.4Vの電圧範囲の制御信号を検出し、ECU3bの検出回路34は1.5V〜2.4Vの電圧範囲の制御信号を検出し、ECU3cの検出回路34は2.5V〜3.4Vの電圧範囲の制御信号を検出し、ECU3dの検出回路34は3.5V〜4.4Vの電圧範囲の制御信号を検出し、ECU3eの検出回路34は4.5V以上の電圧範囲の制御信号を検出し、ECU3fの検出回路34は1.5V〜3.4Vの電圧範囲の制御信号を検出するようにそれぞれ設定されている。
これらの構成において、ドアのロック解除に応じて電源制御装置2が1Vの制御信号を出力した場合、ECU3aの検出回路34にてこの制御信号が検出され、ECU3aが起動される。またイグニッションSWの状態変化に応じて電源制御装置2が2Vの制御信号を出力した場合、ECU3b及びECU3fの検出回路34にて制御信号が検出され、ECU3b及びECU3fが起動される。また車輌の走行状態から停車状態への変化に応じて電源制御装置2が3Vの制御信号を出力した場合、ECU3c及びECU3fの検出回路34にて制御信号が検出され、ECU3c及びECU3fが起動される。
なお、電源制御装置2は、入力の車輌情報から判断される起動条件と、起動条件に対する出力電圧値との対応関係を予めマイコン21のメモリなどに記憶しており、記憶した対応関係に基づいて制御信号の出力電圧を決定する。また各ECU3a〜3fの検出回路34は、例えばコンパレータの閾値が回路的に設定されており、この設定に応じて制御信号線7の電圧を判定する(ただし、ディップスイッチ又は抵抗器の交換等の方法により、コンパレータの閾値を変更できる構成であってもよい)。また、上記の例では、電源制御装置2の出力電圧を1V毎とし、誤差及び変動等を考慮しない値としたが、実際には、出力電圧の誤差及び変動等を考えて一定の範囲として決める。その場合、出力電圧は、検出回路34の電圧範囲より狭くなるように設定する。例えば、ECU3bの検出回路34が検出する電圧範囲を1.5V〜2.4Vとすると、これに対応する出力電圧は、1.2V〜2.1Vなどとする。
図4は、本発明に係る電源制御装置2が行う処理の手順を示すフローチャートであり、電源制御装置2のマイコン21が行う処理である。電源制御装置2のマイコン21は、入力される車輌情報を監視することによって、ECU3a〜3fを起動する起動条件(図3(a)参照)が発生したか否かを判定し(ステップS1)、起動条件が発生していない場合には(S1:NO)、電源制御を行わずにこのルーチンを終了して、他の処理に制御を渡す。次に他の処理からこのルーチンに制御が移った場合も、起動条件が発生していなければ、これを繰り返し、起動条件入力待ちの状態とみえる。
起動条件が発生した場合(S1:YES)、マイコン21は、発生した起動条件に応じて制御信号の出力電圧を決定し(ステップS2)、決定した電圧の制御信号を制御信号線7へ出力する(ステップS3)。その後、マイコン21は、制御信号の出力開始から所定時間が経過したか否かを判定し(ステップS4)、所定時間が経過していない場合には(S4:NO)、ステップS3へ戻り、制御信号の出力を継続して行う。なお、ステップS4の所定時間が、このルーチンに許された処理時間より長い場合は、一旦このルーチンを抜けて、他の処理を行ってから、次に再度このルーチンに制御が移ったときにステップS4の処理を行うようにする。
所定時間が経過した場合(S4:YES)、マイコン21は、制御信号の出力を停止して、ECU3a〜3fから起動完了の通知を受信したか否かを判定する(ステップS5)。ECU3a〜3fからの起動完了の通知を受信した場合(S5:YES)、マイコン21は、処理を終了する。
ECU3a〜3fからの起動完了の通知を受信していない場合(S5:NO)、マイコン21は、ステップS3にて出力した制御信号と同じ電圧の制御信号を再出力する(ステップS6)。その後、マイコン21は、制御信号の出力開始から所定時間が経過したか否かを判定し(ステップS7)、所定時間が経過していない場合には(S7:NO)、ステップS6へ戻り、制御信号の出力を継続して行う。
所定時間が経過した場合(S7:YES)、マイコン21は、制御信号の出力を停止して、ECU3a〜3fから起動完了の通知を受信したか否かを判定する(ステップS8)。マイコン21は、ECU3a〜3fからの起動完了の通知を受信した場合には(S8:YES)、処理を終了し、起動完了の通知を受信していない場合には(S8:NO)、通知を受信しないECU3a〜3fに異常が生じていると判定し、その旨を示す異常情報をメモリに記憶して(ステップS9)、処理を終了する。
