JP2017039243A - 射出成形装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】射出シリンダ内において熱可塑性樹脂中に分散される強化繊維の全長が、強化繊維供給部から射出シリンダ内に供給されたときと比べて大幅に短くなるのを抑制することが可能な射出成形装置を提供すること。【解決手段】熱可塑性樹脂を射出シリンダ15内の空間へ供給する樹脂供給部18と、強化繊維集合体を射出シリンダ内へ供給する強化繊維供給部19と、射出シリンダ内で熱可塑性樹脂を圧縮しながら混練しかつ強化繊維集合体を解繊させながら熱可塑性樹脂中に分散させるスクリュー20と、を備え、樹脂供給部と強化繊維供給部が互いに別体でありかつ強化繊維供給部が樹脂供給部よりも前記先端開口側に位置し、スクリューの溝深さHが一定であり、スクリューのピッチを、強化繊維供給部と対向する対向部24aから先端開口側に向かうにつれて徐々に小さくする。【選択図】 図1
Description
本発明は射出成形装置に関する。
特許文献1は射出成形装置の従来例である。
この射出成形装置は、先端開口が成形型のキャビティと連通する射出シリンダと、射出シリンダの上部にそれぞれ固定された樹脂供給ホッパ(樹脂供給部)及び2軸型スクリュフィーダー(強化繊維供給部)と、射出シリンダの内部に配設されたスクリューと、を備えている。
樹脂供給ホッパと2軸型スクリュフィーダーは、射出シリンダの軸線方向に並んだ状態で射出シリンダに固定されている。より具体的には、2軸型スクリュフィーダーは樹脂供給ホッパよりも射出シリンダの先端開口側に位置している。
スクリューは、射出シリンダ内に同軸的かつ回転可能に配設されている。
この射出成形装置は、先端開口が成形型のキャビティと連通する射出シリンダと、射出シリンダの上部にそれぞれ固定された樹脂供給ホッパ(樹脂供給部)及び2軸型スクリュフィーダー(強化繊維供給部)と、射出シリンダの内部に配設されたスクリューと、を備えている。
樹脂供給ホッパと2軸型スクリュフィーダーは、射出シリンダの軸線方向に並んだ状態で射出シリンダに固定されている。より具体的には、2軸型スクリュフィーダーは樹脂供給ホッパよりも射出シリンダの先端開口側に位置している。
スクリューは、射出シリンダ内に同軸的かつ回転可能に配設されている。
この射出成形装置を用いた射出成形は、射出シリンダを加熱しかつスクリューを回転させた状態で、樹脂供給ホッパに熱可塑性樹脂を供給しかつ2軸型スクリュフィーダーに強化繊維集合体を供給することにより行われる。強化繊維集合体は、多数本の強化繊維を互いに結合した(束ねた)ものである。
樹脂供給ホッパに供給された熱可塑性樹脂は樹脂供給ホッパから射出シリンダ内へ送られる。すると、熱可塑性樹脂が射出シリンダの熱によって溶融し、回転するスクリューによって圧縮されながら混練される。さらに熱可塑性樹脂はスクリューの推力によって、射出シリンダの先端側へ送られる。
2軸型スクリュフィーダーに供給された強化繊維集合体は2軸型スクリュフィーダーから射出シリンダ内へ送られる。すると強化繊維集合体は、スクリューによって解繊させられながら熱可塑性樹脂中に分散させられ、さらにスクリューの推力によって熱可塑性樹脂と一緒に射出シリンダの先端側へ送られる。
樹脂供給ホッパに供給された熱可塑性樹脂は樹脂供給ホッパから射出シリンダ内へ送られる。すると、熱可塑性樹脂が射出シリンダの熱によって溶融し、回転するスクリューによって圧縮されながら混練される。さらに熱可塑性樹脂はスクリューの推力によって、射出シリンダの先端側へ送られる。
2軸型スクリュフィーダーに供給された強化繊維集合体は2軸型スクリュフィーダーから射出シリンダ内へ送られる。すると強化繊維集合体は、スクリューによって解繊させられながら熱可塑性樹脂中に分散させられ、さらにスクリューの推力によって熱可塑性樹脂と一緒に射出シリンダの先端側へ送られる。
スクリューによって射出シリンダの先端開口側へ送られた強化繊維を含有する熱可塑性樹脂は、射出シリンダの先端開口から成形型のキャビティへ射出される。
強化繊維を含有する熱可塑性樹脂がキャビティ内で固化した後に成形型を型開きすれば所望の樹脂成形品が得られる。
強化繊維を含有する熱可塑性樹脂がキャビティ内で固化した後に成形型を型開きすれば所望の樹脂成形品が得られる。
(発明が解決しようとする課題)
強化繊維を含有する熱可塑性樹脂を用いて成形された樹脂成形品の材料特性(剛性など)は、樹脂成形品中の強化繊維の長さと深い関係がある。即ち、樹脂成形品中の強化繊維の長さが長くなればなる程、樹脂成形品の材料特性は良好となる。換言すると、樹脂成形品中の強化繊維の長さが短くなればなる程、樹脂成形品の材料特性が悪化する。
強化繊維を含有する熱可塑性樹脂を用いて成形された樹脂成形品の材料特性(剛性など)は、樹脂成形品中の強化繊維の長さと深い関係がある。即ち、樹脂成形品中の強化繊維の長さが長くなればなる程、樹脂成形品の材料特性は良好となる。換言すると、樹脂成形品中の強化繊維の長さが短くなればなる程、樹脂成形品の材料特性が悪化する。
