JP2017052320A - 燃料タンク用フロート弁 - Google Patents

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Abstract

【課題】安定した閉弁状態を提供できる燃料タンク用フロート弁を提供する。【解決手段】給油制御弁3は、燃料タンク用フロート弁を提供する。複数のケース31、51は、燃料タンク内に垂下される管を提供する。給油されると、燃料が管の中を上昇する。メインフロート弁21は、上部にまで燃料が到達すると、通気路を閉じることによって給油作業の終了を促す。サブフロート弁23は、燃料がメインフロート弁21に到達する前に、通気路を一時的に閉じることによって大量給油から少量給油への移行を促す。可動弁体54は、複数の第2の空気溜め62を有する。複数の第2の空気溜め62は、環状に配列されている。給油制御弁3が傾いても、液面が揺れても、複数の第2の空気溜め62のそれぞれの中に空気が溜められる。複数の第2の空気溜め62の浮力によりシール部材66は弁座52に押し付けられる。【選択図】図2

Description

この明細書における開示は、燃料タンクの通気路に設けられるフロート弁に関する。
特許文献1および特許文献2は、燃料タンクの通気のための通路に設けられたフロート弁を開示する。フロート弁のひとつの用途である給油制御弁が開示されている。給油制御弁は、満タン(燃料タンクの上限まで給油された状態)を制御するための満タン制御弁とも呼ばれる。この装置は、給油装置の停止を促すように、燃料タンク内で発生する燃料蒸気の通気を制御する。この装置は、通気を制御するための2つの弁を備えている。この装置は、液体の燃料が到達すると、燃料に浮くことによって閉弁し通気を停止するフロート弁を有する。
特開2013−82427号公報 特開2014−159209号公報
従来技術の構成では、キャップ状、またはカップ状の容器が空気室を提供する。ところが、燃料タンクの傾斜および/または燃料液面の揺れが、空気室における空気の保持を困難にすることがある。例えば、燃料供給装置が車両に搭載される場合、車両の傾斜、揺れは、空気室から空気を流出させ、空気室に燃料を導入することがある。この場合、フロート弁は期待される閉弁力を発揮することができない。
また、別の観点では、燃料タンクの傾斜および/または燃料液面の揺れは、空気室における空気または燃料の移動を生じさせる。この結果、フロート弁の浮力に偏りが生じることがある。フロート弁の浮力の偏りはフロート弁に期待される閉弁力を損なうことがある。特に、大きい開口を囲む大きいシール径を有する場合、安定した閉弁状態を提供することが困難である。
上述の観点において、または言及されていない他の観点において、燃料タンク用フロート弁にはさらなる改良が求められている。
ひとつの開示のひとつの目的は、安定した閉弁状態を提供できる燃料タンク用フロート弁を提供することである。
他の開示のひとつの目的は、燃料タンクの傾斜および/または燃料液面の揺れがあっても、安定した浮力を発揮できる燃料タンク用フロート弁を提供することである。
この明細書に開示された複数の態様は、それぞれの目的を達成するために、互いに異なる技術的手段を採用する。特許請求の範囲およびこの項に記載した括弧内の符号は、後述する実施形態の部分との対応関係を示すものであって、技術的範囲を限定するものではない。
ひとつの態様により、燃料タンク用フロート弁が提供される。燃料タンク用フロート弁は、通路を区画形成する弁座(52)と、燃料タンク内の燃料に浮くことによって弁座に対して着座または離座する可動弁体(54)とを備える。可動弁体は、燃料に浮くために燃料の液面下において空気を溜める複数の空気溜めであって、可動弁体の外周に沿って環状に配置され、それぞれが独立して空気を溜めることができる複数の空気溜め(62、262、362、462)を区画形成する形成部材(64、564、65、565、665)を備える。
この構成によると、複数の空気溜めが可動弁体の外周に沿って配置される。複数の空気溜めは、それぞれが独立して空気を溜めることができ、燃料タンク用フロート弁が傾斜したり、または燃料の液面が揺れたりしても、それぞれの空気溜めに空気が残留する。これにより、可動弁体に与えられる浮力の偏りが抑制される。よって、可動弁体は、弁座の周方向に沿って、安定的に浮力を得ることができる。よって、可動弁体は、閉弁状態を安定して維持することができる。
第1実施形態の燃料貯蔵装置のブロック図である。 第1実施形態の燃料遮断弁の縦断面図である。 第1実施形態の燃料貯蔵装置のブロック図である。 第1実施形態の燃料遮断弁の縦断面図である。 第1実施形態の燃料貯蔵装置のブロック図である。 第1実施形態の燃料遮断弁の縦断面図である。 第1実施形態の可動弁体の断面図である。 第1実施形態のガスケットの断面図である。 第1実施形態のサブフロートの横断面図である。 第1実施形態のサブフロートの縦断面図である。 第1実施形態のサブフロートの傾斜時における縦断面図である。 第2実施形態のサブフロートの横断面図である。 第3実施形態のサブフロートの横断面図である。 第4実施形態のサブフロートの横断面図である。 第5実施形態のサブフロートの縦断面図である。 第6実施形態のサブフロートの縦断面図である。
図面を参照しながら、複数の実施形態を説明する。複数の実施形態において、機能的におよび/または構造的に対応する部分および/または関連付けられる部分には同一の参照符号、または百以上の位が異なる参照符号が付される場合がある。対応する部分および/または関連付けられる部分については、他の実施形態の説明を参照することができる。
(第1実施形態)
図1において、燃料貯蔵装置1は、燃料タンク2、給油制御弁3、および燃料蒸気処理装置4を備える。燃料貯蔵装置1は、車両に搭載されている。燃料貯蔵装置1は、車両に搭載された内燃機関に燃料を供給する燃料供給装置を含むことができる。
