JP2017050051A - 液体燃料電池システム - Google Patents

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良平 岩崎
豪士 加藤
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豪士 加藤
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Takushi Kikuchi
拓史 菊池
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Abstract

【課題】簡易かつ省スペースでマイクロバブルを液体燃料から除去できる燃料電池システムを提供すること。【解決手段】燃料電池システム2は、液体燃料が供給される燃料電池3と、燃料電池3に対して液体燃料を供給する燃料供給ライン30と、燃料電池3に供給された液体燃料の反応により生成するガス、および、未消費の液体燃料を含む排出液を燃料電池3から排出する燃料排出ライン31と、燃料排出ライン31から燃料供給ライン30へ排出液を輸送する還流ライン32と、燃料供給ライン30および還流ライン32の間に介在される気液分離器23と、燃料排出ライン31および/または気液分離器23に不活性ガスを供給する不活性ガス供給部45とを備える。【選択図】図1

Description

本発明は、液体燃料が供給される燃料電池を備える燃料電池システムに関する。
従来、車両などに搭載される燃料電池システムとして、メタノール、ジメチルエーテル、ヒドラジンなどの液体燃料を使用する固体高分子形の燃料電池を備える燃料電池システムが知られている。
このようなシステムでは、燃料電池のアノードに液体燃料が供給されるとともに、燃料電池のカソードに空気が供給されることによって、電気化学反応が生じ、起電力が発生する。例えば、液体燃料がヒドラジンである場合には、下記式(1)および(2)の電気化学反応が生じる。
(1)N+4OH→N+4HO+4e(アノードでの反応)
(2)O+2HO+4e→4OH (カソードでの反応)
また、例えば、液体燃料がメタノールである場合には、下記式(3)および(4)の電気化学反応が生じる。
(3)CHOH+6OH→CO+5HO+6e (アノードでの反応)
(4)O+HO+4e→4OH (カソードでの反応)
このような燃料電池では、未消費の液体燃料は、アノードにおいて生じるガス(N、COなど)を含んだ状態で、燃料電池から排出され、再度、燃料電池に供給される。
しかし、ガスが液体燃料中に気泡として滞留すると、アノード電極における液体燃料との接触面が気泡に覆われて、燃料電池の出力が低下するおそれがある。
そこで、液体燃料中に気泡として含まれるガスを分離するために気液分離器を備える燃料電池システムが提案されている。
例えば、液体燃料が供給される燃料電池と、燃料電池から排出される液体燃料を、燃料電池に還流させるための還流路と、還流路に介在され、液体燃料に含まれる気体を分離するための気液分離部と、気液分離部に設けられ、気液分離部内の圧力を開放するための圧力開放手段と、圧力開放手段を、燃料電池の定常運転時に間欠的に動作させるための制御手段とを備える燃料電池システムが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
このような燃料電池システムは、ガスを含む液体燃料を、気液分離器の下部に滞留させ、液体燃料中の気泡同士を合一および成長させることにより、ガス(気泡)を液体燃料から脱離させ、気液分離器の上部に開放する。一方、ガスが脱離された液体燃料は、気液分離器の下部から、再度、燃料電池に供給される。
特開2010−129305公報
しかしながら、燃料電池システムにおいて、電気化学反応により生じるガスは、液体燃料中に、マイクロバブルとして含有される場合がある。
このように液体燃料中に生じたマイクロバブルは、気泡径が小さいために気泡の上昇速度が遅く、また、液体燃料の性質によっては、マイクロバブルの表面に電気二重層が形成され、マイクロバブル同士が反発するなど気液分離器中において気泡が合一および成長し難いという不具合がある。その結果、マイクロバブルを液体燃料から脱離させるには、気液分離器における滞留時間を長くする必要や、気液分離器を大型化させる必要があるという不具合がある。
