JP2017039108A - 排水処理方法及び排水処理設備 - Google Patents

排水処理方法及び排水処理設備 Download PDF

Info

Publication number
JP2017039108A
JP2017039108A JP2015164049A JP2015164049A JP2017039108A JP 2017039108 A JP2017039108 A JP 2017039108A JP 2015164049 A JP2015164049 A JP 2015164049A JP 2015164049 A JP2015164049 A JP 2015164049A JP 2017039108 A JP2017039108 A JP 2017039108A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
water
osmotic pressure
unit
exhaust gas
combustion exhaust
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2015164049A
Other languages
English (en)
Inventor
草介 小野田
Sosuke Onoda
草介 小野田
島田 光重
Mitsushige Shimada
光重 島田
志朗 豊久
Shiro Toyohisa
志朗 豊久
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Shinko Pantec Co Ltd
Original Assignee
Kobelco Eco Solutions Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kobelco Eco Solutions Co Ltd filed Critical Kobelco Eco Solutions Co Ltd
Priority to JP2015164049A priority Critical patent/JP2017039108A/ja
Publication of JP2017039108A publication Critical patent/JP2017039108A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Abstract

【課題】 焼却場における燃焼排ガスの熱を十分に回収しつつ、排水から生じる浄化度の低い水を効率的に排水処理できる排水処理方法等を提供することを課題としている。【解決手段】 燃焼排ガスを排出する焼却場にて生じる排水の排水処理方法であって、排水と該排水よりも浸透圧が高い高浸透圧水とを隔てるように配された正浸透膜を介して排水の水分を正浸透によって高浸透圧水側へ移動させる正浸透工程と、正浸透工程にて排水よりも水分が減った濃縮水の水分を燃焼排ガス中で気化させる気化工程とを備える排水処理方法等を提供する。【選択図】 図1