給油制御弁3は、燃料タンク2に設けられている。給油制御弁3は、燃料タンク2に設けられた燃料供給装置、例えばポンプモジュールに設けられてもよい。給油制御弁3は、燃料タンク用フロート弁を提供する。給油制御弁3は、燃料タンク2と燃料蒸気処理装置4との間の通気のための通気路に設けられている。通気路は、燃料タンク2から燃料蒸気処理装置4への気体の排出に利用される。通気路は、換気通路、または呼吸通路とも呼ばれる。給油制御弁3は、通気路を開閉する。給油制御弁3は、燃料タンク2の上部の壁面に設けられている。
給油制御弁3は、燃料タンク2と燃料蒸気処理装置4との間の通気を許容することによって給油口からの給油を許容する。給油制御弁3は、燃料タンク2と燃料蒸気処理装置4との間の通気を遮断することによって給油口からの給油の停止を促す。給油制御弁3が通気を遮断することにより、給油口に向けて燃料液面が上昇する。この結果、給油装置5の自動停止機構(オートストップ機構とも呼ばれる)が反応し、給油装置5からの給油が自動的に停止される。
燃料蒸気処理装置4は、燃料タンク2から排出される気体に含まれる燃料蒸気(ベーパ)を捕捉するキャニスタを備える。燃料蒸気処理装置4は、パージ機構を含む。パージ機構は、所定の条件が成立するとキャニスタに捕捉された燃料蒸気を内燃機関に供給し燃焼させることによって、燃料蒸気を処理する。
図2において、給油制御弁3は、燃料タンク2の上部に設けられたフランジ6に装着されている。フランジ6は、樹脂製または金属製である。フランジ6は、燃料タンク2の開口部を覆う部材である。フランジ6は、給油制御弁3を装着するための専用の部材、または、他の燃料タンク付属部品を装着するための部材によって提供することができる。給油制御弁3は、フランジ6を介して燃料タンク2内に配置されている。給油制御弁3は、フランジ6から燃料タンク2内に垂下されている。フランジ6は、燃料タンク2と燃料蒸気処理装置4との間における通路7を区画形成している。給油制御弁3とフランジ6とは、スナップフィット機構などのような接続機構によって接続されている。給油制御弁3とフランジ6との間には、シール部材としてのOリング8が設けられている。給油制御弁3は、車両が水平状態にあるとき、すなわち燃料タンク2が水平状態に置かれているときに、図示の姿勢となるように設置されている。
給油制御弁3は、燃料タンク2の上部から下に向けて延びる筒状の外観を有する。給油制御弁3は、ケースとしての部材31、34、51、52によって区画形成される筒状の管を提供する。この管は、燃料タンク2の上端にまで燃料液面が到達しようとするときに、管の外側(燃料タンク2の上部)に空気空間を確保しながら、管の中を燃料液面が上昇することを可能とする。管は、サイフォン管または空気室形成管とも呼ぶことができる。管の上端は通路7に連通し、下端は燃料タンク2の上端よりやや下において開口している。管は、燃料タンク2の上部から垂下され、通気路を区画形成する。給油制御弁3は、管の中における燃料液面に応答して燃料タンク2と通路7との連通状態を開閉する、すなわち通気路を開閉する。
給油制御弁3は、メインフロート弁21、燃料保持器22、サブフロート弁23、およびリリーフ弁24を有する。
メインフロート弁21は、管内に配置されている。メインフロート弁21は、管内に燃料がないときに通気路を開く。メインフロート弁21は、管内に到達した燃料に浮いて通気路を閉じる。メインフロート弁21は、上記管の比較的上部における燃料液面(第1液面高さ)に反応して通気路を開閉する。
燃料保持器22は、メインフロート弁21の応答性を調節するための燃料溜めを提供する。燃料保持器22は、メインフロート弁21が一旦は閉弁した後に、短期間のうちに再び開弁するような頻繁な開閉を阻止するための応答性調節機構でもある。燃料保持器22は、燃料タンク2が満たされたことを給油作業者が認識し、給油作業を終了すると想定される期間にわたってメインフロート弁21を閉弁状態に維持する。
サブフロート弁23は、メインフロート弁21への燃料の到達を制御する。サブフロート弁23は、一時的な燃料液面の上昇があっても、燃料がメインフロート弁21に到達することを阻止する。一方、サブフロート弁23は、継続的な燃料液面の上昇があると、燃料がメインフロート弁21に到達することを許容する。サブフロート弁23は、メインフロート弁21よりも管の燃料タンク2側に配置されている。サブフロート弁23は、上記管の下部、すなわち入口付近に配置されている。サブフロート弁23は、管内に燃料がないときに通気路を開き、管内に到達した燃料に浮いて通気路を閉じる。これにより、サブフロート弁23は、メインフロート弁21への燃料の到達を制限する。サブフロート弁23は、管の入口における燃料液面に反応して、管内部の通路、すなわち管の入口とメインフロート弁21との間の通気路を開閉する。
リリーフ弁24は、燃料タンク2内の圧力を抑制する。リリーフ弁24は、燃料タンク2内の圧力が過剰に高くなると開弁し、燃料タンク2内の気体を通路7に放出する。
メインフロート弁21は、第1のケース31を有する。第1のケース31は、筒状である。第1のケース31の上端はフランジ6に連結されている。第1のケース31の上端には、燃料タンク2内と通路7とを連通する開口部が設けられている。この開口部は、第1の弁座32によって囲まれ、区画されている。第1のケース31の下端には、燃料タンク2に連通する開口端が設けられている。第1のケース31の下端には、サブフロート弁23が設けられている。第1のケース31の下端は、サブフロート弁23によって開閉される。第1のケース31の上部の所定位置には、貫通穴33が設けられている。貫通穴33は、第1のケース31の内外を連通する。貫通穴33は、第1のケース31の上部からの燃料の排出および/または第1のケース31の上部への空気の供給を可能とする。
