JP2017042225A - 医療用部材 - Google Patents
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Abstract
Description
しかしながら、外圧方式で濾過した場合、中空糸膜束の中心部側(束中)に位置する中空糸膜は、互いに密集し、束の外周部側(束外)に位置する中空糸膜に覆われているため、腹水のように粘度が高いと、束の中心部の中空糸膜まで腹水が届かず、結果として濾過能力が低下してしまう。
[1]ポリ塩化ビニルを含む本体と、
その表面の少なくとも一部に設けられた一般式(1)で表される構造を有する高分子材料を含む被膜と
を有する医療用部材。
[2]癌細胞成分を含む体液を貯留する貯留容器、又は、癌細胞成分を含む体液を流す流路である、[1]に記載の医療用部材。
[3]前記貯留容器がバッグであり、一般式(1)で表される構造を有する高分子材料を含む被膜を内側表面に有している、[2]に記載の医療用部材。
[4]前記流路がチューブであり、一般式(1)で表される構造を有する高分子材料を含む被膜を内側表面に有している、[2]に記載の医療用部材。
[5]体液濾過装置に用いられ、濾過用フィルタの入口側に設置される[1]〜[4]の何れかに記載の医療用部材。
[6]全反射赤外吸収測定(ATR−IR)を実施したときの赤外吸収曲線において、1735cm-1付近の赤外吸収ピークのピーク強度(P1)が、ポリ塩化ビニルについて同条件で全反射赤外吸収測定(ATR−IR)を実施したときの赤外吸収曲線における1735cm-1付近の赤外吸収ピークのピーク強度(P2)に対して(P1/P2)、1.15以上である、
[1]〜[5]の何れかに記載の医療用部材。
[7]前記一般式(1)で表される構造を有する高分子材料の数平均分子量が8,000〜300,000である、[1]〜[6]の何れかに記載の医療用部材。
[8]一般式(1)中R1が、水素原子であり、R2が、メチル基であり、mが1である、[1]〜[7]の何れかに記載の医療用部材。
[9]一般式(1)中R1が、水素原子であり、R2が、エチル基であり、mが2である、[1]〜[8]の何れかに記載の医療用部材。
[10]一般式(1)中R1が、メチル基であり、R2が、メチル基であり、mが2である、[1]〜[9]の何れかに記載の医療用部材。
[11]一般式(1)中R1が、メチル基であり、R2が、エチル基であり、mが2である、[1]〜[9]の何れか一項に記載の医療用部材。
[12]ポリ塩化ビニルを含む本体と、その表面の少なくとも一部に設けられた一般式(1)で表される構造を有する高分子材料を含む被膜を有する医療用部材の製造方法であって、
前記ポリ塩化ビニルを含む本体の表面の少なくとも一部に、一般式(1)で表される構造を有する高分子材料を含有するコート液を接触させる工程
を有する、医療用部材の製造方法。
[13]前記コート液が、水及び有機溶媒を含有し、前記有機溶媒が、エタノール、メタノール又はその混合物である、[12]に記載の医療用部材の製造方法。
[14]体液を貯留する貯留容器と、
前記体液中に存在する癌細胞を分離可能な濾過用フィルタと、
一端が前記貯留容器に接続され、他端が前記濾過用フィルタの入り口に接続された第1の流路と、
前記濾過用フィルタで濾過された溶液を回収する回収容器と
を備える体液濾過装置であって、
前記貯留容器及び/または前記第1の流路が、内側表面の少なくとも一部に、下記一般式(1)で表される構造を有する高分子材料を含む被膜を有している、体液濾過装置。
なお、図面については、その上下左右等の位置関係は、特に断らない限り、図面に示す位置関係に基づくものとする。図面の寸法比率は、図示の比率に限定されるものではない。
さらに、以下の実施の形態は本発明を説明するための例示であり、本発明をその実施の形態のみに限定する趣旨ではない。また、本発明は、その要旨を逸脱しない限り、さまざまな変形が可能である。
