JP2010120137A - クーラント浄化装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】メンテナンス性を向上させるとともに浄化効率を向上させることを可能としたクーラント浄化装置を提供する。
【解決手段】加工母機から流出されたクーラントに混入されたスラッジを吸着処理する磁性分離装置11と、上面の面積に比較して底面12cの面積が狭くなるように配設される傾斜板12a,12bを有する沈殿槽12と、磁性分離装置11に対して槽内のクーラントの一部を送出する汲み出し用ポンプ131を有する渦流槽13と、槽内のクーラントの一部を液面上に噴射するフラッシング用ポンプ141を有するクリーン槽14とを備える構成とした。
【選択図】図1

Description

本発明は、研削盤並びにその他の一般的な工作機械において用いられるクーラントに混入した混入物を除去するクーラント浄化装置に関する。
従来、工作機械等(以下、加工母機という)に用いられるクーラントに混入したワークの切りくず(以下、スラッジという)や砥粒等の混入物を取り除き、クーラントの浄化を行うクーラント浄化装置が公知となっている。
このようなクーラント浄化装置としては、例えば、加工母機から流入されるクーラントを磁性分離装置、沈殿槽、クリーン槽の順に通過させ、クーラントに混入した混入物を分離・除去するようにしたものがある。磁性分離装置は、その内部、即ち、クーラントが通過する流路に円筒状の磁石を配設してなる装置、沈殿槽は磁性分離装置で除去しきれなかったスラッジ等を沈殿させてクーラントと混入物とを分離するタンク、クリーン槽は沈殿槽において混入物を除去されたクーラントが流入されるタンクである。クリーン槽のクーラントはポンプで再び加工母機に送り出されるようになっている。
即ち、加工母機から流入されるクーラントは、磁性分離装置を通過する際に前述の磁石によりクーラントに混入したスラッジの大半を除去され、沈殿槽へ流出する。沈殿槽では、クーラントに混入した油等が液面近傍で浮遊する一方、磁性分離装置で除去しきれなかった微細スラッジの一部や砥粒等が底面に沈殿する。
沈殿槽とクリーン槽との間には、例えば、クーラントの液面に浮遊する油等のクリーン槽への流入を防止する仕切り板と、微細スラッジや砥粒等のクリーン槽への流入を防止する仕切り板とを一組とした仕切りが複数設けられており、これによって浮遊物やスラッジ等が除去されたクーラントがクリーン槽に流入し、このクーラントが再び加工母機に送り出されるように構成されている。
また、クーラント浄化装置としては、上述したものの他に、タンク内に渦流を発生させてクーラントの一部を磁性分離装置に送り込む一方、沈降するスラッジを中央部底部に集積するようにしたもの(例えば、下記特許文献1参照)、クーラント内に残留するスラッジがタンク内で半固着化することを防止するために、磁性分離装置で処理した後にタンクへ流入したクーラントを攪拌し、このタンクから再度磁性分離装置へクーラントを送り込むようにしたもの(例えば、下記特許文献2参照)、タンクの底にスラッジを溜めないためにタンク内に渦流を発生させて中央部底部に集積したスラッジ等をクーラントとともに汲み上げ、これを磁性分離装置に送り込むようにしたもの(例えば、下記特許文献3参照)等が提案されている。
登録実用新案第3032345号公報 特開平11−104933号公報 特開2000−277067号公報
ところが、上述したような沈殿槽を備えるクーラント浄化装置にあっては、該沈殿槽においてクーラントから分離されたスラッジ等が沈殿する範囲が沈殿槽の底面の略全面にわたるため、メンテナンスの際はタンク全体を引き出してタンク内の全てのクーラントを交換する等、メンテナンス性が悪いという問題があった。
また、上述した特許文献1〜3に記載されたものは、磁性分離装置において除去しきれなかった混入物を含むクーラントを槽内で流動させることにより、クーラントがタンク内に溜まることを防止するものであるが、更なる浄化効率の向上が求められていた。
このようなことから本発明は、メンテナンス性を向上させるとともに浄化効率を向上させることを可能としたクーラント浄化装置を提供することを目的とする。
