JP2017053379A - 配管制振装置 - Google Patents
配管制振装置 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2017053379A JP2017053379A JP2015175933A JP2015175933A JP2017053379A JP 2017053379 A JP2017053379 A JP 2017053379A JP 2015175933 A JP2015175933 A JP 2015175933A JP 2015175933 A JP2015175933 A JP 2015175933A JP 2017053379 A JP2017053379 A JP 2017053379A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- pipe
- vibration
- plate members
- support shaft
- piping
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Images
Landscapes
- Supports For Pipes And Cables (AREA)
- Vibration Prevention Devices (AREA)
Abstract
【解決手段】本発明は、先端側にピボット部を有する支持軸と、前記ピボット部の先端を前記配管周面の一部に押圧して前記支持軸を支持する固定部材と、前記支持軸の基端側に装着された複数の制振質量としてのプレート部材を有し、前記複数のプレート部材が個々に振動自在に相互に間隔をあけて前記支持軸の基端側に装着されるとともに、前記複数のプレート部材の個々の固有振動数が相違されたことを特徴とする。
【選択図】図2
Description
しかし、羽根車106は複数の羽根を有し、それらの回転に応じて個々の羽根が液体を間欠的に送る機構であるが故に、各羽根が液体を送る度に配管内の圧力を増減させることが避けられない。これが配管102の脈動発生の原因であり、配管102の脈動による振動が吊り金具101を介しスラブ100に伝達されると、建物内部において震動源であるポンプユニット105から離れた位置であっても振動音を生じる場合がある。
このように配管に著しく高い加速度の振動が生じている場合、配管の振動が建物に伝達されて騒音の発生源となるおそれがある。
また、配管の外周部に固定した支持構造体に制振質量を取り付け、この制振質量に2基のてこ用レバーを対称配置し、てこ用レバーの先端に設けた重錘により生じるてこ作用を利用して吸震を行う吸震器が提案されている(特許文献2参照)。
この場合、ピーク周波数に合わせた多数の高減衰能材を用意しておき、現場で観測されたピーク周波数に合わせた高減衰能材を逐一適用することは容易ではない問題がある。
先の特許文献2に記載されている吸震器は、脈動振動のピーク周波数に合わせて、てこ作用の調節を行う必要があり、設置が難しいとともに、てこ作用を得られるレバーを配置するスペースを要するため、適用できる配管が限られる問題がある。
個々の固有振動数を相違させた制振質量としてのプレート部材を後端側に備え、ピボット部を先端側に備えた支持軸を配管に取り付ける場合、先端のピボット部を配管周面に押圧して取り付けたので、ピボット部を支点として複数のプレート部材が振動することで配管に生じようとするピーク振動を抑制し、配管の脈動を抑制できる。
配管の脈動の原因となるポンプは羽根車が1回転する際に羽根の枚数分だけ液体を押し上げることから、配管の脈動の振動数はポンプの回転数×羽根枚数の値と相関を示す。このため、配管に生じる脈動のピーク振動数は一定の値をとることが多く、制振部材として支持軸に取り付けたプレート部材を適用し、脈動に伴うピーク振動を抑制できる。
以下、本発明に係る配管制振装置とそれを備えた配管設置構造の一実施形態について図面を参照しながら説明するが、本発明は以下に説明する実施形態に制限されるものではない。
また、以下の各図に示す構造は、本発明の特徴をわかりやすくするため、要部となる部分を拡大して示している場合があり、各構成要素の寸法比率などが実際の構成と同じであるとは限らない。
図1に示すように天井スラブなどのスラブ1の下面側に複数の吊り金具2によって配管3が水平に吊り持ち支持されている。配管3は必要本数継ぎ足し接続されてスラブ1の下方に所定の間隔をあけて支持され、接続された複数の配管3に沿って水などの液体が流されるようになっている。複数接続された配管3の一部に図示略の送液ポンプが接続され、この送液ポンプに内蔵されている羽根車の回転により水などの液体が配管3に沿って送り出される。なお、配管3は水平方向に限らず鉛直方向などの他の方向にも連結されることがあり、水平方向、鉛直方向あるいは斜め方向などのいずれかの方向に連結されたいずれかの配管の一部に送液ポンプが接続されていてもよい。
前記送液ポンプが液体を送り出す場合、送液ポンプの羽根車が間欠的に液送するための送液圧変動による要因、配管3の支持構造や周囲の構造などの要因により、配管3に脈動を生じるおそれがあり、この脈動を抑制するために本実施形態では以下に説明する構造が採用されている。
この配管制振装置5の詳細構造を図2、図3に示す。図2、図3において鎖線で示す丸型断面の配管3の上側の周面に沿うようにU型ボルトからなる取付具6が逆U字状に設置され、この取付具6の両端側を挿通して設けられた板状の固定用ステー7が水平に、かつ、配管3の長さ方向に直交する方向に設けられている。
固定用ステー7は、図2、図4に示すように、短冊状の支持板7Aとこの支持板7Aの幅方向一側縁部に直角に延設された補強板7Bとからなる側面L字型の鋼材からなる。支持板7Aの長さ方向中央に丸型の透孔8が形成され、透孔8を挟んで支持板7Aの長さ方向両側に長孔状のスリット孔9が支持板7Aの長さ方向に沿うように形成されている。
また、支持板7Aの透孔8を貫通するように支持軸12が挿通され、この支持軸12の先端(上端)にピポット部12aが形成され、支持軸12の下端側(後端側)に短冊板状のプレート部材13、14、15が取り付けられている。ピポット部12aは先細り形状とされ、その先端は、数mm、例えば2mm程度の曲率の半球面から形成されている。ピボット部12aの先端形状は配管3の周面の一部に支持軸12を点接触させるための形状であるので、半球面に限らず、円錐形状や角錐形状など、いずれの形状でも良い。
なお、プレート部材13、14、15は図1では配管3の長さ方向に平行に描かれ、図2では直交向きに描かれているが、これは図面を見やすくするために描いている。プレート部材13、14、15の向きは配管3に対し、どちらの方向でも良く、方向を特に規定するものでもない。また、プレート部材13、14、15の向きが異なっていても制振効果の面で変わりはないが、スペース効率の面からこれらの向きが揃っていることが望ましい。
