JP2017048089A - 結晶成長基板及びその製造方法並びに検査方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】パタン領域内の凸部及び凹部に関し、エッチング加工におけるエッチング量及び個々のパタンの形成度合を明確に検査可能であり、厚みや反りを管理でき、且つ、半導体層等を積層した後であっても基板の反り量を測定可能な結晶成長基板及びその製造方法並びに検査方法を提供すること。
【解決手段】結晶成長基板(1)は、第1面(10a)と第1面とは反対に位置する第2面(10b)と、を有する基板本体(10)と、基板本体の少なくとも第1面に、複数の凸部(11a)及び凹部(11b)を有するパタン領域(11)と、凸部及び凹部を有しない、少なくとも一つの平坦領域(12)と、を備える。平坦領域の上面を含む仮想表面P1から、パタン領域の複数の凸部の頂部を含み、仮想表面P1と平行な仮想表面P2までの距離(A)は、0nm以上10μm以下であり、第2面と第1面との距離をTとした場合、A/Tの値が1/25以下である。
【選択図】図1

Description

本発明は、結晶成長基板及びその製造方法並びに検査方法に関する。
青色高輝度発光ダイオードが開発されて以来、発光ダイオード(以下、LEDと表記する)はその明るさと長寿命といった特徴を生かして掲示用ライト、ディスプレイ、照明へと用途を広げている。これら可視光を発光するLEDの多くは、窒化ガリウム(以下、GaNと表記する)に代表されるIII−V族化合物半導体材料を結晶成長基板上に単結晶エピタキシャル成長させたものである。本来、高品位の化合物半導体結晶を得るためには、成長させるGaNと同じ格子定数をもつ材料を基板に使用することが望ましいが、GaN自身が昇華性である上、融点が非常に高く、しかも窒素分圧が非常に高いために十分なGaN結晶成長基板を得ることが難しい。
そこで現在のところ、結晶の対称性がGaNと比較的近いことや物理的性質、化合物半導体結晶成長条件への耐性から一般的にサファイア基板が用いられている。中でも、表面にパタンを付与したサファイア(Patterned Sapphire Substrate,PSS)基板を用いることが主流となっている。これは、まずPSS表面の光散乱効果により光取り出し効率を向上させる狙いがある。次に、GaNの成長時に発生する転移欠陥がPSSの凸の部分に衝突し、欠陥を減少させる効果も有している。この結果、光取り出し効率の向上と内部量子収率の向上により、高い発光効率を達成している。
光取り出し効率の向上及び転移欠陥を低減させるためには凸部又は凹部の形状・高さ・幅等パタンの形状を左右するパラメータについていずれも精度よく設計し、その設計通りに加工を施すことが可能であることは重要である。
現代では、コンピュータ・シミュレーション等を用いて、又は、多数の高精度・微量・局所の分析装置を用いて、原因を詳細に解析し、光取り出し効率や転移低減の設計について精緻に精度よく計算し、PSS形状を決定できるようになっている。しかしながら、実際は基板面内で計算した通りの形状を高い均一性を持って製造するためには課題は多い。
一般に結晶成長基板は基板一枚一枚それぞれ異なる反りを有する。その反りは加工対象面側に凸であることもあるし、凹であることもあるし、また、ねじれを有している場合もある。また、研磨の精度もこの表面の平坦性に影響が及ぶ。更にその反り量は温度によっても変化する。
これら反り量及びその変化は、エッチング中のバイアスのかかり方に変化をもたらし、加工ムラが生じやすくなる。一般に用いられるPSSは、3μmピッチという微細パタンであることから基板面内でパタンの形状や高さが異なるということが往々にしてある。
従来技術では、エッチングプロセス中に基板の平坦性に変化がないように、爪や静電チャックを用いて基板を固定する対策がなされてきた(特許文献1参照)。
特開昭63−131518号公報
しかしながら、爪や静電チャックを用いて基板を固定することは、これらの手法は受動的な対策であり、面内ばらつきを縮小可能であるが、根本的に減らすことはできていない。
一方で、シリコンがコストの面から大口径化されてきたように、サファイアなどのシリコン以外の結晶成長基板も大口径のものを用いて製造されるようになる。すると今まで以上に基板が大きくなり、熱変形量は大きくなり、基板の反り量は大きくなり、基板ホルダからの浮き等が生じ、加工精度は低下し、従来技術では対応が困難になる。また、サファイア基板はシリコンほど熱伝導率が良くないため、プロセス中の熱蓄積の影響は無視できない。
これら加工精度が低下してしまう状況でも、その反り量を解析し、予め反り量を加味した基板を用意できれば、最終的な製品としては問題ない。しかしながら、エッチング前後における反り量の変化を明確に確認することは今まで困難であり、またできていなかった。
また、従来のPSS基板ではパタンの大きさ及び形状の均一性については、走査型電子顕微鏡(SEM)や原子間力顕微鏡(AFM)等により確認している。この作業はあくまでもPSS基板上に存在している一つ又は近接数個のパタンを計測し、比べているに過ぎない。即ち、PSSの中央部、上端部、下端部、左端部及び右端部におけるPSSのパタンの凸部がどれほど揃っているのか、又はずれているのか、即ち、同じ速度でエッチングされているのかを確認しているわけではない。これら情報を裏面からその凹凸構造の絶対的高さを求めようとしても、裏面はコストの面から鏡面研磨はほとんどされておらず、その測定は困難である。また、基板サイズが大きくなると基板の割れを防ぐために厚くなる傾向にあり、微細パタンの高さを基板の厚みにとってはますます誤差の範囲の小ささになってしまう。よって従来の方法では面内における均一性を測定できていなかった。一方で各々のパタンの絶対的な高さ情報を開示することはPSS基板の真の面内均一性の情報を提供することを意味し、PSSを購入する顧客にとってそのPSS基板の出来を最も精査できる基準となるため重要である。
また、基板の反り等はエピタキシャル成長時も重要になる。エピタキシャル成長は数百℃から数千℃の雰囲気で行われるため、ドライエッチング処理時よりもはるかに熱膨張する。具体的には、作製したPSS基板は、1000℃を超える高温状態のチャンバー中で、GaNを堆積させる。これを常温に戻すとその温度差は3桁以上に達し、その温度差と成長させたGaNとサファイア基板との熱膨張係数の差に応じて圧縮もしくは拡張の残留応力が発生する。この残留応力は発光特性を大きく左右することはよく知られている。PSSへと加工し、更にGaNを堆積する一連のプロセスによる熱履歴をモニタし、サファイアの変形量を精査することは発光特性を高める上で非常に重要である。またその情報を元のサファイア基板に対してフィードバックし、予め計算して反り量を決定できることは好ましい。しかしながら、PSSのように凹凸構造が存在する基板ではレーザー等が散乱されてしまい、高精度にその変形量を測定することは困難であった。
本発明はかかる点を鑑みてなされたものであり、パタン領域内の凸部及び凹部に関し、エッチング加工におけるエッチング量及び個々のパタンの形成度合を明確に検査可能であり、厚みや反りを管理でき、且つ、半導体層等を積層した後であっても基板の反り量を測定可能な結晶成長基板及びその製造方法並びに検査方法を提供することを目的とする。
