JP5853543B2 - 被覆回転ツール - Google Patents

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Description

本発明は、摩擦攪拌接合用ツールに関する。
1991年の英国において、アルミニウム合金などの金属材料同士を接合する摩擦攪拌接合技術が確立された。本技術は、接合を目的とする金属材料同士の接合面において、先端に小径突起部が形成された円柱状の摩擦攪拌接合用ツールを押圧しながら回転させることにより摩擦熱を発生させる。そして、この摩擦熱で接合部分の金属材料を軟化させて塑性流動させることにより、金属材料同士を接合する。
ここで、「接合部分」とは、金属材料を突き合わせたり、金属材料を重ねて設置させたりすることにより、それらの金属材料の接合が所望される接合界面部分をいう。この接合界面付近において、金属材料が軟化されて塑性流動が起こり、その金属材料が攪拌されることによってその接合界面が消滅し、接合が行なわれる。さらに、同時にその金属材料に動的再結晶が起こるので、この動的再結晶により接合界面付近の金属材料が微粒化することとなり、金属材料同士を高強度に接合することができる(特許文献1)。
このような金属材料としてアルミニウム合金を用いる場合、500℃程度の比較的低温で塑性流動が生じるため、安価な工具鋼からなる摩擦攪拌接合用ツールを用いても、その傷みが少なく頻繁に摩擦攪拌接合用ツールを交換しなくてもよい。このため摩擦攪拌接合技術は、アルミニウム合金を接合するのにかかるコストが低廉であることから、アルミニウム合金を溶融させて接合する抵抗溶接法に代わる接合方法として、鉄道車両や自動車、飛行機の構造部品の接合技術として既に様々な用途で実用化されている。
現在のところ、摩擦攪拌接合技術は、アルミニウム合金、マグネシウム合金等のような比較的低温で塑性流動が生じる非鉄金属に主として適用されている。このような摩擦攪拌接合技術は、接合に要するコストおよび時間、接合部分の強度等の面で、抵抗溶接法に比して優れている。このため、低温で塑性流動が生じる材料の接合のみに留まらず、1000℃以上の高温で塑性流動が生じるような銅合金や鉄鋼材料の接合にも適用したいというニーズがある。
摩擦攪拌接合用ツールの耐摩耗性および耐溶着性を改善し、摩擦攪拌接合用ツールの工具寿命を向上させる試みとして、摩擦攪拌接合用ツールの表面に種々の被覆層をコーティングすることが試みられている。たとえば特開2003−326372号公報(特許文献1)には、摩擦攪拌接合用ツールの表面のうち被接合材と接触する部分にダイヤモンド膜を被覆することにより、その表面硬度を高めている。このような被覆層を備えた摩擦攪拌接合用ツールは、アルミニウム合金、マグネシウム合金、銅合金等のような非鉄金属を摩擦攪拌接合するときにも、その被接合材が摩擦攪拌接合用ツールに溶着しにくく、かつ優れた硬度、耐摩耗性、低摩擦係数を有するため、長寿命かつ良好に接合することができる。
また、特開2005−152909号公報(特許文献2)では、被接合材を構成する金属が摩擦攪拌接合用ツールに付着するのを防止するために、摩擦攪拌接合用ツールの表面のうちの被接合材に接触する部位に付着防止膜を被覆している。この付着防止膜は、ダイヤモンドライクカーボン、TiN、CrN、TiC、SiC、TiAlN、AlCrSiNのいずれかで構成される。同特許文献では、付着防止膜の割れ防止、密着性向上、および耐摩耗性向上のために、付着防止膜の下地に、TiN、CrN、TiC、SiC、TiAlN、またはAlCrSiNのいずれかからなる層をコーティングしている。
また、特開2007−268605号公報(特許文献3)には、鉄鋼材料を接合するための摩擦攪拌接合用ツールとして、被接合材に接触する領域に、酸化アルミニウムまたは炭化チタンからなる基層と、該基層の表面を覆う窒化チタンからなる表層とからなる皮膜をコーティングした摩擦攪拌接合用ツールが開示されている。また、特開2008−030096号公報(特許文献4)には、被接合材に接触する領域に窒化アルミニウムからなる被膜をコーティングした摩擦攪拌接合用ツールが開示されている。特許文献3のように、化学的反応性の低い窒化チタンからなる表層をコーティングするか、または特許文献4のように被接合材との親和力が低い窒化アルミニウムからなる被膜をコーティングすることにより、被接合材と摩擦攪拌接合用ツールとの間の化学反応による摩耗を防止し、摩擦攪拌接合用ツールを長寿命化することができる。
特開2003−326372号公報 特開2005−152909号公報 特開2007−268605号公報 特開2008−030096号公報
特許文献1においては、超硬合金または窒化珪素の基材の表面に、1μm以上30μm以下の厚みのダイヤモンド膜を被覆している。また、特許文献3および4では、化学蒸着法、物理蒸着法、または溶射法を用いて、窒化珪素を主成分とする基材の表面に、1μm〜20μmの厚みの被覆層を被覆している。特許文献3は、酸化アルミニウムからなる被覆層であり、特許文献4は、窒化アルミニウムからなる被覆層である。
摩擦攪拌接合用ツールの耐摩耗性を改善するためには、被覆層が剥離しない程度に被覆層の厚みを厚くすることが好ましい。しかし、耐摩耗性を重視して被覆層の厚みを厚くするほど、被覆層の表面粗さが粗くなり、アルミニウム等の軟質金属を接合するときに、被接合材が摩擦攪拌接合用ツールの表面に凝着しやすくなる。
また、摩擦攪拌接合用ツールが新品時のときには、被覆層の表面粗さが大きいため摩擦熱が生じやすいが、数スポット接合を終えた後の摩擦攪拌接合用ツールは、摩擦により被覆層表面の凸部が摩耗し、被覆層の表面被覆層の表面粗さが小さくなるため摩擦熱が生じにくくなる。よって、数スポット接合後の摩擦攪拌接合用ツールの表面の粗さが安定した状態に合わせて接合条件を設定すると、ツール新品から数スポットまでの接合において、被接合材の温度が高くなりやすく、摩擦攪拌接合用ツールのショルダーが被接合材に深く挿入されて、接合部にバリが生じたり、接合強度が安定しなかったりするという問題がある。
また、窒化珪素、酸化アルミニウム等のセラミックス材料を基材に用いた場合、接合開始初期に摩擦攪拌接合用ツールの温度が上がりすぎて、熱亀裂により破損するという問題がある。一方、超硬合金または耐熱金属を基材に用いた場合、接合開始初期に摩擦攪拌接合用ツールが塑性変形するという問題がある。
本発明は、上記のような現状に鑑みなされたものであって、その目的は、接合開始初期から安定した接合強度および接合品質が得られ、かつ優れた耐久性を有する摩擦攪拌接合用ツールを提供することである。
本発明の摩擦攪拌接合用ツールは、基材と、該基材上の少なくとも被接合材に接触する部位に形成された被覆層とを含むものであって、被覆層のうちの少なくとも一層は、物理蒸着法で形成されたものであり、被接合材に接触する部位における被覆層は、3μm以上50μm以下の厚みであり、かつ0.005μm以上0.2μm以下の表面粗さRaであることを特徴とする。
被接合材に接触する部位における被覆層は、0.01μm以上0.1μm以下の表面粗さRaであることが好ましい。被接合材に接触する部位における被覆層は、被覆層を形成した後に表面を研磨処理したものであることが好ましい。
被接合材に接触する部位における被覆層において、ショルダー部の側面の表面粗さは、プローブ部の表面粗さよりも大きいことが好ましい。
被接合材に接触する部位における被覆層において、プローブ部の表面粗さは、ショルダー部の下端の表面粗さの値以上であることが好ましい。
被覆層は、周期律表のIVa族元素、Va族元素、VIa族元素、Al、SiおよびBからなる群より選ばれる一種以上の元素と、炭素、窒素、酸素、および硼素からなる群より選ばれる一種以上の元素との化合物からなることが好ましい。被覆層の少なくとも1層は、スパッタ蒸着法により形成されたものであることが好ましい。
本発明の摩擦攪拌接合用ツールは、上記のような構成を有することにより、接合開始初期から安定した接合強度および接合品質が得られ、かつ優れた耐久性を有するという効果を示す。
本発明の摩擦攪拌接合用ツールの一例を示す概略断面図である。 本発明の摩擦攪拌接合用ツールの他の一例を示す概略断面図である。
以下、本発明についてさらに詳細に説明する。
<摩擦攪拌接合用ツール>
図1は、本発明の摩擦攪拌接合用ツールの概略断面図である。本発明の摩擦攪拌接合用ツール1は、図1に示されるように、基材2と、該基材2上に形成される被覆層3とを備えるものである。このような構成を有する本発明の摩擦攪拌接合用ツール1は、たとえば線接合(FSW:Friction Stir Welding)用途、点接合(スポットFSW)用途等に極めて有用に用いることができる。なお、本発明の摩擦攪拌接合用ツール1は、小径(直径2mm以上8mm以下)のプローブ部4と、大径(直径4mm以上20mm以下)の円柱部5とを備えた形状を有する。これを接合に用いる場合、プローブ部4が被接合材の接合部分に挿入または押圧された状態で回転されることにより、被接合材が接合されることとなる。この場合、線接合用途では、積層もしくは線接触状に突き合わされた2つの被接合材にプローブ部4を押圧もしくは挿入させ、回転するプローブ部4を当該積層もしくは突き合わされた部分に対して直線状に移動させることにより被接合材同士を接合する。一方、点接合用途では、上下に積層、もしくは突き合わされた2つの被接合材の所望の接合箇所に回転するプローブ部4を押圧し、その場所でプローブ部4を引き続き回転させることにより、被接合材同士を接合する。本発明の摩擦攪拌接合ツールは、アルミニウム合金、マグネシウム合金等のように比較的低温で塑性流動が生じる非鉄金属だけではなく、1000℃以上の高温で塑性流動が生じるような銅合金や鉄鋼材料に用いることもできる。
図2は、本発明の摩擦攪拌接合用ツールの好ましい形態の概略断面図である。本発明の摩擦攪拌接合用ツール1は、図2に示されるように、円柱部5がホルダーにチャックされるようにチャック部7を有していることが好ましい。チャック部7は、たとえば円柱部5の側面の一部を削ることにより形成する。一方、接合加工時に被接合材と接する部分のことをショルダー部6という。
また、被覆層3は、図2に示されるように、基材2上であって、接合加工時に被接合材と接する部分に少なくとも形成されることが好ましい。このように被接合材と接する部分に被覆層3を形成することにより、摩擦により生じた熱が基材2に伝わりにくくなる。これにより基材2の熱亀裂や塑性変形を有効に防止することができ、摩擦攪拌接合用ツールを長寿命化することができる。
<基材>
本発明の摩擦攪拌接合用ツールの基材2としては、このような接合加工用の基材2として知られる従来公知のものを特に限定なく使用することができる。たとえば、超硬合金(たとえばWC基超硬合金、WCの他、Coを含み、あるいはさらにTi、Ta、Nb等の炭窒化物等を添加したものも含む)、サーメット(TiC、TiN、TiCN等を主成分とするもの)、高速度鋼、工具鋼、セラミックス(炭化チタン、炭化硅素、窒化硅素、窒化アルミニウム、酸化アルミニウム、サイアロン、およびこれらの混合体など)、立方晶型窒化硼素焼結体、ダイヤモンド焼結体、cBN粒子が分散した硬質材料等をこのような基材2の例として挙げることができる。
基材2として超硬合金を使用する場合、そのような超硬合金は、組織中に遊離炭素やη相と呼ばれる異常相を含んでいても本発明の効果は示される。
<被覆層>
