JP2017046449A - 電動機、回転子の製造方法 - Google Patents

電動機、回転子の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】ロータヨークと永久磁石の樹脂一体成形において、回転子の外径寸法のばらつきを無くし、回転子と固定子の空隙の寸法を一定に保つことで、電動機の効率低下、振動騒音の発生、バリの発生を防ぐことを目的とする。【解決手段】円筒形のヨーク8の外周に凹部22を設けたことにより、ヨーク8と永久磁石9を一体成形する際に、凹部22に樹脂10が充填されながら外周方向に圧力が加えられることになる。これにより磁石の寸法のばらつきがあっても回転子の外周面に対しては永久磁石9が整列することになり、固定子2に対する磁界が安定する。よって、電動機の効率低下、振動騒音の発生、バリの発生を抑制する効果を得ることができる。【選択図】図2

Description

本発明は、強磁性体で構成された円筒形のヨークと当該ヨークの外周側面に複数の永久磁石とを備えた回転子を有する電動機、回転子の製造方法に関するものである。
従来、この種の電動機は、回転子として円筒形状のヨークと永久磁石を一体成形されたものが知られている(例えば、特許文献1参照)。以下、その電動機について図8を参照しながら説明する。
図8に示すように、従来の電動機は、円筒形状のヨーク101の外周側面に、中央部が端部に対して肉厚の偏肉形状である円弧形状を有する複数の永久磁石102が配置されており、樹脂103を充填することによって樹脂103と永久磁石102とヨーク101とが一体成形される構造になっている。
円弧形状の永久磁石102の外周側に樹脂を充填することで、回転子外周は真円となるため、回転子外周に設けられる固定子と回転子外周の物理的ギャップは均一となる。これに対して、永久磁石102は偏肉形状であるため、回転子外周に設けられる固定子と永久磁石102の外周面とのギャップは不均一に保持される。
これにより、回転子外周は真円とすることで物理的には安定させながらも、永久磁石102が作る磁界は緩やかに周期変動を有する、すなわち電動機の回転に適した構成とすることができる。
特開2001−251818号公報
このような従来の電動機においては、永久磁石102の寸法ばらつきにより、回転子と固定子の空隙の寸法がばらついてしまう。特に永久磁石102の外周側の面におけるばらつきは磁界のばらつきに直接影響するため、結果的に、電動機の効率が低下や回転時の振動騒音の悪化といった問題が発生する。さらに、図9に示すように、磁石の薄肉部近傍に形成される樹脂103周辺に、樹脂の薄片であるバリ104が発生し、当該バリ104が電動機の内部で剥がれ落ち、電動機の振動騒音が悪化するという課題を有していた。
そこで本発明は、上記従来の課題を解決するものであり、永久磁石の寸法がばらついた場合であっても、回転子が生成する磁界の周期変動を一定に保つことで、電動機の効率低下、振動騒音の発生、バリの発生を抑制した電動機を提供することを目的とする。
そして、この目的を達成するために、本発明に係る電動機は、回転子と当該回転子の外周に設けられた固定子とを備えた電動機であって、前記回転子は、強磁性体で構成された円筒形のヨークと、前記ヨークの円筒形における円の中心において天面から底面に貫通するシャフトと、前記ヨークの円筒形における外周側面に配置された複数の永久磁石と、前記永久磁石を当該永久磁石の外周側から前記ヨークの中心方向に向かって付勢する樹脂性の磁石固定部と、前記ヨークの円筒形の外周に前記天面から前記底面にわたり前記中心に向かう窪みとして設けられた凹部と、前記凹部内にて前記永久磁石を前記ヨークの中心方向から当該永久磁石の外周方向に付勢する充填付勢部とを備えたものであり、これにより所期の目的を達成するものである。
本発明によれば、円筒形のヨークに凹部を設けたことにより回転子の外径寸法のばらつきは無くなると共に回転子が生成する磁界の周期変動を一定に保つことができ、電動機の効率低下、振動騒音の発生、バリの発生を抑制できるという効果を得ることができる。
