JP2017053158A - 無機繊維断熱材及びこれを用いた施工方法 - Google Patents

無機繊維断熱材及びこれを用いた施工方法 Download PDF

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【課題】既設住宅に対して室外側から施工するのに適し、壁体内での結露発生を防止できる無機繊維断熱材及びこれを用いた施工方法を提供する。【解決手段】無機繊維断熱材1は、無機繊維が複数本絡まって略直方体形状に形成されたマット2と、マット2の一面である裏面全域を覆っている不織布からなるシート3と、シート3がマット2の裏面の周囲に向けてさらに外方に延びているはみ出し部3aと、マット2の裏面に対向する面である表面及び少なくとも2面の側面を覆っているフィルム4とを備え、フィルム4が有する透湿抵抗値は、0.018m2・s・Pa/ng〜0.150m2・s・Pa/ngであり、シート3が有する透湿抵抗値は、0.001m2・s・Pa/ng以下である。【選択図】 図2

Description

本発明は、ガラス等の無機繊維からなる断熱材及びこれを用いた施工方法に関するものである。
従来、グラスウール等の無機繊維は木造住宅等の建物の壁等に配されて断熱用途として利用されている。近年、住宅や建物において、壁等の改修や耐震補強工事の際に、省エネルギーの観点から、このような無機繊維による断熱作用を用いた断熱改修が行われるようになっている。施工時に圧縮や屈曲が容易な無機繊維、特にグラスウールは、繊維同士の結合により形成される狭い空間が空気の対流を抑制して断熱性能向上に寄与し、このような用途には最適である。しかしこれと同時に無機繊維断熱材内では、空気中の水分も滞留しやすいので、壁内の温度勾配により結露が生じ、断熱性能が低下するという問題を有している。
この問題を解決するため、住宅の壁において無機繊維の室内側に防湿フィルムを配し、無機繊維内での結露を防止する方法が知られている。またこのときの施工を簡便化するために、無機繊維と防湿フィルムが一体となった無機繊維断熱材が提案されている(例えば特許文献1参照)。特許文献1に開示された無機繊維断熱材は、無機質繊維マットと、該マットの少なくとも一面に設けた防湿フィルムと、上記マットの少なくとも一辺から延出した取付支持片とからなり、該防湿フィルムが、厚さ0.03〜0.09mm、透湿抵抗170m・Hr・mmHg/g以上である。
特許文献1に示されるような無機繊維断熱材は、新築住宅や新築建物を施工する際に、建物内側から施工するのに適している。具体的には、室内側に防湿フィルムが配されるように柱や胴縁に防湿フィルムからなる取付支持片を接着し、これら防湿フィルムのさらに室内側に石膏ボードを取付ける。これにより、室内側からの施工を実現している。また、無機繊維断熱材の厚みが予め分かっているので、無機繊維の室外側に通気層を設けることができ、この通気層を用いて湿気を屋外に逃がすことができ、壁体内の結露発生を抑制している。
特開2001−271437号公報
しかしながら、断熱改修を目的とした既設住宅に対して施工する場合、室内側の石膏ボードは既に取り付けられた状態である。この場合、室外側から施工する必要がある。したがって上記特許文献1のような防湿フィルムが外側にはみ出ているような無機繊維断熱材をそのまま室外側からの施工に適用することはできない。また、断熱改修が目的なので、当初よりも厚みの厚い無機繊維を用いた断熱材を使用することが多々あり、通気層の確保が困難な場合が多い。これにより結露発生の問題が生じることになる。
本発明は、上記従来技術を考慮したものであり、既設住宅に対して室外側から施工するのに適し、壁体内での結露発生を防止できる無機繊維断熱材及びこれを用いた施工方法を提供することを目的とする。
前記目的を達成するため、本発明では、無機繊維が複数本絡まって略直方体形状に形成されたマットと、該マットの一面である裏面全域を覆っている不織布からなるシートと、該シートが前記裏面の周囲に向けてさらに外方に延びているはみ出し部と、前記マットの前記裏面に対向する面である表面及び少なくとも2面の側面を覆っているフィルムとを備え、前記フィルムが有する透湿抵抗値は、0.018m・s・Pa/ng〜0.150m・s・Pa/ngであり、前記シートが有する透湿抵抗値は、0.001m・s・Pa/ng以下であることを特徴とする無機繊維断熱材を提供する。
好ましくは、前記マットは、密度10kg/m〜40kg/mであり、熱抵抗値が1.3mK/W〜3.1mK/Wとなる厚みを有するグラスウールである。
