JP2017049208A - ポラリメトリsar装置および観測方法 - Google Patents

ポラリメトリsar装置および観測方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 装置規模と観測データの増加を抑えて、ポラリメトリSAR観測と移動体検出を同時に実現する。【解決手段】 送信信号を送信パルス毎にH偏波送信とV偏波送信に切り替え、H偏波アンテナとV偏波アンテナの、少なくともいずれか片方の偏波アンテナのΣ/Δアンテナが受信するΔ信号と他方の偏波アンテナが受信するΣ信号を送信パルス毎に切り替える。送信パルスに対応して、Σ/Δアンテナが受信するΔ信号と他方のアンテナが受信するΣ信号を受信した第1の観測データ列を得る。また、送信パルスに対応して、Σ/Δアンテナが受信するΣ信号を受信した第2の観測データ列を得る。第1の観測データ列と第2の観測データ列からポラリメトリ観測に用いるデータと移動体検出に用いるデータとを選別し、それぞれからポラリメトリSAR画像と移動体検出画像を生成する。【選択図】 図2

Description

本発明は、合成開口レーダ(SAR:Synthetic Aperture Radar)を使用したポラリメトリSAR装置および観測方法に関し、特に、ポラリメトリSAR観測と移動体検出観測を行うポラリメトリSAR装置および観測方法に関する。
人工衛星や航空機等の飛翔体を利用したリモートセンシングの分野では、地表の状態を撮像するためのセンサとして、マイクロ波を用いた合成開口レーダ(SAR)が使用されている。合成開口レーダは、飛翔体に搭載したアンテナの移動によるドップラー効果を活用することにより、仮想的に大きな開口を合成したアンテナとして高解像度を得ることができるレーダである。なお、センシングする対象となる「地表」には「海面」を含むものとする。
SARのデータ解析においてポラリメトリ(偏波解析)は、異なる偏波の組合せの送受信レーダ情報を用いて観測対象の特性を計測する技術である。電波の偏波は地表の状況により固有変化をして反射する。この性質を用い、偏波の異なる2つの電波で地表面を観測し、それぞれの場合の反射信号を測定して対象を詳細に識別することができる。近年、この電波の偏波情報を活用したポラリメトリSAR観測が着目されている。
ポラリメトリSAR観測ではSARから送信する電波の偏波を送信パルス毎に水平偏波(H偏波)と垂直偏波(V偏波)に交互に切り替え、地表からの反射波を受信する際には、H偏波とV偏波を同時に受信する。これにより、4種類の偏波の組合せ(H偏波送信・H偏波受信、H偏波送信・V偏波受信、V偏波送信・H偏波受信、V偏波送信・V偏波受信)の観測データを取得することができる。
つまり、H偏波を送信した際に受信するH偏波とV偏波の観測データを、それぞれH偏波送信・H偏波受信、H偏波送信・V偏波受信と表わす。そして、V偏波を送信した際に受信するH偏波とV偏波の観測データを、それぞれV偏波送信・H偏波受信、V偏波送信・V偏波受信と表わす。なお、H偏波送信・H偏波受信をH−H、H偏波送信・V偏波受信をH−V、V偏波送信・H偏波受信をV−H、V偏波送信・V偏波受信をV−Vとも表記する。
地表からの反射は表面状態の違いにより偏波の特性が変わるため、ポラリメトリSAR観測を行うことで、表面状態の違いを評価して、観測データから画像をそれぞれ生成することができる。特に、4種類の偏波組合せの内、H−VとV−Hはほぼ同じ観測データであるため、他の偏波組合せ(H−H、V−V)との3種類の観測データから生成した画像に各々、赤・青・緑の3種類を割り当てて、疑似カラーの画像を生成することができる。この疑似カラー画像によりポラリメトリSAR観測での識別能力が格段に上がっている。
このようなポラリメトリSAR観測に関する先行技術文献として特許文献1がある。特許文献1は、ターゲットに応じて鮮明な画像を再生可能なポラリメトリSARの画像処理装置の発明を開示する。特許文献1が開示する技術は、送信波の偏波面の角度Aと受信波の偏波面の角度Bを変化させることによって、ターゲットを最も鮮明に映す送信波および受信波の偏波面の角度で画像を再生するように構成している。
ここで、特許文献1等による背景技術としてのポラリメトリSAR装置の構成例および観測データの出力例を図15と図16を参照して説明する。
図15は、背景技術におけるポラリメトリSAR装置の構成を示すブロック図である。
ポラリメトリSAR装置500は、H偏波アンテナ511、V偏波アンテナ512、サーキュレータ521、522、スイッチ530、送信機540、2台の受信機551、552、制御器560、記録部570および画像処理装置580を含む構成である。
H偏波アンテナ511はH偏波の送受信を行う。V偏波アンテナ512はV偏波の送受信を行う。サーキュレータ521、522は、H偏波アンテナ511とV偏波アンテナ512に対応し、各々について送信と受信を切り替える。
送信機540は送信信号を出力する。
受信機551はH偏波アンテナ511の受信信号を受信し、受信機552はV偏波アンテナ512の受信信号を受信する。
制御器560は、送信偏波の切り替え用のPRI(Pulse Repetition Interval:パルス繰返し間隔)トリガの出力を行うと共に各機器を制御する。
スイッチ530はPRIトリガにより送信パルス毎に送信偏波を切り替える。なお、制御器560からのPRIトリガは、送信機や受信機にも供給されるが煩雑になることを避けるため、図示を省略している。
記録部570は、受信機551、552が出力するデータを観測データとして記録する。画像処理装置580は観測データからポラリメトリSAR画像を生成して出力する。
図16は、スイッチ530の動作に応じて受信機551から出力される観測データ列1と受信機552から出力される観測データ列2の組合せを示す図である。
上記の構成において、図16に示すように、受信機551からは、PRI毎にH−HとV−Hの観測データが交互に出力される(観測データ列1)。つまり、H偏波アンテナ511から送信したH偏波送信の際にH偏波アンテナ511で受信したH偏波信号のH−H、V偏波アンテナ512から送信したV偏波送信の際にH偏波アンテナ511で受信したH偏波信号のV−Hである。
そして、受信機552からは、図16に示すように、PRI毎にH−VとV−Vの観測データが交互に出力される(観測データ列2)。これは、H偏波アンテナ511から送信したH偏波送信の際にV偏波アンテナ512で受信したV偏波信号のH−V、V偏波アンテナ512から送信したV偏波送信の際にV偏波アンテナ512で受信したV偏波信号のV−Vである。
これらの観測データを記録部570で記録し、画像処理装置580において、前述のとおり、H−VまたはV−H、およびH−HとV−Vの3種類の観測データから疑似カラーSAR画像を生成する。
一方、SARによる移動体検出(MTI:Moving Target Indicator)についても、近年、研究がなされている。
移動体検出でよく使用されるのは、2台のアンテナを用いた方式である。この方式では、SARを搭載した航空機または衛星の進行方向に2台のアンテナを並べて、1台のアンテナから送信を行い、2台のアンテナで同時に受信を行う。これにより、受信された観測データはわずかな時間差観測を行ったのと同じことになり、アロングトラック干渉SAR(ATI:Along Track Interferometry)やDPCA(Displaced Phase Center Antenna)等の技術により、地表の移動体の検出やその速度を計測することができる。
図17は、背景技術における移動体検出機能を有するSAR装置の構成を示すブロック図である。
この移動体検出機能を有するポラリメトリSAR装置501は、MTIアンテナ(F)513とMTIアンテナ(A)514が航空機または衛星の進行方向に並べられている。ここで、Fは前方(Forward)に設置、Aは後方(Afterward)に設置を意味する。
その他の構成として、サーキュレータ523、送信機541、2台の受信機553、554、制御器561、記録部571および画像処理装置581を含む。
サーキュレータ523は、MTIアンテナ(F)513に対する送信と受信を切り替える。
図18は、移動体検出機能を有するSAR装置501の受信機551から出力される観測データ列1と受信機552から出力される観測データ列2の組合せを示す図である。
受信機553からは、観測データ列1として、MTIアンテナ(F)513から送信し、MTIアンテナ(F)513で受信した観測データ(F−Fと表記)がPRI毎に出力される。また、受信機554からは、観測データ列2として、MTIアンテナ(F)513から送信し、MTIアンテナ(A)514で受信した観測データ(F−Aと表記)がPRI毎に出力される。
観測データ列1および観測データ列2を記録部571で記録し、画像処理装置581で移動体検出画像を生成する。F−Fの観測データ列1から生成される観測画像データと、F−Aの観測データ列2から生成される観測画像データでは時間差があるため、移動体検出を行うことができる。
SARを用いて移動体検出を行う技術に関する先行技術文献として特許文献2がある。特許文献2は、複数の偏波を用いた合成開口レーダ(SAR)方式により高い分解能で観測するレーダ装置において、低速移動目標を検出するレーダ装置に関する発明を開示する。特許文献2では、人工の固定目標、人工の移動目標、自然の固定目標および自然の移動目標からのレーダエコーに対してアジマス圧縮処理等をして、自然の移動目標と人工の移動目標からのレーダエコーを取り出す。そして、人工の移動目標からのレーダエコーは自然の移動目標からのレーダエコーより遥かに強いことを利用して、自然の移動目標の中から人工の移動目標を検出するように構成している。
