JP2017042203A - バルーンカテーテル - Google Patents

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Abstract

【課題】バルーン有効長を選択的に切り換えて調整することができるバルーンカテーテルを提供する。【解決手段】バルーンカテーテル10は、複数のルーメンを有するシャフト12と、複数のバルーン14a〜14cを有するバルーン部14と、拡張用流体を流すハブ内腔56を有するハブ20と、複数のバルーン14a〜14cの内部とハブ内腔56とのシャフト12を介した連通状態を切り換える切換機構22とを備える。切換機構22は、複数のバルーン14a〜14cのうち1つのバルーンのみとハブ内腔56とを連通させる状態と、2つ以上又はすべてのバルーンとハブ内腔56とを連通させる状態とに切り換え可能に構成されている。【選択図】図3

Description

本発明は、バルーン有効長を調整可能なバルーンカテーテルに関する。
近年、血管内に生じた狭窄部を押し広げ、血流を改善する治療においては、長尺なカテーテルシャフトの先端部に、加圧によって拡張するバルーンを取り付けたバルーンカテーテルが用いられている。バルーンカテーテルを使用する際、バルーンは、先行して挿入されたガイドワイヤを辿って狭窄部へと送達される。そして、バルーンが目的の狭窄部の内側に配置された状態で、バルーン内に拡張用流体を供給することでバルーンを拡張させる。これにより、狭窄部がバルーンによって押し広げられる。
ところで、治療対象の狭窄部の長さは様々である。従って、従来では、バルーン長さの異なる複数種類のバルーンカテーテルから、適切な長さのバルーンを持ったバルーンカテーテルを選択していた。一方、下記特許文献1では、バルーン有効長を可変としたバルーンカテーテルが提案されている。特許文献1のバルーンカテーテルは、バルーンに破壊可能な複数の拘束機構を設け、バルーンの拡張圧によりバルーン有効長を調整するように構成されている。
米国特許出願公開第2014/277069号明細書
特許文献1のバルーンカテーテルは、破壊する拘束機構の個数によって、バルーンの拡張長さを所望の長さに設定するというものである。従って、特許文献1では、バルーン有効長を初期状態から長くすることは可能であるが、一旦長くしたバルーン有効長を短くすることはできない。すなわち、バルーン有効長を選択的に切り換えて調整することはできない。
本発明はこのような課題を考慮してなされたものであり、バルーン有効長を選択的に切り換えて調整することができるバルーンカテーテルを提供することを目的とする。
上記の目的を達成するため、本発明のバルーンカテーテルは拡張用流体を流す複数のルーメンを有するシャフトと、前記シャフトに接続され、前記拡張用流体の流動によって拡張及び収縮可能な複数のバルーンを有し、前記複数のバルーンは前記シャフトの軸方向に沿って並んで設けられるとともに前記複数のルーメンにそれぞれ連通している、バルーン部と、前記シャフトの基端部に接続され、前記拡張用流体を流すハブ内腔を有するハブと、前記複数のバルーンの内部と前記ハブ内腔との前記シャフトを介した連通状態を切り換える切換機構と、を備え、前記切換機構は、前記複数のバルーンのうち1つのバルーンのみと前記ハブ内腔とを連通させる状態と、前記複数のバルーンのうち2つ以上又はすべてのバルーンと前記ハブ内腔とを連通させる状態とに切り換え可能に構成されていることを特徴とする。
上記の構成を採用したバルーンカテーテルによれば、切換機構を切換操作することにより、拡張用流体が供給されるハブ内腔と複数のバルーンとの連通状態を切り換えることで、拡張するバルーンの数を変更することができる。よって、バルーン有効長を選択的に切り換えて調整することができる。
上記のバルーンカテーテルにおいて、前記切換機構は、前記シャフトの少なくとも一部の壁部を内方に弾性変形させることにより、前記複数のルーメンのうち1つ以上のルーメンを閉塞してもよい。
この構成によれば、簡易な構成で、バルーン有効長を調整する機構を実現できる。
上記のバルーンカテーテルにおいて、前記シャフトは、第1チューブと、前記第1チューブを囲む第2チューブとを有し、前記第2チューブは、軸方向の少なくとも一部において、前記第1チューブよりも柔軟であり且つ径方向に弾性変形可能に形成された第1可変形領域を有し、前記複数のバルーンは、前記第1チューブに連結され且つ前記第1チューブに形成された第1拡張用ルーメンと連通した第1バルーンと、前記第2チューブに連結され且つ前記第2チューブに形成された第2拡張用ルーメンと連通した第2バルーンとを有し、前記切換機構は、少なくとも第1切換部を有し、前記第1切換部は、前記第1可変形領域を前記第1チューブの外面に押し付けることにより前記第2拡張用ルーメンを閉塞し、前記第1可変形領域を前記第1チューブの外面から離間させることにより前記第2拡張用ルーメンを開放するように構成されていてもよい。
このような第1切換部の構成により、第2バルーン内と連通する第2拡張用ルーメンの閉塞・開放を適切に切り換えることができる。従って、バルーン有効長の調整を確実に遂行できる。
