JP2017048571A - 床版防水構造体用接着材、床版防水構造、床版防水構造体、床版防水構造の施工方法、及び、床版防水構造体の施工方法 - Google Patents

床版防水構造体用接着材、床版防水構造、床版防水構造体、床版防水構造の施工方法、及び、床版防水構造体の施工方法 Download PDF

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圭悟 山脇
Keigo Yamawaki
圭悟 山脇
善彦 佐々木
Yoshihiko Sasaki
善彦 佐々木
間 昭徳
Akinori Hazama
間  昭徳
努 大出
Tsutomu Oide
努 大出
茂 山口
Shigeru Yamaguchi
茂 山口
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Abstract

【課題】十分な接着強度を確保し、冷却固化後のべたつきが無い床版防水構造体用接着材の提供。
【解決手段】コンクリート床版1と、ウレタン系樹脂を含有する防水材層3と、コンクリート床版1と防水材層3とを接着する第1の防水構造体用接着材層2と、を備え、防水構造体用接着材2は、アスファルトを1質量%以上55質量%以下、ポリアミド系樹脂を45質量%以上99質量%以下含有し、ポリアミド系樹脂のアミン価が5mgKOH/g以上である。また防水構造体用接着材2は200℃における粘度が100mPa・s以上10000mPa・s以下である。
【選択図】図4

Description

本発明は、床版防水構造体用接着材、これを用いた床版防水構造、床版防水構造体、床版防水構造の施工方法、及び、床版防水構造体の施工方法に関する。
コンクリート床版の上に防水材層を形成してなる床版防水構造においては、防水材層をコンクリート床版に強固に接着させる必要があるため、例えば、コンクリート床版の上面に接着材層を介して防水材層を設ける。また、このような床版防水構造の防水材層の上にさらにアスファルト舗装体等を設けて床版防水構造体とする場合は、防水材層とアスファルト舗装体とを強固に接着させる必要があるため、例えば、防水材層の上に接着材層を介してアスファルト舗装体等を設ける。このように、床版防水構造体においては、十分な層間接着性を確保するため、接着剤が用いられることが多い。
床版防水構造体用の接着材としては、例えば、ウレタン系、エポキシ系、アクリル系、酢酸ビニル系の接着材が知られている(特許文献1、2)。
特許第3956757号 特開2012−021315号公報
近年、床版防水構造体の施工の際、作業性の向上や工期の短縮が求められている。そのため、上述の床版防水構造体用接着材についても、十分な接着強度を確保しつつ、次工程を迅速且つ容易に行うことができるように、例えば、冷却固化後のべたつきが無いものが求められている。しかしながら、従来の床版防水構造体用接着材にあっては、十分な接着強度の確保と冷却固化後のべたつきの解消とを両立できるものは見出されていなかった。
また、従来において、高速道路等の橋梁における保全・改修工事の際、新たに床版防水構造体を設ける場合には、既存のアスファルト舗装および床版防水構造体を撤去した際にコンクリート床版上に残留するアスファルト成分を完全に撤去する必要があった。しかしながら、残留アスファルト成分を完全撤去するには、相当な手間、労力、時間を要していた。この点、従来の接着材にあっては、アスファルト残留物が付着したコンクリート床版に対して十分な接着強度が確保できない場合があった。このように、コンクリート床版上にアスファルト残留物が残っていたとしても、床版防水構造体を施工する際に十分な接着強度を確保可能な接着材が求められていた。
そこで、本発明は、十分な接着強度を確保しつつ、冷却固化後のべたつきが無い床版防水構造体用接着材を提供することを課題とする。また、当該接着材を用いた床版防水構造や、当該接着材を用いて短時間で床版防水構造を施工する方法を提供することを課題とする。
上記課題を解決するべく鋭意研究を進めた結果、本発明者らは以下の知見を得た。
(1)アスファルトとポリアミド系樹脂とを含む接着材は、床版防水構造体用接着材として優れた性能を発揮し得る。
(2)ポリアミド系樹脂を所定量含む接着材は、防水材との十分な接着強度を確保できる。特にウレタン系樹脂を含む防水材とは優れた接着性能を発揮し得る。
(3)アスファルトを所定量含む接着材は、(同じ成分を含む)アスファルト残留物およびアスファルト舗装との接着強度がさらに向上する。
(4)特に、アスファルトの含有量とポリアミド系樹脂の含有量とを所定範囲内とすることで、十分な接着強度を確保しつつ、冷却固化後のべたつきを解消できる。
(5)さらに、ポリアミド系樹脂として、アミン価が所定以上のものを用いた場合、接着強度がさらに向上する。
(6)アスファルトとポリアミド系樹脂とを所定量含む接着材は、施工時の塗布性に優れる。例えば200℃で溶融させることで、被接着面に容易に塗布することができる。
(7)コンクリート床版上に残留アスファルト成分が存在していても、アスファルトとポリアミド系樹脂を含む接着材は床版防水構造体用接着材として優れた性能を発揮し得る。すなわち、アスファルト残留物が付着したコンクリート床版の上に、接着材層を介して防水層等を施工する事が可能であるため、アスファルト残留物を撤去する手間、労力、時間を大幅に低減することができる。
本発明は上記知見に基づいてなされたものである。すなわち、
第1の本発明は、アスファルトを1質量%以上55質量%以下、ポリアミド系樹脂を45質量%以上99質量%以下含有し、ポリアミド系樹脂のアミン価が5mgKOH/g以上である、床版防水構造体用接着材である。
本発明において、接着材に含有される「アスファルト」とは、床版防水構造体に用い得るアスファルトであればよい。ストレートアスファルト、ブローンアスファルト、セミブローンアスファルト、溶剤脱歴アスファルト、改質アスファルト等が挙げられる。入手容易性及び施行性の観点から、ストレートアスファルトが好ましい。特に、JIS K2207に準拠して特定される25℃における針入度(1/10mm)が40以上120以下のものが好ましい。
「ポリアミド系樹脂」とは、酸とアミンとが反応してできるアミド結合を持つ高分子化合物であるポリアミド樹脂を主成分として含む樹脂であって、熱可塑性のものをいう。「主成分」とは50質量%以上を意味する。好ましくは80質量%以上、より好ましくは90質量%以上、特に好ましくは99質量%以上である。
「床版防水構造体用接着材」とは、床版防水構造の内部の層間接着のために用いられる接着材、又は、床版防水構造に他の層を接着するために用いられる接着材のいずれかを意味する。
第1の本発明に係る接着材は、200℃における粘度が100mPa・s以上10000mPa・s以下であることが好ましい。
第1の本発明に係る接着材は、さらに、ポリアミド系樹脂とは異なる熱可塑性樹脂を1質量%以上30質量%以下含有することが好ましい。この場合は、アスファルトの含有量は1質量%以上54質量%以下であり、ポリアミド系樹脂の含有量は45質量%以上98質量%以下である。
本発明において、「ポリアミド系樹脂とは異なる熱可塑性樹脂」とは、接着材の相溶性向上や表面タック改良等のために添加されるものであって、例えば、スチレンエチレンブチレンスチレンブロック共重合体(SEBS)、スチレンブタジエンブロック共重合体(SBS)、スチレンブタジエンゴム(SBR)、スチレンブタジエンブチレンスチレンブロック共重合体(SBBS)、スチレンエチレンプロピレンスチレンブロック共重合体(SEPS)から選ばれるスチレン系エラストマー;ポリエチレン(PE)、エチレン酢酸ビニル共重合体(EVA)、エチレンプロプレンゴム(EPM)、エチレンプロピレンジエンゴム(EPDM)、エチレンアクリル酸メチルブロック共重合体(EMA)、エチレンアクリル酸エチルブロック共重合体(EEA)から選ばれるエチレン系エラストマー;ポリプロピレン(PP);熱可塑性ポリウレタン(TPU)等が好ましく例示できる。
第2の本発明は、コンクリート床版と、ウレタン系樹脂を含有する防水材層と、コンクリート床版と防水材層とを接着する第1の接着材層と、を備え、第1の接着材層が、アスファルトを1質量%以上55質量%以下、ポリアミド系樹脂を45質量%以上99質量%以下含有し、ポリアミド系樹脂のアミン価が5mgKOH/g以上である、床版防水構造である。
本発明において、「ウレタン系樹脂」とは、ウレア樹脂、ウレタン樹脂、ウレアウレタン樹脂の少なくとも一種を含有する樹脂のことである。
第2の本発明においては、コンクリート床版の上面の一部にアスファルト残留物が付着していてもよい。
本発明において「アスファルト残留物」とは、既設のアスファルト舗装体(及び防水層)をコンクリート床版から剥がした際、コンクリート床版とアスファルト舗装体(又は防水層)の接合に寄与していたアスファルトプライマーの残留物、アスファルト接着材の残留物、アスファルト防水材の残留物、或いは、アスファルト舗装体由来のアスファルト残留物等を意味する。