図5は、本発明に係るECU3a〜3fが行う処理の手順を示すフローチャートであり、各ECU3a〜3fのマイコン31及び電源IC32が行う処理である。各ECU3a〜3fの電源IC32は、検出回路34にてそれぞれ個別に設定された電圧範囲の制御信号が検出されたか否かを判定し(ステップS21)、制御信号が検出されていない場合には(S21:NO)、処理を終了する。ここで、請求項5の如く、第一状態が電源からCPUへの電源が供給されない場合には、図5の制御は、ECU内の電源IC32から電源供給を受けず、電力線5から直接に電源供給を受ける回路、例えば、電源IC32内又は検出回路内に設けられた制御回路によって行われる。
検出回路34にて特定の電圧範囲の制御信号が検出された場合(S21:YES)、電源IC32は、各部への電力供給を開始する(ステップS22)。その後、マイコン31は、電源IC32による電力供給を停止する条件が成立したか否かを判定し(ステップS23)、電力供給の停止条件が成立していない場合には(S23:NO)、電力供給を継続し、処理を終了する。電力供給の停止条件が成立した場合(S23:YES)、マイコン31は、電源IC32にて各部への電力供給を停止して(ステップS24)、処理を終了する。なお、電源IC32からの電力供給が開始された場合、ECU3a〜3fのマイコン31は、CAN用IC33により起動完了の通知を電源制御装置2へ送信する。
以上の構成の制御システムにおいては、電源制御装置2と複数のECU3a〜3fとを共通の制御信号線7にて接続し、電源制御装置2は入力された車輌情報に応じた電圧の制御信号を制御信号線7へ出力すると共に、各ECU3a〜3fは検出回路34がそれぞれ個別に設定された電圧範囲の制御信号を検出し、電源IC32が制御信号の検出に応じて電力供給を開始する構成とすることにより、各ECU3a〜3fの電力供給が遮断された状態(消費電力の少ない第1状態)から電力供給が行われている状態(消費電力が多い第2状態)への切り替えを、共通の制御信号線7を設けるのみで電源制御装置2が個別に制御することができる。
また、各ECU3a〜3fは、検出回路34の検出結果に応じて電源IC32が電力供給のオン/オフを切り替える構成とすることにより、単にマイコン31の通常モード/スリープモードを切り替える場合と比較して、より消費電力を低減することができる。ただし、検出回路34の検出結果に応じて、マイコン31をスリープモードから通常モードへ切り換える構成としてもよく、この場合であっても制御システムの消費電力の低減に貢献することができる。この場合、図2においては図示していないが、検出回路34からマイコン31へ信号を入力し、検出回路34により信号の検出をマイコン31へ通知する。
また、電源制御装置2のマイコン21は特定電圧の制御信号を所定時間出力する構成とし、ECU3a〜3fの検出回路34は特定の電圧範囲の制御信号を所定時間検出する構成とすることにより、例えばノイズなどの影響により特定電圧の信号が制御信号線7に発生した場合であっても、所定時間に満たない場合には電源IC32が電力供給を開始することがないため、ECU3a〜3fの誤動作を防止できる。
また、ECU3a〜3fは電源IC32の電力供給開始後にCANバス6を介した通信によって電源制御装置2へ起動完了の通知を送信し、電源制御装置2は制御信号の出力後にECU3a〜3fからの通知を受信しない場合に、制御信号の再出力を行う構成とすることにより、何らかの通信障害などにより制御信号をECU3a〜3fが検出できなかった場合であっても、電源制御装置2がECU3a〜3fの起動を再度試みることができる。また、電源制御装置2は、制御信号の再出力によってもECU3a〜3fからの通知を受信しない場合に、異常情報をメモリに記憶しておく構成とすることにより、電源制御装置2に接続したダイアグツール9などの外部装置にて異常情報を読み出し、制御システムの故障個所の特定などに役立てることができる。
なお、本実施の形態においては、電源制御装置2への車輌情報の入力をマイコン31に対する直接入力としたが、これに限るものではなく、CANバス6を介した通信により車輌情報を受信してマイコン31へ入力する構成としてもよい。また、ECU3a〜3fは、特定の電圧範囲の制御信号を所定時間検出した場合に電源IC32が電力供給を開始する構成としたが、これに限るものではなく、時間に関係なく制御信号を検出した場合には電源IC32が電力供給を開始する構成としてもよい。
