JP2017044108A - 内燃機関の制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】点火装置の信頼性の低下を抑制しつつも放電時間を極力伸長させることができるようにした内燃機関の制御装置を提供する。【解決手段】ECU40は、点火信号Siおよび放電波形制御信号Scを出力する。点火装置30は、点火信号Siが入力されている期間、点火用スイッチング素子60を閉操作する。点火装置30は、点火信号Siの入力停止後であって放電波形制御信号Scの入力期間において、制御用スイッチング素子80の開閉操作によって、1次側コイル52に流れる電流を放電波形制御信号Scによって定まる放電電流指令値に制御する。ECU40は、点火信号Siの出力期間におけるシャント抵抗61の電圧降下Vi1に基づき、イグニッションコイル50の温度を推定し、温度が低いほど、放電制御部86による放電電流の制御時間を長くするように放電波形制御信号Scを設定する。【選択図】図2

Description

本発明は、内燃機関の燃焼室に設けられた点火プラグ、および該点火プラグに接続されるイグニッションコイルを備えた点火装置を操作して前記内燃機関の制御量を制御する内燃機関の制御装置に関する。
たとえば特許文献1には、点火プラグの両電極間に放電電流が流れる期間を、内燃機関の運転状態に応じて設定された火花放電継続時間とする装置が記載されている。
特開2002−48038号公報
ところで、近年、燃費向上の観点等から、空燃比を極力リーンに制御したり、混合気に占めるEGRの割合を極力増加させたりする要求が高まっている。こうした要求に応じる場合、燃焼室内の混合気の着火性の低下が問題となる。ここで、発明者は、点火プラグの両電極間に放電電流が流れる時間(放電時間)を極力伸長させることにより、着火性の低下を抑制できることを見出した。
ただし、放電時間を伸長させる場合、点火装置の発熱量が増加することから、点火装置の温度が過度に高くなり、点火装置の信頼性の低下を招くことが懸念される。これに対し、点火装置に想定される使用環境において最も温度が高くなる場合であっても、点火装置の信頼性を維持できるように予め放電時間を設定する場合には、実際には熱的に余裕がある状況において放電時間が過度に制限される懸念がある。
本発明は、そうした実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、点火装置の信頼性の低下を抑制しつつも放電時間を極力伸長させることができるようにした内燃機関の制御装置を提供することにある。
以下、上記課題を解決するための手段およびその作用効果について記載する。
1.内燃機関の制御装置は、内燃機関の燃焼室に設けられた点火プラグ、および該点火プラグに接続されるイグニッションコイルを備えた点火装置を操作して前記内燃機関の制御量を制御する内燃機関の制御装置において、前記点火装置の温度を取得する取得処理部と、前記取得処理部によって取得された温度が低い場合に高い場合よりも、前記点火プラグの放電時間を長くする伸長処理部とを備える。
点火プラグの放電時間が長いほど、点火装置の温度が上昇する傾向がある。したがって、点火装置の温度が低い場合には高い場合よりも、信頼性の低下を招くおそれが生じない放電時間の上限値が長くなると考えられる。この点に着目し、上記構成では、伸長処理部により、点火装置の温度が低い場合に高い場合よりも放電時間を長くすることにより、点火装置の信頼性の低下を抑制しつつも放電時間を極力伸長させることができる。
2.上記1記載の内燃機関の制御装置において、前記取得処理部は、前記温度として、前記イグニッションコイルを流れる電流の傾きを取得するものであり、前記伸長処理部は、前記取得処理部によって取得された温度が低い場合に高い場合よりも前記点火プラグの放電時間を長くする処理として、前記傾きが大きい場合に小さい場合よりも前記点火プラグの放電時間を長くする処理を実行する。
イグニッションコイルの温度が高いほど、イグニッションコイルの抵抗値が大きくなり、ひいては、印加電圧を所与とした場合にイグニッションコイルに電圧を印加した際の電流の上昇速度が低下する。上記構成では、この点に着目し、電流の傾きを温度情報として取得する。
3.上記2記載の内燃機関の制御装置において、前記取得処理部は、前記イグニッションコイルを流れる電流の傾きに加えて、前記イグニッションコイルに印加する電圧を取得するものであり、前記伸長処理部は、前記印加する電圧が同一であるなら、前記傾きが大きい場合に小さい場合よりも前記点火プラグの放電時間を長くし、前記傾きが同一であるなら、前記印加する電圧が高いほど前記点火プラグの放電時間を短くする。
イグニッションコイルの温度が同一であっても、イグニッションコイルに電圧を印加した際の電流の上昇速度は、電圧の大きさが大きいほど大きくなる。上記構成では、この点に鑑み、電流の傾きに加えて、イグニッションコイルに印加する電圧を温度情報として取得することにより、イグニッションコイルの温度をより正確に把握することができ、ひいては、放電時間を極力長くすることができる。
4.上記2または3記載の内燃機関の制御装置において、前記内燃機関は、多気筒内燃機関であり、前記取得処理部は、前記温度として、各気筒の点火プラグに対応するイグニッションコイルを流れる電流の傾きを取得するものであり、前記伸長処理部は、前記取得処理部によって取得された各気筒の傾きのうち最小のものに応じて前記放電時間を設定する。
電流の傾きが最小となるイグニッションコイルは、全気筒のうちで最も温度が高いものである。そのため、傾きが最小となるイグニッションコイルは、他のイグニッションコイルの電流の傾きに基づいて設定した放電時間による放電によって信頼性の低下を招きうる。
ところで、放電時間を伸長させることは、混合気の着火性を向上させるうえで有効であるが、たとえば排気特性やトルク等の制御量は、通常、全気筒の平均値として制御することが制御を簡素化する上で有効である。ただし、上記平均値を制御する上で、他のイグニッションコイルの放電時間を、上記傾きが最小となるイグニッションコイルの放電時間よりも長くすることは、平均値の制御にとって、他のイグニッションコイルに対応する気筒における着火性を過剰に良好とすることにつながりうる。そして、これは、平均値の制御にとって不必要に消費電力を増加させることにつながる。
そこで上記構成では、傾きのうち最小のものに応じて放電時間を設定するために、特に上記平均値の制御をするうえで消費電力を極力低減できるメリットがある。
5.上記1〜4のいずれか1項に記載の内燃機関の制御装置において、前記伸長処理部によって放電時間が長い時間に設定される場合に短い時間に設定される場合と比較して、前記燃焼室内の混合気の空燃比を上昇させる空燃比上昇処理部を備える。
空燃比を上昇させると、内燃機関の要求トルクを満たしつつも燃料消費量を減少させることができる。ただし、空燃比を上昇させる場合、燃焼室内の混合気の着火性の低下を招く。そこで、上記構成では、放電時間が長い時間に設定されて燃焼室内の混合気の着火性の低下を抑制できる場合に、空燃比を上昇させることで、燃料消費量を好適に減少せることができる。
6.上記5記載の内燃機関の制御装置において、前記空燃比上昇処理部は、前記燃焼室における混合気の着火性が所定の着火性以下であるか否かを判定する着火性判定処理部と、前記着火性判定処理部によって所定値以下と判定されていないことを条件に前記空燃比を段階的に上昇させる上昇処理部とを備える。
上記伸長処理部は、取得される温度が低い場合に放電時間を長くする。放電時間が長い場合、燃焼室内の空燃比が大きい値であっても、着火性の低下を抑制することができる。したがって、放電時間が長くなると、上昇処理部により空燃比が段階的に上昇される。このため、放電時間が長い時間に設定される場合に短い時間に設定される場合と比較して、内燃機関の燃焼室内の空燃比を上昇させることができる。
7.上記1〜6のいずれか1つに記載の内燃機関の制御装置において、前記内燃機関は、排気通路に排出された排気を吸気通路に流入させる還流通路と、該還流通路の流路断面積を調整する還流バルブと、を備え、前記伸長処理部によって放電時間が長い時間に設定される場合に短い時間に設定される場合と比較して、前記燃焼室内の混合気に占める前記還流通路を介して前記燃焼室に流入する排気の割合を増加させる還流増加処理部を備える。