Description

本発明は、燃焼排ガスを排出する焼却場にて生じる排水の排水処理方法及び排水処理設備に関する。
従来、この種の排水処理方法としては、例えば、ごみ焼却場などの焼却場にて生じる排水を凝集剤などによって凝集処理した後に、さらに精密ろ過膜によってろ過処理する方法が知られている(特許文献1)。
特許文献1に記載の排水処理方法において、ろ過処理によって精密ろ過膜を透過した排水は、浄化度が比較的低いことから、斯かる排水による環境への負荷を減らすために、斯かる排水の放流量を抑える必要がある。従って、特許文献1に記載の排水処理方法では、精密ろ過膜を透過した排水を、放流せず、焼却場のガス冷却塔に送ることにより、ガス冷却塔内の燃焼排ガス中で気化させる。これにより、精密ろ過膜を透過した浄化度の低い排水は、放流されず、燃焼排ガスは、排水の水分の気化熱によって十分に冷却され、大気中に放出される。
しかしながら、特許文献1に記載の排水処理方法では、排水の放流量を抑えることができるものの、排水の水分の気化熱によって燃焼排ガスの温度を下げる分、燃焼排ガスから回収できる熱が少なくなり、燃焼排ガスの熱を必ずしも十分に回収できない。
一方、特許文献1に記載の排水処理方法において、ろ過処理されても精密ろ過膜を透過しなかった排水は、脱水処理され、脱水汚泥と脱水ろ液とに分離される。脱水汚泥は、焼却場にて焼却される一方で、脱水ろ液は、浄化度が低く放流できないことから、凝集処理される前の排水と混合され、再度、凝集処理及びろ過処理が施される。
しかしながら、特許文献1に記載の排水処理方法では、脱水ろ液を再び排水処理することとなり、排水から生じる浄化度の低い水を効率的に排水処理できない。
このように、特許文献1に記載の排水処理方法では、焼却場における燃焼排ガスの熱を十分に回収しつつ、排水から生じる浄化度の低い水を効率的に排水処理することが困難であるという問題がある。
特開2006−7145号公報
本発明は、上記問題点等に鑑み、焼却場における燃焼排ガスの熱を十分に回収しつつ、排水から生じる浄化度の低い水を効率的に排水処理できる排水処理方法及び排水処理設備を提供することを課題とする。
上記課題を解決すべく、本発明に係る排水処理方法は、燃焼排ガスを排出する焼却場にて生じる排水の排水処理方法であって、
排水と該排水よりも浸透圧が高い高浸透圧水とを隔てるように配された正浸透膜を介して排水の水分を正浸透によって高浸透圧水側へ移動させる正浸透工程と、正浸透工程にて排水よりも水分が減った濃縮水の水分を焼却場における燃焼排ガス中で気化させる気化工程とを備える。
上記構成からなる排水処理方法においては、焼却場にて生じる排水が正浸透工程によって濃縮されて濃縮水が得られる一方で、排水の水分が正浸透膜を透過する。そして、排水から生じる浄化度の低い水である濃縮水の水分を気化工程によって気化させるため、濃縮水を効率的に排水処理できる。一方で、正浸透膜を透過した水分は、十分に浄化されているため、放流したり、焼却場にて様々な用途で使用したりすることができる。
上記の排水処理方法によれば、正浸透によって十分に浄化された水分を燃焼排ガスの温度を下げるために用いなくても、濃縮水の水分を気化させて燃焼排ガスの温度を下げることができる。濃縮水の水分を気化させるものの、正浸透によって十分に浄化された水分を気化のために用いなくてもよい分、下げる温度幅を小さくでき、燃焼排ガスから熱を十分に回収できる。
従って、上記の排水処理方法によれば、焼却場における燃焼排ガスの熱を十分に回収しつつ、排水から生じる浄化度の低い水を効率的に排水処理できる。
本発明に係る排水処理方法では、高浸透圧水は、排水よりも浸透圧が高くなるように調製された駆動溶液であることが好ましい。排水との浸透圧の差が所定圧となるように駆動溶液を調製することによって、正浸透工程によってより確実に濃縮水を得ることができる。
本発明に係る排水処理方法では、正浸透によって浸透圧がいったん下がった高浸透圧水の浸透圧を、燃焼排ガスから回収された熱のエネルギーによって上げることが好ましい。これにより、浸透圧を上げるための熱エネルギーを別途発生させなくても、回収された燃焼排ガスの熱のエネルギーによって、いったん下がった高浸透圧水の浸透圧を上げることができる。従って、高浸透圧水と排水との浸透圧の差を効率良く所定の大きさに保つことができる。これにより、正浸透工程にて効率良く濃縮水を得ることができる。
本発明に係る排水処理設備は、燃焼排ガスを排出する焼却場にて生じる排水の排水処理設備であって、
排水と該排水よりも浸透圧が高い高浸透圧水とを隔てるように配された正浸透膜を含む浸透部であって正浸透膜を介して排水の水分を正浸透によって高浸透圧水側へ移動させる浸透部と、浸透部にて排水よりも水分が減った濃縮水の水分を焼却場における燃焼排ガス中で気化させるために燃焼排ガスに濃縮水を供給する濃縮水供給部とを備える。
本発明に係る排水処理方法及び排水処理設備は、焼却場における燃焼排ガスの熱を十分に回収しつつ、排水から生じる浄化度の低い水を効率的に排水処理できるという効果を奏する。
焼却場及び本実施形態の排水処理設備の概略図。 焼却場の一部を表した概略図。 焼却場及び他実施形態の排水処理設備の概略図。
以下、本発明に係る排水処理設備の一実施形態について図面を参照しつつ説明する。
本実施形態の排水処理設備1は、有機物を燃焼させて燃焼排ガスを排出する焼却場10にて生じる排水Aを、排水処理するように構成されている。
焼却場10は、有機物を燃焼させる燃焼部11と、該燃焼部11にて生じる燃焼排ガスGの熱を回収する熱回収部12とを備える。焼却場10は、有機物を燃焼部11によって燃焼させ、燃焼によって生じた燃焼排ガスGの熱を熱回収部12によって回収し、熱を回収された燃焼排ガスGの温度を熱回収部12にてさらに下げるように構成されている。焼却場10は、熱回収部12によって回収した熱のエネルギーを利用して発電する発電部13をさらに備え、焼却場10で消費する電力の少なくとも一部を発電部13によって発電するように構成されている。焼却場10は、例えば、ごみ焼却場である。
燃焼部11は、有機物を燃焼させる焼却炉を有する。焼却炉としては、焼却場10にて一般的に用いられるものが採用される。例えば、焼却炉としては、ストーカ炉、流動床炉、ガス化溶融炉、灰溶融炉等が採用される。燃焼される有機物としては、例えば、都市ごみ、産業廃棄物、下水汚泥、廃木材、などが挙げられる。燃焼される有機物は、燃焼によってもガス化されない物質を含み得る。
燃焼部11は、焼却炉内の温度を調節するために、燃焼によって生じた燃焼排ガスGに水(後述する濃縮水B)を噴射又は噴霧することによって、燃焼排ガスG中で水分を気化させ、燃焼排ガスGの温度を気化熱によって下げるように構成されている。
熱回収部12は、焼却炉から排出される燃焼排ガスGの熱を回収するボイラ部121と、ボイラ部121にて回収された燃焼排ガスGの温度をさらに下げる(減温させる)減温部122とを有する。