上記の課題を解決するための第1の発明に係るクーラント浄化装置は、加工母機から流出されたクーラントに混入した少なくともスラッジを含む混入物を除去して前記クーラントを再度前記加工母機へ送り出すように構成されたクーラント浄化装置において、前記加工母機から流出されたクーラントに混入された前記スラッジを吸着処理する磁性分離手段と、上面の面積に比較して底面の面積が狭くなるように配設される傾斜面を有し、前記磁性分離手段から前記クーラントが流入される第一処理タンクと、前記磁性分離手段に槽内のクーラントの一部を送出するクーラント循環用手段を有し、前記第一処理タンクから第一連通手段を介してクーラントが流入される第二処理タンクと、前記第二処理タンクから第二連通手段を介してクーラントが流入され、槽内のクーラントに対流を生じさせるクーラント対流手段を有する第三処理タンクとを備えることを特徴とする。
上記の課題を解決するための第2の発明に係るクーラント浄化装置は、第1の発明において、前記第一連通手段が貫通孔を有する仕切板であり、前記貫通孔は上端が前記クーラントの液面の下限より低い位置に設定されるとともに、下端が前記第一処理タンクに沈殿した前記混入物が前記第二処理タンクに流出しない位置に設定されたことを特徴とする。
上記の課題を解決するための第3の発明に係るクーラント浄化装置は、第1又は第2の発明において、前記クーラント循環用手段が、前記第二処理タンクに設けられ該第二処理タンクの中央部の底面近傍からクーラントを汲み上げる汲み上げ用ポンプであり、該汲み上げ用ポンプによって汲み上げたクーラントの一部を該第二処理タンク内に渦流を発生させるように吐出する一方、残りのクーラントを前記磁性分離手段に流入させるようにしたことを特徴とする。
上記の課題を解決するための第4の発明に係るクーラント浄化装置は、第2又は第3の発明において、前記第二連通手段が上部に設けられた流出口と該流出口の下方に間隔をおいて設けられた流入口とを有する仕切板であると共に、前記クーラント対流手段が、前記加工母機のベッドに前記クーラントを送り出すフラッシング用ポンプであり、前記フラッシング用ポンプによって汲み上げられたクーラントの一部を前記第三処理タンク内のクーラントの液面上に噴射するようにしたことを特徴とする。
上記の課題を解決するための第5の発明に係るクーラント浄化装置は、第1乃至第4のいずれかの発明において、前記第一タンクの上面であって前記傾斜面の直上に対応する位置に、前記第一処理タンクの内外を連通する混入物掻き出し口を設けたことを特徴とする。
上述した第1の発明に係るクーラント浄化装置によれば、加工母機から流出されたクーラントに混入した少なくともスラッジを含む混入物を除去して前記クーラントを再度前記加工母機へ送り出すように構成されたクーラント浄化装置において、前記加工母機から流出されたクーラントに混入された前記スラッジを吸着処理する磁性分離手段と、上面の面積に比較して底面の面積が狭くなるように配設される傾斜面を有し、前記磁性分離手段から前記クーラントが流入される第一処理タンクと、前記磁性分離手段に槽内のクーラントの一部を送出するクーラント循環用手段を有し、前記第一処理タンクから第一連通手段を介してクーラントが流入される第二処理タンクと、前記第二処理タンクから第二連通手段を介してクーラントが流入され、槽内のクーラントに対流を生じさせるクーラント対流手段を有する第三処理タンクとを備えるようにしたので、第二次処理タンク、第三次処理タンクに混入物が沈殿することがなく、且つ第一処理タンクに沈殿した混入物は上面の面積に比較して狭く設定された底面に集中して沈殿するため、メンテナンス位置を特定することができ、第一タンク内に沈殿した混入物を掻き出す作業によって通常のメンテナンスを完了することができることで処理タンク全体を引き出して全てのクーラントを交換するような清掃を行う頻度が低減してメンテナンス性の向上に繋がるとともに、第二処理タンク、第三処理タンク内のクーラントを繰り返し磁性分離手段及び第一処理タンクへと循環させることができるため、浄化効率を向上させることができる。