特開2008−014735号公報 特開2004−219292号公報
ポラリメトリSAR観測機能と移動体検出機能はそれぞれが異なる観測データを必要とするため、同時に実現しようとした場合、各々単独の機能のSARに比べて装置の規模と記録・処理する観測データが増加するという課題があった。
図19は、ポラリメトリSAR観測機能と移動体検出機能を同時に実現しようとした場合の背景技術におけるポラリメトリSAR装置の構成例を示すブロック図である。また、図20は、このポラリメトリSAR装置におけるスイッチの動作と観測データの組合せを示す図である。
ポラリメトリSAR観測機能と移動体検出機能を同時に実現するポラリメトリSAR装置502は、図15に示すポラリメトリSAR装置500の構成に、点線で囲った網掛部分の移動体検出機能の構成が追加されている。つまり、アンテナの枚数が2枚増加して4枚に、受信機の数も2台増加して4台になり、装置のハードウェア規模が増加している。加えて、受信機が倍増しているため、図20に示すように、発生する観測データも2倍に増加している。
また、特許文献1が開示する発明も、特許文献2が開示する発明も、ポラリメトリSAR観測機能と移動体検出機能を同時に実現しようとするものではない。
本発明は、装置の規模と記録・処理する観測データの増加を抑えて、ポラリメトリSAR観測機能と移動体検出機能を同時に実現することができるポラリメトリSAR装置および観測方法を提供する。
上記の目的を実現するために、本発明の一形態であるポラリメトリSAR装置は、合成開口レーダ(SAR:Synthetic Aperture Radar)のアンテナであって、少なくともいずれか片方が、2分割されたアンテナ面が進行方向に前後に配置されたΣ/Δアンテナである、H偏波送受信を行うH偏波アンテナとV偏波送受信を行うV偏波アンテナと、送信信号を送信パルス毎にH偏波送信とV偏波送信に切り替える第1のスイッチと、前記H偏波アンテナと前記V偏波アンテナのいずれか片方の前記Σ/Δアンテナである第1の偏波アンテナが受信する差(Δ)信号と他方の第2の偏波アンテナが受信する和(Σ)信号を前記送信パルス毎に切り替える第2のスイッチと、前記送信パルスを前記第1のスイッチと前記第2のスイッチに同期して出力する制御手段と、前記第1の偏波アンテナが受信するΔ信号と前記第2の偏波アンテナが受信するΣ信号を前記送信パルスに対応して受信し、第1の観測データ列を出力する第1の受信機と、前記第1の偏波アンテナが受信するΣ信号を前記送信パルスに対応して受信し、第2の観測データ列を出力する第2の受信機と、前記第1の観測データ列と前記第2の観測データ列からポラリメトリ観測に用いる第1のデータと移動体検出に用いる第2データとを選別し、該第1のデータからポラリメトリSAR画像を生成し、該第2のデータから移動体検出画像を生成する画像処理手段と、を含むことを特徴とする。
また、本発明の他の形態である観測方法は、合成開口レーダ(SAR:Synthetic Aperture Radar)のアンテナであって、少なくともいずれか片方が、2分割されたアンテナ面が進行方向に前後に配置されたΣ/Δアンテナである、H偏波送受信を行うH偏波アンテナとV偏波送受信を行うV偏波アンテナに、送信信号を、第1のスイッチで送信パルス毎にH偏波送信とV偏波送信に切り替えて供給し、前記H偏波アンテナと前記V偏波アンテナのいずれか片方の前記Σ/Δアンテナである第1の偏波アンテナが受信する差(Δ)信号と他方の第2の偏波アンテナが受信する和(Σ)信号を、第2のスイッチで送信パルス毎に切り替え、前記送信パルスを前記第1のスイッチと前記第2のスイッチに同期して出力し、前記第1の偏波アンテナが受信するΔ信号と前記第2の偏波アンテナが受信するΣ信号を前記送信パルスに対応して受信して第1の観測データ列を出力し、前記第1の偏波アンテナが受信するΣ信号を前記送信パルスに対応して受信して第2の観測データ列を出力し、前記第1の観測データ列と前記第2の観測データ列からポラリメトリ観測に用いる第1のデータと移動体検出に用いる第2データとを選別し、該第1のデータからポラリメトリSAR画像を生成し、該第2のデータから移動体検出画像を生成することを特徴とする。
本発明は、装置の規模と記録・処理する観測データの増加を抑えて、ポラリメトリSAR観測機能と移動体検出機能を同時に実現することができる。
本発明で使用するΣ/Δアンテナの原理構成を示す図である。 本発明の第1の実施形態のポラリメトリSAR装置の構成を示すブロック図である。 本発明の第1の実施形態のポラリメトリSAR装置の動作を示すフロー図である。 本発明の第2の実施形態のポラリメトリSAR装置の構成を示すブロック図である。 本発明の第2の実施形態のポラリメトリSAR装置の画像処理装置の構成を示すブロック図である。 本発明の第2の実施形態のポラリメトリSAR装置の動作を示すフロー図である。 本発明の第2の実施形態のポラリメトリSAR装置における観測データの組合せを示す図である。 本発明の第3の実施形態のポラリメトリSAR装置の構成を示すブロック図である。 本発明の第3の実施形態のポラリメトリSAR装置における観測データの組合せを示す図である。 本発明の第4の実施形態のポラリメトリSAR装置の構成を示すブロック図である。 本発明の第4の実施形態のポラリメトリSAR装置における観測データの組合せを示す図である。 本発明の第5の実施形態のポラリメトリSAR装置の構成を示すブロック図である。 本発明の第6の実施形態のポラリメトリSAR装置における観測データの組合せを示す図である。 本発明の第7の実施形態のポラリメトリSAR装置における観測データの組合せを示す図である。 背景技術におけるポラリメトリSAR装置の構成を示すブロック図である。 図15のポラリメトリSAR装置のスイッチの動作に応じて出力される観測データ列1と観測データ列2の組合せを示す図である。 背景技術における移動体検出機能を有するSAR装置の構成を示すブロック図である。 図17の移動体検出機能を有するSAR装置のスイッチの動作に応じて出力される観測データ列1と観測データ列2の組合せを示す図である。 ポラリメトリSAR観測機能と移動体検出機能を同時に実現しようとした場合の背景技術におけるポラリメトリSAR装置の構成例を示すブロック図である。 図19のポラリメトリSAR装置のスイッチの動作と観測データの組合せを示す図である。
ポラリメトリSAR観測のほとんどの用途が、ポラリメトリSAR画像を疑似カラー画像として出力することにある。次のような技術的特徴を考慮することにより、本発明では、装置の規模と記録・処理する観測データの増加を抑えて、ポラリメトリSAR観測機能と移動体検出機能を同時に実現するSAR装置を実現する。
上記を実現するための構成の一つとして、移動体検出のための観測データを取得する構成として、縦または横に2分割された2つのアンテナ面を有するΣ/Δアンテナを用いる。
本発明では、Σ/Δアンテナを、2分割されたアンテナ面が進行方向に前後に配置されるようにして使用する(図1の原理構成参照)。
進行方向前面のアンテナ面をアンテナ面(F)、その後方のアンテナ面をアンテナ面(A)と称する。信号の送信時は、両方のアンテナ面を用いた和信号(Σ信号=F+A)を送信し、受信に際しては、和信号(Σ信号)と差信号(Δ信号=F−A)をそれぞれ受信する。以降の説明において、和信号を単にΣまたはΣ信号、差信号を単にΔまたはΔ信号と表記することもある。
このようなΣ/Δアンテナを用いることにより、Σ送信・Σ受信(Σ−Σ)とΣ送信・Δ受信(Σ−Δ)の2種類の観測データが得られる。そして、これらの2種類の観測データの和と差を取ることで時間差観測を行った2枚の観測画像データを生成することができ、移動体検出を行うことができる。
そして、H偏波アンテナまたはV偏波アンテナの少なくともいずれか片方をΣ/Δアンテナとすればよい。
さらに、Σ/Δアンテナが受信したΔ信号と他方の偏波アンテナが受信したΣ信号の2種類の受信信号を送信パルス毎に切り替えて出力するスイッチを具備する。
例えば、V偏波アンテナをΣ/Δアンテナとした場合、受信に際して、H偏波受信Σ信号とV偏波受信Δ信号を上記のスイッチで切り替える。これにより、2回の送信パルスを1セットとして、H偏波Σ送信・H偏波Σ受信(HΣ−HΣ)、H偏波Σ送信・V偏波Σ受信(HΣ−VΣ)、V偏波Σ送信・V偏波Δ受信(VΣ−VΔ)、V偏波Σ送信・V偏波Σ受信(VΣ−VΣ)の観測データが得られる。
そして、これらの観測データをポラリメトリSAR画像生成用のデータと移動体検出画像生成用のデータとして使う。
例えば、HΣ−HΣ、HΣ−VΣ、VΣ−VΣの観測データがポラリメトリSAR画像生成用のデータとして使われる。また、VΣ−VΣ、VΣ−VΔの観測データは、それぞれがV偏波アンテナΣ信号受信データ、V偏波アンテナΔ信号受信データとして、移動体検出画像生成用のデータとして使われる。
本発明を実施するための形態について以下に図面を参照して詳細に説明する。
なお、実施の形態は例示であり、開示の装置及び方法は、以下の実施の形態の構成には限定されない。
(第1の実施形態)
本発明の第1の実施形態のポラリメトリSAR装置の構成を説明する。
図2は、本発明の第1の実施形態のポラリメトリSAR装置の構成を示すブロック図である。
第1の実施形態のポラリメトリSAR装置10は、H偏波アンテナ111、V偏波アンテナ112、第1のスイッチ121、第2のスイッチ122、第1の受信機131、第2の受信機132、制御手段140および画像処理手段150を備える。
H偏波アンテナ111とV偏波アンテナ112は、合成開口レーダ(SAR:Synthetic Aperture Radar)のアンテナであって、少なくともいずれか片方がΣ/Δアンテナである、H偏波送受信とV偏波送受信をそれぞれ行うアンテナである。