上記のバルーンカテーテルにおいて、前記シャフトは、前記第2チューブを囲む第3チューブを有し、前記第2チューブは、前記第1可変形領域とは異なる軸方向位置に、前記第1可変形領域よりも硬質な硬質領域を有し、前記第3チューブは、軸方向の少なくとも一部において、前記第1チューブ及び前記硬質領域よりも柔軟であり且つ径方向に弾性変形可能に形成された第2可変形領域を有し、前記第2可変形領域は少なくとも前記硬質領域を囲んでおり、前記複数のバルーンは、前記第3チューブに連結され且つ前記第3チューブに形成された第3拡張用ルーメンと連通した第3バルーンを有し、前記切換機構は、第2切換部を有し、前記第2切換部は、前記第2可変形領域を前記第2チューブの外面に押し付けることにより前記第3拡張用ルーメンを閉塞し、前記第2可変形領域を前記第2チューブの外面から離間させることにより前記第3拡張用ルーメンを開放するように構成されていてもよい。
この構成によれば、第3バルーンを有するので、バルーン有効長の調整において、調整範囲をより長くし、あるいは、より細かい調整機能を持たせることができる。また、第1切換部と第2切換部の切換操作により、第1バルーンのみを拡張させる切換状態と、第1バルーンと第2バルーンのみを拡張させる切換状態と、第1〜第3バルーンのすべてを拡張させる切換状態とから、任意の切換状態を適切に選択することができる。
上記のバルーンカテーテルにおいて、前記第3チューブにおいて、前記第2可変形領域は、前記第1可変形領域を囲んでおり、前記第1切換部は、前記第2可変形領域を介して前記第1可変形領域を前記第1チューブの外面に押し付けてもよい。
この構成により、第1切換部は第3チューブを介して第2チューブの外面を押すことができ、第2拡張用ルーメンの閉塞を支障なく行うことができる。
上記のバルーンカテーテルにおいて、前記切換機構は、前記シャフトを囲む管状の弾性体からなり軸方向に圧縮された際に内径が縮小する締付部材と、前記シャフトに対して軸方向に変位可能に設けられ前記締付部材を軸方向に押圧する押圧部材とを有し、前記締付部材の内径の縮小に伴って、前記複数のルーメンのうち1つ以上のルーメンを閉塞してもよい。
この構成により、押圧部材の軸方向への移動に伴って内径が縮小する締付部材によりシャフトを外側から締め付けるので、1つ以上のルーメンを閉塞する機構を簡易構成で実現できる。
上記のバルーンカテーテルにおいて、前記複数のバルーンにおいて隣り合うバルーンは、軸方向に部分的に重なっていてもよい。
この構成により、隣接するバルーン間の隙間を小さくし、病変部を効果的に治療することができる。
上記のバルーンカテーテルにおいて、前記隣り合うバルーンにおいて、一方のバルーンの一端部には、他方のバルーンに向かって縮径するテーパ部が設けられ、前記他方のバルーンには、前記テーパ部に沿って対向する凹部が設けられていてもよい。
本発明のバルーンカテーテルによれば、バルーン有効長を選択的に切り換えて調整することができる。
本発明の実施形態に係るバルーンカテーテルの概略図である。 バルーンカテーテルの先端領域の断面図である。 第1〜第3拡張用ルーメンを開放した状態のバルーンカテーテルの基端領域の断面図である。 第2及び第3拡張用ルーメンを閉塞した状態のバルーンカテーテルの基端領域の断面図である。 第3拡張用ルーメンを閉塞した状態のバルーンカテーテルの基端領域の断面図である。 図6Aは、第1バルーンのみを拡張させた状態のバルーン部の側面図であり、図6Bは、第1及び第2バルーンを拡張させた状態のバルーン部の側面図である。
以下、本発明に係るバルーンカテーテルについて好適な実施形態を挙げ、添付の図面を参照しながら説明する。
図1に示す本実施形態に係るバルーンカテーテル10は、例えば、血管内に導入し、血管の狭窄部(病変部)でバルーンを拡張させることにより当該狭窄部を押し広げて治療する、いわゆる経皮的血管形成術(PTA:Percutaneous Transluminal Angioplasty)で用いられるバルーンカテーテルとして構成されている。本発明は、PTA用のバルーンカテーテル以外のもの、例えば、胆管、気管、食道、尿道、その他の臓器等の生体器官内に発生した病変部の改善のためのバルーンカテーテルにも適用可能である。
バルーンカテーテル10は、細径で長尺なシャフト12と、複数のバルーン(第1〜第3バルーン14a〜14c)を有しシャフト12の先端部に接合されたバルーン部14と、シャフト12及びバルーン部14に挿通された内管16(図2参照)と、内管16の先端部に接合されたチューブ状の先端チップ18と、シャフト12の基端部に接続されたハブ20と、バルーン部14の拡張長さ(バルーン有効長)を切り換える切換機構22とを備える。なお、図1では、第1〜第3バルーン14a〜14cが拡張した状態のバルーンカテーテル10を示している。
シャフト12は、軸方向の両端が開口した長尺で細径の可撓性チューブである。シャフト12は、バルーン部14からハブ20の先端部まで延びている。シャフト12の内部には、拡張用流体を流すための複数のルーメン(後述する第1〜第3拡張用ルーメン24a〜24c)が形成されている。拡張用流体は、インデフレータ等の圧力印加装置からハブ20を介してシャフト12の複数のルーメンに圧送され、バルーン部14まで送液される。拡張用流体は、例えば、造影剤や生理食塩水、あるいはその混合物である。
本実施形態において、シャフト12は、可撓性を有する複数のチューブからなる多重管を構成している。図2及び図3に示すように、シャフト12は、第1チューブ12aと、第1チューブ12aを囲む第2チューブ12bと、第2チューブ12bを囲む第3チューブ12cとを有する。各チューブには、先端及び基端にて開口する内腔が形成されている。図2に示すように、第1チューブ12aの先端部は第2チューブ12bの先端開口から先端方向に突出している。第2チューブ12bの先端部は第3チューブ12cの先端開口から先端方向に突出している。
