JP2017053505A - 換気口カバー - Google Patents

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Abstract

【課題】換気口から流れる汚れた気流に曝されて外壁が汚れることを防止でき圧力損失を改善した通気性能に優れる換気口カバーの提供。
【解決手段】換気口カバー1は、建物の外壁4に開口する換気口5の屋外側端末に差し込ませて接続する差込筒2と、差込筒2の開口2aに対向して設けられ、該開口2aに向けて突出する錐形状となっており下端側に換気口5と屋外とを連通する通気開口6を有するドーム部3と、通気路11の上側を閉塞する整流部を備える。整流部の下縁が下に凸の形状を備えることで通気開口6から出される気流11cを外壁4から離間するように流すことができ、かつ圧力損失を改善し通気性能を高めることができる。
【選択図】図14

Description

本発明は、建物の換気口に取り付ける換気口カバーに関する。
建物の外壁に設けられ、換気口への風雨の侵入を防止する換気口カバーには、換気口に面する平板状の遮蔽部が設けられている場合がある。その場合、換気口から屋外側に向かう気流は遮蔽部にぶつかり、換気口および外壁側に反射するおそれがある。このような気流の一部はその後、外壁に沿って流れるため、汚れた気流が流れた際には外壁を汚すおそれがある。これを防止する方法として、遮蔽部の裏面に換気口に向けて突出する略円錐状の突形状部と、突形状部を上側から覆うカバー部とを備え、突形状部の下方に通風路が形成される換気口カバーの使用が提案されている。この換気口カバーは、換気口から出される気流を突形状部の斜面に沿わせて通風路を通過させ、気流が換気口カバーの外に出た後も斜面の傾斜を保ったまま外壁から離しつつ流そうとするものである(特許文献1参照)。
しかし、上記の突形状部を有する換気口カバーを用いると、換気口から出される気流の一部は突形状部の上側の空間、すなわち突形状部、遮蔽部およびカバー部で囲まれた空間内に回り込み、乱流が生じやすくなる。そのため、気流の一部が遮蔽部の傾斜ではなく外壁に沿って流れるおそれがある。
そこで、本出願人はこうした従来技術の課題を解決するために、突形状部の上側の空間に向かおうとする気流を遮る整流部を有する換気口カバーを開発した(特許文献2参照)。
特開2012―102962号公報 特許第5476457号公報
上記特許文献2に記載の技術によれば、外壁から離れる気流の流れを作ることができるため、換気口から流れた汚れた気流に曝されて外壁が汚れることを防ぐことができる。しかしながら、外壁の汚損には有効であるものの整流部は圧力損失を悪化させて通気性能を低下させる要因となるものである。そこで外壁の汚損を防止しつつも圧力損失の改善により通気性能の向上を目的としてなされたのが本発明である。
上記目的を達成すべく、本発明は以下のように構成される。
すなわち、本発明は建物の外壁に開口する換気口の屋外側端末に差し込ませて接続する差込筒と、差込筒の開口に対向して設けられ、該開口に向けて突出する錐形状となっており下端側に換気口と屋外とを連通する通気開口を有するドーム部と、差込筒とドーム部の間に形成される通気路の上側を閉塞するように設けられ、差込筒からドーム部の斜面に沿って流れて通気開口から出される気流を外壁から離間するように整流する整流部と、を備える換気口カバーについて、前記整流部は、中央部分が両端に対して差込筒の開口中心に向けて突出する整流縁を有することを特徴とする。
ドーム部のみを設ける換気口カバーは、差込筒の開口から流れる気流がドーム部の下側の傾斜に沿ってスムーズに流れて通気開口を通過し、ドーム部を離れた後もその角度を保ったまま外壁から離間する方向に向けて流れていくものと考えられる。これにより汚れた気流が流れた場合であっても、その気流に外壁が曝されて汚れることを防止するものとしている。しかしながら、差込筒の開口を通過した気流の一部はドーム部の上側の空間に回り込み、その後、外壁に沿って下降する気流となる。したがって、この空間への気流の回り込みを抑制できれば、外壁に沿って下降する気流の発生を防ぐことができる。