第2の本発明においては、コンクリート床版と第1の接着材層とがプライマー層を介して接着されていてもよい。
第3の本発明は、第2の本発明に係る床版防水構造の防水材層の上にさらにアスファルト舗装体を備え、防水層とアスファルト舗装体とが第2の接着材層を介して接着されている、床版防水構造体である。
第3の本発明において、第2の接着材層が、アスファルトを1質量%以上55質量%以下、ポリアミド系樹脂を45質量%以上99質量%以下含有し、ポリアミド系樹脂のアミン価が5mgKOH/g以上であることが好ましい。
第3の本発明において、第2の接着材層がプライマー層を介して防水材層に接着されていてもよい。
第4の本発明は、コンクリート床版の上に設けられたウレタン系樹脂を含有する防水材層と、防水材層の上に敷設されたアスファルト舗装体と、防水材層とアスファルト舗装体とを接着する第2の接着材層と、を備え、第2の接着材層が、アスファルトを1質量%以上55質量%以下、ポリアミド系樹脂を45質量%以上99質量%以下含有し、ポリアミド系樹脂のアミン価が5mgKOH/g以上である、床版防水構造体である。
尚、第4の本発明において「第2の接着材層」とは、便宜上、「第2」としているだけである。第4の本発明において、コンクリート床版と防水材層との接着は接着材によらなくともよい。すなわち、第4の本発明において、第1の接着材層の存在は任意である。
第4の本発明において、第2の接着材層がプライマー層を介して防水材層に接着されていてもよい。
第5の本発明は、コンクリート床版の上に、溶融させた第1の本発明に係る床版防水構造体用接着材を塗布し、冷却固化させて第1の接着材層を形成する、第1の接着材層形成工程と、第1の接着材層の上にウレタン系樹脂を含有する防水材層を形成する、防水材層形成工程と、を有する、床版防水構造の施工方法である。
第5の本発明においては、第1の接着材層形成工程の前に、コンクリート床版から既設のアスファルト舗装体を剥がしてコンクリート床版の表面を露出させる、露出工程を有していてもよく、この場合、第1の接着材層形成工程において、表面の一部にアスファルト残留物が付着したコンクリート床版に対して、溶融させた床版防水構造体用接着材を塗布することができる。
第5の本発明においては、第1の接着材層形成工程の前に、コンクリート床版の上にプライマーを塗布してプライマー層を形成する、プライマー層形成工程を有していてもよく、この場合、第1の接着材層形成工程において、コンクリート床版の上に、プライマー層を介して、第1の接着材層を形成することができる。
尚、アスファルトを侵す溶剤を溶媒としたプライマー(エポキシ系プライマー、ウレタン系プライマー等)、MMAプライマーの場合、コンクリート床版に直接塗布することは可能であるものの、アスファルト残留物が付着したコンクリート床版には塗布しないほうがよい。べとつきが残り、次の工程に進めない場合があるほか、プライマーの硬化不良が起こる場合があるためである。
第6の本発明は、第5の本発明に係る方法によって施工された床版防水構造の防水材層の上に、溶融させた接着材を塗布し、冷却固化させて第2の接着材層を形成する、第2の接着材層形成工程と、第2の接着材層の上にアスファルト舗装体を敷設する、舗装工程と、を有する床版防水構造体の施工方法である。
第6の本発明において、第2の接着材層形成工程の前に防水材層の上にプライマー層を形成し、第2の接着材層形成工程において、プライマー層の上に、溶融させた接着材を塗布し、冷却固化させて第2の接着材層を形成してもよい。
第6の本発明に係る第2の接着材層形成工程において、接着材として第1の本発明に係る床版防水構造体用接着材を用いることが好ましい。
第7の本発明は、コンクリート床版の上にウレタン系樹脂を含有する防水材層を形成する、防水材層形成工程と、防水材層の上に、溶融させた第1の本発明に係る床版防水構造体用接着材を塗布し、冷却固化させて第2の接着材層を形成する、第2の接着材層形成工程と、第2の接着材層の上にアスファルト舗装体を敷設する、舗装工程と、を有する、床版防水構造体の施工方法である。
尚、第7の本発明において「第2の接着材層」とは、便宜上、「第2」としているだけである。第7の本発明において、コンクリート床版と防水材層との接着は接着材によらなくともよい。すなわち、第1の接着材層の存在は任意である。
第7の本発明において、第2の接着材層形成工程の前に防水材層の上にプライマー層を形成し、第2の接着材層形成工程において、プライマー層の上に、溶融させた第1の本発明に係る床版防水構造体用接着材を塗布し、冷却固化させて第2の接着材層を形成してもよい。
本発明によれば、十分な接着強度を確保しつつ、冷却固化後のべたつきが無い床版防水構造体用接着材を提供することができる。また、本発明によれば、当該接着材を用いた床版防水構造及び床版防水構造体や、当該接着材を用いて短時間で床版防水構造を施工する方法や当該接着材を用いて床版防水構造体を施工する方法を提供することもできる。
床版防水構造10の層構成を概略的に示す図である。 床版防水構造20の層構成を概略的に示す図である。 床版防水構造30の層構成を概略的に示す図である。 床版防水構造体100の層構成を概略的に示す図である。 床版防水構造体200の層構成を概略的に示す図である。 床版防水構造10の施工方法を説明するための図である。 床版防水構造20の施工方法を説明するための図である。 床版防水構造30の施工方法を説明するための図である。 床版防水構造体100の施工方法を説明するための図である。 床版防水構造体200の施工方法を説明するための図である。
1.床版防水構造体用接着材
本発明に係る床版防水構造体用接着材は、アスファルトを1質量%以上55質量%以下、ポリアミド系樹脂を45質量%以上99質量%以下含有し、ポリアミド系樹脂のアミン価が5mgKOH/g以上であることを特徴とする。
1.1.アスファルト
本発明に係る接着材に含有される「アスファルト」とは、床版防水構造体に用い得るアスファルトであればよい。ストレートアスファルト、ブローンアスファルト、セミブローンアスファルト、溶剤脱歴アスファルト、改質アスファルト等が挙げられる。入手容易性及び施行性の観点から、ストレートアスファルトが好ましい。特に、JIS K2207に準拠して特定される25℃における針入度(1/10mm)が40以上120以下のものが好ましい。針入度は下限がより好ましくは60以上であり、上限がより好ましくは100以下である。アスファルトの軟化点や伸度(15℃、JIS K2207)等は上記の針入度に依存する。例えば、軟化点の下限は好ましくは35℃以上であり、上限は好ましくは60℃以下である。本発明では、このような針入度を有するストレートアスファルトを用いることで、接着強度を一層向上させることができるとともに、冷却固化後のべたつきをより適切に解消できる。
本発明に係る接着材は、上述したアスファルトを1質量%以上55質量%以下含有する。アスファルトの含有量は、下限が好ましくは5質量%以上であり、上限が好ましくは50質量%以下である。アスファルトを1質量%以上含有することで、十分な接着強度を確保することができる。また、アスファルトの含有量の上限を55質量%以下とすることで、冷却固化後のべたつきを解消することができる。
1.2.ポリアミド系樹脂
本発明に係る接着材に含有される「ポリアミド系樹脂」とは、酸とアミンとが反応してできるアミド結合を持つ高分子化合物であるポリアミド樹脂を主成分として含む樹脂であって、熱可塑性のものをいう。「主成分」とは50質量%以上を意味する。好ましくは80質量%以上、より好ましくは90質量%以上、特に好ましくは99質量%以上である。ポリアミド樹脂としては、n-ナイロン(ナイロン6、ナイロン11等)、n,m-ナイロン(ナイロン66、ナイロン610)、ダイマー酸ポリアミド、パラ系アラミド、メタ系アラミド等が挙げられる。特に限定されるものではないが、接着性の観点からダイマー酸ポリアミド樹脂が好ましい。
ポリアミド系樹脂は、本発明の効果を損なわない範囲で、ポリアミド以外の重合体単位を有していてもよく、或いは、ポリアミド以外の樹脂との混合樹脂であってもよい。ポリアミド系樹脂に占める、ポリアミド以外の重合体単位或いはポリアミド以外の樹脂の含有量は、50質量%以下であり、好ましくは10質量%以下、より好ましくは1質量%以下である。
ポリアミド系樹脂は、アミン価が5mgKOH/g以上である必要がある。アミン価が小さ過ぎると、接着材として十分な接着強度を確保できない虞がある。アミン価の下限は好ましくは7mgKOH/g以上、より好ましくは10mgKOH/g以上である。アミン価の上限は特に限定されるものではない。本発明者らの知見によれば、アミン価が65mgKOH/gのポリアミド系樹脂であっても、所定の接着強度を確保することができる。しかしながら、アミン価が高過ぎると分子量が低くなり、固化後の塗膜伸びが低下し、凝集破壊力が低下する虞がある。この観点からは、ポリアミド系樹脂のアミン価は60mgKOH/g以下であることが好ましい。