第1チューブ12aの内径は内管16の外径よりも大きく、内管16と第1チューブ12aとの間には第1拡張用ルーメン24aが形成されている。第2チューブ12bの内径は第1チューブ12aの外径よりも大きく、第1チューブ12aと第2チューブ12bとの間には第2拡張用ルーメン24bが形成されている。第3チューブ12cの内径は第2チューブ12bの外径よりも大きく、第2チューブ12bと第3チューブ12cとの間には第3拡張用ルーメン24cが形成されている。第1〜第3拡張用ルーメン24a〜24cは、いずれも、シャフト12の軸方向に沿って延在する環状空間である。なお、第2チューブ12bは、内管16及び第1チューブ12aと同軸上に配置されている方が好ましい。また、第3チューブ12cは、内管16、第1チューブ12a及び第2チューブ12bと同軸上に配置されている方が好ましい。このように構成することにより、第1拡張用ルーメン24a、第2拡張用ルーメン24b、第3拡張用ルーメン24cを適切に形成し、且つ、シャフト12の剛性の偏りを抑制することができる。
術者がバルーンカテーテル10の基端側を把持及び操作しながら、長尺なバルーンカテーテル10を血管等の生体器官内へと円滑に挿通させることができるように、シャフト12を構成する第1〜第3チューブ12a〜12cは、適度な可撓性と適度な剛性を有することが好ましい。
第1チューブ12aは、その全長に亘って、径方向内側への押圧力が加わった際に径方向内側に変形しにくい径方向剛性を有するように構成されている。このため、第1チューブ12aは、切換機構22によって内方への押圧力を受けたときでも、実質的に径方向内側に変形しない。第1チューブ12aの構成材料としては、例えば、あるいはNi−Ti合金、真鍮、ステンレス鋼、アルミニウム合金等の金属材料が挙げられる。第1チューブ12aは、上記のような径方向剛性を確保できれば、樹脂材料(高分子材料)により構成されてもよい。
図3において、第2チューブ12bは、軸方向の一部に、径方向内側への外力が加わった際に径方向内側に変形しやすい径方向剛性を有するように構成された軟質領域(以下、「第1可変形領域26」という)を有する。第1可変形領域26は、切換機構22によって内方への押圧力を受けた際に、少なくとも径方向内側に弾性変形可能である。第1可変形領域26は、シャフト12の基端部(バルーンカテーテル10の使用時に生体管腔内に挿入されない部分)に設けられており、本実施形態では、ハブ20の近傍に設けられている。
第1可変形領域26は、例えば、樹脂材料により構成される。第1可変形領域26を構成する樹脂材料としては、例えば、ポリオレフィン、ポリ塩化ビニル、ポリアミド、ポリアミドエラストマー、ポリウレタン、ポリウレタンエラストマー、ポリイミド、フッ素樹脂等の高分子材料あるいはこれらの混合物が挙げられる。
第2チューブ12bは、第1可変形領域26とは異なる軸方向位置に、第1可変形領域26よりも硬質に構成され、径方向内側への外力が加わった際に径方向内側に変形しにくい径方向剛性をもつ硬質領域28を有する。第1チューブ12aと同様に、硬質領域28は、切換機構22によって内方への押圧力を受けたときでも、実質的に径方向内側に変形しない。本実施形態では、第2チューブ12bにおける第1可変形領域26以外の部位が、硬質領域28を構成している。
第2チューブ12bの硬質領域28の構成材料としては、例えば、第1チューブ12aの構成材料として例示した金属材料が挙げられる。硬質領域28は、上記のような径方向剛性を確保できれば、第1可変形領域26の構成材料よりも硬質の樹脂材料により構成されてもよい。
第3チューブ12cは、軸方向の少なくとも一部に、第1チューブ12a及び硬質領域28よりも柔軟であり、径方向内側への押圧力が加わった際に径方向内側に変形しやすい径方向剛性をもつ第2可変形領域30を有する。具体的に、第2可変形領域30は、少なくとも第2チューブ12bの第1可変形領域26及び硬質領域28を囲んでおり、切換機構22から内方への押圧力を受けた際に径方向内側に弾性変形可能に構成されている。第2可変形領域30は、例えば、樹脂材料により構成されている。
本実施形態では、第3チューブ12cの全長が、第2可変形領域30を形成している。第2可変形領域30を構成する樹脂材料としては、第1可変形領域26の構成材料として例示した樹脂材料が挙げられる。
なお、第3チューブ12cにおいて第2可変形領域30が設けられる部分は、後述する2つの締付部材(第1締付部材64及び第2締付部材82)に囲まれた領域のみであってもよい。すなわち、第3チューブ12cにおいて2つの締付部材に囲まれた領域以外の領域は、径方向内側への押圧力が加わった際に径方向内側に変形しにくい径方向剛性を有するように金属材料等で構成されてもよい。
内管16は、ガイドワイヤGが挿通されるワイヤ用ルーメン17を形成するガイドワイヤチューブである。内管16は、バルーン部14及びシャフト12内を延在し、その基端がハブ20の内部に液密に接合されている。
内管16の先端開口は、先端チップ18の内腔と連通し、内管16の基端開口は、ハブ20に設けられたワイヤ用ポート52と連通している。従って、ガイドワイヤGが先端チップ18の先端開口から挿入される場合、ガイドワイヤGは、ワイヤ用ルーメン17を先端側から基端側へと挿通し、ハブ20のワイヤ用ポート52から導出される。
このように、本実施形態に係るバルーンカテーテル10は、ワイヤ用ルーメン17がバルーンカテーテル10の略全長に亘って形成され、ガイドワイヤGがハブ20の基端から導出される「オーバーザワイヤタイプ」のカテーテルとして構成されている。