好ましくは、前記シートは、少なくとも5.0kPaの水圧に耐えうる防水性を有している。
また、本発明では、前記フィルムを室内側に位置させ、且つ前記シートを室外側に位置させた状態で、室内側に既に配設してある石膏ボードに対して前記フィルムを密接させるとともに、前記マットを柱間又は柱と間柱との間に充填し、さらに前記はみ出し部を前記柱又は間柱の室外側の面に対して室外側から取付けることを特徴とする無機繊維断熱材を用いた施工方法を提供する。
本発明によれば、シートに対して突出しているマットをフィルムで覆っているので、室外側から入れ込んだ際にフィルムが室内側に突出して入り込むことになり、柱間又は柱と間柱との間の空間に対してマットを充填させながら、透湿抵抗値の高いフィルムを室内側に配することができ、室内側から無機繊維断熱材への湿気の流入を防止することができる。また、マットより室外側には透湿抵抗値の低いシートが配されているので、無機繊維断熱材内外での湿気の移動が可能となり、無機繊維断熱材内での湿気の滞留を抑制できる。また、前記シートは、少なくとも5.0kPaの水圧に耐えうる防水性を有しているため、施工時に降水があった場合や施工後の壁内への雨水の浸入が生じた場合でも、無機繊維断熱材への雨水の浸透がない。したがって、断熱改修による断熱材の厚みの増加、あるいは耐震補強等で、壁内の断熱材と外壁材の間に設ける通気層が十分に確保できない場合でも、無機繊維断熱材内での結露が抑制できるので、断熱性能の劣化もない上に、結露水によるカビ発生、木材の腐朽等がなく、長期に渡って高い断熱性を有する壁体を提供することができる。また、マットを透湿抵抗値の異なる2種類のフィルム及びシートで覆い、且つ防水性を有するシートを使用しているので、施工時の無機繊維の破損による不快感を低減でき施工が容易となるとともに、降雨時等の雨水浸入を防ぐ養生等の煩雑さがない。
本発明に係る無機繊維断熱材の概略平面図である。 図1のA−A断面図である。 図1のB−B断面図である。 本発明に係る無機繊維断熱材を用いた施工方法を用いた際の壁内空間の概略断面図である。 本発明に係る別の無機繊維断熱材を用いた施工方法を用いた際の壁内空間の概略断面図である。
図1及び図2に示すように、本発明に係る無機繊維断熱材1は、ガラス繊維等の無機繊維(不図示)が複数本絡み合って形成されたマット2を有している。このマット2は、熱硬化性バインダーにより、略直方体形状に形成されている。マット2は、その密度が10kg/m以上40kg/m以下であり、熱抵抗値は、1.3mK/W〜3.1mK/Wとなる厚みを有するグラスウールであることが好ましい。
マット2を形成する無機繊維としては、ガラス、バサルト(玄武岩)、スラグ、シリカ、シリカ-アルミナからなる繊維が挙げられるが、経済性及び断熱性の両方の観点から、ガラス繊維であることが好ましい。ガラス繊維には多く種類があるが、一般的にグラスウールで使用されているソーダライムガラスやAガラスが特に好ましい。これらのガラスを溶融して遠心法により、断熱材として適した繊維径、繊維長を有するガラス繊維を成形することができる。
本発明の無機繊維断熱材のマット2として使用する無機繊維の繊維径は、3.0μm〜7.0μmであり、3.0μm〜5.0μmであることが好ましく、更には、3.0μm〜4.0μmであることがより好ましい。無機繊維の繊維径をこの範囲にすることで、マット2中に無機繊維同士で形成されるセルと称される微細な空間がより小さくなり、マット2中の空気の対流を抑制し、マット2の熱伝導率が低下する。更に、無機繊維径を3.0μm〜4.0μmと細くすることにより、マット2中の単位体積当たりの繊維の本数が多くなり、セルがより小さくなるので、マット2の断熱性は向上する。
本発明で、マット2として使用する無機繊維の繊維長は、20mm〜200mmであることが好ましく、より好ましくは30mm〜150mmである。繊維長は、マット2の密度と厚みに関係し、繊維長がこの範囲にあると、無機繊維同士の接着や絡み合いにより、24kg/m以下の低密度でも100mm以上の厚みを得ることができ、本発明で使用するマット2に好適な熱抵抗値を発現することができる。
尚、上記の繊維径及び繊維長を有するマット2であれば、厚みを25mm〜105mmとすることで、熱抵抗値を、1.3mK/W〜3.1mK/Wに調整することができる。マット2は密度が高くなる程、熱伝導率が低下するため、例えば、密度30kg/m以上のマット2であれば、厚みは25〜80mm、密度20kg/m以下のマット2であれば、厚みは50〜105mmとすることで、所望する熱抵抗値のマット2を得ることができる。