なお、一般式(1)の高分子材料がポリ塩化ビニルを含む基材上に強固に固定される理由は明らかではないが、両者の間に何等かの相互作用(例えば、分子同士の絡み合いやポリ塩化ビニル表面とのアンカー効果など)が生じているためと推定される。
そのため、本実施形態の医療用部材を用いれば、有用なタンパク質に影響を及ぼすことなく、不要な癌細胞だけを選択的に吸着除去することができる。
一般的な医療用部材の材料であるポリ塩化ビニルもまた、若干の癌細胞吸着性能を有してはいる。しかしながら、吸着対象について選択性がないため、癌細胞に限らず、体液に含まれる有用タンパク質およびその他の成分も吸着する。そのため、癌細胞に対して吸着することができても多くの癌細胞を吸着させることは出来ないと考えられる。
ここで、ポリ塩化ビニルとは、塩化ビニルに由来する単位を含む重合体をいい、塩化ビニルの単独重合体であってもよいし、塩化ビニルと他の単量体成分との共重合体であってもよい。塩化ビニルに由来する単位は、50質量%以上含まれていることが好ましく、より好ましくは60質量%以上、さらに好ましくは70質量%以上である。
コート液の溶媒が、水と有機溶媒の混合溶媒である場合の有機溶媒の混合比率は、一般式(1)の高分子材料の種類にもよるが、一般式(1)の高分子材料を溶解する限度で、80質量%以下であることが好ましく、60質量%以下であることがより好ましく、40質量%以下であることが好ましい。
コーティング後、乾燥を行うことが好ましく、乾燥方法に制限はないが、恒量となるまで減圧乾燥してもよいし、加熱乾燥してもよい。加熱乾燥の温度は、モジュールの部材が劣化しない温度であれば、工程の時間との兼ね合いで適宜設定すればよい。
に流入して、腹水から病因物質を濾過して除去できる。中空糸膜41の内側空間に流入した濾過液は、開口端面71を通じてポート43から排出できる。
中空糸膜束42の充填率J=s×N/S×100(%)・・・・(式1)
なお、容器胴部40aの断面積Sは、容器胴部40aの長手方向に沿って変化する場合には最小部分の面積とする。
(1)PMEA(ポリメトキシエチルアクリレート)の作製
2−メトキシエチルアクリレート15gを1,4−ジオキサン60g中でアゾビスイソブチロニトリル(0.1重量%)を開始剤として、窒素バブリングしながら75℃で10時間重合を行った。重合反応終了後、得られた重合溶液をn−ヘキサンに滴下し、生成物を沈殿させ、単離した。得られた生成物をテトラヒドロフランに溶解し、さらに2回n−ヘキサンを用いて精製を行った。精製物を一昼夜減圧乾燥した。無色透明で水飴状のポリマーが得られた。収量(収率)は12.3g(82.0%)であった。
得られたポリマー構造がPMEAであることは、1H−NMRによって確認した。
また、GPCの分子量分析の結果から、その数平均分子量(Mn)は20,000であり、分子量分布(Mw/Mn)は2.4であった。
2−(2−エトキシエトキシ)エチル アクリレート15gを1,4−ジオキサン60g中でアゾビスイソブチロニトリル(0.1重量%)を開始剤として、窒素バブリングしながら75℃で10時間重合を行った。重合反応終了後、得られた重合溶液をn−ヘキサンに滴下し、生成物を沈殿させ、単離した。得られた生成物をテトラヒドロフランに溶解し、さらに2回n−ヘキサンを用いて精製を行った。精製物を一昼夜減圧乾燥した。無色透明で水飴状のポリマーが得られた。収量(収率)は12.0g(80.0%)であった。
得られたポリマー構造がPEt2Aであることは、1H−NMRによって確認した。
また、GPCの分子量分析の結果から、その数平均分子量(Mn)は11,600であり、分子量分布(Mw/Mn)は3.9であった。
2−(2−メトキシエトキシ)エチル メタクリレート10gを1,4−ジオキサン50g中でアゾビスイソブチロニトリル(0.1重量%)を開始剤として、窒素バブリングしながら80℃で8時間重合を行った。重合反応終了後、得られた重合溶液をn−ヘキサンに滴下し、生成物を沈殿させ、単離した。得られた生成物をテトラヒドロフランに溶解し、さらに2回n−ヘキサンを用いて精製を行った。精製物を一昼夜減圧乾燥した。無色透明で水飴状のポリマーが得られた。収量(収率)は8.2g(82.0%)であった。
