JP2017185214A - 消臭剤 - Google Patents
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Abstract
Description
以下に本発明を詳述する。
なお、以下において記載する本発明の個々の好ましい形態を2つ以上組み合わせたものもまた、本発明の好ましい形態である。
本発明の消臭剤に含まれる重合体は、ラクタム構造を有する不飽和単量体(A)由来の構造単位(a)を有することにより、臭気成分の消臭能力に優れるものである。本発明において優れた消臭能力とは、臭気成分の量又は濃度の少なくとも一方を低減させる効果が高いことを意味する。
上記R1〜R4におけるアルキル基の炭素数としては、1〜6が好ましく、より好ましくは1〜4である。上記アルキル基として更に好ましくはメチル基、エチル基であり、特に好ましくはメチル基である。
上記R1〜R4における置換基としては、特に制限されないが、エチレン性不飽和炭化水素基;カルボキシル基、スルホン酸基及びこれらのエステルや塩;アミノ基、水酸基等の架橋剤と縮合反応可能な反応性官能基等が挙げられる。
上記不飽和単量体(A)におけるR1〜R4の少なくとも1つが、置換基として上述の架橋剤と縮合反応可能な反応性官能基を有する炭素数1〜10のアルキル基であれば、後述する(2)、(3)により架橋構造を形成することができる。
R1〜R3としては水素原子であることが好ましい。R4としては水素原子又はメチル基であることが好ましく、より好ましくは水素原子である。
xとしては、0〜2の整数であることが好ましく、より好ましくは0〜1の整数であり、最も好ましくは0である。
yとしては、1又は2であることが好ましく、より好ましくは1である。
上記重合体は、粒子径が小さい方が表面積が大きくなり、消臭能力により優れる傾向がある。また、上記重合体が、架橋構造を有する場合には、架橋構造を有していないものよりも吸水量が多いことから、水溶解性が高い臭いに対しては、消臭能力により優れる傾向がある。また、上記重合体が、架橋構造を有する場合には、吸着した臭気成分をより放出しにくい傾向がある。
本発明の重合体が架橋構造を有する場合、架橋構造は上記(1)〜(5)のいずれによって形成されたものであってもよいが、上記(1)によって形成されたものであることが好ましい。
本発明の重合体が、上記(2)又は(3)によって形成された架橋構造を有する場合、本発明の重合体は、上記ラクタム構造を有する不飽和単量体(A)又は後述するその他の単量体(E)に由来する構造単位として、反応性官能基を有する単量体に由来する構造単位を有することになる。
上記(2)、(3)における反応性官能基としては、特に制限されないが、カルボキシル基、スルホン酸基及びこれらのエステルや塩;アミノ基、水酸基等が挙げられる。
架橋構造が、上記(3)によって形成されたものである場合、互いに反応性を有する反応性官能基の組み合わせとしては、カルボキシル基(及びそのエステルや塩)と水酸基、スルホン酸基(及びそのエステルや塩)と水酸基、カルボキシル基(及びそのエステルや塩)とアミノ基、スルホン酸基(及びそのエステルや塩)とアミノ基等が挙げられる。本発明の重合体の架橋構造が上記(2)によって形成されたものである場合の、単量体が有する反応性官能基と、架橋剤が有する該反応性官能基と反応する官能基の組み合わせの例もこれと同様である。
上記(2)における架橋剤としては、上記反応性官能基と反応することができる官能基を複数有するものであれば特に制限されないが、例えばエチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、フェニレンジアミン、オキサゾリン基含有ポリマー(株式会社日本触媒製 エポクロス)、ブタンジオール、トリレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート等が挙げられる。
その他の単量体(E)は、ラクタム構造を有する不飽和単量体(A)と共重合できる限り特に制限されず、架橋性単量体であっても、非架橋性の単量体であってもよい。