一方で、上記のような密度40kg/m以下で高厚みのマット2を得るためには、無機繊維同士の接着剤としての熱硬化性バインダー(不図示)を含めればよいことが分かっている。また、この熱硬化性バインダーの付着量はマット2の全質量に対して1.5質量%〜10.0質量%とすればよいことも分かっている。また、バインダー付着量によりマット2の密度は変動する。マット2の密度が20kg/m以下とするならば、バインダーの付着量は、1.5質量%〜6.0質量%であり、20kg/m超とするならば、3.0質量%〜10.0質量%であることが好ましい。マット2の密度とバインダー付着量が上記関係にあることにより、20kg/m以下の低密度のマット2では圧縮復元性が発現し、20kg/m超のマット2では、形状保持性や耐圧縮性に優れている。マット2の密度、バインダー付着量は、適用する壁内の構造や施工方法に合わせ、適宜調整することが好ましい。
密度が20kg/m以上にて、高い柔軟性を付与する場合は、熱硬化性バインダーの付着量がマット2の全質量に対して1.5質量%〜3.5質量%であることが好ましく、更には、潤滑性を有する化合物がマット2の全質量に対して0.1質量%〜0.5質量%が含まれていることが好ましい。
さらに、熱硬化性バインダーに潤滑性を有する化合物を0.1質量%〜0.5質量%含めることでさらに高い柔軟性を付与できることもわかっている。この化合物としては、シリコーン系界面活性剤、ワックス類、界面活性剤等があるが、これらのいずれかを含んでいればよい。これらの潤滑性を有する化合物は上記熱硬化性バインダーと十分に混合されてから上記無機繊維に塗布される。化合物とバインダーが分離しないようにするためである。
なお、熱硬化性バインダーは、遠心法等で繊維化された直後の無機繊維に塗布することが好ましい。熱硬化性バインダーは無機繊維に対して高温雰囲気下でスプレー等で塗布されるため、水性であることが好ましい。
熱硬化性バインダーの種類としては、アミド化反応、イミド化反応、エステル化反応及びエステル交換反応のいずれかの反応で硬化する熱硬化性樹脂を用いることが好ましい。例えば、エチレン性不飽和単量体を重合したポリカルボン酸と、アミノ基又はイミノ基を有するアルコールを含有する架橋剤とを含有する樹脂組成物を用いることができる。
上記ポリカルボン酸としては、例えば、エチレン性不飽和カルボン酸単量体より選択される1種以上の単量体を単独で用いてもよいし、あるいはカルボキシル基を含有しないエチレン性不飽和単量体を併用して重合させて得られるものを用いてもよい。
上記カルボキシル基を含有しないエチレン性不飽和単量体としては、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n‐ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、t‐ブチル(メタ)アクリレート、2‐エチルヘキシル(メタ)アクリレート、セチル(メタ)アクリレート、n‐ステアリル(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールエトキシ(メタ)アクリレート、メチル‐3‐メトキシ(メタ)アクリレート、エチル‐3‐メトキシ(メタ)アクリレート、ブチル‐3‐メトキシ(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、イソボニル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリルアクリレート、2‐ヒドロキシエチルアクリレート、2‐ヒドロキシプロピルアクリレート、4‐ヒドロキシブチルアクリレート、3価以上のポリオールのモノ(メタ)アクリレート、アミノアルキル(メタ)アクリレート、N‐アルキルアミノアルキル(メタ)アクリレート、N,N‐ジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリレート等のアクリル系単量体、ビニルアルキルエーテル、N‐アルキルビニルアミン、N,N‐ジアルキルビニルアミン、N‐ビニルピリジン、N‐ビニルイミダゾール、N‐(アルキル)アミノアルキルビニルアミン等のビニル系単量体、(メタ)アクリルアミド、N‐アルキル(メタ)アクリルアミド、N,N‐ジアルキル(メタ)アクリルアミド、N,N‐ジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリルアミド、ジアセトン(メタ)アクリルアミド、N‐ビニルホルムアミド、N‐ビニルアセトアミド、N‐ビニルピロリドン等のアミド系単量体、エチレン、プロピレン、イソブチレン、イソプレン、ブタジエン等の脂肪族不飽和炭化水素、スチレン、α‐メチルスチレン、p‐メトキシスチレン、ビニルトルエン、p‐ヒドロキシスチレン、p‐アセトキシスチレン当のスチレン系単量体、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル等のビニルエステル系単量体;アクリロニトリル、グリシジル(メタ)アクリレート等が挙げられる。また、これらは1種又は2種以上を併用してもよい。
