JP2017043986A - 建設機械 - Google Patents

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誠一 大西
崇司 田添
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Abstract

【課題】エンジンに沿って流れる空気が機械室内で滞留するのを抑えて、ヒートバランスを向上させる。【解決手段】エンジン25よりも空気流通方向の下流側には、支持架台40が配設される。支持架台40の台座板41は、カウンタウエイト35の側壁面に対して所定の隙間を存して配設される。カウンタウエイト35の側壁面には、平面視で台座板41に重なり合うように台座板41の下方に張り出す張出部36が設けられる。エンジン25に沿って流れる空気は、台座板41の下面と張出部36の上面との隙間、及び台座板41の側面とカウンタウエイト35の側壁面との隙間を通過して、排気口16bから排気される。【選択図】図2

Description

本発明は、建設機械に関するものである。
従来より、上部旋回体の車両後部にカウンタウエイトが設けられ、カウンタウエイト側に空気通路を形成することで、エンジンルーム内のファン風の滞留を減少させるようにした建設機械が知られている(例えば、特許文献1,2参照)。
特許文献1には、エンジンのラジエータファン側の面の側方に位置するウエイトの部位に、ファン風をエンジン側面側に案内する風案内部を形成した構成が開示されている。これにより、ラジエータファンによって吸引された風は、エンジンのラジエータファン側面に当たって風案内部に案内され、エンジンの側方や上方等へ流れることで、エンジンルーム内で滞留するのを防止している。
特許文献2には、カウンタウエイトの前端面に、前方を開口とする凹部を、クーリング室対向部位からカウンタウエイトの外部に連通させるように設けて排気用風路とした構成が開示されている。これにより、ラジエータを通過して暖められた空気が、クーリング室から離れた部位で排気されるので、暖められた空気がクーリング室に巻き込まれるのを回避している。
特開2000−120105号公報 特開2007−321392号公報
ところで、近年、エンジンの排ガス規制対策として、エンジンの排気ガスを処理する排気ガス後処理装置を搭載する必要があり、例えば、機械室内においてエンジンよりも空気流通方向の下流側に配設するようにしている。
しかしながら、特許文献1の発明では、ファン風が風案内部に案内されてエンジンの側方や上方等へ流れる際に、排気ガス後処理装置が邪魔になって空気がスムーズに排気されず、機械室内に滞留してヒートバランスを損なうおそれがあるという問題がある。
一方、特許文献2の発明では、カウンタウエイトの前端面に凹部を設けて排気用風路としているため、排気ガス後処理装置が排気の邪魔になることはない。しかしながら、この排気用風路は、カウンタウエイトの前端面を大きく窪ませることで形成されているため、カウンタウエイトの重量が減少して、車両のバランスが悪化してしまうという問題がある。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的は、エンジンに沿って流れる空気が機械室内で滞留するのを抑えて、ヒートバランスを向上させることにある。
本発明は、下部走行体と、該下部走行体上に搭載された上部旋回体と、該上部旋回体の車両後部に搭載されたカウンタウエイトと、該カウンタウエイトよりも車両前方に配設されたエンジンと、該カウンタウエイトとともに該エンジンの周囲を覆うことで機械室を区画する機械室カバーと、該機械室内に空気を取り込んで該エンジンを冷却させるファンとを備えた建設機械を対象とし、次のような解決手段を講じた。
すなわち、第1の発明は、前記エンジンよりも空気流通方向の下流側に配設された台座板を有する支持架台と、
前記台座板に載置され、前記エンジンの排気ガスを処理する排気ガス後処理装置とを備え、
前記機械室カバーには、前記台座板の上方に開口する排気口が形成され、
前記台座板と前記カウンタウエイトの側壁面との間には、該台座板の下方から前記排気口に向かうように空気を通過させるための隙間が設けられ、
前記カウンタウエイトの側壁面には、平面視で前記台座板に重なり合うように該台座板の下方に張り出して、前記エンジンに沿って流れる空気を、該台座板と該カウンタウエイトとの隙間を通過するように導く張出部が設けられていることを特徴とするものである。