本発明の結晶成長基板は、第1面と前記第1面とは反対に位置する第2面と、を有する基板本体と、前記基板本体の少なくとも前記第1面に、複数の凸部及び凹部を有するパタン領域と、前記凸部及び凹部を有しない、少なくとも一つの平坦領域と、を備え、前記平坦領域の上面を含む仮想表面P1から、前記パタン領域の前記複数の凸部の頂部を含み、前記仮想表面P1と平行な仮想表面P2までの距離(A)は、0nm以上10μm以下であり、前記第2面と前記第1面との距離をTとした場合、A/Tの値が1/25以下であることを特徴とする。
この構成より、パタン領域とは別に平坦領域を有していることにより、その平坦領域を基準として、パタン領域内の凸部及び凹部に関し、エッチング加工におけるエッチング量及び個々のパタンの形成度合を明確に検査可能であり、反りを管理でき、且つ、半導体層等を積層した後であっても基板の反り量を測定可能である。
本発明の結晶成長基板において、前記平坦領域は、前記基板本体のフィジカルエッジから5mm以内に配置されていることが好ましい。
本発明の結晶成長基板において、前記平坦領域の前記第1面に対する面積割合は、5%以下になることが好ましい。
本発明の結晶成長基板において、前記平坦領域は、前記第1面に対して少なくとも二箇所配置することが好ましい。
本発明の結晶成長基板において、前記平坦領域は、前記基板本体の中心に対して点対称で、又は、前記中心を通る直線に対して線対称で、配置されることが好ましい。
本発明の結晶成長基板において、前記平坦領域が三箇所以上配置され、前記平坦領域が等間隔で配置されていることが好ましい。
本発明の結晶成長基板において、一つの前記平坦領域の面積は、100mm以下であることが好ましい。
本発明の結晶成長基板において、前記平坦領域は、前記基板本体のフィジカルエッジから5mm以内に配置され、前記平坦領域の前記第1面に対する面積割合は、5%以下になり、前記平坦領域は、前記第1面に対して三箇所以上に等間隔で配置され、前記基板本体の中心に対して点対称で、又は、前記基板本体の中心を通る直線に対して線対称で、配置され、且つ、一つの前記平坦領域の面積は、100mm以下であることが好ましい。
本発明の結晶成長基板において、前記平坦領域は、前記パタン領域に一部が重なっていることが好ましい。
本発明の結晶成長基板において、前記パタン領域の前記平坦領域の近傍部分は、テーパがかかっていることが好ましい。
本発明の結晶成長基板において、前記基板本体の厚みは、900μmよりも厚いことが好ましい。
本発明の結晶成長基板において、前記基板本体の厚みは、1400μmよりも厚いことが好ましい。
本発明の結晶成長基板において、前記基板本体の熱伝導率は、20℃において0.9〜300W/m・Kであることが好ましい。
本発明の結晶成長基板において、前記複数の凸部及び凹部は、前記基板本体を直接加工して形成されることが好ましい。
本発明の結晶成長基板の製造方法は、上記結晶成長基板の製造方法であって、前記基板本体の少なくとも前記第1面にレジスト層を形成する工程と、前記レジスト層をパターニングする工程と、パターニングされた前記レジスト層の上側に前記第1面の一部を覆うマスクを配置し、前記マスクを介してエッチングを施して、前記第1面に前記パタン領域及び前記平坦領域を形成する工程と、を具備することが好ましい。
本発明の結晶成長基板の検査方法は、第1面と前記第1面とは反対に位置する第2面と、を有する基板本体と、前記基板本体の少なくとも前記第1面に、複数の凸部及び凹部を有するパタン領域と、前記凸部及び前記凹部を有しない、少なくとも一つの平坦領域と、を備えた結晶成長基板を用意する工程と、前記結晶成長基板の前記第1面に検査針を押し当てた後に前記検査針の変位を検知する工程と、前記検査針の変位に基づいて、前記平坦領域の上面を含む仮想表面P1から、前記パタン領域の前記複数の凸部の頂部を含み、前記仮想表面P1と平行な仮想表面P2までの距離(A)を得る工程と、を具備することを特徴とする。
この構成より、パタン領域とは別に平坦領域を有していることにより、その平坦領域を基準として、パタン領域内の凸部及び凹部に関し、エッチング加工におけるエッチング量及び個々のパタンの形成度合を明確に検査可能である。
本発明の結晶成長基板の検査方法は、第1面と前記第1面とは反対に位置する第2面と、を有する基板本体と、前記基板本体の少なくとも前記第1面に、複数の凸部及び凹部を有するパタン領域と、前記凸部及び前記凹部を有しない、少なくとも一つの平坦領域と、を備えた結晶成長基板を用意する工程と、前記結晶成長基板の前記第1面に検査光を照射する工程と、前記平坦領域における反射光を検出して前記平坦領域の高さを測定する工程と、前記平坦領域の高さに基づいて、前記結晶成長基板の反り量を求める工程と、を具備することを特徴とする。
この構成より、パタン領域とは別に平坦領域を有していることにより、その平坦領域を基準として反りを管理できる。
本発明の結晶成長基板の検査方法において、前記結晶成長基板の前記第1面に検査針を押し当てた後に前記検査針の変位を検知する工程と、前記検査針の変位に基づいて、前記平坦領域の上面を含む仮想表面P1から、前記パタン領域の前記複数の凸部の頂部を含み、前記仮想表面P1と平行な仮想表面P2までの距離(A)を得る工程と、前記距離を前記反り量に基づいて補正する工程と、をさらに具備することが好ましい。
本発明の結晶成長基板の検査方法において、用意した前記結晶成長基板の前記第1面上に、前記検査光を透過可能な材料からなる層が積層されていることが好ましい。
本発明によれば、パタン領域内の凸部及び凹部に関し、エッチング加工におけるエッチング量及び個々のパタンの形成度合を明確に検査可能であり、厚みや反りを管理でき、且つ、半導体層等を積層した後であっても基板の反り量を測定可能な結晶成長基板及びその製造方法並びに検査方法を提供することができる。
本実施の形態に係る結晶成長基板を示す模式図である。 本実施の形態に係る結晶成長基板を示す模式図である。 本実施の形態に係る結晶成長基板を示す模式図である。 本実施の形態に係る結晶成長基板における平坦領域の配置例を示す模式図である。 本実施の形態に係る結晶成長基板におけるパタン領域と平坦領域との境界を示す模式図である。 本実施の形態に係る結晶成長基板におけるパタン領域と平坦領域との境界を示す模式図である。 本実施の形態に係る結晶成長基板の製造方法の各工程を示す断面図である。 本発明の実施例における結晶成長基板のパタン領域及び平坦領域との境界付近を示す原子間力顕微鏡写真である。 図8中のラインプロファイルを示すグラフである。
以下、本発明の一実施の形態(以下、「実施の形態」と略記する。)について、詳細に説明する。なお、本発明は、以下の実施の形態に限定されるものではなく、その要旨の範囲内で種々変形して実施することができる。
<結晶成長基板>
本実施の形態に係る結晶成長基板は、第1面と前記第1面とは反対に位置する第2面と、を有し、少なくとも前記第1面に、複数の凸部及び凹部を有するパタン領域と、凸部及び凹部を有しない、少なくとも一つの平坦領域と、を有することを特徴とする。
本実施の形態に係る結晶成長基板は、以下の3つの効果を奏する。
(1)パタン領域内の凸部及び凹部に関し、エッチング加工におけるエッチング量及び個々のパタンの形成度合を明確に検査可能であること。