上記エチレン性不飽和カルボン酸単量体としては、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、フマル酸、マレイン酸、2‐メチルマレイン酸、イタコン酸、2‐メチルイタコン酸、α‐β‐メチレングルタル酸、マレイン酸モノアルキル、フマル酸モノアルキル、無水マレイン酸、無水アクリル酸、β‐(メタ)アクリロイルオキシエチレンハイドロジエンフタレート、β‐(メタ)アクリロイルオキシエチレンハイドロジエンマレエート、β‐(メタ)アクリロイルオキシエチレンハイドロジエンサクシネート等が挙げられる。
熱硬化性樹脂に含まれる架橋剤は、アミノ基及び/又はイミノ基を有するアルコールを含有している。このようなアルコールとしては、例えば、エタノールアミン、イソプロパノールアミン、ジエタノールアミン、ジイソプロパノールアミン等のアルカノールアミン、脂肪族ポリアミン(例えば、エチレンジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン、ペンタエチレンヘキサミン、1,2‐ジアミノプロパン、1,3‐ジアミノプロパン、1,4‐ジアミノブタン、1,6‐ジアミノヘキサン、3,3’‐イミノビス(プロピルアミン)、3‐(メチルアミノ)プロピルアミン、3‐(ジメチルアミノ)プロピルアミン、3‐(エチルアミノ)プロピルアミン、3‐(ブチルアミノ)プロピルアミン、N‐メチル‐3,3’‐イミノビス(プロピルアミン)、ポリエチレンイミン等)、芳香族ポリアミン(例えば、フェニレンジアミン、o‐トリジン、m‐トルイレンジアミン、m‐キシリレンジアミン、ジアニシジン、ジアミノジフェニルエーテル、1,4‐ジアミノアントラキノン、3,3’‐ジメチル‐4,4’‐ジアミノビフェニル、4,4’‐ジアミノベンズアニリド、4,4’‐ジアミノ‐3,3’‐ジエチルジフェニルメタン等)、複素環アミン(例えば、ピペラジン、2‐メチルピペラジン、1‐(2‐アミノエチル)ピペラジン、2,5‐ジメチルピペラジン、シス‐2,6‐ジメチルピペラジン、ビス(アミノプロピル)ピペラジン、1,3‐ジ(4‐ピペリジル)プロパン、3‐アミノ‐1,2,4‐トリアゾール、1‐アミノエチル‐2‐メチルイミダゾール等)等のアミン類に、エチレンオキサイド、あるいはプロピレンオキサイドを付加したポリアミン系ポリオールが挙げられる。
本発明においては、架橋剤として、ジエタノールアミン、ジイソプロパノールアミン等のジアルカノールアミンを少なくとも1種類以上含有することが好ましい。
ジアルカノールアミンは、上記ポリアミン系ポリオールと比較して、分子量が小さいながらも、沸点が200℃以上であるので、ポリカルボン酸との反応性が高く、また、無機繊維断熱材の硬化工程での揮散が少なく、経済性に優れている。
また、熱硬化樹脂には、架橋剤として上記アルコール以外のポリオールがさらに含まれていてもよい。このようなポリオールとしては、水溶性のポリオールであることが好ましく、具体的には、1,2‐エタンジオール(エチレングリコール)及びその二量体又は三量体、1,2‐プロパンジオール(プロピレングリコール)及びその二量体又は三量体、1,3‐プロパンジオール、2,2‐メチル‐1,3‐プロパンジオール、2‐ブチル‐2‐エチル‐1,3‐プロパンジオール、1,3‐ブタンジオール、1,4‐ブタンジオール、2‐メチル‐2,4‐ブタンジオール、1,5‐ペンタンジオール、3‐メチル‐1,5‐ペンタンジオール、2‐メチル‐2,4‐ペンタンジオール、1,6‐ヘキサンジオール、1,4‐シクロヘキサンジオール、2‐エチル‐1,3‐ヘキサンジオール、2‐ヒドロキシメチル‐2‐メチル‐1,3‐プロパンジオール、2‐エチル‐2‐ヒドロキシメチル‐2‐メチル‐1,3‐プロパンジオール、1,2,6‐ヘキサントリオール、2,2‐ビス(ヒドロキシメチル)‐2,3‐プロパンジオール等の脂肪族ポリオール、トリエタノールアミン、トリイソプロパノールアミン等のトリアルカノールアミン、グルコース、フルクトース、マンニトール、ソルビトール、マルチトール等の糖類、及び上記ポリオールとフタル酸、アジピン酸、アゼライン酸等のポリエステルポリオール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、アクリル樹脂系ポリオール等が挙げられる。これらは、1種又は2種以上を併用することができる。そして、なかでも、高沸点であり、かつ、揮散しにくいという理由から、トリアルカノールアミンが好ましい。
