JP2017049148A - 測定システムおよび測定方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】広い測定範囲を確保するのに有利な測定システムを提供する。
【解決手段】測定システム1は、制御装置10と、第1測定器11と、第2測定器12と、切替装置13と、測定治具14とを含む。第1測定器11は、第1端子群T1を有し、第1測定方式に従って測定対象20の所定の物理量を測定する。第2測定器12は、第2端子群T2を有し、第2測定方式に従って測定対象20の所定の物理量を測定する。切替装置13は、測定治具14を、第1端子群T1または第2端子群T2に選択的に接続する。制御装置10は、切替装置13を制御して第1測定器側端子群T1を測定治具14に接続し、第1測定器11を制御して測定を実行させる。また、制御装置10は、切替装置13を制御して第2測定器側端子群T2を測定治具14に接続し、第2測定器12を制御して測定を実行させる。
【選択図】図2

Description

この発明は、測定対象の所定の物理量を測定するための測定システムおよび測定方法に関する。また、この発明は、前記測定システムおよび測定方法での使用に適した切替装置および測定治具に関する。さらに、この発明は、前記測定システムのための制御装置としてコンピュータを動作させるためのコンピュータプログラムに関する。
電気化学分野においてインピーダンス測定器として広く用いられている周波数応答アナライザ(FRA)の一つに、ソーラトロン(Solartron)社の1260型がある。この周波数応答アナライザは、10μHz〜32MHzの周波数レンジでインピーダンスを測定できる仕様を有している。しかし、正確な測定が可能な周波数レンジは、測定器の仕様だけでなく、必要な確度および測定系の構成に依存する。
具体的には、本件発明者が、注意深く設計した測定治具を用い、かつ測定器から測定治具までの同軸ケーブル長を限界まで短くした測定系で標準試料(たとえば、チップ抵抗)のインピーダンスを測定したところ、信号周波数が10MHzにおいて200Ω〜2kΩの範囲のチップ抵抗に関してインピーダンス値および位相が確度±5%以内で測定が可能であったが、32MHzにおいて確度±5%を満たす精度で測定可能なインピーダンス範囲は存在しなかった。
特開平10−10170号公報
インピーダンスの測定に限らず、測定器の仕様の全範囲で必要な精度での測定を実現するのは必ずしも容易ではない。また、測定器の仕様の範囲よりも広い範囲での測定が望まれる場合もある。
そこで、この発明の目的は、広い測定範囲を確保するのに有利な測定システムおよび測定方法を提供することである。
また、この発明の他の目的は、広い測定範囲を確保できる測定システムに適した切替装置および測定治具を提供することである。
この発明のさらに他の目的は、上記のような測定システムの制御装置をコンピュータによって構成するための制御プログラムを提供することである。
この発明は、測定対象に接続すべき第1端子群を有し、第1測定方式に従って前記測定対象の所定の物理量を測定する第1測定器と、測定対象に接続すべき第2端子群を有し、前記第1測定方式とは異なる第2測定方式に従って前記測定対象の前記所定の物理量を測定する第2測定器と、前記第1端子群に接続される第1測定器側端子群と、前記第2端子群に接続される第2測定器側端子群と、測定対象側端子群と、前記第1測定器側端子群または前記第2測定器側端子群を前記測定対象側端子群に選択的に接続する選択接続ユニットとを含む切替装置と、前記測定対象側端子群に接続され、かつ測定対象に接続される測定ヘッドを有する測定治具と、前記切替装置を制御して前記第1測定器側端子群を前記測定対象側端子群に接続し、前記第1測定器を制御して前記第1測定方式による測定を実行させ、かつ前記第1測定器による測定結果を取得する第1測定制御と、前記切替装置を制御して前記第2測定器側端子群を前記測定対象側端子群に接続し、前記第2測定器を制御して前記第2測定方式による測定を実行させ、かつ前記第2測定器による測定結果を取得する第2測定制御とを実行する制御装置とを含む、測定システムを提供する。
この構成によれば、制御装置が切替装置を制御することによって、第1測定器が切替装置を介して測定ヘッドに接続される状態(第1測定制御)と、第2測定器が切替装置を介して測定ヘッドに接続される状態(第2測定制御)とをとることができる。その一方で、制御装置は、第1測定器および第2測定器を一括して制御する。具体的には、制御装置は、第1測定器が測定ヘッドに接続された状態で第1測定器に第1測定方式による測定を実行させ、第2測定器が測定ヘッドに接続された状態で第2測定器に第2測定方式による測定を実行させる。制御装置は、第1測定器および第2測定器から、測定結果を取得する。こうして、制御装置は、切替装置、第1測定器および第2測定器を制御することによって、第1および第2測定器の両方からの測定結果を取得することができる。これにより、第1測定方式が適した測定範囲の測定結果を第1測定器から取得し、第2測定方式が適した測定範囲の測定結果を第2測定器から取得できる。その結果、広い測定範囲において確度の高い測定結果を得ることができる。
しかも、第1および第2測定器の切り替えは、制御装置によって制御される切替装置において自動で達成されるので、第1または第2測定器と測定ヘッドとの間の接続に誤りが生じない。それにより、広い測定範囲での測定を少ない時間および労力で確実に達成できる。
この発明の一実施形態の測定システムでは、前記第1測定器は第1形式の測定結果データを出力し、前記第2測定器は前記第1形式とは異なる第2形式の測定結果データを出力し、前記制御装置は、前記第1形式の測定結果データおよび前記第2形式の測定結果データの両方を第3形式で出力する手段を含む。
この構成により、第1測定器および第2測定器の測定結果データを、共通形式である第3形式で出力できる。それにより、第1および第2測定器の測定結果データの取扱いが容易になり、広範囲での測定が容易になる。
前記第3形式は、前記第1形式と同じであってもよいし、前記第2形式と同じであってもよいし、前記第1および第2形式のいずれとも異なる形式であってもよい。
この発明の一実施形態の測定システムでは、前記制御装置は、前記第1測定器の測定結果データおよび前記第2測定器の測定結果データを統合した単一の出力ファイルを生成する手段を有する。
この構成によれば、第1および第2測定器の測定結果が単一の出力ファイルに統合されるので、第1および第2測定器の個々の測定結果データを区別することなく取り扱うことができる。それにより、広い範囲での測定が一層容易になる。
この発明の一実施形態の測定システムでは、前記制御装置は、第1測定領域において前記第1測定制御を実行し、前記第1測定領域とは異なる第2測定領域において前記第2測定制御を実行する。
この構成によれば、互いに異なる第1および第2測定領域において、第1測定器による第1測定方式に従う測定と、第2測定器による第2測定方式に従う測定とがそれぞれ行われる。それによって、広い範囲での測定が可能になる。
第1および第2測定領域は、互いに重なり合う重複領域を有していることが好ましい。それにより、連続した測定範囲での測定が可能になる。
この発明の一実施形態の測定システムは、前記第1測定領域および前記第2測定領域を使用者が設定するための測定領域入力手段をさらに含み、前記制御装置は、前記測定領域入力手段による設定に従って前記第1測定領域および前記第2測定領域を定める。
この構成により、使用者が第1および第2測定領域を設定でき、それに従って、第1および第2測定器による測定が実行される。これにより、使用者が求める広範囲での測定が可能になる。
この発明の一実施形態の測定システムは、前記第1測定器および前記第2測定器における測定点の間隔を共通に設定する測定点間隔設定手段をさらに含み、前記制御装置は、前記測定点間隔設定手段によって設定された間隔の複数の測定点を前記第1測定器および前記第2測定器に指示する測定点指示手段を含む。
この構成により、第1および第2測定器の測定点の間隔を共通に設定することができ、その設定された間隔の複数の測定点での測定が第1および第2測定器においてそれぞれ実行される。共通の間隔で測定点が設定されることによって、第1および第2測定器の測定結果を利用しやすくなり、たとえば、それぞれの測定結果データの単一ファイルへの統合が容易になる。これにより、広い範囲での測定が容易になる。
この発明の一実施形態の測定システムでは、前記所定の物理量が、インピーダンスであり、前記第1測定器が、複数の異なる周波数を複数の測定点として設定し、当該複数の測定点における前記測定対象からの応答を計測し、前記第2測定器が、複数の異なる周波数を複数の測定点として設定し、当該複数の測定点における前記測定対象からの応答を計測する。
この構成により、複数の周波数に対する測定対象からの応答を計測することによって、測定対象のインピーダンスを測定できる。第1および第2測定器を切り替えて用いることによって、広い周波数範囲での周波数応答を計測できるので、広いインピーダンス範囲、広い温度範囲などでのインピーダンス測定が可能になる。
この発明の一実施形態の測定システムでは、前記測定対象が固体電解質である。
固体電解質のインピーダンスを正確に測定するためには、広い周波数範囲での測定が必要である。そこで、測定方式の異なる第1および第2測定器を切り替えて用いることによって、固体電解質のインピーダンス測定に利用可能な広周波数範囲での測定が可能になる。
この発明の一実施形態の測定システムでは、前記第1測定器側端子群を構成する複数の第1測定器側端子、前記第2測定器側端子群を構成する複数の第2測定器側端子、および前記測定対象側端子群を構成する複数の測定対象側端子が、共通の配列に従って配列されている。
この構成によれば、第1測定器側端子群、第2測定器側端子群および測定対象側端子群が共通の配列を有しているので、複雑な構成を要することなく、測定対象側端子群を第1または第2測定器側端子群に対して確実に接続できる。これにより、比較的簡単な構成で、広い範囲での測定に有利な測定システムを提供できる。
この発明の一実施形態の測定システムでは、前記切替装置が、前記複数の第1測定器側端子をその配列を保って支持する第1測定器側端子支持部材と、前記複数の第2測定器側端子をその配列を保って支持する第2測定器側端子支持部材と、前記複数の測定対象側端子をその配列を保って支持する測定対象側端子支持部材とをさらに含み、前記選択接続ユニットが、前記第1測定器側端子支持部材、前記第2測定器側端子支持部材および前記測定対象側端子支持部材を相対的に移動させ、前記測定対象側端子を前記第1測定器側端子または前記第2測定器側端子に選択的に接触させる相対移動ユニットを含む。
この構成によれば、第1および第2測定器側端子群および測定対象側端子群が共通の配列をそれぞれ保って第1および第2測定器側端子支持部材ならびに測定対象側端子支持部材にそれぞれ支持されている。したがって、これらの支持部材を相対移動させることによって、複数の第1測定器側端子を対応する複数の測定対象側端子にそれぞれ接続する状態と、複数の第2測定器側端子を対応する複数の測定対象側端子にそれぞれ接続する状態とを、達成できる。こうして、支持部材を相対移動させる構成によって、広い範囲での測定に有利な測定システムを提供できる。
この発明の一実施形態の測定システムでは、前記第1測定器側端子支持部材および前記第2測定器側端子支持部材が、共通の支持部材である。
この構成により、共通の支持部材と測定対象側端子支持部材とを相対移動させる構成によって、複数の測定対象側端子を複数の第1または第2測定対象側端子に対して選択的に接続することができる。したがって、より簡単な構成で、広い範囲での測定に有利な測定システムを提供できる。
この発明の一実施形態の測定システムでは、前記第1測定器側端子、前記第2測定器側端子および前記測定対象側端子の各々が、信号伝達部と、当該信号伝達部を取り囲むシールド部とを含む同軸型端子であり、前記第1測定器側端子支持部材が、前記複数の第1測定器側端子のシールド部を互いに電気的に絶縁した状態で支持する絶縁板を含み、前記第2測定器側端子支持部材が、前記複数の第2測定器側端子のシールド部を互いに電気的に絶縁した状態で支持する絶縁板を含み、前記測定対象側端子支持部材が、前記複数の測定対象側端子のシールド部を互いに電気的に絶縁した状態で支持する絶縁板を含む。
この構成によれば、複数の第1測定器側端子は、第1測定器側端子支持部材上において、信号伝達部のみならずシールド部も互いに絶縁されている。同様に、複数の第2測定器側端子は、第2測定器側端子支持部材上において、信号伝達部のみならずシールド部も互いに絶縁されている。さらに同様に、複数の測定対象側端子は、測定対象側端子支持部材上において、信号伝達部のみならずシールド部も互いに絶縁されている。これにより、複数の信号経路間の干渉を確実に回避できるので、広い測定範囲で確度の高い測定が可能になる。
むろん、第1および第2測定器側端子間についても、第1および第2測定器側端子支持部材上においては、信号伝達部のみならずシールド部も互いに絶縁されているから、切替装置は、信号伝達部の接続だけでなく、シールド部の接続も、第1測定器側と第2測定器側とで切り替える。これにより、第1測定器と第2測定器とが互いに干渉することを回避できる。さらにまた、複数の第1測定器側端子同士、複数の第2測定器側端子同士、および複数の測定対象側端子同士が、それぞれ信号伝達部のみならずシールド部が互いに絶縁されているので、信号経路に対する切替装置の影響を最小化できる。それにより、測定精度を高めることができる。
第1および第2測定器側端子支持部材を共通の支持部材で構成する場合には、その共通の支持部材を絶縁板で構成することが好ましい。それにより、複数の第1測定器側端子相互間、複数の第2測定器側端子相互間、ならびに第1および第2測定器側端子相互間は、いずれも、信号伝達部のみならずシールド部も互いに絶縁できる。したがって、共通の支持部材を用いる場合でも、信号経路間の干渉および測定器間の干渉をいずれも回避でき、広い測定範囲での確度の高い測定を実現できる。
この発明の一実施形態の測定システムでは、前記第1測定器側端子および前記第2測定器側端子がプッシュオン型の第1の同軸コネクタであり、前記測定対象側端子が、前記第1の同軸コネクタに嵌合可能なプッシュオン型の第2の同軸コネクタであり、前記相対移動ユニットが、前記第1測定器側端子支持部材および前記第2測定器側端子支持部材と前記測定対象側端子支持部材とを前記第1および第2の同軸コネクタの嵌合方向に沿って相対移動させる。
この構成によれば、第1測定器側端子、第2測定器側端子および測定対象側端子が、プッシュオン型の同軸コネクタであるので、端子支持部材の比較的単純な相対移動、より具体的には並進移動だけで、測定対象側端子群を第1または第2測定器側端子群に選択的に接続できる。すなわち、端子支持部材の回転運動等を必ずしも必要とすることなく、複数の測定対象側端子を複数の第1測定器側端子または複数の第2測定器側端子に対して、一気に、接続または接続解除できる。これにより、比較的簡単な構成で広い測定範囲に対応可能な測定システムを提供できる。
この発明の一実施形態の測定システムでは、前記第1の同軸コネクタおよび前記第2の同軸コネクタの少なくとも一方が、位置ずれ吸収用のフローティング構造を有している。
この構成によれば、同軸コネクタのフローティング構造によって、多少の位置ずれを許容しながら、測定対象側端子群を第1または第2測定器側端子群に選択的にかつ確実に接続できる。それにより、端子支持部材を相対移動させるための構成をより簡素化できるので、広い測定範囲に対応可能な測定システムを提供しやすい。
この発明の一実施形態の測定システムでは、前記測定ヘッドが、測定対象に異なる位置で接触する第1電極リードおよび第2電極リードを含み、前記測定治具が、前記第1電極リードの第1接続位置に芯線が接続される第1同軸ケーブルと、前記第1電極リードの前記第1接続位置よりも測定対象に近い第2接続位置に芯線が接続される第2同軸ケーブルと、前記第2電極リードの第3接続位置に芯線が接続される第3同軸ケーブルと、前記第2電極リードの前記第3接続位置よりも測定対象から遠い第4接続位置に芯線が接続される第4同軸ケーブルと、前記第1同軸ケーブルのシールド線の前記第1電極リード側端部と、前記第2同軸ケーブルのシールド線の前記第1電極リード側端部とを直接接続する第1線と、前記第1同軸ケーブルのシールド線の前記第1電極リード側端部と、前記第3同軸ケーブルのシールド線の前記第2電極リード側端部とを直接接続する第2線と、前記第2同軸ケーブルのシールド線の前記第1電極リード側端部と、前記第4同軸ケーブルのシールド線の前記第2電極リード側端部とを直接接続する第3線と、前記第3同軸ケーブルのシールド線の前記第2電極リード側端部と、前記第4同軸ケーブルのシールド線の前記第2電極リード側端部とを直接接続する第4線とを含む。
