以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。以下の説明では同一の部品には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同じである。したがって、それらについての詳細な説明は繰り返さない。
図1は、本発明の実施の形態の一つにおけるMFPの外観を示す斜視図である。図2は、MFPのハードウェア構成の概要を示すブロック図である。図1および図2を参照して、画像編集装置として機能するMFP100は、メイン回路110と、原稿を読み取るための原稿読取部130と、原稿を原稿読取部130に搬送するための自動原稿搬送装置120と、原稿読取部130が原稿を読み取って出力する画像データに基づいて用紙等に画像を形成するための画像形成部140と、画像形成部140に用紙を供給するための給紙部150と、ユーザーインターフェースとしての操作パネル160とを含む。
メイン回路110は、MFP100の全体を制御するCPU111と、通信インターフェース(I/F)部112と、ROM113と、RAM114と、大容量記憶装置としてのハードディスクドライブ(HDD)115と、ファクシミリ部116と、外部記憶装置117と、を含む。CPU111は、自動原稿搬送装置120、原稿読取部130、画像形成部140、給紙部150および操作パネル160と接続され、MFP100の全体を制御する。
自動原稿搬送装置120は、原稿給紙トレイ上にセットされた複数枚の原稿を1枚ずつ自動的に原稿読取部130のプラテンガラス上に設定された所定の原稿読み取り位置まで搬送し、原稿読取部130により原稿画像が読み取られた原稿を原稿排紙トレイ上に排出する。原稿読取部130は、原稿読取位置に搬送されてきた原稿に光を照射する光源と、原稿で反射した光を受光する光電変換素子とを含み、原稿のサイズに応じた原稿画像を走査する。光電変換素子は、受光した光を電気信号である画像データに変換して、画像形成部140に出力する。給紙部150は、給紙トレイに収納された用紙を画像形成部140に搬送する。
画像形成部140は、周知の電子写真方式により画像を形成するものであって、原稿読取部130から入力される画像データにシェーディング補正などの各種のデータ処理を施した、データ処理後の画像データまたは、外部から受信された画像データに基づいて、給紙部150により搬送される用紙に画像を形成する。
ファクシミリ部116は、公衆交換電話網(PSTN)に接続され、PSTNにファクシミリデータを送信する、またはPSTNからファクシミリデータを受信する。ファクシミリ部116は、受信したファクシミリデータを、HDD115に記憶するとともに、画像形成部140でプリント可能なプリントデータに変換して、画像形成部140に出力する。これにより、画像形成部140は、ファクシミリ部116により受信されたファクシミリデータを用紙に画像を形成する。また、ファクシミリ部116は、HDD115に記憶されたデータをファクシミリデータに変換して、PSTNに接続されたファクシミリ装置に送信する。
通信I/F部112は、ネットワークにMFP100を接続するためのインターフェースである。通信I/F部112は、TCP(Transmission Control Protocol)またはFTP(File Transfer Protocol)等の通信プロトコルで、ネットワークに接続された他のコンピューターまたはデータ処理装置と通信する。なお、通信I/F部112が接続されるネットワークは、ローカルエリアネットワーク(LAN)であり、接続形態は有線または無線を問わない。またネットワークは、LANに限らず、ワイドエリアネットワーク(WAN)、公衆交換電話網(PSTN)、インターネット等であってもよい。
ROM113は、CPU111が実行するプログラム、またはそのプログラムを実行するために必要なデータを記憶する。RAM114は、CPU111がプログラムを実行する際の作業領域として用いられる。また、RAM114は、原稿読取部130から連続的に送られてくる読取画像を一時的に記憶する。
操作パネル160は、MFP100の上面に設けられる。操作パネル160は、表示部161と操作部163とを含む。表示部161は、例えば、液晶表示装置(LCD)であり、ユーザーに対する指示メニューや取得した画像データに関する情報等を表示する。なお、LCD165に代えて、画像を表示する装置であれば、例えば、有機EL(Electroluminescence)ディスプレイを用いることができる。
操作部163は、タッチパネル165と、ハードキー部167とを含む。タッチパネル165は、静電容量方式である。なお、タッチパネル165は、静電容量方式に限らず、例えば、抵抗膜方式、表面弾性波方式、赤外線方式、電磁誘導方式等の他の方式を用いることができる。
タッチパネル165は、その検出面が表示部161の上面または下面に表示部161に重畳して設けられる。ここでは、タッチパネル165の検出面のサイズと、表示部161の表示面のサイズとを同じにしている。このため、表示面の座標系と検出面の座標系は同じである。タッチパネル165は、ユーザーが、表示部161の表示面を指示する位置を検出面で検出し、検出した位置の座標をCPU111に出力する。表示面の座標系と検出面の座標系は同じなので、タッチパネル165が出力する座標を、表示面の座標に置き換えることができる。以下、ユーザーが表示部161の表示面を指示することによりタッチパネル165が検出面で検出して出力する座標を、表示面の座標ともいう。
ハードキー部167は、複数のハードキーを含む。ハードキーは、例えば接点スイッチである。タッチパネル165は、表示部161の表示面中でユーザーにより指示された位置を検出する。ユーザーがMFP100を操作する場合は直立した姿勢となる場合が多いので、表示部161の表示面、タッチパネル165の操作面およびハードキー部167は、上方を向いて配置される。ユーザーが表示部161の表示面を容易に視認することができ、ユーザーが指で操作部163を容易に指示することができるようにするためである。
外部記憶装置117は、CPU111により制御され、CD−ROM(Compact Disk Read Only Memory)118、または半導体メモリが装着される。本実施の形態においては、CPU111は、ROM113に記憶されたプログラムを実行する例を説明するが、CPU111は、外部記憶装置117を制御して、CD−ROM118からCPU111が実行するためのプログラムを読出し、読み出したプログラムをRAM102に記憶し、実行するようにしてもよい。
