JP2017045852A - 基板搬送用コンベア及び部品実装装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】コンベアによって搬送される基板の位置決め精度をより高度に保つ。【解決手段】基板搬送用のコンベア4は、基板Pの搬送方向Cdに延びるコンベア本体20と、前記搬送方向における互いに異なる位置でそれぞれコンベア本体20に固定され、当該コンベア本体20を基台2上に固定的に支持する第1脚部22A、および前記搬送方向への変位を許容する状態で当該コンベア本体20を基台2上に支持する第2脚部22Bとを備える。【選択図】図2

Description

本発明は、部品実装装置などの部品実装基板を生産するための装置に組み込まれてプリント配線板等の基板を搬送する基板搬送用コンベアおよびこの基板搬送用コンベアを備えた部品実装装置に関する。
ビーム(フレーム)に沿って移動可能な部品搭載用のヘッドにより部品供給部から部品を吸着して取り出し、当該部品をプリント配線板等の基板上に実装(搭載)する部品実装装置が知られている。部品実装装置は、近年、より一層の高速化が求められており、ヘッドは、モータを駆動源とするねじ送り機構などによって上記ビームに沿って高速で駆動される。そのため、上記ビームに熱伸びによる歪みが発生し易くなり、このようなビームの歪みによるヘッドの移動誤差が、部品の実装精度上、無視できない場合が生じている。そこで、この点を改善する部品実装装置として、例えば特許文献1には、ビームの端部をその長手方向に移動自在な状態で支持することによって熱伸びを逃し、これによりビームに歪みが生じることを抑制するようにしたものが開示されている。
特許第4490564号公報
しかし、特許文献1には、ヘッドを支持するビームの歪みによる実装精度の低下を抑制する技術についての開示はあるものの、作動中の発熱に起因する基板の位置決め精度の低下を抑制する技術についての開示は見られない。すなわち、部品実装装置では、外乱(気流等)による実装作業への影響や安全性の観点から実装作業領域がカバーで覆われたものが多く、作動中のカバー内部の温度は、ヘッドの高速移動に伴う発熱等によって停止中よりも高くなる。このようなカバー内部の温度上昇は、基板搬送用のコンベアに熱変形をもたらし、基板の位置決め精度の低下、ひいては実装精度の低下をもたらす要因となるが、このような基板の位置決め精度の低下を抑制する技術については、上記の特許文献1には開示がない。
本発明は、上記のような事情に鑑みてなされたものであり、基板搬送用コンベアにより搬送される基板の位置決め精度をより高度に保つことができる技術を提供することを目的とする。
上記の課題を解決するために、本発明は、基台上に支持されて、基板を搬送する基板搬送用のコンベアであって、基板の搬送方向に延びるコンベア本体と、前記搬送方向における互いに異なる位置でそれぞれ前記コンベア本体に固定され、当該コンベア本体を基台上に固定的に支持する第1脚部、および前記搬送方向への変位を許容する状態で当該コンベア本体を基台上に支持する第2脚部と、を備えるものである。
この基板搬送用コンベアによれば、コンベア本体は、第1脚部を介して基台上に固定的に支持されているものの、第2脚部を介して搬送方向への変位が許容される状態で基台上に支持されているので、雰囲気温度の上昇に伴いコンベア本体が長手方向へ熱伸びすることが許容される。従って、当該熱伸びが両脚部の間で拘束(規制)されることによってコンベア本体に歪みが生じることが効果的に抑制され、これにより、搬送基板の位置決め精度をより高度に保つことが可能となる。
特に、前記コンベア本体により搬送される基板を所定の作業位置で保持する基板保持装置を含むものでは、コンベア本体に歪みが生じると、基板の位置決め精度が著しく低下するため、上記のような構成は、基板保持装置を有する基板搬送用コンベアに有用なものとなる。