また、マイクロバブルを液体燃料から除去するため、例えば、液体燃料に消泡剤などを添加することも検討されるが、このような場合には、消泡剤の濃度管理などが要求されるため、操作が煩雑であるという不具合がある。
本発明の目的は、簡易かつ省スペースでマイクロバブルを液体燃料から除去できる燃料電池システムを提供することにある。
本発明は、
[1] 液体燃料が供給される燃料電池と、前記燃料電池に対して液体燃料を供給する燃料供給経路と、前記燃料電池に供給された液体燃料の反応により生成するガス、および、未消費の液体燃料を含む排出液を前記燃料電池から排出する燃料排出経路と、前記燃料排出経路から前記燃料供給経路へ排出液を輸送する還流経路と、前記燃料供給経路および前記還流経路の間に介在される気液分離部と、前記燃料排出経路および/または前記気液分離部に不活性ガスを供給するガス供給手段とを備えることを特徴とする、燃料電池システム、
[2] 前記ガス供給手段は、前記気液分離部において分離されたガスを、前記燃料排出経路および/または気液分離部に供給することを特徴とする、上記[1]に記載の燃料電池システム
である。
本発明の燃料電池システムによれば、燃料排出経路および/または気液分離部に不活性ガスを供給することにより、液体燃料中に含まれるマイクロバブルを不活性ガスの気泡に吸収させることができる。その結果、マイクロバブルを簡易かつ省スペースで除去することができる。
図1は、本発明の第1実施形態(不活性ガスが不活性ガスタンクから燃料排出ラインに供給される形態)に係る燃料電池システムを搭載した電動車両の概略構成図である。 図2は、本発明の第2実施形態(不活性ガスが不活性ガスタンクから気液分離器に供給される形態)に係る燃料電池システムを搭載した電動車両の概略構成図である。 図3は、本発明の第3実施形態(気液分離器において分離された不活性ガスが燃料排出ラインに供給される形態)に係る燃料電池システムを搭載した電動車両の概略構成図である。
1.燃料電池システムの全体構成(第1実施形態)
図1において、電動車両1は、燃料電池およびバッテリを選択的に動力源とするハイブリッド車両であって、燃料電池システム2を搭載している。
燃料電池システム2は、燃料電池3と、燃料給排部4と、空気給排部5と、制御部6と、動力部7とを備えている。
(1)燃料電池
燃料電池3は、液体燃料が直接供給および排出される、例えば、アニオン交換型燃料電池またはカチオン交換型燃料電池であって、電動車両1の中央下側に配置されている。
燃料電池3に供給され、また、燃料電池3から排出される液体燃料としては、例えば、メタノール、ジメチルエーテル、ヒドラジン(例えば、無水ヒドラジンや、ヒドラジン1水和物などの水加ヒドラジンなどを含む)などが挙げられる。
なお、以下において、燃料電池3に供給される液体燃料を供給液、一方、燃料電池3から排出される液体燃料(燃料電池3に供給された液体燃料の反応により生成するガス、および、未消費の液体燃料を含む)を排出液として、それぞれ区別する。
燃料電池3は、電解質層8と、電解質層8の一方側に配置されたアノード9と、電解質層8の他方側に配置されたカソード10とを有する単位セル28(燃料電池セル)が、セパレータ(図示せず)を介して複数積層されたスタック構造に形成されている。つまり、電解質層8を介してアノード9およびカソード10が対向配置されてなる単位セル28が複数積層されている。なお、図1では、積層される複数の単位セル28のうち、電動車両1の前後方向途中に配置される単位セル28だけを拡大して表わし、その他の単位セル28については簡略化して記載している。
電解質層8は、例えば、アニオン成分またはカチオン成分が移動可能な層であり、アニオン交換膜またはカチオン交換膜を用いて形成されている。
アノード9は、アノード電極11と、アノード電極11に液体燃料(供給液)を供給するための燃料供給部材12とを有している。
アノード電極11は、電解質層8の一方面に形成されている。アノード電極11の電極材料としては、例えば、触媒が担持された多孔質担体(触媒担持多孔質担体)などが挙げられる。