ポリアミド系樹脂は、常温(25℃)で固体であり、加熱によって溶融させることができるものであればよい。特に、ポリアミド系樹脂は200℃での溶融粘度が100mPa・s以上100000mPa・s以下であることが好ましい。
本発明に係る接着材は、上述したポリアミド系樹脂を45質量%以上99質量%以下含有する。ポリアミド系樹脂の含有量は、下限が好ましくは50質量%以上であり、上限が好ましくは95質量%以下である。ポリアミド系樹脂を45質量%以上含有することで、冷却固化後のべたつきを解消することができる。また、ポリアミド系樹脂の含有量の上限を99質量%以下とすることで、十分な接着強度を確保することができる。
1.3.その他の成分
本発明に係る接着材は、相溶性向上や表面タック改良等のため、さらに、ポリアミド系樹脂以外の熱可塑性樹脂が含まれていてもよい。熱可塑性樹脂としては、例えば、スチレンエチレンブチレンスチレンブロック共重合体(SEBS)、スチレンブタジエンブロック共重合体(SBS)、スチレンブタジエンゴム(SBR)、スチレンブタジエンブチレンスチレンブロック共重合体(SBBS)、スチレンエチレンプロピレンスチレンブロック共重合体(SEPS)から選ばれるスチレン系エラストマー;ポリエチレン(PE)、エチレン酢酸ビニル共重合体(EVA)、エチレンプロプレンゴム(EPM)、エチレンプロピレンジエンゴム(EPDM)、エチレンアクリル酸メチルブロック共重合体(EMA)、エチレンアクリル酸エチルブロック共重合体(EEA)から選ばれるエチレン系エラストマー;ポリプロピレン(PP);熱可塑性ポリウレタン(TPU)等が好ましく例示できる。これらの中でもエチレン系エラストマーが好ましく、SEBSが特に好ましい。
接着材中に上記の熱可塑性樹脂を含ませる場合は、アスファルトを1質量%以上54質量%以下、ポリアミド系樹脂を45質量%以上98質量%以下含有するとともに、さらに当該熱可塑性樹脂を1質量%以上30質量%以下含有するようにするとよい。或いは、熱可塑性樹脂の配合量は、アスファルトとポリアミドとの合計量(100質量部)に対して1〜30質量部が好ましい。
本発明に係る接着材には、上述した成分以外の各種添加剤が含まれていてもよい。この場合、アスファルトやポリアミド系樹脂の含有量を適宜調整すればよい。
1.4.接着材の粘度
本発明に係る接着材は、常温(25℃)において固化した状態にあり、加熱によって溶融させて使用するものである。この観点から、例えば、200℃における粘度が100mPa・s以上10000mPa・s以下であることが好ましい。より好ましくは当該粘度が500mPa・s以上5000mPa・s以下である。本発明においては、アスファルト及びポリアミド系樹脂を用いることで、このような好ましい粘度を確保できる。
本発明に係る接着材は上述したような成分を含有しており、床版防水構造体用接着材として、床版防水構造の内部の層間接着のために用いられた場合、或いは、床版防水構造に他の層を接着するために用いた場合に、優れた接着強度を発揮し、且つ、冷却固化後のべたつきも解消できる。よって、後述するように、床版防水構造や床版防水構造体を施工する際の作業性を向上させることができ、工期を短縮することもできる。
2.床版防水構造
本発明は、床版防水構造としての側面も有する。以下、図1〜3を参照しつつ、一実施形態に係る本発明の床版防水構造10〜30について説明する。
2.1.床版防水構造10
図1に示すように、本発明に係る床版防水構造10は、コンクリート床版1と、ウレタン系樹脂を含有する防水材層3と、コンクリート床版1と防水材層3とを接着する第1の接着材層2と、を備えている。ここで、床版防水構造10においては、第1の接着材層2が、アスファルトを1質量%以上55質量%以下、ポリアミド系樹脂を45質量%以上99質量%以下含有し、且つ、ポリアミド系樹脂のアミン価が5mgKOH/g以上であることに特徴を有する。
2.1.1.コンクリート床版1
コンクリート床版1は、その上に防水構造を設置可能なものであればよい。例えば高速道路等の舗装道路のコンクリート床版や、鉄筋コンクリート構造物等の建築物の屋外コンクリート床版等、種々のコンクリート床版が挙げられる。
2.1.2.第1の接着材層2
第1の接着材層2は、アスファルトを1質量%以上55質量%以下、ポリアミド系樹脂を45質量%以上99質量%以下含有し、且つ、ポリアミド系樹脂のアミン価が5mgKOH/g以上である。「アスファルト」や「ポリアミド系樹脂」については、上述した床版防水構造体用接着材に含有されるものと同様のものを採用できる。また、第1の接着材層2には、アスファルトやポリアミド系樹脂以外に、ポリアミド系樹脂以外の熱可塑性樹脂やその他の添加剤を含ませることもできる。「熱可塑性樹脂」についても、上述した床版防水構造体用接着材に含有されるものと同様のものを採用できる。当該熱可塑性樹脂を含ませる場合は、第1の接着材層2において、アスファルトを1質量%以上54質量%以下、ポリアミド系樹脂を45質量%以上98質量%以下含有するとともに、さらに当該熱可塑性樹脂を1質量%以上30質量%以下含有するようにするとよい。
第1の接着材層2は、コンクリート床版1と後述の防水材層3とを接着することが可能であれば、その厚みは特に限定されるものではない。例えば、0.1mm以上2.0mm以下の厚みとすることが好ましい。
2.1.3.防水材層3
防水材層3は、床版防水構造の防水材層として公知のものをいずれも適用できる。防水樹脂を塗布する形態や防水シートを敷設する形態のいずれであってもよい。特にウレタン系樹脂を含む防水材層が好ましい。ウレタン系樹脂を含む防水材層とした場合、本発明に係る接着材に含まれるポリアミド系樹脂中のアミノ基と防水材層に含まれるイソシアネート基との反応や、ウレタン結合、ウレア結合との相互作用により、第1の接着剤層2と防水材層3とを一層強固に接着することができる。本願において、「ウレタン系樹脂」とは、ウレア樹脂、ウレタン樹脂、ウレアウレタン樹脂の少なくとも一種を含有する樹脂のことである。このような防水層としては、例えば、特許第3956767号に記載されたようなウレタン系防水層をそのまま適用できる。
以上のように、床版防水構造10においては、第1の接着材層2にアスファルトと所定のポリアミド系樹脂とが所定量含まれている。これにより、第1の接着材層2自体のべつきが抑えられ、且つ、コンクリート床版1と防水材層3とを強固に接着することができる。
2.2.床版防水構造20
図2に示すように、本発明に係る床版防水構造20は、コンクリート床版1と、ウレタン系樹脂を含有する防水材層3と、コンクリート床版1と防水材層3とを接着する第1の接着材層2と、を備えている。ここで、床版防水構造20においては、コンクリート床版1の上面の一部にアスファルト残留物4が付着している。
2.2.1.アスファルト残留物4
アスファルト残留物4は、既設のアスファルト舗装体(及び防水層)をコンクリート床版から剥がした際、コンクリート床版とアスファルト舗装体(又は防水層)の接合に寄与していたアスファルトプライマーの残留物、アスファルト接着材の残留物、アスファルト防水材の残留物、或いは、アスファルト舗装体由来のアスファルト残留物等である。
例えば、高速道路等の補修・保全の際は、アスファルト舗装体等を切削機、バックホウ、ウォータージェット、ショットブラスト等で撤去してコンクリート床版1を露出させたうえで、当該コンクリート床版の上面に防水材層3を含む床版防水構造を形成する。ここで、切削機等によってアスファルト舗装体を撤去する場合において、コンクリート床版1の表面からアスファルト成分を完全に除去することは、相当な手間、労力、時間を要し現実的でない。そのため、コンクリート床版1の上面の一部に、アスファルト残留物4が付着していることも有り得る。本発明では、このようなアスファルト残留物4が付着したコンクリート床版1に対しても、第1の接着材層2を介して防水材層3を強固に接着することができる。
2.2.2.その他の構成
コンクリート床版1、第1の接着材層2及び防水材層3については、床版防水構造10と同様であり、ここでは説明を省略する。
2.3.床版防水構造30
図3に示すように、本発明に係る床版防水構造30は、コンクリート床版1と、ウレタン系樹脂を含有する防水材層3と、コンクリート床版1と防水材層3とを接着する第1の接着材層2と、を備えている。ここで、床版防水構造30においては、コンクリート床版1と第1の接着材層2とがプライマー層5を介して接着されている
2.3.1.プライマー層5
上述したように、高速道路等の補修・保全の際は、ショットブラスト等に起因して、コンクリート床版1の表面には微粉(不図示)が生じる場合がある。この場合、コンクリート床版1の表面から微粉を完全に除去することは、相当な手間、労力、時間を要し現実的でない。コンクリート床版1の表面に微粉が残存している場合、ここに接着材を直接塗布しても微粉の影響によって接着強度が低下する場合がある。そのため、より優れた接着強度を確保すべく、コンクリート床版1の上面にプライマーを塗布して硬化させてプライマー層5を形成したうえで、この上に第1の接着材層2を設けることが好ましい。