また、第2の発明に係るクーラント浄化装置によれば、前記第一連通手段が貫通孔を有する仕切板であり、前記貫通孔は上端が前記クーラントの液面の下限より低い位置に設定されるとともに、下端が前記第一処理タンクに沈殿した前記混入物が前記第二処理タンクに流出しない位置に設定するようにしたので、第一処理タンクから第二処理タンクに混入物が流出することを抑制することができる。
また、第3の発明に係るクーラント浄化装置によれば、前記クーラント循環用手段が、前記第二処理タンクに設けられ該第二処理タンクの中央部の底面近傍からクーラントを汲み上げる汲み上げ用ポンプであり、該汲み上げ用ポンプによって汲み上げたクーラントの一部を該第二処理タンク内に渦流を発生させるように吐出する一方、残りのクーラントを前記磁性分離手段に流入させるようにしたので、渦流を生じさせることにより第二処理タンクの中央部の底面近傍に沈殿する混入物を含むクーラントを汲み上げてこれを磁性分離手段に流入させることができ、浄化効率がより向上する。
また、第4の発明に係るクーラント浄化装置によれば、前記第二連通手段が上部に設けられた流出口と該流出口の下方に間隔をおいて設けられた流入口とを有する仕切板であると共に、前記クーラント対流手段が、前記加工母機のベッドに前記クーラントを送り出すフラッシング用ポンプであり、前記フラッシング用ポンプによって汲み上げられたクーラントの一部を前記第三処理タンク内のクーラントの液面上に噴射するようにしたので、加工母機の運転中は常時稼働しているフラッシング用ポンプを用いて第三処理タンク内に対流を生じさせることができ、コストを抑制することができる。
また、第5の発明に係るクーラント浄化装置によれば、前記第一タンクの上面であって前記傾斜面の直上に対応する位置に、前記第一処理タンクの内外を連通する混入物掻き出し口を設けたので、前記傾斜面を介して第一処理タンクに沈殿した混入物を容易に掻き出すことができ、通常のメンテナンス時には、第一処理タンクの底面に沈殿した混入物を混入物掻き出し口から第一処理タンクの外部に掻き出すことにより該第一処理タンクの清掃を実施することができるので、処理タンク全体を引き出して全てのクーラントを交換するような清掃を行う頻度を低減することができ、メンテナンス性を向上させることができる。
本発明の実施形態を以下の実施例において詳細に説明する。
図1乃至図6に基づいて本発明の一実施例を詳細に説明する。図1は本発明に係るクーラント浄化装置の構成を表す系統図、図2は本実施例に係るクーラント浄化装置の構造を表す上面図、図3は本実施例に係るクーラント浄化装置の側面図、図4は図2のA−A矢視断面図、図5は図2のB−B矢視方向からみた第一の仕切り板の正面図、図6は図2のC−C矢視方向からみた第二の仕切り板の一部を示す正面図、図7はクリーン槽の内部におけるクーラントの流れを示す説明図である。なお、図中の矢印はクーラントの移動方向を示している。
図1乃至図4に示すように、本実施例においてクーラント浄化装置1は、主に、磁性分離手段としての磁性分離装置11と、該磁性分離装置11の下方に設置され、第一処理タンクとしての沈殿槽12、第二処理タンクとしての渦流槽13、及び第三処理タンクとしてのクリーン槽14の三つの槽からなる処理タンクとを備えて構成されている。
磁性分離装置11はクーラントに混入した磁性材料からなるスラッジ等を吸着処理するものであり、該磁性分離装置11の外部には該磁性分離装置11に加工母機から流出されたクーラントを流入させる樋15が設けられている。磁性分離装置11の内部には磁力によってスラッジを吸着する円筒状の磁石111が回転可能に軸支され、磁性分離装置11の下方には磁石111に吸着し、図示しない絞りローラによって脱水されたスラッジを収納するスラッジ箱16が設置されている。また、磁性分離装置11の底面にはクーラントが流出される連通孔11aが設けられている。
一方、沈殿槽12と渦流槽13、渦流槽13とクリーン槽14は、第一連通手段としての第一の仕切板17、第二連通手段としての第二の仕切板18によってそれぞれ仕切られており、渦流槽13を挟んで沈殿槽12、クリーン槽14が対向するように構成されている。これら沈殿槽12、渦流槽13、クリーン槽14は上面がそれぞれ蓋体120,130,140によってほぼ覆われるように構成されている。