図1及び図2において、バルーン部14は、各々が拡張用流体の流動により拡張及び収縮可能な複数のバルーンを有する。本実施形態において、複数のバルーンは、第1チューブ12aに連結されるとともに内部が第1拡張用ルーメン24aと連通した第1バルーン14aと、第2チューブ12bに連結されるとともに内部が第2拡張用ルーメン24bと連通した第2バルーン14bと、第3チューブ12cに連結されるとともに内部が第3拡張用ルーメン24cと連通した第3バルーン14cとを含む。
図2において、第1バルーン14aの先端部は内管16の先端部近傍に接合され、第1バルーン14aの基端部は第1チューブ12aの先端部に接合されている。第2バルーン14bの先端部は第1チューブ12aの先端部近傍に接合され、第2バルーン14bの基端部は第2チューブ12bの先端部に接合されている。第3バルーン14cの先端部は第2チューブ12bの先端部近傍に接合され、第3バルーン14cの基端部は第3チューブ12cの先端部に接合されている。
第1〜第3バルーン14a〜14c内にそれぞれ第1〜第3拡張用ルーメン24a〜24cを介して拡張用流体が導入された場合、図2に示すように、第1〜第3バルーン14a〜14cは拡張する。
第1バルーン14aは、拡張状態において、外径が軸方向に略一定の第1ストレート部34と、第1ストレート部34の先端に連なり先端方向に向かうに従って外径が小さくなる先端側テーパ部36と、第1ストレート部34の基端に連なり基端方向に向かうに従って外径が小さくなる第1基端側テーパ部38とを有するように構成されている。
第2バルーン14bは、拡張状態において、外径が軸方向に略一定の第2ストレート部40と、第2ストレート部40の先端に連なり第1基端側テーパ部38に沿って対向する凹部42と、第2ストレート部40の基端に連なり基端方向に向かうに従って外径が小さくなる第2基端側テーパ部44とを有するように構成されている。凹部42は、基端方向に向かって縮径するとともに第1バルーン14aの第1基端側テーパ部38を部分的に覆っている。従って、第1バルーン14aと第2バルーン14bは、軸方向に部分的に重なっている。
第3バルーン14cは、拡張状態において、外径が軸方向に略一定の第3ストレート部46と、第3ストレート部46の先端に連なり第2基端側テーパ部44に沿って対向する凹部48と、第3ストレート部46の基端に連なり基端方向に向かうに従って外径が小さくなる第3基端側テーパ部50とを有するように構成されている。凹部48は、基端方向に向かって縮径するとともに第2バルーン14bの第2基端側テーパ部44を部分的に覆っている。従って、第2バルーン14bと第3バルーン14cは、軸方向に部分的に重なっている。
図2において、第1〜第3ストレート部34、40、46の長さ及び外径は同じである。なお、第1〜第3ストレート部34、40、46のうち少なくとも1つのストレート部は他のストレート部と長さが異なっていてもよい。第1〜第3ストレート部34、40、46のうち少なくとも1つのストレート部の外径は他のストレート部の外径と異なっていてもよい。
第1〜第3バルーン14a〜14cの形状は、図2に示す形状に限定されない。例えば、第2バルーン14b及び第3バルーン14cは、それぞれ、凹部42、48に代えて、第2ストレート部40及び第3ストレート部46の先端に連なり先端方向に向かうに従って外径が小さくなるテーパ部を有していてもよい。あるいは、第1〜第3バルーン14a〜14cの各々は、側面視で長方形状や楕円形状であってもよい。
なお、第1〜第3バルーン14a〜14cの各々は、血管の狭窄部を拡張でき、且つ、ある程度の可撓性を有する材料で構成されることが好ましい。例えば、第1〜第3バルーン14a〜14cの材料は、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン、エチレン−プロピレン共重合体等のポリオレフィン、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル、ポリエステルエラストマー、ポリ塩化ビニル、ポリウレタン、ポリウレタンエラストマー、ポリアミド、ポリアミドエラストマー、ポリイミド、フッ素樹脂等の高分子材料等が挙げられる。
先端チップ18は、内管16及び第1バルーン14aの先端部に液密に接合されてワイヤ用ルーメン17の先端開口よりも先端側に突出している。先端チップ18は、その材質や形状を適宜設定することにより、少なくともシャフト12及び内管16よりも柔軟に構成される。先端チップ18が設けられていることにより、バルーンカテーテル10の最先端部が生体管腔の内壁に接触した際、生体管腔の内壁が傷つくことを抑制できる。なお、先端チップ18をなくしてもよい。
図3において、ハブ20は、ハブ20の基端部に設けられたワイヤ用ポート52と、ハブ20の側部に設けられたサイドポート54とを有する。ワイヤ用ポート52の内腔は、ワイヤ用ルーメン17に連通している。サイドポート54の内腔は、第1〜第3拡張用ルーメン24a〜24cに連通している。
また、ハブ20の内部には、シャフト12の第1〜第3拡張用ルーメン24a〜24cと連通するとともにサイドポート54の内腔と連通するハブ内腔56が形成されている。従って、サイドポート54の内腔は、ハブ内腔56を介して第1〜第3拡張用ルーメン24a〜24cと連通している。サイドポート54には、第1〜第3拡張用ルーメン24a〜24cを介して拡張用流体をバルーン部14の内部空間に圧送するためのインデフレータ等の圧力印加装置が接続可能である。