また、本発明に用いる熱硬化性バインダーは、アルデヒド縮合性樹脂であることが好ましい。アルデヒド縮合性樹脂は、レゾール型フェノール樹脂、アミノ樹脂、フラン樹脂が挙げられる。
フェノール樹脂は、フェノール類とアルデヒド類との付加反応によって得られる樹脂であり、フェノール類としては、フェノール、クレゾール、キシレノール、レゾルシン及びこれらの変性物が例示でき、アルデヒド類としては、ホルムアルデヒドの他、アセトアルデヒド、フルフラール、パラホルムアルデヒドが例示できる。
アミノ樹脂は、尿素、及びメラミン、アセトグアナミン、ベンゾグアナミン等の尿素から誘導されるアミノ基を有する化合物とアルデヒド類との付加反応によって得られる樹脂である。これに類似して、ポリアクリルアミド、アミノエタノール、ポリアミン類等のアミノ基を有する化合物とアルデヒド類との付加反応によって得られる樹脂も使用できる。
アルデヒド縮合性樹脂を使用する場合は、各樹脂を単独で使用しても、あるいは上記の樹脂を混合して使用しても構わない。例えば、フェノール樹脂の一部をメラミン樹脂、尿素樹脂に置き換えてもよい。
本発明に用いる熱硬化性バインダーには、主成分の熱硬化性樹脂以外にpH調整剤、硬化促進剤、シランカップリング剤、着色剤、防塵剤、無機繊維から溶出するアルカリ成分を中和する中和剤等の添加剤を必要により加えてもよい。バインダーは上記の各成分を常法に従って混合し、水を加えて所定の濃度に調整される。
上記潤滑性を有する化合物について詳述する。当該化合物には潤滑剤が含まれている。この潤滑剤は、無機繊維表面に塗布されて、圧縮時の繊維同士の擦れ等で無機繊維が折れないようにするためのものである。潤滑成分がない、あるいは少ないと、圧縮時に無機繊維が折れやすくなり、押圧解除後の復元性が不足するという問題が生じる場合がある。
潤滑剤は、熱硬化性バインダーに混和した状態で無機繊維上に塗布されるが、潤滑剤は熱硬化性バインダーと反応せずに、熱硬化性バインダーの加熱時に無機繊維上を流動するものが好ましい。
このような潤滑性を有する化合物としては、シリコーン系界面活性剤、ワックス類、界面活性剤が挙げられる。以下それぞれについて説明する。
シリコーン系界面活性剤は、ポリシロキサンの側鎖、あるいは末端にポリエチレンオキサイド、ポリプロピレンオキサイド等の親水基を付加したものである。シリコーン系界面活性剤においては、ポリシロキサン鎖と親水基鎖の混合比により、生成物の親水性が変化するが、前記水性熱硬化性バインダーと十分に混和できる程度の親水性を有していれば、特に限定はない。
ワックス類は、室温下で固体であるが、約40℃以上に加熱すると、比較的流動性の高い液体となるものをいう。具体的には、蜜ろう、ラノリンワックス及びセラックワックス等の動物系ワックス、カルナバワックス、木ろう、ライスワックス及びキャンデリラワックス等の植物系ワックス、モンタンワックス及びオゾケライト等の鉱物系ワックス、パラフィンワックス及びマイクロクリスタリンワックス等の石油系ワックス、フィッシャートロプシュワックス、ポリエチレンワックス、ポリプロピレンワックス、ポリカーボネートワックス、やし油脂肪酸エステル、牛脂脂肪酸エステル、ステアリン酸アミド、ジペプタデシルケトン及び硬化ひまし油等の合成ワックスが挙げられる。これらは、1種又は2種以上を併用することができる。そして、これらの中でも、パラフィンワックス、ポリエチレンワックス及びポリプロピレンワックスが、経済性の点で好ましい。上記のワックス以外にも、ワックスに近い重質オイルを使用することができる。
一般的に、ワックス類は、疎水性材料であるため、ワックスをバインダーに添加する際には、混和性向上のため、あらかじめ、水に分散又は乳化させて用いることが好ましい。
界面活性剤には、アニオン系界面活性剤、カチオン系界面活性剤、ノニオン系界面活性剤があるが、前記水性熱硬化性バインダーとの混和性の点で、ノニオン系界面活性剤が好ましい。
