JP2017052069A - 吸着支持装置、この吸着支持装置を備えた物品把持装置、およびこの吸着支持装置を備えた飛行装置 - Google Patents

吸着支持装置、この吸着支持装置を備えた物品把持装置、およびこの吸着支持装置を備えた飛行装置 Download PDF

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Abstract

【課題】吸着対象物に対して十分な吸着力を作用させることができ吸着状態が解除され難い吸着支持装置、この吸着支持装置を備えた物品把持装置、およびこの吸着支持装置を備えた飛行体を提供することを課題とする。
【解決手段】実施形態に係る吸着支持装置10は、吸着パッド12と、この吸着パッド12に連通して中心軸Cの方向に延設され、弾性変形によって湾曲可能なチューブ20と、このチューブ20を内部に通して吸着パッド12を下端に接続し、吸着パッド12を横方向に移動可能且つ揺動可能に支持した支持部材30と、を有する。
【選択図】 図1

Description

本発明の実施形態は、真空引きした吸着パッドを物体に吸着させて支持する吸着支持装置、この吸着支持装置を備えた物品把持装置、およびこの吸着支持装置を備えた飛行装置に関する。
現在、流通・物流業界では、通信販売市場の拡大により、荷物の取扱量が増加する傾向にある。一方、近年、少子高齢化を背景とした労働力不足が懸念されている。このため、物流企業各社は、物流システムの自動化に取り組んでいる。
倉庫内における荷物の搬送や保管は、ベルトコンベアなどを利用して自動化が進んでいる。反面、荷降ろしやピッキングなど荷物を別の場所へ移動する移載作業は、自動化が難しく、工夫が必要とされている。
このような移載作業を自動化した装置として、吸着パッドを荷物の上面に接触させて、荷物を吸着パッドに吸着せしめ、荷物を吊り上げて所望の場所へ移動する装置が知られている。1個の吸着パッドで荷物を吸着すると、吸着力が不十分となり、或いはバランスが崩れ、荷物の取り損ねや落下などの不具合を生じる可能性がある。このため、通常、この種の装置では、複数個の吸着パッドを水平面に沿って並べて設けている。
特表2015−504012号公報 特開2005−230949号公報
しかし、荷崩れなどにより、吸着対象となる荷物の上面が水平面に対して大きく傾いている場合、或いは荷物の上面自体が水平面に対して傾斜(或いは湾曲)した形状である場合、各吸着パッドを荷物の上面に対して斜めに接触させることになる。この場合、鉛直上方に引き上げる吸着パッドと荷物の上面との間に隙間が生じるため十分な吸着力を作用させることが難しく、吸着パッドを鉛直上方に引き上げる際に吸着状態が解除され易い。
よって、吸着対象物に対して十分な吸着力を作用させることができ吸着状態が解除され難い吸着支持装置、この吸着支持装置を備えた物品把持装置、およびこの吸着支持装置を備えた飛行装置の開発が望まれている。
実施形態に係る吸着支持装置は、吸着パッドと、この吸着パッドに連通して第1方向に延設され、弾性変形によって湾曲可能な吸気管と、この吸気管を内部に通して吸着パッドを第1方向に沿った一端に接続し、吸着パッドを第1方向と交差する方向に移動可能且つ揺動可能に支持した支持部材と、を有する。
また、実施形態に係る物品把持装置は、吸着パッドと、この吸着パッドに連通して第1方向に延設され、弾性変形によって湾曲可能な吸気管と、この吸気管を内部に通して吸着パッドを第1方向に沿った一端に接続し、吸着パッドを第1方向と交差する方向に移動可能且つ揺動可能に支持した支持部材と、を有する複数の吸着支持装置と;これら複数の吸着支持装置の各吸着パッドの吸着面が同一面内に配置される互いに平行な姿勢で複数の吸着支持装置の第1方向に沿った他端を固定したハンドと;このハンドを移動するマニピュレータと;を有する。
さらに、実施形態に係る飛行装置は、吸着パッドと、この吸着パッドに連通して第1方向に延設され、弾性変形によって湾曲可能な吸気管と、この吸気管を内部に通して吸着パッドを第1方向に沿った一端に接続し、吸着パッドを第1方向と交差する方向に移動可能且つ揺動可能に支持した支持部材と、を有する少なくとも1つの吸着支持装置と;この吸着支持装置を備えた飛行体と;を有する。
図1は、第1の実施形態に係る吸着支持装置を示す斜視図である。 図2は、図1の吸着支持装置の分解斜視図である。 図3は、図1の吸着支持装置をF3−F3から見た縦断面図である。 図4は、図1の吸着支持装置を鉛直上方から見た平面図である。 図5は、図1の吸着支持装置の制御系を示すブロック図である。 図6は、第2の実施形態に係る吸着支持装置を示す斜視図である。 図7は、第3の実施形態に係る吸着支持装置を示す斜視図である。 図8は、第4の実施形態に係る物品把持装置を示す斜視図である。 図9は、図8の物品把持装置の側面図である。 図10は、図8の物品把持装置による動作の一例を説明するための図である。 図11は、第5の実施形態に係る飛行装置を示す概略図である。
以下、図面を参照しながら実施形態について詳細に説明する。
(第1の実施形態)
図1は、第1の実施形態に係る吸着支持装置10を示す斜視図である。図2は、吸着支持装置10の分解斜視図である。図3は、吸着支持装置10を図1のF3−F3から見た縦断面図である。図4は、吸着支持装置10を鉛直上方から見た平面図である。
この吸着支持装置10は、ここでは図示しないマニピュレータなどに取り付けられ、段ボール箱などの物品の上面に吸着して吊下げ支持する。物品は、例えば、紙葉類などの柔軟性を有する不定形物である場合もある。例えば、物品の上面が水平面に対して傾いていたり湾曲したりしている場合、吸着支持装置10が上面の傾きを吸収するよう姿勢を変化させて吸着力を維持する。
吸着支持装置10は、吸着パッド12、下部材14(第1部材)、連結部材16(中間部材)、上部材18(第2部材)、およびチューブ20(吸気管)を有する。吸着パッド12は、チューブ下継手13を介して、下部材14の鉛直方向(第1方向)の下端に取り付けられる。下部材14は、連結部材16を介して上部材18と連結される。上部材18には、チューブ上継手19が取り付けられる。そして、チューブ下継手13とチューブ上継手19がチューブ20によって連結されて連通される。なお、連結部材16は、チューブ20を挿通する挿通孔16aを有する。また、上部材18は、図示しないマニピュレータに固定される。
以下、上述した吸着支持装置10の各構成要素についてより詳細に説明する。
吸着パッド12は、弾性変形可能なゴムや樹脂により形成され、後述する吸引装置103(図5参照)により内部を真空引きすることにより、吸着面12aに負圧を生じさせて物品を吸着させる。吸着パッド12は、その上端にチューブ下継手13を取り付けるための取付孔(図示せず)を有する。吸着パッド12は、この取付孔から吸着面12aに向けて拡開する偏平な釣鐘形状を有する。
吸着支持装置10が図1に示す鉛直方向(第1方向)に沿って真っ直ぐな姿勢のとき、吸着面12aは、吸着支持装置10の鉛直方向に沿った中心軸Cと直交する面に沿って配置される。つまり、吸着パッド12は、吸着支持装置10を図1に示す基本姿勢に配置した状態で、物品の水平な上面に面で接触して吸着することができる。
下部材14は、チューブ下継手13を介して吸着パッド12の上端に固定される。下部材14は、1枚の金属板を形状加工して折り曲げた断面U字状の構造を有する。下部材14は、チューブ下継手13を取り付けるための取付孔14aを有するベース部分14b、およびこのベース部分14bの長手方向の両端から上方へ直角に折り曲げられて立ち上げられた一対の側壁部分14c、14cを有する。
一対の側壁部分14cは、それぞれ、軸ネジ21a(第1回動軸)を軸方向にスライド自在に挿通するための軸孔14dを有する。一対の側壁部分14cに設けた2つの軸孔14dは同軸に対向配置されている。各軸孔14dには、樹脂スリーブ22が嵌め込まれる。各樹脂スリーブ22の内径は、軸ネジ21aの外径よりわずかに大きい。このため、各軸ネジ21aは、樹脂スリーブ22に対して軸方向にスライド自在となる。
この下部材14は、ベース部分14bの長手方向が上述した中心軸Cと直交する方向(第2方向)に沿う姿勢でチューブ下継手13に固定される。この場合、2本の軸ネジ21aも第2方向に沿う。なお、2本の軸ネジ21aの外周には、それぞれ、復帰バネ24a(第1付勢部材)が同軸に取り付けられる(図4参照)。各復帰バネ24aは、下部分14の側壁部分14cの内面と連結部材16の側面との間でわずかに圧縮された状態で配置される。
連結部材16は、中央にチューブ20をスライド自在に挿通するための挿通孔16aを有する略矩形のブロック体である。また、連結部材16は、4つの側面それぞれに軸ネジ21a、21bを螺合して取り付けるためのネジ穴16bを有する。挿通孔16aの内径は、チューブ20の外径よりわずかに大きい。すなわち、チューブ20は、連結部材16に対して中心軸C方向にスライド可能である。
連結部材16は、向かい合う2つの側面が下部材14の2つの側壁部分14cの内面に対向する姿勢で配置される。そして、下部材14の2つの軸孔14dに挿通した軸ネジ21aを連結部材16の対向するネジ穴16bに螺合することで、連結部材16と下部材14が2本の軸ネジ21aを中心に回動可能に連結される。この状態で、連結部材16は、下部材14に対して軸ネジ21aの方向(第2方向)にスライド可能である。しかし、軸ネジ21aの長さは、連結部材16を下部材14に連結した状態で、下部材14の軸孔14dから抜けることのない長さに設計されている。
上部材18は、1枚の金属板を形状加工して折り曲げた断面U字状の構造を有する。上部材18は、チューブ上継手19を取り付けるための取付孔18aを有するベース部分18b、およびこのベース部分18bの長手方向の両端から下方へ直角に折り曲げられた一対の側壁部分18c、18cを有する。本実施形態では、上部材18は、下部材14と同じ構造を有し、天地を逆転して90°回転させた姿勢で取り付けられる。
上部材18の一対の側壁部分18cは、それぞれ、軸ネジ21b(第2回動軸)を軸方向(第3方向)にスライド自在に挿通するための軸孔18dを有する。一対の側壁部分18cに設けた2つの軸孔18dは同軸に対向配置されている。各軸孔18dには、樹脂スリーブ23が嵌め込まれる。各樹脂スリーブ23の内径は、軸ネジ21の外径よりわずかに大きい。このため、各軸ネジ21bは、樹脂スリーブ23に対して軸方向(第3方向)にスライド自在となる。
この上部材18は、ベース部分18bの長手方向が上述した中心軸Cおよび第2方向と直交する方向(第3方向)に沿う姿勢で取り付けられる。そして、一対の側壁部分18cに設けた軸孔18dに挿通した軸ネジ21bを連結部材16の残り2つのネジ穴16bにそれぞれ螺合することで、上部材18が連結部材16に対して回動可能に連結される。
この状態で、上部材18は、連結部材16に対して第3方向にスライド可能となる。なお、軸ネジ21bの長さは、連結部材16に対して上部材18を軸方向にスライドさせた場合に、軸ネジ21bが軸孔18dから抜けることの無い長さに設計されている。また、2本の軸ネジ21bの外周には、それぞれ、復帰バネ24b(第2付勢部材)が同軸に取り付けられる。各復帰バネ24bは、上部分18の側壁部分18cの内面と連結部材16の側面との間でわずかに圧縮された状態で配置される。
チューブ20は、下部材14に固設したチューブ下継手13と上部材18に固設したチューブ上継手19を連結して中心軸Cに沿って第1方向に延設されている。チューブ20の一端はチューブ下継手13に固定され、チューブ20の他端はチューブ上継手19に固定される。すなわち、チューブ20は、チューブ上継手19を吸着パッド12に連通している。チューブ20は、例えば樹脂やゴムなどの弾性変形によって湾曲可能な材料で形成されている。チューブ20の材料は、真空引きによりつぶれることのない硬さを有する材料であれば良く、後述するように湾曲させた後に真っ直ぐな姿勢に復帰するバネ性を有する材料が選択される。
以上のように、チューブ下継手13、下部材14、2本の軸ネジ21a、連結部材16、2本の軸ネジ21b、上部材18、およびチューブ上継手19は、吸着支持装置10の中心軸Cと交差する方向に吸着パッド12を移動可能且つ揺動可能に支持する支持部材30として機能する。
本実施形態の支持部材30は、図4に示すように、吸着支持装置10を中心軸Cの方向から見た場合、吸着パッド12の外周の内側に収まるサイズに設計されている。このように、支持部材30のサイズを吸着パッド12の直径内に収めることで、装置構成を小型化でき、装置を軽量化することができる。
吸着パッド12の吸着面12aに負圧を発生させて物品を吸着して、吸着支持装置10によって物品を吊り下げた状態で、物品の荷重は、チューブ下継手13、下部材14、2本の軸ネジ21a、連結部材16、2本の軸ネジ21b、および上部材18を介して、マニピュレータによって支えられることになる。このとき、チューブ下継手13とチューブ上継手19をつないだチューブ20には、物品の荷重が作用することがないため、本実施形態の吸着支持装置10では、吸着パッド12によって吸着可能な範囲内で比較的重い物品を吊下げ支持することができる。
また、吸着パッド12を物品に接触させて上面を吸着する動作時、または物品を吊り上げる動作時に、物品の重心と吸着支持装置10の中心軸Cとの位置関係や物品の上面の傾斜(湾曲)の状態などにより、本実施形態の吸着支持装置10は、その姿勢を変化させることができる。つまり、この場合、2本の軸ネジ21aを中心に連結部材16に対して下部材14が回動し、2本の軸ネジ21bを中心に上部材18に対して連結部材16が回動することができる。2本の軸ネジ21aと2本の軸ネジ21bが互いに直交する方向に延設されているため、吸着パッド12は、上部材18(マニピュレータによる固定端)に対してあらゆる方向に揺動することができる。
さらに、本実施形態によると、連結部材16の対向する一対の側面と下部材14の一対の側壁部分14cの内面との間には、それぞれ、連結部材16の軸方向(第2方向)へのスライドを許容するための隙間が設けられている。また、連結部材16の他の一対の側面と上部材18の一対の側壁部分18cの内面との間にも、それぞれ、連結部材16の軸方向(第3方向)へのスライドを許容するための隙間が設けられている。このため、連結部材16が下部材14に対して第2方向にスライド可能であり、且つ上部材18が連結部材16に対して第3方向にスライド可能であり、吸着パッド12を中心軸Cと交差するあらゆる方向に移動可能である。
なお、本実施形態では、チューブ20を弾性変形可能な材料によって形成し、湾曲した状態から真っ直ぐな状態に復帰することができるバネ性を持たせている。このため、図1に示す基本姿勢から吸着パッド12が揺動或いは横方向に移動(以下の説明ではこの動作を総称して首振り動作と称する)した場合、チューブ20は、吸着パッド12を図1の位置(ニュートラル位置)に復帰させる力を発生する。また、本実施形態では、下部材14の側壁部分14cと連結部材16の側面との間に2つの復帰バネ24aを設け、且つ上部材18の側壁部分18cと連結部材16の側面との間に2つの復帰バネ24bを設けた。このため、吸着パッド12が首振り動作をした際には、吸着パッド12をニュートラル位置へ復帰させるサポート力が付与される。
吸着パッド12の首振り動作の可動範囲は機械的に規制される。つまり、吸着パッド12の首振り動作は、下部材14と連結部材16とが接触することで停止され、上部材18と連結部材16が接触することで停止され、或いは下部材14と上部材18とが接触することで停止される。このようなメカニカルストッパによって、吸着支持装置10の可動範囲を所定範囲内に規制することにより、チューブ20が潰れる程に吸着支持装置100の姿勢を変化させることを防止でき、チューブ20が潰れて吸着パッド12の吸着面12aに作用する負圧が無くなって吸着状態の物品が落下するといった不具合を防止することができる。
また、本実施形態の吸着支持装置10は、中心軸Cに対して線対称となる首振り動作が可動な構造を有する。このため、吸着支持装置10をマニピュレータに取り付ける際に、中心軸C周りの取付角度を気にする必要がなく、マニピュレータに対する取り付け作業を容易にできる。
次に、図5を参照して、上述した吸着支持装置10の動作を制御する制御系について説明する。
吸着支持装置10の制御系は、電磁弁などの切換えバルブ101、コンプレッサなどの加圧装置102、真空ポンプなどの吸引装置103、および制御装置100を有する。制御装置100は、切換えバルブ101、加圧装置102、吸引装置103の駆動および停止を制御する。また、切換えバルブ101には、図示しない流量センサまたは圧力センサが設けられており、常に、吸着パット12の吸着状態をセンシングして、制御装置100にフィードバックして、吸着状態を制御することができるようになっている。
加圧装置102の空気は、コンプレッサ以外に工場内の空気パイプから敷設しても良い。吸引装置103は、真空ポンプ以外に、加圧と真空発生器を組み合わせて負圧を発生させてもよい。切換えバルブ101は、チューブ110を介して吸引支持装置10のチューブ上継手19に接続される。なお、切換えバルブ101は、空気圧により動作するタイプのバルブであっても良い。
次に、吸着支持装置10の動作について説明する。
吸着支持装置10により物品の上面を吸着せしめる場合、制御装置100は、切換えバルブ101を吸引装置103に接続し、切換えバルブ101を流通する空気の流量(或いは圧力)を監視しつつ吸引装置103を駆動制御し、吸着支持装置10の吸着パッド12の吸着面12aに負圧を発生させる。このとき、制御装置100は、上述した帰還制御により、吸着面12aに生じる負圧を所定値にコントロールする。この状態で、図示しないシステムの制御系によりマニピュレータが動作され、吸着支持装置100が物品の上方に移動され、吸着パッド12の吸着面12aが対象物の上面に吸着される。このように吸着された物品は、マニピュレータの動作によって所望する場所へ移動される。
本実施形態によると、物品の上面が水平面に対して傾斜し、或いは湾曲している場合、吸着支持装置10がその傾斜(湾曲)に合わせて姿勢を変更する。すなわち、この場合、物品の傾斜(或いは湾曲)した上面に吸着パッド12の吸着面12aが接触するとき、図1に示す基本姿勢で物品の上面に向けて下方に移動された吸着パッド12は、始めに、その縁の一部が上面に接触する。そして、この後、吸着支持装置10がさらに下方に移動すると、吸着パッド12が上面に沿って傾きつつ上面に対する接触面積が徐々に大きくなり、吸着面12aの全面が物品の上面に接触する。このように、吸着パッド12が鉛直方向に対して傾斜すると、支持部材30がマニピュレータによる固定端を中心に揺動し、吸着面12aが物品の上面と平行になる姿勢に近付ける。これにより、吸着パッド12の吸着面12aに発生する負圧を物品の上面に効果的に作用させることができ、十分な吸着力で物品を吸着することができる。
また、この状態から、マニピュレータを動作させて物品を吸着支持装置10で吊り上げると、吸着パッド12が物品の傾斜(或いは湾曲)した上面に沿って滑り、マニピュレータによる固定端と物品の重心との間に吸着面12aが配置されるように、支持部材30がさらに揺動する。これにより、吸着パッド12による吸着力が物品の上面に略垂直な方向に作用し、吸着支持装置10によって物品を吊り上げる際に、物品が吸着パッド12から分離して物品が脱落する不具合を防止することができる。
なお、本実施形態によると、吸着支持装置10によって上述したように物品を吸着して吊り下げて、所望する位置へ移動した後、制御装置100が吸着パッド12の負圧を解消するように加圧装置102を制御し、吸着パッド12による吸着を解除する。このとき、切換えバルブ101は、吸着支持装置10を加圧装置102に接続するよう流路を切り換える。
本実施形態の吸着支持装置10は、揺動或いは横方向へ移動(首振り動作)して姿勢変化した支持部材30を図1の基本姿勢に復帰させるように、チューブ20にバネ性を持たせている。このため、新たに物品を吸着する際には、吸着支持装置10を図1の基本姿勢に自動的に戻すことができ、常に同じ条件で吸着支持動作を行うことができ、安定した動作が可能であり、作業の信頼性を高めることができる。
(第2の実施形態)
図6は、第2の実施形態に係る吸着支持装置40を示す斜視図である。ここでは、上述した第1の実施形態の吸着支持装置10と同様に機能する構成要素に同一符号を付してその詳細な説明を省略する。
吸着支持装置40は、下部材14の一対の側壁部分14cそれぞれに軸孔14dの代りに長孔14e(第1軸受孔)を設け、この長孔14eに樹脂スリーブ22を介さずに軸ネジ21aを挿通配置し、上部材18の一対の側壁部分18cそれぞれに軸孔18dの代りに長孔18e(第2軸受孔)を設け、この長孔18eに樹脂スリーブ23を介さずに軸ネジ21bを挿通配置した構造を有する。各長孔14e、18eは、中心軸Cに沿った第1方向に延設されており、各軸ネジ21a、21bが第1方向にスライド可能となっている。
このため、連結部材16と下部材14が第1方向に沿って相対的に移動可能となり、上部材18と連結部材16が第1方向に沿って相対的に移動可能となる。下部材14と上部材18の中心軸C方向への移動によって下部材14と上部材18との間の距離が変わると、チューブ下継手13とチューブ上継手19との間の距離も変わる。よって、本実施形態では、チューブ上継手19のチューブ20側に蛇腹部分19aを設け、空気の流路を伸縮可能とした。
なお、本実施形態では、チューブ上継手19の一部に蛇腹部分19aを設けたが、チューブ20自体を蛇腹状構造として伸縮可能としてもよい。或いは、チューブ下継手13のチューブ20側に蛇腹部分を設けてもよい。または、チューブ上継手19が軸方向にスライド可能な構造となっていてもよい。
以上のように、第2の実施形態によると、支持部材30を第1方向に伸縮可能としたため、第1の実施形態の吸着支持装置10の首振り動作(揺動および横方向への移動)に加え、中心軸Cに沿った縦方向への移動も可能となり、物品の上面の高さが異なる凸凹形状などにも対応可能である。
(第3の実施形態)
図7は、第3の実施形態に係る吸着支持装置50を示す斜視図である。ここでは、上述した第1の実施形態の吸着支持装置10と同様に機能する構成要素に同一符号を付してその詳細な説明を省略する。
吸着支持装置50は、下部材14の一方の側壁部分14cを無くし、上部材18の一方の側壁部分18cを無くした構造を有する。つまり、下部材14は、もう一方の側壁部分14cの軸孔14dに挿通した1本の軸ネジ21aにより連結部材16と片持ち梁状態で連結している。また、上部材18は、もう一方の側壁部分18cの軸孔18dに挿通した1本の軸ネジ21bにより連結部材16と片持ち梁状態で連結している。
本実施形態によると、上部材18が下部材14の一方の側壁部分(存在しない)に干渉することがなく、下部材14が上部材18の一方の側壁部分(存在しない)に干渉することがないため、支持部材30の揺動可能角度を特定の方向で第1実施形態より大きくすることができる。
また、本実施形態によると、吸着支持装置50の中心軸C周りの取付角度を工夫することで、所望する方向の揺動角度を選択的に大きくすることができ、上面が水平面に対してより大きく傾斜している状態の物品も取り扱うことができる。
さらに、本実施形態によると、下部材14および上部材18の材料を少なくでき、且つ一方の側壁部分14c、18cに設けた樹脂スリーブ22、23や軸ネジ21a、21bを無くすことができるため、装置の重量を軽くすることができ、材料コストを低減することができる。
(第4の実施形態)
図8は、上述した第1の実施形態の吸着支持装置10を複数個備えた第4の実施形態に係る物品把持装置60の外観斜視図である。また、図9は、この物品把持装置60の側面図である。ここでは、第1の実施形態の吸着支持装置10を備えた場合について説明するが、第2の実施形態の吸着支持装置40や第3の実施形態の吸着支持装置50を単独で、或いは組み合わせて用いることもできる。
物品把持装置60は、偏平な略矩形ブロック状のハンド部61(ハンド)を有する。ハンド部61は、基本姿勢に配置した状態で、その下面61aが水平面と平行に配置される。ハンド部61の下面61aには、複数の吸着支持装置10が互いに平行に並べて取り付けられている。各吸着支持装置10は、その上部材18のベース部分18bをハンド部61の下面61aに締結固定することでハンド部61に固定される。つまり、複数の吸着支持装置10は、その吸着パッド12の吸着面12aがハンド部61の下面61aと平行な同一面内に配置される姿勢でハンド部61の下面61aに取り付けられている。
また、物品把持装置60は、ハンド部61を所望する位置に移動させるためのマニピュレータ200を含む。図9および図10では、マニピュレータ200のアームの一部を図示してある。マニピュレータ200は、ハンド部61を所望する位置に移動するいわゆるロボットアームである。
ハンド部61は、マニピュレータ200のアーム端部に対し、回動可能に取り付けられている。つまり、ハンド部61の互いに対向する一対の側面61bには、U字アーム64の先端をそれぞれ回動可能に接続した一対の第1回動機構62が設けられている。図9では、第1回動機構62の図示を省略してある。また、U字アーム64の基端部は、第2回動機構66を介してマニピュレータ200の端部に回動可能に接続されている。
第1回動機構62の回動軸(第3回動軸)は、ハンド部61の下面61aと平行で且つマニピュレータ200のアームの長手方向と直交する幅方向に延設されている。また、第2回動機構66の回動軸(第4回動軸)は、ハンド部61の下面61aと平行で且つ第1回動機構の回動軸と直交する方向(すなわち、アームの長手方向)に延設されている。そして、複数の吸着支持装置10を備えたハンド部61の重心が、第1回動機構62の回動軸と第2回動機構66の回動軸の交点に配置されるよう、各回動軸がレイアウトされている。
また、第1回動機構62は、ハンド部61を所望する回動位置に回動した状態で、その回動軸を固定する固定機構を有する。また、第2回動機構66も、ハンド部61を所望する回動位置に回動した状態で、その回動軸を固定する固定機構を有する。つまり、各回動機構62、66の固定機構は、ハンド部61をその下面61aが水平面に対して傾いた任意の回動位置で固定することができる。
各回動機構62、66の固定機構は、例えば、空圧ブレーキ機構や電磁多板ブレーキ機構を採用することができる。特に、固定機構には、複数の吸着支持装置10の吸着パッド12に負圧を発生させる吸引装置103に接続した空気ブレーキを用いることが好ましい。
また、ハンド部61は、その下面61a以外の面に吸着支持装置10を備えても良い。本実施形態では、マニピュレータ200から離間したハンド部61の先端面61cにも複数(本実施形態では5つ)の吸着支持装置10を取り付けた。これら複数の吸着支持装置10は、吸着面12aが先端面61cと平行な姿勢で取り付けられている。このように鉛直方向と異なる方向に延設した吸着支持装置10は、支持部材30を省略してもよく、首振り動作を不能としてもよい。
また、物品把持装置60は、複数の吸着支持装置10に対応する数の所定数の切換えバルブ101を備えている。つまり、本実施形態では、複数の吸着支持装置10は、吸着面12aに生じさせる負圧を個別にON/OFF制御できる。なお、本実施形態では、複数の吸着支持装置10は、1つの吸引装置103に接続されているものとする。
以上のように、本実施形態によると、同一面内に吸着面12aを揃えた複数の吸着支持装置10をハンド部61の下面61aに併設したため、比較的サイズの大きい物品や比較的重い物品を吸着して支持する場合であっても、各吸着パッド12の径を大きくしたり、各吸着パッド12で発生させる負圧を強くしたりする必要がなく、装置構成をコンパクトにでき、装置を軽量にできる。
また、本実施形態のように複数の吸着支持装置10を用いることで、例えば何らかの原因により1つの吸着支持装置10による吸着が不能となった場合であっても、他の吸着支持装置10によって物品を吸着保持することができるため、物品が落下する不具合を防止することができる。なお、この場合、物品に接触しない吸着支持装置10に割り当てられた切換えバルブ101を閉じて空気が漏れないようにする必要がある。
また、本実施形態によると、物品の状態に合わせてフレキシブルに姿勢変化可能な複数の吸着支持装置10を用いるため、上面が傾斜したり湾曲したりしている物品や、紙葉類の束など姿勢が変形しやすい物品であっても、確実に吸着させることができ、吊り上げ時にも吸着状態が解除され難い。
特に、本実施形態によると、第1および第2回動機構62、66によってハンド部61を水平面に対して自由に傾斜させることができるため、物品の上面が大きく傾斜している場合などには、ハンド部61を物品の上面と略平行に傾斜させることができる。この場合、物品の上面の形状に合わせて各吸着支持装置10が姿勢変化することで、あらゆる状態の物品に対して各吸着支持装置10の吸着パッド12を安定して接触させることができ、このような物品であっても確実に吸着して吊り上げることができる。
また、本実施形態によると、第1および第2回動機構62、66に設けた固定機構によってハンド部61を任意の角度に固定することができる。このため、ハンド部61を傾斜した上面に合わせて傾斜させて複数の吸着支持装置10を上面に吸着させた状態のまま、物品を移動させることができる。
また、本実施形態によると、複数の吸着支持装置10を備えたハンド部61の重心が、第1回動機構62の回動軸と第2回動機構66の回動軸の交点にレイアウトされている。このため、ハンド部61を回動させるときの回転モーメントを小さくでき、小さな駆動力によって高速に回動させることができ、消費電力を少なくできる。
図10は、上述した物品把持装置60による動作の一例を説明するための図である。この動作例では、上面の中央付近が上方に突出するよう湾曲している物品を取り扱うものとする。
この場合、物品把持装置60は、まず、ハンド部61の下面61aを水平な姿勢にして複数の吸着支持装置10の吸着パッド12を物品の上面に接触させる。このとき、各吸着支持装置10の吸着面12aには負圧を生じさせない。各吸着パッド12を物品の上面に接触させることにより、図10に示すように、各吸着支持装置10の吸着パッド12が物品の上面形状に応じた姿勢に傾き、各支持部材30も吸着パッド12の角度に応じてその姿勢を変える。
この状態で、本動作例では、各吸着支持装置10の支持部材30の姿勢変化の度合いを検出して、吸着パッド12の吸着面12aに負圧を発生させるか否かを判断する。この際、物品把持装置60の制御部は、下部材14と連結部材16との間の回動角度を検出するとともに、連結部材16と上部材18との間の回動角度を検出し、支持部材30の姿勢を判断する。なお、第2の実施形態の吸着支持装置40を用いた場合には、下部材14と上部材18との間の中心軸C方向の距離も検出して、判断材料に加える。
各部材間の回動角度を検出するためのセンサとして、例えば、ポテンショメータやエンコーダやフォトインターラプタなどが考えられるが、角度を計測できれば何でもよい。また、部材間の距離を検出するためのセンサとして、レーザ変位計やリニアエンコーダ、超音波センサなどが考えられるが、距離を計測できれば何でもよい。
物品の上面に対する吸着面12aの傾きが許容値を超えると、吸着パッド12と物品の上面との間に隙間が生じ、空気が漏れる可能性がある。このため、本動作例では、上記のように検出した支持部材30の姿勢が許容値を超えている場合には、空気漏れの危険性があることを判断し、当該吸着パッド12に負圧を発生させないように切換えバルブ101を閉じるようにした。このように、正常に機能しないことが予想される吸着支持装置10の動作を停止させることにより、吸引装置103によって他の吸着支持装置10の吸着パッド12に作用させる負圧の低下を防止できる。
また、本動作例では、上記のように複数の吸着支持装置10の吸着パッド12によって物品の上面を吸着せしめて、物品を物品把持装置60によって吊り下げた状態で、物品把持装置60の制御部が、各吸着支持装置10の支持部材30の姿勢変化を監視し、姿勢の変化量が許容値を超えた場合に動作を中止するようにした。つまり、物品を吊り下げた状態で吸着支持装置10の姿勢が大きく変化した場合には、物品の上面の変形量が予め定めた規定値より大きくなっていることが予想される。よって、この場合、物品の自重による吸着部位での破損の危険性があるため、運搬作業を中止して、物品を地面に置くようマニピュレータ200を動作させるようにした。
また、複数の物品を同時に吸着把持した場合、複数の吸着支持装置10のうち、ハンド61の縁近くにある吸着支持装置10は、その吸着面12aが物品の重心位置と大きくずれている可能性がある。この場合、物品把持装置60をそのまま上方へ引き上げると、物品の重心ズレの影響で、物品が大きく傾き、それに連動して吸着支持装置10の支持部材30も回動する。よって、本動作例では、このときの支持部材30の回動量をセンシングして、許容値を超えている場合、切換えバルブ101を閉じて負圧を解消するようにした。
以上のように、本実施形態によると、物品を吸着把持するとき、および吸着把持した物品を吊り上げて移動するとき、複数の吸着支持装置10の姿勢変化を監視して、個別に負圧をON/OFF制御するようにしたため、上面の形状が平らではない物品であっても、当該物品を安定して吸着して所望する位置へ確実に移動することができ、移動の途中で吸着状態が解除されて物品が落下する不具合を防止することができる。
上記の動作例で説明したような物品把持装置60の動作は、ソフトウェアであるプログラムに基づいて実行可能である。汎用の計算機システムが、このプログラムを予め記憶しておき、このプログラムを読み込むことにより、上述した物品把持装置60の動作が可能である。つまり、上述した動作例は、コンピュータに実行させることのできるプログラムとして、磁気ディスク(フレキシブルディスク、ハードディスクなど)、光ディスク(CD−ROM、CD−R、CD−RW、DVD−ROM、DVD±R、DVD±RW、Blu−ray(登録商標)Discなど)、半導体メモリ、又はこれに類する記録媒体に記録される。コンピュータまたは組み込みシステムが読み取り可能な記録媒体であれば、その記憶形式は何れの形態であってもよい。コンピュータは、この記録媒体からプログラムを読み込み、このプログラムに基づいてプログラムに記述されている指示をCPUで実行させれば、上述した動作を実現することができる。もちろん、コンピュータがプログラムを取得する場合又は読み込む場合はネットワークを通じて取得又は読み込んでもよい。
また、記録媒体からコンピュータや組み込みシステムにインストールされたプログラムの指示に基づきコンピュータ上で稼働しているOS(オペレーティングシステム)や、データベース管理ソフト、ネットワーク等のMW(ミドルウェア)等が本動作例を実現するための各処理の一部を実行してもよい。
さらに、本動作例に用いる記録媒体には、コンピュータあるいは組み込みシステムと独立した媒体に限らず、LANやインターネット等により伝達されたプログラムをダウンロードして記憶または一時記憶した記録媒体も含まれる。
また、記録媒体は1つに限られず、複数の媒体から本動作例における処理が実行されてもよく、媒体の構成は何れの構成であってもよい。
なお、本動作例で用いたコンピュータまたは組み込みシステムは、記録媒体に記憶されたプログラムに基づき、本動作例における各処理を実行するためのものであって、パソコン、マイコン等の1つからなる装置、複数の装置がネットワーク接続されたシステム等の何れの構成であってもよい。
また、本動作例で用いたコンピュータとは、パソコンに限らず、情報処理機器に含まれる演算処理装置、マイコン等も含み、プログラムによって本動作例における機能を実現することが可能な機器、装置を総称している。
(第5の実施形態)
図11は、第5の実施形態に係る飛行装置70を示す概略図である。
飛行装置70は、複数のプロペラ71を備えた飛行体72と、上述した第1の実施形態の吸着支持装置10と、を含む。吸着支持装置10の代りに、第2の実施形態の吸着支持装置40または第3の実施形態の吸着支持装置50を用いても良い。また、吸着支持装置10は、複数取り付けてもよい。本実施形態では、飛行体72の下端に1個の吸着支持装置10を取り付けた。
飛行体72は、プロペラ71を回転駆動させる図示しない駆動部、吸着支持装置10の吸着パッド12に負圧を発生させる吸引装置103、負圧を解消させるための加圧装置102、切換えバルブ101、駆動部、吸引装置103、加圧装置102、および切換えバルブ101に給電する図示しない給電部、および無線信号を受信する図示しない受信部などを備えている。
本実施形態の飛行装置70は、例えば、物品の荷崩れを直すため、物品に吸着して移動させることができ、作業に危険を伴う場所で遠隔操作によって物品を移動させることができる。或いは、本実施形態の飛行装置70は、玩具として用いることもでき、ビルの壁や窓に吸着して停止することもできる。
なお、第1乃至第3の実施形態の吸着支持装置10、40、50は、他の移動体に取り付けて使用することもできる。例えば、脚歩行移動体の吸盤足首関節や車輪移動体の移動体間の連結などへも実施形態の吸着支持装置10、40、50を適用可能である。
いくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
10、40、50…吸着支持装置、12…吸着パッド、12a…吸着面、13…チューブ下継手、14…下部材、16…連結部材、18…上部材、19…チューブ上継手、20…チューブ、21a、21b…軸ネジ、22、23…樹脂スリーブ、24a、24b…復帰バネ、60…物品把持装置、61…ハンド部、62…第1回動機構、66…第2回動機構、70…飛行装置、100…制御装置、101…切換えバルブ、102…加圧装置、103…吸引装置、200…マニピュレータ。

Claims (11)

  1. 吸着パッドと、
    この吸着パッドに連通して第1方向に延設され、弾性変形によって湾曲可能な吸気管と、
    この吸気管を内部に通して上記吸着パッドを上記第1方向に沿った一端に接続し、当該吸着パッドを上記第1方向と交差する方向に移動可能且つ揺動可能に支持した支持部材と、
    を有する吸着支持装置。
  2. 上記支持部材は、
    上記吸着パッドを上記一端に接続した第1部材と、
    この第1部材の上記第1方向に沿った他端に対し、上記第1方向と直交する第2方向に延設した第1回動軸を介して、回動可能且つ上記第2方向にスライド可能に連結し、上記吸気管を挿通する挿通孔を有する中間部材と、
    この中間部材を間に挟んで上記第1部材の他端側に配置され、上記第1方向および第2方向と直交する第3方向に延設した第2回動軸を介して、上記中間部材に対して回動可能且つ上記第3方向にスライド可能に連結した第2部材と、
    を有する、請求項1の吸着支持装置。
  3. 上記挿通孔は、上記吸気管の外径よりわずかに大きい内径を有し、上記吸気管を上記第1方向にスライド自在に挿通する、
    請求項2の吸着支持装置。
  4. 上記中間部材を上記第1回動軸に沿って上記第2方向へ付勢して、上記吸気管が真っ直ぐになるニュートラル位置へ当該中間部材を復帰させる第1付勢部材と、
    上記中間部材を上記第2回動軸に沿って上記第3方向へ付勢して、上記ニュートラル位置へ当該中間部材を復帰させる第2付勢部材と、をさらに有する、
    請求項3の吸着支持装置。
  5. 上記第1部材は、上記第1回動軸を上記第1方向に沿って移動可能に受け入れる、上記第1方向に延設された第1軸受孔を有し、
    上記第2部材は、上記第2回動軸を上記第1方向に沿って移動可能に受け入れる、上記第1方向に延設された第2軸受孔を有する、
    請求項2の吸着支持装置。
  6. 上記第1部材は、上記中間部材に対して、上記第1回動軸の一端に片持ち梁状態で連結し、
    上記第2部材は、上記中間部材に対して、上記第2回動軸の一端に片持ち梁状態で連結した、
    請求項2の吸着支持装置。
  7. 吸着パッドと、この吸着パッドに連通して第1方向に延設され、弾性変形によって湾曲可能な吸気管と、この吸気管を内部に通して上記吸着パッドを上記第1方向に沿った一端に接続し、当該吸着パッドを上記第1方向と交差する方向に移動可能且つ揺動可能に支持した支持部材と、を有する複数の吸着支持装置と、
    これら複数の吸着支持装置の各吸着パッドの吸着面が同一面内に配置される互いに平行な姿勢で上記複数の吸着支持装置の上記第1方向に沿った他端を固定したハンドと、
    このハンドを移動するマニピュレータと、
    を有する物品把持装置。
  8. 上記マニピュレータは、
    上記第1方向と直交する上記同一面に沿った第1回動軸を中心に上記ハンドを回動させる第1回動機構と、
    上記同一面に沿って上記第1回動軸と直交する第2回動軸を中心に上記ハンドを回動させる第2回動機構と、を有し、
    上記複数の吸着支持装置を備えた上記ハンドの重心が上記第1回動軸と上記第2回動軸の交点にある、
    請求項7の物品把持装置。
  9. 上記第1および第2回動機構は、それぞれ、上記ハンドの上記同一面が水平面に対して傾いた姿勢で固定する固定機構を有する、
    請求項7または請求項8の物品把持装置。
  10. 上記固定機構は、上記複数の吸着支持装置の上記吸着パッドに負圧を発生させる吸引装置に接続した空気ブレーキである、
    請求項9の物品把持装置。
  11. 吸着パッドと、この吸着パッドに連通して第1方向に延設され、弾性変形によって湾曲可能な吸気管と、この吸気管を内部に通して上記吸着パッドを上記第1方向に沿った一端に接続し、当該吸着パッドを上記第1方向と交差する方向に移動可能且つ揺動可能に支持した支持部材と、を有する少なくとも1つの吸着支持装置と、
    この吸着支持装置を備えた飛行体と、
    を有する飛行装置。
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