JP2017047550A - セメント組成物の製造方法 - Google Patents
セメント組成物の製造方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2017047550A JP2017047550A JP2015170535A JP2015170535A JP2017047550A JP 2017047550 A JP2017047550 A JP 2017047550A JP 2015170535 A JP2015170535 A JP 2015170535A JP 2015170535 A JP2015170535 A JP 2015170535A JP 2017047550 A JP2017047550 A JP 2017047550A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- cement
- cement composition
- aggregate
- water
- admixture
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Abstract
【解決手段】水と、骨材と、空気を導入するための混和剤とからなる骨材含有混合物に、セメントを投入して混練し、セメント組成物を得るセメント組成物調製工程を含むセメント組成物の製造方法。空気を導入するための混和剤は、好ましくは、AE剤、AE減水剤、高性能AE減水剤、発泡剤または起泡剤である。セメント組成物は、セメント以外の他の粉体材料を含むことができ、この場合、他の粉体材料は、セメント組成物調製工程において、セメントと共に骨材含有混合物に投入される。
【選択図】なし
Description
一方、一般的な製造方法とは異なる方法(材料の混合の順序が異なる方法)で、セメント組成物を製造することも知られている。例えば、特許文献1には、セメント組成物を製造する際に、材料の投入順序を調整することで、より優れた物性を有するセメント組成物を得る方法として、鉱物質微粉末を多量に混合するコンクリートの製造方法において、予め骨材と一次水を混練する工程と、セメントを混合する工程と、鉱物質微粉末を混合する工程と、残部の水(二次水)を添加して混練する工程を備えることを特徴とするコンクリートの製造方法が記載されている。該製造方法によれば、従来の材料投入順序による混練と比較して、ブリーディング特性を改善し、かつ、硬化後のコンクリートの強度を増進することができる。
すなわち、本発明は、以下の[1]〜[4]を提供するものである。
[1] 水と、骨材と、空気を導入するための混和剤とからなる骨材含有混合物に、セメントを投入して混練し、セメント組成物を得るセメント組成物調製工程を含むことを特徴とするセメント組成物の製造方法。
[2] 上記空気を導入するための混和剤が、AE剤、AE減水剤、高性能AE減水剤、発泡剤および起泡剤から選ばれる一種以上である前記[1]に記載のセメント組成物の製造方法。
[3] 上記セメント組成物は、セメント以外の他の粉体材料を含まない、または、セメント以外の他の粉体材料を含むものであり、かつ、セメント以外の他の粉体材料を含む場合に、上記セメント組成物調製工程において、上記他の粉体材料を上記骨材含有混合物に投入する前記[1]または[2]のいずれかに記載のセメント組成物の製造方法。
[4] 上記セメント組成物調製工程の前に、上記水と、上記骨材と、上記空気を導入するための混和剤を混合し、上記骨材含有混合物を得る骨材含有混合物調製工程、を含む前記[1]〜[3]のいずれかに記載のセメント組成物の製造方法。
本発明で得られるセメント組成物は、例えば、中層または高層の建物の床スラブ等の材料として用いることができ、この場合、地震への抵抗力等を向上させることができる。
以下、詳しく説明する。
本工程は、水と、骨材と、空気を導入するための混和剤とからなる骨材含有混合物に、セメントを投入して混練し、セメント組成物を得る工程である。
水としては、水道水、工業用水等を使用することができる。
水の配合量は特に限定されるものではなく、モルタルやコンクリート等のセメント組成物における一般的な配合量であればよい。例えば、水の配合量は、水と、セメント及び他の粉体材料(全結合材)の質量比(水/全結合材)の値として、60%以下(好ましくは20〜55%)に定めればよい。
細骨材としては、川砂、山砂、陸砂、海砂、砕砂、珪砂、人工軽量細骨材、またはこれらの混合物等が挙げられる。
粗骨材としては、川砂利、山砂利、陸砂利、砕石、人工軽量粗骨材、重量骨材、再生骨材またはこれらの混合物等が挙げられる。
中でも、得られるセメント組成物の空気量をより大きくする観点から、AE剤と起泡剤のいずれか一方または両方を用いることが好ましい。本発明における好ましい実施形態の例として、例えば、AE減水剤とAE剤の組み合わせ、または、AE減水剤と起泡剤の組み合わせが挙げられる。
上記混和剤の配合量は、混和剤の種類によっても異なるが、セメント及び他の粉体材料の合計量(結合材の合計量)100質量部に対して、通常、0.001〜5質量部である。
また、本工程においては、セメントと共に他の粉体材料を用いることができる。セメント以外の他の粉体材料(セメント以外の結合材)としては、高炉スラグ微粉末、フライアッシュ、石灰石粉末等が挙げられる。全結合材中のセメントの割合は、特に限定されるものではないが、通常、30質量%以上である。
本工程は、セメント組成物調製工程の前に設けられる工程であって、水と、骨材と、空気を導入するための混和剤を混合し、骨材含有混合物を得る工程である。
ここで、水と骨材と混和剤の混合方法は、特に限定されるものではなく、水と骨材と混和剤をミキサに一括して投入して混合してもよいし、あるいは、水と混和剤を混合した後、得られた混合物に骨材を投入して混合してもよい。
混合時間は、好ましくは30秒以上、より好ましくは40〜360秒、さらに好ましくは60〜300秒、特に好ましくは80〜240秒である。該時間が30秒以上であれば、骨材含有混合物中に十分な量の空気が導入され、得られるセメント組成物の空気量をより大きくすることができる。該時間が360秒以下であれば、製造に要する時間を短くすることができる。
また、本発明の目的を阻害しない範囲内で、必要に応じて、減水剤、収縮低減剤等の各種添加剤を用いてもよい。
各種添加剤は、本発明の製造方法中のどの時点で添加してもよい。
