JP2017039615A - ガラス溶融炉、その昇温方法及びガラス物品の製造方法 - Google Patents

ガラス溶融炉、その昇温方法及びガラス物品の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】側壁を構成する耐火物を容易に保護することのできるガラス溶融炉、その昇温方法及びガラス物品の製造方法を提供する。
【解決手段】ガラス溶融炉11は、耐火物Rを用いて構成された側壁12を備える。ガラス溶融炉11は、側壁12の外方において側壁12から離間した位置に固定される支持部14と、側壁12と支持部14との間に挟持される中間部15とを備える。中間部15は、側壁12を構成する耐火物Rの膨張により圧縮されることで、その耐火物Rよりも優先して破壊又は変形される構成を有する緩衝部材16を備える。
【選択図】図2

Description

本発明は、ガラス溶融炉、その昇温方法及びガラス物品の製造方法に関する。
従来、ガラス溶融炉の側壁は、耐火物(種瓦)を用いて構成されるとともに外側から支持部で支持されている(特許文献1参照)。
特開平10−182167号公報
ガラス溶融炉を昇温する際には、側壁を構成する耐火物が膨張(熱膨張)する。耐火物の膨張は支持部により拘束されるため、耐火物に熱応力が生じる。こうした熱応力が大きくなることにより耐火物が破損するおそれがある。ここで、耐火物の膨張に応じて支持部の位置を耐火物から離間する方向に微調整することにより、上述した破損を回避することは可能である。ところが、耐火物の膨張を視認することは困難であるため、例えば、支持部を微調整する作業が遅延することで、耐火物の破損を招くことになる。
本発明は、こうした実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、側壁を構成する耐火物を容易に保護することのできるガラス溶融炉、その昇温方法及びガラス物品の製造方法を提供することにある。
上記課題を解決するガラス溶融炉は、耐火物を用いて構成された側壁を備えるガラス溶融炉であって、前記側壁の外方において前記側壁から離間した位置に固定される支持部と、前記側壁と前記支持部との間に挟持される中間部と、を備え、前記中間部は、前記側壁を構成する耐火物の膨張により圧縮されることで、その耐火物よりも優先して破壊又は変形される構成を有する緩衝部材を備える。
この構成によれば、ガラス溶融炉の側壁を構成する耐火物が膨張した際に、緩衝部材が破壊又は変形されることで、耐火物に生じる過剰な熱応力が解放される。
上記ガラス溶融炉において、前記緩衝部材は、凹部及び貫通孔の少なくとも一方を有することが好ましい。
上記のように凹部及び貫通孔の少なくとも一方を有する緩衝部材は、凹部及び貫通孔を省略した緩衝部材よりも圧縮強度が低い。従って、凹部及び貫通孔の少なくとも一方を有する緩衝部材は、側壁を構成する耐火物よりも優先して破壊又は変形される緩衝部材として好適である。
上記ガラス溶融炉において、前記緩衝部材は、前記側壁に接触されるとともに、前記側壁と対向する位置に前記凹部の開口及び前記貫通孔の開口の少なくとも一方を有することが好ましい。
ここで、ガラス溶融炉の側壁において、緩衝部材と接触している部分は、他の部分よりも放熱し難く、他の部分よりも温度が高まるおそれがある。この点、側壁と対向する位置に凹部の開口及び貫通孔の開口の少なくとも一方を有する緩衝部材によれば、側壁と緩衝部材との接触面積を抑えることができる。これにより、例えば、側壁の外面における温度のばらつきを小さくすることが可能である。
上記ガラス溶融炉において、前記側壁は平面視において長手方向を有し、前記長手方向の側壁の両端側となる各位置に前記支持部及び前記中間部を備えていることが好ましい。
