JP2017054877A - 半導体モジュール - Google Patents

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Abstract

【課題】半導体素子に発生した熱を効率よく放散させることができる半導体モジュールを提供する。
【解決手段】この発明に係る半導体モジュールの実施形態であるパワー半導体モジュール100は、第1の電極1F、第2の電極1Sおよび第3の電極1Tを備えたパワー半導体素子1と、ブロック導体2と、第1の導体3と、第2の導体6と、第3の導体9と、接続部材10とを備える。第1の導体3とブロック導体2の一方主面、第1の電極1Fとブロック導体2の他方主面、および第3の電極1Tと第2の導体6とが、接合材により接合されている。第2の電極1Sと第3の導体9とは接続部材10を介して接続されている。厚み方向におけるブロック導体2の最大断面積は、パワー半導体素子1の一方主面の面積より大きく、ブロック導体2は、第2の電極1Sおよび接続部材10に対して非接触となるように形成された空間SP1を備えている。
【選択図】図1

Description

この発明は、半導体モジュールに関するものであり、特にパワー半導体素子の放熱に寄与するブロック導体を備えたパワー半導体モジュールに関する。
パワー半導体モジュールは、電力の制御および供給を行なうために用いられる半導体装置である。パワー半導体モジュールは、大きな電力が入力されることが多く、その際にはパワー半導体素子が発熱して高温となりやすい。したがって、パワー半導体モジュールには、放熱のための工夫が必要となる。特開2001−308237号公報(特許文献1)には、そのような工夫の施されたパワー半導体モジュールの一例が提案されている。
図15は、特許文献1に記載されているパワー半導体モジュール200の断面図である。パワー半導体モジュール200は、パワー半導体素子201Aと、半導体素子201Bと、第1のブロック導体202Aと、第2のブロック導体202Bと、第1の導体203と、第2の導体206と、第3の導体209と、ワイヤ210とを備えている。
パワー半導体素子201Aと第1のブロック導体202A、および半導体素子201Bと第2のブロック導体202Bとは、例えばはんだのような接合材Sで接合されている。パワー半導体素子201Aおよび半導体素子201Bと第2の導体206、ならびに第1のブロック導体202Aおよび第2のブロック導体202Bと第1の導体203も、同様に接合材Sで接合されている。また、ワイヤ210は、パワー半導体素子201Aと第3の導体209とを接続している。
パワー半導体モジュール200では、パワー半導体素子201Aから発生する熱は、パワー半導体素子201Aの下面から第2の導体206を介してパワー半導体モジュール200の下部から外部に放散される。それと同時に、パワー半導体素子201Aから発生する熱は、パワー半導体素子201Aの上面から第1のブロック導体202Aと第1の導体203とを介してパワー半導体モジュール200の上部から外部に放散される。
この構成により、パワー半導体モジュール200では、パワー半導体素子201Aに発生した熱を効率よく放散させることができるとされている。
特開2001−308237号公報
ところで、パワー半導体素子201A上には、ワイヤ210と接続された不図示の電極がある。すなわち、第1のブロック導体202Aは、ワイヤ210およびその電極と接触しないようにする必要がある。そのため、第1のブロック導体202Aの厚み方向(主面に直交する方向)において、第1のブロック導体202Aの断面積をパワー半導体素子201Aの主面の面積より小さくしてある。
一方、上記の構造により、パワー半導体モジュール200では、パワー半導体素子201Aの上面からの熱の放散量が小さいと考えられる。したがって、パワー半導体素子201Aに発生した熱を効率よく放散させることができない虞がある。
そこで、この発明の目的は、半導体素子(特に、パワー半導体素子)に発生した熱を効率よく放散させることができる半導体モジュールを提供することである。
この発明では、半導体素子(特に、パワー半導体素子)に発生した熱を効率よく放散させるため、ブロック導体の形状の改良が図られる。
この発明に係る半導体モジュールは、一方主面に第1の電極および第2の電極を備え、他方主面に第3の電極を備えた半導体素子と、互いに平行な一方主面および他方主面と、その一方主面と他方主面とを接続する側面とを備えたブロック導体と、第1の導体と、第2の導体と、第3の導体と、接続部材とを備えている。
第1の導体とブロック導体の一方主面、第1の電極とブロック導体の他方主面、および第3の電極と第2の導体とは、接合材により接合されている。また、第2の電極と第3の導体とが接続部材を介して接続されている。
そして、ブロック導体の一方主面と直交する方向をブロック導体の厚み方向としたとき、厚み方向におけるブロック導体の最大断面積は、半導体素子の一方主面の面積より大きい。また、ブロック導体は、第2の電極および接続部材に対して非接触となるように形成された空間を備えている。
上記の半導体モジュールでは、接続部材は、ブロック導体が第2の電極および接続部材に対して非接触となるように形成された空間を通るようにしてあるため、第1の電極とブロック導体の他方主面との接合面積を大きくすることができる。そして、厚み方向におけるブロック導体の最大断面積が半導体素子の一方主面の面積より大きいため、ブロック導体中の熱抵抗が小さくなり、半導体素子の上面からの熱の放散量を大きくすることができる。したがって、半導体素子に発生した熱を効率よく放散させることができる。
この発明に係る半導体モジュールは、以下の特徴を備えることが好ましい。すなわち、上記の空間は、ブロック導体の側面のうちの少なくとも1つと、ブロック導体の一方主面および他方主面とに露出するように形成された凹部である。
上記の半導体モジュールでは、第2の電極および接続部材に対して、ブロック導体を確実に非接触とすることができる。また、ブロック導体中に凹部を容易に形成することができる。
この発明に係る半導体モジュールは、以下の特徴を備えることも好ましい。すなわち、上記の空間は、ブロック導体の側面のうちの少なくとも1つと、ブロック導体の他方主面とに露出し、ブロック導体の一方主面には露出しないように形成された凹部である。
上記の半導体モジュールでは、ブロック導体中に占める凹部の体積が小さく、ブロック導体の熱抵抗がさらに小さくなっている。そのため、半導体素子の上面からの熱の放散量をさらに大きくすることができる。したがって、半導体素子に発生した熱をさらに効率よく放散させることができる。
この発明に係る半導体モジュール、及びその好ましい実施形態は、以下の特徴を備えることが好ましい。すなわち、第1の導体とブロック導体の一方主面とが第1の接合材により接合され、第1の電極とブロック導体の他方主面とが第2の接合材により接合され、第3の電極と第2の導体とが第3の接合材により接合されている。
そして、第1の接合材および第2の接合材のうち少なくとも一方は、銀、銅、金、またはそれらの中から選ばれる少なくとも2種類の金属の合金のナノ粒子の焼結体であり、第3の接合材は、銀、銅、金、またはそれらの中から選ばれる少なくとも2種類の金属の合金のナノ粒子の焼結体、または固化したはんだである。
上記の半導体モジュールでは、第1の接合材および第2の接合材のうち少なくとも一方の材質が熱伝導性に優れる銀、銅、金、またはそれらの中から選ばれる少なくとも2種類の金属の合金であるため、半導体素子の上面からの熱を第1の導体に伝えやすくなっている。したがって、半導体素子に発生した熱をさらに効率よく放散させることができる。
この発明に係る半導体モジュールの好ましい実施形態は、以下の特徴を備えることが好ましい。すなわち、第3の接合材は、銀、銅、金、またはそれらの中から選ばれる少なくとも2種類の金属の合金のナノ粒子の焼結体である。また、第2の導体は、半導体素子と接合される面に環状の凹部を備えている。そして、第2の導体が備えている環状の凹部と半導体素子とをブロック導体の厚み方向から見たときに、半導体素子の他方主面の外周縁は、第2の導体が備えている環状の凹部の内周縁と外周縁との間に位置している。
第3の接合材である銀、銅、金、またはそれらの中から選ばれる少なくとも2種類の金属の合金のナノ粒子の焼結体は、第3の電極と第2の導体との間にそれらの金属のナノ粒子ペーストを介在させた状態で、焼結させることによって形成される。すなわち、第3の接合材は、その形成過程において溶融し、液状となることがない。そのため、例えば上記の金属のナノ粒子ペーストの供給量が多く、半導体素子の側面への付着量が多くなった場合、はんだのように溶融して流れ落ちることがなく、付着したままの状態となる。したがって、半導体素子の第1の電極と第3の電極とが電気的に近接することになり、絶縁性が劣化する虞がある。
一方、上記の半導体モジュールでは、上記の金属のナノ粒子ペーストのうち、余分なものが第2の導体が備えている環状の凹部に移動するので、半導体素子の側面への付着量を少なくすることができる。したがって、半導体素子の第1の電極と第3の電極とが電気的に近接することが避けられ、高い絶縁性を維持することができる。
この発明に係る半導体モジュールの好ましい実施形態は、以下の特徴を備えることも好ましい。すなわち、第2の接合材は、銀、銅、金、またはそれらの中から選ばれる少なくとも2種類の金属の合金のナノ粒子の焼結体である。また、ブロック導体は、他方主面側に凸部を備えている。そして、ブロック導体と半導体素子とをブロック導体の厚み方向から見たときに、半導体素子の一方主面の外周縁は、ブロック導体が備えている凸部の外周縁と、ブロック導体に前述の空間が備えられていないと仮定した場合のブロック導体の他方主面の外周縁との間に位置している。
第2の接合材が銀、銅、金、またはそれらの中から選ばれる少なくとも2種類の金属の合金のナノ粒子の焼結体である場合も、上記と同様の懸念がある。一方、上記の半導体モジュールでは、上記の金属のナノ粒子ペーストのうち、余分なものが凸部の側面に移動するので、半導体素子の側面への付着量を少なくすることができる。したがって、半導体素子の第1の電極と第3の電極とが電気的に近接することが避けられ、高い絶縁性を維持することができる。
また、第2の導体が環状の凹部を備えている場合、第3の接合材となる上記の金属のナノ粒子ペーストのうち、余分なものが環状の凹部に移動する。すなわち、両方の効果により半導体素子の側面への付着量をさらに少なくすることができる。したがって、半導体素子の第1の電極と第3の電極とが電気的に近接することが確実に避けられ、高い絶縁性を確実に維持することができる。