燃料保持器22は、インナカップ34を有する。インナカップ34は、第1のケース31内に収容されている。インナカップ34は、燃料を溜めることができるカップ状である。インナカップ34は、第1のケース31内において燃料溜めを区画形成する。インナカップ34が提供する燃料溜めの上端開口35は、貫通穴33とほぼ同じ高さに位置している。インナカップ34は、上端開口35から燃料を導入し溜めるように形成されている。インナカップ34は、第1のケース31と後述の第2のケース51との間に挟まれることによって保持されている。
インナカップ34は、側壁に設けられた貫通穴36と、底壁に設けられた貫通穴37とを有する。貫通穴36は、インナカップ34内の燃料溜めからの燃料の排出を可能とする。貫通穴36は、燃料をゆっくりと排出する。貫通穴36は、給油装置5の操作者が追加給油を諦めるであろうと予測される比較的長い時間にわたって、ゆっくりと燃料を漏出させるように小さく設定されている。インナカップ34の底壁は、内部に漏斗状の底面を提供するように形成されている。貫通穴37は、底壁の最も下の位置に開口している。貫通穴37は、燃料を急速に排出するように比較的大きく形成されている。インナカップ34は、メインフロート弁21を閉弁状態に維持するために燃料を溜める燃料溜めを形成する部材を提供する。
メインフロート弁21は、ボール38を有する。ボール38は、貫通穴37を閉塞することができる。また、ボール38は、揺れを感知して転動することによって貫通穴37を開くことができる。ボール38に代えて、揺れを感知するためのローラ、薄片など多様な部材を利用することができる。インナカップ34とボール38とは、燃料保持器22を提供する。インナカップ34とボール38とは、給油作業が完了した後の期間において、インナカップ34内の燃料を排出するための排出弁を提供する。ボール38は、燃料タンク2の揺れ、すなわち車両の走行に伴う揺れを感知して転動する。貫通穴36、37およびボール38は、インナカップ34が提供する燃料溜めから燃料を排出する排出手段を提供する。排出手段は、一回の給油作業における過剰な給油を阻止するように燃料を保持する一方で、給油作業が終了した後には、再び給油を可能とする。貫通穴37とボール38とは、給油作業の終了を判定して燃料を排出する手段を提供している。
メインフロート弁21は、可動弁体39を有する。可動弁体39は、第1のケース31内に収容されている。可動弁体39は、インナカップ34内に収容されている。可動弁体39は、第1のケース31内、およびインナカップ34内を軸方向、すなわち上下方向に沿って移動可能に収容されている。
可動弁体39は、インナカップ34内に燃料があると、燃料に浮くように構成されている。可動弁体39は、フロート41を有する。フロート41は、インナカップ34内に収容されている。可動弁体39は、ホルダ42を有する。ホルダ42は、フロート41の上に配置されている。ホルダ42は、連結機構43を介してフロート41と連結されている。連結機構43は、フロート41に設けられた突起部と、ホルダ42に設けられ、突起部を受け入れる高さ方向に細長いスロットを有するフック部とによって提供されている。突起部がフック部のスロット内を移動することにより遊びが許容されている。連結機構43は、フロート41とホルダ42とが軸方向に関して所定量だけ離れることができるように、両者を連結している。
ホルダ42は、シール部材44を保持する。シール部材44は、環状の板である。シール部材44は、ホルダ42の筒状部分に緊密に嵌めこまれている。ホルダ42とシール部材44とは、可動弁体39が弁座32に着座するとき、すなわち、シール部材44が弁座32に着座するときに燃料タンク2と通路7との連通を遮断する。弁座32にシール部材44が着座することによって、メインフロート弁21の閉弁状態が提供される。弁座32からシール部材44が離座することによって、メインフロート弁21の開弁状態が提供される。
フロート41とホルダ42との間には、メインフロート弁21の開弁を補助するためのパイロット弁45が形成されている。フロート41は、半球状の凸部を有する。ホルダ42は、凸部を受け入れるシート面を有する。連結機構43が提供する遊びによって、パイロット弁45は開閉される。弁座32にシール部材44が着座していると、燃料タンク2内の圧力は通路7より高くなる。燃料液面の低下によってフロート41が下降すると、連結機構43は、ホルダ42からフロート41が離れることを許容する。この結果、パイロット弁45が開く。パイロット弁45が開くと、シール部材44の前後における圧力差が緩和され、シール部材44が弁座32から離れやすくなる。
フロート41は、インナカップ34内において上下方向、すなわち軸方向に案内されている。インナカップ34は、フロート41を案内するための内筒と外筒とを提供する。さらに、ホルダ42と第1のケース31との間には、ガイド機構46が設けられている。ガイド機構46は、ホルダ42に設けられた小径筒状部分と、第1のケース31に設けられた大径筒状部分とによって提供されている。大径筒状部分の中に小径筒状部分が配置されることによって、ホルダ42は径方向にずれることなく軸方向に移動可能に案内される。インナカップ34とフロート41との間には圧縮状態のフランジ部64dスプリング47が配置されている。フランジ部64dスプリング47は、可動弁体39を上方向へ向けて付勢する。フランジ部64dスプリング47は可動弁体39の浮力を補う。
第1のケース31、インナカップ34、フロート41、ホルダ42は樹脂製である。ボール38は、樹脂製である。シール部材44はゴム製である。
サブフロート弁23は、第2のケース51を有する。第2のケース51は筒状である。第2のケース51は、第1のケース31の下端開口に装着されている。第1のケース31と第2のケース51とは接続されている。この実施形態では、第1のケース31と第2のケース51とは、スナップフィットによって接続されている。
