JP2017041307A - 金属空気電池、金属空気組電池、および移動体 - Google Patents

金属空気電池、金属空気組電池、および移動体 Download PDF

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Abstract

【課題】転倒や電解液の漏れといった傾きに起因する不良を防ぐことができる金属空気電池を提供する。
【解決手段】電池セル2は、正極である空気極と、負極である燃料極102と、空気極、燃料極102、および電解液20を収容する筐体10とを備えている。筐体10は、筐体高さHcおよび筐体幅Wcから算出される第1アスペクト比と、筐体高さHcおよび筐体奥行から算出される第2アスペクト比とが予め設定されている。
【選択図】図15A

Description

本発明は、正極および負極を収容する筐体を備えた金属空気電池、および複数の金属空気電池を接続した金属空気組電池、並びに金属空気電池を備えた移動体に関する。
近年、電極用金属の化学反応を用いた様々な電池が実用化されており、その1つとして金属空気電池が挙げられる。金属空気電池は、空気極(正極)、燃料極(負極)、および電解質(または電解液)等で構成されており、電気化学的な反応により、亜鉛、鉄、マグネシウム、アルミニウム、ナトリウム、カルシウム、およびリチウム等の金属が金属酸化物に変化する過程で得られる電気エネルギーを取り出して利用する。
例えば、燃料極として亜鉛を用いた金属空気電池では、放電時に燃料極および空気極において、以下のような反応が起こる。燃料極では、亜鉛と水酸化物イオンとが反応することで、水酸化亜鉛が生成されると共に、放出された電子が空気極へ流れる。生成された水酸化亜鉛は、酸化亜鉛と水とに分解され、電解液内に水が戻る。一方、空気極では、空気中に含まれる酸素と、燃料極から流れてきた電子とが、空気極触媒によって水と反応し、水酸化物イオンに変化する。水酸化物イオンは、電解液中をイオン伝導し、燃料極へ到達する。このようなサイクルにより、金属空気電池は、空気極から取り込んだ酸素を利用し、燃料極の亜鉛を燃料として酸化亜鉛を形成しながら、連続的な電力の取り出しを実現する。
一般的な電池は、反応に必要な正極、負極、および電解質を電池(セル)に内蔵しており、内蔵した物質から電力を取り出している。これに対し、金属空気電池は、上述したように、セル内に正極活物質である酸素を内蔵していないため、他の物質の割合を増やすなどして、エネルギー密度を大きくすることができる。理論的なエネルギー密度は、リチウムイオン電池よりも大きくできる可能性があり、現在、金属空気電池は、補聴器用のボタン電池(一次電池)等の用途で既に実用化されている。一方、二次電池に関しては、様々な研究が取り組まれているが、例えば、2極方式の場合、充電によって燃料極が再生されても空気極が酸化消耗して、耐用期間が短くなるという問題があり、充放電反応に適した安価な空気極の実現が困難である等の課題から、いまだ実用化されていない。
上述した充電の課題を解決するために、充電時に空気極を使わず、第3の電極を用いる3極方式の金属空気電池が検討されている(例えば、特許文献1参照。)。
特許文献1に記載の充電式空気電池は、空気極および金属電極に加えて、補助電極を備えた3極方式とされている。具体的には、図25の従来の充電式空気電池を示す要部断面図のような構成とされており、充電式空気電池910は、電解液916が入れられたケース913と、ケース913の側面に設けられた空気極911と、電解液916中に配置された金属電極912および補助電極915とで電池部が構成され、電池部の外部に設けられた光電変換部918および負荷917に接続されている。負荷917は、空気極911と金属電極912との間に接続されており、電池部での放電反応によって電力が供給される。光電変換部918は、金属電極912と補助電極915との間に接続されており、光電変換部918と補助電極915との間には、ダイオード914が設けられている。光電変換部918は、光が照射されると電圧印加して、金属電極912と補助電極915との間で充電反応を行わせ、金属電極912の充電を行う。
また、3極方式とは異なる方法として、燃料極を丸ごと交換するメカニカルチャージ(機械式充電)も検討されている(例えば、特許文献2参照。)。特許文献2に記載の金属−空気電池用ケースは、空気を正極とし、かつ、負極となる金属部と、金属部が通過可能な出入口が形成された筐体と、筐体内に設けられ、金属部を収納する収納部とを備えている。
特開2000−133328号公報 特開2004−362869号公報
金属空気電池においては、筐体(ケース)に電解液を内蔵しているため、電解液が筐体の外部へ漏れ出すといった問題が懸念される。特に、上述した3極方式の二次電池においては、充電時に内部で発生する酸素ガスを排出するための開口部を必要としていることから、金属空気電池の構造上、電解液が漏れやすいという課題がある。
ところで、近年、金属空気電池は、様々な用途に利用されており、監視や介護、清掃などを行う各種ロボット、電気自動車、介護用電動車椅子、電動立ち乗り二輪車、および電動アシスト自転車などの移動体の電源として搭載されている。金属空気電池が搭載されている移動体では、路面の傾きや走行時の振動等によって電解液が漏れる虞があるため、これに対処することが重要な課題となっている。
また、一般的に、移動体全体において電池等が占める重量は、比率が大きいため、移動体に設置されている電池の重心が高いと、走行が不安定になったり、走行中に転倒したりするという課題がある。
本発明は、上記の課題を解決するためになされたものであり、転倒や電解液の漏れといった傾きに起因する不良を防ぐことができる金属空気電池、金属空気組電池、および移動体を提供することを目的とする。
本発明に係る金属空気電池は、正極である空気極と、負極である燃料極と、前記空気極および前記燃料極の間に流れる電流の媒体となる電解液と、前記空気極、前記燃料極、および前記電解液を収容する筐体とを備えた金属空気電池であって、前記筐体のうち、前記空気極が設置された空気取込面を正面として、水平方向の幅を筐体幅とし、高さ方向の幅を筐体高さとし、前記高さ方向に対して垂直な奥行方向の幅を筐体奥行としたとき、前記筐体は、前記筐体高さおよび前記筐体幅から算出される第1アスペクト比と、前記筐体高さおよび前記筐体奥行から算出される第2アスペクト比とが予め設定されていることを特徴とする。
本発明に係る金属空気電池では、前記第1アスペクト比および前記第2アスペクト比は、0.2以上とされている構成としてもよい。
本発明に係る金属空気電池では、前記第1アスペクト比および前記第2アスペクト比は、0.35以上とされている構成としてもよい。
本発明に係る金属空気電池では、前記第1アスペクト比および前記第2アスペクト比は、1.3以下とされている構成としてもよい。
本発明に係る金属空気電池では、前記第1アスペクト比および前記第2アスペクト比は、1.0以下とされている構成としてもよい。