この発明に係る半導体モジュールの実施形態は、以下の特徴を備えることが好ましい。すなわち、ブロック導体は、互いに平行な一方主面および他方主面を備えている。この場合、ブロック導体は平板状であるため、ブロック導体と半導体モジュールおよび各導体との接合を容易に行なうことができる。
この発明に係る半導体モジュールでは、第1の電極とブロック導体の他方主面との接合面積を大きくすることができる。そして、ブロック導体中の熱抵抗が小さくなり、半導体素子の上面からの熱の放散量を大きくすることができる。したがって、半導体素子(特に、パワー半導体素子)に発生した熱を効率よく放散させることができる。
この発明に係る半導体モジュールの第1の実施形態であるパワー半導体モジュール100の、図2に示したA3−A3線を含む切断面における矢視断面図である。 パワー半導体モジュール100の、図1に示したA1−A1線を含む切断面、およびA2−A2線を含む切断面における矢視断面図である。 この発明に係る半導体モジュールの第2の実施形態であるパワー半導体モジュール100Aの、図4に示したA6−A6線を含む切断面における矢視断面図である。 パワー半導体モジュール100Aの、図3に示したA4−A4線を含む切断面、およびA5−A5線を含む切断面における矢視断面図である。 この発明に係る半導体モジュールの第3の実施形態であるパワー半導体モジュール100Bの、図6に示したA9−A9線を含む切断面における矢視断面図である。 パワー半導体モジュール100Bの、図5に示したA7−A7線を含む切断面、およびA8−A8線を含む切断面における矢視断面図である。 この発明に係る半導体モジュールの第4の実施形態であるパワー半導体モジュール100Cの、図8に示したA12−A12線を含む切断面における矢視断面図である。 パワー半導体モジュール100Cの、図7に示したA10−A10線を含む切断面、およびA11−A11線を含む切断面における矢視断面図である。 パワー半導体モジュールにおいて、第2の接合材S2と第3の接合材S3とが接触して短絡する可能性について説明するための、図1の矢視断面図に相当する断面図である。 この発明に係る半導体モジュールの第5の実施形態であるパワー半導体モジュール100Dの、図1の矢視断面図に相当する断面図、およびパワー半導体素子1の外周縁と第2の導体6が備えている環状の凹部T1との位置関係を説明するための模式図である。 この発明に係る半導体モジュールの第6の実施形態であるパワー半導体モジュール100Eの、図1の矢視断面図に相当する断面図、およびパワー半導体素子1の外周縁とブロック導体2が備えている凸部T2との位置関係を説明するための模式図である。 この発明に係る半導体モジュールの第7の実施形態であるパワー半導体モジュール100Fの、図1の矢視断面図に相当する断面図である。 この発明に係る半導体モジュールの第8の実施形態であるパワー半導体モジュール100Gの、図1の矢視断面図に相当する断面図である。 この発明に係る半導体モジュールの第9の実施形態であるパワー半導体モジュール100Hの、図1の矢視断面図に相当する断面図である。 背景技術のパワー半導体モジュール200の断面図である。
以下にこの発明の実施形態を示して、この発明の特徴とするところをさらに詳しく説明する。
−半導体モジュールの第1の実施形態−
この発明に係る半導体モジュールの第1の実施形態であるパワー半導体モジュール100について、図1および図2を用いて説明する。この発明が適用される半導体モジュールとしては、例えば自動車のパワーステアリング機構などの電装機器を駆動するためのインバータに用いられるパワー半導体モジュール、または電気自動車およびハイブリッド自動車用のモータを駆動するためのインバータに用いられるパワー半導体モジュールなどが挙げられるが、これらに限られるものではない。
図1は、パワー半導体モジュール100の、図2に示したA3−A3線を含む切断面における矢視断面図である。図2(A)は、パワー半導体モジュール100の、図1に示したA1−A1線を含む切断面における矢視断面図である。図2(B)は、パワー半導体モジュール100の、図1に示したA2−A2線を含む切断面における矢視断面図である。
パワー半導体モジュール100は、パワー半導体素子1と、ブロック導体2と、第1の導体3と、第2の導体6と、第3の導体9と、接続部材10とを備えている。
パワー半導体素子1は、一方主面に第1の電極1Fおよび第2の電極1Sを備え、他方主面に第3の電極1Tを備えている。パワー半導体素子1としては、例えばパワーMOSFET(金属酸化膜半導体電界効果トランジスタ)およびIGBT(絶縁ゲートバイポーラトランジスタ)などを用いることができる。第1の電極1F、第2の電極1Sおよび第3の電極1Tは、パワー半導体素子1がパワーMOSFETである場合、それぞれエミッタ電極、ベース電極およびコレクタ電極となる。一方、パワー半導体素子1がパワーMOSFETである場合、それぞれソース電極、ゲート電極およびドレイン電極となる。
ブロック導体2は、この実施形態においては、互いに平行な一方主面および他方主面と、その一方主面と他方主面とを接続する側面とを備えている。すなわち、ブロック導体2の形状は、後述する凹部を除いて考えると直方体であり、一方主面はブロック導体2の上面であり、他方主面は下面である。