本発明の摩擦攪拌接合用ツールにおいて、被覆層3は単層であってもよいし、2層以上積層してもよい。また、被覆層3は、化合物の組成が異なる複数の層を交互に積層してもよいが、2以上の層からなることが好ましい。本発明の被覆層は、基材の全面を覆うようにして形成されていることが好ましいが、基材の一部が被覆層により覆われていなかったり、基材上のいずれかの部分において被覆層の構成が異なっていたとしても、本発明の範囲を逸脱するものではない。なお、本発明における被覆層は、上記のとおり少なくとも基材上であって、接合加工時に被接合材と接する部分に少なくとも形成されることが好ましく、チャック部の全面または部分に形成されることが好ましい。
本発明において、被覆層は、3μm以上50μm以下の厚みを有することが好ましい。このように3μm以上の厚みとすることにより耐摩耗性が向上し、ツール寿命を大幅に延長することが可能となる。被覆層の厚みが3μm未満であると、耐摩耗性および基材の酸化防止性が低下するため好ましくなく、50μmよりも厚いと、被覆層に蓄積された圧縮応力により被覆層が剥離しやすくなるため好ましくない。被覆層の厚みは、5μm以上20μm以下とすることがより好ましい。5μm以上であることにより、耐摩耗性がさらに向上し、20μm以下であることにより、被覆層がより剥離しにくく、後述する研磨処理に要する時間も短縮できるという利点を有する。
なお、本発明において、「被覆層の厚み」とは、被接合材に接触する部位における被覆層の厚みをいい、たとえば摩擦攪拌接合用ツールの基材上に形成された被覆層の厚みのうち、プローブ部の先端における被覆層の厚みをいう。
本発明において、被接合材に接触する部位における被覆層は、0.005μm以上0.2μm以下の表面粗さRaであることを特徴とする。このような表面粗さであることにより、接合加工時に摩擦熱が適度に生じて被接合材の軟化も進みやすく、被接合材の接合部の強度も安定する。また、摩擦攪拌接合用ツールが高温になりすぎることもないため、熱亀裂の発生も起こりにくく、かつ塑性変形も生じにくい。
ここで、本発明において、「表面粗さRa」は、JIS規格B0601で定義されたものをいう。表面粗さRaが0.005μm未満であると、被覆層の表面が滑らか過ぎて接合加工時に摩擦熱が生じにくく、被接合材の軟化に時間を要する。しかも、後述する被覆層の研磨に要する時間が長くなりすぎるため好ましくない。また、表面粗さRaが0.2μmを超えると、軟質金属の被接合材を接合する時に、被接合材が摩擦攪拌接合用ツールの表面に凝着したり、摩擦熱が発生し過ぎて被接合材の温度が高くなり、被接合材の接合部にバリが生じたり、接合部の強度が安定しないため好ましくない。また、摩擦熱によって摩擦攪拌接合用ツールの温度が上がりすぎて、摩擦攪拌接合用ツールに熱亀裂が生じて破損したり、塑性変形が生じたりするため好ましくない。
被接合材に接触する部位における被覆層の表面粗さの好ましい範囲は、0.01μm以上0.1μm以下である。Raが0.01μm以上であれば比較的短時間で研磨加工できるし、0.1μm以下であれば、摩擦攪拌接合用ツールおよび被接合材の温度上昇が抑制されるため、接合品質および接合強度が安定し、摩擦攪拌接合用ツールを長寿命化することができる。
本発明の摩擦攪拌接合用ツールは、接合開始初期から摩擦熱を安定して発生させつつも、全体として熱亀裂の発生や摩耗を抑制するために、ショルダー部の側面および下端、ならびにプローブ部の表面粗さをそれぞれ部位によって異ならしめることが好ましい。つまり、被接合材に接触する部位における被覆層において、ショルダー部の側面の表面粗さは、プローブ部の表面粗さよりも大きいことが好ましく、プローブ部の表面粗さは、ショルダー部の下端の表面粗さの値以上であることがより好ましい。被接合材に接触する部位の中でも、ショルダー部の下端は、被接合材との摩擦により被接合材を軟化させる目的を達成するため、この部位の被覆層の表面粗さを最も小さくすることが好ましい。