第1の発明では、カウンタウエイトの側壁面には、張出部が設けられる。張出部は、平面視で台座板に重なり合うように台座板の下方に張り出している。これにより、台座板の下面と張出部の上面との間に、エンジンを冷却した後の空気を台座板の側面とカウンタウエイトの側壁面との隙間を通過して排気口に向かうように導く空気通路が形成されることとなり、スムーズに空気を排気することができる。その結果、機械室内の空気の滞留を抑えて、ヒートバランスを向上させることができる。
また、機械室の上方の排気口から空気を排気するようにしているので、機械室の側方へ排気した場合に比べて、建設機械の周囲に伝わる騒音を軽減することができる。
また、張出部を設けた分だけ、カウンタウエイトの重量を増加させることができるので、車両のバランスをより安定させることができる。
第2の発明は、第1の発明において、
前記張出部の上面は、空気流通方向の下流側に向かって斜め上方に傾斜していることを特徴とするものである。
第2の発明では、張出部の上面が空気流通方向の下流側に向かって斜め上方に傾斜している。これにより、張出部に向かって流れる空気を、張出部の傾斜面に沿ってスムーズに上方に導くことができる。
第3の発明は、第1又は第2の発明において、
前記カウンタウエイトの側壁面における前記張出部よりも上方には、前記台座板と該カウンタウエイトとの隙間を通過した空気の少なくとも一部を前記機械室の外部に排気させる貫通孔が形成されていることを特徴とするものである。
第3の発明では、カウンタウエイトの側壁面における張出部よりも上方に貫通孔が形成される。これにより、機械室カバーの排気口とともに、貫通孔からも空気を排気することができる。その結果、機械室内の空気の滞留を抑えてヒートバランスを向上させることができる。
第4の発明は、第1乃至第3の発明のうち何れか1つにおいて、
前記カウンタウエイトの側壁面における前記張出部よりも上方には、前記台座板と該カウンタウエイトとの隙間を通過した空気を、前記排気ガス後処理装置に向かうように導く導風部が設けられていることを特徴とするものである。
第4の発明では、カウンタウエイトの側壁面における張出部よりも上方に導風部が設けられる。導風部は、台座板とカウンタウエイトとの隙間を通過した空気を排気ガス後処理装置に向かって導いている。これにより、エンジンを冷却した後の空気を、排気口から排気する前に、排気ガス後処理装置の冷却にも利用することができる。
第5の発明は、第1乃至第4の発明のうち何れか1つにおいて、
前記エンジンにおける空気流通方向の下流側に連結された油圧ポンプと、
前記台座板の下方に配設されて前記排気ガス後処理装置と前記油圧ポンプとを仕切るとともに、空気流通方向の下流側の端部が前記張出部に向かって延びる仕切板とを備えたことを特徴とするものである。
第5の発明では、台座板の下方に仕切板が配設される。仕切板は、下流側の端部が張出部に向かって延びている。これにより、台座板と仕切板との間に、エンジンを冷却した後の空気を張出部に向かって導く空気通路が形成されることとなり、スムーズに空気を排気することができる。
また、仕切板によって排気ガス後処理装置と油圧ポンプとが仕切られている。これにより、例えば、油圧ポンプから油が漏れ出したとしても、仕切板によって、高温の排気ガス後処理装置に向かって油が吹き出すのを遮断することができる。つまり、仕切板を防火カバーとして兼用することができる。
本発明によれば、カウンタウエイトの側壁面に張出部を設け、エンジンを冷却した後の空気を、台座板の下面と張出部の上面との隙間、及び台座板の側面とカウンタウエイトの側壁面との隙間を通過させ、排気口に向かうように導くことで、スムーズに空気を排気することができる。これにより、機械室内の空気の滞留を抑えて、ヒートバランスを向上させることができる。
本実施形態1に係る建設機械の構成を示す斜視図である。 上部旋回体の内部構成を示す背面図である。 本実施形態2に係る上部旋回体の内部構成を示す背面図である。 本実施形態3に係る上部旋回体の内部構成を示す背面図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。なお、以下の好ましい実施形態の説明は、本質的に例示に過ぎず、本発明、その適用物或いはその用途を制限することを意図するものではない。各図には、上下や前後左右の方向を矢印で示してある。特に言及しない限り、上下等の方向についてはこれら矢印で示す方向に従って説明する。
《実施形態1》
図1に示すように、建設機械10は、クローラ式の下部走行体11と、下部走行体11上に旋回自在に搭載された上部旋回体12とで構成されている。上部旋回体12には、アタッチメント13、キャブ14、機械室15等が備えられている。
なお、本実施形態の建設機械10は小旋回型であり、旋回半径が小さくなるように、上部旋回体12は相対的に小さく構成され、上部旋回体12の後部の外郭線は、平面視で円弧状に形成されている。
