JP2017044658A - 位置・姿勢測定装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】1つの2次元レーザ変位計を用いて、移動体の3軸並進量および2軸回転量を測定することができる位置・姿勢測定装置を提供する。
【解決手段】位置・姿勢測定装置は、固定ベース11および可動ベース12のうちのいずれか一方に他方に対向して設けられ、基準面と、基準面に対して傾斜しかつ勾配が互いに異なる4種類の傾斜面とを表面に有する反射板60と、固定ベース11および可動ベース12のうちの他方に反射板60に対向して設けられ、反射板60に対して2次元レーザ光Lを照射し、反射板表面における2次元レーザ光Lの照射位置に沿った厚さ方向変位量を測定する2次元レーザ変位計53と、2次元レーザ変位計53によって測定される変位量に基づいて、可動ベース12の3軸並進量および2軸回転量を演算する演算手段とを含む。
【選択図】図6

Description

この発明は、位置・姿勢測定装置に関し、特に、ベースに対して、少なくとも、並進3自由度および回転2自由度の計5自由度の運動が可能な移動体の位置・姿勢を測定するための位置・姿勢測定装置に関する。
本出願人は、左前輪、右前輪、左後輪および右後輪の4つの車輪に対応する4つの車軸が取り付けられた車体と、車体を支持しかつ車体に6自由度の運動をさせるための第1モーションベースと、各車軸を支持し、各車軸に6自由度の運動をさせるための4つの第2モーションベースとを含む車両挙動再現装置を開発している(下記特許文献1参照)。
特開2014−215223号公報
特許文献1記載の車両挙動再現装置においては、各モーションベースは、固定ベースと、固定ベースの上方に配置された可動ベースと、固定ベースと可動ベースとの間に連結され、可動ベースに並進3自由度および回転3自由度の計6自由度の運動をさせるためのアクチュエータと、アクチュエータを制御するためのモーションコントローラとを含む。アクチュエータは、例えば、6個の電動シリンダおよびそれを駆動するためのサーボアンプを含む。
車体にピッチ運動を除く5自由度の運動をさせて車両挙動を再現する場合には、各モーションコントローラに並進3自由度および回転2自由度の計5自由度の運動をさせればよい。このような場合に、各モーションコントローラの位置・姿勢(3軸並進量および2軸回転量)を測定することができれば、測定された位置・姿勢をフィードバックすることにより、各モーションコントローラの位置・姿勢を高精度に制御することが可能となる。
この発明の目的は、1つの2次元レーザ変位計を用いて、移動体の3軸並進量および2軸回転量を測定することができる位置・姿勢測定装置を提供することである。
上記の目的を達成するための請求項1記載の発明は、ベース(11)に対して、少なくとも、並進3自由度および回転2自由度の計5自由度の運動が可能な移動体(12)の位置・姿勢を測定するための位置・姿勢測定装置(53〜57,60,42)であって、前記ベースおよび前記移動体のうちのいずれか一方に他方に対向して設けられ、基準面(S0)と、前記基準面に対して傾斜しかつ勾配が互いに異なる4種類の傾斜面(S1〜S4)とを表面に有する反射板(60)と、前記ベースおよび前記移動体のうちの他方に前記反射板に対向して設けられ、前記反射板に対して2次元レーザ光を照射し、前記反射板表面における2次元レーザ光の照射位置に沿った厚さ方向変位量を測定する2次元レーザ変位計(53)と、前記2次元レーザ変位計によって測定される変位量に基づいて、前記移動体の3軸並進量および2軸回転量を演算する演算手段(42)とを含む、位置・姿勢測定装置である。なお、括弧内の英数字は、後述の実施形態における対応構成要素等を表すが、むろん、この発明の範囲は当該実施形態に限定されない。以下、この項において同じ。
この構成では、1つの2次元レーザ変位計を用いて、移動体の3軸並進量および2軸回転量を測定することができるようになる。
請求項2記載の発明は、前記反射板は、前記2次元レーザ変位計側から見た平面視において、中央部の平面視矩形状の傾斜面形成領域(61)と、傾斜面形成領域の周囲の基準面形成領域(62)とを含み、前記基準面形成領域の表面は基準面(S0)に形成されており、前記傾斜面形成領域は、平面視において、前記傾斜面形成領域の各一辺をそれぞれ底辺としかつ共通の頂点を有する4つの三角形領域(71〜74)に分割されており、これらの4つの三角形領域の表面が、互いに勾配が異なる傾斜面(S1〜S4)に形成されている、請求項1に記載の位置・姿勢測定装置。
請求項3記載の発明は、前記反射板は、前記2次元レーザ変位計側から見た平面視において、中央部の平面視矩形状の傾斜面形成領域(61)と、傾斜面形成領域の周囲の基準面形成領域(62)とを含み、前記基準面形成領域の表面は基準面(S0)に形成されており、前記傾斜面形成領域は、平面視において、2つの対角線によって4つの三角形領域(71〜74)に分割されており、これらの4つの三角形領域の表面が、互いに勾配が異なる傾斜面(S1〜S4)に形成されている、請求項1に記載の位置・姿勢測定装置である。
請求項4に記載の発明は、固定ベース(11)と、固定ベースの上方に配置された可動ベース(12)と、固定ベースと可動ベースとの間に連結され、可動ベースに並進3自由度および回転3自由度の計6自由度の運動をさせるためのアクチュエータ(13)とを含むモーションベース(3〜7)の位置・姿勢測定装置であって、前記ベースが前記固定ベースであり、前記移動体が前記可動ベースである、請求項1〜3のいずれか一項に記載の位置・姿勢測定装置である。