燃料供給部材12は、セパレータとしても兼用され、ガス不透過性の導電性部材からなる。燃料供給部材12には、その表面から凹む葛折状の溝が形成されている。そして、燃料供給部材12は、溝の形成された表面がアノード電極11に対向接触されている。これにより、アノード電極11の一方面と燃料供給部材12の他方面(溝の形成された表面)との間には、アノード電極11全体に液体燃料(供給液)を接触させるための燃料供給路13が形成される。
燃料供給路13には、液体燃料(供給液)をアノード9内に流入させるための燃料供給口15が一端側(下側)に形成され、液体燃料(排出液)をアノード9から排出するための燃料排出口14が他端側(上側)に形成されている。
カソード10は、カソード電極16と、カソード電極16に空気(酸素)を供給するための空気供給部材17とを有している。
カソード電極16は、電解質層8の他方面に形成されている。
カソード電極16の電極材料としては、例えば、アノード電極11の電極材料として例示した、触媒担持多孔質担体などが挙げられる。
空気供給部材17は、セパレータとしても兼用され、ガス不透過性の導電性部材からなる。空気供給部材17には、その表面から凹む葛折状の溝が形成されている。そして、空気供給部材17は、溝の形成された表面がカソード電極16に対向接触されている。これにより、カソード電極16の他方面と空気供給部材17の一方面(溝の形成された表面)との間には、カソード電極16全体に空気を接触させるための空気流路としての空気供給路18が形成される。
空気供給路18には、空気をカソード10内に流入させるための空気供給口19が他端側(上側)に形成され、空気をカソード10から排出するための空気排出口20が一端側(下側)に形成されている。
また、このような燃料電池3において、複数の単位セル28をそれぞれ区分する1つのセパレータは、上記燃料供給部材12および上記空気供給部材17を兼ね備える。換言すると、セパレータは、その一方側面において、燃料供給部材12として作用するとともに、他方側面において、空気供給部材17として作用する。
(2)燃料給排部
燃料給排部4は、液体燃料を貯留するための燃料タンク22と、燃料タンク22から燃料電池3(具体的には、アノード9の燃料供給路13)に対して、供給液を供給する燃料供給経路としての燃料供給ライン30と、燃料電池3(具体的には、アノード9の燃料供給路13)から排出液を排出する燃料排出経路としての燃料排出ライン31と、燃料排出ライン31から燃料供給ライン30へ排出液を輸送する還流経路としての還流ライン32とを備えている。
なお、燃料供給ライン30と燃料排出ライン31との間には、燃料電池3が介在されており、また、燃料排出ライン31と還流ライン32との間には、気液分離器23(後述)が介在されている。
燃料タンク22は、燃料電池3よりも後方、電動車両1の後側に配置されている。燃料タンク22には、液体燃料として、例えば、メタノール、ジメチルエーテル、ヒドラジンなどが貯留されている。
燃料供給ライン30は、その上流側端部が、燃料タンク22に接続されるとともに、下流側端部が、燃料電池3(具体的には、アノード9の燃料供給口15)に接続されている。
また、燃料供給ライン30の流れ方向途中において、燃料供給ライン30の下流側には、燃料供給ポンプ33が設けられ、燃料供給ライン30の上流側には、燃料供給弁34が設けられている。
燃料供給ポンプ33としては、例えば、ロータリーポンプ、ギヤポンプなどの回転式ポンプ、ピストンポンプ、ダイヤフラムポンプなどの往復式ポンプなど、公知の送液ポンプが用いられる。燃料供給ポンプ33は、コントロールユニット29(後述)に電気的に接続されている(図1の破線参照)。これにより、コントロールユニット29(後述)からの制御信号が、燃料供給ポンプ33に入力され、コントロールユニット29(後述)が、燃料供給ポンプ33の駆動および停止を制御する。
また、燃料供給弁34は、燃料供給ライン30を開閉するための弁であって、例えば、電磁弁など、公知の開閉弁が用いられる。また、燃料供給弁34は、コントロールユニット29(後述)に電気的に接続されている(図1の破線参照)。これにより、コントロールユニット29(後述)からの制御信号が、燃料供給弁34に入力され、コントロールユニット29(後述)が、燃料供給弁34の開閉を制御する。
このような燃料供給ポンプ33の駆動、および、燃料供給弁34の開閉により、燃料タンク22から、液体燃料(供給液)が、燃料電池3へ供給される。