上記架橋性単量体(E−1)は、1分子あたりに少なくとも2個の重合性のエチレン性不飽和炭化水素基を有する化合物であり、好ましくは1分子あたりに少なくとも2個のラジカル重合性のエチレン性不飽和炭化水素基を有する化合物である。
なお、ラクタム構造及び少なくとも2個のエチレン性不飽和炭化水素基を有する化合物は、ラクタム構造を有する不飽和単量体(A)にも、架橋性単量体にも含まれるものとする。
上記架橋性単量体(E−1)の中でも、残存するラクタム構造を有する単量体及び可溶分(架橋されない重合体分であって水への溶解分)が低下する傾向にあることから、アリル基を2個以上有する化合物を使用することが好ましい。具体的には、シアヌル酸トリアリル、トリアリルイソシアヌレート、トリアリルホスフェート、トリアリルアミン、炭酸ジアリル、1,3−ビス(アリルオキシ)−2−プロパノール、ペンタエリスリトール(ジ、トリ、テトラ)(メタ)アリルエーテル等が好ましく、シアヌル酸トリアリル、ペンタエリスリトール(ジ、トリ、テトラ)(メタ)アリルエーテルが最も好ましい。
上記トリメチロールプロパン(ジ、トリ)(メタ)アクリレートが炭素数1〜4のアルキレン基を有するアルキレンオキサイドで変性されたものである場合の、トリメチロールプロパン(ジ、トリ)(メタ)アクリレート1分子あたりのアルキレンオキサイドの平均付加数も同様であることが好ましい。
これらは、1種のみを用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
なお、上記(i)〜(iii)、(x)における塩としては、金属塩、アンモニウム塩、有機アミン塩等が例示される。上記(iv)におけるアルキレンオキシドとしては、エチレンオキシド、プロピレンオキシド等が例示され、炭素数1〜20のアルキレンオキシドが好ましく、炭素数1〜4のアルキレンオキシドがより好ましい。上記(iv)におけるアルキレンオキシドの付加モル数としては、上記(iv)の化合物1モルあたり0〜50モルが好ましく、0〜20モルがより好ましい。
上記架橋性単量体(E−1)の中でもノニオン性の単量体としては、上記の化合物が挙げられ、好ましくはシアヌル酸トリアリル、トリアリルイソシアヌレート、トリアリルホスフェート、トリアリルアミン、炭酸ジアリル、1,3−ビス(アリルオキシ)−2−プロパノール、ペンタエリスリトール(ジ、トリ、テトラ)(メタ)アリルエーテル、ジビニルエチレン尿素、1,4−ブチレンビス(N−ビニルアミド)であり、より好ましくはシアヌル酸トリアリル、ペンタエリスリトール(ジ、トリ、テトラ)(メタ)アリルエーテルである。
また、上記非架橋性単量体(E−2)の中でもノニオン性の単量体としては、上記の(i)〜(iii)の塩、(iv)〜(ix)(ビニルアニリンを除く)、(x)の塩、(xi)、(xiii)、(xv)の化合物が挙げられ、好ましくは(i)〜(iii)の塩、(iv)〜(ix)(ビニルアニリンを除く)、(x)の塩であり、より好ましくは(i)の塩、(vi)、(vii)(ビニルアニリンを除く)、(ix)、(x)の塩である。
本発明の消臭剤に含まれる重合体が架橋性単量体(E−1)由来の架橋構造を有するものである場合、構造単位(e−1)の割合が、構造単位(a)と構造単位(e−2)との合計100質量%に対して0.001〜10質量%であることが好ましい。より好ましくは0.01〜5質量%であり、更に好ましくは0.05〜3質量%であり、特に好ましくは0.1〜2質量%である。
また、本発明の消臭剤に含まれる重合体が架橋性単量体(E−1)由来の架橋構造を有するものである場合、構造単位(e−1)の割合が、構造単位(a)と構造単位(e−2)との合計100モル%に対して0.005〜5モル%であることが好ましい。より好ましくは0.01〜5モル%であり、更に好ましくは0.01〜1モル%であり、特に好ましくは0.05〜0.8モル%である。
上記重合体のK値は、後述する実施例に記載の条件で測定することができる。
