JP2017036754A - シール - Google Patents

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寛 西村
Hiroshi Nishimura
寛 西村
吉夫 東
Yoshio Azuma
吉夫 東
智己 西川
Tomomi Nishikawa
智己 西川
美沙 南島
Misa Minamishima
美沙 南島
敏博 厨子
Toshihiro Zushi
敏博 厨子
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Abstract

【課題】低い摺動摩擦抵抗で圧力変動の激しい気体を密封するシールを提供する。【解決手段】横断面形状が、三角状頂部33と、矩形状胴部34と、溝底側膨出部35とを、有している。そして、胴部34の表て面36及び裏面37に、閉円環状突条38,38が突設されている。この突条38の横断面形状は、平坦頂上面38Aを有するテーブルマウンティン型である。【選択図】図5

Description

本発明は、シールに係り、特に、往復動用シールに関する。
従来から、往復動用として多種多様なシールが使用され、例えば、油圧シリンダ用として、OリングやUパッキンが広く用いられている(例えば、特許文献1参照)。あるいは、空圧機器のシリンダ用として、横断面形状が縦長状ダルマ形のものが公知である(例えば、特許文献2参照)。
特開2015−31326号公報 実開平5−79128号公報
従来から、この種のシールとしては、密封性能及び耐摩耗性が重視され、上記特許文献1に記載の油圧シリンダのピストンロッド用のシールも密封性能及び耐摩耗性が重視されている。
ところが、遊戯器具やスポーツ用具、あるいは、精密作動用ロボット等にあっては、空気あるいはガスを使用して、内部圧力が急に変動する空圧機械(器具)が、最近になって出現している。そのような空圧機械(器具)では、シールとしての密封性能や耐摩耗性以外に、摺動抵抗を低減することが必要である。
例えば、ホッピング用具として、エアースプリング(エアーシリンダ)を用いて、2メートル以上もジャンプするものも出現しているが、このホッピング用具では、衝撃的な空気圧の変動が内部に生じ、しかも、空気圧力は、約3.0Mpaにも達するため、シールとしては、そのような高圧と圧力変動にも耐える密封性能・耐久性能が要求されるのは当然として、さらに、少しでも高くジャンプしたいという強い要求に応えるようなシール特性を付与することが重要である。
そのためには、ホッピング用具に使用するエアーシリンダ(エアースプリング)の摺動抵抗を低減する必要があることに、本発明者等は、多大な実験と試行錯誤の結果気付いた。
即ち、従来は、ホッピング用具のエアーシリンダ内部のピストンに、Oリングを用いる構造であり、このOリングは摺動抵抗が高いことも判明した(後述の表1参照)。また、前述の特許文献2のダルマ形の横断面のシールは、摺動部(摺動頭部の先端側)が大きなアール状であり、摺動抵抗が、高い受圧状態で、増大するという欠点があったり、あるいは、片側面に4個〜8個の少な目の小突起が付設された形状であったために、シールがシール溝内で蛇行して、摺動抵抗が不安定で急増する場合もあった。
そこで、本発明は急激な気体の圧力変動にも耐えて使用可能であって、摺動抵抗が十分に低い(往復動用)シールを提供することを目的とする。
本発明に係るシールは、横断面形状が、三角状頂部と、矩形状胴部と、溝底側膨出部と、を有し、さらに、上記胴部の表て面及び裏面に閉円環状突条が突設され、かつ、該閉円環状突条の横断面形状は、平坦頂上面を有するテーブルマウンティン型である。
また、被密封流体が気体であり、圧力が、0.4〜3.0Mpaの範囲内で急激に変動する往復動用のシールである。
また、往復動ピストンのシール用凹周溝に装着されて、ホッピング用エアースプリングに使用される。
また、ゴム製シール本体と低摩擦被覆層とから成り、摺接相手面に対向する摺接面側に上記低摩擦被覆層を配設した横断面U字形の複合シールと共に併用される。
また、全体の材質がPTFE粉末をゴムに混入して成る。
本発明によれば、三角状頂部が摺接相手面に摺接して、十分なシール性(密封性能)を発揮し、しかも、摺動抵抗が十分に低減できる。かつ、その低い摺動抵抗も安定して得られる。
さらに、閉円環状突条の平坦頂上面は、シール用凹周面の側面に、安定姿勢で圧接し、シール横断面形状が過大に曲がったり、傾斜状となるような変形が発生せず、上記摺動抵抗が(圧力変動が激しくとも)安定して低い値を示す。
本発明の用途の説明図であって、(A)はホッピング用具に本発明のシールを用いた説明図、(B)は横軸に時間を、縦軸に圧力を、各々とって示す圧力の変動の説明図である。 本発明の実施の一形態を示し、かつ、圧力分布曲線を併記した使用(受圧)状態の説明図である。 本発明の実施の一形態の自由状態の要部拡大断面図である。 全体形状を示す傾斜図である。 自由状態の要部拡大断面図である。 本発明の他の実施形態を示し、使用(受任)状態を示す要部拡大断面図である。 図6の要部拡大図であり、圧力分布曲線を併記した図である。 要部の説明図である。 摺動摩擦抵抗の試験装置の説明図である。