なお、CPU111が実行するためのプログラムを記憶する記録媒体としては、CD−ROM118に限られず、フレキシブルディスク、カセットテープ、光ディスク(MO(Magnetic Optical Disc)/MD(Mini Disc)/DVD(Digital Versatile Disc))、ICカード、光カード、マスクROM、EPROM(Erasable Programmable ROM)、EEPROM(Electrically EPROM)などの半導体メモリ等の媒体でもよい。さらに、CPU111がネットワークに接続されたコンピューターからプログラムをダウンロードしてHDD115に記憶する、または、ネットワークに接続されたコンピューターがプログラムをHDD115に書込みするようにして、HDD115に記憶されたプログラムをRAM114にロードしてCPU111で実行するようにしてもよい。ここでいうプログラムは、CPU111により直接実行可能なプログラムだけでなく、ソースプログラム、圧縮処理されたプログラム、暗号化されたプログラム等を含む。
図3は、操作パネル160の平面図である。図3を参照して、操作パネル160は、表示部161と、表示部161に重畳して設けられたタッチパネル165と、表示部161の右側および下方に、スタートキー171、BOXキー173、COPYキー175およびFAXキー177を含む複数のハードキーが配置されたハードキー部167と、を含む。
図4は、本実施の形態におけるMFPが備えるCPUが有する機能の一例を示すブロック図である。図4に示す機能は、MFP100が備えるCPU111が、ROM113、HDD115またはCD−ROM118に記憶された画像編集プログラムを実行することにより、CPU111により構成される機能である。図4を参照して、CPU111は、操作決定部31と、表示部161を制御する表示制御部33と、移動可能状態設定部35と、解除部37と、判定部39と、補助部41と、移動方向決定部43と、指示面積決定部45と、空白領域決定部47と、候補領域決定部49と、既定領域検出部51と、データの画像に付加画像を合成する合成画像生成部71と、画像形成部140を制御する画像形成制御部73と、を含む。
操作決定部31は、ユーザーの操作を受け付けるための操作画面の表示を、表示制御部33に指示し、ユーザーが操作画面に従って操作部163に入力する操作を決定する。具体的には、操作決定部31は、操作画面を識別するための画面識別情報を含む表示指示を表示制御部33に出力する。操作決定部31は、初期段階において、予め定められた操作画面の画面識別情報を含む表示指示を表示制御部33に出力する。初期段階は、例えば、MFP100に電源が投入された時、または、電力消費の少ないスリープ状態から復帰した時、等である。
表示制御部33は、操作決定部31から表示指示が入力されることに応じて、表示指示に含まれる画面識別情報で特定される操作画面をHDD115から読出し、読み出された操作画面を、表示部161に表示する。
操作決定部31は、タッチパネル165を制御する。操作決定部31は、表示制御部33に画面識別情報を出力した後に、タッチパネル165から座標が入力されることに応じて、タッチパネル165から入力される座標に基づいて、ユーザーによる操作を決定する。操作決定部31は、タッチパネル165から入力された座標に基づいて、操作画面中でユーザーにより指示された位置を特定する。具体的には、表示部161に表示されている操作画面の画像中でタッチパネル165から入力された座標によって特定される位置を、ユーザーにより指示された操作画面中の位置に変換することによって、操作を決定する。
操作決定部31は、操作画面中で特定された位置に対応する操作を決定する。例えば、操作画面が、処理の実行を指示する操作が割り当てられた実行指示ボタンを含む場合に、操作画面中でユーザーにより指示された位置がその実行指示ボタンの範囲内ならば、実行指示操作を特定する。
また、操作決定部31は、操作画面が、別の操作画面が割り当てられた遷移ボタンを含む場合に、操作画面中でユーザーにより指示された位置がその遷移ボタンの範囲内ならば、画面を遷移する操作を特定する。操作決定部31は、画面を遷移する操作を特定する場合、表示制御部33に遷移ボタンに割り当てられた操作画面の画面識別情報を含む表示指示を出力する。操作画面は、プレビュー画面を含む。プレビュー画面が割り当てられた遷移ボタンを操作画面が含む場合に、操作決定部31は、操作画面中でユーザーにより指示された位置が、プレビュー画面が割り当てられた遷移ボタンの範囲内ならば、プレビュー画面に遷移する操作を特定する。操作決定部31は、プレビュー画面に遷移する操作を特定する場合、表示制御部33にプレビュー画面の画面識別情報を含む表示指示を出力する。表示制御部33は、操作決定部31からプレビュー画面の画面識別情報を含む表示指示が入力されることに応じて、プレビュー画面を表示部161に表示する。
図5は、プレビュー画面の一例を示す図である。図5を参照して、プレビュー画面300は、プレビュー画像を表示するプレビュー領域301と、「スタンプ」の文字が表されたポップダウンボタン303と、「スタンプ設定」の文字が表されたポップアップボタン305と、遷移ボタン311〜316と、を含む。ポップアップボタン303は、スタンプ選択画面に関連付けられている。スタンプ選択画面は、ポップアップ画面であり、プレビュー画面に重畳して表示される。ポップアップボタン305は、スタンプ設定画面に関連付けられている。スタンプ設定画面は、ポップアップ画面であり、プレビュー画面に重畳して表示される。
図6は、スタンプ選択画面の一例を示す図である。図6を参照して、スタンプ選択画面330は、スタンプの文字が表されたポップアップボタン303に関連付けられたポップアップ画面である。スタンプ選択画面330は、選択ボタン331〜338と、OKの文字が表された決定ボタン339と、を含む。選択ボタン331〜338は、複数のスタンプ画像のいずれかに関連付けられている。決定ボタン339は、スタンプ画像を決定するコマンドと、スタンプ選択画面330の表示を終了するコマンドとが関連付けられている。
図7は、スタンプ設定画面の一例を示す図である。図7を参照して、スタンプ設定画面は、スタンプ画像を合成するページを設定するためのページ設定ボタン351,352と、スタンプ画像のサイズを設定するためのサイズ設定ボタン353〜355と、OKの文字が表された決定ボタン359と、を含む。ページ設定ボタン351は、スタンプ画像を合成するページを全ページに設定するコマンドが関連付けられている。ページ設定ボタン352は、スタンプ画像を合成するページを最初のページに設定するコマンドが関連付けられている。サイズ設定ボタン353は、スタンプ画像のサイズを最も大きいサイズ「大」に設定するコマンドが関連付けられている。サイズ設定ボタン355は、スタンプ画像のサイズを最も小さいサイズ「小」に設定するコマンドが関連付けられている。サイズ設定ボタン354は、スタンプ画像のサイズを最も大きいサイズより小さく、最も小さいサイズより大きいサイズ「中」に設定するコマンドが関連付けられている。決定ボタン359は、スタンプ画像を合成するページとスタンプ画像のサイズとを決定するコマンドと、スタンプ設定画面350の表示を終了するコマンドとが関連付けられている。