「直接接続」とは、この場合、互いに接続される一対の同軸ケーブル以外の他の同軸ケーブルのシールド線を経由することなく接続することを意味している。したがって、たとえば、第1同軸ケーブルのシールド線の第1電極リード側端部に対して接続部品を介して第1線を接続する場合を除外しない。他の接続に関しても同様である。「第1電極リード側端部」とは、第1電極リードに芯線が接続された側の当該同軸ケーブルのシールド線の端部を意味する。
上記の構成の測定治具では、測定対象に第1電極リードおよび第2電極リードを異なる位置で接触させて、測定対象の物理量が測定される。第1電極リードには第1同軸ケーブルおよび第2同軸ケーブルが接続されている。第1同軸ケーブルの接続位置は、第2同軸ケーブルの接続位置よりも、測定対象から遠い位置にある。第2電極リードには第3同軸ケーブルおよび第4同軸ケーブルが接続されている。第4同軸ケーブルの接続位置は、第3同軸ケーブルの接続位置よりも、測定対象から遠い位置ある。第1〜第4線は、第1〜第4同軸ケーブルのシールド線を第1および第2電極リード側の端部で直接接続する。具体的には、第1同軸ケーブルおよび第2同軸ケーブルのシールド線が第1線によってそれぞれの第1電極リード側端部で接続されている。また、第1同軸ケーブルのシールド線の第1電極リード側端部と第3同軸ケーブルのシールド線の第2電極リード側端部とが、第2線によって直接接続されている。さらに、第2同軸ケーブルのシールド線の第1電極リード側端部と第4同軸ケーブルのシールド線の第2電極リード側端部とが、第3線によって直接接続されている。そして、第3同軸ケーブルおよび第4同軸ケーブルのシールド線の第2電極リード側端部同士が第4線によって直接接続されている。
この構成は、本件発明者の実験によれば、測定精度を著しく高める。とりわけ、インピーダンスを計測する場合に、高精度でのインピーダンス計測が可能な周波数範囲を広げることができる。それに応じて、高精度での測定が可能なインピーダンスの範囲や測定温度の範囲を広げることができる。
前記測定治具は、前記第2同軸ケーブルのシールド線の前記第1電極リード側端部と、前記第3同軸ケーブルの前記第2電極リード側端部とを直接接続する第5線をさらに含んでいてもよい。
また、前記測定治具は、前記第2同軸ケーブルのシールド線の前記第1電極リード側端部と、前記第3同軸ケーブルの前記第2電極リード側端部とを直接接続する配線を含まなくてもよい。すなわち、第2同軸ケーブルのシールド線の第1電極リード側端部および第3同軸ケーブルのシールド線の第2電極リード端部との間が直接には接続されていなくてもよい。このような配線によって、第2同軸ケーブルのシールド線と第3同軸ケーブルのシールド線との間が、少なくとも、測定対象の近傍で接続されることがなくなる。これにより、測定精度が一層高まり、測定可能な範囲を広げることができる。とくに、インピーダンスの測定に当該測定治具を用いることによって、信号周波数範囲を広げることができ、それに応じて、高精度での測定が可能なインピーダンスの範囲や測定温度の範囲を一層広げることができる。
この発明の一実施形態の測定システムでは、前記第2線および前記第3線がそれぞれ複数本備えられており、前記複数本の第2線および前記複数本の第3線が、測定対象配置位置を取り囲むように配置されている。
この構成によれば、第1電極リードに接続される第1および第2同軸ケーブルと、第2電極リードに接続される第3および第4同軸ケーブルとの間を接続する第2線および第3線が、測定対象配置位置を取り囲むように配置されている。本件発明者の実験によれば、第1および第2電極リードにそれぞれ接続される同軸ケーブルのシールド線の電極リード側端部同士をいわばたすき掛けに接続する配線によって測定対象を取り囲むことにより、測定精度を向上できることが発見された。それにより、必要な確度で測定できる範囲を広げることができる。とくに、インピーダンスの測定においては、信号周波数範囲を広げることができ、それに応じて、高精度での測定が可能なインピーダンスの範囲および温度範囲を広げることができる。
この発明の一実施形態の測定システムでは、前記測定治具が、測定対象を支持する支持面を有する対象支持部と、対象支持部を取り囲むように配置され、前記支持面に交差する方向に延びた複数の貫通孔とを有する測定対象支持部材をさらに含み、前記複数本の第2線および前記複数本の第3線が、前記複数の貫通孔を通って配索されている。
この構成によれば、対象支持部の支持面に測定対象を配置し、対象支持部の複数の貫通孔を通すように第2線および第3線を配索することで、第2線および第3線が測定対象を取り囲むように配置される。これにより、一定の確度で測定可能な測定範囲を確実に広げることができる。
この発明の一実施形態の測定システムは、前記測定対象支持部材に取り付けられ、測定対象を加熱するためのヒータをさらに含む。
この構成により、ヒータによって測定対象を加熱した状態で測定を行うことができる。したがって、様々な温度での測定を精度よく行うことができるので、測定範囲を広げることができる。
前記ヒータは、前記対象支持部に配置されることが好ましい。それにより、測定対象を効率的に加熱でき、かつその温度を正確に制御できる。
この発明の一実施形態の測定システムでは、前記測定治具が、開口を有し、前記測定対象を収容する保持容器と、前記保持容器の開口を閉じる蓋と、前記蓋に固定され、前記第1同軸ケーブル、前記第2同軸ケーブル、前記第3同軸ケーブルおよび前記第4同軸ケーブルをそれぞれ支持する第1フィードスルー、第2フィードスルー、第3フィードスルーおよび第4フィードスルーとをさらに含む。
この構成により、測定対象を保持容器内に配置し、保持容器を蓋で閉じた状態で測定を行うことができる。それにより、測定対象を安定した環境に置くことができ、一定の確度で測定可能な範囲を拡大できる。
この発明の一実施形態の測定システムでは、前記第1〜第4フィードスルーが、前記第1〜第4同軸ケーブルのシールド線と前記蓋とを電気的に絶縁した状態で前記第1〜第4同軸ケーブルをそれぞれ支持する絶縁型フィードスルーである。
この構成により、同軸ケーブルのシールド線と蓋とを電気的に絶縁できるので、周囲の環境から受ける影響を一層排除できる。それにより、一定の確度で測定できる範囲を広げることができる。
この発明の一実施形態の測定システムでは、前記測定治具が、前記蓋に結合され、前記保持容器内にガスを導入するガス導入管と、前記蓋に結合され、前記保持容器内のガスを排気する排気管とをさらに含む。
この構成により、測定対象の周囲の雰囲気を制御できる。それにより、一層安定した環境に測定対象を置くことができるので、一定の確度で測定できる範囲を広げることができる。
この発明は、さらに、第1測定器および第2測定器を選択的に測定対象に接続するための切替装置であって、前記第1測定器に接続される第1測定器側端子群と、前記第2測定器に接続される第2測定器側端子群と、前記測定対象に接続される測定対象側端子群と、前記測定対象側端子群を前記第1測定器側端子群または前記第2測定器側端子群に選択的に接続する選択接続ユニットとを含む、切替装置を提供する。
この構成によれば、切替装置は、測定対象側端子群を第1測定器側端子群に接続した状態と、測定対象側端子群を第2測定器側端子群に接続した状態とをとることができる。これにより、切替装置を介して測定対象を第1測定器に接続した状態と、切替装置を介して測定対象を第2測定器に接続した状態とを実現できる。この切替装置を用いることによって、測定対象を第1測定器または第2測定器に誤りなく接続できるので、第1測定器および第2測定器を用いた測定を円滑に行うことができる。そして、第1および第2測定器の切り替えを円滑に行えることによって、広い測定範囲での測定を円滑に行うことができる。
この発明の一実施形態の切替装置では、前記第1測定器側端子群を構成する複数の第1測定器側端子、前記第2測定器側端子群を構成する複数の第2測定器側端子、および前記測定対象側端子群を構成する複数の測定対象側端子が、共通の配列に従って配列されている。
この発明の一実施形態の切替装置は、前記複数の第1測定器側端子をその配列を保って支持する第1測定器側端子支持部材と、前記複数の第2測定器側端子をその配列を保って支持する第2測定器側端子支持部材と、前記複数の測定対象側端子をその配列を保って支持する測定対象側端子支持部材とをさらに含み、前記選択接続ユニットが、前記第1測定器側端子支持部材、前記第2測定器側端子支持部材および前記測定対象側端子支持部材を相対的に移動させ、前記測定対象側端子を前記第1測定器側端子または前記第2測定器側端子に選択的に接触させる相対移動ユニットを含む。
この発明の一実施形態の切替装置では、前記第1測定器側端子支持部材および前記第2測定器側端子支持部材が、共通の支持部材である。
この発明の一実施形態の切替装置では、前記第1測定器側端子、前記第2測定器側端子および前記測定対象側端子の各々が、信号伝達部と、当該信号伝達部を取り囲むシールド部とを含む同軸型端子であり、前記第1測定器側端子支持部材が、前記複数の第1測定器側端子のシールド部を互いに電気的に絶縁した状態で支持する絶縁板を含み、前記第2測定器側端子支持部材が、前記複数の第2測定器側端子のシールド部を互いに電気的に絶縁した状態で支持する絶縁板を含み、前記測定対象側端子支持部材が、前記複数の測定対象側端子のシールド部を互いに電気的に絶縁した状態で支持する絶縁板を含む。
この発明の一実施形態の切替装置では、前記第1測定器側端子および前記第2測定器側端子がプッシュオン型の第1の同軸コネクタであり、前記測定対象側端子が、前記第1の同軸コネクタに嵌合可能なプッシュオン型の第2の同軸コネクタであり、前記相対移動ユニットが、前記第1測定器側端子支持部材および前記第2測定器側端子支持部材と前記測定対象側端子支持部材とを前記第1および第2の同軸コネクタの嵌合方向に沿って相対移動させる。
この発明の一実施形態の切替装置では、前記第1の同軸コネクタおよび前記第2の同軸コネクタの少なくとも一方が、位置ずれ吸収用のフローティング構造を有している。
この発明は、また、測定対象に異なる位置で接触する第1電極リードおよび第2電極リードと、前記第1電極リードの第1接続位置に芯線が接続される第1同軸ケーブルと、前記第1電極リードの前記第1接続位置よりも測定対象に近い第2接続位置に芯線が接続される第2同軸ケーブルと、前記第2電極リードの第3接続位置に芯線が接続される第3同軸ケーブルと、前記第2電極リードの前記第3接続位置よりも測定対象から遠い第4接続位置に芯線が接続される第4同軸ケーブルと、前記第1同軸ケーブルのシールド線の前記第1電極リード側端部と、前記第2同軸ケーブルのシールド線の前記第1電極リード側端部とを直接接続する第1線と、前記第1同軸ケーブルのシールド線の前記第1電極リード側端部と、前記第3同軸ケーブルのシールド線の前記第2電極リード側端部とを直接接続する第2線と、前記第2同軸ケーブルのシールド線の前記第1電極リード側端部と、前記第4同軸ケーブルのシールド線の前記第2電極リード側端部とを直接接続する第3線と、前記第3同軸ケーブルのシールド線の前記第2電極リード側端部と、前記第4同軸ケーブルのシールド線の前記第2電極リード側端部とを直接接続する第4線とを含む。
この構成によれば、測定対象に第1電極リードおよび第2電極リードを異なる位置で接触させて、測定対象の物理量が測定される。第1電極リードには第1同軸ケーブルおよび第2同軸ケーブルが接続されている。第1同軸ケーブルの接続位置は、第2同軸ケーブルの接続位置よりも、測定対象から遠い位置にある。第2電極リードには第3同軸ケーブルおよび第4同軸ケーブルが接続されている。第4同軸ケーブルの接続位置は、第3同軸ケーブルの接続位置よりも、測定対象から遠い位置ある。第1〜第4線は、第1〜第4同軸ケーブルのシールド線を第1および第2電極リード側の端部で直接接続する。具体的には、第1同軸ケーブルおよび第2同軸ケーブルのシールド線が第1線によってそれぞれの第1電極リード側端部で接続されている。また、第1同軸ケーブルのシールド線の第1電極リード側端部と第3同軸ケーブルのシールド線の第2電極リード側端部とが、第2線によって直接接続されている。さらに、第2同軸ケーブルのシールド線の第1電極リード側端部と第4同軸ケーブルのシールド線の第2電極リード側端部とが、第3線によって直接接続されている。そして、第3同軸ケーブルおよび第4同軸ケーブルのシールド線の第2電極リード側端部同士が第4線によって直接接続されている。
この構成は、本件発明者の実験によれば、測定精度を著しく高める。とりわけ、インピーダンスを計測する場合に、高精度でのインピーダンス計測が可能な周波数範囲を広げることができる。それに応じて、高精度での測定が可能なインピーダンスの範囲や測定温度の範囲を広げることができる。
前記測定治具は、前記第2同軸ケーブルのシールド線の前記第1電極リード側端部と、前記第3同軸ケーブルの前記第2電極リード側端部とを直接接続する第5線をさらに含んでいてもよい。
また、前記測定治具は、前記第2同軸ケーブルのシールド線の前記第1電極リード側端部と、前記第3同軸ケーブルの前記第2電極リード側端部とを直接接続する配線を含まなくてもよい。すなわち、第2同軸ケーブルのシールド線の第1電極リード側端部および第3同軸ケーブルのシールド線の第2電極リード端部との間が直接には接続されていなくてもよい。このような配線によって、第2同軸ケーブルのシールド線と第3同軸ケーブルのシールド線との間が、少なくとも、測定対象の近傍で接続されることがなくなる。これにより、測定精度が一層高まり、測定可能な範囲を広げることができる。とくに、インピーダンスの測定に当該測定治具を用いることによって、信号周波数範囲を広げることができ、それに応じて、高精度での測定が可能なインピーダンスの範囲や測定温度の範囲を一層広げることができる。
この発明の一実施形態の測定治具では、前記第2線および前記第3線がそれぞれ複数本備えられており、前記複数本の第2線および前記複数本の第3線が、測定対象配置位置を取り囲むように配置されている。
この発明の一実施形態の測定治具は、測定対象を支持する支持面を有する対象支持部と、対象支持部を取り囲むように配置され、前記支持面に交差する方向に延びた複数の貫通孔とを有する測定対象支持部材をさらに含み、前記複数本の第2線および前記複数本の第3線が、前記複数の貫通孔を通って配索されている。
この発明の一実施形態の測定治具は、前記測定対象支持部材に取り付けられ、測定対象を加熱するためのヒータをさらに含む。
前記ヒータは、前記対象支持部に配置されることが好ましい。それにより、測定対象を効率的に加熱でき、かつその温度を正確に制御できる。
この発明の一実施形態の測定治具は、開口を有し、前記測定対象を収容する保持容器と、前記保持容器の開口を閉じる蓋と、前記蓋に固定され、前記第1同軸ケーブル、前記第2同軸ケーブル、前記第3同軸ケーブルおよび前記第4同軸ケーブルをそれぞれ支持する第1フィードスルー、第2フィードスルー、第3フィードスルーおよび第4フィードスルーとをさらに含む。
この発明の一実施形態の測定治具では、前記第1〜第4フィードスルーが、前記第1〜第4同軸ケーブルのシールドと前記蓋とを電気的に絶縁した状態で前記第1〜第4同軸ケーブルをそれぞれ支持する絶縁型フィードスルーである。
この発明の一実施形態の測定治具は、前記蓋に結合され、前記保持容器内にガスを導入するガス導入管と、前記蓋に結合され、前記保持容器内のガスを排気する排気管とをさらに含む。
この発明は、また、上記のような特徴を有する測定治具と、前記第1〜第4同軸ケーブルにそれぞれ接続される複数の端子を有し、前記測定治具の所定の物理量を測定する測定器とを含む、測定システムを提供する。
この構成により、良好な確度で広い測定範囲に亘る測定が可能な測定システムを提供できる。
この発明の一実施形態の測定システムでは、前記所定の物理量が、インピーダンスであり、前記測定器が、複数の異なる周波数に対する前記測定対象からの応答を計測する。
この発明の一実施形態の測定システムでは、前記測定対象が固体電解質である。
この発明は、また、測定対象の物理量を測定するための測定システムを制御するためのコンピュータに実行させるための制御プログラムを提供する。前記測定システムは、測定対象に接続すべき第1端子群を有し、第1測定方式に従って前記測定対象の所定の物理量を測定する第1測定器と、測定対象に接続すべき第2端子群を有し、前記第1測定方式とは異なる第2測定方式に従って前記測定対象の前記所定の物理量を測定する第2測定器と、前記第1端子群に接続される第1測定器側端子群と、前記第2端子群に接続される第2測定器側端子群と、測定対象側端子群と、前記第1測定器側端子群または前記第2測定器側端子群を前記測定対象側端子群に選択的に接続する選択接続ユニットとを含む切替装置と