なお、Σ/Δアンテナは、上述したように、進行方向に沿って前後に分割された2枚のアンテナ(FとA)を備え、送信時はF+Aの和(Σ)信号を送信し、受信時はF+AのΣ信号およびF−Aの差(Δ)信号のそれぞれを受信するアンテナである。
第1のスイッチ121は、送信信号を送信パルス毎にH偏波送信とV偏波送信に切り替える。
第2のスイッチ122は、H偏波アンテナ111とV偏波アンテナ112のいずれか片方のΣ/Δアンテナである第1の偏波アンテナが受信する差(Δ)信号と他方の第2の偏波アンテナが受信する和(Σ)信号を前記送信パルス毎に切り替える。図2においては、V偏波アンテナ112がΣ/Δアンテナとして示されており、V偏波アンテナ112が第1の偏波アンテナでH偏波アンテナ111が第2の偏波アンテナに相当する。
制御手段140は、送信パルスを第1のスイッチ121と第2のスイッチ122に同期して出力する。
第1の受信機131は、第1の偏波アンテナ(V偏波アンテナ112)が受信するΔ信号と第2の偏波アンテナ(H偏波アンテナ111)が受信するΣ信号を送信パルスに対応して受信し、第1の観測データ列を出力する。
第2の受信機132は、第1の偏波アンテナ(V偏波アンテナ112)が受信するΣ信号を送信パルスに対応して受信し、第2の観測データ列を出力する。
画像処理手段150は、第1の観測データ列と第2の観測データ列からポラリメトリ観測に用いる第1のデータと移動体検出に用いる第2データとを選別する。そして、該第1のデータからポラリメトリSAR画像を生成し、該第2のデータから移動体検出画像を生成する。
上記のように構成された第1の実施形態のポラリメトリSAR装置の動作を説明する。
図3は、本発明の第1の実施形態のポラリメトリSAR装置の動作を示すフロー図である。
合成開口レーダ(SAR)のアンテナであって、H偏波送受信を行うH偏波アンテナとV偏波送受信を行うV偏波アンテナに、送信信号を、第1のスイッチで送信パルス毎にH偏波送信とV偏波送信に切り替えて供給する(S101)。ここで、H偏波アンテナとV偏波アンテナの少なくともいずれか片方が、2分割されたアンテナ面が進行方向に前後に配置されたΣ/Δアンテナである。
H偏波アンテナとV偏波アンテナのいずれか片方のΣ/Δアンテナである第1の偏波アンテナが受信する差(Δ)信号と他方の第2の偏波アンテナが受信する和(Σ)信号を、第2のスイッチで送信パルス毎に切り替える(S102)。
送信パルスを第1のスイッチと第2のスイッチに同期して出力する(S103)。
第1の偏波アンテナ(Σ/Δアンテナ)が受信するΔ信号と第2の偏波アンテナが受信するΣ信号を送信パルスに対応して受信して第1の観測データ列を出力する(S104)。
第1の偏波アンテナ(Σ/Δアンテナ)が受信するΣ信号を送信パルスに対応して受信して第2の観測データ列を出力する(S105)。
第1の観測データ列と第2の観測データ列からポラリメトリ観測に用いる第1のデータと移動体検出に用いる第2のデータとを選別する(S106)。
第1のデータからポラリメトリSAR画像を生成し、第2のデータから移動体検出画像を生成する(S107)。
このように、本実施形態では、Σ/Δアンテナである第1の偏波アンテナが受信するΔ信号と第2の偏波アンテナが受信するΣ信号を、第2のスイッチで送信パルス毎に切り替えて第1の観測データ列を得る構成になっている。また、第2の観測データ列は、第1の偏波アンテナ(Σ/Δアンテナ)が受信するΣ信号を送信パルスに対応して得る構成になっている。
例えば、V偏波アンテナをΣ/Δアンテナである第1の偏波アンテナとし、H偏波アンテナを第2の偏波アンテナとした場合、次の観測データ列を得る。
第1の観測データ列としてH偏波Σ送信・H偏波Σ受信データ(HΣ−HΣ)とV偏波Σ送信・V偏波Δ受信データ(VΣ−VΔ)を得る。また、第2の観測データ列としてH偏波Σ送信・V偏波Σ受信データ(HΣ−VΣ)とV偏波Σ送信・V偏波Σ受信データ(VΣ−VΣ)を得る。
これらの取得データから、HΣ−HΣ、HΣ−VΣ、VΣ−VΣを選別してポラリメトリSAR画像を生成することができる。また、VΣ−VΣ、VΣ−VΔを選別して、それぞれがV偏波アンテナΣ信号受信データ、V偏波アンテナΔ信号受信データとして、移動体検出画像を生成することができる。
また、H偏波アンテナを第1の偏波アンテナとし、V偏波アンテナを第2の偏波アンテナとした場合でも、同様にポラリメトリSAR観測データと移動体検出観測データを得ることができる。
この場合は、第1の観測データ列としてV偏波Σ送信・V偏波Σ受信データ(VΣ−VΣ)とH偏波Σ送信・H偏波Δ受信データ(HΣ−HΔ)を得る。また、第2の観測データ列としてV偏波Σ送信・H偏波Σ受信データ(VΣ−HΣ)とH偏波Σ送信・H偏波Σ受信データ(HΣ−HΣ)を得る。
これらの取得データから、VΣ−VΣ、VΣ−HΣ、HΣ−HΣを選別してポラリメトリSAR画像を生成することができる。また、HΣ−HΣ、HΣ−HΔを選別して、それぞれがH偏波アンテナΣ信号受信データ、H偏波アンテナΔ信号受信データとして、移動体検出画像を生成することができる。
このように、本実施形態ではH偏波アンテナとV偏波アンテナの少なくともいずれか片方をΣ/Δアンテナとすることで、ポラリメトリSAR観測に必要なデータと移動体検出に必要なデータの両方を取得することができる。そのために必要な追加構成としては、Σ/Δアンテナが受信するΔ信号と他方のアンテナが受信するΣ信号を切り替えるスイッチを設ける程度でよい。取得したポラリメトリSAR観測に必要なデータと移動体検出に必要なデータは適宜選別して使用されるので、ポラリメトリSAR観測と移動体検出観測を同時に実施する場合であっても、全体の観測データ量が増加することはない。そのため、図19に示した構成と比べて、アンテナ数や受信機数の増加を抑え、しかも観測データの増加も抑えることができる。
以上に説明したように、本実施形態では、装置の規模と記録・処理する観測データの増加を抑えて、ポラリメトリSAR観測機能と移動体検出機能を同時に実現することができる。
(第2の実施形態)
次に、本発明の第2の実施形態を説明する。
図4は、本発明の第2の実施形態のポラリメトリSAR装置の構成を示すブロック図である。
第2の実施形態のポラリメトリSAR装置20は、H偏波アンテナ211とV偏波アンテナ212、スイッチ221、スイッチ222、受信機231、受信機232、送信機240を備える。更に、ポラリメトリSAR装置20は、制御部250、画像処理装置260、記録部270およびサーキュレータ281を備える。
H偏波アンテナ211とV偏波アンテナ212は、H偏波送受信とV偏波送受信をそれぞれ行う合成開口レーダ(SAR)のアンテナであって、本実施形態ではV偏波アンテナ212をΣ/Δアンテナとしている。
なお、Σ/Δアンテナは、前述したように、進行方向に沿って前後に分割された2枚のアンテナ(FとA)を備え、送信時はF+AのΣ信号を送信し、受信時はF+AのΣ信号およびF−AのΔ信号のそれぞれを受信するアンテナである。
スイッチ221は、送信機240が出力する送信信号をPRIトリガにより送信パルス毎にH偏波送信とV偏波送信に切り替える。
スイッチ222は、Σ/ΔアンテナであるV偏波アンテナ212が受信するΔ信号とH偏波アンテナ211が受信するΣ信号をPRIトリガにより送信パルス毎に切り替える。
サーキュレータ281は、各アンテナに対する信号の送信と受信を切り替える。
制御部250は、送信偏波の切り替え用のPRIトリガの出力を行うと共に各機器を制御する。制御部250は、PRIトリガをスイッチ221とスイッチ222に同期して出力する。なお、制御部250からのPRIトリガは、送信機240や受信機231、232にも供給されるが煩雑になることを避けるため、図示を省略している。
さらに、制御部250は、スイッチ221が出力する送信偏波種別とスイッチ222が出力する受信偏波種別が同一になるように制御する。つまり、スイッチ221でH偏波が送信されるときにはスイッチ222でH偏波が受信されるように、また、スイッチ221でV偏波が送信されるときにはスイッチ222でV偏波が受信されるように制御する。
記録部270は、受信した観測データを記録すると同時に画像処理部260に転送する。
画像処理装置260の構成を図5に示す。
図5は、ポラリメトリSAR装置20の画像処理装置260の構成を示すブロック図である。
画像処理装置260は、分離処理261、ポラリメトリSAR画像処理262および移動体検出処理263を行う3つの機能部で構成されている。分離処理261では、後述する組み合わせの観測データを含む観測データ列1と観測データ列2を入力し、ポラリメトリ観測データ列と移動体検出(MTI)観測データ列に振り分ける。ポラリメトリSAR画像処理262では、振り分けられたポラリメトリ観測データ列に基づいてポラリメトリSAR画像を生成する。そして、移動体検出処理263では、振り分けられたMTI観測データ列に基づいて移動体検出画像を生成する。
上記の構成で、ポラリメトリSAR装置20は次のように動作する。
図6は、第2の実施形態のポラリメトリSAR装置の動作を示すフロー図である。
送信機240で発生した送信信号は、スイッチ221で送信パルス毎にH偏波送信とV偏波送信が切り替えられ、対応するサーキュレータ281を通してH偏波アンテナ211とV偏波アンテナ(Σ/Δアンテナ)212から交互に送信される(S201)。
地表からの反射信号は2台のアンテナで、H偏波アンテナ211によりH偏波のΣ信号(HΣ)が、V偏波アンテナ(Σ/Δアンテナ)212によりV偏波のΣ信号(VΣ)とV偏波のΔ信号(VΔ)、の計3種類の信号として受信される。
このうち、HΣとVΔはスイッチ222で送信パルス毎に切り替えられて受信機231で受信される(S202)。そして、VΣは送信パルス毎にそのまま受信機232で受信される(S203)。