(2)結晶成長基板の反りを管理できること。
(3)結晶成長基板の上部に半導体層等を積層した後であっても基板の反り量等を測定可能であること。
結晶成長基板において第1面がパタン領域のみで構成されていた場合、エッチング前の基板表面はエッチング後には存在しない。よって、パタン領域内の凹凸についてドライエッチング量が明確に測定することができないため、検査もできない。そのため、良好な均一性を持った結晶成長基板を作製するための情報を得ることもできない。また、その反り量及びエッチング量を定量化できず、顧客に対して提供し、検査情報として基板を保証できない。更には、エピタキシャル成長後も基板の反り及び傾きを測定不可能である。
本実施の形態に係る結晶成長基板は、パタン領域とは別に平坦領域を有していることにより、その平坦領域を基準として個々のパタンについてエッチング量及び個々のパタンの形成度合を明確に検査できる。
図1は、本実施の形態に係る結晶成長基板を示す模式図である。図1に示すように、結晶成長基板1は、第1面10aと第1面10aとは反対に位置する第2面10bと、を有する基板本体10と、第1面10aに、複数の凸部11a及び凹部11bを有するパタン領域11と、凸部11a及び凹部11bを有しない、少なくとも一つの平坦領域12と、を備えている。
結晶成長基板1において、平坦領域12の、凸部11a及び凹部11bを含まない上面で構成される疑似的な表面を無限に拡張した面を、元の基板の表面、基準面13として扱う。各々のパタンの凸部11aの頂点又は凹部11bの底部の上の一点と、当該一点を通る垂線と基準面13との交点とを結ぶ距離(d)を測定することによって、エッチングプロセス中におけるエッチングの絶対量を測定可能になる。これによってエッチングの面内のムラを絶対深さとして測定及び比較可能である。
また、パタン領域11とは別に平坦領域12を有していることにより、その面を基準として結晶成長基板の反りも管理できる。
図2は、本実施の形態に係る結晶成長基板を示す模式図である。図2に示すように、平坦領域12の上面で構成される疑似的な表面を無限に拡張した面を、元の基板の表面、基準面13として扱う。例えば、結晶成長基板1を、エッチングプロセスを経た後、結晶成長基板1を取り出して各平坦領域12の高さを測定したとき、ある点が相対的に高かったとする。しかしながら、平坦領域12は、エッチングのプロセスを経ていないために、高さが変わるということは考えにくい。即ち、結晶成長基板1が、図2に示すように、第1面10a側に凸状に反っていると考えることが自然であり、その反り量を測定できたと言える。更にこの反り量を計算し、一定の曲率を持って反りが発生したと仮定して補正すれば、前述のパタン高さの算出についてより正確な値を得ることが可能になる。
また、パタン領域11とは別に平坦領域12を有していることにより、基板の反り等を測定可能であり、結晶成長基板1の第1面10aの上側に半導体層を積層した後であっても、基板の反り等を測定可能である。
図3は、本実施の形態に係る結晶成長基板を示す模式図である。PSSのような凹凸構造が存在する基板では、レーザー等が散乱されてしまい、高精度にその変形量を測定することは困難である。図3Aに示すように、本実施の形態に係る結晶成長基板1においても、パタン領域11では、レーザー等の検査光21が散乱するが、平坦領域12を具備していることによって、その平坦面においては検査光21の強い正反射を得ることができる。複数の平坦領域12を設け、検査光21を用いて、その相対的高さを測定する。するとプロセスの前後で比較することで基板全体において、凸の反りか、凹の反りか、またその複合が、ねじれなど反りについて変化について判別することができる。
また、図3Bに示すように、結晶成長基板1の第1面10aの上側に、検査光を透過材料からなる層、例えば、半導体層22を積層した後であっても、基板の反り等を測定可能である。
<基板本体>
以下、本実施の形態に係る結晶成長基板1についてさらに詳細に説明する。結晶成長基板1の基板本体10は、品質要求に応じて選定や欠陥検査、極性、方位を測定した単結晶の塊から結晶方位や厚みを条件に合わせて切り出されたものであることが好ましい。
結晶成長基板1の基板本体10の材質は、発光素子、センサ等の電子デバイスの作製に一般的に用いられるものでよい。例えば、サファイア、Si、SiC、SiGe、Ge、GaAs、GaAlAs、GaP、InAs、InP、AlN、GaN等が挙げられ、また、これらの積層基板でもよい。特に限定されないが、コストや入手性の点から、サファイアが好ましい。基板本体10は、その表面にエピタキシャル成長する結晶層と同じ又はそれに近い結晶構造、及び、結晶方位面であることが好ましい。例えば、GaNをサファイア基板にエピタキシャル成長させる場合は、結晶c面が適すると言われている。
基板本体10の熱伝導率は、20℃において9〜300W/m・Kの範囲にあることが好ましい。この範囲内にあることで、エッチング中の裏面(第2面10b)からの冷却等による熱分布が面内で発生しにくく、一方で基板ホルダに熱を拡散することも可能になる。このため、エッチングの初期から後期にかけて均一な温度管理が可能である。これにより一様なエッチングの進行が可能になるため、たとえ基準面13を構成するための平坦領域12が狭くても、その凸部11a及び凹部11bを有しない上面を含む仮想表面を基準面13として結晶成長基板1の反りの管理が可能になるため好ましい。
基板本体10の熱膨張係数は、1×10−6/℃〜5×10−5/℃の範囲にあることが好ましい。上層に用いられる半導体材料と近い熱膨張係数を用いることが好ましいとされ、この範囲にあることにより、上層に用いる半導体材料の選択肢が広がるため好ましい。またこの範囲内にあることにより、熱膨張は比較的小さく抑えることができ、結晶成長基板1の厚み及び反りの管理がしやすくなるため好ましい。
基板本体10のヤング率は0.1〜700GPaの範囲にあることが好ましい。その下限値以下ではエッチングプロセス中の熱によって、または外力によって容易に変形してしまう。このため、部分的な平坦領域12の上面を含む仮想表面で擬似的に表現される基準面13をパタン領域11の上方に延長して表現したものと、実際の基板表面との不一致が起こり、エッチング深さを算出することが困難になる。また、その上限値以上ではメカニカルチャックや吸引チャック、テープ等で基板を固定した場合、変形による平坦化が出来ず、結晶成長基板1の管理幅を超え、エッチングのムラが発生しやすい。つまり上記の範囲にあることによりパタン領域11のエッチング量を計算すること、結晶成長基板1の反りの管理することが好適に実施できる。
基板本体10の面内厚みばらつき(TTV:Total Thickness Variarion)は10μm以下、基板の反り(Bow)は10μm以下であることが好ましい。TTVが10μmよりも大きい場合、部分的な平坦領域12の上面を含む仮想面でパタン領域11の上方に擬似的に表面を表現し、基準面13として反り量を担保することが困難になる。Bowが10μmを超える場合においても、部分的な平坦領域12でパタン領域11の上方の擬似的平面を表現し、基準面13として反り量を担保することが困難になる。