これにより接合開始初期から安定して摩擦熱が発生し、接合強度および接合品質を安定させることができる。プローブ部は、被接合材を攪拌するための部位であるが、プローブ部が過度に発熱されると、熱亀裂の発生や摩耗が進行しやすくなるため、プローブ部の被覆層の表面粗さは、ショルダー部の下端と同じかそれよりも大きくする必要がある。被接合材に接触する部位のうち、ショルダー部の側面は、接合加工の最後に被接合材と接触する部位であり、摩擦熱の発生の寄与度がプローブ部、ショルダー部の下端に比して低いため、被覆層の表面粗さは一番大きくてよい。また、ショルダー部の側面は、接合時に温度が高い状態で大気に曝露される部位であるため、表面粗さを小さくするために研磨しすぎると被覆層にピンホールが発生し、母材の酸化の原因になるため好ましくない。以上の表面粗さの大小関係を纏めると、ショルダー部の側面>プローブ部≧ショルダー部の下端であることが好ましい。
本発明の被覆層としては、従来公知の組成の被膜を特に限定なく採用することができ、周期律表のIVa族元素、Va族元素、VIa族元素、Al、Si、およびBからなる群より選ばれる少なくとも一種の元素と、炭素、窒素、酸素、および硼素からなる群より選ばれる少なくとも一種の元素とからなる化合物により構成されることが好ましい。これにより、耐摩耗性をより一層向上させることができる。
このような化合物としては、周期律表のIVa族元素、Va族元素、VIa族元素、Al、およびSiからなる群より選ばれる少なくとも一種の元素の炭化物、窒化物、炭窒化物、酸化物、炭酸化物、炭酸窒化物、硼窒化物、および硼炭窒化物よりなる群から選ばれる少なくとも一種の化合物が挙げられ、さらに具体的には、TiAlN、AlxTi1-xN、AlxCr1-xN、Ti1-xSixN、AlxTi1-x-ySiyN、AlxCr1-x-ySiyN、TiCN、Al23等を挙げられる。このような組成からなる被覆層は、硬度が高いため耐摩耗性に優れるとともに、耐酸化性にも優れるため、摩擦攪拌接合用ツールの寿命を向上させることができる。上記の化合物の中でも、AlxCr1-xN、AlxTi1-x-ySiyN、AlxCr1-x-ySiyNは、耐酸化性が特に優れるため好ましい。
<被覆層の形成方法>
本発明の被覆層のうちの少なくとも一層は、上述したように、物理蒸着(PVD:Physical Vapor Deposition)法により形成されることが好ましい。PVD法としては、たとえば真空アーク蒸着法、スパッタリング法等を用いることができる。PVD法で成膜した被覆層は、圧縮応力を有するため硬度が高く、耐摩耗性に優れる。また、被覆層が緻密となるため、基材の酸化防止にも優れる。被覆層の少なくとも1層は、上記のPVD法の中でも、スパッタ蒸着法を用いることがより好ましい。スパッタ蒸着法は、真空アーク蒸着法よりも表面粗さが小さい被覆層を形成することができるため、より短時間の研磨処理で、本発明の粗さの表面粗さを得ることができる。
<被覆層の表面研磨処理>
上記PVD法では、原料ターゲットから飛来したドロップレットと呼ばれる溶融粒子が、基材の表面に付着し、これが核となって成長することにより被覆層を形成する。このようにして形成する被覆層は、その厚みを厚くするほど表面粗さが大きくなる。よって、3μm以上50μm以下の厚みで、かつ表面粗さRaが0.005μm以上0.2μm以下を実現するためには、被覆層を被覆した後に、被覆層の表面を研磨処理することが好ましい。
上記の研磨処理方法としては、ブラシ研磨、フィルム研磨、バフ研磨、湿式ブラスト処理等の公知の技術を使用することができる。砥粒が付着した軟質メディアを遠心力により研磨する表面に噴射する軟質メディアブラストが、3次元形状を均一に研磨しやすく、エッジが優先的に研磨されにくいため好ましい。
