JP2017047369A - 固液分離システムおよび固液分離方法 - Google Patents

固液分離システムおよび固液分離方法 Download PDF

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Abstract

【課題】コストを抑えつつ、捕集した物体をスクリーンから取り除く工夫がなされた、固液分離システムおよび固液分離方法を提供する。【解決手段】受け入れた汚水に含まれている砂が沈降する沈降部2と、沈降部2に沈降した砂が集められる集砂ピット4と、集砂ピット4に集められた砂を吸込む吸込口52aを有する揚砂ポンプ5と、揚砂ポンプ5に接続され吸込口52aから吸込まれた砂が外部に向かって搬送される揚砂管81と、吸込口52aの周りに配置され、目幅以上の物体の通過を遮るスクリーン52と、揚砂管81に水を供給する第2分岐給水管832とを備え、揚砂ポンプ5は、ポンプケーシング52内に収容されたインペラ522を駆動するモータMを水中に没して使用する水中ポンプであり、吸込口52aは、第2分岐給水管832から供給された水が吐出される吐出口としても機能するものである。【選択図】図3

Description

本発明は、受け入れた液体に含まれている固体が沈降する沈降部と、沈降部に沈降した固体が集められる集積部と、集積部に集められた固体を吸込むポンプとを備えた固液分離システム、および受け入れた液体に含まれている固体を分離する固液分離方法に関する。
下水処理施設に設置されている沈砂池は、受け入れた液体から固体を分離する固液分離システムの一つであり、下水または雨水などの汚水を受け入れ、その汚水に含まれている砂を分離する固液分離方法が実施される。沈砂池は、受け入れた汚水に含まれている砂が沈降する沈降部と、沈降部に沈降した砂が集められる集砂ピットと、集砂ピットに配置された揚砂ポンプを備えている。揚砂ポンプは、集砂ピットに集められた砂を吸込む吸込口を有するものである。沈砂池では、沈降部に沈降した砂を集砂ピットに移送する態様として、スクリュコンベヤや、吐出口から吐出する流体等、様々なものが用いられている。一例を挙げれば、沈降部に、池幅方向と直交する方向に延在した溝と、この溝につながる傾斜面と、砂の移送方向下流側に向けて流体を吐出する吐出口が設けられているものが知られている。沈降部に沈降してきた砂は、傾斜面を伝って溝に集められ、溝に集められた砂に向けて吐出口から流体を吐出することで砂を集砂ピットまで移送する。集砂ピットに集められた砂は、揚砂ポンプの吸込口から吸込まれ、揚砂管内を搬送されて外部に排出される。
ここで、し渣等の夾雑物が吸込口から揚砂ポンプに吸い込まれると揚砂ポンプを閉塞してしまう虞がある。そこで、集砂ピットを覆うスクリーンを設けた沈砂池が提案されている(例えば、特許文献1等参照)。
特許文献1に記載された沈砂池では、集砂ピットよりも上流側になる、汚水の受入口近傍に除塵機を設けておき、この除塵機でまずは夾雑物を補集することを試み、さらに、集砂ピットの略全面を覆うようにスクリーンを設け、このスクリーンによっても夾雑物を補集することを再度試みる。ここで、捕集した夾雑物がスクリーンに溜まっていくとやがて目詰まりがおきてしまうため、捕集した夾雑物をスクリーンから取り除く必要が生じる。特許文献1に記載された沈砂池では、受け入れた汚水を排出した後、スクリーンを清掃することができるが、汚水を受け入れた状態で、捕集した夾雑物を取り除く態様としては、例えば特許文献2に記載された沈砂池のように、揚砂ポンプの吸込口から水を集砂ピット内に吐出する、いわゆる逆洗の技術を利用することが考えられる。特許文献2記載の沈砂池では、揚砂ポンプとして陸上サンドポンプを用いており、この陸上サンドポンプの吸込管に接続された供給管から供給された液体が吸込管を流れて吸込口から集砂ピット内に吐出される。このように、吸込口から液体を吐出する態様を採用することで、捕集した夾雑物をスクリーンから取り除き目詰まりを防ぐことが可能になる。
特許第4156843号公報 特許第4503467号公報
しかしながら、特許文献2に記載された沈砂池では、吸込口から吸込んだ砂をポンプが設置されている地上まで吸い上げるためには吸込能力が大きい高価なポンプが必要になり、沈砂池のコストが上昇してしまう虞がある。
本発明は上記事情に鑑み、コストを抑えつつ、捕集した物体をスクリーンから取り除く工夫がなされた、固液分離システムおよび固液分離方法を提供することを目的とする。
上記目的を解決する本発明の固液分離システムは、受け入れた液体に含まれている固体が沈降する沈降部と、
前記沈降部に接続し該沈降部に沈降した固体が集められる集積部と、
前記集積部に集められた固体を吸込む吸込口を有するポンプと、
前記ポンプに接続され前記吸込口から吸込まれた固体が外部に向かって搬送される搬送管と、
前記吸込口の周りに配置され、目幅以上の物体の通過を遮るスクリーンと、
前記搬送管に接続し該搬送管に液体を供給する供給管とを備え、
前記ポンプは、ケーシング内に収容されたインペラを駆動するモータを水中に没して使用する水中ポンプであり、
前記吸込口は、前記供給管から供給された液体が吐出される吐出口としても機能するものであることを特徴とする。
ここで、前記モータを駆動制御する制御部を備え、
前記吸込口は、前記制御部が前記モータの駆動制御を行っていない状態で前記液体を吐出するものであってもよい。