上記重合体の平均粒子径は、後述する実施例に記載の条件で測定することができる。
本発明の消臭剤に含まれる重合体の製造は特に制限されないが、単量体成分を重合することにより製造することができ、単量体成分の具体例及び好ましい例は、上述のとおりである。また、単量体成分100質量%に対する単量体(A)及び(E)の含有割合は、上述の全構造単位100質量%に対する構造単位(a)及び(e)の割合と同様である。
開始剤の使用量をこのような割合とすることで、得られる重合体に含まれる未反応の単量体の割合を充分に少なくすることができる。
また、ポリプロピレン等の鉄を溶出させない材質の反応容器を用いることも好ましく、これらの材質の反応容器を用いることで、得られる重合体中に含まれる鉄分の含有量を少なくすることができる。
特に、上記重合体が架橋構造を有するものであって、溶剤を用いた重合で得られたものでゲル状である場合、すなわち溶剤を含むゲル状架橋体である場合、該ゲル状架橋体を、乾燥する工程を設けることが好ましい。なお、本発明において、乾燥とは固形分の上昇操作をいい、通常、重合体全体の重量に対する固形分の割合が乾燥前と比較して上昇すればよいが、好ましくは重合体全体の重量100質量%に対して固形分が95質量%以上、より好ましくは96質量%以上程度まで上昇させることである。なお、固形分の上限は99質量%程度であることが好ましい。乾燥は重合と同時に行ってもよく、重合時の乾燥と重合後の乾燥とを併用してもよいが、より好ましくは、重合後に乾燥装置を用いて乾燥する乾燥工程が設けられる。なお、ここで、重合体の固形分は、下記の方法により測定される値をいう。
底面の直径が約5cmの秤量缶(質量W1(g))に、約1gの重合体を量り取り(質量W2(g))、150℃の無風乾燥機中において1時間静置し、乾燥させる。乾燥後の秤量缶+重合体の質量(W3(g))を測定し、以下の式より固形分を求める。
固形分(質量%)=((W3(g)−W1(g))/W2(g))×100
なお、乾燥温度は熱媒温度で規定するが、マイクロ波等熱媒温度で規定できない場合は材料温度で規定する。乾燥方法としては、乾燥温度が上記範囲内であれば特に限定されるものではなく、熱風乾燥、無風乾燥、減圧乾燥、赤外線乾燥、マイクロ波乾燥等を好適に用いることができる。中でも、熱風乾燥を用いることがより好ましい。熱風乾燥を用いる場合の乾燥風量は、好ましくは0.01〜10m/sec、より好ましくは0.1〜5m/secの範囲である。乾燥温度の範囲はより好ましくは110℃〜220℃、さらに好ましくは120℃〜200℃の温度範囲である。また、乾燥は、一定温度で乾燥してもよく、温度を変化させて乾燥してもよいが、実質、すべての乾燥工程は上記の温度範囲内でなされることが好ましい。
また、2回以上粉砕する場合には、それぞれの粉砕機は同じであっても異なっていてもよい。異なる種類の粉砕機を組み合わせて使うことも可能である。
また、重合体を平均粒子径100μm以下に粉砕する場合は、ジェットミルを用いることが好ましい。
上記後架橋工程において後架橋させる(重合後に架橋させる)方法としては、例えば、(i)重合工程で得られた重合体にUV、γ線、電子線を照射する方法、(ii)重合工程で得られた重合体に縮合剤のような反応促進剤を加えて自己架橋させる方法、(iii)重合工程で得られた重合体に熱を加えて自己架橋させる方法、(iv)重合工程で得られた重合体にラジカル発生剤を含有させた後、熱を加えて自己架橋させる方法、(v)重合工程で得られた重合体にラジカル重合性架橋剤(架橋性単量体)およびラジカル重合開始剤を含有させた後、加熱および/または光照射する方法等が挙げられる。
なお、後架橋工程に供される重合体としては、単量体成分から製造したものを用いてもよく、市販の重合体を用いてもよい。