上記割合を増加させると、内燃機関の要求トルクを満たしつつも燃料消費量を減少させることができる。ただし、上記割合を増加させる場合、燃焼室内の混合気の着火性の低下を招く。そこで、上記構成では、放電時間が長い時間に設定されて燃焼室内の混合気の着火性の低下を抑制できる場合に、上記割合を増加させることで、燃料消費量を好適に減少させることができる。
8.上記7記載の内燃機関の制御装置において、前記還流増加処理部は、前記内燃機関の燃焼室における混合気の着火性が所定の着火性以下であるか否かを判定する着火性判定処理部と、前記着火性判定処理部によって所定値以下であると判定されていないことを条件に前記割合を段階的に増加させる増加処理部とを備える。
上記伸長処理部は、取得される温度が低い場合に放電時間を長くする。放電時間が長い場合、還流通路および吸気通路を介して燃焼室に流入する排気の燃焼室内の混合気に占める割合が大きい値であっても、着火性の低下を抑制することができる。したがって、放電時間が長くなると、増加処理部により上記割合が段階的に増加される。このため、放電時間が長い時間に設定される場合に短い時間に設定される場合と比較して、上記割合を増加させることができる。
9.上記1〜8のいずれか1項に記載の内燃機関の制御装置において、前記点火装置は、前記イグニッションコイルの1次側コイル、および第1電源を備える第1ループ回路を開閉する点火用スイッチング素子と、第2電源、および前記1次側コイルを備える第2ループ回路を開閉する制御用スイッチング素子と、前記点火用スイッチング素子を閉状態から開状態に切り替えることにより前記イグニッションコイルの2次側コイルに生じる起電力によって前記点火プラグが放電した後、前記制御用スイッチング素子を開閉操作することにより、前記点火プラグの放電電流を制御する放電制御部と、を備え、前記第1ループ回路が閉ループとなるときにおいて前記第1電源が前記1次側コイルに印加する電圧の極性と、前記第2ループ回路が閉ループとなるときにおいて前記第2電源が前記1次側コイルに印加する電圧の極性とが互いに逆となっており、前記伸長処理部は、前記放電制御部による前記点火プラグの放電電流の制御の終了時期を設定することにより前記放電時間を設定する。
上記構成では、第1ループ回路が閉ループとなるときに1次側コイルに印加されていた電圧とは逆極性の電圧が、制御用スイッチング素子の閉操作によって、1次側コイルに印加される。そして、制御用スイッチング素子の開閉操作によって、1次側コイルに流れる電流の絶対値を増加させる場合、その増加速度に応じて、点火プラグの放電電流を制御することができる。
そして、上記構成では、放電制御部による放電電流の制御の終了時期の設定によって、放電時間を設定することができる。
第1の実施形態にかかる内燃機関の制御装置を備えるシステム構成図。 同実施形態にかかる点火制御システムの回路構成を示す回路図。 (a)〜(g)は、同実施形態にかかる点火制御を例示するタイムチャート。 (a)〜(d)は、同実施形態にかかる点火制御を例示する回路図。 同実施形態にかかる制御装置の処理の一部を示すブロック図。 同実施形態にかかる制御信号生成処理部の処理の手順を示す流れ図。 同実施形態にかかる目標補正量算出処理部の処理の手順を示す流れ図。 第2の実施形態にかかる制御信号生成処理部の処理の手順を示す流れ図。 第3の実施形態にかかる制御装置の処理の一部を示すブロック図。 同実施形態にかかる制御信号生成処理部の処理の手順を示す流れ図。 同実施形態にかかるEGR補正量算出処理部の処理の手順を示す流れ図。
<第1の実施形態>
以下、内燃機関の制御装置にかかる第1の実施形態について図面を参照しつつ説明する。
図1に示す内燃機関10は、火花点火式の多気筒内燃機関である。内燃機関10の吸気通路12には、その流路断面積を可変とするための電子制御式のスロットルバルブ14が設けられている。吸気通路12のうちスロットルバルブ14の下流には、吸気ポートに燃料を噴射するポート噴射弁16が設けられている。吸気通路12内の空気やポート噴射弁16から噴射された燃料は、吸気バルブ18の開弁動作に伴って、シリンダ20およびピストン22によって区画される燃焼室24に充填される。燃焼室24には、筒内噴射弁26の噴射口が対向しており、筒内噴射弁26によって燃料が燃焼室24に直接噴射供給可能となっている。燃焼室24には、点火装置30の点火プラグ28が突出している。そして、点火プラグ28による火花点火によって、空気と燃料との混合気が着火され、混合気が燃焼に供される。混合気の燃焼エネルギの一部は、ピストン22を介してクランク軸32の回転エネルギに変換される。クランク軸32には、車両の駆動輪が機械的に連結可能とされている。なお、本実施形態では、車両として、駆動輪に動力を付与するものが内燃機関10のみとなるものを想定している。
燃焼に供された混合気は、排気バルブ33の開弁動作に伴って、排気として、排気通路34に排出される。
排気通路34は、還流通路35を介して吸気通路12に接続されている。そして、還流通路35には、その流路断面積を調整する還流バルブ36が設けられている。
ECU40は、内燃機関10を制御対象とする制御装置である。ECU40は、クランク軸32の回転速度NEを検出するクランク角センサ42や、排気の成分に基づき燃焼室24内の空燃比A/Fを検出する空燃比センサ44、燃焼室24内の圧力(筒内圧CP)を検出する筒内圧センサ38等の各種センサ類の出力値を取り込む。そして、取り込んだ出力値に基づき、スロットルバルブ14やポート噴射弁16、筒内噴射弁26、点火装置30等の各種アクチュエータを操作することにより、内燃機関10の制御量(排気特性、トルク等)を制御する。
図2に、点火装置30の回路構成を示す。
図2に示すように、点火装置30は、1次側コイル52および2次側コイル54が磁気結合したイグニッションコイル50を備えている。なお、図2において、1次側コイル52および2次側コイル54のそれぞれの一対の端子のうちの一方に付与された黒丸印は、1次側コイル52および2次側コイル54の両端が開放された状態で、それらを鎖交する磁束を変化させたときに、1次側コイル52および2次側コイル54のそれぞれに生じる起電力の極性が等しくなる端子を示している。
2次側コイル54の一方の端子には、点火プラグ28が接続されており、他方の端子は、ダイオード56、シャント抵抗58を介して接地されている。ダイオード56は、点火プラグ28から2次側コイル54を介して接地へと進む側の電流の流れを許容し、逆側の電流の流れを規制する整流素子である。シャント抵抗58は、その電圧降下Vi2によって2次側コイル54を流れる電流を検出するための抵抗体である。換言すれば、点火プラグ28の放電電流を検出するための抵抗体である。
イグニッションコイル50の1次側コイル52の一方の端子には、点火装置30の端子TRM1を介して外部のバッテリ39の正極電極が接続されている。また、1次側コイル52の他方の端子は、点火用スイッチング素子60、シャント抵抗61を介して接地されている。なお、本実施形態では、点火用スイッチング素子60を、絶縁ゲートバイポーラトランジスタ(IGBT)としている。また、点火用スイッチング素子60には、ダイオード62が逆並列接続されている。
端子TRM1から取り込まれた電力は、昇圧回路70にも取り込まれる。本実施形態では、昇圧回路70を昇圧チョッパ回路にて構成する。すなわち、端子TRM1側に一端が接続されたインダクタ72を備え、インダクタ72の他端は、昇圧用スイッチング素子74を介して接地されている。なお、本実施形態では、昇圧用スイッチング素子74を、IGBTとしている。インダクタ72および昇圧用スイッチング素子74の間には、ダイオード76のアノード側が接続され、ダイオード76のカソード側は、コンデンサ78を介して接地されている。コンデンサ78の充電電圧Vcは、昇圧回路70の出力電圧となる。
ダイオード76およびコンデンサ78間は、制御用スイッチング素子80およびダイオード82を介して1次側コイル52および点火用スイッチング素子60間に接続されている。換言すれば、昇圧回路70の出力端子は、制御用スイッチング素子80およびダイオード82を介して1次側コイル52および点火用スイッチング素子60間に接続されている。本実施形態では、制御用スイッチング素子80をMOS電界効果トランジスタとしている。上記ダイオード82は、制御用スイッチング素子80の寄生ダイオードを介して、1次側コイル52および点火用スイッチング素子60側から昇圧回路70側に電流が逆流することを阻止するための整流素子である。