を含む。そして、前記制御プログラムは、前記切替装置を制御して前記第1測定器側端子群を前記測定対象側端子群に接続し、前記第1測定器を制御して前記第1測定方式による測定を実行させ、かつ前記第1測定器による測定結果を取得する第1測定制御ステップと、前記切替装置を制御して前記第2測定器側端子群を前記測定対象側端子群に接続し、前記第2測定器を制御して前記第2測定方式による測定を実行させ、かつ前記第2測定器による測定結果を取得する第2測定制御ステップとを前記コンピュータに実行させる。
この発明の一実施形態では、前記第1測定器は第1形式の測定結果データを出力し、前記第2測定器は前記第1形式とは異なる第2形式の測定結果データを出力し、前記制御プログラムは、前記第1形式の測定結果データおよび前記第2形式の測定結果データの両方を第3形式で出力するステップを前記コンピュータに実行させる。
前記第3形式は、前記第1形式と同じであってもよいし、前記第2形式と同じであってもよいし、前記第1および第2形式のいずれとも異なる形式であってもよい。
この発明の一実施形態の制御プログラムは、前記第1測定器の測定結果データおよび前記第2測定器の測定結果データを統合した単一の出力ファイルを生成するステップを前記コンピュータに実行させる。
この発明の一実施形態の制御プログラムは、第1測定領域において前記第1測定制御ステップを前記コンピュータに実行させ、前記第1測定領域とは異なる第2測定領域において前記第2測定制御ステップを前記コンピュータに実行させる。
第1および第2測定領域は、互いに重なり合う重複領域を有していることが好ましい。
この発明の一実施形態の制御プログラムは、前記第1測定領域および前記第2測定領域を使用者が設定するための測定領域入力手段を提供し、かつ前記測定領域入力手段からの入力を受け付けるステップと、前記測定領域入力手段による設定に従って前記第1測定領域および前記第2測定領域を定めるステップとを前記コンピュータにさらに実行させる。
この発明の一実施形態の制御プログラムは、前記第1測定器および前記第2測定器における測定点の間隔を共通に設定する測定点間隔設定手段を提供し、かつ前記測定点間隔設定手段からの入力を受け付けるステップと、前記測定点間隔設定手段によって設定された間隔の複数の測定点を前記第1測定器および前記第2測定器に指示するステップとを前記コンピュータにさらに実行させる。
この発明は、さらに、測定対象に接続すべき第1端子群を有し、第1測定方式に従って前記測定対象の所定の物理量を測定する第1測定器と、測定対象に接続すべき第2端子群を有し、前記第1測定方式とは異なる第2測定方式に従って前記測定対象の前記所定の物理量を測定する第2測定器と、測定対象に接続される測定ヘッドを有する測定治具とを含む測定システムにおける測定方法であって、前記測定治具を前記第1端子群に接続し、前記第1測定器によって前記第1測定方式による測定を実行する第1測定ステップと、前記測定治具を前記第2端子群に接続し、前記第2測定器によって前記第2測定方式による測定を実行する第2測定ステップとを含む、測定方法を提供する。
この発明の一実施形態の測定方法では、前記第1測定ステップが、切替装置によって前記測定治具を前記第1端子群に接続するステップを含み、前記第2測定ステップが、前記切替装置によって前記測定治具を前記第2端子群に接続するステップを含む。
この発明の一実施形態では、前記第1測定器は第1形式の測定結果データを出力し、前記第2測定器は前記第1形式とは異なる第2形式の測定結果データを出力し、前記測定方法は、前記第1形式の測定結果データおよび前記第2形式の測定結果データの両方を第3形式で出力するステップをさらに含む。
前記第3形式は、前記第1形式と同じであってもよいし、前記第2形式と同じであってもよいし、前記第1および第2形式のいずれとも異なる形式であってもよい。
この発明の一実施形態の測定方法は、前記第1測定器の測定結果データおよび前記第2測定器の測定結果データを統合した単一の出力ファイルを生成するステップをさらに含む。
この発明の一実施形態の測定方法では、前記第1測定ステップは、第1測定領域において実行し、前記第2測定ステップは、前記第1測定領域とは異なる第2測定領域において実行する。
第1および第2測定領域は、互いに重なり合う重複領域を有していることが好ましい。
この発明の一実施形態の測定方法では、前記第1測定ステップおよび前記第2測定ステップが、共通の間隔で設定された複数の測定点に関してそれぞれ実行される。
この発明の一実施形態の測定方法では、前記所定の物理量が、インピーダンスであり、前記第1測定器が、複数の異なる周波数を複数の測定点として設定し、当該複数の測定点における前記測定対象からの応答を計測し、前記第2測定器が、複数の異なる周波数を複数の測定点として設定し、当該複数の測定点における前記測定対象からの応答を計測する。
この発明の一実施形態の測定方法では、前記測定対象が固体電解質である。
図1は、この発明の第1の実施形態に係る測定システムの構成を図解的に示す図である。 図2は、前記測定システムの電気的構成を説明するためのブロック図である。 図3は、前記測定システムが備える第1および第2測定器の測定周波数レンジを示す。 図4Aは、前記測定システムが備える切替装置の原理的な構成を説明するための平面図である。 図4Bは、図4Aの構成の左側面図である。 図4Cは、前記切替装置の測定器側端子支持板の正面図である。 図4Dは、前記切替装置の測定対象側端子支持板の正面図である。 図5Aは、前記切替装置の動作例を説明するための図である。 図5Bは、前記切替装置の動作例を説明するための図である。 図5Cは、前記切替装置の動作例を説明するための図である。 図5Dは、前記切替装置の動作例を説明するための図である。 図5Eは、前記切替装置の動作例を説明するための図である。 図6Aは、前記測定システムが備える測定治具の構成を説明するための平面図である。 図6Bは、前記測定治具の図解的な断面図である。 図6Cは、測定対象の近傍の具体的な構成例を拡大して示す斜視図である。 図7Aは、測定対象の近傍における配線の構成を説明するための図であり、測定治具を第1測定器に接続した場合を示す。 図7Bは、測定対象の近傍における配線の構成を説明するための図であり、測定治具を第2測定器に接続した場合を示す。 図8は、第1および第2測定器および切替装置を制御するために制御装置が実行する制御プログラムの機能を説明するための図である。 図9は、前記制御装置の表示ユニットにおける表示例を示す。 図10は、前記制御装置の動作の概要を説明するためのフローチャートである。 図11Aは、様々な抵抗値のチップ抵抗を試料としてインピーダンスを測定した結果(実施例)を表したBode線図(ゲイン線図)である。 図11Bは、様々な抵抗値のチップ抵抗を試料としてインピーダンスを測定した結果(実施例)を表したBode線図(位相線図)である。 図12は、標準試料を用いた測定結果(実施例)を表すNyquist線図である。 図13Aは、固体電解質を用いた測定結果(実施例)を示す(試料温度25℃)。 図13Bは、固体電解質を用いた測定結果(実施例)を示す(様々な試料温度)。 図13Cは、図13Bの低インピーダンス領域を拡大して示す。 図14は、この発明の第2の実施形態に係る測定システムの構成を説明するための図である。 図15Aは、様々な抵抗値のチップ抵抗を試料としてインピーダンスを測定した結果(実施例)を表したBode線図(ゲイン線図)である。 図15Bは、様々な抵抗値のチップ抵抗を試料としてインピーダンスを測定した結果(実施例)を表したBode線図(位相線図)である。 図16Aは、比較例に係る測定治具を用いて、様々な抵抗値のチップ抵抗を試料としてインピーダンスを測定した結果(比較例)を表したBode線図(ゲイン線図)である。 図16Bは、前記比較例に係る測定治具を用いて、様々な抵抗値のチップ抵抗を試料としてインピーダンスを測定した結果(比較例)を表したBode線図(位相線図)である。 図17は、前記比較例に係る測定治具の構成を説明するための図である。 図18は、標準試料を用いた測定結果(実施例)を表すNyquist線図である。 図19Aは、固体電解質を用いた測定結果(実施例)を示す。 図19Bは、図19Aの低インピーダンス領域を拡大して示す。 図19Cは、図19Bにおいて試料温度120℃のときの測定結果の低値側の曲線を拡大して示す。
以下では、この発明の実施の形態を、添付図面を参照して詳細に説明する。
図1は、この発明の第1の実施形態に係る測定システムの構成を図解的に示す図である。また、図2は、その測定システムの電気的構成を説明するためのブロック図である。
測定システム1は、第1測定器11と、第2測定器12と、切替装置13と、測定治具14と、制御装置10とを含む。この測定システム1は、この実施形態では、測定治具14に保持された測定対象20のインピーダンスを測定する。
第1測定器11は、この実施形態では、自動平衡ブリッジ法(第1の測定方式)によって測定対象20のインピーダンスを測定するための装置である。第2測定器12は、この実施形態では、周波数応答解析(第2の測定方式)によって測定対象20のインピーダンスを測定するための装置(FRA: Frequency Response Analyzer)である。第1測定器11は、たとえば、キーサイト(Keysight)社のE4990A型または同社の4294A型であってもよく、仕様上の入力信号周波数範囲は、E4990A型では20Hz〜120MHz、4294A型では40Hz〜110MHzである。第2測定器12は、第1測定器11とは異なる入力信号周波数範囲を有している。具体的には、第2測定器12は、たとえば、ソーラトロン社の1260型測定器であってもよく、仕様上の入力信号周波数範囲は、10μHz〜32MHzである。図3に示すように、第1測定器11の測定周波数レンジ11A(入力信号周波数範囲)と第2測定器12の測定周波数レンジ12A(入力信号周波数範囲)とは、互いに異なっているが、それらは重複する領域を有している。
キーサイト社およびソーラトロン社の上記の測定器は、いずれも、四端子対法による測定が可能であり、高周波数から低周波数への掃引が可能であり、かつ測定点毎に複数回測定して平均化することが可能である。したがって、同様の測定条件を設定しやすい。
第1測定器11は、表示部11aと、第1端子群T1とを含む。第1端子群T1は、複数(この実施形態では4個)の第1端子T11〜T14を含む。具体的には、4個の第1端子T11〜T14は、2つの電流端子T11(信号出力端子),T14(電流計測端子)と、2つの電圧端子T12(電圧計測端子),T13(制御端子)とを含む。これらの第1端子T11〜T14は、いずれも、ピン状の信号伝達部を中央に有し、それを取り囲むように円筒状のシールド部を有する同軸端子である。この実施形態では、4個の第1端子T11〜T14は、正面視において、水平方向に沿って直線をなすように等間隔で配列されている。
第2測定器12は、表示部12aと、第2端子群T2とを含む。第2端子群T2は、複数(この実施形態では4個)の第2端子T21〜T24を含む。具体的には、4個の第2端子T21〜T24は、2つの電流端子T21(信号出力端子),T24(電流計測端子)と、2つの電圧端子T22(高側電圧計測端子),T23(低側電圧計測端子)とを含む。これらの第2端子は、いずれも、ピン状の信号伝達部を中央に有し、それを取り囲むように円筒状のシールド部を有する同軸端子である。この実施形態では、4個の第2端子T21〜T24は、正面視において、矩形の4つの頂点に相当する位置にそれぞれ配置されている。すなわち、第2端子T21〜T24は、第1端子T11〜T14とは異なる配列をなしている。
第2測定器12から測定治具14までのケーブル長の短縮を図るために、第2測定器12の第2端子群T2に対向するように切替装置13が配置されている。また、第1測定器11の第1端子群T1は、第2測定器12の第2端子群T2のほぼ直上に配置され、第1端子群T1から切替装置13までのケーブル長が、可能な限り短縮されている。
切替装置13は、複数本(たとえば4本)の同軸ケーブル3を介して第1測定器11の第1端子群T1に接続されており、かつ複数本(たとえば4本)の同軸ケーブル4を介して第2測定器12の第2端子群T2に接続されている。また、切替装置13は、複数本(たとえば4本)の同軸ケーブル5を介して、測定治具14に接続されている。切替装置13は、測定治具14を第1測定器11の第1端子群T1または第2測定器12の第2端子群T2に接続する。切替装置13は、切替装置制御ユニット15によって、その動作が制御される。
同軸ケーブル3の長さはたとえば15cm程度、同軸ケーブル4の長さはたとえば5cm程度である。
測定治具14は、内部に測定対象20を収容して保持している保持容器21と、この保持容器21の上部開口21aを閉じる蓋22とを含む。保持容器21の内部には測定対象20が収容されている。保持容器21内には、測定対象20を加熱するためのヒータ23が配置されている。そのヒータ23に対して、リード線24によって電力が供給される。リード線24は、蓋22を通して測定治具14内に引き出され、ヒータ23を制御するための温度調節器16に接続されている。この温度調節器16によるヒータ23の制御のために、保持容器21内には、測定対象20の温度を検出する熱電対25が導入されている。測定対象20の温度はヒータ23の表面温度と同等とみなせるので、熱電対25は、ヒータ23の表面に接触するように配置されてもよい。
測定治具14は、必要に応じて、冷却装置19によって冷却される。それによって、室温未満の温度での測定が可能になる。測定治具14を冷却装置19で冷却して室温未満の温度での測定を可能とするためには、同軸ケーブル5の長さは、30cm以上とすることが好ましい。冷却装置19は、液体窒素などの冷媒を入れたステンレスデュワーであってもよい。冷却装置19で測定治具14を冷却する一方で、ヒータ23への通電を制御することによって、測定対象20の温度を正確に制御できる。
制御装置10は、たとえば、パーソナルコンピュータからなる。制御装置10には、第1測定器11、第2測定器12、切替装置制御ユニット15および温度調節器16が接続されている。制御装置10は、これらを制御することにより、第1測定器11によって測定対象20を測定させながら第1測定器11が出力する測定結果データを取得する第1測定制御と、第2測定器12によって測定対象20を測定させながら第2測定器12が出力する測定結果データを取得する第2測定制御とを実行する。第1測定制御を実行するとき、制御装置10は、切替装置制御ユニット15を制御して、切替装置13が第1測定器11の第1端子群T1を測定治具14に接続する状態とする。第2測定制御を実行するとき、制御装置10は、切替装置制御ユニット15を制御して、切替装置13が第2測定器12の第2端子群T2を測定治具14に接続する状態とする。
測定治具14の保持容器21内の雰囲気を制御するために、蓋22には、ガス導入管26および排気管27が取り付けられている。たとえば、排気管27を真空ポンプなどの排気設備28に接続し、ガス導入管26を不活性ガスタンク等のガス供給源29に接続することにより、保持容器21内の雰囲気を制御できる。ガス導入管26および排気管27には、この実施形態では、それぞれガスバルブ30,31が介装されている。
制御装置10、第1および第2測定器11,12、切替装置13、切替装置制御ユニット15および温度調節器16は、架台6上に支持されている。架台6の天板6aの上面に複数の支柱7が立てられており、その支柱7よって2段の水平な棚板8,9が支持されている。天板6a上に温度調節器16が置かれており、下段の棚板8上に第2測定器12が置かれており、上段の棚板9上に第1測定器11および切替装置制御ユニット15が置かれている。そして、第1測定器11の上に制御装置10が置かれている。測定治具14は、テーブル17上に置かれている。
図4Aは、切替装置13の原理的な構成を説明するための平面図であり、一部の構成については水平面で切断した断面を示してある。また、図4Bは、図4Aの構成の左側面図である。切替装置13は、測定器側端子支持板71と、測定対象側端子支持板72と、相対移動ユニット73とを含む。
測定器側端子支持板71は、鉛直方向に沿う主面を有する絶縁板71aを含む。測定器側端子支持板71は、図4Cに正面図(図4Aの矢印18の方向に見た正面図)を示すように、第1測定器11の複数(この実施形態では4個)の第1端子T11〜T14にそれぞれ接続される複数(この実施形態では4個)の第1測定器側端子T31〜T34と、第2測定器12の複数(この実施形態では4個)の第2端子T21〜T24にそれぞれ接続される複数(この実施形態では4個)の第2測定器側端子T41〜T44とを所定の配列で分離した状態で保持している。第1測定器側端子T31〜T34および第2測定器側端子T41〜T44は、それぞれ、絶縁板71aを貫通する同軸コネクタで構成されている。複数の第1測定器側端子T31〜T34は、所定の配列で絶縁板71a上に配列されており、同じ配列で複数の第2測定器側端子T41〜T44が絶縁板71a上に配列されている。ただし、複数の第1測定器側端子T31〜T34の配列および複数の第2測定器側端子T41〜T44の配列は、絶縁板71aの主面に沿う水平方向であるY方向に沿って、互いに所定距離だけずれている。この実施形態では、Y方向に沿って、第1測定器側端子T31〜T34および第2測定器側端子T41〜T44が交互に配置されている。絶縁板71aの主面の法線方向であるX方向に関しては、第1測定器側端子T31〜T34および第2測定器側端子T41〜T44は、同じ位置にある。絶縁板71aの主面に沿う鉛直方向であるZ方向に関しては、配列内の位置が対応する第1測定器側端子T31〜T34および第2測定器側端子T41〜T44は、互いに同じ位置(高さ)にある。第1測定器側端子T31〜T34および第2測定器側端子T41〜T44は、共通の絶縁板71aに支持されているので、これらの相対的な配置は不変である。絶縁板71aは、ガラスエポキシ板であってもよい。
