JP2017046729A - 基準義歯床、基準義歯、義歯作製キット及び義歯作製方法 - Google Patents
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Abstract
Description
(1)印象材を用いて患者の口腔内の印象を採得する。
(2)該印象を用いて石膏模型を作製する。
(3)咬合床を患者に装着させて咬合を採得する。
(4)咬合床に人工歯を配列し、蝋義歯を作製する。
(5)蝋義歯を患者に試適させ、咬合を調整する。
(6)蝋義歯を石膏中に埋没して鋳型を作製する。
(7)鋳型に樹脂を注入、硬化させて義歯を作製する。
(I) 床後縁の左側翼突上顎切痕に相当する点Pと右側翼突上顎切痕に相当する点Qとを結ぶ線分PQの長さを1とした場合、
唇側床縁の正中にあたる上唇小帯に相当する点Oと線分PQの中点Mとを結ぶ線分OMの長さが0.76〜0.98であり、
点Oと点Pとを結ぶ線分OPを4等分する各点を、点O側から点P1、点P2、点P3とし、
線分OP上の点P1、点P2、点P3からの垂直線が左側頬側床縁と交わる点を点D1、点D2、点D3とし、
点Oと点Qとを結ぶ線分OQを4等分する各点を、点O側から点Q1、点Q2、点Q3とし、
線分OQ上の点Q1、点Q2、点Q3からの垂直線が右側頬側床縁と交わる点を点E1、点E2、点E3とし、
線分P1D1及び線分Q1E1の長さがそれぞれ0.11〜0.36、
線分P2D2及び線分Q2E2の長さがそれぞれ0.19〜0.45、
線分P3D3及び線分Q3E3の長さがそれぞれ0.16〜0.45
である上顎基準義歯床であって、
(II) 線分OP上にあり点Oから0.74の距離にある点S6と、左側頬側床縁と、を結ぶ線分OPに対する垂直線上であって、点S6から左側頬側床縁側に0.11の距離に中心点を有する半径0.14の円内に左側上顎第一大臼歯(左上6番)の中心窩を有し、
線分OQ上にあり点Oから0.74の距離にある点T6と、右側頬側床縁と、を結ぶ線分OQに対する垂直線上であって、点T6から右側頬側床縁側に0.11の距離に中心点を有する半径0.14の円内に右側上顎第一大臼歯(右上6番)の中心窩を有し、
(III) 左側上顎中切歯(左上1番)、右側上顎中切歯(右上1番)、左側上顎犬歯(左上3番)及び右側上顎犬歯(右上3番)の各歯における中央唇側面隆線と歯肉辺縁との交点を結ぶ平面を基準平面とした場合において、
該基準平面から左側上顎第一大臼歯(左上6番)の頬側遠心咬頭頂までの該基準平面に対する垂直距離L6及び右側上顎第一大臼歯(右上6番)の頬側遠心咬頭頂までの該基準平面に対する垂直距離R6がいずれも0.16〜0.24であることを特徴とする上顎基準義歯床。
(I) 床後縁の左側翼突上顎切痕に相当する点Pと右側翼突上顎切痕に相当する点Qとを結ぶ線分PQの長さを1とした場合、
唇側床縁の正中にあたる上唇小帯に相当する点Oと線分PQの中点Mとを結ぶ線分OMの長さが0.76〜0.98であり、
点Oと点Pとを結ぶ線分OPを4等分する各点を、点O側から点P1、点P2、点P3とし、
線分OP上の点P1、点P2、点P3からの垂直線が左側頬側床縁と交わる点を点D1、点D2、点D3とし、
点Oと点Qとを結ぶ線分OQを4等分する各点を、点O側から点Q1、点Q2、点Q3とし、
線分OQ上の点Q1、点Q2、点Q3からの垂直線が右側頬側床縁と交わる点を点E1、点E2、点E3とし、
線分P1D1及び線分Q1E1の長さがそれぞれ0.11〜0.36、
線分P2D2及び線分Q2E2の長さがそれぞれ0.19〜0.45、
線分P3D3及び線分Q3E3の長さがそれぞれ0.16〜0.45
である上顎基準義歯床であって、
(IV) 直線OM上であって点Mから唇側に0.76〜1.14の距離に左側上顎中切歯(左上1番)と右側上顎中切歯(右上1番)との歯間部を有し、
(V) 〔1〕に記載の基準平面に対し、該基準平面から左側上顎中切歯(左上1番)の切縁中央までの該基準平面に対する垂直距離L1及び右側上顎中切歯(右上1番)の切縁中央までの該基準平面に対する垂直距離R1がいずれも0.16〜0.24であることを特徴とする上顎基準義歯床。
(I) 床後縁の左側翼突上顎切痕に相当する点Pと右側翼突上顎切痕に相当する点Qとを結ぶ線分PQの長さを1とした場合、
唇側床縁の正中にあたる上唇小帯に相当する点Oと線分PQの中点Mとを結ぶ線分OMの長さが0.76〜0.98であり、
点Oと点Pとを結ぶ線分OPを4等分する各点を、点O側から点P1、点P2、点P3とし、
線分OP上の点P1、点P2、点P3からの垂直線が左側頬側床縁と交わる点を点D1、点D2、点D3とし、
点Oと点Qとを結ぶ線分OQを4等分する各点を、点O側から点Q1、点Q2、点Q3とし、
線分OQ上の点Q1、点Q2、点Q3からの垂直線が右側頬側床縁と交わる点を点E1、点E2、点E3とし、
線分P1D1及び線分Q1E1の長さがそれぞれ0.11〜0.36、
線分P2D2及び線分Q2E2の長さがそれぞれ0.19〜0.45、
線分P3D3及び線分Q3E3の長さがそれぞれ0.16〜0.45
である上顎基準義歯床であって、
(VI) 線分OP上にあり点Oから0.30の距離にある点S3と、左側頬側床縁と、を結ぶ線分OPに対する垂直線上であって、点S3から左側頬側床縁側に0.25の距離に中心点を有する半径0.12の円内に左側上顎犬歯(左上3番)の尖頭を有し、
線分OQ上にあり点Oから0.30の距離にある点T3と、右側頬側床縁と、を結ぶ線分OQに対する垂直線上であって、点T3から右側頬側床縁側に0.25の距離に中心点を有する半径0.12の円内に右側上顎犬歯(右上3番)の尖頭を有し、