本発明の固液分離システムによれば、前記吸込口は、前記供給管から供給された液体が吐出される吐出口としても機能するものであるため、該吸込口から吐出された液体によって前記スクリーンに捕集された物体を取り除き、該スクリーンの目詰まりを防ぐことができる。さらに、前記ポンプは、ケーシング内に収容されたインペラを駆動するモータを水中に没して使用する水中ポンプであるため、前記吸込口から吸込まれた固体は円滑に該水中ポンプ内に吸い上げられ、吸込能力が大きい高価なポンプを必要としない。この結果、前記固液分離システムのコストの上昇を抑えることができる。
また、本発明の固液分離システムにおいて、前記インペラは、前記搬送管と前記吸込口を結ぶ経路の中心線から外れた位置に配置されたものであってもよい。
前記インペラを、前記経路の中心線から外れた位置に配置すれば、前記供給管から供給された液体が該経路を通過する際に、該インペラに接触しにくくなる。この結果、前記インペラが逆回転することが抑えられ、該インペラが逆回転する際の振動等に起因するポンプの故障を防ぐことができる。
さらに、本発明の固液分離システムにおいて、前記スクリーンの内側に配置され、該スクリーン内の一端側から該スクリーン内の他端側に向けて液体を吐出するノズルを備えたものであってもよい。
ここで、前記ノズルから吐出される液体は、前記スクリーンの中心を通らなくてもよい。
前記吸込口からの液体の吐出に加え、前記ノズルから液体を吐出することで、前記スクリーンに捕集された物体をより確実に除去することができる。さらに、前記ノズルは、前記スクリーンの内側に配置され、該スクリーン内の一端側から該スクリーン内の他端側に向けて液体を吐出するものであり、例えば、円筒状のスクリーンを例にあげれば、径方向の一端側に配置されたノズルは、径方向他端側に位置するスクリーン部分に向かって液体を吐出することになり、ノズルからスクリーン部分までの距離を確保しやすい。ノズルから吐出された液体は、扇状に拡がり、上記距離が長くなれば、吐出範囲は広範囲に及ぶ。これにより、前記ノズルの数を少なくして前記スクリーン内における該ノズルの設置スペースを抑え、該スクリーンの小型化や軽量化を図ることができる。この結果、例えば、前記スクリーンを前記ポンプに取付け、該スクリーンを該ポンプとともに前記集積部から引き上げる態様も採用することができる。
また、本発明の固液分離システムにおいて、前記スクリーンは、前記目幅が内側から外側に向けて大きくなるものであってもよい。
こうすることで、前記吸込口から、該吸込口の周りに配置された前記スクリーンに向けて液体を吐出し該スクリーンの内側から外側に向かう流れを作ることで、該スクリーンに捕集された物体が取り除かれやすくなる。
上記目的を解決する本発明の固液分離方法は、受け入れた液体に含まれている固体を沈降部に沈降させ沈降させた固体を集めて分離する固液分離方法であって、
受け入れた液体に含まれている固体を前記沈降部に沈降させる沈降工程と、
沈降させた固体を移動させ該固体を集積部に集める集積工程と、
前記集積部に集められた固体のうちの目幅以上の固体をスクリーンによって捕集する捕集工程と、
前記スクリーンを通過してきた固体を、ケーシング内に収容されたインペラを駆動するモータを水中に没して使用する水中ポンプの吸込口から吸込む吸込工程と、
前記吸込口から吸込まれた固体を搬送管を通過させることで外部に向かって搬送する搬送工程と、
前記搬送管に接続した供給管に液体を供給し、該液体を前記吸込口から吐出させる逆洗工程とを有し、
前記逆洗工程は、前記吸込工程が終了した後に続けて実施する工程であることを特徴とする。
本発明の固液分離方法によれば、前記逆洗工程によって前記スクリーンに捕集された物体を取り除き、該スクリーンの目詰まりを防ぐことができる。また、前記水中ポンプを用いることで、吸込能力が大きい高価なポンプを必要とせず、コストの上昇が抑えられる。さらに、前記逆洗工程は、前記吸込工程が終了した後に続けて実施する工程であるため、前記水中ポンプを停止し該吸込工程が終了した際に該水中ポンプ内に溜まっている液体と併せて前記供給管から供給された液体を前記吸込口から吐出させることができる。またさらに、前記水中ポンプを用いているため、前記供給管から供給された液体は前記インペラに接触しにくい。この結果、前記インペラが逆回転することが抑えられ、該インペラが逆回転する際の振動等に起因するポンプの故障が減少する。
なお、前記捕集工程や前記搬送工程は、前記水中ポンプが吸込口から吸込む際の流れを利用して実施される工程であってもよい。あるいは、前記捕集工程は、前記集積工程における固体を移動させる流れによっても、実施される場合があってもよい。
本発明の固液分離システムおよび固液分離方法によれば、コストを抑えつつ、捕集した物体をスクリーンから取り除く工夫がなされた、固液分離システムおよび固液分離方法を提供することができる。
本発明の固液分離システムに相当する沈砂池を上方から見た平面図である。 図1に示す沈砂池のA−A断面図である。 図2に示す沈砂池のB−B断面図である。 図3に示す揚砂ポンプの内部構造を模式的に示す図である。 図3に示すスクリーンのC矢視図である。 本発明の第2実施形態の沈砂池を上方から見た平面図である。 図6に示す第2実施形態の沈砂池のD−D断面図である。 本発明の一実施形態である固液分離方法のフローチャートである。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。本実施形態では、固液分離システムとしての沈砂池と、この沈砂池で実施される固液分離方法を例に挙げて説明する。なお、本発明の固液分離システムは、沈砂池に限られるものではなく、例えば、沈砂池で砂が除去された汚水を受入れ、受け入れた汚水に含まれている汚泥を分離する沈殿池等、固体と液体とを分離する他のシステムに採用してもよく、これら沈殿池や他の固液分離システムにおいて本発明の固液分離方法を実施することもできる。