プライマー層5は、従来のエポキシ系プライマーやMMA系プライマーによって構成することができる。特にエポキシ系プライマーが好ましい。エポキシ系プライマーとは、エポキシ樹脂と活性水素を持つ化合物との硬化反応を利用するものである。活性水素を持つ化合物としてはアミンが好ましい。アミンによるエポキシ樹脂の硬化反応については公知であるため、ここでは説明を省略する。
プライマー層5の厚みについては特に限定されるものではない。例えば、1μm以上250μm以下の厚みとすることが好ましく、30μm〜150μm以下の厚みとすることが更に好ましい。
2.3.2.その他の構成
コンクリート床版1、第1の接着材層2及び防水材層3については、床版防水構造10と同様であり、ここでは説明を省略する。また、図3には示していないが、コンクリート床版1の表面の一部にアスファルト残留物4が付着していてもよい。すなわち、コンクリート床版1とプライマー層5との界面近傍にアスファルト残留物4が存在していてもよい。ただし、この場合は後述するように、溶媒としてアルコールを含むエポキシ系プライマーを用いてプライマー層5を構成するとよい。
3.床版防水構造体
本発明は、床版防水構造体としての側面も有する。以下、図4、5を参照しつつ、一実施形態に係る本発明の床版防水構造体100、200について説明する。以下の説明では、床版防水構造の上にアスファルト舗装体を敷設した形態について説明する。
3.1.床版防水構造体100
図4に示すように、床版防水構造体100は、床版防水構造10の防水材層3の上にさらにアスファルト舗装体7を備え、防水材層3とアスファルト舗装体7とが第2の接着材層6を介して接着されている。
3.1.1.第2の接着材層6
第2の接着材層6は、防水材層3とアスファルト舗装体7とを接着可能な層であれば特に限定されるものではない。公知の接着材によって第2の接着材層6を構成することができる。ただし、防水材層3とアスファルト舗装体7との接着強度を一層向上させることができ、且つ、べたつきを抑えることもできる観点から、第2の接着材層6はアスファルトを1質量%以上55質量%以下、ポリアミド系樹脂を45質量%以上99質量%以下含有し、ポリアミド系樹脂のアミン価が5mgKOH/g以上であることが好ましい。「アスファルト」や「ポリアミド系樹脂」については、上述した床版防水構造体用接着材に含有されるものと同様のものを採用できる。また、第2の接着材層6には、アスファルトやポリアミド系樹脂以外に、ポリアミド系樹脂以外の熱可塑性樹脂やその他の添加剤を含ませることもできる。「熱可塑性樹脂」についても、上述した床版防水構造体用接着材に含有されるものと同様のものを採用できる。当該熱可塑性樹脂を含ませる場合は、第2の接着材層6において、アスファルトを1質量%以上54質量%以下、ポリアミド系樹脂を45質量%以上98質量%以下含有するとともに、さらに当該熱可塑性樹脂を1質量%以上30質量%以下含有するようにするとよい。
第2の接着材層6は、防水材層3とアスファルト舗装体7とを接着することが可能であれば、その厚みは特に限定されるものではない。例えば、0.1mm以上2.0mm以下の厚みとすることが好ましい。
3.1.2.アスファルト舗装体7
アスファルト舗装体7は、道路の舗装等に用いられる公知のアスファルト舗装体と同様である。その形態は特に限定されるものではない。
3.1.3.その他の構成
図4においては、床版防水構造10の防水材層3の上に、第2の接着材層6やアスファルト舗装体7を有する床版防水構造体100について説明したが、本発明はこの形態に限定されるものではない。床版防水構造10に替えて、床版防水構造20、床版防水構造30、或いは、これらの組み合わせを適用してもよい。いずれの床版防水構造であっても、防水材層3の上に第2の接着材層6を介してアスファルト舗装体7を強固に固定できる。
このように、床版防水構造体100は、床版防水構造の内部に所定の接着材層(アスファルトと所定のポリアミド系樹脂とを所定量含有する層)を有する。これにより、当該接着材層におけるべたつきを解消でき、且つ、当該接着材層によって優れた層間接着強度を確保することができる。
3.2.床版防水構造体200
図5に示すように、床版防水構造体200は、コンクリート床版1の上に設けられたウレタン系樹脂を含有する防水材層3と、防水材層3の上に敷設されたアスファルト舗装体7と、防水材層3とアスファルト舗装体7とを接着する第2の接着材層8と、を備えている。言い換えれば、床版防水構造体200は、コンクリート床版1及び防水材層3を含む床版防水構造10’の防水材層3の上に第2の接着材層8を介してアスファルト舗装体7が固定されたものといえる。ここで、第2の接着材層8は、アスファルトを1質量%以上55質量%以下、ポリアミド系樹脂を45質量%以上99質量%以下含有し、ポリアミド系樹脂のアミン価が5mgKOH/g以上である。
3.2.1.床版防水構造10’
床版防水構造10’においてコンクリート床版1と防水材層3との接着・固定手段は特に限定されない。公知の接着材層(不図示)によってコンクリート床版1と防水材層3とを接着・固定することができる。或いは、防水材層3として熱可塑性防水材シートを用い、コンクリート床版1の表面に設けられたプライマー層(不図示)に当該防水材シートを熱接着させる形態であってもよい。いずれにせよ、床版防水構造10’においては、第1の接着材層2が任意である点で、床版防水構造10とは異なる。
3.2.2.第2の接着材層8
第2の接着材層8は、アスファルトを1質量%以上55質量%以下、ポリアミド系樹脂を45質量%以上99質量%以下含有し、且つ、ポリアミド系樹脂のアミン価が5mgKOH/g以上である。「アスファルト」や「ポリアミド系樹脂」については、上述した床版防水構造体用接着材に含有されるものと同様のものを採用できる。また、第2の接着材層8には、アスファルトやポリアミド系樹脂以外に、ポリアミド系樹脂以外の熱可塑性樹脂やその他の添加剤を含ませることもできる。「熱可塑性樹脂」についても、上述した床版防水構造体用接着材に含有されるものと同様のものを採用できる。当該熱可塑性樹脂を含ませる場合は、第2の接着材層8において、アスファルトを1質量%以上54質量%以下、ポリアミド系樹脂を45質量%以上98質量%以下含有するとともに、さらに当該熱可塑性樹脂を1質量%以上30質量%以下含有するようにするとよい。
第2の接着材層8は、防水材層3とアスファルト舗装体7とを接着することが可能であれば、その厚みは特に限定されるものではない。例えば、0.1mm以上2.0mm以下の厚みとすることが好ましい。
以上の通り、床版防水構造体100のように、床版防水構造10〜30の内部に所定の接着材層(アスファルトと所定のポリアミド系樹脂とを所定量含有する層)を有する形態だけでなく、床版防水構造体200のように、床版防水構造の防水材層3とアスファルト舗装体7との間に所定の接着材層を有する形態についても、本発明に含まれる。床版防水構造体のいずれかの部分に所定の接着材層が設けられることで、当該接着材層におけるべたつきを解消でき、且つ、当該接着材層によって優れた層間接着強度を確保することができる。
尚、上記説明では、床版防水構造体において、防水材層とアスファルト舗装体とが、第2の接着材層のみを介して接着された形態について説明したが、本発明はこの形態に限定されるものではない。防水材層とアスファルト舗装体との間には、第2の接着材層に加えて、さらに他の層が備えられていてもよい。例えば、第2の接着材層がプライマー層を介して防水材層に接着されていてもよい。この場合、プライマー層としては、上述したものと同様の層とすることができる。プライマー層によって、防水材層と第2の接着材層とをより強固に接着することができる。
4.床版防水構造の施工方法
本発明は、床版防水構造の施工方法としての側面も有する。図1〜3及び図6〜8を参照しつつ、上述の床版防水構造10〜30それぞれについて、その施工方法について説明する。
4.1.床版防水構造10の施工方法
図1、6に示すように、床版防水構造10の施工方法(S10)は、コンクリート床版1の上に、溶融させた本発明に係る床版防水構造体用接着材を塗布し、冷却固化させて第1の接着材層2を形成する、第1の接着材層形成工程(S1)と、第1の接着材層2の上にウレタン系樹脂を含有する防水材層3を形成する、防水材層形成工程(S2)と、を有する。
4.1.1.第1の接着剤層形成工程(S1)
S1は、コンクリート床版1の上に、溶融させた本発明に係る床版防水構造体用接着材を塗布し、冷却固化させて第1の接着材層2を形成する工程である。本発明に係る床版防水構造体用接着材は、すでに説明した通り、常温(25℃)において固化した状態にあり、加熱によって溶融させて使用する。例えば、接着材の粘度が100mPa・s以上10000mPa・s以下となるまで加熱することが好ましい。溶融させた接着材を塗布する方法については特に限定されるものではない。冷却固化後の接着材層2の厚みが適切な範囲となるように、公知の塗布手段を用いて、床版防水構造10を構成するコンクリート床版1の表面全体に溶融させた接着材を塗布すればよい。例えば、接着材の塗布量が0.2〜2.0kg/mとなるようにするとよい。本発明に係る接着材を用いて構成された第1の接着材層2は、コンクリート床版1の表面に強固に接着する。