図1は、この発明の一実施形態に係る位置・姿勢測定装置が適用された車両挙動再現装置の外観を図解的に示す概略斜視図である。 図2は、図1の車両挙動再現装置を図解的に示す正面図である。 図3は、図1の車両挙動再現装置を図解的に示す側面図である。 図4は、図1の車両挙動再現装置を図解的に示す平面図である。 図5は、車両挙動再現システムの全体的な電気的構成を示すブロック図である。 図6は、モーションベースに取り付けられた反射板および2次元レーザ変位計を示す背面図である。 図7は、反射板の構成を示す平面図である。 図8は、図7のVIII−VIII線に沿う断面図である。 図9は、図7のIX−IX線に沿う断面図である。 図10Aは、可動ベースが初期位置にある場合に、2次元レーザ変位計から投射されたレーザ光によって反射板上に形成される輝線を示す模式図である。 図10Bは、可動ベースが初期位置にある場合に、2次元レーザ変位計によって生成される2次元プロファイルを示す模式図である。 図11は、位置・姿勢値演算部によるモーションベースの位置・姿勢値の演算方法を説明するためのフローチャートである。 図12Aは、可動ベースが初期位置からXm軸周りに回転量ψだけ回転している場合に、2次元レーザ変位計から投射されたレーザ光によって反射板上に形成される輝線を示す平面図である。 図12Bは、可動ベースが初期位置からXm軸周りに回転量ψだけ回転している場合に、2次元レーザ変位計によって生成される2次元プロファイルを示す模式図である。 図12Cは、図12Bに示される二次元プロファイルを点P回りに回転量ψだけ逆回転させることにより得られる二次元プロファイルを示す模式図である。 図13Aは、可動ベースが初期位置からZm軸周りに回転量θだけ回転している場合に、2次元レーザ変位計から投射されたレーザ光によって反射板上に形成される輝線を示す平面図である。 図13Bは、可動ベースが初期位置からZm軸周りに回転量θだけ回転している場合に、2次元レーザ変位計によって生成される2次元プロファイルを示す模式図である。 図14Aは、Zm軸周りの回転量θおよびXm軸周りの回転量ψが零であり、可動ベースが初期位置に対してXm軸方向に並進している場合に、2次元レーザ変位計から投射されたレーザ光によって反射板上に形成される輝線を示す平面図である。 図14Bは、図14Aに対応する2次元プロファイルを示す模式図である。 図15Aは、Zm軸周りの回転量θが零でなくかつXm軸周りの回転量ψが零であり、可動ベースが初期位置に対してXm軸方向に並進している場合に、2次元レーザ変位計から投射されたレーザ光によって反射板上に形成される輝線を示す平面図である。 図15Bは、図15Aに対応する2次元プロファイルを示す模式図である。 図16Aは、Xm軸周りの回転量ψが零でかつXm軸方向の並進量dxmおよびYm軸方向の並進量dymが零であり、可動ベースが初期位置に対してZm軸方向に並進している場合に、2次元レーザ変位計によって生成される2次元プロファイルを示す模式図である。 図16Bは、Xm軸周りの回転量ψが零でかつXm軸方向の並進量dxmおよびYm軸方向の並進量dymが零でなく、可動ベースが初期位置に対してZm軸方向に並進している場合に、2次元レーザ変位計によって生成される2次元プロファイルを示す模式図である。 図17Aは、Xm軸周りの回転量ψが零でなく、かつXm軸方向の並進量dxmおよびYm軸方向の並進量dymが零であり、可動ベースが初期位置に対してZm軸方向に並進している場合に、2次元レーザ変位計によって生成される2次元プロファイルを示す模式図である。 図17Bは、図17Aの二次元プロファイルを点P回りに回転量ψだけ逆回転させることによって得られる2次元プロファイルを示す模式図である。 図18Aは、Xm軸周りの回転量ψ、Xm軸方向の並進量dxmおよびYm軸方向の並進量dymが零でなく、可動ベースが初期位置に対してZm軸方向に並進している場合に、2次元レーザ変位計によって生成される2次元プロファイルの一例を示している。 図18Bは、図18Aの二次元プロファイルを点P回りに回転量ψだけ逆回転させることによって得られる2次元プロファイルを示す模式図である。
以下では、この発明の実施形態を、添付図面を参照して詳細に説明する。
図1は、この発明の一実施形態に係る位置・姿勢測定装置が適用された車両挙動再現装置の外観を図解的に示す概略斜視図である。図2は、図1の車両挙動再現装置を図解的に示す正面図である。図3は、図1の車両挙動再現装置を図解的に示す側面図である。図4は、図1の車両挙動再現装置を図解的に示す平面図である。図4では、車体は省略されている。
車両挙動再現装置1は、左前輪21、右前輪22、左後輪23および右後輪24の4つの車輪に対応する4つの車軸21S,22S,23S,24Sが取り付けられた車体2を含む。車両挙動再現装置1は、車体2を支持し、かつ車体2に6自由度の運動をさせるための第1モーションベース3と、各車軸21S,22S,23S,24Sを支持し、かつ各車軸21S,22S,23S,24Sに6自由度の運動をさせるための4つの第2モーションベース4,5,6,7とをさらに含む。
以下において、車体2の前後方向に沿う方向をXc軸方向といい、車体2の左右方向に沿う方向をYc軸方向といい、車体2の上下方向に沿う方向をZc軸方向というものとする。また、Xc軸周りの回転をロールといい、Yc軸周りの回転をピッチとい、Zc軸周りの回転をヨーということにする。
図1または図3においては、車体2の前端が符号2fで示され、車体2の後端が符号2rで示されている。車体2の4つの車軸21S,22S,23S,24Sには、左前輪21、右前輪22、左後輪23および右後輪24が一体回転可能に連結されている。
車体2には、各種の自動車部品の試験品が搭載されてもよい。図1〜図4の例では、車体2には、電動パワーステアリング装置(EPS:electric power steering)8と、左後輪23および右後輪24を電動モータによって駆動するための後輪駆動モジュール9とが試験品として搭載されている。