上記(iv)の方法において用いるラジカル発生剤としては、上述した重合工程において用いる重合開始剤と同様のものを用いることができる。重合開始剤のうち、過酸化水素、t−ブチルヒドロパーオキシド、t−ブチルパーオキシピバレート、オクタノイルパーオキサイド、サクシニックパーオキサイド、t−ヘキシルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、t−ブチルパーオキシイソブチレート、t−ブチルパーオキシマレイン酸等の過酸化物が好ましい。
本発明の消臭剤における重合体の含有割合は、消臭剤全体100質量%に対して、30〜100質量%であることが好ましい。より好ましくは、50〜100質量%であり、更に好ましくは、80〜100質量%である。
液体担体としては、例えば、アルコール類、グリコール類、油脂類、ロウ類、炭化水素類、グリコールエーテル類、グリコールエステル類、エーテル類、エステル類、ケトン類等の溶剤;香料組成物等が挙げられる。
固体担体としては、カラギーナン、ゼラチン、ペクチン、アルギン酸塩、金属石けん、シリカゲルパウダー、パラフィン、セルロース誘導体等の各種ゲル化剤や増粘剤;セラミック、パルプフィルター、パルプシート、セルロースビーズ、木片、シリカゲル、ゼオライト、織布、不織布、プラスチック発泡体、プラスチックシート等が挙げられる。
接触方法としては例えば、本発明の消臭剤等と通気口とを備える消臭器を用いて、自然な対流により空気を本発明の消臭剤に接触させる方法;空気を吸引する機構と本発明の消臭剤等とを備える消臭器等を用いて、吸引した空気を本発明の消臭剤に供給することにより接触させる方法等が挙げられる。
本発明の消臭剤、すなわち、ラクタム構造を有する不飽和単量体(A)由来の構造単位(a)を有する重合体を備えた消臭器もまた、本発明の1つである。
上記消臭器が備える空気を吸引する機構としては特に制限されないが、例えばファン、エアーポンプ等が挙げられる。
上記空気を吸引する機構と本発明の消臭剤等とを備える消臭器としては、例えば、空気清浄器、エアコン等が挙げられる。本発明の消臭剤等がこのような空気清浄器、エアコン等に用いられる場合、ファン等の回転部材やフィルター等に用いられることが好ましい。
本発明の製品としては、例えば、液体芳香剤、ゲル状芳香剤、粉末状芳香剤、含浸芳香剤、ミスト状芳香剤、エアゾール状芳香剤及び熱蒸散式芳香剤等の芳香剤製品;消臭スプレー、衣類用洗剤、衣類用漂白剤、衣類用柔軟剤、食器用洗剤、浴室用洗浄剤及びトイレ洗浄剤等のハウスホールド製品等が挙げられる。中でも好ましくは芳香剤製品、衣類用製品であり、より好ましくはミスト状芳香剤、エアゾール状芳香剤、衣類用洗剤、衣類用柔軟剤である。
K値が20未満である場合には5%(g/100ml)溶液の粘度を測定し、K値が20以上の場合は1%(g/100ml)溶液の粘度を測定した。試料濃度は乾燥物換算した。K値が20以上の場合、試料は1.0gを精密に計りとり、100mlのメスフラスコに入れ、室温で蒸留水を加え、振とうしながら完全に溶かして蒸留水を加えて正確に100mlとした。この試料溶液を恒温槽(25±0.2℃)で30分放置後、ウベローデ型粘度計を用いて測定した。溶液が2つの印線の間を流れる時間を測定する。数回測定し、平均値をとった。相対粘度を測定するために、蒸留水についても同様に測定した。2つの得られた流動時間をハーゲンバッハ−キュッテ(Hagenbach−Couette)の補正に基づいて補正した。
相対粘度ηrelは次式により得られる。
ηrel=(溶液の流動時間)÷(水の流動時間)
篩を上から目開きの大きい順に組み合わせ、最上の篩に架橋重合体を入れ、ミクロ形電磁振動ふるい器(筒井理化学器械株式会社製、M−2型)にて10分間振とうした。各篩に残留した混合物の質量を測定してから、各篩の目開きのサイズと該篩を通過できなかった粒子(該篩上に残留した粒子と、より大きな目開きの篩に残留した粒子を合わせたもの)の全体に対する質量比(残留百分率)Rを片対数グラフ(横軸:粒子径(対数目盛)、縦軸:残留百分率)にプロットし、R=50%に相当する粒子径を求めて平均粒子径とした。