4.1.2.防水材層形成工程(S2)
S2は、第1の接着材層2の上にウレタン系樹脂を含有する防水材層3を形成する工程である。例えば、ウレタン系樹脂を含有する防水材を第1の接着材層2の上に塗布して防水材層3を形成する形態、ウレタン系樹脂を含有する防水シートを敷設する形態が挙げられる。特に、ウレタン系樹脂を含有する防水材を第1の接着材層2の上に塗布して防水材層3を形成する形態が好ましい。ウレタン系樹脂を含有する防水材は公知のものを用いればよい。ここで、第1の接着材層2は、本発明に係る接着材によって構成されるため、冷却固化後のべたつきが解消されており、防水材を塗布する際、或いは、防水シートを敷設する際の作業性に優れており、短時間で効率的に防水材層3を形成することができる。また、第1の接着剤層2は、ウレタン系樹脂を含有する防水材層3を強固に接着できる。
このように、施工方法S10によれば、本発明に係る接着材を用いて短時間で床版防水構造10を施工することができる。さらに、施工後の床版防水構造10は、コンクリート床版1と防水材層3とが第1の接着材層2を介して強固に接着・固定されており、耐久性に優れる。
4.2.床版防水構造20の施工方法
図2、7に示すように、床版防水構造20の施工方法(S20)は、コンクリート床版1の上に、溶融させた本発明に係る床版防水構造体用接着材を塗布し、冷却固化させて第1の接着材層2を形成する、第1の接着材層形成工程(S12)と、第1の接着材層2の上にウレタン系樹脂を含有する防水材層3を形成する、防水材層形成工程(S13)と、を有する。
また、施工方法S20においては、S12の前に、コンクリート床版1から既設のアスファルト舗装体を剥がしてコンクリート床版1の表面を露出させる、露出工程(S11)を有している。コンクリート床版1から既設のアスファルト舗装体を剥がした場合、コンクリート床版1の表面の一部に上述したようなアスファルト残留物4(アスファルトプライマーの残留物)が残存する場合がある。この場合に、当該アスファルト残留物4を完全に除去することは現実的ではない。そのため、施工方法S20では、S12において、表面の一部にアスファルト残留物4が付着したコンクリート床版1に対して、溶融させた床版防水構造体用接着材を塗布する。
4.2.1.露出工程(S11)
S11は、コンクリート床版1から既設のアスファルト舗装体を剥がしてコンクリート床版1の表面を露出させる工程である。すなわち、施工方法S20は、高速道路等の改修時の床版防水構造の施工を意図している。S11自体は公知である。例えば、既設のアスファルト舗装体を切削機、バックホウ、ウォータージェット、ショットブラスト等で撤去してコンクリート床版1を露出させる工程とすることができる。尚、既設の構造においてコンクリート床版1の上にアスファルト舗装体の他に防水材層等を有する場合、S11においては、コンクリート床版1からアスファルト舗装体だけでなく防水材層等も剥がす必要がある。この場合も、切削機、バックホウ、ウォータージェット、ショットブラスト等を利用可能である。
4.2.2.第1接着材層形成工程(S12)、防水材層形成工程(S13)
S12は、溶融させた床版防水構造体用接着材を塗布するコンクリート床版1の表面の一部にアスファルト残留物4が付着している点を除いて、上述のS1と同様の工程であり、ここでは説明を省略する。また、S13は、上述のS2と同様の工程であり、ここでは説明を省略する。
このように、コンクリート床版1の表面の一部にアスファルト残留物4が付着していたとしても、本発明に係る接着材を特に問題なく塗布することができ、冷却固化後の第1の接着材層2をコンクリート床版1と強固に接着することができる。すなわち、アスファルト残留物4を完全に除去する工程が不要であり、工期を短縮することができる。また、上述したように、第1の接着材層2は、冷却固化後のべたつきが解消されており、且つ、コンクリート床版1と防水材層3とを強固に接着することができる。以上の通り、施工方法S20によれば、床版防水構造20を短時間で施工することができる。
4.3.床版防水構造30の施工方法
図3、8に示すように、床版防水構造30の施工方法(S30)は、コンクリート床版1の上に、溶融させた本発明に係る床版防水構造体用接着材を塗布し、冷却固化させて第1の接着材層2を形成する、第1の接着材層形成工程(S22)と、第1の接着材層2の上にウレタン系樹脂を含有する防水材層3を形成する、防水材層形成工程(S23)と、を有する。
一方で、上述したように、コンクリート床版1の表面には微粉が残存している場合がある。コンクリート床版1の表面に微粉が残存している場合、ここに接着材を直接塗布しても微粉の影響によって接着強度が低下する場合がある。そのため、施工方法S30では、コンクリート床版1と第1の接着材層2との間で一層優れた接着強度を確保すべく、S22の前に、コンクリート床版1の上にプライマーを塗布してプライマー層5を形成する、プライマー層形成工程(S21)を有している。この場合、S22において、コンクリート床版1の上に、プライマー層5を介して、第1の接着材層2を形成する。
4.3.1.プライマー層形成工程(S21)
S21は、コンクリート床版1の上にプライマーを塗布してプライマー層5を形成する工程である。床版防水構造用のプライマーとしては、溶媒を含むエポキシ系プライマーやMMA系プライマーを用いることができる。溶媒を含むプライマーは、コンクリート床版表面において、微粉に浸透しつつ(或いは微粉を取り込みながら)硬化するため、硬化後、コンクリート床版1に強固に固定することができる。また、硬化したプライマー層5の表面には微粉がほぼ存在せず、凹凸も低減されているため、第1の接着材層2を設けるにあたって適切な表面となり得る。さらに、エポキシ系プライマーやMMA系プライマーは、ポリアミド系樹脂と反応する基を有しており、第1の接着材層2との接着性が一層良好なものとなる。
一方、上述したように、コンクリート床版1の上面の一部には、微粉のほか、アスファルト残留物4が付着している場合がある。アスファルト残留物4が付着したコンクリート床版1にキシレンやトルエン等を含む溶剤系プライマーを塗布した場合、アスファルト残留物4上での溶剤系プライマーのはじきや溶解(カットバック)によって、プライマーの接着力が低下する場合があり、さらにはプライマーの表面べたつきが生じ、プライマーの乾燥や硬化に長時間を要する場合がある。また、MMA系プライマーを使用する場合は、アスファルト残留物4の影響によって硬化不良を起こす場合がある。
この点、本発明者らは、溶媒としてアルコールを含有するエポキシ系プライマーを用いてプライマー層5を構成することで、上述の問題を解決できることを知見した。アルコールはアスファルト残留物4上でのはじきや溶解を生じ難く、プライマーを短時間で硬化させることができるとともに、硬化後はコンクリート床版に強固に固定できる。すなわち、アスファルト残留物4による悪影響を低減できる。また、アルコールは揮発性が高いことから、短時間で乾燥させることができる。また、溶媒としてアルコールを用いることで、プライマー全体として粘度を十分に低下させることができ、コンクリート床版1の表面において、微粉に浸透しつつ硬化させることができる。すなわち、微粉による悪影響を低減できる。さらに、アルコールは、従来汎用されていた溶剤(キシレン等)と比較して、人的悪影響が低減されており、現場での作業性が良好である。
アルコールは液体状のものであればよい。特に、沸点が100℃未満のアルコールが好ましい。具体的には、メタノール(沸点64.7℃)、エタノール(沸点78.37℃)、1−プロパノール(沸点:97.5℃)、イソプロパノール(沸点82.4℃)、2−ブタノール(沸点99.0℃)等が挙げられる。或いは、炭素数の観点から好ましいアルコールを規定することもできる。すなわち、アルコールは炭素数が4以下のものが好ましい。より好ましくは炭素数2以上4以下のものである。このようなアルコールを用いた場合、より短時間且つ省エネルギーにてアルコールを揮発除去することができ、乾燥時間を一層短縮させることができる。また、溶媒の粘度が低いため、プライマーを微粉に一層浸透させ易くなる。尚、アルコールは、1種類を単独で用いてもよいし、数種類のアルコールを混合して用いてもよい。
プライマーにおいては、アルコールが溶媒として10質量%以上95質量%以下含まれることが好ましい。より好ましくは50質量%以上95質量%以下である。プライマー中にこのようにアルコールを多量に含ませることで、上述したような効果を適切に発揮させることができる。
このように、プライマー層5を形成するプライマーとして好適なものは、溶媒としてアルコールを含むエポキシ系プライマーであり、エポキシ樹脂を硬化剤で硬化させるものである。すなわち、従来のエポキシ系プライマーにおいて、キシレン等の溶剤の少なくとも一部(好ましくは略全部)に替えて、アルコール溶媒を用いたものとも言え、それ以外の構成については、従来のエポキシ系プライマーと同様とすることも可能である。