各モーションベース3,4,5,6,7は、床上に載置された定盤10上に固定されている。各モーションベース3,4,5,6,7は、定盤10に固定された固定ベース11と、固定ベース11の上方に配置された可動ベース12と、固定ベース11と可動ベース12との間に連結され、可動ベース12に6自由度の運動(前後、左右、上下、ロール、ピッチおよびヨーの運動)をさせるためのアクチュエータ13と、アクチュエータ13を制御するためのモーションコントローラ14(図5参照)とを含む。アクチュエータ13は、6個の電動シリンダ(図示略)およびそれを駆動するためのサーボアンプ(図示略)とを含む。
各モーションベース3,4,5,6,7毎に、Xc軸に沿うXm軸と、Yc軸に沿うYm軸と、Zc軸に沿うZm軸とによって規定されるXmYmZm座標系が設定されている(図6参照)。可動ベース12の6自由度の運動とは、Xm軸方向、Ym軸方向、Zm軸方向、Xm軸周りの回転方向(ロール)、Ym軸周りの回転方向(ピッチ)およびZm軸周りの回転方向(ヨー)の運動を意味する。この明細書において、モーションベース3,4,5,6,7の位置・姿勢とは、可動ベース12の位置・姿勢を意味する。
図1〜図4は、第1モーションベース3および各第2モーションベース4,5,6,7が初期位置(中立位置)にある状態を示している。この実施形態では、モーションベースが初期位置にある状態とは、モーションベースの可動ベースが、その6自由度の運動全てに対する可動範囲の中央に位置している状態をいう。この実施形態では、第1モーションベース3の初期位置における高さ位置と、各第2モーションベース4〜7の初期位置における高さ位置とは等しい。したがって、全てのモーションベース3〜7が初期位置にあるときには、第1モーションベース3の可動ベース12の高さ位置と、各第2モーションベース4〜7の可動ベース12の高さ位置とは等しい。
この実施形態では、全てのモーションベース3〜7が初期位置にあるときに、車体2がほぼ水平な姿勢(定盤10表面とほぼ平行な姿勢)となるように、第1モーションベース3と車体2との間にスペーサ101が設けられている。具体的には、第1モーションベース3の可動ベース12上面には、スペーサ101が固定されている。スペーサ101の上面には、車体2の中央部が載せられた状態で車体2が固定されている。つまり、車体2は、スペーサ101を介して第1モーションベース3に固定されている。
第2モーションベース4,5,6および7の可動ベース12には、それぞれ左前輪21、右前輪22、左後輪23および右後輪24が載せられている。つまり、車輪21,22,23,24は、それぞれ第2モーションベース4,5,6,7によって支持されている。言い換えれば、車軸21S,22S,23S,24Sの外端部は、それぞれ車輪21,22,23,24を介して、第2モーションベース4,5,6,7に支持されている。
この車両挙動再現装置1では、第1モーションベース3のアクチュエータ13を駆動制御することによって、各種の車体姿勢を作ることができる。また、第2モーションベース4,5,6,7のアクチュエータ13を個別に駆動制御することによって、各種の路面状態を作ることができる。したがって、各モーションベース3,4,5,6,7のアクチュエータ13を個別に制御することにより、各種の車両走行状態(車両挙動)を模擬(再現)することが可能である。
また、この車両挙動再現装置1では、第2モーションベース4,5,6,7によって各車輪21〜24が支持されている状態で、第1モーションベース3によって車体2に直接に力を加えることができる。これにより、実車両の加速時、減速時、旋回時等に車体に作用する慣性力と同様な力を、車輪21〜24(車軸21S〜24S)を支持している部材に対して車体2を相対的に走行させることなく、車体2に与えることができる。また、この車両挙動再現装置1では、第1モーションベース3によって、車体2をヨーイング運動させることができる。これにより、ヨーイング運動を模擬することができる。
以下、車両挙動再現装置1を用いた車両挙動再現システムについて説明する。
図5は、車両挙動再現システムの全体的な電気的構成を示すブロック図である。
この車両挙動再現システム100は、ドライビングシミュレータ30と、車両挙動再現装置1と、モーションベース制御装置40(以下、単に「制御装置40」という。)とを含む。ドライビングシミュレータ30は、仮想的に車両の運転をシミュレートするものであり、運転者によって操作される。ドライビングシミュレータ30からは、ドライビングシミュレータ30の運転操作に応じたハンドル角情報(操舵角情報)、アクセル開度情報、ブレーキ踏力情報等の運転操作情報が出力される。
制御装置40は、ドライビングシミュレータ30から出力される運転操作情報に基づいて、車両挙動再現装置1の各モーションベース3,4,5,6,7を制御する。制御装置40は、例えば、コンピュータから構成される。この実施形態では、各モーションベース3〜7の可動ベース12は固定ベース11に対して、Ym軸周りの回転運動を除く5自由度の運動(Xm、YmおよびZm軸方向の並進運動およびXmおよびZm軸周りの回転運動)を行うものとする。そして、各モーションベース3〜7を制御することによって、車体は、ピッチ運動(Yc軸周りの回転運動)を除く5自由度の運動(Xc、YcおよびZc軸方向の並進運動およびXcおよびZc軸周りの回転運動)を行うようになっているものとする。
各モーションベース3〜7には、各モーションベース3〜7の3軸並進量(Xm軸,Ym軸およびZm軸方向の並進量dxm,dym,dzm)および2軸回転量(Xm軸周りの回転量ψおよびZm軸周りの回転量θ)を検出するための2次元レーザ変位計53〜57が設けられている。
制御装置40は、機能処理部として、車両モデル41と、位置・姿勢値演算部42と、制御指令値生成部43とを含んでいる。位置・姿勢値演算部42は、2次元レーザ変位計53〜57の出力信号に基づいて、各モーションベース3,4,5,6,7の実際の位置・姿勢(以下、「位置・姿勢値」という。)を演算する。この実施形態では、各モーションベース3,4,5,6,7の位置・姿勢値は、3軸並進量dxm,dym,dzmおよび2軸回転量ψ,θからなる。2次元レーザ変位計53〜57および位置・姿勢値演算部42の詳細については後述する。
車両モデル41は、ドライビングシミュレータ30から出力されるハンドル角情報(操舵角情報)、アクセル開度情報、ブレーキ踏力情報等の運転操作情報に基づいて、ドライビングシミュレータ30によってシミュレートされている運転状況に応じた、各モーションベース3〜7の位置・姿勢目標値を生成する。この実施形態では、各モーションベース3〜7の位置・姿勢目標値は、各モーションベース3〜7の3軸並進量dxm,dym,dzmおよび2軸回転量ψ,θの目標値からなる。
制御指令値生成部43は、モーションベース3〜7毎に、位置・姿勢値演算部42によって演算される位置・姿勢値(3軸並進量および2軸回転量)と、車両モデル41によって生成される位置・姿勢目標値(3軸並進量および2軸回転量の目標値)との偏差を零に近づけるための制御指令値を生成する。制御指令値生成部43によって生成されたモーションベース3〜7毎の制御指令値は、対応するモーションベース3〜7のモーションコントローラ14に与えられる。制御指令値は、たとえば、前記偏差に対して、PI(比例積分)演算またはPID(比例積分微分)演算を行うことによって生成することができる。
各モーションベース3〜7のモーションコントローラ14は、制御指令値生成部43から与えられる制御指令値に基づいて、対応するアクチュエータ13を制御する。これにより、各モーションベース3,4,5,6,7の位置・姿勢が、車両モデル41によって生成される位置・姿勢の目標値と等しくなるように制御される。
以下、2次元レーザ変位計53〜57および位置・姿勢値演算部42の詳細について説明する。
各モーションベース3〜7には、2次元レーザ変位計53〜57と位置・姿勢測定用反射板60(図6参照。以下、単に「反射板」という。)とが設けられている。各モーションベース3〜7に設けられた2次元レーザ変位計53〜57および反射板60の構成は同じなので、以下では、モーションベース3に設けられた2次元レーザ変位計53および反射板60について説明する。位置・姿勢値演算部42による各モーションベース3〜7の位置・姿勢値の演算方法は同様なので、以下では、モーションベース3の位置・姿勢値の演算方法についてのみ説明する。
図6に示すように、モーションベース3の固定ベース11の上面に、反射面が上向きとなるように反射板60が取り付けられている。モーションベース3の可動ベース12の下面に、2次元レーザ変位計53が下向きに取り付けられている。
図7は、反射板の構成を示す平面図である。図8は、図7のVIII−VIII線に沿う断面図である。図9は、図7のIX−IX線に沿う断面図である。
反射板60は、平面視でXm軸方向に平行な2辺とYm軸方向に平行な2辺とを有する矩形状である。この実施形態では、反射板60は、平面視で正方形状である。反射板60の中央部には、平面視で反射板60と相似形でかつ反射板60よりも面積の小さい傾斜面形成領域61が形成されている。平面視において、傾斜面形成領域61の各辺と反射板60の相似形として対応する辺とは平行でかつそれらの間隔は全て等しい。反射板60における傾斜面形成領域61の外側の平面視で四角環状の領域(以下、「基準面形成領域62」という)の上面は、固定ベース11の上面に平行な基準面S0に形成されている。
傾斜面形成領域61は、平面視において、傾斜面形成領域61の各一辺をそれぞれ底辺としかつ共通の頂点(以下、「共通頂点Q」という。)を有する4つの三角形領域71〜74に分割されている。この実施形態では、傾斜面形成領域61は、平面視において、傾斜面形成領域61の向かい合う頂点どうしを結んだ2つの対角線によって、4つの三角形領域71〜74に分割されている。これらの三角形領域71〜74の表面(上面)は、互いに勾配が異なる傾斜面S1〜S4に形成されている。この実施形態では、三角形領域71〜74は、傾斜面形成領域61の中心に共通頂点Qを有している。各三角形領域71〜74の共通頂点Qの高さ位置は基準面形成領域62の表面(基準面S0)の高さ位置と等しく、各三角形領域71〜74における共通頂点Q以外の部分は基準面形成領域62の表面(基準面S0)の高さ位置よりも低い位置にある。各三角形領域71、72,73,74の傾斜面S1,S2,S3,S4の勾配をそれぞれk,k,k,kとすると、これらの勾配k,k,k,kの間には、k>k>k>kの関係がある。
図8において、lは、三角形領域71の共通頂点Qから底辺までの平面視での距離を表している。図8において、mは、三角形領域73の共通頂点Qから底辺までの平面視での距離を表している。図9において、lは、三角形領域74の共通頂点Qから底辺までの平面視での距離を表している。図9において、mは、三角形領域72の共通頂点Qから底辺までの平面視での距離を表している。この実施形態では、lの長さとmの長さとは等しい。lの長さおよびmの長さは、基準面形成領域62の一辺の長さの1/2である。lの長さとmの長さの和は、傾斜面形成領域61の各辺の長さに等しい。
2次元レーザ変位計53は、平面視において一直線状でかつXm方向から見てYm方向に扇状に拡がったレーザ光L(図6参照)を反射板60に照射する。反射板60に照射されたレーザ光Lは、反射板60の表面の照射位置で反射して、2次元レーザ変位計53に受光される。2次元レーザ変位計53は、受光されたレーザ光Lに基づいて、反射板60の表面におけるレーザ光Lの照射位置に沿った断面形状(2次元プロファイル)を測定する。つまり、2次元レーザ変位計53は、反射板60の表面におけるレーザ光Lの照射位置に沿った厚さ方向変位量を測定する。言い換えれば、2次元レーザ変位計53は、2次元レーザ変位計53から、反射板60の表面におけるレーザ光Lの照射位置までの距離を測定する。2次元レーザ変位計53によって測定された断面形状データは、位置・姿勢値演算部42(図5参照)に与えられる。
モーションベース3の可動ベース12が初期位置(中立位置)にある場合には、図10Aに示されるように、2次元レーザ変位計53から投射されたレーザ光は、平面視において、反射板60の表面上に、各三角形領域71〜74の共通頂点Qを通りかつYm軸方向に延びた輝線Lを形成する。2次元レーザ変位計53は、反射板60の表面における輝線Lに沿った断面形状を測定し、図10Bに示されるような2次元プロファイルを生成する。図10Bの横方向は反射板60の表面上の輝線の延びる方向を表し、縦方向は反射板60の厚さ方向(Zm方向)を表している。以下の説明において、2次元プロファイルの各部の座標位置は、反射板60の表面上の輝線の延びる方向(横方向)にx軸をとり、縦方向にy軸を取ったxy座標系で表されるものとする。
位置・姿勢値演算部42は、2次元レーザ変位計53によって測定された断面形状データ(2次元プロファイル)に基づいて、2次元プロファイルの両端の点を含む各変曲点のxy座標を特定する。例えば、図10Bの2次元プロファイルでは、変曲点P,P,P,P,…,PM−2,PM−1のxy座標を特定する。Mは変曲点の総数である。変曲点の総数Mは、モーションベース3の可動ベース12が初期位置にある場合には7個である。つまり、図10Bの2次元プロファイルでは、M=7である。変曲点の総数Mは、常に一定ではなく、可動ベース12(モーションベース3)の位置・姿勢によって変化する。
変曲点P〜PM−1のうち、最も左側の変曲点Pが原点(0,0)として設定される。以下、2次元レーザ変位計53によって特定された変曲点P,P,P,P,…,PM−2,PM−1の座標を、P(0,0),P(x,y),P(x,y),P(x,y),…,PM−2(xM−2,yM−2),PM−1(xM−1,yM−1)で表すことにする。また、可動ベース12が初期位置にある場合の、2次元レーザ変位計53から反射板60の基準面S0までの距離dは予め設定されている。以下において、この距離dを、「初期位置における変位計53から反射板60までの距離d」という場合がある。
位置・姿勢値演算部42は、2次元プロファイル上の変曲点P〜PM−1の座標に基づいて、モーションベース3の位置・姿勢値(3軸並進量および2軸回転量)を演算する。
図11は、位置・姿勢値演算部42によるモーションベース3の位置・姿勢値の演算方法を説明するためのフローチャートである。この処理は、所定の演算周期毎に繰り返し実行される。
まず、位置・姿勢値演算部42は、2次元レーザ変位計53によって測定された2次元プロファイルを取得し、2次元プロファイル上の変曲点P〜PM−1の座標を特定する(ステップST1)。
次に、位置・姿勢値演算部42は、Xm軸周りの回転量ψの演算を行う(ステップST2)。具体的には、位置・姿勢値演算部42は、点Pと点Pとを結ぶ線分[P−P]の勾配(y/x)または点PM−2と点PM−1とを結ぶ線分[PM−2−PM−1]の勾配{(yM−1−yM−2)/(xM−1−xM−2)}から回転量ψを演算する。具体的には、位置・姿勢値演算部42は、次式(1)または(2)に基づいて、回転量ψを演算する。
ψ=tan−1(y/x) …(1)
ψ=tan−1{(yM−1−yM−2)/(xM−1−xM−2)} …(2)
図12Aは、可動ベース12が初期位置からXm軸周りに回転量ψだけ回転している場合に、2次元レーザ変位計53から投射されたレーザ光によって反射板60上に形成される輝線Lを示す平面図である。この場合には、2次元レーザ変位計53から投射されたレーザ光は、反射板60の表面上に、各三角形領域71〜74の共通頂点Qを通りかつYm軸方向に延びた輝線Lを形成する。
この場合に、2次元レーザ変位計53によって生成される2次元プロファイルは、例えば、図12Bに示されるようになる。図12Bに示されるように、可動ベース12が初期位置からXm軸周りに回転量ψだけ回転している場合には、2次元プロファイルの線分[P−P]または線分[P−P]は、可動ベース12の下面に対して、回転量ψに応じた角度で傾斜する。したがって、前記式(1)または(2)に基づいて、回転量ψを演算することができる。
次に、位置・姿勢値演算部42は、前記ステップST2で演算された回転量ψが零でないか否かを判別する(ステップST3)。回転量ψが零でない場合には(ステップST3:YES)、点P〜PM−1の座標をXm軸周りの回転量ψが零となるように逆回転補正する(ステップST4)。つまり、点P〜PM−1の座標を、2次元プロファイルを点P回りに回転量(回転角)ψだけ逆回転させた後の座標に変換する。具体的には、位置・姿勢値演算部42は、次式(3)に基づいて、点P〜PM−1の座標を変換する。
=(x・cosψ−y・sinψ,x・sinψ+y・cosψ)
=(x・cosψ−y・sinψ,x・sinψ+y・cosψ)
…………
M−2=(xM―2・cosψ−yM―2・sinψ,xM―2・sinψ+yM―2・cosψ)
M−1=(xM―1・cosψ−yM―1・sinψ,xM―1・sinψ+yM―1・cosψ) …(3)
ステップST1で取得された二次元プロファイルが、たとえば、図12Bに示される二次元プロファイルであったとする。図12Bに示される二次元プロファイルを、点Pを中心として回転量(回転角)ψだけ逆回転させると、図12Cに示されるようになる。図12Cの二次元プロファイル上の点P〜点PM−1の座標が、図12Bの二次元プロファイル上の点P〜点PM−1の逆回転補正後の座標となる。
ステップST4の処理が完了すると、位置・姿勢値演算部42は、ステップST5に移行する。前記ステップST3において、回転量ψが零であると判別された場合には(ステップST3:NO)、位置・姿勢値演算部42は、ψ=0を記憶した後、ステップST5に移行する。なお、ステップST4で逆回転補正が行われた場合には、逆回転補正後の2次元プロファイルが、Zm軸回りの回転量θ(後述のステップST6参照)、Xm軸方向の並進量dxmおよびYm軸方向の並進量dym(後述のステップST7参照)を演算するための2次元プロファイルとして用いられる。
ステップST5では、位置・姿勢値演算部42は、可動ベース12のZm軸周りの回転量θが零でないか否かを判別する。具体的には、点Pと点PM−2との間のx軸方向距離をwとすると、位置・姿勢値演算部42は、次式(4)の判定条件を満たしたときに、可動ベース12のZm軸周りの回転量θが零でないと判別する。
w>(m+l) …(4)
w=|xm−2−x
図13Aは、可動ベース12が初期位置からZm軸周りに回転量θだけ回転している場合に、2次元レーザ変位計53から投射されたレーザ光によって反射板60上に形成される輝線Lを示す平面図である。この場合には、2次元レーザ変位計53から投射されたレーザ光は、反射板60の表面上に、各三角形領域71〜74の共通頂点Qを通りかつYm軸方向に対してθだけ傾斜した輝線Lを形成する。
この場合に2次元レーザ変位計53によって生成される2次元プロファイルは、例えば、図13Bに示されるようになる。図13Aからわかるように、可動ベース12がZm軸周りに回転量θだけ回転している場合には、2次元プロファイルの点Pと点PM−2(図13Bの例では点P)との間のx軸方向距離w(図13Bの(m’+l’)に相当する。)は、傾斜面形成領域61の一辺の長さ(m+l)よりも長くなる。したがって、前記式(4)の判定条件に基づいて、可動ベース12のZm軸周りの回転量θが零でないか否かを判別できる。
前記ステップST5において、モーションベース3の可動ベース12のZm軸周りの回転量θが零でないと判別された場合には(ステップST5:YES)、位置・姿勢値演算部42は、可動ベース12のZm軸周りの回転量θを演算する(ステップST6)。具体的には、位置・姿勢値演算部42は、点Pと点P(M−1)/2(図13Bの例では点P)との間のx軸方向距離m’または点P(M−1)/2と点PM−2との間のx軸方向距離l’から回転量θを演算する。具体的には、位置・姿勢値演算部42は、次式(5)または(6)に基づいて、回転量θを演算する。
θ=cos−1(m’/m) …(5)
’=|x(M−1)/2−x
θ=cos−1(l’/l) …(6)
’=|xM−2−x(M−1)/2
ステップST6の処理が完了すると、位置・姿勢値演算部42は、ステップST7に移行する。前記ステップST5において、回転量θが零であると判別された場合には(ステップST5:NO)、位置・姿勢値演算部42は、θ=0を記憶した後、ステップST7に移行する。
ステップST7では、位置・姿勢値演算部42は、Xm軸方向の並進量dxmおよびYm軸方向の並進量dymを演算する。Zm軸周りの回転量θが零である場合と、Zm軸周りの回転量θが零でない場合とに分けて説明する。
まず、Zm軸周りの回転量θが零である場合について説明する。
図14Aは、Zm軸周りの回転量θおよびXm軸周りの回転量ψが零であり、可動ベース12が初期位置に対してXm軸方向に並進している場合に、2次元レーザ変位計53から投射されたレーザ光によって反射板60上に形成される輝線Lを示す平面図である。この場合には、2次元レーザ変位計53から投射されたレーザ光は、反射板60の表面上に、各三角形領域71〜74の共通頂点QからXm軸方向にずれた位置を通りかつYm軸方向に延びた輝線Lを形成する。
可動ベース12が基準位置に対してYm軸方向にも並進している場合には、図14Aに示されるように、輝線Lの長さ方向の中心は、Xm軸方向から見て、各三角形領域71〜74の共通頂点Qに対してYm軸方向にずれる。
この場合に2次元レーザ変位計53によって生成される2次元プロファイルは、例えば、図14Bに示されるようになる。この場合には、点P〜点Pの10個の変曲点が得られる。また、この場合には、点Pと点Pとを結ぶ線分の勾配が零となるとともに、点Pは点Pと点Pとを通る直線上に存在しなくなる。
したがって、位置・姿勢値演算部42は、θ=0の場合には、点Pと点Pとを結ぶ線分の勾配が零でかつPと点Pとを通る直線上に点Pが存在しないという条件を満たしているか否かに基づいて、可動ベース12がXm軸方向に並進しているか否かを判別する。具体的には、位置・姿勢値演算部42は、θ=0の場合には、y=yでかつy≠yであれば、可動ベース12がXm軸方向に並進していると判別する。そして、位置・姿勢値演算部42は、点Pと点Pとの間のy軸方向距離|y−y|(図14Bのm・kに相当する。)に対する点Pと点Pとの間のy軸方向距離|y−y|(図14Bのm’ に相当する。)との比|y−y|/|y−y|と予め設定された第1マップとに基づいて、可動ベース12のXm軸方向の並進量dxmを演算する。第1のマップは、比|y3−y2|/|y2−y1|の値とXm軸方向の並進量dxmとの関係を記憶したマップである。
位置・姿勢値演算部42は、点Pと点Pとの間のy軸方向距離|y−y|(図14Bのl・kに相当する。)に対する点Pと点Pとの間のy軸方向距離|y−y|(図14Bのn’に相当する。)との比|y−y|/|y−y|と予め設定された第2マップとに基づいて、可動ベース12のXm軸方向の並進量dxmを演算してもよい。第2マップは、比|y−y|/|y−y|の値とXm軸方向の並進量dxmとの関係を記憶したマップである。
また、位置・姿勢値演算部42は、点Pと点Pとの中点のx座標[x1+{(x8−x1)/2}]に基いて、可動ベース12のYm軸方向の並進量dymを演算する。
次に、Zm軸周りの回転量θが零でない場合について説明する。
図15Aは、Zm軸周りの回転量θが零でなくかつXm軸周りの回転量ψが零であり、可動ベース12が初期位置に対してXm軸方向に並進している場合に、2次元レーザ変位計53から投射されたレーザ光によって反射板60上に形成される輝線Lを示す平面図である。この場合に、2次元レーザ変位計53によって生成される2次元プロファイルは、例えば、図15Bに示されるようになる。この場合には、点P〜点Pの10個の変曲点が得られる。