ボイラ部121は、燃焼排ガスGの熱を回収する廃熱ボイラを有する。廃熱ボイラは、回収された燃焼排ガスGの熱をボイラ原水に伝え、ボイラ原水から水蒸気や温水を得るように構成されている。廃熱ボイラによって熱を回収される前の燃焼排ガスGの温度は、通常、800〜1300℃程度である。廃熱ボイラとしては、焼却場10にて一般的に用いられるものが採用される。
減温部122は、廃熱ボイラで熱回収された燃焼排ガスG(熱回収燃焼排ガス)をさらに減温させる減温塔を有する。減温塔は、廃熱ボイラから供給される熱回収燃焼排ガスに水(後述する濃縮水B)を噴射又は噴霧することによって、燃焼排ガスG中で水分を気化させ、熱回収燃焼排ガスの温度を気化熱によって下げるように構成されている。廃熱ボイラから減温塔に供給される熱回収燃焼排ガスの温度は、通常、250〜400℃程度である。減温部122にて温度が下がったガスの温度は、通常、150〜200℃程度である。減温塔としては、焼却場10の技術分野において一般的なものが採用される。温度が下がったガスは、水が気化することで生じた水蒸気を含む。温度が下がったガスは、集塵器等でさらに塵などが取り除かれ、大気中に放出される。
発電部13は、タービンを含む発電機を有する。発電機は、熱回収部12にて発生させた水蒸気でタービンを回転させ、発電するように構成されている。
焼却場10(ごみ焼却場)にて生じる排水Aは、焼却場10の敷地内で生じる排水Aである。斯かる排水Aは、通常、燃焼部11の焼却炉の周辺機器を冷却した後の機器冷却排水を含む。斯かる排水Aとしては、例えば、熱回収部12の廃熱ボイラなどからブローされるブロー排水、焼却場10にある床などを洗浄したときに発生する洗浄排水、廃棄物収集車を洗浄したときに発生する洗車排水、燃焼部11の焼却炉などから発生する焼却残渣やスラグを冷却する残渣冷却排水、生活排水、又は、その他焼却場10内で発生する排水などが挙げられる。斯かる排水Aは、通常、濁質を含む。
焼却場10(ごみ焼却場)は、好ましくは、排水Aが排水処理された後の水を放流しないように構成されている。
本実施形態の排水処理設備1は、焼却場10にて生じる排水Aと該排水Aよりも浸透圧が高い高浸透圧水Cとを隔てるように配された正浸透膜を含む浸透部3であって正浸透膜を介して排水Aの水分を正浸透によって高浸透圧水C側へ移動させる浸透部3と、浸透部3によって排水Aよりも水分が減った濃縮水Bを少なくとも燃焼部11の燃焼排ガスG中(燃焼部11及び減温部122の燃焼排ガスG中)に供給する濃縮水供給部4とを備える。
本実施形態の排水処理設備1は、焼却場10にて生じる排水Aに含まれる濁質を減少させるために排水Aを前処理する前処理部2と、浸透部3に高浸透圧水Cを供給する高浸透圧水供給部5と、浸透部3の正浸透によって浸透圧がいったん下がった高浸透圧水Cの浸透圧を上げて高浸透圧水Cを再生させる再生部6とをさらに備える。
本実施形態の排水処理設備1は、浸透部3の正浸透膜の目詰まりを防止するために、前処理部2によって排水Aの濁質を減らすように構成されている。
本実施形態の排水処理設備1は、浸透部3の正浸透膜の正浸透によって排水Aの水分を高浸透圧水C側へ移動させ、排水Aの水分が減ってなる濃縮水Bを浸透部3にて得るように構成されている。
本実施形態の排水処理設備1は、焼却場10の燃焼部11にて生じた燃焼排ガスの温度を下げるために、濃縮水Bを燃焼部11に供給するように構成されている。
本実施形態の排水処理設備1は、焼却場10の減温部122にて上記の熱回収燃焼排ガスの温度を下げるために、濃縮水Bを減温部122に供給するように構成されている。
本実施形態の排水処理設備1は、高浸透圧水Cを循環させつつ、高浸透圧水供給部5によって浸透部3に高浸透圧水Cを供給するように構成されている。
本実施形態の排水処理設備1は、浸透圧がいったん下がった高浸透圧水Cの浸透圧を再生部6によって上げて高浸透圧水Cを再生させ、再生させた高浸透圧水Cを高浸透圧水供給部5へ送るように構成されている。
排水Aは、高浸透圧水Cよりも低い浸透圧を有する。排水Aの含有イオン量は、高浸透圧水Cの含有イオン量よりも少ない。排水Aの浸透圧は、通常、0.5〜1.5kg/cmである。前処理部2に供給される前の排水Aに含まれる濁質としては、有機性微粒子、無機性微粒子などが挙げられる。
前処理部2は、上記の排水Aに凝集剤を添加することで濁質が凝集した凝集物を沈殿させる凝集装置、排水Aを砂によってろ過する砂ろ過装置、又は、排水Aをろ過膜によってろ過する膜ろ過装置の少なくともいずれかの装置を備える。
本実施形態では、前処理部2は、ろ過膜を有する膜ろ過装置を備える。ろ過膜としては、例えば、精密ろ過膜(MF膜)、限外ろ過膜(UF膜)などが挙げられる。ろ過膜としては、さらに、一般細菌やウイルス、重金属類を除去できる膜が好ましい。ろ過膜としては、分画分子量に換算しておよそ1,000〜300,000の物質を除去できる膜が好ましい。膜ろ過装置としては、排水処理の技術分野において一般的な装置が採用される。
前処理部2は、排水Aをろ過膜(MF膜)によってろ過し、ろ過膜を透過した排水Aと、ろ過膜(MF膜)を透過しない非透過水Dとを得るように構成されている。
前処理部2は、非透過水Dを燃焼部11に供給する非透過水供給経路2aを有する。前処理部2は、非透過水供給経路2aを経た非透過水Dを燃焼部11の燃焼排ガスG中に送るように構成されている。また、前処理部2は、焼却炉で生じる燃焼排ガスGに非透過水Dを噴射又は噴霧することによって燃焼排ガスG中で水分を気化させ、燃焼排ガスGの温度を気化熱によって下げるために、燃焼部11に非透過水Dを引き込むように構成されている。また、前処理部2は、非透過水Dに含まれる濁質を燃焼排ガスG中で燃焼させるためにも、燃焼部11に非透過水Dを引き込むように構成されている。
浸透部3は、前処理部2を経て濁質が減った上記の排水Aと高浸透圧水Cとを隔てるように配された正浸透膜(半透膜)を有する。浸透部3は、正浸透膜の一方の面側が排水Aと接し、正浸透膜の他方の面側が高浸透圧水Cと接するように構成されている。浸透部3は、正浸透膜を介して、排水Aの水分を正浸透によって高浸透圧水C側へ移動させるように構成されている。即ち、浸透部3は、排水Aと高浸透圧水Cとの浸透圧の差による正浸透現象によって、浸透膜を介して排水A中の水分を高浸透圧水C側へ移動させるように構成されている。浸透部3は、正浸透に伴って排水Aよりも水分が減少した濃縮水Bを得るように構成されている。
浸透部3は、正浸透膜を含む正浸透膜ユニットを有する。正浸透膜ユニットは、正浸透膜の一方の面側が排水Aと接し、他方の面側が高浸透圧水Cと接するように構成されている。正浸透ユニットとしては、一般的なものが採用される。浸透部3は、供給される排水Aの向きと、供給される高浸透圧水Cの向きとが逆になるように構成されている。