沈殿槽12は磁性分離装置11の連通孔11aの直下に配設され、その内部に第一の傾斜板12a、第二の傾斜板12bを備えるとともに、その蓋体120に混入物掻き出し口としてのスラッジ掻き出し口120aが形成されている。また、蓋体120の連通孔11aに対向する部分には該連通孔11aと概ね同形状に形成された連通孔120bが設けられている。
第一の傾斜板12aは、その上端が沈殿槽12の渦流槽13側とは反対側の側壁の上部に固定されるとともに斜め下方に向かって配設され、下端が沈殿槽12の底面12cに固定されている。また、第二の傾斜板12bは、その上端が第一の傾斜板12aが固定された側壁と隣り合う側壁の上部に固定される一方、第一の傾斜版12bと同様に、斜め下方に向かって配設され、下端が沈殿槽12の底面12cに固定されている。これにより、沈殿槽12においては、上面に比較して底面12cの面積が狭くなった状態となっている。なお、磁性分離装置11の連通孔11a及び蓋体120の連通孔120bは、上記第二の傾斜板12bの直上に配置されている。また、本実施例においては、第一の傾斜板12aの傾斜角は第二の傾斜板12bの傾斜角に比較して大きくなっている。
スラッジ掻き出し口120aは、該沈殿槽12の内外を連通するように設けられた開口部であり、第一の傾斜板12aの直上であって蓋体120の側端を切り欠くように設けられている。そして、沈殿槽12外部には、スラッジ掻き出し口120aが形成された位置に対応するようにスラッジ箱19が設置されている。
また、渦流槽13は、中央部にクーラント循環用手段としてその底面近傍からクーラントを汲み上げる汲み上げ用ポンプ131を備えている。この汲み上げ用ポンプ131には渦流発生用に設けられた第一の配管132及び第二の配管133と、クーラントの循環用に設けられた第三の配管134の三つの配管が接続されており、これにより、汲み上げ用ポンプ131によって汲み上げたクーラントを三方向に分配することができるように構成されている。また、渦流槽13の内部には、該渦流槽13の側壁に沿うように板体135が配設されている。
第一の配管132と第二の配管133とは汲み上げ用ポンプ131から相反する方向へ延設され、それぞれの排出口が渦流槽13の底面側かつ側壁側に配置されるようになっている。そして、これらの排出口は汲み上げ用ポンプ131を中心として同一の回転方向(本実施例では上面視時計回り)に向かってクーラントを吐出するように、その向きをそれぞれ設定されている。
すなわち、本実施例では、図3に示すように第一の配管132がその向きを排出口から沈殿槽12側に向かってクーラントを吐出するように設定されている一方、第二の配管133は排出口からクリーン槽14側に向かってクーラントを吐出するようにその向きを設定されている。第三の配管134は樋15にクーラントを吐出するように構成されている。
また、板体135は、第一の配管132及び第二の配管133によって渦流槽13内に渦流を発生させた際にクーラントが渦流槽13内で円滑に流動するように設けられたものであり、渦流槽13の角部を上面視円弧状に覆う四つの湾曲部を有している。そして、少なくともこの板体135は第二の仕切板18の下流側の角部を覆う湾曲部の下流側の側端が渦流槽13の側壁から離間するように構成されている。
クリーン槽14は、加工母機のベッドにクーラントを吐出するために設けられたフラッシング用ポンプ141、加工母機による加工箇所へクーラントを吐出するために設けられた加工部用ポンプ142、及び、加工母機の砥石のドレッシング用のクーラントを吐出するために設けられたドレス用ポンプ143の三つのポンプとともに、液面計144を備えている。
フラッシング用ポンプ141は、加工母機の運転中は常時稼働するものであり、本実施例において、該フラッシング用ポンプ141に連結された配管は排出口が二方向に分岐され、一方が加工母機のベッドに送られる一方、他方がクーラント対流手段としてクリーン槽14内のクーラントの上面に向かってフラッシングするようになっている。また、加工部用ポンプ142、ドレス用ポンプ143は、それぞれ上述した位置にクーラントを吐出するように配管が連結されている。