昇圧制御部84は、端子TRM2に入力される点火信号Siに基づき昇圧用スイッチング素子74を開閉操作することで昇圧回路70の出力電圧を制御する駆動回路である。なお、昇圧制御部84は、昇圧回路70の出力電圧(コンデンサ78の充電電圧Vc)をモニタし、出力電圧が所定値以上となる場合、昇圧用スイッチング素子74の開閉操作を停止する。
放電制御部86は、端子TRM2に入力される点火信号Siと、端子TRM3に入力される放電波形制御信号Scとに基づき、制御用スイッチング素子80を開閉操作することで、点火プラグ28の放電電流を制御する駆動回路である。
点火装置30の端子TRM2は、点火用通信線Liを介してECU40に接続されており、端子TRM3は、波形制御用通信線Lcを介してECU40に接続されている。ECU40は、内燃機関10の空燃比を第1の目標値(ここでは、理論空燃比)に制御する第1モードにおいては、点火用通信線Liを介して点火信号Siを出力し、波形制御用通信線Lcには放電波形制御信号Scを出力しない。また、第1の目標値よりもリーンな所定の空燃比に制御する第2モードにおいては、点火用通信線Liを介して点火信号Siを出力し、波形制御用通信線Lcを介して放電波形制御信号Scを出力する。ここで、点火信号Siおよび放電波形制御信号Scを、本実施形態では、いずれも論理Hのパルス信号としている。
次に、図3および図4を用いて、本実施形態にかかる点火制御のうち、特に第2モードにおける制御を例示する。
図3(a)は、点火信号Siの推移を示し、図3(b)は、放電波形制御信号Scの推移を示し、図3(c)は、点火用スイッチング素子60の開閉操作の状態推移を示し、図3(d)は、昇圧用スイッチング素子74の開閉操作の状態推移を示す。また、図3(e)は、制御用スイッチング素子80の開閉操作の状態推移を示し、図3(f)は、1次側コイル52に流れる電流I1の推移を示し、図3(g)は、2次側コイル54に流れる電流I2の推移を示す。なお、電流I1,I2の符号は、図2に示した矢印側を正と定義する。
時刻t1に点火装置30に点火信号Siが入力されると、点火装置30は、点火用スイッチング素子60をオン(閉)操作する。これにより、1次側コイル52を流れる電流I1が漸増する。図4(a)に、このときの1次側コイル52を流れる電流の経路を示す。図4(a)に示すように、点火用スイッチング素子60が閉操作されると、バッテリ39、1次側コイル52、および点火用スイッチング素子60を備えるループ回路である第1ループ回路が閉ループ回路となり、これに電流が流れる。なお、1次側コイル52に流れる電流が漸増することで2次側コイル54の鎖交磁束が漸増することから、2次側コイル54には、鎖交磁束の増加を打ち消す起電力が生じる。しかし、この起電力は、ダイオード56のアノード側を負とするものであるため、2次側コイル54には電流が流れない。
また、図3に示すように、点火装置30に点火信号Siが入力されると、昇圧制御部84が昇圧用スイッチング素子74を開閉操作する。その後、点火信号Siが点火装置30に入力された時刻t1に対する遅延時間Tdly経過時の時刻t2において放電波形制御信号Scが点火装置30に入力される。
その後、時刻t3において、点火信号Siの入力が停止されると、換言すれば点火用通信線Liの電圧が論理Hの電圧から論理Lの電圧に変更されると、点火装置30は、点火用スイッチング素子60を開操作する。これにより、1次側コイル52を流れる電流I1がゼロとなり、2次側コイル54に生じる逆起電力によって2次側コイル54に電流が流れる。これにより、点火プラグ28が放電を開始する。
図4(b)に、このときの電流の経路を示す。図示されるように、1次側コイル52の電流が遮断されることで、2次側コイル54の鎖交磁束が減少しようとすると、2次側コイル54には、鎖交磁束の減少を打ち消す方向の逆起電力が生じ、これにより、点火プラグ28、2次側コイル54、ダイオード56、およびシャント抵抗58に電流I2が流れる。2次側コイル54に電流I2が流れると、点火プラグ28に電圧降下Vdが生じ、シャント抵抗58には、その抵抗値rに応じた「r・I2」の電圧降下が生じる。これにより、ダイオード56の順方向電圧降下等を無視すると、2次側コイル54には、点火プラグ28における電圧降下Vdおよびシャント抵抗58における電圧降下の和「Vd+r・I2」の電圧が印加される。この電圧は、2次側コイル54の鎖交磁束を漸減させるものである。図3(g)の時刻t3〜t4において2次側コイル54を流れる電流I2が漸減するのは、2次側コイル54に「Vd+r・I2」の電圧が印加されることに起因した現象である。
図3に示すように、時刻t4以降、放電制御部86が制御用スイッチング素子80を開閉操作する。
図4(c)には、制御用スイッチング素子80が閉状態とされる時刻t4〜t5の期間の電流経路を示す。ここでは、昇圧回路70、制御用スイッチング素子80、ダイオード82、1次側コイル52、およびバッテリ39を備えるループ回路である第2ループ回路が閉ループとなり、これに電流が流れる。
図4(d)には、制御用スイッチング素子80が開状態とされる時刻t5〜t6の期間の電流経路を示す。ここでは、1次側コイル52を流れる電流の絶対値の減少に起因した磁束の変化を打ち消す逆起電力が1次側コイル52に生じることによって、ダイオード62、1次側コイル52、バッテリ39を備えるループ回路である第3ループ回路が閉ループとなり、これに電流が流れる。
ここで、図3(e)に示す制御用スイッチング素子80の開閉操作の1周期Tに対する閉操作期間Tonの時比率Dを操作すると、1次側コイル52に流れる電流を制御することができる。放電制御部86は、時比率Dによって、1次側コイル52に流れる電流I1の絶対値を漸増させる制御を実行する。この期間の電流I1は、点火用スイッチング素子60が閉状態とされていたときに1次側コイル52に流れていた電流I1とは符号が逆である。このため、点火用スイッチング素子60が閉状態とされていたときに1次側コイル52に流れていた電流I1によって生じる磁束を正とすると、制御用スイッチング素子80の開閉によって生じる電流I1は、磁束を減少させるものとなる。ここで、1次側コイル52を流れる電流I1による2次側コイル54の鎖交磁束の漸減速度が、2次側コイル54に「Vd+r・I2」の電圧を印加したときの漸減速度に一致する場合、2次側コイル54に流れる電流は減少しない。この場合、点火プラグ28およびシャント抵抗58による電力損失は、昇圧回路70およびバッテリ39によって構成される電源の出力する電力によって補填される。
これに対し、1次側コイル52を流れる電流I1による2次側コイル54の鎖交磁束の漸減速度が、2次側コイル54に「Vd+r・I2」の電圧を印加したときの漸減速度よりも小さい場合には、2次側コイル54に流れる電流I2が漸減する。電流I2の漸減によって、鎖交磁束は、2次側コイル54に「Vd+r・I2」の電圧を印加したときの漸減速度で漸減する。ただし、2次側コイル54に流れる電流I2の漸減速度は、1次側コイル52を流れる電流I1の絶対値が漸増しない場合と比較すると小さくなる。
また、2次側コイル54に「Vd+r・I2」の電圧を印加したときの2次側コイル54の鎖交磁束の漸減速度よりも、実際の鎖交磁束の漸減速度が大きくなるように1次側コイル52を流れる電流I1の絶対値を漸増させる場合には、鎖交磁束の減少を抑制する逆起電力によって、2次側コイル54の電圧が大きくなる。そして、2次側コイル54を流れる電流I2は、「Vd+r・I2」が2次側コイル54の電圧に等しくなるように、増大する。
以上より、1次側コイル52を流れる電流I1の絶対値の漸増速度を制御することで、2次側コイル54を流れる電流I2を制御することができる。換言すれば、点火プラグ28の放電電流を増加および減少のいずれにも制御することができる。
放電制御部86では、シャント抵抗58の電圧降下Vi2から定まる放電電流値を放電電流指令値I2*にフィードバック制御するために制御用スイッチング素子80の上記時比率Dを操作する。