(VII) 〔1〕に記載の基準平面に対し、該基準平面から左側上顎犬歯(左上3番)の尖頭までの該基準平面に対する垂直距離L3及び右側上顎犬歯(右上3番)の尖頭までの該基準平面に対する垂直距離R3がいずれも0.16〜0.24であることを特徴とする上顎基準義歯床。
(i) 床後縁の左側臼後隆起に相当する点pと右側臼後隆起に相当する点qとを結ぶ線分pqの長さを1とした場合、
唇側床縁の正中にあたる下唇小帯に相当する点oと線分pqの中点mとを結ぶ線分omの長さが0.76〜0.94であり、
点oと点pとを結ぶ線分opを4等分する各点を、点o側から点p1、点p2、点p3とし、線分op上の点p1、点p2、点p3からの垂直線が左側頬側床縁と交わる点を点d1、点d2、点d3とし、
点oと点qとを結ぶ線分oqを4等分する各点を、点o側から点q1、点q2、点q3とし、線分oq上の点q1、点q2、点q3からの垂直線が右側頬側床縁と交わる点を点e1、点e2、点e3とし、
線分p1d1及び線分q1e1の長さがそれぞれ0.11〜0.32、
線分p2d2及び線分q2e2の長さがそれぞれ0.13〜0.34、
線分p3d3及び線分q3e3の長さがそれぞれ0.14〜0.33
であり、
直線d1p1、d2p2、d3p3及びe1q1、e2q2、e3q3と、舌側床縁との交点をそれぞれ点b1、点b2、点b3及び点c1、点c2、点c3とし、
線分d1b1及び線分e1c1の長さがそれぞれ0.14〜0.40、
線分d2b2及び線分e2c2の長さがそれぞれ0.19〜0.41、
線分d3b3及び線分e3c3の長さがそれぞれ0.21〜0.42
である下顎基準義歯床であって、
(ii) 線分op上にあり点oから0.65の距離にある点s6と、左側頬側床縁と、を結ぶ線分opに対する垂直線上であって、点s6から左側頬側床縁側に0.08の距離に中心点を有する半径0.12の円内に左側下顎第一大臼歯(左下6番)の中心窩を有し、
線分oq上にあり点oから0.65の距離にある点t6と、右側頬側床縁と、を結ぶ線分oqに対する垂直線上であって、点t6から右側頬側床縁側に0.08の距離に中心点を有する半径0.12の円内に右側下顎第一大臼歯(右下6番)の中心窩を有し、
(iii) 左側下顎中切歯(左下1番)、右側下顎中切歯(右下1番)、左側下顎犬歯(左下3番)及び右側下顎犬歯(右下3番)の各歯における中央唇側面隆線と歯肉辺縁の交点とを結ぶ平面を基準平面とした場合において、
該基準平面から左側下顎第一大臼歯(左下6番)の頬側遠心咬頭頂までの該基準平面に対する垂直距離l6及び右側下顎第一大臼歯(右下6番)の頬側遠心咬頭頂までの該基準平面に対する垂直距離r6がいずれも0.12〜0.20であることを特徴とする下顎基準義歯床。
(i) 床後縁の左側臼後隆起に相当する点pと右側臼後隆起に相当する点qとを結ぶ線分pqの長さを1とした場合、
唇側床縁の正中にあたる下唇小帯に相当する点oと線分pqの中点mとを結ぶ線分omの長さが0.76〜0.94であり、
点oと点pとを結ぶ線分opを4等分する各点を、点o側から点p1、点p2、点p3とし、線分op上の点p1、点p2、点p3からの垂直線が左側頬側床縁と交わる点を点d1、点d2、点d3とし、
点oと点qとを結ぶ線分oqを4等分する各点を、点o側から点q1、点q2、点q3とし、線分oq上の点q1、点q2、点q3からの垂直線が右側頬側床縁と交わる点を点e1、点e2、点e3とし、
線分p1d1及び線分q1e1の長さがそれぞれ0.11〜0.32、
線分p2d2及び線分q2e2の長さがそれぞれ0.13〜0.34、
線分p3d3及び線分q3e3の長さがそれぞれ0.14〜0.33
であり、
直線d1p1、d2p2、d3p3及びe1q1、e2q2、e3q3と、舌側床縁との交点をそれぞれ点b1、点b2、点b3及び点c1、点c2、点c3とし、
線分d1b1及び線分e1c1の長さがそれぞれ0.14〜0.40、
線分d2b2及び線分e2c2の長さがそれぞれ0.19〜0.41、
線分d3b3及び線分e3c3の長さがそれぞれ0.21〜0.42
である下顎基準義歯床であって、
(iv) 直線om上であって点mから唇側に0.74〜0.94の距離に左側下顎中切歯(左下1番)と右側下顎中切歯(右下1番)との歯間部を有し、
(v) 〔6〕に記載の基準平面に対し、該基準平面から左側下顎中切歯(左下1番)の切縁中央までの該基準平面に対する垂直距離l1及び右側下顎中切歯(右下1番)の切縁中央までの該基準平面に対する垂直距離r1がいずれも0.12〜0.20であることを特徴とする下顎基準義歯床。
(i) 床後縁の左側臼後隆起に相当する点pと右側臼後隆起に相当する点qとを結ぶ線分pqの長さを1とした場合、
唇側床縁の正中にあたる下唇小帯に相当する点oと線分pqの中点mとを結ぶ線分omの長さが0.76〜0.94であり、
点oと点pとを結ぶ線分opを4等分する各点を、点o側から点p1、点p2、点p3とし、線分op上の点p1、点p2、点p3からの垂直線が左側頬側床縁と交わる点を点d1、点d2、点d3とし、
点oと点qとを結ぶ線分oqを4等分する各点を、点o側から点q1、点q2、点q3とし、線分oq上の点q1、点q2、点q3からの垂直線が右側頬側床縁と交わる点を点e1、点e2、点e3とし、
線分p1d1及び線分q1e1の長さがそれぞれ0.11〜0.32、
線分p2d2及び線分q2e2の長さがそれぞれ0.13〜0.34、
線分p3d3及び線分q3e3の長さがそれぞれ0.14〜0.33
であり、
直線d1p1、d2p2、d3p3及びe1q1、e2q2、e3q3と、舌側床縁との交点をそれぞれ点b1、点b2、点b3及び点c1、点c2、点c3とし、