この構成によれば、長手方向の側壁は、その両端側から支持部により支持されるため、複数の耐火物の間に隙間が生じることを抑えることができる。ところが、長手方向の側壁における膨張は、短手方向の側壁よりも大きくなるため、長手方向の側壁における熱応力が大きくなり易い。こうしたガラス溶融炉において、長手方向の側壁の両端側となる各位置に、緩衝部材を有する中間部を備えることにより、長手方向の側壁を構成する耐火物の熱応力を好適に開放することができる。
上記ガラス溶融炉において、前記緩衝部材が、前記複数の耐火物のそれぞれに対応して配置されていることが好ましい。
この構成によれば、複数の耐火物に生じる熱応力を解放することができる。
上記ガラス溶融炉において、前記複数の耐火物は、ジルコニア系電鋳煉瓦を含み、前記ジルコニア系電鋳煉瓦に対応して配置される前記緩衝部材は、シャモット系煉瓦であることが好ましい。
上記のジルコニア系電鋳煉瓦は、耐久性に優れるものの、所定温度域では、例えば、アルミナ系電鋳煉瓦よりも比較的大きく膨張する傾向にある。一方、シャモット系煉瓦は、比較的圧縮強度が低い。このため、ジルコニア系電鋳煉瓦によって側壁の耐久性を高めた場合に、緩衝部材としてシャモット系煉瓦を用いることは、そのジルコニア系電鋳煉瓦の熱応力を好適に解放する構成として有利である。
上記課題を解決するガラス溶融炉の昇温方法は、上記ガラス溶融炉を昇温する。
この方法によれば、ガラス溶融炉の昇温中に、側壁を構成する耐火物に生じる過剰な熱応力を解放することができる。
上記課題を解決するガラス物品の製造方法は、上記ガラス溶融炉を用いてガラス物品を製造する。
この方法によれば、ガラス物品の製造中にガラス溶融炉を昇温する際に、側壁を構成する耐火物に生じる過剰な熱応力を解放することができる。
本発明によれば、側壁を構成する耐火物を容易に保護することができる。
実施形態におけるガラス溶融炉を説明する平面図である。 (a)は、図1の2a−2a線に沿った端面図であり、(b)は、図1の2b−2b線に沿った端面図である。 (a)〜(g)は、ガラス溶融炉の変更例を示す部分端面図である。
以下、ガラス溶融炉、その昇温方法及びガラス物品の製造方法の実施形態について図面を参照して説明する。なお、図面では、説明の便宜上、構成の一部を誇張して示す場合がある。また、各部分の寸法比率についても、実際と異なる場合がある。
図1に示すように、ガラス溶融炉11は、複数の耐火物R(「種瓦」とも呼ばれる)を用いて構成された側壁12を備えている。ガラス溶融炉11の側壁12は、平面視で長手方向X及び短手方向Yを有している。側壁12は、長手方向X及び短手方向Yに沿って複数の耐火物Rが配列されることで構成されている。ガラス溶融炉11は、所謂タンク窯であり、図示を省略するが、ガラスの原料を投入する投入部、ガラスを加熱する加熱機構、溶融ガラスを流出する流出部等を備えている。
ガラス溶融炉11の側壁12を構成する各耐火物Rとしては、電鋳煉瓦が好適に用いられる。各耐火物Rとしては、例えば、ジルコニア系(ジルコニア質)電鋳煉瓦、及びアルミナ系(アルミナ質)電鋳煉瓦が挙げられる。ジルコニア系電鋳煉瓦としては、例えば、アルミナ・ジルコニア・シリカ系電鋳煉瓦、及び高ジルコニア系電鋳煉瓦が挙げられる。各耐火物Rは、一種を用いてもよいし、二種以上を用いてもよい。各耐火物Rとしては、耐久性の観点から、ジルコニア系電鋳煉瓦を用いることが好ましい。なお、ガラス溶融炉11の底壁13についても耐火物Rを用いて構成することができる。
ガラス溶融炉11は、側壁12の外方において側壁12から離間した位置に固定される支持部14を備えている。支持部14は、例えば、ガラス溶融炉11が設置される構造物を構成する構成部材Sに固定される。支持部14は、金属製であることが好ましい。また、支持部14は、側壁12との距離を調整する調整機構を備えていることが好ましい。こうした支持部14としては、例えば、ジャッキボルトが挙げられる。