ブロック導体2の形状は、後述する凹部を除いて考えた場合、直方体に限らず、角錐台、円柱、および円錐台など任意の形状のものを用いることができる。なお、ブロック導体2の一方主面と他方主面とは、互いに平行ではなく、例えば一方主面に対して他方主面が傾斜していてもよく、あるいは曲面の一方主面と平面の他方主面との組み合わせなどでもよい。ブロック導体2は、電気伝導率および熱伝導率の大きな金属である、アルミニウムまたはその合金、銅およびその合金、ならびに銀およびその合金を好ましく用いることができる。
第1の導体3は、この実施例においては、第1の絶縁層4の一方主面上に形成されている。また、第1の絶縁層4の他方主面上には、放熱効率をさらに向上させるための第1の放熱板5が備えられている。ただし、第1の絶縁層4および第1の放熱板5は、パワー半導体モジュールの設計により不要となることもあるため、この発明における必須の構成要素ではない。
第2の導体6は、この実施例においては、第2の絶縁層7の一方主面上に形成されている。また、第2の絶縁層7の他方主面上には、放熱効率をさらに向上させるための第2の放熱板8が備えられている。第2の絶縁層7および第2の放熱板8は、第1の絶縁層4および第1の放熱板5と同様に、この発明における必須の構成要素ではない。
第1の絶縁層4および第2の絶縁層7は、例えばエポキシ系樹脂にガラスまたはセラミックのフィラーを分散させた樹脂材料を用いたものや、ガラスセラミック、酸化アルミニウム、窒化アルミニウムおよび窒化ケイ素などのセラミック材料を用いたものから、パワー半導体モジュールの設計に合わせて適宜選択することができる。また、第1の放熱板5および第2の放熱板8は、熱伝導率の大きな金属である、アルミニウムまたはその合金、銅およびその合金、ならびに銀およびその合金を用いることが好ましい。
第3の導体9は、この実施例においては、第2の絶縁層7の一方主面上に形成されている。第3の導体9は、パワー半導体素子1の第2の電極1Sと接続部材10を介して接続されている。第1の導体3、第2の導体6、および第3の導体9としては、銅または銅合金を用いることが好ましい。
接続部材10は、この実施例においては、ワイヤが用いられている。なお、接続部材10は、後述する第8の実施形態(図13)に示すように、クリップ(板状部材)を用いてもよい。
第1の導体3とブロック導体2の一方主面とは、第1の接合材S1により接合されており、両者は電気的および熱的に接続されている。第1の電極1Fとブロック導体2の他方主面とは、第2の接合材S2により接合されており、同様に電気的および熱的に接続されている。第3の電極1Tと第2の導体6とは、第3の接合材S3により接合されており、同様に電気的および熱的に接続されている。
第1の接合材S1、第2の接合材S2、および第3の接合材S3としては、固化したはんだ、銀、銅、金、またはそれらの中から選ばれる少なくとも2種類の金属の合金のナノ粒子などの金属ナノ粒子の焼結体、および導電性樹脂材を用いることができる。後述するように、パワー半導体素子1からの熱の放散を向上させるためには、第1の接合材S1、第2の接合材S2、および第3の接合材S3のうち少なくとも1つは、熱伝導性に優れる銀、銅、金、またはそれらの中から選ばれる少なくとも2種類の金属の合金のナノ粒子の焼結体を用いることが好ましい。第1の接合材S1、第2の接合材S2、および第3の接合材S3は、同一の接合材としてもよいが、後述するように接合箇所において最適な接合材を使い分けるようにすることが好ましい。
そして、ブロック導体2の一方主面と直交する方向をブロック導体2の厚み方向としたとき、厚み方向におけるブロック導体2の最大断面積は、パワー半導体素子1の一方主面の面積より大きくなっている。また、ブロック導体2は、図2(B)に示すように、第2の電極1Sおよび接続部材10に対して非接触となるように形成された空間SP1を備えている。
この実施例においては、空間SP1は、図1および図2(A)、(B)に示すように、ブロック導体2の第3の導体9が存在する側に向いている側面と、一方主面および他方主面とに露出するように形成された溝状の凹部である。また、ブロック導体2は、前述のように空間SP1を除いて考えた場合に直方体であり、ブロック導体2の最大断面積は、一方主面および他方主面の面積と等しい。
また、図2(A)に示すように、ハッチング部(凹型の八角形)の面積で表されるブロック導体2の最大断面積は、外側の点線内の領域の面積で表されたパワー半導体素子1の一方主面の面積より大きくなっている。
パワー半導体モジュール100では、図1および図2(A)に示すように、接続部材10がブロック導体2に形成されている上記の空間SP1通るようにしてあるため、第1の電極1Fとブロック導体2の他方主面との接合面積を大きくすることができる。そして、厚み方向におけるブロック導体2の最大断面積がパワー半導体素子1の一方主面の面積より大きいため、ブロック導体2中の熱抵抗が小さくなり、パワー半導体素子1の上面からの熱の放散量を大きくすることができる。したがって、パワー半導体素子1に発生した熱を効率よく放散させることができる。
−半導体モジュールの第2の実施形態−
この発明に係る半導体モジュールの第2の実施形態であるパワー半導体モジュール100Aについて、図3および図4を用いて説明する。
図3は、パワー半導体モジュール100Aの、図4に示したA6−A6線を含む切断面における矢視断面図である。図4(A)は、パワー半導体モジュール100Aの、図3に示したA4−A4線を含む切断面における矢視断面図である。図4(B)は、パワー半導体モジュール100Aの、図3に示したA5−A5線を含む切断面における矢視断面図である。