燃料排出ライン31は、その上流側端部が、燃料電池3(具体的には、アノード9の燃料排出口14)に接続されるとともに、下流側端部が、気液分離器23に接続されている。
このような燃料排出ライン31により、排出液が燃料電池から排出され、気液分離器23に輸送される。
気液分離器23は、例えば、中空の容器からなり、その下部には、気液分離器23の内外を流通させる底部流通口24が2つ形成されている。
また、気液分離器23の上部には、気液分離器23の内外を流通させる上部流通口25が1つ形成されている。
気液分離器23は、燃料電池3よりも電動車両1の前後方向後方、かつ、電動車両1の上下方向上方において、2つの底部流通口24が、それぞれ、燃料排出ライン31および還流ライン32(後述)に接続されている。
上部流通口25には、気液分離器23で分離されたガス(気体)を排出するためのガス排出管26の上流側端部が接続されている。また、ガス排出管26の下流側端部は大気開放されており、ガス排出管26の途中には、ガス排出弁27が設けられている。
ガス排出弁27は、ガス排出管26を開放して気液分離器23内の圧力を開放するための弁であって、例えば、電磁弁など、公知の開閉弁が用いられる。ガス排出弁27は、コントロールユニット29(後述)に電気的に接続されている(図1の破線参照)。これにより、コントロールユニット29(後述)からの制御信号がガス排出弁27に入力され、コントロールユニット29(後述)が、ガス排出弁27の開閉を制御する。
還流ライン32は、その上流側端部が、気液分離器23の底部流通口24に接続されるとともに、下流側端部が、燃料供給ライン30の流れ方向途中部分(燃料供給ポンプ33と燃料供給弁34との間)に接続されている。
これにより、燃料排出ライン31内を輸送される排出液が、気液分離器23および還流ライン32を介して、燃料供給ライン30に輸送される。そして、燃料供給ライン30内において、燃料タンク22から輸送された液体燃料と混合され、供給液として、燃料電池3に戻ることにより、アノード9を循環するクローズドライン(閉流路)が形成される。
また、燃料給排部4は、燃料排出ライン31に不活性ガスを供給するガス供給手段としての不活性ガス供給部45を備えている。
不活性ガス供給部45は、不活性ガスを貯留する不活性ガスタンク49と、不活性ガスタンク49から燃料排出ライン31に不活性ガスを輸送する不活性ガス供給ライン46とを備えている。
不活性ガスタンク49は、密閉できる容器からなり、不活性ガスが貯留されている。
不活性ガスとしては、液体燃料に対して不活性であれば、特に制限されないが、例えば、アルゴンガス、窒素ガス、二酸化酸素などが挙げられ、好ましくは、窒素ガスが挙げられる。
不活性ガス供給ライン46は、その上流側端部が、不活性ガスタンク49に接続されるとともに、下流側端部が、燃料排出ライン31の流れ方向途中部分に接続されている。これにより、不活性ガスは、不活性ガスタンク49から燃料排出ライン31に輸送される。
また、不活性ガス供給ライン46は、不活性ガス供給弁47および不活性ガス供給ポンプ48を備えている。より具体的には、不活性ガス供給ライン46の流れ方向途中において、不活性ガス供給弁47および不活性ガス供給ポンプ48が設けられている。
不活性ガス供給弁47は、不活性ガス供給ライン46を開閉するための弁であって、例えば、電磁弁など、公知の開閉弁が用いられる。また、不活性ガス供給弁47は、コントロールユニット29(後述)に電気的に接続されている(図1の破線参照)。これにより、コントロールユニット29(後述)からの制御信号が、不活性ガス供給弁47に入力され、コントロールユニット29(後述)が、不活性ガス供給弁47の開閉を制御する。
不活性ガス供給ポンプ48としては、特に制限されず、公知のガスポンプが用いられる。不活性ガス供給ポンプ48は、コントロールユニット29(後述)に電気的に接続されており、コントロールユニット29(後述)からの制御信号が、不活性ガス供給ポンプ48に入力され、コントロールユニット29(後述)が、不活性ガス供給ポンプ48の駆動および停止を制御する。
(3)空気給排部
空気給排部5は、燃料電池3(カソード10)に対して空気を供給する空気供給ライン41と、カソード10から排出される空気を外部に排出するための空気排出ライン42とを備えている。