そこで前記通気路の上側(差込筒の開口の上側)を閉塞する整流部を設けることで、差込筒の開口からドーム部の上側に向かう気流を遮りドーム部の上側の空間に気流が回り込むことを抑制する。これによってドーム部の斜面に沿って気流が流れるため、整流部が無い場合とは異なり、気流の一部が外壁に沿って流れてしまうことを防止できる。即ち外壁が汚れた気流に曝されることを防止することができる。
この整流部は、本出願人の提案に係る従来技術では下縁が水平に伸長する直線形状のものを実施形態として例示している。この整流部を含む差込筒の開口の通気の流速を解析すると、およそ差込口の中心から放射方向に向かうにつれて流速が早くなり、ちょうど整流部の下縁の両端の下方に気流が最も早く流れる部分、即ち気流が流れにくい部分があることが分かった。そこで、その整流部の下縁の両端を上方に湾曲する形状とし、通気の流速を解析したところ、整流部の下縁の流速の早い部分が小さくなり圧力損失が改善されることが判明した。このように本願発明の整流部は、中央部分が両端に対して差込筒の軸心方向に突出する整流縁を有するものとしたものである。したがって、整流部により気流をドーム部に向けて誘導して外壁から沿って流れるのを防止しながらも、整流縁によって圧力損失を改善することができる。
整流縁は湾曲形状とすることができる。これによって整流縁の下縁を水平に伸びる直線形状とする従来技術と比較して、整流縁の両端の下側に通気のためのスペースを作ることができる。即ち、整流部によるドーム部へ向かう気流のガイド機能はそのままに、整流縁の両端の下側に通気路を拡張することで、圧力損失を改善することが可能である。
整流縁は差込筒の開口から見える整流部の高さにおける下側1/3の範囲内に形成されるものとすることができる。本発明者の実験によれば、整流縁の両端の高さ位置(高さ方向における整流縁の中央部分からの高さ位置)をあまり大きくすると、却って整流部によるドーム部へ向かう気流のガイド機能を損ねてしまうとの知見を得ており、前記下側1/3の範囲内に設定すれば、当該ガイド機能を維持しながら圧力損失を改善することが可能である。
整流縁の下端が、差込筒の開口の上端とドーム部の頂点部との間の高さ範囲を二分する中間位置よりも頂点部の側に位置するものとすることができる。
整流縁の下端が上記中間位置よりも上に位置すると、整流部によって遮蔽されずに気流が流れる通気路が過剰に広くなり、上述のようにドーム部の上側の空間に気流が回り込みやすくなり吹き出す気流が外壁に寄ってしまう。その一方で、整流部の下端が頂点部の高さ位置よりも下に位置すると、逆に通気路が狭くなりすぎて圧力損失が増大するおそれがある。したがって本発明では、整流縁の下端が、差込筒の開口の上端とドーム部の頂点部との間の高さ範囲を二分する中間位置よりも頂点部の側に位置するものとすることで、気流を外壁から効果的に離間させつつ圧力損失の増大を抑制することができる。
前記本発明は差込筒の前方を覆うフード部を備えており、フード部は裏面にドーム部が位置する正面部と、正面部と連結しドーム部の上側に設けられる外周面部とを有するものとすることができる。
フード部が、裏面にドーム部が位置する正面部を有することで、例えば正面部を平板状にすることで、建物の美観を損なわないデザインの換気口カバーとすることができる。またドーム部の上側に外周面部を設けることで上側から換気口への風雨の浸入を防止することができる。さらに外周面部により、差込筒の開口から流れる気流が換気口カバーの上側に向かうことを抑制することで、汚れた気流が上昇して軒下天井が汚れることを防止することができる。
前記本発明は、ドーム部とフード部における外周面部の内側とを固定する固定部を有するものとすることができる。
ドーム部が外周面部に対して固定されることで、正面部にネジ穴などを有さず美観が保たれた換気口カバーとすることができる。また例えばドーム部に固定部を設け、スポット溶接などにより固定することで、外周面部にネジ穴を設けてドーム部と外周面部とがネジ止めされる場合よりもさらに美観に優れた換気口カバーとすることができる。