上記の基板搬送用コンベアにおいては、前記第1脚部を基準として前記搬送方向における反第2脚部側の位置でコンベア本体に固定され、前記搬送方向への変位を許容する状態で当該コンベア本体を基台上に支持する第3脚部をさらに備えているものであってもよい。
この構成によれば、コンベア本体は、第1脚部の位置を起点として前記搬送方向両側へ熱伸びするため、コンベア本体の一方側の端部のみの変形量(熱伸び量)が増大することが抑制される。
この場合、前記基板保持装置は、コンベア本体に設けられ、前記第1脚部は、基板保持装置により保持される基板の前記搬送方向におけるコンベア本体の略中央で当該コンベア本体に固定されているのが好適である。
この構成によれば、基板保持装置により保持された基板を中心として、コンベア本体をその両側に均等に熱伸びさせることが可能となるため、基板の位置を含むその近傍におけるコンベア本体の変形を効果的に抑制することができる。そのため、作業位置に保持される基板の位置決め精度を保つうえで有利となる。
なお、上記の基板搬送用コンベアにおいて、前記コンベア本体は、基板を搬送する基板搬送部と、この基板搬送部に固定されて当該基板搬送部の下方で前記搬送方向に延びかつ前記基板保持装置が固定されたフレーム部とを含み、前記第1脚部および前記第2脚部は、前記フレーム部に固定されているものであってもよい。
この構成によれば、基板搬送部とフレーム部とを一体的に前記搬送方向に熱伸びさせることが可能となる。そのため、基板搬送部とは別に設けられたフレーム部に基板保持装置を固定しながらも、上述の基板搬送用コンベアと同様に、当該基板保持装置により保持される基板の位置決め精度を高度に保つことが可能となる。
また、上記の基板搬送用コンベアにおいて、前記基板は、基板上の位置基準となる原点を有するものであり、前記第1脚部および第2脚部は、基板保持装置により保持された基板の前記原点の位置と第1脚部の略中央位置とを結んだ前記搬送方向の直線距離が、前記原点の位置と第2脚部の略中央位置とを結んだ前記搬送方向の直線距離より小さくなる位置にそれぞれ設けられているのが好適である。
この構成によれば、作業位置における基板は、その原点が、コンベア本体のうち、第1脚部側、つまり熱伸びの量が比較的小さい側に位置することとなるので、コンベア本体の熱伸びによる原点の位置ずれを可及的に小さく抑えることが可能となる。
上記の基板搬送用コンベアにおいて、前記第2脚部は、コンベア本体に固定される可動部と、基台に固定されて前記可動部を前記搬送方向へ移動可能に支持する固定部とを備えた構成とすることができる。この場合、可動部および固定部は、前記搬送方向へのコンベア本体の変位を許容する滑り案内面を介して互いに当接しているものであってもよい。
これらの構成によれば、第2脚部の構造を複雑化することなく、前記搬送方向へのコンベア本体の変位を許容しつつ当該コンベア本体を基台上に支持することが可能となる。
なお、上記の基板搬送用コンベアにおいて、前記第2脚部は、可動部と固定部との間に、可動部を静圧案内するための所定圧の流体を供給する流体供給機構を備えるものであってもよい。
この構成によれば、可動部と固定部との摩擦を軽減することができ、コンベア本体の熱伸びをよりスムーズ行わせることが可能となる。そのため、当該熱伸びが拘束されることによりコンベア本体に歪みが発生することをより確実に抑制することが可能となる。
一方、本発明の部品実装装置は、上述した何れかの基板搬送用コンベアと、部品を供給する部品供給部と、前記部品供給部から部品を吸着して取り出し、当該部品を前記基板搬送用コンベアが搬送する基板上に実装するヘッドと、を備えているものである。
この構成によれば、上記の通り、基板搬送用コンベアにより搬送される基板の位置決め精度が高度に保たれるので、基板に対する部品の実装精度を向上させる上で有利となる。
以上説明したように、本発明によれば、基板搬送用コンベアにより搬送される基板の位置決め精度をより高度に保つことができる。