得られたポリマー構造がPMe2MAであることは、1H−NMRによって確認した。
また、GPCの分子量分析の結果から、その数平均分子量(Mn)は104,300であり、分子量分布(Mw/Mn)は4.6であった。
2−(2−エトキシエトキシ)エチル メタクリレート15gを1,4−ジオキサン60g中でアゾビスイソブチロニトリル(0.1重量%)を開始剤として、窒素バブリングしながら75℃で2時間重合を行った。重合反応終了後、得られた重合溶液をn−ヘキサンに滴下し、生成物を沈殿させ、単離した。得られた生成物をテトラヒドロフランに溶解し、さらに2回n−ヘキサンを用いて精製を行った。精製物を一昼夜減圧乾燥した。無色透明で水飴状のポリマーが得られた。収量(収率)は5.2g(34.7%)であった。
得られたポリマー構造がPEt2MAであることは、1H−NMRによって確認した。
また、GPCの分子量分析の結果から、その数平均分子量(Mn)は142,500であり、分子量分布(Mw/Mn)は6.1であった。
サンプルの測定手順は以下のようにした。
ポリ塩化ビニル基材(腹水濾過濃縮再静注用回路 型式AF−CART 発売元 旭化成メディカル)単体と、ポリ塩化ビニル基材に一般式(1)の高分子材料を塗布した試料を用意し、その表面を蒸留水で洗浄し、37℃で2時間真空乾燥後、室温で放置したものについて測定表面を上向きにしてその部分の任意の5か所についてプリズムを圧しあて赤外ATR測定を行った(1690cm-1〜1770cm-1)。プリズムは日本分光株式会社製のATR−30−Z(ZnSe、屈折率2.4)を用い、入射角は60度とした。
一般式(1)で表される構造を有する高分子材料のエステル基−O−C=Oも、基材であるポリ塩化ビニルも共に1735cm-1付近に赤外吸収ピークを有するので、ポリ塩化ビニル基材に一般式(1)の高分子材料を塗布した試料及びポリ塩化ビニル基材単体の1735cm-1の赤外吸収ピークのピーク強度面積(いずれも1690cm-1と1770cm-1をベースラインとしたピーク面積)を、各々、P1及びP2とし、P1/P2の比の平均値から分離膜表面の一般式(1)の高分子材料の存在量を測定した。
高密度ポリエチレン(商品名サンテックHDJ240 旭化成ケミカルズ(株)社製)のペレットを147℃で加熱し、ポンプで押出したものに対して、22mL/minの流量で窒素を通気させ、冷却することにより中空状の原糸を得た。続いて、温度70℃〜120℃、ロール速度5〜30m/minで延伸後巻き取り、330mmに切断することで微多孔を有する中空糸膜束中間品を得た。さらに、この中空糸膜束中間品を、58%の1−プロパノール水溶液に溶解させたEVALコート液(商品名ソアレジン 日本合成化学(株)社製)に1時間浸漬後、60℃で乾燥させることで、中空糸膜束を得た。中空糸膜
の内径は280μm、膜厚は50μm、外径は380μmであり、孔の直径は0.2μmであった。得られた中空糸膜束を、ポリカーボネート製(容器胴部の内径50.5mm)の筒状容器に装填し、両端をポリウレタン樹脂でポッティング加工後、25kGyの線量でγ滅菌することで、濾過用フィルタを得た。
(1)癌細胞の培養細胞:財団法人ヒューマンサイエンス振興団ヒューマンサイエンス研究資源バンクより入手した資源番号JCRB9113 HT1080細胞。
培地:DMEM/F12(1:1)(GIBCO)+10%ウシ胎仔血清(Fetal bovine serum:FBS)(Equitech−Bio,Inc.)+1%ペニシリン(Penicillin−Streptomycin)(GIBCO)インキュベーター(SANYO,MCO−19AIC(UV))[37℃・CO2濃度5%・湿度100%]
の条件下で培養を行い、培地交換は2日おきに実施した。
(2)試料の作成