図4に戻って、表示制御部33は、プレビュー画像表示部53と、付加画像表示部55と、を含む。プレビュー画像表示部53は、表示部161にプレビュー画面300が表示されている状態で、処理対象に設定されているデータの画像をプレビュー画像としてプレビュー画面300のプレビュー領域301に表示する。処理対象に設定されているデータは、ユーザーにより処理対象に指定されたデータであり、原稿読取部120が原稿を読み取って出力する画像データ、HDD115に記憶されたデータを含む。HDD115に記憶されたデータは、ファクシミリ部116により受信されたファクシミリデータ、CPU111がアプリケーションプログラムを実行して生成したアプリケーションデータを含む。また、HDD115に記憶されたデータは、外部のコンピューターから受信されたデータを含む。プレビュー画像表示部53は、プレビュー画像とプレビュー画像の操作画面中の位置とを重なり判定部39および既定領域検出部51に出力する。
付加画像表示部55は、表示部161にプレビュー画面300が表示されている状態で、付加画像をプレビュー画面300に重畳して表示する。具体的には、付加画像表示部55は、スタンプ選択画面330が表示部161に表示されている状態で、操作決定部31により選択ボタン331〜338のいずれか、例えば選択ボタン331を指示する操作が決定されることに応じて、指示された選択ボタン331に関連付けられたスタンプ画像を付加画像に決定する。付加画像表示部55は、付加画像を決定した後、操作決定部31によってOKの文字が表された決定ボタン339を指示する操作が決定される場合、スタンプ選択画面330の表示を終了するとともに、付加画像を予め定められたサイズでプレビュー画面300に重畳して表示する。
また、付加画像表示部55は、スタンプ画像を表示する際に、スタンプ設定画面350が表示部161に表示されている状態で、操作決定部31によりサイズ設定ボタン353〜355のいずれか、例えばサイズ設定ボタン351を指示する操作が決定されることに応じて、指示されたサイズ設定ボタン351に関連付けられたサイズに、スタンプ画像のサイズを決定する。付加画像表示部55は、付加画像のサイズを決定した後、操作決定部31によってOKの文字が表された決定ボタン359を指示する操作が決定される場合、スタンプ設定画面350の表示を終了するとともに、付加画像を決定されたサイズでプレビュー画面300に重畳して表示する。
付加画像表示部55は、スタンプ設定画面350が表示部161に表示されている状態で、操作決定部31によりページ設定ボタン351を指示する操作が決定されることに応じて、スタンプ画像を合成するページを全ページに設定し、操作決定部31によりページ設定ボタン352を指示する操作が決定されることに応じて、スタンプ画像を合成するページを最初のページに設定する。
プレビュー画像表示部53は、スタンプ画像を合成するページが最初のページに設定される場合であって、処理対象データに含まれる複数ページのうち第2ページ以降のページの画像をプレビュー画像として表示している場合は、付加画像表示部55により付加画像が表示されることに応じて、処理対象データに含まれる複数ページのうち先頭のページの画像をプレビュー画像として表示する。
操作決定部31は、表示部161に付加画像が表示されている状態で、第1の操作を決定する。第1の操作は、付加画像を選択する操作であり、ユーザーが指またはスタイラスペンで、付加画像を指示する操作である。ここでは、第1の操作を、ユーザーが指またはスタイラスペンで、付加画像を所定時間継続して指示する操作とする。操作決定部31は、表示部161に表示されている操作画面の画像中の付加画像の範囲内の座標が、タッチパネル165から所定時間継続して入力されることに応じて、第1の操作を決定する。操作決定部31は、第1の操作を決定することに応じて第1信号を移動可能状態設定部35に出力する。
移動可能状態設定部35は、操作決定部31から第1信号が入力されることに応じて、移動可能状態に設定する。移動可能状態設定部35は、移動可能状態に設定している間、付加画像表示部55および操作決定部31に移動可能状態であることを示す状態信号を出力する。
操作決定部31は、移動可能状態に設定されている状態で、付加画像の移動先の位置を決定する第2の操作を決定する。第2の操作は、ユーザーが指またはスタイラスペンで、付加画像の移動先の位置を指示する操作である。操作決定部31は、第2の操作を決定することに応じて第2信号を解除部37に出力する。
<ドラッグアンドドロップ操作の場合>
第2の操作は、移動可能状態に設定されている間に、ユーザーが指またはスタイラスペンで指示している付加画像の指示を終了する操作である。例えば、ユーザーが指またはスタイラスペンで付加画像を所定時間指示した段階で、第1の操作が決定される。その後、指またはスタイラスペンで指示を継続しながら、換言すれば、表示部161の表示面に接触した状態を維持しながら表示部161の表示面を移動させた後、指またはスタイラスペンを表示面から離す操作を第2の操作とすることができる。操作決定部31は、移動可能状態に設定された後に、タッチパネル165から入力されていた座標が入力されなくなると、第2の操作を決定する。
<タップ操作の場合>
第2の操作は、移動可能状態に設定されている間に、ユーザーが指またはスタイラスペンで操作画面中の位置を指示する操作である。ユーザーが指またはスタイラスペンで付加画像を所定時間指示した段階で、第1の操作が決定され、移動可能状態に設定される。移動可能状態に設定された後、指またはスタイラスペンを表示部161の表示面から離し、次に指またはスタイラスペンで操作画面中の位置を指示する操作を第2の操作とすることができる。操作決定部31は、移動可能状態に設定された後に、タッチパネル165から入力されていた座標が入力されなくなり、その後、タッチパネル165から座標が入力されることに応じて、第2の操作を決定する。
なお、第1の操作および第2の操作は、上述した操作に限らず、操作画面中でユーザーが指示する位置、指示する時間等を組み合わせることによって他の操作と区別可能な操作としてもよい。以下の説明では、ドラッグアンドドロップ操作を用いて第2の操作を決定する場合を例に説明する。
解除部37は、操作決定部31から第2信号が入力されることに応じて、後述する補助部41によって禁止信号または延長信号が入力されていないことを条件に、移動可能状態を解除する。解除部37は、移動可能状態を解除することに応じて、付加画像表示部55および操作決定部31に移動可能状態を解除したことを示す状態信号を出力する。
付加画像表示部55は、付加画像移動部57を含む。付加画像移動部57は、移動可能状態に設定されている間は、付加画像をタッチパネル165が出力する座標で特定される操作画面中の位置に移動させる。また、付加画像移動部57は、操作決定部31によって第2の操作が決定されることに応じて、付加画像を表示面中の第2の操作が決定される時点でタッチパネル165が出力する座標で特定される操作画面中の位置に移動させる。付加画像表示部55は、付加画像を移動させる場合、付加画像と、移動後の付加画像の操作画面中の位置を、重なり判定部39および移動方向決定部43に出力する。
