JP2014105221A - 生体適合性ポリマー及びその製造方法並びにそれを製造するための新規化合物 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】炭素−炭素不飽和結合を有する4〜13員環の環状構造を有し、少なくとも一つの中間水の含有に寄与する構造を含む置換基が当該環状構造に結合している環状化合物を開環重合させてポリマーを得る工程を含むことを特徴とする、ポリマーの調製方法に関する。また、前記方法に用いられる環状化合物及び前記方法によって得られたポリマー組成物に関する。
【選択図】図13
Description
ポリエチレングリコール(PEG)は、エーテル構造である(C2H4−O)を繰返し単位とする構造を有し、非常に優れた生体適合性を示すことが知られている。しかし、PEG自体は水溶性であるため、医療用材料として使用する場合には耐水溶性を付与する目的で、他のポリマーとのブロック共重合体やグラフト共重合体にして使用する等の必要がある。一方、ポリ(2−メトキシエチルアクリレート)(PMEA)等は、PEGの構成単位であるエーテル構造を主な構成とする基をビニル基等に結合したモノマーを重合させて、アルキル鎖(主鎖)に対してエーテル構造を主な構成とする側鎖として設けた構造を有している。このような構造を採ることにより、PEGが示す生体親和性を維持しつつ、アルキル鎖により耐水溶性を付与することが可能であることが明らかになっている。
ポリアルコキシアルキル(メタ)アクリルアミドは、側鎖の末端にエーテル構造を有する、(メタ)アクリルアミドを繰り返し単位とする構造を有し、その適度な親水性により、凝固系、補体系、血小板系の活性化を抑制することが可能であり、優れた血液適合性を発現することが見出されている。
[式中、R1は、水素原子又はメチル基であり、R2は、メチル基又はエチル基であり、mは2又は3であり、nは繰り返し数を示す]で表される繰り返し単位を有する高分子が開示されている。式(1)に示されるように、当該高分子はアルキル鎖に対して鎖状エーテル構造を含む側鎖を、エステル結合を介して結合させた構造を有している。
一方、上記のポリマーにおいては、その製造方法として、ビニル基等の重合性基に所定のベタイン構造やエーテル構造等を結合させた分子をモノマーとして、これを重合させることにより所定のポリマーを得ていた。このため、合成により得られるポリマーの主鎖をなすアルキル鎖等に設けられる側鎖の密度や位置等が使用されるビニル基等の構造によって制限され、合成されるポリマー構造の自由度が充分でないことが問題であった。例えば、ビニル基を重合性基としてポリマーを合成した場合、主鎖を成す炭素原子列において、一つおきの炭素原子に側鎖が結合したポリマーが得られやすく、側鎖の密度を変更したり、側鎖が設けられる位置を制御する等の操作を行うことが困難であった。
上記問題を解決するために、本発明は主鎖に対して設けられる側鎖の密度や位置等の制御が容易である新規な生体適合性ポリマーの製造方法を提供することを課題とする。また、当該製造方法により製造される新規な生体適合性ポリマー、及び当該ポリマーを用いた医療用器具を提供することを課題とする。更に、上記製造方法にモノマーとして用いる新規の化合物を提供することを課題とする。
(1)炭素−炭素不飽和結合を有する4〜13員環の環状構造を有し、少なくとも一つの中間水の含有に寄与する構造を含む置換基が当該環状構造に結合している環状化合物を開環重合させてポリマーを得る工程を含むことを特徴とする、ポリマーの調製方法。
(2)前記環状化合物の開環重合においてグラブス触媒が使用されることを特徴とする上記(1)に記載のポリマーの調製方法。
(3)前記環状化合物の開環重合で得られたポリマー組成物の主鎖の部分に含まれる不飽和結合の少なくとも一部を還元して飽和結合とする工程をさらに含むことを特徴とする、ポリマーの調製方法。
(4)相互に結合した炭素原子の列を含む主鎖を有し、当該炭素原子の一部に中間水の含有に寄与する構造を含む基が主鎖に対する側鎖として結合されたポリマーであって、
前記炭素原子の列には側鎖が結合されていない炭素原子が2個以上連続して存在する部分が含まれることを特徴とするポリマー。
(5)ポリマーの主鎖に含まれる炭素原子において、中間水の含有に寄与する構造を含む側鎖が結合されている炭素原子の割合が1/2未満であることを特徴とする上記(4)に記載のポリマー。
(6)中間水の含有に寄与する構造を含む側鎖についての位置特異性が90%以上であることを特徴とする上記(4)又は(5)のいずれか一に記載のポリマー。
(7)上記(4)〜(6)のいずれか一に記載のポリマーを含むことを特徴とする組成物。
(8)医療用材料として用いられることを特徴とする、上記(7)に記載の組成物。
(9)上記(7)又は(8)に記載の組成物を少なくとも一部に使用することを特徴とする機器。
(10)炭素−炭素不飽和結合を有する4〜13員の環状構造を有し、少なくとも一つの中間水の含有に寄与する構造を含む置換基が当該環状構造に結合していることを特徴とする、環状化合物。
(11)前記環状化合物に含まれる炭素−炭素不飽和結合の数が1又は2であることを特徴とする、上記(10)に記載の環状化合物。
(12)前記中間水の含有に寄与する構造を含む置換基が、エーテル構造を含む置換基であることを特徴とする、上記(10)又は(11)のいずれか一に記載の環状化合物。
(13)前記エーテル構造として、環状エーテル又は鎖状エーテルの少なくとも一方を含むことを特徴とする、上記(12)に記載の環状化合物。
(14)前記中間水の含有に寄与する構造を含む置換基が、生体環境で電気的に中性なベタインを含む置換基であることを特徴とする、上記(10)又は上記(11)のいずれか一に記載の環状化合物。
(15)前記生体環境で電気的に中性なベタインが、ホスホベタイン、カルボキシベタイン、スルホベタインのいずれかであることを特徴とする、上記(14)に記載の環状化合物。
(16)開環重合を行う際のモノマーとして使用されることを特徴とする、上記(10)〜(15)のいずれか一に記載の環状化合物。
