JP2017053388A - 自動変速機 - Google Patents

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Toshihiko Aoki
敏彦 青木
広明 三治
Hiroaki Mitsuharu
広明 三治
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Abstract

【課題】良好なステップや大きなスプレッドを達成することが可能な自動変速機を提供する。【解決手段】本自動変速機1は、第1プラネタリギヤPR1と、複数のプラネタリギヤ(PR2,PR3,PR4)を含み、第1回転体から第5回転体(S3,R3,CR2及びR4,S2及びCR4、S4)を有するプラネタリギヤセットPSと、第1ないし第4クラッチ(C−1〜C−4)及び第1ないし第3ブレーキ(B−1〜B−3)を備えており、特に第5回転体(S4)は、第3ブレーキ(B−3)で固定可能に構成されている。これにより、良好なステップや大きなスプレッドを達成することが可能となる。【選択図】図3

Description

この技術は、車両等に搭載される自動変速機に関する。
近年、車両の燃費向上を図るために、車両に搭載される有段式の自動変速機の多段化が進められている。このような有段式の自動変速機にあっては、減速回転を出力し得る減速プラネタリギヤと、減速回転及び入力回転に基づき多段変速を達成するプラネタリギヤセットとを備えたものが提案されている(特許文献1参照)。
この特許文献1のものは、ショートピニオンとロングピニオンとを互いに噛合する形で有する、いわゆるラビニヨ型のプラネタリギヤセットにあって、ロングピニオンを段差状のステップドピニオンで構成し、そのステップドピニオンの小径部に噛合するリングギヤ(R3)を設けることで、一般的に4つの回転要素で構成されるラビニヨ型のプラネタリギヤセットを、5つの回転要素となるように構成し、例えば前進10速段及び後進段のような多段化を達成している。
特開2013−204717号公報
上記特許文献1のものは、ラビニヨ型のプラネタリギヤセットを5つの回転要素で構成することで多段化を図っているが、ステップドピニオンの小径部に噛合させるリングギヤ(R3)は、物理的に歯面を形成できる径に制限があり、ギヤ比の設定自由度が低いため、良好なステップや大きなスプレッドを達成することが難しいという問題がある。
そこで、良好なステップや大きなスプレッドを達成することが可能な自動変速機を提供することを目的とするものである。
本実施態様における自動変速機は、入力部材に入力された入力回転を変速して出力部材に出力する自動変速機であって、
前記入力回転が入力される入力要素と、回転がケースに対して固定される固定要素と、前記入力要素の入力回転を前記固定要素によって変速して出力する出力要素と、を有する第1プラネタリギヤと、
複数のプラネタリギヤを含み、第1回転体と、第2回転体と、第3回転体と、第4回転体と、第5回転体と、を有するプラネタリギヤセットと、
前記出力要素と前記第1回転体とを係合可能な第1クラッチと、
前記入力部材と前記第3回転体とを係合可能な第2クラッチと、
前記出力要素と前記第4回転体とを係合可能な第3クラッチと、
前記入力部材と前記第4回転体とを係合可能な第4クラッチと、
前記第4回転体の回転を前記ケースに対して固定可能な第1ブレーキと、
前記第3回転体の回転を前記ケースに対して固定可能な第2ブレーキと、
前記第5回転体の回転を前記ケースに対して固定可能な第3ブレーキと、を備え、
前記出力部材は、前記第2回転要素に駆動連結され、
前記第1ないし第4クラッチ及び前記第1ないし第3ブレーキを選択的に係合することにより、少なくとも9段の変速段が形成される。
本自動変速機によると、良好なギヤ比で少なくとも9段の変速段を達成できると共に最高変速段のギヤ比を小さくすることができ、良好なステップや大きなスプレッドを達成することができる。
第1の実施の形態に係る自動変速機を示すスケルトン図。 第1の実施の形態に係る自動変速機の係合表。 第1の実施の形態に係る自動変速機の速度線図。 第2の実施の形態に係る自動変速機を示すスケルトン図。 第2の実施の形態に係る自動変速機の係合表。 第2の実施の形態に係る自動変速機の速度線図。
<第1の実施の形態>
以下、第1の実施の形態について図1乃至図3に沿って説明する。まず、第1の実施の形態に係る自動変速機1の概略構成について図1に沿って説明する。なお、図1は第1の実施の形態に係る自動変速機を示すスケルトン図、図2はその係合表、図3はその速度線図である。
図1に示すように、例えばFRタイプ(フロントエンジン、リヤドライブ)の車両のように、エンジンの出力軸が車両進行方向に向く、いわゆるエンジン縦置きに配置される車両に用いて好適な自動変速機1は、例えば不図示のエンジン(駆動源)に駆動連結されるトルクコンバータ等の流体伝動装置(不図示)を有しており、その流体伝動装置に駆動連結されて、エンジンから流体伝動装置を介して入力される入力回転を変速して不図示の車輪に伝達する変速機構2を有している。
変速機構2には、入力軸(入力部材)3の軸上において、軸方向に順に、第1プラネタリギヤPR1と、第4プラネタリギヤPR4と、第2プラネタリギヤPR2と、第3プラネタリギヤPR3と、出力軸4が備えられており、このうちの第2乃至第4プラネタリギヤPR2,PR3,PR4は、詳しくは後述するように回転要素同士が連結されて、5つの回転体(第1ないし第5回転体)を有するプラネタリギヤセットPSを構成している。第4プラネタリギヤPR4は、軸方向において、第1プラネタリギヤPR1と、ラビニヨ型プラネタリギヤとして構成される第2プラネタリギヤPR2及び第3プラネタリギヤPR3との間に配置されており、出力軸4は、第2プラネタリギヤPR2及び第3プラネタリギヤPR3に対して第1プラネタリギヤPR1及び第4プラネタリギヤPR4とは反対側に配置されている。