前記本発明は、外周枠を有し上側に整流部を設けたフェイスをさらに備えており、フード部における外周面部の差込筒側の端部に固定代を設けてあり、該固定代をフェイスの外周枠に対して複数点で固定するものとすることができる。
よってドーム部を備えて重いフード部を、支持部材を取り付けることなく差込筒で確実に保持することができるため、部品点数の増加を抑えることができる。
前記本発明のドーム部が、フード部内に溜まった水を排出するためのドレン穴を有するものとすることができる。
よって、フード部内に浸入した雨水や結露により生じた水を効率よくフード部の外に排出することができる。
本発明の換気口カバーによれば、整流部によってドーム部の斜面に沿って外壁から離れる気流の流れを作り外壁の汚損を防止しながらも、整流縁によって圧力損失を改善することができる。
第1実施形態の換気口カバーを示す斜視図である。 図1の換気口カバーの設置状態を示す説明図である。 図1中矢示SA−SA線に沿う断面図である。 図3の矢示A方向から見た換気口カバーの背面図である。 図3からメッシュを取り外した状態の差込筒の開口付近の拡大図である。 図5に示す整流板の形状を説明する説明図である。 整流板の変形例を示す図5相当の拡大図である。 整流板の別の変形例を示す図5相当の拡大図である。 整流板のまた別の変形例を示す図5相当の拡大図である。 整流板の比較例としての模擬整流板を示す図5相当の拡大図である。 整流板の比較例としての別の模擬整流板を示す図5相当の拡大図である。 整流板の参考例としての参考整流板を示す図5相当の拡大図である。 整流板の下端の位置を説明する図4相当の背面図である。 分図(a)は整流板を有する換気口カバー内の気流を、分図(b)は整流板を有さない換気口カバー内の気流を示すそれぞれの説明図である。 第2実施形態の換気口カバーを示す図3相当の断面図である。 第3実施形態の換気口カバーを示す図3相当の断面図である。 第4実施形態の換気口カバーを示す外観図である。 図12の参考整流板を有する大型換気口カバーによる気流を示す写真図である。 図6の整流板を有する大型換気口カバーによる気流を示す写真図である。 図7の整流板を有する大型換気口カバーによる気流を示す写真図である。 図10の模擬整流板を有する大型換気口カバーによる気流を示す写真図である。 図11の模擬整流板を有する大型換気口カバーによる気流を示す写真図である。 図12の参考整流板を有する小型換気口カバーによる気流を示す写真図である。 図6の整流板を有する小型換気口カバーによる気流を示す写真図である。 図7の整流板を有する小型換気口カバーによる気流を示す写真図である。 図10の模擬整流板を有する小型換気口カバーによる気流を示す写真図である。
以下、本発明の好適な実施形態を図面に基づいて説明する。以下の各実施形態で共通する構成については、同一の符号を付して重複説明を省略する。
第1実施形態〔図1〜図9〕:
本発明の換気口カバー1は図1〜3で示すように差込筒2、ドーム部3を備え、差込筒2は建物の外壁4に開口する換気口5の屋外側端末に接続される。またドーム部3は、差込筒2の開口2aに対向して設けられ、該開口2aに向けて突出する無底の略円錐形状となっている。ドーム部3の下側には換気口5と屋外とを連通する通気開口6が設けられており、換気口5から差込筒2を通過して開口2aから排出された空気11aが通気開口6へと向かう通気路11が形成される。また、この通気路11の上側を閉塞するように、「整流部」として全体が平板形状であり「整流縁」となる下縁15Aが円弧状をした整流板15が設けられる。
(差込筒)
差込筒2は円筒状であり、建物の外壁4に設けられる換気口5に屋外側から差し込むことで取り付けることができる。差込筒2の開口2aには外周側に向けて外向きフランジ2bが設けられており、外向きフランジ2bには後述する取付枠8がネジN1などで固定されている。差込筒2は建物の内外を連通しており、換気口5に流入した気流11aは差込筒2を通過することができる。