切換機構22は、複数のバルーン(第1〜第3バルーン14a〜14c)の内部とハブ内腔56とのシャフト12を介した連通状態を切り換えるように構成されている。より具体的には、切換機構22は、複数のバルーンのうち1つのバルーンのみとハブ内腔56とを連通させる状態(図4参照)と、複数のバルーンのうち2つ以上又はすべてのバルーンとハブ内腔56とを連通させる状態(図3及び図5参照)とに切り換え可能に構成されている。
本実施形態において、切換機構22は、シャフト12の少なくとも一部の壁部を内方に弾性変形させることにより、シャフト12の複数のルーメンのうち1つ以上のルーメンを閉塞する。また、本実施形態では、第1〜第3バルーン14a〜14cのそれぞれに連通した第1〜第3拡張用ルーメン24a〜24cがシャフト12に形成されているため、第1〜第3拡張用ルーメン24a〜24cの開放・閉塞を適切に行えるように、切換機構22は、第1切換部60と第2切換部62とを有する。
第1切換部60は、第1可変形領域26を第1チューブ12aの外面に押し付けることにより第2拡張用ルーメン24bを閉塞し、第1可変形領域26を第1チューブ12aの外面から離間させることにより第2拡張用ルーメン24bを開放するように構成されている。
具体的に、第1切換部60は、シャフト12を囲む管状の弾性体からなり軸方向に圧縮された際に内径が縮小する第1締付部材64と、第1締付部材64を収容する第1筒状ボディ66と、シャフト12に対して軸方向に変位可能に設けられ第1締付部材64を軸方向に押圧する第1押圧部材68とを有する。第1切換部60は、第1締付部材64の内径の縮小に伴って、第2及び第3拡張用ルーメン24b、24cを閉塞する。
第1締付部材64は、シャフト12を囲む管状に形成されている。第1締付部材64の構成材料としては、特に限定されないが、例えば、シリコーンゴム、フッ素ゴム、イソプレン、天然ゴム等の各種ゴム類、ポリウレタン、ポリアミドエラストマー、ポリブタジエン、軟質塩化ビニル等の各種樹脂又はこれらのうち2以上を組み合わせたもの等が挙げられる。
第1筒状ボディ66は、第1締付部材64を囲む中空状の部材であり、適度な剛性を有する材料、例えば、硬質の樹脂材料で構成されている。第1筒状ボディ66の内周部には、第1締付部材64を保持する円環状の収容部67が形成されている。第1筒状ボディ66は、シャフト12に対して軸方向及び周方向に変位しないように、シャフト12の外面に接合されている。第1筒状ボディ66の外周部には、周方向に部分的に(島状に)径方向外方に向かって突出する突起70が形成されている。本実施形態では、周方向の異なる位置に2つの突起70が形成されている。
第1押圧部材68は、内筒部72と、当該内筒部72を同心状に囲む円筒形状の回転操作部74とを有し、第1筒状ボディ66と同心状に配置されるとともに第1筒状ボディ66に対して回転可能に設けられている。内筒部72と回転操作部74とにより、環状凹溝76が形成されている。
回転操作部74は、術者が指でつまんで回転させる部分である。回転操作部74に対する術者の指の滑りを抑制するため、回転操作部74の外周面には、リブ又は溝が周方向に間隔を置いて形成されるとよい。回転操作部74の内周部には、第1筒状ボディ66に設けられた突起70に係合する螺旋溝78が形成されている。本実施形態では、2つの突起70に対応して、周方向の異なる位置に2つの螺旋溝78が形成されている。螺旋溝78は、回転操作部74の内周部に一周未満の範囲で形成されていてよい。
上記のように構成された第1切換部60において、回転操作部74を回転させると、図4のように、突起70と螺旋溝78との係合作用下に、第1押圧部材68が第1筒状ボディ66に対して軸方向に移動する。この場合、第1押圧部材68を先端方向に移動させると、第1締付部材64は、内筒部72により軸方向に押圧されて圧縮されることで、内径が縮小する。
第1締付部材64の内径の縮小に伴って、シャフト12において第1締付部材64に囲まれた部分は、径方向内側への押圧力を受ける。この押圧力により、第3チューブ12cのうち第1締付部材64に囲まれた部分80は、全周に亘って径方向内側に弾性変形(縮径)し、その内側に設けられた第1可変形領域26の外面に押し付けられる。これに伴って第1可変形領域26は、全周に亘って径方向内側に弾性変形(縮径)し、その内側に設けられた第1チューブ12aの外面に押し付けられる。この結果、第2チューブ12b(第1可変形領域26)の内面が全周に亘って第1チューブ12aの外面に密着するとともに、第3チューブ12c(上記部分80)の内面が全周に亘って第2チューブ12b(第1可変形領域26)の外面に密着する。
一方、第1チューブ12aは、第1可変形領域26及び上記部分80よりも高い径方向剛性を有するため、第1締付部材64から第3チューブ12c及び第2チューブ12bを介して上記押圧力を受けても、第1チューブ12aに実質的な縮径は生じない。従って、第1切換部60がシャフト12を締め付けると、第1拡張用ルーメン24aは開放したまま、第2拡張用ルーメン24bと第3拡張用ルーメン24cが閉塞する。
シャフト12を締め付ける際とは逆方向に第1押圧部材68を回転させて第1切換部60によるシャフト12の締め付けを解除すると、内側に弾性変形していた第1可変形領域26及び上記部分80は、それ自体の弾性復元力によって締付前の形状に戻る。これにより、第2及び第3拡張用ルーメン24b、24cは再び開放状態となる。