第1プラネタリギヤPR1は、第1サンギヤS1(固定要素)、第1キャリヤCR1(入力要素)、及び第1リングギヤR1(出力要素)を備えており、該第1キャリヤCR1が、第1サンギヤS1に噛合する第1ピニオンP1と、第1ピニオンP1及び第1リングギヤR1に噛合する第2ピニオンP2を回転自在に支持するように有している、いわゆるダブルピニオンプラネタリギヤで構成されている。
また、プラネタリギヤセットPSにあって、2つの第2プラネタリギヤPR2及び第3プラネタリギヤPR3は、2つのプラネタリギヤが組合された構造のラビニヨ型プラネタリギヤで構成され、4つの回転要素として第2サンギヤS2(第4回転体、第4回転要素)、第3サンギヤS3(第1回転体、第1回転要素)、第2キャリヤCR2(第3回転体、第3回転要素、共通キャリヤ)、及び第3リングギヤR3(第2回転体、第2回転要素)を有しており、第2キャリヤCR2が、第3サンギヤS3に噛合するショートピニオンSPと、該ショートピニオンSP、第2サンギヤS2、及び第3リングギヤR3に噛合する共通ピニオンとしてのロングピニオンLPとを回転自在に支持するように有して、第2プラネタリギヤPR2及び第3プラネタリギヤPR3の共通キャリヤとして構成されている。
そして、プラネタリギヤセットPSにあって、第4プラネタリギヤPR4は、第4サンギヤS4(第5回転体、第7回転要素)、第4キャリヤCR4(第4回転体、第6回転要素)、及び第4リングギヤR4(第3回転体、第5回転要素)を備えており、該第4キャリヤCR4が、第4サンギヤS4及び第4リングギヤR4に噛合する第4ピニオンP4を回転自在に支持するように有している、いわゆるシングルピニオンプラネタリギヤで構成されている。
上記第1プラネタリギヤPR1の第1サンギヤS1は、ケース6に一体的に固定されて回転が固定されている。また、上記第1キャリヤCR1は、上記入力軸3に駆動連結されて、該入力軸3の入力回転が入力される。更に、第1リングギヤR1は、第1キャリヤCR1の入力回転を回転が固定された第1サンギヤS1によって反力を得ることにより、入力回転が減速(変速)された減速回転となって、第1クラッチC−1及び第3クラッチC−3に出力する。
上記プラネタリギヤセットPSにおける第2プラネタリギヤPR2の第2サンギヤS2は、第1ブレーキB−1に接続されてケース6に対して固定自在となっていると共に、上記第3クラッチC−3に接続されており、該第3クラッチC−3を介して上記第1リングギヤR1の減速回転が入力自在となっており、さらに、第1キャリヤCR1を介して入力軸3に接続されている第4クラッチC−4に接続されて、該第4クラッチC−4を介して入力回転が入力自在となっている。言い換えると、第3クラッチC−3は、第1リングギヤR1と第2サンギヤS2との間に介在して、それらを係合可能に構成されており、第4クラッチC−4は、入力軸3(第1キャリヤCR1)と第2サンギヤS2との間に介在して、それらを係合可能に構成されている。
また、上記第3プラネタリギヤPR3の第3サンギヤS3は、第1クラッチC−1に接続されており、上記第1リングギヤR1の減速回転が入力自在となっている。言い換えると、第1クラッチC−1は、第1リングギヤR1と第3サンギヤS3との間に介在して、それらを係合可能に構成されている。
更に、上記共通キャリヤである第2キャリヤCR2は、入力軸3に接続されている第2クラッチC−2に接続されて、該第2クラッチC−2を介して入力回転が入力自在となっており、言い換えると、第2クラッチC−2は、入力軸3と第2キャリヤCR2との間に介在して、それらを係合可能に構成されている。また、第2キャリヤCR2は、第2ブレーキB−2に接続されて、該第2ブレーキB−2を介してケース6に対して回転が固定自在となっている。
そして、上記第3リングギヤR3は、不図示のプロペラシャフトやディファレンシャル装置を介して車輪に回転を出力する出力軸(出力部材)4に接続されている。なお、本実施の形態では、ラビニヨ型プラネタリギヤにあって、第3プラネタリギヤPR3の側に第3リングギヤR3を設けたものを説明しているが、第3リングギヤR3の代わりに第2プラネタリギヤPR2の側に第2リングギヤR2として設けてもよい。
一方、上記第4プラネタリギヤPR4の第4リングギヤR4は、上記第2キャリヤCR2(第1回転要素から第4回転要素のうちの1つ)に駆動連結されており、つまり第2クラッチC−2を介して入力回転が入力自在で、かつ第2ブレーキB−2を介してケース6に対して回転が固定自在となっている。また、上記第4キャリヤCR4は、上記第2サンギヤS2(第1回転要素から第4回転要素のうちの第5回転要素とは異なる回転要素)に駆動連結されており、つまり第3クラッチC−3を介して減速回転が入力自在で、かつ第4クラッチC−4を介して入力回転が入力自在で、かつ第1ブレーキB−1を介してケース6に対して回転が固定自在となっている。そして、上記第4サンギヤS4は、第3ブレーキB−3に接続されてケース6に対して固定自在となっている。
つづいて、上記構成に基づき、変速機構2の作用について図1、図2、及び図3に沿って説明する。なお、図3に示す速度線図において、縦軸はそれぞれの回転要素(各ギヤ)の回転数を示しており、横軸はそれら回転要素のギヤ比に対応して示している。該速度線図の第1プラネタリギヤPR1の部分において、横方向最端部(図3中左方側)の縦軸は第1サンギヤS1に、以降図中左方側へ順に縦軸は、第1リングギヤR1、第1キャリヤCR1に対応している。また、第1プラネタリギヤPR1の歯数比λ1は0.458(図1参照)である。
更に、速度線図のプラネタリギヤセットPSの部分において、横方向最端部(図3中左方側)の縦軸は第3サンギヤS3に、以降図中左方側へ順に縦軸は、第3リングギヤR3、第2キャリヤCR2及び第4リングギヤR4、第2サンギヤS2及び第4キャリヤCR4、第4サンギヤS4に対応している。また、プラネタリギヤセットPSにおける第2プラネタリギヤPR2に相当する部分の歯数比λ2は0.487(図1参照)であり、プラネタリギヤセットPSにおける第3プラネタリギヤPR3に相当する部分の歯数比λ3は0.385(図1参照)であり、第4プラネタリギヤPR4の歯数比λ4は0.550(図1参照)である。