本発明の第1実際形態に係る部品実装装置を示す平面図である。 コンベアの概略図であり、(a)は正面図、(b)は左側面図、(c)は右側面図である。 基板のフィデューシャルマークと各脚部との関係を示すコンベアの平面図である。 第2実施形態に係るコンベアの概略図であり、(a)は正面図、(b)は平面図である。 第2実施形態に係るコンベアの概略図であり、(a)は左側面図、(b)は右側面図である。 第3実施形態に係るコンベアの正面図である。 第4実施形態に係るコンベアの概略図であり、(a)は正面図、(b)は左側面図である。 変形例に係る第2脚部の断面図である。 変形例に係る第2脚部の断面図である。
以下、添付図面を参照しながら本発明の好ましい実施の一形態について詳述する。
(第1の実施形態)
図1は、本発明に係る部品実装装置(本発明に係る基板搬送用コンベアが使用された部品実装装置)を概略的に平面図で示している。
部品実装装置1は、基台2と、この基台2上で基板Pを搬送する基板搬送機構3と、ダイシングされたウエハWが配置される部品供給部6と、この部品供給部6から部品(ダイチップ)を吸着して基板P上に実装(搭載)するヘッド5とを備えている。
基板搬送機構3は、基台2上において基板Pを所定の搬送方向Cd、当例ではX方向に搬送する一対のコンベア4を含む。これらコンベア4は、図1の右側(X1方向側)から基板Pを受け入れて所定の作業位置Wp(同図に示す位置)に搬送し、実装作業後は、この基板Pを図1の左側(X2方向側)に搬出する。各コンベア4は、基板Pを保持するクランプ機構18(本発明の基板保持装置の一例)をそれぞれ備えており、実装作業中は、これらクランプ機構18により基板Pを両側(Y方向の両側)からクランプして作業位置Wpに位置決め保持する。
上記部品供給部6にはウエハ供給装置7が設置されている。このウエハ供給装置7は、円盤状のシリコンウエハからなるウエハWが碁盤目状にダイシングされることにより形成された多数のチップ状部品(ダイチップ)の集合体を供給するものである。詳しくは、ウエハ供給装置7は、ダイシングされたウエハW(以下、単にウエハWという)を上下多段に収納するウエハ収納エレベータ10と、基台2上であって当該ウエハ収納エレベータ10の前方側(Y2方向側)に位置するウエハステージ11と、上記ウエハ収納エレベータ10からウエハステージ11上にウエハWを引き出すための出し入れ機構12を備えており、複数の種類のウエハWをウエハステージ11上に入れ替え可能に保持している。
ヘッド5は、X方向およびY方向に移動可能に支持されており、ヘッド駆動機構により、部品供給部6の上記ウエハステージ11上に位置決めされたウエハWの上方と、作業位置Wpに保持された基板Pの上方とにわたって移動し得るように構成されている。具体的には、ヘッド駆動機構は、基台2上に設けられる一対の高架フレームにそれぞれ固定されてY方向に延びる一対の固定レール15と、これら固定レール15に支持されてX方向に延びるヘッド支持部材16と、このヘッド支持部材16に固定されてヘッド5をX方向に移動自在に支持する図外の固定レールと、サーボモータを駆動源として、ヘッド支持部材16をY方向に、ヘッド5をX方向にそれぞれ移動させるねじ送り機構とを含む。つまり、ヘッド支持部材16がY方向に、ヘッド5がX方向にそれぞれ移動することで、ウエハステージ11および上記作業位置Wpを含む一定領域内で、ヘッド5がX方向およびY方向に移動可能となっている。
図示を省略するが、ヘッド5は、部品(ダイチップ)を吸着可能な複数のノズルを備えており、これらノズルにより部品供給部6から部品を吸着して取り出し、当該部品を作業位置Wpの基板P上に搬送して実装(搭載)する。
ヘッド5は、基板Pの上面に付されたフィデューシャルマークPa、Pb(以下、マークPa、Pbと略す)を認識するための基板認識カメラ5a(以下、カメラ5aと略す)を備えている。つまり、基板Pがクランプ機構18により作業位置Wpに保持されると、ヘッド5と共にカメラ5aがマークPa、Pbの上方まで移動してこれらを撮像し、その画像の位置に基づき基板Pの位置や姿勢(水平面内での傾き)が認識される。
