JP2017043778A - N−ビニルラクタム系架橋重合体の製造方法及びn−ビニルラクタム系架橋重合体 - Google Patents
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Abstract
Description
以下に本発明を詳述する。
なお、以下において記載する本発明の個々の好ましい形態を2つ以上組み合わせたものもまた、本発明の好ましい形態である。
本発明のN−ビニルラクタム系架橋重合体の製造方法の第1工程は、N−ビニルラクタム系単量体及び架橋剤を原料として反応させて重合体を得る工程である。上記原料に含まれるN−ビニルラクタム系単量体としては、特に制限されないが、下記式(1);
重合反応に溶媒を使用する場合、溶液中の単量体成分の濃度は20質量%以上80質量%以下であることが好ましい。単量体成分の濃度が20質量%未満では、架橋した吸液性樹脂が得られにくかったり、得られた場合に重合後のゲルを解砕することが困難となることがある。また、乾燥に長い時間を必要とし、乾燥中に樹脂が劣化してしまうことがある。
一方、単量体成分の濃度が80質量%を超えると、重合の制御が困難となり、残存単量体が増加する傾向にある。
重合した後架橋処理する方法としては、例えば、(i)N-ビニルピロリドン系重合体にUV、γ線、電子線を照射する方法、(ii)N-ビニルピロリドン系重合体に熱を加えて自己架橋させる方法、(iii)N-ビニルピロリドン系重合体にラジカル発生剤を含有させた後、熱を加えて自己架橋させる方法、(iv)N-ビニルラクタム系重合体にラジカル重合性架橋剤及びラジカル重合開始剤を含有させた後、加熱及び/又は光照射する方法等が挙げられる。
や連続式等の任意の方法で行うことができる。
上記熟成工程における熟成時間は特に制限されないが、10分〜5時間であることが好ましい。より好ましくは30分〜3時間である。
上記有機酸としては、特に制限されないが、カルボキシル基、スルホン酸基、ホスホン酸基、硫酸基、リン酸基等の酸基を有する有機化合物が挙げられる。このような有機酸としては、例えば、マロン酸、しゅう酸、コハク酸、アスパラギン酸、クエン酸、グルタミン酸、フマル酸、リンゴ酸、マレイン酸、フタル酸、トリメリット酸、ピロメリット酸、プロピオン酸、ヘプタン酸、オクタン酸、グリコール酸、サリチル酸、乳酸、L−アスコルビン酸、安息香酸、メタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、ラウリルベンゼンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、ベンゼンホスホン酸、ラウリル硫酸等が挙げられる。
分子量が300以下の有機酸としては、特に制限されないが、例えば、上述の有機酸が挙げられる。
2価の有機酸としては、マロン酸、しゅう酸、コハク酸、フマル酸、リンゴ酸、マレイン酸、フタル酸、トリメリット酸、ピロメリット酸、ラウリル硫酸等が挙げられる。
3価の有機酸としては、リン酸が挙げられる。有機酸としてより好ましくは2価の有機酸である。
上記有機酸としてより好ましくは2価のカルボン酸であり、中でもマロン酸、しゅう酸、コハク酸が更に好ましく、特に好ましくはマロン酸である。有機酸としてマロン酸を用いた場合には、反応器等の腐食を充分に抑制することができる。
なお上記有機酸(塩)は、上記有機酸及び有機酸の塩を表し、有機酸の塩は、主に後述する中和工程において添加する塩基と有機酸との中和物である。
上記乾燥の温度及び時間は特に制限されないが、80〜250℃で行うことが好ましく、乾燥時間としては30分〜3時間が好ましい。