複数の第1測定器側端子T31〜T34および複数の第2測定器側端子T41〜T44は、絶縁板71a上に離隔した状態で支持されているので、それらを構成する同軸コネクタは、信号伝送部(芯線)だけでなく、それを取り囲むシールド部も互いから絶縁されている。すなわち、測定器側端子支持板71上には、複数の第1測定器側端子T31〜T34および複数の第2測定器側端子T41〜T44うちのいずれの一対の間をも電気的に接続する導電路は存在しない。
測定対象側端子支持板72は、測定器側端子支持板71と対向するように、この測定器側端子支持板71と平行に配置されている。すなわち、測定対象側端子支持板72は、測定器側端子支持板71の主面と平行になるように鉛直方向に沿って配置した主面を有する絶縁板72aを含む。測定対象側端子支持板72は、図4Dに正面図(図4Aの矢印18の方向に見た正面図)を示すように、複数(この実施形態では4個)の測定対象側端子T51〜T54を、所定の配列で分離した状態で保持している。複数の測定対象側端子T51〜T54の配列は、複数の第1測定器側端子T31〜T34と同じ配列(すなわち、複数の第2測定器側端子T41〜T44とも同じ配列)である。複数の測定対象側端子T51〜T54は、複数の第1測定器側端子T31〜T34にそれぞれ対応しており、かつ複数の第2測定器側端子T41〜T44にそれぞれ対応している。複数の測定対象側端子T51〜T54は、それぞれ、絶縁板72aを貫通する同軸コネクタで構成されている。複数の測定対象側端子T51〜T54は、絶縁板72aに上に離隔した状態で支持されているので、それらを構成する同軸コネクタは、信号伝送部(芯線)だけでなく、それを取り囲むシールド部も互いから絶縁されている。すなわち、測定対象側端子支持板72上には、複数の測定対象側端子T51〜T54のうちのいずれの一対の間をも電気的に接続する導電路は存在しない。絶縁板72aは、たとえばガラスエポキシ板であってもよい。
相対移動ユニット73は、測定器側端子支持板71と測定対象側端子支持板72とを相対移動させる。それによって、相対移動ユニット73は、複数の測定対象側端子T51〜T54を複数の第1測定器側端子T31〜T34にそれぞれ接続する第1状態と、複数の測定対象側端子T51〜T54を複数の第2測定器側端子T41〜T44にそれぞれ接続する第2状態とを選択的に達成する選択接続ユニットを構成している。
より具体的には、この実施形態では、測定器側端子支持板71は、架台6の天板6aに支柱66を介して固定された板状の固定フレーム67に取り付けられて固定されている。測定器側端子支持板71は、固定フレーム67に対して、第2測定器12とは反対側の表面に取り付けられている。固定フレーム67は、測定器側端子支持板71に支持された第1測定器側端子T31〜T34および第2測定器側端子T41〜T44を第2測定器12側に露出させるための開口68を有している。この開口68を介して、第2測定器側端子T41〜T44が第2測定器12の第2端子群T2に対向している。
一方、測定対象側端子支持板72は、相対移動ユニット73によってX方向およびY方向に移動される板状の移動フレーム69に取り付けられている。さらに具体的には、相対移動ユニット73は、この実施形態では、XYステージユニット74を含む。XYステージユニット74は、X方向アクチュエータ75およびY方向アクチュエータ76を含み、これらを駆動することによって、ステージ77をX方向およびY方向に移動させる。ステージ77に移動フレーム69が固定され、この移動フレーム69に測定対象側端子支持板72が支持されている。したがって、XYステージユニット74を駆動することによって、測定対象側端子支持板72をX方向およびY方向に移動できる。移動フレーム69の測定治具14側の表面に測定対象側端子支持板72が取り付けられている。移動フレーム69には、測定対象側端子T51〜T54を測定器側端子支持板71に向けて露出させるための開口70が形成されている。
複数の測定対象側端子T51〜T54と、複数の第1測定器側端子T31〜T34とは、対応するもの同士のZ方向位置(すなわち高さ位置)が揃えられている。同様に、複数の測定対象側端子T51〜T54と、複数の第2測定器側端子T41〜T44とは、対応するもの同士のZ方向位置(すなわち高さ位置)が揃えられている。
そこで、XYステージユニット74によって測定対象側端子支持板72をY方向に移動させることにより、複数の測定対象側端子T51〜T54を複数の第1測定器側端子T31〜T34にそれぞれ対向させたり、複数の測定対象側端子T51〜T54を複数の第2測定器側端子T41〜T44にそれぞれ対向させたりすることができる。複数の測定対象側端子T51〜T54が複数の第1測定器側端子T31〜T34にそれぞれ対向している状態で、XYステージユニット74によって測定対象側端子支持板72をX方向に移動させて測定器側端子支持板71に接近させることにより、複数の測定対象側端子T51〜T54を複数の第1測定器側端子T31〜T34にそれぞれ同時に嵌合させ、それらの信号伝送部同士およびシールド部同士の間をそれぞれ電気的に接続させることができる。その状態から、XYステージユニット74によって測定対象側端子支持板72をX方向に移動させて測定器側端子支持板71から離間させることによって、複数の測定対象側端子T51〜T54と複数の第1測定器側端子T31〜T34との接続を一気に解除できる。同様に、複数の測定対象側端子T51〜T54が複数の第2測定器側端子T41〜T44にそれぞれ対向している状態で、XYステージユニット74によって測定対象側端子支持板72をX方向に移動させて測定器側端子支持板71に接近させることにより、複数の測定対象側端子T51〜T54を複数の第2測定器側端子T41〜T44にそれぞれ同時に嵌合させ、それらの信号伝送部同士およびシールド部同士の間をそれぞれ電気的に接続させることができる。その状態から、XYステージユニット74によって測定対象側端子支持板72をX方向に移動させて測定器側端子支持板71から離間させることによって、複数の測定対象側端子T51〜T54と複数の第2測定器側端子T41〜T44との接続を一気に解除できる。
このようなX方向移動による接続/解除を達成するために、測定対象側端子T51〜T54、第1測定器側端子T31〜T34および第2測定器側端子T41〜T44は、それぞれ、プッシュオン型の同軸コネクタで構成されていることが好ましい。より具体的には、第1測定器側端子T31〜T34および第2測定器側端子T41〜T44が、プッシュオン型の第1の同軸コネクタであり、測定対象側端子T51〜T54が、当該第1の同軸コネクタに嵌合可能なプッシュオン型の第2の同軸コネクタであることが好ましい。また、多少の位置ずれがあっても確実な嵌合を達成するためには、測定対象側端子T51〜T54と、第1および第2測定器側端子T41〜T44とのうちの少なくとも一方が、位置ずれ吸収用のフローティング構造を有していることが好ましい。
図5A〜図5Eは、切替装置13の動作を説明するための図である。
図5Aは、初期状態を示す。測定対象側端子支持板72は、原点位置にある。原点位置は任意に定めることができる。図5Aの例では、測定対象側端子支持板72が原点位置にあるとき、各測定対象側端子T51〜T54が、対応する第1測定器側端子T31〜T34と第2測定器側端子T41〜T44との間に位置している。
図5Bは、測定対象側端子支持板72をY方向に移動させて、複数の測定対象側端子T51〜T54を複数の第1測定器側端子T31〜T34にそれぞれ対向させた状態を示す。この状態から、測定対象側端子支持板72をX方向に沿って測定器側端子支持板71に接近させることにより、図5Cに示すように、複数の測定対象側端子T51〜T54が複数の第1測定器側端子T31〜T34にそれぞれ嵌合して、それらが互いに電気的に接続された第1状態となる。
図5Cに示す状態から、測定対象側端子支持板72をX方向に沿って測定器側端子支持板71から離反させることにより、測定対象側端子T51〜T54と第1測定器側端子T31〜T34との嵌合が解除され、図5Bに示す状態に戻る。
その状態から、測定対象側端子支持板72をY方向に移動させることにより、図5Dに示すように、複数の測定対象側端子T51〜T54を複数の第2測定器側端子T41〜T44にそれぞれ対向させることができる。この状態から、測定対象側端子支持板72をX方向に沿って測定の側端子支持板に接近させることにより、図5Eに示すように、複数の測定対象側端子T51〜T54が複数の第2測定器側端子T41〜T44にそれぞれ嵌合して、それらが互いに電気的に接続された第2状態となる。
図5Eに示す状態から、測定対象側端子支持板72をX方向に沿って測定器側端子支持板71から離反させることにより、測定対象側端子T51〜T54と第2測定器側端子T41〜T44との嵌合が解除され、図5Dに示す状態となる。その後は、測定対象側端子支持板72をX方向に移動させて原点位置に復帰させてもよい。
このようにして、相対移動ユニット73によって、測定対象側端子支持板72をX方向およびY方向に移動させることによって、測定対象側端子T51〜T54を第1測定器側端子T31〜T34または第2測定器側端子T41〜T44に選択的に嵌合させて、それらの間を電気的に接続することができる。こうして、測定治具14が切替装置13を介して第1測定器11に接続された第1状態と、測定治具14が切替装置13を介して第2測定器12に接続された第2状態とを選択できる。
図6Aは、測定治具14の構成を説明するための平面図である。図6Bは、その図解的な縦断面図である。また、図6Cは、測定対象の近傍の具体的な構成例を拡大して示す斜視図である。図6Bは、可能な限り多くの構成要素を表すために、一部の構成要素の配置を変更して表してあり、したがって、必ずしも厳密な構造を表すものではない。
測定治具14は、測定対象20を収容する保持容器21と、この保持容器21の開口21aを閉じる蓋22と、測定対象20を支持する支持アセンブリ32と、測定対象20に異なる位置で接触する第1電極リードE1および第2電極リードE2とを含む。
保持容器21は、この実施形態では、有底円筒状であり、上部に開口21aを有し、開口21aの周囲に外向きのフランジ21bが形成されている。蓋22は、その周縁部の下面をフランジに合わせて保持容器21に取り付けられる。蓋22とフランジの間には、シール部材としてのOリング33が挟み込まれる。蓋22とフランジ21bとがクランプ34によって固定され、それによって、保持容器21に蓋22が固定される。保持容器21、蓋22およびクランプ34は、たとえば、ステンレスからなる。Oリング33は、フッ素樹脂またはフッ素ゴムからなる。
支持アセンブリ32は、蓋22の下面に固定されており、蓋22を保持容器21に装着することによって、保持容器21内に収容されるように構成されている。支持アセンブリ32は、蓋22に固定され、保持容器21の軸線方向に沿って蓋22の下面側に直線状に延びた複数本(たとえば4本)の支柱35と、支柱35の途中部に固定された下支持プレート37と、下支持プレート37の上方で支柱35に沿って上下動可能に配置された上支持プレート36と、上支持プレート36と蓋22の下面との間において各支柱35に巻装されたコイルばね38と、下支持プレート37と上支持プレート36との間において各支柱35に螺合した丸ナット39とを含む。4本の支柱35は、容器の中心軸線まわりに等角度間隔をなすように配置されている。支柱35の外周に螺子35aが螺刻してあり、その螺子35aに丸ナット39が螺合している。コイルばね38は、上支持プレート36を丸ナット39に向かって、すなわち、下方に向けて付勢する。支柱35、コイルばね38および丸ナットは、たとえばステンレスからなる。また、上支持プレート36および下支持プレート37は、たとえば、PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)またはセラミックスからなる。
上支持プレート36の下面には、保持容器21の中心軸線上に第1電極リードE1が固定されている。第1電極リードE1は、測定対象20に上方から接触する接点E1aを下端に有している。
下支持プレート37の下面には、保持容器21の中心軸線上に第2電極リードE2が固定されている。第2電極リードE2は、測定対象20に下方から接触する接点E2aを上端に有している。下支持プレート37の上面中央部には、凹所37a(この実施形態では平面視円形の凹所)が形成されている。この凹所37a内に板状のヒータ23が配置されている。第2電極リードE2の接点E2aは、凹所37aの中央位置で下支持プレート37を貫通し、さらに、ヒータ23の中央位置を貫通してその上面から上方に突出している。この接点E2a上に測定対象20が配置される。ヒータ23は、たとえば、シリコンラバーヒータまたはセラミックヒータからなる。下支持プレート37は、測定対象20を支持する測定対象支持部材の一例である。そして、凹所37a内に測定対象20を配置する測定対象配置位置が設定されている。凹所37aは、測定対象20を支持する対象支持部であり、その底面(より正確にはヒータ23の表面)は、測定対象20を支持する支持面である。
測定対象20の下面を第2電極リードE2の接点E2aに接触させて配置した状態で、上支持プレート36を下降させることにより、第1電極リードE1の接点E1aを測定対象20の上面に接触させることができる。具体的には、丸ナット39をまわして下方に移動させることにより、コイルばね38のばね力によって上支持プレート36が押し下げられ、第1電極リードE1の接点E1aが測定対象20の上面に達する。さらに、丸ナット39をまわして下方に移動させることにより、コイルばね38のばね力によって、第1電極リードE1の接点E1aが測定対象20の上面に押し付けられ、それによって、測定対象20の下面が第2電極リードE2の接点E2aに押し付けられる。
測定対象20は、たとえば、板状に形成されており、その上面および下面には電極20a,20bが予め形成されている。これらの電極20a,20bが、第1電極リードE1および第2電極リードE2の接点E2aに接触する。
測定治具14は、さらに、第1同軸ケーブル41、第2同軸ケーブル42、第3同軸ケーブル43および第4同軸ケーブル44を含む。これらの同軸ケーブル41〜44は、芯線41a〜44aと、この芯線41a〜44aを取り囲むシールド線41b〜44bと、芯線41a〜44aおよびシールド線41b〜44bの間を絶縁する絶縁体41c〜44cとを含む。芯線41a〜44aは、たとえば、銅撚線またはステンレス線からなる。シールド線41b〜44bは、たとえば、銅撚線またはステンレス線からなる。絶縁体41c〜44cは、たとえば、PTFE、ポリイミドまたはセラミックスからなる。たとえば、測定治具14を250℃以上の耐熱仕様とする場合には、芯線およびシールド線をステンレスとし、それらの間の絶縁体をポリイミドとしてもよい。
第1同軸ケーブル41の芯線41aの一端は、第1接続位置P1において第1電極リードE1に接続されている。第2同軸ケーブル42の芯線42aの一端は、第1接続位置P1よりも接点E1aに近い(すなわち測定対象20に近い)第2接続位置P2において第1電極リードE1に接続されている。第3同軸ケーブル43の芯線43aの一端は、第3接続位置P3において第2電極リードE2に接続されている。第4同軸ケーブル44の芯線44aの一端は、第3接続位置P3よりも接点E2aから遠い(すなわち測定対象20から遠い)第4接続位置P4において第2電極リードE2に接続されている。
第1同軸ケーブル41および第2同軸ケーブル42は、上支持プレート36に形成された貫通孔(図示省略)を貫通しており、それらの上端は、蓋22を貫通するフィードスルー同軸ケーブルコネクタ46,47にそれぞれ結合され、かつ支持されている。第3同軸ケーブル43および第4同軸ケーブル44は、下支持プレート37に形成された貫通孔371,372(図6C参照)を貫通し、さらに上支持プレート36に形成された貫通孔(図示省略)を貫通しており、それらの上端は、蓋22を貫通するフィードスルー同軸ケーブルコネクタ48,49にそれぞれ結合され、かつ支持されている。フィードスルー同軸ケーブルコネクタ46〜49は、絶縁型であり、芯線部のみならずシールド部も蓋22から絶縁された状態で、蓋22を貫通して当該蓋22に固定されている。