上記のように、突起70及び螺旋溝78は、第1筒状ボディ66に対する第1押圧部材68の回転に伴って第1押圧部材68を先端方向に移動させる機能を担っている。同様の機能を果たす構造として、このような突起70及び螺旋溝78に代えて、互いに螺合する雄ネジ部及び雌ネジ部が、第1筒状ボディ66の外周部及び第1押圧部材68の内周部にそれぞれ設けられてもよい。
第1押圧部材68については、回転に伴って軸方向に移動する構成に代えて、回転を伴わずに軸方向に移動可能であり、第1締付部材64を軸方向に押圧して縮径させる位置で第1押圧部材68を一時的に固定できる構成を採用してもよい。
第2切換部62は、第2可変形領域30を第2チューブ12bの外面に押し付けることにより第3拡張用ルーメン24cを閉塞し、第2可変形領域30を第2チューブ12bの外面から離間させることにより第3拡張用ルーメン24cを開放させるように構成されている。
具体的に、第2切換部62は、シャフト12を囲む管状の弾性体からなり軸方向に圧縮された際に内径が縮小する第2締付部材82と、第2締付部材82を収容する第2筒状ボディ84と、シャフト12に対して軸方向に変位可能に設けられ第2締付部材82を軸方向に押圧する第2押圧部材86とを有する。第2切換部62は、第2締付部材82の内径の縮小に伴って、第1〜第3拡張用ルーメン24a〜24cのうち第3拡張用ルーメン24cのみを閉塞する。
第2締付部材82、第2筒状ボディ84及び第2押圧部材86は、第1切換部60における第1締付部材64、第1筒状ボディ66及び第1押圧部材68と同様に構成されている。従って、図5のように、第2押圧部材86を回転操作することにより第2押圧部材86を先端方向に移動させると、第2締付部材82は、第2押圧部材86により軸方向に押圧されて弾性変形し、これにより、内径が縮小する。
第2締付部材82の内径の縮小に伴って、シャフト12において第2締付部材82に囲まれた部分は、径方向内側への押圧力を受ける。この押圧力により、第3チューブ12cのうち第2締付部材82に囲まれた部分88は、全周に亘って径方向内側に変形(縮径)し、その内側に存在する第2チューブ12bの外面に押し付けられる。この結果、第3チューブ12c(上記部分88)の内面が全周に亘って第2チューブ12bの外面に密着する。
一方、第2チューブ12bの硬質領域28は、第3チューブ12cよりも高い径方向剛性を有するため、第2締付部材82から第3チューブ12cを介して上記押圧力を受けても、第2チューブ12bに実質的な縮径は生じない。従って、第2切換部62がシャフト12を締め付けると、第1拡張用ルーメン24a及び第2拡張用ルーメン24bは開放したまま、第3拡張用ルーメン24cのみが閉塞する。
シャフト12を締め付ける際とは逆方向に第2押圧部材86を回転させて第2切換部62によるシャフト12の締め付けを解除すると、内側に弾性変形していた第3チューブ12cの上記部分88は、それ自体の弾性復元力によって締付前の形状に戻る。これにより、第3拡張用ルーメン24cは再び開放状態となる。
なお、本実施形態では、第2切換部62は、第1切換部60よりも先端側に設けられているが、変形例においては、第2切換部62は、第1切換部60よりも基端側に設けられていてもよい。
次に、上記のように構成されたバルーンカテーテル10の作用及び効果を説明する。
バルーンカテーテル10を用いた治療は、例えば、以下のように行う。まず、例えばセルジンガー法によって経皮的に血管内にガイドワイヤGを先行して導入する。次に、該ガイドワイヤGを、先端チップ18の先端開口から内管16のワイヤ用ルーメン17に挿通させてハブ20のワイヤ用ポート52から導出しつつ、バルーン部14が収縮した状態のバルーンカテーテル10を血管内へと挿入する。そして、X線透視下で、ガイドワイヤGを目的とする病変部へ進め、その病変部を通過させて留置するとともに、バルーンカテーテル10をガイドワイヤGに沿って進行させる。なお、バルーンカテーテル10を導入する前に、血管内に発生した病変部(狭窄部)の形態を血管内造影法や血管内超音波診断法により特定してもよい。
先端チップ18が病変部を通過すると、バルーン部14が病変部に位置する。そして、ハブ20側からシャフト12を介してバルーン部14内へと拡張用流体を圧送することにより、バルーン部14が拡張して病変部が押し広げられ、これにより病変部の治療を行うことができる。次に、拡張用流体をバルーン部14内からハブ20側へと吸引し、バルーン部14を再収縮させる。生体管腔内の別の箇所に治療を要する他の病変部がある場合には、バルーン部14を当該他の病変部へ送達し、上記と同様にバルーン部14を拡張及び収縮させる。治療対象のすべての病変部に対する処置を終えたら、バルーンカテーテル10を体外へと抜去する。
この場合、バルーンカテーテル10によれば、病変部の長さに応じて、切換機構22を切換操作することによって、拡張時のバルーン部14の長さ(バルーン有効長)を任意に調整することができる。本実施形態に係るバルーンカテーテル10のように3つのバルーンを有する場合、三段階でバルーン有効長を調整することができる。最も短いバルーン有効長では、第1バルーン14aが拡張し、第2及び第3バルーン14b、14cは拡張しない。中間のバルーン有効長では、第1及び第2バルーン14a、14bが拡張し、第3バルーン14cは拡張しない。最も長いバルーン有効長では、第1〜第3バルーン14a〜14cのすべてが拡張する。
例えば、病変部の長さが比較的短く、最も短いバルーン有効長に設定したい場合には、第1切換部60を操作してシャフト12を締め付ける。第1切換部60によりシャフト12を締め付けると、図4のように、第1拡張用ルーメン24aが開放したまま、第2拡張用ルーメン24b及び第3拡張用ルーメン24cが閉塞する。