第2のケース51の上壁には、燃料タンク2内と第1のケース31内とを連通する開口部が設けられている。この開口部は、第2の弁座52によって囲まれ、区画されている。第2の弁座52は、給油制御弁3における空気の流れ方向に関して、第1の弁座32より上流側に位置づけられている。言い換えると、第2の弁座52は、第1の弁座32よりも燃料タンク2内側に設置されている。第2の弁座52が区画形成する開口は、第1の弁座32が区画形成する開口より大きい。第2の弁座52が区画形成する開口の直径は、第1のケース31の半径よりも大きい。
サブフロート弁23は、第3のケース53を有する。第3のケース53は、浅い皿状である。第3のケース53は、第2のケース51の下端開口に装着されている。第2のケース51と第3のケース53とはスナップフィットによって接続されている。第3のケース53は、第2のケース51の下端に開口を形成しながら、第2のケース51と第3のケース53との間に、可動弁体54のための収容室を形成する。この収容室は、下端において大きい開口を介して燃料タンク2内に連通している。よって、燃料タンク2内の燃料は、少なくとも第2のケース51と第3のケース53とで区画される室内には自由に入ることができる。
サブフロート弁23は、可動弁体54を有する。可動弁体54は、扁平な円筒状である。可動弁体54は、第2のケース51と第3のケース53との間に収容されている。可動弁体54は、燃料タンク2内の燃料に浮くことによって第2の弁座52に対して着座または離座する。可動弁体54は、複数の空気溜め61、62を区画形成している。複数の空気溜め61、62は、可動弁体54が燃料に浮くために、燃料の液面下において空気を溜める。複数の空気溜め61、62は、第1の空気溜め61と第2の空気溜め62とを含む。複数の空気溜め61、62は、可動弁体54に燃料が到達すると可動弁体54を燃料に浮かせるための浮力室を提供する。これら空気溜め61、62は、下方向へ開口したキャップ状の部材によって区画形成されている。
第1の空気溜め61は、可動弁体54の径方向中央部に配置されている。第1の空気溜め61は、可動弁体54の径方向における中央部分を占めるように配置されている。第1の空気溜め61は、可動弁体54の上部に配置されている。第1の空気溜め61は、可動弁体54が燃料に浮くために燃料の液面下において空気を溜める。
第1の空気溜め61は、可動弁体54に燃料が到達した後の時間経過に伴って、可動弁体54に与える浮力を徐々に減少させる浮力減少手段を備える。可動弁体54は、浮力を徐々に減少させるための貫通穴63を有する。貫通穴63は、第1の空気溜め61から空気を抜くとともに、第1の空気溜め61に燃料を導入することにより、浮力を徐々に減少させる浮力減少手段を提供する。浮力減少手段は、可動弁体54を燃料の中に徐々に沈ませる。
第2の空気溜め62は、可動弁体54の径方向外側部に配置されている。第2の空気溜め62は、可動弁体54の上下方向中央部または下部と呼べる位置に配置されている。第2の空気溜め62は、第1の空気溜め61の少なくとも一部の径方向外側に配置されている。第2の空気溜め62は、第1の空気溜め61の少なくとも一部を囲むように配置されている。第2の空気溜め62は、貫通穴63のような浮力減少手段を備えない。第2の空気溜め62は、複数の小部屋を有する。これら複数の小部屋は、周方向に沿って分散的に配置されている。第2の空気溜め62は、第2の弁座52に沿って環状に配置され、それぞれが独立して空気を溜めることができる。第2の空気溜め62は、可動弁体の外周に沿って環状に配置されている。
可動弁体54は、第1部材64と第2部材65とを有する。第1部材64は、可動弁体54の上部および中央部を提供する。第1部材64は、アッパメンバまたはインナメンバとも呼ぶことができる。第1部材64は、円筒状である。第1部材64は、下端に下端開口部を有するキャップ状である。第1部材64は、上壁に貫通穴63を有する。貫通穴63は、第2の弁座52によって囲まれた開口部の中に開口している。第2部材65は、可動弁体54の下部および外周部を提供する。第2部材65は、ロワメンバまたはアウタメンバとも呼ぶことができる。第2部材65は、環状である。第1部材64は、第2部材65の径方向内側に配置されている。
第1部材64と第2部材65とは、複数の空気溜め61、62を区画形成する形成部材を提供する。特に、第2部材65は、複数の第2の空気溜め62を区画形成する形成部材を提供する。第1部材64は、浮力減少手段としての貫通穴63を区画形成する。第1部材64と第2部材65とは、スナップフィットなどの接続機構によって接続されている。第1部材64と第2部材65とは、接着、溶着など多様な接続手法によって接続することができる。第1部材64と第2部材65とは樹脂製である。
可動弁体54は、シール部材66を有する。シール部材66は、可動弁体54の上面に配置されている。シール部材66は、形成部材である第1部材64と第2部材65との間に固定されている。シール部材66は、第2の弁座52に対して着座または離座する。シール部材66は、可動弁体54が燃料に浮くことによって上方向へ移動すると、第2の弁座52に着座する。シール部材66は、第2の弁座52に着座することによって通気路を閉じる。シール部材66は、可動弁体54が燃料に沈むか、燃料の液面が下がることによって下方向へ移動すると、第2の弁座52から離座する。シール部材66は、第2の弁座52から離座することによって通気路を開く。可動弁体54は、ガイド機構67によって上下方向、すなわち軸方向へ移動するように案内されている。ガイド機構67は、第2の弁座52とシール部材66との安定した接触を提供する。
リリーフ弁24は、第1のケース31の上壁に設けられている。リリーフ弁24は、弁座71と、可動弁体72と、スプリング73とを有する。可動弁体72とスプリング73とによってリリーフ圧が設定される。