(ドーム部)
ドーム部3は差込筒2の開口2aに対向して設けられ、外周縁から中心部にかけて該開口2aに向けて突出する略円錐状に形成される。ドーム部3の頂点部3aはドーム部3の上下および左右方向の中間位置となるように設けられている。また、換気口カバー1は換気口5の屋外側端末の前方に設けられるフード部9を備えており、フード部9は円板状の正面部9aと略半円筒状の外周面部9bとで形成される。正面部9aは外周面部9bと、外周縁における上側の略半分において連結している。ドーム部3は正面部9aと外周面部9bの裏面に対してそれぞれスポット溶接などで固定されており、ドーム部3の外径と正面部9aの外径はほぼ等しく形成されている。ドーム部3はフード部9に対する固定部P1〜P3を有しており、ドーム部3の左右両側と下側に1つずつ、合計3つが設けられている。その内、左右両側の固定部P1、P3はフード部9の外周面部9bに、下側の固定部P2は正面部9aにそれぞれ固定されている。またドーム部3の下端に設けられる固定部P2には、フード部9やドーム部3に溜まった雨水や結露水を排出するドレン穴10が設けられている。フード部9の外周面部9bはドーム部3の上側を覆うように設けられており、ドーム部3の下側には換気口5と屋外とを連通する通気開口6が形成されている。
ドーム部3の前後方向の長さL1と外周面部9bの前後方向の長さL2はほぼ同じ長さで形成される。L1をL2より長くしすぎるとドーム部3の頂点部3aが差込筒2の開口2aに入り込み、差込筒2の通気路11を閉塞して圧力損失を大きくしてしまうおそれがある。その一方でL2をL1よりも長くしすぎると、換気口カバー1を建物の外壁4に取り付けた際にフード部9が外壁4から外側に大きく飛び出し、美観を損ねるおそれがある。よってL1をL2とほぼ同じ長さとすることで、ドーム部3と差込筒2の開口2aとの間に通気に適した間隔を設けて圧力損失を抑えつつ、美観を保つことができる。
また従来の、ドーム部3のみを有し整流板15を有さない換気口カバーでは、ドーム部3と開口2aの間に通気路11を形成するために、ドーム部3と開口2aとの間に十分に間隔を開ける必要がある。しかし、本実施形態の換気口カバー1ではフェイス7の内周側であって整流板15の下部に通気孔7bが設けられており、通気孔7bから流れた気流11bをドーム部3の下側の斜面3bに受け流すために、ドーム部3の頂点部3aをフェイス7に近接させる。よってL1とL2の長さをほぼ等しくし、またこれらを短くすることができるため、よりコンパクトな換気口カバー1とすることができる。
(フェイスおよび整流板)
フード部9にはフェイス7が取り付けられている。フェイス7はリング状で、内周側の上部を閉塞する「整流部」としての整流板15を有する。フェイス7の下端には図示しないドレン穴が設けられている。フェイス7は取付枠8に対して前側から取り付けられており、両者はネジN2などで固定されている。
整流板15は平板の上側が略半円形状で下側が円弧状であり、換気口カバー1を換気口5に取り付けた状態で外壁4と平行するように設けられている。図4で示すように、換気口5側から差込筒2の開口2aを通じて見える整流板15は、メッシュ7eに隠れるため、メッシュ7eを取り外して、差込筒2の開口2a付近を拡大して図5に示す。
図5からわかるように、換気口5側から差込筒2の開口2aを通じて見える整流板15は「整流縁」としての下縁15Aを有している。下縁15Aは、その両端(左端15a,右端15b)よりも中央下端15cが下側に位置するように下に凸の形状(より具体的にはここでは円弧状)としている。そして図6で示すように、換気口5側から差込筒2の開口2aを通じて見える整流板15の上端15dと下端15cの中間位置よりも下方、ここでは、上端15dから下端15cに向かって2/3の位置に両端15a,15bが位置している。換言すると、整流板15の下縁15Aは、差込筒2の開口2aから見える整流板15の高さ方向の下側1/3の高さ範囲内に収まるように形成されている。