図1は、本発明の固液分離システムに相当する沈砂池1を上方から見た平面図であり、図2は、図1に示す沈砂池1のA−A断面図である。
図1に示すように、沈砂池1は、図の左側から右側にかけて、上流側沈降部2a、集砂ピット4、下流側沈降部2bおよびポンプ井部6が設けられた平面視長方形状の池である。なお、上流側沈降部2aと下流側沈降部2bとを区別する必要がない場合は、沈降部2と総称する場合がある。図1および図2に示すように、集砂ピット4には、揚砂ポンプ5が配置され、ポンプ井部6には、吐出水ポンプ61および揚水ポンプ62が配置されている。なお、吐出水ポンプ61は、ポンプ井部6の底から所定高さ(例えば1m程度の高さ)に設けられ、ポンプ井部6の底に溜まりやすい夾雑物等の吸込みを抑える工夫がなされている。以下、沈砂池1の長辺方向を長手方向と称し、短辺方向を池幅方向と称することがある。図1および図2に示す沈砂池1は、図の左側から汚水を受け入れ、受け入れた汚水は図の右側に向かってポンプ井部6までゆっくりと流れていく(図1および図2に示す白抜きの矢印参照)。図1および図2では、図の左側が上流側になり右側が下流側になる。
図2に示すWLは汚水の水面を表し、汚水に含まれている砂は、汚水がポンプ井部6に向けてゆっくりと流れていく間に、沈降部2および集砂ピット4に沈降する。沈降部2および集砂ピット4を通過した汚水は、ポンプ井部6に流入し、ポンプ井部6に設置された揚水ポンプ62によって排出される。なお、沈砂池の上流側には、除塵機が設けられる場合がある。この除塵機は、沈砂池に流れ込もうとする汚水に含まれている固体のうち、所定の大きさ以上の夾雑物を除去し、揚砂ポンプの閉塞を防止するものである。本実施形態の沈砂池1には除塵機が設けられておらず、図2に示す、揚砂ポンプ5のスクリーン53によって夾雑物を除去し、揚砂ポンプ5の閉塞を防止する態様を採用している。本実施形態の沈砂池1は、躯体強度等の関係で、上流側に除塵機を設けることができない沈砂池に好適に適用することができる。なお、スクリーン53の詳しい説明は後述する。
沈降部2に沈降した砂は、詳しくは後述する集砂ノズル71から吐出される水によって集砂ピット4に移動する。これによって、沈砂池1に流れ込んだ汚水中の砂は、集砂ピット4に集められる。すなわち、集砂ピット4は集積部の一例に相当し、沈砂池1に流れ込んだ汚水中の砂は、受け入れた液体に含まれている固体の一例に相当する。具体的には、上流側沈降部2aでは、上流側から集砂ピット4に向かう方向(図1および図2に示す右方向の細い矢印参照)が砂の移動方向になり、下流側沈降部2bでは、下流側から集砂ピット4に向かう方向(図1および図2に示す左方向の細い矢印参照)が砂の移動方向になる。従って、上流側沈降部2aでは、流下方向(図の白抜きの矢印)と移動方向(図の細い矢印)は一致するが、下流側沈降部2bでは、流下方向(図の白抜きの矢印)と移動方向(図の細い矢印)は反対向きになる。
図1に示すように、上流側沈降部2aには、長手方向に延在し池幅方向に並んだ2つのトラフ21,21が設けられ、下流側沈降部2bにも、長手方向に延在し池幅方向に並んだ2つのトラフ21,21が設けられている。これらトラフ21のうち、以下の説明では、上流側沈降部2aに設けられたトラフ21を上流側トラフ21aと称し、下流側沈降部2bに設けられたトラフ21を下流側トラフ21bと称して区別する場合がある。本実施形態では、これらトラフ21それぞれは、全長が10m程度に設定されている。これらトラフ21それぞれには、池幅方向両側からトラフ21に向けて下方に傾斜した一対の傾斜面22,22が設けられている。本実施形態では、傾斜面22は、コンクリートを打設することで形成されている。
図1に示すように、複数のトラフ21それぞれには、集砂ノズル71が設けられている。これらの集砂ノズル71は、不図示の給水管によって吐出水ポンプ61に接続され、吐出水ポンプ61から供給されたポンプ井部6内の水が吐出口711から吐出される。上流側トラフ21a,21aの下流側は、集砂ピット4に接続し、下流側トラフ21b,21bの上流側も、集砂ピット4に接続している。トラフ21内には、空間形成部材3が設けられている。トラフ21および空間形成部材3についての詳しい説明は後述する。
図1に示すように、集砂ピット4は、池幅方向中央部分に設けられた平坦面部41と、この平坦面部41の池幅方向両側にそれぞれ設けられた一対の傾斜面部42,42を有している。平坦面部41は、平面視矩形状の平坦な面によって構成され、この平坦面部41の中央部分に揚砂ポンプ5が設置されている。揚砂ポンプ5は、詳しくは後述する吸込口52a(図4参照)を備えている。揚砂ポンプ5は、集砂ピット4に集められた砂を吸込口52aから吸込むとともに、吸込んだ砂を揚砂管81に吐出し不図示の沈砂分離機等まで送るものである。
傾斜面部42は、平坦面部41に向かって下方に傾斜した傾斜面によって構成され、これにより、傾斜面部42に沈降した砂は、平坦面部41に設置された揚砂ポンプ5に向かって傾斜面部42を伝っていく。また、図1に示すように、集砂ピット4の内部には、一対の傾斜面部42,42それぞれに沿って配置された一対のピット集砂ノズル72,72が設けられている。ピット集砂ノズル72それぞれは、長手方向に間隔をあけて配置された2つの吐出口721を有している。ピット集砂ノズル72も不図示の給水管によって吐出水ポンプ61に接続されており、ポンプ井部6の水が、吐出口721から集砂ピット4の幅方向中央に配置された揚砂ポンプ5に向けて吐出される。こうして、集砂ピット4内に集まってきた砂は、揚砂ポンプ5の周囲に集められる。