空気供給ライン41は、その一端側(上流側)が大気中に開放され、他端側(下流側)が空気供給口19に接続されている。空気供給ライン41の途中には、空気供給ポンプ43が介在されており、また、その下流側には、空気供給弁44が設けられている。
空気供給ポンプ43としては、特に制限されず、公知のガスポンプが用いられる。空気供給ポンプ43は、コントロールユニット29(後述)に電気的に接続されており、コントロールユニット29(後述)からの制御信号が、空気供給ポンプ43に入力され、コントロールユニット29(後述)が、空気供給ポンプ43の駆動および停止を制御する。
空気供給弁44は、空気供給ライン41を開閉するための弁であって、例えば、電磁弁など、公知の開閉弁が用いられる。
また、空気供給弁44は、コントロールユニット29(後述)に電気的に接続されており、コントロールユニット29(後述)からの制御信号が、空気供給弁44に入力され、コントロールユニット29(後述)が、空気供給弁44の開閉を制御する。
空気排出ライン42は、その一端側(上流側)が空気排出口20に接続され、他端側(下流側)がドレンとされる。
(4)制御部
制御部6は、コントロールユニット29を備えている。
コントロールユニット29は、電動車両1における電気的な制御を実行するユニット(例えば、ECU:Electronic Control Unit)であり、CPU、ROMおよびRAMなどを備えるマイクロコンピュータから構成されている。
制御部6では、詳しくは後述するが、例えば、燃料供給ポンプ33、空気供給ポンプ43および不活性ガス供給ポンプ48などの駆動および停止や、燃料供給弁34、ガス排出弁27、不活性ガス供給弁47および空気供給弁44などの開閉などを、適宜制御する。
(5)動力部
動力部7は、燃料電池3から出力される電気エネルギーを電動車両1の駆動力として機械エネルギーに変換するためのモータ37と、モータ37に電気的に接続されるインバータ38と、モータ37による回生エネルギーを蓄電するための動力用バッテリ40と、DC/DCコンバータ36とを備えている。
モータ37は、燃料電池3よりも前方、電動車両1の前側に配置されている。モータ37としては、例えば、三相誘導電動機、三相同期電動機など、公知の三相電動機が挙げられる。
インバータ38は、モータ37と燃料電池3との間に配置されている。インバータ38は、燃料電池3で発電された直流電力を交流電力に変換する装置であって、例えば、公知のインバータ回路が組み込まれた電力変換装置が挙げられる。また、インバータ38は、配線により、燃料電池3およびモータ37にそれぞれ電気的に接続されている。
動力用バッテリ40としては、例えば、定格電圧が100V程度のニッケル水素電池や、リチウムイオン電池など、公知の二次電池が挙げられる。また、動力用バッテリ40は、インバータ38と燃料電池3との間の配線に接続され、これにより、燃料電池3からの電力を蓄電可能、かつ、モータ37に電力を供給可能とされている。
DC/DCコンバータ36は、動力用バッテリ40と燃料電池3との間に配置されている。DC/DCコンバータ36は、燃料電池3の出力電圧を昇降圧する機能を有し、燃料電池3の電力および動力用バッテリ40の入出力電力を調整する機能を有している。
そして、DC/DCコンバータ36は、コントロールユニット29と電気的に接続されており(図1の破線参照)、これにより、コントロールユニット29から出力される出力制御信号の入力に応じて、燃料電池3の出力(出力電圧)を制御する。
また、DC/DCコンバータ36は、配線により、燃料電池3および動力用バッテリ40にそれぞれ電気的に接続されているとともに、配線の分岐により、インバータ38に電気的に接続されている。
これにより、DC/DCコンバータ36からモータ37への電力は、インバータ38において直流電力から三相交流電力に変換され、三相交流電力としてモータ37に供給される。
2.燃料電池システムによる発電
上記した燃料電池システム2では、コントロールユニット29の制御により、燃料供給弁34が開かれ、燃料供給ポンプ33が駆動されることにより、燃料タンク22に貯留される液体燃料(供給液)が、燃料供給ライン30を介して、アノード9に供給される。一方、空気供給弁44が開かれ、空気供給ポンプ43が駆動されることにより、空気が空気供給ライン41を介してカソード10に供給される。なお、燃料供給弁34は、液体燃料が所定量供給された後に閉じられる。