S21における作業性を考慮した場合、エポキシ系プライマーは二液型であることが好ましい。すなわち、エポキシ樹脂を含む主剤と、該エポキシ樹脂を硬化させる成分を含む硬化剤との二液型プライマーとすることが好ましい。この場合において、主剤及び硬化剤のいずれにおいても、溶媒としてアルコールが含まれていることが好ましい。
主剤はエポキシ樹脂を含むとともに、溶媒としてアルコールを10質量%以上95質量%以下含むものが好ましい。エポキシ樹脂は、従来のエポキシ系プライマーに含まれているエポキシ樹脂と同様のものを適用できる。数種類のエポキシ樹脂を混合して用いてもよい。アルコールは上述したものと同様である。
主剤におけるアルコールの含有量は、下限がより好ましくは15質量%以上、さらに好ましくは20質量%以上であり、上限がより好ましくは90質量%以下、さらに好ましくは80質量%以下である。主剤におけるエポキシ樹脂の含有量は、下限が好ましくは5質量%以上、より好ましくは10質量%以上、さらに好ましくは20質量%以上であり、上限が好ましくは90質量%以下、より好ましくは85質量%以下、さらに好ましくは80質量%以下である。
硬化剤は、エポキシ樹脂を硬化させる成分を含む。エポキシ樹脂を硬化させる成分(硬化成分)は、従来のエポキシ系プライマーに含まれている成分と同様のものであって活性水素を持つものを適用できる。例えばアミンが好ましい。アミンによるエポキシ樹脂の硬化反応については公知であるため、ここでは説明を省略する。
硬化剤は、溶媒としてアルコールを含むことが好ましい。アルコールは上述したものと同様である。ただし、後述の通り、場合によっては、硬化剤は溶媒を含まなくともよい。
硬化剤が溶媒としてアルコールを含む場合、硬化剤におけるアルコール含有量は、主剤と硬化剤の比率に応じて調整する。主剤と硬化剤とを質量比で1:1の割合で混合する場合には、硬化剤におけるアルコール含有量は、下限が好ましくは10質量%以上、より好ましくは50質量%以上、さらに好ましくは80質量%以上であり、上限が好ましくは99質量%以下、より好ましくは98質量%以下、さらに好ましくは96質量%以下である。この場合、硬化剤における硬化成分の含有量は、下限が好ましくは1質量%以上、より好ましくは2質量%以上、さらに好ましくは4質量%以上であり、上限が好ましくは90質量%以下、より好ましくは50質量%以下、さらに好ましくは20質量%以下である。
一方で、主剤と硬化剤とを質量比で5:1の割合で混合する場合には、硬化剤はアルコールに希釈せずとも使用することができる。
硬化剤には公知の硬化促進剤が含まれていてもよい。硬化促進剤としては例えば三級アミンやフェノール及びその誘導体が好ましい。硬化促進剤を含ませる場合は、その含有量が硬化剤全体を基準(100質量%)として50質量%以下となるようにするとよい。下限は特に限定されないが、例えば、1質量%以上である。
このような二液型のプライマーはS21に際して混合して使用される。混合比はエポキシ樹脂のエポキシ当量及びアミンの活性水素当量を考慮して適宜調整すればよい。例えば、エポキシ樹脂のエポキシ当量/アミンの活性水素当量が4以上6以下となる比率で混合することが好ましく、エポキシ樹脂のエポキシ当量/アミンの活性水素当量が5以上5.5以下の比率になるように混合することが更に好ましい。
ここで、二液型のプライマーは、エポキシ樹脂のエポキシ当量及び該エポキシ樹脂を硬化させる成分の活性水素当量に基づいて主剤及び硬化剤を混合して混合物とされた場合に、該混合物において溶媒としてアルコールを10質量%以上95質量%以下含むものとされていることが好ましい。より好ましくは混合後の当該混合物において溶媒としてアルコールを50質量%以上90質量%以下含ませる。一方、当該混合物において、固形分(硬化後に固形分として残存する成分)の含有量が5質量%以上95質量%以下となるようにすることが好ましい。固形分の含有量は、より好ましくは10質量%以上50質量%以下である。混合後の当該混合物におけるアルコールや固形分の含有量をこのような範囲とすることで、微粉やアスファルト成分が残存したコンクリート床版表面に塗布した場合においても短時間で乾燥及び硬化させることができ、且つ、硬化後はコンクリート床版に一層強固に固定可能である。
また、二液型プライマーの混合後の25℃における粘度としては、0.1mPa・s〜800mPa・sが好ましく、0.5mPa・s〜500mPa・sが更に好ましい。800mPa・s以下であればスプレーで散布する際に目詰まりすることなく、均一に薄く塗布することができ、乾燥時間も大幅に短縮することができる。
尚、プライマー(二液型の場合は主剤及び/又は硬化剤)には、アルコール以外の溶媒が含まれていてもよいが、その含有量はできるだけ少ないことが好ましい。具体的には、アルコール以外の溶媒の含有量は40質量%以下であることが好ましい。より好ましくは20質量%以下である。二液型の場合は、主剤及び硬化剤のいずれにおいても、アルコール以外の溶媒の含有量が40質量%以下であることが好ましい。より好ましくは20質量%以下である。アルコール以外の溶媒としてはキシレン、トルエン、アセトン、メチルエチルケトン、酢酸エチル、酢酸ブチル等の有機溶剤や水が挙げられる。
プライマーには、上述した成分以外の各種添加剤が含まれていてもよい。添加剤については従来と同様であるため説明を省略する。
以上のようなプライマーを用いることで、コンクリート床版1の表面に微粉やアスファルト残留物4が存在していたとしても、プライマーをコンクリート床版1に適切に塗布することができ、乾燥固化後のプライマー層5はコンクリート床版1に強固に接着される。プライマーの塗布量は、乾燥固化後のプライマー層5の厚みが適切なものとなるように適宜調整すればよい。
4.3.2.第1接着材層形成工程(S22)、防水材層形成工程(S23)
S22は、コンクリート床版1の上に、プライマー層5を介して、第1の接着剤層2を形成する点を除いて、上述のS1と同様の工程であり、ここでは説明を省略する。また、S23は、上述のS2と同様の工程であり、ここでは説明を省略する。
このように、コンクリート床版1の上、プライマー層5を介して、第1の接着材層2を形成することで、コンクリート床版1の表面に微粉やアスファルト残留物4が存在していたとしても、第1の接着材層2をコンクリート床版1に強固に接着することができる。また、上述したように、第1の接着材層2は、冷却固化後のべたつきが解消されており作業性に優れ、且つ、コンクリート床版1と防水材層3とを強固に接着することができる。以上の通り、施工方法S30によれば、床版防水構造30を短時間で施工することができる。
5.床版防水構造体の施工方法
本発明は、床版防水構造体の施工方法としての側面も有する。図4、5及び図9、10を参照しつつ、上述の床版防水構造10〜30それぞれについて、その施工方法について説明する。
5.1.床版防水構造体100の施工方法
図4、9に示すように、床版防水構造体100の施工方法(S100)は、施工方法S10によって施工された床版防水構造10の防水材層3の上に、溶融させた接着材を塗布し、冷却固化させて第2の接着材層6を形成する、第2の接着材層形成工程(S101)と、第2の接着材層6の上にアスファルト舗装体7を敷設する、舗装工程(S102)と、
を有する。
5.1.1.第2の接着剤層形成工程(S101)
S101は、床版防水構造10の防水材層3の上に、溶融させた接着材を塗布し、冷却固化させて第2の接着材層6を形成する工程である。接着材としては、公知の接着材を用いることができる。ただし、防水材層3とアスファルト舗装体7との接着強度を一層向上させることができ、且つ、べたつきを抑えることもできる観点から、接着材として、本発明に係る床版防水構造体用接着材を用いることが好ましい。この場合、加熱によって溶融させた接着材を、公知の塗布手段によって、防水材層3の上に塗布すればよい。接着材の塗布量は、冷却固化後の第2の接着材層6の厚みが適切なものとなるように適宜調整すればよい。
5.1.2.舗装工程(S102)
S102は、第2の接着材層6の上にアスファルト舗装体7を敷設する工程である。舗装工程は公知の手順により実施可能であり、ここでは説明を省略する。
以上のように、施工方法S100によれば、施工方法S10によって床版防水構造10を短時間で施工できる結果、床版防水構造体100全体としての施工時間も短縮することができる。
尚、施工方法S100では、施工方法S10によって施工された床版防水構造10の防水材層3の上に第2の接着材層6及びアスファルト舗装体7を形成するものとして説明したが、本発明は当該形態に限定されるものではない。施工方法S20又はS30によって施工された床版防水構造20又は30の防水材層3の上に第2の接着材層6及びアスファルト舗装体7を形成するような形態であってもよい。
5.2.床版防水構造体200の施工方法