このとき、制御部250は、PRIトリガをスイッチ221とスイッチ222に同期して出力し、かつ、スイッチ221が出力する送信偏波種別とスイッチ222が出力する受信偏波種別が同一になるように制御する(S204)。
受信した信号は、受信機231、受信機232でデジタル化され、それぞれ観測データ列1、観測データ列2として出力される(S205)。
観測データ列1、観測データ列2を記録部270に入力し、記録部270で記録する。記録された観測データ列1、観測データ列2を画像処理装置260に転送する(S206)。
画像処理装置260では、前述した分離処理261により、入力した観測データ列1、観測データ列2からポラリメトリ観測に用いるポラリメトリ観測データ列と移動体検出(MTI)に用いるMTI観測データ列とに振り分ける(S207)。
振り分けられたポラリメトリ観測データ列に基づいてポラリメトリSAR画像処理262でポラリメトリSAR画像を生成し、振り分けられたMTI観測データ列に基づいて移動体検出処理263で移動体検出画像を生成する(S207)。
次に、ポラリメトリSAR装置20における観測データについて説明する。
図7は、第2の実施形態のポラリメトリSAR装置における観測データの組合せを示す図である。
図7の上段は、受信機231から出力される観測データ列1と受信機232から出力される観測データ列2のデータ内容を、PRIトリガによる送信パルス毎のスイッチ221とスイッチ222の切り替え状態と対応させて示している。なお、本図において、スイッチ221はスイッチ1、スイッチ222はスイッチ2として示されている。
また、図7の中段および下段は、入力した観測データ列1と観測データ列2が画像処理装置260の分離処理261により振り分けられた、ポラリメトリ観測データ列(中段)とMTI観測データ列(下段)の内容をそれぞれ示している。
図7の上段に示した観測データ列1と観測データ列2は次のように構成される。
まず、スイッチ1でPRIトリガ毎(送信パルス毎)に送信偏波がH偏波とV偏波に交互に切り替えられる。送信時の信号はアンテナの全面から送出されるので、何れの場合もΣ信号である。
また、スイッチ2ではPRIトリガ毎(送信パルス毎)に受信偏波がH偏波とV偏波に交互に切り替えられる。この偏波種別の切り替えは、スイッチ1による切り替えの送信偏波種別と同一になるように制御される。スイッチ2には、H偏波アンテナ211の受信信号HΣとV偏波アンテナ(Σ/Δアンテナ)212の受信信号VΔが入力し、PRIトリガ毎に切り替えられて受信機231に入力する。これは、観測データ列1として出力される。
また、V偏波アンテナ(Σ/Δアンテナ)212の受信信号VΣは、PRIトリガ毎にそのまま受信機232に入力する。これは、観測データ列2として出力される。
したがって、PRIトリガ毎に次のようなデータが観測データとして得られる。
PRI#1では、スイッチ1、スイッチ2は、それぞれHΣ送信、HΣ受信になっているので、観測データ列1ではHΣ送信・HΣ受信(HΣ−HΣ)が、観測データ列2ではHΣ送信・VΣ受信(HΣ−VΣ)が得られる。
PRI#2では、スイッチ1、スイッチ2は、それぞれVΣ送信、VΔ受信になっているので、観測データ列1ではVΣ送信・VΔ受信(VΣ−VΔ)が、観測データ列2ではVΣ送信・VΣ受信(VΣ−VΣ)が得られる。
そして、この2つの送信パルスを1セットとした上記の観測データが繰り返し受信される。つまり、観測データ列1ではHΣ−HΣとVΣ−VΔが交互に出現し、観測データ列2ではHΣ−VΣとVΣ−VΣが交互に出現する。
次に、上記の観測データ列1と観測データ列2が画像処理装置260の分離処理261により、ポラリメトリ観測データとMTI観測データに振り分けられる。それぞれの観測データは次のように構成される。
まず、図7中段のポラリメトリ観測データとしては、観測データ列1のHΣ−HΣと観測データ列2のHΣ−VΣ、VΣ−VΣが使われる。そして、観測データ列1のVΣ−VΔは使われない。
また、図7下段のMTI観測データとしては、観測データ列1のVΣ−VΔと観測データ列2のVΣ−VΣが使われる。そして、観測データ列1のHΣ−HΣと観測データ列2のHΣ−VΣは使われない。
ポラリメトリ観測データのHΣ−HΣ、HΣ−VΣ、VΣ−VΣは、ポラリメトリSAR画像処理262により処理されてポラリメトリSAR画像となる。
MTI観測データのVΣ−VΔ、VΣ−VΣは、それぞれがV偏波アンテナΔ信号受信データ、V偏波アンテナΣ信号受信データとして、移動体検出処理263により処理されて移動体検出画像となる。
このように、本実施形態では、V偏波アンテナ212をΣ/Δアンテナとし、スイッチ222でH偏波アンテナ211の受信Σ信号とV偏波アンテナの受信Δ信号を送信パルス毎に切り替えて観測データ列1を得るように構成した。また、V偏波アンテナの受信Σ信号は送信パルス毎にそのまま観測データ列2を得るように構成した。また、本実施形態では、スイッチ221で切り替える送信信号の偏波種別とスイッチ222で切り替える受信信号の偏波種別が同一になるように制御している。その結果、HΣ−HΣ、VΣ−VΔ、HΣ−VΣ、VΣ−VΣの4種類の観測データを得ることができる。
これらの観測データはポラリメトリ観測データ(HΣ−HΣ、HΣ−VΣ、VΣ−VΣ)とMTI観測データ(VΣ−VΔ、VΣ−VΣ)に振り分けられて、それぞれポラリメトリSAR画像と移動体検出画像が生成される。
図4乃至7は、V偏波アンテナをΣ/Δアンテナとして説明したが、本実施形態はH偏波アンテナをΣ/Δアンテナとした場合でも同じ効果が得られる。
その場合は、観測データ列1としてVΣ−VΣ、HΣ−HΔが得られ、観測データ列2としてVΣ−HΣ、HΣ−HΣが得られる。そして、VΣ−VΣ、VΣ−HΣ、HΣ−HΣを選別してポラリメトリ観測データとし、また、HΣ−HΣ、HΣ−HΔを選別して、それぞれをH偏波アンテナΣ信号受信データ、H偏波アンテナΔ信号受信データとして、MTI観測データとすれば良い。
なお、上記の説明では、H偏波送信とV偏波送信の切り替えを行うスイッチ221を送信機240の外部に設置する形態とした。しかし、送信機240の中に偏波切り替えスイッチを含めて、高出力増幅を行う前に送信偏波の切り替えを行い、切り替え後の送信偏波の各々の高出力増幅を行うように構成してもよい。この場合、制御部250からのPRIトリガは送信機240に供給される。
また、ポラリメトリSAR装置の一部として構成される画像処理装置260は、観測データ列1と観測データ列2が供給される限りにおいて、他の装置から切り離して地上に設置するように構成しても良い。
このように、本実施形態ではH偏波アンテナまたはV偏波アンテナをΣ/Δアンテナとすることで、ポラリメトリSAR観測に必要なデータと移動体検出に必要なデータの両方を取得することができる。そのために必要な追加構成としては、Σ/Δアンテナが受信するΔ信号と他方のアンテナが受信するΣ信号を切り替えるスイッチを設ける程度でよい。取得したポラリメトリSAR観測に必要なデータと移動体検出に必要なデータは画像処理装置の分離処理により選別されるので、ポラリメトリSAR観測と移動体検出観測を同時に実施する場合であっても、全体の観測データ量が増加することはない。そのため、図19に示した構成と比べて、アンテナ数や受信機数の増加を抑え、しかも観測データの増加も抑えることができる。
以上に説明したように、本実施形態では、装置の規模と記録・処理する観測データの増加を抑えて、ポラリメトリSAR観測機能と移動体検出機能を同時に実現することができる。
(第3の実施形態)
次に、本発明の第3の実施形態を説明する。
図8は、本発明の第3の実施形態のポラリメトリSAR装置の構成を示すブロック図である。
第3の実施形態のポラリメトリSAR装置30は、図4に示した第2の実施形態のポラリメトリSAR装置20において、H偏波アンテナもΣ/Δアンテナとした構成になっている。つまり、H偏波アンテナ311とV偏波アンテナ312の両方をΣ/Δアンテナとして構成されている。
本実施形態では、受信信号としてH偏波受信Σ信号(HΣ)、H偏波受信Δ信号(HΔ)、V偏波受信Σ信号(VΣ)、V偏波受信Δ信号(VΔ)の4種類の信号が得られる。
その他の構成は、図4に示した第2の実施形態のポラリメトリSAR装置20の構成と同じである。ただし、スイッチ222は、V偏波アンテナ312の受信Σ信号(VΣ)とH偏波アンテナ311の受信Δ信号(HΔ)を切り替えて、受信機232に観測データを供給するように構成されている。そして、H偏波アンテナ311の受信Σ信号(HΣ)は受信機231に供給されるように構成されている。
なお、本実施形態では、V偏波受信Δ信号(VΔ)を使わないように構成する。
以上のように構成することで、図9に示す観測データの組合せが得られる。
図9の上段に示した観測データ列1と観測データ列2は次のように構成される。
なお、図9におけるスイッチ1とスイッチ2は、それぞれ図8に示すスイッチ221とスイッチ222に対応しているものとする。
まず、スイッチ1でPRIトリガ毎(送信パルス毎)に送信偏波がH偏波とV偏波に交互に切り替えられる。送信時の信号はアンテナの全面から送出されるので、何れの場合もΣ信号である。
また、スイッチ2ではPRIトリガ毎(送信パルス毎)に受信偏波がH偏波とV偏波に交互に切り替えられる。この偏波種別の切り替えは、スイッチ1による切り替えの送信偏波種別と同一になるように制御される。
スイッチ2には、H偏波アンテナ311の受信Δ信号(HΔ)とV偏波アンテナ312の受信Σ信号(VΣ)が入力し、PRIトリガ毎に切り替えられて受信機232に入力する。これは、観測データ列2として出力される。
また、H偏波アンテナ311の受信Σ信号(HΣ)は、PRIトリガ毎にそのまま受信機231に入力する。これは、観測データ列1として出力される。