本発明において、以下の用語は、単独で現れるか又は組み合わせて現れるかにかかわらず、適用される。
一般式(A)において、R5はC1〜4の直鎖又は分岐のアルキル基であり、好ましくは、R5はCH2、C2H4、C3H6又はC4H8のいずれかを意味する。また、R6はH又はC1〜4の直鎖又は分岐のアルキル基であり、好ましくは、R6はH、CH3、C2H5、C3H7又はC4H9のいずれかを意味する。mは1〜10の自然数であり、好ましくは1〜4の範囲内にあり、より好ましくは1又は2である。ここで、(R5−O)の部分が、PEG等の単位構造であるエーテル構造を示す部分である。
本発明で使用される環状化合物においては、エーテル構造等を含む基として、一般式(A)におけるR5、R6、及びm値が相互に異なる基を含むことができる。つまり、本発明で使用される環状化合物においては、末端を水素又はアルキル基で終端したモノエーテル(m=1)、又はポリエーテル(m≧2)を有することができる。例えば、R5がC2H4の場合には、PEGの構成単位である鎖状エーテル(C2H4−O)をアルキル基等で終端し、架橋基により環状構造に結合した構造を有する。
一般式(A)において、R5を成すアルキル鎖が短いほど親水性が高まる傾向が見られる一方で、R5がC5H10以上の場合には疎水性が高まり中間水の保持が困難になる。また、R5とOの結合で構成されるアルキルオキサイドの部分は1単位(m=1)でもよく、複数単位でもよい。R5の構造を一定とした場合、mの値が大きい場合には側鎖部分のポリエーテルとしての性格が強まり、水溶性が高まる傾向が見られる。高分子化合物中における一般式(A)で表される繰返し単位の密度が高い場合には、m≦4程度が好ましいが、当該密度が低い場合にはm≦10程度であれば高分子化合物が充分な耐水溶性を有する。一般式(A)で表される繰返し単位において、m≧2の場合には、それぞれの単位に含まれるR5として異なる長さのアルキル鎖を用いることができる。また、本発明の高分子化合物においては、分子内でm値が相互に異なる繰返し単位を含むことができる。
一般式(A)において、R6としては、H、CH3、C2H5、C3H7又はC4H9を選択することができる。R6は、本発明により製造されるポリマーの側鎖部分を終端する部分であり、この部分の違いによっても側鎖部分の疎水性等を調整することができる。特にR6として水素を選択し、側鎖の先端をヒドロキシ基とすることで親水性を向上することができる。
また、一般式(B)においては、R8Okは3員環から6員環のうちのいずれかの環状エーテルであって、環状エーテルに含まれる酸素原子の数(k)は、k≧1である。また、本発明においては、R7、R8に含まれる任意の水素が−OH、CH3、C2H5の少なくともいずれか一つで置換されたものを含むものとする。また、R7は環状エーテルを含む構造を安定とするために、CH2又はC2H4のいずれかから選択されるアルキレン基が選択される。つまり、一般式(B)で示される基は、環状エーテルを所定のアルキレン基を介して主鎖に対して架橋基により結合した構造を有する。
R7を介在させずにR8Okで示される環状エーテルを成す炭素原子と架橋基の結合を形成しようとした場合には、環状エーテルが不安定となって不安定となる傾向がみられる。一方、R7として長い炭素鎖を導入した場合には疎水性が高まり、良好な生体適合性の発現が困難になるため、R7として、CH2、C2H4を用いることが好ましい。また、R7の部分に含まれる任意の水素原子を−OH、CH3、C2H5の少なくともいずれかで置換することにより、親水性/疎水性の程度を調整することができるため、重合されるポリマーの使用目的に応じて適宜の置換を行うことができる。
一般式(B)で表される繰返し単位の側鎖部分においてR8Okで示される環状エーテル部分は、7員環以上の環状エーテルを用いた場合には構造が不安定になるため、3員環から6員環のいずれか環状エーテルであることが望ましい。環状エーテルに含まれる酸素原子の数や位置は、環状エーテルが安定に存在する範囲内で適宜設定することができる。例えば、3員環の場合には、存在する2個の炭素原子間に1個の酸素原子(k=1)が存在する構造が一意に決定されるが、5員環の場合には、1又は2個の酸素原子(k=1,2)を相互に隣接しない任意の位置に含むことができる。また、R8の部分に含まれる任意の水素原子を−OH、CH3、C2H5で置換することにより、親水性/疎水性の程度を調整することができるため、重合されるポリマーの使用目的に応じて適宜の置換を行うことができる。
(上記式において、Ra及びRdは、各々独立して、低級アルキレン基であり、Rb及びRcは、各々独立して、低級アルキル基である)
式中、下記:
で表される部分は、炭素原子間の不飽和結合であり、R1、R2、R3n及びR4nのうちの少なくとも一つは中間水の含有に寄与する構造等を含む基である。また、nは1〜10の整数であることにより、環状構造は4員環から13員環のいずれかである。また、上記に明示される不飽和結合の他にもうひとつの不飽和結合を含むことができる。更に、上記のように、環状構造の一部に酸素原子、窒素原子等のヘテロ原子を、ヘテロ原子同士が隣接しない位置に含むことができる。
3−(2−メトキシエチルオキシカルボニル)−1−シクロオクテン、
3−(2−メトキシエチルアミノカルボニル)−1−シクロオクテン、
3−(2−メトキシエチルオキシ)−1−シクロオクテン、
3−{(2−メトキシエチルオキシ)−メチル}−1−シクロオクテン、
3−{2−(テトラヒドロフラン−2−イルメチル−オキシ)−エチルオキシカルボニル}−1−シクロオクテン、
3−{2−(テトラヒドロフラン−3−イルメチル−オキシ)−エチルオキシカルボニル}−1−シクロオクテン、
3−{2−(テトラヒドロフラン−2−イルメチル−オキシ)−エチルアミノカルボニル}−1−シクロオクテン、
3−{2−(テトラヒドロフラン−3−イルメチル−オキシ)−エチルアミノカルボニル}−1−シクロオクテン、
等が挙げられるが、これらに限定されない。
(式中、n、xは、それぞれ独立して、1〜10の自然数であり、Rは、上記R6と同義である)