重なり判定部39は、プレビュー画像表示部53からプレビュー画像とプレビュー画像の操作画面中の位置が入力され、付加画像表示部55から付加画像と、付加画像の操作画面中の位置と、が入力される。重なり判定部39は、付加画像とプレビュー画像内の禁止領域との重なりを判定する。禁止領域は、プレビュー画像に配置される画像が表された矩形の領域を含む。換言すれば、禁止領域は、プレビュー画像の空白以外の矩形の領域を含む。重なり判定部39は、プレビュー画像を二値化し、値が「1」になる画素を含む矩形の領域を、画像が表された領域に決定する。例えば、プレビュー画像を縦方向に走査して値が「1」になる画素が少なくとも1つ存在する位置から値が「1」になる画素が存在しなくなるまでの位置との間の長さを縦方向の長さとし、プレビュー画像を横方向に走査して値が「1」になる画素が少なくとも1つ存在する位置から値が「1」になる画素が存在しなくなるまでの位置との間の長さを横方向の長さとする矩形の領域を、画像が表された矩形の領域に決定する。なお、縦方向の位置が同じで、横方向の位置が異なる複数の領域が画像が表された矩形の領域とされる場合があり、横方向の位置が同じで、縦方向の位置が異なる複数の領域が画像が表された矩形の領域とされる場合がある。
また、禁止領域は、プレビュー画像中で、画像形成部140が印字することのできない領域を含む。画像形成部140が印字することのできない領域は、プレビュー画像の端から所定の長さの領域である。また、画像形成部140が印字することのできない領域は、プレビュー画像が、複数のページを合成した画像の場合、例えば、プレビュー画像が2ページを1つに合成した画像の場合、複数のページごとに端から所定の長さの領域を含む。
重なり判定部39は、スタンプ画像を合成するページが最初のページに設定されている場合、付加画像がプレビュー画像中の禁止領域と重なるか否かを判断する。重なり判定部39は、付加画像の少なくとも一部が、禁止領域の少なくとも一部と重なる場合、両者が重なると判断する。重なり判定部39は、付加画像と禁止領域とが重なると判断する場合、補助部41に重なりが発生していることを示す重なり信号を出力する。
また、重なり判定部39は、スタンプ画像を合成するページが全ページに設定されている場合、付加画像が処理対象となるデータに含まれる複数のページそれぞれの画像中の禁止領域と重なるか否かを判断する。重なり判定部39は、複数ページごとに禁止領域を決定し、付加画像の少なくとも一部が、複数のページのいずれかの禁止領域の少なくとも一部と重なる場合、付加画像が処理対象となるデータに含まれる複数のページそれぞれの画像中の禁止領域と重なると判断する。重なり判定部39は、付加画像が複数のページそれぞれの禁止領域のいずれかと重なると判断する場合、補助部41に重なりが発生していることを示す重なり信号を出力する。
空白領域決定部47は、プレビュー画像中で画像が表されていない矩形の領域を空白領域に決定する。プレビュー画像中で画像が表されていない領域は、プレビュー画像を二値化して、値が「0」になる画素の集合として検出することができる。例えば、プレビュー画像を縦方向に走査して値が「0」になる画素が少なくとも1つ存在する位置から値が「0」になる画素が存在しなくなるまでの位置との間の長さを縦方向の長さとし、プレビュー画像を横方向に走査して値が「0」になる画素が少なくとも1つ存在する位置から値が「0」になる画素が存在しなくなるまでの位置との間の長さを横方向の長さとする矩形の領域を、空白領域に決定する。なお、縦方向の位置が同じで、横方向の位置が異なる複数の領域が空白領域とされる場合があり、横方向の位置が同じで、縦方向の位置が異なる複数の領域が空白領域とされる場合がある。空白領域決定部47は、決定された1以上空白領域それぞれのプレビュー画像中の位置を示す空白領域情報を補助部41および候補領域決定部49に出力する。なお、空白領域を、そのサイズが、付加画像のサイズよりも大きなサイズにするようにしてもよい。付加画像のサイズを異ならせることなく配置することが可能な空白の領域を空白領域とすることができる。
移動方向決定部43は、付加画像の移動方向を決定する。移動方向決定部43は、付加画像の操作画面中の位置が付加画像移動部57から入力される。移動方向決定部43は、異なる時刻における付加画像の操作画面中の位置から付加画像の移動前の位置と移動方向を決定する。具体的には、移動方向決定部43は、第1の時刻における付加画像の操作画面中の位置と、第1の時刻より後の第2の時刻における付加画像の操作画面中の位置とから第1の時刻から第2の時刻に付加画像が移動した方向を決定し、第1の時刻における付加画像の操作画面中の位置と決定した移動方向とを、候補領域決定部49に出力する。
候補領域決定部49は、空白領域決定部47から1以上の空白領域それぞれの空白領域情報が入力され、移動方向決定部43から付加画像の操作画面中の位置および移動方向が入力される。候補領域決定部49は、1以上の空白領域のうちから1つを候補領域に決定する。操作画面中で1以上の空白領域それぞれの位置を特定し、1以上の空白領域のうち付加画像の操作画面中の位置から移動方向に存在し、付加画像から最も距離の短い空白領域を候補領域に決定する。候補領域決定部49は、候補領域の空白領域情報を補助部41に出力する。
指示面積決定部45は、ユーザーの指がタッチパネル165に触れる面積を決定する。ユーザーの指がタッチパネル165に触れる面積を指示面積という。指示面積決定部45は、タッチパネル165を制御して、タッチパネル165が同時に検出する複数の座標から指示面積を決定する。指示面積決定部45は、決定された指示面積を補助部41に出力する。
既定領域検出部51は、プレビュー画像表示部53からプレビュー画像とプレビュー画像の操作画面中の位置とが入力される。既定領域検出部51は、付加画像が予め定められた既定画像の場合、プレビュー画像を解析して、プレビュー画像中で既定画像に対応する既定領域を検出する。既定画像は、合成する画像によって配置される位置が定まるスタンプ画像である。ここでは、既定画像を、印鑑またはサインの画像としている。既定領域は、スタンプ画像を配置するために画像によって定められた領域である。例えば、既定領域は、印鑑の画像であるスタンプ画像に対して押印する領域、サインの画像であるスタンプ画像に対してサインするための領域である。この場合、印鑑の画像であるスタンプ画像、またはサインの画像であるスタンプ画像に対応する領域は、その領域またはその領域の近傍に「印」、「署名」または「サイン」の等の文字列を含む場合がある。既定領域検出部51は、プレビュー画像を文字認識し、「印」、「署名」または「サイン」の文字列がプレビュー画像に含まれるか否かを判断する。既定領域検出部51は、プレビュー画像が「印」、「署名」または「サイン」の文字列を含むと判断する場合、プレビュー画像中で文字または画像が表されていない空白領域のうち、プレビュー画像中で「印」、「署名」または「サイン」の文字列が表された位置から最も近い空白領域を既定領域として検出する。また、氏名の横などの近傍に、印鑑の画像であるスタンプ画像、またはサインの画像であるスタンプ画像に対応する領域が配置される場合がある。既定領域検出部51は、プレビュー画像を文字認識し、ユーザーの氏名の文字列がプレビュー画像に含まれるか否かを判断する。既定領域検出部51は、プレビュー画像がユーザーの氏名の文字列を含むと判断する場合、プレビュー画像中で文字または画像が表されていない空白領域のうち、プレビュー画像中でユーザーの氏名の文字列が表された位置から最も近い空白領域を既定領域として検出する。既定領域検出部51は、既定領域を検出する場合、既定領域の空白領域情報を補助部41に出力する。