上記乾燥工程は、乾燥工程の時間全体の50%以上の時間80℃〜250℃の範囲で行われることが好ましい。上記乾燥温度及び時間が上記範囲であることにより、重合体の諸物性がより向上する傾向にある。実質すべての乾燥工程をとおして上記温度で行われることがより好ましい。なお、乾燥温度は熱媒温度で規定するが、マイクロ波等熱媒温度で規定できない場合は材料温度で規定する。乾燥方法としては、乾燥温度が上記範囲内であれば特に限定されるものではなく、熱風乾燥、無風乾燥、減圧乾燥、赤外線乾燥、マイクロ波乾燥等を好適に用いることができる。中でも、熱風乾燥を用いることがより好ましい。熱風乾燥を用いる場合の乾燥風量は、好ましくは0.01〜10m/sec、より好ましくは0.1〜5m/secの範囲である。乾燥温度の範囲はより好ましくは110℃〜220℃、さらに好ましくは120℃〜200℃の温度範囲である。また、乾燥は、一定温度で乾燥してもよく、温度を変化させて乾燥してもよいが、実質、すべての乾燥工程は上記の温度範囲内でなされることが好ましい。
上記粉砕は、通常用いられる方法により行うことができ、例えば、ロールミルのようなロール式粉砕機、ハンマーミルのようなハンマー式粉砕機、衝撃式粉砕機、カッターミル、ターボグラインダー、ボールミル、フラッシュミル、ジェットミル等を用いて粉砕する方法が挙げられる。この中でも、粒度分布を制御するためにはハンマー式粉砕機、衝撃式粉砕機、ジェットミルを用いることがより好ましい。粒度分布を制御するため連続して2回以上粉砕することがより好ましく、連続して3回以上粉砕することがさらに好ましい。また、2回以上粉砕する場合には、それぞれの粉砕機は同じであっても異なっていてもよい。異なる種類の粉砕機を組み合わせて使うことも可能である。
本発明は、N−ビニルラクタム系架橋重合体であって、上記N−ビニルラクタム系架橋重合体は、N−ビニルラクタム系架橋重合体1g当たりの吸水能力が10g以上であり、かつ、N−ビニルラクタム系単量体の含有量が、N−ビニルラクタム系架橋重合体100質量%に対して100ppm以下であるN−ビニルラクタム系架橋重合体でもある。
上記N−ビニルラクタム系架橋重合体の吸水能力及びN−ビニルラクタム系単量体の含有量が上記範囲であれば、安全性に優れ、かつ、吸水性にも優れることから、高い安全性が求められる化粧品、芳香・消臭剤及び農薬・液肥保持剤等の用途に好適に用いられる。
上記N−ビニルラクタム系単量体の含有量は、実施例に記載の方法により測定することができる。
上記吸水能力の評価は、実施例に記載の方法により行うことができる。
上記N−ビニルラクタム系架橋重合体は、重合体を構成する全構造単位100モル%に対してN−ビニルラクタム系単量体由来の構造単位の割合が50〜100モル%であることが好ましい。より好ましくは60〜100モル%であり、更に好ましくは70〜100モル%である。
上記N−ビニルラクタム系架橋重合体は、重合体を構成する全構造単位100モル%に対するN−ビニルラクタム系単量体以外のその他の単量体由来の構造単位の割合が0〜50モル%であることが好ましい。より好ましくは0〜40モル%であり、更に好ましくは0〜30モル%である。
上記平均粒子径としてより好ましくは1〜4000μmであり、更に好ましくは1〜3000μmであり、特に好ましくは1〜2500μmであり、最も好ましくは1〜2000μmである。上記平均粒子径は実施例に記載のいずれかの方法により測定することができる。
上記有機酸塩としては、特に制限されず、有機酸のアンモニウム塩、アミン塩、アルカリ金属塩等が挙げられる。