線分d1b1及び線分e1c1の長さがそれぞれ0.14〜0.40、
線分d2b2及び線分e2c2の長さがそれぞれ0.19〜0.41、
線分d3b3及び線分e3c3の長さがそれぞれ0.21〜0.42
である下顎基準義歯床であって、
(vi) 線分op上にあり点oから0.23の距離にある点s3と、左側頬側床縁と、を結ぶ線分opに対する垂直線上であって、点s3から左側頬側床縁側に0.17の距離に中心点を有する半径0.11の円内に左側下顎犬歯(左下3番)の尖頭を有し、
線分oq上にあり点oから0.23の距離にある点t3と、右側頬側床縁と、を結ぶ線分oqに対する垂直線上であって、点t3から右側頬側床縁側に0.17の距離に中心点を有する半径0.11の円内に右側下顎犬歯(右下3番)の尖頭を有し、
(vii) 〔6〕に記載の基準平面に対し、該基準平面から左側下顎犬歯(左下3番)の尖頭までの該基準平面に対する垂直距離l3及び右側下顎犬歯(右下3番)の尖頭までの該基準平面に対する垂直距離r3がいずれも0.12〜0.20であることを特徴とする下顎基準義歯床。
〔6〕乃至〔10〕の何れかに記載の下顎基準義歯床又は下顎基準義歯と、
からなる義歯作製キット。
〔6〕乃至〔10〕の何れかに記載の下顎基準義歯床又は下顎基準義歯であってサイズが異なる複数の下顎基準義歯床又は下顎基準義歯と、
からなる義歯作製キット。
〔6〕乃至〔10〕の何れかに記載の下顎基準義歯床又は下顎基準義歯であってサイズが異なる複数の下顎基準義歯床又は下顎基準義歯と、
裏装材と、
からなる義歯作製キット。
前記上顎基準義歯床及び/又は下顎基準義歯床に人工歯を配列する工程と、
前記上顎基準義歯床及び/又は下顎基準義歯床に裏装材を築盛する工程と、
を有することを特徴とする義歯作製方法。
図2は、本発明の上顎基準義歯床100の形状の一例を示す平面図である。図2中、点Oは、唇側床縁の正中にあたる上唇小帯に相当する点である。点Pは、床後縁の左側翼突上顎切痕に相当する点であり、点Qは、床後縁の右側翼突上顎切痕に相当する点である。点Mは、点Pと点Qとを結ぶ線分PQの中点である。この基準義歯床は、線分PQの長さを1としたとき、点Oと点Mとを結ぶ線分OMの長さが、0.76〜0.98の範囲にあり、0.81〜0.93の範囲にあることが好ましく、0.86〜0.88の範囲にあることがより好ましい。この形状を有する上顎基準義歯床は、裏装材を築盛することによって、多くの無歯顎者に適合させることができる。なお、上顎基準義歯床の左右は、患者に装着した際における左右であり、紙面における右左と反転している。
(a)左側上顎第一大臼歯(左上6番)の配列位置
点S6は、線分PQの長さを1とし、線分OP上にあり、点Oから0.74の距離にある。点T6は、線分PQの長さを1とし、線分OQ上にあり、点Oから0.74の距離にある。左側上顎第一大臼歯は、点S6から左側頬側床縁50側への線分OPに対する垂直線上であって点S6から左側頬側床縁50側に0.11の距離に中心点を有する半径0.14の円内に、左側上顎第一大臼歯の中心窩が位置するように配列されることが好ましく、半径0.08の円内であることが特に好ましい。
同様に、右側上顎第一大臼歯は、点T6から右側頬側床縁51側への線分OQに対する垂直線上であって点T6から右側頬側床縁51側に0.11の距離に中心点を有する半径0.14の円内に、右側上顎第一大臼歯の中心窩が位置するように配列されることが好ましく、半径0.08の円内であることが特に好ましい。
上顎中切歯は、直線OM上であって点Mから唇側に0.76〜1.14の距離に左側上顎中切歯と右側上顎中切歯との歯間部を有するように配列される。
左側上顎中切歯は、線分PQの長さを1とし、直線OM上にあって点Mから唇側に0.76〜1.14の距離にある点U1に円周が接するとともに、点U1において直線OMと直交する直線上であって左側頬側床縁50側に中心点を有する直径0.17の円内に、左側中切歯の中央の切縁結節が位置するように配列されることが好ましく、点Mから点U1が0.86〜1.04の距離であることがより好ましく、0.91〜0.99の距離であることが特に好ましい。
同様に、右側中切歯は、直線OM上にあって点Mから唇側に0.76〜1.14の距離にある点U1に円周が接するとともに、点U1において直線OMと直交する直線上であって右側頬側床縁51側に中心点を有する直径0.17の円内に、右側中切歯の中央の切縁結節が位置するように配列されることが好ましく、点Mから点U1が0.86〜1.04の距離であることがより好ましく、0.91〜0.99の距離であることが特に好ましい。また、左側上顎中切歯と右側上顎中切歯とは、直線OMに対して左右対称に配列されていることが好ましい。
点S3は、線分PQの長さを1とし、線分OP上にあり、点Oから0.30の距離にある。点T3は、線分PQの長さを1とし、線分OQ上にあり、点Oから0.30の距離にある。左側上顎犬歯は、点S3から左側頬側床縁50側への線分OPに対する垂直線上であって点S3から左側頬側床縁50側に0.25の距離に中心点を有する半径0.12の円内に、左側上顎犬歯の尖頭が位置するように配列されることが好ましく、半径0.07の円内であることが特に好ましい。
同様に、右側上顎犬歯は、点T3から右側頬側床縁51側への線分OQに対する垂直線上であって点T3から右側頬側床縁51側に0.25の距離に中心点を有する半径0.12の円内に、右側上顎犬歯の尖頭が位置するように配列されることが好ましく、半径0.07の円内であることが特に好ましい。