補助部41は、移動可能状態に設定されている間、付加画像のサイズとプレビュー画像に配置される画像とに基づいて、ユーザーによる操作を補助する。補助部41は、候補画像表示部61と、解除禁止部63と、解除延長部65と、輪郭画像表示部67と、サイズ変更部69と、を含む。
候補画像表示部61に重なり判定部39から重なり信号が入力される場合は、付加画像がプレビュー画像に配置された画像と重なる場合である。候補画像表示部61は、重なり判定部39から重なり信号が入力される場合、付加画像が画像との重なりが許可されている場合は、付加画像と形状が同じで、色が異なる1以上の候補画像を選択可能に表示部161に表示されている操作画面に重畳して表示する。候補画像の色は、プレビュー画像中で付加画像が重なる位置の色の補色または補色に近似する色であることが好ましい。これにより、付加画像がプレビュー画像中の画像と重なる場合であっても、付加画像をプレビュー画像と区別してプレビュー画像と合成することができる。
解除禁止部63は、重なり判定部39から重なり信号が入力される場合、解除部37による移動可能状態の解除を禁止するために、解除部37に禁止信号を出力する。解除禁止部63は、重なり判定部39から重なり信号が入力されている間、解除部37に禁止信号を出力する。解除部37は、操作決定部31から第2信号が入力された時点で、解除禁止部63から禁止信号が入力されている場合は、移動可能状態を解除しない。解除部37による移動可能状態の解除を禁止すると、ユーザーが付加画像から指を離す第2の操作を入力した時点で、移動可能状態が維持されるので、移動可能状態に設定するための第1の操作を入力する必要がなく、付加画像を移動させる操作を直ちに入力することができる。
解除延長部65は、重なり判定部39から重なり信号が入力されない場合、解除の延長が設定されている場合は、解除部37による移動可能状態の解除を第1の期間延長するために、解除部37に第1の延長信号を出力する。解除の延長の設定は、ユーザーがMFP100に予め設定することにより設定される。また、付加画像に、重なりを許可または不許可を示す属性を付与し、属性が重なりを不許可に設定されている場合に、解除の延長を設定するようにしてもよい。解除部37は、第1の延長信号が入力される場合、操作決定部31から第2信号が入力されてから第1の期間が経過すると、移動可能状態を解除する。移動可能状態の解除を第1の期間延長すると、ユーザーが付加画像から指を離す第2の操作を入力した時点で、付加画像の位置が決定されるとともに、移動可能状態が第1の期間だけ維持される。ユーザーが第2の操作を入力した時点における付加画像の位置が、ユーザーが所望する位置と異なる場合があるが、第2の操作を入力してから第1の期間だけ移動可能状態が維持されるので、第1の操作を入力する必要がなく、付加画像を移動させる操作を直ちに入力することができる。
解除延長部65は、指示面積決定部45から指示面積が入力される。解除延長部65は、付加画像の面積に占める指示面積の割合が所定のしきい値以上の場合に、解除部37による移動可能状態の解除を第2の期間延長するために、第2の延長信号を出力する。限定するものではないが、第2の期間は第1の期間より長くするのが好ましい。付加画像の面積に占める指示面積の割合が所定のしきい値以上の場合は、付加画像を移動させる操作をするユーザーの指で付加画像の一部が隠れてしまうため、付加画像を移動させる操作をしている間は付加画像の位置を正確に確認することができない場合がある。このため、付加画像の位置を確認するための期間として第2の期間を確保することにより、付加画像の位置を決定するための操作を容易にすることができる。
また、解除延長部65は、プレビュー画像表示部53によりプレビュー画像がページの画像の全部でなく、一部を拡大した画像として表示されている場合、解除部37による移動可能状態の解除を第2の期間延長するために、第2の延長信号を出力する。限定するものではないが、第2の期間は第1の期間より長くするのが好ましい。プレビュー画像がページの一部を拡大した画像の場合、プレビュー画像中で付加画像の位置を正確に定めることが可能である。このため、付加画像の位置を確認するための期間として第2の期間を確保することにより、付加画像の位置を決定するための操作を容易にすることができる。
輪郭画像表示部67は、空白領域決定部47から空白領域情報が入力される。輪郭画像表示部67は、空白領域情報に基づいて、1以上の空白領域それぞれの輪郭を示す画像を、プレビュー画像に重畳して表示する。これにより、ユーザーに、付加画像を配置可能な領域を通知することができる。
サイズ変更部69は、候補領域決定部49から候補領域の空白領域情報が入力される場合、付加画像のサイズと、候補領域のサイズと、付加画像と候補領域との間の距離に基づいて、付加画像のサイズを変更する。付加画像移動部57によって付加画像が移動される前の段階では、付加画像のサイズは、ユーザーにより指定されたサイズである。この場合のサイズを初期サイズという。サイズ変更部69は、付加画像が候補領域と重なる場合は、付加画像のサイズを候補領域のサイズ以下に決定する。この場合のサイズを移動後サイズという。サイズ変更部69は、初期サイズが移動後サイズより大きい場合は、付加画像のサイズを付加画像と候補領域との間の距離に比例するサイズに決定する。サイズ変更部69は、初期サイズが移動後サイズより小さい場合は、付加画像のサイズを付加画像と候補領域との間の距離に反比例するサイズに決定する。サイズ変更部69は、変更後の付加画像のサイズを付加画像表示部55に出力する。
また、サイズ変更部69は、既定領域検出部51から既定領域の空白領域情報が入力される。サイズ変更部69は、付加画像表示部55により表示される付加画像が既定領域に対応するスタンプ画像の場合、付加画像のサイズを、既定領域の空白領域情報で定まる既定領域のサイズ以下のサイズに変更する。サイズ変更部69は、変更後の付加画像のサイズを付加画像表示部55に出力する。この場合においても、付加画像のサイズを付加画像と既定領域との間の距離に比例または反比例するサイズに決定するようにしてもよい。
付加画像表示部55は、サイズ変更部69から付加画像の変更後のサイズが入力されることに応じて、付加画像のサイズをサイズ変更部69から入力されるサイズに変更し、サイズを変更した後の付加画像を表示部161に表示する。
合成画像生成部71は、操作決定部31によりプリント指示が入力されることに応じて、プレビュー画像に付加画像を合成した合成画像を生成し、生成した合成画像を画像形成制御部73に出力する。付加画像をプレビュー画像に合成する位置は、付加画像表示部55によって表示された付加画像のプレビュー画像中の位置である。画像形成制御部73は、合成画像生成部71から合成画像が入力されることに応じて、画像形成部140を制御し、合成画像を用紙に形成させる。