以下、実施の形態を示す図面に基づいて本発明を詳説する。
図5に於て、2点鎖線によって区画して示したように、本発明に係る往復動用シールSは、横断面形状が三角状頂部33と、矩形状胴部34と、溝底側膨出部35とを有する。さらに、胴部34の表て面36及び裏面37に突条38,38が突設されている。
この突条38は、図4の斜視図に示すように、閉円環状であって、しかも、図1〜図5では、往復動ピストン6のシール用凹周溝10に装着される。また、シール用凹周溝10の溝底10Aに膨出部35が対応し、シリンダバレル5の内周面5A等の摺接相手面26には三角状頂部33が摺動可能に対応する。
そして、上記閉円環状突条38の横断面形状は、平坦頂上面38Aを有するテーブルマウンティン型であり、シール用凹周溝10の溝側面10Bに対向する。
図1と図2に於て、ホッピング用エアースプリング(エアーシリンダ)Cの内部のピストン6に使用されている場合を例示する。具体的には、足乗せ部3と握り部4が倒立状のエアーシリンダCのシリンダバレル5の下部と上部に突設され、シリンダバレル5内にピストン6が上下往復動自在に収納される。さらに、上端にピストン6に連結されたピストンロッド7がシリンダバレル5の下端の孔部8に挿通され、ピストンロッド7の下端が、床面9に当接する当り部14である。
シールSは、上記往復動ピストン6の外周面6Aに凹設されたシール用凹周溝10に装着される。本発明のシールSは、往復動シールとして、ピストンロッドの密封にも使用可能であるが、図1〜図4に示すようにピストン6の外周面6Aとシリンダバレル5の内周面5Aの相対的摺動面部の密封に好適なシールである。
本発明に係るシールSは、被密封流体が空気又は各種ガス等の気体であって、図1(A)(B)に示すように圧力Pが、0.4〜3.0Mpaの範囲内で急激に変動する往復動用として好適である。
図2〜図5に於て、さらに説明すれば、横断面に於て、膨出部35は、溝底10Aへの対応面40の形状が円弧状に形成されて、(図2,図3に示すように、)溝底10Aの隅部39に隙間41が形成される。
なお、膨出部35の溝底対応面40が全体として略同一曲率半径の円弧型の場合を図5,図3に例示したが、これ以外に、溝底対応面40の中央領域と、溝底側角部42,42とを、相違した曲率半径とするも好ましく、又は、溝底対応面40の断面形状として、中間領域を溝底10Aと平行状ストレート部とすると共に、角部42,42をC形面取りした形状とするも自由である(図示省略)。
また、三角状頂部33の頂角θを80°≦θ≦120°に設定する。頂角θがθ<80°の場合、摺動にて早期摩耗しやすくなる。頂角θが、120°<θの場合、弾発性に劣り、摺動抵抗も急に増加する。80°≦θ≦120°とすることにより、図2に示すように、受圧状態下での圧力分布曲線が適度に急峻な山型を描き、摺動抵抗も低く、かつ、密封性能も確保される。
そして、膨出部35と、閉円環状突条38との間には、円環凹周溝43が形成される。この円環凹周溝43を有することによって、シールSとして、ラジアル方向中間領域の弾性変形が柔軟に行なわれて、図1(B)に示すような急激な気体圧力P変動にて使用されたとしても、三角状頂部33が常に安定姿勢にて、シリンダバレル内周面5A(摺接相手面26)に密に摺接する。
次に、(図5に於て、)胴部34の厚さ寸法をW34、膨出部35の厚さ寸法W35、突条38の平坦頂上面38A,38Aの間隔寸法をW38とすると、次式(1)(2)が成立する。
0.6・W35 ≦W34≦0.8・W35 …式(1)
0.95・W35 ≦W38≦1.0・W35 …式(2)
なお、胴部34の厚さ寸法W34は、凹周溝43,43の溝底面43A,43Aの間隔寸法でもある。
そして、上記式(1) のように、胴部34の厚さ寸法、及び、凹周溝43,43の溝底面43A,43Aの間隔寸法が、十分に大きいため、さらに式(2) によって、平坦頂上面38Aが膨出部35と同時に溝側面10Bに圧接するため、胴部34は図2に示す如く、ほとんど弯曲変形せずに安定姿勢を常時保ち、三角状頂部33が摺接相手面26に対して、安定して弾発的に圧接し、安定して低い摺動摩擦抵抗を示し、かつ、優れた密封性能を示す。
また、膨出部35の側方端面35A,35A及び突条38の頂上面38Aが、共に平坦面状であり、かつ、式(2) から上記端面35Aと頂上面38Aは同時に溝側面10Bに圧接するので、図2の圧力分布曲線に示すように、溝側面10Bへの接触面圧力は(過大とならず)低く安定する。
図5に於て、溝底対応面40から突条38の幅中央線L38までの高さ寸法をH38とし、シール全体の高さ寸法をHとすると、次式(3) が成立する。