図1(a)中、11bは左側上顎中切歯(左上1番)であり、11cは左側上顎中切歯(左上1番)の中央唇側面隆線である。11dは左側上顎中切歯(左上1番)の中央唇側面隆線11cと歯肉辺縁との交点である。13cは左側上顎犬歯(左上3番)の中央唇側面隆線であり、13dは左側上顎犬歯(左上3番)の中央唇側面隆線13cと歯肉辺縁との交点である。図5は、本発明の上顎基準義歯床に配列されている人工歯の配列高さを示す説明図である。図5中、11bは左側上顎中切歯(左上1番)であり、11dは左側上顎中切歯(左上1番)の中央唇側面隆線と歯肉辺縁との交点である。11fは右側上顎中切歯(右上1番)であり、11hは右側上顎中切歯(右上1番)の中央唇側面隆線と歯肉辺縁との交点である。13bは左側上顎犬歯(左上3番)であり、13dは左側上顎犬歯(左上3番)の中央唇側面隆線と歯肉辺縁との交点である。13fは右側上顎犬歯(右上3番)であり、13hは右側上顎犬歯(右上3番)の中央唇側面隆線と歯肉辺縁との交点である。本発明においては、各歯における中央唇側面隆線と歯肉辺縁との交点11d、11h、13d、13hを結んで成る平面を基準平面18と定義する。
図3における線分PQの長さを1とした場合、基準平面18から頬側遠心咬頭頂16cまでの該基準平面18に対する垂直距離L6、及び基準平面18から頬側遠心咬頭頂16eまでの該基準平面18に対する垂直距離R6は、それぞれ0.16〜0.24であり、0.18〜0.22であることが好ましい(図11参照)。0.16〜0.24の範囲外の場合、咬合力が低下する。
図3における線分PQの長さを1とした場合、基準平面18から左側上顎中切歯(左上1番)の切縁中央11eまでの該基準平面18に対する垂直距離L1、及び基準平面18から右側上顎中切歯(右上1番)の切縁中央11iまでの該基準平面18に対する垂直距離R1は、それぞれ0.16〜0.24であり、0.18〜0.22であることが好ましい(図11参照)。0.16〜0.24の範囲外の場合、咬合力が低下する。
図3における線分PQの長さを1とした場合、基準平面18から左側上顎犬歯(左上3番)の尖頭13eまでの該基準平面18に対する垂直距離L3、及び基準平面18から右側上顎犬歯(右上3番)の尖頭13iまでの該基準平面18に対する垂直距離R3は、それぞれ0.16〜0.24であり、0.18〜0.22であることが好ましい(図11参照)。0.16〜0.24の範囲外の場合、咬合力が低下する。
図6は、本発明の下顎基準義歯床200の形状の一例を示す平面図である。図6中、点oは、唇側床縁の正中にあたる下唇小帯に相当する点である。点pは、床後縁の左側臼後隆起に相当する点であり、点qは、床後縁の右側臼後隆起に相当する点である。点mは、点pと点qとを結ぶ線分pqの中点である。この下顎基準義歯床は、線分pqの長さを1としたとき、点oと点mとを結ぶ線分omの長さが、0.76〜0.94の範囲にあり、0.80〜0.90の範囲にあることが好ましく、0.84〜0.86の範囲にあることがより好ましい。この形状を有する下顎基準義歯床は、裏装材を築盛することによって、多くの無歯顎者に適合させることができる。
(g)左側下顎第一大臼歯の配列位置
点s6は、線分pqの長さを1とし、線分op上にあり、点oから0.65の距離にある。点t6は、線分pqの長さを1とし、線分oq上にあり、点oから0.65の距離にある。左側下顎第一大臼歯(左下6番)は、点s6から左側頬側床縁52側への線分opに対する垂直線上であって点s6から左側頬側床縁52側に0.08の距離に中心点を有する半径0.12の円内に、左側第一大臼歯の中心窩が位置するように配列されることが好ましく、半径0.08の円内であることが特に好ましい。
(h)右側下顎第一大臼歯の配列位置
同様に、右側下顎第一大臼歯(右下6番)は、点t6から右側頬側床縁53側への線分oqに対する垂直線上であって点t6から右側頬側床縁53側に0.08の距離に中心点を有する半径0.12の円内に、右側下顎第一大臼歯の中心窩が位置するように配列されていることが好ましく、半径0.08の円内であることが特に好ましい。
下顎中切歯は、直線om上であって点mから唇側に0.74〜0.94の距離に左側下顎中切歯と右側下顎中切歯との歯間部を有するように配列される。
左側下顎中切歯(左下1番)は、線分pqの長さを1とし、直線om上にあって点mから唇側に0.74〜0.94の距離にある点u1に円周が接するとともに、点u1において直線omと直交する直線上であって左側頬側床縁52側に中心点を有する直径0.12の円内に左側中切歯の中央の切縁結節が位置するように配列されていることが好ましく、点mから点u1が0.79〜0.89の距離であることがより好ましく、0.83〜0.85の距離であることが特に好ましい。
同様に、右側下顎中切歯(右下1番)は、線分pqの長さを1とし、直線om上にあって点mから唇側に0.74〜0.94の距離にある点u1に円周が接するとともに、点u1において直線omと直交する直線上であって右側頬側床縁53側に中心点を有する直径0.12の円内に右側中切歯の中央の切縁結節が位置するように配列されていることが好ましく、点mから点u1が0.79〜0.89の距離であることがより好ましく、0.83〜0.85の距離であることが特に好ましい。
また、左側下顎中切歯と右側下顎中切歯とは、直線omに対して左右対称に配列されていることが好ましい。
点s3は、線分pqの長さを1とし、線分op上にあり、点oから0.23の距離にある。点t3は、線分pqの長さを1とし、線分oq上にあり、点oから0.23の距離にある。左側下顎犬歯(左下3番)は、点s3から左側頬側床縁52側への線分opに対する垂直線上であって点s3から左側頬側床縁52側に0.17の距離に中心点を有する半径0.11の円内に、左側下顎犬歯の尖頭が位置するように配列されていることが好ましく、半径0.08の円内であることが特に好ましい。