当例では、基板Pは一般的な矩形(長方形又は正方形)の基板であり、マークPa、Pbは基板Pの上面であってかつ当該基板Pの対角線上の互いに対向する一対の角部にそれぞれ付されている。2つのマークPa、Pbのうち、搬送方向上流側(X1方向側)に位置するマークPaは基板原点であり、当該基板Pは、このマークPaを基準として定められた基板上の実装ポイント上に部品が実装される。つまり、上記カメラ5aにより撮像された画像から認識されるマークPaの位置および基板Pの姿勢に基づき、基板上の実装ポイント上に部品が実装されるようにヘッド5が制御される。
なお、図示を省略しているが、部品実装装置1は、外乱(気流等)による実装作業への影響や安全性の観点から基台2上がカバーで覆われている。このような構成では、作動中のカバー内部の雰囲気温度が、ヘッドの高速移動に伴う発熱等によって停止中よりも上昇し、この温度上昇によってコンベア4に歪みが生じて、作業位置Wpにおける基板Pの位置決め精度が損なわれる虞がある。そこで、この部品実装装置1では、基板搬送機構3(コンベア4)について次のような構成が採用されている。
図2は、コンベア4を概略図に示しており、(a)は正面図、(b)は左側面図、(c)は右側面図でそれぞれコンベア4を示している。これらの図に示すように、コンベア4は、基板Pの搬送方向Cd、すなわちX方向に延びるコンベア本体20と、X方向における互いに異なる位置でコンベア本体20に固定されて当該コンベア4を支持する第1、第2の脚部22A、22Bとを備えている。
コンベア本体20は、X方向に延びるアルミ合金等の金属製のガイドフレーム21と、このガイドフレーム21に支持される複数のプーリと、これらプーリに掛け渡される無端状の搬送ベルトとを備え、モータにより上記プーリを介して搬送ベルトを駆動することで基板Pを搬送するいわゆるベルトコンベアである。
第1、第2の脚部22A、22Bは、上記作業位置Wpを中心としてX方向の互いに反対側に位置している。基板Pの搬送方向Cdにおいて作業位置Wpより上流側(X1方向側)に位置する第1脚部22Aは、コンベア本体20を基台2上に固定的に支持する。一方、下流側に位置する第2脚部22Bは、X方向への変位を許容する状態でコンベア本体20を基台2上に支持する。詳しく説明すると、第1脚部22Aは、基台2に固定されてX方向に延びるレール部24(本発明の固定部の一例)と、コンベア本体20の上記ガイドフレーム21に固定されてレール部24に移動可能に支持される可動部23とを備えている。可動部23は、その下面に、レール部24に沿って転がり案内されるスライダ23aを有しており、これによりレール部24に移動自在に支持されている。なお、スライダ23aおよびレール部24は、転がり案内装置として周知のいわゆるリニアガイド装置により構成されている。
このようなコンベア4の構成によると、コンベア本体20は、第1脚部22Aを介して基台2上に固定的に支持されているものの、第2脚部22Bを介してX方向への変位が許容される状態で基台2上に支持されているので、カバー内の雰囲気温度の上昇に伴いコンベア本体20が長手方向(X方向)へ熱伸びすることが許容される。よって、コンベア本体20の熱伸びに起因するコンベア本体20の歪みの発生が効果的に抑制される。つまり、仮に第1、第2の脚部22A、22Bが何れもコンベア本体20を固定的に基台2上に支持するものであると、上記のようなコンベア本体20の熱伸びが両脚部22A、22Bによって拘束(規制)される結果、両脚部22A、22Bの間でコンベア本体20が上下方向或いは左右方向(Y方向)に歪む、具体的には湾曲状に変形することが考えられるが、この実施形態のコンベア4によれば、コンベア本体20の長手方向(X方向)への熱伸びが第2脚部22Bによって許容されるため、当該熱伸びによるコンベア本体20の歪みの発生が効果的に抑制される。従って、この部品実装装置1によれば、基板Pの生産が長期的に継続されるような場合でも、作業位置Wpにおける基板Pの位置決め精度を高度に保つことができ、その結果、基板Pに対する部品の実装精度を良好に維持することができる。