ノニオン系界面活性剤としては、グリセリン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル等のエステル系界面活性剤、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、及びこれらのブロック共重合体、高級アルコール、アルキルフェノールのポリエチレンオキサイド付加物等のエーテル系界面活性剤、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル、ポリプロピレングリコール脂肪酸エステル、及びグリセリン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステルのポリエチレンオキサイド付加物等のエーテル・エステル系界面活性剤が挙げられる。
一方で潤滑剤は、熱硬化性バインダーと混合され、混合物の固形分換算の総質量に対して、潤滑剤固形分換算で0.1質量%〜0.5質量%であることが好ましい。潤滑剤の含有量が、0.1質量%未満であると、繊維上での潤滑性に欠け、圧縮時に繊維が折れやすくなり、押圧解除後の復元性に欠ける場合がある。一方、潤滑剤含有量が0.5質量%を超えると、潤滑性の更なる向上が観察されず、不経済であるだけでなく、熱硬化性バインダーの接着性を損ない、復元性が得られないという問題が生じる。
マット2は、例えば以下のようにして製造することができる。すなわち、まず、溶融した無機質原料を繊維化装置で繊維化し、その直後に上記のバインダーを無機繊維に付与する。次いで、バインダーが付与された無機繊維を有孔コンベア上に堆積して嵩高い無機繊維断熱吸音材用中間体を形成し、所望とする厚さになるように間隔を設けた上下一対の有孔コンベア等に送り込んで狭圧しつつ、熱風オーブン中で加熱し、バインダーを硬化させてマット2を形成する。そして、必要に応じて表皮材等を被覆させてもよい。実際の製品は、これを所望とする幅、長さに切断して得られる。
マット2は表裏面及び4つの側面を有している。このマット2の一面である裏面全域は、シート3にて覆われており、シート3はマット2に対してさらに外方に広がっている。このマット2の裏面の周囲に向けてさらに外方に延びた部分がはみ出し部3a、3bとして形成されている。具体的には、無機繊維断熱材1の長手方向に延びている部分がシート3のはみ出し部3aとなり、無機繊維断熱材1の短手方向に延びている部分がシート3のはみ出し部3bとなっている。
シート3は有機繊維を複数層圧着して形成されたものであり、この繊維間の隙間により通気性能が発揮されている。すなわち、ポリオレフィン繊維、ポリエステル繊維、ポリアミド繊維等の有機繊維からなる不織布を複数枚積層し、これが加圧圧着されることで空気が流れる連続気泡を残した構造を有している。このシート3が有する透湿抵抗値は、0.001m・s・Pa/ng以下であるが、より好ましくは0.0002m・s・Pa/ngである。シート3の透湿抵抗値がこの範囲にあると、無機繊維断熱材中に空気中の水分が滞留することなく、壁内で温度勾配が生じても、結露することがない。
シート3は、JIS L1092の試験法にて、少なくとも5kPaの水圧に耐えうる防水性を有することが好ましく、少なくとも8kPaの水圧の耐えうる防水性を有することがより好ましく、更には、少なくとも10kPaの水圧の耐えうる防水性を有することがより好ましい。シート3の防水性がこの範囲にあると、断熱材の施工時、あるいは断熱材を充填施工した後の外装材を施工するまでに降雨があっても、更には壁体完成後でも何らかの事故等壁体内に雨水が侵入することがあっても、雨水等の水が無機繊維断熱材内に浸透することがなく、長期に渡って、断熱性能を発揮することが可能となる。また、シート3がこの防水性を有するためには、シート3を構成する有機繊維は、ポリオレフィン繊維、またはポリエステル繊維であることが好ましく、特に、8kPa以上の水圧の耐えうる防水性を所望する場合は、ポリオレフィン繊維であることがより好ましい。ポリオレフィン繊維としては、ポリエチレン繊維、ポリプロピレン繊維が挙げられる。
シート3の厚みについては特に制限はないが、無機繊維断熱材を施工する際のシートの柔軟性と破れ難さの観点から、厚みは0.1mm以上0.3mm以下が好ましく、より好ましくは0.15mm以上0.25mm以下である。
シート3により形成されているマット2の裏面の周囲に向けてさらに外方に延びた部分であるはみ出し部3a及び3bの長さについて特に制限はないが、好ましくは25mm〜150mmであり、より好ましくは50〜120mmである。このはみ出し部3a及び3bは、無機繊維断熱材を柱間又は柱と間柱との間に充填施工した後に、柱、間柱、土台、梁にタッカー等で留め付けて無機繊維断熱材を固定させるものであるので、適用部位により、適宜長さを調整することが好ましい。