したがって、PRIトリガ毎に次のようなデータが観測データとして得られる。
PRI#1では、スイッチ1、スイッチ2は、それぞれHΣ送信、HΔ受信になっているので、観測データ列1ではHΣ送信・HΣ受信(HΣ−HΣ)が、観測データ列2ではHΣ送信・HΔ受信(HΣ−HΔ)が得られる。
PRI#2では、スイッチ1、スイッチ2は、それぞれVΣ送信、VΣ受信になっているので、観測データ列1ではVΣ送信・HΣ受信(VΣ−HΣ)が、観測データ列2ではVΣ送信・VΣ受信(VΣ−VΣ)が得られる。
そして、この2つの送信パルスを1セットとした上記の観測データが繰り返し受信される。つまり、観測データ列1ではHΣ−HΣとVΣ−HΣが交互に出現し、観測データ列2ではHΣ−HΔとVΣ−VΣが交互に出現する。
次に、上記の観測データ列1と観測データ列2が画像処理装置260の分離処理261により、ポラリメトリ観測データとMTI観測データに振り分けられる。それぞれの観測データは次のように構成される。
まず、図9中段のポラリメトリ観測データとしては、観測データ列1のHΣ−HΣ、VΣ−HΣと観測データ列2のVΣ−VΣが使われる。そして、観測データ列2のHΣ−HΔは使われない。
また、図9下段のMTI観測データとしては、観測データ列1のHΣ−HΣ、と観測データ列2のHΣ−HΔが使われる。そして、観測データ列1のVΣ−HΣと観測データ列2のVΣ−VΣは使われない。
ポラリメトリ観測データのHΣ−HΣ、VΣ−HΣ、VΣ−VΣは、ポラリメトリSAR画像処理262により処理されてポラリメトリSAR画像となる。
MTI観測データのHΣ−HΣ、HΣ−HΔは、それぞれがH偏波アンテナΣ信号受信データ、H偏波アンテナΔ信号受信データとして、移動体検出処理263により処理されて移動体検出画像となる。
なお、本実施形態においても、第3の実施形態と同様に送信機240の中に偏波切り替えスイッチを含めるように構成しても良い。また、画像処理装置260を他の装置から切り離して地上に設置するように構成しても良い。
以上のように、本実施形態でも、装置の規模と記録・処理する観測データの増加を抑えて、ポラリメトリSAR観測機能と移動体検出機能を同時に実現することができる。
(第4の実施形態)
次に、本発明の第4の実施形態を説明する。
図10は、本発明の第4の実施形態のポラリメトリSAR装置の構成を示すブロック図である。
第4の実施形態のポラリメトリSAR装置40は、図8に示した第3の実施形態のポラリメトリSAR装置30において、V偏波アンテナ312が出力する受信Δ信号(VΔ)も使用する構成になっている。そして、第4の実施形態のポラリメトリSAR装置40は、スイッチ2−2としてスイッチ223を更に備える。スイッチ223は、V偏波アンテナ312の受信Δ信号(VΔ)とH偏波アンテナ311の受信Σ信号(HΣ)を切り替えて、受信機231に観測データを供給するように構成されている。なお、スイッチ222はスイッチ2−1として位置づけて説明する。
本実施形態では、スイッチ222またはスイッチ223を固定に設定して、H偏波アンテナ311が出力する受信Δ信号(HΔ)またはV偏波アンテナ312が出力する受信Δ信号(VΔ)を選択して使用できる構成になっている。
第4の実施形態で得られる観測データの組合せについて図11を参照して説明する。
図11の上段は、スイッチ222(スイッチ2−1)をVΣに固定した場合の観測データである。この場合は、H偏波アンテナ311が出力するHΔを使用しない構成である。従って、この場合のポラリメトリSAR装置40の構成は、図4に示した第2の実施形態のポラリメトリSAR装置20と等価の構成となる。つまり、図7に示したものと同じ観測データが得られる。
図11の下段は、スイッチ223(スイッチ2−2)をHΣに固定した場合の観測データである。この場合は、V偏波アンテナ312が出力するVΔを使用しない構成である。従って、この場合のポラリメトリSAR装置40の構成は、図8に示した第3の実施形態のポラリメトリSAR装置30と等価の構成となる。つまり、図9に示したものと同じ観測データが得られる。
このように、第4の実施形態のポラリメトリSAR装置40は、観測対象に応じて偏波種別を切り替えた観測データを得ることができる。
なお、本実施形態においても、第3の実施形態と同様に送信機240の中に偏波切り替えスイッチを含めるように構成しても良い。また、画像処理装置260を他の装置から切り離して地上に設置するように構成しても良い。
このように、本実施形態ではH偏波アンテナとV偏波アンテナの両方をΣ/Δアンテナとすることで、ポラリメトリSAR観測に必要なデータと移動体検出に必要なデータの両方を取得することができる。しかも、観測対象の特性に応じた偏波種別の切り替えを柔軟に行うことができる。そのために必要な追加構成としては、片方のΣ/Δアンテナが受信するΔ信号と他方のΣ/Δアンテナが受信するΣ信号を切り替えるスイッチを2組設ける程度でよい。取得したポラリメトリSAR観測に必要なデータと移動体検出に必要なデータは画像処理装置の分離処理により選別されるので、ポラリメトリSAR観測と移動体検出観測を同時に実施する場合であっても、全体の観測データ量が増加することはない。そのため、図19に示した構成と比べて、アンテナ数や受信機数の増加を抑え、しかも観測データの増加も抑えることができる。
以上のように、本実施形態でも、装置の規模と記録・処理する観測データの増加を抑えて、ポラリメトリSAR観測機能と移動体検出機能を同時に実現することができる。
(第5の実施形態)
次に、本発明の第5の実施形態を説明する。
図12は、本発明の第5の実施形態のポラリメトリSAR装置の構成を示すブロック図である。
第5の実施形態のポラリメトリSAR装置50は、使用するH偏波アンテナとV偏波アンテナをH/V偏波共用Σ/Δアンテナ410とした構成になっている。その他の構成は、図4に示した第2の実施形態のポラリメトリSAR装置20の構成と同じである。
H/V偏波共用Σ/Δアンテナ410は、送信時はH偏波またはV偏波を送信し、受信時はH偏波およびV偏波のΣ信号とΔ信号を受信する。つまり、送信時はスイッチ221で切り替えられたH偏波またはV偏波のΣ信号が送信される。そして、受信信号としてH偏波受信Σ信号(HΣ)、H偏波受信Δ信号(HΔ)、V偏波受信Σ信号(VΣ)、V偏波受信Δ信号(VΔ)の4種類の信号が得られる。
本実施形態では、HΔを終端して使わないように構成している。そして、図4に示した第2の実施形態のポラリメトリSAR装置20の構成と同様に、受信したHΣとVΔをスイッチ222で切り替えて観測データ列1を得るように構成している。
以上のように構成することで、図7に示した観測データの組合せと同じデータが得られる。
また、図12では受信したHΔを終端して使わないように構成したが、受信したVΔを使わないように構成してもかまわない。この場合は、図8の第3の実施形態のポラリメトリSAR装置30のように、受信したVΣと受信したHΔをスイッチ222で切り替えて観測データ列2を得るように構成すれば良い。
なお、本実施形態においても、第3の実施形態と同様に送信機240の中に偏波切り替えスイッチを含めるように構成しても良い。また、画像処理装置260を他の装置から切り離して地上に設置するように構成しても良い。
このように、本実施形態ではH偏波アンテナとV偏波アンテナを1つのH/V偏波共用Σ/Δアンテナとすることで、ポラリメトリSAR観測に必要なデータと移動体検出に必要なデータの両方を取得することができる。そのために必要な追加構成としては、片方の偏波で受信するΔ信号と他方の偏波で受信するΣ信号を切り替えるスイッチを設ける程度でよい。取得したポラリメトリSAR観測に必要なデータと移動体検出に必要なデータは画像処理装置の分離処理により選別されるので、ポラリメトリSAR観測と移動体検出観測を同時に実施する場合であっても、全体の観測データ量が増加することはない。そのため、図19に示した構成と比べて、アンテナ数や受信機数の増加を抑え、しかも観測データの増加も抑えることができる。
以上のように、本実施形態でも、装置の規模と記録・処理する観測データの増加を抑えて、ポラリメトリSAR観測機能と移動体検出機能を同時に実現することができる。
(第6の実施形態)
第6の実施形態のポラリメトリSAR装置の構成は図4に示した第2の実施形態のポラリメトリSAR装置20の構成と同じである。
本実施形態では、制御部250がスイッチ221とスイッチ222の切り替え動作を、第2の実施形態における切り替え動作の1.5倍の速さで行うようにした点において相違している。そして、スイッチ221の送信偏波種別をH偏波、V偏波、V偏波とし、同期して動作するスイッチ222の受信偏波種別をH偏波、H偏波、V偏波としている。つまり、3つの送信パルスを1セットとして、1番目と3番目の送信パルスにおいては送信偏波種別と受信偏波種別を同一にし、2番目の送信パルスにおいてはそれらが逆になるように制御する。
このように構成した第6の実施形態のポラリメトリSAR装置における観測データの組合せを図13に示す。
第6の実施形態のポラリメトリSAR装置では、3つの送信パルスを1セットとして、観測データ列1ではHΣ−HΣ、VΣ−HΣ、VΣ−VΔが、観測データ列2ではHΣ−VΣ、VΣ−VΣ、VΣ−VΣが繰り返し受信される(図13上段参照)。
本実施形態において、ポラリメトリ観測データは、図13中段に示すように、観測データ列1からHΣ−HΣ、VΣ−HΣ、そして観測データ列2からHΣ−VΣ、VΣ−VΣの4種類の観測データを得ることができる。
なお、MTI観測データは、図13下段に示すように、図7の場合と同じくVΣ−VΔ、VΣ−VΣを得る。
本実施形態では観測データ量が第2の実施形態に比べて1.5倍になるが、より精度の高いデータ解析が可能になる。
このように、本実施形態では第2の実施形態と同様に、H偏波アンテナまたはV偏波アンテナをΣ/Δアンテナとすることで、ポラリメトリSAR観測に必要なデータと移動体検出に必要なデータの両方を取得することができる。そのために必要な追加構成としては、Σ/Δアンテナが受信するΔ信号と他方のアンテナが受信するΣ信号を切り替えるスイッチを設ける程度でよい。また、取得したポラリメトリSAR観測に必要なデータと移動体検出に必要なデータは画像処理装置の分離処理により選別される。従って、観測データ量は第2の実施形態に比べて1.5倍になるが、ポラリメトリSAR観測データと移動体検出観測データを個別に取得する構成に比べれば、全体の観測データ量の増加を抑えることができる。そのため、図19に示した構成と比べて、アンテナ数や受信機数の増加を抑え、しかも観測データの増加も抑えることができる。
本実施形態でも、装置の規模と記録・処理する観測データの増加を抑えて、ポラリメトリSAR観測機能と移動体検出機能を同時に実現することができる。
(第7の実施形態)
上述した各実施形態はポラリメトリSAR観測機能と移動体検出機能を同時に実現するための構成である。しかし、同じ構成でポラリメトリSAR観測または移動体検出を個別に実施することもできる。
図2の第1の実施形態と図4の第2の実施形態の構成を参照して説明する。
例えば、移動体検出を行わずにポラリメトリSAR観測だけを行う場合は、図2の第2のスイッチ122や図4のスイッチ222の切り替えは行わず、Σ/Δアンテナの受信Δ信号を通すことなく他方のアンテナの受信Σ信号のみに固定すれば良い。
また、ポラリメトリSAR観測を行わずに移動体検出だけを行う場合は、図2の第2のスイッチ122や図4のスイッチ222の切り替えを行うことなく、Σ/Δアンテナの受信Δ信号のみを通すように制御すればよい。なお、この場合、図2の第1のスイッチ121や図4のスイッチ221を切り替えることなく、Σ/Δアンテナが送信する偏波種別に固定するようにしても良い。
このような各スイッチの切り替え制御は、図示しない外部からの制御指示に基づいて図2の制御手段150や図4の制御部250が実行すればよい。
図14は、この第7の実施形態のポラリメトリSAR装置における観測データの組合せを示す図である。示されている観測データは、V偏波アンテナをΣ/Δアンテナとした場合のものである。なお、図14におけるスイッチ1は、図2の第1のスイッチ121や図4のスイッチ221に対応し、スイッチ2は、図2の第2のスイッチ122や図4のスイッチ222に対応する。
図14上段は、ポラリメトリSAR観測を単独で実行する場合のスイッチの切り替え/固定状態と、対応して取得する観測データの内容を示している。つまり、スイッチ2がHΣ受信に固定されている。その結果、スイッチ1の切り替えに応じたHΣ−HΣ、HΣ−VΣ、VΣ−HΣ、VΣ−VΣの4種類の観測データをポラリメトリSAR観測に使用することができる。
図14中段は、移動体検出を単独で実行する場合のスイッチの切り替え/固定状態と、対応して取得する観測データの内容を示している。つまり、スイッチ2がVΔ受信に固定されている。
図14下段は、移動体検出を単独で実行する場合であって、図14中段の状態からさらにスイッチ1をV偏波送信に固定した場合に取得できる観測データの内容を示している。この場合は、送信パルス毎にMTI観測データのVΣ−VΔ、VΣ−VΣを得ることができる。
これにより、画像処理装置の演算能力が限られる場合などに、同一の装置で観測運用を切り替えて実施することができる。例えば、高分解能で実施するポラリメトリSAR観測と、高分解能で実施する移動体検出観測と、低分解能で実施する移動体検出およびポラリメトリSAR観測の同時観測を切り替える観測運用が可能となる。
また、ポラリメトリSAR観測で疑似カラー画像を出すだけでなく、4種類の偏波の組み合わせの観測データを必要とする高度な解析が必要となる場合にも対応することができる。
上述のように、本発明の実施形態のポラリメトリSAR装置は、アンテナの少なくとも片方をΣ/Δアンテナとし、Σ/Δアンテナが受信するΔ信号と他方のアンテナが受信するΣ信号を切り替えるスイッチを設ける程度の構成追加でよい。そのため、装置規模の増加はほとんどないと言える。また、ポラリメトリSAR観測と移動体検出観測を同時に実施する場合であっても、全体の観測データ量が増加することはない。そのため、観測データを航空機や衛星から地上に伝送する場合でも、データの伝送に必要な時間を増大させることなくポラリメトリSAR観測と移動体検出観測を同時に実施することができる。
以上に説明したように、本実施形態では、装置の規模と記録・処理する観測データの増加を抑えて、ポラリメトリSAR観測機能と移動体検出機能を同時に実現することができる。
なお、上記の実施形態の一部または全部は、以下の付記のようにも記載されうるが、以下には限られない。
(付記1) 合成開口レーダ(SAR:Synthetic Aperture Radar)のアンテナであって、少なくともいずれか片方が、2分割されたアンテナ面が進行方向に前後に配置されたΣ/Δアンテナである、H偏波送受信を行うH偏波アンテナとV偏波送受信を行うV偏波アンテナと、
送信信号を送信パルス毎にH偏波送信とV偏波送信に切り替える第1のスイッチと、
前記H偏波アンテナと前記V偏波アンテナのいずれか片方の前記Σ/Δアンテナである第1の偏波アンテナが受信する差(Δ)信号と他方の第2の偏波アンテナが受信する和(Σ)信号を前記送信パルス毎に切り替える第2のスイッチと、
前記送信パルスを前記第1のスイッチと前記第2のスイッチに同期して出力する制御手段と、
前記第1の偏波アンテナが受信するΔ信号と前記第2の偏波アンテナが受信するΣ信号を前記送信パルスに対応して受信し、第1の観測データ列を出力する第1の受信機と、
前記第1の偏波アンテナが受信するΣ信号を前記送信パルスに対応して受信し、第2の観測データ列を出力する第2の受信機と、
前記第1の観測データ列と前記第2の観測データ列からポラリメトリ観測に用いる第1のデータと移動体検出に用いる第2データとを選別し、該第1のデータからポラリメトリSAR画像を生成し、該第2のデータから移動体検出画像を生成する画像処理手段と、
を備えることを特徴とするポラリメトリSAR装置。
(付記2) 前記第1の偏波アンテナを前記V偏波アンテナ、前記第2の偏波アンテナを前記H偏波アンテナとした場合、
前記制御手段は、2回の前記送信パルスを1セットとして、前記第1のスイッチが出力する送信偏波種別と前記第2のスイッチが出力する受信偏波種別を前記送信パルス毎に同一にして、H偏波Σ信号送信・H偏波Σ信号受信(HΣ−HΣ)、V偏波Σ信号送信・V偏波Δ信号受信(VΣ−VΔ)を前記第1の観測データとして、H偏波Σ信号送信・V偏波Σ信号受信(HΣ−VΣ)、V偏波Σ信号送信・V偏波Σ信号受信(VΣ−VΣ)を前記第2の観測データとして得られるように制御し、
前記画像処理手段は、HΣ−HΣ、HΣ−VΣ、VΣ−VΣの観測データを前記第1のデータとして選別してポラリメトリSAR画像を生成し、VΣ−VΔ、VΣ−VΣの観測データを前記第2のデータとして選別して移動体検出画像を生成する
ことを特徴とする付記1に記載のポラリメトリSAR装置。
(付記3) 前記第2の偏波アンテナも前記Σ/Δアンテナであって、前記第2のスイッチは、該第2の偏波アンテナが受信するΔ信号と前記第1の偏波アンテナが受信するΣ信号を前記送信パルス毎に切り替え、前記第1の受信機は、前記第2の偏波アンテナが受信するΣ信号を前記送信パルスに対応して受信して前記第1の観測データ列を出力し、前記第2の受信機は、前記第1の偏波アンテナが受信するΣ信号と前記第2の偏波アンテナが受信するΔ信号を前記送信パルスに対応して受信して前記第2の観測データ列を出力することを特徴とする付記1に記載のポラリメトリSAR装置。
(付記4) 前記第1の偏波アンテナを前記V偏波アンテナ、前記第2の偏波アンテナを前記H偏波アンテナとした場合、
前記制御手段は、2回の前記送信パルスを1セットとして、前記第1のスイッチが出力する送信偏波種別と前記第2のスイッチが出力する受信偏波種別を前記送信パルス毎に同一にして、H偏波Σ信号送信・H偏波Σ信号受信(HΣ−HΣ)、V偏波Σ信号送信・H偏波Σ信号受信(VΣ−HΣ)を前記第1の観測データとして、H偏波Σ信号送信・H偏波Δ信号受信(HΣ−HΔ)、V偏波Σ信号送信・V偏波Σ信号受信(VΣ−VΣ)を前記第2の観測データとして得られるように制御し、
前記画像処理手段は、HΣ−HΣ、VΣ−HΣ、VΣ−VΣの観測データを前記第1のデータとして選別してポラリメトリSAR画像を生成し、HΣ−HΔ、HΣ−HΣの観測データを前記第2のデータとして選別して移動体検出画像を生成する
ことを特徴とする付記3に記載のポラリメトリSAR装置。
(付記5) 前記第1の偏波アンテナが受信するΔ信号と前記第2の偏波アンテナが受信するΣ信号を前記送信パルス毎に切り替える第3のスイッチを更に備え、
前記制御手段は、前記第2のスイッチと前記第3のスイッチのいずれかのスイッチの切り替えをΣ信号に固定する制御を行い、
前記第2のスイッチの切り替えがΣ信号に固定された場合、前記第1の受信機は、前記第1の偏波アンテナが受信するΔ信号と前記第2の偏波アンテナが受信するΣ信号を前記送信パルスに対応して受信して前記第1の観測データ列を出力し、前記第2の受信機は、前記第1の偏波アンテナが受信するΣ信号を前記送信パルスに対応して受信して前記第2の観測データ列を出力し、
前記第3のスイッチの切り替えがΣ信号に固定された場合、前記第1の受信機は、前記第2の偏波アンテナが受信するΣ信号を前記送信パルスに対応して受信して前記第1の観測データ列を出力し、前記第2の受信機は、前記第1の偏波アンテナが受信するΣ信号と前記第2の偏波アンテナが受信するΔ信号を前記送信パルスに対応して受信して前記第2の観測データ列を出力する
ことを特徴とする付記3に記載のポラリメトリSAR装置。
(付記6) 前記H偏波アンテナと前記V偏波アンテナをH/V偏波共用Σ/Δアンテナで構成し、該H/V偏波共用Σ/Δアンテナが受信するH偏波とV偏波のそれぞれのΣ信号とΔ信号のうち、いずれか片方の第1の偏波で受信するΣ信号とΔ信号、および他方の第2の偏波で受信するΣ信号を使用して、
前記第2のスイッチは、前記第1の偏波で受信するΔ信号と前記第2の偏波で受信するΣ信号を前記送信パルス毎に切り替え、
前記第1の受信機は、前記第1の偏波で受信するΔ信号と前記第2の偏波で受信するΣ信号を前記送信パルスに対応して受信して第1の観測データ列を出力し、
第2の受信機は、前記第2の偏波で受信するΣ信号を前記送信パルスに対応して受信して第2の観測データ列を出力する
ことを特徴とする付記1に記載のポラリメトリSAR装置。
(付記7) 前記制御手段は、3回の前記送信パルスを1セットとして、該1セットのうちの1回目と3回目の前記送信パルスのときは前記第1のスイッチが出力する送信偏波種別と前記第2のスイッチが出力する受信偏波種別を同一にし、2回目の前記送信パルスのときは前記第1のスイッチが出力する送信偏波種別と前記第2のスイッチが出力する受信偏波種別を逆にする制御を行い、
前記画像処理手段は、HΣ−HΣ、VΣ−HΣ、HΣ−VΣ、VΣ−VΣの観測データを前記第1のデータとして選別してポラリメトリSAR画像を生成する
ことを特徴とする付記1に記載のポラリメトリSAR装置。
(付記8) 前記制御手段は、前記第2のスイッチの出力を、前記第1の偏波アンテナが受信するΔ信号または前記第2の偏波アンテナが受信するΣ信号のいずれかに固定する制御を行い、
前記画像処理手段は、前記第2のスイッチの出力が前記第2の偏波アンテナが受信するΣ信号に固定されている場合は前記第1の観測データ列と前記第2の観測データ列からポラリメトリSAR画像を生成し、前記第2のスイッチの出力が前記第1の偏波アンテナが受信するΔ信号に固定されている場合は前記第1の観測データ列と前記第2の観測データ列から移動体検出画像を生成する
ことを特徴とする付記1、3、6のいずれかの付記に記載のポラリメトリSAR装置。
(付記9) 前記制御手段は、前記第2のスイッチの出力を前記第1の偏波アンテナが受信するΔ信号に固定したとき、前記第1のスイッチをH偏波送信またはV偏波送信のいずれかに固定することを特徴とする付記8に記載のポラリメトリSAR装置。
(付記10) 合成開口レーダ(SAR:Synthetic Aperture Radar)のアンテナであって、少なくともいずれか片方が、2分割されたアンテナ面が進行方向に前後に配置されたΣ/Δアンテナである、H偏波送受信を行うH偏波アンテナとV偏波送受信を行うV偏波アンテナに、送信信号を、第1のスイッチで送信パルス毎にH偏波送信とV偏波送信に切り替えて供給し、
前記H偏波アンテナと前記V偏波アンテナのいずれか片方の前記Σ/Δアンテナである第1の偏波アンテナが受信する差(Δ)信号と他方の第2の偏波アンテナが受信する和(Σ)信号を、第2のスイッチで送信パルス毎に切り替え、
前記送信パルスを前記第1のスイッチと前記第2のスイッチに同期して出力し、
前記第1の偏波アンテナが受信するΔ信号と前記第2の偏波アンテナが受信するΣ信号を前記送信パルスに対応して受信して第1の観測データ列を出力し、
前記第1の偏波アンテナが受信するΣ信号を前記送信パルスに対応して受信して第2の観測データ列を出力し、
前記第1の観測データ列と前記第2の観測データ列からポラリメトリ観測に用いる第1のデータと移動体検出に用いる第2データとを選別し、
該第1のデータからポラリメトリSAR画像を生成し、該第2のデータから移動体検出画像を生成する
ことを特徴とする観測方法。
(付記11) 前記第1の偏波アンテナを前記V偏波アンテナ、前記第2の偏波アンテナを前記H偏波アンテナとした場合、
2回の前記送信パルスを1セットとして、前記第1のスイッチが出力する送信偏波種別と前記第2のスイッチが出力する受信偏波種別を前記送信パルス毎に同一にして、H偏波Σ信号送信・H偏波Σ信号受信(HΣ−HΣ)、V偏波Σ信号送信・V偏波Δ信号受信(VΣ−VΔ)を前記第1の観測データとして、H偏波Σ信号送信・V偏波Σ信号受信(HΣ−VΣ)、V偏波Σ信号送信・V偏波Σ信号受信(VΣ−VΣ)を前記第2の観測データとして得られるように制御し、
HΣ−HΣ、HΣ−VΣ、VΣ−VΣの観測データを前記第1のデータとして選別してポラリメトリSAR画像を生成し、VΣ−VΔ、VΣ−VΣの観測データを前記第2のデータとして選別して移動体検出画像を生成する
ことを特徴とする付記10に記載の観測方法。
(付記12) 前記第2の偏波アンテナも前記Σ/Δアンテナであって、
該第2の偏波アンテナが受信するΔ信号と前記第1の偏波アンテナが受信するΣ信号を、前記第2のスイッチで前記送信パルス毎に切り替え、
前記第2の偏波アンテナが受信するΣ信号を前記送信パルスに対応して受信して前記第1の観測データ列を出力し、
前記第1の偏波アンテナが受信するΣ信号と前記第2の偏波アンテナが受信するΔ信号を前記送信パルスに対応して受信して前記第2の観測データ列を出力する
ことを特徴とする付記10に記載の観測方法。
(付記13) 前記第1の偏波アンテナを前記V偏波アンテナ、前記第2の偏波アンテナを前記H偏波アンテナとした場合、
2回の前記送信パルスを1セットとして、前記第1のスイッチが出力する送信偏波種別と前記第2のスイッチが出力する受信偏波種別を前記送信パルス毎に同一にして、H偏波Σ信号送信・H偏波Σ信号受信(HΣ−HΣ)、V偏波Σ信号送信・H偏波Σ信号受信(VΣ−HΣ)を前記第1の観測データとして、H偏波Σ信号送信・H偏波Δ信号受信(HΣ−HΔ)、V偏波Σ信号送信・V偏波Σ信号受信(VΣ−VΣ)を前記第2の観測データとして得られるように制御し、
HΣ−HΣ、VΣ−HΣ、VΣ−VΣの観測データを前記第1のデータとして選別してポラリメトリSAR画像を生成し、HΣ−HΔ、HΣ−HΣの観測データを前記第2のデータとして選別して移動体検出画像を生成する
ことを特徴とする付記12に記載の観測方法。
(付記14) 前記第1の偏波アンテナが受信するΔ信号と前記第2の偏波アンテナが受信するΣ信号を前記送信パルス毎に第3のスイッチで切り替え、
前記第2のスイッチと前記第3のスイッチのいずれかのスイッチの切り替えをΣ信号に固定する制御を行い、
前記第2のスイッチの切り替えがΣ信号に固定された場合、前記第1の偏波アンテナが受信するΔ信号と前記第2の偏波アンテナが受信するΣ信号を前記送信パルスに対応して受信して前記第1の観測データ列を出力し、前記第1の偏波アンテナが受信するΣ信号を前記送信パルスに対応して受信して前記第2の観測データ列を出力し、
前記第3のスイッチの切り替えがΣ信号に固定された場合、前記第2の偏波アンテナが受信するΣ信号を前記送信パルスに対応して受信して前記第1の観測データ列を出力し、前記第1の偏波アンテナが受信するΣ信号と前記第2の偏波アンテナが受信するΔ信号を前記送信パルスに対応して受信して前記第2の観測データ列を出力する
ことを特徴とする付記12に記載の観測方法。
(付記15) 前記H偏波アンテナと前記V偏波アンテナをH/V偏波共用Σ/Δアンテナで構成し、該H/V偏波共用Σ/Δアンテナが受信するH偏波とV偏波のそれぞれのΣ信号とΔ信号のうち、いずれか片方の第1の偏波で受信するΣ信号とΔ信号、および他方の第2の偏波で受信するΣ信号を使用して、
前記第1の偏波で受信するΔ信号と前記第2の偏波で受信するΣ信号を前記送信パルス毎に前記第2のスイッチで切り替え、
前記第1の偏波で受信するΔ信号と前記第2の偏波で受信するΣ信号を前記送信パルスに対応して受信して第1の観測データ列を出力し、
前記第2の偏波で受信するΣ信号を前記送信パルスに対応して受信して第2の観測データ列を出力する
ことを特徴とする付記10に記載の観測方法。
(付記16) 3回の前記送信パルスを1セットとして、該1セットのうちの1回目と3回目の前記送信パルスのときは前記第1のスイッチが出力する送信偏波種別と前記第2のスイッチが出力する受信偏波種別を同一にし、2回目の前記送信パルスのときは前記第1のスイッチが出力する送信偏波種別と前記第2のスイッチが出力する受信偏波種別を逆にする制御を行い、
HΣ−HΣ、VΣ−HΣ、HΣ−VΣ、VΣ−VΣの観測データを前記第1のデータとして選別してポラリメトリSAR画像を生成する
ことを特徴とする付記10に記載の観測方法。
(付記17) 前記第2のスイッチの出力を、前記第1の偏波アンテナが受信するΔ信号または前記第2の偏波アンテナが受信するΣ信号のいずれかに固定する制御を行い、
前記第2のスイッチの出力が前記第2の偏波アンテナが受信するΣ信号に固定されている場合は前記第1の観測データ列と前記第2の観測データ列からポラリメトリSAR画像を生成し、
前記第2のスイッチの出力が前記第1の偏波アンテナが受信するΔ信号に固定されている場合は前記第1の観測データ列と前記第2の観測データ列から移動体検出画像を生成する
ことを特徴とする付記10、12、15のいずれかの付記に記載の観測方法。
(付記18) 前記第2のスイッチの出力を前記第1の偏波アンテナが受信するΔ信号に固定したとき、前記第1のスイッチをH偏波送信またはV偏波送信のいずれかに固定することを特徴とする付記17に記載の観測方法。
10、20、30、40、50 ポラリメトリSAR装置
111、211、311 H偏波アンテナ
112、212、312 V偏波アンテナ
121 第1のスイッチ
122 第2のスイッチ
131 第1の受信機
132 第2の受信機
140 制御手段
150 画像処理手段
221、222、223 スイッチ
231、232 受信機
240 送信機
250 制御部