高浸透圧水Cは、排水Aよりも浸透圧が高いものであれば、特に限定されない。高浸透圧水Cとしては、例えば、海水、又は、排水Aよりも浸透圧が高くなるように調製された駆動溶液などが採用される。本実施形態では、高浸透圧水Cは、駆動溶液である。
駆動溶液は、少なくとも無機物又は有機物のいずれか一方を含む。駆動溶液は、水に溶解した無機物又は有機物によって、排水Aよりも浸透圧が高くなっている。無機物としては、塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化カルシウム、アンモニア、二酸化炭素、二酸化硫黄などが挙げられる。有機物としては、脂肪族アルコール、イミダゾール誘導体、感温性ポリマーなどが挙げられる。
感温性ポリマーは、所定温度以下では、水に溶解し、所定温度を超えると、水中で析出する性質を有するものである。感温性ポリマーにおいて、水中での溶解及び析出の性質が切り替わる温度は、通常、20℃〜60℃である。感温性ポリマーは、例えば、ポリN−イソプロピルアクリルアミドである。駆動溶液における感温性ポリマーの濃度は、処理対象である排水Aの種類によって適宜決定される。本実施形態では、駆動溶液は、感温性ポリマーを含む。
濃縮水供給部4は、浸透部3で得られた濃縮水Bを焼却場10の少なくとも燃焼部11へ供給する濃縮水供給経路を有する。本実施形態では、濃縮水供給経路は、浸透部3で得られた濃縮水Bを焼却場10の減温部122にも供給するように構成されている。濃縮水供給経路は、燃焼部11及び減温部122にて燃焼排ガスGに濃縮水Bを噴射又は噴霧して燃焼排ガスの温度を下げるために、燃焼部11及び減温部122にまでそれぞれ濃縮水Bを引き込むように構成されている。濃縮水供給経路は、燃焼部11への経路と、減温部122への経路とに途中で分岐しており、分岐点より先の経路には、それぞれ弁が取り付けられている。そして、濃縮水供給経路は、濃縮水Bの供給先を弁の操作によって選択することができるように構成されている。濃縮水供給経路としては、一般的な配管などが採用される。
高浸透圧水供給部5は、浸透部3へ高浸透圧水C(駆動溶液)を供給する高浸透圧水供給経路と、高浸透圧水Cを加圧するポンプPと、浸透部3を経た高浸透圧水C(駆動溶液)を高浸透圧水供給経路へ戻す返送経路とを有する。高浸透圧水供給部5は、ポンプPによって加圧した高浸透圧水Cを、高浸透圧水供給経路によって浸透部3に供給するように構成されている。高浸透圧水供給部5は、高浸透圧水Cを浸透部3へ供給しつつ、正浸透によって浸透圧が下がった高浸透圧水Cを返送経路によって高浸透圧水供給経路に戻すように構成されている。高浸透圧水供給部5は、高浸透圧水Cを循環させつつ浸透部3へ供給するように構成されている。
再生部6は、正浸透によって浸透圧がいったん下がった駆動溶液の浸透圧を、熱回収部12で回収した燃焼排ガスGの熱のエネルギーによって上げるように構成されている。再生部6は、高浸透圧水供給部5によって循環される駆動溶液をいったん貯めるタンクと、熱回収部12で回収した燃焼排ガスGの熱をタンクへ伝える伝熱経路とを備える。再生部6は、熱回収部12で回収した燃焼排ガスGの熱を必要に応じて伝熱経路によってタンクに伝え、タンク内の駆動溶液を加熱するように構成されている。
再生部6は、タンク内の駆動溶液を加熱することによって、いったん浸透圧が下がった駆動溶液の浸透圧を上げるように構成されている。再生部6は、タンク内に貯めた駆動溶液を所定温度以上に加熱することによって、感温性ポリマーを水中で析出させて沈殿させ、上澄み液である浄化水Zを得るように構成されている。再生部6は、浄化水Zの一部をタンク内から取り除くように構成されている。再生部6は、加熱を止めることにより、タンク内の温度を所定温度未満に下げ、感温性ポリマーを再び水に溶解させるように構成されている。再生部6は、浄化水Zの一部をタンク内から取り除いた分、いったん浸透圧が下がった駆動溶液の浸透圧を上げるように構成されている。
なお、再生部6は、例えば、高浸透圧水Cを加熱することによって高浸透圧水Cの水分を蒸発させ、いったん浸透圧が下がった高浸透圧水Cの浸透圧を上げるように構成され得る。また、再生部6は、例えば、ろ過膜を有し、析出させた感温性ポリマーと、浄化水Zとをろ過膜によって分離するように構成され得る。
再生部6は、上記のごとく浄化水Zを得るように構成されている。浄化水Zは、高浸透圧水Cよりも浸透圧が低い。再生部6にて生じた浄化水Zは、正浸透膜を透過したものであるため、浄化度が十分に高いことから、洗車用水、廃熱ボイラのボイラ原水、機器冷却水、焼却場用水などに用いられ得る。好ましくは、浄化水Zの全てが焼却場10にて使用される。なお、再生部6にて生じた浄化水Zは、海、河川、又は下水等へ放流されてもよい。
続いて、本発明に係る排水処理方法の一実施形態について説明する。本実施形態の排水処理方法は、上記の排水処理設備1を用いて実施することができる。
本実施形態の排水処理方法は、上述した焼却場10にて生じる排水Aの排水処理方法であって、
排水Aと該排水Aよりも浸透圧が高い高浸透圧水Cとを隔てるように配された正浸透膜を介して排水Aの水分を正浸透によって高浸透圧水C側へ移動させる正浸透工程と、正浸透工程によって排水Aよりも水分が減った濃縮水Bを燃焼排ガスG中で気化させる気化工程とを備える。
本実施形態の排水処理方法は、焼却場10にて生じる排水Aに含まれる濁質を減少させる前処理工程と、浸透部3に高浸透圧水Cを供給する高浸透圧水供給工程と、浸透部3の正浸透によって浸透圧がいったん下がった高浸透圧水Cの浸透圧を上げて高浸透圧水Cを再生させる再生工程とをさらに備える。
本実施形態の排水処理方法は、好ましくは、排水処理後の水を極力放流しないように、より好ましくは、排水Aを実質的に放流しないように行う。
前処理工程では、排水Aに含まれる濁質を減少させるために、排水Aに凝集剤を添加し、濁質が凝集してなる凝集物を発生させ沈殿させることができる。又は、前処理工程では、排水Aを砂によってろ過する砂ろ過を行うことができる。本実施形態の前処理工程では、MF膜などのろ過膜によって排水Aをろ過する。
前処理工程では、排水Aをろ過膜(MF膜)によってろ過し、ろ過膜を透過した排水Aと、ろ過膜(MF膜)を透過しない非透過水Dとを得る。
前処理工程では、非透過水供給経路2aを経た非透過水Dを燃焼部11の燃焼排ガスG中に送る。また、前処理工程では、焼却炉で生じる燃焼排ガスGに非透過水Dを噴射又は噴霧することによって燃焼排ガスG中で非透過水Dの水分を気化させ、燃焼排ガスGの温度を気化熱によって下げる。また、前処理工程では、焼却炉の燃焼排ガスGに非透過水Dを噴射又は噴霧することによって、非透過水Dに含まれる濁質を燃焼させる。