プレート部材13、14、15の配置間隔はスペーサー17の厚さに対応するが、数mm程度の間隔に設定されている。前記支持軸12とプレート部材13、14、15は、JIS規定SS400などの鋼材からなる。
本実施形態におけるこれらプレート部材13、14、15の長さの差異の2mmは、一例であって、1mmずつ長さが異なるか、3mmずつ長さが異なるか、それら以上の長さが異なる場合など、目的とする配管3の制振のために好適な長さの差異を選択することができる。プレート部材13、14、15の長さの差異について以下に説明する。
そこで、例えば、180Hzのピーク周波数を生じるような配管の脈動を制振したい場合は、図6の180Hzの固有振動数に合致する長さの第1のプレート部材を選択し、第1のプレート部材に対し例えば−2mm程度の長さの差を示す第2のプレート部材と、第1のプレート部材に対し例えば+2mm程度の長さの差を示す第3のプレート部材を用意する。第1のプレート部材をプレート部材14として用い、第2のプレート部材をプレート部材13として用い、第3のプレート部材をプレート部材15として用いることができる。配管3の脈動を制振するために、プレート部材13、14、15の重量は配管3の質量の1〜2%程度を選択することができる。例えば、150Aより小さいサイズの配管には上述のサイズのプレート部材を用い、150Aより大きいサイズの配管には質量比で配管質量の2%になるようにプレート部材の幅、厚さを調整することが好ましい。
また、現場で使用されている送液ポンプが汎用のものではなく、適用したプレート部材13、14、15による振動抑制効果が十分に得られない周波数帯の脈動であった場合は、プレート部材13、14、15の長さや幅、重量などを変更し、現場でプレート部材を異なるサイズのプレート部材に交換するかプレート部材間の間隔を調整することで汎用の送液ポンプではない、特別な構造のポンプ場合であっても適用可能とすることができる。
以上構成の配管制振装置を備えた配管20に対し、加振装置25によって異なる周波数の振動を付加した結果を以下の図9、図10に示す。なお、上述と同等構成の配管制振装置を5基試作し、5基の配管制振装置を試験体1〜5と表示して、各々の場合の結果を図9、図10に併記した。
図11に示すように50Hz地域用においてプレート部材を1枚とした構造より3枚とした構造の方が制振周波数範囲を拡大することができ、低減量を増大できることがわかった。
図12に示すように60Hz地域用においてプレート部材を1枚とした構造より3枚とした構造の方が制振周波数範囲を拡大することができ、低減量を増大できることがわかった。
また、加振周波数に対し10〜20Hz離れた帯域の振動加速度レベルにおいて支持軸先端部をピポット形状に加工した加振装置は、非制振の場合、あるいは、支持軸先端部を平に加工した場合に比較し、10〜20dB程度振動加速度を低減できた。
また、プレート部材3枚の組み合わせでは、2mm刻みの場合に最も低減量を大きくすることができ、効果範囲も切れ目無く広いことが分かった。なお、1mm刻みでは、低周波数帯域が狭く、3mm刻みでは効果範囲が広すぎて中央の周波数帯域で低減効果が小さくなる周波数が出現した。
前述の配管支持構造における実測試験データと以下に説明する配管振動のシミュレーション結果を比較した。
配管振動のシミュレーションに用いる計算モデルとして、図16に示すように基準面に対しばね定数K1の弾性部材と減衰係数C1のダンパーに支持されている質量M1の配管30を想定した。この配管30の上に、質量M2のプレート部材40をばね定数K2の弾性部材と減衰係数C2のダンパーを介し設置している計算モデルを想定した。
図17に示す結果(実測データ)と図18に示す結果(シミュレーション結果)の比較と、図19に示す結果(実測データ)と図20に示す結果(シミュレーション結果)の比較により、非制振の場合と制振装置設置の場合のレベル差がほぼ一致していることから、配管とプレート部材との質量比は1%程度(配管とプレート部材全体質量では2%)となっていることがわかる。
Claims (4)
- 先端側にピボット部を有する支持軸と、前記ピボット部の先端を前記配管周面の一部に押圧して前記支持軸を支持する固定部材と、前記支持軸の基端側に装着された複数の制振質量としてのプレート部材を有し、前記複数のプレート部材が個々に振動自在に相互に間隔をあけて前記支持軸の基端側に装着されるとともに、前記複数のプレート部材の個々の固有振動数が相違されたことを特徴とする配管制振装置。
- 前記配管をその周回りに囲む取付具と、前記取付具に一体化されて前記取付具とともに前記配管をその周回りに取り囲むステーから前記固定部材が構成され、前記ステーの一部をその厚さ方向に貫通するように前記支持軸が設けられたことを特徴とする請求項1に記載の配管制振装置。
- 前記複数のプレート部材の長さ、幅あるいは厚みのうち少なくとも1つが変更されて各プレート部材の固有振動数が相違されたことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の配管制振装置。
- 前記取付具が両端側にねじ軸を有するU型ボルトであり、前記ステーに形成された孔に前記ねじ軸が挿通され、前記ねじ軸にナットが螺合されて前記U型ボルトと前記ステーが前記配管をその周回りに取り囲むように一体化され、前記ねじ軸に対するナットの螺合位置の調整により前記配管に対する前記支持軸先端の相対位置を調節自在とされたことを特徴とする請求項2または請求項3に記載の配管制振装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2015175933A JP6592839B2 (ja) | 2015-09-07 | 2015-09-07 | 配管制振装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2015175933A JP6592839B2 (ja) | 2015-09-07 | 2015-09-07 | 配管制振装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2017053379A true JP2017053379A (ja) | 2017-03-16 |
JP6592839B2 JP6592839B2 (ja) | 2019-10-23 |
Family
ID=58320539