本発明に係る金属空気電池では、前記筐体は、前記幅方向または前記奥行方向での前記電解液の移動を規制する移動規制部が設けられている構成としてもよい。
本発明に係る金属空気電池は、正極である空気極と、負極である燃料極と、前記空気極および前記燃料極の間に流れる電流の媒体となる電解液と、前記空気極、前記燃料極、および前記電解液を収容する筐体とを備えた金属空気電池であって、前記筐体のうち、前記空気極が設置された空気取込面を正面として、前記電解液の高さ方向での高さを液面高さとし、前記空気極および前記燃料極の前記高さ方向での高さを電極高さとしたとき、前記液面高さは、前記電極高さより小さいことを特徴とする。
本発明に係る金属空気電池では、前記電極高さを前記液面高さで除した値を液面比としたとき、前記液面比は、1.04以上である構成としてもよい。
本発明に係る金属空気電池では、前記電極高さを前記液面高さで除した値を液面比としたとき、前記液面比は、1.07以上である構成としてもよい。
本発明に係る金属空気電池では、補助極を備えている構成としてもよい。
本発明に係る金属空気組電池は、本発明に係る金属空気電池を複数備えた金属空気組電池であって、前記複数の金属空気電池は、隣接する金属空気電池の正面同士が対向するように並べられていることを特徴とする。
本発明に係る金属空気組電池では、水平方向の幅を組電池幅とし、高さ方向の幅を組電池高さとし、前記高さ方向に対して垂直な奥行方向の幅を組電池奥行として、前記組電池高さおよび前記組電池幅から算出される第1組電池アスペクト比と、前記組電池高さおよび前記組電池奥行から算出される第2組電池アスペクト比としたとき、前記第1組電池アスペクト比および前記第2組電池アスペクト比は、1.3以下とされている構成としてもよい。
本発明に係る金属空気組電池では、水平方向の幅を組電池幅とし、高さ方向の幅を組電池高さとし、前記高さ方向に対して垂直な奥行方向の幅を組電池奥行として、前記組電池高さおよび前記組電池幅から算出される第1組電池アスペクト比と、前記組電池高さおよび前記組電池奥行から算出される第2組電池アスペクト比としたとき、前記第1組電池アスペクト比および前記第2組電池アスペクト比は、1.0以下とされている構成としてもよい。
本発明に係る移動体は、本発明に係る金属空気電池または金属空気組電池を備えていることを特徴とする。
本発明に係る移動体では、前記金属空気電池の空気取込面は、進行方向と同じ向きまたは逆向きである構成としてもよい。
本発明によると、アスペクト比に応じて、筐体幅、筐体高さ、および筐体奥行を適切な寸法とすることで、転倒や電解液の漏れといった金属空気電池の傾きに起因する不良を防ぐことができる。
切替装置の構成例を模式的に示すブロック図である。 充電モードにおける切替部の接続状態を示すブロック図である。 放電モードにおける切替部の接続状態を示すブロック図である。 発電モードにおける切替部の接続状態を示すブロック図である。 本発明の第1実施形態に係る電池セルの概略断面図である。 図5の筐体上部を拡大して示す拡大断面図である。 図5の第1取込側面の側から見た概略側面図である。 図5の第2取込側面の側から見た概略側面図である。 空気極を拡大して示す拡大断面図である。 補助極を拡大して示す拡大側面図である。 補助極の変形例1を拡大して示す拡大側面図である。 補助極の変形例2を拡大して示す拡大側面図である。 本発明の第1実施形態に係る電池セルを複数接続した電池モジュールを示す概略断面図である。 電池モジュールを上面視した状態での配線を示す説明図である。 搭載用電池モジュールの正面図である。 図13Aに示す搭載用電池モジュールの側面図である。 搭載用電池モジュールが搭載された移動体を示す正面図である。 図14Aに示す移動体の側面図である。 図5の矢符C−Cでの断面を示す概略断面図である。 図15Aから筐体が傾いた状態を示す概略断面図である。 道路区分毎の設計速度と最大縦断勾配との関係を示す特性図である。 傾斜した電池セルからの電解液漏れを評価した結果を示す特性図である。 傾斜した電池セルの出力を評価した結果を示す特性図である。 傾斜した電池セルの走行安定性を評価した結果を示す特性図である。 本発明の第2実施形態に係る金属空気電池の内部の構造を示す概略断面図である。 図20Aから筐体が傾いた状態を示す概略断面図である。 本発明の第3実施形態に係る電池セルの概略断面図である。 図21の筐体上部を拡大して示す拡大断面図である。 図21の取込側面の側から見た概略側面図である。 本発明の第3実施形態に係る電池セルを複数接続した電池モジュールを示す概略断面図である。 従来の充電式空気電池を示す要部断面図である。
(第1実施形態)
以下、本発明の実施の形態に係る金属空気電池について、図面を参照して説明する。なお、以下では、金属空気電池が1つである場合に、電池セル1、2(後述する図5参照)と呼び、複数の電池セル2が接続された金属空気組電池を、電池モジュール30、40(後述する図11参照)と呼ぶことがある。金属空気電池においては、電池セル2単体で使用することもでき、複数の電池セル2を接続して、電池モジュール40として使用することもできる。つまり、電池セル2と電池モジュール40とは、いずれも負荷に対して接続された1つの電池とみなすことができる。このことを考慮して、以下では、電池セル2と電池モジュール40とを併せて、金属空気二次電池と呼ぶことがある。
図1は、切替装置の構成例を模式的に示すブロック図である。
金属空気二次電池は、切替装置300を介して外部負荷および外部電源に接続されている。切替装置300は、金属空気二次電池の空気極101、燃料極102、および補助極103(詳しくは、後述する図5参照)に接続されており、また、外部負荷の正極および負極並びに外部電源の正極および負極に接続されている。切替装置300は、切替部301と電池制御部302とを備えている。切替部301は、外部負荷および外部電源のそれぞれの電極に対する金属空気二次電池の接続状態を切り替える。電池制御部302は、切替部301の切り替えによる接続状態を制御する。電池制御部302は、人為的作業による手動切替操作および自動判定による切替処理のいずれかの機能、あるいは双方の機能を有する。金属空気二次電池は、接続状態によって、少なくとも放電モードおよび充電モードの2種類のモードを切り替えて動作し、さらに、発電モード(第3モード)に切り替えて動作する場合もある。
図2は、充電モードにおける切替部の接続状態を示すブロック図である。
充電モードでは、外部電源によって金属空気二次電池を充電する接続状態であって、外部電源の正極と補助極103とが接続され、外部電源の負極と燃料極102とが接続されている。金属空気二次電池は、外部電源から電圧を印加されることで、電気分解が発生し、燃料極102に亜鉛が析出する形で充電が行われる。
図3は、放電モードにおける切替部の接続状態を示すブロック図である。