同様に、右側下顎犬歯(右下3番)は、点t3から右側頬側床縁53側への線分oqに対する垂直線上であって点t3から右側頬側床縁53側に0.17の距離に中心点を有する半径0.11の円内に、右側下顎犬歯の尖頭が位置するように配列されていることが好ましく、半径0.08の円内であることが特に好ましい。
図1(b)中、21bは左側下顎中切歯(左下1番)であり、21cは左側下顎中切歯(左下1番)の中央唇側面隆線である。21dは左側下顎中切歯(左下1番)の中央唇側面隆線21cと歯肉辺縁との交点である。23cは左側下顎犬歯(左下3番)の中央唇側面隆線であり、23dは左側下顎犬歯(左下3番)の中央唇側面隆線23cと歯肉辺縁との交点である。図9は、本発明の下顎基準義歯床に配列されている人工歯の配列高さを示す説明図である。図9中、21bは左側下顎中切歯(左下1番)であり、21dは左側下顎中切歯(左下1番)の中央唇側面隆線と歯肉辺縁との交点である。21fは右側下顎中切歯(右下1番)であり、21hは右側下顎中切歯(右下1番)の中央唇側面隆線と歯肉辺縁との交点である。23bは左側下顎犬歯(左下3番)であり、23dは左側下顎犬歯(左下3番)の中央唇側面隆線と歯肉辺縁との交点である。23fは右側下顎犬歯(右下3番)であり、23hは右側下顎犬歯(右下3番)の中央唇側面隆線と歯肉辺縁との交点である。本発明においては、各歯における中央唇側面隆線と歯肉辺縁の交点21d、21h、23d、23hを結んで成る平面を基準平面28と定義する。
図6における線分pqの長さを1とした場合、基準平面28から頬側遠心咬頭頂26cまでの該基準平面28に対する垂直距離l6(エル6)、及び基準平面28から頬側遠心咬頭頂26eまでの該基準平面28に対する垂直距離r6は、それぞれ0.12〜0.20であり、0.14〜0.18であることが好ましい(図11参照)。0.12〜0.20の範囲外の場合、咬合力が低下する。
図6における線分pqの長さを1とした場合、基準平面28から左側下顎中切歯(左下1番)の切縁中央21eまでの該基準平面28に対する垂直距離l1(エル1)、及び基準平面28から右側下顎中切歯(右下1番)の切縁中央21iまでの該基準平面28に対する垂直距離r1は、それぞれ0.12〜0.20であり、0.14〜0.18であることが好ましい(図11参照)。0.12〜0.20の範囲外の場合、咬合力が低下する。
図6における線分pqの長さを1とした場合、基準平面28から左側下顎犬歯(左下3番)の尖頭23eまでの該基準平面28に対する垂直距離l3(エル3)、及び基準平面28から右側下顎犬歯(右下3番)の尖頭23iまでの該基準平面28に対する垂直距離r3は、それぞれ0.12〜0.20であり、0.14〜0.18であることが好ましい(図11参照)。0.12〜0.20の範囲外の場合、咬合力が低下する。
本発明の義歯作製キットは、上顎基準義歯床又は上顎基準義歯と、下顎基準義歯床又は下顎基準義歯と、からなり、裏装材や連結人工歯を含んでいても良い。基準義歯床を用いる場合、患者の口腔形状に適合するように裏装材を築盛し、かつ人工歯を配列することにより、義歯が作製される。
先ず、患者の口腔サイズに適合する上顎基準義歯床又は上顎基準義歯、及び/又は下顎基準義歯床又は下顎基準義歯をそれぞれ選択する。このような基準義歯床又は基準義歯の選択は、口腔サイズの計測を基に決定できる。口腔サイズを計測する方法は、公知の方法を用いることができるが、例えば、目視・触診による計測、印象用トレーの試適によるサイズの計測等が挙げられる。基準義歯床が選択された場合には、これらの選択された上顎基準義歯床及び下顎基準義歯床にそれぞれ人工歯が配列されて上顎義歯及び下顎義歯が作製される。さらに、上顎義歯及び下顎義歯には、それぞれ裏装材を築盛されて患者の口腔形状に完全に適合される。人工歯の配列と裏装材の築盛とはどちらを先に行っても良い。次いで、患者の口腔に試適された後、必要に応じて咬合が調整される。これにより、患者の口腔形状に合致した義歯が作製される。
裏装材は、使用目的に応じて公知の材料を適宜選択すればよい。例えば、患者自身が施術し、1日ないし数日間という比較的短期間で使用する場合には、粉状、クリーム状、又はシール状の義歯床固定用糊材(いわゆる義歯安定材)である裏装材を選択することができる。また、裏装材として、歯科医師が施術する歯科用粘膜調整材、軟質裏装材、及び硬質裏装材を選択することも可能である。口腔粘膜に潰瘍や炎症があり、疼痛を緩和させつつ口腔粘膜が健全な状態に回復させるまで使用する場合には、デュロメータA硬さが55以下の裏装材(歯科用粘膜調整材、及び軟質裏装材)を選択することができる。通常、1週間から数週間使用するものが歯科用粘膜調整材であり、6か月以上の長期間使用するものが軟質裏装材である。歯科用粘膜調整材、及び軟質裏装材とも、JIS規格でその物性が規定されている。さらに、より強固に接着し、耐久性を向上させたい場合には、ヌープ硬さ7Hk以上(JIST6521(義歯床用硬質裏装材))である硬質裏装材を選択することができる。
本実施例において適合率は、基準義歯床を裏装後、形状の異なる20種類の無歯顎全顎模型に試適した際の適合する模型数の割合で評価した。
本実施例において配列時間は、参考例におけるオーダーメイドの義歯(参考製造例)を作製する場合に全歯列の人工歯を配列するのに要する時間を100%とし、各実施例の基準義歯床に人工歯を配列するのに要した時間の割合で評価した。