位置・姿勢値演算部42は、点Pと点Pとの間のy軸方向距離|y−y|(図15Bのm・kに相当する。)に対する点Pと点Pとの間のy軸方向距離|y−y|(図15Bのm'に相当する。)との比|y−y|/|y−y|と、Zm軸周りの回転量θと、予め設定された第3マップとに基づいて、可動ベース12のXm軸方向の並進量dxmを演算する。第3マップは、比|y−y|/|y−y|の値とXm軸方向の並進量dxmとの関係をθ毎に記憶したマップである。
位置・姿勢値演算部42は、点Pと点Pとの間のy軸方向距離|y−y|(図15Bのl・kに相当する。)に対する点Pと点Pとの間のy軸方向距離|y−y|(図15Bのn'に相当する。)との比|y−y|/|y−y|と、Zm軸周りの回転量θと、予め設定された第4マップとに基づいて、可動ベース12のXm軸方向の並進量dxmを演算してもよい。第4マップは、比|y−y|/|y−y|の値とXm軸方向の並進量dxmとの関係をθ毎に記憶したマップである。
また、位置・姿勢値演算部42は、点Pと点Pとの中点のx座標[x+{(x−x)/2}]と、予め設定された第5マップとに基いて、可動ベース12のYm軸方向の並進量dymを演算する。第5マップは、点Pと点との中点のx座標の値とYm軸方向の並進量dymとの関係をθ毎に記憶したマップである。
ステップST7の処理が終了すると、位置・姿勢値演算部42は、Zm軸方向の並進量dzmを演算する(ステップST8)。Xm軸周りの回転量ψが零である場合と、Xm軸周りの回転量ψが零でない場合とに分けて説明する。
まず、Xm軸周りの回転量ψが零である場合について説明する。
図16Aは、Xm軸周りの回転量ψが零でかつXm軸方向の並進量dxmおよびYm軸方向の並進量dymが零であり、可動ベース12が初期位置に対してZm軸方向に並進している場合に、2次元レーザ変位計53によって生成される2次元プロファイルの一例を示している。Zm軸方向に並進している場合には、2次元レーザ変位計53から点Pおよび点PM−2(図16Aでは点P)までの距離dは、初期位置における2次元レーザ変位計53から反射板60までの距離dと一致しない。
位置・姿勢値演算部42は、2次元レーザ変位計53から点Pおよび点PM−2までの距離dと、初期位置における2次元レーザ変位計53から反射板60までの距離dとの差(d−d)に基づいて、Zm軸方向の並進量dzmを演算する。距離dは、可動ベース12が初期位置にある場合に、2次元レーザ変位計53から計測値として出力される値であり、予め測定されて記憶されている。また、距離dも、2次元レーザ変位計53から計測値として出力される値である。位置・姿勢値演算部42は、具体的には、次式(7)に基いて、Zm軸方向の並進量dzmを演算する。
dzm=d−d …(7)
なお、使用する2次元レーザ変位計から照射される光がコリメート光(平行光)ではない場合は、Zm軸方向の並進により、2次元プロファイルのx軸方向の寸法が多少変化する場合がある。しかし、前述したように、dzmの演算には、2次元レーザ変位計から計測値として出力されるd,dを使用するため、影響はない。
図16Bは、Xm軸周りの回転量ψが零でかつXm軸方向の並進量dxmおよびYm軸方向の並進量dymが零でなく、可動ベース12が初期位置に対してZm軸方向に並進している場合に、2次元レーザ変位計53によって生成される2次元プロファイルの一例を示している。この場合も、図16Aに示したのと同様に、2次元レーザ変位計53から点Pおよび点PM−2(図16Bでは点P)までの距離dは、初期位置における2次元レーザ変位計53から反射板60までの距離dと一致しない。位置・姿勢値演算部42は、(d−d)に基づいて、Zm軸方向の並進量dzmを演算する。具体的には、位置・姿勢値演算部42は、前記式(7)に基いて、Zm軸方向の並進量dzmを演算する。
次に、Xm軸周りの回転量ψが零でない場合について説明する。
図17Aは、Xm軸周りの回転量ψが零でなくかつXm軸方向の並進量dxmおよびYm軸方向の並進量dymが零であり、可動ベース12が初期位置に対してZm軸方向に並進している場合に、2次元レーザ変位計53によって生成される2次元プロファイルの一例を示している。
図17Aにおいて、2次元レーザ変位計53から点Pまでの距離をd(計測値)とし、2次元レーザ変位計53から点P(M−2)(図17Aの点P)までの距離をd(M−2)(図17Aのd;計測値)とする。ψ≠0であるので、d≠d(M−2)となる。
点Pと点P(M−2)(図17Aの点P)の中点の座標を点P(図17Aの点P)とする。2次元レーザ変位計53から点Pまでの距離(図17Aの点Pから点Pまでの距離)をdとする。
距離dは、次式(8)で表される。
=(d+d(M−2))/2 …(8)
点Pのx座標をxで表し、点Pのy座標をyで表すことにする。xは、点Pと点P(M−2)(図17Aの点P)のx座標の中点となる。yは、点Pと点P(M−2)(図17Aの点P)のy座標の中点となる。
Xm軸周りの回転量ψが零となるように、図17Aの二次元プロファイルを点P回りに回転量ψだけ逆回転させると、逆回転後の二次元プロファイルは図17Bに示されるようになる。
逆回転後の点Pの座標P’は、次式(9)で表される。
’=(x・cosψ−y・sinψ,x・sinψ+y・cosψ) …(9)
逆回転後の点P’から点Pまでの距離d’は、次式(10)で表される。
’=(点Pのy座標)−(点P’ のy座標)
=(y−d)−(x・sinψ+y・cosψ) …(10)
位置・姿勢値演算部42は、逆回転後の点P’から点Pまでの距離d’と予め設定された第6マップとに基いて、可動ベース12のZm軸方向の並進量dzmを演算する。第6マップは、距離d’とZm軸方向の並進量zymとの関係をψ毎に記憶したマップである。
