JP2017044862A - 画像形成ユニット、画像形成装置及び清掃装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】感光体31は、軸を中心に回転可能に構成され、トナーを用いて表面に形成された像をトナー像として保持する。清掃装置36の清掃部材362は、板状に形成され、感光体31の表面に先端部Tが押し付けられた状態で、支持部材361により支持される。清掃部材362は、感光体31の回転に伴い、感光体31表面の付着物を掻き落とす。粉体の脂肪酸金属塩363は、感光体31が回転したときに清掃部材362と感光体31の表面との間に介在するように、先端部T又は感光体31の表面に塗布されている。
【選択図】図2
Description
そこで、本発明の目的は、板状の清掃部材が初期の状態のときの清掃性能を改善させ、更に経時の清掃性能を安定させることである。
請求項2に係る発明によれば、清掃部材の先端部に脂肪酸金属塩が塗布されない場合に比べて、清掃部材が初期の状態のときの清掃性能を改善させ、更に経時の清掃性能を安定させることができる。
請求項3に係る発明によれば、像保持体の表面に脂肪酸金属塩が塗布されない場合に比べて、清掃部材が初期の状態のときの清掃性能を改善させ、更に経時の清掃性能を安定させることができる。
請求項4に係る発明によれば、清掃部材の清掃性能を改善させるために脂肪酸金属塩を現像剤に含ませなくてよい。
請求項6に係る発明によれば、清掃部材の清掃性能を改善させるための潤滑剤供給手段が用いられなくてもよい。
なお、トナー像形成部13は、本発明の画像形成ユニットの一例で、画像形成装置1に着脱可能に構成されたユニット型の装置(プロセスカートリッジともいう。)である。ただし、トナー像形成部13は、画像形成装置1に内蔵された装置であってもよい。
感光体31は、本発明の像保持体の一例で、円筒形に形成された感光体ドラムである。感光体31は、表面に形成されたトナー像を保持する。感光体31は、中心軸を回転軸として、回転可能に構成されている。具体的には、感光体31は、回転軸が図示せぬ駆動部と接続され、図中の矢印D1の方向(ここでは反時計回り)に回転させられる。
なお、本実施形態では、特に断りのない限り、現像装置34に収容される現像剤に、感光体31の表面を保護するため潤滑剤(例えば、脂肪酸金属塩を含む潤滑剤)が含まれていないものとする。
なお、用紙Pは、紙以外の素材で形成されたシート状の媒体、例えば樹脂製のシートに置き換えられてもよい。
図2は、構成例1の清掃装置36及び感光体31の構成を示す図である。図2には、清掃装置36を感光体31の回転軸の軸方向に平面視した図が示されている。
清掃装置36は、支持部材361と、清掃部材362と、粉体の脂肪酸金属塩363とを備える。支持部材361は、清掃部材362を支持する部材である。支持部材361は、画像形成装置1の筐体(図示略)に固定されている。清掃部材362は、いわゆるクリーニングブレードで、ゴム等の変形可能な素材で板状に形成された部材である。清掃部材362は、その長手方向における一端側が支持部材361により支持されている。清掃部材362は、その長手方向における他端側の端面362Aの一部、より具体的には角部を含む領域が、感光体31の表面に押し付けられる。清掃部材362は、感光体31の回転に伴い、感光体31の表面の付着物を掻き落とす。
なお、脂肪酸金属塩363は、清掃部材362のうち端面362Aを除く面(例えば、清掃部材362の全体)にも塗布されていてもよい。
以上の理由から、清掃部材の初期の清掃性能が低下することがあった。清掃部材と感光体との摩擦抵抗が大きくなり過ぎた場合も、清掃部材がめくれる等の理由で、清掃性能が低下してしまうことがあった。
なお、図3で説明した空間WSが形成された後、清掃部材362は図3で示す形状に維持される。よって、清掃部材362が変形した後は、端面362Aから脂肪酸金属塩363の一部又は全てが離脱しても構わない。また、脂肪酸金属塩363は、必ずしも端面362Aの全体に塗布されなくてもよく、少なくとも先端部Tに塗布されていればよい。
(構成例1)で説明した作用によると、先端部Tと感光体31の表面との間に粉体の脂肪酸金属塩が介在すれば、清掃部材362の初期の清掃性能が改善する。よって、粉体の脂肪酸金属塩は、清掃部材362ではなく、感光体31の表面に塗布されていてもよい。
清掃装置36は、支持部材361と、清掃部材362とを備える。構成例2の清掃装置36は、脂肪酸金属塩363を備えておらず、清掃部材362が感光体31の表面に接触する点で、構成例1と相違するが、その余の点は構成例1と同じである。
なお、脂肪酸金属塩311は、感光体31の回転方向における全体に塗布されていてもよい。
本願の発明者は、構成例1及び構成例2で説明したように脂肪酸金属塩が塗布されることにより、清掃部材362の清掃性能が改善し、更に経時の清掃性能が安定することを、確認した。この確認のために、発明者は、以下の方法で清掃部材362の清掃性能を評価した。