以下、実施例を挙げて本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。なお、実施例中の被覆層の厚みは、走査型電子顕微鏡(SEM:Scanning Electron Microscope)または透過型電子顕微鏡(TEM:Transmission Electron Microscope)を用いて、その断面を直接観察することにより測定した。また、本発明において、窒化物層を構成する各金属の元素比(原子比)は、SEM付帯のEDXもしくはEPMA、またはTEM付帯のEDXもしくはEPMAにより求めた。
以下では真空アーク蒸着法またはアンバランスドマグネトロンスパッタ法(UBMスパッタ法)により被覆層を形成しているが、たとえばバランスドマグネトロンスパッタ法等によって被覆層を形成してもよい。
<実施例1〜30、比較例1〜4>
各実施例および各比較例の摩擦攪拌接合用ツールは、直径10mmで高さが20mmの略円柱形状の円柱部5と、その円柱部5の先端中央部に円柱部5と同心に突設されたプローブ部4とを有している。当該プローブ部4は、直径4mmで高さが2mmの略円柱形状のものである。
そして、図2に示すように、円柱部5がホルダーにチャックされるようにチャック部7を有する。チャック部7は、円柱部5の上面から10mmの部分において、円柱部5の側面のうちの相対する2方向から削り取られている。チャック部7をホルダー側から見ると、上記で削られて形成された弦の長さはいずれも7mmである。
(摩擦攪拌接合用ツールの作製)
まず、摩擦攪拌接合用ツールの基材として、上記のようなツール形状を有する基材を用意した。なお、基材の材質は、Coが6重量%、TaNbCが15重量%、残部がWC結晶粒からなる超硬合金であり、このWC結晶粒の基材表面(被覆層との界面部分)のものは、3μmの平均粒径であった。この摩擦攪拌接合用ツールの基材を、成膜装置のチャンバー内の基材ホルダ―にセットした。
(被覆層の形成)
次に、上記基材に直接接するように、プローブ部およびショルダー部6に被覆層を形成することにより、図2に示される摩擦攪拌接合用ツールを作製した。具体的には、表1の「厚み」の欄に示す厚みで表1の「被覆方法」に示す方法により、表1の「組成」の欄に示す組成の被覆層を成膜した。
Figure 0005853543
実施例1〜16および比較例1〜4では、表1に示すように、真空アーク蒸発法を用いて被覆層を形成した。真空アーク蒸着装置には、被覆層の金属成分の合金製ターゲットをセットした。たとえば実施例1では、Al0.57Ti0.38Si0.05Nからなる被覆層を形成するために、Al0.57Ti0.38Si0.05の組成の合金製ターゲットをセットした。そして、真空ポンプにより真空アーク蒸着装置のチャンバー内を減圧するとともに、該装置内に設置されたヒーターにより上記基材の温度を450℃に加熱し、チャンバー内の圧力が1.0×10-4Paとなるまで真空引きを行なった。
次に、アルゴンガスを導入してチャンバー内の圧力を3.0Paに保持し、上記基材の基板バイアス電源の電圧を徐々に上げながら−1500Vとし、Wフィラメントを加熱して熱電子を放出させながら基材の表面のクリーニングを15分間行なった。その後、アルゴンガスを排気した。
次いで、チャンバー内の圧力が3PaとなるようにN2ガスを導入し、基材DCバイアス電圧を−50Vとした。Al0.57Ti0.38Si0.05ターゲットをアーク電流200Aとしてイオン化し、N2ガスと反応させることにより、基材のプローブ部およびショルダー部上にAl0.57Ti0.38Si0.05Nからなる被覆層を形成した。
実施例16では、金属ターゲットとしてTiを用い、N2ガス分圧が1.5Pa、CH4ガス分圧が1.5Paになるように、チャンバー内にガスを導入することにより、TiCNからなる被覆層を形成した。