放電モードは、金属空気二次電池から外部負荷に対して電力を供給する接続状態であって、外部負荷の正極と空気極101とが接続され、外部負荷の負極と燃料極102とが接続されている。燃料極102では、放電によって亜鉛の酸化反応が生じる。
図4は、発電モードにおける切替部の接続状態を示すブロック図である。
発電モードは、燃料極102の換わりに補助極103を用いて外部負荷に電力を供給する接続状態であって、外部負荷の正極と空気極101とが接続され、外部負荷の負極と補助極103とが接続されている。つまり、図3に示す放電モードなどで、溜めていた電力を使いきった際、燃料極102から補助極103へ接続を切り替えることで、外部負荷への電力供給が可能になる。
次に、本発明の第1実施形態に係る金属空気電池について、図面を参照して説明する。
図5は、本発明の第1実施形態に係る電池セルの概略断面図であって、図6は、図5の筐体上部を拡大して示す拡大断面図であって、図7Aは、図5の第1取込側面の側から見た概略側面図であって、図7Bは、図5の第2取込側面の側から見た概略側面図である。なお、図5は、図面の見易さを考慮して、ハッチングを省略し、筐体10を透視して示している。また、図6は、図7Aの矢符B−Bでの断面に相当する。
電池セル2は、筐体10の内部に、空気極101、燃料極102、補助極103、および電解液20が収納された構成とされている。なお、以下では説明の簡略化のため、空気極101、燃料極102、および補助極103を併せて電極と呼ぶことがある。
具体的に、電池セル2には、それぞれ2つの空気極101および補助極103が筐体10の互いに対向する側面に配置され、その中央部に燃料極102が配置されている。
筐体10は、アクリル、POM(ポリアセタール)、およびABS等の耐アルカリ性を有する樹脂で形成され、内部が空洞とされた直方体状とされている。筐体10については、空気極101が設置された空気取込面(第1取込側面11aまたは第2取込側面11b)を正面として、水平方向Xの幅を筐体幅Wc(後述する図15A参照)と呼び、高さ方向Zの幅を筐体高さHc(後述する図15A参照)と呼び、高さ方向Zに対して垂直な奥行方向Yの幅を筐体奥行Dc(後述する図13B参照)と呼ぶことがある。筐体10は、幅方向(水平方向X)および高さ方向Zに対して、厚さ方向Yでのサイズが小さく形成されている。具体的には、筐体10のサイズは、水平方向X(横)が150mm(筐体幅Wc)で、厚さ方向Y(奥行)が12mm(筐体奥行Dc)で、高さ方向Z(縦)が95mm(筐体高さHc)である。なお、電池セル1は、容量が171cm3で、重量が246gである。また、筐体10の側面は、水平方向Xで第1横側面16(図7Aでは、左側)と第2横側面17(図7Aでは、右側)とが対向し、厚さ方向Yで第1取込側面11a(図5では、左側)と第2取込側面11b(図5では、右側)とが対向している。第1取込側面11aおよび第2取込側面11bには、矩形状の空気取込口13が内部を開口するように形成されている。つまり、電池セル2は、空気取込口13を介して内部に空気を取り込む。空気取込口13は、水平方向Xまたは高さ方向Zに沿って設けられた複数の桟14によって格子状に区切られている。複数の桟14は、電解液20の圧力で空気極101が外側へ膨らむのを抑制する。筐体10の上面には、2つの電解液投入口15がそれぞれ内部まで貫通形成されており、電解液投入口15を介して内部に電解液20を補充することができる。2つの電解液投入口15は、水平方向Xで離間して設けられており、第1横側面16近傍と第2横側面17近傍とに設けられている。
空気極101は、例えば、基材として多孔質の炭素材料が使用され、表面をフッ素系撥水材でコーティングして形成されたものや、炭素材料と混合分散して形成されたものである。なお、空気極101については、後述する図8を参照して、詳細に説明する。空気極101は、取込側面11の内面に沿って設けられ、空気取込口13を覆っている。空気極101のサイズは、高さ方向Zが80mmで、水平方向Xが135mmであり、補助極103および燃料極102に対向する面の有効面積が10800mm2である。
燃料極102は、0.1〜4.0mm厚の平板状とされており、例えば、ステンレス、銅、鉄、ニッケル、およびアルミニウム等の金属で形成されている。燃料極102は、表面に燃料金属である亜鉛を有することで放電用の燃料極として使用でき、予めメッキなどで表面に亜鉛が付与されていてもよいし、充電によって表面に亜鉛が析出していてもよい。本実施の形態では、燃料極102として厚さ0.5mmのニッケル板を用いている。燃料極102のサイズは、空気極101と同じで、高さ方向Zが80mm(後述する図15Aの電極高さHe)で、水平方向Xが135mmであり、補助極103および空気極101に対向する面の有効面積が10800mm2である。
補助極103は、平板状とされ、例えば、ニッケル製の多孔質体や、ニッケル/ニッケル合金/SUS板といった非酸化性の多孔質金属材料で形成されている。本実施の形態では、補助極103として厚さ0.5mmのニッケル板を用いており、打ち抜き加工によって複数の連絡孔103aが形成されている。電解液20は、連絡孔103aを通って空気極101と燃料極102との間を円滑に流れる。なお、連絡孔103aの形状については、後述する図9を参照して、詳細に説明する。補助極103のサイズは、空気極101と同様に、高さ方向Zが80mmで、水平方向Xが135mmであり、燃料極102および空気極101に対向する面の有効面積が10800mm2である。補助極103は、空気極101の内側の面に沿って設けられ、空気極101を介して、取込側面11を補強している。
電解液20は、強アルカリ水溶液を用いることができ、本実施の形態では、pH14の水酸化カリウム水溶液を用いており、筐体10の内部に充填されている。
電池セル2は、さらに、空気極101に接続された空気極端子201、燃料極102に接続された燃料極端子202、および補助極103に接続された補助極端子203を備えている。なお、以下では説明の簡略化のため、空気極端子201、燃料極端子202、および補助極端子203を併せて端子と呼ぶことがある。空気極端子201、燃料極端子202、および補助極端子203は、それぞれ電池セル1の上面より突出して設けられており、端子を介して電極同士が電気的に接続される。つまり、電極に接続された端子同士を、電池セル1の同じ上面側に設けることで、端子間の距離を近づけて、配線を短くすることができる。また、電池セル1の上面であれば、電池セル1の電解質を液体とした場合に、端子が濡れてショートしたり腐食したりすることを防止できる。本実施の形態では、空気極端子201、燃料極端子202、および補助極端子203は、銅で形成され、アルカリ水溶液による腐食を防止するためのメッキ処理が施されている。また、図5に示すように、2つの空気極101は、それぞれ同じ空気極端子201に接続されており、2つの補助極103は、それぞれ同じ補助極端子203に接続されている。したがって、空気極101および補助極103をそれぞれ2つ設けた場合であっても、それぞれ端子が1つとされていることから、複数の電池セル2を接続する際の配線が容易となる。端子については、図7に示すように、水平方向Xで第1横側面16の側から燃料極端子202、補助極端子203、空気極端子201の順に配置されている。