図2(a)及び図2(b)に示すように、ガラス溶融炉11は、側壁12を構成する耐火物Rと支持部14との間に挟持される中間部15とを備えている。換言すると、上記支持部14は、中間部15を介して耐火物Rを支持している。なお、ガラス溶融炉11の側壁は、上記の長手方向X及び短手方向Yに直交するZ軸方向に立設されている。
中間部15は、側壁12を構成する耐火物Rの膨張(熱膨張)により圧縮されることで、その耐火物Rよりも優先して破壊又は変形される構成を有する緩衝部材16を備えている。こうした緩衝部材16は、支持部14よりも優先して破壊又は変形される構成を有している。本実施形態の中間部15は、緩衝部材16のみから構成されている。すなわち、緩衝部材16は、側壁12と支持部14とのいずれにも接している。また、緩衝部材16は、凹部16aを有し、この凹部16aの開口は、側壁12と対向する位置に配置されている。
本実施形態の緩衝部材16は、煉瓦から構成されている。緩衝部材16の圧縮強度は、例えば、50MPa以下であることが好ましい。緩衝部材16の気孔率は、例えば、5%以上であることが好ましい。緩衝部材16のかさ比重は、例えば、3以下であることが好ましい。緩衝部材16の圧縮強度、気孔率、及びかさ比重は、JIS R2205に準拠して測定することができる。緩衝部材16は、例えば、シャモット系(シャモット質)煉瓦であることが好ましい。
本実施形態のガラス溶融炉11は、長手方向Xの側壁12の両端側となる各位置に支持部14及び中間部15を備えている。すなわち、長手方向Xの側壁12の両端側となる各位置に緩衝部材16が配置されている。
本実施形態のガラス溶融炉11の緩衝部材16は、複数の耐火物Rのそれぞれに対応して配置されている。例えば、側壁12を構成する耐火物Rの寸法が比較的大きい場合は、複数の緩衝部材16を一つの耐火物Rに対応して配置してもよい。一つの耐火物Rに対して複数の緩衝部材16を配置する場合、複数の緩衝部材16は、側壁12の平面視で側壁12の延在する方向に離間して配置することが好ましい。
なお、図2(b)に示すように、支持部14は、基部14aと、基部14aに設けられる支持板14bとを備える支持部14であってもよい。こうした支持部14と、側壁12との間の中間部15は、複数の緩衝部材16を備えていてもよい。
以上のガラス溶融炉11は、例えば、板ガラス、ガラス繊維、管ガラス等のガラス物品の製造に用いることができる。
次に、ガラス溶融炉11の主な作用について説明する。
例えば、ガラス溶融炉11を設置し、ガラスの原料をガラス溶融炉11に投入する前には、ガラスの原料の溶融に適した温度までガラス溶融炉11を昇温する。また、例えば、ガラス溶融炉11の稼働中において、図2(a)及び図2(b)に二点鎖線で示す溶融ガラスGの温度を昇温する場合がある。このようにガラス溶融炉11を昇温する際には、ガラス溶融炉11の側壁12等が膨張する。
上記ガラス溶融炉11は、側壁12と支持部14との間に挟持される中間部15を備えている。中間部15は、緩衝部材16を備え、緩衝部材16は、側壁12を構成する耐火物Rの膨張により圧縮されることで、その耐火物Rよりも優先して破壊又は変形される構成を有している。この構成によれば、ガラス溶融炉11の側壁12を構成する耐火物Rが膨張した際に、緩衝部材16が破壊又は変形されることで、耐火物Rに生じる過剰な熱応力が解放される。
また、過剰に膨張した耐火物Rは、緩衝部材16の破壊又は変形を視認することにより容易に特定される。このように特定した耐火物Rと支持部14との間の中間部15に寸法の異なる新たな緩衝部材16を配置したり、支持部14の位置を調整したりすることで、耐火物Rを適切に支持させることができる。