基板本体10の物理的な表面状態は、可能限り小さい平坦領域12でパタン領域11上の擬似的な表面を表現し、反り量を担保できるようにするため、表面は平坦であることが好ましい。具体的には、算術平均表面粗さRaは0.5nm以下が好ましく、0.2nm以下がより好ましい。Raが0.5nmより大きい場合は、平均平面の位置を特定するために広い面積を平均化する必要が出てくるため、製品化率が低下してしまうため好ましくない。
基板本体10の厚みは、50〜5000μmが好ましい。厚みが50μmより薄い場合は、ハンドリングで割れたり、反ったりする場合がある。このため、結晶成長基板1の反りの管理できる幅から大いに外れてしまうため好ましくない。また厚みが5000μmを超える場合においては剛性が高まってしまうために変形可能な領域にならず、これもまた好ましくない。上記の範囲を満たすことにより、結晶成長基板1の反りを好適に管理可能である。
上記効果(1)〜(3)のいずれにおいても、平坦領域12の平面精度が重要となる。しかしながら、ウエハは、切断、荒研磨及び研磨の工程を経て作られるが、これらの工程に基づく厚み、研磨精度が小さくなる方が好ましく、また元々の反りが小さいほうが好ましい。コストの低減や熱伝導度の観点から近年ウエハの厚みは薄くする傾向にあるが、それでは面精度が出なくなるため好ましくない。そのため、本実施の形態では、基板本体10の厚みが900μm以上であることが好ましい。この範囲を満たすことによって、本発明の効果が十分に発揮される。同様の観点から、基板本体10の厚みが1400μm以上であることが特に好ましい。
平坦領域12とパタン領域11とでは表面に凸部11a及び凹部11b、即ち凹凸構造が存在するかしないかの違いが存在する。この違いは、結晶成長基板1にかかる応力に変化を生じさせる。即ち、パタン領域11の反り量を正確に測定するためには、平坦領域12は小さいほうが好ましい。よって基板本体10の大きさは10000mm以上であることが好ましく、15000mm以上であることがより好ましく、20000mm以上であることが更に好ましい。
<パタン領域>
本実施の形態において、基板本体10の少なくとも第1面には、図1に示すように、複数の凸部11a及び凹部11b、すなわちパタン(凹凸構造)を有するパタン領域11が形成されている。
パタン領域11のパタンは、基板本体10を直接加工して形成されても、基板本体10に付加し形成されてもよい。特に、例えばドライエッチング加工により、基板本体10に直接加工を施してパタンを形成することが、基準面13として機能する平坦領域12の精度が向上するため、好ましい。換言すれば、結晶成長基板1は単一の材料により構成されるとよい。
パタン領域11におけるパタンの大きさ及び幅については特に限定されない。ここで、パタンの高さとは、パタンに含まれる複数の凸部11a及び凹部11bの最大高低差(H)である。また、パタンの幅とは、平面視において、凸部11aの側壁と凹部11bの底面とが互いに接する境界線をパタンの輪郭とし、輪郭が、円であればその直径を、正方形であればその一辺の長さを、長方形であればその短軸を、言う。
しかしながら、パタンのエッチングを確認する目的から鑑みるに、平坦領域12の面積よりもパタンのサイズが小さいことで、上記の効果(1)〜(3)がより発揮される。即ち、パタンの高さは、10nm〜100μmであることが好ましく、10nm〜20μmであることがより好ましく、10nm〜10μmであることがさらに好ましい。パタンの幅も、同様の観点から、10nm〜100μmであることが好ましく、10nm〜20μmであることがより好ましく、10nm〜10μmであることがさらに好ましい。これらの条件において、平坦領域12をパタン領域11と同じ面(第1面)に備えている特徴が発揮される。
平坦領域12の上面を含む仮想表面P1から、パタン領域11の複数の凸部11aの頂部を含み、仮想表面P1と平行な仮想表面P1までの距離(A)は、0nm以上10μm以下であることが好ましい。この範囲にあることによって、分析装置、特に後述の触針式の段差測定装置によって好適にその平坦領域12とパタン領域11との距離を測定可能である。またこの範囲にあることで、パタン領域11と平坦領域12の連続性が良くなるため応力を限りなく近づけることができる。よって、ドライエッチング後やエピタキシャル成長後の結晶成長基板1の反りの測定精度が向上するため、好ましい。同様の観点から、当該距離(A)は、より好ましくは0nm以上7μm以下である。
なお、距離(A)は、基板本体10の厚み方向に沿って、第1面10aから第2面10bに向かう方向を正とする。
また、パタンが周期配列を持っている場合においてもそのピッチについては限定されないが、本発明の効果を十分に発揮するためには、その周期ピッチサイズが10nm〜500μmであることが好ましく、10nm〜100μmピッチであることがより好ましく、10nm〜10μmピッチであることがさらに好ましい。
さらに、パタン領域11及び平坦領域12の視認性の観点から、凸部11a又は凹部11bの断面形状のアスペクト比が0.01〜10であることが好ましく、アスペクト比が0.1〜5であることがより好ましい。ここでのアスペクト比とは、凸部11a又は凹部11bの断面形状の高さ(a)をb/2の高さ位置での半値幅(b)で割った値(a/b)と規定する。この範囲を満たすことで平坦領域12を基準とする必要性がでてくるため、好ましい。
パタン領域11の表面は、光学部材やバイオ部材、マイクロ・ナノ流路部材、熱部材等に適した構造が好ましく、格子状、ピラーやホール構造、ライン・アンド・スペース構造等がより好ましく、これらの構造が複数含まれていてもよい。また、これらの断面凹凸形状が、長方形、正方形、台形、菱形、六角形、三角形、円形、曲率を有する形状等であってもよい。
<A/T>
また、測定分解能の観点から、基板本体10の厚みをT、平坦領域12の上面を含む仮想表面P1、即ち基準面13と、パタン領域11の凸部11aの頂部を含み、基準面13と平行な仮想表面までの距離をAとした場合、A/Tの値が1/25以下であることが好ましい。ここで、基板本体10の厚みTとは、基板本体10の第1面10aと第2面10bの距離である。一方、Aは上述の通りであり、また、パタンの高さHは、上述通り、パタンに含まれる複数の凸部11a及び凹部11bの最大高低差(H)である。
A/Tの値が1/25を超える場合、エッチングされている量が多すぎるため、反りに代表される変形量が大きくなり、エッチング及び測定の管理幅から外れてしまう。
A/Tの値は、同様の観点から1/50以下であることがより好ましく、A/Tが1/100以下であることが特に好ましい。
<平坦領域>
本実施の形態に係る結晶成長基板1は、平坦領域12を備えている。
平坦領域12の上面の表面性状は、部分的な平坦領域12でパタン領域11の上方に基準面13を疑似的に表現し、反り量を担保する観点から、基板本体10と同等であることが好ましい。即ち、平坦領域12の上面の面内厚みばらつきは、10μm以下、基板本体10の反りは10μm以下であることが好ましい。また、算術平均表面粗さRaは0.5nm以下が好ましく、0.2nm以下がより好ましい。
平坦領域12の平面視形状は、例えば、長方形、正方形、台形、菱形、六角形、三角形、円形、曲率を有する形状(ドーナッツ形状等)等、又はこれらの一部、或いは、これらを組み合わせた形状であってもよい。