また図1に示すように、集砂ピット4の内部には、さらに一対の撹拌ノズル73,73が設けられている。撹拌ノズル73も、不図示の給水管によって吐出水ポンプ61に接続されており、2つの吐出口731を有している。撹拌ノズル73は、吐出口731から揚砂ポンプ5のスクリーン53に向けて水を吐出することで、スクリーン53が捕集した夾雑物を取り除くものである。また、スクリーン53の周囲に堆積した砂を撹乱させることで、揚砂ポンプ5の吸込口52a(図4参照)が塞がれてしまうことを防ぎ、いわゆる砂噛み等によるポンプ始動時のロックの防止も図られている。なお、図2では、図面を簡略化するため、ピット集砂ノズル72および撹拌ノズル73は省略している。
図3は、図2に示す沈砂池1のB−B断面図である。この図3では、集砂ピット4内から下流側沈降部2bを見た様子を示し、図の左右方向が池幅方向になり、紙面手前側から紙面奥側に向かう方向が汚水の流下方向になる。なお、図3では、図2と同様に、ピット集砂ノズル72および撹拌ノズル73は省略している。初めに、沈降部2の構成を説明する。上流側沈降部2aと下流側沈降部2bは、集砂ピット4を挟んで対称に構成されているため、ここでは、下流側沈降部2bを例に挙げて説明する。
図3に示すように、下流側トラフ21bそれぞれは、開口を画定する一対の上縁211,211を有し、これら一対の上縁211,211それぞれから斜め上方に延びる傾斜面22が設けられている。下流側沈降部2bに沈降した砂は、傾斜面22を伝って流れ落ち、一対の上縁211,211によって画定される開口から下流側トラフ21b内に入り込む。本実施形態の下流側トラフ21bは、ステンレス製の円筒体における上方の略1/3を切り欠いた形状のものであり、上方に向かって開口している。また、下流側トラフ21bには、内周面によって画定される空間Sが形成されている。空間形成部材3は、下流側トラフ21b内の空間Sを仕切るものであって、下端より上の部分が閉塞した空間を形成するものである。また、本実施形態の空間形成部材3は、ステンレス製の円筒体における下方の略1/6を切り欠いた形状のものであり、下方に向かって開口している。以下、この開口している部分を吸引口31と称する。空間形成部材3は、その長手方向の端部それぞれが、不図示の支持部材によって下流側トラフ21bに支持されている。
集砂ノズル71は、その後端部分に給水管712が接続され、その先端部分に吐出口711を備えたものである。本実施形態の集砂ノズル71は、丸パイプを扁平状につぶして形成したものである。図1および図2に示すポンプ井部6に貯留された水を、吐出水ポンプ61によって集砂ノズル71に供給すると、集砂ノズル71に供給された水が吐出口711から吐出される。集砂ノズル71の吐出口711から空間形成部材3内に水が吐出されると、空間形成部材3の内と外とで圧力差が生じ、下流側トラフ21b内(空間S)に堆積した砂は、図3に示す曲線の矢印のように、吸引口31から空間形成部材3内に吸い込まれる。さらに、その空間形成部材3内では、吸い込まれた砂が、吐出口711から吐出された水の流れによって集砂ピット4に向かって移動し、やがて集砂ピット4内に集められる。すなわち、本実施形態では、トラフ21、集砂ノズル71および空間形成部材3によって、沈降部2に沈降した砂を集砂ピット4に集める態様を採用している。
図3に示すように、揚砂ポンプ5は、集砂ピット4内に設けられたポンプ固定機構82に固定されている。ポンプ固定機構82は、集砂ピット4の平坦面部41上に設置された支持部821と、この支持部821に支持されたエルボ状の固定揚砂管822と、固定揚砂管822から立設したガイド部材823を有している。固定揚砂管822の一端側には揚砂管81が接続され、他端側には固定フランジ8221が設けられている。揚砂ポンプ5は、モータM(図4参照)が収容されたモータ収容部51と、モータ収容部51の下側に配置されたポンプケーシング52と、ポンプケーシング52の下端に取り付けられたスクリーン53を有している。ポンプケーシング52は、水平方向に指向したポンプ吐出口521を有しており、ポンプ吐出口521には、係止爪5211と把持部5212が設けられている。揚砂ポンプ5は、ポンプ固定機構82に着脱自在なものであり、この揚砂ポンプ5をポンプ固定機構82に固定するには、把持部5212をガイド部材823に把持させた状態で、揚砂ポンプ5を集砂ピット4内に沈めていく。そうすると、ポンプ吐出口521と固定揚砂管822とが連通する状態で接合し、揚砂ポンプ5の自重によって係止爪5211が固定揚砂管822の固定フランジ8221に係合する。これにより、揚砂ポンプ5がポンプ固定機構82に固定される。揚砂ポンプ5がポンプ固定機構82に固定された状態では、集砂ピット4の平坦面部41とスクリーン53の下端との間に隙間(本実施形態では15mm程度)を設けている。
また、支持部821には、洗浄ノズル74も支持されている。この洗浄ノズル74は、吐出口741が形成された先端部分がスクリーン53内に挿入され、後端部分には、第1分岐給水管831が接続されている。第1分岐給水管831は、第2分岐給水管832とともに給水管83から分岐したものであり、給水管83には第1電動弁V1が設けられている。図2に示すように、給水管83は、ポンプ井部6の吐出水ポンプ61に接続している。また、図2および図3に示すように、第2分岐給水管832は、揚砂管81に接続している。図1および図2に示す吐出水ポンプ61によって給水管83に供給されたポンプ井部6の水は、図3に示す第1分岐給水管831を流れて洗浄ノズル74の吐出口741から吐出されるとともに、第2分岐給水管832を流れて揚砂管81に供給される。なお、揚砂管81は、第2分岐給水管832が接続する箇所よりも上方側(不図示の沈砂分離機側)に第2電動弁V2を備えている。
図4は、図3に示す揚砂ポンプ5の内部構造を模式的に示す図である。図4では、図面を簡略化するため、スクリーン53については、その外形のみを二点鎖線で示している。図5は、図3に示すスクリーン53のC矢視図である。図5に示す、放射状に配置された複数のスクリーンバー531は、下部フランジ532に固定されるものであるが、図5では、複数のスクリーンバー531の配置状態を示すため、便宜的に下部フランジ532を分離した状態を示している。また、図5では、説明の便宜のため、平面視におけるスクリーン53の中心Oを示している。
図4に示すように、揚砂ポンプ5のモータ収容部51には、モータMが収容され、このモータMは不図示の制御部によって駆動制御されている。ポンプケーシング52には、モータMの駆動軸に取り付けられモータMが駆動することで回転するインペラ522が収容されており、インペラ522の下方位置には吸込口52aが形成されている。本実施形態の揚砂ポンプ5は、インペラ522が、揚砂管81(図3参照)と吸込口52aを結ぶ経路の中心線Rから外れた位置に配置された渦流式のポンプであり、ポンプケーシング52とインペラ522との隙間Cが十分に確保されている。本実施形態では、ポンプ吐出口521の内径Φ1と吸込口52aの径Φ2とを略同一に設定しており、隙間Cの寸法は、ポンプ吐出口521の内径Φ1および吸込口52aの径Φ2の0.7倍程度に設定されている。なお、本実施形態では、渦流式のポンプを採用しているため閉塞は生じにくいが、隙間Cを通過できない大きさの夾雑物が吸込口52aから吸引されると、揚砂ポンプ5が閉塞してしまう虞がある。また、ポンプケーシング52の下端部分には、スクリーン53を固定するための上部フランジ523が取り付けられている。
図5に示すように、スクリーン53は、複数のスクリーンバー531と、下部フランジ532と、枠部材533とを有しており、下部フランジ532が、図4に示す上部フランジ523に不図示のボルトとナットによって固定されることで、ポンプケーシング52に取り付けられている。本実施形態の複数のスクリーンバー531は溶接によってそれぞれ下部フランジ532に固定されているが、前述したように図5では説明の便宜のため、スクリーンバー531と下部フランジ532とを分離した状態を示している。本実施形態のスクリーンバー531は、その幅が150mm程度、高さが210mm程度、厚みが3mm程度の矩形状の板材である。これら複数のスクリーンバー531は、吸込口52aの下方に位置する中心領域(例えば、スクリーン53の中心Oと中心を同じくした、吸込口52aの径Φ2よりもやや大きい円形の領域)と、洗浄ノズル74を挿入する領域(例えば、スクリーン53の中心Oに対して45°程度の扇形状の領域)にスペースをあけた状態で放射状に配置されている。また、これら放射状に配置されたスクリーンバー531の外周部分は、フランジ部533aを有する枠部材533によって囲まれ、このフランジ部533aも下部フランジ532に固定されている。本実施形態では、スクリーン53の中心Oに対して、スクリーンバー531どうしの角度αを約9°に設定している。また、図5において楕円で囲んで拡大して示すように、スクリーン53の目幅(スクリーンバー531どうしの間隔)は、内側から外側に向けて大きくなるように設定されている。さらに、本実施形態では、スクリーンバー531の幅(放射方向の長さ)を150mm程度に設定している。これにより、紐状の夾雑物G2がスクリーンバー531に絡み付き、除去することが困難になってしまうといった不具合を防止している。なお、スクリーンバー531の幅を150mm程度に設定した結果、本実施形態では、外側の目幅D2は、内側の目幅D1の大きさの2倍〜3倍程度(例えば、内側の目幅D1が集砂ピット4の平坦面部41とスクリーン53の下端との間の隙間と同じ15mm程度、外側の目幅D2が40mm程度)になっている。ここで、スクリーン53の大型化を回避しつつ紐状の夾雑物G2の絡み付きを効率的に防止するためには、スクリーンバー531の幅を100mm〜200mmに設定することが好ましい。
集砂ピット4に集められた砂は、制御部によってモータMを駆動させ、揚砂ポンプ5のインペラ522を回転させることで、吸込口52aから吸込まれ、ポンプ吐出口521から吐出される。ポンプ吐出口521から吐出された砂は、図3に示す、固定揚砂管822および揚砂管81を流れて不図示の沈砂分離機に送られる。本実施形態では、モータMが水中に没する水中ポンプを採用しているため、特許文献2記載の沈砂池に採用されている陸上サンドポンプに比べ、集砂ピット4に集められた砂を吸込口52aから揚砂ポンプ5内に円滑に吸込むことができる。このため、吸込能力が大きい高価なポンプを必要とせず、沈砂池1のコストの上昇を抑えることができる。
また、本実施形態のように、沈砂池1の上流側に除塵機を設けていない場合には特に、揚砂ポンプ5を閉塞させてしまうような夾雑物が集砂ピット4に流れ込んでくる場合がある。本実施形態の揚砂ポンプ5はスクリーン53を備えているため、図5の楕円で囲んで示すように、スクリーンバー531どうしの間に、例えば塊状の夾雑物G1が嵌り込み、あるいは、紐状の夾雑物G2が引っ掛かることでスクリーン53に捕集され、これら夾雑物G1,G2が揚砂ポンプ5の吸込口52aに吸込まれることを阻止している。これにより揚砂ポンプ5の閉塞を防止することができる。また、本実施形態では、1つの洗浄ノズル74の先端をスクリーン53内に挿入する態様を採用しているため、洗浄ノズル74やその配管を収容するために必要な、スクリーン53内のスペースを抑えることができ、その分、スクリーン53の小型化および軽量化を図ることができる。これにより、本実施形態では、スクリーン53を揚砂ポンプ5に固定し、スクリーン53とともに揚砂ポンプ5をポンプ固定機構82に着脱できる態様を採用している。さらに、スクリーン53をポンプケーシング52の下端部分に取付ける構造であるため、従来の揚砂ポンプ5を大幅に変更することなく用いることができる。
モータMの駆動を停止し揚砂ポンプ5による吸込を停止した後、すなわち制御部がモータMの駆動制御を行っていない状態で、図3に示す、給水管83から第1分岐給水管831と第2分岐給水管832それぞれに水を供給する。第2分岐給水管832に供給された水は、揚砂管81および固定揚砂管822を流れてポンプ吐出口521から揚砂ポンプ5に流入し、図4の矢印で示すように吸込口52aから吐出される。吸込口52aから吐出された水は、平坦面部41に衝突して向きを変え、スクリーン53の内側から外側に向かって放射方向に流れる。これにより、スクリーン53に捕集された夾雑物G1,G2を除去することが可能になる。ここで、本実施形態では、インペラ522が、揚砂管81と吸込口52aを結ぶ経路の中心線Rから外れた位置に配置された渦流式のポンプを採用しているため隙間Cを十分に確保でき、ポンプ吐出口521から揚砂ポンプ5に流入した水は隙間Cを通過し、吸込口52aから吐出される。この結果、インペラ522が逆回転することが抑えられ、インペラ522が逆回転する際の振動等に起因する揚砂ポンプ5の故障を防ぐことができる。
また、第1分岐給水管831に供給された水は、図5の複数の矢印で示すように、洗浄ノズル74の吐出口741から吐出される。本実施形態では、一つの洗浄ノズル74を用い、スクリーン53内の端に寄った位置からスクリーン53の中心Oに向けて水を吐出、すなわち、スクリーン53内の一端側からスクリーン53内の他端側に向けて水を吐出している。これにより、径方向の一端側から径方向の他端側に位置するスクリーン53の部分に向かって水を吐出することになり、洗浄ノズル74から、スクリーン53までの距離を確保しやすい。このため、洗浄ノズル74から吐出された水は、扇状に拡がり、本実施形態では、複数のスクリーンバー531のうちの4割程度に水を吐出することが可能になる。なお、本実施形態では、設置のしやすさ等を考慮して、吐出口741が水平を向く姿勢に洗浄ノズル74を設置しているが、吐出口741の向きがやや下方に傾斜した姿勢で洗浄ノズル74を設置する等、スクリーン53の、夾雑物G1,G2が捕集されやすい箇所に向けて水が吐出されるように洗浄ノズル74の姿勢を調整してもよい。
さらに、図5の楕円で囲んで示すように、スクリーン53の目幅が内側から外側に向けて大きくなるように設定され、洗浄ノズル74から吐出された水も吸込口52aから吐出された水も、スクリーン53の内側から外側に向けて流れる。このため、スクリーンバー531どうしの間に捕集された夾雑物G1であっても、スクリーンバー531に引っ掛かった紐状の夾雑物G2であっても除去されやすい。
図6は、本発明の第2実施形態の沈砂池1を上方から見た平面図であり、図7は、図6に示す第2実施形態の沈砂池1のD−D断面図である。
以下の説明では、これまで説明してきた第1実施形態の沈砂池1との相違点を中心に説明し、重複する説明は省略することがある。また、第1実施形態の沈砂池1の構成要素の名称と同じ名称の構成要素には、これまで用いた符号を付して説明する。
図6に示すように、第2実施形態の沈砂池1は、池幅が第1実施形態の沈砂池1の池幅より狭いもの(例えば3m以内)であり、上流側沈降部2aに1つの上流側トラフ21aが設けられ、下流側沈降部2bにも1つの下流側トラフ21bが設けられている。揚砂ポンプ5は、集砂ピット4内における池幅方向の略中央に配置され、上流側トラフ21aの下流側の端部および下流側トラフ21bの上流側の端部それぞれに対向している。なお、第2実施形態の沈砂池1は、集砂ピット4の幅も狭いため、図1に示す第1実施形態の沈砂池1に設けられた、傾斜面部42やピット集砂ノズル72は設けられていない。
図6および図7に示すように、第2実施形態の沈砂池1では、第1実施形態の沈砂池1に比べ、ポンプケーシング52や吸込口52aに対する相対的な外径の大きさが大きいスクリーン53を用いており、図7に示すように、複数のスクリーンバー531は、ポンプケーシング52の周囲に配置されている。前述したように、上流側沈降部2aに沈降した砂は、上流側トラフ21aに沿って上流側から下流側に向けて集砂ピット4に流れ込み、下流側沈降部2bに沈降した砂は、下流側トラフ21bに沿って下流側から上流側に向けて集砂ピット4に流れ込む。ここで、集砂ピット4に流れ込む砂と一緒に夾雑物も集砂ピット4に流れ込むため、スクリーン53における、上流側トラフ21aの下流側端部と対向する部分と、下流側トラフ21bの上流側端部と対向する部分に夾雑物が捕集されやすい。このため、図6に示すように、上流側トラフ21aの下流側端部に向けて水を吐出する位置に洗浄ノズル74を設け、下流側トラフ21bの上流側端部に向けて水を吐出する位置にも洗浄ノズル74を設けている。これにより、夾雑物が捕集されやすい箇所に集中的に水を吐出し、スクリーン53に捕集された夾雑物を効率的に除去することができる。
また、図7に示すように、洗浄ノズル74の吐出口741は、揚砂ポンプ5の吸込口52aよりも上方に位置している。これにより、洗浄ノズル74の吐出口741から水を吐出する際に生じる気泡が、吸込口52aから流入しにくくなり、揚砂ポンプ5のエア噛みを防止することができ好ましい。なお、図1および図2に示す吐出水ポンプ61は、前述したように、ポンプ井部6の底から所定の高さに設置され、ポンプ井部6の底に溜まった夾雑物等の吸込を防ぐ工夫がなされており、洗浄ノズル74には比較的きれいな水を供給することができる。このため、洗浄ノズル74の配管として、例えば25A等の比較的細い配管を採用することができ、第2実施形態の沈砂池1のように、スクリーン53内に洗浄ノズル74を2つ配置する態様であっても、スクリーン53の大型化を抑える工夫がなされている。
次いで、図1〜図5および図8を用いて本発明の固液分離方法の一実施形態について説明する。図8は、本発明の一実施形態である固液分離方法のフローチャートである。
初めに沈降工程(ステップS1)を説明する。この沈降工程は、沈砂池1が汚水を受け入れている間は継続して実施される。沈砂池1に流れ込んだ汚水は、図1および図2に示すポンプ井部6に向かって流れる。汚水がポンプ井部6まで流れる間に、汚水に含まれている砂の多くが、上流側沈降部2a、集砂ピット4および下流側沈降部2bに沈降していく。上流側沈降部2aや下流側沈降部2bに沈降した砂は傾斜面22を伝ってトラフ21に流れ落ちる。こうして、トラフ21の空間S(図3参照)内に砂を沈降させる。トラフ21内に砂を沈降させる工程が沈降工程の一例に相当する。
トラフ21内に沈降した砂は、集積工程(ステップS2)によって集砂ピット4に向けて移動させられ集砂ピット4に集められる。この集積工程では、集砂ノズル71の吐出口711から空間形成部材3内に水を吐出することで、トラフ21内に沈降した砂を集砂ピット4に移送する。前述したように、空間形成部材3内に水を吐出すると、トラフ21内に沈降した砂が空間形成部材3内に吸い込まれた状態で空間形成部材3内を移動し、やがて集砂ピット4に集められる。ここでは、夾雑物も砂に混じって集砂ピット4に集められる。なお、第1実施形態の沈砂池1では、図1に示すピット集砂ノズル72から水を吐出することで、集砂ピット4に集められた砂が、さらに揚砂ポンプ5の周囲に集められる。
集積工程において集砂ピット4に集められた砂と夾雑物のうち、捕集工程(ステップS3)によって、スクリーン53の目幅以上の大きさの夾雑物G1や、紐状の夾雑物G2がスクリーン53に捕集される。また、スクリーン53を通過してきた砂は、吸込工程(ステップS4)によって、揚砂ポンプ5の吸込口52aから吸込まれる。捕集工程と吸込工程は、図4に示す揚砂ポンプ5において、制御部によってモータMを駆動させインペラ522を回転させることで実施される。モータMが駆動することによってインペラ522が回転すると、集砂ピット4に集められた砂と夾雑物が吸込口52aに向かって吸い寄せられ、図5の楕円で囲んで示すように、スクリーン53の目幅以上の大きさの夾雑物G1や、紐状の夾雑物G2がスクリーン53に捕集される。これにより、揚砂ポンプ5の閉塞が防止される。なお、集積工程によって集砂ピット4に移動してきた夾雑物が、そのままスクリーン53に捕集される場合もある。砂は、スクリーン53を通過し、揚砂ポンプ5の吸込口52aから吸込まれる。なお、集積工程が実施されている間も、図4に示すモータMが駆動することによるインペラ522の回転が継続される。
吸込工程によって吸込口52aから吸込まれた砂は、揚砂ポンプ5が駆動を続けることで搬送工程(ステップS5)によって不図示の沈砂分離機に向かって搬送される。具体的には、吸込口52aから吸込まれた砂は、図4に示す、ポンプケーシング52とインペラ522との隙間Cを通って、ポンプ吐出口521から吐出され、図3に示す、固定揚砂管822および揚砂管81を通って不図示の沈砂分離機まで搬送される。
ここまでの沈降工程から搬送工程までの説明は、沈砂池1に受け入れた汚水に含まれている砂が、汚水と分離され沈砂分離機に送られるまでの工程を順番に記載しており、沈砂池1全体でみると、沈降工程から搬送工程までの各工程の全部あるいは一部が並行して実施される場合もあるし、前述した説明の順序と前後して実施される場合もある。
吸込工程終了後に、逆洗工程(ステップS6)と吐出工程(ステップS7)を実施する。これら逆洗工程と吐出工程は、図3に示す第1電動弁V1を開放することで開始される。逆洗工程では、図3に示す第2分岐給水管832から揚砂管81に供給された水が固定揚砂管822を流れてポンプ吐出口521から揚砂ポンプ5に流入し、図4の矢印に示すように、吸込口52aから吐出される。吸込口52aから吐出された水は、平坦面部41に衝突して向きを変え、スクリーン53の内側から外側に向かって放射方向に流れることで、スクリーン53に捕集された夾雑物G1,G2を除去することができる。この逆洗工程は、吸込工程が終了した後に続けて実施されるものであり、具体的には、不図示の制御部によって図4に示すモータMの駆動を停止させ、これによりインペラ522の回転を停止させるとともに、第2電動弁V2を閉めることで吸込工程を終了させる。その後続けて逆洗工程が実施される。吸込工程の終了時には、揚砂ポンプ5や固定揚砂管822、あるいは揚砂管81のうち第2電動弁V2よりも下方の部位に水が溜まっている。溜まっている水は、吸込工程が終了すると逆流し、吸込口52aから吐出される。逆洗工程は、吸込工程が終了した後に続けて実施するため、揚砂ポンプ5内等に溜まっていた水と併せて第2分岐給水管832から供給された水を吸込口52aから吐出させることができる。