図7には整流板15の第1の変形例である整流板16を示す。この整流板16は、換気口5側から差込筒2の開口2aを通じて見える整流板16の上端16dと下端16cの中間位置に両端16a,16bが位置している。この整流板16も、差込筒2の開口2aに表れる整流板16の下縁16Aの形状は円弧状である。
図8には整流板15の第2の変形例である整流板17を示す。この整流板17も、換気口5側から差込筒2の開口2aを通じて見える整流板17の上端17dと下端17cの中間より下方に両端17a,17bが位置している。この整流板17は、差込筒2の開口2aに表れる整流板17の下縁17Aの形状が弓状である。
図9には整流板15の第3の変形例である整流板18を示す。この整流板18も、換気口5側から差込筒2の開口2aを通じて見える整流板18の上端18dと下端18cの中間に両端18a,18bが位置している。この整流板18は、差込筒2の開口2aに表れる整流板18の下縁18Aの形状が台形状である。
図10には整流板15とは異なり、その比較例となる整流板19を示す。この整流板19の下縁19Aは、換気口5側から差込筒2の開口2aを通じて見える整流板19の上端19dと下端19cの中間よりも上側に両端19a,19bが位置している。この整流板19は、圧力損失性能は良いものの、外壁4に沿った気流が発生するため、こうした整流板19は採用することができない。
図11には整流板15とは異なり、その別の比較例となる整流板20を示す。この整流板20の下縁20Aは、換気口5側から差込筒2の開口2aを通じて見える整流板20の両端20a,20bが下端になっている。換言すれば、整流板20の中央20cは両端20a,20bよりも上側に位置するように上に凸の形状をした下縁20Aを有している。この整流板20は、下縁が水平な後述する整流板よりも圧力損失性能が悪化し、また、外壁4に沿った気流も発生するため、こうした整流板20は採用することができない。
図12には整流板15とは異なり、参考例として、従来技術の整流板21を示す。この整流板21の下縁21Aは、換気口5側から差込筒2の開口2aを通じて見える参考整流板21の両端21a,21bが地面に対して水平になっている。換言すれば、整流板21の下縁20Aは直線形状である。
図4と同様の図13では、整流板の下縁15Aの高さ位置について説明する。
フェイス7を固定した取付枠8を差込筒2に取り付けた状態で、整流板15の下端15cは、差込筒2の開口2aの上端2c側の4分の1程度に当たる位置W1から2分の1程度に当たる位置W2の間の高さ範囲Wに位置するように設けられる。整流板16,17,18の下端16c,17c,18cも同様である。
フェイス7の内周側であって整流板15の下部には通気孔7bが開けられており、差込筒2の内外を連通する。またフェイス7には通気孔7bを覆うメッシュ7eが設けられており、通気を保ちつつ通気孔7bを通じて差込筒2、換気口5内へ異物が侵入することを防止することができる。メッシュ7eはフェイス7における通気孔7bの周縁に対してスポット溶接などにより固定されている。
(構造の説明)
フード部9の内側には差込筒2の開口2aと対向してドーム部3が設けられている。ドーム部3は左右両端の固定部P1、P3でフード部9の外周面部9bの内側に対して固定されており、下端の固定部P2で正面部9aに対してスポット溶接などで固定されている。また、フェイス7の周縁にはフード部9側とは反対側に向けて「外周枠」としてのフランジ7cが設けられている。フランジ7cにおける左右両側の計2か所には段部7dがそれぞれ設けられており、フェイス7における段部7dよりも上側の略半分は下側の略半分と比べてわずかに小径となっている。この上側の略半分がフード部9の外周面部9bに外接し、段部7dによって位置決めされている。フェイス7にはフード部9が固定されている。即ち、フェイス7のフランジ7cにおける上側の略半分は、フード部9の外周面部9bの内側に対して複数の固定部Sにおいて、例えばスポット溶接等による固定部によって固定されている。