・ポリ塩化ビニル基材:ポリ塩化ビニル基材(腹水濾過濃縮再静注用回路 型式AF−CART 発売元 旭化成メディカル)を蒸留水で洗浄し、37℃で2時間真空乾燥後、室温で放置したものを用意した。
・ポリ塩化ビニル基材に一般式(1)の高分子材料を塗布した試料:エタノール/水 40/60(Wt%)溶液中にPMEA2000ppmを溶解させた溶解液中に、上記基材を1分間浸漬し、引き上げて直ぐに蒸留水で洗浄し、37℃で2時間真空乾燥後、室温で放置したものを用意した。
それぞれの基材について赤外ATR(全反射法)解析を実施し、面積比P1/P2を得た。
(3)癌細胞付着試験
サブコンフルエントになったHT1080細胞を上記各試料表面に播種した。播種密度は1×104/cm2にて行い、培養1時間にて1%グルタールアルデヒド(PBS)にて固定を行い37℃2時間にて固定後、PBS10分、DW:PBS=1:1 8分、DW 8分×2回にて置換を行った。乾燥後、白金パラジウムによるスパッタリングを行いSEM(走査型電子顕微鏡Scanning Electron Microscope)観察し、表面の癌細胞付着数を目視で数えた(各n=3)。
結果を以下の表に示す。
(疑似癌性腹水の調製)
アルブミン濃度を3g/dLに調整した牛血漿(擬似腹水)3.0Lに、上記と同様に培養した癌細胞を加えて擬似癌性腹水を調製した。具体的には、以下の手順で調製した。
1、HT1080細胞を培養しているディッシュを37℃インキュベーターから取り出し、アスピレーターで培地を吸い取る。
2、PBSをディッシュに加え、その後、アスピレーターで吸い取る。
3、トリプシン/EDTA溶液を加え、ディッシュに蓋をして横から叩いて細胞を剥がす。
4、顕微鏡で見て、細胞が剥がれた事を確認して、トリプシンの働きを止めるために培地を加えて、塊で剥がれた細胞を1個1個の細胞にするようにピペッティングする。
5、液を遠沈管にいれて、遠心する。
6、遠心後、遠沈管の上清を廃棄し、細胞の塊をほぐすように遠沈管の外側からはじいてバラバラにする。
7、疑似腹水を5mL加え、ピペットでピペッティングして均一な細胞浮遊液にする。
8、7、で調製した細胞浮遊液中の細胞数を測定し、細胞数を調整するため、その全量あるいは必要量をある適量の疑似腹水へ懸濁しながら約200万個の細胞の存在する疑似癌性腹水3Lを作成する。
(評価基準)
濾過濃縮処理中に圧力計Cの圧力が500mmHgに達したことをもって「目詰まりした」と判断して、処理開始から目詰まりまでの時間を以下の様に判定した。
目詰まりまでの時間が15分以上 :〇
目詰まりまでの時間が15分未満 :×
ポッティング加工面を光学顕微鏡(商品名IX70 オリンパス(株)社製)で目視観察し、視野が10mm×10mmとなるように撮影された画像をもって、任意の5つの中空糸膜の最大中空糸膜間距離および平均中空糸膜間距離を計測した。
(実施例1)
腹水バッグと流路(チューブ)からなる腹水濾過濃縮再静注用回路(型式AF−CART 発売元 旭化成メディカル)を用い、前処理として、その中(腹水バッグと流路)に2000ppmのPMEAを溶解させたエタノール35Wt%,蒸留水65Wt%の溶液(コート液)を3L入れた。回路がコート液に浸漬した状態で1時間放置した。その後、コート液を排出し、蒸留水を加えて回路を蒸留水で洗浄した。洗浄を3度繰り返した後、37℃で24時間真空乾燥後、室温で放置した。該前処理の後の腹水バッグのP1(サンプル)/P2(Blank)は1.605であった。 その後、腹水バッグの中に3Lの疑似癌性腹水を入れて1時間保管した。なお、保管中は、バッグ内側に癌細胞が付着するようバッグを横にして保管し、30分経過後に表裏が逆になるようにバッグを裏返して配置した。その後、図7に示すように、上記腹水バッグ20、濾過用フィルタ21、濃縮器22、濃縮腹水バッグ23の順で、外圧濾過方式となるように腹水処理回路に接続し、ポンプAは毎分50mLの流量、ポンプBは毎分5mLの流量となるように設定し、