図6Cに示すように、第1同軸ケーブル41および第2同軸ケーブル42のシールド線41b,42bには、第1電極リードE1側の端部に、第1および第2シールド接続部品51,52がそれぞれ結合されている。同様に、第3同軸ケーブル43および第4同軸ケーブル44のシールド線43b,44bには、第2電極リードE2側の端部に、第3および第4シールド接続部品53,54がそれぞれ結合されている。これらのシールド接続部品51〜54の間が配線61〜64(この実施形態ではポリイミド被覆ステンレス線)で互いに接続されている。
より具体的には、第1シールド接続部品51と第2シールド接続部品52とが、複数の第1線61で接続されており、それにより、第1同軸ケーブル41のシールド線41bと第2同軸ケーブル42のシールド線42bとが直接接続されている。また、第1シールド接続部品51と第3シールド接続部品53とが、複数の第2線62で接続されており、それにより、第1同軸ケーブル41のシールド線41bと第3同軸ケーブル43のシールド線43bとが直接接続されている。また、第2シールド接続部品52と第4シールド接続部品54とが、複数の第3線63で接続されており、それにより、第2同軸ケーブル42のシールド線42bと第4同軸ケーブル44のシールド線44bとが直接接続されている。さらに、第3シールド接続部品53と第4シールド接続部品54とが、複数の第4線64で接続されており、それにより、第3同軸ケーブル43のシールド線43bと第4同軸ケーブル44のシールド線44bとが直接接続されている。第2シールド接続部品52と第3シールド接続部品53とを接続する配線は設けられておらず、したがって、測定治具14は、第2同軸ケーブル42のシールド線42bと第3同軸ケーブル43のシールド線43bとを直接接続する配線を含まない。
第2線62および第3線63は、下支持プレート37を跨いで配置される。これらの第2線62および第3線63を所定位置に配索するために、下支持プレート37には、保持容器21の中心軸線まわりに等角度間隔で複数個(たとえば12個)の貫通孔375が形成されている。これらの貫通孔375の一部または全部を通して各複数の第2線62および第3線63が配置されている。それにより、各複数の第2線62および第3線63は、測定対象20を取り囲む篭形状を形成するように配置されている。この実施形態では、第2線62は、12個の貫通孔375のうちの11個をそれぞれ通って配索された11本の配線を含む。第3線も同様に、12個の貫通孔375のうちの11個をそれぞれ通って配索された11本の配線を含む。また、この実施形態では、第3および第4同軸ケーブル43,44が通る貫通孔371,372は、第2線62および第3線63を配索するための貫通孔375と共通である。さらに、この実施形態では、一つの貫通孔375には、第2線62、第3線63、第3および第4同軸ケーブル43,44のいずれも通されていない。この貫通孔375は、測定対象20の出し入れのために利用されてもよい。
蓋22にはガス導入管26および排気管27が結合されている。ガス導入管26には、その流路を開閉するガスバルブ30が介装されている。排気管27には、その流路を開閉するガスバルブ31が介装されている。
フィードスルー同軸ケーブルコネクタ46〜49には、蓋22の外方において、同軸ケーブル5の各一端が接続される。これらの同軸ケーブル5の各他端は切替装置13の測定対象側端子T51〜T54にそれぞれ接続される。それにより、第1〜第4同軸ケーブル41〜44が切替装置13の測定対象側端子T51〜T54にそれぞれ接続されることになる。
蓋22の中央には、ヒータ23への給電のためのコネクタ56が貫通している。ヒータ23のリード線24は、コネクタ56に接続されている。コネクタ56は、リード線57を介して温度調節器16に接続されている。
熱電対25は、上支持プレート36に固定され、上支持プレート36とともに上下動する。熱電対25は、この実施形態では、ヒータ23の上面に接触しており、それによって、ヒータ23の温度と等しいとみなせる測定対象20の温度を測定する。熱電対25は、配線58によって、蓋22を貫通するフェルール59に接続され、さらに、このフェルール59に接続された配線60を介して温度調節器16に接続されている。
図7Aおよび図7Bは、測定対象20の近傍における配線の構成を説明するための図であり、図7Aは切替装置13を第1測定器11に接続したときの電気的構成を示し、図7Bは切替装置13を第2測定器12に接続したときの電気的構成を示す。
第1電極リードE1において測定対象20から比較的遠い位置に接続される第1同軸ケーブル41の芯線41aは、電流端子である。第1電極リードE1において測定対象20の比較的近い位置に接続される第2同軸ケーブル42の芯線42aは、電圧端子である。第2電極リードE2において測定対象20の比較的近い位置に接続される第3同軸ケーブル43の芯線43aは、電圧端子である。第2電極リードE2において測定対象20から比較的遠い位置に接続される第4同軸ケーブル44の芯線44aは、電流端子である。
第1同軸ケーブル41のシールド線41bの第1電極リードE1側端部は、第1線61によって第2同軸ケーブル42のシールド線42bの第1電極リードE1側端部に直接接続され、第2線62によって第3同軸ケーブル43のシールド線43bの第2電極リードE2側端部に直接接続されている。第2同軸ケーブル42のシールド線42bの第1電極リードE1側端部は、第3線63によって第4同軸ケーブル44のシールド線44bの第2電極リードE2側端部に直接接続されている。第3同軸ケーブル43のシールド線43bの第2電極リードE2側端部は、第4線64によって第4同軸ケーブル44のシールド線44bの第2電極リードE2側端部に直接接続されている。「直接接続」とは、他の同軸ケーブルのシールド線を介することなく接続されていることを意味しており、前述のようなシールド接続部品51〜54などの接続部材を用いる接続を排除しない。
第1同軸ケーブル41(電流端子)および第4同軸ケーブル44(電流端子)のシールド線41b,44bの第1電極リードE1側端部および第2電極リードE2側端部の間を直接接続する線はない。また、第2同軸ケーブル42(電圧端子)および第3同軸ケーブル43(電圧端子)のシールド線42b,44bの第1電極リードE1側端部および第2電極リードE2側端部の間を直接接続する線もない。
切替装置13が第1測定器11に測定治具14を接続しているときには、図7Aに示すように、第1同軸ケーブル41は、切替装置13を介して、第1測定器11の信号出力端子T11に接続される。これにより、四端子対法による測定が行われる。第2同軸ケーブル42は、切替装置13を介して、第1測定器11の電圧計測端子T12に接続される。第3同軸ケーブル43は、切替装置13を介して、第1測定器11の制御端子T13に接続される。第4同軸ケーブル44は、切替装置13を介して、第1測定器11の電流計測端子T14に接続される。
第1測定器11は、交流信号源81を内部に有しており、この交流信号源81は、信号出力端子T11に交流信号を出力する。それによって、第1同軸ケーブル41の芯線41a(電流端子)から電流が供給される。この電流は、第1電極リードE1、測定対象20、第2電極リードE2を通って、第4同軸ケーブル44の芯線44a(電流計測端子)に流れ込み、第1測定器11内の電流計84へと供給される。この電流計84を通った電流は、第4同軸ケーブル44のシールド線44bを通り、さらに、第1線61〜第4線64を通って、第1同軸ケーブル41のシールド線41bへと導かれ、このシールド線41bを通って、交流信号源81へと帰る。こうして、交流信号源81から測定対象20を通り、さらに電流計84を通って交流信号源81へと戻る電流経路が形成されている。
第3同軸ケーブル43の芯線43a(制御端子)は、第1測定器11の内部の演算増幅器83に接続されている。演算増幅器83は、第3同軸ケーブル43の芯線43aおよびシールド線43bの間の電位差に対応する制御信号を出力する。この制御信号によって、前述の電流経路を流れる電流が制御される。
第2同軸ケーブル42の芯線42a(電圧計測端子)は、第1測定器11の内部の電圧計82に接続されている。電圧計82は、第2同軸ケーブル42の芯線42aとシールド線42bとの間の電圧を測定し、それによって、測定対象20の両端にかかる電圧を測定する。
第1測定器11は、電流計84によって計測される電流と、電圧計82によって計測される電圧とに基づいて、測定対象20のインピーダンスを演算する。
切替装置13が第2測定器12に測定対象20を接続しているときには、図7Bに示すように、第1同軸ケーブル41は、切替装置13を介して、第2測定器12の信号出力端子T21に接続される。これにより、四端子対法による測定が行われる。第2同軸ケーブル42は、切替装置13を介して、第2測定器12の高側電圧計測端子T22に接続される。第3同軸ケーブル43は、切替装置13を介して、第2測定器12の低側電圧計測端子T23に接続される。第4同軸ケーブル44は、切替装置13を介して、第2測定器12の電流計測端子T24に接続される。
第2測定器12は、交流信号源90を内部に有しており、この交流信号源90は、信号出力端子T21に交流信号を出力する。それによって、第1同軸ケーブル41の芯線41a(電流端子)から電流が供給される。この電流は、第1電極リードE1、測定対象20、第2電極リードE2を通って、第4同軸ケーブル44の芯線44a(電流計測端子)に流れ込み、第2測定器12内の電流計93へと供給される。この電流計93を通った電流は、第4同軸ケーブル44のシールド線44bを通り、さらに、第1線61〜第4線64を通って、第1同軸ケーブル41のシールド線41bへと導かれ、このシールド線41bを通って、交流信号源91へと帰る。
第2同軸ケーブル42の芯線42a(高側電圧計測端子)および第3同軸ケーブル43の芯線43a(低側電圧計測端子)は、第2測定器12の内部の電圧計92の両端にそれぞれ接続されている。電圧計92は、第2同軸ケーブル42の芯線42aと第3同軸ケーブル43の芯線43aとの間の電圧を測定し、それによって、測定対象20の両端にかかる電圧を測定する。
第2測定器12は、電流計93によって計測される電流と、電圧計92によって計測される電圧とに基づいて、測定対象20のインピーダンスを演算する。
このように、第1同軸ケーブル41のシールド線41bの第1電極リードE1側端部と第3同軸ケーブル43のシールド線43bの第2電極リードE2側端部との間が第2線62によって直接接続されており、第2同軸ケーブル42のシールド線42bの第1電極リードE1側端部と第4同軸ケーブル44のシールド線44bの第2電極リードE2側端部との間が第3線63によって直接接続されている。この構成は、本件発明者の実験によれば、周波数応答解析によってインピーダンスを計測する第2測定器12の測定精度を著しく高め、とりわけ、高精度でのインピーダンス計測が可能な周波数範囲を高周波側に広げることができる。
さらに、この実施形態では、第2同軸ケーブル42のシールド線42bの第1電極リードE1側端部と第3同軸ケーブル43のシールド線43bの第2電極リードE2側端部との間が直接接続されていない。この構成は、本件発明者の実験によれば、周波数応答解析によってインピーダンスを計測する第2測定器12の測定精度を一層高め、とりわけ、高精度でのインピーダンス計測が可能な周波数範囲を高周波側に一層広げることができる。
図8は、第1および第2測定器11,12および切替装置13を制御するために制御装置10が実行する制御プログラム95(ソフトウェア)の機能を説明するための図である。制御装置10は、制御プログラム95を実行することによって、第1測定器制御機能、第2測定器制御機能、切替装置制御機能、測定周波数帯域設定受付機能、測定点設定受付機能、測定点演算機能、測定データ取得機能、測定データ出力機能等を実現する。
制御装置10は、中央処理装置96(CPU)、メモリ97および外部記憶装置94を含む。制御プログラム95は、たとえば外部記憶装置94に保存され、メモリ97にロードされて実行される。制御装置10は、さらに、マンマシンインタフェースを提供する表示ユニット98および入力ユニット99を含む。入力ユニット99は、キーボード、ポインティングデバイスなどを含む。ポインティングデバイスは、マウス、タッチパッド、タッチパネル等であり得る。使用者は、表示ユニット98を視認しながら入力ユニット99を操作することによって、制御装置10に対する必要な入力操作を実行できる。
第1測定器制御機能は、第1測定器11を制御する機能である。より具体的には、第1測定器11に対して、測定周波数帯域、すなわち、上限測定周波数および下限測定周波数を設定し、かつ、その測定周波数帯域内での複数の測定点(測定周波数)を設定して、それらの測定点でのインピーダンス測定を実行させるための指令を与える機能である。制御装置10は、たとえば、GPIB(General Purpose Interface Bus)によって第1測定器11に接続され、IEEE488.2に準拠した通信方式で第1測定器11を制御する。
第2測定器制御機能は、第2測定器12を制御する機能である。より具体的には、第2測定器12に対して、測定周波数帯域、すなわち、上限測定周波数および下限測定周波数を設定し、かつ、その測定周波数帯域内での複数の測定点(測定周波数)を設定して、それらの測定点でのインピーダンス測定を実行させるための指令を与える機能である。制御装置10は、たとえば、GPIBによって第2測定器12に接続され、IEEE488.2に準拠した通信方式で第2測定器12を制御する。
切替装置制御機能は、切替装置13の動作を制御するための機能である。制御装置10は、たとえば、GPIBによって切替装置制御ユニット15に接続され、IEEE488.2に準拠した通信方式で切替装置制御ユニット15に制御指令を与える。その制御指令に基づいて、切替装置制御ユニット15が相対移動ユニット73を制御する。切替装置制御機能は、第1測定器11によるインピーダンス測定に際しては、測定治具14が第1測定器11に接続される第1状態に切替装置13を制御する。また、切替装置制御機能は、第2測定器12によるインピーダンス測定に際しては、測定治具14が第2測定器12に接続される第2状態に切替装置13を制御する。
測定周波数帯域設定受付機能は、入力ユニット99の操作によって使用者が入力する測定周波数帯域を受け付ける機能であり、測定領域入力手段を構成している。たとえば、測定周波数帯域設定受付機能は、使用者が第1測定器11における上限測定周波数および下限測定周波数を入力するためのインタフェースを表示ユニット98に表示させる。この表示を視認しながら、使用者が入力ユニット99を操作することによって、第1測定器11の上限測定周波数および下限測定周波数が入力され、その入力結果が、制御装置10に受け付けられる。同様に、測定周波数帯域設定受付機能は、使用者が第2測定器12における上限測定周波数および下限測定周波数を入力するためのインタフェースを表示ユニット98に表示させる。この表示を視認しながら、使用者が入力ユニット99を操作することによって、第2測定器12の上限測定周波数および下限測定周波数が入力され、その入力結果が、制御装置10に受け付けられる。
測定点設定受付機能は、入力ユニット99の操作によって使用者が入力する測定点(測定周波数)を受け付ける機能であり、測定点の間隔を設定するための測定点間隔設定手段を構成している。たとえば、測定点設定受付機能は、一桁(decade)当たりの測定点数(steps)を入力するためのインタフェースを表示ユニット98に表示させる。この表示を視認しながら、使用者が入力ユニット99を操作することによって、一桁当たりの測定点数が入力されて制御装置10に受け付けられる。
測定点演算機能は、第1測定器11により測定動作を実行させるための複数の測定点(測定周波数)を演算し、かつ第2測定器12により測定動作を実行させるための複数の測定点(測定周波数)を演算する機能である。演算された複数の測定点は、第1測定器制御機能および第2測定器制御機能によって、第1測定器11および第2測定器12にそれぞれ送信される。より具体的には、それらの複数の測定点において測定動作を実行させるための指令信号が、第1および第2測定器11,12に与えられる。第1測定器11の複数の測定点は、第1測定器11について設定された上限測定周波数および下限測定周波数の間で設定され、周波数の一桁あたりの測定間隔(周波数の間隔)は、測定点設定受付機能によって受け付けられた測定点数に当該一桁の周波数領域を等分するように定められる。第2測定器12の複数の測定点も同様に、第2測定器12について設定された上限測定周波数および下限測定周波数の間で設定され、周波数一桁あたりの測定間隔(周波数の間隔)は、測定点設定受付機能によって受け付けられた測定点数に当該一桁の周波数領域を等分するように定められる。その結果、第1測定器11および第2測定器12についてそれぞれ設定される測定周波数領域が重複する周波数領域を有する場合には、その重複周波数領域内では、第1測定器11および第2測定器12において同じ測定点(周波数)でのインピーダンス測定が行われることになる。