図8は、プレビュー画像の一例を模式的に示す図である。図8においては、文字の画像を記号○で示し、写真の画像を写真1の文字を含む矩形の領域と、写真2の文字を含む矩形の領域と、で示している。図8を参照して、プレビュー画像500は、文字の画像と、写真の画像とを含む。
図9は、プレビュー画像中の画像を示す禁止領域の一例を示す図である。図9を参照して、図8に示したプレビュー画像500は、文字の画像を含む禁止領域501と、文字の画像および写真1の画像を含む禁止領域502と、文字の画像を含む禁止領域503と、写真2の画像を含む禁止領域504と、を含む。
図10は、プレビュー画像中の印刷することのできない領域の禁止領域の一例を示す第1の図である。図10を参照して、図8に示したプレビュー画像500は、プレビュー画像500の端から所定の長さの禁止領域510を、含む。
図11は、プレビュー画像中の印刷することのできない領域の禁止領域の一例を示す第2の図である。図11を参照して、プレビュー画像600は、複数ページを合成した画像であり、第1ページの画像601と第2ページの画像603とを含む。この場合、プレビュー画像600は、プレビュー画像600の端から所定の長さの領域と、第1ページの画像601と第2ページの画像605との間の領域とを含む禁止領域605を、含む。
図12は、空白領域の枠が表示された状態のプレビュー画像の一例を示す図である。図12を参照して、プレビュー画像500に重畳して付加画像620が重畳して表示される。また、プレビュー画像500に、空白領域の枠の画像611,612,613,614が重畳して表示される。画像611,612,613,614は、付加画像620のサイズよりも大きい。
また、図12に示す付加画像620は、写真2の画像と重なるため、付加画像620が画像との重なりが許可されていない場合には、移動可能状態が設定された状態である。また、付加画像620が画像との重なりが許可されている場合には、付加画像620が写真2の画像と重なる状態で第2の操作が受け付けられると、換言すれば、付加画像620を写真2の画像と重なる状態でドロップすると、付加画像620に対応する1以上の候補画像が表示される。この場合の1以上の候補画像は、写真2の画像で付加画像620と重なる部分の色の補色または補色に類似する色である。ユーザーが候補画像のいずれかを指示すれば、指示された候補画像の色に、付加画像の色が変更され、移動可能状態が解除される。
図13は、付加画像を指で指示した状態を示す図である。図13を参照して、付加画像620をユーザーが指で指示する状態においては、付加画像620中でユーザーの指で指示された領域630がユーザーの指で見えなくなる。
図14は、本実施の形態における画像編集処理の流れの一例を示すフローチャートである。画像編集処理は、MFP100が備えるCPU111が、ROM113、HDD115またはCD−ROM118に記憶された画像編集プログラムを実行することにより、CPU111により実行される処理である。図14を参照して、CPU111は、プレビュー画面を表示する指示を受け付けたか否かを判断する(ステップS01)。プレビュー画面を表示する指示を受け付けるまで待機状態となり(ステップS01でNO)、プレビュー画面を表示する指示を受け付けたならば(ステップS01でYES)、処理をステップS02に進める。ユーザーが操作パネル160を操作して、プレビュー画面が割り当てられた遷移ボタンを指示する場合に、プレビュー画面を表示する指示を受け付ける。
次のステップS02においては、処理対象データを決定する。プレビュー画面を表示する指示を受け付けた時点で、処理対象に設定されているデータを、処理対象データに決定する。処理対象に設定されているデータは、ユーザーにより処理対象に指定されたデータであり、原稿読取部120が原稿を読み取って出力する画像データ、HDD115に記憶されたデータを含む。
次のステップS03においては、プレビュー画面を表示し、処理をステップS04に進める。ここでは、図5に示したプレビュー画面300を表示部161に表示する場合を例に説明する。プレビュー画面300は、処理対象に設定されているデータの画像が表示されるプレビュー領域301を含む。ステップS04においては、付加画像が選択されたか否かを判断する。プレビュー画面300に含まれるスタンプの文字が表されたポップダウンボタン303がユーザーにより指示され、表示部161に表示されるスタンプ選択画面330の選択ボタン331〜338のいずれかが指示されることに応じて、指示された選択ボタンに関連付けられたスタンプ画像を、付加画像として選択する。付加画像が選択されるまで待機状態となり(ステップS04でNO)、付加画像が選択されたならば(ステップS04でYES)、処理をステップS05に進める。なお、付加画像が選択されない場合に、プリント指示を受け付けた場合に、処理対象データの画像を画像形成するようにしてもよい。
ステップS05においては、付加画像のサイズを既定のサイズに決定する。付加画像のサイズを、付加画像に対して予め定められたサイズに決定する。次のステップS06においては、付加画像を表示部161に表示されたプレビュー画面300に重畳して表示し、処理をステップS07に進める。付加画像を表示するプレビュー画面300中の位置は、特に定めるものではないが、プレビュー領域301に重ねて表示するようにしてもよい。
ステップS07においては、プレビュー画像中の空白領域を決定する。空白領域は、プレビュー画像中で画像が表されていない矩形の領域である。プレビュー画像中で画像が表されていない領域は、プレビュー画像を二値化して、値が「0」になる画素の集合として検出することができる。
次のステップS08においては、付加画像が既定画像か否かをする。ステップS04において選択された付加画像が予め定められた既定画像ならば処理をステップS09に進めるが、そうでなければステップS09をスキップして処理をステップS10に進める。ここでは、ステップS04において選択された付加画像が、既定画像である印鑑の画像の場合を例に説明する。ステップS09においては、付加画像に対応する既定領域を決定し、処理をステップS10に進める。具体的には、プレビュー画像を文字認識し、「印」、「署名」、「サイン」またはユーザーの氏名の文字列をプレビュー画像から抽出し、「印」、「署名」、「サイン」またはユーザーの氏名の文字列の近傍の空白領域を既定領域に決定する。