液面計144は、クーラントの液面の位置を検出し、液面の位置が予め設定した下限に達した場合はこれを報知するように構成されている。なお、クリーン槽14の外部にはクーラント浄化装置1に関する各種制御を行う制御装置20が設置されている。
さらに、図5に示すように、沈殿槽12と渦流槽13とを仕切る第一の仕切板17には、クーラントを沈殿槽12から渦流槽13へ流出させるための流出口となる貫通孔17aが形成されている。この貫通孔17aは、上端がクーラントの液面の下限より低くなるように設定される一方、下端が沈殿槽12に沈殿したスラッジ等が該沈殿槽12から渦流槽13へ流出しない位置に設定されている。
また、貫通孔17aの水平方向(図5中、長手方向)の位置は、貫通孔17aと沈殿槽12の第二の傾斜板12bとが所定の間隔を有するように設定されている。これにより、本実施例では水平方向に対する貫通孔17aの中心位置が、第一の仕切板17の中心位置に比較して沈殿槽12の底面12c側へ偏った状態となっている。
また、図6に示すように、渦流槽13とクリーン槽14とを仕切る第二の仕切板18には、渦流槽13において生じる渦流の下流側の側端部に、流出口としての上部貫通孔18aおよび流入口としての下部貫通孔18bが、上下に、相互に所定の間隔をおいて形成されている。上部貫通孔18aは第二の仕切板18の上端と間隔を有するように形成され、下部貫通孔18bは第二の仕切板18の下端の角部を切り欠くように形成されている。
以下に本実施例による作用について説明する。本実施例に係るクーラント浄化装置において、加工母機から流出されるクーラントは樋15を介して磁性分離装置11に流入する。そして磁性分離装置11に流入したクーラントは、磁石111によって大半のスラッジを吸着・分離され、連通孔11a、120bを介して沈殿槽12側へ流出される。
ここで、磁性分離装置11から沈殿槽12に流入するクーラントには、磁性分離装置11で除去しきれなかった微細なスラッジや砥粒等(以下、残留混入物という)が含まれており、このような残留混入物は沈殿槽12内で沈殿する。このとき、沈殿槽12には第一の傾斜板12a、第二の傾斜板12bが形成されているため、残留混入物の大半は該第一の傾斜板12a、第二の傾斜板12bによって上面に比較して面積が小さくなった底面12c側へと誘導され、沈殿する。即ち、沈殿槽12内において残留混入物は、面積が小さくなった底面12cに集中して沈殿することとなる。
沈殿槽12において残留混入物の大部分を除去されたクーラントは、さらに第一の仕切板17に設けられた貫通孔17aを介して渦流槽13側へと流出される。
上述したように第一の仕切板17に設けられた貫通孔17aはその上端がクーラントの液面の下限より低い位置となるように設定されるとともに、下端が沈殿槽12に沈殿したスラッジ等が沈殿槽12から渦流槽13へ流出しないような位置に設定され、且つ、水平方向の位置が沈殿槽12の第二の傾斜板12bとの間に所定の間隔を有するように設定されている。
そのため、沈殿槽12中でクーラントが泡立ち、この泡に残留混入物が含まれるような状況が生じた場合に残留混入物が貫通孔17aを通って渦流槽13に流出すること、また、沈殿槽12の底面や傾斜部12a,12bに沈殿した残留混入物が貫通孔17aを通って渦流槽13に流出することを防止しつつ、クーラントを渦流槽13へと流出させることができる。
そして、渦流槽13では、汲み上げ用ポンプ131によって汲み上げられたクーラントが第一の配管132及び第二の配管133から渦流槽13の底面且つ側壁近傍で吐出されることにより、渦流を発生させるように構成されている。渦流槽13に流入したクーラントには、沈殿槽12で除去しきれなかった微細なスラッジや砥粒等の残留混入物が含まれているため、渦流槽13内で渦流が生じると、該残留混入物は渦流槽13の中央部の底面近傍に集まり、常時、クーラントとともに汲み上げ用ポンプ131によって汲み上げられることとなる。