アタッチメント13は、上部旋回体12の前部に設置され、ブーム13a、アーム13b、及びバケット13c等で構成されている。ブーム13a等のそれぞれは、油圧制御された油圧シリンダ13dの伸縮に連動して動作し、掘削等の作業を行う。これらブーム13a等の操作は、キャブ14において行われる。
キャブ14は、矩形箱形の運転室であり、アタッチメント13に隣接して上部旋回体12の左前部に設置されている。機械室15は、上部旋回体12の後部に設けられている。機械室15の内部には、エンジン25(図2参照)や油圧ポンプ26等が密集した状態で収容されている。
機械室15の周囲は、機械室カバー16やカウンタウエイト35で覆われている。カウンタウエイト35は、アタッチメント13との間で前後のバランスを確保するためのものであり、上部旋回体12の後部に搭載されている。カウンタウエイト35は、上部旋回体12の後部の円弧状の外郭線に沿って湾曲して延び、機械室15を車両後側から左右両側に亘って覆っている。機械室カバー16は、カウンタウエイト35とともにエンジン25等の周囲を覆うことで、機械室15を区画している。
図2に示すように、上部旋回体12の下部には、底板20が配設されている。機械室15は、底板20上に設けられている。機械室カバー16の左側上部には、機械室15内に外気を取り込むための吸気口16aが形成されている。機械室カバー16の右側上部には、取り込まれた外気を排気する排気口16bが形成されている。
機械室カバー16の上面の右後隅部には、エンジン25の排気ガスを外部に排気する排気筒18が設けられている。排気筒18は、開口部を後方に向けた状態で、機械室カバー16から上方に突出している(図1参照)。
機械室15の内部には、エンジン25の他にも、ラジエータ21、ファン22、油圧ポンプ26、及び排気ガス後処理装置30が収容されている。この建設機械10では、空気流通方向の上流側から順に、ラジエータ21、ファン22、エンジン25、及び油圧ポンプ26が横並びに配設されている。排気ガス後処理装置30は、油圧ポンプ26の上方に配設されている。
エンジン25は、底板20に設けられた台座27の上に、エンジンマウント28を介して設置されている。エンジン25は、その駆動軸が底板20の左右方向を向くように機械室15の内部に収容されている。
ラジエータ21は、縦長の長方形状に形成され、コア面が左右方向を向くように配設されている。ラジエータ21には、エンジン冷却用の冷却水が流通して、吸気口16aから取り込まれた外気と熱交換される。
ファン22は、エンジン25の駆動軸の左端部に接続され、エンジン25とラジエータ21との間に配設されている。油圧ポンプ26は、エンジン25の駆動軸の右端部に接続され、機械室15の右側部分に位置している。
図2に矢印線で示すように、この建設機械10では、エンジン25の駆動時に、機械室15の内部に左側から右側ヘ向かう空気の流れが形成され、ラジエータ21でその空気と熱交換する冷媒によってエンジン25等が冷却される。具体的には、ファン22の回転によって吸気口16aから空気が機械室15の内部に取り入れられる。取り入れられた空気は、ラジエータ21を通り抜け、ラジエータ21を流れる冷却水の熱を吸熱して熱気となり、排気口16bから機械室15の外に排出される。
油圧ポンプ26は、油圧制御に用いられる作動油の循環経路の途中に接続されている。油圧ポンプ26は、エンジン25によって駆動され、作動油を高圧にして循環経路に送り出す。
排気ガス後処理装置30は、エンジン25の排気ガスを処理するものであり、支持架台40に支持されて油圧ポンプ26の上方に配設されている。なお、支持架台40の具体的な構成については後述する。
排気ガス後処理装置30は、フィルタ装置としてのDPF装置31(Diesel particulate filter:ディーゼル・パーティキュレート・フィルタ)と、SCR装置32(Selective Catalytic Reduction:選択還元触媒)とを備えている。DPF装置31及びSCR装置32は、エンジン25から排気筒18に至る排気経路の途中に直列に接続されている。DPF装置31及びSCR装置32は、左右方向に並列された状態で、油圧ポンプ26の上方に配置されている。
DPF装置31は、排気ガス中の粒子状物質を捕集するためのものであり、円筒状のケーシングの内部には、酸化触媒が設けられている。DPF装置31で捕集された粒子状物質は、高温の排気ガスによって自己燃焼されることで、DPF装置31が再生されるようになっている。