また、通気孔7bを覆うようにメッシュ7eが取り付けられており、通気孔7bの周縁に対してスポット溶接などにより固定されている。以上のように、フード部9、ドーム部3、フェイス7およびメッシュ7eは一体のユニットとして組み付けられている。
差込筒2の開口2aに設けられた外向きフランジ2bにはリング状の取付枠8がネジN1により固定されている。取付枠8の周縁にはフランジ8aが設けられており、取付枠8の外径はフェイス7の外径よりもわずかに大径である。
取付枠8は前述のユニットのフェイス7側に取り付けられ、取付枠8のフランジ8aとフェイス7のフランジ7cとが左右両側でネジN2により固定されている。
このようにして換気口カバー1が組み立てられている。
(作用および効果の説明)
以下、本実施形態の換気口カバー1の使用方法、作用および効果について図14に基づき説明する。なお、図14において矢印は気流を表す。
建物の屋内側から換気口5を通って差込筒2に浸入した気流11aは、図14(a)で示すように整流板15を避けてフェイス7に設けられた通気孔7bを通過する。整流板15における下端15cとドーム部3における頂点部3aが近接するため、気流11aは下端15cの近傍に位置するドーム部3の下側の斜面3bに受け流され、この斜面3bに沿って通気開口6に向かって流れる気流11bを形成する。その後、通気開口6から出された気流11cは斜面3bの角度を保ったまま建物の外壁4から離れるように吹き出す。
また先に述べたとおり、整流板15は、下端15cが差込筒2の開口2aにおける上端2c側の4分の1程度の位置W1から2分の1程度の位置W2までの間の高さ範囲Wに位置するように設けられる。この整流板15により、ドーム部3の上側、すなわちドーム部3、フード部9の正面部9aおよび外周面部9bと整流板15に囲まれた空間12に入り込む気流11dが生じることを抑制し、通気孔7bを通過した気流11bをスムーズにドーム部3の下側の斜面3bに沿って流れさせることができる。
これに対し、図14(b)で示すように整流板15が無い場合や、整流板15を有していてもW1よりも上に下端15cが位置する場合には、ドーム部3、フード部9の正面部9a、外周面部9bおよび整流板15に挟まれた空間12に入り込む気流11dが生じやすくなる。すると、この部分に気流11dが回り込み、外壁4に沿って流れる気流11eが生じやすくなってしまう。また、ドーム部3における下側の斜面3bに沿って流れる気流11bも、やがて気流11eに巻き込まれ、外壁4からは離間し難くなると考えられる。その一方で、整流板15の下端15cがW2よりも下にくるものとすると、通気孔7bが過度に狭められて換気口カバー1の圧力損失が大きくなってしまう。よって、整流板15の下端15cがW1からW2までの間の範囲Wに位置するものとすることで、気流11bをドーム部3の下側の斜面3bに沿わせて外壁4から効果的に離間させるとともに、換気口カバー1の圧力損失を抑制することができる。
加えて、整流板15の下縁15Aは下に凸となる円弧状であるため、整流板15の下縁15Aの両端15a、15bに通気スペースが形成されて気流の停滞が起こりにくくスムーズに流れるため、下縁15Aが直線状である従来技術に比べて圧力損失を低くして換気性能を高めることができる。
またドーム部3の上側にフード部9の外周面部9bを設けているため、通気孔7bから出る気流11bが換気口カバー1の上側へ上昇し、例えば換気口5の上側にある図示しない軒下天井を汚すことを防止することができる。
以上のように、本実施形態における換気口カバー1によれば、換気口5から出される気流11bをドーム部3の斜面3bに沿わせて流すことにより、外壁4が汚れることを防止することができる。
第2実施形態〔図15〕:
第1実施形態の換気口カバー1では整流板15が、換気口カバー1を換気口5に取り付けた状態で外壁4と平行になるように設けられている。これに対し第2実施形態の換気口カバー13の整流板7gは、図15で示すように上側から下側に向かうにつれてドーム部3の頂点部3aの上側の斜面に向けて傾斜している。このような整流板7gとすることで、差込筒2内の気流11aが整流板7gに反射しにくくなり、気流11aを整流板7gの傾斜に沿わせて通気孔7bに誘導し、効率よく流すことができる。整流板7gの下縁15Bの湾曲形状、配置は、整流板15の下縁15Aと同様である。
第3実施形態〔図16〕:
前記各実施形態の換気口カバー1、13では、ドーム部3の上側、すなわちドーム部3、フード部9の正面部9aおよび外周面部9b、整流板15で囲まれた空間12は中空となっている。これに対し、第3実施形態の換気口カバー14では、空間12に発泡体などの充填材12aを充填している。充填材12aの下縁の湾曲形状は、整流板15の下縁15Aの湾曲形状と同じである。よって、気流11aがドーム部3の上部の空間12に回り込むことをより確実に防止し、外壁4に沿う気流11eが生じて外壁4が汚れることを防ぐことができる。また、発泡体を充填材12aとして用いることで、雨粒が換気口カバー14に当たった際に生じる雨音などの低減効果を発揮する換気口カバー14とすることができる。
第3実施形態の換気口カバー14では、ドーム部3の上部の空間12に充填材12aを充填する例を挙げた。しかし、その変形例として、例えば、空間12の下部であって、整流板15の下端15cの高さ位置付近に水平面と平行する閉塞板を設けても良い。こうすることで空間12に入り込む気流11dが生じることを防止することができる。
第4実施形態〔図17〕
第1実施形態の換気口カバー1では、フード部9をフェイス7のフランジ7cにおける上側の略半分に対して固定する例を示したが、本実施形態の換気口カバー22は、フード部9をフェイス7に対して棒状の支持部材23により固定したものである。その他の構成については第1実施形態と同一であるため重複説明を省略する。
第4実施形態の換気口カバー22は、第1実施形態のものよりも大型のものであり、そのためフード部9のみならずドーム部3も大きく重く形成されている。これによれば、第1実施形態の換気口カバー1の作用・効果に加えて、支持部材23によって大型のフード部9とドーム部3に対するより確実な支持を与えることができるので、大型の換気口カバー22であっても、整流板15によってドーム部3の斜面に沿って外壁から離れる気流の流れを作り外壁の汚損を防止しつつ、整流縁15Aによって圧力損失を改善できる効果がある。
実験例1
正面部(9a)が直径247mmの円であり、ドーム部(3)の前後方向の長さ(L1)が95mmであり、フード部(9)の出幅(正面部(9a)から設置状態で外壁と対向する取付枠(8)までの長さ)が116mmである大型の換気口カバー(22)に、直径が197mmである差込筒(2)の開口(2a)の上端(2c)から、整流板の下端までの長さ(L3)が60mmとなるようにした表1の各欄に示した形状の整流板を備えた試料1〜試料5を製造した。試料1〜試料5の換気口カバー(22)の全体形状は、支持部材(23)でフード部(9)とドーム部(3)を支持する第3実施形態の構成である。そして、100Paの圧力で通気した際の通気量と圧力損失係数ζを測定し、排出された気流の状態の写真撮影を行った。これらの結果も表1に示す。
実験例2
正面部(9a)が直径217mmの円であり、ドーム部(3)の前後方向の長さ(L1)が67mmであり、フード(9)の前記出幅が83mmである実験例1よりも全体サイズを小さくした小型の換気口カバー(1)に、直径が147mmである差込筒(2)の開口(2a)の上端(2c)から、整流板の下端までの長さ(L3)が54.5mmとなるようにした表2の各欄に示した形状の整流板を備えた試料6〜試料9を製造した。試料6〜9の換気口カバー(1)の全体形状は、第1実施形態の構成である。また実験例1と同じ試験を行った。これらについては表2に示す。