図8は、空気極を拡大して示す拡大断面図である。なお、図8は、図面の見易さを考慮して、ハッチングを省略している。
空気極101は、ガス拡散層101a、撥水層101b、触媒層101c、およびセパレータ101eの順に積層された構造とされており、ガス拡散層101aが外部に露出して空気に接する側(図8では、左側)に設けられ、セパレータ101eが電解液20および補助極103に接する側(図8では、右側)に設けられている。ガス拡散層101aは、PET(ポリエチレンテレフタレート)製の不織布で形成され、厚さが100μmとされている。撥水層101bは、多孔質フッ素樹脂で形成され、厚さが3μmとされている。触媒層101cは、多孔質の炭素材料と、触媒である白金と、バインダー(接着剤)であるPTFEとを混合分散して形成され、厚さが0.4mmとされている。触媒層101cの内部には、金属メッシュ(本実施の形態では、Niメッシュ)で形成された集電体101dが埋め込まれており、集電体101dによって発生した電流を流す。セパレータ101eは、ポリエステル製の不織布で形成され、厚さが100μmとされており、補助極103と空気極101とを電気的に絶縁する。
図9は、補助極を拡大して示す拡大側面図である。
図9に示すように、連絡孔103aは矩形状とされている。つまり、補助極103は、複数の多孔状の連絡孔103aが形成されたメッシュ状とされている。なお、連絡孔103aの形状は、これに限定されず、他の形状としてもよい。例えば、図10Aに示す補助極103の変形例1のように、連絡孔103aは円形状としてもよい。また、図10Bに示す補助極103の変形例2のように、連絡孔103aは六角形状としてもよい。つまり、補助極103は、複数の連絡孔103aが形成されたハニカム状とされていてもよい。
次に、複数の電池セルを接続した電池モジュールについて、図面を参照して説明する。
図11は、本発明の第1実施形態に係る電池セルを複数接続した電池モジュールを示す概略断面図である。なお、図11は、図面の見易さを考慮して、ハッチングを省略している。
電池モジュール40は、複数の電池セル2を接続した構成とされ、本実施の形態では、4つの電池セル2を接続している。以下では、4つの電池セル2は、それぞれを区別する場合、第1両面セル2a(図16では左側)、第2両面セル2b、第3両面セル2c、または第4両面セル2d(図16では、右側)と呼ぶことがある。なお、本実施の形態では、4つの電池セル2を接続して電池モジュール40としたが、これに限定されず、接続する電池セル2の数は、適宜選択することができる。
4つの電池セル2は、絶縁性を有する樹脂製のバンド(図示しない)を巻き掛けて一体に固定されている。電池モジュール40の下方には、樹脂製の受皿31が設置されており、受皿31によって、電池セル2から漏れ出した電解液20を受けることができる。電池モジュール40は、隣り合う電池セル2の空気取込口13を互いに向かい合わせた配置とされている。また、電池モジュール30では、筐体10の側面のうち、いずれか1つを第1隣接側面とし、第1隣接側面と対向する側面を第2隣接側面として設定されている。本実施の形態では、電池セル2において、第1取込側面11aが第1隣接側面とされ、第2取込側面11bが第2隣接側面とされている。本実施の形態において、第1両面セル2aと第2両面セル2bとは、互いの第2取込側面11b同士が対面し、第2両面セル2bと第3両面セル2cとは、互いの第1取込側面11a同士が対面し、第3両面セル2cと第4両面セル2dとは、互いの第2取込側面11b同士が対面した状態とされている。本実施の形態では、厚さ方向Yで対向する側面(第1取込側面11aおよび第2取込側面11b)の両方に空気取込口13が設けられているため、隣り合う電池セル2同士の間に空気を取り込む隙間が設けられていることが望ましい。
図12は、電池モジュールを上面視した状態での配線を示す説明図である。
電池モジュール40は、第1両面セル2a、第2両面セル2b、第3両面セル2c、第4両面セル2dの順に直列に接続されている。そして、第1両面セル2aの燃料極端子202は、アース線206に接続されており、第4両面セル2dの空気極端子201は、放電回路207に接続されており、第4両面セル2dの補助極端子203は、充電回路208に接続されている。放電回路207および充電回路208は、上述した切替装置300の一部であって、電池制御部302によって適宜接続状態を切り替えられる。なお、図12に示す接続状態は一例であって、上述した放電モード、充電モード、および発電モードに応じて、適宜接続する端子を調整すればよい。
電池モジュール30において、隣接する電池セル2同士は、充放電切換素子204を介して接続されている。具体的に、第1両面セル2aと第2両面セル2bとの間に設けられた充放電切換素子204は、第2両面セル2bの燃料極端子202に接続され、第1両面セル2aの空気極端子201および補助極端子203に対して接続を切り換えるように設けられている。図11は、放電時の接続状態を示しており、充放電切換素子204は空気極端子201に接続されている。なお、充電時には、充放電切換素子204は補助極端子203に接続される。また、充放電切換素子204は、隣り合う電池セル2同士の上部に跨って設置されている。つまり、3極方式の金属空気電池では、充電時と放電時とで補助極103または空気極101に対して接続を切り換える必要があり、充放電切換素子204を設けることで円滑に接続を切り換えることができる。また、隣り合う電池セル2同士の上部であれば、電池セル1同士の間隔を空けずに、充放電切換素子204の配置スペースを容易に確保することができる。
電池セル2は、燃料極端子202と補助極端子203とが切り離し素子205を介して接続されている。複数の電池セル2で構成される電池モジュール40では、各電池モジュール40が直列に接続されているため、いずれかの電池セル2の特性が劣化したり、電解液20漏れ等によって抵抗値が上昇したりするなどの不具合が発生すると、電池モジュール40全体の性能に影響を及ぼしたり、不具合が発生した電池セル2が過充電や過放電によって発火するなどの危険な状態になるという課題がある。そこで、切り離し素子205を設けていれば、電池セル2に不具合が発生した際、不具合が発生した電池セル2の切り離し素子205によって燃料極端子202と補助極端子203とを短絡させると同時に、充放電切換素子204を補助極端子203側に切り換えることで、隣り合う電池セル2の燃料極端子202と不具合が発生した電池セル2とが短絡され、不具合が発生した電池セル2を電池モジュール40から切り離すことができる。