平坦領域12の第1面10a内での位置は、特に限定されない。しかしながら、(1)製品率の観点から、基板本体10の端部に位置することが好ましい。また、(2)基板本体10の端部に平坦領域12を配置することにより、パタン領域11内のパタンに関し、エッチング加工におけるエッチング量及び個々のパタンの形成度合を測定する精度が向上する。なぜなら、平坦領域12がパタン領域11の外側にあることにより、パタン領域11は、二点の平坦領域12の内分点からのエッチング量を測定可能になる。一方で、パタン領域11が平坦領域12の外側にあった場合には、その領域のパタンは外分点からの測定となる。外分点よりも内分点からの測定の精度は高まるため、平坦領域12は基板本体10の端部に配置することが好ましい。また、(3)基板本体10の中心寄りにあるよりも基板本体10の端部にあると、基板本体10の反り量を大きく検知可能である。即ち、これら製品率及び測定精度の2つを合わせた3つの観点から、平坦領域12は、基板本体10のフィジカルエッジから5mm以内にあることが好ましく、4mm以内にあることがより好ましく、3mm以内にあることがさらに好ましい。
平坦領域12とパタン領域11とでは表面に凸部11a及び凹部11b、即ち凹凸構造が存在するかしないかの違いが存在する。この違いは、結晶成長基板1にかかる応力に変化を生じさせる。即ち、パタン領域11の反り量を正確に測定するためには、平坦領域12は小さいほうが好ましい。よって、一つの平坦領域12の面積は、100mm以下であることが好ましく、50mm以下であることが好ましく、30mm以下であることがより好ましい。
また、パタン領域11の反り量を正確に測定するためには、平坦領域12は小さいほうが好ましいので、平坦領域12の上面のすべて合わせた第1面10aに対する面積割合は、5%以下であることが好ましく、3%以下であることがより好ましく、1%以下であることがさらに好ましい。
平坦領域12は、基板本体10の第1面10aに少なくとも二箇所配置することが好ましい。二箇所あれば、平坦領域12を元に反りの一次補正が可能になる。同様の観点から、平坦領域12は3箇所以上であることがより好ましい。
また、複数の平坦領域12は、基板本体の中心に対して点対称、又は、中心を通る直線に対して線対称で配置されることが、反り量の管理精度向上の観点からより好ましい。
また、平坦領域12が三箇所以上配置される場合、等間隔で配置されていることが更に好ましい。
また、4箇所以上に配置された平坦領域12が、点対称及び線対称であれば、第1面10a内において面傾きや反り量の管理精度が格段に向上するため好ましい。
特に平坦領域12は、以下の3点を同時に満たすことで反り量の測定を格段に精度よく行うことが可能になる。
(a)基板本体10のフィジカルエッジから5mm以内に配置されること。
(b)平坦領域12の上面のすべて合わせた第1面10aに対する面積割合は5%以下であること。
(c)一つの平坦領域12の面積は、100mm以下であること。
これにより、第1面10aにおいてパタン領域11と平坦領域12が混在するが、たとえパタン領域11と平坦領域12の反り量に違いがあっても、平坦領域12の反り量の影響を小さくすることが可能になる。結果、上述の通り、パタン領域11の反り量の測定を格段に精度よく行うことが可能になる。
平坦領域12は、上記3点に加えて、以下の3点を同時に満たすことで反り量の測定を更に精度よく行うことが可能になる。
(d)平坦領域12は、基板本体10の第1面10aに少なくとも二箇所配置すること。
(e)複数の平坦領域12は、基板本体10の中心に対して点対称、又は、中心を通る直線に対して線対称で配置されること。
(f)平坦領域12が三箇所以上配置される場合、等間隔で配置されていること。
上記の配置の通りに平坦領域12が存在すると、平坦領域12を結ぶ直線を描くことができる。その直線における反り量を両端の平坦領域から見積もることができる。特に対称性を持って配置していることによって、各線分によって測定された基板面内の反り量の比較を格段にしやすくなる。
図4は、本実施の形態に係る結晶成長基板における平坦領域の配置例を示す模式図である。図4Aでは、2つの平坦領域12が第1面10a内に点対称及び線対称で配置されている。図4Bでは、3つの平坦領域12が第1面10a内に点対称で、且つ、等間隔で配置されている。図4Cでは、4つの平坦領域12が第1面10a内に点対称及び線対称で、且つ、等間隔で配置されている。図4Dでは、一つの環状の平坦領域12が第1面10a内に配置されている。図4Eでは、2つの平坦領域12が第1面10a内に点対称及び線対称で配置されて、更に、一つの平坦領域12が中心部に配置されている。
<パタン領域と平坦領域との境界>
パタン領域11と平坦領域12の境界の関係性については、いずれの平坦領域12もパタン領域11に一部が重なっているほうが好ましい。図5は、本実施の形態に係る結晶成長基板におけるパタン領域と平坦領域との境界を示す模式図である。図5に示すように、パタン領域11と平坦領域12との境界には、パタンのない空白領域が存在せず、パタン領域11の一部に平坦領域12が重なった状態になっている。
さらに、パタン領域11の平坦領域12の近傍部分は、テーパがかかっていることが好ましい。図6は、本実施の形態に係る結晶成長基板におけるパタン領域と平坦領域との境界を示す模式図である。図6に示すように、パタン領域11の平坦領域12の近傍部分には、結晶成長基板1の中心側から外周側に向かってテーパ領域31が設けられている。
上述のように、パタン領域11と平坦領域12との連続性が高い場合には、パタン領域11及び平坦領域12の上側に積層される半導体層の性質は近くなる。即ち、パタン領域11と平坦領域12が近いほど、貫通転位密度が近い値になる。このように半導体層の結晶の性質が近いことによって、屈折率、残留応力等は近い値となる。本実施の形態では、結晶成長基板1の上側に半導体層を積層した後であっても、基板の反り等を測定可能であることを目的としているので、パタン領域11と平坦領域12に似た構造を持たせることは、パタン領域11にかかる応力を限りなく近づけるために重要である。このため、上記構造を有していることが、上記の目的の測定精度が多いに高まるため好ましい。
<結晶成長基板の製造方法>
本実施の形態に係る結晶成長基板1は、基板本体10の少なくとも第1面10aにレジスト層を形成する工程と、レジスト層をパターニングする工程と、パターニングされたレジスト層の上側に第1面10aの一部を覆うマスクを配置し、マスクを介してエッチングを施して、第1面10aにパタン領域11及び平坦領域12を形成する工程を経て製造される。
図7は、本実施の形態に係る結晶成長基板の製造方法の各工程を示す断面図である。図7Aに示すように、基板本体10を用意する。次に、図7Bに示すように、基板本体10の第1面10aに、例えばフォトレジスト材料を塗工、乾燥し、レジスト層41を形成する。
次に、図7Cに示すように、レジスト層41を、例えば、フォトリソグラフィによってパターニングし、レジストパタン42を形成する。
次に、図7Dに示すように、基板本体10を、第1面10aの一部が覆われるようなパターニングマスク43と共に、基板ホルダ(図示せず)へ固定する。
次に、図7Eに示すように、基板ホルダごと、パターニングマスク43を介してドライエッチングを施す。