なお、上記歯数比λ1、λ2、λ3、λ4は、自動変速機1のケースの外径と、入力軸に対する既知の入力トルク(例えばエンジン性能に起因)に基づく該入力軸の外径と、などからサンギヤ径とリングギヤ径とを決定して、ピニオン径やキャリヤ径を決定し、その中で最適な歯数によって求められるものである。以下に説明する各変速段のギヤ比は、これら歯数比λ1、λ2、λ3、λ4の設定を最適化して求めたもののギヤ比である。
例えばD(ドライブ)レンジであって、前進1速段(1st)(第1変速段)では、図2に示すように、第1クラッチC−1及び第2ブレーキB−2が係合される。すると、図1及び図3に示すように、固定された第1サンギヤS1と入力回転である第1キャリヤCR1によって減速回転する第1リングギヤR1の回転が、第1クラッチC−1を介して第3サンギヤS3に入力される。また、第2ブレーキB−2の係止により第2キャリヤCR2の回転が固定される。すると、第3サンギヤS3に入力された減速回転が、回転が固定された第2キャリヤCR2を介して減速されて第2リングギヤR3に出力され、前進1速段としてのギヤ比4.796の正転回転が出力軸4から出力される。
前進2速段(2nd)(第2変速段)では、図2に示すように、第1クラッチC−1が係合され、第1ブレーキB−1が係止される。すると、図1及び図3に示すように、固定された第1サンギヤS1と入力回転である第1キャリヤCR1によって減速回転する第1リングギヤR1の回転が、第1クラッチC−1を介して第3サンギヤS3に入力される。また、第1ブレーキB−1の係止により第2サンギヤS2の回転が固定される。すると、第3サンギヤS3に入力された減速回転が、僅かに正転回転する第2キャリヤCR2を介して第3リングギヤR3に出力され、前進2速段として前進1速段よりもギヤ比が小さいギヤ比2.811の正転回転が出力軸4から出力される。なお、前進1速段と前進2速段とのステップ比は1.706となる。
前進3速段(3rd)(第3変速段)では、図2に示すように、第1クラッチC−1が係合され、第3ブレーキB−3が係止される。すると、図1及び図3に示すように、固定された第1サンギヤS1と入力回転である第1キャリヤCR1によって減速回転する第1リングギヤR1の回転が、第1クラッチC−1を介して第3サンギヤS3に入力される。また、第3ブレーキB−3の係止により第4サンギヤS4の回転が固定される。すると、第4キャリヤCR4及び第2サンギヤS2が僅かに正転回転すると共に、第4リングギヤR4及び第2キャリヤCR2がそれよりも僅かに高い正転回転となり、第3サンギヤS3に入力された減速回転が、僅かに正転回転する第2キャリヤCR2を介して第3リングギヤR3に出力され、前進3速段として前進2速段よりもギヤ比が小さいギヤ比2.279の正転回転が出力軸4から出力される。なお、前進2速段と前進3速段とのステップ比は1.233となる。
前進4速段(4th)では、図2に示すように、第1クラッチC−1及び第3クラッチC−3が係合される。すると、図1及び図3に示すように、固定された第1サンギヤS1と入力回転である第1キャリヤCR1によって減速回転する第1リングギヤR1の回転が、第1クラッチC−1を介して第3サンギヤS3に入力されると共に第3クラッチC−3を介して第2サンギヤS2に入力される。すると、プラネタリギヤセットPS全体が第1プラネタリギヤPR1からの減速回転での直結状態となり、前進4速段として前進3速段よりもギヤ比が小さいギヤ比1.844の正転回転が出力軸4から出力される。なお、前進3速段と前進4速段とのステップ比は1.236となる。
前進5速段(5th)では、図2に示すように、第1クラッチC−1及び第4クラッチC−4が係合される。すると、図1及び図3に示すように、固定された第1サンギヤS1と入力回転である第1キャリヤCR1によって減速回転する第1リングギヤR1の回転が、第1クラッチC−1を介して第3サンギヤS3に入力されると共に、入力回転が第4クラッチC−4を介して第2サンギヤS2に入力される。すると、第3サンギヤS3に入力された減速回転と、入力回転する第2サンギヤS2とにより、該減速回転よりも僅かに該入力回転によって増速された回転が第3リングギヤR3に出力され、前進5速段として前進4速段よりもギヤ比が小さいギヤ比1.429の正転回転が出力軸4から出力される。なお、前進4速段と前進5速段とのステップ比は1.290となる。
前進6速段(6th)では、図2に示すように、第1クラッチC−1及び第2クラッチC−2が係合される。すると、図1及び図3に示すように、固定された第1サンギヤS1と入力回転である第1キャリヤCR1によって減速回転する第1リングギヤR1の回転が、第1クラッチC−1を介して第3サンギヤS3に入力されると共に、入力回転が第2クラッチC−2を介して第2キャリヤCR2に入力される。すると、第3サンギヤS3に入力された減速回転と、入力回転する第2キャリヤCR2とにより、入力回転よりも僅かに減速された回転が第3リングギヤR3に出力され、前進6速段として前進5速段よりもギヤ比が小さいギヤ比1.214の正転回転が出力軸4から出力される。なお、前進5速段と前進6速段とのステップ比は1.178となる。
前進7速段(7th)では、図2に示すように、第2クラッチC−2及び第4クラッチC−4が係合される。すると、図1及び図3に示すように、第2クラッチC−2の係合により第2キャリヤCR2に入力回転が入力されると共に、第4クラッチC−4の係合により第2サンギヤS2に入力回転が入力される。すると、プラネタリギヤセットPS全体が入力回転での直結状態となり、前進7速段として前進6速段よりもギヤ比が小さいギヤ比1.000の正転回転が出力軸4から出力される。なお、前進6速段と前進7速段とのステップ比は1.214となる。