まず炭素原子間の不飽和結合が存在する不飽和環状化合物を、窒素雰囲気下、四塩化炭素のような適切な溶媒中で、アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)の存在下、例えばN−ブロモスクシンイミドのような臭素化試薬と反応させ、ブロモ化した不飽和環状化合物を得る。これをさらに適切なアルコール(例えば、2−メトキシエタノール等)と反応させることにより、Aが−O−であるような式(I)の化合物を得る。不飽和環状化合物と臭素化試薬との反応では、ラジカル開始剤を用いることができる。ラジカル開始剤の例は、AIBN、過酸化ベンゾイル等が挙げられるが、これらに限定されない。不飽和環状化合物と臭素化試薬との反応に用いられる溶媒は、例えば四塩化炭素、ジクロロメタン、クロロホルム等が挙げられるが、これらに限定されない。不飽和環状化合物と臭素化試薬との反応を行う温度は、室温から溶媒の沸点までの温度範囲をとることができ、還流条件下で行うことが好ましい。臭素化した不飽和環状化合物とアルコールとの反応では、溶媒を用いることもできるが、不飽和環状化合物に導入するアルコール基の母体となるアルコールが液体である場合、前記アルコールそのものを溶媒として用いることもできる。
(式中、n、x、Rは、上記定義のとおりである)
まず非置換の不飽和環状化合物を、トルエンのような適切な溶媒中、ニンヒドリンと加熱還流することにより、3−位を(2−ヒドロキシ−1,3−インダンジオン−2−イル)基で置換した不飽和環状化合物を得る。これをさらに、過ヨウ素酸で処理した後、例えば硫酸のような酸の存在下で、適切なアルコール(例えば、2−メトキシエタノール)と反応させることにより、Aが−C(=O)O−であるような式(I)の化合物を得る。ニンヒドリンとの反応に用いられる溶媒は、例えばトルエン、キシレン等のような高沸点の溶媒が挙げられるが、これらに限定されない。ニンヒドリンとの反応を行う温度は、室温から溶媒の沸点までの温度範囲をとることができるが、反応の進行により生成する水を溶媒との共沸によって除去することができる温度の範囲、例えば水の沸点以上で行うことが好ましい。
(式中、n、x、Rは、上記定義のとおりであり、Xは、ハロゲンである)
まず、モノマー上の置換基の母体となるアルコールHO(CH2CH2O)xRを適切なハロゲン化試薬によりハロゲン化し、次いでフタルイミドカリウムで処理し、さらに加水分解することで、第1級アミンを得る。また、上記スキーム2に従って得られる不飽和環状化合物のカルボン酸を、例えば塩化チオニルで処理することにより、カルボン酸クロリドを得る。これを前記第1級アミンと、場合によりピリジン等の塩基の触媒量での存在下で反応させることにより、目的の化合物を得る。各反応段階における好ましい反応条件は、当業者に公知である。
(式中、n、x、Rは、上記定義のとおりであり、Xは、ハロゲンであり、lは、0〜4の整数である)
まず、アルコールHO(CH2CH2O)xRを例えばNaHで処理することにより得られるナトリウムアルコキシドを、α,ω−ジハロアルカンと反応させることにより、X−低級アルキレン−O−(CH2CH2O)xRを合成する。次いで得られた化合物とマグネシウムを反応させることで、対応するグリニャール試薬とする。これをさらに、上記スキーム1に従って得られるハロゲン化不飽和環状化合物と、例えば乾燥THFのような溶媒中、ヨウ化銅(I)の存在下で反応させることにより、目的の生成物を得る。
上記式(II)で示されるポリマー組成物においては、モノマー単位間の二重結合は、その各々についてcis又はtrans配置をとることができる。
(式中、Cyは、シクロヘキシル基であり、Mesは、2,4,6−トリメチルフェニル基である)のようなカルベン錯体が挙げられるが、これらに限定されない。
本発明のような置換基を有する環状化合物を重合して、側鎖を含むポリマーを調製する場合においては、触媒活性、官能基耐性、安定性、オレフィン選択性等の面から、ルテニウムのカルベン錯体、いわゆるGrubbs触媒を用いることが好ましい。Grubbs触媒の中でも、第二世代Grubbs触媒といわれる、N−ヘテロサイクリックカルベン(NHC)配位子を有するルテニウム錯体が、高度に位置選択的なポリマーが得られるために、好ましい。以下、単に「第二世代Grubbs触媒」というときは、上記2のルテニウム錯体を指す。
なお、本明細書において、「生体内組織や血液に接して使用され」とは、例えば、生体内に入れられた状態、生体内組織が露出した状態で当該組織や血液と接して使用される形態、及び体外循環医用材料において体外に取り出した生体内成分である血液と接して使用される形態等を当然に含むものとする。また、「医療用途に使用され」とは、上記「生体内組織や血液に接して使用され」、又は、それを予定して使用されることを含むものである。
具体的には、本発明のポリマー組成物を、血液フィルターを構成する基材表面の少なくとも一部にコーティングしてもよい。また、血液バッグと前記血液バッグに連通するチューブの血液と接する表面の少なくとも一部に本発明の高分子化合物をコーティングしてもよい。また、チューブ、動脈フィルター、遠心ポンプ、ヘモコンセントレーター、カーディオプレギア等からなる器械側血液回路部、チューブ、カテーテル、サッカー等からなる術野側血液回路部から構成される体外循環血液回路の血液と接する表面の少なくとも一部を本発明のポリマー組成物でコーティングしてもよい。
また、先端に鋭利な針先を有する内針と、前記内針の基端側に設置された内針ハブと、前記内針が挿入可能な中空の外針と、前記外針の基端側に設置された外針ハブと、前記内針に装着され、かつ前記内針の軸方向に移動可能なプロテクタと、前記外針ハブと前記プロテクタとを連結する連結手段とを備えた留置針組立体の、血液と接する表面の少なくとも一部が本発明のポリマー組成物でコーティングされてもよい。また、長尺チューブとその基端(手元側)に接続させたアダプターから構成されるカテーテルの血液と接触する表面の少なくとも一部が本発明のポリマー組成物でコーティングされてもよい。