なお、図2に示した点火用通信線Liや、イグニッションコイル50、点火プラグ28、シャント抵抗58、点火用スイッチング素子60、シャント抵抗61、ダイオード62、制御用スイッチング素子80、ダイオード82は、気筒毎に設けられるものであるが、図2には、代表して1つのみを示している。ちなみに、本実施形態では、波形制御用通信線Lc、昇圧回路70、昇圧制御部84、放電制御部86については、複数の気筒に対して単一の部材が割り当てられている。そして、放電制御部86は、点火装置30に入力されている点火信号Siがいずれの気筒に対応するものであるかに応じて、対応する制御用スイッチング素子80を選択して操作する。また、昇圧制御部84は、点火装置30にいずれかの気筒の点火信号Siが入力されることで昇圧制御を行う。
放電制御部86は、点火信号Siが入力されていないことを条件に、点火信号Siの立ち下がりエッジに対して規定時間経過したときから放電波形制御信号Scの立ち下りエッジまでの期間において、放電電流を放電電流指令値I2*に制御する。そして、放電制御部86は、放電電流指令値I2*を、図3に示すように、点火装置30に点火信号Siが入力されるタイミングに対する放電波形制御信号Scの入力されるタイミングの遅延時間Tdlyに応じて可変設定する。これにより、ECU40では、遅延時間Tdlyを操作することで、放電電流指令値I2*を可変設定することができる。
ところで、燃焼室24内の混合気の空燃比をリーンとすればするほど、内燃機関10に要求されるトルクを満たしつつも燃料消費量を低減することができる。一方、混合気の空燃比がリーンとなると、混合気の着火性が低下する。ただし、この着火性の低下は、放電制御部86によって放電電流を放電電流指令値I2*に制御する時間(放電時間)を長くすることにより補償することができる。
ここで、放電時間を長くすると、イグニッションコイル50等の発熱量が増加する。このため、放電時間の設定には、発熱等による上限が存在する。ここで、許容される発熱量は、イグニッションコイル50の現在の温度に依存する。このため、本実施形態では、イグニッションコイル50の温度が低いほど放電時間を長くすることにより、放電時間を許容される最長の時間に設定し、これにより、放電時間を極力長く設定しつつ、空燃比を極力リーンとすることにより、燃料消費率を低減する。換言すれば、燃料の利用効率を向上させる。
こうした処理を実行するために、ECU40は、1次側コイル52を流れる電流I1としてのシャント抵抗61の電圧降下Vi1を、端子TRM4を介して取得する。そして、これに基づき、放電波形制御信号Scを生成する。なお、図2においては、端子TRM4を1個のみ記載しているが、実際には、気筒数だけの数だけ存在し、ECU40は、各気筒に関する電圧降下Vi1を取得する。
図5は、ECU40が実行する処理のうち、特に、放電波形制御信号Scの生成処理と空燃比制御に関する処理とを示す。
制御信号生成処理部M10は、電圧降下Vi1、バッテリ39の端子電圧Vb、回転速度NE、および空燃比の目標値A/F*に基づき、放電波形制御信号Scを生成する。図6に、制御信号生成処理部M10の処理手順を示す。この処理は、たとえば所定周期で繰り返し実行される。なお、この処理は、各気筒毎に独立して実行され、該当する気筒の点火時期となる都度、全気筒に共通の波形制御用通信線Lcに出力する放電波形制御信号Scを生成するものであるが、それら各気筒の処理は共通である。
この一連の処理において、制御信号生成処理部M10は、まず、空燃比の目標値A/F*が所定値Afth以上であるか否かを判定する(S10)。この処理は、放電制御部86による放電電流の制御を実行しない場合の燃焼室24内の混合気の着火性が所定の着火性以下であるか否かを判定するためのものである。すなわち、点火用スイッチング素子60を所定期間閉状態とした後これを開状態とすることによって、点火プラグ28が放電を開始した後、放電電流が自然にゼロとなるまで放電させた場合の着火性が所定の着火性以下であるか否かを判定する。ここで、着火性を、本実施形態では、点火プラグ28による放電時期(点火時期)から燃焼室24内の混合気が着火するまでに要する時間である着火遅れが小さいほど高いとする。なお、本実施形態では、上記着火性が所定の着火性以下となる場合には、混合気が、点火時期を進角することによっては着火時期を所望の時期に制御することが困難な性質を有することを想定している。すなわち、点火時期を進角すると、点火時期における混合気の温度が低下するために着火遅れが拡大し、着火遅れを補償するうえで点火時期を操作量として用いることが困難となる場合を想定している。
そして、制御信号生成処理部M10は、所定値Afth以上であると判定する場合(S10:YES)、放電制御部86による放電電流の制御を実行する第2モードであるとして、回転速度NEを取得する(S12)。そして、制御信号生成処理部M10は、回転速度NEに基づき、放電電流指令値I2*を設定する(S14)。制御信号生成処理部M10は、回転速度NEが高いほど、放電電流指令値I2*を大きい値に設定する。これは、回転速度NEが速いほど、燃焼室24内の気流が大きくなることから、点火プラグ28の両電極間の放電電流が引き伸ばされて吹ききれが生じやすくなるための設定である。
続いて制御信号生成処理部M10は、点火用スイッチング素子60が閉状態となっているときにおける電圧降下Vi1の複数のサンプリング値を取得する(S16)。ここで、複数のサンプリング値は、時間的に前後した電圧降下Vi1の時系列データを構成する。そして、制御信号生成処理部M10は、取得した複数の電圧降下Vi1の差分演算に基づき、イグニッションコイル50を流れる電流の傾きΔI1を算出する(S18)。
そして、制御信号生成処理部M10は、傾きΔI1と、バッテリ39の端子電圧Vbとに基づき、イグニッションコイル50の温度(コイル温度TCO)を算出(推定)する(S20)。ここでは、制御信号生成処理部M10は、傾きΔI1およびバッテリ39の端子電圧Vbと、コイル温度TCOとの関係を定めたマップを用いて、コイル温度TCOを算出する。ここで、バッテリ39の端子電圧Vbが一定の場合、傾きΔI1が大きいほど、コイル温度TCOは低い値に算出される。これは、コイル温度TCOが低いほどイグニッションコイル50の抵抗値が小さいために、イグニッションコイル50に印加される電圧が同一であっても、イグニッションコイル50に流れる電流(1次側コイル52に流れる電流I1)の立ち上がり速度が大きくなるためである。また、傾きΔI1が同一であるなら、バッテリ39の端子電圧Vbが高いほど、コイル温度TCOを高い値に設定する。これは、図4(a)に示した処理によって、1次側コイル52にバッテリ39の端子電圧Vbを印加した際、端子電圧Vbが高いほど傾きI1は大きくなるため、傾きΔI1が同一である場合、端子電圧Vbが高いほどコイル温度TCOが高いためである。
次に、制御信号生成処理部M10は、放電制御部86による放電電流の放電電流指令値I2*への制御期間を定める放電時間TDを設定する(S22)。ここでは、制御信号生成処理部M10は、コイル温度TCOおよび放電電流指令値I2*と、放電時間TDとの関係を定めたマップを用いて、放電時間TDを設定する。具体的には、制御信号生成処理部M10は、コイル温度TCOが低い場合に高い場合よりも、放電時間TDを長い値に設定する。具体的には、コイル温度TCOが低下するに伴って放電時間TDを連続的に増加させる。ここで、マップとは、入力変数(ここでは、コイル温度TCOおよび放電電流指令値I2*)の離散的な値に対して出力変数(ここでは、放電時間TD)の値を定めたデータである。このため、制御信号生成処理部M10は、補間演算を用いて、コイル温度TCOが低下するに伴って放電時間TDを連続的に増加させる。
制御信号生成処理部M10は、放電電流指令値I2*が大きいほど、放電時間TDを短い値に設定する。これは、放電エネルギを許容される最大値とすることに起因した設定である。すなわち、放電時間TDが同一であっても、放電電流指令値I2*が大きいほど、放電エネルギ量が増加する。このため、放電電流指令値I2*が大きいほど、放電時間TDの許容される最長の長さが短くなる。
制御信号生成処理部M10は、ステップS22の処理が完了する場合、放電電流指令値I2*および放電時間TDに基づき、放電波形制御信号Scを生成する(S24)。なお、制御信号生成処理部M10は、ステップS24の処理が完了する場合や、ステップS10において否定判定する場合には、この一連の処理を一旦終了する。