また、本発明の製造方法によって得られるセメント組成物の空気量は、本発明の目的(空気量の増加)の観点から、混練直後の値で、好ましくは15体積%以上、より好ましくは16体積%以上、さらに好ましくは17体積%以上、特に好ましくは18体積%以上である。該空気量の上限は、セメント組成物の圧縮強度等の観点から、混練直後の値で、好ましくは20体積%以下である。
[使用材料]
(1)セメント:普通ポルトランドセメント、太平洋セメント社製
(2)細骨材:人工軽量骨材(絶乾密度:1.51g/cm3)、太平洋セメント社製、商品名「太平洋アサノライト」
(3)AE減水剤:BASFジャパン社製、商品名「マスターポリヒード15S」
(4)起泡剤:BASFジャパン社製、商品名「ファインフォーム707」
(5)AE剤:BASFジャパン社製、商品名「マスターエア303A」
(6)水:上水道水
容量5リットルのホバートミキサ(ホバート社製)内に、水とAE減水剤と起泡剤を投入して混合した後、得られた混和剤含有水に細骨材を投入して、90秒混練し、骨材含有混合物を得た。次いで、骨材含有混合物にセメントを投入して30秒混練を行った後、ミキサ内の側壁に付着した混練物を掻き落とし、さらに60秒混練を行ってモルタルを製造した。なお、混練は常に低速で行った。
各材料の配合量は、得られるモルタルの量が1.5リットルで、かつ、表1の配合1に示す量となるように定めた。
混和剤含有水と細骨材の混練時間を90秒から180秒に変更した以外は、実施例1と同様にして、モルタルを製造した。
[実施例3]
起泡剤の代わりにAE剤を使用し、かつ、各材料の配合量を表1の配合2に示す量となるように定めた以外は、実施例2と同様にして、モルタルを製造した。
上記ホバートミキサ(ホバート社製)内に水とAE減水剤と起泡剤を投入して混合した後、さらにセメントを投入して、30秒混練した。次いで、混練物に細骨材を投入して30秒混練を行った後、ミキサ内の側壁に付着した混練物を掻き落とし、さらに60秒混練を行ってモルタルを製造した。
各材料の配合量は、得られるモルタルの量が1.5リットルで、かつ、表1に示す割合(単位量)となるように定めた。
なお、比較例1におけるモルタルの製造方法は、混練を常に低速で行った以外は、「JIS R 5201(セメントの物理試験方法)」に準拠して行った方法である。
得られた各モルタルの空気量(混練直後、混練終了から15分経過後、及び混練終了から30分経過後の各時点の値)を、「JIS A 1116:2005(フレッシュコンクリートの単位容積質量試験方法及び空気量の質量による試験方法(質量方法))」に準拠して測定した。なお、該試験方法に用いる容器としては、「JIS A 1171:2000(ポリマーセメントモルタルの試験方法)」の「単位容積質量試験」の「試験用機械器具」に規定されているものを用いた。
結果を表2に示す。
Claims (4)
- 水と、骨材と、空気を導入するための混和剤とからなる骨材含有混合物に、セメントを投入して混練し、セメント組成物を得るセメント組成物調製工程を含むことを特徴とするセメント組成物の製造方法。
- 上記空気を導入するための混和剤が、AE剤、AE減水剤、高性能AE減水剤、発泡剤および起泡剤から選ばれる一種以上である請求項1に記載のセメント組成物の製造方法。
- 上記セメント組成物は、セメント以外の他の粉体材料を含まない、または、セメント以外の他の粉体材料を含むものであり、かつ、セメント以外の他の粉体材料を含む場合に、上記セメント組成物調製工程において、上記他の粉体材料を上記骨材含有混合物に投入する請求項1又は2に記載のセメント組成物の製造方法。
- 上記セメント組成物調製工程の前に、上記水と、上記骨材と、上記空気を導入するための混和剤を混合し、上記骨材含有混合物を得る骨材含有混合物調製工程、を含む請求項1〜3のいずれか1項に記載のセメント組成物の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2015170535A JP6611163B2 (ja) | 2015-08-31 | 2015-08-31 | セメント組成物の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2015170535A JP6611163B2 (ja) | 2015-08-31 | 2015-08-31 | セメント組成物の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2017047550A true JP2017047550A (ja) | 2017-03-09 |
JP6611163B2 JP6611163B2 (ja) | 2019-11-27 |
Family
ID=58280848
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2015170535A Active JP6611163B2 (ja) | 2015-08-31 | 2015-08-31 | セメント組成物の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP6611163B2 (ja) |
Citations (9)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0269207A (ja) * | 1988-09-06 | 1990-03-08 | Taisei Corp | 炭素繊維補強セメントモルタル、コンクリートの製造法 |
JPH04260674A (ja) * | 1991-02-08 | 1992-09-16 | Kanegafuchi Chem Ind Co Ltd | 軽量硬化物の製造法 |
JPH0564807A (ja) * | 1991-03-30 | 1993-03-19 | Sekisui Chem Co Ltd | 繊維強化水硬性無機質組成物の製造方法及び成形体の製造方法 |
JPH10272618A (ja) * | 1997-03-28 | 1998-10-13 | Chichibu Onoda Cement Corp | コンクリートの製造方法 |
JPH11246253A (ja) * | 1998-03-05 | 1999-09-14 | Taisei Corp | 軽量コンクリート |
JP2000234350A (ja) * | 1999-02-15 | 2000-08-29 | Yoshio Tomoda | モルタル工事の施工方法 |