その後、レジストパタン42をリフトオフすることにより、図7Fに示すように、パタン領域11及び平坦領域12が形成される。つまり、パターニングマスク43によって、エッチングされない領域を確保しておくことによって、平坦領域12を形成することができる。この結果、結晶成長基板1が得られる。
ここでは、手段の一例として、平坦領域12をパターニングマスク43で隠された部分に作製する方法を示したが、平坦領域12が形成されれば、特にその手段については限定されない。
もちろん、基板ホルダ自体がマスク機能を具備していてもよい。また、エッチングの方法については、ウエットエッチングかドライエッチングかについては限定されないが、ドライエッチングは異方性が高いため、マスクを設置しやすいことから好ましい。
<結晶成長基板の検査方法>
本実施の形態に係る結晶成長基板1の検査では、結晶成長基板1の平坦領域12の平面とパタン領域11の凸部頂部との距離、即ち段差を測るタイプ(以下、段差測定装置という)と、平坦領域12に対して検査光を照射して基板の反り量を測定するタイプ(以下、反り量測定装置という)と、の2種類の検査装置を用いる。
第1に、本実施の形態に係る結晶成長基板1の検査方法は、第1面10aと第1面10aとは反対に位置する第2面10bと、を有する基板本体10と、基板本体10の少なくとも第1面10aに、複数の凸部11a及び凹部11bを有するパタン領域11と、凸部11a及び凹部11bを有しない、少なくとも一つの平坦領域12と、を備えた結晶成長基板1を用意する工程と、結晶成長基板1の第1面10aに検査針を押し当てた後に検査針の変位を検知する工程と、検査針の変位に基づいて、平坦領域12の上面を含む仮想表面P1から、パタン領域11の複数の凸部11aの頂部を含み、仮想表面P1と平行な仮想表面P2までの距離(A)を得る工程と、を具備する。
段差測定装置は、表面の段差を測定可能な触針を備えており、針の変位量を測定可能な機構を有する。段差測定装置としては、具体的には、KLA−Tencor社製Alpha−step IQを用いることができるが、特に限定されない。
上述の結晶成長基板1の製造方法では、平坦領域12をパターニングマスク43で隠された部分に作製しているので、平坦領域12の上面は、エッチング前の基板本体10の表面である。よって、平坦領域12を含むようにパタン領域11の段差を測定することによって、エッチングプロセス中におけるエッチングの絶対量が測定できる。
とりわけ、結晶成長基板1が二箇所以上の平坦領域12を含む場合、二箇所以上含むように段差を測定することによって、その測定精度をより高めることができる。
第2に、本実施の形態に係る結晶成長基板1の検査方法は、第1面10aと第1面10aとは反対に位置する第2面10bと、を有する基板本体10と、基板本体10の少なくとも第1面10aに、複数の凸部11a及び凹部11bを有するパタン領域11と、凸部11a及び凹部11bを有しない、少なくとも一つの平坦領域12と、を備えた結晶成長基板1を用意する工程と、結晶成長基板1の第1面10aに検査光を照射する工程と、平坦領域12における反射光を検出して平坦領域12の高さを測定する工程と、平坦領域12の高さに基づいて、結晶成長基板1の反り量を求める工程と、を具備する。
上述の結晶成長基板1の検査方法では、第1面10aに複数の平坦領域12を設け、検査光21(図3参照)を用いて、その相対的高さを測定し、プロセスの前後で比較することで基板全体において、凸の反りか、凹の反りか、またその複合が、ねじれなど反りについて変化について判別することができる。
反り量測定装置は、光源を備えており、平坦領域12に対して光源の発光部から検査光を照射し、また、平坦領域12で反射した検査光を受光部において検知する。
とりわけ、結晶成長基板1が二箇所以上の平坦領域12を含む場合、二箇所以上含むように段差を測定することによって、その測定精度をより高めることができる。
特に、段差測定装置と反り量測定装置とを組み合わせることによって、その測定精度をより高めることができる。
即ち、本実施の形態に係る結晶成長基板1の検査方法は、結晶成長基板1の第1面10aに検査光を照射する工程と、平坦領域12における反射光を検出して平坦領域12の高さを測定する工程と、平坦領域12の高さに基づいて、結晶成長基板1の反り量を求める工程と、結晶成長基板1の第1面10aに検査針を押し当てた後に検査針の変位を検知する工程と、検査針の変位に基づいて、平坦領域12の上面を含む仮想表面P1から、パタン領域11の複数の凸部11aの頂部を含み、仮想表面P1と平行な仮想表面P2までの距離(A)を得る工程と、距離を反り量に基づいて補正する工程と、を具備する。
即ち、エッチング前後における結晶成長基板1の反り量の変化を測定し、その反り量の変化を一定曲率で変化が起きたと仮定し、その変化量を、平坦領域12の平面を基準として求めた距離(A)から差し引きすることによって、よりパタン形成の度合を精緻に測定可能になる。
以上説明したように、本実施の形態に係る結晶成長基板1の検査方法によれば、パタン領域11内のパタンに関し、エッチング加工におけるエッチング量及び個々のパタンの形成度合を明確に検査可能であると共に、エッチングの偏りを精査することが可能になり、結晶成長基板1上のパタン形成の精度を高めることが可能になる。
<積層材料>
本実施の形態によれば、結晶成長基板1のパタン領域11を有する第1面10aの上側に、結晶成長基板1とは異なる材料を積層した後でも検査が可能である。積層材料は、特には限定されないが、結晶成長基板1の反り量を、積層材料の成膜後も測定可能にする観点から、検査に用いられる検査光が透過可能である、例えば、ある波長において透過率が5%以上であることが好ましい。より好ましくは、そのある波長(低吸収波長)が300nm〜1500nmの範囲内である。
以下、本発明の効果を明確にするために実施した実施例により本発明を詳細に説明する。なお、本発明は、以下の実施例によって何ら限定されるものではない。
(実施例1)
実施例1では、まず用いるサファイア基板(ウエハ)の物性、反り、傾きなどの表面の状態について調べた。
基板は6インチサファイアウエハ(直径150.0mm、厚み1300μm、面方位C面)及び8インチサファイアウエハ(直径200.0mm、厚み2000μm、面方位C面)を用いた。
本実施例における各材料の熱伝導率λの測定は、比熱×熱拡散率×密度より算出した。
比熱、熱拡散率の測定はレーザーフラッシュ法を用い、密度は重量・寸法計測法により測
定した。測定時の試料形状は約φ10×t2(mm)であり、測定温度は23℃、測定雰
囲気は大気中であり、測定装置はアルバック理工製TC−7000を用いた。基板の熱伝導率はいずれも40W/m・Kと算出された。
Flatmaster―MSP(CORNING社製)を用いて、ウエハ面内の反り及び傾きを含むウエハ面内の高低差を確認した。ウエハの中心を原点(O点)とし、オリフラを手前としてXY平面を取ったとき、即ちオリフラに垂直な方向をY軸としてオリフラ方向をマイナス、オリフラと平行な方向をX軸として右側を正としたとき、座標A(0,−74)、B(0,74)、C(74,0)、D(−74,0)、E(0,0)、F(0,―30)、G(0,30)、H(30,0)、I(−30,0)の各点について高さを測定した。括弧内部の数字の単位はミリメートルである。