また、ガイドワイヤーの血液と接触する表面の少なくとも一部が本発明のポリマー組成物でコーティングされてもよい。また、金属材料や高分子材料よりなる中空管状体の側面に細孔を設けたものや金属材料のワイヤや高分子材料の繊維を編み上げて円筒形に成形したもの等、様々な形状のステントの血液と接触する表面の少なくとも一部が本発明のポリマー組成物でコーティングされてもよい。
また、多数のガス交換用多孔質中空糸膜をハウジングに収納し、中空糸膜の外面側に血液が流れ、中空糸膜の内部に酸素含有ガスが流れるタイプの中空糸膜外部血液灌流型人工肺の、中空糸膜の外面もしくは外面層に、本発明のポリマー組成物が被覆されている人工肺としてもよい。
また、透析液が充填された少なくとも一つの透析液容器と、透析液を回収する少なくとも一つの排液容器とを含む透析液回路と、前記透析液容器を起点とし、又は、前記排液容器を終点として、透析液を送液する送液手段とを有する透析装置であって、その血液と接する表面の少なくとも一部が本発明のポリマー組成物でコーティングされてもよい。
ピーク分子量が既知の標準ポリスチレンを用い、該標準ポリスチレンで校正したゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)(東ソー社製「HLC−8220」、カラム構成:Tosoh TSK−gels super AW5000、super AW4000、super AW3000)を使用して、重合体の数平均分子量(Mn)及び重量平均分子量(Mw)を測定した。(溶媒:テトラヒドロフラン、温度:40℃、流量:1.0mL/min)。
上記(1)の方法で求めた重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)の値を用い、その比(Mw/Mn)として求めた。
DSC装置(エスアイアイ・ナノテクノロジーズ株式会社、「EXSTAR X−DSC7000」)を用い、窒素流量50mL/min、5.0℃/minの条件で測定を行った。温度プログラムは、(i)30℃から−100℃まで冷却、(ii)−100℃で5分間保持、(iii)−100℃から30℃まで加熱を行った。上記(iii)において観察されるガラス転移温度を示した。
0.2g/mLのポリマー溶液を調製し、スピンコート基板を作成した。24時間風乾した後、コーティング基板上に超純水を2μL滴下し、30秒後の接触角θ/2を測定し、θを算出した。スピンコート基板5枚についてそれぞれ3カ所の接触角を測定し、その平均値を用いた。
DSC装置(エスアイアイ・ナノテクノロジーズ株式会社、「EXSTAR X−DSC7000」)を用い、窒素流量50mL/min、5.0℃/minの条件で測定を行った。温度プログラムは、(i)30℃から−100℃まで冷却、(ii)−100℃で5分間保持、(iii)−100℃から30℃まで加熱を行った。上記(iii)において、水の低温結晶化に起因する発熱ピーク及び水の低温融解に起因する吸熱ピークの有無によって中間水の有無を確認した。
モノマー及びポリマーの構造解析については、NMR測定装置(日本電子株式会社製、JEOL 500MHz JNM−ECX)を用い、1H−NMR測定及び13C−NMR測定を行った。なお、ケミカルシフトはCDCl3(1H:7.26ppm、13C:77.1ppm)を基準とした。
≪実施例1≫[3−メトキシ−1−シクロオクテンの合成]
(1)3−ブロモ−1−シクロオクテンの合成
(i)3口ナスフラスコ(容量1000mL)に、cis−シクロオクテン123.5g(1.12mol)、N−ブロモスクシンイミド120g(675mmol)、四塩化炭素400mLを加え、系内を攪拌しつつ窒素バブリングを30分行った。アゾビスイソブチロニトリル79.3mg(0.48mmol)を加え、90℃、2時間加熱還流を行って3−ブロモ−1−シクロオクテンを調製した。反応溶液を室温まで冷却した後、沈殿したスクシンイミドを吸引ろ過により濾別した。ろ液から四塩化炭素、過剰に用いたcis−シクロオクテンを減圧留去し、ヘキサンと混合した後、水で洗浄操作を行った。得られた有機層を減圧留去し、黄色透明の液体を得た。
(ii)上記(i)で得られた液体を減圧蒸留で分離精製し、3−ブロモ−1−シクロオクテン76.1g(403mmol、収率62mol%)(透明液体)を得た。その沸点は40℃/0.08mmHgであり、NMRスペクトルにおけるピークは以下のとおりであった。
・1H−NMR(500MHz、CDCl3):δ=5.83−5.75(m,1H)、5.65−5.55(m,1H)、 4.99−4.92(m,1H)、2.29−2.16(m,2H)、2.11(m,1H)、2.05−1.94(m,1H)、1.75−1.64(m,2H)、1.62−1.47(m,2H)、1.45−1.23(m,2H).
・13C−NMR(125MHz、CDCl3):δ=133.30,129.91,49.07,40.94,29.08,26.62,26.21,25.75.
(i)3口ナスフラスコ(容量500mL)に、3−ブロモ−1−シクロオクテン42.6g(225mmol)、メタノール200mLを加え、50℃、2時間加熱攪拌を行って3−メトキシ−1−シクロオクテンを調製した。メタノールを減圧留去した後、水100mLを加え、ヘキサン100mLを用いて3回抽出操作を行った。得られた油層を炭酸水素ナトリウム水溶液で洗浄した後、これを無水硫酸マグネシウム上で乾燥した。溶媒を減圧留去し、液体を得た。
(ii)上記(i)で得られた液体を、水素化カルシウムの存在下に減圧蒸留を行うことで精製し、3−メトキシ−1−シクロオクテン18.2g(収率58mol%)(透明液体)を得た。その沸点は51℃/70mmHgであった。NMRスペクトルを図1に示す。NMRスペクトルにおけるピークは以下のとおりであった。
・1H−NMR(500MHz、CDCl3):δ=5.71(dddd,J=10.9,9.0,7.3,1.6Hz,1H)5.47(ddd,J=10.9,7.1,1.3Hz,1H),4.14(dddd,J=11.5,6.6,4.5,1.5Hz,1H),3.32(s,3H),2.22−2.05(m,2H),1.92(ddt,J=13.2,9.0,4.3Hz,1H),1.69−1.33(m,7H).
・13C−NMR(125MHz、CDCl3):δ=133.79,130.34,78.26,56.44,35.70,29.20,26.53,26.32,23.72.
(1)3−(2−メトキシエトキシ)−1−シクロオクテンの合成
(i)3−ブロモ―1−シクロオクテンは≪実施例1≫の(1)と同様にして調製した。
(ii)3口ナスフラスコ(容量500mL)に、3−ブロモ−1−シクロオクテン48.4g(256mmol)、2−メトキシエタノール200mLを加え、50℃、24時間加熱攪拌を行って3−(2−メトキシエトキシ)−1−シクロオクテンを調製した。2−メトキシエタノールを減圧留去した後、水300mLを加え、ジエチルエーテル100mLを用いて3回抽出操作を行った。得られた油層を炭酸水素ナトリウム水溶液で洗浄した後、無水硫酸マグネシウム上で乾燥した。溶媒を減圧留去し、液体を得た。
(iii)上記(ii)で得られた液体を、水素化カルシウムの存在下に減圧蒸留を行うことで精製し、3−(2−メトキシエトキシ)−1−シクロオクテン12.2g(66.3mmol、収率25mol%)(透明液体)を得た。その沸点は47℃/0.08mmHgであった。NMRスペクトルを図2に示す。NMRスペクトルにおけるピークは以下のとおりであった。
・1H−NMR(500MHz、CDCl3):δ=5.68(dddd,J=10.8,9.0,7.3,1.6Hz,1H),5.49(ddd,J=10.9,7.2,1.4Hz,1H),4.32−4.18(m,1H),3.55−3.47(m,3H),3.37(s,3H),2.20−2.10(m,1H),2.10−2.01(m,1H),1.99−1.88(m,1H),1.70−1.27(m,7H).
・13C−NMR(125MHz、CDCl3):δ=133.93,130.18,77.16,72.25,68.00,59.10,35.80,29.24,26.54,26.31,23.76.
(1)3−[2−(2−メトキシエトキシ)エトキシ]−1−シクロオクテンの合成
(i)3−ブロモ―1−シクロオクテンは≪実施例1≫の(1)と同様にして調製した。
(ii)3口ナスフラスコ(容量500mL)に、3−ブロモ−1−シクロオクテン45.2g(238mmol)、2−(2−メトキシエトキシ)エタノール200mLを加え、80℃、24時間加熱攪拌を行って3−[2−(2−メトキシエトキシ)エトキシ]−1−シクロオクテンを調製した。2−(2−メトキシエトキシ)エタノールを減圧留去した後、水300mLを加え、ジエチルエーテル100mLを用いて3回抽出操作を行った。得られた油層を炭酸水素ナトリウム水溶液で洗浄した後、無水硫酸マグネシウム上で乾燥した。溶媒を減圧留去し、液体を得た。
(iii)上記(ii)で得られた液体を、水素化カルシウムの存在下に減圧蒸留を行うことで精製し、3−[2−(2−メトキシエトキシ)エトキシ]−1−シクロオクテン17.2g(75.4mmol、収率32mol%)(透明液体)を得た。その沸点は100℃/0.08mmHgであった。NMRスペクトルを図3に示す。NMRスペクトルにおけるピークは以下のとおりであった。
・1H−NMR(500MHz、CDCl3):δ=5.69(dddd,J=10.9,9.0,7.2,1.6Hz,1H),5.49(ddd,J=10.9,7.2,1.3Hz,1H),4.29(dddd,J=11.0,6.3,4.5,1.5Hz,1H),3.71−3.62(m,5H),3.59−3.52(m,3H),3.38(s,3H),2.21−2.11(m,1H),2.11−2.03(m,1H),1.97−1.90(m,1H),1.70−1.31(m,7H).
・13C−NMR(125MHz、CDCl3):δ=133.98,130.11,77.14,72.04,70.92,70.58,68.07,59.09,35.84,29.25,26.55,26.33,23.78.
(1)2−シクロオクテン−1−カルボン酸の合成
(i)Dean−Stark装置を取り付けた3口ナスフラスコ(容量1000mL)に、cis−シクロオクテン74.5g(677mmol)、ニンヒドリン23.5g(132mmol)、トルエン600mLを加え、系内を攪拌しながら140℃で加熱還流を行い、生成した水を除去しつつ40時間反応を行うことで3−(2−ヒドロキシ−1,3−インダンジオン−2−イル)−1−シクロオクテンを調製した。トルエン、過剰に用いたcis−シクロオクテンを減圧留去した後、若干黄色に着色した固体を得た。
(ii)3口ナスフラスコ(容量500mL)に上記(i)で得られた固体を入れ、ジエチルエーテル300mLに分散させた後、攪拌しながら系を0℃に冷却した。発熱に注意しつつ過ヨウ素酸47.8g(209mmol)を徐々に加え、さらに室温で5時間反応させた。ジエチルエーテルを減圧留去した後、黄色の液体と固体からなる反応混合物を得た。
(iii)上記(ii)で得られた反応混合物にヘキサン150mLを加えて攪拌し、ヘキサンに可溶な成分のみ回収する操作を3回行った。得られた油層からヘキサンを減圧留去することで、2−シクロオクテン−1−カルボン酸を含む黄色の反応混合物13.8g(液体)を得た。
(i)3口ナスフラスコ(容量500mL)に上記(1)の(iii)で得られた反応混合物と2−メトキシエタノール150mLを入れ、硫酸2.3mLを加えて70℃、2時間反応を行った。炭酸水素ナトリウムを加え硫酸を中和した後、沈殿を濾別し、2−メトキシエタノールを減圧留去することで黄色の反応混合物(液体)14.8gを得た。
(ii)上記(i)で得られた液体を水素化カルシウム存在下に減圧蒸留することで精製し、3−(2−メトキシエトキシカルボニル)−1−シクロオクテン12.9g(60.8mmol、収率46.1%)(透明液体)を得た。その沸点は68.5℃/0.08mmHgであった。NMRスペクトルを図4に示す。NMRスペクトルにおけるピークは以下のとおりであった。
・1H−NMR(500MHz、CDCl3):δ=5.75(dddd,J=10.7,8.2,7.1,1.0Hz,1H)、5.68 (ddd,J=10.5,8.5,1.2,Hz,1H)、4.35−4.09(m,2H)、3.64−3.55(m,2H),3.54−3.43(m,1H),3.37(s,3H),2.26−2.02(m,2H),2.00−1.85(m,1H),1.77−1.61(m,2H),1.60−1.48(m,3H),1.47−1.20(m,2H).