本実施例において咬合調整時間は、オーダーメイドの義歯(参考製造例)を作製する場合に咬合を調整するのに要する時間を100%とし、各実施例の基準義歯床に咬合を調整するのに要した時間の割合で評価した。
上顎/下顎基準義歯を模型上にセットし、フランスパン、おこわ、ごはん、とうふ、スープを用いて噛み潰すことができる食物を山本の咬度表(図10)に則り点数として算出した。
表1に記載する形状の上顎基準義歯を作製し、適合率、配列時間、咬合調整時間を評価した。評価結果は表1に示した。なお、義歯の形状は左右対称である。
表2に記載する形状の下顎基準義歯を作製し、適合率、配列時間、咬合調整時間を評価した。評価結果は表2に示した。なお、義歯の形状は左右対称である。
表3に記載する上顎基準義歯及び下顎基準義歯を用いて咬度を測定した。結果は、表3に示した。
11a・・・左側上顎中切歯と右側上顎中切歯との歯間部
11b・・・左側上顎中切歯
11d、11h、13d、13h・・・交点
11f・・・右側上顎中切歯
11c、13c・・・中央唇側面隆線
11e、11i・・・切縁中央
12・・・上顎側切歯
13・・・上顎犬歯
13b・・・左側上顎犬歯
13f・・・右側上顎犬歯
13e、13i・・・尖頭
14・・・上顎第一小臼歯
15・・・上顎第二小臼歯
16・・・上顎第一大臼歯
16a・・・上顎第一大臼歯の中心窩
16b・・・左側上顎第一大臼歯
16d・・・右側上顎第一大臼歯
16c、16e・・・頬側遠心咬頭頂
17・・・上顎第二大臼歯
21・・・下顎中切歯
21a・・・左側下顎中切歯と右側下顎中切歯との歯間部
21b・・・左側下顎中切歯
21c、23c・・・中央唇側面隆線
21d、21h、23d、23h・・・交点
21f・・・右側下顎中切歯
21e、21i・・・切縁中央
21f・・・右側下顎中切歯
23b・・・左側下顎犬歯
23e、23i・・・尖頭
23f・・・右側下顎犬歯
18、28・・・基準平面
26c、26e・・・頬側遠心咬頭頂
26b・・・左側下顎第一大臼歯
26d・・・右側下顎第一大臼歯
22・・・下顎側切歯
23・・・下顎犬歯
24・・・下顎第一小臼歯
25・・・下顎第二小臼歯
26・・・下顎第一大臼歯
26a・・・下顎第一大臼歯の中心窩
27・・・下顎第二大臼歯
50、52・・・左側頬側床縁
51、53・・・右側頬側床縁
100・・・上顎基準義歯床
101・・・人工歯
200・・・下顎基準義歯床
Claims (14)
- (I) 床後縁の左側翼突上顎切痕に相当する点Pと右側翼突上顎切痕に相当する点Qとを結ぶ線分PQの長さを1とした場合、
唇側床縁の正中にあたる上唇小帯に相当する点Oと線分PQの中点Mとを結ぶ線分OMの長さが0.76〜0.98であり、
点Oと点Pとを結ぶ線分OPを4等分する各点を、点O側から点P1、点P2、点P3とし、
線分OP上の点P1、点P2、点P3からの垂直線が左側頬側床縁と交わる点を点D1、点D2、点D3とし、
点Oと点Qとを結ぶ線分OQを4等分する各点を、点O側から点Q1、点Q2、点Q3とし、
線分OQ上の点Q1、点Q2、点Q3からの垂直線が右側頬側床縁と交わる点を点E1、点E2、点E3とし、
線分P1D1及び線分Q1E1の長さがそれぞれ0.11〜0.36、
線分P2D2及び線分Q2E2の長さがそれぞれ0.19〜0.45、
線分P3D3及び線分Q3E3の長さがそれぞれ0.16〜0.45
である上顎基準義歯床であって、
(II) 線分OP上にあり点Oから0.74の距離にある点S6と、左側頬側床縁と、を結ぶ線分OPに対する垂直線上であって、点S6から左側頬側床縁側に0.11の距離に中心点を有する半径0.14の円内に左側上顎第一大臼歯の中心窩を有し、
線分OQ上にあり点Oから0.74の距離にある点T6と、右側頬側床縁と、を結ぶ線分OQに対する垂直線上であって、点T6から右側頬側床縁側に0.11の距離に中心点を有する半径0.14の円内に右側上顎第一大臼歯の中心窩を有し、
(III) 左側上顎中切歯、右側上顎中切歯、左側上顎犬歯及び右側上顎犬歯の各歯における中央唇側面隆線と歯肉辺縁との交点を結ぶ平面を基準平面とした場合において、
該基準平面から左側上顎第一大臼歯の頬側遠心咬頭頂までの該基準平面に対する垂直距離L6及び右側上顎第一大臼歯の頬側遠心咬頭頂までの該基準平面に対する垂直距離R6がいずれも0.16〜0.24であることを特徴とする上顎基準義歯床。 - (I) 床後縁の左側翼突上顎切痕に相当する点Pと右側翼突上顎切痕に相当する点Qとを結ぶ線分PQの長さを1とした場合、
唇側床縁の正中にあたる上唇小帯に相当する点Oと線分PQの中点Mとを結ぶ線分OMの長さが0.76〜0.98であり、
点Oと点Pとを結ぶ線分OPを4等分する各点を、点O側から点P1、点P2、点P3とし、
線分OP上の点P1、点P2、点P3からの垂直線が左側頬側床縁と交わる点を点D1、点D2、点D3とし、
点Oと点Qとを結ぶ線分OQを4等分する各点を、点O側から点Q1、点Q2、点Q3とし、
線分OQ上の点Q1、点Q2、点Q3からの垂直線が右側頬側床縁と交わる点を点E1、点E2、点E3とし、
線分P1D1及び線分Q1E1の長さがそれぞれ0.11〜0.36、
線分P2D2及び線分Q2E2の長さがそれぞれ0.19〜0.45、
線分P3D3及び線分Q3E3の長さがそれぞれ0.16〜0.45
である上顎基準義歯床であって、
(IV) 直線OM上であって点Mから唇側に0.76〜1.14の距離に左側上顎中切歯と右側上顎中切歯との歯間部を有し、
(V) 請求項1に記載の基準平面に対し、該基準平面から左側上顎中切歯の切縁中央までの該基準平面に対する垂直距離L1及び右側上顎中切歯の切縁中央までの該基準平面に対する垂直距離R1がいずれも0.16〜0.24であることを特徴とする上顎基準義歯床。 - (I) 床後縁の左側翼突上顎切痕に相当する点Pと右側翼突上顎切痕に相当する点Qとを結ぶ線分PQの長さを1とした場合、