しかし特許文献1の射出成形装置のスクリューの溝深さは、2軸型スクリュフィーダーと対向する部位よりもスクリューの先端側の部位の方が浅い。そして、スクリューの溝深さが浅く(小さく)なればなる程、スクリューの推力によって強化繊維がせん断され易いことが知られている。
そのため、2軸型スクリュフィーダーから射出シリンダ内へ送られた強化繊維は、スクリューの先端側の部位が発生する推力によってせん断され易い。即ち、強化繊維は2軸型スクリュフィーダーから射出シリンダへ供給されたときよりも大幅に短くなり易い。
従って、特許文献1の射出成形装置によって成形された樹脂成形品は材料特性が悪化するおそれが高い。
そのため、2軸型スクリュフィーダーから射出シリンダ内へ送られた強化繊維は、スクリューの先端側の部位が発生する推力によってせん断され易い。即ち、強化繊維は2軸型スクリュフィーダーから射出シリンダへ供給されたときよりも大幅に短くなり易い。
従って、特許文献1の射出成形装置によって成形された樹脂成形品は材料特性が悪化するおそれが高い。
本発明は、射出シリンダ内において熱可塑性樹脂中に分散される強化繊維の全長が、強化繊維供給部から射出シリンダ内に供給されたときと比べて大幅に短くなるのを抑制することが可能な射出成形装置を提供することを目的とする。
(課題を解決するための手段)
本発明は、先端開口が成形型のキャビティと連通する射出シリンダと、熱可塑性樹脂を前記射出シリンダ内の空間へ供給する樹脂供給部と、強化繊維集合体を、前記射出シリンダ内の空間へ供給する強化繊維供給部と、前記射出シリンダ内に回転可能に配設され、前記射出シリンダ内で前記熱可塑性樹脂を圧縮しながら混練しかつ前記強化繊維集合体を解繊させながら前記熱可塑性樹脂中に分散させるスクリューと、を備え、前記樹脂供給部と前記強化繊維供給部が互いに別体であり、かつ、前記強化繊維供給部が前記樹脂供給部よりも前記先端開口側に位置し、前記スクリューの溝深さが一定であり、前記スクリューのピッチが、前記強化繊維供給部と対向する対向部から前記先端開口側に向かうにつれて徐々に小さくなるのがよい。
本発明は、先端開口が成形型のキャビティと連通する射出シリンダと、熱可塑性樹脂を前記射出シリンダ内の空間へ供給する樹脂供給部と、強化繊維集合体を、前記射出シリンダ内の空間へ供給する強化繊維供給部と、前記射出シリンダ内に回転可能に配設され、前記射出シリンダ内で前記熱可塑性樹脂を圧縮しながら混練しかつ前記強化繊維集合体を解繊させながら前記熱可塑性樹脂中に分散させるスクリューと、を備え、前記樹脂供給部と前記強化繊維供給部が互いに別体であり、かつ、前記強化繊維供給部が前記樹脂供給部よりも前記先端開口側に位置し、前記スクリューの溝深さが一定であり、前記スクリューのピッチが、前記強化繊維供給部と対向する対向部から前記先端開口側に向かうにつれて徐々に小さくなるのがよい。
本発明ではスクリューの溝深さが一定である。そのため、スクリューの溝深さがスクリューの先端側に向かうにつれて小さくなる場合と比べて、射出シリンダ内において熱可塑性樹脂中に分散された強化繊維がスクリューが発生する推力によってせん断される可能性が低い。
また、仮に共通(一つの)供給部から熱可塑性樹脂及び強化繊維集合体を射出シリンダ内へ供給する場合は、粘度が高い状態の熱可塑性樹脂に対して強化繊維(集合体)が混ざることになる。そのため、この場合は強化繊維(集合体)が熱可塑性樹脂から大きなせん断力を受ける可能性が高い。しかし本発明では、強化繊維供給部が樹脂供給部よりも射出シリンダの先端開口側に位置し、かつ、樹脂供給部と強化繊維供給部とに熱可塑性樹脂と強化繊維集合体をそれぞれ別々に供給している。そのため、強化繊維供給部から射出シリンダ内へ供給された強化繊維(集合体)は、十分に混練されて低粘度となった熱可塑性樹脂と混ざり合うことになる。従って、強化繊維(集合体)が熱可塑性樹脂から大きなせん断力を受ける可能性は低い。
従って、射出シリンダ内において熱可塑性樹脂中に分散される強化繊維の全長が、強化繊維供給部から射出シリンダ内に供給されたときと比べて大幅に短くなるのを抑制できる。そのため、従来の射出成形装置と比べて、樹脂成形品の材料特性が良好になり易い。
また、仮に共通(一つの)供給部から熱可塑性樹脂及び強化繊維集合体を射出シリンダ内へ供給する場合は、粘度が高い状態の熱可塑性樹脂に対して強化繊維(集合体)が混ざることになる。そのため、この場合は強化繊維(集合体)が熱可塑性樹脂から大きなせん断力を受ける可能性が高い。しかし本発明では、強化繊維供給部が樹脂供給部よりも射出シリンダの先端開口側に位置し、かつ、樹脂供給部と強化繊維供給部とに熱可塑性樹脂と強化繊維集合体をそれぞれ別々に供給している。そのため、強化繊維供給部から射出シリンダ内へ供給された強化繊維(集合体)は、十分に混練されて低粘度となった熱可塑性樹脂と混ざり合うことになる。従って、強化繊維(集合体)が熱可塑性樹脂から大きなせん断力を受ける可能性は低い。