アノード9では、液体燃料が、アノード電極11と接触しながら燃料供給路13を通過する。一方、カソード10では、空気が、カソード電極16と接触しながら空気供給路18を通過する。
そして、各電極(アノード電極11およびカソード電極16)において電気化学反応が生じ、起電力が発生する。例えば、液体燃料がメタノールである場合には、下記式(5)〜(7)の通りとなる。
(5) CHOH+6OH→CO+5HO+6e(アノード電極11での反応)
(6) O+2HO+4e→4OH (カソード電極16での反応)
(7) CHOH+3/2O→CO+2HO (燃料電池3全体での反応)
すなわち、メタノールが供給されたアノード電極11では、メタノール(CHOH)とカソード電極16での反応で生成した水酸化物イオン(OH)とが反応して、二酸化炭素(CO)および水(HO)が生成するとともに、電子(e)が発生する(上記式(5)参照)。
アノード電極11で発生した電子(e)は、図示しない外部回路を経由してカソード電極16に到達する。つまり、この外部回路を通過する電子(e)が、電流となる。
一方、カソード電極16では、電子(e)と、外部からの供給もしくは燃料電池3での反応で生成した水(HO)と、空気供給路18を流れる空気中の酸素(O)とが反応して、水酸化物イオン(OH)が生成する(上記式(6)参照)。
そして、生成した水酸化物イオン(OH)が、電解質層8を通過してアノード電極11に到達し、上記と同様の反応(上記式(5)参照)が生じる。
また、例えば、液体燃料がヒドラジンである場合には、下記式(8)〜(10)の通りとなる。
(8) N+4OH→N+4HO+4e (アノード電極11での反応)
(9) O+2HO+4e→4OH (カソード電極16での反応)
(10) N+O→N+2HO (燃料電池3全体での反応)
このようなアノード電極11およびカソード電極16での電気化学的反応が連続的に生じることによって、燃料電池3全体として、上記式(7)または上記式(10)で表わされる反応が生じて、燃料電池3に起電力が発生する。
そして、発生した起電力が、配線を介して、DC/DCコンバータ36に送電され、動力部7では、インバータ38およびモータ37、および/または、動力用バッテリ40に送電される。そして、モータ37では、インバータ38により三相交流電力に変換された電気エネルギーが電動車両1の車輪を駆動させる機械エネルギーに変換される。一方、動力用バッテリ40では、その電力が充電される。
また、燃料給排部4では、アノード9から排出される液体燃料(燃料電池3に供給された液体燃料の反応により生成するガス、および、未消費の液体燃料を含む)が、燃料排出ライン31を通過して上流側の底部流通口24から気液分離器23に流入する。気液分離器23では、水位が上部流通口25よりも下方位置に保持される液体燃料の液溜まり39が、気液分離器23の中空部分に生じるとともに、液溜まり39に含まれるガス(気体)が液溜まり39の上方空間へ分離される。その一方で、液溜まり39の一部が、下流側の底部流通口24から還流ライン32に流出する。
還流ライン32に流出する液体燃料は、燃料供給ライン30に輸送され、燃料供給ライン30内において燃料タンク22から供給される液体燃料と混合された後、再び燃料供給口15から燃料供給路13に流入する。
このようにして、液体燃料が、クローズドライン(還流ライン32、燃料供給ライン30、燃料排出ライン31、気液分離器23および燃料供給路13)を循環する。なお、気液分離器23で分離された気体は、ガス排出弁27が開かれることにより、ガス排出管26を介して外部へ排出される。
3.マイクロバブルの除去
上記したように、燃料電池システム2では、燃料電池3のアノード9から排出される液体燃料(燃料電池3に供給された液体燃料の反応により生成するガス、および、未消費の液体燃料を含む)が、還流ライン32および燃料供給ライン30を介して、燃料電池3に還流され、再利用される。
しかし、式(5)〜(10)に示したように、燃料電池3による発電では、その発電反応においてガス(N、COなど)が生じるため、排出液には、ガスが含有される。