図5、10に示すように、床版防水構造体200の施工方法(S200)は、コンクリート床版1の上にウレタン系樹脂を含有する防水材層3を形成する、防水材層形成工程(S201)と、防水材層3の上に、溶融させた本発明に係る床版防水構造体用接着材を塗布し、冷却固化させて第2の接着材層8を形成する、第2の接着材層形成工程(S202)と、第2の接着材層8の上にアスファルト舗装体7を敷設する、舗装工程(S203)と、を有する。
5.2.1.防水材層形成工程(S201)
S201は、コンクリート床版1の上にウレタン系樹脂を含有する防水材層3を形成する工程である。コンクリート床版1と防水材層3との接着・固定方法は特に限定されない。公知の接着材を用いてコンクリート床版1と防水材層3とを接着・固定することができる。或いは、防水材層3として熱可塑性防水材シートを用いることも可能である。この場合、コンクリート床版1の表面にプライマー層を設け、その上に当該防水材シートを熱接着させればよい。これにより、床版防水構造10’を施工することができる。
5.2.2.第2の接着材層形成工程(S202)
S202は、床版防水構造10’の防水材層3の上に、溶融させた本発明に係る床版防水構造体用接着材を塗布し、冷却固化させて第2の接着材層8を形成する工程である。S202においては、加熱によって溶融させた当該接着材を、公知の塗布手段によって、防水材層3の上に塗布すればよい。当該接着材の塗布量は、冷却固化後の第2の接着材層8の厚みが適切なものとなるように適宜調整すればよい。
5.2.3.舗装工程(S203)
S203は、第2の接着材層6の上にアスファルト舗装体7を敷設する工程である。舗装工程は公知の手順により実施可能であり、ここでは説明を省略する。
以上の通り、施工方法S200は、床版防水構造の施工において、本発明に係る床版防水構造体用接着材を用いる必要はない一方で、施工した床版防水構造の上にアスファルト舗装体7を敷設するにあたって、接着材として本発明に係る床版防水構造体用接着材を必須で用いる点で、施工方法S100とは異なる。このように、本発明に係る床版防水構造体用接着材は、床版防水構造の内部の層間接着だけでなく、床版防水構造とアスファルト舗装体との接着のために用いることもできる。
尚、上記説明では、床版防水構造体の施工方法において、防水材層とアスファルト舗装体とを、第2の接着材層のみを介して接着する形態について説明したが、本発明はこの形態に限定されるものではない。防水材層とアスファルト舗装体との間には、第2の接着材層に加えて、さらに他の層を設けてもよい。例えば、防水材層の上にプライマー層を介して第2の接着材層を形成してもよい。具体的には施工方法S100において、第2の接着材層形成工程S101の前に防水材層3の上にプライマー層を形成し、第2の接着材層形成工程S101において、プライマー層の上に、溶融させた接着材を塗布し、冷却固化させて第2の接着材層6を形成してもよい。また、施工方法S200において、第2の接着材層形成工程S202の前に防水材層3の上にプライマー層を形成し、第2の接着材層形成工程において、プライマー層の上に、溶融させた第1の本発明に係る床版防水構造体用接着材を塗布し、冷却固化させて第2の接着材層8を形成してもよい。この場合、プライマー層としては、上述したものと同様の層とすることができる。プライマー層によって、防水材層と第2の接着材層とをより強固に接着することができる。
以下、本発明に係る床版防水構造体用接着材によって奏される顕著な効果について、実施例を示しながらさらに詳細に説明する。
下記表1、2に示すような組成を有する接着材(床版接着材、舗装接着材)を用意し、以下の評価を行った。尚、評価はすべて23℃/50%RHの雰囲気下で実施した。
尚、用いた原料の詳細は以下の通りである。
・ アスファルト:ストレートアスファルト(80−100)
・ ポリアミド(A):熱可塑性ポリアミド樹脂、ヘンケルジャパン社製、「13U−003」、アミン価15mgKOH/g
・ ポリアミド(B):熱可塑性ポリアミド樹脂、ヘンケルジャパン社製、「PA6239」、アミン価7mgKOH/g
・ ポリアミド(C):熱可塑性ポリアミド樹脂、ヘンケルジャパン社製、「PA6030」、アミン価1.8mgKOH/g
・ 熱可塑性樹脂:SEBS、旭化成ケミカルズ社製、「タフテック1041」
<実施例1、2、比較例1〜3:アスファルト残留物有、プライマー層無>
コンクリート板(300mm×300mm×60mm)の表面をスチールショットブラスト処理し、ブロア−で削り粉を飛ばした後、全面に、200℃で溶融させたストレートアスファルト80−100を塗布量0.15kg/mにて塗布し、下地床版とした。次に、200℃に加温した床版接着材を塗布量1.0kg/mとなるようにヘラで塗布した。10分後、形成された接着材層(第1の接着材層)の表面全体に、2液ウレタン系防水材(三菱樹脂インフラテック社製、ノバレタンES)を、スプレーガン(ガスマー社製 2液混合型吹付け機 ガスマー20/35Pro)にて塗布量1.5kg/mにて吹付施工した。
防水材の吹付塗布から20分後、形成された防水材層上に200℃に加温した舗装接着材を塗布量1.0kg/mとなるようにヘラで塗布した。1日後、形成された接着材層(第2の接着材層)の表面に舗装合材(SMA13mmTop改質II型)を、舗設条件合材温度110℃、下地温度0℃の条件で敷設した。
<実施例3〜6:アスファルト残留物無、プライマー層有>
コンクリート板(300mm×300mm×60mm)の表面をスチールショットブラスト処理し、ブロア−で削り粉を飛ばして下地床版とした。下地床版の表面に2液型エポキシ系プライマー(三菱樹脂インフラテック社製、PR200)にセメントを配合したもの(主剤:硬化剤:セメント=100:100:50(質量比))を塗布量0.1kg/mとなるように塗布し、10分乾燥させた。次に、200℃に加温した床版接着材を塗布量1.0kg/mとなるようにヘラで塗布した。10分後、形成された接着材層(第1の接着材層)の表面全体に、2液ウレタン系防水材(三菱樹脂インフラテック社製、ノバレタンES)を、スプレーガン(ガスマー社製 2液混合型吹付け機 ガスマー20/35Pro)にて塗布量1.5kg/mにて吹付施工した。
防水材の吹付塗布から20分後、形成された防水材層上に200℃に加温した舗装接着材を塗布量1.0kg/mとなるようにヘラで塗布した。1日後、形成された接着材層(第2の接着材層)の表面に舗装合材(SMA13mmTop改質II型)を、舗設条件合材温度110℃、下地温度0℃の条件で敷設した。
<実施例7:アスファルト残留物無、プライマー層無>
コンクリート板(300mm×300mm×60mm)の表面をスチールショットブラスト処理し、ブロア−で削り粉を飛ばして下地床版とした。次に、200℃に加温した床版接着材を塗布量1.0kg/mとなるようにヘラで塗布した。10分後、形成された接着材層(第1の接着材層)の表面全体に、2液ウレタン系防水材(三菱樹脂インフラテック社製、ノバレタンES)を、スプレーガン(ガスマー社製 2液混合型吹付け機 ガスマー20/35Pro)にて塗布量1.5kg/mにて吹付施工した。
防水材の吹付塗布から20分後、形成された防水材層上に200℃に加温した舗装接着材を塗布量1.0kg/mとなるようにヘラで塗布した。1日後、形成された接着材層(第2の接着材層)の表面に舗装合材(SMA13mmTop改質II型)を、舗設条件合材温度110℃、下地温度0℃の条件で敷設した。
<参考例:アスファルト残留物無、プライマー層無、微粉残存コンクリート有>
コンクリート板(300mm×300mm×60mm)の表面をスチールショットブラスト処理し、削り粉を残留させたまま下地床版とした。次に、200℃に加温した床版接着材を塗布量1.0kg/mとなるようにヘラで塗布した。10分後、形成された接着材層(第1の接着材層)の表面全体に、2液ウレタン系防水材(三菱樹脂インフラテック社製、ノバレタンES)を、スプレーガン(ガスマー社製 2液混合型吹付け機 ガスマー20/35Pro)にて塗布量1.5kg/mにて吹付施工した。
防水材の吹付塗布から20分後、形成された防水材層上に200℃に加温した舗装接着材を塗布量1.0kg/mとなるようにヘラで塗布した。1日後、形成された接着材層(第2の接着材層)の表面に舗装合材(SMA13mmTop改質II型)を、舗設条件合材温度110℃、下地温度0℃の条件で敷設した。
<評価基準1:接着材施工性(200℃粘度)>
200℃における粘度が100〜10000mPa・sの範囲内であるものを○とした。以下の表1、2に示すように、今回の実施例では、すべての接着材が当該粘度を満たしていた。
<評価基準2:接着材の表面のべたつきの評価>
接着材を塗布してから10分後に、指触でべたつきを確認した。べたつきの無いものを○、べたついているものを×とした。結果を下記表1、2に示す。
<評価基準3:ピール強度>
1.ピール強度(1)