前進8速段(8th)では、図2に示すように、第2クラッチC−2及び第3ブレーキB−3が係合される。すると、図1及び図3に示すように、第2クラッチC−2の係合により第2キャリヤCR2に入力回転が入力されると共に、第3ブレーキB−3の係止により第4サンギヤS4の回転が固定される。すると、第4キャリヤCR4及び第2サンギヤS2が入力回転よりも僅かに減速された回転となり、第2サンギヤS2の僅かに減速された回転と、入力回転する第2キャリヤCR2とにより、入力回転よりも僅かに増速された回転が第3リングギヤR3に出力され、前進8速段として前進7速段よりもギヤ比が小さいギヤ比0.853の正転回転が出力軸4から出力される。なお、前進7速段と前進8速段とのステップ比は1.173となる。
前進9速段(9th)では、図2に示すように、第2クラッチC−2及び第3クラッチC−3が係合される。すると、図1及び図3に示すように、固定された第1サンギヤS1と入力回転である第1キャリヤCR1によって減速回転する第1リングギヤR1の回転が、第3クラッチC−3を介して第2サンギヤS2に入力されると共に、入力回転が第2クラッチC−2を介して第2キャリヤCR2に入力される。すると、第2サンギヤS2に入力された減速回転と、入力回転する第2キャリヤCR2とにより、上記前進8速段よりも僅かに増速された回転が第3リングギヤR3に出力され、前進9速段として前進8速段よりもギヤ比が小さいギヤ比0.818の正転回転が出力軸4から出力される。なお、前進8速段と前進9速段とのステップ比は1.043となる。
前進10速段(10th)では、図2に示すように、第2クラッチC−2及び第1ブレーキB−1が係合される。すると、図1及び図3に示すように、第1ブレーキB−1の係止により第2サンギヤS2の回転が固定されると共に、入力回転が第2クラッチC−2を介して第2キャリヤCR2に入力される。すると、回転が固定された第2サンギヤS2と、入力回転する第2キャリヤCR2とにより、上記前進9速段よりも僅かに増速された回転が第3リングギヤR3に出力され、前進10速段として前進9速段よりもギヤ比が小さいギヤ比0.672の正転回転が出力軸4から出力される。なお、前進9速段と前進10速段とのステップ比は1.216となる。
前進11速段(11th)では、図2に示すように、第4クラッチC−4及び第3ブレーキB−3が係合される。すると、図1及び図3に示すように、第3ブレーキB−3の係止により第4サンギヤS4の回転が固定されると共に、入力回転が第4クラッチC−4を介して第2サンギヤS2及び第4キャリヤCR4に入力される。すると、回転が固定された第4サンギヤS4と、入力回転する第4キャリヤCR4とにより、第4リングギヤR4及び第2キャリヤCR2が入力回転よりも増速された回転となり、さらに、第2サンギヤS2の入力回転と、増速された回転の第2キャリヤCR2とにより、上記前進10速段よりも僅かに増速された回転が第3リングギヤR3に出力され、前進11速段として前進10速段よりもギヤ比が小さいギヤ比0.550の正転回転が出力軸4から出力される。なお、前進10速段と前進11速段とのステップ比は1.222となる。
また、例えばR(リバース)レンジであって、後進1速段(Rev1)では、図2に示すように、第3クラッチC−3が係合され、第2ブレーキB−2が係止される。すると、図1及び図3に示すように、固定された第1サンギヤS1と入力回転である第1キャリヤCR1によって減速回転する第1リングギヤR1の回転が、第3クラッチC−3を介して第2サンギヤS2に入力される。また、第2ブレーキB−2の係止により第2キャリヤCR2の回転が固定される。すると、第2サンギヤS2に入力された減速回転が、固定された第2キャリヤCR2を介して第3リングギヤR3に逆転出力され、後進1速段としてのギヤ比3.786の逆転回転が出力軸4から出力される。
後進2速段(Rev2)では、図2に示すように、第4クラッチC−4が係合され、第2ブレーキB−2が係止される。すると、図1及び図3に示すように、入力回転が第4クラッチC−4を介して第2サンギヤS2に入力される。また、第2ブレーキB−2の係止により第2キャリヤCR2の回転が固定される。すると、第2サンギヤS2に入力された入力回転が、固定された第2キャリヤCR2を介して第3リングギヤR3に逆転出力され、後進2速段として後進1速段よりもギヤ比が小さいギヤ比2.053の逆転回転が出力軸4から出力される。なお、後進1速段と後進2速段とのステップ比は1.844となる。
なお、例えばP(パーキング)レンジ及びN(ニュートラル)レンジでは、少なくとも第1クラッチC−1、第2クラッチC−2、第3クラッチC−3、及び第4クラッチC−4が解放される。すると、第1リングギヤR1と第3サンギヤS3との間、第1リングギヤR1と第2サンギヤS2との間、即ち第1プラネタリギヤPR1とプラネタリギヤセットPSとの間が切断状態となる。また、入力軸3と第2サンギヤS2との間、入力軸3と第2キャリヤCR2との間が切断状態となる。これにより、入力軸3とプラネタリギヤセットPSとの間の動力伝達が切断状態となり、つまり入力軸3と出力軸4との動力伝達が切断状態となる。
また、本実施の形態において、自動変速機1は、後進1速段及び後進2速段の両方を達成可能であるが、一般的に後進走行において変速することは不要であるので、どちらか一方を後進段として設定して、それを用いるようにすればよい。
以上説明した自動変速機1によると、プラネタリギヤセットPSにおいて、第2キャリヤCR2と第4リングギヤR4とを駆動連結し、第2サンギヤS2と第4キャリヤCR4とを駆動連結して、図3の速度線図に示すように、第1回転体としての第3サンギヤS3、第2回転体としての第3リングギヤR3、第3回転体としての第2キャリヤCR2及び第4リングギヤR4、第4回転体としての第2サンギヤS2及び第4キャリヤCR4、第5回転体としての第4サンギヤS4、の5つの回転体で多段変速を達成する機構を構成したので、少なくとも9段の変速段を形成可能となり、本実施の形態では前進11速段及び後進2速段を形成可能にすることができる。