次に、移動体に搭載される搭載用電池モジュールについて、図面を参照して説明する。
図13Aは、搭載用電池モジュールの正面図であって、図13Bは、図13Aに示す搭載用電池モジュールの側面図である。
搭載用電池モジュール41は、図11に示す電池モジュール40と同様に、複数の電池セル2を接続した構成とされている。具体的に、搭載用電池モジュール41において、複数の電池セル2は、隣接する電池セル2の正面同士が対向するように並べられている。本実施の形態において、接続された電池セル2の数は24である。なお、図13Bでは、図面の簡略化のため、電池セル2の一部を省略しており、数が異なるが、これに限定されず、接続する電池セル2の数は、適宜選択することができる。
搭載用電池モジュール41は、複数の電池セル2に加えて、電解液受皿31、セル接続ユニット32a、および本体接続ユニット32bを備えている。セル接続ユニット32aは、全ての電池セル2の上に跨って配置されており、複数の電池セル2を接続している。従って、セル接続ユニット32aは、端子など電池セル2の上面に設けられた部材を収容している。本体接続ユニット32bは、並べられた電池セル2のうち、いずれか一方の端に配置された電池セル2の取込面(正面)に対向して設けられている。本体接続ユニット32bは、後述する移動体50と電気的に接続され、移動体50に電力を供給したり、移動体50との間で制御信号をやり取りしたりする。
搭載用電池モジュール41のサイズは、水平方向Xが160mm(組電池幅Wm)とされ、奥行方向Yが300mm(組電池奥行Dm)とされ、高さ方向Zが120mm(組電池高さHm)とされている。本実施の形態では、電解液受皿31、セル接続ユニット32a、および本体接続ユニット32bを合わせたサイズとされているが、電解液受皿31、セル接続ユニット32a、および本体接続ユニット32bを除いて、複数の電池セル2だけのサイズを、組電池幅Wm、組電池高さHm、および組電池奥行Dmと見なしてもよい。つまり、搭載用電池モジュール41において、電解液受皿31、セル接続ユニット32a、および本体接続ユニット32bが占めるサイズや重量が小さく、複数の電池セル2が主体となっているので、複数の電池セル2のサイズや重量が重要視される。
図14Aは、搭載用電池モジュールが搭載された移動体を示す正面図であって、図14Bは、図14Aに示す移動体の側面図である。なお、図14Bでは、図面の簡略化のため、搭載用電池モジュール41における電池セル2の数を減らしており、図面の見易さを考慮して、移動体本体51および車輪52を透視的に示している。
移動体50は、4つの車輪52を有する4輪車とされており、移動体本体51の内部には、車輪52を駆動させる2つのモータ53と搭載用電池モジュール41とを備えている。搭載用電池モジュール41は、空気取込面が移動体50の進行方向Sと同じ向きとなるように設置されている。図14Bに示すように、搭載用電池モジュール41は、移動体50に対して、正面が同じ方向を向くように搭載されている。移動体50においては、路面の形状等を考慮すると、進行方向Sに直交する方向と比べると進行方向Sのほうが大きな傾きとなる傾向がある。そこで、奥行方向Yを移動体50の進行方向Sに合わせることで、電解液漏れにおける傾きの許容範囲を向上させることができる。
次に、電池セルの構造と電解液との関係について、図面を参照して説明する。
図15Aは、図5の矢符C−Cでの断面を示す概略断面図であって、図15Bは、図15Aから筐体が傾いた状態を示す概略断面図である。
図15Aに示すように、燃料極端子202には、燃料極102との接続部に端子延伸部202aが設けられている。端子延伸部202aは、燃料極102の上縁に沿って設けられており、水平方向Xへ延伸されている。端子延伸部202aは、燃料極102の上演全体を覆うことで、水平方向Xでの電流の偏りを解消し、燃料極102全体に同程度の電流を流すことができる。なお、端子延伸部202aは、燃料極102だけに限らず、空気極101および補助極103に設けてもよい。また、端子延伸部202aは、端子の一部であるので、電極としては作用しない。
電解液20は、燃料極102(電極)よりも高さが低くなるように充填されており、液面高さHfは、電極高さHeより小さい。図15Aにおいて、筐体10は、水平となるように載置されており、電解液20の液面(電解液面)も水平となっている。ここで、水平状態における電解液面と筐体10上面との間の距離を水平液面距離Δh0と呼び、水平状態における電解液面と電極との間の距離を水平電極距離Δhfと呼び、第1横側面16の内側面と第2横側面17の内側面との水平方向Xでの距離を内側面幅Weと呼ぶことがある。
図15Bは、図15Aに示す状態から、水平方向Xに対し傾斜角θだけ電池セル2が傾いている(図15Bでは反時計回り)。一点鎖線で示す水平液面線ELは、図15Aの水平状態での液面を示している。つまり、筐体10に収容されている電解液20は、液体であるので、筐体10の傾きに拘わらず、水平状態を維持する。その結果、電解液20の液面は、水平液面線ELに対して傾斜し、水平方向Xの一端では、水平液面線ELより上昇し、他端では、水平液面線ELより下降する。図15Bに示す液面差Δhθは、水平液面線ELより上昇した側での液面と水平液面線ELとの間の距離である。ここで、液面差Δhθが水平液面距離Δh0を超えると、電解液20が筐体10の上面に到達していることを示し、電解液漏れが生じる虞がある。本発明は、筐体10を適切なサイズとすることで、傾斜による電解液漏れを防いでいる。
ところで、移動体50が走行する道路においては、道路構造令によって、走行速度に対して許容される傾斜の範囲が定められている。
図16は、道路区分毎の設計速度と最大縦断勾配との関係を示す特性図である。
道路区分では、都市部、地方部、平地部、および山野部といった道路が存する地域によって、第1種ないし第4種に分類され、それぞれ普通道路および小型道路にさらに分類されている。それぞれの分類では、設計速度に対する最大縦断勾配が定められており、最大縦断勾配に基づいて、傾斜の角度を算出することができる。例えば、第1種ないし第3種における設計速度80km/hでの小型道路では、最大縦断勾配が7%とされていることから、傾斜角は、4°となる。また、第1種ないし第3種における設計速度20km/hでの小型道路では、最大縦断勾配が12%とされていることから、傾斜角は、6.8°となる。設計速度と最大縦断勾配との関係については、設計速度が高くなるのにつれて、最大縦断勾配が小さくなる傾向とされている。
次に、電池セル2の形状(サイズ)の違いによる電解液漏れ、出力、および走行安定性について検討を行った。
図17は、傾斜した電池セルからの電解液漏れを評価した結果を示す特性図である。
電解液漏れに対しては、縦横比(アスペクト比)がそれぞれ異なる5種類の電池セル2として、実施例1ないし実施例4と比較例1とを評価した結果を示す。なお、本実施の形態では、筐体高さHcを筐体幅Wcで除した値を第1アスペクト比Acaとし、筐体高さHcを筐体奥行Dcで除した値を第2アスペクト比Acbとしている。
実施例1は、筐体幅Wcが266mmであり、筐体高さHcが53.6mmであって、第1アスペクト比Acaが0.20であり、水平液面距離Δh0が8.5mmである。実施例2は、筐体幅Wcが203mmであり、筐体高さHcが70.2mmであって、第1アスペクト比Acaが0.35であり、水平液面距離Δh0が11.1mmである。実施例3は、筐体幅Wcが150mmであり、筐体高さHcが95mmであって、第1アスペクト比Acaが0.63であり、水平液面距離Δh0が15.0mmである。実施例4は、筐体幅Wcが119.4mmであり、筐体高さHcが119.4mmであって、第1アスペクト比Acaが1.0であり、水平液面距離Δh0が18.8mmである。比較例1は、筐体幅Wcが274mmであり、筐体高さHcが52mmであって、第1アスペクト比Acaが0.19であり、水平液面距離Δh0が8.2mmである。実施例1ないし実施例4と比較例1とは、筐体幅Wcに筐体高さHcを乗じた値(Wc×Hc)が14250mm2であって、全て等しい値となっている。つまり、電池セル2の正面の面積を一定にして、筐体幅Wc(横)と筐体高さHc(縦)との長さを変化させている。また、液面高さHfを筐体高さHcで除した値は、実施例1ないし実施例4と比較例1とにおいて、全て0.79とされている。
図17では、5種類の電池セル2に対して、傾斜角θを4°と6.8°とに設定した場合の結果を示している。電池セル2を2種類の傾斜角θで傾けて、電池セル2から電解液20が漏れなかった場合を「○」とし、漏れた場合を「×」とした。第1アスペクト比Acaが小さい比較例1では、傾斜角θを4°としたときに、液面差Δhθが8.6mmで「×」となり、電解液漏れが生じたので、傾斜角θが6.8°でも、電解液漏れが生じるのは明白である。これに対し、実施例1では、傾斜角θを4°としたときに液面差Δhθが8.4mmで「○」となり、傾斜角θを6.8°としたときに液面差Δhθが14.3mmで「×」となった。実施例2ないし実施例4では、傾斜角θが4°と6.8°とのいずれでも「○」となった。つまり、「○」となった場合には、液面差Δhθが水平液面距離Δh0より低い値となり、「×」となった場合には、液面差Δhθが水平液面距離Δh0より高い値となっていた。なお、液面差Δhθは、「Δhθ=We×tan(2π/(360/θ))/2」の関係式から算出することができる。
上述した結果から、第1アスペクト比Acaが0.20以上であれば、傾斜角θが4°以下で、電解液漏れが生じないことがわかる。また、第1アスペクト比Acaが0.20以上であれば、傾斜角θが6.8°以下でも、電解液漏れが生じないことがわかる。つまり、第1アスペクト比Acaが大きくなるにつれて、液面差Δhθは小さくなって、水平液面距離Δh0以下の値となる。その結果、電池セル2が傾いた際の筐体10端部での電解液面の上昇を抑制することができ、電解液20の漏れを防ぐことができる。なお、本実施の形態で第2アスペクト比Acbについては、筐体奥行Dcに比べて筐体高さHcが大きいので、第1アスペクト比Acaよりも非常に大きな値となる。この結果から、電池セル2のアスペクト比(第1アスペクト比Acaおよび第2アスペクト比Acb)は、少なくとも0.2以上、より好ましくは0.35以上であれば、電解液漏れを防止することができるとわかる。
図18は、傾斜した電池セルの出力を評価した結果を示す特性図である。
出力に対しては、液面比He/Hfがそれぞれ異なる4種類の電池セル2として、実施例5ないし実施例7と比較例2とを評価した結果を示す。
実施例5ないし実施例7と比較例2とは、筐体幅Wcが150mmであり、筐体高さHcが95mmであり、内側面幅Weが135mmであり、液面高さHfが75mmである。また、実施例5は、電極高さHeが78mmであって、水平電極距離Δhfが3mmであって、液面比He/Hfが1.04である。実施例6は、電極高さHeが80mmであって、水平電極距離Δhfが5mmであって、液面比He/Hfが1.067である。実施例7は、電極高さHeが82mmであって、水平電極距離Δhfが7mmであって、液面比He/Hfが1.093である。比較例2は、電極高さHeが75mmであって、水平電極距離Δhfが0mmであって、液面比He/Hfが1.00である。
出力の結果については、水平状態に対して、電池セル2を傾けた状態(傾斜状態)での出力が、95%以上の場合に「○」とし、90%以上95%未満の場合に「△」とし、90%未満の場合に「×」とした。実施例5では、傾斜角θを4°としたときに「○」となり、傾斜角θを6.8°としたときに「×」となった。実施例6では、傾斜角θを4°としたときに「○」となり、傾斜角θを6.8°としたときに「△」となった。実施例7では、傾斜角θが4°と6.8°とのいずれでも「○」となった。比較例2では、傾斜角θを4°としたときに「×」となったので、傾斜角θが6.8°でも、出力が低下するのは明白である。
上述した結果から、傾斜角θが4°のとき、実施例5ないし実施例7は、液面比He/Hfが1.04以上であって、出力低下が略発生しないことがわかる。同様に、傾斜角θが6.8°のとき、実施例7は、液面比He/Hfが1.07以上であって、出力低下が略発生しないことがわかる。つまり、液面比He/Hfが小さいと、水平電極距離Δhfに比べて液面差Δhθが大きくなるので、露出される電極の面積が増え、電極として作用する部分が減少するためである。この結果から、液面比He/Hfは、少なくとも1.04以上、より好ましくは1.07以上であれば、出力低下を防止することができるとわかる。
金属空気電池は、小型化が求められているので、必要最小限の高さとするのが望ましく、電解液20または電極の高さによって、筐体10の高さが決定される。ここで、電解液20を筐体10と同程度の高さにした場合、金属空気電池の傾き等によって、電解液20の漏れが生じてしまう。そのため、電極の高さを大きくし、電解液20は、電極より低い高さまで充填しておくことが望ましい。それによって、電解液20の漏れを防ぎつつ、金属空気電池の小型化を図ることができる。
図19は、傾斜した電池セルの走行安定性を評価した結果を示す特性図である。
走行安定性については、搭載用電池モジュール41を搭載した移動体50を用いて評価しており、勾配7%(傾斜角θ4°)の変化(アップダウン)が続く道路を速度20km/hで走行させた場合と、勾配12%(傾斜角θ6.8°)の変化(アップダウン)が続く道路を速度20km/hで走行させた場合とを行った。この際、移動体50の転倒やふらつきが発生しなかった場合を「○」とし、転倒やふらつきが発生しなかった場合を「×」とした。