マット2は上記裏面に対向する面である表面全域は、フィルム4にて覆われている。生産性の点から、フィルム4は、図1及び図2を参照すれば明らかなように、対向する2面をさらに覆い、さらに、はみ出し部3a上に外方に延びていることが好ましい。
また、本発明の無機繊維断熱材の充填施工時、フィルム4のはみ出し部を留め付ける際に、フィルム4に不要な張力が掛かり、マット2の端部が圧縮される形で変形し、断熱材と柱等の間に隙間ができる場合がある。この隙間は断熱欠損の原因となる。したがって、図3を参照すれば明らかなように、マット2の側面のうち、長手方向の側面すなわち柱又は間柱と接する対向する2面では、フィルム4がマット2を包み込むように内側に巻き込まれ、はみ出し部3bに延びていないことが好ましい。これにより、施工時に発生するフィルム4の張力によるマット2の変形がなく,断熱欠損が発生しない。
フィルム4が有する透湿抵抗値は、0.018m・s・Pa/ng以上0.150m・s・Pa/ng以下であり、好ましくは0.060m・s・Pa/ng以上0.150m・s・Pa/ng以下である。フィルム4の透湿抵抗値がこの範囲にあると、屋内側から石膏ボードを通して壁体内に浸入してくる湿気を無機繊維断熱材内に浸入させず、無機繊維断熱材内での結露を抑制することができる。また、フィルム4の透湿抵抗値は、0.150m・s・Pa/ng超になると、夏型結露と称される現象が生じやすくなるので、好ましくない。この夏型結露とは、屋内側が冷房等で冷やされ、屋外側から浸入してきた湿気が、フィルム4付近の無機繊維断熱材内で結露する現象である。
フィルム4の厚みは、所望する透湿抵抗値およびフィルム4の材質により、決定されるが、前述の本発明の無機繊維断熱材の製造プロセスでの生産性及び、壁内への無機繊維断熱材の充填施工時の作業性の観点から、フィルム4の厚みは10μm以上60μm以下であることが好ましく、更には、15μm以上50μm以下であることがより好ましい。またフィルム4の材質は、熱可塑性樹脂においても、撥水性の高いポリオレフィン樹脂が好適であり、高密度ポリエチレンフィルム又はポリプロピレンフィルムであることが好ましい。さらには、長期耐久性及び施工時の外力による切り裂き防止の観点から、JIS A6930に該当するものであることが好ましい。以上のような構成とすることで、フィルム4は長期に渡り優れた防湿性能を発揮することができる。
以下、上述した製造工程について詳述する。
マット2に用いる無機繊維としては、通常の断熱吸音材に使用されているグラスウール、ロックウール等を用いることができる。無機繊維の繊維化方法は、火焔法、吹き飛ばし法、遠心法(ロータリー法ともいう)等の各種方法を用いることができる。特に無機繊維がグラスウールの場合は、遠心法を用いることが好ましい。無機繊維にバインダーを付与するには、スプレー装置等を用いて塗布、噴霧する。
無機繊維にバインダーを付与するタイミングとしては、繊維化後であればいつでも良いが、バインダーを効率的に付与させるためには、繊維化直後に付与することが好ましい。
上記工程によってバインダーが付与された無機繊維は、有孔コンベア上に堆積され、嵩高い無機繊維中間体となる。ここで有孔コンベア上に堆積する時に、無機繊維が堆積される有孔コンベアの反対側から吸引装置により吸引することがより好ましい。
その後、有孔コンベア上を連続的に移動する前記無機繊維中間体を、所望とする厚さになるように間隔を設けた上下一対の有孔コンベア等に送り込むと同時に、気流が制御できるオーブン中で加熱した熱風によりバインダーを硬化させて、無機繊維断熱材をマット状に成形した後、所望とする幅、長さに切断する。
バインダーの加熱硬化温度は、熱風オーブン温度で200〜350℃が好ましい。また、熱風オーブン内での加熱硬化時間は、無機繊維断熱材1の密度、厚さにより、30秒〜10分の間で適宜調整する。
形成されたマット2は、フィルム4とシート3とで被覆され、本発明の無機繊維断熱材が得られる。
上記のような構成を有する無機繊維断熱材1は、特に既設住宅の壁内空間に配された断熱材の交換時に有用である。すなわち、既設住宅に対して室外側から施工するのに適している。この施工方法について説明する。図4に示すように、既設住宅には室内側に石膏ボード5が配されているため、この石膏ボード5を除去することができない。したがって室内側から作業を行うことができない。このため、室外側から外壁を剥がし、その内側にある断熱材を除去する。この断熱材には防湿のためのフィルムと防水透湿(防風)のためのシートが含まれている。このような除去工程を行うと、梁6及び土台7の間に存する壁内空間と、その室内側に配された石膏ボード5が建物外側に対して露出する。