JP2002166412A (ja) * | 2000-11-30 | 2002-06-11 | Sekisui Chem Co Ltd | 木質セメント板の製造方法 |
JP2003191224A (ja) * | 2001-12-25 | 2003-07-08 | Ohbayashi Corp | 生コンクリートの製造方法および製造装置 |
JP2006175827A (ja) * | 2004-12-24 | 2006-07-06 | Sanburen:Kk | コンクリートの製造方法およびコンクリート製造の標準化システム |
-
2015
- 2015-08-31 JP JP2015170535A patent/JP6611163B2/ja active Active
Patent Citations (9)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0269207A (ja) * | 1988-09-06 | 1990-03-08 | Taisei Corp | 炭素繊維補強セメントモルタル、コンクリートの製造法 |
JPH04260674A (ja) * | 1991-02-08 | 1992-09-16 | Kanegafuchi Chem Ind Co Ltd | 軽量硬化物の製造法 |
JPH0564807A (ja) * | 1991-03-30 | 1993-03-19 | Sekisui Chem Co Ltd | 繊維強化水硬性無機質組成物の製造方法及び成形体の製造方法 |
JPH10272618A (ja) * | 1997-03-28 | 1998-10-13 | Chichibu Onoda Cement Corp | コンクリートの製造方法 |
JPH11246253A (ja) * | 1998-03-05 | 1999-09-14 | Taisei Corp | 軽量コンクリート |
JP2000234350A (ja) * | 1999-02-15 | 2000-08-29 | Yoshio Tomoda | モルタル工事の施工方法 |
JP2002166412A (ja) * | 2000-11-30 | 2002-06-11 | Sekisui Chem Co Ltd | 木質セメント板の製造方法 |
JP2003191224A (ja) * | 2001-12-25 | 2003-07-08 | Ohbayashi Corp | 生コンクリートの製造方法および製造装置 |
JP2006175827A (ja) * | 2004-12-24 | 2006-07-06 | Sanburen:Kk | コンクリートの製造方法およびコンクリート製造の標準化システム |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP6611163B2 (ja) | 2019-11-27 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP2008094674A (ja) | 鉄筋継手用充填材及びそれを用いた鉄筋継手充填施工方法 | |
JP2018193280A (ja) | 早強性超高強度グラウト組成物 | |
JP2010149402A (ja) | コンクリート組成物の製造方法及びコンクリート成形体 | |
JP7092459B2 (ja) | セメント組成物 | |
JP2010150073A (ja) | セメントモルタル | |
JP2011136863A (ja) | 超高強度グラウト組成物 | |
JP5440905B2 (ja) | 超早強セメント組成物、及びその製造方法 | |
JP6646433B2 (ja) | 複合構造体 | |
JP7369849B2 (ja) | セメント組成物 | |
JP2018172236A (ja) | 速硬コンクリート及びその製造方法 | |
JP2017178739A (ja) | 速硬コンクリートの製造方法 | |
JP3806420B2 (ja) | シラスを用いた低強度モルタル充填材 | |
JP6611163B2 (ja) | セメント組成物の製造方法 | |
JP2004284873A (ja) | 水硬性複合材料 | |
JP5709046B2 (ja) | セメント組成物 | |
JP6983522B2 (ja) | セメント組成物 | |
JP2016011246A (ja) | 水硬性組成物 | |
JP7046563B2 (ja) | 水硬性組成物の製造方法 | |
JP2005213085A (ja) | 超軽量モルタル | |
JP2018165021A (ja) | コンクリートの製造方法 | |
JP2001206754A (ja) | 高流動コンクリート | |
JP2004043234A (ja) | 超高強度モルタル | |
JP6011926B2 (ja) | 高強度コンクリート用の混和材および高強度コンクリート用のセメント組成物 | |
JP7081939B2 (ja) | コンクリート | |
JP5582901B2 (ja) | 微粉セメントの製造方法およびセメント組成物の製造方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20180619 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20190320 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20190402 |
|
A601 | Written request for extension of time |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601 Effective date: 20190528 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20190731 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20191023 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20191024 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 6611163 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |