JP2017044588A - X線検出器およびx線撮像システム - Google Patents

X線検出器およびx線撮像システム Download PDF

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Abstract

【課題】本発明の目的は、画質が向上したX線撮像画像を生成するX線検出器及びX線撮像システムを提供することにある。【解決手段】上記目的のために本発明は、二次元配列で構成される検出器素子5と、内部に検出器素子5を保持する検出器保持用格子14と、入射されたX線の少なくとも一部を遮蔽し、検出器素子5のそれぞれでX線を検出するように、検出器素子5のX線入射面の上部に二次元配列で設置されるコリメータ13を備え、検出器素子5、検出器保持用格子14及びコリメータ13は、X線の発生位置に向けた直線に沿って傾斜するように配置され、検出器保持用格子14及びコリメータ孔用格子13の境界面12は、X線の発生位置から距離が略一定となる位置に配置することを特徴とする。【選択図】図4

Description

本発明は、X線を用いて、対象とする被検体を透過するX線の透過量を計測することにより、非破壊で被検体の外部形状および内部形状を計測するために必要となるX線検出器の構造、特にX線源としてMVオーダーのエネルギーを持つ高エネルギーX線発生装置を用いたX線撮像に必要となるX線撮像システムに関する。
X線による透過撮像は、古くから医療分野で広く活用されてきた。X線撮像装置は、産業分野においても対象機器内部の欠陥を非破壊で検出することができるため、プラント配管の健全性評価や各種重要機器の内部検査に使用されている。これらの透過撮像においては、被検体を透過した後のX線検出デバイスとして、通常、X線感光フィルムが用いられている。一方、近年、X線検出デバイスとして、イメージングプレート(IP)、フラットパネルデテクタ(FPD)、半導体検出器など被検体を透過した後の透過X線量をデジタル値として計測可能なデバイスが開発され普及してきている。
イメージングプレート(IP)は、輝尽性蛍光体(BaFBr:Eu2+)の微結晶を塗布したフィルムである。フィルム表面にレーザー光を照射するとX線の露光量に応じた発光があるので、この発光量をデジタル値で計測することによって、X線照射に比例したX線透過像を得ることができる。そのため、IP本体には放射線量を計測する信号処理装置が不要で、発光量の読み取り装置に信号処理装置が組み込まれている。
フラットパネルデテクタ(FPD)は、入射X線により薄膜のシンチレータ(CsI)を発光させ、この発光量をフォトダイードで電荷に変換することX線を計測してX線透過像を得る構成である。信号処理装置は、シンチレータの後方に配置される。
イメージングプレート(IP)およびフラットパネルデテクタ(FPD)の検出器の各素子は、平面上に二次元配列で設置される。X線源からコーンビーム状のX線が照射されると、被検体がIPおよびFPDとX線源の視野角の中に設置された場合は、被検体透過像は、スキャンすることなく一度で撮像可能となる。
半導体検出器としてはSi、CdTe等が実用化されている。医療用と異なり工業用途のX線透過像装置では、対象物が金属物であることが多く、人体に比較して透過能力の強いX線エネルギーが必要となる。半導体検出器は、高エネルギーのX線に対する感度が高く産業用の透過像撮像において、対象被検体が金属の大型構造物の場合は、IPやFPDより有効であり、より高画質な透過像が得られる。また、Si半導体検出器は、産業用高エネルギーX線CT装置において高エネルギーX線に対する感度が高い有効性を発揮している。
特許文献1に示された例では、半導体からなるX線受光部が単体検出器毎に分離され、FPC基板も含め隣接チャンネルとは独立した構造をもつX線撮像システムが開示されている。このX線撮像システムは、1列のアレイセンサで構成された半導体検出器を備える。
特許文献2には、X線源から放射される入射X線光子を補足するX線検出器と、X線源から放射される入射X線光子のうち一部の入射X線光子を遮蔽するコリメータを備えるX線撮像システムが開示されている。この特許文献2には、X線源に向かって焦点を合わせられた傾斜したコリメータを備えるX線撮像システムが開示され、散乱されずに直接入射するX線をX線検出器で検出できるように構成されている。
特開2012-83277号公報 特開2014-226551号公報
X線撮像システムに用いるX線検出器として、現行のイメージングプレート(IP)およびフラットパネルデテクタ(FPD)は、主に450kVまでの低エネルギーX線源を用いたシステムの検出器として有効である。一方、金属物に対する透過能力が高い1MV以上の高エネルギーX線源を用いた場合、照射X線スペクトルの450kV以上の高エネルギー領域の透過X線は、現行イメージングプレート(IP)およびフラットパネルデテクタ(FPD)の検出素子では検出できず、検出器素子を透過してしまう。また、イメージングプレート(IP)およびフラットパネルデテクタ(FPD)の検出器素子は、検出面に対して検出素子は一方向に配列されている。そのため、斜め角度から入射するX線は検出すべき検出器素子以外の隣接する検出器素子にも入射し計測ノイズとなってしまう。
また、高エネルギーX線源を使用したX線撮像システムの場合、一方向に配列されたラインセンサから二次元的に配置されるセンサ(検出器素子の構成)とすることが必要となる。高エネルギーX線源を用いた場合、低エネルギーX線源を用いた場合に比較して対象被検体での散乱線が多く発生するため、散乱線の入射を防止するコリメータを検出器前方に設置することが考えられる。二次元面を構成する高エネルギー用のX線検出器においては、これに対応するコリメータ形状が必要となる。
近年、国内においては橋梁やトンネル、道路など公共の社会インフラの老朽化に伴い、これらを非破壊で内部状態まで計測・検査する要求が高まっている。社会インフラ構造物の非破壊検査では、超音波、音響、レーザー、熱歪み、過電流探傷など、さまざまな手法が開発・検討されているが、X線による透過像撮像も有望な技術の一つである。また、産業分野では、撮像対象物が車両構造物や蒸気タービンなど大型の金属構造物となる場合には、内部状況を広い範囲で可視化できるためX線透過像撮像が有効になってくる。
従来、これらの社会インフラ構造物や大型の金属構造物に対する透過像撮像では、全体構造物の中から小型サンプルを切り出し、管球型X線源(〜450keV)を用いた透過像、CT撮像により、これらの切り出しサンプルの内部観察が進められている。これは、管球型X線源(〜450keV)を用いたシステムでは、透過能力の制限から、大型の構造物全体の撮像が不可のため、切り出しサンプル撮像が行われている。
理想的には、現場での一体撮像ができれば、社会インフラ構造物や大型の金属構造物の内部状態が広い範囲で観察可能となる。対象とする被検体全体を透過させるためには、透過能力の高いMVクラスの高エネルギーX線源が必要となる。
一方、前述のように社会インフラの老朽化に伴う、現地での非破壊検査の要求の高まりから、対象物全体を透過する高エネルギーX線源を用いた透過像システムの検討が必要となってきている。その場合、検出器には高エネルギーX線に対しても感度の高い検出器が必要となる。現状のX線感光フィルム、イメージングプレート(IP)およびフラットパネルデテクタ(FPD)は、ともに低エネルギー成分には、ある程度の感度を持つが、MV以上の高エネルギー成分に関しては感度が非常に低い。
高エネルギーX線源に対してこれらの検出デバイスを用いた場合、透過像のノイズが大きい不鮮明な画像になると同時に撮像時間を長くとる必要が出てくる。そのため、高エネルギーX線源を用いた透過像システムでは、高エネルギーX線にも感度の高い検出器が必要となる。
例えば、半導体検出器は、高エネルギーX線に対しても高い感度を持ち、高エネルギーX線源を用いた透過像システムの検出器としては適している。しかし、前述のように、ラインセンサとしての実用化は進んでいるが、2次元平面検出器を構成させることが構成上、難しい。また、X線源として高エネルギーX線源を用いた場合、対象被検体を高エネルギーX線が透過する過程で、多くの散乱線が発生する。発生した散乱線は、種々の方向から検出器開口を通して検出器の有感部に入射し、透過画像上での画像ノイズの原因となる。そのため、高エネルギーX線を使用する透過像システムでは、この検出器に入射する散乱線を低減させることが透過像の画質を向上させることに繋がる。
本発明の目的は、上記のような事情を背景になされたものであり、画質が向上したX線撮像画像を生成するX線検出器及びX線撮像システムを提供することにある。
上記した目的を達成する本発明の特徴は、二次元配列で構成される検出器素子と、内部に検出器素子を保持する検出器保持用格子と、入射されたX線の少なくとも一部を遮蔽し、検出器素子のそれぞれでX線を検出するように、検出器素子のX線入射面の上部に二次元配列で設置されるコリメータを備え、検出器素子、検出器保持用格子及びコリメータ孔用格子は、X線の発生位置に向けた直線に沿って傾斜するように配置され、検出器保持用格子及びコリメータ孔用格子の境界面は、X線の発生位置から距離が略一定となる位置に配置することにある。
さらに好ましくは、検出器保持用格子及びコリメータ孔用格子の境界面が前記X線の発生位置から距離が略一定となる位置に配置されても良い。
さらに好ましくは検出器保持用格子の各格子の幅がコリメータ孔用格子の各格子の幅より小さく構成され、検出器保持用格子とコリメータ孔用格子の境界面が段差構造であっても良い。
さらに好ましくは、検出器素子が検出器保持用格子とコリメータ孔用格子の境界面に形成される段差部が検出器素子の最前面となるよう配置されても良い。
さらに好ましくは、検出器素子と検出器保持用格子の間に遮蔽板を設置しても良い。
本発明によれば、高画質なX線撮像が可能となるなX線検出器およびX線撮像システムを提供することができるようになる。
本発明の一実施例であるX線撮像システムの鳥瞰図である。 本発明の一実施例であるX線検出器を、X線発生装置の方向からみた構成図である。 本発明の一実施例であるX線検出器のX−Y平面での断面を示す概略図である。 本発明の一実施例であるX線検出器のX−Y平面での断面図である。 本発明の一実施例であるX線検出器のX−Y平面での断面図のうち、コリメータ領域と検出器領域の境界近傍にある領域Aの部分構成を示す断面図である。 本発明の一実施例であるX線検出器のX−Z平面での断面図である。 本発明の一実施例であるX線検出器のX−Y平面での断面図のうち、コリメータ領域と検出器領域の境界近傍にある領域Aの部分構成を示す断面図である。 本発明の一実施例であるX線検出器のY−Z平面での断面図のうち、コリメータ領域のB−B´断面の断面図である。 X線検出器に検出器素子を設置する前の構成を、X線検出器の後段方向(配線ケーブル側)からみた構成図である。 本発明の一実施例であるX線検出器のY−Z平面での断面図のうち、検出器領域のC−C´断面の断面図である。 本発明の他の実施例であるX線検出器のX−Y平面での断面図である。 本発明の他の実施例であるX線検出器のX−Y平面での断面図のうち、コリメータ領域と検出器領域の境界近傍にある領域Bの部分構成を示す断面図である。 X線検出器に検出器素子を設置する前の構成を、X線検出器の後段方向(配線ケーブル側)からみた構成図である。 本発明の他の実施例であるX線検出器のY−Z平面での断面図のうち、検出器領域のC−C´断面の断面図である。
以下、本発明の実施例について図面を用いて説明する。
本発明の一実施例であるX線検出器及びX線撮像システムについて、図1を用いて説明する。図1に示すように、本実施例のX線撮像システム100は、X線7を照射するX線発生装置6と、撮像対象被検体8を透過したX線を検出するX線検出器1と、X線検出器1からの信号(検出信号)を送信する配線ケーブル9と、X線検出器1からの検出信号を処理する信号処理装置10と、この処理された信号(処理信号)に基づいて撮像対象被検体8の画像情報を生成して表示する画像処理および画像表示装置11を備える。X線検出器1は、X線発生装置6から照射されたX線を検出できるようにX線発生装置6と対向する位置に配置される。図3に示すように、X線検出器1は、コリメータ領域2と検出器領域4をもつ。コリメータ領域2は、コリメータ孔3を構成するコリメータ孔用格子(コリメータ)13を備える。検出器領域4は、検出器素子5及び検出器保持用格子14を備える。配線ケーブル9が検出器素子5と信号処理装置10を接続する。信号処理装置10の後段に画像処理および画像表示装置11を設置する。本実施例では、X線透過像を生成するX線撮像システムを例に説明するが、X線源6とX線検出器1の間に撮像対象被検体8を回転・並進させる機構(ターンテーブル)を更に配置し、信号処理装置10Aが画像再構成の機能を有してX線CT画像を生成するX線CT撮像システムであっても同様の効果を得ることができる。
図2に示すように、X線検出器1のコリメータ領域2には、各検出器素子5に対応したコリメータ孔3が設けられる。検出器領域4には検出器素子5が検出器保持用格子14の中に設置される。複数の検出器素子5がY軸方向及びZ軸方向に二次元的に配列される。ここで、X線発生装置6のX線発生の中心位置から二次元配列された検出器素子5のX線入射面の中心位置に向かう方向をX軸とし、当該X方向に垂直な平面上の一方向をY軸とし、当該垂直な平面上でY軸と垂直な方向をZ軸とする。図1に示したように、コリメータ孔3、検出器保持用格子4及び検出器素子5は、X線発生装置6のX線発生中心点に対して、一つの直線上に配置されるようにコリメータ孔3および検出器保持用格子4は傾斜して(斜め角度をもって)配置される。これにより、X線発生装置6から発生する一定角度範囲のX線7のみが検出器素子7に入射する。そのため、撮像対象被検体8を透過する際に発生する散乱線が検出器素子5に入射することを極力低減することが可能となる。
X線検出器1の複数の検出器素子5は、二次元配列で構成されているため、コリメータ孔3および検出器保持用格子4の斜め角度は、図1に示したXY断面だけでなく、ZY断面でもX線発生装置6のX線発生中心点に対して、一つの直線上に配置されるようにコリメータ孔3および検出器保持用格子4の斜め角度をもって配置される。そのため、X線発生装置6側から、X線検出器1を鳥瞰した場合、図2に示すような構成となる。
本実施例のX線検出器1は、X線発生装置6のX線発生中心点からのびる直線上に配置されるようにコリメータ孔3および検出器保持用格子4が設定される。そのため、X線発生装置8のX線発生中心点から各検出器素子5のX線入射位置(検出器の最前面)までの距離は、二次元配列される各検出器素子5で一定に近い距離となるように構成するのが望ましい。本実施例のコリメータ孔3および検出器保持用格子4の境界面12は、図1に示すように、球面を近似した複数の面で構成される。このようにコリメータ孔3および検出器保持用格子4の境界面12が球面を近似した複数の面として構成することで、コリメータ孔用格子13と検出器保持用格子14を容易に製作することができるようになる。本実施例では、コリメータ孔3および検出器保持用格子4の境界面12が球面を近似した複数の面となる構成の例を説明したが、コリメータ孔3および検出器保持用格子4との境界面12が、X線発生装置6のX線発生中心点を中心とした球面形状となる構成であってもよい。このように境界面12が球面形状となる構成であることで、X線発生装置8のX線発生中心点から各検出器のX線入射位置(検出器の最前面)までの距離をより一定とすることができ、検出器面の周辺部と中央部での拡大率の差が小さくなり、検出器面の周辺部における画像歪みを低減することができる。検出器保持用格子14とコリメータ孔用格子13の境界12、検出器素子のX線入射面(最前面)となるよう検出器素子は配置される。
本実施例では、コリメータ孔用格子13と検出器保持用格子14をそれぞれ製作し、その後に組み合わせる別々の構造物として構成とした。コリメータ孔用格子13と検出器保持用格子14は一体構造物としてもよい。一体構造物とは、コリメータ孔用格子13と検出器保持用格子14を境界面で段差を持つ一つの構造として一体成型で製作したモノを示す。例えば3Dプリンター装置等を用いることで、このような複雑構造物でも一体成型が可能である。このように一体構成とすることによって、コリメータ孔用格子13と検出器保持用格子14を別々に製作後に組み合わる場合に必要となる両者の高精度な位置決めが不要となり、コリメータ孔中心軸と検出素子中心軸を正確に同一直線状に設定でき、これらの設定誤差に起因するノイズを低減することができる。
図5は、X線検出器1について、コリメータ領域2と検出器領域4の境界部分にある領域Aを拡大した図である。図4の四角い枠線で示した部分が領域Aである。検出器領域4の検出器保持用格子14の各格子の厚みは、コリメータ孔3を構成するコリメータ孔用格子13の各格子の厚みよりも薄く構成される。コリメータ孔用格子13の格子の厚みと検出器保持用格子14の格子の厚み異なる(Y−Z平面内での検出器保持用格子14の格子の厚みがコリメータ孔用格子13の各格子の厚みよりも薄く構成される)ため、その境界線O-O上で段差構成をもつことになる。この段差の存在により検出器素子5は、O-Oの境界線上で保持される。この構造は、図4に示したX−Y断面方向だけでなく、図6に示したA-A断面図であるX−Z断面方向でも同様の境界線O-O上で段差構造をもつ。
図6及び図7に示すように、コリメー孔3がコリメータ孔用格子13により構成される。図9は、検出器領域4に検出器素子5が挿入されていない挿入前のX線検出器1の状態を示す。コリメータ孔用格子13に対して格子の中心ラインは共有した配置で、コリメータ孔用格子13の厚みより薄い厚みで検出器保持用格子14が設置される。そのため、コリメータ領域2と検出器領域4の境界線O-O上で段差格子状の段差が構成可能となる。
図10は、検出器領域4に検出器素子5を挿入設置した後のC-C’断面図を示す。検出器保持用格子14の各格子孔に検出器素子5が挿入して設置される。これらの検出器素子5は、X線の受感部である半導体部と、半導体部の後段に設置される基盤部を備える。
本実施例によれば、高エネルギーのX線源を用いたX線撮像システムにおいて、高エネルギーX線に感度の高いX線検出器を用いて、社会インフラ構造物のような大型被検体に対して高画質な撮像画像を取得できるようになる。
本実施例によれば、橋梁などの社会インフラ構造物や化学プラントなどの大型構造物の透過像撮像において、高エネルギーX線源を使用した場合でも、検出系の検出感度向上によりSNの高い高精細な透過画像が得られる。それにより老朽化インフラの劣化度が判定でき、補修またはリプレイスの重要な判断基準が得られ安全・安心な社会の構築が可能となる。
本実施例のX線検出器は、検出器保持用格子14の各格子の幅がコリメータ孔用格子13の各格子の幅よりも小さくなるように構成され、検出器保持用格子14とコリメータ孔用格子13の境界面に段差が形成されうるように構造されるため、検出器保持用格子13内に検出器素子5を充填する際に精度よく位置決めすることができる。特に、検出器素子5のサイズが小さくなる場合、二次元配列の各コリメータ孔と各検出器毎で位置あわせが困難となるが、本実施例のように検出器保持用格子14とコリメータ孔用格子13の境界面を段差構造とすることによって位置決めが容易となる。
本実施例のX線検出器1A及びX線撮像システム100Aについて、図11乃至図14を用いて説明する。実施例1では、X線検出器1の検出器領域4が検出器素子5及び検出器保持用格子14を備える構成であったが、本実施例のX線検出器1Aは、検出器領域4Aに検出器素子5、検出器保持用格子14及び検出器素子用遮蔽板15を備える構成である。以下、本実施例のX線検出器1A及びX線撮像システム100Aについて、実施例1と異なる構成を中心に説明する。
図11に示すように、X線検出器1Aの検出器素子5と検出器保持用格子14の間に、クロストーク防止の検出器素子用の遮蔽板15を設ける。本実施例のX線検出器1Aは、検出器保持用格子4の各孔に、遮蔽板15を設けた構造の検出器素子5が設置される。遮蔽板15は、検出器保持用格子14よりもX線の遮蔽効果の高い材料で構成される。図12に示すように、遮蔽板15は、コリメータ孔用格子13と検出器保持用格子14との段差分相当の厚みで検出器素子4の側面に設けられる。図13は、検出器領域4に検出器素子5を挿入する前のX線検出器の構成を、X線検出器の後段方向(配線ケーブル側)からみた構成図である。図13に示すように、コリメータ孔用格子13に対して格子の中心ラインは共有した配置で、コリメータ孔用格子13の厚みより薄い厚みで検出器保持用格子14が設置される。そのため、コリメータ領域2と検出器領域4の境界線上O-O上で段差格子状の段差が構成可能となる。図14は、検出器領域4に検出器素子5を挿入して設置した後のC-C’断面の断面図を示す。検出器保持用格子14の各格子孔に検出器素子5が挿入設置される。検出器素子5を取り囲むようにその最外殻部には遮蔽板15が設けられる。遮蔽板15は、X線が検出器素子5内に入射した時に発生する隣接する検出器素子へのクロストークを遮蔽し、ノイズを低減することができる。また、検出器素子4の半導体部分の厚みを最小にし、同時に、コリメータ孔用格子13と検出器保持用格子14との段差での検出器素子4の位置決め保持を可能にする。
本実施例によれば、高エネルギーのX線源を用いたX線撮像システムにおいて、高エネルギーX線に感度の高いX線検出器を用いて、社会インフラ構造物のような大型被検体に対して高画質な撮像画像を取得できるようになる。
本実施例によれば、橋梁などの社会インフラ構造物や化学プラントなどの大型構造物の透過像撮像において、高エネルギーX線源を使用した場合でも、検出系の検出感度向上によりSNの高い高精細な透過画像が得られる。それにより老朽化インフラの劣化度が判定でき、補修またはリプレイスの重要な判断基準が得られ安全・安心な社会の構築が可能となる。
本実施例のX線検出器は、検出器保持用格子14の各格子の幅がコリメータ孔用格子13の各格子の幅よりも小さくなるように構成され、検出器保持用格子14とコリメータ孔用格子13の境界面に段差が形成されうるように構造されるため、検出器保持用格子13内に検出器素子5を充填する際に精度よく位置決めすることができる。特に、検出器素子5のサイズが小さくなる場合、二次元配列の各コリメータ孔と各検出器毎で位置あわせが困難となるが、本実施例のように検出器保持用格子14とコリメータ孔用格子13の境界面を段差構造とすることによって位置決めが容易となる。
本実施例のX線検出器は、検出器素子5と検出器保持用格子14の間に、Y−Z平面内で検出器素子を取り囲むように遮蔽体を設けるため、散乱X線によるクロストークをさらに遮蔽することができ、さらにノイズを低減することができる。
実施例1及び2ではX線検出器として半導体検出器を用いたが、X線撮像システムで検出器素子として用いられているシンチレータ検出器を用いてもよい。このような場合でも、実施例1及び2と同様の効果を得ることができる。
1,1A X線検出器
2 コリメータ領域
3 コリメータ孔
4 検出器領域
5 検出器素子
6 X線発生装置
7 X線
8 撮像対象被検体
9 配線ケーブル
10 信号処理装置
11 画像処理および画像表示装置
12 境界面
13 コリメータ孔用格子
14 検出器保持用格子
15 検出器素子用遮蔽板
100,100A X線撮像システム