また、5つの回転体を構成する際に、4つの回転要素の第2プラネタリギヤPR2及び第3プラネタリギヤPR3のラビニヨ型プラネタリギヤと、3つの回転要素の第4プラネタリギヤPR4とを組合せて構成したので、特に第4プラネタリギヤPR4におけるギヤ比の設定自由度が高く、総じて5つの回転体となるプラネタリギヤセットPSにおけるギヤ比の設定自由度を高くすることができる。このように、第4プラネタリギヤPR4におけるギヤ比の設定自由度が高いため、図3の速度線図に示すように、第4キャリヤCR4と第4サンギヤS4とのギヤ比間隔を大きくでき、つまり第4サンギヤS4(第5回転体)の縦線を第2プラネタリギヤPR2及び第3プラネタリギヤPR3の4つの回転要素(第1ないし第4回転体)の縦線から大きく離すことができるので、各変速段のギヤ比の間におけるステップ比を平均化できて、良好なステップ比とすることができる。
また、図3の速度線図に示すように、第4サンギヤS4の縦線を第2プラネタリギヤPR2及び第3プラネタリギヤPR3の4つの回転要素の縦線の外側に並べて配置できるので、最高変速段である前進11速段のギヤ比を小さくすることができる。これにより、最低変速段である前進1速段と最高変速段である前進11速段とのスプレッドを8.718と、大きくすることができる。このように大きなスプレッドが達成できることで、エンジンの回転数を車速や要求駆動力(アクセル開度)に応じて幅広く使い分けることができるようになり、車両の燃費向上を図ることができる。
<第2の実施の形態>
つづいて、上記第1の実施の形態を一部変更した第2の実施の形態について図4乃至図6に沿って説明する。なお、図4は第2の実施の形態に係る自動変速機を示すスケルトン図、図5はその係合表、図6はその速度線図である。
本第2の実施の形態に係る自動変速機1は、変速機構2が例えばFFタイプ(フロントエンジン、フロントドライブ)の車両のように、エンジンの出力軸が車両進行方向に交差した方向に向く、いわゆるエンジン横置きに配置される車両に用いて好適に構成されている。即ち、出力部材としてのカウンタギヤ4が、軸方向において、第1プラネタリギヤPR1とプラネタリギヤセットPSとの間に配され、第4プラネタリギヤPR4が第2プラネタリギヤPR2及び第3プラネタリギヤPR3に対して第1プラネタリギヤPR1とは反対側に配置されている。カウンタギヤ4は、例えば不図示のカウンタシャフト、ディファレンシャル装置を介して車輪に回転を出力する。
また、本第2の実施の形態においては、第1の実施の形態に比して、第2プラネタリギヤPR2及び第3プラネタリギヤPR3の4つの回転要素と、第4プラネタリギヤPR4の3つの回転要素との連結関係が異なっており、具体的には、第2リングギヤR2と第4リングギヤR4とが駆動連結され、第2キャリヤCR2と第4キャリヤCR4とが駆動連結されている。なお、本第2の実施の形態における第2リングギヤR2は、第2サンギヤS2の外径方向に配置されているので、符号「R2」を用いているが、ロングピニオンLPの外径側に噛合するため、ギヤ比や内径は全く同じであり、第1の実施の形態における第3リングギヤR3と同様のものである。
このように構成された第2の実施の形態に係る自動変速機1は、第1の実施の形態に係る自動変速機1に対して、第4プラネタリギヤPR4におけるギヤ比の設定を合わせて変更する必要があるものの、図6の速度線図に示すように、基本的にプラネタリギヤセットPSの各回転要素に対応する5つの回転要素の縦線は、第1の実施の形態と同様である。従って、図5に示す係合表(第1の実施の形態と同様)に従って少なくとも9段の変速段が形成可能であり、本実施の形態では前進11速段及び後進2速段を形成可能である。このような第2の実施の形態に係る自動変速機1の作用・効果は、第1の実施の形態と同様であるので、その説明を省略する。
[本実施の形態のまとめ]
本実施の形態に係る自動変速機(1)は、
入力部材(3)に入力された入力回転を変速して出力部材(図1の4,図4の4)に出力する自動変速機(1)であって、
前記入力回転が入力される入力要素(CR1)と、回転がケース(6)に対して固定される固定要素(S1)と、前記入力要素(CR1)の入力回転を前記固定要素(S1)によって変速して出力する出力要素(R1)と、を有する第1プラネタリギヤ(PR1)と、
複数のプラネタリギヤ(PR2,PR2,PR3)を含み、第1回転体(図1のS3、図4のS3)と、第2回転体(図1のR3、図4のR2及びR4)と、第3回転体(図1のCR2及びR4、図4のCR2及びCR4)と、第4回転体(図1のS2及びCR4、図4のS2)と、第5回転体(図1のS4、図4のS4)と、を有するプラネタリギヤセット(PS)と、
前記出力要素(R1)と前記第1回転体(図1のS3、図4のS3)とを係合可能な第1クラッチ(C−1)と、
前記入力部材(3)と前記第3回転体(図1のCR2及びR4、図4のCR2及びCR4)とを係合可能な第2クラッチ(C−2)と、
前記出力要素(R1)と前記第4回転体(図1のS2及びCR4、図4のS2)とを係合可能な第3クラッチ(C−3)と、
前記入力部材(3)と前記第4回転体(図1のS2及びCR4、図4のS2)とを係合可能な第4クラッチ(C−4)と、
前記第4回転体(図1のS2及びCR4、図4のS2)の回転を前記ケース(6)に対して固定可能な第1ブレーキ(B−1)と、
前記第3回転体(図1のCR2及びR4、図4のCR2及びCR4)の回転を前記ケース(6)に対して固定可能な第2ブレーキ(B−2)と、
前記第5回転体(図1のS4、図4のS4)の回転を前記ケース(6)に対して固定可能な第3ブレーキ(B−3)と、を備え、
前記出力部材(図1の4,図4の4)は、前記第2回転体(図1のR3、図4のR2及びR4)に駆動連結され、
前記第1ないし第4クラッチ(C−1〜C−4)及び前記第1ないし第3ブレーキ(B−1〜B−3)を選択的に係合することにより、少なくとも9段の変速段が形成される。
これにより、良好なギヤ比で少なくとも9段の変速段を達成できると共に最高変速段のギヤ比を小さくすることができ、良好なステップや大きなスプレッドを達成することができる。
また、本実施の形態に係る自動変速機(1)は、