N−ビニルピロリドン(株式会社日本触媒製)(以下、VPとも称する)130.0部、架橋性単量体としてシアヌル酸トリアリル(以下、CTAとも称する)0.52部(VPに対し0.18モル%)、脱イオン水を304.6部、本体槽がステンレス(SUS304)製の卓上型ニーダー(株式会社中央理化製 PNV-1H型)に仕込んだ。次いで、100ml/分で30分間窒素置換を行った。次いで、窒素導入を30ml/分にし、56℃まで昇温した。液温を56℃に安定させた後、開始剤として2、2’−アゾビス[2−(2−イミダゾリン−2−イル)プロパン]二塩酸塩(以下、「VA−044」とも称する)の15質量%水溶液を1.96部(VPとCTAの合計の使用量1モルに対し0.25g)添加し、重合を開始した。重合反応が進み、ゲルが生成した後、ニーダーのブレードを回転させてゲルを解砕しながら、90℃で60分間熟成を行い、重合を終了した。次いで、得られたゲルを120℃で2時間乾燥することにより、VP架橋重合体乾燥物を得た。次いで、得られた架橋重合体を粉砕機で粉砕した後、JIS標準篩を用いて分級し、粒子状のVP架橋重合体を得た。
(1)製造例1に記載のVP架橋重合体(250μm〜500μm分級品を使用)
(2)ポリビニルピロリドン(日本触媒社製 ポリビニルピロリドンK−85 K値(カタログ値):84.0〜88.0 以下、PVPとも称する)(平均粒子径180μmのものを使用)
また、比較例で使用したポリマーは、以下のとおりである。
(3)ポリエチレングリコール20000(和光純薬工業株式会社製 以下、PEGとも称する)
2個の蓋つきガラス製シャーレ(内径27mm)を用意し、上記(1)、(2)のポリマーをそれぞれ0.50g秤量した。また比較例として、上記(3)のポリマー0.50gを入れたシャーレ、及び、ブランクとして空のシャーレを用意した。
この4個のシャーレに蓋をして、それぞれコック付きサンプリングバッグ(ジーエルサイエンス株式会社製 テドラーバッグ 容量3L 型式AAK)に入れ、ヒートシールして完全に密閉した。各サンプリングバッグ内を真空にした後、窒素ガス2Lを量り入れた。その後、各バッグにジアセチル含有窒素ガスをガスタイトシリンジを用いて5mL量り入れた。各バッグ内のシャーレの蓋を開け2時間静置した後、気体検知管(株式会社ガステック製 No.92 アセトアルデヒド用)を用い、気体採取器(株式会社ガステック製 型式GV−100S)でバッグ内の気体100mLを3回吸引して、ジアセチル濃度の低減率を比較した。なお、測定値は、検知管の説明書に記載の換算スケールを用いてジアセチル濃度に換算した。
ジアセチルの低減率は下式のように算出した。
低減率(%)=(ブランクのガス濃度−試料入りのガス濃度)÷(ブランクのガス濃度)×100
本結果を表1に示す。
2個の蓋つきガラス製シャーレ(内径27mm)を用意し、上記(1)、(2)のポリマーをそれぞれ0.50g秤量した。また比較例として、上記(3)のポリマー0.50gを入れたシャーレ、及び、ブランクとして空のシャーレを用意した。
この4個のシャーレに蓋をして、それぞれコック付きサンプリングバッグ(ジーエルサイエンス株式会社製 テドラーバッグ 容量3L 型式AAK)に入れ、ヒートシールして完全に密閉した。各サンプリングバッグ内を真空にした後、窒素ガス0.5Lを量り入れた。その後、各バッグにノネナールの10%エタノール溶液をマイクロシリンジを用いて20μL量り取り入れた。各バッグ内のシャーレの蓋を開け2時間静置した後、気体検知管(ガステック社製 No.91L ホルムアルデヒド用)を用い、気体採取器(株式会社ガステック製 型式GV−100S)でバッグ内の気体100mLを1回吸引して、ノネナール濃度を測定した。検知管による実測値をもとに、低減率を算出した。
ノネナールの低減率は下式のように算出した。
低減率(%)=(ブランクのガス濃度−試料入りのガス濃度)÷(ブランクのガス濃度)×100
本結果を表2に示す。
2個の蓋つきガラス製シャーレ(内径27mm)を用意し、上記(1)、(2)のポリマーをそれぞれ0.50g秤量した。また比較例として、上記(3)のポリマー0.50gを入れたシャーレ、及び、ブランクとして空のシャーレを用意した。