吐出工程では、図3に示す第1分岐給水管831から供給された水が、図5に示すように洗浄ノズル74の吐出口741から吐出され、これによってもスクリーン53に捕集された夾雑物G1,G2が除去される。なお、第1分岐給水管831と第2分岐給水管832それぞれに電動弁を設け、逆洗工程を実施するタイミングと吐出工程を実施するタイミングをずらしてもよいが、本実施形態のように、逆洗工程と吐出工程を同時に実施すれば、吸込口52aから吐出された水と、洗浄ノズル74から吐出された水との相乗効果によって、スクリーン53に捕集された夾雑物G1,G2をより効率的に除去することができる。
さらに、撹拌ノズル73から水を吐出させることによっても、スクリーン53に捕集された夾雑物G1,G2を除去することができる。撹拌ノズル73から水を吐出するタイミングは特に限定されるものではないが、撹拌ノズル73の吐出口731から吐出される水は、スクリーン53の外側から内側に向かう流れになるため、同じ方向の水の流れになる、捕集工程および吸込工程と並行して実施することもできる。
また、撹拌ノズル73から水を吐出する方向は、揚砂ポンプ5のインペラー522の回転方向であって吸引口52aの外周円の接線方向と同じ方向にすることが好ましい。そうすることで、インペラー522による渦流との相乗効果により吸引口52a付近に堆積した砂をよく撹乱して、揚砂ポンプ5の吸引口52aからの吸引効果をより高めることができるものである。
本発明は前述の実施の形態に限られることなく特許請求の範囲に記載した範囲で種々の変更を行うことができる。例えば、本実施形態では、洗浄ノズル74等の各ノズルや吸込口52aから吐出させる水には、ポンプ井部6に貯留された水を用いているが、例えば、下水処理場に受け入れた他の水を使用してもよく、上水等その他の水を使用してもよい。また、本実施形態の沈砂池1は、上流側沈降部2aと下流側沈降部2bを備えているが、本発明は、1つの沈降部(上流側沈降部2a)のみを備えた沈砂池にも適用可能である。さらに、沈降した砂を集砂ピット4まで移送する手段は特に限られるものではなく、スクリュコンベアを用いてもよいし、高圧水を噴射して集砂するいわゆる高圧集砂方式を採用してもよい。またさらに、沈砂池1の上流側に除塵機を設けてもよい。なお、沈砂池1の上流側に除塵機を設けたとしても、細長いし渣等の場合には、除塵機の目幅以上の長さのものであっても除塵機をすり抜けてしまう場合がある。しかしながら、本実施形態の沈砂池1では、集砂ピット4にスクリーン53が設置されているため、除塵機をすり抜けてきた細長いし渣等をそのスクリーン53で捕集することができる場合がある。すなわち、捕集のチャンスが2回あることになり、捕集成功の確率が高まる。
なお、以上説明した実施形態や第2実施形態のいずれか一方にのみ含まれている構成要件であっても、その構成要件を、いずれか他方に適用してもよい。
1 沈砂池
2 沈降部
21 トラフ
22 傾斜面
3 空間形成部材
4 集砂ピット
5 揚砂ポンプ
52 ポンプケーシング
52a 吸込口
522 インペラ
53 スクリーン
531 スクリーンバー
6 ポンプ井部
71 集砂ノズル
72 ピット集砂ノズル
73 撹拌ノズル
74 洗浄ノズル
81 揚砂管
831 第1分岐給水管
832 第2分岐給水管
G1,G2 夾雑物
M モータ

Claims (5)

  1. 受け入れた液体に含まれている固体が沈降する沈降部と、
    前記沈降部に接続し該沈降部に沈降した固体が集められる集積部と、
    前記集積部に集められた固体を吸込む吸込口を有するポンプと、
    前記ポンプに接続され前記吸込口から吸込まれた固体が外部に向かって搬送される搬送管と、
    前記吸込口の周りに配置され、目幅以上の物体の通過を遮るスクリーンと、
    前記搬送管に接続し該搬送管に液体を供給する供給管とを備え、
    前記ポンプは、ケーシング内に収容されたインペラを駆動するモータを水中に没して使用する水中ポンプであり、
    前記吸込口は、前記供給管から供給された液体が吐出される吐出口としても機能するものであることを特徴とする固液分離システム。
  2. 前記インペラは、前記搬送管と前記吸込口を結ぶ経路の中心線から外れた位置に配置されたものであることを特徴とする請求項1記載の固液分離システム。
  3. 前記スクリーンの内側に配置され、該スクリーン内の一端側から該スクリーン内の他端側に向けて液体を吐出するノズルを備えたことを特徴とする請求項1または2記載の固液分離システム。
  4. 前記スクリーンは、前記目幅が内側から外側に向けて大きくなるものであることを特徴とする請求項1〜3のうちいずれか1項記載の固液分離システム。
  5. 受け入れた液体に含まれている固体を沈降部に沈降させ沈降させた固体を集めて分離する固液分離方法であって、
    受け入れた液体に含まれている固体を前記沈降部に沈降させる沈降工程と、
    沈降させた固体を移動させ該固体を集積部に集める集積工程と、
    前記集積部に集められた固体のうちの目幅以上の固体をスクリーンによって捕集する捕集工程と、
    前記スクリーンを通過してきた固体を、ケーシング内に収容されたインペラを駆動するモータを水中に没して使用する水中ポンプの吸込口から吸込む吸込工程と、
    前記吸込口から吸込まれた固体を搬送管を通過させることで外部に向かって搬送する搬送工程と、
    前記搬送管に接続した供給管に液体を供給し、該液体を前記吸込口から吐出させる逆洗工程とを有し、
    前記逆洗工程は、前記吸込工程が終了した後に続けて実施する工程であることを特徴とする固液分離方法。
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