汲み上げ用ポンプ131によって汲み上げられた残留混入物を含むクーラントは、上述したように第一の配管132及び第二の配管133から渦流槽13の底面且つ側壁近傍に吐出される一方、第三の配管134から樋15へと送り出される。これにより、本実施例では加工母機から送り出されたクーラントとともに、渦流槽13内のクーラントを再度磁性分離装置11、沈殿槽12に通過させて繰り返し混入物の除去処理を行うようにしている。
一方、クリーン槽14では、クリーン槽14内の第二の仕切板18の上部貫通孔18aが形成されている位置とは反対側の側面近傍において、フラッシング用ポンプ141によって汲み上げたクーラントの一部を、配管145を介してクーラントの上面に噴射し、図7に示すようにクリーン槽14内でクーラントに対流が発生するようにしている。このようにクーラントに対流が発生すると、クリーン槽14内のクーラントは少しずつ第二の仕切板18の上部貫通孔18aから渦流槽13へ流出する。
このとき、該クーラントの液面付近に浮上したスラッジ等の残留混入物が渦流槽13内に流入する。そして、この残留混入物は渦流槽13内の渦流によって中央部の底面近傍に移動し、汲み上げ用ポンプ131によって汲み上げられることとなり、上述したように磁性分離装置11、沈殿槽12、渦流槽13を循環しながら除去されることとなる。
また、第二の仕切板18に設けられた上部貫通孔18aを介してクリーン槽14から渦流槽13にクーラントが流出することにより、磁性分離装置11、沈殿槽12、渦流槽13を循環して大半の混入物を除去されたクーラントが、下部貫通孔18bを通ってクリーン槽14に流入することとなる。これにより、クリーン槽14内のクーラントをより混入物の少ない状態とすることができる。
なお、フラッシング用ポンプ141によって汲み上げられたクーラントの他方、及び、加工用ポンプ142、ドレス用ポンプ143によって汲み上げられたクーラントは、それぞれベッドフラッシング用、加工部冷却用、砥石のドレス用として加工母機へ送り出される。
上述した本実施例に係るクーラント浄化装置によれば、沈殿槽12に第一の傾斜板12a及び第二の傾斜板12bを設けたことにより、沈殿槽12において沈降するスラッジ等の混入物を沈殿槽12内の特定の領域、即ち、底面12cに沈殿させることができるとともに、沈殿槽12の蓋体120の第一の傾斜板12aの上端に対応する位置にスラッジ掻き出し口120aを設けたことにより、底面12cに沈殿した混入物を第一の傾斜板12aを介してスラッジ掻き出し口120aから容易に掻き出すことができるようになっている。
従って、通常のメンテナンス時には、沈殿槽12の底面12dに沈殿した混入物をスラッジ掻き出し口120aから沈殿槽12の外部に掻き出すことにより沈殿槽12の清掃を実施することができるので、タンク全体を引き出して全てのクーラントを交換するような清掃を行う頻度を低減することができ、メンテナンス性を向上させることができる。
また、加工母機から送り出されるクーラントを磁性分離装置11、沈殿槽12に通過させることによりクーラント中に混入しているスラッジ等の混入物を除去するように構成するとともに、磁性分離装置11、沈殿槽12で除去しきれなかった残留混入物を渦流槽13でクーラントに渦流を発生させることにより特定の箇所(中央部底面近傍)に集めて再度磁性分離装置11、沈殿槽12に通過させるというように、クーラントが磁性分離装置11、沈殿槽12、渦流槽13を循環するように構成したので、浄化効率を向上させることができる。
さらに、クリーン槽14において、フラッシング用ポンプ141によって汲み上げたクーラントの吐出を分岐して一方をクーラントの上面に噴射するようにし、クリーン槽14内のクーラントに対流を生じさせてクリーン槽14内のクーラントの一部を渦流槽13に流入させるようにしたので、さらに浄化効率を向上させることができる。
このように、本実施例に係るクーラント浄化装置によれば、メンテナンス性を向上させることができるとともに、浄化効率を向上させ、加工母機から送り出されたクーラント中に混入したスラッジ等をより確実に除去することができる。
なお、本発明は上述した実施例に限定されるものではなく、例えば第一の傾斜面12aと底面12cとが滑らかに連続するようにするなど、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能であることはいうまでもない。