測定データ取得機能は、第1測定器11からの測定結果データを取得し、第2測定器12からの測定結果データを取得する機能である。取得された測定結果データは、外部記憶装置94に格納される。
測定データ出力機能は、第1測定器11の測定結果データおよび第2測定器12の測定データ結果を共通形式で出力する機能である。具体的には、第1測定器11の測定結果データをそのままの形式で出力し、第2測定器12の測定結果データを第1測定器11のデータの形式に変換して出力してもよい。逆に、第1測定器11の測定結果データを第2測定器12のデータの形式に変換して出力し、第2測定器12の測定結果データをそのままの形式で出力してもよい。さらに、第1測定器11および第2測定器12の測定結果データを、それらの形式とは異なる形式の測定結果データに変換して出力してもよい。出力された共通形式の測定結果データは、測定結果データファイルとして、外部記憶装置94に格納される。測定データ出力機能は、第1および第2測定器11,12の測定結果データをそれぞれに対応する2つの測定結果データファイルとして外部記憶装置94に格納してもよい。また、測定データ出力機能は、第1および第2測定器11,12の測定結果データを一つの測定結果データファイルに統合して外部記憶装置94に格納してもよい。
図9は、制御装置10の表示ユニット98における表示例を示す。制御装置10は、たとえば、設定ウィンドウ100および出力ウィンドウ120を表示ユニット98に表示させることができる。
設定ウィンドウ100は、第1測定器11の測定周波数領域を設定入力するための第1測定周波数入力部101、第2測定器12の測定周波数領域を設定入力するための第2測定周波数入力部102、一桁(decade)当たりの測定点数(steps)を入力するための測定間隔入力部103を含む。
第1測定周波数入力部101は、測定周波数帯域設定受付機能によって提供されるインタフェースであり、第1測定器11における上限測定周波数を設定するための上限周波数設定部105と、第1測定器11における下限測定周波数を設定するための下限周波数設定部106とを含む。上限周波数設定部105および下限周波数設定部106は、それぞれ、周波数の数値を入力するための数値入力部105a,106aと、周波数の単位を入力するための単位入力部105b,106bとを含む。使用者は、数値入力部105a,106aおよび単位入力部105b,106bに対して適切な数値および単位をそれぞれ設定することによって、上限測定周波数および下限測定周波数を設定できる。
第2測定周波数入力部102は、測定周波数帯域設定受付機能によって提供されるインタフェースであり、第2測定器12における上限測定周波数を設定するための上限周波数設定部107と、第2測定器12における下限測定周波数を設定するための下限周波数設定部108とを含む。上限周波数設定部107および下限周波数設定部108は、それぞれ、周波数の数値を入力するための数値入力部107a,108aと、周波数の単位を入力するための単位入力部107b,108bとを含む。使用者は、数値入力部107a,108aおよび単位入力部107b,108bに対して適切な数値および単位をそれぞれ設定することによって、上限測定周波数および下限測定周波数を設定できる。
また、使用者は、測定間隔入力部103に対して適切な数値を設定することにより、一桁あたりの測定点数(Steps)を入力でき、それによって、一桁(decade)あたりの測定間隔を設定できる。
設定ウィンドウ100は、さらに、測定の開始を指示するためのスタートボタン109、測定を中断して切替装置13を原点に復帰させることを指示するための中断ボタン110、測定データの保存を指示するための保存ボタン111、測定を強制終了させるための強制終了ボタン112などを含み、これらは、入力ユニット99によって操作することができる。また、設定ウィンドウ100は、切替装置13の状態を表示するための切替装置状態表示部113と、第1および第2測定器11,12の状態(測定スタンバイ、第1測定器測定中、第2測定器測定中など)を表示するための測定器状態表示部114とを含む。
出力ウィンドウ120は、第1および第2測定器11,12から送られてくる測定結果データをグラフ表示するように構成されている。出力ウィンドウ120は、たとえば、Bode線図表示部121と、Nyquist線図表示部122とを含む。Bode線図表示部121は、ゲイン線図表示部121aと位相線図表示部121bとを含む。
たとえば、第1および第2測定器11,12から測定結果データが送られてくると、測定結果データに対応するプロットが、ゲイン線図表示部121a、位相線図表示部121bおよびNyquist線図表示部122にそれぞれリアルタイムで描画されてもよい。また、描画に際して、第1測定器11の測定結果データと第2測定器12の測定結果データとは、互いに区別可能な態様で表示されてもよい。区別可能な態様での表示の例は、異なる色の着色表示、異なるパターン(線種)の線による表示、異なる形状のドットによる表示などである。
図10は、制御装置10の動作の概要を説明するためのフローチャートである。スタートボタンが操作されると(ステップS1)、制御装置10は、切替装置制御ユニット15に対して、原点復帰指令を出す(ステップS2)。これに応答して、切替装置制御ユニット15は、相対移動ユニット73(XYステージユニット74)を制御して、測定対象側端子支持板72をX方向およびY方向に移動させて原点に移動させる。切替装置13が原点に復帰すると、そのことを表す信号が切替装置制御ユニット15から制御装置10に送られる。これに応答して、制御装置10は、切替装置制御ユニット15に対して、第1測定器接続指令を送信する(ステップS3)。これに応答して、切替装置制御ユニット15は、相対移動ユニット73を制御して、測定対象側端子支持板72をY方向に移動させ、測定対象側端子T51〜T54を第1測定器側端子T31〜T34に対向させる。その後、切替装置制御ユニット15は、測定対象側端子支持板72をX方向に移動させて測定器側端子支持板71に接近させ、測定対象側端子T51〜T54を第1測定器側端子T31〜T34に接続させる。これにより、測定治具14が第1測定器11に接続された第1状態となる。この第1状態が確立されたことは、切替装置制御ユニット15から制御装置10へと通知される。
この通知に応答して(ステップS4:YES)、制御装置10は、第1測定器11に対して、測定点を指令して測定動作を行わせる(ステップS5:測定点指示手段)。そして、制御装置10は、第1測定器11から送られてくる測定結果データを外部記憶装置94に格納する(ステップS6)。
こうして、第1測定器11での測定が終了すると、制御装置10は、切替装置制御ユニット15に対して、第2測定器接続指令を送信する(ステップS7)。これに応答して、切替装置制御ユニット15は、相対移動ユニット73を制御して、測定対象側端子支持板72をX方向に移動させて測定器側端子支持板71から離反させる。それにより、測定対象側端子T51〜T54が第1測定器側端子T31〜T34から引き抜かれる。次いで、切替装置制御ユニット15は、相対移動ユニット73を制御して、測定対象側端子支持板72をY方向に移動させ、測定対象側端子T51〜T54を第2測定器側端子T41〜T44に対向させる。その後、切替装置制御ユニット15は、測定対象側端子支持板72をX方向に移動させて測定器側端子支持板71に接近させ、測定対象側端子T51〜T54を第2測定器側端子T41〜T44に接続させる。これにより、測定治具14が第2測定器12に接続された第2状態となる。この第2状態が確立されたことは、切替装置制御ユニット15から制御装置10へと通知される。
この通知に応答して(ステップS8:YES)、制御装置10は、第2測定器12に対して、測定点を指令して測定動作を行わせる(ステップS9。測定点指示手段)。そして、制御装置10は、第2測定器12から送られてくる測定結果データを外部記憶装置94に格納する(ステップS10)。
こうして、第2測定器12での測定が終了すると、制御装置10は、切替装置制御ユニット15に対して、原点復帰指令を送信する(ステップS11)。これに応答して、切替装置制御ユニット15は、相対移動ユニット73を制御して、測定対象側端子支持板72をX方向に移動させて測定器側端子支持板71から離反させる。それにより、測定対象側端子T51〜T54が第2測定器側端子T41〜T44から引き抜かれる。次いで、切替装置制御ユニット15は、相対移動ユニット73を制御して、測定対象側端子支持板72をX方向およびY方向に移動させ、原点へと復帰させる。
使用者が保存ボタンを操作すると(ステップS12)、制御装置10は、第1測定器11の測定結果データと第2測定器12の測定結果データとを外部記憶装置94に格納する(ステップS13)。このとき、第1および第2測定器11,12の測定結果データは別のファイルで保存してもよいし、一つのファイルで保存してもよい。制御装置10は、第1測定器11の測定結果データおよび第2測定器12の測定結果データを共通形式データのファイルとして保存する。使用者が保存ボタンを操作せず(ステップS12:NO)、たとえば強制終了ボタン112を操作した場合には、測定結果データを保存せずに処理を終える。
制御装置10は、保存された第1および第2測定器11,12の測定結果データをさらに統合した一つの統合ファイルを作成して保存する機能を有していてもよい(ステップS14)。より具体的には、重複する測定周波数領域内の共通測定点のデータをそれぞれ一つのデータに統合する機能を有していてもよい。この統合は、第1測定器11または第2測定器12のいずれかのデータを代表データとして選択する処理であってもよいし、第1測定器11および第2測定器12のデータの平均値を求める処理であってもよいし、第1測定器11および第2測定器12のデータに重み付けを付して平均値を求める処理であってもよい。制御装置10は、その統合されたデータを含む統合ファイルを外部記憶装置94に格納する。
図11Aおよび図11Bは、1608サイズの様々な抵抗値のチップ抵抗を試料(測定対象20)としてインピーダンスを測定した結果(実施例)を表したBode線図であり、図11Aはゲイン線図、図11Bは位相線図である。
第1測定器11としてキーサイト社4294A型を用い、第2測定器12としてソーラトロン社1260型を用いた。第1測定器11の下限測定周波数は100kHz、第1測定器11の上限測定周波数は100MHz、第2測定器12の下限測定周波数は1Hz、第2測定器12の上限測定周波数は10MHzにそれぞれ設定した。交流電圧は10mV、一桁あたりの測定点数は50steps/decadeに設定した。試料の温度は室温である。第1および第2測定器11,12の測定周波数域は、100kHz〜10MHz(重複測定周波数域)で重複している。2つの測定器11,12の測定結果データは、100kHz〜10MHzで接続した。すなわち、1Hz〜100kHzの周波数域については第2測定器12の測結果データを用い、10MHz〜100MHzの周波数域については第1測定器11の測定結果データを用い、100kHz〜10MHz(重複測定周波数域)については、第1および第2測定器11,12の測定結果データを統合して用いた。
図11Aおよび図11Bの測定結果から、確度±5%での測定が可能なインピーダンス範囲は次のとおりであることが確認できた。
100MHzにおいては10Ω〜1kΩ
10MHzにおいては2Ω〜5.1kΩ
1MHzにおいては2Ω〜20kΩ
第2測定器12(ソーラトロン社1260型)を単独で用いた場合に確度±5%で測定可能なインピーダンスの範囲は次のとおりであった。
10MHzにおいては20Ω〜1kΩ
1MHzにおいては1Ω〜10kΩ
このように、第1および第2測定器11,12を切り替えて用いることによって、精度の高いインピーダンス測定が可能な範囲が広がる。
図12は、標準試料を測定対象20として用いた測定結果(実施例)を表すNyquist線図である。標準試料としては、図12中に示すRC回路を用いた。具体的には、1608サイズの第1のチップ抵抗(100Ω)と、1608サイズの第2のチップ抵抗(6.8kΩ)と、1608サイズのチップコンデンサ(68pF)とを直並列に接続したRC回路からなる標準試料を作製した。このRC回路は、実際の固体電解質を模擬した等価回路を構成している。
第1測定器11としてキーサイト社4294A型を用い、第2測定器12としてソーラトロン社1260型を用いた。第1測定器11の下限測定周波数は100kHz、第1測定器11の上限測定周波数は100MHz、第2測定器12の下限測定周波数は10Hz、第2測定器12の上限測定周波数は10MHzにそれぞれ設定した。したがって、第1および第2測定器11,12の測定周波数域は、100kHz〜10MHz(重複測定周波数域)で重複している。交流電圧は10mV、一桁あたりの測定点数は50steps/decadeに設定した。試料の温度は室温である。
図12において、第1測定器11による測定結果はシンボル「□」で表し、第2測定器12による測定結果は実線で表してある。2つの測定器11,12の測定結果は、重複測定周波数域においてほぼ一致しており、信頼性の高い測定を実現できていることがわかる。第1測定器11の測定結果(シンボル「□」)が描く円弧の低値側端(左端)が横軸(実軸)にほぼ接しており、かつ第2測定器12の測定結果(実線)が描く円弧の高値側端(右端)が横軸(実軸)にほぼ接していて、2つの測定器11,12の測定結果はほぼ完全な半円弧を形成している。これにより、インピーダンスの正確な測定が可能である。
図13A、図13Bおよび図13Cは、測定対象20の試料として固体電解質を用いた測定結果(実施例)を示す。試料は直径19mm、厚さ0.26mmの板状に加工された固体電解質の両面にそれぞれ金電極20a,20b(直径6mm)を形成したものである。室温(25℃)のほか、−50℃〜300℃の間で50℃間隔で設定した複数の温度に試料温度を制御してインピーダンスの測定を行った。その他の条件は、図12の標準試料の測定の場合と同じである。図13Aに試料温度を25℃とした場合の測定結果を示し、図13Bおよび図13Cに様々な試料温度での測定結果を一括して示す。図13Cは、低インピーダンス領域を拡大して、試料温度を高温に設定した場合の測定結果を明瞭に示す。
この測定結果から、固体電解質においても、Nyquist線図に明瞭な円弧形状が表れ、したがって、インピーダンスの正確な測定が可能であることが分かる。
図13A〜図13Cの測定結果からは、200℃以上の試料温度ではインピーダンス値が小さく、測定が困難であることが分かる。しかし、厚みを大きくしてインピーダンス値を大きくした試料については測定が可能であるので、試料の厚みを適切に設定すれば、固体電解質の特性を調べることができる。
図14は、この発明の第2の実施形態に係る測定システムの構成を説明するための図である。この図14において、前述の図2に示された各部の対応部分に同一の参照符号を付して示す。
この測定システム2は、一つの測定器12に、同軸ケーブルを介して測定治具14を接続して構成されている。測定器12は、たとえば、FRA方式の測定器であって、第1の実施形態における第2の測定器に対応している。切替装置13および切替装置制御ユニット15は備えられておらず、測定器12と測定治具14とを接続する同軸ケーブル4のケーブル長を可能な限り短くするように、測定器12および測定治具14が配置されている。
測定器12が出力するデータは、制御装置10に入力されている。制御装置10は、測定器12を制御する機能を有していてもよいが、単に、測定器12が出力するデータを取り込んで処理する機能だけを有していてもよい。むろん、制御装置10は、切替装置13を制御する機能や複数の測定器を制御する機能を有している必要はない。
図15Aおよび図15Bは、1608サイズの様々な抵抗値のチップ抵抗を試料(測定対象20)としてインピーダンスを測定した結果(実施例)を表したBode線図であり、図15Aはゲイン線図、図15Bは位相線図である。
測定器12としてソーラトロン社1260型を用いた。測定周波数範囲は100Hz〜10MHzに設定し、交流電圧は10mVに設定し、一桁あたりの測定点数は40steps/decadeに設定した。試料の温度は室温である。
図15Aおよび図15Bの測定結果から、確度±5%での測定が可能なインピーダンス範囲は次のとおりであることが確認できた。
10MHzにおいては20Ω〜1kΩ
1MHzにおいては1Ω〜10kΩ