ステップS10においては、第1の操作を受け付けたか否かを判断する。第1の操作を受け付けたならば処理をステップS18に進めるが、そうでなければ処理をステップS11に進める。第1の操作は、付加画像を所定時間継続して指示する操作である。タッチパネル165から付加画像中の座標が所定時間継続して出力される場合に、第1の操作を検出する。ステップS11においては、プリント指示を受け付けたか否かを判断する。プリント指示を受け付けたならば処理をステップS12に進めるが、そうでなければ処理をステップS14に進める。プリント指示が割り当てられたボタンが支持される場合に、プリント指示を受け付ける。例えば、ハードキー部167のスタートキー171が押下されると、プリント指示を受け付ける。ステップS12においては、プレビュー画像に付加画像を合成した合成画像を生成し、処理をステップS13に進める。ステップS13においては、画像形成部140を制御して、合成画像を用紙に形成させ、処理を終了する。
ステップS14においては、プレビュー画像を拡大または縮小する操作を受け付けたか否かを判断する。プレビュー画像を拡大または縮小する操作を受け付けたならば処理をステップS15に進めるが、そうでなければ処理をステップS16に進める。ステップS15においては、プレビュー画像を変倍し、処理をステップS10に戻す。この場合、プレビュー画像を変倍した倍率と同じ倍率で、付加画像を変倍する。
ステップS16においては、付加画像のサイズの指定を受け付けたか否かを判断する。サイズの指定を受け付けたならば処理をステップS17に進めるが、そうでなければ処理をステップS10に戻す。プレビュー画面300のポップアップボタン305が指示され、スタンプ設定画面350が表示部161に表示されている状態で、サイズ設定ボタン353〜355のいずれかが指示されることに応じて、サイズ設定ボタン353〜355内指示されたサイズ設定ボタンに対応するサイズの指定を受け付ける。ステップS17においては、付加画像のサイズを、ステップS16において指定されたサイズに変更し、処理をステップS10に戻す。
ステップS18においては、移動可能状態に設定し、処理をステップS19に進める。ステップS19においては、移動中処理を実行し、処理をステップS20に進める。移動中処理の詳細は後述するが、移動可能状態に設定されている間に実行される処理である。ステップS20においては、移動可能状態を解除し、処理をステップS10に戻す。
図15は、移動中処理の流れの一例を示すフローチャートである。移動中処理は、図14のステップS19において実行される処理である。図15を参照して、CPU111は、付加画像が既定画像か否かをする(ステップS21)。付加画像が既定画像でなれば処理をステップS22に進めるが、そうでなければステップS22をスキップして処理をステップS23に進める。ステップS22においては、付加画像よりもサイズの大きな空白領域の枠の画像をプレビュー画像に重畳して表示し、処理をステップS23に進める。これにより、付加画像を配置可能な領域をユーザーに通知することができる。
ステップS23においては、移動操作を演出したか否かを判断する。移動操作は、ユーザーが付加画像を指示した状態で、表示部161から指またはスタイラスペンを離すことなく移動させる操作である。タッチパネル165から継続して座標が入力され、座標の値が変化する場合に移動操作を演出する。移動操作を検出したならば処理をステップS24に進めるが、そうでなければ処理をステップS25に進める。ステップS24においては、移動中表示処理を実行し、処理をステップS23に戻す。
図16は、移動中表示処理の流れの一例を示すフローチャートである。移動中表示処理は、図15のステップS24において実行される処理である。図16を参照して、CPU111は、移動操作に従って付加画像を移動させ(ステップS41)、処理をステップS42に進める。
ステップS42においては、付加画像が既定画像か否かをする。付加画像が既定画像ならば処理をステップS43に進めるが、そうでなければ処理をステップS46に進める。ステップS43においては、付加画像と既定領域との間の距離を算出し、処理をステップS44に進める。ステップS44においては、付加画像のサイズを決定する。付加画像のサイズ、既定領域のサイズ、およびステップS43において算出された距離に基づいて、サイズを決定する。ユーザーにより指定された付加画像のサイズを初期サイズとし、既定領域のサイズ以下となるサイズを移動後サイズとし、移動前の距離に対して初期サイズを割り当て、距離が「0」に対して移動後サイズを割り当て、算出された距離に比例または反比例するサイズに決定する。ステップS45においては、付加画像のサイズを決定されたサイズに変更し、処理を移動中処理に戻す。これにより、付加画像が既定領域に近くなるにつれて付加画像のサイズが既定領域に納まるサイズに変更される。
ステップS46においては、付加画像の移動方向を決定する。タッチパネル165が異なる時刻に出力する2つの座標から移動方向を決定する。次のステップS47においては、画像編集処理のステップS07において決定された1以上の空白領域のうちから1つの候補領域を決定する。1以上の空白領域のうち付加画像の位置からステップS46において決定された移動方向に存在する空白領域を候補領域に決定する。なお、付加画像の位置から移動方向に複数の空白領域が位置する場合には、付加画像との間の距離が最短の空白領域を候補領域に決定すればよい。
次のステップS48においては、付加画像と候補領域との間の距離を算出し、処理をステップS49に進める。ステップS49においては、付加画像のサイズを決定する。付加画像のサイズ、候補領域のサイズ、およびステップS47において算出された距離に基づいて、サイズを決定する。ユーザーにより指定された付加画像のサイズを初期サイズとし、候補領域のサイズ以下となるサイズを移動後サイズとし、移動前の距離に対して初期サイズを割り当て、距離が「0」に対して移動後サイズを割り当て、算出された距離に比例または反比例するサイズに決定する。ステップS50においては、付加画像のサイズを決定されたサイズに変更し、処理を移動中処理に戻す。これにより、付加画像が候補領域に近くなるにつれて付加画像のサイズが候補領域に納まるサイズに変更される。なお、移動中処理のステップS22においては、付加画像のサイズより大きなサイズの空白領域の枠の画像を表示するが、ステップS47において候補領域に決定される空白領域は、付加画像のサイズより小さなサイズの空白領域である場合がある。
図15に戻って、ステップS25においては、第2の操作を検出したか否かを判断する。第2の操作は、ユーザーが指またはスタイラスペンを表示面から離す操作である。タッチパネル165から入力されていた座標が入力されなくなることに応じて、第2の操作を決定する。第2の操作を検出したならば処理をステップS26に進めるが、そうでなければ処理をステップS23に戻す。
ステップS26においては、延長時間決定処理を実行し、処理をステップS27に進める。延長時間決定処理の詳細は後述するが、延長時間を決定する処理である。ステップS27においては、付加画像が禁止領域と重なるか否かを判断する。禁止領域は、プレビュー画像に配置される画像が表された矩形の領域を含む。プレビュー画像に配置される画像が表された矩形の領域は、例えば、プレビュー画像を二値化し、値が「1」となる画素の集合を囲む矩形の領域である。また、禁止領域は、プレビュー画像中で、画像形成部140が印字することのできない領域を含む。付加画像の少なくとも一部が、禁止領域の少なくとも一部と重なる場合、両者が重なると判断する。両者が重なると判断する場合、処理をステップS28に進めるが、そうでなければ処理をステップS33に進める。