従って、射出シリンダ内において熱可塑性樹脂中に分散される強化繊維の全長が、強化繊維供給部から射出シリンダ内に供給されたときと比べて大幅に短くなるのを抑制できる。そのため、従来の射出成形装置と比べて、樹脂成形品の材料特性が良好になり易い。
さらにスクリューのピッチが、樹脂供給部と対向する対向部から射出シリンダの先端開口側に向かうにつれて徐々に小さくなっている。即ち、スクリューが発生する推力は、対向部から射出シリンダの先端開口側に向かうにつれて徐々に大きくなる。
そのため、スクリューによって射出シリンダ内の強化繊維集合体を、解繊させながら熱可塑性樹脂中に均一に分散させることが可能である。
そのため、スクリューによって射出シリンダ内の強化繊維集合体を、解繊させながら熱可塑性樹脂中に均一に分散させることが可能である。
前記スクリューの前記対向部の前記ピッチを、該対向部に対して前記樹脂供給部側から隣接する部位の前記ピッチより大きくしてもよい。
この場合は、熱可塑性樹脂がスクリューの樹脂供給部側から対向部へ移動するのに伴って熱可塑性樹脂の圧力が低下する。そのため対向部へ送られた熱可塑性樹脂が、自身の圧力によって強化繊維供給部側へ上昇するベントアップ現象を抑制できる。
従って、強化繊維供給部へ供給した強化繊維を射出シリンダ内へ確実に供給することが可能になる。
従って、強化繊維供給部へ供給した強化繊維を射出シリンダ内へ確実に供給することが可能になる。
以下、本発明の一実施形態について図面を参照して説明する。
本実施形態の射出成形装置10は以下の構造である。
図1に示すように、本実施形態に係る射出成形装置10は、大きな構成要素として射出シリンダ15と、主ホッパ18と、副ホッパ19と、射出シリンダ15内に配設されたスクリュー20と、駆動ユニット30と、を備える。
本実施形態の射出成形装置10は以下の構造である。
図1に示すように、本実施形態に係る射出成形装置10は、大きな構成要素として射出シリンダ15と、主ホッパ18と、副ホッパ19と、射出シリンダ15内に配設されたスクリュー20と、駆動ユニット30と、を備える。
射出シリンダ15は直線的に延びる略円筒状部材である。射出シリンダ15の先端開口(図1において左端)にはノズル16が取付けられている。ノズル16は成形型MOに接続されており、ノズル16は成形型MO内のキャビティと連通している。射出シリンダ15には図示しない加熱ヒータが取付けられている。
図1に示すように、射出シリンダ15の上部には主ホッパ18(樹脂供給部)及び副ホッパ19(強化繊維供給部)が固定されている。
副ホッパ19の射出シリンダ15に対する固定位置は、主ホッパ18の射出シリンダ15に対する固定位置よりも前方(図1において左方)である。
主ホッパ18及び副ホッパ19の上部と下部はいずれも開口しており、下部開口が射出シリンダ15の内部空間と連通している。
副ホッパ19の射出シリンダ15に対する固定位置は、主ホッパ18の射出シリンダ15に対する固定位置よりも前方(図1において左方)である。
主ホッパ18及び副ホッパ19の上部と下部はいずれも開口しており、下部開口が射出シリンダ15の内部空間と連通している。
スクリュー20は、射出シリンダ15の内部空間に射出シリンダ15と同軸をなすように配設されている。スクリュー20は自身の軸線まわりに回転可能かつこの軸線方向にスライド可能である。スクリュー20の後端(図1において右端)には駆動ユニット30が接続されている。駆動ユニット30は、スクリュー20を回転及びスライドさせるための駆動力を発生する駆動源(例えば電動モータ)を備えている。
スクリュー20は、円柱状の軸部21と、軸部21の外周面に突設された螺旋状のフライト部22(羽根)と、を一体的に備えている。
軸部21は、その先端部(図1において円錐状の左端部を構成する部位)を除いて円柱形状である。即ち、軸部21の先端部を除いた部分の外径Dは一定である。
フライト部22は、互いに連続する第一構成部23と第二構成部24とにより構成されている。第一構成部23はフライト部22の駆動ユニット30側の約半分を構成する部位であり、その駆動ユニット30側の端部は主ホッパ18の下部開口と上下方向に対向している。第二構成部24はフライト部22の先端側の約半分を構成する部位であり、その第一構成部23側の端部は副ホッパ19の下部開口と上下方向に対向する対向部24aを構成している。第一構成部23及び第二構成部24のピッチは共に可変ピッチである。即ち、第一構成部23は駆動ユニット30側から対向部24a側に向かうにつれてピッチが徐々に小さくなっており、第二構成部24は対向部24a側から先端側に向かうにつれてピッチが徐々に小さくなっている。図示するように第二構成部24の対向部24aのピッチは、第一構成部23の先端部(対向部24aに対して駆動ユニット30側から隣接する部位)のピッチよりも大きい。スクリュー20の第一構成部23の圧縮比は2.0以上である。一方、スクリュー20の第二構成部24の圧縮比は1.0より大きくかつ第一構成部23の圧縮比より小さい。例えば第一構成部23の圧縮比を2.3に設定した場合は、第二構成部24の圧縮比は例えば2.2とすることが可能である。但し、溝深さHはフライト部22のいずれの位置においても同一である。
軸部21は、その先端部(図1において円錐状の左端部を構成する部位)を除いて円柱形状である。即ち、軸部21の先端部を除いた部分の外径Dは一定である。
フライト部22は、互いに連続する第一構成部23と第二構成部24とにより構成されている。第一構成部23はフライト部22の駆動ユニット30側の約半分を構成する部位であり、その駆動ユニット30側の端部は主ホッパ18の下部開口と上下方向に対向している。第二構成部24はフライト部22の先端側の約半分を構成する部位であり、その第一構成部23側の端部は副ホッパ19の下部開口と上下方向に対向する対向部24aを構成している。第一構成部23及び第二構成部24のピッチは共に可変ピッチである。即ち、第一構成部23は駆動ユニット30側から対向部24a側に向かうにつれてピッチが徐々に小さくなっており、第二構成部24は対向部24a側から先端側に向かうにつれてピッチが徐々に小さくなっている。図示するように第二構成部24の対向部24aのピッチは、第一構成部23の先端部(対向部24aに対して駆動ユニット30側から隣接する部位)のピッチよりも大きい。スクリュー20の第一構成部23の圧縮比は2.0以上である。一方、スクリュー20の第二構成部24の圧縮比は1.0より大きくかつ第一構成部23の圧縮比より小さい。例えば第一構成部23の圧縮比を2.3に設定した場合は、第二構成部24の圧縮比は例えば2.2とすることが可能である。但し、溝深さHはフライト部22のいずれの位置においても同一である。
次に、上記構成の射出成形装置10を用いた射出成形方法について説明する。
まず、射出シリンダ15に設けられた上記加熱ヒータを作動させて射出シリンダ15内の温度を所望の温度に加熱し、さらに駆動ユニット30を作動させてスクリュー20を一方向(正方向)に回転させる。
さらに多数の樹脂ペレット及び改質材(無水カルボン変性PP)を主ホッパ18に投入するとともに、多数の強化繊維集合体を副ホッパ19に投入する。
まず、射出シリンダ15に設けられた上記加熱ヒータを作動させて射出シリンダ15内の温度を所望の温度に加熱し、さらに駆動ユニット30を作動させてスクリュー20を一方向(正方向)に回転させる。
さらに多数の樹脂ペレット及び改質材(無水カルボン変性PP)を主ホッパ18に投入するとともに、多数の強化繊維集合体を副ホッパ19に投入する。
樹脂ペレットは熱可塑性樹脂であり、本実施形態ではポリプロピレン(PP)樹脂である。なお、樹脂ペレット(熱可塑性樹脂)として、エンジニアリングプラスチック、スーパーエンジニアリングプラスチックなどPP以外の樹脂を採用することも可能である。さらに、成形しようとする成形品の要求特性に応じて、改質材以外の添加材(着色材、光安定材など)を主ホッパ18から射出シリンダ15へ供給してもよい。
強化繊維集合体は、チョップドストランド状の強化繊維の集合体である。「チョップドストランド状の強化繊維の集合体」とは、非常に微小な径(例えば10μm)及び所定の長さの複数本の強化繊維がサイジング剤(収束剤)により結合されることによって形成された強化繊維の集合体である。本実施形態では、強化繊維としてガラス繊維を採用し、約3千本〜6千本の強化繊維がサイジング剤により結合されて束ねられたチョップドストランド状の強化繊維集合体を用いた。この強化繊維集合体の幅(即ち、各強化繊維の繊維長)は約9mm程度である。強化繊維としては、例えばガラス繊維や炭素繊維などの有機系フィラー、及び、炭酸カルシウムやタルク等の無機系フィラー、を含むフィラー全般を採用可能である。
なお、ロービング状の強化繊維束を副ホッパ19の上方で所望長さに切断したものを強化繊維集合体として採用してもよい。また、未切断のロービング状の強化繊維束を強化繊維集合体として採用してもよい。
なお、ロービング状の強化繊維束を副ホッパ19の上方で所望長さに切断したものを強化繊維集合体として採用してもよい。また、未切断のロービング状の強化繊維束を強化繊維集合体として採用してもよい。
図示を省略した第一供給手段から主ホッパ18に投入された樹脂ペレット及び改質材は射出シリンダ15内に供給される。具体的には、樹脂ペレット及び改質材は第一構成部23の駆動ユニット30側の端部と射出シリンダ15の内周面との間の空間に供給される。当該空間に供給された樹脂ペレット及び改質材は、上記加熱ヒータによって加熱された射出シリンダ15の熱により溶融される。