前処理工程では、燃焼部11の燃焼排ガスG中に非透過水Dを供給することを、時間間隔を空けて間欠的に行うことが好ましい。
高浸透圧水供給工程では、上記駆動溶液などの高浸透圧水Cを浸透部3に供給する。高浸透圧水供給工程では、浸透部3の正浸透膜の一方の面側(排水Aが供給される側の反対側)に高浸透圧水Cを供給する。
正浸透工程では、焼却場10にて生じる排水Aと、高浸透圧水Cとを隔てるように浸透部3に配置された正浸透膜を介して、排水Aの水分を正浸透によって高浸透圧水C側へ移動させる。正浸透工程では、正浸透によって排水Aよりも水分が減少した濃縮水Bを得る。
濃縮水供給工程では、燃焼排ガスGの温度を濃縮水Bの水分の気化熱によって下げるために、焼却場10にて生じた燃焼排ガスGに濃縮水Bを供給する。
詳しくは、濃縮水供給工程では、燃焼排ガスGの温度を濃縮水Bの水分の気化熱によって燃焼部11の焼却炉にて下げて、焼却炉内の温度を調節するために、燃焼部11に濃縮水Bを供給する。
また、濃縮水供給工程では、熱回収された燃焼排ガスGの温度を濃縮水Bの水分の気化熱によって減温部122にてさらに下げるために、減温部122に濃縮水Bを供給する。
濃縮水供給工程では、燃焼部11及び減温部122それぞれで気化工程にて下げる要求温度幅に応じて、燃焼部11及び減温部122それぞれに供給する濃縮水Bの量を調節することができる。濃縮水供給工程では、燃焼部11へ優先的に濃縮水Bを供給することが好ましい。即ち、減温部122よりも燃焼部11へ多くの濃縮水Bを供給することが好ましい。また、燃焼部11だけに濃縮水Bを供給することがより好ましい。
濃縮水供給工程では、上述した濃縮水供給経路に取り付けられた弁によって、濃縮水Bの供給先としての燃焼部11及び減温部122を選択でき、燃焼部11及び減温部122それぞれへの濃縮水Bの供給量を調節できる。即ち、燃焼部11及び減温部122のそれぞれに要求される濃縮水Bの供給量に応じて、必要量の濃縮水Bを燃焼部11及び減温部122の少なくともいずれかに供給できる。
気化工程では、焼却場10の少なくとも燃焼部11(本実施形態では燃焼部11及び減温部122)にて、燃焼排ガスGの温度を濃縮水Bの水分の気化熱によって下げる。
気化工程では、焼却場10の燃焼部11にて、濃縮水Bを噴射等することによって、燃焼排ガスG中で水分を気化させ、燃焼排ガスGの温度を気化熱によって下げる。濃縮水Bの水分は、気化されて水蒸気となり、水蒸気を含んだ燃焼排ガスGが熱回収部12に送られる。一方、濃縮水Bに含まれる濁質は、高温の燃焼排ガスGに接触して燃焼する。これにより、濁質中の有機物がガスとなって燃焼排ガスGに取り込まれ、燃焼によってもガス化されない濁質中の物質が残渣となる。
また、気化工程では、焼却場10の減温部122にて、熱回収された燃焼排ガスGの温度を濃縮水Bの水分の気化熱によってさらに下げる。詳しくは、気化工程では、ボイラ部121にて熱が回収された燃焼排ガスGに対して、減温部122にて濃縮水Bを噴射等することによって、燃焼排ガスG中で水分を気化させ、燃焼排ガスGの温度をさらに下げる。濃縮水Bの水分は、通常、水蒸気となって大気中に放出される。一方、濃縮水Bに含まれる濁質は、水分が気化された後、減温部122にて蓄積し得る。蓄積した濁質は、例えば、焼却場の運転が停止してある間に定期的に取り除かれる。
気化工程では、燃焼部11に濃縮水Bを供給して燃焼排ガスGの温度を下げることと、減温部122に濃縮水Bを供給して燃焼排ガスGの温度を下げることとを、燃焼部11及び減温部122それぞれで下げる要求温度幅に応じて適宜行うことができる。
再生工程では、正浸透によって浸透圧がいったん下がった高浸透圧水Cの浸透圧を、熱回収部12で回収した燃焼排ガスGの熱のエネルギーによって上げて、高浸透圧水Cを再生させる。
再生工程では、例えばポリN−イソプロピルアクリルアミドを含む駆動溶液を40℃以上に加熱することによって、ポリN−イソプロピルアクリルアミドを水中で析出させて沈殿させ、上澄み液を得る。再生工程では、上澄み液の一部を取り除く。その後、再生工程では、駆動溶液への加熱を止めることにより、例えば40℃未満にて、ポリN−イソプロピルアクリルアミドを再び水に溶解させ、いったん浸透圧が下がった駆動溶液の浸透圧を上げる。再生工程では、上記のごとく、取り除いた上澄み液分の浸透圧を上げる。
上記実施形態の排水処理設備1及び排水処理方法においては、焼却場10にて生じる排水Aが浸透部3における正浸透工程によって濃縮されて濃縮水Bが得られる一方で、排水Aの水分が正浸透膜を透過する。そして、排水Aから生じる浄化度の低い水である濃縮水Bの水分を気化工程によって気化させるため、濃縮水Bを効率的に排水処理できる。一方で、正浸透膜を透過した水分は、十分に浄化されているため、焼却場10から放流したり、焼却場10にて様々な用途で使用したりすることができる。
従来のように、例えば、排水の全量を燃焼排ガスG中に噴霧することによって燃焼排ガスGの温度を下げると、燃焼排ガスGの温度の下がり幅が大きくなってしまい、燃焼排ガスGからの熱回収量を十分に確保できない。また、焼却炉内の温度が過剰に下がってしまうため、所定の燃焼温度を保つために、焼却炉に供給する燃料が過剰に必要となる。
これに対して、上記実施形態の排水処理設備1及び排水処理方法によれば、正浸透によって十分に浄化された水分を燃焼排ガスGの温度を下げるために用いずに、濃縮水Bの水分を気化させて燃焼排ガスGの温度を下げることができる。上記実施形態では、正浸透によって十分に浄化された水分を気化のために用いる必要が無くなった分、焼却炉内への噴霧量を減少させることができる。従って、焼却炉内の温度の下がり幅を小さくでき、燃焼排ガスGから熱を十分に回収できる。
従って、上記実施形態の排水処理設備1及び排水処理方法によれば、焼却場10における燃焼排ガスGの熱を十分に回収しつつ、排水Aから生じる浄化度の低い水(濃縮水B)を効率的に排水処理できる。また、焼却炉に過剰に燃料を供給する必要がないことから、過剰使用分の燃料を削減できる。
上記実施形態の排水処理設備1及び排水処理方法においては、燃焼排ガスGの温度を下げるために、濃縮水Bを燃焼部11の焼却炉に供給することによって、濁質中の有機物は燃焼によってそのほとんどがガスとなるが、ガス化されなかったその他の物質からは残渣が生じる。斯かる残渣は、焼却炉にてごみなどの燃焼に伴って生じた焼却残渣とともに取り除かれることから、焼却炉にて蓄積しない。一方、濃縮水Bを減温部122の減温塔に供給することによって、上述したように、濁質が減温部122にて蓄積し得る。従って、残渣が蓄積し得る減温部122よりも、濁質由来の残渣が蓄積しない燃焼部11へ、より多くの濃縮水Bを供給することによって、焼却場10の燃焼排ガスGの経路(特に減温部122)に蓄積した蓄積物を取り除く頻度を少なくすることができる。