(変形例1)
上述の実施の形態においては、制御信号の電圧に応じて各ECU3a〜3fを起動させる構成としたが、これに限るものではない。以下に示す変形例1に係る制御システムでは、電源制御装置2が車輌情報に応じて特定のパルス幅のパルス信号を制御信号として制御信号線7へ所定回数出力し、各ECU3a〜3fの検出回路34が特定のパルス幅を有する制御信号を所定回数検出した場合に電源IC32が電力供給を開始する構成である。
図6は、変形例1に係る制御システムによるECU3a〜3fの起動方法を説明するための模式図である。なお、図6(a)には電源制御装置2へ入力される車輌情報から判断される車輌の状態を起動条件とし、この起動条件に対応する制御信号のパルス幅を示してある。また、図6(b)には各ECU3a〜3fの検出回路34がそれぞれ検出する制御信号のパルス幅を示してある。
例えば電源制御装置2は、入力された車輌情報からドアのロックが解除された場合に、約1msのパルス信号を制御信号として制御信号線7へ所定回数(例えば3パルス分)出力する。また例えば電源制御装置2、車輌のアクセサリSWがオフ状態からオン状態へ変化した場合に約2msのパルス信号を制御信号として制御信号線7へ所定回数出力する。また例えば電源制御装置2は、車輌のイグニッションSWがオフ状態からオン状態へ変化した場合に約3msのパルス信号を制御信号として制御信号線7へ所定回数出力する。また例えば電源制御装置2は、エンジンスタータSWがオン状態と判断した場合に、約4msのパルス信号を制御信号として制御信号線7へ所定回数出力する。また例えば電源制御装置2は、車輌が走行状態から停車状態へ変化したと判断した場合に、約5msのパルス信号を制御信号として制御信号線7へ所定回数出力する。
例えばECU3aの検出回路34は約1msのパルス幅の制御信号を検出し、ECU3bの検出回路34は約2msのパルス幅の制御信号を検出し、ECU3cの検出回路34は約3msのパルス幅の制御信号を検出し、ECU3dの検出回路34は約4msのパルス幅の制御信号を検出し、ECU3eの検出回路34は約5msのパルス幅の制御信号を検出し、ECU3fの検出回路34は約2ms〜3msのパルス幅の制御信号を検出するようにそれぞれ設定されている。
これらの構成において、ドアのロック解除に応じて電源制御装置2が約1msのパルス幅の制御信号を出力した場合、ECU3aの検出回路34にてこの制御信号が検出され、ECU3aが起動される。またアクセサリSWのオフ状態からオン状態への変化に応じて電源制御装置2が約2msのパルス幅の制御信号を出力した場合、ECU3b及びECU3fの検出回路34にて制御信号が検出され、ECU3b及びECU3fが起動される。またイグニッションSWの状態変化に応じて電源制御装置2が約3msのパルス幅の制御信号を出力した場合、ECU3c及びECU3fの検出回路34にて制御信号が検出され、ECU3c及びECU3fが起動される。またエンジンスタータSWのオン状態に応じて電源制御装置2が約4msのパルス幅の制御信号を出力した場合、ECU3dの検出回路34にて制御信号が検出され、ECU3dが起動される。また車輌の走行状態から停車状態への変化に応じて電源制御装置2が約5msのパルス幅の制御信号を出力した場合、ECU3eの検出回路34にて制御信号が検出され、ECU3eが起動される。
このように、制御信号の電圧に代えて、制御信号のパルス幅に応じてECU3a〜3fの起動を行う構成とした場合であっても、制御信号の電圧に応じて起動を行う場合と同様の効果を得ることができる。また、電源制御装置2が特定のパルス幅の制御信号を所定回数出力し、各ECU3a〜3fは検出回路34が特定のパルス幅の制御信号を所定回数検出した場合に電源IC32が電力供給を開始する構成とすることにより、例えばノイズなどの影響により特定パルス幅の信号が制御信号線7に発生した場合であっても、所定回数に満たない場合には電源IC32が電力供給を開始することがないため、ECU3a〜3fの誤動作を防止できる。なお、特定パルス幅の制御信号を出力する所定回数は、数回程度が好適であるが、1回であってもよい。
(変形例2)
以下に示す変形例2に係る制御システムでは、電源制御装置2が車輌情報に応じて特定の周波数の周期信号を制御信号として制御信号線7へ所定時間出力し、各ECU3a〜3fの検出回路34が特定周期の制御信号を所定時間検出した場合に電源IC32が電力供給を開始する構成である。