本発明の実施の形態1に係る電動機を示す断面図 図1に示す電動機1の下面視によるA−A断面図 ヨーク及び永久磁石の配置を示す斜視図 実施の形態1に係る回転子を部分破断で示す断面図 金型を適応させた回転子の部分透過斜視図 実施の形態2に係る回転子を部分破断で示す断面図 実施の形態3に係る回転子を部分破断で示す断面図 従来の電動機の回転子を示す断面図 従来の回転子においてバリが発生した状態を示す側面図
本発明に係る電動機は、回転子と当該回転子の外周に設けられた固定子とを備えた電動機であって、前記回転子は、強磁性体で構成された円筒形のヨークと、前記ヨークの円筒形における円の中心において天面から底面に貫通するシャフトと、前記ヨークの円筒形における外周側面に配置された複数の永久磁石と、前記永久磁石を当該永久磁石の外周側から前記ヨークの中心方向に向かって付勢する樹脂性の磁石固定部と、前記ヨークの円筒形の外周に前記天面から前記底面にわたり前記中心に向かう窪みとして設けられた凹部と、前記凹部内にて前記永久磁石を前記ヨークの中心方向から当該永久磁石の外周方向に付勢する充填付勢部と、を備えたものである。
これにより、ヨークと永久磁石を一体成形する際に、凹部に樹脂が充填されながら外周方向に圧力が加えられることになり、磁石の寸法のばらつきがあっても回転子の外径寸法のばらつきは無くなる。これにより永久磁石の寸法がばらついた場合であっても、回転子が生成する磁界の周期変動を一定に保つことができるため、電動機の効率低下、振動騒音の発生、バリの発生を抑制できるという効果を奏する。
また、前記永久磁石は、前記ヨークの回転方向に複数に分割されて配置されており、前記凹部は、前記複数の分割された永久磁石と同数設けられた構成にしてもよい。
これにより、磁石間に樹脂が充填されて硬化し、これが全ての永久磁石の外周側からヨークの中心方向に向かって付勢する磁石固定部と一体となる。このため、全ての磁石について、保持強度が向上するという効果を奏する。
また、前記充填付勢部が前記永久磁石と接する面の面積は、前記磁石固定部における前記永久磁石を前記中心方向に向かって付勢する面積よりも大きい構成にしてもよい。
これにより、ヨークと永久磁石を一体成形する際に、円筒形ヨーク外周の凹部に樹脂が充填されながら外周方向に加えられる圧力は、磁石外周側に樹脂が充填されながら内周方向に加えられる圧力より大きくなる。結果的に磁石には外方向に圧力が加えられることになり、回転子の外周側における永久磁石の寸法のばらつきを無くすことができるという効果を奏する。
また、前記凹部は、一つの前記永久磁石に対して複数個設けられた構成にしてもよい。
これにより、凹部に樹脂が充填されながら外周方向に加えられる圧力が複数個に分散されるため、偏り無く磁石全体に圧力を加えることができるという効果を奏する。
また、前記凹部は、前記充填付勢部が前記永久磁石と接する面を底面とした断面視にして円弧形状である構成にしてもよい。
これにより、角部分への樹脂の充填が軽減され、樹脂流動が向上するという効果を奏する。
また、前記凹部は、前記充填付勢部が前記永久磁石と接する面を底面とした断面視にして三角形とする構成にしてもよい。
これにより、凹部に充填される樹脂量が減少し、材料費削減と軽量化を図ることができるという効果を奏する。
また、前記樹脂は、熱可塑性樹脂にしてもよい。
これにより、熱可塑性樹脂は不飽和ポリエステルを使用したBMC等に代表される熱硬化性樹脂に比べバリが発生しにくく、かつ薄肉形成もしやすいという効果を奏する。
また、前記永久磁石は、フェライト焼結磁石にしてもよい。
これにより、フェライト焼結磁石は酸化鉄、炭酸バリウム、炭酸ストロンチウムを主原料とし、
粉末冶金法によって比較的安価に製造されるため、電動機の資材費削減を図ることができるという効果を奏する。
また、回転子と当該回転子の外周に設けられた固定子とを備えた電動機における回転子の製造方法であって、円筒形の外周に当該円筒形の天面から底面にわたり当該円筒形における円の中心に向かう窪みとして設けられた凹部を備えたヨークを金型に配置する工程と、前記ヨークの外周に複数の永久磁石を配置する工程と、前記金型における前記永久磁石を当該永久磁石の外周側から前記ヨークの中心方向に向かって付勢するための磁石固定部を形成する金型部位と回転軸に垂直な両方の永久磁石端面に、略環状部を形成する金型部位と前記凹部とに熱可塑性樹脂を圧入する工程と、を備えた回転子の製造方法としてもよい。