上記実施形態の排水処理設備1及び排水処理方法においては、濃縮水Bは、排水Aよりも浄化度が低いため、例えば、廃熱ボイラのボイラ原水などの用途で利用できず、放流もできない。ところが、濃縮水Bの水分を気化させるため、濃縮水Bを放流しなくても効率的に排水処理できる。
上記実施形態の排水処理設備1及び排水処理方法においては、再生部6の再生工程によって、正浸透膜を透過した浄化度の高い浄化水Zを得ることができる。浄化水Zは、例えば、焼却場10内において高浄化度の求められる廃熱ボイラのボイラ原水、機器冷却水、焼却場内で使用する焼却場用水等の用途で用いることができる。このように、浄化水Zは、放流しなくても、焼却場10内において、様々な用途で使用される。
上記の排水処理設備1及び排水処理方法によれば、上記のごとく必ずしも浄化水Zを放流する必要がないことから、焼却場からの放流量を極力抑えることができる。従って、焼却場10からの水の放流量を極力抑えつつ、上記のごとく焼却場10における燃焼排ガスGの熱を十分に回収できる。
上記の排水処理設備1及び排水処理方法によれば、正浸透膜を用いた正浸透によって濃縮水を得ることができる。正浸透は、浸透圧差によって起こさせることができ、比較的少ない動力で行うことができる。従って、MF膜やRO膜による膜分離よりも、少ない動力で、浄化度の低い濃縮水Bを排水Aから得ることができる。
上記実施形態の排水処理設備1及び排水処理方法においては、上述のごとく熱回収部12において燃焼排ガスGから熱を十分に回収することができる。これにより、回収した熱を利用して発電部13で十分に発電できる。従って、火力によって発電するための化石燃料の量を抑えることができ、温室効果ガスであるCOの排出量を削減できる。
上記実施形態の排水処理設備1及び排水処理方法においては、前処理部2(膜ろ過装置)における前処理工程によって、焼却場10にて生じる排水Aに含まれる濁質を減少させることができる。これにより、濁質が減少された排水Aを浸透部3に送ることができる。従って、浸透部3において濁質によって正浸透膜が目詰まりすることが起こりにくく、正浸透膜の継続使用期間がより長くなり得る。よって、正浸透膜の交換頻度が低くなり、効率的に濃縮水Bを得ることができる。これにより、焼却場10における燃焼排ガスGの熱をより十分に回収できる。
また、前処理部2による前処理工程によって、浸透部3に供給される濃縮水Bに濁質が含まれにくくなる。従って、濃縮水Bの水分を気化させたことによって生じた濁質由来の燃焼残渣や濁質等の蓄積物が燃焼部11や減温部122に蓄積することを抑制できる。前処理部2による前処理工程は、特に、蓄積物を取り除く頻度の少ない減温部122において、上記のごとき蓄積を抑制できるという点で、好適である。
また、排水Aが重金属を含む場合には、前処理部2による前処理工程によって、重金属や有機物を含む濁質が減った排水Aを得ることができる。従って、後段の正浸透工程を経た濃縮水Bが、減温部122の減温塔で気化させるためにふさわしいものにできる。これにより、減温部122に蓄積物が蓄積するといった減温部122への負荷をより小さく留めることができる。
また、前処理部2(膜ろ過装置)による前処理工程にて、ろ過膜を透過しなかった非透過水Dを燃焼部11の焼却炉に供給することによって、濁質中の有機物は燃焼によってそのほとんどがガスとなるが、ガス化されなかったその他の物質からは残渣が生じる。斯かる残渣は、焼却炉にてごみなどの燃焼に伴って生じた焼却残渣とともに取り除かれることから、焼却炉にて蓄積しない。従って、濁質を比較的多く含み浄化度の低い非透過水Dを、効率的に排水処理することができる。
上記実施形態の排水処理設備1及び排水処理方法においては、高浸透圧水Cは、排水Aよりも浸透圧が高くなるように調製された駆動溶液である。排水との浸透圧の差が所定圧となるように駆動溶液を調製することによって、正浸透工程によってより確実に濃縮水Bを得ることができる。
上記実施形態の排水処理設備1及び排水処理方法においては、正浸透によって浸透圧がいったん下がった高浸透圧水Cの浸透圧を、熱回収部12で回収した燃焼排ガスGの熱のエネルギーによって上げる。これにより、浸透圧を上げるための熱エネルギーを別途発生させなくても、回収された燃焼排ガスGの熱のエネルギーによって、いったん下がった高浸透圧水Cの浸透圧を上げることができる。従って、高浸透圧水Cと排水Aとの浸透圧の差を効率良く所定の大きさに保つことができる。これにより、浸透部3における正浸透工程にて効率良く濃縮水Bを得ることができる。
上記実施形態の排水処理設備1及び排水処理方法においては、高浸透圧水Cが駆動溶液であり、駆動溶液の浸透圧を、熱回収部12で回収した燃焼排ガスGの熱のエネルギーによって上げる。これにより、正浸透によって浸透圧がいったん下がった駆動溶液の水分を蒸発させる温度まで駆動溶液を加熱しなくても、上記のごとく感温性ポリマーが水中で析出する温度にまで加熱すれば、いったん下がった駆動溶液の浸透圧を上げることができる。従って、比較的少ない熱エネルギーによっていったん浸透圧が下がった駆動溶液を再生することができる。これにより、駆動溶液と排水Aとの浸透圧の差を効率良く所定の大きさに保つことができる。
上記実施形態の排水処理設備1及び排水処理方法においては、濃縮水供給工程にて、燃焼部11の焼却炉だけでなく、熱回収部12の減温部122にも、濃縮水Bを供給することができる。また、気化工程にて、燃焼部11の焼却炉だけでなく、熱回収部12の減温部122でも、濃縮水Bの水分を気化させることができる。濃縮水Bの水質が比較的良好である場合には、気化によって濃縮水Bから生じる残渣が減温部122にて蓄積することを抑制しつつ、燃焼部11の焼却炉だけでなく、減温部122の減温塔でも濃縮水Bの水分を気化させることができるため、効率的に排水処理することができる。
本発明は、上記例示の排水処理方法および排水処理設備に限定されるものではない。
また、一般の排水処理方法および排水処理設備において用いられる種々の態様を、本発明の効果を損ねない範囲において、採用することができる。
例えば、上記の実施形態では、高浸透圧水Cとしての駆動溶液を循環させつつ浸透部3に供給するように構成された高浸透圧水供給部5について説明した。しかしながら、本発明の排水処理設備は、図3に示すように、高浸透圧水Cとしての海水が高浸透圧水供給部によって浸透部3に供給され、正浸透によって浸透圧が海水よりも下がった水が単に浸透部3から排出されるように構成されてもよい。
1:排水処理設備、
2:前処理部、 3:浸透部、 4:濃縮水供給部、 5:高浸透圧水供給部、 6:再生部、
10:焼却場(ごみ焼却場)
11:燃焼部(焼却炉)、
12:熱回収部、
121:ボイラ部(廃熱ボイラ)、 122:減温部(減温塔)、
13:発電部、
A:排水、
B:濃縮水、
C:高浸透圧水、
G:燃焼排ガス、
Z:浄化水。