図7において、第1部材64は、円板状または皿状と呼びうる上壁64aと、円筒状の側壁64bとを有する。第1部材64は、ガイド機構67を提供するためのガイドシャフト64cを有する。ガイドシャフト64cは、第3のケース53に形成された筒状のガイド筒の中に挿入されることによって、可動弁体54を軸方向に案内する。第1部材64は、その上部の径方向外側に環状のフランジ部64dを有する。フランジ部64dは、シール部材66を保持するための保持部を提供する。第1部材64は、主として第1の空気溜め61を区画形成している。
第2部材65は、環状の上壁65aと、その内外に配置された外壁65bおよび内壁65cとを有する。第2部材65は、下端に下端開口部を有する環状のキャップ状である。第2部材65は主として第2の空気溜め62を区画形成している。第2部材65は、第1部材64の下端開口を覆うように延びる漏斗状のスカート部65dを有している。スカート部65dは、第1の空気溜め61の下部開口を径方向内側へ向けて絞る。第2部材65は、スカート部65dによって第1の空気溜め61を区画するためにも貢献している。スカート部65dは、第1の空気溜め61からの空気の漏れ出しを抑制する。第2部材65は、その上壁65aによってシール部材66を受けるための受け面65eを提供する。
シール部材66は、第1部材64の側壁64bの外側に配置されている。シール部材66の径方向における大部分は、受け面65eの上において上に向けて露出して配置されている。フランジ部64dと受け面65eとは、それらの間に、径方向外側に向けて開口する環状のスロットを形成する。このスロットには、シール部材66が収容され、保持されている。シール部材66の径方向内側の縁は、フランジ部64dと受け面65eとの間に位置づけられている。シール部材66の径方向内側の縁は、フランジ部64dと受け面65eとの間に挟まれている。これによって、シール部材66は、可動弁体54に固定される。
図8において、シール部材66は、基布66aと、ゴム層66bとを有する。基布66aは、繊維を織って形成された布である。ゴム層66bは、基布66aの両面に形成されている。基布66aは、シール部材66の耐久性を向上させる。
図9は、図1に図示されたIX−IX線における可動弁体54の断面を示す。図10は、図9に図示されたX−X線における可動弁体54の断面を示す。図中には、外壁65bの一部が取り除かれた可動弁体54が図示されている。図9および図10において、第2部材65は、複数の隔壁65fを有する。複数の隔壁65fは、上壁65a、外壁65b、および内壁65cによって囲まれた環状の空洞を周方向に沿って複数の小部屋に仕切る。複数の隔壁65fは、環状の空洞を、複数の部分円弧状の空洞に区画する。複数の隔壁65fは、複数の空気溜めを区画形成する。この実施形態では、6つの隔壁65fが設けられ、6つの小部屋が第2の空気溜め62として設けられている。言い換えると、複数の隔壁65fによって、環状の第2の空気溜め62は、複数の小部屋に分割されている。
可動弁体54は、周方向に分散して配置された複数の第2の空気溜め62を有している。複数の第2の空気溜めは、シール部材66の下に位置している。複数の第2の空気溜め62は、周方向に沿って分散して配置されている。複数の第2の空気溜め62は、周方向に沿って均等に分布している。このような配置は、周方向における浮力の望ましくない分布を抑制するために貢献する。
図10において、給油制御弁3が図1に図示される正規の縦姿勢にあるときに、可動弁体54に燃料が到達した場合の、第2の空気溜め62における液面FLvが図示されている。複数の第2の空気溜め62は、それらのすべてが空気を保持する。この結果、必要な浮力が提供される。しかも、周方向に沿った分布がほとんどない均等な浮力が提供される。
図11において、給油制御弁3が傾斜したときに、または燃料タンク2内の液面が揺動しているときに、可動弁体54に燃料が到達した場合の、第2の空気溜め62における液面FLtが図示されている。
隔壁65fがない場合、第2の空気溜め62内における液面は、破線の高さにまで到達する。この場合、環状の第2の空気溜め62の図中左端(傾斜の上部)には空気が溜まる。しかし、環状の第2の空気溜め62の図中右端(傾斜の下部)には空気を溜めることができない。この結果、可動弁体54は、周方向に沿って浮力の望ましくない分布を生じる。可動弁体54は、浮力が小さい部分、または浮力が失われた部分では、シール部材66を第2の弁座52に十分な強さで押し付けることができない。このため、浮力が小さい部分、または浮力が失われた部分において閉弁状態を維持できなくなり、燃料の侵入を許すことがある。この場合、サブフロート弁23は所期の機能を発揮することができない。
これに対して、この実施形態は隔壁65fを有する。複数の第2の空気溜め62は、それぞれが空気を保持する。この結果、複数の第2の空気溜め62のそれぞれが浮力を供給するから、周方向における浮力の分布が抑制される。これにより、シール部材66は、周方向のすべての位置において、浮力によって第2の弁座52に向けて押し付けられる。
よって、この実施形態によると、可動弁体54は、燃料タンク2の傾斜および/または燃料液面の揺れがあっても、安定した浮力を発揮できる。よって、この実施形態の給油制御弁3によると、安定した閉弁状態が提供される。
図1に戻り、給油制御弁3の作動を説明する。燃料タンク2内の燃料液面FLが十分に低いとき、給油装置5から燃料タンク2内に燃料が給油されると、燃料タンク2内の気体が給油制御弁3を経由して燃料蒸気処理装置4に向けて排出される。このとき、給油制御弁3のメインフロート弁21とサブフロート弁23とは開弁している。
図2に図示されるように、気体は、矢印ARで示されるように流れる。気体が給油制御弁3を経由して排出されることにより、給油装置5への燃料の逆流は生じない。よって、給油装置5から燃料タンク2内への給油が進行し、液面が徐々に上昇する。
図3において、燃料タンク2内の液面が給油制御弁3の下端に到達した状態が図示されている。燃料の液面が給油制御弁3の下端に到達し、燃料が下端開口を覆うと、燃料は給油制御弁3の中を急速に上昇する。貫通穴33は、給油制御弁3の内外を連通するが、貫通穴33は、そこを通る空気量を制限するから、給油制御弁3の外側の燃料液面はゆっくりとしか上昇しない。図3に近い燃料液面の高さにおいて、燃料液面が揺れた場合にも、燃料が給油制御弁3の中に入る場合がある。
図4に図示されるように、燃料液面の急速な上昇にともなって可動弁体54が燃料に浮く。可動弁体54は、やがてシール部材66を第2の弁座52に押し付ける。よって、サブフロート弁23が開弁状態から閉弁状態に移行する。これにより、給油制御弁3を経由する気体の排出が遮断される。この結果、給油装置5から給油される燃料はフィラーパイプへ逆流する。給油装置5は、フィラーパイプに逆流した燃料を検出し、給油を自動的に停止する。この自動停止は、一回目の自動停止である。このような自動的な停止機能は、オートストップ機構として給油装置5に一般的に設けられている。
給油の自動停止と並行して、第1の空気溜め61内に溜められた気体は、貫通穴63から徐々に排出される。貫通穴63は、給油制御弁3の中に向けて気体を排出する。第1の空気溜め61から気体が排出されると、第1の空気溜め61に燃料が導入される。この結果、第1の空気溜め61は徐々に浮力を失う。第2の空気溜め62は、それだけでは可動弁体54を第2の弁座52に押し付ける浮力を提供できない。よって、可動弁体54は、やがては沈み、サブフロート弁23は閉弁状態から開弁状態へと復帰する。なお、貫通穴33による通気によって、給油制御弁3内の燃料液面も低下する。よって、可動弁体54は、液面の低下によっても下降し、サブフロート弁23は閉弁状態から開弁状態へと復帰する。サブフロート弁23が開くと、給油装置5からの追加給油が可能となる。
燃料液面の揺動によって燃料が給油制御弁3の中に入った場合にも、可動弁体54は、燃料に浮き、シール部材66を第2の弁座52に押し付けることがある。この場合、サブフロート弁23は、メインフロート弁21よりも燃料タンク2側において通気路を閉鎖する。よって、サブフロート弁23は燃料がメインフロート弁21に到達することを阻止する。サブフロート弁23による一時的な閉鎖は、揺動する燃料液面が下がり、可動弁体54が下降することによって解除される。
図5において、1回目の自動停止の後、給油装置5を操作する作業者は、少量ずつゆっくりと給油する少量給油に移行する。可動弁体54が燃料の中に沈んでいると、少量給油によって給油制御弁3の中を燃料液面がゆっくりと上昇する。やがて、燃料は、インナカップ34の上端開口35に到達し、インナカップ34内の燃料溜めの中に流れ込む。燃料溜めに入った燃料は、フロート41に浮力を与えるから可動弁体39が燃料に浮き、上方向へ移動する。なお、作業者が急速給油を継続する場合も同様に可動弁体39が浮き、上方へ移動する。
図6に図示されるように、可動弁体39が燃料に浮き、上昇すると、シール部材44が第1の弁座32に押し付けられる。これによりメインフロート弁21が開弁状態から閉弁状態に移行する。これにより、給油制御弁3を経由する通気路が遮断される。この結果、給油装置5から給油される燃料はフィラーパイプへ逆流する。給油装置5は、フィラーパイプに逆流した燃料を検出し、給油を自動的に停止する。この自動停止は、2回目の自動停止である。2回目の自動停止を知った作業者は給油作業を終了する。
可動弁体39は、作業者がさらなる給油を諦めるであろうと想定される所定時間以上にわたって、閉弁状態を維持する。第1のケース31内の燃料液面が低下しても、インナカップ34内に燃料が溜められるからである。
貫通穴33は、給油制御弁3内に過剰に導入された燃料を排出し、給油制御弁3内の液面を下げるために空気を導入する。これにより、インナカップ34が提供する燃料溜めの外側の燃料液面は低下する。貫通穴36は、燃料溜めから燃料を徐々に排出する。さらに、車両が移動すると、ボール38が移動する。これにより、ボール38は、貫通穴37を開く。燃料溜め内の燃料は、貫通穴37からも排出される。この結果、可動弁体39は下方向に移動する。可動弁体39が下方向へ移動すると、まずパイロット弁45が開き、次にシール部材44が第1の弁座32から離れる。これにより、メインフロート弁21が閉弁状態から開弁状態に復帰する。この結果、燃料タンク2への再度の給油が可能となる。
以上に述べた実施形態によると、可動弁体54は、燃料タンク2の傾斜および/または燃料液面の揺れがあっても、安定した浮力を発揮できる。よって、この実施形態の給油制御弁3によると、安定した閉弁状態が提供される。
(第2実施形態)
この実施形態は、先行する実施形態を基礎的形態とする変形例である。上記実施形態では、可動弁体54は、6つの第2の空気溜め62を有する。これに代えて、可動弁体54は、多様な数の第2の空気溜めを有することができる。
図12に図示されるように、この実施形態の可動弁体54は、2つの第2の空気溜め262を有する。この場合、第2部材65は、2つの隔壁265fを有する。可動弁体54は、3つ、4つ、または5つの第2の空気溜めを有していてもよい。
(第3実施形態)
この実施形態は、先行する実施形態を基礎的形態とする変形例である。図13に図示されるように、この実施形態の可動弁体54は、8つの第2の空気溜め362を有している。この場合、第2部材65は、8つの隔壁365fを有する。可動弁体54は、7つ、9つ、またはそれ以上の数の第2の空気溜めを有していてもよい。
(第4実施形態)
この実施形態は、先行する実施形態を基礎的形態とする変形例である。上記実施形態では、複数の第2の空気溜め62は、互いに大きさが等しい、しかも、それらは周方向に沿って均等に配置されている。これに代えて、大きさが異なる複数の第2の空気溜めを採用してもよい。また、複数の第2の空気溜めは、周方向に沿ってやや不均一に、または偏りをもって配置されていてもよい。
図14に図示されるように、この実施形態の可動弁体54は、5つの第2の空気溜め462を有する。第2部材65は、5つの隔壁465fを有する。5つの第2の空気溜め462は、互いに大きさ、すなわち容積が異なる。この配置では、図中の右半部における空気溜めの容積が、図中の左半部における空気溜めの容積よりもやや小さい。すなわち、複数の第2の空気溜めは、周方向に沿ってやや不均一に、偏りをもって配置されている。
この実施形態でも、給油制御弁3が傾くか、または液面が揺れたときには、隔壁465fがない場合に比べて、各空気溜め462に空気が溜められる可能性が高められる。よって、可動弁体54は、燃料タンク2の傾斜および/または燃料液面の揺れがあっても、安定した浮力を発揮できる。この実施形態の給油制御弁3によると、安定した閉弁状態が提供される。
(第5実施形態)
この実施形態は、先行する実施形態を基礎的形態とする変形例である。上記実施形態では、第1部材と第2部材との間にシール部材66を挟むことによってシール部材66を可動弁体54上に固定している。これに代えて、シール部材は多様な構造、手法を用いて可動弁体54上に固定することができる。
図15において、この実施形態の可動弁体54は、第1部材564と、第2部材565とを有する。第1部材564と第2部材565とは、複数の空気溜め61、62を形成する形成部材である。第1部材564は、上部にシール部材566を保持するためのキノコ状の突部564eを有する。シール部材566は、自身の弾性を利用して、突部564eに嵌め込まれる。シール部材566は、突部564eが提供するフランジ部564fと、第1部材564により提供される受け面564gとの間に保持される。この実施形態、シール部材566は、第1部材564と第2部材565とを接続する前、または後に装着される。
第2部材565は、下面のやや中央寄りの位置に、複数の凹部565gを有する。凹部565gは、下方向へ向けて開口している。複数の凹部565gは、第2部材565の外縁と、中心との間において、環状に配列されている。これら複数の凹部565gは、複数の第2の空気溜め62を提供する。
この実施形態では、第1の空気溜め61は、可動弁体54の径方向のほぼ全体にわたって広がる円板空洞を有している。さらに、第1の空気溜め61は、径方向の中央部において軸方向に延びる円筒空洞を有している。複数の第2の空気溜め62は、円板空洞の下側に位置している。複数の第2の空気溜め62は、円筒空洞の径方向外側に位置している。円板空洞の径方向外側の端部は、複数の第2の空気溜め62より径方向外側に到達している。しかも、円板空洞の径方向外側の端部は、複数の第2の空気溜め62の径方向外側に回りこむように延びている。
(第6実施形態)
この実施形態は、先行する実施形態を基礎的形態とする変形例である。上記実施形態では、第1部材と第2部材とによって可動弁体54が形成されている。これに代えて、可動弁体54はひとつの部材によって形成されてもよい。
図16において、この実施形態の可動弁体54は、第1の空気溜め61および複数の第2の空気溜め62を形成するための形成部材665を有する。シール部材666は、形成部材665に接着されている。この実施形態でも、複数の第2の空気溜め62による作用効果を得ることができる。
(他の実施形態)
この明細書の開示は、例示された実施形態に制限されない。開示は、例示された実施形態と、それらに基づく当業者による変形態様を包含する。例えば、開示は、実施形態において示された部品および/または要素の組み合わせに限定されない。開示は、多様な組み合わせによって実施可能である。開示は、実施形態に追加可能な追加的な部分をもつことができる。開示は、実施形態の部品および/または要素が省略されたものを包含する。開示は、ひとつの実施形態と他の実施形態との間における部品および/または要素の置き換え、または組み合わせを包含する。開示される技術的範囲は、実施形態の記載に限定されない。開示されるいくつかの技術的範囲は、特許請求の範囲の記載によって示され、さらに特許請求の範囲の記載と均等の意味及び範囲内での全ての変更を含むものと解されるべきである。
上記実施形態では、給油制御弁3に、リリーフ弁24を設けている。これに代えて、給油制御弁3がリリーフ弁24を備えない構成を採用してもよい。また、給油制御弁3自身を、他の部品とひとつのアセンブリを形成するように構成してもよい。
上記実施形態では、インナカップ34によって第1のケース31内に燃料溜めが形成される。これに代えて、インナカップ34を第1のケース31または第2のケース51に一体的に成形してもよい。また、上記実施形態では、メインフロート弁21の下にサブフロート弁23を配置した。これに代えて、メインフロート弁21の横にサブフロート弁23を配置してもよい。この構成であっても、サブフロート弁23によってメインフロート弁21への燃料の到達を制御することができる。また、上記実施形態では、部材の接続または連結のために樹脂部品の弾性を利用して部品を係合させるスナップフィットを利用している。これに代えて、接着剤による接着、部材の一部を溶融させる溶着、ボルトなどの締結部材による接続、およびネジ結合など多様な接続手法を用いることができる。このように、ケースとしての部材31、34、51、52は、実施形態の構成に見られる機能的な要素を提供するために、多様な形状を採用することができる。
上記実施形態では、基布66aにゴム層66bを形成したシール部材66を採用している。これに代えて、金属製のコアプレートにゴム層をコーティングしたシール部材を用いてもよい。また、ゴムだけのシール部材を用いてもよい。さらに、ゴムの表面には、シール性を高めるためのシール突起、またはシールリップを設けてもよい。
上記実施形態では、第1の空気溜め61および第2の空気溜め62は、下端開口上端閉塞のキャップ状の部材によって提供されている。これに代えて、第1の空気溜め61および/または第2の空気溜め62は、上端開口下端閉塞のカップ状の部材によって提供されてもよい。この場合、第1の空気溜め61と関連付けられる浮力減少手段は、カップ状の部材に設けられた貫通穴または溝によって提供することができる。例えば、カップ状の部材の底に設けられた貫通穴は、第1の空気溜め61に燃料を導入することによって浮力を徐々に減少させる。
上記実施形態では、薄い板状の隔壁65fを設けることによって複数の第2の空気溜め62を形成している。これに代えて、厚い隔壁を設けてもよい。例えば、ひとつの第2の空気溜めの周方向幅に相当する周方向厚さをもつ隔壁を設けてもよい。また、周方向の一部にのみ、他の隔壁よりも厚い隔壁を設けても良い。
上記実施形態では、複数の第2の空気溜め62は、可動弁体54の周方向に沿って一列に配列されている。これに代えて、複数の第2の空気溜め62は、多列に配列されてもよい。例えば、複数の第2の空気溜め62は、2重の環状に配列されてもよい。
1 燃料供給装置、2 燃料タンク、3 給油制御弁、4 燃料蒸気処理装置、
5 給油装置、6 フランジ、7 通気路、8 Oリング、
21 メインフロート弁、22 燃料保持器、
23 サブフロート弁、24 リリーフ弁、
31 第1のケース、32 第1の弁座、33 貫通穴、34 インナカップ、
35 上端開口、36 貫通穴、37 貫通穴、38 ボール、
39 可動弁体、41 フロート、42 ホルダ、43 連結機構、
44 シール部材、45 パイロット弁、46 ガイド機構、47 スプリング、
51 第2のケース、52 第2の弁座、53 第3のケース、54 可動弁体、
61 第1の空気溜め、62、262、362、462 第2の空気溜め、
63 貫通穴、64、564 第1部材、64a 上壁、64b 側壁、
64c ガイドシャフト、64d フランジ部、
564e 突部、564f フランジ部、564g 受け面
65、565 第2部材、65a 上壁、65b 外壁、65c 内壁、
65d スカート部、65e 受け面、
65f、265f、365f、465f 隔壁、
66、566、666 シール部材、67 ガイド機構、
71 弁座、 72 可動弁体、73 スプリング、
565g 凹部、665 空気溜め形成部材。

Claims (11)

  1. 通路を区画形成する弁座(52)と、
    燃料タンク内の燃料に浮くことによって前記弁座に対して着座または離座する可動弁体(54)とを備える燃料タンク用フロート弁において、
    前記可動弁体は、
    前記燃料に浮くために前記燃料の液面下において空気を溜める複数の空気溜めであって、前記可動弁体の外周に沿って環状に配置され、それぞれが独立して空気を溜めることができる複数の空気溜め(62、262、362、462)を区画形成する形成部材(64、564、65、565、665)を備える燃料タンク用フロート弁。
  2. 前記形成部材は、
    前記可動弁体の径方向における中央部分を占めるように配置され、前記燃料に浮くために前記燃料の液面下において空気を溜める第1の空気溜め(61)と、
    前記複数の空気溜めによって提供され、前記第1の空気溜めの少なくとも一部の径方向外側に配置されている第2の空気溜め(62、262、362、462)とを区画形成している請求項1に記載の燃料タンク用フロート弁。
  3. 前記形成部材は、さらに、
    前記第1の空気溜めから空気を抜くとともに前記第1の空気溜めに燃料を導入することにより、前記可動弁体を前記燃料の中に徐々に沈ませる浮力減少手段(63)を区画形成している請求項2に記載の燃料タンク用フロート弁。
  4. 前記形成部材は、
    前記第1の空気溜めを区画形成する第1部材(64、564)と、
    前記第1部材に接続され、複数の前記第2の空気溜めを区画形成する第2部材(65、565)とを備える請求項2または請求項3に記載の燃料タンク用フロート弁。
  5. 前記形成部材は、
    環状の上壁(65a)と、
    前記上壁の内外に配置された外壁(65b)および内壁(65c)と、
    前記上壁、前記外壁、および前記内壁によって区画される環状の空洞を周方向に沿って複数の部分円弧状の空洞に区画することにより前記複数の空気溜めを区画形成する複数の隔壁(65f)とを備える請求項1から請求項4のいずれかに記載の燃料タンク用フロート弁。
  6. 前記可動弁体は、さらに、
    前記形成部材に固定され、前記弁座に対して着座または離座するシール部材(66、566、666)を備える請求項1から請求項5のいずれかに記載の燃料タンク用フロート弁。
  7. 前記形成部材は、前記シール部材を上から押さえるフランジ部(64d、564f)と、前記シール部材を受ける受け部(65e、564g)とを備える請求項6に記載の燃料タンク用フロート弁。
  8. 前記シール部材は、前記形成部材(564)に嵌め込まれることによって固定されている請求項6に記載の燃料タンク用フロート弁。
  9. 前記シール部材は、前記形成部材(665)に接着されることによって固定されている請求項6に記載の燃料タンク用フロート弁。
  10. さらに、
    前記燃料タンクの上部から垂下され、前記燃料タンク内からの通気路を区画形成する管(31、51)と、
    前記管内に配置され、前記管内に前記燃料がないときに前記通気路を開き、前記管内に到達した前記燃料に浮いて前記通気路を閉じるメインフロート弁(21)と、
    前記メインフロート弁よりも前記管の前記燃料タンク側に配置され、前記管内に前記燃料がないときに前記通気路を開き、前記管内に到達した前記燃料に浮いて前記通気路を閉じることにより、前記メインフロート弁への前記燃料の到達を制限するサブフロート弁(23)とを備え、
    前記弁座と前記可動弁体とが前記サブフロート弁を提供する請求項1から請求項9のいずれかに記載の燃料タンク用フロート弁。
  11. さらに、前記メインフロート弁を閉弁状態に維持するために前記燃料を溜める燃料溜めを形成する部材(34)と、
    前記燃料溜めから前記燃料を排出する排出手段(36、37、38)とを備える請求項10に記載の燃料タンク用フロート弁。
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