・13C−NMR(125MHz、CDCl3):δ=175.65,131.21,127.58,70.56,63.57,59.03,42.67,33.52,29.19,26.51,26.50,25.28.
≪実施例5≫
(1)3−メトキシ−1−シクロオクテン重合体の製造
3口ナスフラスコ(容量100mL)に、実施例1で得られた3−メトキシ−1−シクロオクテン14.0g(100mmol)、乾燥THF48mL、cis−4−オクテン59.7mg(0.533mmol)を加え、凍結−脱気を繰り返した後、乾燥窒素ガスで反応容器を置換した。第二世代Grubbs触媒34.0mg(40.0μmol)を含む乾燥THF溶液(2.0mL)をシリンジで反応容器内に添加し、60℃、16時間、攪拌下に重合させ、次いでエチルビニルエーテル3mLを添加して重合反応を停止した。重合の進行度を1H−NMR測定により確認した結果、99%以上であった。得られた重合体溶液の一部を用いて前述した方法で分子量を測定したところ、数平均分子量(Mn)50000g/mol及び、分子量分布(Mw/Mn)1.6であった。これらの結果を下記の表1に示す。得られた重合体の1H−NMRスペクトルを図5(a)に、13C−NMRスペクトルを図5(b)に示す。また、この重合体のガラス転移温度を上記した方法で測定したところ、表1に示すように−52℃であった。
(i)3口ナスフラスコ(容量500mL)に、上記(1)で得られた3−メトキシ−1−シクロオクテン重合体4.5g、o−キシレン100mL、p−トルエンスルホン酸ヒドラジド28.8g(160mmol)、トリブチルアミン28.8g(155mmol)及び少量(5mg程度)の2,6−ジtertブチル−ヒドロキシトルエン(BHT)を加え、得られた溶液を攪拌下に140℃に加熱して17時間還流を行ったところ、反応の進行に伴い黄色均一溶液となるとともに、窒素ガスの生成による気泡の発生が確認された。反応終了後、反応溶液を室温まで冷却した後、大過剰のメタノールに投入し、水素添加3−メトキシ−1−シクロオクテン重合体を沈殿させて回収した。これにより得られた水素添加3−メトキシ−1−シクロオクテン重合体をベンゼンに溶解させた後、メタノールで再沈殿させる作業を3回繰り返して生成を行い、得られた沈殿をさらに水中で24時間攪拌した。デカントにより水を取り除き、沈殿をTHFに溶解させてポリマーを回収した。溶媒を減圧留去した後、真空乾燥機で乾燥を行い、水素添加3−メトキシ−1−シクロオクテン重合体3.4g(収率75%)を得た。
(ii)上記(i)で得られた水素添加3−メトキシ−1−シクロオクテン重合体の水素転化率を1H−NMRで測定したところ、二重結合に由来するピークが消失し、水素転化率は99%以上であった。得られた水素添加重合体の1H−NMRスペクトルを図6(a)に、13C−NMRスペクトルを図6(b)に示す。また、この水素添加重合体のガラス転移温度を上記した方法で測定したところ、表1に示すように−68℃であった。
(1)3−(2−メトキシエトキシ)−1−シクロオクテン重合体の製造
3口ナスフラスコ(容量100mL)に、実施例2で得られた3−(2−メトキシエトキシ)−1−シクロオクテン11.0g(59.8mmol)、乾燥THF19mL、cis−4−オクテン33.6mg(0.300mmol)を加え、凍結−脱気を繰り返した後、乾燥窒素ガスで反応容器を置換した。第二世代Grubbs触媒20.3mg(23.9μmol)を含む乾燥THF溶液(2mL)をシリンジで反応容器内に添加し、60℃、16時間、攪拌下に重合させ、次いでエチルビニルエーテル2mLを添加して重合反応を停止した。重合の進行度を1H−NMR測定により確認した結果、99%以上であった。得られた重合体溶液の一部を用いて前述した方法で分子量を測定したところ、数平均分子量(Mn)83000及び、分子量分布(Mw/Mn)1.3であった。これらの結果を下記の表1に示す。得られた重合体の1H−NMRスペクトルを図7(a)に、13C−NMRスペクトルを図7(b)に示す。また、この重合体のガラス転移温度を上記した方法で測定したところ、表1に示すように−56℃であった。
(i)3口ナスフラスコ(容量500mL)に、上記(1)で得られた3−(2−メトキシエトキシ)−1−シクロオクテン重合体3.0g、o−キシレン120mL、p−トルエンスルホン酸ヒドラジド15.0g(80.6mmol)、トリブチルアミン20.9g(113mmol)、及び少量(5mg程度)の2,6−ジtertブチル−ヒドロキシトルエン(BHT)を加え、得られた溶液を攪拌下に140℃に加熱して7時間還流を行ったところ、反応の進行に伴い黄色均一溶液となるとともに、窒素ガスの生成による気泡の発生が確認された。反応終了後、反応溶液を室温まで冷却した後、大過剰のメタノールに投入し、水素添加3−(2−メトキシエトキシ)−1−シクロオクテン重合体を沈殿させて回収した。これにより得られた水素添加3−メトキシ−1−シクロオクテン重合体をベンゼンに溶解させた後、メタノールで再沈殿させる作業を3回繰り返して生成を行い、得られた沈殿をさらに水中で24時間攪拌した。デカントにより水を取り除き、沈殿をTHFに溶解させてポリマーを回収した。溶媒を減圧留去した後、真空乾燥機で乾燥を行い、水素添加3−(2−メトキシエトキシ)−1−シクロオクテン重合体2.1g(収率69%)を得た。
(ii)上記(i)で得られた水素添加3−(2−メトキシエトキシ)−1−シクロオクテン重合体の水素転化率を1H−NMRで測定したところ、二重結合に由来するピークが消失し、水素転化率は99%以上であった。得られた水素添加重合体の1H−NMRスペクトルを図8(a)に、13C−NMRスペクトルを図8(b)に示す。また、この水素添加重合体のガラス転移温度を上記した方法で測定したところ、表1に示すように−67℃であった。