図5に戻り、目標空燃比設定処理部M12は、目標値A/F*を第1の目標値(理論空燃比)とする第1モードと、理論空燃比よりもリーンな所定の空燃比とする第2モードとの切り替えを実行する。なお、図6のステップS10の処理における所定値Afthは、目標空燃比設定処理部M12が設定する第2モードの空燃比(第2モードのベース値)に設定されている。ちなみに、本実施形態では、第2モードのベース値は、イグニッションコイル50の温度が想定最高値である場合に図6のステップS22の処理において設定される放電時間TDによっても、着火性を確保できる値に設定されている。
目標補正量算出処理部M14は、第2モードにおいて、筒内圧センサ38によって検出される筒内圧CPに基づき、目標値A/F*を補正する補正量ΔAFを算出して出力する。補正処理部M16は、目標空燃比設定処理部M12によって設定された目標値A/F*に、補正量ΔAFを加算することによって、目標値A/F*を補正する。
偏差算出処理部M18は、補正処理部M16から出力された目標値A/F*から、空燃比センサ44によって検出された空燃比A/Fを減算した値を出力する。空燃比フィードバック処理部M20は、偏差算出処理部M18の出力した値に基づき、空燃比A/Fを目標値A/F*にフィードバック制御するためにポート噴射弁16や筒内噴射弁26から噴射される燃料量を操作する。
図7に、目標補正量算出処理部M14の処理の手順を示す。この処理は、たとえば所定周期で繰り返し実行される。
この一連の処理において、目標補正量算出処理部M14は、まず、空燃比の目標値A/F*が所定値Afth以上であるか否かを判定する(S30)。この処理は、第2モードであるか否かを判定するものである。そして、目標補正量算出処理部M14は、所定値Afth以上であると判定する場合(S30:YES)、筒内圧センサ38によって検出された筒内圧CPの時系列データを取得する(S32)。次に、目標補正量算出処理部M14は、筒内圧CPの時系列データに基づき、着火遅れを算出する(S34)。この処理は、たとえば、筒内圧CPの時系列データに基づき、燃焼室24の容積の変化に起因した圧力変化を除く燃焼室24内の圧力の変化を算出することによって、着火時期を検出することで実現することができる。なお、こうして算出される着火遅れは、各気筒に設けられた筒内圧センサ38のそれぞれにおける着火遅れである。これは、たとえば図7に示す処理を、各気筒の点火周期で実行することで実現できる。
そして、目標補正量算出処理部M14は、着火遅れが所定値以上であるか否かを判定する(S36)。この処理は、燃焼室24内の混合気の着火性が所定の着火性以下であるか否かを判定するためのものである。そして、目標補正量算出処理部M14は、着火遅れが所定値以上であると判定する場合(S36:YES)、補正量ΔAFから所定量ΔΔを減算する(S38)。これは、目標値A/F*を減少補正することにより、混合気の着火性を向上させるための処理である。
一方、目標補正量算出処理部M14は、着火遅れが所定値未満であると判定する場合(S36:NO)、補正量ΔAFに所定量ΔΔを加算する(S40)。この処理は、目標値A/F*を増加補正することにより、燃料消費量を低減するための処理である。
目標補正量算出処理部M14は、ステップS38,S40の処理が完了する場合、補正量ΔAFが下限値ΔALよりも小さいか否かを判定する(S42)。ここで、本実施形態では、下限値ΔALを「0」としている。これは、第2モードのベース値が、放電時間TDを最小とした場合であっても着火性を維持できる値に設定されていることに対応している。
そして、目標補正量算出処理部M14は、下限値ΔALよりも小さいと判定する場合(S42:YES)、補正量ΔAFを下限値ΔALとする(S44)。
なお、目標補正量算出処理部M14は、ステップS44の処理が完了する場合や、ステップS30,S42において否定判定する場合には、この一連の処理を一旦終了する。
ここで、本実施形態の作用を説明する。
目標空燃比設定処理部M12によって空燃比の目標値A/F*が理論空燃比よりもリーンな値とされる第2モードが選択される場合、制御信号生成処理部M10によって、放電波形制御信号Scが生成され出力される。この際、点火信号Siによって点火用スイッチング素子60が閉操作されているときに1次側コイル52に流れる電流I1が、シャント抵抗61の電圧降下Vi1として、ECU40に取り込まれる。ECU40では、電圧降下Vi1に基づき、コイル温度TCOを検出し、これに応じて、放電制御部86による放電電流の制御時間に応じた放電時間TDを、許容される最大値に設定する。
一方、目標補正量算出処理部M14は、燃焼室24内の混合気の着火性が所定の着火性以下であるか否かを判定し、着火性が所定の着火性を上回っている場合には、目標値A/F*を所定量ΔΔずつ段階的に増加補正する。ここで、本実施形態では、コイル温度TCOが高く放電時間TDの設定が最も短くなる場合であっても、目標補正量算出処理部M14による補正量がゼロであるとき、着火性が所定の着火性以下となることがないように適合されている。このため、コイル温度TCOが最も高くなる状態ではない場合には、放電時間TDが伸長されることから、目標補正量算出処理部M14によって、目標値A/F*の増加補正量が算出され、ひいては目標値A/F*がよりリーンな値とされることとなる。これにより、混合気の空燃比が極力リーンな値に制御されることとなる。これは、内燃機関10の軸トルクを要求値としつつも、燃料消費量(エネルギ消費量)を極力低減することにつながる。なお、ステップS22の処理によって放電時間TDが伸長される場合、目標補正量算出処理部M14によって目標値A/F*の増加補正量を算出することによって、目標値A/F*をよりリーンな値とする処理は、空燃比上昇処理部による処理に対応する。
ちなみに、放電時間TDを伸長させることは、エネルギ消費量の増大を招くものの、この増大量は、空燃比をリーンとすることによるエネルギ消費量の低減量よりも小さくなることが発明者によって確認されている。
以上説明した本実施形態によれば、以下に記載する効果が得られるようになる。
(1)コイル温度TCOが低い場合に高い場合よりも、放電時間TDを長くした。これにより、点火装置30の信頼性の低下を抑制しつつも放電時間TDを極力伸長させることができる。
(2)電圧降下Vi1から把握される電流I1の傾きΔI1と、バッテリ39の端子電圧Vbとに基づき、コイル温度TCOを推定した。これにより、端子電圧Vbを用いない場合と比較してコイル温度TCOをより高精度に推定することができ、ひいては放電時間TDをより長く設定することが可能となる。
(3)放電時間TDが長い時間に設定される場合に短い時間に設定される場合と比較して、燃焼室24内の空燃比を上昇させた。これにより、燃料消費量を好適に減少させることができる。
<第2の実施形態>
以下、第2の実施形態について、第1の実施形態との相違点を中心に図面を参照しつつ説明する。
上記第1の実施形態では、気筒毎に推定されるコイル温度TCOに基づき、放電時間TDを気筒毎に算出した。これに対し、本実施形態では、各気筒のコイル温度TCOのうち最大値に基づき、全ての気筒の放電時間TDを設定する。
図8に、本実施形態にかかる制御信号生成処理部M10の処理の手順を示す。この処理は、たとえば所定周期で繰り返し実行される。なお、図8において、図6に示した処理に対応するものについては、便宜上、同一のステップ番号を付している。ただし、図8に示す処理は、全気筒の放電波形制御信号Scを生成する単一のロジックである。
この一連の処理において、制御信号生成処理部M10は、ステップS20の処理においてコイル温度TCOを推定すると、全気筒のコイル温度TCOの最高値を算出する(S21)。この処理は、たとえば、各気筒のコイル温度TCOの最新の推定値を取得し、それらの最高値を算出する処理とすればよい。
そして、制御信号生成処理部M10は、ステップS21の処理において算出した最高値に基づき、放電時間TDを算出する(S22)。