唇側床縁の正中にあたる上唇小帯に相当する点Oと線分PQの中点Mとを結ぶ線分OMの長さが0.76〜0.98であり、
点Oと点Pとを結ぶ線分OPを4等分する各点を、点O側から点P1、点P2、点P3とし、
線分OP上の点P1、点P2、点P3からの垂直線が左側頬側床縁と交わる点を点D1、点D2、点D3とし、
点Oと点Qとを結ぶ線分OQを4等分する各点を、点O側から点Q1、点Q2、点Q3とし、
線分OQ上の点Q1、点Q2、点Q3からの垂直線が右側頬側床縁と交わる点を点E1、点E2、点E3とし、
線分P1D1及び線分Q1E1の長さがそれぞれ0.11〜0.36、
線分P2D2及び線分Q2E2の長さがそれぞれ0.19〜0.45、
線分P3D3及び線分Q3E3の長さがそれぞれ0.16〜0.45
である上顎基準義歯床であって、
(VI) 線分OP上にあり点Oから0.30の距離にある点S3と、左側頬側床縁と、を結ぶ線分OPに対する垂直線上であって、点S3から左側頬側床縁側に0.25の距離に中心点を有する半径0.12の円内に左側上顎犬歯の尖頭を有し、
線分OQ上にあり点Oから0.30の距離にある点T3と、右側頬側床縁と、を結ぶ線分OQに対する垂直線上であって、点T3から右側頬側床縁側に0.25の距離に中心点を有する半径0.12の円内に右側上顎犬歯の尖頭を有し、
(VII) 請求項1に記載の基準平面に対し、該基準平面から左側上顎犬歯の尖頭までの該基準平面に対する垂直距離L3及び右側上顎犬歯の尖頭までの該基準平面に対する垂直距離R3がいずれも0.16〜0.24であることを特徴とする上顎基準義歯床。 - 前記(I)乃至(VII)の全てを具備する上顎基準義歯床。
- 請求項4に記載の上顎基準義歯床に、全歯列が配列されて成ることを特徴とする上顎基準義歯。
- (i) 床後縁の左側臼後隆起に相当する点pと右側臼後隆起に相当する点qとを結ぶ線分pqの長さを1とした場合、
唇側床縁の正中にあたる下唇小帯に相当する点oと線分pqの中点mとを結ぶ線分omの長さが0.76〜0.94であり、
点oと点pとを結ぶ線分opを4等分する各点を、点o側から点p1、点p2、点p3とし、線分op上の点p1、点p2、点p3からの垂直線が左側頬側床縁と交わる点を点d1、点d2、点d3とし、
点oと点qとを結ぶ線分oqを4等分する各点を、点o側から点q1、点q2、点q3とし、線分oq上の点q1、点q2、点q3からの垂直線が右側頬側床縁と交わる点を点e1、点e2、点e3とし、
線分p1d1及び線分q1e1の長さがそれぞれ0.11〜0.32、
線分p2d2及び線分q2e2の長さがそれぞれ0.13〜0.34、
線分p3d3及び線分q3e3の長さがそれぞれ0.14〜0.33
であり、
直線d1p1、d2p2、d3p3及びe1q1、e2q2、e3q3と、舌側床縁との交点をそれぞれ点b1、点b2、点b3及び点c1、点c2、点c3とし、
線分d1b1及び線分e1c1の長さがそれぞれ0.14〜0.40、
線分d2b2及び線分e2c2の長さがそれぞれ0.19〜0.41、
線分d3b3及び線分e3c3の長さがそれぞれ0.21〜0.42
である下顎基準義歯床であって、
(ii) 線分op上にあり点oから0.65の距離にある点s6と、左側頬側床縁と、を結ぶ線分opに対する垂直線上であって、点s6から左側頬側床縁側に0.08の距離に中心点を有する半径0.12の円内に左側下顎第一大臼歯の中心窩を有し、
線分oq上にあり点oから0.65の距離にある点t6と、右側頬側床縁と、を結ぶ線分oqに対する垂直線上であって、点t6から右側頬側床縁側に0.08の距離に中心点を有する半径0.12の円内に右側下顎第一大臼歯の中心窩を有し、
(iii) 左側下顎中切歯、右側下顎中切歯、左側下顎犬歯及び右側下顎犬歯の各歯における中央唇側面隆線と歯肉辺縁との交点を結ぶ平面を基準平面とした場合において、
該基準平面から左側下顎第一大臼歯の頬側遠心咬頭頂までの該基準平面に対する垂直距離l6及び右側下顎第一大臼歯の頬側遠心咬頭頂までの該基準平面に対する垂直距離r6がいずれも0.12〜0.20であることを特徴とする下顎基準義歯床。 - (i) 床後縁の左側臼後隆起に相当する点pと右側臼後隆起に相当する点qとを結ぶ線分pqの長さを1とした場合、
唇側床縁の正中にあたる下唇小帯に相当する点oと線分pqの中点mとを結ぶ線分omの長さが0.76〜0.94であり、
点oと点pとを結ぶ線分opを4等分する各点を、点o側から点p1、点p2、点p3とし、線分op上の点p1、点p2、点p3からの垂直線が左側頬側床縁と交わる点を点d1、点d2、点d3とし、
点oと点qとを結ぶ線分oqを4等分する各点を、点o側から点q1、点q2、点q3とし、線分oq上の点q1、点q2、点q3からの垂直線が右側頬側床縁と交わる点を点e1、点e2、点e3とし、
線分p1d1及び線分q1e1の長さがそれぞれ0.11〜0.32、
線分p2d2及び線分q2e2の長さがそれぞれ0.13〜0.34、
線分p3d3及び線分q3e3の長さがそれぞれ0.14〜0.33
であり、
直線d1p1、d2p2、d3p3及びe1q1、e2q2、e3q3と、舌側床縁との交点をそれぞれ点b1、点b2、点b3及び点c1、点c2、点c3とし、
線分d1b1及び線分e1c1の長さがそれぞれ0.14〜0.40、
線分d2b2及び線分e2c2の長さがそれぞれ0.19〜0.41、
線分d3b3及び線分e3c3の長さがそれぞれ0.21〜0.42
である下顎基準義歯床であって、