(1)3−[2−(2−メトキシエトキシ)エトキシ]−1−シクロオクテン重合体の製造
3口ナスフラスコ(容量100mL)に、実施例3で得られた3−[2−(2−メトキシエトキシ)エトキシ]−1−シクロオクテン11.4g(50mmol)、乾燥クロロホルム29mL、cis−4−オクテン23.9mg(0.213mmol)を加え、凍結−脱気を繰り返した後、乾燥窒素ガスで反応容器を置換した。第二世代Grubbs触媒78.7mg(0.093mmol)を含む乾燥THF溶液(2mL)をシリンジで反応容器内に添加し、60℃、16時間、攪拌下に重合させ、次いでエチルビニルエーテル2mLを添加して重合反応を停止した。重合の進行度を1H−NMR測定により確認した結果、78%であった。得られた重合体溶液の一部を用いて前述した方法で分子量を測定したところ、数平均分子量(Mn)46000及び、分子量分布(Mw/Mn)2.4であった。これらの結果を下記の表1に示す。得られた重合体の1H−NMRスペクトルを図9(a)に、13C−NMRスペクトルを図9(b)に示す。また、この重合体のガラス転移温度を上記した方法で測定したところ、表1に示すように−67℃であった。
(i)3口ナスフラスコ(容量500mL)に、上記(1)で得られた3−[2−(2−メトキシエトキシ)エトキシ]−1−シクロオクテン重合体1.8g、o−キシレン100mL、p−トルエンスルホン酸ヒドラジド7.33g(39.4mmol)、トリブチルアミン10.5g(56.4mmol)、及び少量(5mg程度)の2,6−ジtertブチル−ヒドロキシトルエン(BHT)を加え、得られた溶液を攪拌下に140℃に加熱して7時間還流を行ったところ、反応の進行に伴い黄色均一溶液となるとともに、窒素ガスの生成による気泡の発生が確認された。反応終了後、反応溶液を室温まで冷却した後、大過剰の水に投入し、水素添加3−[2−(2−メトキシエトキシ)エトキシ]−1−シクロオクテン重合体を沈殿させて回収した。これにより得られた水素添加3−[2−(2−メトキシエトキシ)エトキシ]−1−シクロオクテン重合体をTHFに溶解させた後、水で再沈殿させる作業を3回繰り返して生成を行い、得られた沈殿をさらに水中で24時間攪拌した。デカントにより水を取り除き、沈殿をTHFに溶解させてポリマーを回収した。溶媒を減圧留去した後、真空乾燥機で乾燥を行い、水素添加3−[2−(2−メトキシエトキシ)エトキシ]−1−シクロオクテン重合体0.40g(収率22%)を得た。
(ii)上記(i)で得られた水素添加3−[2−(2−メトキシエトキシ)エトキシ]−1−シクロオクテン重合体の水素転化率を1H−NMRで測定したところ、二重結合に由来するピークが消失し、水素転化率は99%以上であった。得られた水素添加重合体の1H−NMRスペクトルを図10(a)に、13C−NMRスペクトルを図10(b)に示す。また、この水素添加重合体のガラス転移温度を上記した方法で測定したところ、表1に示すように−75℃であった。
(1)3−(2−メトキシエトキシカルボニル)−1−シクロオクテン重合体の製造
3口ナスフラスコ(容量100mL)に、実施例2で得られた3−(2−メトキシエトキシカルボニル)−1−シクロオクテン9.2g(43.4mmol)、乾燥THF10mL、cis−4−オクテン23.3mg(0.208mmol)を加え、凍結−脱気を繰り返した後、乾燥窒素ガスで反応容器を置換した。第二世代Grubbs触媒13.6mg(16.0μmol)を含む乾燥THF溶液(1.0mL)をシリンジで反応容器内に添加し、60℃、16時間、攪拌下に重合させ、次いでエチルビニルエーテル0.2mLを添加して重合反応を停止した。重合の進行度を1H−NMR測定により確認した結果、99%以上であった。得られた重合体溶液の一部を用いて前述した方法で分子量を測定したところ、数平均分子量(Mn)38000及び、分子量分布(Mw/Mn)1.6であった。これらの結果を下記の表1に示す。また、得られた重合体の1H−NMRスペクトルを図11(a)に、13C−NMRスペクトルを図11(b)に示す。
(i)3口ナスフラスコ(容量300mL)に、上記(1)で得られた3−(2−メトキシエトキシカルボニル)−1−シクロオクテン重合体1.5g、o−キシレン100mL、p−トルエンスルホン酸ヒドラジド6.6g(35.4mmol)、トリブチルアミン6.7g(36.1mmol)及び少量(5mg程度)の2,6−ジtertブチル−ヒドロキシトルエン(BHT)を加え、得られた溶液を攪拌下に140℃に加熱して20時間還流を行ったところ、反応の進行に伴い黄色均一溶液となるとともに、窒素ガスの生成による気泡の発生が確認された。反応終了後、反応溶液を室温まで冷却した後、大過剰のメタノールに投入し、水素添加3−(2−メトキシエトキシ)−1−シクロオクテン重合体を沈殿させて回収した。これにより得られた水素添加3−メトキシ−1−シクロオクテン重合体をベンゼンに溶解させた後、メタノールで再沈殿させる作業を3回繰り返して生成を行い、得られた沈殿をさらに水中で12時間攪拌した。デカントにより水を取り除き、沈殿をTHFに溶解させてポリマーを回収した。溶媒を減圧留去した後、真空乾燥機で乾燥を行い、水素添加3−(2−メトキシエトキシカルボニル)−1−シクロオクテン重合体1.32g(収率88%)を得た。