図16Aおよび図16Bは、別の測定治具(比較例)を用いて、1608サイズの様々な抵抗値のチップ抵抗を試料(測定対象20)としてインピーダンスを測定した結果を表したBode線図であり、図16Aはゲイン線図、図16Bは位相線図である。
比較例の測定治具141は、図17に構成を図解的に示すように、第1同軸ケーブル41のシールド線41bと第2同軸ケーブル42のシールド線42bとを第1電極リードE1側端部で直接接続する第1線161と、第2同軸ケーブル42のシールド線42bの第1電極リードE1側端部と第3同軸ケーブル43のシールド線43bの第2電極リードE2側端部とを直接接続する第2線162と、第3同軸ケーブル43のシールド線32bと第4同軸ケーブル44のシールド線43bとを第2電極リードE2側端部で直接接続する第3線163とを含む。したがって、第2同軸ケーブル42および第3同軸ケーブル43のシールド線42b,43b同士が測定対象20側の端部で直接接続されており、第1同軸ケーブル41および第3同軸ケーブル43のシールド線41b,43b同士が測定対象20側の端部で直接接続されておらず、第2同軸ケーブル42および第4同軸ケーブル44のシールド線42b,44b同士が測定対象20側の端部で直接接続されていない点で、前述の測定治具14(実施形態)とは異なる。また、第2同軸ケーブル42および第3同軸ケーブル43のシールド線42b,43bを測定対象20側の端部で直接接続する第2線162は、測定対象20を取り囲むような配置にはなっていない。
図16Aおよび図16Bには、測定器12から測定治具14までの同軸ケーブル長を10cmにまで短縮して得られた最高性能が示されている。ただし、ケーブル長が10cmでは、測定治具14を冷却装置19に入れることができないので、室温未満の試料温度での測定ができず、実用上の支障がある。図16Aおよび図16Bから分かるとおり、確度±5%が得られるのは、10MHzにおいて200Ω〜2kΩである。測定器12の仕様上の最高周波数である32MHzにおいては、確度±5%を満たす精度で測定可能な抵抗値範囲はなかった。図16A(ゲイン線図)には、第1および第2電極リードE1,E2間を短絡(short)したときの測定結果データが表してあり、測定治具14のインダクタンスに起因する傾斜直線が表れている。
図15Aおよび図15B(実施例)と、図16Aおよび図16B(比較例)との比較により、測定治具14の同軸ケーブルのシールド線を相互接続する配線を工夫することによって、精度良く測定できるインピーダンス範囲が広がることが分かる。
図18は、標準試料を測定対象20として用いた測定結果(実施例)を表すNyquist線図である。標準試料としては、図18中に示すRC回路を用いた。具体的には、1608サイズの第1のチップ抵抗(100Ω)と、1608サイズの第2のチップ抵抗(6.8kΩ)と、1608サイズのチップコンデンサ(68pF)とを直並列に接続してRC回路を構成した標準試料を作製した。このRC回路は、実際の固体電解質を模擬した等価回路を構成している。
測定器12としてソーラトロン社1260型を用い、測定治具14を接続して、100Hz〜10MHzの測定周波数範囲で測定した。交流電圧は10mV、一桁あたりの測定点数は40steps/decadeに設定した。試料の温度は室温である。
測定結果を表す実線が描く円弧の高値側端(右端)が横軸(実軸)にほぼ接しており、当該円弧の低値側端(左端)も横軸に近い位置まで達しており、ほぼ半円弧形状を成している。これにより、インピーダンスの正確な測定が可能であることが分かる。
図19A、図19Bおよび図19Cは、測定対象20の試料として固体電解質を用いた測定結果(実施例)を示す。試料は直径5.5mm、厚さ0.26mmの板状に加工された固体電解質の両面にそれぞれ金電極20a,20b(直径4mm)を形成したものである。測定器12としてソーラトロン社1260型を用い、測定治具14を接続して、1Hz〜10MHzの測定周波数範囲で測定した。交流電圧は10mV、一桁あたりの測定点数は40steps/decadeに設定した。室温(25℃)のほか、0℃〜120℃の間で10℃間隔で設定した複数の温度に試料温度を制御してインピーダンスの測定を行った。図19Aおよび図19Bに様々な試料温度での測定結果を一括して示す。図19Bは、低インピーダンス領域を拡大して、試料温度を高温に設定した場合の測定結果を明瞭に示す。
この測定結果から、固体電解質においても、Nyquist線図に明瞭な円弧形状が表れ、したがって、インピーダンスの測定が可能であることが分かる。
図19Cには、120℃のときの測定結果の低値側の曲線を拡大して示す。半楕円弧の左半分が出現しておらず、インピーダンスの正確な測定には至っていない。これを補うには、第1の実施形態のように、測定周波数範囲の異なる別の測定器を併せて用いることが好ましい。また、より高温の条件でのインピーダンス測定のためにも、第1の実施形態のように、測定周波数範囲の異なる別の測定器を併せて用いることが好ましい。
以上、この発明の実施形態について具体的に説明してきたが、この発明は、以下に例示的に列記するとおり、さらに他の形態で実施することが可能である。
(1)第1の実施形態では、2つの測定器11,12を切り替えて用いているが、3つ以上の測定器を切り替えて用いてもよい。
(2)第1の実施形態では、第1測定器11による測定を先に行い、第2測定器12による測定器を次に行う例を示したが、むろん、第2測定器12による測定を先に行い、第1測定器11による測定を後に行ってもよい。ただし、高周波数側の測定の方が所要時間が短いので、高周波数領域の測定を行う第1測定器11による測定を先に行う方が合理的である。
(3)第1の実施形態において、切替装置13の測定器側端子支持板71は、第1測定器側端子T31〜T34および第2測定器側端子T41〜T44の両方を支持しているが、第1測定器側端子T31〜T34および第2測定器側端子T41〜T44を個別に設けた2つの支持板でそれぞれ支持してもよい。
(4)第1の実施形態において、切替装置13は、測定器側端子支持板71を固定しておく一方で、測定対象側端子支持板72をX方向およびY方向に移動させるように構成されている。しかし、測定対象側端子支持板72を固定しておき、測定器側端子支持板71を移動させる構成としてもよいし、測定器側端子支持板71および測定対象側端子支持板72の両方を移動させて、それらの相対移動を達成してもよい。たとえば、Y方向の相対移動は端子支持板71,72の一方のみの移動によって行い、X方向の相対移動はそれらのうちの他方のみの移動によって行う構成としてもよい。さらにまた、測定器側端子支持板71と測定対象側端子支持板72との相対移動には、X方向およびY方向の相対移動の組合せに限らず、X方向およびZ方向の相対移動の組合せ、Y方向およびZ方向の相対移動の組合せ、X方向、Y方向およびZ方向の相対移動の組合せなどが適用されてもよい。さらに、測定器側端子支持板71と測定対象側端子支持板72との相対移動は、回転移動含んでいてもよいし、X方向、Y方向およびZ方向のうちの少なくとも一つの方向成分を含む並進移動と回転移動とを含んでいてもよい。
(5)第1の実施形態において、切替装置13の相対移動ユニット73は、測定器11,12の前方にX方向アクチュエータ75およびY方向アクチュエータ76を有している。しかし、このような配置は一例であり、たとえば、測定器12の下方にX方向アクチュエータ75およびY方向アクチュエータ76を収容する空間を確保してもよい。これにより、測定対象側端子支持板72に対して測定治具14を近づけることができるので、それらの間を接続する同軸ケーブル5のケーブル長を短くすることができる。それにより、測定精度を一層向上できる。
(6)第1の実施形態において、切替装置13は、プッシュオン型の同軸コネクタで構成した第1測定器側端子T31〜T34、第2測定器側端子T41〜T44および測定対象側端子T51〜T54を備え、それらを挿抜することで切替えを達成するように構成されている。しかし、この構成は一例であり、たとえば、絶縁板上に形成された同軸状の金属パターンと、この同軸状金属パターンに対して圧接する複数のスプリングプローブ(コンタクトプローブ)との組み合わせによって、切替装置を構成することもできる。より具体的には、測定器側端子支持板71において測定対象側端子支持板72に対向する表面に、測定器側端子T31〜T34,T41〜T44のそれぞれに対応するように複数の同軸状金属パターンを形成しておく。各同軸状金属パターンは、信号伝達部と、それを取り囲むシールド部とを含む。シールド部は、信号伝達部を中心とする円周上で連続する金属パターンであってもよいし、当該円周上で離散配置された複数の金属パターンであってもよい。一方、測定対象側端子支持板72には、測定対象側端子T51〜T54のそれぞれに対応するように複数の同軸状スプリングプローブアセンブリを設けておく。各同軸状スプリングプローブアセンブリは、信号伝達用の一つのスプリングプローブと、それを取り囲むように配置された複数のシールド用のスプリングプローブとを含む。各スプリングプローブは、測定対象側端子支持板72に植設される胴部と、その胴部に対して出没するコンタクトロッドと、コンタクトロッドを測定器側端子支持板71に向けて付勢するばねとを含む。この構成により、測定器側端子支持板71と測定対象側端子支持板72とを相対移動させることで、同軸状スプリングプローブアセンブリを、第1測定器側端子を構成する同軸状金属パターンまたは第2測定器側端子を構成する同軸状金属パターンに選択的に接続させることができる。この場合、スプリングプローブが測定器側端子支持板71の表面を摺動しても差し支えなければ、X方向の相対移動は省くことができる。むろん、測定対象側端子T51〜T54を同軸状金属パターンで構成し、測定器側端子T31〜T34,T41〜T44を同軸状スプリングプローブアセンブリで構成することもできる。
(7)測定治具4は、前述の第1〜第4線61〜64に加えて、第2同軸ケーブル42のシールド線42bの第1電極リードE1側端部と第3同軸ケーブル43のシールド線43bの第2電極リードE2側端部とを直接接続する第5線を有していてもよい。このような第5線は複数本設けることが好ましい。ただし、あまり多数本の第5線を設けると、そのインダクタンス成分の影響により測定精度が悪化するおそれがある。
(8)前述の実施形態では、インピーダンスの測定について主として説明したが、この発明は、インピーダンス以外の物理量の測定にも適用することができ、測定範囲の拡大に寄与できる。
その他、特許請求の範囲に記載された事項の範囲で種々の設計変更を施すことが可能である。
1 測定システム(第1の実施形態)
2 測定システム(第2の実施形態)
3,4,5 同軸ケーブル
10 制御装置
11 第1測定器
12 第2測定器
13 切替装置
14 測定治具
15 切替装置制御ユニット
16 温度調節器
19 冷却装置
20 測定対象
21 保持容器
22 蓋
23 ヒータ
25 熱電対
T1 第1端子群
T11 信号出力端子(第1端子)
T12 電圧計測端子(第1端子)
T13 制御端子(第1端子)
T14 電流計測端子(第1端子)
T2 第2端子群
T21 信号出力端子(第2端子)
T22 高側電圧計測端子(第2端子)
T23 低側電圧計測端子(第2端子)
T24 電流計測端子(第2端子)
T31〜T34 第1測定器側端子
T41〜T44 第2測定器側端子
T51〜T54 測定対象側端子
26 ガス導入管
27 排気管
32 支持アセンブリ
E1 第1電極リード
E2 第2電極リード
P1 第1接続位置
P2 第2接続位置
P3 第3接続位置
P4 第4接続位置
37 下支持プレート
37a 凹所
375 貫通孔
41 第1同軸ケーブル
41a 芯線
41b シールド線
41c 絶縁体
42 第2同軸ケーブル
42a 芯線
42b シールド線
42c 絶縁体
43 第3同軸ケーブル
43a 芯線
43b シールド線
43c 絶縁体
44 第4同軸ケーブル
44a 芯線
44b シールド線
44c 絶縁体
46〜49 フィードスルー同軸ケーブルコネクタ
51〜55 シールド接続部品
61 第1線
62 第2線
63 第3線
64 第4線
67 固定フレーム
69 移動フレーム
71 測定器側端子支持板
71a 絶縁板
72 測定対象側端子支持板
72a 絶縁板
73 相対移動ユニット
74 XYステージユニット
75 X方向アクチュエータ
76 Y方向アクチュエータ
77 ステージ
94 外部記憶装置
95 制御プログラム
96 中央処理装置
97 メモリ
98 表示ユニット
99 入力ユニット
100 設定ウィンドウ
101 第1測定周波数入力部
102 第2測定周波数入力部
103 測定間隔入力部
105 上限周波数設定部
106 下限周波数設定部
107 上限周波数設定部
108 下限周波数設定部
109 スタートボタン
110 中断ボタン
111 保存ボタン
112 強制終了ボタン
113 切替装置状態表示部
114 測定器状態表示部
120 出力ウィンドウ
121 Bode線図表示部
121a ゲイン線図表示部
121b 位相線図表示部
122 Nyqusit線図表示部
141 測定治具(比較例)

Claims (52)

  1. 測定対象に接続すべき第1端子群を有し、第1測定方式に従って前記測定対象の所定の物理量を測定する第1測定器と、
    測定対象に接続すべき第2端子群を有し、前記第1測定方式とは異なる第2測定方式に従って前記測定対象の前記所定の物理量を測定する第2測定器と、
    前記第1端子群に接続される第1測定器側端子群と、前記第2端子群に接続される第2測定器側端子群と、測定対象側端子群と、前記第1測定器側端子群または前記第2測定器側端子群を前記測定対象側端子群に選択的に接続する選択接続ユニットとを含む切替装置と、
    前記測定対象側端子群に接続され、かつ測定対象に接続される測定ヘッドを有する測定治具と、
    前記切替装置を制御して前記第1測定器側端子群を前記測定対象側端子群に接続し、前記第1測定器を制御して前記第1測定方式による測定を実行させ、かつ前記第1測定器による測定結果を取得する第1測定制御と、前記切替装置を制御して前記第2測定器側端子群を前記測定対象側端子群に接続し、前記第2測定器を制御して前記第2測定方式による測定を実行させ、かつ前記第2測定器による測定結果を取得する第2測定制御とを実行する制御装置と
    を含む、測定システム。
  2. 前記第1測定器は第1形式の測定結果データを出力し、前記第2測定器は前記第1形式とは異なる第2形式の測定結果データを出力し、
    前記制御装置は、前記第1形式の測定結果データおよび前記第2形式の測定結果データの両方を第3形式で出力する手段を含む、請求項1に記載の測定システム。
  3. 前記制御装置は、前記第1測定器の測定結果データおよび前記第2測定器の測定結果データを統合した単一の出力ファイルを生成する手段を有する、請求項1または2に記載の測定システム。
  4. 前記制御装置は、第1測定領域において前記第1測定制御を実行し、前記第1測定領域とは異なる第2測定領域において前記第2測定制御を実行する、請求項1〜3のいずれか一項に記載の測定システム。
  5. 前記第1測定領域および前記第2測定領域を使用者が設定するための測定領域入力手段をさらに含み、
    前記制御装置は、前記測定領域入力手段による設定に従って前記第1測定領域および前記第2測定領域を定める、請求項4に記載の測定システム。
  6. 前記第1測定器および前記第2測定器における測定点の間隔を共通に設定する測定点間隔設定手段をさらに含み、
    前記制御装置は、前記測定点間隔設定手段によって設定された間隔の複数の測定点を前記第1測定器および前記第2測定器に指示する測定点指示手段を含む、請求項1〜5のいずれか一項に記載の測定システム。
  7. 前記所定の物理量が、インピーダンスであり、
    前記第1測定器が、複数の異なる周波数を複数の測定点として設定し、当該複数の測定点における前記測定対象からの応答を計測し、
    前記第2測定器が、複数の異なる周波数を複数の測定点として設定し、当該複数の測定点における前記測定対象からの応答を計測する、請求項1〜6のいずれか一項に記載の測定システム。
  8. 前記測定対象が固体電解質である、請求項7に記載の測定システム。
  9. 前記第1測定器側端子群を構成する複数の第1測定器側端子、前記第2測定器側端子群を構成する複数の第2測定器側端子、および前記測定対象側端子群を構成する複数の測定対象側端子が、共通の配列に従って配列されている、請求項1〜8のいずれか一項に記載の測定システム。
  10. 前記切替装置が、前記複数の第1測定器側端子をその配列を保って支持する第1測定器側端子支持部材と、前記複数の第2測定器側端子をその配列を保って支持する第2測定器側端子支持部材と、前記複数の測定対象側端子をその配列を保って支持する測定対象側端子支持部材とをさらに含み、