架橋重合体約0.1gを正確に秤量し(質量W1(g))、4cm×5cmの不織布製のティーバッグの中に入れ、ヒートシールにより封入した。このティーバッグを、ガラス製で規定容量が50mLのスクリュー管に入れ、脱イオン水中に室温で浸漬した。24時間後にティーバッグの端をピンセットでつかんでティーバッグを引き上げ、ティーバッグの一面を下にしてキムタオル(日本製紙クレシア株式会社製)の上に乗せて5秒間静置した。次いで、反対の面を下にしてキムタオルの上に乗せて5秒間静置することにより液切りを行った後、上記ティーバッグの質量(W2(g))を測定した。別途、同様の操作を架橋重合体を用いないで行い、そのときのティーバッグの質量(W0(g))をブランクとして求めた。次式に従って算出した吸水倍率を吸水能力とした。
吸水倍率(g/g)=(W2(g)−W0(g))/W1(g)
回転子を入れた容量110mlのスクリュー管に、約1.0gの粒子状架橋重合体(質量W3(g))、約100gの脱イオン水(質量W4(g))を量り取り、密栓した。その後、室温下で、マグネチックスターラーを用いて16時間以上撹拌(回転数 600rpm)した。上記操作により、粒子状架橋重合体の残存N−ビニルラクタム系単量体を抽出した。この抽出液を、以下の条件で、液体クロマトグラフで定量分析した。
装置:資生堂「NANOSPACE SI−2」
カラム:資生堂「CAPCELLPAK C18 UG120」、20℃
溶離液:LC用メタノール(和光純薬工業株式会社製)/超純水=1/24(質量比)、1−ヘプタンスルホン酸ナトリウム 0.04質量%添加
流速:100μL/min。
N−ビニルラクタム系単量体含有量(ppm)=測定値(ppm)×(W3(g)+W4(g))/W3(g)
架橋重合体において、150℃で揮発する成分が占める割合を表す。固形分との関係は以下の様になる。
水分含有量(質量%)=100−固形分(質量%)
固形分の測定は、以下のように行った。
底面の直径が約5cmの秤量缶(質量W5(g))に、約1gの架橋重合体を量り取り(質量W6(g))、150℃の無風乾燥機中において1時間静置し、乾燥させた。乾燥後の秤量缶+架橋重合体の質量(W7(g))を測定し、以下の式より固形分を求めた。
固形分(質量%)=((W7(g)−W5(g))/W6(g))×100
回転子を入れた容量110mlのスクリュー管に、1.0gの架橋重合体、100gの脱イオン水を量り取り、密栓した。その後、室温下で、マグネチックスターラーを用いて16時間以上撹拌(回転数 600rpm)した。撹拌後の溶液のpHを、pHメーター(HORIBA製 D−51 電極:6367−10D)で測定した。なお、pHの測定は、溶液をマグネチックスターラーで撹拌しながら行い、電極を溶液につけてから3分後の値を測定値とした。
篩を上から目開きの大きい順に組み合わせ、最上の篩に架橋重合体を入れ、ミクロ形電磁振動ふるい器(筒井理化学器械株式会社製、M−2型)にて60Hzで10分間振とうした。この時の温度は23℃、湿度は50%であった。各篩に残留した混合物の質量を測定してから、各篩の目開きのサイズと該篩を通過できなかった粒子(該篩上に残留した粒子と、より大きな目開きの篩に残留した粒子を合わせたものの全体に対する質量比(残留百分率)Rを片対数グラフ(横軸:粒子径(対数目盛)、縦軸:残留百分率)にプロットし、R=50%に相当する粒子径を求めて平均粒子径とした。
また、乾式の粒子径分布測定装置(マイクロトラック・ベル株式会社製 型式:MT3000IIシリーズ 乾式)で測定する場合、累積50%値を平均粒子径とした。
以下の実施例では、測定条件の記載がない場合は、篩を用いた上記の測定方法で平均粒子径を測定している。