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2015175933A Active JP6592839B2 (ja) | 2015-09-07 | 2015-09-07 | 配管制振装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP6592839B2 (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPWO2021070271A1 (ja) * | 2019-10-08 | 2021-04-15 | ||
US20240102883A1 (en) * | 2019-10-08 | 2024-03-28 | Nippon Telegraph And Telephone Corporation | Vibration reproduction device |
-
2015
- 2015-09-07 JP JP2015175933A patent/JP6592839B2/ja active Active
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPWO2021070271A1 (ja) * | 2019-10-08 | 2021-04-15 | ||
WO2021070271A1 (ja) * | 2019-10-08 | 2021-04-15 | 日本電信電話株式会社 | 振動試験装置および振動試験方法 |
JP7397359B2 (ja) | 2019-10-08 | 2023-12-13 | 日本電信電話株式会社 | 振動試験装置および振動試験方法 |
US20240102883A1 (en) * | 2019-10-08 | 2024-03-28 | Nippon Telegraph And Telephone Corporation | Vibration reproduction device |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP6592839B2 (ja) | 2019-10-23 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
CN103597242B (zh) | 屋顶安装的hvac设备的隔振系统 | |
JP6592839B2 (ja) | 配管制振装置 | |
EP0329676A1 (en) | ANTI-VIBRATORY TREATMENT FOR CONDUITS AND OTHER BODIES. | |
JP5104764B2 (ja) | 建物の天井構造 | |
JPH09196096A (ja) | 配管制振装置 | |
US4494634A (en) | Impact damper | |
JP5835796B2 (ja) | 天井吊下型防振具 | |
JP2015068461A (ja) | 制振装置 | |
JP2006194073A (ja) | 振動低減装置 | |
KR20140050438A (ko) | 배관 지지용 행거 | |
RU2303720C1 (ru) | Виброизолятор резиновый для технологического оборудования | |
CN213712297U (zh) | 管道动力吸振器 | |
RU2666020C2 (ru) | Сдвоенная виброизолирующая система | |
KR101560907B1 (ko) | 진동을 이용한 파이프 벤딩 장치 | |
US20160084341A1 (en) | Vibration Isolation System for Components of HVAC Equipment and the Like | |
CN107345554B (zh) | 配重装置及空调 | |
JP6135912B2 (ja) | 天井用下地金物および天井構造 | |
EP4202281A1 (en) | Device bed | |
JPH0526293A (ja) | 振動抑制装置 | |
JP2015155604A (ja) | 床構造および床構造の組み立て方法 | |
JP5445862B2 (ja) | 建物の天井構造 | |
JP2004076871A (ja) | 防振ハンガー装置 | |
RU190947U1 (ru) | Внутрифазная дистанционная распорка-демпфер для воздушных линий электропередач | |
RU2669240C2 (ru) | Виброизолирующая система для технологического оборудования с переменной массой | |
KR102590345B1 (ko) | 장비 연결배관서포트 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821 Effective date: 20150908 |
|
RD03 | Notification of appointment of power of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423 Effective date: 20180608 |
|
RD04 | Notification of resignation of power of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424 Effective date: 20180608 |
|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20180705 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20190527 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20190611 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20190809 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20190827 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20190905 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 6592839 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |