JP2017042060A - 低カリウム含有青果物の水耕栽培方法 - Google Patents

低カリウム含有青果物の水耕栽培方法 Download PDF

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Abstract

【課題】カリウム含有量が十分に少なく且つ平均重量が大きいリーフレタスを、歩留まり良く栽培する方法を提供する。【解決手段】育苗養液栽培期間A及び標準養液栽培期間Bは、カリウム濃度が十分に高い培養液を用いて、リーフレタスを生育する。その後の低カリウム養液栽培期間Cでは、初期のカリウム濃度が51ppm以上70ppm以下の低カリウム養液を用いてリーフレタスを生育する。【選択図】 図1

Description

この発明は、カリウム含有量が少ない青果物の水耕栽培方法に関する。
人工透析患者、慢性腎臓病患者等、医師からカリウム摂取制限を受けている腎不全患者の数は、わが国だけでも30万人程度はいると言われている。
これらの患者は、腎臓のカリウム排泄能力が低下しているために、体内にカリウムが蓄積されやすい。そのため、カリウムを摂取しすぎると、不整脈となるおそれがあると共に、深刻な場合には、高カリウム血症となって心臓停止を引き起こすおそれが生じる。
このような理由から、慢性腎臓病の病期等の要因にもよるが、一般に、腎不全患者は、1日のカリウム摂取量を1,500〜2,000mg以下に制限する必要がある。
ここで、野菜や果物等の青果物の場合、カリウム含有量を、茹でこぼしたり水にさらすといった方法で減らせることが、従来より知られている。しかし、このような方法は、手間がかかることに加えて、全ての青果物に適用できる訳ではない。このため、カリウム含有量が少ない青果物を栽培して、腎不全患者に提供することが望ましい。
しかし、カリウムは植物の三大栄養素の一つとして知られているように、植物の成長には必須である。このため、カリウム含有量の少ない青果物を栽培することは、容易ではない。
これに対して、下記特許文献1には、カリウムを含有する培養液を用いて2〜3週間栽培した後で、カリウムを含まない培養液を用いて残りの期間の栽培を行うことで、カリウム含有量が非常に少ない青果物を収穫する野菜栽培方法が開示されている。
特開2008−61587号公報
しかしながら、上記特許文献1の栽培方法では、栽培期間全体の約半分の期間で、カリウムを全く含有しない培養液を用いるため、栽培する青果物の生育が悪くなる。このため、特許文献1の栽培方法には、栽培した青果物の平均重量が小さくなってしまうという欠点や、縁枯れ症等の理由で商品として出荷できない青果物が多数発生してしまうという欠点があった。
この発明は、カリウム含有量が十分に少なく且つ平均重量が大きい青果物を歩留まり良く栽培することができる、低カリウム含有青果物の水耕栽培方法を提供することを課題としている。
上記課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、培養液が導入された栽培槽を用いて低カリウムの青果物を栽培する、低カリウム含有青果物の水耕栽培方法であって、カリウム濃度が十分に高い標準養液を用いて青果物を栽培する標準養液栽培期間と、前記標準養液に代えて、該標準養液よりもカリウム濃度が低い低カリウム養液を前記栽培槽に導入して前記青果物を栽培する低カリウム養液栽培期間と、を含み、前記低カリウム養液の初期のカリウム濃度は、51ppm以上70ppm以下である低カリウム含有青果物の水耕栽培方法としたことを特徴とする。
請求項2の発明は、請求項1に記載の構成に加えて、前記低カリウム養液のカリウム濃度が、前記低カリウム養液栽培期間の開始時から終了時までの全期間にわたって51ppm以上70ppm以下となるように、決定されることを特徴とする。
請求項3の発明は、請求項1又は2に記載の構成に加えて、前記低カリウム養液に含まれるカリウムが、亜リン酸カリウムのカリウム成分を含むことを特徴とする。
請求項4の発明は、請求項1乃至3の何れかに記載の構成に加えて、前記低カリウム養液が、10ppm以上19ppm以下のナトリウムを含むことを特徴とする。
請求項5の発明は、請求項1乃至4の何れかに記載の構成に加えて、前記栽培槽内の前記低カリウム養液のカリウム濃度をカリウムイオンメータで測定することによって、該カリウム濃度が管理されることを特徴とする。
請求項6の発明は、請求項1乃至5の何れかに記載の構成に加えて、前記低カリウム養液栽培期間が、14日以上20日以下であることを特徴とする。
請求項7の発明は、請求項1乃至6の何れかに記載の構成に加えて、前記青果物が、リーフレタスであることを特徴とする。
請求項1の発明によれば、標準養液を用いた標準養液栽培期間の後に、初期のカリウム濃度が51ppm以上70ppm以下の低カリウム養液を導入した低カリウム養液栽培期間を設けたので、カリウム含有量が十分に少なく且つ平均重量が大きい青果物を歩留まり良く栽培することができる。
請求項2の発明によれば、低カリウム養液のカリウム濃度を、前記低カリウム養液栽培期間の開始時から終了時までの全期間にわたって51ppm以上70ppm以下としたので、青果物の平均重量や歩留まりを更に向上させることができる。
請求項3の発明によれば、カリウムとして、亜リン酸カリウムのカリウム成分を用いたので、青果物の根を活性化させて、成長の促進等を図ることができる。
請求項4の発明によれば、カリウム含有量及びナトリウム含有量が十分に少ない青果物を歩留まり良く栽培することができる。
請求項5の発明によれば、低カリウム養液のカリウム濃度を正確に管理することができる。
請求項6の発明によれば、歩留まりを損なうこと無しに、青果物のカリウム含有量を十分に低減することができる。
請求項7の発明によれば、カリウム含有量が十分に少なく且つ平均重量が大きいリーフレタスを歩留まり良く栽培することができる。
この発明の実施の形態1で使用する水耕栽培装置の構造を概念的に示す断面図である。 同実施の形態1に係る低カリウム含有青果物の水耕栽培方法を概略的に示す工程図である。 (a)〜(c)共に、同実施の形態1に係る低カリウム含有青果物の水耕栽培方法の栽培条件を説明するための表である。 (a)〜(c)共に、同実施の形態1に係る低カリウム含有青果物の水耕栽培方法の収穫結果を説明するための表である。
以下、本発明の実施の形態について、図1及び図2を用いて説明する。以下の実施の形態では、青果物としてリースレタスを栽培する場合を例に採って説明する。
[発明の実施の形態1]
図1は、この発明の実施の形態1で使用する水耕栽培装置の構造を概念的に示す断面図である。
図1に示したように、この水耕栽培装置1は、栽培槽10と、養液タンク20とを備えている。
栽培槽10は、低カリウム含有青果物を栽培するための槽である。
栽培槽10の寸法は、例えば縦40cm、横40cm、高さ25cmである。
この栽培槽10には、その底板11から所定の高さに、植え付け板12が配置される。そして、この植え付け板12に、栽培するリーフレタス13が保持される。リーフレタス13を植え付け板12に保持させる方法は任意であるが、例えば、植え付け板12の貫通孔(図示せず)にリーフレタス13の根を差し込むような形で保持すれば良い。
また、この栽培槽10の上方には、例えば蛍光管等の照明器14が設けられている。この照明器14により、リーフレタス13への照光が行われる。
養液タンク20には、栽培槽10に供給するための培養液が貯留される。養液タンク20の寸法は、例えば縦70cm、横70cmである。
この養液タンク20には、ポンプ21が設置されている。そして、このポンプ21でくみ出された培養液が、配管22を通過して、栽培槽10へ供給される。一方、栽培槽10に供給された培養液は、配管23を通過して、養液タンク20に戻る。このようにして、養液タンク20と栽培槽10との間で、培養液が循環する。
この実施の形態1では、図1の水耕栽培装置1を用い、以下のようにして、低カリウム含有リーフレタスを栽培した。
なお、ここでは、この発明に対応する二種類の水耕栽培方法(以下、実施例1、2と記す)と、この発明に対応しない二種類の水耕栽培方法(以下、比較例1、2と記す)とを行って、これら四種類の栽培方法で栽培されたリーフレタスを比較する。
図2は、この実施の形態1に係る低カリウム含有青果物の水耕栽培方法を概念的に示す工程図である。
図2に示したように、この実施の形態1では、低カリウム含有リーフレタスの栽培を、育苗養液栽培A、標準養液栽培B及び低カリウム溶液栽培Cの、三つの栽培期間に分けて行った。
(1)育苗養液栽培(A)
以下のようにして、リーフレタスの育苗養液栽培Aを行った。なお、この育苗養液栽培Aは、上記の四種類の水耕栽培方法(実施例1、2及び比較例1、2)について、共通である。
まず、リーフレタスの種子を播種し、水道水で育苗した。そののち、幼根発生の例えば三日後から、水耕栽培装置1(図1参照)を用いて、育苗養液をもちいた栽培を、例えば11日間行った。全体では、この育苗養液栽培の期間は、例えば14日間である。
育苗養液としては、例えば、窒素80ppm、リン酸30ppm及びカリウム120ppmに、適当量のカルシウム及びマグネシウムと、微量のマンガン、鉄、ホウ素、亜鉛、銅等を加えたものを使用することができる。このような育苗養液は、市販の培養液を指定濃度に希釈することでも得られる。なお、この標準養液のカリウム濃度は、110〜315ppmとすることが望ましく、110〜220ppmとすることが更に望ましい。
(2)標準養液栽培(B)
続いて、水耕栽培装置1で使用する培養液を、上述の育苗養液から、標準養液に変更した。
ここでは、この標準養液として、例えば、窒素100ppm、リン酸30ppm及びカリウム150ppmに、適当量のカルシウム及びマグネシウムと、微量のマンガン、鉄、ホウ素、亜鉛、銅等を加えたものを使用した。このような育苗養液は、市販の培養液を指定濃度に希釈することでも得られる。なお、この標準養液のカリウム濃度は、110〜315ppmとすることが望ましく、110〜220ppmとすることが更に望ましい。
この標準養液は、上記の四種類の水耕栽培方法(実施例1、2及び比較例1、2)で、共通である。但し、栽培期間は、実施例1、2では10日間、比較例1、2では14日間とした。
(3)低カリウム養液栽培(C)
次に、水耕栽培装置1で使用する培養液を、上述の標準養液から、低カリウム養液に変更した。
この実施の形態1では、低カリウム養液として、所定量のカリウム及びナトリウム(後述のように、実施例1、2及び比較例1、2で互いに異なる)と、窒素100ppm、リン酸30ppm、適当量のカルシウム及びマグネシウム、微量のマンガン、鉄、ホウ素、亜鉛、銅等とを含有するものを使用した。すなわち、この低カリウム養液は、カリウム及びナトリウムの含有量を除いて、上述の標準養液と同じでよい。
この低カリウム養液に含まれるカリウム及びナトリウムの濃度は、以下の通りである。
実施例1:カリウム70ppm、ナトリウム19ppm
実施例2:カリウム51ppm、ナトリウム19ppm
比較例1:カリウム0ppm、ナトリウム150ppm
比較例2:カリウム15ppm、ナトリウム150ppm
なお、低カリウム養液にナトリウムを含有させるのは、ナトリウムには、カリウム欠乏症(根痛み等の原因になる)の発生を抑制する効果があるからである。但し、培養液のナトリウム含有量が多すぎると、栽培作物(ここではリーフレタス)のナトリウム濃度も増えてしまい、腎臓機能に問題がある患者にとって望ましくない場合がある。
ここでは、培養液にカリウムを含有させるための物質として、亜リン酸カリウムを使用した。亜リン酸カリウムを培養液に添加することで、作物(ここではリーフレタス)の根を活性化させて、成長の促進等を図れるからである。但し、亜リン酸カリウム以外のカリウム含有物質を併用しても良い。
また、ここでは、低カリウム養液のカリウム濃度を、カリウムイオンメータを用いて管理した。通常、水耕栽培では、培養液のカリウム濃度を、EC値(電気導電率)やPH値(水素イオン指数)を測定することによって管理しているが、低カリウム濃度の培養液では、これらEC値やPH値でカリウム濃度を正確に測定できないからである。
加えて、ここでは、低カリウム養液のカリウム濃度を測定する際に、栽培槽10内に貯留された低カリウム養液を使用する。通常、水耕栽培では、養液タンク20内の培養液のカリウム濃度(上述のEC値やPH値)を測定するが、この方法では、栽培槽10の内壁や配管22,23等にカリウムが吸着されて、実際の栽培に寄与しているカリウム濃度と養液タンク20内の低カリウム養液のカリウム濃度とが一致しなくなるからである。
この低カリウム養液栽培Cの栽培期間は、以下の通りとする。
実施例1:18〜20日間
実施例2:18〜20日間
比較例1:14日間
比較例2:10〜17日間
低カリウム栽培Cでは、栽培作物(ここではリーフレタス)が成長のためにカリウムを消費するのに対して、培養液から十分なカリウムが供給されないようにし、これにより、その栽培作物中のカリウム濃度を減少させる。
図3(a)〜(c)は、この低カリウム養液栽培Cの期間中における、低カリウム養液及びリーフレタスのカリウム量変化を示している。
なお、この実施の形態1では、実施例1、実施例2及び比較例1では、この低カリウム養液栽培Cの期間中、低カリウム養液の交換は行わないことにした。一方、比較例2では、3日毎に、培養液の交換を行った。比較例2では、培養液のカリウム濃度を非常に低く設定したため、3日程度で交換しないと培養液中のカリウムが殆ど無い状態になってしまい、比較例1との差異が無くなるからである。
図3(a)は、低カリウム養液栽培Cを開始したときのカリウム濃度を示している。上述のように、低カリウム養液のカリウム濃度は、実施例1では70ppm、実施例2では51ppm、比較例1では0ppm、比較例2では15ppmである。
また、図3(a)から解るように、低カリウム養液栽培Cを開始したときの、リーフレタスのカリウム量は、実施例1、2及び比較例1、2で略同じである。育苗養液栽培Aや標準養液栽培Bでは、実施例1、2及び比較例1、2の全種類において、同じ培養液を使用しているからである。
図3(b)は、低カリウム養液栽培Cの期間のうち、ちょうど中間の日のカリウム量を示している。図3(b)から解るように、実施例1、2共に、低カリウム養液のカリウム濃度が減少すると共に、リーフレタスのカリウム含有量も320mg/100g→230mg/100gに減少した。また、比較例1、2でも、リーフレタスのカリウム含有量が大幅に減少した。
なお、上述したように、比較例1では、培養液にカリウムが含まれていないため、0ppmのままである。また、比較例2は、3日毎に培養液を交換しているため、培養液のカリウム濃度変化には意味が無い。
図3(c)は、低カリウム養液栽培Cの終了時、すなわち収穫期のカリウム量を示している。図3(c)から解るように、実施例1、2では、リーフレタスのカリウム含有量が133mg、117mgと、非常に低くなった。ここで、日本食品標準成分表によれば、標準的なリーフレタスのカリウム含有量は、490mg/100gである。従って、この実施の形態1では、リーフレタスのカリウム含有量を、30%以下まで減らすことができた。
リーフレタスをサラダとして食する場合、通常の、一食当たりの使用量は、20〜30g程度である。従って、この実施の形態1では、リーフレタスの一食分のカリウム摂取量を、40mg程度とできる。従って、標準的なリーフレタスを使用する場合と比較して、カリウム摂取量を、100mg以上減らせることになる。
一方、比較例1、2でも、カリウム含有量を大幅に減らすことができる。しかしながら、以下に説明するように、実施例1、2のリーフレタスは、平均重量や歩留まりの点で、比較例1、2に勝っていた。
図4(a)は、収穫後のリーフレタスの重量及び草丈を比較するための表である。図4(a)から解るように、実施例1、2は、重量では比較例1、2と同等以上であると共に、草丈では比較例1、2に勝っている。
図4(b)は、収穫されたリーフレタスの生育障害発生率(ここでは縁ぐされ発生率を用いた)を比較するための表である。図4(b)から解るように、実施例1、2は、比較例1、2よりも生育障害発生率が低く、従って、歩留まりが高くなる。
図4(c)は、収穫されたリーフレタスの平均重量、カリウム含有量及び生育障害発生率(何れも上述)を比較するための表である。図4(c)より、実施例1、2が、カリウム含有量を十分に低く抑えつつ、平均重量の向上や生育障害発生率の低減を実現していることが解る。
以上説明したように、実施例1、2に係る栽培方法によれば、標準養液を用いた標準養液栽培Aの後に、初期のカリウム濃度が51ppm以上70ppm以下の低カリウム養液を導入した低カリウム養液栽培Cを行うので、カリウム含有量が十分に少なく且つ平均重量が大きいリーフレタスを、歩留まり良く栽培することができた。
特に、実施例1の栽培方法によれば、低カリウム養液のカリウム濃度を、低カリウム養液栽培期間Cの開始時から終了時までの全期間にわたって51ppm以上70ppm以下としたので、リーフレタスの平均重量や歩留まりを、非常に優れたものにできた。
また、カリウムとして亜リン酸カリウムのカリウム成分を用いたので、低カリウム養液栽培Cを行ったにも拘わらず、リーフレタスの根を活性化させて、成長の促進等を図ることができた。
更に、実施例1、2の栽培方法では、低カリウム養液の初期のカリウム濃度が51ppm以上70ppm以下としたので、この低カリウム養液のナトリウム濃度を10ppm以上19ppm以下のナトリウムとしても、カリウム欠乏症の発生を十分に抑えることができる。このため、カリウム含有量だけで無く、ナトリウム含有量も十分に少ないリーフレタスを提供することができる。
加えて、実施例1、2の栽培方法では、比較例1、2よりも、低カリウム養液のカリウム濃度を高めに設定する代わりに、低カリウム養液栽培Cの期間を長く設定した(実施例1、2が18〜20日間であるのに対して、比較例1は14日間、比較例2は10〜17日間)。これにより、カリウム含有量が十分に少なく且つ平均重量が大きいリーフレタスを歩留まり良く栽培するという効果を、更に高めることができる。
また、実施例1、2の栽培方法では、低カリウム養液栽培Cの全期間にわたって、低カリウム養液を交換する必要が無いので、比較例2と比較して、栽培作業の負担が小さくて済む。
10 栽培槽
11 底板
12 植え付け板
13 リーフレタス
14 照明器
20 養液タンク
21 ポンプ
22,23 配管

Claims (7)

  1. 培養液が導入された栽培槽を用いて低カリウムの青果物を栽培する、低カリウム含有青果物の水耕栽培方法であって、
    カリウム濃度が十分に高い標準養液を用いて青果物を栽培する標準養液栽培期間と、
    前記標準養液に代えて、該標準養液よりもカリウム濃度が低い低カリウム養液を前記栽培槽に導入して前記青果物を栽培する低カリウム養液栽培期間と、
    を含み、
    前記低カリウム養液の初期のカリウム濃度は、51ppm以上70ppm以下である、
    ことを特徴とする低カリウム含有青果物の水耕栽培方法。
  2. 前記低カリウム養液のカリウム濃度は、前記低カリウム養液栽培期間の開始時から終了時までの全期間にわたって51ppm以上70ppm以下となるように、決定されることを特徴とする請求項1に記載の低カリウム含有青果物の水耕栽培方法。
  3. 前記低カリウム養液に含まれるカリウムは、亜リン酸カリウムのカリウム成分を含むことを特徴とする請求項1又は2に記載の低カリウム含有青果物の水耕栽培方法。
  4. 前記低カリウム養液は、10ppm以上19ppm以下のナトリウムを含むことを特徴とする、請求項1乃至3の何れかに記載の低カリウム含有青果物の水耕栽培方法。
  5. 前記栽培槽内の前記低カリウム養液のカリウム濃度をカリウムイオンメータで測定することによって、該カリウム濃度が管理されることを特徴とする請求項1乃至4の何れかに記載の低カリウム含有青果物の水耕栽培方法。
  6. 前記低カリウム養液栽培期間は、14日以上20日以下であることを特徴とする請求項1乃至5の何れかに記載の低カリウム含有青果物の水耕栽培方法。
  7. 前記青果物は、リーフレタスであることを特徴とする請求項1乃至6の何れかに記載の低カリウム含有青果物の水耕栽培方法。
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