N−ビニルピロリドン(株式会社日本触媒製、以下、VPとも称する)130.0部、架橋剤としてシアヌル酸トリアリル(以下、CTAとも称する)0.52部、脱イオン水304.6部を卓上型ニーダー(株式会社中央理化製 PNV−1H型)に仕込んだ。次いで、100ml/分で30分間窒素置換を行った。次いで、窒素導入を30ml/分にし、56℃まで昇温した。液温を56℃に安定させた後、開始剤として2、2’−アゾビス[2−(2−イミダゾリン−2−イル)プロパン]ジヒドロクロライド(以下、「VA−044」とも称する)の15質量%水溶液を1.96部添加し重合を開始した。重合反応が進み、ゲルが生成した後、ニーダーのブレードを回転させてゲルを解砕しながら、90℃で60分間熟成を行い、重合を終了した。次いで、マロン酸の1質量%水溶液を65.0部、3分かけて添加し、90℃で60分間撹拌した。さらに、ジエタノールアミンの2質量%水溶液を32.5部、3分かけて添加し、30分間撹拌した。次いで、得られたゲルを120℃で2時間乾燥を行うことにより、VP架橋重合体乾燥物を得た。次いで、得られた架橋重合体を粉砕機で、目開き500μmのJIS標準篩を通過するまで粉砕して、粒子状のVP架橋重合体(本発明のVP架橋重合体(1))を得た。次に、得られたVP架橋重合体(1)に対し、水の吸水能力、N−ビニルラクタム系単量体含有量、水分含有量、pH、平均粒子径を上記の測定方法に従ってそれぞれ測定した。測定した諸性能を表1に示す。
得られたゲルを120℃で2時間乾燥を行うまでは、実施例1の通り行った。得られたVP架橋重合体乾燥物を、粉砕機で目開き100μmのJIS標準篩を通過するまで粉砕して、粒子状のVP架橋重合体(本発明のVP架橋重合体(2))を得た。
次に、得られたVP架橋重合体(2)に対し、実施例1と同様の測定方法により各種物性を測定した。
得られたゲルを120℃で2時間乾燥を行うまでは、実施例1の通り行った。得られたVP架橋重合体乾燥物を、目開き38μmのJIS標準篩を通過するまで粉砕して、粒子状のVP架橋重合体(本発明のVP架橋重合体(3))を得た。
次に、得られたVP架橋重合体(3)に対し、平均粒子径以外は実施例1と同様の測定方法により各種物性を測定した。
平均粒子径は、乾式の粒子径分布測定装置(マイクロトラック・ベル株式会社製 型式:MT3300EXII 乾式)により測定し、累積50%値を平均粒子径とした。測定条件は以下に示す。
<測定条件>
乾式レーザー回折散乱法
測定時間:10秒
分散圧力:300kPa(≒43.5psi)
粒子透過性:透過
粒子屈折率:1.81
粒子形状:非球形
溶媒名:空気(AIR)
溶媒屈折率:1.00
測定範囲:0.243〜2000μm
得られたゲルを120℃で2時間乾燥を行うまでは、実施例1の通り行った。得られたVP架橋重合体乾燥物を、粉砕機で目開き2.00mmのJIS標準篩を通過するまで粉砕して、粒子状のVP架橋重合体(本発明のVP架橋重合体(4))を得た。
次に、得られたVP架橋重合体(4)に対し、実施例1と同様の測定方法により各種物性を測定した。
90℃で60分間熟成を行い重合を終了するまでは、実施例1の通り行った。得られたゲルを、マロン酸の0.27質量%水溶液を94.8部、3分かけて添加し、90℃で60分間撹拌した。さらに、ジエタノールアミンの1質量%水溶液を26.0部、3分かけて添加し、30分間撹拌した。次いで、得られたゲルを120℃で2時間乾燥を行うことにより、VP架橋重合体乾燥物を得た。次いで、得られた架橋重合体を粉砕機で、目開き500μmのJIS標準篩を通過するまで粉砕して、粒子状のVP架橋重合体(本発明のVP架橋重合体(5))を得た。
次に、得られたVP架橋重合体(5)に対し、実施例1と同様の測定方法により各種物性を測定した。