前記第1クラッチ(C−1)と前記第2ブレーキ(B−2)とを係合することにより、第1変速段が形成され、
前記第1クラッチ(C−1)と前記第1ブレーキ(B−1)とを係合することにより、前記第1変速段よりもギヤ比が小さい第2変速段が形成され、
前記第1クラッチ(C−1)と前記第3ブレーキ(B−3)とを係合することにより、前記第2変速段よりもギヤ比が小さい第3変速段が形成される。
これにより、良好なステップ比で第1ないし第3変速段を形成することができる。
また、本実施の形態に係る自動変速機(1)は、
前記第1ないし第5回転体は、ギヤ比に対応する間隔で順に並び、
前記プラネタリギヤセット(PS)は、
前記第1回転体を構成する第1回転要素(図1のS3、図4のS3)、前記第2回転体を構成する第2回転要素(図1のR3、図4のR2及びR4)、前記第3回転体を構成する第3回転要素(図1のCR2、図4のCR2)、及び前記第4回転体を構成する第4回転要素(図1のS2、図4のS2)を有するように、組合せられて構成される第2プラネタリギヤ(PR2)及び第3プラネタリギヤ(PR3)と、
前記第1ないし第4回転要素のうちの1つ(図1のCR2、図4のR2)に連結される第5回転要素(R4)、前記第1ないし第4回転要素のうちの前記第5回転要素に連結される回転要素とは異なる回転要素(図1のS2、図4のCR2)に連結される第6回転要素(CR4)、及び前記第5回転体を構成する第7回転要素(S4)を有する第4プラネタリギヤ(PR4)と、を備える。
これにより、第2ないし第4プラネタリギヤPR2〜PR4によって構成された5つの回転体で多段変速を達成することができ、かつ第2及び第3プラネタリギヤと第4プラネタリギヤPR4とが異なる歯車機構で構成されることで、ギヤ比の設定自由度を向上することができる。そして、第5回転体(第4サンギヤS4)が、速度線図における第4回転体(第2サンギヤS2)に対して第1回転体(第3サンギヤS3)とは反対側に並ぶことになり、つまり第2及び第3プラネタリギヤの第1ないし第4回転体の縦軸の外側に並べることができると共に第3ブレーキB−3で回転が固定自在に構成されているので、良好なギヤ比の少なくとも9段の変速段を達成できると共に最高変速段のギヤ比を小さくすることができ、良好なステップや大きなスプレッドを達成することができる。
また、本実施の形態に係る自動変速機(1)は、
前記第4回転要素は、前記第2プラネタリギヤのサンギヤ(S2)であり、
前記第1回転要素は、前記第3プラネタリギヤのサンギヤ(S3)であり、
前記第2回転要素は、前記第2又は第3プラネタリギヤのリングギヤ(R2又はR3)であり、
前記第3回転要素は、前記第3プラネタリギヤのサンギヤ(S3)に噛合するショートピニオン(SP)と、前記ショートピニオン(SP)と前記第2プラネタリギヤのサンギヤ(S2)と前記第2又は第3プラネタリギヤのリングギヤ(R3)に噛合するロングピニオン(LP)と、を回転自在に支持する共通キャリヤ(CR2)である。
これにより、第2プラネタリギヤ及び第3プラネタリギヤをラビニヨ型プラネタリギヤで構成することができる。
また、本実施の形態に係る自動変速機(1)は(図1参照)、
前記第5回転要素は、前記共通キャリヤ(CR2)に駆動連結された前記第4プラネタリギヤのリングギヤ(R4)であり、
前記第7回転要素は、前記第4プラネタリギヤのサンギヤ(S4)であり、
前記第6回転要素は、前記第2プラネタリギヤのサンギヤ(S2)に駆動連結され、前記第4プラネタリギヤのリングギヤ(R4)と前記第4プラネタリギヤのサンギヤ(S4)とに噛合する前記第4プラネタリギヤのピニオン(P4)を回転自在に支持する前記第4プラネタリギヤのキャリヤ(CR4)である。
これにより、第4プラネタリギヤPR4をシングルピニオンプラネタリギヤで構成することができ、第4プラネタリギヤのサンギヤ(S4)と第2プラネタリギヤのサンギヤ(S2)とのギヤ比間隔を大きくすることができる。
さらに、本実施の形態に係る自動変速機(1)は(図1参照)、
前記第4プラネタリギヤ(PR4)は、軸方向において、前記第1プラネタリギヤ(PR1)と前記第2及び第3プラネタリギヤ(PR2,PR3)との間に配置され、
前記出力部材(4)は、前記軸方向において、前記第2及び第3プラネタリギヤ(PR2,PR3)に対して前記第4プラネタリギヤ(PR4)とは反対側に配置された。
これにより、本自動変速機をエンジンの出力軸が車両進行方向に向く、いわゆるエンジン縦置きとなる車両に用いて好適とすることができる。
また、本実施の形態に係る自動変速機(1)は(図4参照)、
前記第5回転要素は、前記第2又は第3プラネタリギヤのリングギヤ(R2)に駆動連結された前記第4プラネタリギヤのリングギヤ(R4)であり、
前記第7回転要素は、前記第4プラネタリギヤのサンギヤ(S4)であり、
前記第6回転要素は、前記共通キャリヤ(CR2)に駆動連結され、前記第4プラネタリギヤのリングギヤ(R4)と前記第4プラネタリギヤのサンギヤ(S4)とに噛合する前記第4プラネタリギヤのピニオン(P4)を回転自在に支持する前記第4プラネタリギヤのキャリヤ(CR4)である。
これにより、第4プラネタリギヤPR4をシングルピニオンプラネタリギヤで構成することができ、第4プラネタリギヤのサンギヤ(S4)と第2プラネタリギヤのサンギヤ(S2)とのギヤ比間隔を大きくすることができる。
さらに、本実施の形態に係る自動変速機(1)は(図4参照)、
前記第4プラネタリギヤ(PR4)は、軸方向において、前記第2及び第3プラネタリギヤ(PR2,PR3)に対して前記第1プラネタリギヤ(PR1)とは反対側に配置され、
前記出力部材(4)は、前記軸方向において、前記第1プラネタリギヤ(PR1)と前記第2及び第3プラネタリギヤ(PR2,PR3)との間に配置された。
これにより、本自動変速機をエンジンの出力軸が車両進行方向に対して交差した方向に向く、いわゆるエンジン横置きとなる車両に用いて好適とすることができる。
また、本実施の形態に係る自動変速機(1)は、
前記固定要素は、前記第1プラネタリギヤのサンギヤ(S1)であり、
