JP2017039540A - 蓋材およびそれを用いた包装容器 - Google Patents

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Abstract

【課題】シーラントのポリオレフィン臭の内容物への移行および内容物の成分のシーラントによる吸着が少なく、ポリエチレンテレフタレート樹脂へのヒートシールが可能な蓋材およびそれを用いた包装容器を安価に提供することを課題とする。【解決手段】プラスチックフィルムを基材とした積層体からなる蓋材であって、蓋材の容器内側に当る層に二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムを配して、この層に連続波の赤外線波長のレーザー光を照射してヒートシール性を発現させシーラント層としたことを特徴とする蓋材である。【選択図】図1

Description

本発明は蓋材およびそれを用いた包装容器に関するものである。特に内容物の成分の吸着の少ない蓋材およびそれを用いた包装容器に関するものである。
インスタント食品のカップ麺、香辛料、調味料、菓子、飲料、薬品、などをはじめとして、様々な分野で多種多様の包装容器および蓋材が用いられ内容物の密封に用いられている。多くの蓋材は紙やプラスチックフィルムを基材とした単体または積層体に、シーラント層を設けてあり、内容物充填後に包装容器本体の開口部を蓋材で覆い、熱によってシーラントを溶着させて密閉するものである。
とくに食品や香辛料、調味料、一部の菓子などはその風味、香りが商品価値として重要であり、容器内で保存、保管されているあいだに、成分が容器外に漏れ出たり、あるいは容器に吸着されることは避けなければならない。さらにシーラントや容器の特有の臭いが内容物に移行することもまた好ましくない問題である。さらに薬品の場合には薬効成分が漏出、吸着されることは薬効そのものの低下に繋がる問題である。
容器本体はたとえばガラス容器などでは、吸着や漏出は起こらないと考えてよいが、蓋材での密閉部分においてはたとえば蓋材のシーラントがポリオレフィン系樹脂であったりする場合には、内容物成分の吸着の問題が避けられない問題となる。あるいは容器本体にポリエチレンテレフタレート樹脂を用いた所謂PETボトルにおいても、容器本体は吸着、移行の問題は比較的少ないが、密封のためにキャップ内に発泡フィルムを用いたパッキンを入れたり、ゴム弾性のある樹脂などをキャップ内面にライニングするなど、コストに係る対策を講じている。
あるいはポリオレフィン系樹脂からなるシーラントを用いずに、特許文献1が開示するような短パルス照射によって、たとえばポリエチレンテレフタレートフィルムなどの配向性を有するフィルムにヒートシール性を付与する方法もあり、蓋材にも用いられる可能性はあるが、高出力の短パルス発生装置はエネルギー効率や安全性、コストの点で問題があり実用化には至っていない。
特公平4−26339号公報
本発明はかかる状況に鑑みてなされたものであり、シーラントのポリオレフィン臭の内容物への移行および内容物の成分のシーラントによる吸着が少なく、ポリエチレンテレフタレート樹脂へのヒートシールが可能な蓋材およびそれを用いた包装容器を安価に提供することを課題とする。
上記の課題を解決するための手段として、請求項1に記載の発明は、プラスチックフィルムを基材とした積層体からなる蓋材であって、
蓋材の容器内側に当る層に二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムを配して、この層に連続波の赤外線波長のレーザー光を照射することでヒートシール性を発現させうるシーラント層としたことを特徴とする蓋材である。
また、請求項2に記載の発明は、前記蓋材に、前記レーザー光をヒートシール性を発現させる以上の強度で、前記二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムに部分的に照射することによって、蓋材の一部に脆弱部を設けたことを特徴とする請求項1に記載の蓋材である。
また請求項3に記載の発明は、前記積層体が、中間層に少なくとも1以上のポリオレフィン系樹脂層を有することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の蓋材である。
また、請求項4に記載の発明は、包装容器本体が、ポリエチレンテレフタレート樹脂を成形してなる容器の口部に、請求項1〜請求項3のいずれかに記載の蓋材を用いたことを特徴とする包装容器である。
また、請求項5に記載の発明は、包装容器本体が、容器最内層にポリエチレンテレフタレート樹脂を配した積層体を成形してなる容器の口部に、請求項1〜請求項3のいずれかに記載の蓋材を用いたことを特徴とする包装容器である。
本発明によれば、シーラントのポリオレフィン臭の内容物への移行および内容物の成分のシーラントによる吸着が少なく、ポリエチレンテレフタレート樹脂へのヒートシールが可能な蓋材およびそれを用いた包装容器を安価に提供することが可能である。
とくに請求項2に記載の発明によれば、脆弱部の形成によって電子レンジ調理における蒸気抜き機構やストローの突き刺し部などを設けることができ、より実用的な蓋材を提供することが可能である。
請求項3に記載の発明によれば、よりヒートシール性に優れた蓋材を提供することが可能である。
また請求項4に記載の発明によれば、本発明による蓋材を所謂PETボトルなどにヒートシールした包装容器を提供することが可能である。
また請求項5に記載の発明によれば、本発明による蓋材をポリエチレンテレフタレート樹脂を最内層とする容器にヒートシールした包装容器を提供することが可能である。
図1は本発明に係る蓋材の使用形態例、および包装容器の構成の例を説明する模式図である。 図2は本発明に係る蓋材の一実施形態を説明する平面模式図である。 図3は本発明に係る蓋材の他の実施形態を説明する平面模式図である。
以下本発明を実施するための形態について、図を参照しながら詳細な説明を加える。但し本発明はこれらの例にのみ限定されるものではない。
図1は本発明に係る蓋材の使用形態例、および包装容器の構成の例を説明する模式図である。蓋材(10)は容器本体(2)の容器口部(1)にヒートシールされて、容器内の内容物を密閉し、包装容器(12)を構成する。この例では、蓋材(10)は、容器口部(1)を覆う形で、円形形状になっており、容器開封のためのタブ(11)を有している
本発明による蓋材は、プラスチックフィルムを基材とした積層体からなる蓋材であって、蓋材の容器内側に当る層に二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムを配して、この層に連続波の赤外線波長のレーザーを照射してヒートシール性を発現させシーラント層としたものである。
容器口部(1)のヒートシール部は、ポリエチレンテレフタレート樹脂であって、ヒートシール性を付与された蓋材とヒートシールされて、密閉された包装容器(12)とすることができる。容器本体(2)にはポリエチレンテレフタレート樹脂を用いても良く、積層体で容器本体(2)を構成する場合には、容器内側の層にポリエチレンテレフタレート樹脂層を設けてもよい。あるいは容器本体(2)は、金属やガラス瓶などであってもかまわない。
このようにして、シーラントのポリオレフィン臭の内容物への移行および内容物の成分のシーラントによる吸着が少なく、ポリエチレンテレフタレート樹脂へのヒートシールが可能な蓋材およびそれを用いた包装容器を安価に提供することが可能である。
シーラント層として、二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムを用いることにより、安価で内容物成分の吸収の少ない蓋材を提供することができる。またシーラント層に、ポリエチレン樹脂などのポリオレフィン系樹脂を用いないために、ポリオレフィン系樹脂特有の臭気が内容物に移行することを避けることができる。これらの条件を満たすことができれば、シーラント層に他の熱可塑性樹脂を用いることもできる。
ヒートシール性の発現は短パルスの電磁波ではなく、連続照射タイプのレーザー光を用いてヒートシール性を発現させる部分に描画、照射して行なう。レーザー光はエネルギーが効率的にポリエチレンテレフタレートフィルム層に吸収されやすい赤外線波長を有する、たとえば炭酸ガスレーザーを用いることができる。これによってエネルギー効率が高く、かつ安全性の高い蓋材を実現することができる。
また赤外線波長を有するレーザー光であればレーザー発振器は特定の形式のものに限定するものではない。レーザー光が照射された部分にはポリエチレンテレフタレートフィルムの変質によってヒートシール性が発現する。