そして、スクリュー20の第一構成部23の回転によって発生する推力によって、溶融した樹脂ペレット及び改質材の混合物が射出シリンダ15の先端側(ノズル16側)に送られる。上述したように第一構成部23は、駆動ユニット30側から対向部24a側に向かうにつれてピッチが徐々に小さくなる可変ピッチ形状である。そのため、溶融した樹脂ペレット及び改質材の混合物は第一構成部23の先端側に向かうにつれて徐々に圧縮・混練され粘度が低下する。即ち、可変ピッチである第一構成部23の樹脂ペレットを可塑化する能力(換言すると、射出成形装置10の樹脂成形品の生産能力)は、第一構成部23を一定ピッチとした場合よりも高くなる。
そして、スクリュー20の第一構成部23の回転によって発生する推力によって、溶融した樹脂ペレット及び改質材の混合物が射出シリンダ15の先端側(ノズル16側)に送られる。上述したように第一構成部23は、駆動ユニット30側から対向部24a側に向かうにつれてピッチが徐々に小さくなる可変ピッチ形状である。そのため、溶融した樹脂ペレット及び改質材の混合物は第一構成部23の先端側に向かうにつれて徐々に圧縮・混練され粘度が低下する。即ち、可変ピッチである第一構成部23の樹脂ペレットを可塑化する能力(換言すると、射出成形装置10の樹脂成形品の生産能力)は、第一構成部23を一定ピッチとした場合よりも高くなる。
第一構成部23の先端側に送られた樹脂ペレット及び改質材の混合物は、第二構成部24の対向部24a側へ送られる。
上述したように、第二構成部24の対向部24aのピッチは、第一構成部23の第二構成部24側の端部のピッチよりも大きい。従って、樹脂ペレット及び改質材の混合物が第一構成部23の第二構成部24側の端部側から第二構成部24の対向部24aへ移動するのに伴って、樹脂ペレット及び改質材の混合物の圧力が低下する。そのため射出成形装置10は、第二構成部24の対向部24aへ送られた樹脂ペレット及び改質材の混合物が、自身の圧力によって副ホッパ19側へ上昇するベントアップ現象を抑制できる。
上述したように、第二構成部24の対向部24aのピッチは、第一構成部23の第二構成部24側の端部のピッチよりも大きい。従って、樹脂ペレット及び改質材の混合物が第一構成部23の第二構成部24側の端部側から第二構成部24の対向部24aへ移動するのに伴って、樹脂ペレット及び改質材の混合物の圧力が低下する。そのため射出成形装置10は、第二構成部24の対向部24aへ送られた樹脂ペレット及び改質材の混合物が、自身の圧力によって副ホッパ19側へ上昇するベントアップ現象を抑制できる。
副ホッパ19に接続する第二供給手段(図示略)に供給された強化繊維集合体は副ホッパ19に供給される。さらに強化繊維集合体は、副ホッパ19の下部開口から第二構成部24の対向部24aと射出シリンダ15の内周面との間の空間に供給される。
第二構成部24の対向部24aのピッチが第一構成部23の第二構成部24側の端部のピッチよりも大きいので、第二構成部24の対向部24aと射出シリンダ15の内周面との間の空間は大きい。しかも、樹脂ペレット及び改質材の混合物の副ホッパ19側へのベントアップが抑制されている。従って、射出シリンダ15内に供給されかつ強化繊維同士の結合力が弱められた強化繊維集合体は、第二構成部24の対向部24a近傍において低粘度になっている樹脂ペレット及び改質材の混合物と確実に混ざり合う。
第二構成部24の対向部24aのピッチが第一構成部23の第二構成部24側の端部のピッチよりも大きいので、第二構成部24の対向部24aと射出シリンダ15の内周面との間の空間は大きい。しかも、樹脂ペレット及び改質材の混合物の副ホッパ19側へのベントアップが抑制されている。従って、射出シリンダ15内に供給されかつ強化繊維同士の結合力が弱められた強化繊維集合体は、第二構成部24の対向部24a近傍において低粘度になっている樹脂ペレット及び改質材の混合物と確実に混ざり合う。
すると樹脂ペレット、改質材及び強化繊維集合体の混合物は、第二構成部24の推力によって射出シリンダ15の先端側へ移動させられる。
そしてスクリュー20の第二構成部24のピッチがスクリュー20の先端側に向かうにつれて徐々に小さくなっているので、第二構成部24が発生する推力はスクリュー20の先端側に向かうにつれて徐々に大きくなる。しかも、強化繊維集合体が樹脂ペレット及び改質材の混合物と混ざり始めた時点で、樹脂ペレット及び改質材は既に低粘度になっている。そのため、強化繊維同士の結合力が弱められた強化繊維集合体は、スクリュー20の先端側に移動するのに伴って徐々に解繊され(強化繊維が一つずつ又はこれに近い状態に分解され)かつ樹脂ペレット及び改質材の混合物の内部でほぼ均一に分散される。
そしてスクリュー20の第二構成部24のピッチがスクリュー20の先端側に向かうにつれて徐々に小さくなっているので、第二構成部24が発生する推力はスクリュー20の先端側に向かうにつれて徐々に大きくなる。しかも、強化繊維集合体が樹脂ペレット及び改質材の混合物と混ざり始めた時点で、樹脂ペレット及び改質材は既に低粘度になっている。そのため、強化繊維同士の結合力が弱められた強化繊維集合体は、スクリュー20の先端側に移動するのに伴って徐々に解繊され(強化繊維が一つずつ又はこれに近い状態に分解され)かつ樹脂ペレット及び改質材の混合物の内部でほぼ均一に分散される。
射出シリンダ15内において強化繊維が受けるせん断力τは、以下の式(1)によって表現できる。
τ=π×D×N×μ/(60×H)・・・式(1)(D・・・軸部21の先端部を除いた部分の外径、N・・・スクリュー20の時間当たりの回転数、μ・・・樹脂材の粘度、H・・・スクリュー20の溝深さ)
スクリュー20の溝深さHは一定である。即ち、スクリュー20の先端部側の溝深さHは、第二構成部24の対向部24aの溝深さHと同じ大きさである。従って、強化繊維が樹脂ペレット及び改質材の混合物を介して受けるせん断力τはあまり大きくならない(さらに、スクリュー20の回転によって強化繊維が樹脂ペレット及び改質材の混合物と一緒にスクリュー20の先端側へ移動しても、せん断力τは第二構成部24の対向部24aにおいて受けるせん断力より大きくなることがない)。しかも、解繊された強化繊維は、粘度μが十分に低くなっている樹脂ペレット及び改質材の混合物と混ざり合っている。そのため、強化繊維が過剰に折損されるおそれは小さい。
また、射出成形装置10の樹脂成形品の生産能力(樹脂ペレットを可塑化する能力)を上げるために、スクリュー20の回転数Nを上げることがある。しかし、スクリュー20の先端部側の溝深さHが小さくない(いずれの位置においても一定である)ため、回転数Nを上げてもせん断力τはあまり大きくならない。
従って、樹脂ペレット及び改質材の混合物中の強化繊維が、副ホッパ19に供給されたときと比べて大幅に短くなるおそれは小さい。
τ=π×D×N×μ/(60×H)・・・式(1)(D・・・軸部21の先端部を除いた部分の外径、N・・・スクリュー20の時間当たりの回転数、μ・・・樹脂材の粘度、H・・・スクリュー20の溝深さ)
スクリュー20の溝深さHは一定である。即ち、スクリュー20の先端部側の溝深さHは、第二構成部24の対向部24aの溝深さHと同じ大きさである。従って、強化繊維が樹脂ペレット及び改質材の混合物を介して受けるせん断力τはあまり大きくならない(さらに、スクリュー20の回転によって強化繊維が樹脂ペレット及び改質材の混合物と一緒にスクリュー20の先端側へ移動しても、せん断力τは第二構成部24の対向部24aにおいて受けるせん断力より大きくなることがない)。しかも、解繊された強化繊維は、粘度μが十分に低くなっている樹脂ペレット及び改質材の混合物と混ざり合っている。そのため、強化繊維が過剰に折損されるおそれは小さい。
また、射出成形装置10の樹脂成形品の生産能力(樹脂ペレットを可塑化する能力)を上げるために、スクリュー20の回転数Nを上げることがある。しかし、スクリュー20の先端部側の溝深さHが小さくない(いずれの位置においても一定である)ため、回転数Nを上げてもせん断力τはあまり大きくならない。
従って、樹脂ペレット及び改質材の混合物中の強化繊維が、副ホッパ19に供給されたときと比べて大幅に短くなるおそれは小さい。
第二構成部24の推力によって射出シリンダ15の先端側へ送られた溶融樹脂(樹脂ペレット、改質材及び強化繊維の混合物)は、ノズル16から成形型MO内のキャビティへ射出される。
成形型MOを冷却して樹脂ペレット、改質材及び強化繊維の混合物を固化させ、さらに成形型MOを型開きすると、成形型MOの成形面によって成形された樹脂成形品が得られる。
成形型MOを冷却して樹脂ペレット、改質材及び強化繊維の混合物を固化させ、さらに成形型MOを型開きすると、成形型MOの成形面によって成形された樹脂成形品が得られる。
ノズル16から射出された溶融樹脂から強化繊維を取り出してその長さを測定したところ、その平均長さは4.88mmであった(図2参照)。なお、強化繊維の配合比は40wt%とし、改質材の配合比は2wt%としてある。射出シリンダ15に供給される前の強化繊維の繊維長(すなわち強化繊維集合体を構成する強化繊維の繊維長)は約9mmである。従って、射出シリンダ15に供給される前の強化繊維の繊維長に対するノズル16から射出された溶融樹脂中の強化繊維の繊維長の比率(繊維長比率)は約54%である。
図3は、樹脂成形品に含まれる強化繊維の繊維長と、その強化繊維が含有された樹脂成形材料の材料特性(剛性、強度、耐衝撃性)との関係を表すグラフである。図3において、横軸が強化繊維の繊維長(Fiberlength)、縦軸が樹脂成形材料の材料特性(Normalized Properties)の大きさを表す。図3に示すように、強化繊維の繊維長が長くなればなるほど、剛性(modulus)、強度(strength)、耐衝撃性(impact resistance)といった材料特性が向上することがわかる。