DPF装置31を通過した排気ガスには、図示しないインジェクタによって還元剤水溶液である尿素水溶液が噴射される。尿素水溶液は、高温の排気ガスによって熱分解されてアンモニアとなり、還元剤として排気ガスとともに下流側のSCR装置32へ供給される。
SCR装置32は、アンモニアを還元剤として排気ガス中の窒素酸化物を還元浄化するものであり、円筒状のケーシングの内部には、アンモニア低減触媒が設けられている。このアンモニア低減触媒によってアンモニアが酸化処理されて無害化されるようになっている。SCR装置32で還元浄化された排気ガスは、排気筒18から外部に排気される。
ところで、排気ガス後処理装置30及び支持架台40は、機械室15内においてエンジン25よりも空気流通方向の下流側に配設されている。そのため、エンジン25に沿って流れる空気が排気口16bに向かう際に、支持架台40の台座板41に衝突して、排気口16bから十分に排気されないおそれがある。この場合には、機械室15内で空気が滞留してしまい、ヒートバランスを損なってしまう。
そこで、本実施形態では、支持架台40の配置及びカウンタウエイト35の形状を工夫することで、機械室15内に空気が滞留するのを抑えて、スムーズに排気できるようにしている。
具体的に、支持架台40は、DPF装置31及びSCR装置32が載置される台座板41と、台座板41の角部から下方に延びる複数本の支持脚45とを有する。
台座板41は、カウンタウエイト35の側壁面に対して所定の隙間を存して配設されている。つまり、台座板41の側面とカウンタウエイト35の側壁面との隙間を通って、台座板41の下方から排気口16bに向かうように空気が流通可能となっている。機械室カバー16の排気口16bは、台座板41の上方に開口している。
DPF装置31及びSCR装置32の下部には、支持ブラケット33が設けられている。支持ブラケット33と台座板41との間には、図示しないマウント部材が挟持されてDPF装置31及びSCR装置32が台座板41に載置されて固定されている。
支持脚45は、台座板41の角部から下方に延びることで台座27や底板20に固定されている。支持脚45は、油圧ポンプ26の近傍の前後左右の、例えば4箇所に立設している。
カウンタウエイト35の側壁面には、台座板41の下方に張り出す張出部36が設けられている。張出部36は、平面視で台座板41に重なり合っている。これにより、台座板41の下面と張出部36の上面との間には、エンジン25に沿って流れる空気を、台座板41の側面とカウンタウエイト35の側壁面との隙間に導く空気通路が形成される。
台座板41の上面は、空気流通方向の下流側(図2で右側)に向かって斜め上方に傾斜している。これにより、張出部36に向かって流れる空気は、張出部36の傾斜面に沿ってスムーズに上方に導かれ、排気口16bから排気される。
カウンタウエイト35の側壁面における張出部36よりも上方には、貫通孔37が形成されている。貫通孔37は、機械室15の内部から外部に向かって斜め上方に貫通している。台座板41とカウンタウエイト35との隙間を通過した空気の一部は、貫通孔37を通って機械室15の外部に排気される。
このように、カウンタウエイト35の側壁面に張出部36を設け、エンジン25を冷却した後の空気を、台座板41の下面と張出部36の上面との隙間、及び台座板41の側面とカウンタウエイト35の側壁面との隙間を通過させ、排気口16bに向かうように導くことで、スムーズに空気を排気することができる。これにより、機械室15内の空気の滞留を抑えて、ヒートバランスを向上させることができる。
《実施形態2》
図3は、本実施形態2に係る上部旋回体の内部構成を示す背面図である。以下、前記実施形態1と同じ部分については同じ符号を付し、相違点についてのみ説明する。
図3に示すように、カウンタウエイト35の側壁面には、台座板41の下方に張り出す張出部36が設けられている。張出部36は、平面視で台座板41に重なり合っている。
カウンタウエイト35の側壁面における張出部36よりも上方には、貫通孔37が形成されている。貫通孔37は、機械室15の内部から外部に向かって斜め上方に貫通している。台座板41とカウンタウエイト35との隙間を通過した空気の一部は、貫通孔37を通って機械室15の外部に排気される。
カウンタウエイト35の側壁面における張出部36よりも上方、より具体的には、貫通孔37の開口した位置よりも上方には、導風部38が設けられている。導風部38は、カウンタウエイト35の側壁面から排気ガス後処理装置30に向かって張り出している。導風部38の下面は、空気流通方向の下流側(図3で左側)に向かって斜め上方に傾斜している。