特に、上記コンベア4は、作業位置Wpを中心としてX方向の互いに反対側の位置に第1、第2の脚部22A、22Bを備え、かつ作業位置Wpよりも上流側(X1方向側)に第1脚部22Aが設けられている。換言すれば、第1脚部22Aおよび第2脚部22Bは、図3に示すように、クランプ機構18により保持された基板Pの原点であるマークPaの位置と第1脚部22Aの位置、当例では第1脚部22Aの略中央位置Caとを結んだX方向の直線距離D1が、マークPaの位置と第2脚部22Bの位置、当例では第2脚部22Bの略中央位置Cbとを結んだX方向の直線距離D2より小さくなる位置にそれぞれ設けられている。つまり、コンベア本体20に生じる熱伸び量は第1脚部22Aから離れる(X2方向側)ほど大きくなるが、上記構成によれば、作業位置Wpの基板Pは、その原点であるマークPaが、コンベア本体20のうち、第1脚部22A側、すなわち熱伸び量が比較的小さい側に位置するため、コンベア本体20の熱伸びによるマークPaの位置ずれが可及的に小さく抑えられることとなる。そのため、作業位置Wpにおける基板Pの位置決め精度をより高度に保つことが可能になるという利点がある。
(第2の実施形態)
図4および図5は、第2実施形態に係るコンベア4(基板搬送機構3)を概略的に示しており、図4(a)は正面図、図4(b)は平面図、図5(a)は左側面図、図5(b)は右側面図でそれぞれコンベア4を示している。なお、以下の説明では、第1実施形態と同一の構成要素については同一符号を付して説明を省略又は簡略化し、第1実施形態との相違点について詳述する。後述する第3、第4の実施形態の説明についても同様である。
第2実施形態に係る基板搬送機構3は、基板Pのサイズに応じてコンベア4の間隔を変更可能に構成されている。具体的には、部品実装装置1の前側(Y1方向側)に位置するコンベア4(便宜上、第1コンベア4Aと称す)に対して、後側(Y2方向側)に位置するコンベア4(便宜上、第2コンベア4Bと称す)を前後方向(Y方向)に移動させることで、コンベア4A、4Aの間隔が変更可能となっている。詳細には以下の通りである。
図4及び図5に示すように、第1コンベア4Aは、第1実施形態のコンベア4と同一の構成を有している。一方、第2コンベア4Bは、第1、第2の脚部22A、22Bを有する点で第1実施形態のコンベア4と共通するが、これら第1、第2の脚部22A、22Bの構成が以下の通り、第1実施形態のコンベア4と相違している。
第2コンベア4Bの第2脚部22Bは、図4(b)及び図5(a)に示すように、基台2に固定されてY方向に延びるレール部26と、このレール部26に移動可能に支持されるテーブル25とを備えている。そして、テーブル25上に、X方向に延びる前記レール部24が固定され、コンベア本体20(ガイドフレーム21)に固定された可動部23(スライダ23a)がレール部24によって支持されている。テーブル25は、その下端部に、レール部26に沿って転がり案内されるスライダ25aを有しており、これによりレール部26に移動自在に支持されている。
一方、第1脚部22Aは、図4(b)及び図5(b)に示すように、基台2に固定されてY方向に延びるレール部28と、コンベア本体20のガイドフレーム21に固定されてレール部28に移動可能に支持される可動部27とを備えている。可動部27は、その下端部に、レール部28に沿って転がり案内されるスライダ27aを有しており、これによりレール部24に移動自在に支持されている。なお、スライダ27aおよびレール部28、上記第2脚部22Bのスライダ25aおよびレール部26は、それぞれ、転がり案内装置として周知のいわゆるリニアガイド装置により構成されている。