    前記選択接続ユニットが、前記第1測定器側端子支持部材、前記第2測定器側端子支持部材および前記測定対象側端子支持部材を相対的に移動させ、前記測定対象側端子を前記第1測定器側端子または前記第2測定器側端子に選択的に接触させる相対移動ユニットを含む、請求項9に記載の測定システム。
  11. 前記第1測定器側端子支持部材および前記第2測定器側端子支持部材が、共通の支持部材である、請求項10に記載の測定システム。
  12. 前記第1測定器側端子、前記第2測定器側端子および前記測定対象側端子の各々が、信号伝達部と、当該信号伝達部を取り囲むシールド部とを含む同軸型端子であり、
    前記第1測定器側端子支持部材が、前記複数の第1測定器側端子のシールド部を互いに電気的に絶縁した状態で支持する絶縁板を含み、
    前記第2測定器側端子支持部材が、前記複数の第2測定器側端子のシールド部を互いに電気的に絶縁した状態で支持する絶縁板を含み、
    前記測定対象側端子支持部材が、前記複数の測定対象側端子のシールド部を互いに電気的に絶縁した状態で支持する絶縁板を含む、
    請求項10または11に記載の測定システム。
  13. 前記第1測定器側端子および前記第2測定器側端子がプッシュオン型の第1の同軸コネクタであり、前記測定対象側端子が、前記第1の同軸コネクタに嵌合可能なプッシュオン型の第2の同軸コネクタであり、
    前記相対移動ユニットが、前記第1測定器側端子支持部材および前記第2測定器側端子支持部材と前記測定対象側端子支持部材とを前記第1および第2の同軸コネクタの嵌合方向に沿って相対移動させる、請求項10〜12のいずれか一項に記載の測定システム。
  14. 前記第1の同軸コネクタおよび前記第2の同軸コネクタの少なくとも一方が、位置ずれ吸収用のフローティング構造を有している、請求項13に記載の測定システム。
  15. 前記測定ヘッドが、測定対象に異なる位置で接触する第1電極リードおよび第2電極リードを含み、
    前記測定治具が、
    前記第1電極リードの第1接続位置に芯線が接続される第1同軸ケーブルと、
    前記第1電極リードの前記第1接続位置よりも測定対象に近い第2接続位置に芯線が接続される第2同軸ケーブルと、
    前記第2電極リードの第3接続位置に芯線が接続される第3同軸ケーブルと、
    前記第2電極リードの前記第3接続位置よりも測定対象から遠い第4接続位置に芯線が接続される第4同軸ケーブルと、
    前記第1同軸ケーブルのシールド線の前記第1電極リード側端部と、前記第2同軸ケーブルのシールド線の前記第1電極リード側端部とを直接接続する第1線と、
    前記第1同軸ケーブルのシールド線の前記第1電極リード側端部と、前記第3同軸ケーブルのシールド線の前記第2電極リード側端部とを直接接続する第2線と、
    前記第2同軸ケーブルのシールド線の前記第1電極リード側端部と、前記第4同軸ケーブルのシールド線の前記第2電極リード側端部とを直接接続する第3線と、
    前記第3同軸ケーブルのシールド線の前記第2電極リード側端部と、前記第4同軸ケーブルのシールド線の前記第2電極リード側端部とを直接接続する第4線と
    を含む、請求項1〜14のいずれか一項に記載の測定システム。
  16. 前記第2線および前記第3線がそれぞれ複数本備えられており、前記複数本の第2線および前記複数本の第3線が、測定対象配置位置を取り囲むように配置されている、請求項15に記載の測定システム。
  17. 前記測定治具が、測定対象を支持する支持面を有する対象支持部と、対象支持部を取り囲むように配置され、前記支持面に交差する方向に延びた複数の貫通孔とを有する測定対象支持部材をさらに含み、
    前記複数本の第2線および前記複数本の第3線が、前記複数の貫通孔を通って配索されている、請求項16に記載の測定システム。
  18. 前記測定対象支持部材に取り付けられ、測定対象を加熱するためのヒータをさらに含む、請求項17に記載の測定システム。
  19. 前記測定治具が、
    開口を有し、前記測定対象を収容する保持容器と、
    前記保持容器の開口を閉じる蓋と、
    前記蓋に固定され、前記第1同軸ケーブル、前記第2同軸ケーブル、前記第3同軸ケーブルおよび前記第4同軸ケーブルをそれぞれ支持する第1フィードスルー、第2フィードスルー、第3フィードスルーおよび第4フィードスルーと
    をさらに含む請求項15〜18のいずれか一項に記載の測定システム。
  20. 前記第1〜第4フィードスルーが、前記第1〜第4同軸ケーブルのシールド線と前記蓋とを電気的に絶縁した状態で前記第1〜第4同軸ケーブルをそれぞれ支持する絶縁型フィードスルーである、請求項19に記載の測定システム。
  21. 前記測定治具が、
    前記蓋に結合され、前記保持容器内にガスを導入するガス導入管と、
    前記蓋に結合され、前記保持容器内のガスを排気する排気管と
    をさらに含む、請求項15〜20のいずれか一項に記載の測定システム。
  22. 第1測定器および第2測定器を選択的に測定対象に接続するための切替装置であって、
    前記第1測定器に接続される第1測定器側端子群と、
    前記第2測定器に接続される第2測定器側端子群と、
    前記測定対象に接続される測定対象側端子群と、
    前記測定対象側端子群を前記第1測定器側端子群または前記第2測定器側端子群に選択的に接続する選択接続ユニットと
    を含む、切替装置。
  23. 前記第1測定器側端子群を構成する複数の第1測定器側端子、前記第2測定器側端子群を構成する複数の第2測定器側端子、および前記測定対象側端子群を構成する複数の測定対象側端子が、共通の配列に従って配列されている、請求項22に記載の切替装置。
  24. 前記複数の第1測定器側端子をその配列を保って支持する第1測定器側端子支持部材と、
    前記複数の第2測定器側端子をその配列を保って支持する第2測定器側端子支持部材と、
    前記複数の測定対象側端子をその配列を保って支持する測定対象側端子支持部材と
    をさらに含み、
    前記選択接続ユニットが、前記第1測定器側端子支持部材、前記第2測定器側端子支持部材および前記測定対象側端子支持部材を相対的に移動させ、前記測定対象側端子を前記第1測定器側端子または前記第2測定器側端子に選択的に接触させる相対移動ユニットを含む、請求項23に記載の切替装置。
  25. 前記第1測定器側端子支持部材および前記第2測定器側端子支持部材が、共通の支持部材である、請求項24に記載の切替装置。
  26. 前記第1測定器側端子、前記第2測定器側端子および前記測定対象側端子の各々が、信号伝達部と、当該信号伝達部を取り囲むシールド部とを含む同軸型端子であり、
    前記第1測定器側端子支持部材が、前記複数の第1測定器側端子のシールド部を互いに電気的に絶縁した状態で支持する絶縁板を含み、
    前記第2測定器側端子支持部材が、前記複数の第2測定器側端子のシールド部を互いに電気的に絶縁した状態で支持する絶縁板を含み、
    前記測定対象側端子支持部材が、前記複数の測定対象側端子のシールド部を互いに電気的に絶縁した状態で支持する絶縁板を含む、
    請求項24または25に記載の切替装置。
  27. 前記第1測定器側端子および前記第2測定器側端子がプッシュオン型の第1の同軸コネクタであり、前記測定対象側端子が、前記第1の同軸コネクタに嵌合可能なプッシュオン型の第2の同軸コネクタであり、
    前記相対移動ユニットが、前記第1測定器側端子支持部材および前記第2測定器側端子支持部材と前記測定対象側端子支持部材とを前記第1および第2の同軸コネクタの嵌合方向に沿って相対移動させる、請求項24〜26のいずれか一項に記載の切替装置。
  28. 前記第1の同軸コネクタおよび前記第2の同軸コネクタの少なくとも一方が、位置ずれ吸収用のフローティング構造を有している、請求項27に記載の切替装置。
  29. 測定対象に異なる位置で接触する第1電極リードおよび第2電極リードと、
    前記第1電極リードの第1接続位置に芯線が接続される第1同軸ケーブルと、
    前記第1電極リードの前記第1接続位置よりも測定対象に近い第2接続位置に芯線が接続される第2同軸ケーブルと、
    前記第2電極リードの第3接続位置に芯線が接続される第3同軸ケーブルと、
    前記第2電極リードの前記第3接続位置よりも測定対象から遠い第4接続位置に芯線が接続される第4同軸ケーブルと、
    前記第1同軸ケーブルのシールド線の前記第1電極リード側端部と、前記第2同軸ケーブルのシールド線の前記第1電極リード側端部とを直接接続する第1線と、
    前記第1同軸ケーブルのシールド線の前記第1電極リード側端部と、前記第3同軸ケーブルのシールド線の前記第2電極リード側端部とを直接接続する第2線と、
    前記第2同軸ケーブルのシールド線の前記第1電極リード側端部と、前記第4同軸ケーブルのシールド線の前記第2電極リード側端部とを直接接続する第3線と、
    前記第3同軸ケーブルのシールド線の前記第2電極リード側端部と、前記第4同軸ケーブルのシールド線の前記第2電極リード側端部とを直接接続する第4線と
    を含む、測定治具。
  30. 前記第2線および前記第3線がそれぞれ複数本備えられており、前記複数本の第2線および前記複数本の第3線が、測定対象配置位置を取り囲むように配置されている、請求項29に記載の測定治具。
  31. 測定対象を支持する支持面を有する対象支持部と、対象支持部を取り囲むように配置され、前記支持面に交差する方向に延びた複数の貫通孔とを有する測定対象支持部材をさらに含み、
    前記複数本の第2線および前記複数本の第3線が、前記複数の貫通孔を通って配索されている、請求項30に記載の測定治具。
  32. 前記測定対象支持部材に取り付けられ、測定対象を加熱するためのヒータをさらに含む、請求項31に記載の測定治具。
  33. 開口を有し、前記測定対象を収容する保持容器と、
    前記保持容器の開口を閉じる蓋と、
    前記蓋に固定され、前記第1同軸ケーブル、前記第2同軸ケーブル、前記第3同軸ケーブルおよび前記第4同軸ケーブルをそれぞれ支持する第1フィードスルー、第2フィードスルー、第3フィードスルーおよび第4フィードスルーと
    をさらに含む請求項29〜32のいずれか一項に記載の測定治具。
  34. 前記第1〜第4フィードスルーが、前記第1〜第4同軸ケーブルのシールドと前記蓋とを電気的に絶縁した状態で前記第1〜第4同軸ケーブルをそれぞれ支持する絶縁型フィードスルーである、請求項33に記載の測定治具。
  35. 前記蓋に結合され、前記保持容器内にガスを導入するガス導入管と、
    前記蓋に結合され、前記保持容器内のガスを排気する排気管と
    をさらに含む、請求項29〜34のいずれか一項に記載の測定治具。
  36. 請求項29〜35のいずれか一項に記載の測定治具と、
    前記第1〜第4同軸ケーブルにそれぞれ接続される複数の端子を有し、前記測定治具の所定の物理量を測定する測定器とを含む、測定システム。
  37. 前記所定の物理量が、インピーダンスであり、
    前記測定器が、複数の異なる周波数に対する前記測定対象からの応答を計測する、請求項36に記載の測定システム。
  38. 前記測定対象が固体電解質である、請求項37に記載の測定システム。
  39. 測定対象の物理量を測定するための測定システムを制御するためのコンピュータに実行させるための制御プログラムであって、
    前記測定システムが、
    測定対象に接続すべき第1端子群を有し、第1測定方式に従って前記測定対象の所定の物理量を測定する第1測定器と、
    測定対象に接続すべき第2端子群を有し、前記第1測定方式とは異なる第2測定方式に従って前記測定対象の前記所定の物理量を測定する第2測定器と、
    前記第1端子群に接続される第1測定器側端子群と、前記第2端子群に接続される第2測定器側端子群と、測定対象側端子群と、前記第1測定器側端子群または前記第2測定器側端子群を前記測定対象側端子群に選択的に接続する選択接続ユニットとを含む切替装置と
    を含み、
    前記切替装置を制御して前記第1測定器側端子群を前記測定対象側端子群に接続し、前記第1測定器を制御して前記第1測定方式による測定を実行させ、かつ前記第1測定器による測定結果を取得する第1測定制御ステップと、前記切替装置を制御して前記第2測定器側端子群を前記測定対象側端子群に接続し、前記第2測定器を制御して前記第2測定方式による測定を実行させ、かつ前記第2測定器による測定結果を取得する第2測定制御ステップとを前記コンピュータに実行させる、測定システムのための制御プログラム。
  40. 前記第1測定器は第1形式の測定結果データを出力し、前記第2測定器は前記第1形式とは異なる第2形式の測定結果データを出力し、
    前記制御プログラムは、前記第1形式の測定結果データおよび前記第2形式の測定結果データの両方を第3形式で出力するステップを前記コンピュータに実行させる、請求項39に記載の制御プログラム。
  41. 前記第1測定器の測定結果データおよび前記第2測定器の測定結果データを統合した単一の出力ファイルを生成するステップを前記コンピュータに実行させる、請求項38または39に記載の制御プログラム。
  42. 第1測定領域において前記第1測定制御ステップを前記コンピュータに実行させ、前記第1測定領域とは異なる第2測定領域において前記第2測定制御ステップを前記コンピュータに実行させる、請求項39〜41のいずれか一項に記載の制御プログラム。
  43. 前記第1測定領域および前記第2測定領域を使用者が設定するための測定領域入力手段を提供し、かつ前記測定領域入力手段からの入力を受け付けるステップと、
    前記測定領域入力手段による設定に従って前記第1測定領域および前記第2測定領域を定めるステップと
    を前記コンピュータにさらに実行させる、請求項42に記載の制御プログラム。
  44. 前記第1測定器および前記第2測定器における測定点の間隔を共通に設定する測定点間隔設定手段を提供し、かつ前記測定点間隔設定手段からの入力を受け付けるステップと、
    前記測定点間隔設定手段によって設定された間隔の複数の測定点を前記第1測定器および前記第2測定器に指示するステップと
    を前記コンピュータにさらに実行させる、請求項39〜43のいずれか一項に記載の制御プログラム。
  45. 測定対象に接続すべき第1端子群を有し、第1測定方式に従って前記測定対象の所定の物理量を測定する第1測定器と、測定対象に接続すべき第2端子群を有し、前記第1測定方式とは異なる第2測定方式に従って前記測定対象の前記所定の物理量を測定する第2測定器と、測定対象に接続される測定ヘッドを有する測定治具とを含む測定システムにおける測定方法であって、
    前記測定治具を前記第1端子群に接続し、前記第1測定器によって前記第1測定方式による測定を実行する第1測定ステップと、
    前記測定治具を前記第2端子群に接続し、前記第2測定器によって前記第2測定方式による測定を実行する第2測定ステップとを含む、測定方法。
  46. 前記第1測定ステップが、切替装置によって前記測定治具を前記第1端子群に接続するステップを含み、
    前記第2測定ステップが、前記切替装置によって前記測定治具を前記第2端子群に接続するステップを含む、請求項45に記載の測定方法。
  47. 前記第1測定器は第1形式の測定結果データを出力し、前記第2測定器は前記第1形式とは異なる第2形式の測定結果データを出力し、
    前記測定方法は、前記第1形式の測定結果データおよび前記第2形式の測定結果データの両方を第3形式で出力するステップをさらに含む、請求項45または46に記載の測定方法。
  48. 前記第1測定器の測定結果データおよび前記第2測定器の測定結果データを統合した単一の出力ファイルを生成するステップをさらに含む、請求項45〜47のいずれか一項に記載の測定方法。
  49. 前記第1測定ステップは、第1測定領域において実行し、前記第2測定ステップは、前記第1測定領域とは異なる第2測定領域において実行する、請求項45〜48のいずれか一項に記載の測定システム。
  50. 前記第1測定ステップおよび前記第2測定ステップが、共通の間隔で設定された複数の測定点に関してそれぞれ実行される、請求項45〜49のいずれか一項に記載の測定方法。
  51. 前記所定の物理量が、インピーダンスであり、
    前記第1測定器が、複数の異なる周波数を複数の測定点として設定し、当該複数の測定点における前記測定対象からの応答を計測し、
    前記第2測定器が、複数の異なる周波数を複数の測定点として設定し、当該複数の測定点における前記測定対象からの応答を計測する、請求項45〜50のいずれか一項に記載の測定方法。
  52. 前記測定対象が固体電解質である、請求項51に記載の測定方法。
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