実施例17〜30では、表1に示すように、アンバランスドマグネトロンスパッタ法を用いて被覆層を形成した。たとえば実施例17では、Al0.57Ti0.38Si0.05Nからなる被覆層を形成するために、Al0.57Ti0.38Si0.05の組成の合金製ターゲットをセットした。
そして、真空ポンプにより真空アーク蒸着装置のチャンバー内を減圧するとともに、該装置内に設置されたヒーターにより上記基材の温度を450℃に加熱し、チャンバー内の圧力が1.0×10-4Paとなるまで真空引きを行なった。
次に、アルゴンガスを導入してチャンバー内の圧力を3.0Paに保持し、DCバイアス電圧を徐々に上げながら−1000Vとし、基材の表面のクリーニングを15分間行なった。その後、アルゴンガスを排気した。
そして、チャンバー内の圧力が0.6PaになるようにArガスとN2ガスとを1:1の流量比で導入し、基材DCバイアス電圧を−90Vとした。ターゲットに4500WのDCスパッタ電力を印加してイオン化し、N2ガスと反応させて、基材上にAl0.57Ti0.38Si0.05Nからなる被覆層を形成した。
(被覆層の表面研磨)
次に、表1の「研磨処理方法」で示す方法を用いて、被覆層の表面を研磨処理した。具体的には、実施例1〜10、14、17〜26、比較例1、2、および4では、#3000のダイヤ砥粒付のメディアを用いた軟質メディアブラストにより、被覆層の表面を研磨した。なお、被覆層の表面粗さは、研磨時間により調整した。ただし、比較例2では、被覆層の厚みが52.4μmと厚すぎたため、被覆層の応力が高く、表面研磨処理により被覆層が剥離した。
実施例11〜13、15、および16では、#3000のダイヤ砥粒付のブラシを用いたブラシラップにより、被覆層の表面を研磨した。なお、被覆層の表面粗さは、研磨時間により調整した。また、実施例27〜30、比較例3では、被覆層を研磨しなかった。表面研磨前後のプローブ部、ショルダー部の下端および側面における被覆層の表面粗さを触針式の表面粗さ計により測定した。測定条件は以下の通りで、各部位の研磨処理前後の表面粗さの測定結果を表1の「表面粗さRa」の欄に示す。
評価長さ:1.25mm
カットオフ:0.25mm
測定速度:0.06mm/s。
<摩擦攪拌接合用ツールの評価>
各実施例および各比較例の摩擦攪拌接合用ツールのそれぞれについて、下記に示す条件で鋼板2枚を重ね合わせて点接合(スポットFSJ)を行なうことにより、耐摩耗性を評価した。
被接合材:1.2mm厚の980MPa級高張力鋼
ツール回転数:1500rpm
接合荷重:1300kgf
接合時間:2.0秒。
該評価は、1000スポットの点接合を行なった後に、プローブ部の直径を測定し、プローブ径の摩耗量(径の減少量)を測定することにより行なった。かかる耐摩耗性の評価結果を表2の「プローブ径変化量」の欄に示す。プローブ径変化量の値が小さいほど、耐摩耗性が優れていることを示している。また、接合開始初期の品質を確認するため、1スポット目から5スポット目で被接合材の接合部にバリが発生しているかを目視で確認した。目視でバリを確認できた場合、表2の「1〜5スポットのバリ発生」の欄に「あり」を記し、目視でバリを確認できなかった場合、表2の「1〜5スポットのバリ発生」の欄に「なし」を記した。
Figure 0005853543
表2から明らかなように、実施例1〜30の摩擦攪拌接合用ツールは、プローブ径の変化量が0.02mm以下であることから、ほとんど摩耗が生じておらず、耐摩耗性に優れていることがわかる。また、実施例1〜30の摩擦攪拌接合用ツールはいずれも、接合初期の1〜5スポットの接合においてバリが発生していないため、接合初期から接合の品質が安定していることがわかる。