このような、第2実施形態の構成によれば、第1脚部22Aのうちレール部28以外の部分がY方向に移動するとともに、第2脚部22Bのうちレール部26以外の部分がY方向に移動するように第2コンベア4Bが構成されているので、第1コンベア4Aと第2コンベア4Bとの間隔を容易に変更することができる。従って、この基板搬送機構3(コンベア4A、4B)によれば、コンベア本体20の長手方向(X方向)への熱伸びに起因するコンベア本体20の歪みの発生を抑制するという第1実施形態の作用効果を享受しつつ、基板Pのサイズに応じてコンベア4A、4Bの間隔を変更することが可能となる。
なお、第2コンベア4BのY方向の移動は、手動であってもよいし、例えばモータを駆動源とするねじ送り機構等によって移動させるようにしてもよい。また、第2コンベア4BのY方向の位置決めは、Y方向の移動を任意の位置で規制するロック装置を各脚部22A、22Bに設けて行うようにすればよい。
(第3の実施形態)
図6は、第3の実施形態にかかるコンベア4(基板搬送機構3)の概略的な正面図である。第3実施形態のコンベア4は、以下の点で第1実施形態のコンベア4と構成が相違している。すなわち、第3実施形態のコンベア4は、X方向におけるコンベア本体20の略中央にクランプ機構18が設けられるとともに第1脚部22Aが設けられており、この第1脚部22Aを基準として、X方向における上記作業位置Wpの両外側の位置に第2、第3脚部22B、22Cが設けられている。なお、第3脚部22Cの構成は、第2脚部22Bの構成と同一である。
このような第3実施形態の構成によれば、クランプ機構18により保持された基板Pを中心として、コンベア本体20をその両側(X方向両側)に均等に熱伸びさせることが可能となるため、基板Pの位置を含むその近傍におけるコンベア本体20の歪みを効果的に抑制することができる。そのため、作業位置Wpに保持された基板Pの位置決め精度を保つうえでより有効となる。
(第4の実施形態)
図7は、第4実施形態のコンベア4(基板搬送機構3)を概略的に示しており、(a)は正面図で、(b)は左側面図でそれぞれコンベア4を示している。
第4実施形態のコンベア4は、以下の点で第1実施形態のコンベア4と構成が相違している。すなわち、第4実施形態のコンベア4では、コンベア本体20が、基板Pを搬送する基板搬送部30と、その下方に配置されてX方向に延びる支持フレーム32(本発明のフレーム部に相当する)と、この支持フレーム32に固定されて、基板搬送部30により搬送される基板Pを作業位置Wpで保持する吸着装置34(本発明に係る基板保持装置の一例)とを備えており、第1、第2の脚部22A、22Bがそれぞれ支持フレーム部32に固定されている。
基板搬送部30は、第1実施形態のコンベア本体20とほぼ同等の構成であり、ガイドフレーム21、複数のプーリ、およびこれらプーリに掛け渡される無端状の搬送ベルトを備えており、搬送ベルトの駆動によって基板Pを搬送する。但し、基板搬送部30にはクランプ機構18は備えられておらず、代わりに、上記吸着装置34が当該基板搬送部30とは別に設けられている。
吸着装置34は、上記の通り、基板Pを作業位置Wpで保持するものである。具体的には、吸着装置34は、作業位置Wpに搬入された基板Pをその下側から吸引することで、当該基板Pを作業位置Wpに保持する。
支持フレーム32は、吸着装置34を支持するものである。当例では、図7(b)に示すように、各コンベア4に共通する単一の支持フレーム32が設けられている。この支持フレーム32は、基板搬送部30のガイドフレーム21と同一材料、つまりアルミ合金等の金属材料で構成されており、X方向における吸着装置34の両側の位置でそれぞれ連結部32aを介して基板搬送部30、具体的にはガイドフレーム21に固定されている。
そして、X方向における吸着装置34の両側の位置で、各コンベア4の第1、第2の脚部22A、22Bが支持フレーム32に固定されている。