Claims (4)

  1. 燃焼排ガスを排出する焼却場にて生じる排水の排水処理方法であって、
    前記排水と該排水よりも浸透圧が高い高浸透圧水とを隔てるように配された正浸透膜を介して前記排水の水分を正浸透によって高浸透圧水側へ移動させる正浸透工程と、前記正浸透工程にて前記排水よりも水分が減った濃縮水の水分を前記焼却場における燃焼排ガス中で気化させる気化工程とを備える、排水処理方法。
  2. 前記高浸透圧水は、前記排水よりも浸透圧が高くなるように調製された駆動溶液である、請求項1記載の排水処理方法。
  3. 前記正浸透によって浸透圧がいったん下がった前記高浸透圧水の浸透圧を、燃焼排ガスから回収された熱のエネルギーによって上げる、請求項2に記載の排水処理方法。
  4. 燃焼排ガスを排出する焼却場にて生じる排水の排水処理設備であって、
    前記排水と該排水よりも浸透圧が高い高浸透圧水とを隔てるように配された正浸透膜を含む浸透部であって前記正浸透膜を介して前記排水の水分を正浸透によって高浸透圧水側へ移動させる浸透部と、前記浸透部にて排水よりも水分が減った濃縮水の水分を前記焼却場における燃焼排ガス中で気化させるために燃焼排ガスに前記濃縮水を供給する濃縮水供給部とを備える、排水処理設備。
JP2015164049A 2015-08-21 2015-08-21 排水処理方法及び排水処理設備 Pending JP2017039108A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015164049A JP2017039108A (ja) 2015-08-21 2015-08-21 排水処理方法及び排水処理設備