図2は本発明に係る蓋材の一実施形態を説明する平面模式図である。この例ではヒートシール部(4)は、容器本体の容器口部に沿った円周上に円形に形成されており、内容物を密閉する。蓋材(10)の中央部には、十字形の蒸気抜き機構(5)が設けられている。
十字形の部分は脆弱部となっており、たとえば容器内の内容物を容器ごと電子レンジで加熱調理する際などにおいて、内部から派生した水蒸気が、内圧の上昇によって蓋材の一部が破壊するために、水蒸気を外に排出することができる機構である。この蒸気抜き機構(5)は、レーザー光の照射によって設けることができる。この場合、レーザー光の照射は、ヒートシール性付与のための照射より強い照射によってシーラント部を積層体から抜くことができ、蒸気抜き機構(5)のための脆弱部を形成することができる。
図3は本発明に係る蓋材の他の実施形態を説明する平面模式図である。この例では蓋材のヒートシール部(4)の内側にストロー突き刺し部(6)が設けられており、この円形のストロー突き刺し部(6)は積層体の他の部分に比べて脆弱になっており、ストローを突き刺して容器内部に密閉された飲料などを吸いだすことが可能になる。このストロー突
き刺し部(6)もまた、レーザー照射によって設けることができる。この場合も、レーザー光の照射は、ヒートシール性付与のための照射より強い照射によってシーラント部を積層体から抜くことができ、ストロー突き刺し部(6)のための脆弱部を形成することができる。
以下蓋材を構成する要素について、更に説明を加える。蓋材(10)を構成する材料は、プラスチックフィルムを基材とした積層体からなる。積層体の構成は必ずしも限定を加えるものではなく、基材フィルムのほか少なくとも包装容器内層側に当る面にシーラント層を有していれば、容器口部とのヒートシールが可能である。
本発明によれば、容器口部がポリエチレンテレフタレート樹脂からなる場合においてもヒートシールが可能である。たとえば飲料用に広く用いられている所謂PETボトルなどの口部にヒートシールすることも可能である。積層体の他の層は限定するものではなく、内容物、商品の性状、商品の使用目的、および要求品質に応じて、積層体の材料や層構成を設計すればよい。また蓋材の大きさは、容器本体の開口部を覆うことのできる大きさがあればよく、必要に応じて開封のためのタブなどを設けることができる。
プラスチックフィルムは高分子樹脂組成物からなるフィルムであって、ポリオレフィン(ポリエチレン、ポリプロピレン等)、ポリエステル(ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等)、ポリアミド(ナイロンー6、ナイロンー66等)、ポリイミドなどが使用でき、用途に応じて適宜選択される。特にポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレートを基材フィルムとする場合は、フィルム強度と価格においてより好ましい。
ヒートシールのために、積層体の包装容器内側になる面には、シーラント層を設ける。シーラント層には二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムを用いる。この層に連続波の赤外線波長のレーザーを描画、照射してヒートシール性を発現させたシーラント層を得ることができる。
レーザー光が照射されたポリエチレンテレフタレートフィルムは、一時的に融解することによって変質して、微細構造が形成されるとともにヒートシール性が発現する。ここで発現するヒートシール性は、ポリエチレンテレフタレート樹脂に対してヒートシール性を有する。
なお、こうしてヒートシール性を発現したポリエチレンテレフタレートフィルムの構造または特性を解析するためには著しく過大な経済的支出や時間を要するため、実際的ではない。
本発明による、より具体的な使用対象としては、ポリエチレンテレフタレート樹脂による射出成形容器やPETボトルにおいては容器はそのままで用いることができ、容器口部に本発明による蓋材をヒートシールして密封することが可能である。
こうして本発明による蓋材を用いて包装容器を得ることができる。この容器はシーラントのポリオレフィン臭の内容物への移行および内容物の成分のシーラントによる吸着が少ない包装容器である。
また内層にポリエチレン樹脂やポリプロピレン樹脂を用いて単層もしくは積層体を真空成形などのサーモフォーミング法により成形して得られるタイプの容器を本発明によって実現しようとする場合には、ポリエチレン樹脂やポリプロピレン樹脂に替えて、ポリエチレンテレフタレート樹脂を用いて、単層もしくはポリエチレンテレフタレート樹脂を容器