このため、コイル温度TCOが最高値よりも低い気筒については、放電時間TDが、イグニッションコイル50に許容される最長の時間よりも短い時間に設定されることとなる。ところで、本実施形態では、空燃比センサ44によって検出される空燃比A/Fを目標値A/F*にフィードバック制御している。ここで、空燃比センサ44によって検出される空燃比A/Fは、各気筒における空燃比の平均値である。このように、空燃比の平均値が目標値A/F*に制御されると、着火性が所定の着火性以下とされて目標値A/F*がリッチ側に補正される場合には、着火性が最も低い気筒の着火性が所定の着火性を上回るように目標値A/F*が設定されるようになる。ここで、着火性が最も低くなる気筒は、気筒毎に放電時間TDを設定する場合には放電時間TDが最も短くなる気筒であることから、コイル温度TCOが最高値となる気筒となる。このため、コイル温度TCOが最高値よりも低い気筒について、その気筒のコイル温度TCOに基づき放電時間TDを設定すると、着火性が所定の着火性を上回るうえで必要な時間を超過した放電時間TDが設定されることとなり、消費電力が不必要に増大することが懸念される。
<第3の実施形態>
以下、第3の実施形態について、第1の実施形態との相違点を中心に図面を参照しつつ説明する。
上記第1の実施形態では、放電制御部86による放電電流の制御を、空燃比がリーンとなることにより実行し、また、放電時間TDを長くした際に空燃比を極力リーンとするように制御した。これに対し、本実施形態では、放電制御部86による放電電流の制御を、EGR率が所定比率以上なることにより実行し、また、放電時間TDを長くした際にEGR率を極力大きくするように制御する。
図9に、ECU40の実行する処理のうち、特に、放電波形制御信号Scの生成処理、およびEGR率の制御の処理を示す。なお、図9において、図5に示した処理に対応するものについては、便宜上同一の符号を付している。
図10に、図9に示す制御信号生成処理部M10の処理の手順を示す。この処理は、たとえば所定周期で繰り返し実行される。なお、図10において、図6に示した処理に対応するものについては、便宜上、同一のステップ番号を付している。
図10に示すように、制御信号生成処理部M10は、EGR率が所定比率Eth以上であると判定する場合(S10a:YES)、ステップS12の処理に移行する一方、所定比率Eth未満であると判定する場合(S10a:NO)、この一連の処理を一旦終了する。なお、EGR率が所定比率Eth以上である旨の判定は、放電制御部86による放電電流の制御を実行しない場合の燃焼室24内の混合気の着火性が所定の着火性以下であるか否かの判定である。
図9に戻り、EGR率設定処理部M30は、内燃機関10の運転状態(回転速度や負荷等)に応じて、EGR率を設定し、設定したEGR率となるように、還流バルブ36の開口度θegrを設定する。ちなみに、本実施形態では、EGR率設定処理部M30が設定するEGR率は、イグニッションコイル50の温度が想定最高値である場合に図10のステップS22の処理において設定される放電時間TDによっても、着火性を確保できる値に設定されている。
EGR補正量算出処理部M32は、EGR率設定処理部M30によって設定されるEGR率が所定比率Eth以上である場合、筒内圧センサ38によって検出される筒内圧CPに基づき、開口度θegrを補正する補正量Δθを算出する。補正処理部M34は、EGR率設定処理部M30によって設定された開口度θegrに、補正量Δθを加算することによって、開口度θegrを補正する。ECU40は、還流バルブ36の開口度が開口度θegrとなるように電子制御を実行する。
図11に、EGR率設定処理部M30の処理の手順を示す。この処理は、たとえば所定周期で繰り返し実行される。
この一連の処理において、EGR率設定処理部M30は、まず、EGR率が所定比率Eth以上であるか否かを判定する(S50)。この処理は、放電制御部86による放電電流の制御の実行時であるか否かを判定するためのものである。そして、EGR率設定処理部M30は、所定比率Eth以上であると判定する場合(S50:YES)、図7のステップS32〜S36の処理と同様のステップS52〜S56を実行する。
そして、EGR率設定処理部M30は、着火遅れが所定値以上であると判定する場合(S56:YES)、補正量Δθを、所定量ΔΔだけ減少補正する(S58)。この処理は、EGR率を減少させる処理である。一方、EGR率設定処理部M30は、着火遅れが所定値未満であると判定する場合(S56:NO)、補正量Δθを、所定量ΔΔだけ増加補正する(S60)。
EGR率設定処理部M30は、補正量Δθを更新すると、更新された補正量Δθが下限値ΔθL未満であるか否かを判定する(S62)。そして、EGR率設定処理部M30は、下限値ΔθL未満であると判定する場合(S62;YES)、補正量Δθを下限値ΔθLとする(S64)。ここで、下限値ΔθLを本実施形態ではゼロとする。これは、EGR率設定処理部M30が設定するEGR率は、放電時間TDが最も短い値とされる場合であっても着火性が所定の着火性以下とならない値に適合されていることに鑑みたものである。換言すれば、EGR率設定処理部M30が設定する開口度θegrが、放電時間TDが最も短い値とされる場合であっても着火性が所定の着火性以下とならない値に適合されていることに鑑みたものである。
一方、EGR率設定処理部M30は、下限値ΔθLを上回ると判定する場合(S62:NO)、補正量Δθが上限値ΔθHを上回るか否かを判定する(S66)。そして、EGR率設定処理部M30は、上限値ΔθHを上回ると判定される場合(S66:YES)、補正量Δθを上限値ΔθHに設定する(S68)。ここで、上限値ΔθHは、たとえば、それ以上開口度θegrを増加させると、着火自体ができなくなる値に基づき設定すればよい。上限値ΔθHは、EGR率や吸入空気量等に基づき可変設定されることが望ましい。
なお、EGR率設定処理部M30は、ステップS64、S68の処理が完了する場合や、ステップS50,S66において否定判定する場合には、この一連の処理を一旦終了する。
ここで、本実施形態の作用を説明する。
EGR率設定処理部M30によってEGR率が所定比率Eth以上に設定される場合、制御信号生成処理部M10によって、放電波形制御信号Scが生成され出力される。この際、点火信号Siによって点火用スイッチング素子60が閉操作されているときに1次側コイル52に流れる電流I1が、シャント抵抗61の電圧降下Vi1として、ECU40に取り込まれる。ECU40では、電圧降下Vi1に基づき、コイル温度TCOを検出し、これに応じて、放電制御部86による放電電流の制御時間に応じた放電時間TDを、許容される最大値に設定する。
一方、EGR補正量算出処理部M32は、燃焼室24内の混合気の着火性が所定の着火性以下であるか否かを判定し、着火性が所定の着火性を上回っている場合には、還流バルブ36の開口度θegrを所定量ΔΔずつ段階的に増加補正する。ここで、本実施形態では、コイル温度TCOが高く放電時間TDの設定が最も短くなる場合であっても、EGR補正量算出処理部M32による補正量Δθがゼロであるときに、着火性が所定の着火性以下となることはないように適合されている。このため、コイル温度TCOが最も高くなる状態ではない場合には、放電時間TDが伸長されることから、EGR補正量算出処理部M32によって、開口度θegrの増加補正量が算出され、ひいてはEGR率が増加されることとなる。これは、内燃機関10の軸トルクを要求値としつつも、燃料消費量(エネルギ消費量)を極力低減することにつながる。なお、ステップS22の処理によって放電時間TDが伸長される場合、EGR補正量算出処理部M32によって開口度θegrの増加補正量を算出することによって、EGR率を増加する処理は、還流増加処理部による処理に対応する。
ちなみに、放電時間TDを伸長させることは、エネルギ消費量の増大を招くものの、この増大量は、EGR率を増加させることによるエネルギ消費量の低減量よりも小さくなることが発明者によって確認されている。
<その他の実施形態>
なお、上記実施形態の各事項の少なくとも1つを、以下のように変更してもよい。以下において、「課題を解決するための手段」の欄に記載した事項と上記実施形態における事項との対応関係を符号等によって例示した部分があるが、これには、例示した対応関係に上記事項を限定する意図はない。
・「イグニッションコイルを流れる電流について」
上記実施形態では、傾きΔI1を検出するための電流として、シャント抵抗61の電圧降下Vi1を用いたが、これに限らない。たとえば、1次側コイル52および点火用スイッチング素子60間にカレントトランスを備え、カレントトランスによって検出される電流を用いてもよい。