260 画像処理装置
261 分離処理
262 ポラリメトリSAR画像処理
263 移動体検出処理
270 記録部
281 サーキュレータ
410 H/V偏波共用Σ/Δアンテナ
500、501、502 ポラリメトリSAR装置
511 H偏波アンテナ
512 V偏波アンテナ
513 MTIアンテナ(F)
514 MTIアンテナ(A)
521、522、523 サーキュレータ
530 スイッチ
540、541 送信機
551、552、553、554 受信機
560、561 制御器
570、571 記録部
580、581 画像処理装置

Claims (10)

  1. 合成開口レーダ(SAR:Synthetic Aperture Radar)のアンテナであって、少なくともいずれか片方が、2分割されたアンテナ面が進行方向に前後に配置されたΣ/Δアンテナである、H偏波送受信を行うH偏波アンテナとV偏波送受信を行うV偏波アンテナと、
    送信信号を送信パルス毎にH偏波送信とV偏波送信に切り替える第1のスイッチと、
    前記H偏波アンテナと前記V偏波アンテナのいずれか片方の前記Σ/Δアンテナである第1の偏波アンテナが受信する差(Δ)信号と他方の第2の偏波アンテナが受信する和(Σ)信号を前記送信パルス毎に切り替える第2のスイッチと、
    前記送信パルスを前記第1のスイッチと前記第2のスイッチに同期して出力する制御手段と、
    前記第1の偏波アンテナが受信するΔ信号と前記第2の偏波アンテナが受信するΣ信号を前記送信パルスに対応して受信し、第1の観測データ列を出力する第1の受信機と、
    前記第1の偏波アンテナが受信するΣ信号を前記送信パルスに対応して受信し、第2の観測データ列を出力する第2の受信機と、
    前記第1の観測データ列と前記第2の観測データ列からポラリメトリ観測に用いる第1のデータと移動体検出に用いる第2データとを選別し、該第1のデータからポラリメトリSAR画像を生成し、該第2のデータから移動体検出画像を生成する画像処理手段と、
    を備えることを特徴とするポラリメトリSAR装置。
  2. 前記第1の偏波アンテナを前記V偏波アンテナ、前記第2の偏波アンテナを前記H偏波アンテナとした場合、
    前記制御手段は、2回の前記送信パルスを1セットとして、前記第1のスイッチが出力する送信偏波種別と前記第2のスイッチが出力する受信偏波種別を前記送信パルス毎に同一にして、H偏波Σ信号送信・H偏波Σ信号受信(HΣ−HΣ)、V偏波Σ信号送信・V偏波Δ信号受信(VΣ−VΔ)を前記第1の観測データとして、H偏波Σ信号送信・V偏波Σ信号受信(HΣ−VΣ)、V偏波Σ信号送信・V偏波Σ信号受信(VΣ−VΣ)を前記第2の観測データとして得られるように制御し、
    前記画像処理手段は、HΣ−HΣ、HΣ−VΣ、VΣ−VΣの観測データを前記第1のデータとして選別してポラリメトリSAR画像を生成し、VΣ−VΔ、VΣ−VΣの観測データを前記第2のデータとして選別して移動体検出画像を生成する
    ことを特徴とする請求項1に記載のポラリメトリSAR装置。
  3. 前記第2の偏波アンテナも前記Σ/Δアンテナであって、前記第2のスイッチは、該第2の偏波アンテナが受信するΔ信号と前記第1の偏波アンテナが受信するΣ信号を前記送信パルス毎に切り替え、前記第1の受信機は、前記第2の偏波アンテナが受信するΣ信号を前記送信パルスに対応して受信して前記第1の観測データ列を出力し、前記第2の受信機は、前記第1の偏波アンテナが受信するΣ信号と前記第2の偏波アンテナが受信するΔ信号を前記送信パルスに対応して受信して前記第2の観測データ列を出力することを特徴とする請求項1に記載のポラリメトリSAR装置。
  4. 前記第1の偏波アンテナを前記V偏波アンテナ、前記第2の偏波アンテナを前記H偏波アンテナとした場合、
    前記制御手段は、2回の前記送信パルスを1セットとして、前記第1のスイッチが出力する送信偏波種別と前記第2のスイッチが出力する受信偏波種別を前記送信パルス毎に同一にして、H偏波Σ信号送信・H偏波Σ信号受信(HΣ−HΣ)、V偏波Σ信号送信・H偏波Σ信号受信(VΣ−HΣ)を前記第1の観測データとして、H偏波Σ信号送信・H偏波Δ信号受信(HΣ−HΔ)、V偏波Σ信号送信・V偏波Σ信号受信(VΣ−VΣ)を前記第2の観測データとして得られるように制御し、
    前記画像処理手段は、HΣ−HΣ、VΣ−HΣ、VΣ−VΣの観測データを前記第1のデータとして選別してポラリメトリSAR画像を生成し、HΣ−HΔ、HΣ−HΣの観測データを前記第2のデータとして選別して移動体検出画像を生成する
    ことを特徴とする請求項3に記載のポラリメトリSAR装置。
  5. 前記第1の偏波アンテナが受信するΔ信号と前記第2の偏波アンテナが受信するΣ信号を前記送信パルス毎に切り替える第3のスイッチを更に備え、
    前記制御手段は、前記第2のスイッチと前記第3のスイッチのいずれかのスイッチの切り替えをΣ信号に固定する制御を行い、
    前記第2のスイッチの切り替えがΣ信号に固定された場合、前記第1の受信機は、前記第1の偏波アンテナが受信するΔ信号と前記第2の偏波アンテナが受信するΣ信号を前記送信パルスに対応して受信して前記第1の観測データ列を出力し、前記第2の受信機は、前記第1の偏波アンテナが受信するΣ信号を前記送信パルスに対応して受信して前記第2の観測データ列を出力し、
    前記第3のスイッチの切り替えがΣ信号に固定された場合、前記第1の受信機は、前記第2の偏波アンテナが受信するΣ信号を前記送信パルスに対応して受信して前記第1の観測データ列を出力し、前記第2の受信機は、前記第1の偏波アンテナが受信するΣ信号と前記第2の偏波アンテナが受信するΔ信号を前記送信パルスに対応して受信して前記第2の観測データ列を出力する
    ことを特徴とする請求項3に記載のポラリメトリSAR装置。
  6. 前記H偏波アンテナと前記V偏波アンテナをH/V偏波共用Σ/Δアンテナで構成し、該H/V偏波共用Σ/Δアンテナが受信するH偏波とV偏波のそれぞれのΣ信号とΔ信号のうち、いずれか片方の第1の偏波で受信するΣ信号とΔ信号、および他方の第2の偏波で受信するΣ信号を使用して、
    前記第2のスイッチは、前記第1の偏波で受信するΔ信号と前記第2の偏波で受信するΣ信号を前記送信パルス毎に切り替え、
    前記第1の受信機は、前記第1の偏波で受信するΔ信号と前記第2の偏波で受信するΣ信号を前記送信パルスに対応して受信して第1の観測データ列を出力し、
    第2の受信機は、前記第2の偏波で受信するΣ信号を前記送信パルスに対応して受信して第2の観測データ列を出力する
    ことを特徴とする請求項1に記載のポラリメトリSAR装置。
  7. 前記制御手段は、3回の前記送信パルスを1セットとして、該1セットのうちの1回目と3回目の前記送信パルスのときは前記第1のスイッチが出力する送信偏波種別と前記第2のスイッチが出力する受信偏波種別を同一にし、2回目の前記送信パルスのときは前記第1のスイッチが出力する送信偏波種別と前記第2のスイッチが出力する受信偏波種別を逆にする制御を行い、
    前記画像処理手段は、HΣ−HΣ、VΣ−HΣ、HΣ−VΣ、VΣ−VΣの観測データを前記第1のデータとして選別してポラリメトリSAR画像を生成する
    ことを特徴とする請求項1に記載のポラリメトリSAR装置。
  8. 前記制御手段は、前記第2のスイッチの出力を、前記第1の偏波アンテナが受信するΔ信号または前記第2の偏波アンテナが受信するΣ信号のいずれかに固定する制御を行い、
    前記画像処理手段は、前記第2のスイッチの出力が前記第2の偏波アンテナが受信するΣ信号に固定されている場合は前記第1の観測データ列と前記第2の観測データ列からポラリメトリSAR画像を生成し、前記第2のスイッチの出力が前記第1の偏波アンテナが受信するΔ信号に固定されている場合は前記第1の観測データ列と前記第2の観測データ列から移動体検出画像を生成する
    ことを特徴とする請求項1、3、6のいずれかの付記に記載のポラリメトリSAR装置。
  9. 前記制御手段は、前記第2のスイッチの出力を前記第1の偏波アンテナが受信するΔ信号に固定したとき、前記第1のスイッチをH偏波送信またはV偏波送信のいずれかに固定することを特徴とする請求項8に記載のポラリメトリSAR装置。
  10. 合成開口レーダ(SAR:Synthetic Aperture Radar)のアンテナであって、少なくともいずれか片方が、2分割されたアンテナ面が進行方向に前後に配置されたΣ/Δアンテナである、H偏波送受信を行うH偏波アンテナとV偏波送受信を行うV偏波アンテナに、送信信号を、第1のスイッチで送信パルス毎にH偏波送信とV偏波送信に切り替えて供給し、
    前記H偏波アンテナと前記V偏波アンテナのいずれか片方の前記Σ/Δアンテナである第1の偏波アンテナが受信する差(Δ)信号と他方の第2の偏波アンテナが受信する和(Σ)信号を、第2のスイッチで送信パルス毎に切り替え、
    前記送信パルスを前記第1のスイッチと前記第2のスイッチに同期して出力し、
    前記第1の偏波アンテナが受信するΔ信号と前記第2の偏波アンテナが受信するΣ信号を前記送信パルスに対応して受信して第1の観測データ列を出力し、
    前記第1の偏波アンテナが受信するΣ信号を前記送信パルスに対応して受信して第2の観測データ列を出力し、
    前記第1の観測データ列と前記第2の観測データ列からポラリメトリ観測に用いる第1のデータと移動体検出に用いる第2データとを選別し、
    該第1のデータからポラリメトリSAR画像を生成し、該第2のデータから移動体検出画像を生成する
    ことを特徴とする観測方法。
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