(ii)上記(i)で得られた水素添加3−(2−メトキシエトキシカルボニル)−1−シクロオクテン重合体の水素転化率を1H−NMRで測定したところ、二重結合に由来するピークが消失し、水素転化率は99%以上であった。得られた水素添加重合体の1H−NMRスペクトルを図12(a)に、13C−NMRスペクトルを図12(b)に示す。また、この重合体のガラス転移温度を上記した方法で測定したところ、表1に示すように−53℃であった。
(1)cis−シクロオクテン重合体の製造
3口ナスフラスコ(容量300mL)に、cis−シクロオクテン15.0g(136mmol)、乾燥THF68mL、cis−4−オクテン0.764g(0.682mmol)を加え、凍結−脱気を繰り返した後、乾燥窒素ガスで反応容器を置換した。第二世代Grubbs触媒23.3mg(27.4μmol)を含む乾燥THF溶液(2.0mL)をシリンジで反応容器内に添加し、60℃、16時間、攪拌下に重合させ、次いでエチルビニルエーテル2mLを添加して重合反応を停止した。重合の進行度を1H−NMR測定により確認した結果、99%以上であった。得られた重合体溶液の一部を用いて前述した方法で分子量を測定したところ、数平均分子量(Mn)37000及び、分子量分布(Mw/Mn)1.7であった。これらの結果を下記の表1に示す。また、この重合体のガラス転移温度を上記した方法で測定したところ、表1に示すように−70℃であった。
(i)3口ナスフラスコ(容量500mL)に、上記(1)で得られたcis−1−シクロオクテン重合体6.0g、o−キシレン250mL、p−トルエンスルホン酸ヒドラジド49.9g(53.6mmol)、トリブチルアミン49.7g(53.6mmol)及び少量(5mg程度)の2,6−ジtertブチル−ヒドロキシトルエン(BHT)を加え、得られた溶液を攪拌下に140℃に加熱して4時間還流を行ったところ、反応の進行に伴い黄色均一溶液となるとともに、窒素ガスの生成による気泡の発生が確認された。反応終了後、反応溶液を室温まで冷却した後、大過剰のメタノールに投入し、水素添加cis−1−シクロオクテン重合体を沈殿させて回収した。これにより得られた水素添加cis−1−シクロオクテン重合体を熱o−キシレンに溶解させた後、メタノールで再沈殿させる作業を3回繰り返して精製を行い、さらに水中で24時間攪拌した。吸引ろ過により水を取り除いた後、得られた白色固体を真空乾燥機で乾燥を行い、水素添加cis−1−シクロオクテン重合体5.8g(収率95%)を得た。
(ii)上記(i)で得られた水素添加cis−1−シクロオクテン重合体の水素転化率を1H−NMRで測定したところ、二重結合に由来するピークが消失し、水素転化率は99%以上であった。また、この水素添加重合体のガラス転移温度を上記した方法で測定したところ、30℃から−100℃までの範囲内には観察されなかった。
Claims (16)
- 炭素−炭素不飽和結合を有する4〜13員環の環状構造を有し、少なくとも一つの中間水の含有に寄与する構造を含む置換基が当該環状構造に結合している環状化合物を開環重合させてポリマーを得る工程を含むことを特徴とする、ポリマーの調製方法。
- 前記環状化合物の開環重合においてグラブス触媒が使用されることを特徴とする請求項1に記載のポリマーの調製方法。
- 前記環状化合物の開環重合で得られたポリマー組成物の主鎖の部分に含まれる不飽和結合の少なくとも一部を還元して飽和結合とする工程をさらに含むことを特徴とする、ポリマーの調製方法。
- 相互に結合した炭素原子の列を含む主鎖を有し、当該炭素原子の一部に中間水の含有に寄与する構造を含む基が主鎖に対する側鎖として結合されたポリマーであって、
前記炭素原子の列には側鎖が結合されていない炭素原子が2個以上連続して存在する部分が含まれることを特徴とするポリマー。 - ポリマーの主鎖に含まれる炭素原子において、中間水の含有に寄与する構造を含む側鎖が結合されている炭素原子の割合が1/2未満であることを特徴とする請求項4に記載のポリマー。
- 中間水の含有に寄与する構造を含む側鎖についての位置特異性が90%以上であることを特徴とする請求項4又は請求項5のいずれか一項に記載のポリマー。
- 請求項4から6のいずれか一項に記載のポリマーを含むことを特徴とする組成物。
- 医療用材料として用いられることを特徴とする請求項7に記載の組成物。
- 請求項7又は8に記載の組成物を少なくとも一部に使用することを特徴とする機器。
- 炭素−炭素不飽和結合を有する4〜13員の環状構造を有し、少なくとも一つの中間水の含有に寄与する構造を含む置換基が当該環状構造に結合していることを特徴とする、環状化合物。
- 前記環状化合物に含まれる炭素−炭素不飽和結合の数が1又は2であることを特徴とする、請求項10に記載の環状化合物。
- 前記中間水の含有に寄与する構造を含む置換基が、エーテル構造を含む置換基であることを特徴とする、請求項10又は請求項11のいずれか一項に記載の環状化合物。
- 前記エーテル構造として、環状エーテル又は鎖状エーテルの少なくとも一方を含むことを特徴とする、請求項12に記載の環状化合物。
- 前記中間水の含有に寄与する構造を含む置換基が、生体環境で電気的に中性なベタインを含む置換基であることを特徴とする、請求項10又は請求項11のいずれか一項に記載の環状化合物。
- 前記生体環境で電気的に中性なベタインが、ホスホベタイン、カルボキシベタイン、スルホベタインのいずれかであることを特徴とする、請求項14に記載の環状化合物。
- 開環重合を行う際のモノマーとして使用されることを特徴とする請求項10から請求項15のいずれか一項に記載の環状化合物。
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