JP2017044308A - 摺動部材およびポンプ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】軸・軸受構造(1A)に用いられ、軸受部材(11)に対して相対的に摺動する軸部材(10)は、W2C粒子(10f)および母材(10e)を含む複合層(10b)と、複合層(10b)の表面に設けられ、軸受部材(11)に摺接する、ダイヤモンドライクカーボンを含む被覆層(10c)とを備える。
【選択図】図1
Description
以下、本発明の一実施形態について、図面を参照し詳細に説明する。なお、本実施の形態では、摺動部材としての軸部材について説明するが、本発明の摺動部材は必ずしもこれに限らない。例えば、軸部材に対して相対的に摺動する軸・軸受構造における軸受け部材にも適用することができる。
C:0.8wt%以下、Si:0.2〜3.5wt%、B:0.7〜0.9wt%、Cr:8〜27wt%、Mo:15〜30wt%、Fe:1.5wt%以下、Ni:16wt%以下、Co:残部。
C:0.3〜0.7wt%、Si:3.5〜4.5wt%、B:2〜3wt%、Cr:10〜15wt%、Mo:0.5〜0.7wt%、Fe:2〜4wt%、Ni:残部。
C:0.03〜0.08wt%、Si:1.0wt%以下、Mn:2.0wt%以下、Ni:8.00〜10.5wt%、Cr:18.0〜20.0wt%、P:0.045wt%以下、S:0.03wt%以下。
母材としてコバルト基合金を、硬質粒子として、平均粒子径が53μmのW2C粒子、および平均粒子径が5μmのWC粒子を用いて内径85mm、長さ80mm、層厚1300μmの円筒形状の複合層を熱間静水圧加圧法により形成した。このとき、W2C粒子の体積率は32vol%であり、WCの体積率は8vol%であった。そして、複合層の表面に、DLCの被覆層を、PVD法を用いて7μmの層厚で製膜し、試験片を作成した。
硬質粒子として、平均粒子径が46μmのW2C粒子、および平均粒子径が10μmのWC粒子を用い、複合層の層厚を950μmとし、被覆層の層厚を5μmとしたこと以外は、実施例1と同様の方法で試験片を作成した。このとき、複合層におけるW2C粒子の体積率は28vol%であり、WC粒子の体積率は14vol%であった。そして、実施例1と同様の条件にて、ロックウェル圧痕試験および耐摩耗試験を行った。
母材としてニッケル基合金を、硬質粒子として、平均粒子径が28μmのW2C粒子、および平均粒子径が7μmのWC粒子を用い、複合層の層厚を420μmとし、被覆層の層厚を23μmとしたこと以外は、実施例1と同様の方法で試験片を作成した。このとき、複合層におけるW2C粒子の体積率は30vol%であり、WC粒子の体積率は65vol%であった。そして、実施例1と同様の条件にて、ロックウェル圧痕試験および耐摩耗試験を行った。
母材としてニッケル基合金を、硬質粒子として、平均粒子径が35μmのW2C粒子、および平均粒子径が4μmのWC粒子を用い、複合層の層厚を485μmとし、被覆層の層厚を3μmとしたこと以外は、実施例1と同様の方法で試験片を作成した。このとき、複合層におけるW2C粒子の体積率は45vol%であり、WC粒子の体積率は4vol%であった。そして、実施例1と同様の条件にて、ロックウェル圧痕試験および耐摩耗試験を行った。
硬質粒子として、平均粒子径が58μmのW2C粒子、および平均粒子径が8μmのWC粒子を用い、複合層の層厚を750μmとし、被覆層の層厚を10μmとしたこと以外は、実施例1と同様の方法で試験片を作成した。このとき、複合層におけるW2C粒子の体積率は42vol%であり、WC粒子の体積率は3vol%であった。そして、実施例1と同様の条件にて、ロックウェル圧痕試験および耐摩耗試験を行った。
母材としてニッケル基合金を、硬質粒子として、平均粒子径が20μmのW2C粒子、および平均粒子径が6μmのWC粒子を用い、複合層の層厚を380μmとし、被覆層の層厚を10μmとしたこと以外は、実施例1と同様の方法で試験片を作成した。このとき、複合層におけるW2C粒子の体積率は54vol%であり、WC粒子の体積率は23vol%であった。そして、実施例1と同様の条件にて、ロックウェル圧痕試験および耐摩耗試験を行った。
母材としてニッケル基合金を、硬質粒子として、平均粒子径が70μmのW2C粒子のみを用い、複合層の層厚を700μmとし、被覆層の層厚を14μmとしたこと以外は、実施例1と同様の方法で試験片を作成した。このとき、複合層におけるW2C粒子の体積率は38vol%であった。そして、実施例1と同様の条件にて、ロックウェル圧痕試験および耐摩耗試験を行った。
硬質粒子として、平均粒子径が76μmのW2C粒子、および平均粒子径が4μmのWC粒子を用い、複合層の層厚を1050μmとし、被覆層の層厚を15μmとしたこと以外は、実施例1と同様の方法で試験片を作成した。このとき、複合層におけるW2C粒子の体積率は29vol%であり、WC粒子の体積率は6vol%であった。そして、実施例1と同様の条件にて、ロックウェル圧痕試験および耐摩耗試験を行った。
母材としてニッケル基合金を、硬質粒子として、平均粒子径が67μmのW2C粒子、および平均粒子径が10μmのWC粒子を用い、複合層の層厚を800μmとし、被覆層の層厚を12μmとしたこと以外は、実施例1と同様の方法で試験片を作成した。このとき、複合層におけるW2C粒子の体積率は33vol%であり、WC粒子の体積率は10vol%であった。そして、実施例1と同様の条件にて、ロックウェル圧痕試験および耐摩耗試験を行った。
母材としてSUS304を、硬質粒子として、平均粒子径が60μmのW2C粒子、および平均粒子径が5μmのWC粒子を用い、複合層の層厚を610μmとし、被覆層の層厚を22μmとしたこと以外は、実施例1と同様の方法で試験片を作成した。このとき、複合層におけるW2C粒子の体積率は36vol%であり、WC粒子の体積率は3vol%であった。そして、実施例1と同様の条件にて、ロックウェル圧痕試験および耐摩耗試験を行った。
母材としてSUS304を、硬質粒子として、平均粒子径が55μmのW2C粒子のみを用い、複合層の層厚を900μmとし、被覆層の層厚を23μmとしたこと以外は、実施例1と同様の方法で試験片を作成した。このとき、複合層におけるW2C粒子の体積率は22vol%であった。そして、実施例1と同様の条件にて、ロックウェル圧痕試験および耐摩耗試験を行った。
母材としてニッケル基合金を、硬質粒子として、平均粒子径が68μmのW2C粒子のみを用い、複合層の層厚を190μmとし、被覆層の層厚を4μmとしたこと以外は、実施例1と同様の方法で試験片を作成した。このとき、複合層におけるW2C粒子の体積率は18vol%であった。そして、実施例1と同様の条件にて、ロックウェル圧痕試験および耐摩耗試験を行った。
硬質粒子として、平均粒子径が31μmのW2C粒子、および平均粒子径が6μmのWC粒子を用い、複合層の層厚を400μmとし、被覆層の層厚を28μmとしたこと以外は、実施例1と同様の方法で試験片を作成した。このとき、複合層におけるW2C粒子の体積率は45vol%であり、WC粒子の体積率は10vol%であった。そして、実施例1と同様の条件にて、ロックウェル圧痕試験および耐摩耗試験を行った。
母材としてSUS304を、硬質粒子として、平均粒子径が19μmのW2C粒子、および平均粒子径が4μmのWC粒子を用い、複合層の層厚を250μmとし、被覆層の層厚を35μmとしたこと以外は、実施例1と同様の方法で試験片を作成した。このとき、複合層におけるW2C粒子の体積率は16vol%であり、WC粒子の体積率は5vol%であった。そして、実施例1と同様の条件にて、ロックウェル圧痕試験および耐摩耗試験を行った。
硬質粒子として、平均粒子径が13μmのWC粒子のみを用い、複合層の層厚を460μmとし、被覆層の層厚を3μmとしたこと以外は、実施例1と同様の方法で試験片を作成した。このとき、複合層におけるWCの体積率は45vol%であった。そして、実施例1と同様の条件にて、ロックウェル圧痕試験および耐摩耗試験を行った。
10 軸部材
10a 基体
10b 複合層
10c 被覆層
10e 母材
10f W2C粒子
10g WC粒子
11 軸受部材
Claims (7)
- 軸および軸受を有する軸・軸受構造に用いられ、被摺動部材に対して相対的に摺動する摺動部材であって、
W2C粒子および母材を含む複合層と、
前記複合層の表面に設けられ、前記被摺動部材に摺接する、ダイヤモンドライクカーボンを含む被覆層とを備えることを特徴とする摺動部材。 - 前記複合層は、前記W2C粒子を20〜45vol%含むことを特徴とする請求項1に記載の摺動部材。
- 前記複合層は、15vol%以下のWC粒子を含むことを特徴とする請求項1または2に記載の摺動部材。
- 前記複合層の層厚が、400μm以上であることを特徴とする請求項1から3の何れか1項に記載の摺動部材。
- 前記被覆層の層厚が、5〜15μmであることを特徴とする請求項1から4の何れか1項に記載の摺動部材。
- 前記複合層に対して、前記被覆層とは反対側に設けられたステンレス材からなる基体を備え、
前記母材は、熱膨張係数が10〜14ppm/℃であることを特徴とする請求項1から5の何れか1項に記載の摺動部材。 - 請求項1から6の何れか1項に記載の摺動部材を備えるポンプ。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2015169174A JP2017044308A (ja) | 2015-08-28 | 2015-08-28 | 摺動部材およびポンプ |
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JP2015169174A JP2017044308A (ja) | 2015-08-28 | 2015-08-28 | 摺動部材およびポンプ |
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Cited By (1)
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JP2019199636A (ja) * | 2018-05-15 | 2019-11-21 | 帝国イオン株式会社 | 耐摩耗性皮膜、耐摩耗性部材及び耐摩耗性皮膜の製造方法 |
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2015
- 2015-08-28 JP JP2015169174A patent/JP2017044308A/ja active Pending
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JP2019199636A (ja) * | 2018-05-15 | 2019-11-21 | 帝国イオン株式会社 | 耐摩耗性皮膜、耐摩耗性部材及び耐摩耗性皮膜の製造方法 |
JP7138855B2 (ja) | 2018-05-15 | 2022-09-20 | 帝国イオン株式会社 | 耐摩耗性皮膜、耐摩耗性部材及び耐摩耗性皮膜の製造方法 |
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