このガスが液体燃料中に気泡として滞留すると、アノード電極11における液体燃料との接触面が気泡に覆われて、燃料電池の出力が低下するおそれがある。そのため、上記したように、この燃料電池システム2では、液体燃料が再利用される前に、液体燃料からガスが気液分離器23によって分離される。
しかしながら、燃料電池システム2において、電気化学反応により生じるガスは、液体燃料中に、マイクロバブル(直径100μm未満の気泡)として含有される場合がある。
このように液体燃料中に生じたマイクロバブルは、気泡径が小さいために気泡の上昇速度が遅く、また、液体燃料の性質によっては、マイクロバブルの表面に電気二重層が形成され、マイクロバブル同士が反発するなど気液分離器23中において気泡が合一および成長し難いため、気液分離器23によって、分離できない場合がある。
そこで、上記の燃料電池システム2では、燃料排出ライン31に不活性ガスを供給することにより、液体燃料中に含まれるマイクロバブルを不活性ガスの気泡に吸収させ、その後、マイクロバブルを吸収した不活性ガスの気泡を気液分離器23によって分離し、除去している。
具体的には、この燃料電池システム2では、上記したように、燃料電池3の運転中には、液体燃料は、クローズドライン(還流ライン32、燃料供給ライン30、燃料排出ライン31、気液分離器23および燃料供給路13)を循環している。
このとき、コントロールユニット29の制御により、不活性ガス供給弁47が開かれ、不活性ガス供給ポンプ48が駆動される。これにより、不活性ガスタンク49に貯留される不活性ガスが、不活性ガス供給ライン46を介して、燃料排出ライン31に気泡として供給される。
供給される気泡のサイズは、マイクロバブルより大きく、具体的には、100μm以上、好ましくは、200μm以上、また、1000μm以下、好ましくは、800μm以下である。
これによって、排出液にマイクロバブルが含まれていても、燃料排出ライン31における不活性ガス供給ライン46の接続部分よりも下流側において、液体燃料中のマイクロバブルが不活性ガスの気泡に吸収される。
その後、マイクロバブルを吸収した不活性ガスの気泡は、未消費の液体燃料とともに、上流側の底部流通口24から気液分離器23に流入され、気液分離器23内において、上方空間に開放された後、ガス排出管26を介して外部へ排出される。
一方、マイクロバブルが除去された液体燃料は、還流ライン32を介して、燃料供給ライン30に輸送され、再度、燃料電池3に供給される。
4.作用効果
上記の燃料電池システム2によれば、燃料排出ライン31に不活性ガスを供給することにより、液体燃料中に含まれるマイクロバブルを不活性ガスの気泡に吸収させることができる。その結果、マイクロバブルを簡易かつ省スペースで除去することができる。
5.第2実施形態
図2は、本発明の燃料電池システムの第2実施形態を示す概略構成図である。
なお、以下の実施例において、上記した各部に対応する部材については、同一の参照符号を付し、その詳細な説明を省略する。
上記した説明では、燃料排出ライン31に不活性ガスを供給したが、気液分離器23に不活性ガスを供給することもできる。
第2実施形態では、気液分離器23の下部には、気液分離器23の内外を流通させる底部流通口24が3つ形成されており、不活性ガス供給ライン46の下流側端部が、底部流通口24の1つに接続されている。
そして、第2実施形態では、不活性ガスが、気液分離器23の底部から、直接、液溜まり39に気泡として供給される。これによって、気液分離器23内において、液体燃料中のガス(マイクロバブル)が不活性ガスの気泡に吸収される。
このような燃料電池システム2によれば、気液分離器23に不活性ガスを供給することにより、液溜まり39中に含まれるマイクロバブルを不活性ガスの気泡に吸収させることができる。その結果、マイクロバブルを簡易かつ省スペースで除去することができる。
なお、上記した説明では、不活性ガスを燃料排出ライン31または気液分離器23のいずれか一方にのみ供給しているが、例えば、不活性ガスを燃料排出ライン31および気液分離器23の両方に供給することもできる(図示せず)。
6.第3実施形態
図3は、本発明の燃料電池システムの第3実施形態を示す概略構成図である。