図7は、変形例2に係る制御システムによるECU3a〜3fの起動方法を説明するための模式図である。なお、図7(a)には電源制御装置2へ入力される車輌情報から判断される車輌の状態を起動条件とし、この起動条件に対応する制御信号の周波数を示してある。また、図7(b)には各ECU3a〜3fの検出回路34がそれぞれ検出する制御信号の周波数を示してある。
例えば電源制御装置2は、入力された車輌情報からドアのロックが解除された場合に、約1KHzの制御信号を制御信号線7へ所定時間(例えば10ms)出力する。また例えば電源制御装置2は、車輌のイグニッションSWがオフ状態からオン状態へ変化した場合に約2KHzの制御信号を制御信号線7へ所定時間出力する。また例えば電源制御装置2は、車輌が走行状態から停車状態へ変化したと判断した場合に、約3KHzの制御信号を制御信号線7へ所定時間出力する。
例えばECU3aの検出回路34は約1KHzの周波数の制御信号を検出し、ECU3bの検出回路34は約2KHzの周波数の制御信号を検出し、ECU3cの検出回路34は約3KHzの周波数の制御信号を検出し、ECU3dの検出回路34は約4KHzの周波数の制御信号を検出し、ECU3eの検出回路34は約5KHzの周波数の制御信号を検出し、ECU3fの検出回路34は約2KHz〜3KHzの周波数の制御信号を検出するようにそれぞれ設定されている。
これらの構成において、ドアのロック解除に応じて電源制御装置2が約1KHzの周波数の制御信号を出力した場合、ECU3aの検出回路34にてこの制御信号が検出され、ECU3aが起動される。またイグニッションSWの状態変化に応じて電源制御装置2が約2KHzの周波数の制御信号を出力した場合、ECU3b及びECU3fの検出回路34にて制御信号が検出され、ECU3b及びECU3fが起動される。また車輌の走行状態から停車状態への変化に応じて電源制御装置2が約3KHzの周波数の制御信号を出力した場合、ECU3c及びECU3fの検出回路34にて制御信号が検出され、ECU3c及びECU3fが起動される。
このように、制御信号の周波数に応じてECU3a〜3fの起動を行う構成とした場合であっても、制御信号の電圧又はパルス幅に応じて起動を行う場合と同様の効果を得ることができる。また、電源制御装置2が特定の周波数の制御信号を所定時間出力し、各ECU3a〜3fは検出回路34が特定の周波数の制御信号を所定時間検出した場合に電源IC32が電力供給を開始する構成とすることにより、例えばノイズなどの影響により特定周波数の信号が制御信号線7に発生した場合であっても、所定時間に満たない場合には電源IC32が電力供給を開始することがないため、ECU3a〜3fの誤動作を防止できる。
なお、制御信号の電圧、パルス幅又は周波数等の複数の条件を組み合わせてECU3a〜3fの起動を行う構成としてもよい。例えば、特定電圧且つ特定パルス幅の制御信号を検出してECU3a〜3fが起動するなどの構成とすることができる。このように、複数の条件を組み合わせることによって、より多くのECU3a〜3fの個別起動を電源制御装置2が行うことが可能となる。
1 電源
2 電源制御装置(制御装置)
3a〜3f ECU(電子装置)
5 電力線
6 CANバス(通信線)
7 制御信号線
9 ダイアグツール
21 マイコン(決定手段、制御信号出力手段、判定手段、記憶手段)
22 CAN用IC(受信手段)
23 電源IC
24 リレー
31 マイコン(通知手段)
32 電源IC(切替手段)
33 CAN用IC(通知手段)
34 検出回路(検出手段)

Claims (12)

  1. 消費電力の少ない第1状態又は消費電力の多い第2状態をそれぞれ切替可能な複数の電子装置と、該複数の電子装置の状態切り替えに係る制御を行う制御装置とを備える制御システムであって、
    前記制御装置及び前記複数の電子装置は、共通の制御信号線を介して接続してあり、
    前記電子装置は、
    前記制御信号線上の特定条件の制御信号を検出する検出手段と、
    該検出手段が前記特定条件の制御信号を検出した場合に、前記第1状態から前記第2状態への状態切替を行う切替手段と
    を有し、
    前記制御装置は、
    入力情報に応じて制御信号の特定条件を決定する決定手段と、
    該決定手段が決定した特定条件の制御信号を前記制御信号線へ出力する制御信号出力手段と
    を有し、
    前記複数の電子装置の各検出手段は、それぞれ異なる特定条件の制御信号を検出するようにしてあること
    を特徴とする制御システム。
  2. 前記特定条件は、前記制御信号の電圧レベルに係る条件であり、