ここで、ガラス溶融炉11の側壁12において、緩衝部材16と接触している部分は、他の部分よりも放熱し難く、他の部分よりも温度が高まるおそれがある。この点、本実施形態の緩衝部材16は、側壁12と対向する位置に凹部16aの開口を有するため、側壁12と緩衝部材16との接触面積を抑えることができる。これにより、例えば、側壁12の外面における温度のばらつきを小さくすることが可能である。
以上詳述した実施形態によれば、次のような作用効果が発揮される。
(1)ガラス溶融炉11は、耐火物Rを用いて構成された側壁12を備えている。ガラス溶融炉11は、側壁12の外方において側壁12から離間した位置に固定される支持部14と、側壁12と支持部14との間に挟持される中間部15とを備えている。中間部15は、側壁12を構成する耐火物Rの膨張により圧縮されることで、その耐火物Rよりも優先して破壊又は変形される構成を有する緩衝部材16を備えている。この構成によれば、上述したように、耐火物Rに生じる過剰な熱応力が解放されるため、側壁12を構成する耐火物Rを容易に保護することができる。
また、過剰に膨張した耐火物Rは、緩衝部材16の破壊又は変形を視認することにより容易に特定される。このように特定した耐火物Rと支持部14との間の中間部15に寸法の異なる新たな緩衝部材16を配置したり、支持部14の位置を調整したりすることで、耐火物Rを適切に支持させることができる。
なお、従来のように側壁12を構成する耐火物Rを直接支持部14で支持した場合、耐火物Rの膨張によって支持部14が変形し易い。このように一旦変形した支持部14は、耐火物Rを支持する機能が低下すため、交換が必要となる。こうした支持部14の交換は、例えば、設備コストの増大を招くことになる。上記構成によれば、緩衝部材16の破壊又は変形により、支持部14は保護されるため、支持部14の交換頻度を低下させることができる。これにより、設備コストを抑えることが可能となる。
(2)ガラス溶融炉11は、凹部16aを有する緩衝部材16を備えている。凹部16aを有する緩衝部材16は、凹部16aを省略した緩衝部材16よりも圧縮強度が低い。従って、凹部16aを有する緩衝部材16は側壁12を構成する耐火物Rよりも優先して破壊又は変形される緩衝部材16として好適である。
(3)ガラス溶融炉11は、側壁12に接触されるとともに、側壁12と対向する位置に凹部16aを有する緩衝部材16を備えている。この場合、側壁12の外面における温度のばらつきを小さくすることが可能であるため、そうした温度のばらつきを要因とした耐火物Rの破損を抑えることができる。
(4)ガラス溶融炉11の側壁12は、平面視において長手方向Xを有している。ガラス溶融炉11は、側壁12の長手方向Xにおける両端側となる各位置に支持部14及び中間部15を備えている。この場合、長手方向Xの側壁12は、その両端側から支持部14により支持されるため、複数の耐火物Rの間に隙間が生じることを抑えることができる。ところが、長手方向Xの側壁12における膨張は、短手方向Yの側壁12よりも大きくなるため、長手方向Xの側壁12における熱応力が大きくなり易い。こうしたガラス溶融炉11において、長手方向Xの側壁12の両端側となる各位置に、緩衝部材16を有する中間部15を備えることにより、長手方向Xの側壁12を構成する耐火物Rの熱応力を好適に開放することができる。従って、長手方向Xの側壁12に隙間が生じることを抑えることができるとともに、その側壁12を容易に保護することができる。
(5)ガラス溶融炉11において、緩衝部材16が、複数の耐火物Rのそれぞれに対応して配置されている。この場合、複数の耐火物Rに生じる熱応力を解放することができる。従って、側壁12全体を構成する耐火物Rを容易に保護することができる。
(6)ガラス溶融炉11では、複数の耐火物Rは、ジルコニア系電鋳煉瓦を含み、ジルコニア系電鋳煉瓦に対応して配置される緩衝部材16は、シャモット系煉瓦であることが好ましい。
上記のジルコニア系電鋳煉瓦は、耐久性に優れるものの、所定温度域では、例えば、アルミナ系電鋳煉瓦よりも比較的大きく膨張する傾向にある。一方、シャモット系煉瓦は、比較的圧縮強度が低い。このため、ジルコニア系電鋳煉瓦によって側壁12の耐久性を高めた場合に、緩衝部材16としてシャモット系煉瓦を用いることは、そのジルコニア系電鋳煉瓦の熱応力を好適に解放する構成として有利である。また、シャモット系煉瓦は、比較的安価であるため、設備コストを抑えることが可能となる。
(7)上記ガラス溶融炉11を用いたガラス溶融炉11の昇温方法によれば、ガラス溶融炉11の昇温中に、側壁12を構成する耐火物Rに生じる過剰な熱応力を解放することができる。これにより、昇温中のガラス溶融炉11の側壁12を構成する耐火物Rを容易に保護することができる。従って、耐火物Rの交換に伴うコストを抑えることができるため、設備コストを抑えることが可能となる。
(8)上記ガラス溶融炉11を用いたガラス物品の製造方法によれば、ガラス物品の製造中にガラス溶融炉11を昇温する際に、側壁12を構成する耐火物Rに生じる過剰な熱応力を解放することができる。これにより、ガラス物品の製造中に、ガラス溶融炉11の側壁12を構成する耐火物Rを容易に保護することができる。従って、側壁12の補修の手間を軽減することができるため、ガラス物品の生産性を高めることが可能となる。
(変更例)
上記実施形態を次のように変更してもよい。
・ガラス溶融炉11の緩衝部材16は、断面形状が円弧状の凹部16aを有しているが、図3(a)及び図3(b)に示すように、凹部16aの断面形状を例えば横V字状やコ字状に変更することもできる。
・図3(c)に示すように、ガラス溶融炉11の側壁12と対向しない位置に凹部16aの開口を有する緩衝部材16に変更してもよい。また、例えば、図3(d)に示すように、ガラス溶融炉11の緩衝部材16における凹部16aを、貫通孔16bに変更してもよいし、凹部16aと貫通孔16bのいずれも有する緩衝部材16に変更してもよい。このように、ガラス溶融炉11の緩衝部材16は、凹部又は貫通孔の少なくとも一方を有する緩衝部材を含むことで、上記(2)欄で述べた作用効果を得ることができる。また、ガラス溶融炉11の緩衝部材16は、側壁12に接触されるとともに、側壁12と対向する位置に凹部16aの開口及び貫通孔の開口の少なくとも一方を有する緩衝部材を含むことで、上記(3)欄で述べた作用効果を得ることができる。この場合、異なる形状の凹部や異なる形状の貫通孔を組み合わせることもできる。
・図3(e)に示すように、ガラス溶融炉11の緩衝部材16を複数の緩衝部材16,16に分割し、上下方向に沿って配置してもよい。この場合であっても、緩衝部材16の圧縮強度を低くすることが可能であるが、緩衝部材16の部品点数を削減し、緩衝部材16の取り付けを容易にするという観点から、凹部又は貫通孔の少なくとも一方を有する緩衝部材16を用いることが好ましい。
・図3(f)に示すように、ガラス溶融炉11の中間部15は、緩衝部材16以外の中間部材17を備えていてもよい。例えば、ガラス溶融炉11の側壁12と緩衝部材16との間に中間部材17をさらに設けることにより、側壁12と緩衝部材16とが接触しない構成に変更してもよい。
・図3(e)及び図3(g)に示すように、ガラス溶融炉11の緩衝部材16における凹部16aを省略してもよい。
・ガラス溶融炉11の緩衝部材16における凹部16aの形状は、支持部14に接触する接触面の一端から他端にわたって延在しているが、これに限定されない。例えば、緩衝部材16の凹部16aは、支持部14に接触する接触面で囲まれる位置に形成することもできる。また、緩衝部材16の凹部16aは、水平方向に延在しているが、これに限定されず、例えば、垂直方向に延在する凹部16aに変更することもできる。ガラス溶融炉11の緩衝部材16における凹部16aは、側壁12に接触する接触部分の一端から他端にわたって延在する構成、すなわち前記接触面を複数箇所に分割する構成であることが好ましい。この場合、側壁12と緩衝部材16との間の熱を好適に逃がすことが可能となるため、側壁12の外面における温度のばらつきを好適に抑えることができる。