前記出力要素は、前記第1プラネタリギヤのリングギヤ(R1)であり、
前記入力要素は、前記第1プラネタリギヤのサンギヤ(S1)に噛合する第1ピニオン(P1)と、前記第1ピニオン(P1)と前記第1プラネタリギヤのリングギヤ(R1)とに噛合する第2ピニオン(P2)と、を回転自在に支持する前記第1プラネタリギヤのキャリヤ(CR1)である。
これにより、第1プラネタリギヤPR1において、減速回転を発生させることができる。
そして、本実施の形態に係る自動変速機(1)は、
前進1速段は、前記第1クラッチ(C−1)と前記第2ブレーキ(B−2)とを係合することにより形成され、
前進2速段は、前記第1クラッチ(C−1)と前記第1ブレーキ(B−1)とを係合することにより形成され、
前進3速段は、前記第1クラッチ(C−1)と前記第3ブレーキ(B−3)とを係合することにより形成され、
前進4速段は、前記第1クラッチ(C−1)と前記第3クラッチ(C−3)とを係合することにより形成され、
前進5速段は、前記第1クラッチ(C−1)と前記第4クラッチ(C−4)とを係合することにより形成され、
前進6速段は、前記第1クラッチ(C−1)と前記第2クラッチ(C−2)とを係合することにより形成され、
前進7速段は、前記第2クラッチ(C−2)と前記第4クラッチ(C−4)とを係合することにより形成され、
前進8速段は、前記第2クラッチ(C−2)と前記第3ブレーキ(B−3)とを係合することにより形成され、
前進9速段は、前記第2クラッチ(C−2)と前記第3クラッチ(C−3)とを係合することにより形成され、
前進10速段は、前記第2クラッチ(C−2)と前記第1ブレーキ(B−1)とを係合することにより形成され、
前進11速段は、前記第4クラッチ(C−4)と前記第3ブレーキ(B−3)とを係合することにより形成され、
後進段は、前記第3クラッチ(C−3)又は前記第4クラッチ(C−4)と前記第2ブレーキ(B−2)とを係合することにより形成される。
これにより、前進11速段及び後進段を達成可能な自動変速機を提供することができる。
[他の実施の形態の可能性]
なお、以上説明した第1及び第2の実施の形態においては、第1プラネタリギヤPR1をダブルピニオンプラネタリギヤで構成したものを説明したが、これに限らず、シングルピニオンプラネタリギヤで構成してもよく、さらには、第1プラネタリギヤPR1で減速回転を発生させるものを説明したが、これに限らず、増速回転を発生させるように構成しても構わない。
また、第1及び第2の実施の形態においては、第4プラネタリギヤPR4をシングルピニオンプラネタリギヤで構成したものを説明したが、これに限らず、ダブルピニオンプラネタリギヤで構成してもよく、つまり3つの回転要素のうちの2つの回転要素が第2及び第3プラネタリギヤPR2,PR3の回転要素にそれぞれ連結され、残りの1つの回転要素の回転が第3ブレーキB−3でケース6に対して固定できるものであればよい。
また、第1及び第2の実施の形態においては、自動変速機1がエンジンの回転を変速するものとして説明したが、これに限らず、モータ・ジェネレータの回転を変速する自動変速機としても本発明を適用することができ、つまりハイブリッド車両や電気自動車に対しても本自動変速機を用いることができる。
また、第1及び第2の実施の形態で説明した本自動変速機の各クラッチやブレーキの配置、プラネタリギヤの配置、プラネタリギヤセットの配置、出力部材の配置などは、一例であって、特に各ギヤと各クラッチ及び各ブレーキとの連結関係が同様であれば、配置構造を設計変更しても構わない。
1…自動変速機
3…入力部材(入力軸)
…出力部材(出力軸)
…出力部材(カウンタギヤ)
6…ケース
PR1…第1プラネタリギヤ
S1…固定要素、第1プラネタリギヤのサンギヤ(第1サンギヤ)
CR1…入力要素、第1プラネタリギヤのキャリヤ(第1キャリヤ)
P1…第1ピニオン
P2…第2ピニオン
R1…出力要素、第1プラネタリギヤのリングギヤ(第1リングギヤ)
PS…プラネタリギヤセット
PR2…第2プラネタリギヤ
PR3…第3プラネタリギヤ
S2…第4回転体、第4回転要素、第2プラネタリギヤのサンギヤ(第2サンギヤ)
CR2…第3回転体、第3回転要素、共通キャリヤ(第2キャリヤ)
R2…第2回転体、第2回転要素、第2プラネタリギヤのリングギヤ(第2リングギヤ)
S3…第1回転体、第1回転要素、第3プラネタリギヤのサンギヤ(第3サンギヤ)
R3…第2回転体、第2回転要素、第3プラネタリギヤのリングギヤ(第3リングギヤ)
PR4…第4プラネタリギヤ
S4…第5回転体、第7回転要素、第4プラネタリギヤのサンギヤ(第4サンギヤ)
図1のCR4…第4回転体、第6回転要素、第4プラネタリギヤのキャリヤ(第4キャリヤ)
図4のCR4…第3回転体、第6回転要素、第4プラネタリギヤのキャリヤ(第4キャリヤ)
P4…第4プラネタリギヤのピニオン(第4ピニオン)
図1のR4…第3回転体、第5回転要素、第4プラネタリギヤのリングギヤ(第4リングギヤ)
図4のR4…第2回転体、第5回転要素、第4プラネタリギヤのリングギヤ(第4リングギヤ)
C−1…第1クラッチ
C−2…第2クラッチ
C−3…第3クラッチ
C−4…第4クラッチ
B−1…第1ブレーキ
B−2…第2ブレーキ
B−3…第3ブレーキ
SP…ショートピニオン
LP…ロングピニオン

Claims (10)

  1. 入力部材に入力された入力回転を変速して出力部材に出力する自動変速機であって、
    前記入力回転が入力される入力要素と、回転がケースに対して固定される固定要素と、前記入力要素の入力回転を前記固定要素によって変速して出力する出力要素と、を有する第1プラネタリギヤと、
    複数のプラネタリギヤを含み、第1回転体と、第2回転体と、第3回転体と、第4回転体と、第5回転体と、を有するプラネタリギヤセットと、
    前記出力要素と前記第1回転体とを係合可能な第1クラッチと、
    前記入力部材と前記第3回転体とを係合可能な第2クラッチと、
    前記出力要素と前記第4回転体とを係合可能な第3クラッチと、