90℃で60分間熟成を行い重合を終了するまでは、実施例1の通り行った。得られたゲルを、マロン酸の0.27質量%水溶液を94.8部、3分かけて添加し、90℃で21時間加熱した。さらに、ジエタノールアミンの1質量%水溶液を26.0部、3分かけて添加し、30分間撹拌した。次いで、得られたゲルを120℃で2時間乾燥を行うことにより、VP架橋重合体乾燥物を得た。次いで、得られた架橋重合体を粉砕機で、目開き500μmのJIS標準篩を通過するまで粉砕して、粒子状のVP架橋重合体(本発明のVP架橋重合体(6))を得た。
次に、得られたVP架橋重合体(6)に対し、実施例1と同様の測定方法により各種物性を測定した。
90℃で60分間熟成を行い重合を終了するまでは、実施例1の通り行った。得られたゲルを、マロン酸の0.14質量%水溶液を189.7部、3分かけて添加し、90℃で60分間撹拌した。さらに、ジエタノールアミンの1質量%水溶液を26.0部、3分かけて添加し、30分間撹拌した。次いで、得られたゲルを120℃で2時間乾燥を行うことにより、VP架橋重合体乾燥物を得た。次いで、得られた架橋重合体を粉砕機で、目開き500μmのJIS標準篩を通過するまで粉砕して、粒子状のVP架橋重合体(本発明のVP架橋重合体(7))を得た。
次に、得られたVP架橋重合体(7)に対し、実施例1と同様の測定方法により各種物性を測定した。
VPを1000.0部、架橋性単量体としてペンタエリスリトールトリアリルエーテル(ダイソー株式会社製、商品名:ネオアリルP−30M、pH6よりも低い場合はジエタノールアミンでpH6以上にして使用)(以下、P−30Mとも称する)を15.0部(VPに対し0.65モル%)、脱イオン水を2368.33部、卓上型ニーダー(株式会社中央理化製 PNV-5H型)に仕込んだ。次いで、400ml/分で40分間窒素置換を行った。次いで、窒素導入を30ml/分にし、56℃まで昇温した。液温を56℃に安定させた後、開始剤として2、2’−アゾビス(2−メチルプロピオンアミジン)二塩酸塩(以下、「V−50」とも称する)の15質量%水溶液を47.37部(VPとペンタエリスリトールトリアリルエーテルの合計の使用量1モルに対し0.78g)添加し、重合を開始した。重合反応が進み、ゲルが生成した後、ニーダーのブレードを回転させてゲルを解砕しながら、90℃で60分間熟成を行い、重合を終了した。次いで、マロン酸の1.4質量%水溶液を500.0部、3分かけて添加し、90℃で60分間撹拌した。さらに、ジエタノールアミンの2.8質量%水溶液を250.0部、3分かけて添加し、30分間撹拌した。次いで、得られたゲルを120℃で3時間乾燥を行うことにより、VP架橋重合体乾燥物を得た。次いで、得られた架橋重合体を粉砕機で粉砕し、目開き250μm及び500μmのJIS標準篩を使用して分級し、500μmの篩を通過し、250μmの篩上に残留した粉体を粒子状のVP架橋重合体(本発明のVP架橋重合体(8))とした。
次に、得られたVP架橋重合体(8)に対し、実施例1と同様の測定方法により各種物性を測定した。
得られたゲルを120℃で3時間乾燥を行うまでは、実施例8の通り行った。得られた架橋重合体を粉砕機で、目開き500μmのJIS標準篩を通過するまで粉砕した後に、粉砕機(ジェットミル)で再粉砕して、粒子状のVP架橋重合体(本発明のVP架橋重合体(9))を得た。
次に、得られたVP架橋重合体(9)に対し、平均粒子径以外は実施例1と同様の測定方法により各種物性を測定した。
平均粒子径は、乾式の粒子径分布測定装置(マイクロトラック・ベル株式会社製 型式:MT3300EXII 乾式)により測定し、累積50%値を平均粒子径とした。測定条件は以下に示す。
<測定条件>
乾式レーザー回折散乱法
測定時間:10秒
分散圧力:200kPa(≒29.0psi)
粒子透過性:透過
粒子屈折率:1.81
粒子形状:非球形
溶媒名:空気(AIR)
溶媒屈折率:1.00