・複数の緩衝部材16,16を側壁12の厚さ方向に沿って積層して配置してもよい。
・ガラス溶融炉11の緩衝部材16として、異なる組成を有する複数の緩衝部材16を組み合わせて用いてもよい。また、ガラス溶融炉11の緩衝部材16は、煉瓦に限定されず、例えば、耐火モルタルから構成した緩衝部材16に変更してもよい。また、緩衝部材16として、耐火モルタルと耐火性繊維等のフィラーとの複合体を用いてもよい。
・ガラス溶融炉11の緩衝部材16は、側壁12において隣り合う耐火物Rに跨るように配置することもできる。
・ガラス溶融炉11の側壁12において、長手方向Xにおける両端側となる各位置の支持部14及び中間部15を省略することもできる。
・ガラス溶融炉11の平面視形状は図示した長方形に限らず、例えば正方形や台形等、任意の形状に変更してもよい。
・ガラス溶融炉11の側壁12は、中間部15を省略するとともに側壁12に接する支持部により支持した耐火物Rを含んでいてもよい。
・ガラス溶融炉11の上記支持部14を省略し、構成部材S自体をガラス溶融炉11の支持部14として併用してもよい。
・ガラス溶融炉11は、ガラスの原料の溶融を目的とする以外に、溶融ガラスGが流入されるガラス溶融炉11や流入された溶融ガラスの清澄を目的としたガラス溶融炉11に変更することもできる。
11…ガラス溶融炉、12…側壁、14…支持部、15…中間部、16…緩衝部材、16a…凹部、16b…貫通孔、R…耐火物。

Claims (8)

  1. 複数の耐火物を用いて構成された側壁を備えるガラス溶融炉であって、
    前記側壁の外方において前記側壁から離間した位置に固定される支持部と、
    前記側壁と前記支持部との間に挟持される中間部と、を備え、
    前記中間部は、前記耐火物の膨張により圧縮されることで、その耐火物よりも優先して破壊又は変形される構成を有する緩衝部材を備えることを特徴とするガラス溶融炉。
  2. 前記緩衝部材は、凹部及び貫通孔の少なくとも一方を有することを特徴とする請求項1に記載のガラス溶融炉。
  3. 前記緩衝部材は、前記側壁に接触されるとともに、前記側壁と対向する位置に前記凹部の開口及び前記貫通孔の開口の少なくとも一方を有することを特徴とする請求項2に記載のガラス溶融炉。
  4. 前記側壁は平面視において長手方向を有し、前記長手方向の側壁の両端側となる各位置に前記支持部及び前記中間部を備えていることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載のガラス溶融炉。
  5. 前記緩衝部材が、前記複数の耐火物のそれぞれに対応して配置されることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか一項に記載のガラス溶融炉。
  6. 前記複数の耐火物は、ジルコニア系電鋳煉瓦を含み、
    前記ジルコニア系電鋳煉瓦に対応して配置される前記緩衝部材は、シャモット系煉瓦であることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか一項に記載のガラス溶融炉。
  7. 請求項1から請求項6のいずれか一項に記載のガラス溶融炉を昇温することを特徴とするガラス溶融炉の昇温方法。
  8. 請求項1から請求項6のいずれか一項に記載のガラス溶融炉を用いてガラス物品を製造することを特徴とするガラス物品の製造方法。
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