この壁内空間に対し、無機繊維断熱材1を入れ込む。入れ込みは室外側から行う。無機繊維断熱材1は、フィルム4を室内側に位置させ、且つシート3を室外側に位置させた状態とする。そしてそのまま無機繊維断熱材1を入れ込み、室内側に既に配設してある石膏ボード5に対してフィルム4を密接させる。これにより、マット2は梁6及び土台7の壁内空間に充填される。そしてはみ出し部3aを梁6及び土台7の室外側の面に対して室外側から取付ける。このはみ出し部3aの取り付けはシート3を直接又は間接的に梁6及び土台7に対して取付けることであり、図4に示すようにシート3のはみ出し部3aにフィルム4が重なっている場合は、フィルム4を介して間接的に梁6及び土台7に取付けられる。このような取り付け工程を行うことで、既設住宅に対する無機繊維断熱材1の取り付け施工が完了する。
本発明に係る無機繊維断熱材1によれば、シート3に対して室内側に突出しているマット2をフィルム4で覆っているので、室外側から入れ込んだ際にフィルム4が室内側に突出して入り込むことになり、梁6及び土台7間の空間(壁内空間)に対してマット2を充填させながら、透湿抵抗値の高いフィルム4を室内側に配することができる。また、マット2より室外側には透湿抵抗値の低いシート3が配されているので、壁内空間で結露が発生したとしても湿気が滞留することを防止できる。したがって、壁内空間に湿気抑制のための通気層を設ける必要がなくなり、壁内空間のスペースを有効活用できる。また、マットを透湿抵抗値の異なる2種類のフィルム4及びシート3で覆うので、施工時の無機繊維の破損による不快感を低減できるとともに、施工が容易となる。
特に、既設住宅に対して施工を行う場合、マット2の高さは決まっているので、全ての住宅に適切なサイズとなっていない場合が多い。このような場合、壁内空間に通気層を設けることが困難である場合が多い。また、室外側から作業をし、室内側は石膏ボード5で覆われているので、断熱材1を入れ込むと壁内空間を視認できないので、作業中はやはり通気層を設けることが困難である。このような既設住宅の断熱材入れ替え作業にて作業性及び結露防止のために本発明は効果を奏する。
多くの温度湿度環境下では、湿気は室内側から室外側に流通する。図4に示すようにはみ出し部3aにフィルム4を重ねることで、室内側からの湿気は必ず透湿抵抗値の高いフィルム4に当接することになるので、マット2への結露防止の観点からは好ましい。図3のような形状の断熱材1を施工した場合、図5に示すようになる。この例では、柱8と間柱9間に断熱材1を配している。作業手順に関しては、図4の例と同様である。
1:無機繊維断熱材、2:マット、3:シート、3a:はみ出し部、3b:はみ出し部、4:フィルム、5:石膏ボード、6:梁、7:土台、8:柱、9:間柱

Claims (4)

  1. 無機繊維が複数本絡まって略直方体形状に形成されたマットと、
    該マットの一面である裏面全域を覆っている不織布からなるシートと、
    該シートが前記裏面の周囲に向けてさらに外方に延びているはみ出し部と、
    前記マットの前記裏面に対向する面である表面及び少なくとも2面の側面を覆っているフィルムとを備え、
    前記フィルムが有する透湿抵抗値は、0.018m・s・Pa/ng〜0.150m・s・Pa/ngであり、
    前記シートが有する透湿抵抗値は、0.001m・s・Pa/ng以下であることを特徴とする無機繊維断熱材。
  2. 前記マットは、密度10kg/m〜40kg/mであり、熱抵抗値が1.3mK/W〜3.1mK/Wとなる厚みを有するグラスウールである請求項1に記載の無機繊維断熱材。
  3. 前記シートは、少なくとも5.0kPaの水圧に耐えうる防水性を有している請求項1又は2に記載の無機繊維断熱材。
  4. 前記フィルムを室内側に位置させ、且つ前記シートを室外側に位置させた状態で、室内側に既に配設してある石膏ボードに対して前記フィルムを密接させるとともに、前記マットを柱間又は柱と間柱との間に充填し、さらに前記はみ出し部を前記柱又は間柱の室外側の面に対して室外側から取付けることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の無機繊維断熱材を用いた施工方法。
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