ステップS33においては、第2の操作が検出されてからステップS28において決定された延長時間が経過したか否かを判断する。延長時間が経過したならば処理を画像編集処理に戻すが、そうでなければ処理をステップS34に進める。ステップS34においては、移動操作を検出したか否かを判断する。ここでの移動操作は、ユーザーが指またはスタイラスペンで付加画像を指示しながら指またはスタイラスペンを表示部161の表示面上を移動させる操作である。タッチパネル165から付加画像内の座標が入力された後に、連続して座標が入力される場合に移動操作を検出する。移動操作を検出したならば処理をステップS24に進めるが、そうでなければ処理をステップS33に戻す。第2の操作が検出されてから延長時間が経過する前に移動操作を受け付けると、付加画像を移動させる。このため、第2の操作を入力した後に、移動可能状態が延長時間だけ維持されるので、ユーザーは、移動可能状態に設定するための第1の操作を入力することなく、移動操作を入力することができるので、操作が容易となる。
ステップS28においては、付加画像が禁止領域のうち画像と重なるか否かを判断する。付加画像が、禁止領域のうちプレビュー画像に配置される画像が表された矩形の領域と重なるか否かを判断する。付加画像が禁止領域のうち画像と重なるならば処理をステップS29に進めるが、そうでなければ処理をステップS23に戻す。ステップS29においては、付加画像に対して画像との重なりが許可されているか否かを判断する。付加画像に対して画像との重なりが許可されているならば処理をステップS30に進めるが、そうでなければ処理をステップS23に戻す。
ステップS30においては、付加画像に対応する候補画像をプレビュー画面に重畳して表示する。候補画像は、付加画像と形状が同じで、色が異なる画像である。候補画像の色は、プレビュー画像中で付加画像が重なる位置の色の補色または補色に近似する色である。次のステップS31においては、候補画像が選択されるまで待機状態となり(ステップS31でNO)、候補画像がユーザーにより選択されると(ステップS31でYES)、処理をステップS32に進める。ステップS32においては、付加画像の色を候補画像の色に変更し、処理を画像編集処理に戻す。
図17は、延長時間決定処理の流れの一例を示すフローチャートである。延長時間決定処理は、移動中処理のステップS26において実行される処理である。図17を参照して、CPU111は、指示面積を決定する(ステップS61)。指示面積は、ユーザーの指またはスタイラスペンが表示部161の表示面に触れる面積である。タッチパネル165が同時に出力する座標の集合に基づいて、指示面積を決定する。次のステップS62においては、指示面積が付加画像の面積に占める割合がしきい値T以上か否かを判断する。指示面積が付加画像の面積に占める割合がしきい値T以上ならば処理をステップS63に進めるが、そうでなければ処理をステップS64に進める。ステップS63においては、延長時間を第2の時間に決定し、処理を移動中処理に戻す。
ステップS64においては、延長時間を第1の時間に決定し、処理をステップS65に進める。ステップS65においては、プレビュー画像が拡大されているか否かを判断する。プレビュー画像が拡大されているならば処理をステップS66に進めるが、そうでなければステップS66をスキップして処理を移動中処理に戻す。ステップS66においては、延長時間を第2の時間に決定し、処理を移動中処理に戻す。
第2の時間は、第1の時間よりも長い。ユーザーは、指またはスタイラスペンを表示部161の表示面に触れながら付加画像を移動させる移動操作を入力するが、指示面積が付加画像の面積に占める割合がしきい値T以上の場合には、ユーザーの指またはユタイラスペンで付加画像の一部が隠れてしまい、移動操作を入力中に付加画像の位置を正確に判断できない場合がある。このため、第2の期間の延長時間だけ移動可能状態を維持することにより、第1の操作を入力することなく直ちに移動操作を入力することができるので、操作が容易になる。また、第2の期間を第1の期間より長い時間とすることにより、第2の操作を入力してから次に移動操作を入力するまでの期間が長くなるので、移動操作を終了してから付加画像のプレビュー画像中の位置を確認する時間を確保することができる。
また、プレビュー画像が拡大されている場合は、プレビュー画像中で付加画像の位置を正確に定めることが可能である。このため、付加画像の位置を修正するために、第1の操作を入力することなく直ちに移動操作を入力することができるので、操作が容易になる。さらに、付加画像の位置を確認するための期間として第2の期間を確保することにより、移動操作を終了してから付加画像のプレビュー画像中の位置を確認する時間を確保することができる。
なお、付加画像が禁止領域と重ならない場合は、第1の期間または第2の期間の延長期間だけ移動可能状態を維持するようにしたが、第1の期間を「0」とするようにしてもよい。この場合には、指示面積が付加画像の面積に占める割合がしきい値T以上の場合、または、プレビュー画像が拡大表示されている場合に、第2の期間の延長期間だけ移動可能状態を維持する。このため、指示面積が付加画像の面積に占める割合がしきい値T以下の場合、かつ、プレビュー画像が拡大表示されていない場合は、第2の操作が入力されると、移動可能状態が解除される。この場合には、ユーザーは、第2の操作を入力した後に、移動操作とは別の操作を直ちに入力することができる。
なお、上述した実施の形態においては、データ装置の一例としてMFP100について説明したが、図14〜図17に示した画像編集処理をMFP100に実行させる設定方法、またはその設定方法を、MFP100を制御するCPU111に実行させるための画像編集プログラムとして発明を特定することができるのは言うまでもない。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
<付記>
(1) 前記補助手段は、前記移動中表示手段により表示される前記付加画像のサイズを、前記位置検出手段により検出された位置から前記候補領域までの距離に比例したサイズに変更する、請求項10に記載の画像編集装置。
<ドラッグアンドドロップ>
(2) 前記操作決定手段は、前記位置検出手段により前記付加画像内の位置が所定時間検出されることに応じて、前記第1の操作を決定し、
前記移動可能状態で、前記位置検出手段により位置が検出されなくなることに応じて、前記第2の操作を決定する、請求項1〜12のいずれかに記載の画像編集装置。
<タップ>
(3) 前記操作決定手段は、前記移動可能状態に設定されていない状態で、前記位置検出手段により前記付加画像内の位置が検出されることに応じて、前記第1の操作を決定し、
前記移動可能状態で、前記位置検出手段により前記プレビュー画像中の位置が検出されることに応じて、前記第2の操作を決定する、請求項1〜12のいずれかに記載の画像編集装置。