このような、第4実施形態の構成によれば、作業位置Wpにおいて基板Pをその下方から負圧吸着(吸引)した状態で保持することができるので、例えば比較的撓み易いフレキシブル基板等の基板Pについても、作業位置Wpに安定的に保持することが可能となる。しかも、第4実施形態の構成によれば、カバー内の雰囲気温度の変化に伴い基板搬送部30(ガイドフレーム21)と支持フレーム32とがX方向に熱伸びした場合でも、これらは同一材料で形成されていて熱伸びの量がほぼ同等であり、また支持フレーム32の熱伸びは第2脚部22Bによって許容される。そのため、基板Pを搬送するための基板搬送部30とは別に支持フレーム32を設け、この支持フレーム32によって吸着装置34を支持するように構成しながらも、上記熱伸びによるコンベア本体20の歪みの発生を効果的に抑制することができる。
従って、第4実施形態の構成によれば、コンベア本体20のX方向への熱伸びに起因するコンベア本体20の歪みの発生を抑制するという第1実施形態の作用効果を享受しつつ、フレキシブル基板等の比較的撓み易い基板Pを作業位置Wpに安定的に保持できるという利点がある。
(変形例)
なお、上述した第1〜第4実施形態の部品実装装置1は、本発明に係る部品実装装置(本発明に係る基板搬送用コンベアが適用された部品実装装置)の好ましい実施形態の例示であって、部品実装装置1の具体的な構成や、コンベア4(基板搬送機構3)の具体的な構成は、本発明の要旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
例えば、上記第1〜第4の実施形態では、第2脚部22B(第3脚部22C)のスライダ23aおよびレール部24としてリニアガイド装置が適用されており、これにより可動部23がレール部24に沿って転がり案内される構成であるが、第2脚部22Bは、熱伸びに伴うX方向への変位を許容する状態でコンベア本体20を基台2上に支持できれば上記実施形態以外の構成であってもよい。具体的には、第2脚部22Bは、図8に示すように、断面V溝型の滑り案内面41を有するレール部24と、前記滑り案内面41に対応する断面山型の滑り案内面42を有する可動部23とを備えるものであってもよい。つまり、可動部23がレール部24に沿って滑り案内されるものであってもよい。このような構成によれば、リニアガイド装置を用いる上記実施形態の構成に比して、第2脚部22Bの構成を簡素化および低廉化することが可能となる。
また、第2脚部22Bは、図9に示すように、可動部23がレール部24に沿って静圧案内される構成であってもよい。すなわち、同図に示す第2脚部22Bは、可動部23の内部通路44と、この内部通路44とエア供給源45とを繋ぐ配管46と、この配管46の途中に介設された開閉バルブ48とを備えたエア供給機構43(本発明の流体供給機構の一例)を備えており、開閉バルブ48の制御に基づき、可動部23とレール部24との間に所定圧のエアを供給することで、可動部23をレール部24に沿って静圧案内するように構成されている。このような構成によれば、可動部23とレール部24との摩擦抵抗が軽減されるため、よりスムーズにコンベア本体20を熱伸びさせることが可能となる。そのため、当該熱伸びが拘束(規制)されることによるコンベア本体20の歪みの発生をより確実に抑制することが可能となる。
なお、上記第1〜第4実施形態では、ウエハWから部品(ダイチップ)を吸着して基板P上に実装(搭載)するタイプの部品実装装置1に本発明を適用しているが、本発明は、いわゆるテープフィーダやトレイフィーダといった部品供給装置によって供給される部品を基板P上に実装するタイプの部品実装装置についても適用可能である。
また、上記第1〜第4実施形態では、本発明に係る基板搬送用コンベア(コンベア4)が部品実装装置1に適用された例について説明したが、本発明に係る基板搬送用コンベアは部品実装装置1に限らず、部品実装基板を生産するための他の装置、例えば印刷装置や基板検査装置にも適用可能である。
1 部品実装装置
2 基台
3 基板搬送機構
4 コンベア(基板搬送用コンベア)
5 ヘッド
6 部品供給部
18 クランプ機構(基板保持装置)
20 コンベア本体
22A 第1脚部
22B 第2脚部
22C 第3脚部
23 可動部
24 レール部(固定部)
30 基板搬送部
32 支持フレーム(フレーム部)
34 吸着装置(基板保持装置)
41、42 滑り案内面
43 エア供給機構(流体供給機構)
Ca 第1脚部の略中央位置
Cb 第2脚部の略中央位置
Cd 搬送方向
D1、D2 直線距離
P 基板
Pa フィデューシャルマーク(原点)
Wp 作業位置

Claims (10)

  1. 基台上に支持されて、基板を搬送する基板搬送用のコンベアであって、
    基板の搬送方向に延びるコンベア本体と、
    前記搬送方向における互いに異なる位置でそれぞれ前記コンベア本体に固定され、当該コンベア本体を基台上に固定的に支持する第1脚部、および前記搬送方向への変位を許容する状態で当該コンベア本体を基台上に支持する第2脚部と、を備えることを特徴とする基板搬送用コンベア。
  2. 請求項1に記載の基板搬送用コンベアにおいて、
    前記コンベア本体により搬送される基板を所定の作業位置で保持する基板保持装置を含む、ことを特徴とする基板搬送用コンベア。
  3. 請求項2に記載の基板搬送用コンベアにおいて、
    前記第1脚部を基準として前記搬送方向における反第2脚部側の位置でコンベア本体に固定され、前記搬送方向への変位を許容する状態で当該コンベア本体を基台上に支持する第3脚部をさらに備えている、ことを特徴とする基板搬送用コンベア。
  4. 請求項3に記載の基板搬送用コンベアにおいて、
    前記基板保持装置は、コンベア本体に設けられ、
    前記第1脚部は、基板保持装置により保持される基板の前記搬送方向におけるコンベア本体の略中央で当該コンベア本体に固定されている、ことを特徴とする基板搬送用コンベア。
  5. 請求項2乃至4の何れか一項に記載の基板搬送用コンベアにおいて、
    前記コンベア本体は、基板を搬送する基板搬送部と、この基板搬送部に固定されて当該基板搬送部の下方で前記搬送方向に延びかつ前記基板保持装置が固定されたフレーム部とを含み、
    前記第1脚部および前記第2脚部は、前記フレーム部に固定されている、ことを特徴とする基板搬送用コンベア。
  6. 請求項2乃至5の何れか一項に記載の基板搬送用コンベアにおいて、
    前記基板は、基板上の位置基準となる原点を有するものであり、
    前記第1脚部および第2脚部は、基板保持装置により保持された基板の前記原点の位置と第1脚部の略中央位置とを結んだ前記搬送方向の直線距離が、前記原点の位置と第2脚部の略中央位置とを結んだ前記搬送方向の直線距離より小さくなる位置にそれぞれ設けられている、ことを特徴とする基板搬送用コンベア。
  7. 請求項1乃至6の何れか一項に記載の基板搬送用コンベアにおいて、
    前記第2脚部は、コンベア本体に固定される可動部と、基台に固定されて前記可動部を前記搬送方向へ移動可能に支持する固定部とを備えている、ことを特徴とする基板搬送用コンベア。
  8. 請求項7に記載の基板搬送用コンベアにおいて、
    可動部および固定部は、前記搬送方向へのコンベア本体の変位を許容する滑り案内面を介して互いに当接していることを特徴とする基板搬送用コンベア。
  9. 請求項7に記載の基板搬送用コンベアにおいて、
    前記第2脚部は、可動部と固定部との間に、可動部を静圧案内するための所定圧の流体を供給する流体供給機構を備える、ことを特徴とする基板搬送用コンベア。
  10. 請求項1乃至9の何れか一項に記載の基板搬送用コンベアと、
    部品を供給する部品供給部と、
    前記部品供給部から部品を吸着して取り出し、当該部品を前記基板搬送用コンベアが搬送する基板上に実装するヘッドと、を備えていることを特徴とする部品実装装置。
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