そして、エンジン25に沿って流れる空気は、台座板41の下面と張出部36の上面との隙間、及び台座板41の側面とカウンタウエイト35の側壁面との隙間を通過した後、その一部は貫通孔37から機械室15の外部に排気される。残りの空気は、導風部38の傾斜面に沿って、排気ガス後処理装置30に向かうように導かれ、排気口16bから排気される。
これにより、エンジン25を冷却した後の空気を、排気口16bから排気する前に、排気ガス後処理装置30の冷却にも利用することができる。
《実施形態3》
図4は、本実施形態3に係る上部旋回体の内部構成を示す背面図である。以下、前記実施形態2と同じ部分については同じ符号を付し、相違点についてのみ説明する。
図4に示すように、台座板41の下方には、仕切板39が配設されている。仕切板39は、台座板41と平行に配設されており、その右端部は、張出部36に当接する直前の位置まで延びている。なお、仕切板39の右端部を張出部36に当接させてもよい。
これにより、台座板41の下面と仕切板39の上面との間に、エンジン25を冷却した後の空気を張出部36に向かって導く空気通路が形成されることとなり、スムーズに空気を排気することができる。
また、仕切板39は、台座板41の下方に配設されることで、排気ガス後処理装置30と油圧ポンプ26とを仕切っている。これにより、例えば、油圧ポンプ26から油が漏れ出したとしても、仕切板39によって、高温の排気ガス後処理装置30に向かって油が吹き出すのを遮断することができる。つまり、仕切板39を防火カバーとして兼用することができる。
また、仕切板39を、エンジン25と油圧ポンプ26とを仕切る位置に配設しておけば、高温のエンジン25に向かって油圧ポンプ26の油が噴き出すのを遮断することもできる。
以上説明したように、本発明は、エンジンに沿って流れる空気が機械室内で滞留するのを抑えて、ヒートバランスを向上させることができるという実用性の高い効果が得られることから、きわめて有用で産業上の利用可能性は高い。
10 建設機械
11 下部走行体
12 上部旋回体
15 機械室
16 機械室カバー
16b 排気口
22 ファン
25 エンジン
26 油圧ポンプ
30 排気ガス後処理装置
35 カウンタウエイト
36 張出部
37 貫通孔
38 導風部
39 仕切板
40 支持架台
41 台座板

Claims (5)

  1. 下部走行体と、該下部走行体上に搭載された上部旋回体と、該上部旋回体の車両後部に搭載されたカウンタウエイトと、該カウンタウエイトよりも車両前方に配設されたエンジンと、該カウンタウエイトとともに該エンジンの周囲を覆うことで機械室を区画する機械室カバーと、該機械室内に空気を取り込んで該エンジンを冷却させるファンとを備えた建設機械であって、
    前記エンジンよりも空気流通方向の下流側に配設された台座板を有する支持架台と、
    前記台座板に載置され、前記エンジンの排気ガスを処理する排気ガス後処理装置とを備え、
    前記機械室カバーには、前記台座板の上方に開口する排気口が形成され、
    前記台座板と前記カウンタウエイトの側壁面との間には、該台座板の下方から前記排気口に向かうように空気を通過させるための隙間が設けられ、
    前記カウンタウエイトの側壁面には、平面視で前記台座板に重なり合うように該台座板の下方に張り出して、前記エンジンに沿って流れる空気を、該台座板と該カウンタウエイトとの隙間を通過するように導く張出部が設けられていることを特徴とする建設機械。
  2. 請求項1において、
    前記張出部の上面は、空気流通方向の下流側に向かって斜め上方に傾斜していることを特徴とする建設機械。
  3. 請求項1又は2において、
    前記カウンタウエイトの側壁面における前記張出部よりも上方には、前記台座板と該カウンタウエイトとの隙間を通過した空気の少なくとも一部を前記機械室の外部に排気させる貫通孔が形成されていることを特徴とする建設機械。
  4. 請求項1乃至3のうち何れか1つにおいて、
    前記カウンタウエイトの側壁面における前記張出部よりも上方には、前記台座板と該カウンタウエイトとの隙間を通過した空気を、前記排気ガス後処理装置に向かうように導く導風部が設けられていることを特徴とする建設機械。
  5. 請求項1乃至4のうち何れか1つにおいて、
    前記エンジンにおける空気流通方向の下流側に連結された油圧ポンプと、
    前記台座板の下方に配設されて前記排気ガス後処理装置と前記油圧ポンプとを仕切るとともに、空気流通方向の下流側の端部が前記張出部に向かって延びる仕切板とを備えたことを特徴とする建設機械。
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