Claims (13)

  1. 二次元配列で構成される検出器素子と、
    内部に前記検出器素子を保持する検出器保持用格子と、
    入射されたX線の少なくとも一部を遮蔽し、前記検出器素子のそれぞれでX線を検出するように、前記検出器素子のX線入射面の上部に二次元配列で設置されるコリメータを備え、
    前記検出器素子、検出器保持用格子及びコリメータは、前記X線の発生位置に向けた直線に沿うように傾斜して配置され、
    前記検出器保持用格子と前記コリメータの境界面は、前記X線の発生位置からの距離が略一定となる位置に形成されることを特徴とするX線検出器。
  2. 前記検出器保持用格子の各格子の厚みが前記コリメータの各格子の厚みよりも薄く構成され、前記検出器保持用格子と前記コリメータの境界面に段差部が形成されることを特徴とする請求項1に記載のX線検出器。
  3. 前記検出器素子は、前記検出器保持用格子と前記コリメータの境界面に形成される前記段差部が前記検出器素子の最前面となるよう配置されることを特徴とする請求項2に記載のX線検出器。
  4. 前記検出器保持用格子と前記コリメータを一体に構成することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載のX線検出器。
  5. 前記検出器素子と前記検出器保持用格子の間に遮蔽板を設置することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載のX線検出器。
  6. 前記検出器素子は、半導体検出器であることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載のX線検出器。
  7. 前記検出器素子は、シンチレータ検出器であることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載のX線検出器。
  8. X線を照射するX線発生装置と、
    撮像対象を透過したX線を検出するX線検出器と、
    前記X線検出器で検出された検出信号から前記撮像対象の画像情報を生成する画像演算装置を備えるX線撮像システムにおいて、
    前記X線検出器は、
    二次元配列で構成される検出器素子と、
    内部に前記検出器素子を保持する検出器保持用格子と、
    入射されたX線の少なくとも一部を遮蔽し、前記検出器素子のそれぞれでX線を検出するように、前記検出器素子のX線入射面の上部に二次元配列で設置されるコリメータを備え、
    前記検出器素子、検出器保持用格子及びコリメータは、前記X線発生装置のX線発生の中心点に向けた直線に沿うように傾斜して配置され、
    前記検出器保持用格子と前記コリメータの境界面は、前記X線の発生位置からの距離が略一定となる位置に形成されることを特徴とするX線撮像システム。
  9. 前記検出器保持用格子の各格子の厚みが前記コリメータの各格子の厚みよりも薄く構成され、前記検出器保持用格子と前記コリメータの境界面に段差部が形成されることを特徴とする請求項8に記載のX線撮像システム。
  10. 前記検出器素子は、前記検出器保持用格子と前記コリメータの境界面に形成される段差部が前記検出器素子の最前面となるよう配置されることを特徴とする請求項8又は9に記載のX線撮像システム。
  11. 前記検出器保持用格子と前記コリメータを一体に構成することを特徴とする請求項8乃至10のいずれか1項に記載のX線撮像システム。
  12. 前記検出器素子と前記検出器保持用格子の間に遮蔽板を設置することを特徴とする請求項8乃至11のいずれか1項に記載のX線撮像システム。
  13. 前記検出器素子は、半導体検出器又はシンチレータ検出器であることを特徴とする請求項8乃至11のいずれか1項に記載のX線撮像システム。
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