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015164049A JP2017039108A (ja) 2015-08-21 2015-08-21 排水処理方法及び排水処理設備

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2017039108A true JP2017039108A (ja) 2017-02-23

Family

ID=58202549

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015164049A Pending JP2017039108A (ja) 2015-08-21 2015-08-21 排水処理方法及び排水処理設備

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2017039108A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2018179203A1 (ja) * 2017-03-30 2018-10-04 三菱重工エンジニアリング株式会社 排ガス処理装置及び排ガス処理方法

Citations (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5712802A (en) * 1980-06-26 1982-01-22 Ebara Infilco Co Ltd Water extraction system using permeable membrane
JPH03131394A (ja) * 1989-10-18 1991-06-04 Ebara Infilco Co Ltd ごみとし尿系汚水の併合処理方法
JP2010064016A (ja) * 2008-09-11 2010-03-25 Kobelco Eco-Solutions Co Ltd 排水処理方法及び排水処理設備
JP2010089071A (ja) * 2008-09-11 2010-04-22 Kobelco Eco-Solutions Co Ltd 排水処理方法及び排水処理設備
JP2013215686A (ja) * 2012-04-11 2013-10-24 Jfe Engineering Corp 坑井からの随伴水処理方法および装置
JP2014030777A (ja) * 2012-08-01 2014-02-20 Jfe Engineering Corp 焼却プラント排水の処理方法および処理設備
JP2014061486A (ja) * 2012-09-21 2014-04-10 Kubota Corp 水処理方法および水処理システム
JP2014512952A (ja) * 2011-04-25 2014-05-29 オアシス ウォーター,インコーポレーテッド 浸透分離システムおよび方法
JP2015037771A (ja) * 2013-08-19 2015-02-26 Jfeエンジニアリング株式会社 水処理方法

Patent Citations (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5712802A (en) * 1980-06-26 1982-01-22 Ebara Infilco Co Ltd Water extraction system using permeable membrane
JPH03131394A (ja) * 1989-10-18 1991-06-04 Ebara Infilco Co Ltd ごみとし尿系汚水の併合処理方法
JP2010064016A (ja) * 2008-09-11 2010-03-25 Kobelco Eco-Solutions Co Ltd 排水処理方法及び排水処理設備
JP2010089071A (ja) * 2008-09-11 2010-04-22 Kobelco Eco-Solutions Co Ltd 排水処理方法及び排水処理設備
JP2014512952A (ja) * 2011-04-25 2014-05-29 オアシス ウォーター,インコーポレーテッド 浸透分離システムおよび方法
JP2013215686A (ja) * 2012-04-11 2013-10-24 Jfe Engineering Corp 坑井からの随伴水処理方法および装置
JP2014030777A (ja) * 2012-08-01 2014-02-20 Jfe Engineering Corp 焼却プラント排水の処理方法および処理設備
JP2014061486A (ja) * 2012-09-21 2014-04-10 Kubota Corp 水処理方法および水処理システム
JP2015037771A (ja) * 2013-08-19 2015-02-26 Jfeエンジニアリング株式会社 水処理方法

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2018179203A1 (ja) * 2017-03-30 2018-10-04 三菱重工エンジニアリング株式会社 排ガス処理装置及び排ガス処理方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5636163B2 (ja) 排水処理方法及び排水処理設備
JP4795991B2 (ja) Co2回収装置及びco2回収装置における固形分取出し方法
JP6101783B2 (ja) Co2回収システム及びco2回収方法
JP5874925B2 (ja) 焼却プラント排水の処理方法および処理設備
JP4737670B2 (ja) カルシウム及び硫酸を含む廃水の処理方法及びその装置
JP4688842B2 (ja) 排水処理方法
JP2011056399A (ja) 二酸化炭素回収装置
KR20100107511A (ko) 폐수 처리 방법 및 폐수 처리 시스템
JP2012196638A (ja) 排ガス処理システム及び排ガス処理方法
WO2013121547A1 (ja) 海水淡水化システム
JP4862027B2 (ja) 排水処理方法及び排水処理設備
US20150175919A1 (en) Dewatering system for increasing the combined cycle efficiency of a coal powerplant
TWI679172B (zh) 焚化廠的廢水處理方法
JP2014034946A (ja) 浸透圧発電システム
JP2019107645A (ja) 排水処理方法
JP2017039108A (ja) 排水処理方法及び排水処理設備
CN109641765B (zh) 焚烧成套设备的排水回收方法和装置
US20160368803A1 (en) A wastewater purification system
JP5910466B2 (ja) 浄水製造方法および装置
JPH1047015A (ja) 発電・海水淡水化コンバインド装置
JP6709036B2 (ja) 温水回収システム
JP2022129708A (ja) 正浸透水処理装置および方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20180315

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20180615

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20181022

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20181102

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20190510