本発明は、クーラント浄化装置に利用して好適なものである。
本発明の一実施例に係るクーラント浄化装置の構造を示す系統図である。 本発明の一実施例に係るクーラント浄化装置の上面図である。 本発明の一実施例に係るクーラント浄化装置の側面図である。 本発明の一実施例に係るクーラント浄化装置の他の側面図である。 本発明の一実施例に係るクーラント浄化装置の第一の仕切板の正面図である。 本発明の一実施例に係るクーラント浄化装置の第二の仕切板の正面図である。 本発明の一実施例におけるクリーン槽の内部におけるクーラントの流れを示す説明図である。
符号の説明
1 クーラント浄化装置
11 磁性分離装置
11a,120b 連通孔
12 沈殿槽
12a,12b 傾斜板
12c 底面
13 渦流槽
14 クリーン槽
15 樋
16,19 スラッジ箱
17 第一の仕切板
18 第二の仕切板
120,130,140 蓋体
120a スラッジ掻き出し口
131 クーラント汲み上げ用ポンプ
132,133,134 配管
141 フラッシング用ポンプ
142 加工用ポンプ
143 ドレス用ポンプ
144 液面計

Claims (5)

  1. 加工母機から流出されたクーラントに混入した少なくともスラッジを含む混入物を除去して前記クーラントを再度前記加工母機へ送り出すように構成されたクーラント浄化装置において、
    前記加工母機から流出されたクーラントに混入された前記スラッジを吸着処理する磁性分離手段と、
    上面の面積に比較して底面の面積が狭くなるように配設される傾斜面を有し、前記磁性分離手段から前記クーラントが流入される第一処理タンクと、
    前記磁性分離手段に槽内のクーラントの一部を送出するクーラント循環用手段を有し、前記第一処理タンクから第一連通手段を介してクーラントが流入される第二処理タンクと、
    前記第二処理タンクから第二連通手段を介してクーラントが流入され、槽内のクーラントに対流を生じさせるクーラント対流手段を有する第三処理タンクと
    を備えることを特徴とするクーラント浄化装置。
  2. 前記第一連通手段が貫通孔を有する仕切板であり、前記貫通孔は上端が前記クーラントの液面の下限より低い位置に設定されるとともに、下端が前記第一処理タンクに沈殿した前記混入物が前記第二処理タンクに流出しない位置に設定された
    ことを特徴とする請求項1記載のクーラント浄化装置。
  3. 前記クーラント循環用手段が、前記第二処理タンクに設けられ該第二処理タンクの中央部の底面近傍からクーラントを汲み上げる汲み上げ用ポンプであり、
    該汲み上げ用ポンプによって汲み上げたクーラントの一部を該第二処理タンク内に渦流を発生させるように吐出する一方、残りのクーラントを前記磁性分離手段に流入させるようにした
    ことを特徴とする請求項1又は2記載のクーラント浄化装置。
  4. 前記第二連通手段が上部に設けられた流出口と該流出口の下方に間隔をおいて設けられた流入口とを有する仕切板であると共に、
    前記クーラント対流手段が、前記加工母機のベッドに前記クーラントを送り出すフラッシング用ポンプであり、
    前記フラッシング用ポンプによって汲み上げられたクーラントの一部を前記第三処理タンク内のクーラントの液面上に噴射するようにした
    ことを特徴とする請求項2又は3記載のクーラント浄化装置。
  5. 前記第一タンクの上面であって前記傾斜面の直上に対応する位置に、前記第一処理タンクの内外を連通する混入物掻き出し口を設けた
    ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載のクーラント浄化装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN111037010A (zh) * 2020-01-04 2020-04-21 共和精英塑胶五金制品(深圳)有限公司 零件加工用火花机的工作液的净化循环系统

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