図18Aは、Xm軸周りの回転量ψ、Xm軸方向の並進量dxmおよびYm軸方向の並進量dymが零でなく、可動ベース12が初期位置に対してZm軸方向に並進している場合に、2次元レーザ変位計53によって生成される2次元プロファイルの一例を示している。
図18Aにおいて、2次元レーザ変位計53から点Pまでの距離をd(計測値)とし、2次元レーザ変位計53から点P(M−2)(図18Aの点P)までの距離をd(M−2)((図18Aのd;計測値)とする。ψ≠0であるので、d≠d(M−2)となる。
点Pと点P(M−2)(図18Aの点P)の中点の座標を点Pとする。2次元レーザ変位計53から点Pまでの距離(図18Aの点Pから点Pまでの距離)をdとする。
距離dは、次式(11)で表される。
=(d+d(M−2))/2 …(11)
点Pのx座標をxで表し、点Pのy座標をyで表すことにする。xは、点Pと点P(M−2)(図18Aの点P)のx座標の中点となる。yは、点Pと点P(M−2)(図18Aの点P)のy座標の中点となる。
Xm軸周りの回転量ψが零となるように、図18Aの二次元プロファイルを点P回りに回転量ψだけ逆回転させると、回転後の二次元プロファイルは図18Bに示されるようになる。
逆回転後の点Pの座標P’は、次式(12)で表される。
’=(x・cosψ−y・sinψ,x・sinψ+y・cosψ) …(12)
逆回転後の点P’から点Pまでの距離d’は、次式(13)で表される。
’=(点Pのy座標)−(点P’のy座標)
=(y−d)−(x・sinψ+y・cosψ) …(13)
位置・姿勢値演算部42は、逆回転後の点P’から点Pまでの距離d’と予め設定された第7マップとに基いて、可動ベース12のZm軸方向の並進量dzmを演算する。第7マップは、距離d’とZm軸方向の並進量zymとの関係を、ψとdxmとdymの組み合わせ毎に記憶したマップである。
ステップST8の処理が終了すると、位置・姿勢値演算部42は、今演算周期での処理を終了する。
以上、この発明の一実施形態について説明したが、この発明はさらに他の形態で実施することもできる。例えば、上述の実施形態では、モーションベースの固定ベース11の上面に反射面が上向きとなるように反射板60が取り付けられ、モーションベースの可動ベース12の下面に2次元レーザ変位計53が下向きに取り付けられている。しかし、モーションベースの可動ベース12の下面に反射面が下向きとなるように反射板60を取り付け、モーションベースの固定ベース11の上面に2次元レーザ変位計53を上向きに取り付けてもよい。
また、上述の実施形態では、この発明をモーションベースの可動ベースの位置・姿勢を測定するための位置・姿勢測定装置に適用した場合の実施形態について説明したが、この発明はモーションベースの可動ベース以外の移動体の位置・姿勢を測定するための位置・姿勢測定装置に適用することができる。
なお、この発明は、特許請求の範囲に記載された事項の範囲で種々の設計変更を施すことが可能である。
1…車両挙動再現装置、2…車体、3〜7…モーションベース、11…固定ベース、12…可動ベース、13…アクチュエータ、14…モーションコントローラ、30…ドライビングシミュレータ、40…モーションベース制御装置、41…車両モデル、42…位置・姿勢値演算部、43…制御指令値生成部、53〜57…2次元レーザ変位計、60…位置・姿勢測定用反射板、61…傾斜面形成領域、62…基準面形成領域、71〜74…三角形領域、S0…基準面、S1〜S4…傾斜面、100…車両挙動再現システム

Claims (4)

  1. ベースに対して、少なくとも、並進3自由度および回転2自由度の計5自由度の運動が可能な移動体の位置・姿勢を測定するための位置・姿勢測定装置であって、
    前記ベースおよび前記移動体のうちのいずれか一方に他方に対向して設けられ、基準面と、前記基準面に対して傾斜しかつ勾配が互いに異なる4種類の傾斜面とを表面に有する反射板と、
    前記ベースおよび前記移動体のうちの他方に前記反射板に対向して設けられ、前記反射板に対して2次元レーザ光を照射し、前記反射板表面における2次元レーザ光の照射位置に沿った厚さ方向変位量を測定する2次元レーザ変位計と、
    前記2次元レーザ変位計によって測定される変位量に基づいて、前記移動体の3軸並進量および2軸回転量を演算する演算手段とを含む、位置・姿勢測定装置。
  2. 前記反射板は、前記2次元レーザ変位計側から見た平面視において、中央部の平面視矩形状の傾斜面形成領域と、傾斜面形成領域の周囲の基準面形成領域とを含み、
    前記基準面形成領域の表面は基準面に形成されており、前記傾斜面形成領域は、平面視において、前記傾斜面形成領域の各一辺をそれぞれ底辺としかつ共通の頂点を有する4つの三角形領域に分割されており、これらの4つの三角形領域の表面が、互いに勾配が異なる傾斜面に形成されている、請求項1に記載の位置・姿勢測定装置。
  3. 前記反射板は、前記2次元レーザ変位計側から見た平面視において、中央部の平面視矩形状の傾斜面形成領域と、傾斜面形成領域の周囲の基準面形成領域とを含み、
    前記基準面形成領域の表面は基準面に形成されており、前記傾斜面形成領域は、平面視において、2つの対角線によって4つの三角形領域に分割されており、これらの4つの三角形領域の表面が、互いに勾配が異なる傾斜面に形成されている、請求項1に記載の位置・姿勢測定装置。
  4. 固定ベースと、固定ベースの上方に配置された可動ベースと、固定ベースと可動ベースとの間に連結され、可動ベースに並進3自由度および回転3自由度の計6自由度の運動をさせるためのアクチュエータとを含むモーションベースの位置・姿勢測定装置であって、
    前記ベースが前記固定ベースであり、前記移動体が前記可動ベースである、請求項1〜3のいずれか一項に記載の位置・姿勢測定装置。
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