上記と同様の手順にて下地床版の表面に(プライマー及び)床版接着材を塗布し、1日放置後、ピール強度を測定した。すなわち、ピール強度(1)は、アスファルト下地床版と床版接着材層(第1の接着材層)との間のピール強度、又は、コンクリート下地床版とプライマー層と床版接着材層(第1の接着材層)との間のピール強度である。
2.ピール強度(2)
上記と同様の手順にて床版防水構造を施工し、防水材層の表面に接着剤を塗布し、1日放置後、ピール強度を測定した。すなわち、ピール強度(2)は、床版接着材層(第1の接着材層)と防水材層との間のピール強度である。
上記のピール強度は、いずれも、カッターで20mm幅にコンクリート下地床版表面まで切込みを入れ、端をバネばかりで掴み、135°の角度でピール試験を行って得られた値である。ピール強度が4kgf/20mmを超えるものを○、強度が4kgf/20mmに満たないものや、界面破壊となったものは×とした。強度測定のほか、目視で破壊状況を観察した。結果を下記表1、2に示す。
3.引張強度
上記と同様の手順にて床版防水構造体を施工し、得られた床版防水構造体について、100mmφでコアカットし、引張試験治具を貼り付け、引張試験機にて引張試験を行い、引張強度を測定した。引張強度が0.5N/mm以上のものを○、0.5N/mmを下回るものについては×とした。強度測定のほか、目視で破壊状況を観察した。結果を下記表1、2に示す。
Figure 2017048571
Figure 2017048571
表1、2に示す結果から明らかなように、接着材として、アスファルトを1質量%以上55質量%以下、ポリアミド系樹脂を45質量%以上99質量%以下含有し、且つ、ポリアミド系樹脂のアミン価が5mgKOH/g以上であるものを用いた実施例1〜7は、冷却固化後の接着材のべとつきがなく、優れた接着強度を有していた。
比較例1については、接着材に含まれるアスファルトが60質量%と多量であったため、冷却後もべとつきが生じ、十分な接着強度も得られなかった。また、比較例2については、接着材にアスファルトが含まれていなかったため、下地床版に接着材を強固に接着することができなかった。さらに、比較例3については、接着材に含まれるポリアミド系樹脂のアミン価が5未満であったため、十分な接着強度が得られなかった。
尚、参考例のように、コンクリートの表面に微粉が残存していた場合であっても、アスファルトを1質量%以上55質量%以下、ポリアミド系樹脂を45質量%以上99質量%以下含有し、且つ、ポリアミド系樹脂のアミン価が5mgKOH/g以上である接着材を用いることで、コンクリート床版と防水材層との間において良好な接着強度を確保できた。
本発明に係る接着材は床版防水構造においてコンクリート床版と防水材層とを接着する接着材として好適に利用可能である。また、床版防水構造体において防水材層とアスファルト舗装体とを接着する接着材としても好適に利用可能である。
1 コンクリート床版
2 第1の接着材層
3 防水材層
4 アスファルト残留物
5 プライマー層
6 第2の接着材層
7 アスファルト舗装体
8 第2の接着材層
10 床版防水構造
20 床版防水構造
30 床版防水構造
100 床版防水構造体
200 床版防水構造体

Claims (19)

  1. アスファルトを1質量%以上55質量%以下、ポリアミド系樹脂を45質量%以上99質量%以下含有し、
    前記ポリアミド系樹脂のアミン価が5mgKOH/g以上である、
    床版防水構造体用接着材。
  2. 200℃における粘度が100mPa・s以上10000mPa・s以下である、請求項1に記載の床版防水構造体用接着材。
  3. 前記アスファルトを1質量%以上54質量%以下、前記ポリアミド系樹脂を45質量%以上98質量%以下含有するとともに、さらに前記ポリアミド系樹脂とは異なる熱可塑性樹脂を1質量%以上30質量%以下含有する、請求項1又は2に記載の床版防水構造体用接着材。
  4. コンクリート床版と、
    ウレタン系樹脂を含有する防水材層と、
    前記コンクリート床版と前記防水材層とを接着する第1の接着材層と、
    を備え、
    前記第1の接着材層が、アスファルトを1質量%以上55質量%以下、ポリアミド系樹脂を45質量%以上99質量%以下含有し、前記ポリアミド系樹脂のアミン価が5mgKOH/g以上である、
    床版防水構造。
  5. 前記コンクリート床版の上面の一部にアスファルト残留物が付着している、請求項4に記載の床版防水構造。
  6. 前記コンクリート床版と前記第1の接着材層とがプライマー層を介して接着されている、請求項4又は5に記載の床版防水構造。
  7. 請求項4〜6のいずれか1項に記載の床版防水構造の防水材層の上にさらにアスファルト舗装体を備え、
    前記防水層と前記アスファルト舗装体とが第2の接着材層を介して接着されている、
    床版防水構造体。
  8. 前記第2の接着材層が、アスファルトを1質量%以上55質量%以下、ポリアミド系樹脂を45質量%以上99質量%以下含有し、前記ポリアミド系樹脂のアミン価が5mgKOH/g以上である、請求項7に記載の床版防水構造体。
  9. 前記第2の接着材層がプライマー層を介して前記防水材層に接着されている、請求項7又は8に記載の床版防水構造体。
  10. コンクリート床版の上に設けられたウレタン系樹脂を含有する防水材層と、
    前記防水材層の上に敷設されたアスファルト舗装体と、
    前記防水材層と前記アスファルト舗装体とを接着する第2の接着材層と、
    を備え、
    前記第2の接着材層が、アスファルトを1質量%以上55質量%以下、ポリアミド系樹脂を45質量%以上99質量%以下含有し、前記ポリアミド系樹脂のアミン価が5mgKOH/g以上である、
    床版防水構造体。
  11. 前記第2の接着材層がプライマー層を介して前記防水材層に接着されている、請求項10に記載の床版防水構造体。
  12. コンクリート床版の上に、溶融させた請求項1〜3のいずれか1項に記載の床版防水構造体用接着材を塗布し、冷却固化させて第1の接着材層を形成する、第1の接着材層形成工程と、
    前記第1の接着材層の上にウレタン系樹脂を含有する防水材層を形成する、防水材層形成工程と、
    を有する、床版防水構造の施工方法。
  13. 前記第1の接着材層形成工程の前に、前記コンクリート床版から既設のアスファルト舗装体を剥がして前記コンクリート床版の表面を露出させる、露出工程を有し、
    前記第1の接着材層形成工程において、表面の一部にアスファルト残留物が付着したコンクリート床版に対して、溶融させた前記床版防水構造体用接着材を塗布する、
    請求項12に記載の床版防水構造の施工方法。
  14. 前記第1の接着材層形成工程の前に、前記コンクリート床版上にプライマーを塗布してプライマー層を形成する、プライマー層形成工程を有し、
    前記第1の接着材層形成工程において、コンクリート床版の上に、前記プライマー層を介して、前記第1の接着材層を形成する、
    請求項12又は13に記載の床版防水構造の施工方法。
  15. 請求項9〜11のいずれか1項に記載の方法によって施工された床版防水構造の防水材層の上に、溶融させた接着材を塗布し、冷却固化させて第2の接着材層を形成する、第2の接着材層形成工程と、
    前記第2の接着材層の上にアスファルト舗装体を敷設する、舗装工程と、
    を有する、床版防水構造体の施工方法。
  16. 前記第2の接着材層形成工程において、前記接着材として、請求項1〜3のいずれか1項に記載の床版防水構造体用接着材を用いる、請求項15に記載の床版防水構造体の施工方法。
  17. 前記第2の接着材層形成工程の前に前記防水材層の上にプライマー層を形成し、
    前記第2の接着材層形成工程において、該プライマー層の上に、溶融させた接着材を塗布し、冷却固化させて前記第2の接着材層を形成する、請求項15又は16に記載の床版防水構造体の施工方法。
  18. コンクリート床版の上にウレタン系樹脂を含有する防水材層を形成する、防水材層形成工程と、
    前記防水材層の上に、溶融させた請求項1〜3のいずれか1項に記載の床版防水構造体用接着材を塗布し、冷却固化させて第2の接着材層を形成する、第2の接着材層形成工程と、
    前記第2の接着材層の上にアスファルト舗装体を敷設する、舗装工程と、
    を有する、床版防水構造体の施工方法。
  19. 前記第2の接着材層形成工程の前に前記防水材層の上にプライマー層を形成し、
    前記第2の接着材層形成工程において、該プライマー層の上に、溶融させた接着材を塗布し、冷却固化させて前記第2の接着材層を形成する、請求項18に記載の床版防水構造体の施工方法。
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CN108330765A (zh) * 2018-02-09 2018-07-27 南昌工程学院 一种高速公路大中型桥梁桥面沥青铺装结构

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