上記した説明では、不活性ガスを不活性ガスタンク49から不活性ガス供給ライン46を介して燃料排出ライン31および/または気液分離器23に供給したが、例えば、気液分離器23において分離された不活性ガス(N、COなど)を燃料排出ライン31に供給することもできる。
第3実施形態では、不活性ガス供給ライン46の上流側端部が、ガス排出管26の流れ方向途中部分(気液分離器23とガス排出弁27との間)に接続されており、下流側端部が、燃料排出ライン31の流れ方向途中部分に接続されている。また、不活性ガス供給ライン46の流れ方向途中には、不活性ガス供給弁47が設けられている。
また、第3実施形態では、不活性ガス供給ポンプ48は備えられておらず、燃料排出ライン31における不活性ガス供給ライン46に接続される部分が、ベンチュリー管50として形成されている。
ベンチュリー管50は、流れ方向中央部が小径となり、流れ方向両端部が大径となるように形成された管であって、燃料排出ライン31に介在されている。なお、ベンチュリー管50のサイズ(大径サイズおよび小径サイズなど)は、特に制限されず、目的および用途に応じて適宜設定される。
また、不活性ガス供給ライン46の下流側端部は、ベンチュリー管50の流れ方向中央部(小径部分)に接続される。
このようなベンチュリー管50では、液体燃料が流れ方向上流側(大径部分)から、流れ方向中央部(小径部分)に流れ、その後、流れ方向下流側(大径部分)に流れる。このとき、負圧がベンチュリー管50の流れ方向中央部(小径部分)に生じる(ベンチュリー効果)。
そのため、第3実施形態では、コントロールユニット29の制御により、不活性ガス供給弁47が開かれると、ガス排出管26を流れるガスが、ベンチュリー管50の負圧に応じて、不活性ガス供給ライン46を介して、燃料排出ライン31のベンチュリー管50に気泡として供給される。
これによって、燃料排出ライン31の下流側(不活性ガス供給ライン46の接続部分よりも下流側)において、液体燃料中のマイクロバブルが不活性ガスの気泡に吸収される。
このような燃料電池システム2によれば、燃料排出ライン31に不活性ガスを供給することにより、液体燃料中に含まれるマイクロバブルを不活性ガスの気泡に吸収させることができる。その結果、マイクロバブルを簡易かつ省スペースで除去することができる。
また、第3実施形態では、不活性ガスとして、気液分離器23で分離されたガスを用いるため、別途、不活性ガスタンク49を用意する必要がなく、省スペース化および省コスト化を図ることができる。
さらに、第3実施形態では、ベンチュリー管50で生じる負圧により、不活性ガスを液体燃料に供給するため、ポンプなどを用いる場合に比べて、省電力化および省コスト化を図ることができる。
なお、上記した説明では、気液分離器23において分離された不活性ガスを、燃料排出ライン31に供給しているが、気液分離器23に供給してもよく、また、燃料排出ライン31および気液分離器23の両方に供給してもよい(図示せず)。
また、例えば、上記した第1実施形態において、不活性ガス供給ポンプ48に代えて、ベンチュリー管50を用いることができ、また、第3実施形態において、ベンチュリー管50に代えて、不活性ガス供給ポンプ48を用いることができる。
1 電動車両
2 燃料電池システム
3 燃料電池
23 気液分離器
30 燃料供給ライン
31 燃料排出ライン
32 還流ライン
45 不活性ガス供給部

Claims (2)

  1. 液体燃料が供給される燃料電池と、
    前記燃料電池に対して液体燃料を供給する燃料供給経路と、
    前記燃料電池に供給された液体燃料の反応により生成するガス、および、未消費の液体燃料を含む排出液を前記燃料電池から排出する燃料排出経路と、
    前記燃料排出経路から前記燃料供給経路へ排出液を輸送する還流経路と、
    前記燃料供給経路および前記還流経路の間に介在される気液分離部と、
    前記燃料排出経路および/または前記気液分離部に不活性ガスを供給するガス供給手段とを備えることを特徴とする、燃料電池システム。
  2. 前記ガス供給手段は、前記気液分離部において分離されたガスを、前記燃料排出経路および/または気液分離部に供給することを特徴とする、請求項1に記載の燃料電池システム。
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