これにより、ヨークへの永久磁石の固定に接着剤が不要なため、組立工数削減が削減できるとともに、ヨークと永久磁石が樹脂で一体に結合した機械的な保持構造により信頼性が向上するという効果を奏する。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。なお、以下の実施の形態は、本発明を具体化した一例であって本発明の技術的範囲を限定するものではない。また、全図面を通して、同一の部位については同一の符号を付して説明を省略している。さらに、各図面において、本発明に直接には関係しない各部の詳細については説明を省略している。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1に係る電動機を示す断面図である。図2は、図1に示す電動機1の破線A−Aにて切断した際の下面視よる断面図である。図3は、ヨーク及び永久磁石の配置を示す斜視図である。図4は、回転子を示す部分破断の断面図であり、左上四分の一が樹脂にて一体成形される前の状態の断面図、下半分が樹脂にて一体成形された状態の断面図、右上四分の一が樹脂にて一体成形された状態の外観図である。つまり、図4における下半分が図1におけるA−A断面図(ただし回転子7のみ)に該当する。
以下、図1、図2、図3、図4を参照しながら本実施の形態に係る電動機の構成について説明する。
電動機1は、内転型のブラシレスDCモータであり、例えば、換気扇の駆動源として利用される。電動機1は、回転子7と固定子2とシャフト11とを備えている。
回転子7は、ヨーク8と永久磁石9と樹脂10とを備えている。
ヨーク8は、中心に貫通孔である中心孔21を有する円盤を複数重ね合わせて構成される。ヨーク8は、鉄やコバルト等を含む強磁性体を主な素材とする円盤を複数重ねることにより、円筒形状を成している。
ヨーク8の外周には、天面から底面にわたり、中心に向かう窪みとして設けられた凹部22が等間隔に複数個設けられている。
ヨーク8の側面には、同一形状かつ同一サイズである複数の永久磁石9が全周にわたって設けられている。
永久磁石9は、具体的にはフェライト焼結磁石であり、ヨーク8の外周部に等間隔に設けられている。永久磁石9は、ヨーク8から外周方向に突き出た突起部16に挟まれることで円周方向に等間隔に位置決めされる。永久磁石9は、下面視、すなわち図2においては、中央部50が端部51に対して肉厚の偏肉形状である円弧形状を有しており、側面視においては矩形形状を有している。永久磁石9は、ヨーク8の外周部に配置された状態で樹脂10によりヨーク8及び樹脂10と一体成形されているが、詳細は後述する。なお、図3(b)に、ヨーク8に永久磁石9が配置された状態の斜視図を示す。
樹脂10は、永久磁石9の薄肉部つまり周方向における端部51と、周方向両側に隣接する永久磁石9の端部51との間に形成され、永久磁石9を外周側からヨーク8の中心方向に向かって付勢する磁石固定部23を備えている。
また樹脂10は、ヨーク8の外周に設けられた凹部22に充填される樹脂により、永久磁石9をヨーク8の中心方向から永久磁石9の外周方向に付勢する充填付勢部24が形成される。ここで、凹部22は、充填付勢部24が永久磁石9と接する面を底面とした断面視にして円弧形状を有する空間である柱状の空間である。
磁石固定部23と充填付勢部24とは、永久磁石9の天面側端部にて樹脂10の天面部で、そして永久磁石9の底面側端部にて樹脂10の底面部でそれぞれ接続されている。この接続状態における天面部は、図4の右上四分の一に示された、樹脂にて一体成形された状態の外観図に示される。
磁石固定部23と充填付勢部24は、ヨーク8の全外周(360度)にわたってそれぞれ等間隔に設けられている。充填付勢部24は、ヨーク8の天面から底面にかけて連続した棒状の柱として設けられていると共に、ヨーク8の外周にて永久磁石9の内周と接している。磁石固定部23はヨーク8の天面から底面にかけて連続した棒状の柱として設けられていると共に、隣接する永久磁石9の端部両面に接している。
ヨーク8の中心に設けられた中心孔21には、円筒形状における天面から底面にかけてシャフト11が挿入され固定されている。
シャフト11には2つの軸受12a、12bがヨーク8の天面側及び底面側(図1における上下方向)にそれぞれ設けられている。
軸受12a、12bは、シャフト11を中心軸として回動可能に保持している。
固定子2は、固定子鉄心15とインシュレータ3と巻線4とモールド固定子6とブラケット13を備え、回転子7の外周に設けられている。
固定子鉄心15は、中空円筒形状を成し、円筒形状の壁部において天面から底面にかけて貫通孔52を備えている。貫通孔は、円周方向に等間隔に設けられており、貫通孔52の内面を覆うようにインシュレータ3が天面及び底面側から挿入されている。
インシュレータ3は、絶縁材にて形成され、それぞれに巻線4が巻装されている。
巻線4は、端部がプリント基板5に接続され、当該プリント基板5が電源に接続されることで通電される。インシュレータ3と巻線4とプリント基板5とは樹脂にて一体的にモールド成型され、モールド固定子6を構成している。
固定子鉄心15は、中空円筒形状において円形を成す内周面54が、永久磁石9の外周面と対向させて配置されている。このような配置状態で、モールド固定子6の天面側開口部をブラケット13で圧入、封止し、2つの軸受12a、12bの外周がモールド固定子6に固定されることで、回転子7が固定子2に回動可能に固定される。
以上が電動機1の構成である。
続いて、図1及び図5を参照しながら回転子7の製造工程、つまりヨーク8と永久磁石9を樹脂10で一体成形する工程について説明する。図5は、金型を適応させた回転子の部分透過斜視図である。なお図5において、点線で示した外郭が後述する金型の内部空間を構成する。
まず、一体成形用の金型Xの所定の位置にヨーク8を配置する。金型Xの内部空間は円筒形状を有しており、内部空間の底面からはヨーク8と同軸かつヨーク8よりも直径の短い凸形状の台座部が天面方向に突出している。台座部の上面の直径は、ヨーク8の直径から凹部22の中心軸方向の長さを引いた値よりもさらに短い。
ヨーク8を内部空間の中心部に配置することで、台座部は金型X内の高さ方向において中央近傍にヨーク8を保持する。
次に、ヨーク8の外周に複数の永久磁石9を等間隔で配置する。当該配置時には、永久磁石9を突起部16に挟まれる位置に配置する。これにより、凹部22は永久磁石9の内周側における略中央に位置決めされる。永久磁石9の外周面は中央部が端部に対して肉厚の偏肉形状である円弧形状であるため、この配置により、外周面の周方向における中央部61が金型Xの内部空間における内周側面と接する。
また金型Xの底面であって台座部の外周には、永久磁石9を金型Xの底面から浮かせて保持する円柱状突起62が永久磁石9に対応させて設けられている。円柱状突起62は永久磁石9の底面に比較して小さな面積で永久磁石9を金型Xの底面から僅かに浮かせて保持する。
次に、永久磁石9を全周にわたって配置した後、ヨーク8の天面に金型Yを配置する。金型Yは台座部の上下を逆転させた凹形状をしており、つまり底面はヨーク8よりも直径の短い円柱状を成している。金型Yを配置した状態では、ヨーク8は底面を金型Xの台座部及び天面を金型Yによって挟持されている。また金型Xの天面側端部と金型Yの天面側端部とは同一平面上に位置し、当該平面は永久磁石9の天面側端部から僅かな空間63を空けた上方に位置する。
次に、前記平面に併せて金型Zが配置される。金型Zは、中空円盤形状を有し、上面視にしていわゆるドーナツ形状の板である。これにより、金型Xの内部空間は、金型Yと金型Zとにより閉じられた状態となる。なお、金型Zの上部には、樹脂を注入するための開口部、すなわちゲート64が等間隔で配置されている。
このような状態で、ゲートからに熱可塑性樹脂すなわち樹脂を圧入する。
熱可塑性樹脂の圧入によって、樹脂は、まず永久磁石9の天面側端部から僅かな空間を空けた上方すなわち略環状部25に圧入、充填される。
その後、隣接する永久磁石9の隙間、すなわち磁石固定部23とヨーク8の外周の凹部22とに圧入、充填される。