・「取得処理部(S20)について」
たとえば、イグニッションコイル50に電圧を印加する電源の電圧の変動量を無視しうるなら、イグニッションコイル50に流れる電流の傾きのみから推定されたイグニッションコイル50の温度を取得してもよい。これは、たとえばイグニッションコイル50に通電する都度、昇圧動作がなされる昇圧チョッパ回路の昇圧電圧を電源電圧とする場合などに適用可能である。
なお、上記のようにイグニッションコイル50に電圧を印加する電源の電圧の変動量を無視しうる場合、イグニッションコイル50を流れる電流の傾き自体を、イグニッションコイル50の温度として取得してもよい。この場合、たとえば図6のステップS22の処理において、傾きが大きいほど放電時間TDを長くすればよい。
上記実施形態では、バッテリ39の端子電圧Vbと傾きΔI1とに基づき推定されたコイル温度TCOを取得したが、これに限らない。たとえば、燃焼室24に燃料を直接噴射する筒内噴射弁26の温度を、イグニッションコイル50の温度として取得してもよい。ここで、筒内噴射弁26がコイルを備える場合、そのコイルに通電した際の電流の傾きに基づき、筒内噴射弁26の温度を推定してもよい。
もっとも、コイルを流れる電流の傾きに基づく推定値を取得するものに限らず、たとえばサーミスタ等の温度検出装置を点火装置30の内部に備え、その検出値を取得するものであってもよい。
上記実施形態では、全気筒のコイル温度TCOを取得したが、これに限らず、特定の気筒のコイル温度TCOのみを取得し、これに基づき全気筒の放電波形制御信号Scを生成してもよい。
・「伸長処理部(S22)について」
上記実施形態では、コイル温度TCOおよび放電電流指令値I2*と放電時間TDとの関係を定めた2次元マップを備えて、同2次元マップを用いて放電時間TDを算出したがこれに限らない。たとえば、コイル温度TCOと放電時間TDとの関係を定めた1次元マップを備えて、同1次元マップに基づき放電時間TDを算出してもよい。
また、マップを備えるものに限らず、たとえば、コイル温度TCOと放電時間TDとの関係を定めた関係式や、コイル温度TCOおよび放電電流指令値I2*と放電時間TDとの関係を定めた関係式を用いて放電時間TDを算出してもよい。
コイル温度TCOが低いほど放電時間TDを連続的に長くするものに限らず、たとえば、数段階で段階的に長くするものであってもよい。さらに、コイル温度TCOが所定の温度以上であるか否かに応じて放電時間TDを互いに異なる一対の値のいずれかに設定するものであってもよい。
・「着火性判定処理部(S36,S56)について」
上記実施形態では、各気筒の筒内圧センサ38によって検出される筒内圧CPに基づき、着火性が所定の着火性以下であるか否かを判定したが、これに限らない。たとえば、代表する1個の気筒にのみ筒内圧センサを備え、それによって検出される筒内圧CPに基づき、着火性が所定の着火性以下であるか否かを判定してもよい。
筒内圧センサ38によって検出される筒内圧CPに基づき、着火性が所定の着火性以下であるか否かを判定するものとしては、着火遅れが所定値以上となるか否かを判定するものに限らない。たとえば、筒内圧CPに基づき算出される軸トルクの変動量が所定値以上となる場合に着火性が所定の着火性以下であると判定するものであってもよい。
筒内圧センサ38によって検出される筒内圧CPに基づき、着火遅れが所定値以上となるか否かを判定するものに限らない。たとえば、クランク角センサ42によって検出される回転速度NEの変動量に基づき、失火の有無を検出し、失火が生じる頻度が所定の頻度以上となる場合に、着火性が所定の着火性以下であると判定するものであってもよい。
・「上昇処理部(S40)について」
図7の処理において、着火遅れが所定値以上である場合に補正量ΔAFを減少させ、所定値未満の場合に補正量ΔAFを増加させる代わりに、補正量ΔAFを増加も減少もさせない不感帯を設けてもよい。すなわち、所定値未満である場合に補正量ΔAFを増加させ、所定値よりも大きい規定値以上の場合に補正量ΔAFを減少させてもよい。
空燃比の目標値A/F*を補正するものに限らない。たとえば、空燃比センサ44によって検出される空燃比A/Fをフィードバック制御量として用いることを停止し、目標値A/F*とするうえでの開ループ操作量を噴射量ベース値とし、噴射量ベース値を段階的に減少補正することによって、空燃比を上昇補正してもよい。
第2モードにおける目標値A/F*のベース値(目標空燃比設定処理部M12が設定する値)として、イグニッションコイル50の温度の想定最高値において設定される放電時間TDによって着火性が確保できる値とすることを前提とするものに限らない。たとえば、イグニッションコイル50の温度が低い場合に設定される放電時間TDによって着火性が確保できる値とすることを前提とするものであってもよい。この場合であっても、放電時間TDが着火性を高く維持する上で不足する場合に、目標値A/F*を減少補正することで、着火性の低下を抑制することができる。そして、その後、放電時間TDが伸長される場合には、図7のステップS40の処理によって、目標値A/F*が段階的に上昇されるようになる。
なお、第2モードにおける目標値A/F*のベース値として、イグニッションコイル50の温度の想定最高値において設定される放電時間TDによって着火性が確保できる値とすることを前提とする場合であっても、図7のステップS42の下限値をゼロよりも小さい値に設定してもよい。ただし、この場合、ステップS30の処理における所定値Afthについても変更し、補正量ΔAFがゼロより小さくなっても、ステップ32〜S44の処理が継続されるようにする。
・「増加処理部(S60)について」
図11の処理において、着火遅れが所定値以上である場合に補正量Δθを減少させ、所定値未満の場合に補正量Δθを増加させる代わりに、補正量Δθを増加も減少もさせない不感帯を設けてもよい。すなわち、所定値未満である場合に補正量Δθを増加させ、所定値よりも大きい規定値以上の場合に補正量Δθを減少させてもよい。
EGR率を段階的に上昇させる処理としては、還流バルブ36の開口度θegrを段階的に増加補正するものに限らない。たとえば、EGR率またはEGR量を推定するモデルの逆モデルに基づき、EGR率またはEGR量を規定値だけ増加させる場合の開口度θegrを算出し、同開口度θegrとなるように還流バルブ36を操作するものであってもよい。
・「空燃比上昇処理部(図7)について」
着火性が低下していないことが検出される場合に、空燃比を上昇させるものに限らない。たとえば、放電時間TDを入力とし、放電時間TDが長いほど目標値A/F*を大きい値に設定する処理を実行するものであってもよい。これは、着火性を維持しつつ空燃比を極力リーンに開ループ制御する処理となる。
・「目標空燃比設定処理部M12について」
第1モードの目標値としては、理論空燃比に限らない。また、第1モード自体を排除してもよい。この場合、点火時期には、放電制御部86による放電電流の制御を必ず実行すればよい。
目標値を、第1モードと第2モードとの2つの値のいずれかに設定するものに限らない。たとえば、第2モードにおいて、放電時間TDに基づき目標値A/F*を可変設定してもよい。この場合、目標空燃比設定処理部M12は、着火性を維持しつつ空燃比を極力リーンに制御する開ループ制御器となり、図7に示した処理が、着火性を制御量として空燃比を操作する閉ループ制御器となる。
・「還流増加処理部(図11)について」
着火性が低下していないことが検出される場合に、EGR率を上昇させるものに限らない。たとえば、放電時間TDを入力とし、放電時間TDが長いほどEGR率を大きい値に設定する処理を実行するものであってもよい。これは、着火性を維持しつつEGR率を極力大きい値に開ループ制御する処理となる。
・「EGR率設定処理部M30について」
点火時期には、放電制御部86による放電電流の制御を必ず実行することとし、EGR率を、放電制御部86による放電電流の制御を実行しない場合の着火性が所定の着火性以下となる値に常時設定してもよい。
内燃機関10の回転速度や負荷に応じて開口度θegrを設定するものに限らない。たとえば、放電時間TDに基づき開口度θegrを可変設定してもよい。この場合、EGR率設定処理部M30は、着火性を維持しつつEGR率を極力大きい値に制御する開ループ制御器となり、図11に示した処理が、着火性を制御量としてEGR率を操作する閉ループ制御器となる。