濾過用フィルタの充填率は65%、中空糸膜間距離は250mm、クリンプは無し、有効面積は2.3m2という条件で濾過濃縮処理(目詰まり試験)を行ったところ、目詰りまでの所要時間は41分であった。また、前述の癌細胞付着試験と同様にして、腹水バッグへの癌細胞付着数を測定した。結果を表−1に示す。
ポリマー(一般式(1)の高分子材料)の種類、ポリマー濃度、ポリマー溶解時の溶剤比、濾過用フィルタの充填率、クリンプの有無、有効面積を表−1に示すように変化させた以外は実施例1と同様にして目詰まり試験を行った。
結果を表−1に示す。目詰りに要する時間は全て15分以上であった。
前処理を行わない以外は実施例1又は4と同様にして目詰まり試験を行った。
目詰りまでに要した時間はそれぞれ6分および10分であり、いずれも不合格な結果であった。
10 腹水処理回路
20 腹水バッグ
21 濾過用フィルタ
22 濃縮器
23 濃縮腹水バッグ
40 筒状容器
41 中空糸膜
42 中空糸膜束
Claims (14)
- ポリ塩化ビニルを含む本体と、
その表面の少なくとも一部に設けられた一般式(1)で表される構造を有する高分子材料を含む被膜と
を有する医療用部材。
- 癌細胞成分を含む体液を貯留する貯留容器、又は、癌細胞成分を含む体液を流す流路である、請求項1に記載の医療用部材。
- 前記貯留容器がバッグであり、一般式(1)で表される構造を有する高分子材料を含む被膜を内側表面に有している、請求項2に記載の医療用部材。
- 前記流路がチューブであり、一般式(1)で表される構造を有する高分子材料を含む被膜を内側表面に有している、請求項2に記載の医療用部材。
- 体液濾過装置に用いられ、濾過用フィルタの入口側に設置される請求項1〜4の何れか一項に記載の医療用部材。
- 全反射赤外吸収測定(ATR−IR)を実施したときの赤外吸収曲線において、1735cm-1付近の赤外吸収ピークのピーク強度(P1)が、ポリ塩化ビニルについて同条件で全反射赤外吸収測定(ATR−IR)を実施したときの赤外吸収曲線における1735cm-1付近の赤外吸収ピークのピーク強度(P2)に対して(P1/P2)、1.15以上である、
請求項1〜5の何れか一項に記載の医療用部材。 - 前記一般式(1)で表される構造を有する高分子材料の数平均分子量が8,000〜300,000である、請求項1〜6の何れか一項に記載の医療用部材。
- 一般式(1)中R1が、水素原子であり、R2が、メチル基であり、mが1である、請求項1〜7の何れか一項に記載の医療用部材。
- 一般式(1)中R1が、水素原子であり、R2が、エチル基であり、mが2である、請求項1〜8の何れか一項に記載の医療用部材。
- 一般式(1)中R1が、メチル基であり、R2が、メチル基であり、mが2である、請求項1〜9の何れか一項に記載の医療用部材。
- 一般式(1)中R1が、メチル基であり、R2が、エチル基であり、mが2である、請求項1〜9の何れか一項に記載の医療用部材。
- ポリ塩化ビニルを含む本体と、その表面の少なくとも一部に設けられた一般式(1)で表される構造を有する高分子材料を含む被膜を有する医療用部材の製造方法であって、
前記ポリ塩化ビニルを含む本体の表面の少なくとも一部に、一般式(1)で表される構造を有する高分子材料を含有するコート液を接触させる工程
を有する、医療用部材の製造方法。
- 前記コート液が、水及び有機溶媒を含有し、前記有機溶媒が、エタノール、メタノール又はその混合物である、請求項12に記載の医療用部材の製造方法。
- 体液を貯留する貯留容器と、
前記体液中に存在する癌細胞を分離可能な濾過用フィルタと、
一端が前記貯留容器に接続され、他端が前記濾過用フィルタの入り口に接続された第1の流路と、
前記濾過用フィルタで濾過された溶液を回収する回収容器と
を備える体液濾過装置であって、
前記貯留容器及び/または前記第1の流路が、内側表面の少なくとも一部に、下記一般式(1)で表される構造を有する高分子材料を含む被膜を有している、体液濾過装置。
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