発明者は、清掃部材362を感光体31に押し付けた状態で、画像形成装置1を高温高湿の環境下(摂氏45度、湿度95%)で72時間保管し、その後、低温低湿の環境下(摂氏10度、湿度15%)に画像形成装置1を移動させた。そして、発明者は、一次転写ロール35の転写電位をオフ(即ち電位差をゼロ)とし、画像密度100%(つまりベタ)の単色のトナー像を、A3サイズの用紙設定にして1枚、感光体31に形成させた。この場合、感光体31から中間転写体41へのトナー像の転写が行われないので、トナー像が感光体31にほぼそのまま残った状態で、清掃装置36による清掃が行われる。例えば、画像形成装置1でのプリント中に紙詰まりが発生した場合に、トナー像が感光体31にほぼそのまま残った状態になることがあるから、発明者は、感光体31へのトナーの付着量が多い場合を想定して、清掃性能を評価した。更に、発明者は、A4サイズの用紙設定とし、一次転写ロール35の転写電位を通常のプリント時の設定として、画像密度5%の単色のトナー像を10万枚プリントした後の清掃性能を、清掃部材362の経時の清掃性能として評価した。
また、現像装置34に収容される現像剤のZnStの含有率を、0質量%(つまり、現像剤にZnStを含ませない。)、0.05質量%、0.20質量%として、それぞれ評価を行った。ZnStの含有率は、トナーの質量に占める、ZnStの質量の割合を示す。また、発明者は、清掃部材362の清掃性能に加え、10万枚プリント後の帯電装置32の帯電ロールの汚染(以下「BCR汚染」という。)の状況と、10万枚プリント後に清掃した後の、感光体31における画像スジの発生度合いを評価した。これらの評価結果を図6に示す。
上述した実施形態では、清掃部材362の先端部Tと感光体31との間に、脂肪酸金属塩が介在することで、清掃部材362の清掃性能を改善させていた。同じ作用により、感光体以外の像保持体を清掃する清掃部材の先端部と、当該像保持体との間に、脂肪酸金属塩が介在することによっても、当該清掃部材の清掃性能が改善すると考えられる。例えば、板状の清掃部材であるベルトクリーナ49の先端部と、中間転写体41との間に、脂肪酸金属塩が介在するように、これらの一方に脂肪酸金属塩が塗布されてもよい。この場合、脂肪酸金属塩は、中間転写体41を周回させる回転軸(ベルト搬送ロール43、又はバックアップロール44)の軸方向において、ベルトクリーナ49の先端部又は中間転写体41の一端から他端にわたって塗布される。
本発明の画像形成装置は、4色の画像を形成する装置でなくてもよく、3色以下又は5色以上の画像を形成する装置であってもよい。また、本発明の画像形成装置は、ロータリ型等の、タンデム以外の画像形成装置であってもよい。また、本発明の画像形成装置は、直接転写により感光体から用紙等の媒体にトナー像を転写してもよい。
Claims (7)
- 回転可能に構成され、トナーを用いて表面に形成された像を保持する像保持体と、
前記表面に先端部が押し付けられ、前記像保持体の回転に伴い前記表面の付着物を掻き落とす板状の清掃部材と、
前記先端部又は前記表面に塗布された粉体の脂肪酸金属塩と
を備える画像形成ユニット。 - 前記脂肪酸金属塩が、前記像保持体の回転軸の軸方向において、前記先端部の一端から他端にわたって塗布されている
ことを特徴とする請求項1に記載の画像形成ユニット。 - 前記脂肪酸金属塩が、前記像保持体の回転軸の軸方向において、前記表面の一端から他端にわたって塗布されている
ことを特徴とする請求項1に記載の画像形成ユニット。 - トナーを含み脂肪酸金属塩を含まない現像剤を用いて、前記表面に形成された潜像を現像する現像手段
を備えることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の画像形成ユニット。 - 回転可能に構成され、トナーを用いて表面に形成された像を保持する像保持体と、
前記表面を帯電させる帯電手段と、
帯電した前記表面に潜像を形成する潜像形成手段と、
前記表面に形成された潜像を、トナーを含む現像剤を用いてトナー像として現像する現像手段と、
前記表面に形成された前記トナー像を媒体に転写する転写手段と、
前記表面に先端部が押し付けられ、前記像保持体の回転に伴い前記表面の付着物を掻き落とす板状の清掃部材と、
前記先端部又は前記表面に塗布された粉体の脂肪酸金属塩と
を備える画像形成装置。 - 脂肪酸金属塩を含む潤滑剤を前記表面に供給する潤滑剤供給手段を用いない
ことを特徴とする請求項5に記載の画像形成装置。 - トナーを用いて表面に形成された像を保持する像保持体の前記表面に先端部が押し付けられ、前記像保持体の回転に伴い前記表面の付着物を掻き落とす板状の清掃部材と、
前記先端部に塗布された粉体の脂肪酸金属塩と
を備える清掃装置。
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