従って、この状態で、圧力印加装置からサイドポート54を介してハブ内腔56へと拡張用流体を圧送すると、図6Aのように、最も短いバルーン有効長でバルーン部14を拡張させることができる。すなわち、第1拡張用ルーメン24aを介してハブ内腔56と連通した第1バルーン14aのみが、拡張用流体の流入によって拡張する。一方、第2拡張用ルーメン24b及び第3拡張用ルーメン24cの閉塞によって、第2バルーン14b及び第3バルーン14cとハブ内腔56との連通は遮断されているため、ハブ内腔56に拡張用流体が圧送されても、第2バルーン14b及び第3バルーン14cは収縮したままである。
中間長さのバルーン有効長に設定した場合には、第1切換部60によるシャフト12の締め付けを解除した状態で、第2切換部62を操作してシャフト12を締め付ける。第2切換部62によりシャフト12を締め付けると、図5のように、第1拡張用ルーメン24a及び第2拡張用ルーメン24bが開放したまま、第3拡張用ルーメン24cが閉塞する。
従って、この状態で、圧力印加装置からサイドポート54を介してハブ内腔56へと拡張用流体を圧送すると、図6Bのように、中間長さのバルーン有効長でバルーン部14を拡張させることができる。すなわち、第1拡張用ルーメン24a及び第2拡張用ルーメン24bを介してハブ内腔56とそれぞれ連通した第1バルーン14a及び第2バルーン14bが、拡張用流体の流入によって拡張する。一方、第3拡張用ルーメン24cの閉塞によって、第3バルーン14cとハブ内腔56との連通は遮断されているため、ハブ内腔56に拡張用流体が圧送されても、第3バルーン14cは収縮したままである。
最も長いバルーン有効長に設定した場合には、第1切換部60及び第2切換部62によるシャフト12の締め付けをいずれも解除した状態にする。シャフト12が第1切換部60及び第2切換部62により締め付けられていない状態では、第1〜第3バルーン14a〜14cは、それぞれ第1〜第3拡張用ルーメン24a〜24cを介してハブ内腔56と連通している。
従って、この状態で、圧力印加装置からサイドポート54を介してハブ内腔56へと拡張用流体を圧送すると、図2のように、最も長いバルーン有効長でバルーン部14を拡張させることができる。すなわち、第1〜第3拡張用ルーメン24a〜24cを介してハブ内腔56とそれぞれ連通した第1〜第3バルーン14a〜14cが、拡張用流体の流入によって拡張する。
以上説明したように、バルーンカテーテル10によれば、切換機構22を切換操作することにより、拡張用流体が供給されるハブ内腔56と複数のバルーンとの連通状態を切り換え、これにより、拡張するバルーンの数を変更することができる。よって、バルーン有効長を選択的に切り換えて調整することができる。従って、このバルーンカテーテル10によれば、病変部のサイズ(長さ)に応じてバルーン有効長を調整することで、1つのバルーンカテーテル10で様々なサイズの病変部に対応することができる。
特に、切換機構22は、シャフト12の少なくとも一部の壁部を内方に弾性変形させることにより、シャフト12の複数のルーメンのうち1つ以上のルーメンを閉塞する。これにより、簡易な構成で、バルーン有効長を調整する機構を実現できる。
本実施形態では、第1切換部60は、第1可変形領域26を第1チューブ12aの外面に押し付けることにより第2拡張用ルーメン24bを閉塞し、第1可変形領域26を第1チューブ12aの外面から離間させることにより第2拡張用ルーメン24bを開放するように構成されている。このような第1切換部60の構成により、第2バルーン14b内と連通する第2拡張用ルーメン24bの閉塞・開放を適切に切り換えることができる。従って、バルーン有効長の調整を確実に遂行できる。
本実施形態では、バルーン部14は、3つのバルーンを有するので、バルーン有効長の調整において、調整範囲をより長くし、あるいは、より細かい調整機能を持たせることができる。
また、第2切換部62は、第2可変形領域30を第2チューブ12bの外面に押し付けることにより第3拡張用ルーメン24cを閉塞し、第2可変形領域30を第2チューブ12bの外面から離間させることにより第3拡張用ルーメン24cを開放するように構成されている。第1切換部60と第2切換部62の切換操作により、第1バルーン14aのみを拡張させる切換状態と、第1バルーン14aと第2バルーン14bを拡張させる切換状態と、第1〜第3バルーン14a〜14cのすべてを拡張させる切換状態とから、任意の切換状態を適切に選択することができる。
この場合、第3チューブ12cにおいて、第2可変形領域30は、第1可変形領域26を囲んでおり、第1切換部60は、第2可変形領域30を介して第1可変形領域26を第1チューブ12aの外面に押し付ける。この構成により、第1切換部60は第3チューブ12cを介して第2チューブ12bの外面を押すことができ、第2拡張用ルーメン24bの閉塞を支障なく行うことができる。
また、本実施形態では、切換機構22は、シャフト12を囲む管状の弾性体からなり軸方向に圧縮された際に内径が縮小する締付部材と、シャフト12に対して軸方向に変位可能に設けられ締付部材を軸方向に押圧する押圧部材とを有し、締付部材の内径の縮小に伴って、複数のルーメンのうち1つ以上のルーメンを閉塞する。この構成により、押圧部材の軸方向への移動に伴って内径が縮小する締付部材によりシャフト12を外側から締め付けるので、1つ以上のルーメンを閉塞する機構を簡易構成で実現できる。