パワー半導体モジュール100Aは、空間SP1の形成位置が第1の実施形態であるパワー半導体モジュール100と異なる。それ以外はパワー半導体モジュール100と共通であるため、共通する箇所の説明については省略する。
図4(A)、(B)に示すように、空間SP1は、ブロック導体2の第3の導体9が存在する側に向いている側面と、その片側に接続されている側面と、一方主面および他方主面とに露出するように形成された溝状の凹部であってもよい。
この場合でも、図4(A)に示すように、ハッチング部(凹型の六角形)の面積で表されるブロック導体2の最大断面積は、外側の点線内の領域の面積で表されたパワー半導体素子1の一方主面の面積より大きくなっている。
パワー半導体モジュール100Aでも、図4(A)に示すように、接続部材10がブロック導体2に形成されている空間SP1を通るようにしてあるため、第1の電極1Fとブロック導体2の他方主面との接合面積を大きくすることができる。したがって、パワー半導体モジュール100と同様の効果を得ることができる。
−半導体モジュールの第3の実施形態−
この発明に係る半導体モジュールの第3の実施形態であるパワー半導体モジュール100Bについて、図5および図6を用いて説明する。
図5は、パワー半導体モジュール100Bの、図6に示したA9−A9線を含む切断面における矢視断面図である。図6(A)は、パワー半導体モジュール100Bの、図5に示したA7−A7線を含む切断面における矢視断面図である。図6(B)は、パワー半導体モジュール100Bの、図5に示したA8−A8線を含む切断面における矢視断面図である。
パワー半導体モジュール100Bは、パワー半導体モジュール100Aと同様に、空間SP1の形成位置が第1の実施形態であるパワー半導体モジュール100と異なる。それ以外はパワー半導体モジュール100と共通であるため、共通する箇所の説明については省略する。
図5および図6(A)、(B)に示すように、空間SP1は、ブロック導体2の第3の導体9が存在する側に向いている側面と、他方主面とに露出するように形成された溝状の凹部であってもよい。
この場合でも、図6(A)に示すように、ハッチング部(矩形)の面積で表されるブロック導体2の最大断面積は、外側の点線内の領域の面積で表されたパワー半導体素子1の一方主面の面積より大きくなっている。
パワー半導体モジュール100Bでも、図5および図6(A)、(B)に示すように、接続部材10がブロック導体2に形成されている空間SP1を通るようにしてあるため、第1の電極1Fとブロック導体2の他方主面との接合面積を大きくすることができる。また、ブロック導体2中に占める空間SP1の体積が小さいため、ブロック導体2の熱抵抗がさらに小さくなっている。したがって、パワー半導体素子1に発生した熱をさらに効率よく放散させることができる。
なお、空間SP1は、ブロック導体2の第3の導体9が存在する側に向いている側面と、その片側に接続されている側面と、他方主面とに露出するように形成されるようにしてもよい。
−半導体モジュールの第4の実施形態−
この発明に係る半導体モジュールの第4の実施形態であるパワー半導体モジュール100Cについて、図7および図8を用いて説明する。
図7は、パワー半導体モジュール100Cの、図8に示したA12−A12線を含む切断面における矢視断面図である。図8(A)は、パワー半導体モジュール100Cの、図7に示したA10−A10線を含む切断面における矢視断面図である。図8(B)は、パワー半導体モジュール100Cの、図7に示したA11−A11線を含む切断面における矢視断面図である。
パワー半導体モジュール100Cは、パワー半導体モジュール100A、100Bと同様に、空間SP1の形成位置が第1の実施形態であるパワー半導体モジュール100と異なる。それ以外はパワー半導体モジュール100と共通であるため、共通する箇所の説明については省略する。
図7および図8(A)、(B)に示すように、空間SP1は、ブロック導体2の第3の導体9が存在する側に向いている側面と、その両側に接続されている側面と、他方主面とに露出するように形成された、横倒しの三角柱状の切り欠き部であってもよい。
この場合でも、図8(A)に示すように、ハッチング部(矩形)の面積で表されるブロック導体2の最大断面積は、外側の点線内の領域の面積で表されたパワー半導体素子1の一方主面の面積より大きくなっている。
パワー半導体モジュール100Cでは、図7および図8(A)、(B)に示すように、ブロック導体2中に占める空間SP1の体積が小さいため、ブロック導体2の熱抵抗がさらに小さくなっている。したがって、パワー半導体素子1に発生した熱をさらに効率よく放散させることができる。
−半導体モジュールの第5の実施形態−
この発明に係る半導体モジュールの第5の実施形態であるパワー半導体モジュール100Dについて、図9および図10を用いて説明する。
図9は、パワー半導体モジュールにおいて、第2の接合材S2と第3の接合材S3とが接触して短絡する可能性について説明するための、図1の矢視断面図に相当する断面図である。
パワー半導体モジュール100Dは、第3の接合材S3が銀、銅、金、またはそれらの中から選ばれる少なくとも2種類の金属の合金のナノ粒子の焼結体であって、第2の導体6のパワー半導体素子1と接合される面に環状の凹部T1が形成されていることが第1の実施形態であるパワー半導体モジュール100と異なる。それ以外はパワー半導体モジュール100と共通であるため、共通する箇所の説明については省略する。