走行安定性に対しては、縦横比(アスペクト比)がそれぞれ異なる5種類の搭載用電池モジュール41として、実施例8ないし実施例10と比較例3および比較例4とを評価した結果を示す。なお、本実施の形態では、組電池高さHmを組電池幅Wmで除した値を第1組電池アスペクト比Amaとし、組電池高さHmを組電池奥行Dmで除した値を第2組電池アスペクト比Ambとしている。
実施例8は、組電池幅Wmが164.2mmであり、組電池高さHmが213.5mmであり、組電池奥行Dmが164.2mmであって、第1組電池アスペクト比Amaが1.3であり、第2組電池アスペクト比Ambが1.3である。実施例9は、組電池幅Wmが179.3mmであり、組電池高さHmが179.3mmであり、組電池奥行Dmが179.3mmであって、第1組電池アスペクト比Amaが1.0であり、第2組電池アスペクト比Ambが1.0である。実施例10は、組電池幅Wmが160mmであり、組電池高さHmが120mmであり、組電池奥行Dmが300mmであって、第1組電池アスペクト比Amaが0.75であり、第2組電池アスペクト比Ambが0.4である。比較例3は、組電池幅Wmが172.3mmであり、組電池高さHmが224mmであり、組電池奥行Dmが149.3mmであって、第1組電池アスペクト比Amaが1.3であり、第2組電池アスペクト比Ambが1.5である。比較例4は、組電池幅Wmが149.3mmであり、組電池高さHmが224mmであり、組電池奥行Dmが172.3mmであって、第1組電池アスペクト比Amaが1.5であり、第2組電池アスペクト比Ambが1.3である。実施例8ないし実施例10と比較例3および比較例4とは、組電池幅Wmと組電池高さHmと組電池奥行Dmとを乗じた値(Wm×Hm×Dm)が5760mm3であって、全て等しい値となっている。つまり、搭載用電池モジュール41の体積を一定にして、組電池幅Wmと組電池高さHmと組電池奥行Dmの長さを変化させている。
走行安定性の結果について、実施例8では、傾斜角θを4°としたときに「○」となり、傾斜角θを6.8°としたときに「×」となった。実施例9および実施例10では、傾斜角θが4°と6.8°とのいずれでも「○」となった。比較例3および比較例4では、傾斜角θが4°と6.8°とのいずれでも「×」となった。
上述した結果から、搭載用電池モジュール41のアスペクト比(第1組電池アスペクト比Amaおよび第2組電池アスペクト比Amb)は、少なくとも1.3以下、より好ましくは1.0以下であれば、走行性能を安定化できることがわかる。つまり、アスペクト比を小さくすることで、移動体50の重心が下がるため、傾斜による転倒などを防止することができる。
本実施の形態では、筐体10は、筐体高さHcおよび筐体幅Wcから算出される第1アスペクト比Acaと、筐体高さHcおよび筐体奥行Dcから算出される第2アスペクト比Acbとが予め設定されている。この構成によると、アスペクト比に応じて、筐体幅Wc、筐体高さHc、および筐体奥行Dcを適切な寸法とすることで、転倒や電解液の漏れといった電池セル2の傾きに起因する不良を防ぐことができる。
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態に係る金属空気電池について、図面を参照して説明する。第2実施形態は、第1実施形態に対して筐体内部の構造が異なり、他の構造は同様であるため、筐体内部の図面を示し、他の図面は省略する。
図20Aは、本発明の第2実施形態に係る金属空気電池の内部の構造を示す概略断面図であって、図20Bは、図20Aから筐体が傾いた状態を示す概略断面図である。なお、図20Aは、図5の矢符C−Cでの断面に対応している。
図20Aに示すように、本発明の第2実施形態に係る電池セル2は、水平方向X中央部に、電解液20の水平方向Xでの移動を規制する移動規制部18が設けられている。具体的に、移動規制部18は、筐体10の上面から下面へ延伸され、筐体10と一体に形成されている。つまり、筐体10は、移動規制部18によって、内部の空間が第1横側面16側と第2横側面17側との2つに分割されている。
図20Bは、図20Aに示す状態から、水平方向Xに対し傾斜角θだけ電池セル2が傾いている。第1横側面16側の空間において、電解液20の液面は、第1横側面16側の端で、水平液面線ELより上昇し、移動規制部18側の端で、水平液面線ELより下降している。また、第2横側面17側の空間において、電解液20の液面は、移動規制部18側の端で、水平液面線ELより上昇し、第2横側面17側の端で、水平液面線ELより下降している。図20Bに示す規制液面差Δhθ’は、水平液面線ELより上昇した側での液面と水平液面線ELとの間の距離である。本実施の形態において、内側面幅Weは、移動規制部18で2つに分割されているので、「Δhθ’=0.5×Δhθ」という関係式から規制液面差Δhθ’が算出される。つまり、移動規制部18を設けて、電解液20の移動を規制することで、金属空気電池の見かけ上のアスペクト比を大きくし、電解液漏れにおける傾きの許容範囲を向上させることができる。なお、これに限定されず、移動規制部18を設ける位置や数などを適宜変更してもよい。
(第3実施形態)
次に、本発明の第3実施形態に係る金属空気電池について、図面を参照して説明する。
図21は、本発明の第3実施形態に係る電池セルの概略断面図であって、図22は、図21の筐体上部を拡大して示す拡大断面図であって、図23は、図21の取込側面の側から見た概略側面図である。なお、図21は、図面の見易さを考慮して、ハッチングを省略し、筐体10を透視して示している。また、図22は、図23の矢符A−Aでの断面に相当する。また、第1実施形態および第2実施形態と機能が実質的に等しい構成要素については、同一の符号を付して説明を省略する。
第3実施形態では、空気極101および補助極103がそれぞれ1つとされている点で、第1実施形態と異なる。つまり、第3実施形態では、空気極101と燃料極102とが筐体10の互いに対向する側面に配置されている。
筐体10の側面は、水平方向Xで第1横側面16(図23では、左側)と第2横側面17(図23では、右側)とが対向し、厚さ方向Yで取込側面11(図21では、左側)と燃料側面12(図21では、右側)とが対向している。取込側面11には、矩形状の空気取込口13が内部を開口するように形成されている。空気極101は、取込側面11に沿って設けられ、燃料極102は、燃料側面12に沿って設けられている。
次に、複数の電池セルを接続した電池モジュールについて、図面を参照して説明する。
図24は、本発明の第3実施形態に係る電池セルを複数接続した電池モジュールを示す概略断面図である。なお、図24は、図面の見易さを考慮して、ハッチングを省略している。
電池モジュール30は、複数の電池セル1を接続した構成とされ、本実施の形態では、4つの電池セル1を接続している。以下では、4つの電池セル1は、それぞれを区別する場合、第1セル1a(図24では左側)、第2セル1b、第3セル1c、または第4セル1d(図24では、右側)と呼ぶことがある。なお、本実施の形態では、4つの電池セル1を接続して電池モジュール30としたが、これに限定されず、接続する電池セル1の数は、適宜選択することができる。