この際、永久磁石9の外周面は中央部が端部に対して肉厚の偏肉形状である円弧形状であるため、永久磁石9の両端部はその外周側に樹脂が充填され、磁石固定部23を形成する。そして樹脂の圧入により形成された磁石固定部23は、永久磁石9を外周側からヨーク8の中心方向に向かって成型圧力が掛かり、すなわち付勢する。
また、ヨーク8の外周、つまり永久磁石9の内周にある凹部22の内部に樹脂を圧入されることにより充填付勢部24が形成される。本実施の形態においては、凹部22は底面が永久磁石9と接するアーチ形状であり、かつヨーク8の天面から底面までを貫通している。このため、充填付勢部24は断面がアーチ形状を有する棒体となる。そして、樹脂の圧入により形成された充填付勢部24は、永久磁石9をヨーク8の中心方向から外周方向に向かって成型圧力が掛かり、すなわち付勢する。
このとき、充填付勢部24が永久磁石9と接する底面の面積(図2における線65)が、磁石固定部23における永久磁石9を中心方向に向かって付勢する面積(図2における二本の線66)より大きい場合、永久磁石9には、ヨーク8の中心方向から永久磁石の外周側に向かって圧力が加えられることになる。
これにより、永久磁石9の寸法がばらついた場合でも、このばらつきは永久磁石9の内側で吸収される。言い換えると、回転子の外周面に対しては永久磁石9が整列することになり、固定子2に対する磁界が安定する。固定子2と回転子7との間の隙間すなわちギャップは回転子7の径に対して非常に微小であるが、この微小なギャップが回転に大きな影響を与えることが知られている。本実施の形態では、このギャップに対向する永久磁石9を充填付勢部24の付勢によって整列させることで規則正しい磁界を生成させ回転子が生成する磁界の周期変動を安定させるため、電動機の効率低下、振動騒音の発生を抑制することができる。また、永久磁石9を外周側に付勢することによりバリの発生を抑制することができるため、当該バリが電動機の内部で剥がれ落ち、電動機1に想定外の振動や騒音が発生することを抑制することができる。
樹脂が磁石固定部23及び充填付勢部24を満たした後に圧入を続けると、樹脂は金型Xの底面であって台座部の周囲まで充填される。この状態で樹脂が固化することで、永久磁石9の底面側端部に構成された底面部(略環状部67)で磁石固定部23と充填付勢部24とが接続された状態となる。また永久磁石9の天面側端部に構成された天面部(略環状部25)で、磁石固定部23と充填付勢部24とが接続された状態となる。これにより永久磁石9は上下方向についても樹脂10に把持されて安定する。なお、磁石固定部23と充填付勢部24とが接続されているということはつまり注入は同時に行われ、単位面積当たりに掛かる圧力も同一となる。
上述した手順で製造され、金型を外した状態の回転子7の斜視図を図5(b)に示す。永久磁石9の中央部61は、充填付勢部24の付勢により、回転子7の外周側面に整列されて真円を構成しており、さらに付勢によりバリも生じない。
(実施の形態2)
図6は、実施の形態2における電動機の回転子を示す部分破断の断面図であり、左上四分の一が樹脂にて一体成形される前の状態の断面図、下半分が樹脂にて一体成形された状態の断面図、右上四分の一が樹脂にて一体成形された状態の外観図である。
本実施の形態においては、ヨーク8に設けられた凹部32、及び充填付勢部34の形状は、断面視にして永久磁石9と接する面を底面とした三角形を成し、回転軸方向に棒状に長い三角柱である。
凹部32及び充填付勢部34の形状を円弧形状ではなく三角柱にすることで、充填付勢部34が永久磁石9と接する面の面積を同等としながら、樹脂量を減少させることができ、材料費削減と軽量化を図ることができる。
(実施の形態3)
図7は、実施の形態3における電動機の回転子を示す部分破断の断面図であり、左上四分の一が樹脂にて一体成形される前の状態の断面図、下半分が樹脂にて一体成形された状態の断面図、右上四分の一が樹脂にて一体成形された状態の外観図である。
ヨーク8の外周には天面から底面にわたり、中心に向かう窪みとして設けられた凹部42を有する。ここで、凹部42は、一つの永久磁石9に対して複数個設けられている。一つの永久磁石9に設けられた凹部42は、永久磁石9の周方向に対して均等に配置されており、樹脂の圧入によって構成される充填付勢部44は、永久磁石9を外周方向に均一に付勢する。また、充填付勢部44が永久磁石9と接する面の合計面積が、磁石固定部23の永久磁石9を中心方向に向かって付勢する面積より大きい。
これにより、永久磁石9の寸法がばらついた場合でも、回転子の外周面に対しては永久磁石9が整列することになり、固定子2に対する磁界が安定する。これにより、電動機の効率低下、振動騒音の発生、バリの発生を防ぐことができる。
ここで、充填付勢部44を一つの永久磁石9に対して複数個設けることで、充填付勢部44が永久磁石9と接する面の面積を例えば実施の形態1と同等としながら、ヨーク8の中心方向から永久磁石9の外周側に向かって加えられる圧力を分散できる。このため偏り無く永久磁石9石全体に圧力を加えることができ、より安定して回転子の外径寸法のばらつきを無くすことができる。
本発明に係る電動機は、効率低下、振動騒音の発生、バリの発生を抑制することが可能であり、例えば、換気扇などの駆動用電動機に適用できる。
1・・・電動機
2・・・固定子
3・・・インシュレータ
4・・・巻線
5・・・プリント基板
6・・・モールド固定子
7・・・回転子
8・・・ヨーク
9・・・永久磁石
10・・・樹脂
11・・・シャフト
12a、12b・・・軸受
13・・・ブラケット
15・・・固定子鉄心
16・・・突起部
21・・・中心孔
22、32、42・・・凹部
23・・・磁石固定部
24、34、44・・・充填付勢部
25、67 ・・・略環状部
50・・・中央部
51・・・端部
52・・・貫通孔
54・・・内周面
61・・・中央部
62・・・円柱状突起
63・・・空間
64・・・ゲート
X、Y、Z・・・金型

Claims (9)

  1. 回転子と当該回転子の外周に設けられた固定子とを備えた電動機であって、
    前記回転子は、
    強磁性体で構成された円筒形のヨークと、
    前記ヨークの円筒形における円の中心において天面から底面に貫通するシャフトと、
    前記ヨークの円筒形における外周側面に配置された複数の永久磁石と、
    前記永久磁石を当該永久磁石の外周側から前記ヨークの中心方向に向かって付勢する樹脂性の磁石固定部と、
    前記ヨークの円筒形の外周に前記天面から前記底面にわたり前記中心に向かう窪みとして設けられた凹部と、
    前記凹部内にて前記永久磁石を前記ヨークの中心方向から当該永久磁石の外周方向に付勢する充填付勢部と、
    を備えた電動機。
  2. 前記永久磁石は、
    前記ヨークの回転方向に複数に分割されて配置されており、
    前記凹部は、
    前記複数の分割された永久磁石と同数設けられた請求項1記載の電動機。
  3. 前記充填付勢部が前記永久磁石と接する面の面積は、
    前記磁石固定部における前記永久磁石を前記中心方向に向かって付勢する面積よりも大きい請求項1または2に記載の電動機。
  4. 前記凹部は、一つの前記永久磁石に対して複数個設けられた請求項1から3のいずれかに記載の電動機。
  5. 前記凹部は、
    前記充填付勢部が前記永久磁石と接する面を底面とした断面視にしてアーチ形状である請求項1から4のいずれかに記載の電動機。
  6. 前記凹部は、
    前記充填付勢部が前記永久磁石と接する面を底面とした断面視にして三角形である請求項1から4のいずれかに記載の電動機。
  7. 前記樹脂は、熱可塑性樹脂である請求項1から6のいずれかに記載の電動機。
  8. 前記永久磁石は、フェライト焼結磁石である請求項1から7のいずれかに記載の電動機。
  9. 回転子と当該回転子の外周に設けられた固定子とを備えた電動機における回転子の製造方法であって、
    円筒形の外周に当該円筒形の天面から底面にわたり当該円筒形における円の中心に向かう窪みとして設けられた凹部を備えたヨークを金型に配置する工程と、
    前記ヨークの外周に複数の永久磁石を配置する工程と、
    前記金型における前記永久磁石を当該永久磁石の外周側から前記ヨークの中心方向に向かって付勢するための磁石固定部を形成する金型部位と前記凹部とに熱可塑性樹脂を圧入する工程と、
    を備えた回転子の製造方法。
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