第3の接合材S3を銀、銅、金、またはそれらの中から選ばれる少なくとも2種類の金属の合金のナノ粒子の焼結体とした場合、第3の接合材S3の形成は、第3の電極1Tと第2の導体6との間に上記の金属のナノ粒子ペーストを介在させた状態で、焼結させることによって行なわれる。すなわち、第3の接合材S3は、その形成過程において溶融し、液状となることがない。
第3の接合材S3がはんだのような形成過程において溶融し、液状となるものである場合、加熱して溶融させる前にパワー半導体素子1の側面への付着量が多くなっていても、パワー半導体素子1の材質はケイ素または炭化ケイ素などであるため、液状のはんだに対する濡れ性が低い。したがって、液状のはんだは第2の導体6の方に流れ、固化して第3の接合材S3となった状態では、第1の電極1Fと第3の電極1Tとの絶縁性が問題となるほど、パワー半導体素子1の側面に残らない。
一方、第3の接合材S3を銀、銅、金、またはそれらの中から選ばれる少なくとも2種類の金属の合金のナノ粒子の焼結体とした場合は、例えばそれらの金属のナノ粒子ペーストの供給量が多く、パワー半導体素子1の側面への付着量が多くなった場合、はんだのように溶融して流れ落ちることがなく、付着したままの状態となる。したがって、パワー半導体素子1の第1の電極と第3の電極とが電気的に近接することになり、甚だしくは図9に示すように、両者が接触して短絡した状態になり、絶縁性が確保できない虞がある。
そのため、第3の接合材S3を銀、銅、金、またはそれらの中から選ばれる少なくとも2種類の金属の合金のナノ粒子の焼結体とした場合には、絶縁性の維持を図ることが好ましい。図10(A)は、そのような絶縁性の維持が図られたパワー半導体モジュール100Dの、図1の矢視断面図に相当する断面図である。図10(B)は、パワー半導体モジュール100Dにおいて、パワー半導体素子1の外周縁と第2の導体6が備えている環状の凹部T1との位置関係を説明するための模式図である。
図10(A)、(B)に示すように、第2の導体6は、パワー半導体素子1と接合される面に環状の凹部T1を備えている。そして、第2の導体6が備えている環状の凹部T1とパワー半導体素子1とをブロック導体の厚み方向から見たときに、パワー半導体素子1の他方主面の外周縁(図10(B)において点線で図示)は、第2の導体が備えている環状の凹部の内周縁と外周縁との間に位置している。
パワー半導体モジュール100Dでは、上記の金属のナノ粒子ペーストのうち、余分なものが第2の導体6が備えている環状の凹部T1に移動するので、パワー半導体素子1の第1の電極1Fと第3の電極1Tとが電気的に近接または短絡することが確実に避けられ、高い絶縁性を確実に維持することができる。
−半導体モジュールの第6の実施形態−
この発明に係る半導体モジュールの第6の実施形態であるパワー半導体モジュール100Eについて、図11を用いて説明する。
図11(A)は、そのような絶縁性の維持が図られたパワー半導体モジュール100Eの、図1の矢視断面図に相当する断面図である。図11(B)は、パワー半導体モジュール100Eにおいて、パワー半導体素子1の外周縁とブロック導体2が備えている凸部T2との位置関係を説明するための模式図である。
パワー半導体モジュール100Eは、第2の接合材S2が銀、銅、金、またはそれらの中から選ばれる少なくとも2種類の金属の合金のナノ粒子の焼結体であって、ブロック導体2が他方主面側に凸部を備えていることが第1の実施形態であるパワー半導体モジュール100と異なる。それ以外はパワー半導体モジュール100と共通であるため、共通する箇所の説明については省略する。
図11(A)、(B)に示すように、ブロック導体2は、他方主面側に凸部を備えている。そして、ブロック導体2とパワー半導体素子1とをブロック導体2の厚み方向から見たときに、パワー半導体素子1の一方主面の外周縁は、ブロック導体2が備えている凸部T2の外周縁と、ブロック導体2に前述の空間SPが備えられていない、すなわちブロック導体2が単なる直方体であると仮定した場合の、ブロック導体2の他方主面の外周縁との間に位置している。
第2の接合材S2が銀、銅、金、またはそれらの中から選ばれる少なくとも2種類の金属の合金のナノ粒子の焼結体である場合も、第5の実施形態で説明したものと同様の懸念がある。一方、パワー半導体モジュール100Eでは、上記の金属のナノ粒子ペーストのうち、余分なものが凸部T2の側面(段差部)に移動するので、パワー半導体素子の第1の電極と第3の電極とが電気的に近接または短絡することが確実に避けられ、高い絶縁性を確実に維持することができる。
−半導体モジュールの第7の実施形態−
この発明に係る半導体モジュールの第7の実施形態であるパワー半導体モジュール100Fについて、図12を用いて説明する。図12は、パワー半導体モジュール100Fの、図1の矢視断面図に相当する断面図である。
パワー半導体モジュール100Fは、第2の接合材S2および第3の接合材S3が銀、銅、金、またはそれらの中から選ばれる少なくとも2種類の金属の合金のナノ粒子の焼結体であって、第5の実施形態で説明したパワー半導体素子1と接合される面に環状の凹部T1を備えている第2の導体6と、第6の実施形態で説明した他方主面側に凸部を備えているブロック導体2とを共に構成要素として含むパワー半導体モジュールである。