一方、比較例1は、被覆層の厚みが2.6μmと薄すぎるため、耐摩耗性が悪く、1000スポット後のプローブの摩耗量が大きくなった。比較例2は、被覆層の厚みが52.4μmと厚すぎたため、被覆層の応力が高く、表面研磨処理のときに被覆層が剥離したため評価対象とならなかった。
比較例3は、被覆層を研磨しなかったために、被覆層の表面粗さが粗く、接合加工時に被接合材との摩擦による発熱が大きくなり、摩擦攪拌接合用ツールの温度が上がりすぎたために、3スポット目で摩擦攪拌接合用ツールに大きな亀裂が発生して破損した。また、比較例3では、接合初期の5スポットまでの接合で、被接合材の接合部にバリが生じていた。バリの発生は、接合加工時に発熱が大きいことに起因して、被接合材が軟化しすぎて摩擦攪拌接合用ツールのショルダー部まで被接合材に押し込まれたことによるものと考えられる。
比較例4は、被覆層の研磨時間が短く、研磨後の面粗さが0.297μmと粗すぎたため、摩擦攪拌接合用ツールの発熱が大きく、436スポット時点で摩擦攪拌接合用ツールに亀裂が発生して破損した。また、比較例4では、接合初期の5スポットまでの接合で、被接合材の接合部にバリが生じていた。バリの発生は、接合加工時に発熱が大きいことに起因して、被接合材が軟化しすぎて摩擦攪拌接合用ツールのショルダー部まで被接合材に押し込まれたことによるものと考えられる。
以上の結果、実施例1〜30の本発明に係る摩擦攪拌接合用ツールは、比較例1〜4の摩擦攪拌接合用ツールに比し、接合開始初期から安定した接合強度および接合品質が得られ、かつ優れた耐久性を有することを確認した。
以上のように本発明の実施の形態および実施例について説明を行なったが、上述の各実施の形態および実施例の構成を適宜組み合わせることも当初から予定している。
今回開示された実施の形態および実施例はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1 摩擦攪拌接合用ツール、2 基材、3 被覆層、4 プローブ部、5 円柱部、6 ショルダー部、7 チャック部。

Claims (5)

  1. 基材と、該基材上の少なくとも被接合材に接触する部位に形成された被覆層とを含む摩擦攪拌接合用ツールであって、
    前記被覆層のうちの少なくとも一層は、物理蒸着法で形成されたものであり、
    前記被接合材に接触する部位における前記被覆層は、3μm以上50μm以下の厚みであり、かつ0.005μm以上0.2μm以下の表面粗さRaであり、
    前記被接合材に接触する部位における前記被覆層において、ショルダー部の側面の表面粗さは、プローブ部の表面粗さよりも大きく、前記プローブ部の表面粗さは、前記ショルダー部の下端の表面粗さの値以上である、摩擦攪拌接合用ツール。
  2. 前記被接合材に接触する部位における前記被覆層は、0.01μm以上0.1μm以下の表面粗さRaである、請求項1に記載の摩擦攪拌接合用ツール。
  3. 前記被接合材に接触する部位における前記被覆層は、前記被覆層を形成した後に表面を研磨処理したものである、請求項1または請求項2に記載の摩擦攪拌接合用ツール。
  4. 前記被覆層は、周期律表のIVa族元素、Va族元素、VIa族元素、Al、SiおよびBからなる群より選ばれる一種以上の元素と、炭素、窒素、酸素、および硼素からなる群より選ばれる一種以上の元素との化合物からなる、請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の摩擦攪拌接合用ツール。
  5. 前記被覆層の少なくとも1層は、スパッタ蒸着法により形成されたものである、請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の摩擦攪拌接合用ツール。
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