    前記電子装置の検出手段は、特定の電圧範囲の制御信号を検出するようにしてあること
    を特徴とする請求項1に記載の制御システム。
  3. 前記制御信号は、パルス信号であり、
    前記特定条件は、前記制御信号のパルス幅に係る条件であり、
    前記電子装置の検出手段は、特定のパルス幅の制御信号を検出するようにしてあること
    を特徴とする請求項1又は請求項2に記載の制御システム。
  4. 前記制御信号は、周期信号であり、
    前記特定条件は、前記制御信号の周波数に係る条件であり、
    前記電子装置の検出手段は、特定周波数の制御信号を検出するようにしてあること
    を特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1つに記載の制御システム。
  5. 前記第1状態は、電源からの電力が供給されない状態であり、
    前記第2状態は、電源からの電力が供給される状態であり、
    前記電子装置の切替手段は、電源からの電力の供給/非供給を切り替えるようにしてあること
    を特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1つに記載の制御システム。
  6. 前記制御信号の制御信号出力手段は、前記特定条件の制御信号を所定時間出力するようにしてあること
    を特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか1つに記載の制御システム。
  7. 前記制御信号の制御信号出力手段は、前記特定条件の制御信号を所定回数出力するようにしてあること
    を特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか1つに記載の制御システム。
  8. 前記制御装置及び前記複数の電子装置は、通信線を介して接続してあり、
    前記電子装置は、前記切替手段が前記第1状態から前記第2状態への切り替えを行った場合に、前記通信線を介して前記制御装置へ通知を行う通知手段を有し、
    前記制御装置は、
    前記通信線を介して前記電子装置の通知手段からの通知を受信する受信手段を有し、
    前記制御信号出力手段が前記特定条件の制御信号を出力した後、前記電子装置からの通知を前記受信手段が受信しない場合に、前記制御信号出力手段が前記特定条件の制御信号を再出力するようにしてあること
    を特徴とする請求項1乃至請求項7のいずれか1つに記載の制御システム。
  9. 前記制御装置は、
    前記制御信号出力手段が前記特定条件の制御信号を出力した後、前記電子装置からの通知を前記受信手段が受信するか否かに応じて、前記電子装置の異常の有無を判定する判定手段と、
    該判定手段が異常有りと判定した場合に、前記電子装置に異常が発生した旨を記憶する記憶手段と
    を有すること
    を特徴とする請求項1乃至請求項8のいずれか1つに記載の制御システム。
  10. 消費電力の少ない第1状態又は消費電力の多い第2状態をそれぞれ切替可能な電子装置であって、
    制御信号線を介して他の装置に接続され、
    前記制御信号線上の特定条件の制御信号を検出する検出手段と、
    該検出手段が前記特定条件の制御信号を検出した場合に、前記第1状態から前記第2状態への状態切替を行う切替手段と
    を備えること
    を特徴とする電子装置。
  11. 複数の他の装置の制御を行う制御装置であって、
    前記複数の他の装置に共通の制御信号線を介して接続され、
    入力情報に応じて制御信号の特定条件を決定する決定手段と、
    該決定手段が決定した特定条件の制御信号を前記制御信号線へ出力する制御信号出力手段と
    を備えること
    を特徴とする制御装置。
  12. 共通の制御信号線を介して接続され、該制御信号線上の特定条件の制御信号を検出する検出手段、及び該検出手段が前記特定条件の制御信号を検出した場合に、消費電力の少ない第1状態から消費電力の多い第2状態への状態切替を行う切替手段をそれぞれ有する複数の電子装置を個別に起動する装置起動方法であって、
    入力情報に応じて制御信号の特定条件を決定し、
    決定した特定条件の制御信号を前記制御信号線へ出力すること
    を特徴とする装置起動方法。
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