・「空燃比、EGR率の制御について」
着火性が所定の着火性以下とならないことを条件に、空燃比を上昇させる処理と、EGR率を増加させる処理との双方を実行してもよい。
上記実施形態では、全気筒の平均値を制御したがこれに限らない。たとえば気筒毎の空燃比を制御してもよい。この場合、気筒毎のコイル温度TCOに基づき、その気筒の放電時間TDを設定することが特に有効となる。
・「放電制御部について」
放電電流値の検出値を放電電流指令値I2*にフィードバック制御するものに限らず、放電電流指令値I2*に開ループ制御するものであってもよい。これは、放電電流指令値I2*に応じて制御用スイッチング素子80の開閉操作の時比率を可変設定することで実現可能である。ただし、この場合、内燃機関10の負荷を加味して時比率を設定することが望ましい。
・「放電制御回路(70,80,82)について」
第1電源をバッテリ39とし、第2電源をバッテリ39および昇圧回路70とすることは必須ではない。たとえば、点火用スイッチング素子60の閉操作時とは1次側コイル52に逆極性の電圧が印加されるようにバッテリ39と1次側コイル52とを接続可能な回路を備えてもよい。この場合、第1電源および第2電源がいずれもバッテリ39となる。
点火プラグ28の放電電流を制御するために、1次側コイル52に通電するものに限らない。たとえば、1次側コイル52とは別に、2次側コイル54と磁気結合した第3のコイルを通電してもよい。この場合、第3のコイルは、点火用スイッチング素子60が閉操作されている期間は、両端が絶縁され、点火用スイッチング素子60が開操作された後に、上記実施形態において1次側コイル52が通電されたのと同様な通電が行われるようにする。
点火用スイッチング素子60が閉状態にあるときには点火プラグ28の放電が生じないものに限らない。たとえば、点火用スイッチング素子60を閉状態とすることで点火プラグ28の一方の電極から他方の電極へと放電がなされ、点火用スイッチング素子60を開操作することで、2次側コイル54に生じる逆起電力によって上記他方の電極から一方の電極へと放電が生じるものであってもよい。この場合であっても、他方の電極から一方の電極への放電開始後、その放電電流を維持する放電制御回路を備えることは有効である。
・「内燃機関について」
車両の駆動輪に動力を付与するものに限らず、たとえばシリーズハイブリッド車に搭載される内燃機関であってもよい。さらに、車両の外部から電力を取り込むことができるいわゆるプラグインハイブリッド車であってもよい。この場合であっても、放電時間TDを伸長させることによる電気エネルギの消費量の増加効果を、空燃比をリーンとしたり、EGR率を増加させたりすることによる燃料消費量の減少効果が上回ると考えられる。
M10…制御信号生成処理部、M12…目標空燃比設定処理部、M14…目標補正量算出処理部、M16…補正処理部、M18…偏差算出処理部、M20…空燃比フィードバック処理部、M30…EGR率設定処理部、M32…EGR補正量算出処理部、M34…補正処理部、10…内燃機関、12…吸気通路、14…スロットルバルブ、16…ポート噴射弁、18…吸気バルブ、20…シリンダ、22…ピストン、24…燃焼室、26…筒内噴射弁、28…点火プラグ、30…点火装置、32…クランク軸、33…排気バルブ、34…排気通路、35…還流通路、36…還流バルブ、38…筒内圧センサ、39…バッテリ、40…ECU、42…クランク角センサ、44…空燃比センサ、50…イグニッションコイル、52…1次側コイル、54…2次側コイル、56…ダイオード、58…シャント抵抗、60…点火用スイッチング素子、61…シャント抵抗、62…ダイオード、70…昇圧回路、72…インダクタ、74…昇圧用スイッチング素子、76…ダイオード、78…コンデンサ、80…制御用スイッチング素子、82…ダイオード、84…昇圧制御部、86…放電制御部。

Claims (9)

  1. 内燃機関の燃焼室に設けられた点火プラグ、および該点火プラグに接続されるイグニッションコイルを備えた点火装置を操作して前記内燃機関の制御量を制御する内燃機関の制御装置において、
    前記点火装置の温度を取得する取得処理部と、
    前記取得処理部によって取得された温度が低い場合に高い場合よりも、前記点火プラグの放電時間を長くする伸長処理部とを備える内燃機関の制御装置。
  2. 前記取得処理部は、前記温度として、前記イグニッションコイルを流れる電流の傾きを取得するものであり、
    前記伸長処理部は、前記取得処理部によって取得された温度が低い場合に高い場合よりも前記点火プラグの放電時間を長くする処理として、前記傾きが大きい場合に小さい場合よりも前記点火プラグの放電時間を長くする処理を実行する請求項1記載の内燃機関の制御装置。
  3. 前記取得処理部は、前記イグニッションコイルを流れる電流の傾きに加えて、前記イグニッションコイルに印加する電圧を取得するものであり、
    前記伸長処理部は、前記印加する電圧が同一であるなら、前記傾きが大きい場合に小さい場合よりも前記点火プラグの放電時間を長くし、前記傾きが同一であるなら、前記印加する電圧が高いほど前記点火プラグの放電時間を短くする請求項2記載の内燃機関の制御装置。
  4. 前記内燃機関は、多気筒内燃機関であり、
    前記取得処理部は、前記温度として、各気筒の点火プラグに対応するイグニッションコイルを流れる電流の傾きを取得するものであり、
    前記伸長処理部は、前記取得処理部によって取得された各気筒の傾きのうち最小のものに応じて前記放電時間を設定する請求項2または3記載の内燃機関の制御装置。
  5. 前記伸長処理部によって放電時間が長い時間に設定される場合に短い時間に設定される場合と比較して、前記燃焼室内の混合気の空燃比を上昇させる空燃比上昇処理部を備える請求項1〜4のいずれか1項に記載の内燃機関の制御装置。
  6. 前記空燃比上昇処理部は、前記燃焼室における混合気の着火性が所定の着火性以下であるか否かを判定する着火性判定処理部と、前記着火性判定処理部によって所定値以下と判定されていないことを条件に前記空燃比を段階的に上昇させる上昇処理部とを備える請求項5記載の内燃機関の制御装置。
  7. 前記内燃機関は、排気通路に排出された排気を吸気通路に流入させる還流通路と、該還流通路の流路断面積を調整する還流バルブと、を備え、
    前記伸長処理部によって放電時間が長い時間に設定される場合に短い時間に設定される場合と比較して、前記燃焼室内の混合気に占める前記還流通路を介して前記燃焼室に流入する排気の割合を増加させる還流増加処理部を備える請求項1〜6のいずれか1項に記載の内燃機関の制御装置。
  8. 前記還流増加処理部は、前記内燃機関の燃焼室における混合気の着火性が所定の着火性以下であるか否かを判定する着火性判定処理部と、前記着火性判定処理部によって所定値以下であると判定されていないことを条件に前記割合を段階的に増加させる増加処理部とを備える請求項7記載の内燃機関の制御装置。
  9. 前記点火装置は、
    前記イグニッションコイルの1次側コイル、および第1電源を備える第1ループ回路を開閉する点火用スイッチング素子と、
    第2電源、および前記1次側コイルを備える第2ループ回路を開閉する制御用スイッチング素子と、
    前記点火用スイッチング素子を閉状態から開状態に切り替えることにより前記イグニッションコイルの2次側コイルに生じる起電力によって前記点火プラグが放電した後、前記制御用スイッチング素子を開閉操作することにより、前記点火プラグの放電電流を制御する放電制御部と、を備え、
    前記第1ループ回路が閉ループとなるときにおいて前記第1電源が前記1次側コイルに印加する電圧の極性と、前記第2ループ回路が閉ループとなるときにおいて前記第2電源が前記1次側コイルに印加する電圧の極性とが互いに逆となっており、
    前記伸長処理部は、前記放電制御部による前記点火プラグの放電電流の制御の終了時期を設定することにより前記放電時間を設定する請求項1〜8のいずれか1項に記載の内燃機関の制御装置。
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