第3実施形態では、第1実施形態と同様に、第1隣接側面と第2隣接側面とが設定され、第1隣接側面同士および第2隣接側面同士が対面するように隣接して並べられている。本実施の形態では、取込側面11が第1隣接側面とされ、燃料側面12が第2隣接側面とされている。具体的には、第1セル1aと第2セル1bとは、互いの取込側面11同士が対面し、第2セル1bと第3セル1cとは、互いの燃料側面12同士が対面し、第3セル1cと第4セル1dとは、互いの取込側面11同士が対面した状態とされている。
なお、上述した第1実施形態ないし第3実施形態では、3極方式である金属空気二次電池とされていたが、本発明はこれに限定されず、2極方式の金属空気二次電池や金属空気一次電池(メカニカルチャージ方式を含む)にも適用できる。
また、今回開示した実施の形態は全ての点で例示であって、限定的な解釈の根拠となるものではない。従って、本発明の技術的範囲は、上記した実施の形態のみによって解釈されるものではなく、特許請求の範囲の記載に基づいて画定される。また、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内での全ての変更が含まれる。
本発明に係る金属空気電池は、電力供給装置として使用する用途全般に広く適用することができ、特に監視や介護、清掃などの各種ロボット、介護用電動車椅子、電動立ち乗り二輪車、および電動アシスト自転車などの移動体用に好適に用いられる。
1、2 電池セル(金属空気電池の一例)
10 筐体
11 取込側面
11a 第1取込側面
11b 第2取込側面
12 燃料側面
13 空気取込口
15 電解液投入口
20 電解液
30、40 電池モジュール(金属空気組電池の一例)
41 搭載用電池モジュール(金属空気組電池の一例)
50 移動体
101 空気極
102 燃料極
103 補助極
201 空気極端子
202 燃料極端子
203 補助極端子
X 水平方向
Y 厚さ方向
Z 高さ方向

Claims (15)

  1. 正極である空気極と、
    負極である燃料極と、
    前記空気極および前記燃料極の間に流れる電流の媒体となる電解液と、
    前記空気極、前記燃料極、および前記電解液を収容する筐体とを備えた金属空気電池であって、
    前記筐体のうち、前記空気極が設置された空気取込面を正面として、水平方向の幅を筐体幅とし、高さ方向の幅を筐体高さとし、前記高さ方向に対して垂直な奥行方向の幅を筐体奥行としたとき、
    前記筐体は、前記筐体高さおよび前記筐体幅から算出される第1アスペクト比と、前記筐体高さおよび前記筐体奥行から算出される第2アスペクト比とが予め設定されていること
    を特徴とする金属空気電池。
  2. 請求項1に記載の金属空気電池であって、
    前記第1アスペクト比および前記第2アスペクト比は、0.2以上とされていること
    を特徴とする金属空気電池。
  3. 請求項1に記載の金属空気電池であって、
    前記第1アスペクト比および前記第2アスペクト比は、0.35以上とされていること
    を特徴とする金属空気電池。
  4. 請求項1から請求項3までのいずれか1つに記載の金属空気電池であって、
    前記第1アスペクト比および前記第2アスペクト比は、1.3以下とされていること
    を特徴とする金属空気電池。
  5. 請求項1から請求項3までのいずれか1つに記載の金属空気電池であって、
    前記第1アスペクト比および前記第2アスペクト比は、1.0以下とされていること
    を特徴とする金属空気電池。
  6. 請求項1から請求項5までのいずれか1つに記載の金属空気電池であって、
    前記筐体は、前記幅方向または前記奥行方向での前記電解液の移動を規制する移動規制部が設けられていること
    を特徴とする金属空気電池。
  7. 正極である空気極と、
    負極である燃料極と、
    前記空気極および前記燃料極の間に流れる電流の媒体となる電解液と、
    前記空気極、前記燃料極、および前記電解液を収容する筐体とを備えた金属空気電池であって、
    前記筐体のうち、前記空気極が設置された空気取込面を正面として、前記電解液の高さ方向での高さを液面高さとし、前記空気極および前記燃料極の前記高さ方向での高さを電極高さとしたとき、
    前記液面高さは、前記電極高さより小さいこと
    を特徴とする金属空気電池。
  8. 請求項7に記載の金属空気電池であって、
    前記電極高さを前記液面高さで除した値を液面比としたとき、
    前記液面比は、1.04以上であること
    を特徴とする金属空気電池。
  9. 請求項7に記載の金属空気電池であって、
    前記電極高さを前記液面高さで除した値を液面比としたとき、
    前記液面比は、1.07以上であること
    を特徴とする金属空気電池。
  10. 請求項1から請求項9までのいずれか1つに記載の金属空気電池であって、
    補助極を備えていること
    を特徴とする金属空気電池。
  11. 請求項1から請求項10までのいずれか1つに記載の金属空気電池を複数備えた金属空気組電池であって、
    前記複数の金属空気電池は、隣接する金属空気電池の正面同士が対向するように並べられていること
    を特徴とする金属空気組電池。
  12. 請求項11に記載の金属空気組電池であって、
    水平方向の幅を組電池幅とし、高さ方向の幅を組電池高さとし、前記高さ方向に対して垂直な奥行方向の幅を組電池奥行として、前記組電池高さおよび前記組電池幅から算出される第1組電池アスペクト比と、前記組電池高さおよび前記組電池奥行から算出される第2組電池アスペクト比としたとき、
    前記第1組電池アスペクト比および前記第2組電池アスペクト比は、1.3以下とされていること
    を特徴とする金属空気組電池。
  13. 請求項11に記載の金属空気組電池であって、
    水平方向の幅を組電池幅とし、高さ方向の幅を組電池高さとし、前記高さ方向に対して垂直な奥行方向の幅を組電池奥行として、前記組電池高さおよび前記組電池幅から算出される第1組電池アスペクト比と、前記組電池高さおよび前記組電池奥行から算出される第2組電池アスペクト比としたとき、
    前記第1組電池アスペクト比および前記第2組電池アスペクト比は、1.0以下とされていること
    を特徴とする金属空気組電池。
  14. 請求項1から請求項13までのいずれか1つに記載の金属空気電池または金属空気組電池を備えた移動体。
  15. 請求項14に記載の移動体であって、
    前記金属空気電池の空気取込面は、進行方向と同じ向きまたは逆向きであること
    を特徴とする移動体。
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