上記したように射出成形装置10及び成形型MOを利用して成形した樹脂成形品中の強化繊維の繊維長は長い。換言すると、副ホッパ19に供給されたときの繊維長(9mm)と比べて大幅に短くなるおそれは小さい。
しかも、強化繊維は樹脂成形品内で均一に分散されている。即ち、表2から明らかなように、成形された樹脂成形品中の強化繊維の分散性は0である(分散性を表す数値が小さい程、より均一に分散していることになる)。
従って、当該樹脂成形品は優れた材料特性を発揮可能である。
上記したように射出成形装置10及び成形型MOを利用して成形した樹脂成形品中の強化繊維の繊維長は長い。換言すると、副ホッパ19に供給されたときの繊維長(9mm)と比べて大幅に短くなるおそれは小さい。
しかも、強化繊維は樹脂成形品内で均一に分散されている。即ち、表2から明らかなように、成形された樹脂成形品中の強化繊維の分散性は0である(分散性を表す数値が小さい程、より均一に分散していることになる)。
従って、当該樹脂成形品は優れた材料特性を発揮可能である。
なお、以上説明した射出成形装置10によって成形された樹脂成形品の材料特性が良好なことは、以下に説明する比較例1、2との対比においても明らかである。
図4に示した比較例1の射出成形装置10’は、主ホッパ18に対応するホッパ18’を備える一方で副ホッパ19に対応するホッパを備えない点のみが射出成形装置10とは異なる。
図5に示した比較例2の射出成形装置10’’は、スクリュー20’が通常のフルフライトスクリューである点のみが射出成形装置10とは異なる。即ち、スクリュー20’のフライト部22’のピッチが一定である点、及び、スクリュー20’の溝深さHがスクリュー20’の基端側から先端側に向かうにつれて徐々に小さくなる点(換言すると、軸部21’の外径が基端側から先端側に向かうにつれて徐々に大きくなる点)が射出成形装置10とは異なる。
図4に示した比較例1の射出成形装置10’は、主ホッパ18に対応するホッパ18’を備える一方で副ホッパ19に対応するホッパを備えない点のみが射出成形装置10とは異なる。
図5に示した比較例2の射出成形装置10’’は、スクリュー20’が通常のフルフライトスクリューである点のみが射出成形装置10とは異なる。即ち、スクリュー20’のフライト部22’のピッチが一定である点、及び、スクリュー20’の溝深さHがスクリュー20’の基端側から先端側に向かうにつれて徐々に小さくなる点(換言すると、軸部21’の外径が基端側から先端側に向かうにつれて徐々に大きくなる点)が射出成形装置10とは異なる。
比較例1の射出成形装置10’では、一つのホッパ18’から樹脂ペレット、改質材(無水カルボン変性PP)及び強化繊維集合体を射出シリンダ15へ供給する。
そのため射出成形装置10’では、射出シリンダ15内において粘度μが高い状態の樹脂ペレットと強化繊維集合体が混ざり合うことになる。そのため、この場合は強化繊維集合体が樹脂ペレットから大きなせん断力を受ける可能性が高い。そのため図2に記載したように、ノズル16から射出された溶融樹脂(樹脂ペレット、改質材及び強化繊維の混合物)から強化繊維を取り出してその長さを測定したところ、その平均長さは2.96mmであった。従って、射出シリンダ15に供給される前の強化繊維の繊維長に対するノズル16から射出された溶融樹脂中の強化繊維の繊維長の比率は約32%である。
また、ホッパ18’から射出シリンダ15内へ供給された強化繊維集合体は、粘度μが高い状態の樹脂ペレット及び改質材の混合物と混ざり合うことになる。そのため強化繊維集合体は、樹脂ペレット及び改質材の混合物内において解繊され難くかつ分散され難い。図2に示すように、比較例1の射出成形装置10’によって成形された樹脂成形品中の強化繊維の分散性は15である。また射出成形装置10’によって成形された樹脂成形品では、多くの強化繊維集合体が解繊されないままとなる。
従って、比較例1の射出成形装置10’によって成形された樹脂成形品は、本実施形態の射出成形装置10によって成形された樹脂成形品と比べて材料特性が悪化する。
そのため射出成形装置10’では、射出シリンダ15内において粘度μが高い状態の樹脂ペレットと強化繊維集合体が混ざり合うことになる。そのため、この場合は強化繊維集合体が樹脂ペレットから大きなせん断力を受ける可能性が高い。そのため図2に記載したように、ノズル16から射出された溶融樹脂(樹脂ペレット、改質材及び強化繊維の混合物)から強化繊維を取り出してその長さを測定したところ、その平均長さは2.96mmであった。従って、射出シリンダ15に供給される前の強化繊維の繊維長に対するノズル16から射出された溶融樹脂中の強化繊維の繊維長の比率は約32%である。
また、ホッパ18’から射出シリンダ15内へ供給された強化繊維集合体は、粘度μが高い状態の樹脂ペレット及び改質材の混合物と混ざり合うことになる。そのため強化繊維集合体は、樹脂ペレット及び改質材の混合物内において解繊され難くかつ分散され難い。図2に示すように、比較例1の射出成形装置10’によって成形された樹脂成形品中の強化繊維の分散性は15である。また射出成形装置10’によって成形された樹脂成形品では、多くの強化繊維集合体が解繊されないままとなる。