この4個のシャーレに蓋をして、それぞれコック付きサンプリングバッグ(ジーエルサイエンス株式会社製 テドラーバッグ 容量3L 型式AAK)に入れ、ヒートシールして完全に密閉した。各サンプリングバッグ内を真空にした後、窒素ガス2Lを量り入れた。その後、各バッグに酢酸含有空気をガスタイトシリンジを用いて5mL量り入れた。各バッグ内のシャーレの蓋を開け2時間静置した後、気体検知管(ガステック社製 No.81 酢酸用)を用い、気体採取器(株式会社ガステック製 型式GV−100S)でバッグ内の気体100mLを1回吸引して、酢酸濃度を測定した。検知管による実測値をもとに、低減率を算出した。
酢酸の低減率は下式のように算出した。
低減率(%)=(ブランクのガス濃度−試料入りのガス濃度)÷(ブランクのガス濃度)×100
本結果を表3に示す。
2個の蓋つきガラス製シャーレ(内径27mm)を用意し、上記(1)、(2)のポリマーをそれぞれ1.0g秤量した。また比較例として、上記(3)のポリマー1.0gを入れたシャーレ、及び、ブランクとして空のシャーレを用意した。
この4個のシャーレに蓋をして、それぞれコック付きサンプリングバッグ(ジーエルサイエンス株式会社製 テドラーバッグ 容量3L 型式AAK)に入れ、ヒートシールして完全に密閉した。各サンプリングバッグ内を真空にした後、窒素ガス1Lを量り入れた。その後、各バッグに約0.1%アンモニア水をディスポシリンジを用いて0.37g量り取り入れた。各バッグ内のシャーレの蓋を開け2時間静置した後、気体検知管(ガステック社製 No.3La アンモニア用)を用い、気体採取器(株式会社ガステック製 型式GV−100S)でバッグ内の気体約30mLを吸引して、アンモニア濃度を測定した。吸引した際の気体採取器の引いた長さで補正をかけて測定値を求め、低減率を算出した。
アンモニアの低減率は下式のように算出した。
低減率(%)=(ブランクのガス濃度−試料入りのガス濃度)÷(ブランクのガス濃度)×100
本結果を表4に示す。
2個の蓋つきガラス製シャーレ(内径27mm)を用意し、上記(1)、(2)のポリマーをそれぞれ5.0g秤量した。また比較例として、上記(3)のポリマー5.0gを入れたシャーレ、及び、ブランクとして空のシャーレを用意した。
この4個のシャーレに蓋をして、それぞれコック付きサンプリングバッグ(ジーエルサイエンス株式会社製 テドラーバッグ 容量3L 型式AAK)に入れ、ヒートシールして完全に密閉した。各サンプリングバッグ内を真空にした後、窒素ガス1Lを量り入れた。その後、各バッグに約0.06%メチルメルカプタンナトリウム水をディスポシリンジを用いて0.40g量り取り入れた。各バッグ内のシャーレの蓋を開け2時間静置した後、気体検知管(株式会社ガステック社製 No.71 メチルメルカプタン用)を用い、気体採取器(株式会社ガステック製 型式GV−100S)でバッグ内の気体100mLを1回吸引して、メチルメルカプタン濃度を測定した。検知管による実測値をもとに、低減率を算出した。
メチルメルカプタンの低減率は下式のように算出した。
低減率(%)=(ブランクのガス濃度−試料入りのガス濃度)÷(ブランクのガス濃度)×100
本結果を表5に示す。
Claims (5)
- ラクタム構造を有する不飽和単量体(A)由来の構造単位(a)を有する重合体を含むことを特徴とする消臭剤。
- 前記ラクタム構造を有する不飽和単量体(A)は、ピロリドン環を有する不飽和単量体であることを特徴とする請求項1に記載の消臭剤。
- 前記重合体は、構造単位(a)の割合が、全構造単位100質量%に対して50〜100質量%であることを特徴とする請求項1又は2に記載の消臭剤。
- 前記重合体は、架橋構造を有するものであることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の消臭剤。
- ラクタム構造を有する不飽和単量体(A)由来の構造単位(a)を有する重合体を備えた消臭器。
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