パワー半導体モジュール100Fでは、第2の接合材S2となる上記の金属のナノ粒子ペーストのうち、余分なものが凸部T2の側面に移動する。また、第3の接合材S3となる上記の金属のナノ粒子ペーストのうち、余分なものが第2の導体6が備えている環状の凹部T1に移動する。すなわち、両方の効果により、パワー半導体素子1の第1の電極1Fと第3の電極1Tとが電気的に近接することがより確実に避けられ、高い絶縁性をより確実に維持することができる。
−半導体モジュールの第8の実施形態−
この発明に係る半導体モジュールの第8の実施形態であるパワー半導体モジュール100Gについて、図13を用いて説明する。図13は、パワー半導体モジュール100Gの、図1の矢視断面図に相当する断面図である。
パワー半導体モジュール100Gは、接続部材10の形態および空間SPの体積が第3の実施形態であるパワー半導体モジュール100Bと異なる。それ以外はパワー半導体モジュール100Bと共通であるため、共通する箇所の説明については省略する。
図13に示すように、接続部材10としてワイヤの代わりにクリップ(板状部材)を用いてもよい。クリップの材質としては銅または銅合金が好ましい。接続部材10をクリップとした場合、例えば衝撃が加わった際にも位置が変わることがない。また、金属板を屈曲させて形成されるため、低背化することができる。その結果、空間SP1の体積を小さくすることができる。
そのため、第1の電極1Fとブロック導体2の他方主面との接合面積を大きくすることができる。また、ブロック導体2中に占める空間SP1の体積が小さいため、ブロック導体2の熱抵抗がさらに小さくなっている。したがって、パワー半導体素子1に発生した熱をさらに効率よく放散させることができる。
−半導体モジュールの第9の実施形態−
この発明に係る半導体モジュールの第9の実施形態であるパワー半導体モジュール100Hについて、図14を用いて説明する。図14は、パワー半導体モジュール100Hの、図1の矢視断面図に相当する断面図である。
パワー半導体モジュールは、前述したように、例えば自動車のパワーステアリング等の電装機器を駆動するためのインバータなどに用いられる。近年、自動車の電装化が進むにつれ、多様な電装機器が搭載されるようになり、設置スペースの制約が厳しくなっている。さらに、電装機器を冗長系として安全性および信頼性を向上させるため、複数のパワー半導体モジュールの設置が要求される場合がある。そのため、パワー半導体モジュールの小型化が強く要求されている。
その際、パワー半導体モジュールを小型化するため、すなわち実装面積を削減するため、複数の経路および部品を平面配置するのではなく、多段配置とすることが好ましい。すなわち、パワー半導体モジュール100Hは、この発明に係る半導体モジュールの第1の実施形態であるパワー半導体モジュール100を冗長系とするために、上記の趣旨に則って多段配置としたものである。
パワー半導体モジュール100Hは、パワー半導体モジュール100における第2の導体6および第3の導体9と、第2の絶縁層7との間に、別のパワー半導体素子11と、別のブロック導体12と、第4の導体16と、第5の導体19と、別の接続部材20とを挿入した構造となっている。なお、前述のようにパワー半導体モジュール100と共通する箇所の説明については省略する。
パワー半導体素子11は、パワー半導体素子1と同様に、一方主面に第1の電極11Fおよび第2の電極11Sを備え、他方主面に第3の電極11Tを備えている。また、パワー半導体素子1と同様に、パワーMOSFETおよびIGBTなどを用いることができる。
ブロック導体12の一方主面と直交する方向をブロック導体12の厚み方向としたとき、厚み方向におけるブロック導体12の最大断面積は、パワー半導体素子11の一方主面の面積より大きくなっている。また、ブロック導体12は、ブロック導体2と同様に、第2の電極11Sおよび接続部材20に対して非接触となるように形成された空間SP2を備えている。
この実施例においては、空間SP2は、空間SP1と同様に、ブロック導体12の第6の導体19が存在する側に向いている側面と、一方主面および他方主面とに露出するように形成された溝状の凹部である。また、ブロック導体12は、前述のように凹部を除いて考えた場合に直方体であり、ブロック導体12の最大断面積は、一方主面および他方主面の面積と等しく、かつパワー半導体素子11の一方主面の面積より大きくなっている。
その他、第4の導体16と、第5の導体19と接続部材20も、それぞれ第2の導体6と、第3の導体9と、接続部材10に準じたものとすることができる。一方、パワー半導体モジュール100Hの設計によっては、適宜変更することもできる。
第2の導体6とブロック導体12の一方主面とは、第4の接合材S4により接合されており、両者は電気的および熱的に接続されている。第1の電極11Fとブロック導体12の他方主面とは、第5の接合材S5により接合されており、同様に電気的および熱的に接続されている。第3の電極11Tと第4の導体16とは、第6の接合材S6により接合されており、同様に電気的および熱的に接続されている。第4の接合材S4、第5の接合材S5、および第6の接合材S6としては、それぞれ第1の接合材S1、第2の接合材S2、および第3の接合材S3に準じたものとすることができる。