さらに、本実施形態では、複数のバルーンにおいて隣り合うバルーンは、軸方向に部分的に重なっているので、隣接するバルーン間の隙間を小さくし、病変部を効果的に治療することができる。
本発明は前記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、種々の改変が可能である。
10…バルーンカテーテル 12…シャフト
12a…第1チューブ 12b…第2チューブ
12c…第3チューブ 14…バルーン部
14a…第1バルーン 14b…第2バルーン
14c…第3バルーン 20…ハブ
22…切換機構 24a…第1拡張用ルーメン
24b…第2拡張用ルーメン 24c…第3拡張用ルーメン
56…ハブ内腔 60…第1切換部
62…第2切換部

Claims (8)

  1. 拡張用流体を流す複数のルーメンを有するシャフトと、
    前記シャフトに接続され、前記拡張用流体の流動によって拡張及び収縮可能な複数のバルーンを有し、前記複数のバルーンは前記シャフトの軸方向に沿って並んで設けられるとともに前記複数のルーメンにそれぞれ連通している、バルーン部と、
    前記シャフトの基端部に接続され、前記拡張用流体を流すハブ内腔を有するハブと、
    前記複数のバルーンの内部と前記ハブ内腔との前記シャフトを介した連通状態を切り換える切換機構と、を備え、
    前記切換機構は、前記複数のバルーンのうち1つのバルーンのみと前記ハブ内腔とを連通させる状態と、前記複数のバルーンのうち2つ以上又はすべてのバルーンと前記ハブ内腔とを連通させる状態とに切り換え可能に構成されている、
    ことを特徴とするバルーンカテーテル。
  2. 請求項1記載のバルーンカテーテルにおいて、
    前記切換機構は、前記シャフトの少なくとも一部の壁部を内方に弾性変形させることにより、前記複数のルーメンのうち1つ以上のルーメンを閉塞する、
    ことを特徴とするバルーンカテーテル。
  3. 請求項1又は2記載のバルーンカテーテルにおいて、
    前記シャフトは、第1チューブと、前記第1チューブを囲む第2チューブとを有し、
    前記第2チューブは、軸方向の少なくとも一部において、前記第1チューブよりも柔軟であり且つ径方向に弾性変形可能に形成された第1可変形領域を有し、
    前記複数のバルーンは、前記第1チューブに連結され且つ前記第1チューブに形成された第1拡張用ルーメンと連通した第1バルーンと、前記第2チューブに連結され且つ前記第2チューブに形成された第2拡張用ルーメンと連通した第2バルーンとを有し、
    前記切換機構は、少なくとも第1切換部を有し、
    前記第1切換部は、前記第1可変形領域を前記第1チューブの外面に押し付けることにより前記第2拡張用ルーメンを閉塞し、前記第1可変形領域を前記第1チューブの外面から離間させることにより前記第2拡張用ルーメンを開放するように構成されている、
    ことを特徴とするバルーンカテーテル。
  4. 請求項3記載のバルーンカテーテルにおいて、
    前記シャフトは、前記第2チューブを囲む第3チューブを有し、
    前記第2チューブは、前記第1可変形領域とは異なる軸方向位置に、前記第1可変形領域よりも硬質な硬質領域を有し、
    前記第3チューブは、軸方向の少なくとも一部において、前記第1チューブ及び前記硬質領域よりも柔軟であり且つ径方向に弾性変形可能に形成された第2可変形領域を有し、前記第2可変形領域は少なくとも前記硬質領域を囲んでおり、
    前記複数のバルーンは、前記第3チューブに連結され且つ前記第3チューブに形成された第3拡張用ルーメンと連通した第3バルーンを有し、
    前記切換機構は、第2切換部を有し、
    前記第2切換部は、前記第2可変形領域を前記第2チューブの外面に押し付けることにより前記第3拡張用ルーメンを閉塞し、前記第2可変形領域を前記第2チューブの外面から離間させることにより前記第3拡張用ルーメンを開放するように構成されている、
    ことを特徴とするバルーンカテーテル。
  5. 請求項4記載のバルーンカテーテルにおいて、
    前記第3チューブにおいて、前記第2可変形領域は、前記第1可変形領域を囲んでおり、
    前記第1切換部は、前記第2可変形領域を介して前記第1可変形領域を前記第1チューブの外面に押し付ける、
    ことを特徴とするバルーンカテーテル。
  6. 請求項2〜5のいずれか1項に記載のバルーンカテーテルにおいて、
    前記切換機構は、前記シャフトを囲む管状の弾性体からなり軸方向に圧縮された際に内径が縮小する締付部材と、前記シャフトに対して軸方向に変位可能に設けられ前記締付部材を軸方向に押圧する押圧部材とを有し、前記締付部材の内径の縮小に伴って、前記複数のルーメンのうち1つ以上のルーメンを閉塞する、
    ことを特徴とするバルーンカテーテル。
  7. 請求項1〜6のいずれか1項に記載のバルーンカテーテルにおいて、
    前記複数のバルーンにおいて隣り合うバルーンは、軸方向に部分的に重なっている、
    ことを特徴とするバルーンカテーテル。
  8. 請求項7記載のバルーンカテーテルにおいて、
    前記隣り合うバルーンにおいて、一方のバルーンの一端部には、他方のバルーンに向かって縮径するテーパ部が設けられ、前記他方のバルーンには、前記テーパ部に沿って対向する凹部が設けられている、
    ことを特徴とするバルーンカテーテル。
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