基板を10枚測定し、6インチウエハ及び8インチウエハの測定値の標準偏差はそれぞれ113nmと55nmであった。また8インチについてはJ(0,―99)K(0,99)L(99,0)M(−99,0)の点の測定結果を含めた場合、その標準偏差は65nmとなった。
座標A〜Iの標準偏差から8インチウエハの方が測定のばらつきが少なく、基板の平面精度がよいことがわかる。8インチ基板は6インチ基板よりも基板が厚く、ウエハの製造精度が高かったためであると言える。更に8インチのJ〜Mの測定結果を含めた値を比較しても6インチを上回る結果となった。これは上述の通り、基板の厚みが増し、ウエハの製造精度が高まったためであると言え、8インチ基板の方が平坦領域の精度が高くなることを意味する。このため、後のプロセスによる反り量変化やエッチング深さの測定が精度よく実施可能である。
(実施例2)
実施例2では、実際のプロセスとそれに伴う測定を行った。まず用いる基板(ウエハ)の反り、傾きなどの表面の状態について調べた。
基板は6インチサファイアウエハ(直径150.0mm、厚み1300μm、面方位C面)及び8インチサファイアウエハ(直径200.0mm、厚み2000μm、面方位C面)を用いた。
Flatmaster―MSP(CORNING社製)を用いて、ウエハ面内の凹凸を確認した。
ウエハの中心を原点(O点)とし、オリフラを手前としてXY平面を取ったとき、即ちオリフラに垂直な方向をY軸としてオリフラ方向をマイナス、オリフラと平行な方向をX軸として右側を正としたとき、座標A(0,−73)、B(0,73)、C(73,0)、D(−73,0)、E(0,0)、F(0,―30)、G(0,30)、H(30,0)、I(−30,0)の各点についてドライエッチング(DE)前の高さを測定した。括弧内部の数字の単位はミリメートルである。8インチではさらにJ(0、−98)、K(0,98)L(98,0)、M(−98,0)についても測定し、6インチの値は表1に、8インチの値は表2に示す通りであった。高さはA点を基準として表示している。
次にウエハに対してレジストパタンを形成し、エッチング後のパタンの形成度合及びウエハの反りについて調べた。表面形状を測定したウエハをゴミなどが残らないよう十分に洗浄及び乾燥させた。フォトレジストをメンブレンフィルタでろ過し、先ほどの6インチ及び8インチのサファイア基板上にスピナーで塗布し、120℃に調整したホットプレート上に載置してプリベークを行った。次に、フォトリソグラフィによりサファイア基板上に多数の円錐台状のフォトレジストパターンを形成した。このとき、フォトレジストの形状が円錐台状となるように露光条件を調整した。
エッチング用ウエハホルダに、マスク、レジストパタンのついた基板の順にセットする。このマスクはオリフラ側とその対面にウエハ中心方向に向かって飛び出た長さ1.5mm幅3mmの三角状の突起ウエハ端部に出るように具備する。そしてこの上から、支持ホルダをセットした。エッチングはマスク側から行う。即ち、このマスク越しにドライエッチングが進行する。このセットされた基板をプラズマエッチング装置へとセットした。
続いて、プラズマエッチング装置の反応室の下部電極の上にサファイア基板を載置したまま、反応室内の空気を排出して、反応室内の圧力を2×10−3Paとした。その後、反応室にClガス、BClガス及びArガスをそれぞれ20sccm、50sccm及び40sccmの流量で供給し、反応室内のガス圧力を0.7Paとした。そして、励起コイル及び下部電極に200W及び200W(ICP/Bias=200/200W)の高周波電力を10分間供給することにより、反応ガスのプラズマを生成させた。このプラズマによりエッチングを行った。
排気後、基板を取り出し、硫酸加水で余分なレジストを除去した後に目視にて観察すると、マスクとほぼ同じ形状の平坦領域とそれ以外のウエハ表面にはパタン領域が形成されていた。A/Tは5×10−4と計算された。
6インチウエハ及び8インチウエハに形成したパタンをSEMにて確認したところ、いずれの基板でもパタンにばらつきがあるが、おおむね幅約2.5μm、高さ約1.5μmのコーン形状にサファイア基板がエッチングされていた。マスクの境界部分をAFMで測定したところ、図8の原子間力顕微鏡写真に示すように平坦領域とパタン領域が形成されていることが確認できた。図9に、図8中の丸から伸びる白線に沿って高低差を表したラインプロファイルを示す。パタンのない領域からパタンの領域に向かってパタン間が下がっていっていることがわかる。パタン領域の端部ではテーパがかかっていることが確認された。
続いて、表面の反り、傾きなどを測定するため、再度、Flatmaster―MSP(CORNING社製)を用いてウエハ面内のDE後の高さを確認した。B点では−160nmであることがわかり、ドライエッチング後にはエッチングされた面を上にした場合、やや凸型に反っていることがわかった。表面をAB方向に反り補正を行った。即ち、曲率一定でAB間で61nmの高低差が出るような曲線を計算し、元データから差し引いた。これによってできたデータはAB方向に一次補正されたデータとなる。一方でA点、B点以外は光散乱により測定が困難であった。そのため絶対高さ、即ちエッチング深さを算出することはできなかった。続いてKLA−Tencor社製Alpha−step IQを用いて表面のエッチング量、即ち基準面からの深さを評価した。平坦領域からパタン領域を経て、対面の平坦領域まで段差を測定したところ、E点では710nm、F点では690、G点では740nmエッチングされていることがわかった。AB間で反りを補正すると、E点では710nm、F点では695nm、G点では740nmエッチングされていることがわかった。これは即ち、平坦面AB面で擬似的に表現されるウエハがあったとされる基準面からパタン頂部まで、E点では710nm、F点では675nm、G点では725nmエッチングされていることを意味する。よってG点側であるオリフラと反対方向でエッチングが進行しやすいというエッチング偏りがあることがわかった。
8インチウエハではマスクの箇所をオリフラ側とその対面、及び各々90°回転させた位置の計4箇所に増やし、その他の操作については同様とし、エッチングし、その後測定した。表面の反り、傾きなどを測定するため、Flatmaster―MSP(CORNING社製)を用いてDE後の高さを確認した。A点を基準とし、BからMの点を測定し、その値を表2に示す。JKLMのいずれの点も値が減少していることから、ドライエッチング後には凸型に反っていることがわかった。続いてKLA−Tencor社製Alpha−step IQを用いて基準面からの深さを評価した。平坦領域からパタン領域を経て、対面の平坦領域まで段差を測定したところ、表2の通りになった。また表面をJK方向及びLM方向、即ちX方向及びY方向にそれぞれ反り一次補正を行った値も示している。D点、即ちオリフラを手前にした時、向かって左方向がエッチングされやすいことがわかった。マスクを計4箇所設置したことにより面内において一次傾き補正が二次元に可能になる。6インチウエハで行った実施例よりも測定点が増やすことができ、測定の精度が高まった。また二次元に傾き補正することによりデータの信頼性が高まった。
(実施例3)