パワー半導体モジュール100Hでは、図14に示すように、接続部材10がブロック導体2に形成されている空間SP1を通り、接続部材20がブロック導体12に形成されている空間SP2を通るようにしてある。そのため、パワー半導体素子1の第1の電極1Fとブロック導体2の他方主面との接合面積、およびパワー半導体素子11の第1の電極11Fとブロック導体12の他方主面との接合面積を、それぞれ大きくすることができる。
そして、厚み方向におけるブロック導体2の最大断面積がパワー半導体素子1の一方主面の面積より大きく、ブロック導体12の最大断面積がパワー半導体素子11の一方主面の面積より大きいため、ブロック導体2およびブロック導体12中の熱抵抗が小さくなる。その結果、パワー半導体素子1の上面からの熱の放散量、および第3の導体6と介した熱の放散量を大きくすることができる。したがって、パワー半導体素子1およびパワー半導体素子11に発生した熱を効率よく放散させることができる。
なお、この発明は上記の実施形態に限定されるものではなく、この発明の範囲内において、種々の応用、変形を加えることができる。また、この明細書に記載の各実施形態は、例示的なものであり、異なる実施形態間において、構成の部分的な置換または組み合わせが可能であることを指摘しておく。
100、100A、100B、100C、100D、100E、100F、100G、100H パワー半導体モジュール
1、11 パワー半導体素子
1F 第1の電極
1S 第2の電極
1T 第3の電極
2、12 ブロック導体
3 第1の導体
6 第2の導体
9 第3の導体
16 第4の導体
19 第5の導体
10、20 接続部材
S1 第1の接合材
S2 第2の接合材
S3 第3の接合材
S4 第4の接合材
S5 第5の接合材
S6 第6の接合材
SP1、SP2 空間

Claims (7)

  1. 一方主面に第1の電極および第2の電極を備え、他方主面に第3の電極を備えた半導体素子と、一方主面および他方主面と、該一方主面と該他方主面とを接続する側面とを備えたブロック導体と、第1の導体と、第2の導体と、第3の導体と、接続部材とを備えた半導体モジュールであって、
    前記第1の導体と前記ブロック導体の一方主面、前記第1の電極と前記ブロック導体の他方主面、および前記第3の電極と前記第2の導体とが、接合材により接合されており、
    前記第2の電極と前記第3の導体とが前記接続部材を介して接続されており、
    前記ブロック導体の一方主面と直交する方向を前記ブロック導体の厚み方向としたとき、前記厚み方向における前記ブロック導体の最大断面積は、前記半導体素子の一方主面の面積より大きく、
    前記ブロック導体は、前記第2の電極および前記接続部材に対して非接触となるように形成された空間を備えていることを特徴とする、半導体モジュール。
  2. 前記空間は、前記ブロック導体の側面のうちの少なくとも1つと、前記ブロック導体の一方主面および他方主面とに露出するように形成された凹部であることを特徴とする、請求項1に記載の半導体モジュール。
  3. 前記空間は、前記ブロック導体の側面のうちの少なくとも1つと、前記ブロック導体の他方主面とに露出し、前記ブロック導体の一方主面には露出しないように形成された凹部であることを特徴とする、請求項1に記載の半導体モジュール。
  4. 前記第1の導体と前記ブロック導体の一方主面とが第1の接合材により接合され、前記第1の電極と前記ブロック導体の他方主面とが第2の接合材により接合され、前記第3の電極と前記第2の導体とが第3の接合材により接合されており、
    前記第1の接合材および前記第2の接合材のうち少なくとも一方は、銀、銅、金、またはそれらの中から選ばれる少なくとも2種類の金属の合金のナノ粒子の焼結体であり、前記第3の接合材は、銀、銅、金、またはそれらの中から選ばれる少なくとも2種類の金属の合金のナノ粒子の焼結体、または固化したはんだであることを特徴とする、請求項1ないし3のいずれか1項に記載の半導体モジュール。
  5. 前記第3の接合材は、銀、銅、金、またはそれらの中から選ばれる少なくとも2種類の金属の合金のナノ粒子の焼結体であり、
    前記第2の導体は、前記半導体素子と接合される面に環状の凹部を備えており、
    前記第2の導体が備えている環状の凹部と前記半導体素子とを前記ブロック導体の厚み方向から見たときに、前記半導体素子の他方主面の外周縁は、前記第2の導体が備えている環状の凹部の内周縁と外周縁との間に位置していることを特徴とする、請求項4に記載の半導体モジュール。
  6. 前記第2の接合材は、銀、銅、金、またはそれらの中から選ばれる少なくとも2種類の金属の合金のナノ粒子の焼結体であり、
    前記ブロック導体は、他方主面側に凸部を備えており、
    前記ブロック導体と前記半導体とを前記ブロック導体の厚み方向から見たときに、前記半導体素子の一方主面の外周縁は、前記ブロック導体が備えている凸部の端部の外周縁と、前記ブロック導体に前記空間が備えられていないと仮定した場合の前記ブロック導体の他方主面の外周縁との間に位置していることを特徴とする、請求項4または5に記載の半導体モジュール。
  7. 前記ブロック導体は、互いに平行な一方主面および他方主面を備えることを特徴とする、請求項1ないし6のいずれか1項に記載の半導体モジュール。
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