(iv) 直線om上であって点mから唇側に0.74〜0.94の距離に左側下顎中切歯と右側下顎中切歯との歯間部を有し、
(v) 請求項6に記載の基準平面に対し、該基準平面から左側下顎中切歯の切縁中央までの該基準平面に対する垂直距離l1及び右側下顎中切歯の切縁中央までの該基準平面に対する垂直距離r1がいずれも0.12〜0.20であることを特徴とする下顎基準義歯床。 - (i) 床後縁の左側臼後隆起に相当する点pと右側臼後隆起に相当する点qとを結ぶ線分pqの長さを1とした場合、
唇側床縁の正中にあたる下唇小帯に相当する点oと線分pqの中点mとを結ぶ線分omの長さが0.76〜0.94であり、
点oと点pとを結ぶ線分opを4等分する各点を、点o側から点p1、点p2、点p3とし、線分op上の点p1、点p2、点p3からの垂直線が左側頬側床縁と交わる点を点d1、点d2、点d3とし、
点oと点qとを結ぶ線分oqを4等分する各点を、点o側から点q1、点q2、点q3とし、線分oq上の点q1、点q2、点q3からの垂直線が右側頬側床縁と交わる点を点e1、点e2、点e3とし、
線分p1d1及び線分q1e1の長さがそれぞれ0.11〜0.32、
線分p2d2及び線分q2e2の長さがそれぞれ0.13〜0.34、
線分p3d3及び線分q3e3の長さがそれぞれ0.14〜0.33
であり、
直線d1p1、d2p2、d3p3及びe1q1、e2q2、e3q3と、舌側床縁との交点をそれぞれ点b1、点b2、点b3及び点c1、点c2、点c3とし、
線分d1b1及び線分e1c1の長さがそれぞれ0.14〜0.40、
線分d2b2及び線分e2c2の長さがそれぞれ0.19〜0.41、
線分d3b3及び線分e3c3の長さがそれぞれ0.21〜0.42
である下顎基準義歯床であって、
(vi) 線分op上にあり点oから0.23の距離にある点s3と、左側頬側床縁と、を結ぶ線分opに対する垂直線上であって、点s3から左側頬側床縁側に0.17の距離に中心点を有する半径0.11の円内に左側下顎犬歯の尖頭を有し、
線分oq上にあり点oから0.23の距離にある点t3と、右側頬側床縁と、を結ぶ線分oqに対する垂直線上であって、点t3から右側頬側床縁側に0.17の距離に中心点を有する半径0.11の円内に右側下顎犬歯の尖頭を有し、
(vii) 請求項6に記載の基準平面に対し、該基準平面から左側下顎犬歯の尖頭までの該基準平面に対する垂直距離l3及び右側下顎犬歯の尖頭までの該基準平面に対する垂直距離r3がいずれも0.12〜0.20であることを特徴とする下顎基準義歯床。 - 前記(i)乃至(vii)の全てを具備する下顎基準義歯床。
- 請求項9に記載の下顎基準義歯床に、全歯列が配列されて成ることを特徴とする下顎基準義歯。
- 請求項1乃至5のいずれか1項に記載の上顎基準義歯床又は上顎基準義歯と、
請求項6乃至10のいずれか1項に記載の下顎基準義歯床又は下顎基準義歯と、
からなる義歯作製キット。 - 請求項1乃至5のいずれか1項に記載の上顎基準義歯床又は上顎基準義歯であってサイズが異なる複数の上顎基準義歯床又は上顎基準義歯及び/又は、
請求項6乃至10のいずれか1項に記載の下顎基準義歯床又は下顎基準義歯であってサイズが異なる複数の下顎基準義歯床又は下顎基準義歯と、
からなる義歯作製キット。 - 請求項1乃至5のいずれか1項に記載の上顎基準義歯床又は上顎基準義歯であってサイズが異なる複数の上顎基準義歯床又は上顎基準義歯及び/又は、
請求項6乃至10のいずれか1項に記載の下顎基準義歯床又は下顎基準義歯であってサイズが異なる複数の下顎基準義歯床又は下顎基準義歯と、
裏装材と、
からなる義歯作製キット。 - 請求項12又は13に記載の義歯作製キットから、患者の口のサイズに適合する上顎基準義歯床及び/又は下顎基準義歯床を選択する工程と、
前記上顎基準義歯床及び/又は下顎基準義歯床に人工歯を配列する工程と、
前記上顎基準義歯床及び/又は下顎基準義歯床に裏装材を築盛する工程と、
を有することを特徴とする義歯作製方法。
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JP2015169998A Active JP6630090B2 (ja) | 2015-08-27 | 2015-08-31 | 基準義歯床、基準義歯、義歯作製キット及び義歯作製方法 |
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JP (1) | JP6630090B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP7466863B2 (ja) | 2020-07-10 | 2024-04-15 | 株式会社トクヤマデンタル | 義歯の作製方法 |
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2015
- 2015-08-31 JP JP2015169998A patent/JP6630090B2/ja active Active
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP7466863B2 (ja) | 2020-07-10 | 2024-04-15 | 株式会社トクヤマデンタル | 義歯の作製方法 |
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JP6630090B2 (ja) | 2020-01-15 |
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