実施例3ではパターニングされたウエハに対してGaNを積層し、ウエハの反りについて調べた。
パターニングした6インチウエハ及び8インチウエハに対してGaN堆積後、非接触厚み測定器(ポケットデザイン社製)を用いてサファイア表面に焦点を合わせて測定し、その反りの変化を確認した。点Aのある面を基準にB点を測定したところ、6インチウエハについては高低差が160nmあったものが10nmに縮小していることがわかり、GaN堆積後の平坦性は良好であることがわかった。一方、8インチウエハについては反り量の変化がほとんどなかった。このように基板ごとのGaN堆積後の反り量を測定することができた
(比較例1)
比較例1ではマスクを用いず、そのまま基板ホルダに固定し、ドライエッチングを施した。ドライエッチング後にウエハの表面の反り量を測定しようとしたが、全ての面がエッチングされているために測定ができなかった。またGaN堆積後、GaN表面は光学的に平らなので反りを測定可能だが、最初のサファイアウエハからどれほど反っているかについては知ることができなかった。
なお、本発明は上記実施の形態に限定されず、種々変更して実施することが可能である。上記実施の形態において、図面に図示されている大きさや形状等については、これに限定されず、本発明の効果を発揮する範囲内で適宜変更することが可能である。
本発明は、例えば、発光ダイオード(LED)等の半導体発光素子に用いられる結晶成長基板に好適に適用することが可能である。
1 結晶成長基板
10 基板本体
10a 第1面
10b 第2面
11 パタン領域
11a 凸部
11b 凹部
12 平坦領域
13 基準面

Claims (19)

  1. 第1面と前記第1面とは反対に位置する第2面と、を有する基板本体と、
    前記基板本体の少なくとも前記第1面に、複数の凸部及び凹部を有するパタン領域と、前記凸部及び凹部を有しない、少なくとも一つの平坦領域と、を備え、
    前記平坦領域の上面を含む仮想表面P1から、前記パタン領域の前記複数の凸部の頂部を含み、前記仮想表面P1と平行な仮想表面P2までの距離(A)は、0nm以上10μm以下であり、
    前記第2面と前記第1面との距離をTとした場合、A/Tの値が1/25以下である
    ことを特徴とする結晶成長基板。
  2. 前記平坦領域は、前記基板本体のフィジカルエッジから5mm以内に配置されていることを特徴とする請求項1記載の結晶成長基板。
  3. 前記平坦領域の前記第1面に対する面積割合は、5%以下になることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の結晶成長基板。
  4. 前記平坦領域は、前記第1面に対して少なくとも二箇所配置することを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載の結晶成長基板。
  5. 前記平坦領域は、前記基板本体の中心に対して点対称で、又は、前記中心を通る直線に対して線対称で、配置されることを特徴とする請求項4記載の結晶成長基板。
  6. 前記平坦領域が三箇所以上配置され、前記平坦領域が等間隔で配置されていることを特徴とする請求項5記載の結晶成長基板。
  7. 一つの前記平坦領域の面積は、100mm以下であることを特徴とする請求項1から請求項6のいずれかに記載の結晶成長基板。
  8. 前記平坦領域は、前記基板本体のフィジカルエッジから5mm以内に配置され、
    前記平坦領域の前記第1面に対する面積割合は、5%以下になり、
    前記平坦領域は、前記第1面に対して三箇所以上に等間隔で配置され、
    前記基板本体の中心に対して点対称で、又は、前記基板本体の中心を通る直線に対して線対称で、配置され、且つ、
    一つの前記平坦領域の面積は、100mm以下である
    ことを特徴とする請求項1記載の結晶成長基板。
  9. 前記平坦領域は、前記パタン領域に一部が重なっていることを特徴とする請求項1から請求項8のいずれかに記載の結晶成長基板。
  10. 前記パタン領域の前記平坦領域の近傍部分は、テーパがかかっていることを特徴とする請求項9記載の結晶成長基板。
  11. 前記基板本体の厚みは、900μmよりも厚いことを特徴とする請求項1から請求項10記載のいずれかに記載の結晶成長基板。
  12. 前記基板本体の厚みは、1400μmよりも厚いことを特徴とする請求項1から請求項11のいずれかに記載の結晶成長基板。
  13. 前記基板本体の熱伝導率は、20℃において0.9〜300W/m・Kであることを特徴とする請求項1から請求項12のいずれかに記載の結晶成長基板。
  14. 前記複数の凸部及び凹部は、前記基板本体を直接加工して形成されることを特徴とする請求項1から請求項13のいずれかに記載の結晶成長基板。
  15. 請求項1から請求項14のいずれかに記載の結晶成長基板の製造方法であって、前記基板本体の少なくとも前記第1面にレジスト層を形成する工程と、前記レジスト層をパターニングする工程と、パターニングされた前記レジスト層の上側に前記第1面の一部を覆うマスクを配置し、前記マスクを介してエッチングを施して、前記第1面に前記パタン領域及び前記平坦領域を形成する工程と、を具備することを特徴とする結晶成長基板の製造方法。
  16. 第1面と前記第1面とは反対に位置する第2面と、を有する基板本体と、前記基板本体の少なくとも前記第1面に、複数の凸部及び凹部を有するパタン領域と、前記凸部及び前記凹部を有しない、少なくとも一つの平坦領域と、を備えた結晶成長基板を用意する工程と、前記結晶成長基板の前記第1面に検査針を押し当てた後に前記検査針の変位を検知する工程と、前記検査針の変位に基づいて、前記平坦領域の上面を含む仮想表面P1から、前記パタン領域の前記複数の凸部の頂部を含み、前記仮想表面P1と平行な仮想表面P2までの距離(A)を得る工程と、を具備することを特徴とする結晶成長基板の検査方法。
  17. 第1面と前記第1面とは反対に位置する第2面と、を有する基板本体と、前記基板本体の少なくとも前記第1面に、複数の凸部及び凹部を有するパタン領域と、前記凸部及び前記凹部を有しない、少なくとも一つの平坦領域と、を備えた結晶成長基板を用意する工程と、前記結晶成長基板の前記第1面に検査光を照射する工程と、前記平坦領域における反射光を検出して前記平坦領域の高さを測定する工程と、前記平坦領域の高さに基づいて、前記結晶成長基板の反り量を求める工程と、を具備することを特徴とする結晶成長基板の検査方法。
  18. 前記結晶成長基板の前記第1面に検査針を押し当てた後に前記検査針の変位を検知する工程と、前記検査針の変位に基づいて、前記平坦領域の上面を含む仮想表面P1から、前記パタン領域の前記複数の凸部の頂部を含み、前記仮想表面P1と平行な仮想表面P2までの距離(A)を得る工程と、前記距離を前記反り量に基づいて補正する工程と、をさらに具備することを特徴とする請求項17記載の結晶成長基板の検査方法。
  19. 用意した前記結晶成長基板の前記第1面上に、前記検査光を透過可能な材料からなる層が積層されていることを特徴とする請求項17又は請求項18記載の結晶成長基板の検査方法。

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