    前記入力部材と前記第4回転体とを係合可能な第4クラッチと、
    前記第4回転体の回転を前記ケースに対して固定可能な第1ブレーキと、
    前記第3回転体の回転を前記ケースに対して固定可能な第2ブレーキと、
    前記第5回転体の回転を前記ケースに対して固定可能な第3ブレーキと、を備え、
    前記出力部材は、前記第2回転体に駆動連結され、
    前記第1ないし第4クラッチ及び前記第1ないし第3ブレーキを選択的に係合することにより、少なくとも9段の変速段が形成される、
    自動変速機。
  2. 前記第1クラッチと前記第2ブレーキとを係合することにより、第1変速段が形成され、
    前記第1クラッチと前記第1ブレーキとを係合することにより、前記第1変速段よりもギヤ比が小さい第2変速段が形成され、
    前記第1クラッチと前記第3ブレーキとを係合することにより、前記第2変速段よりもギヤ比が小さい第3変速段が形成される、
    請求項1に記載の自動変速機。
  3. 前記第1ないし第5回転体は、ギヤ比に対応する間隔で順に並び、
    前記プラネタリギヤセットは、
    前記第1回転体を構成する第1回転要素、前記第2回転体を構成する第2回転要素、前記第3回転体を構成する第3回転要素、及び前記第4回転体を構成する第4回転要素を有するように、組合せられて構成される第2プラネタリギヤ及び第3プラネタリギヤと、
    前記第1ないし第4回転要素のうちの1つに連結される第5回転要素、前記第1ないし第4回転要素のうちの前記第5回転要素に連結される回転要素とは異なる回転要素に連結される第6回転要素、及び前記第5回転体を構成する第7回転要素を有する第4プラネタリギヤと、を備える、
    請求項1又は2に記載の自動変速機。
  4. 前記第4回転要素は、前記第2プラネタリギヤのサンギヤであり、
    前記第1回転要素は、前記第3プラネタリギヤのサンギヤであり、
    前記第2回転要素は、前記第2又は第3プラネタリギヤのリングギヤであり、
    前記第3回転要素は、前記第3プラネタリギヤのサンギヤに噛合するショートピニオンと、前記ショートピニオンと前記第2プラネタリギヤのサンギヤと前記第2又は第3プラネタリギヤのリングギヤに噛合するロングピニオンと、を回転自在に支持する共通キャリヤである、
    請求項3に記載の自動変速機。
  5. 前記第5回転要素は、前記共通キャリヤに駆動連結された第4プラネタリギヤのリングギヤであり、
    前記第7回転要素は、第4プラネタリギヤのサンギヤであり、
    前記第6回転要素は、前記第2プラネタリギヤのサンギヤに駆動連結され、前記第4プラネタリギヤのリングギヤと前記第4プラネタリギヤのサンギヤとに噛合する前記第4プラネタリギヤのピニオンを回転自在に支持する前記第4プラネタリギヤのキャリヤである、
    請求項4に記載の自動変速機。
  6. 前記第4プラネタリギヤは、軸方向において、前記第1プラネタリギヤと前記第2及び第3プラネタリギヤとの間に配置され、
    前記出力部材は、前記軸方向において、前記第2及び第3プラネタリギヤに対して前記第4プラネタリギヤとは反対側に配置された、
    請求項5に記載の自動変速機。
  7. 前記第5回転要素は、前記第2又は第3プラネタリギヤのリングギヤに駆動連結された前記第4プラネタリギヤのリングギヤであり、
    前記第7回転要素は、前記第4プラネタリギヤのサンギヤであり、
    前記第6回転要素は、前記共通キャリヤに駆動連結され、前記第4プラネタリギヤのリングギヤと前記第4プラネタリギヤのサンギヤとに噛合する前記第4プラネタリギヤのピニオンを回転自在に支持する前記第4プラネタリギヤのキャリヤである、
    請求項4に記載の自動変速機。
  8. 前記第4プラネタリギヤは、軸方向において、前記第2及び第3プラネタリギヤに対して前記第1プラネタリギヤとは反対側に配置され、
    前記出力部材は、前記軸方向において、前記第1プラネタリギヤと前記第2及び第3プラネタリギヤとの間に配置された、
    請求項7に記載の自動変速機。
  9. 前記固定要素は、前記第1プラネタリギヤのサンギヤであり、
    前記出力要素は、前記第1プラネタリギヤのリングギヤであり、
    前記入力要素は、前記第1プラネタリギヤのサンギヤに噛合する第1ピニオンと、前記第1ピニオンと前記第1プラネタリギヤのリングギヤとに噛合する第2ピニオンと、を回転自在に支持する前記第1プラネタリギヤのキャリヤである、
    請求項1ないし8のいずれか1項に記載の自動変速機。
  10. 前進1速段は、前記第1クラッチと前記第2ブレーキとを係合することにより形成され、
    前進2速段は、前記第1クラッチと前記第1ブレーキとを係合することにより形成され、
    前進3速段は、前記第1クラッチと前記第3ブレーキとを係合することにより形成され、
    前進4速段は、前記第1クラッチと前記第3クラッチとを係合することにより形成され、
    前進5速段は、前記第1クラッチと前記第4クラッチとを係合することにより形成され、
    前進6速段は、前記第1クラッチと前記第2クラッチとを係合することにより形成され、
    前進7速段は、前記第2クラッチと前記第4クラッチとを係合することにより形成され、
    前進8速段は、前記第2クラッチと前記第3ブレーキとを係合することにより形成され、
    前進9速段は、前記第2クラッチと前記第3クラッチとを係合することにより形成され、
    前進10速段は、前記第2クラッチと前記第1ブレーキとを係合することにより形成され、
    前進11速段は、前記第4クラッチと前記第3ブレーキとを係合することにより形成され、
    後進段は、前記第3クラッチ又は前記第4クラッチと前記第2ブレーキとを係合することにより形成される、
    請求項1ないし9のいずれか1項に記載の自動変速機。
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