測定範囲:0.243〜2000μm
VP130.0部、架橋剤としてCTA0.52部、脱イオン水304.6部を卓上ニーダー(株式会社中央理化製PNV−1H型)に仕込んだ。次いで、100ml/分で30分間窒素置換を行った。次いで、窒素導入を30ml/分にし、56℃まで昇温した。液温を56℃に安定させた後、開始剤としてVA−044の15質量%水溶液を1.96部添加し重合を開始した。重合反応が進み、ゲルが生成した後、ニーダーのブレードを回転させてゲルを解砕しながら、90℃で60分間熟成を行い、重合を終了した。次いで、得られたゲルを120℃で2時間乾燥を行うことにより、VP架橋重合体乾燥物を得た。次いで、得られた架橋重合体を粉砕機で、目開き500μmのJIS標準篩を通過するまで粉砕して、粒子状のVP架橋重合体(本発明の比較架橋重合体(1))を得た。
次に、得られた比較架橋重合体(1)に対し、実施例1と同様の測定方法により各種物性を測定した。
VP30.0部、架橋剤としてCTA1.5部、脱イオン水73.5部を250mlポリプロピレン製容器に仕込んだ。次いで、マグネチックスターラーで撹拌を開始し、100ml/分で30分間窒素置換を行った。次いで、撹拌を継続しながら、窒素導入を30ml/分にし、56℃まで昇温した。液温を56℃に安定させた後、開始剤としてVA−044の10質量%水溶液を0.71部添加し重合を開始した。重合反応が進み、ゲルが生成した後、90℃で60分間熟成を行い、重合を終了した。得られたゲルをラボミルサー(大阪ケミカル株式会社製LM−PLUS型)で解砕し、脱イオン水(約800ml)で5回洗浄した。次いで、得られたゲルを120℃で2時間乾燥を行うことにより、VP架橋重合体乾燥物を得た。次いで、得られた架橋重合体を粉砕機で、目開き500μmのJIS標準篩を通過するまで粉砕して、粒子状のVP架橋重合体(本発明の比較架橋重合体(2))を得た。
次に、得られた比較架橋重合体(2)に対し、実施例1と同様の測定方法により各種物性を測定した。
Claims (6)
- N−ビニルラクタム系架橋重合体を製造する方法であって、
該製造方法は、N−ビニルラクタム系単量体及び架橋剤を原料として反応させる第1工程と、
該第1工程で得られた重合体に有機酸を添加する第2工程とを含むことを特徴とするN−ビニルラクタム系架橋重合体の製造方法。 - 前記有機酸は、分子量が300以下であることを特徴とする請求項1に記載のN−ビニルラクタム系架橋重合体の製造方法。
- 前記製造方法は、第2工程における有機酸の使用量が、第1工程で用いられるN−ビニルラクタム系単量体100質量%に対して0.01〜5質量%であることを特徴とする請求項1又は2に記載のN−ビニルラクタム系架橋重合体の製造方法。
- 前記製造方法は、第2工程における有機酸と第1工程で得られた重合体との反応時間が、10分〜3時間であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のN−ビニルラクタム系架橋重合体の製造方法。
- N−ビニルラクタム系架橋重合体であって、
該N−ビニルラクタム系架橋重合体は、N−ビニルラクタム系架橋重合体1g当たりの吸水能力が10g以上であり、かつ、
N−ビニルラクタム系単量体の含有量が、N−ビニルラクタム系架橋重合体100質量%に対して100ppm以下であることを特徴とするN−ビニルラクタム系架橋重合体。 - 前記N−ビニルラクタム系架橋重合体は、有機酸(塩)の含有量がN−ビニルラクタム系架橋重合体100質量%に対して10質量%以下であることを特徴とする請求項5に記載のN−ビニルラクタム系架橋重合体。
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