従って、比較例1の射出成形装置10’によって成形された樹脂成形品は、本実施形態の射出成形装置10によって成形された樹脂成形品と比べて材料特性が悪化する。
比較例2の射出成形装置10’’ではスクリュー20’が通常のフルフライトスクリューである。そのため、射出シリンダ15内における樹脂ペレット及び改質材の混合物の圧力は、主ホッパ18の直下に位置するときよりも副ホッパ19の直下に位置するときの方が大きくなる。そのため、副ホッパ19の直下まで送られた樹脂ペレット及び改質材の混合物は、自身の圧力によって副ホッパ19側へ上昇するベントアップ現象を発生する可能性が高い。従って、副ホッパ19へ投入した強化繊維集合体は、射出シリンダ15内へ供給されない(射出シリンダ15内において樹脂ペレット及び改質材の混合物と混ざり合うことができない)可能性が高い。即ち、射出成形装置10’’は強化繊維(集合体)を含む樹脂成形品を成形するのが難しい。
なお、樹脂ペレット及び改質材の混合物がベントアップ現象を起こしても、一部の強化繊維(集合体)が樹脂ペレット及び改質材の混合物に混ざる可能性はある。しかし、スクリュー20’の溝深さHがスクリュー20’の基端側から先端側に向かうにつれて徐々に小さくなっている。そのため式(1)から明らかなように、強化繊維集合体は射出シリンダ15内で(特にスクリュー20’の先端側において)高いせん断力を受けることになる。そのため、射出シリンダ15の先端側において強化繊維が過剰に折損され易い。即ち、この場合に出成形装置10’’によって成形された樹脂成形品の材料特性は本実施形態と比べて悪化する。
なお、樹脂ペレット及び改質材の混合物がベントアップ現象を起こしても、一部の強化繊維(集合体)が樹脂ペレット及び改質材の混合物に混ざる可能性はある。しかし、スクリュー20’の溝深さHがスクリュー20’の基端側から先端側に向かうにつれて徐々に小さくなっている。そのため式(1)から明らかなように、強化繊維集合体は射出シリンダ15内で(特にスクリュー20’の先端側において)高いせん断力を受けることになる。そのため、射出シリンダ15の先端側において強化繊維が過剰に折損され易い。即ち、この場合に出成形装置10’’によって成形された樹脂成形品の材料特性は本実施形態と比べて悪化する。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるべきものではない。
例えば、スクリュー20の先端部(フライト部22よりノズル16側)に、溶融樹脂内における強化繊維の分散を促進するためのミキシングエレメント(例えば、マドック型、ダルメージ型、ピン型等)を設けてもよい。
例えば、スクリュー20の先端部(フライト部22よりノズル16側)に、溶融樹脂内における強化繊維の分散を促進するためのミキシングエレメント(例えば、マドック型、ダルメージ型、ピン型等)を設けてもよい。
射出シリンダ15内の副ホッパ19と対向する部位に溶融樹脂の圧力を検出する圧力センサを設けて、圧力センサの出力を利用して、第一供給手段から主ホッパ18に投入される樹脂ペレット及び改質材の供給量や、第二供給手段から副ホッパ19に投入される強化繊維集合体の供給量を調整してもよい。このようにすれば、樹脂ペレット及び改質材の混合物が副ホッパ19側へベントアップするのを確実に防止できる。
10・・・射出成形装置、15・・・射出シリンダ、16・・・ノズル、20・・・スクリュー、21・・・軸部、22・・・フライト部(羽根)、23・・・第一構成部、24・・・第二構成部、18・・・主ホッパ(樹脂供給部)、19・・・副ホッパ(強化繊維供給部)、30・・・駆動ユニット。
Claims (2)
- 先端開口が成形型のキャビティと連通する射出シリンダと、
熱可塑性樹脂を前記射出シリンダ内の空間へ供給する樹脂供給部と、
強化繊維集合体を、前記射出シリンダ内の空間へ供給する強化繊維供給部と、
前記射出シリンダ内に回転可能に配設され、前記射出シリンダ内で前記熱可塑性樹脂を圧縮しながら混練しかつ前記強化繊維集合体を解繊させながら前記熱可塑性樹脂中に分散させるスクリューと、
を備え、
前記樹脂供給部と前記強化繊維供給部が互いに別体であり、かつ、前記強化繊維供給部が前記樹脂供給部よりも前記先端開口側に位置し、
前記スクリューの溝深さが一定であり、
前記スクリューのピッチが、前記強化繊維供給部と対向する対向部から前記先端開口側に向かうにつれて徐々に小さくなる、射出成形装置。 - 請求項1に記載の射出成形装置において、
前記スクリューの前記対向部の前記ピッチが、該対向部に対して前記樹脂供給部側から隣接する部位の前記ピッチより大きい、射出成形装置。
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