表1および表2で示すように、大型(試料1〜4)でも小型(試料6〜9)でも同様の傾向があることがわかる。整流板の下縁が直線状である整流板を備える試料1や試料6に対して、整流板の両端を上端から2/3の位置に設けた試料2と試料7で、気流の排出角度は同様であり(優れる)、圧力損失係数が下がったことがわかる。さらに、両端をえぐって整流板の両端を上端から1/2の位置に設けた試料3と試料8では、気流の排出角度は試料1や試料6よりもやや劣るものの圧力損失性能は試料2や試料7よりも向上したことがわかる。
しかしながら、両端の位置を上端から1/3とした整流板を採用する試料4と試料9では、試料3や試料8よりも圧力損失性能は良くなるものの、外壁に沿って気流が排出されるため、整流板としては採用できない結果であることがわかる。
また、下縁の形状が上に凸となる整流板を採用する試料5では、圧力損失性能も気流の排出角度も試料1よりも悪化して、整流板としては採用できない結果であることがわかる。
上記実施形態や実施例は本発明の例示であり、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、実施形態の変更や、一部の削除、または公知技術の付加や、組合せ等を行い得るものであり、それらの技術もまた本発明の範囲に含まれるものである。
1 換気口カバー
2 差込筒
2a 開口
2b 外向きフランジ
2c 上端
3 ドーム部
3a 頂点部
3b 斜面
4 外壁
5 換気口
6 通気開口
7 フェイス
7b 通気孔
7c フランジ(フェイス)
7d 段部
7e メッシュ
7g 整流板(第2実施形態)
8 取付枠
8a フランジ(取付枠)
9 フード部
9a 正面部
9b 外周面部
10 ドレン穴
11 通気路
11a〜11e 気流
12 空間
12a 充填材
13 第2実施形態の換気口カバー
14 第3実施形態の換気口カバー
15,16,17,18 整流板(第1実施形態)
19,20 整流板(比較例)
21 整流板(参考例)
22 第4実施形態の換気口カバー
23 支持部材
15A,16A,17A,18A,19A,20A,21A 下縁
15a,16a,17a,18a,19a,20a,21a 左端
15b,16b,17b,18b,19b,20b,21b 右端
15c,16c,17c,18c,19c,21c 下端
15d,16d,17d,18d,19d,20d,21d 上端
20c 中央
N1 ネジ
N2 ネジ
P1〜P3 固定部
L1 ドーム部の前後方向の長さ
L2 外周面部の前後方向の長さ
L3 差込筒の開口の上端から整流板の下端までの長さ
S 固定部
W,W1〜W2 整流板における下端の位置

Claims (5)

  1. 建物の外壁に開口する換気口の屋外側端末に差し込ませて接続する差込筒と、
    差込筒の開口に対向して設けられ、該開口に向けて突出する錐形状となっており下端側に換気口と屋外とを連通する通気開口を有するドーム部と、
    差込筒とドーム部の間に形成される通気路の上側を閉塞するように設けられ、差込筒からドーム部の斜面に沿って流れて通気開口から出される気流を外壁から離間するように整流する整流部と、を備える換気口カバーにおいて、
    前記整流部は、中央部分が両端に対して差込筒の軸心方向に突出する整流縁を有することを特徴とする換気口カバー。
  2. 整流縁が湾曲形状である請求項1記載の換気口カバー。
  3. 整流縁は差込筒の開口から見える整流部の高さにおける下側1/3の範囲に形成されている請求項1または請求項2記載の換気口カバー。
  4. 整流縁の下端が、差込筒の開口の上端とドーム部の頂点部との間の高さ範囲を二分する中間位置よりも頂点部の側に位置する請求項1〜請求項3何れか1項記載の換気口カバー。
  5. 差込筒の前方を覆うフード部を備えており、フード部は裏面にドーム部が位置する正面部と、正面部と連結しドーム部の上側に設けられる外周面部とを有する請求項1〜請求項4何れか1項記載の換気口カバー。
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