内側に配置した積層体で容器を形成し、ポリエチレンテレフタレート樹脂が容器口部において露出した形でヒートシール部とすればよい。
こうして本発明による蓋材を用いて包装容器を得ることができる。この容器はシーラントのポリオレフィン臭の内容物への移行および内容物の成分のシーラントによる吸着が少ない包装容器である。
紙カップなどの場合には、容器内側になる面に押し出しポリエチレンテレフタレート樹脂層を設け、口部で露出したカップとすれば、本発明による蓋材によってヒートシールによる密封が可能である。
こうして本発明による蓋材を用いて包装容器を得ることができる。この容器はシーラントのポリオレフィン臭の内容物への移行および内容物の成分のシーラントによる吸着が少ない包装容器である。
容器の内層に二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムを用いる場合には、本発明による蓋材と同様にレーザー照射によるヒートシール性付与を行なうことができる。このときのレーザー照射は、容器口部となるヒートシールが必要な部分に、選択的に照射すればよい。
本発明による蓋材の、ヒートシールによる溶着強度については被溶着対象のポリエチレンテレフタレート樹脂やフィルムの、種類やグレード、熱履歴によって異なるが、レーザー光の照射量などを調整することにより制御可能である。
また、紙カップなどに見られるように、容器口部に段差がある場合になどは、蓋材の積層体の中間層として、ポリエチレンなど、ポリオレフィン系樹脂層を設けることにより、段差部に対するヒートシール性が向上する。ポリオレフィン系樹脂層は、1以上の層を設けることができ、ヒートシールにおいて流動性が出て段差を埋める役割を果たすために、ヒートシール性が向上し、その結果ヒートシール強度の向上にも寄与する。
ポリオレフィン系樹脂は具体的には、低密度ポリエチレン樹脂(LDPE)、中密度ポリエチレン樹脂(MDPE)、直鎖状低密度ポリエチレン樹脂(LLDPE)、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)、エチレン−αオレフィン共重合体、エチレン−メタアクリル酸樹脂共重合体などのエチレン系樹脂や、ポリエチレンとポリブテンのブレンド樹脂や、ホモポリプロピレン樹脂(PP)、プロピレン−エチレンランダム共重合体、プロピレン−エチレンブロック共重合体、プロピレン−αオレフィン共重合体などのポリプロピレン系樹脂等を使用することができる。
レーザー光の照射は、連続線や断続線、あるいは点状のパターンを描画する形で照射することができる。あるいは面状の照射を行なうこともできる。このような形状はレーザー光のスポット径、スポット形状を適宜設定して形成することができる。
レーザーの照射はポリエチレンテレフタレートフィルムの表面から行なってもよく、積層体の他の層がレーザー光を透過しやすく、影響を受けにくい材質であれば透過させてポリエチレンテレフタレートフィルム層に照射するのでもよい。
必要に応じて商品としてのイメージアップや、内容物についての必要な情報を、積層体のうち外側から見ることのできる層に、表示、印刷することができる。印刷は内容物に関する情報のほかロゴマークを表示し、また内容物に関してのイメージや用途例などを文字や画像で表示することができる。
印刷方法および印刷インキには特に制約を設けるものではないが、既知の印刷方法、印刷インキの中からプラスチックフィルムへの印刷適性、色調などの意匠性、密着性、食品容器としての安全性などを考慮すれば適宜選択してよく、たとえばグラビア印刷法、オフセット印刷法、グラビアオフセット印刷法、フレキソ印刷法、インクジェット印刷法などを用いることができる。中でもグラビア印刷法はその印刷の仕上がりや、生産性の点で好ましく用いることができる。
また、内容物の保存性を向上させることを目的として、積層体中に着色フィルムなど紫外線を遮蔽する不透明層を設けることができる。あるいは、積層体中にガスバリア層を設けることができる。
ガスバリア層には、アルミニウム箔などの金属箔をガスバリア層として用いることができる。金属箔を用いることが適当では無い場合には、ガスバリアフィルムを貼りあわせて積層体を構成しても良い。ガスバリアフィルムは、接着剤を用いて、たとえばドライラミネーション法を用いて積層することもでき、あるいは押出機を用いて熱可塑性樹脂を押し出して積層することもできる。
ガスバリアフィルムの場合、ガスバリア層は無機化合物の蒸着層、コーティング層で構成することができ、基材フィルムにアンカーコートを設けた後、蒸着層、コーティング層を順次設ける。あるいはあらかじめガスバリア層を有するガスバリアフィルムを、基材フィルムと貼り合わせても良い。
ガスバリアフィルムのアンカーコート層には、例えばウレタンアクリレートを用いることができる。アンカーコート層の形成には、樹脂を溶媒に溶解した塗料をグラビアコーティングなど印刷手法を応用したコーティング方法を用いるほか、一般に知られているコーティング方法を用いて塗膜を形成することができる。
蒸着層を形成する方法としては,SiOやAlOなどの無機化合物を真空蒸着法を用いて、アンカーコート層を設けた基材フィルム上に蒸着層を形成し、真空蒸着法による無機化合物層を形成することができる。
無機化合物層は真空蒸着法による蒸着層のみでもガスバリア性を有するが、コーティング法による無機化合物層のコーティング層を真空蒸着法による無機化合物層である蒸着層に重ねて形成し、ガスバリア層とすることができる。
無機化合物層のコーティング層を形成する方法としては、水溶性高分子と、(a)一種以上のアルコキシドまたはその加水分解物、または両者、あるいは(b)塩化錫の、少なくともいずれかひとつを含む水溶液あるいは水/アルコール混合水溶液を主剤とするコーティング剤を塗布し、加熱乾燥してコーティング法による無機化合物層を形成しコーティング層とすることができる。このとき、コーティング剤にはシランモノマーを添加しておくことによってアンカーコート層との密着の向上を図ることができる。
これら2層の複合により、真空蒸着法による無機化合物層とコーティング法による無機化合物層との界面に両層の反応層を生じるか、或いはコーティング法による無機化合物層が真空蒸着法による無機化合物層に生じるピンホール、クラック、粒界などの欠陥あるいは微細孔を充填、補強することで、緻密構造が形成されるため、高いガスバリア性、耐湿性、耐水性を実現するとともに、変形に耐えられる可撓性を有するため、包装材料としての適性も具備することができる。
またガスバリア層としてSiOを用いる場合には透明であるために、積層体を構成する他の層が透明であれば、内容物をチューブ容器胴部の外側から目で見ることが可能である。これらは、包装袋の用途、要求品質によって適宜選択し、使い分けをすればよい。
このように、本発明によればシーラントのポリオレフィン臭の内容物への移行および内容物の成分のシーラントによる吸着が少なく、ポリエチレンテレフタレート樹脂へのヒートシールが可能な蓋材およびそれを用いた包装容器を安価に提供することができる。
1・・・容器口部
2・・・容器本体
4・・・ヒートシール部
5・・・蒸気抜き機構
6・・・ストロー突き刺し部
10・・・蓋材
11・・・タブ
12・・・包装容器

Claims (5)

  1. プラスチックフィルムを基材とした積層体からなる蓋材であって、
    蓋材の容器内側に当る層に二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムを配して、この層に連続波の赤外線波長のレーザー光を照射することでヒートシール性を発現させうるシーラント層としたことを特徴とする蓋材。
  2. 前記蓋材に、前記レーザー光をヒートシール性を発現させる以上の強度で、前記二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムに部分的に照射することによって、蓋材の一部に脆弱部を設けたことを特徴とする請求項1に記載の蓋材。
  3. 前記積層体が、中間層に少なくとも1以上のポリオレフィン系樹脂層を有することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の蓋材。
  4. 包装容器本体が、ポリエチレンテレフタレート樹脂を成形してなる容器の口部に、請求項1〜請求項3のいずれかに記載の蓋材を用いたことを特徴とする包装容器。
  5. 包装容器本体が、容器最内層にポリエチレンテレフタレート樹脂を配した積層体を成形してなる容器の口部に、請求項1〜請求項3のいずれかに記載の蓋材を用いたことを特徴とする包装容器。
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