0.55・H≦H38≦0.75・H…式(3)
即ち、突条38の配設位置が、シール全体の高さ寸法Hの中央よりも先端寄りであり、かつ、平坦頂上面38Aの幅寸法(図5の左右寸法)も十分に大きく、かつ、両溝底面43A,43Aの間隔寸法(肉厚寸法)も大きいことによって、図2に示すように、三角状頂部33が、図1(B)に示した急激な圧力変動に対して、不安定に振動・揺れを発生せず、密封性、及び、安定した低い摺動摩擦抵抗値を示すことが可能である。
図2に示した接触面圧の圧力分布曲線について説明すると、摺動面Wに於ける接触面圧の総和(範囲Q内の面積)が小さいほど摺動(摩擦)抵抗が小さい。また、反力のピーク値(最大値)Lが大きいほどシール性が良い。本発明の図2〜図5に示した実施の形態では、頂部33が断面三角状なので、幅が小さく、上反力の総和が小さくなって、かつ、ピーク値が大きくなり、摺動(摩擦)抵抗が小さく、しかも優れたシール性(密封性能)が発揮される。
ところで、図2〜図5について説明したシールSの材質は、広くシールに用いられている各種ゴムを使用可能であるが、特に、PTFE粉末等の低摩擦材粉末をゴムに3Wt%〜35Wt%を混入することは、図1に示したホッピング用エアースプリングC用として好ましく、その場合の試験結果は後掲の表1に示すこととする。
次に、図6〜図8に本発明の別の実施形態を示す。即ち、1個のピストン6に形状と構造と材質等の相違した2種類のシールを併用する密封構造である。図6は、既述した図2に代わる要部拡大断面図であり、ピストン6には2個のシール用凹周溝100 ,10が上下に形成され、下方の低圧(大気圧)室46側の凹周溝10には図2〜図5に基づいて既に説明したシールSが装着され、上方の高圧密封室44側の凹周溝100 には(2種類の材質から成る)U字状複合シールSが装着される。
以下、高圧密封室44側に配設されるU字状シールSについて説明すると、図6〜図8に示したように、ゴム製シール本体Rと、PTFE(フッ素樹脂)等の低摩擦被覆層20とから成る。この低摩擦被覆層20は、シリンダバレル内周面5A等の摺接相手面26に対向するシール外周面21───摺接面側───に配設される。また、低摩擦被覆層20はシール本体Rを金型内で加熱加圧する加硫工程で一体状に成型される。
さらに、詳しく説明すれば、このシールSは、横断面略矩形状のシール基部1と、このシール基部1から先端側へ突設された第1リップ部11,第2リップ部12とから成り、第1リップ部11,第2リップ部12の間にU字状凹溝2が形成されている。
第2リップ部12は摺接相手面26に対向し、第1リップ部11はシール用凹周溝100 の溝底100A に対向する。
第2リップ部12の外周面は、シール基部1の外周面先端位置から、しだいに先端に向って拡径傾斜状の勾配部15と、小さな山型のリップ頂上領域16と、先端に向って縮径する先端勾配部17とから、構成される。外径寸法が最大のピーク18は、リップ頂上領域16内に存在する(図8参照)。
図8に示した自由状態のシールSを、同図の左方向から見た場合、(つまり、ラジアル方向から見た場合、)ゴムに対する被覆層20の先端部は直線状の先端境界線22として現われるが、この先端境界線22は、図8に於ては、ピーク18に一致させた場合を示す。
ここで、上記リップ頂上領域16について、次のように定義する。即ち、図8に示すように、自由状態のシールSのシール基部1の平均外径寸法をDとし、ピーク18の外径寸法をD18とし、シール基部1とピーク18の段差をΔHとすると、次式(4) が成立する。
ΔH=(D18−D)/2 …式(4)
本発明では、2×ΔH=D18−Dの30%だけ小さな直径の円筒面25で第2リップ部12を切断したと仮定した領域を、リップ頂上領域と定義する。
そして、被覆層20の先端境界線22がピーク18に一致させた場合を図8に示したが、これに限定されずに、被覆層20の先端部───先端境界線22───は、リップ頂上領域16内であれば、変更設定自由である。つまり、図6と図7に示したような受圧状態下で、先端境界線22より先端側のゴム部位と、先端境界線22より基端側の低摩擦被覆層20の先端縁とが、共に摺接相手面26に接触すれば、ゴム部位による密封性能発揮と、低摩擦被覆層20の先端縁による摺動摩擦抵抗低減作用の、両作用を得られるために、上記リップ頂上領域16内に被覆層20の先端部──先端境界線22───があれば、十分である。図7中に示した接触面圧の圧力分布曲線は、上述したような、ゴム部位と、低摩擦被覆層20の、両者によって描かれた圧力分布曲線である。
要するに、受圧状態下にて、上記リップ頂上領域16が摺接相手面26に圧接することで、低い摺動摩擦抵抗、及び、高い密封性能が発揮されることとなる。
また、ゴム製シール本体Rに対する被覆層20の基端境界線23は、シール基部1の基端寄りに配設して、シール基部1の外周面の全部又は大半部を低摩擦被覆層20によって、被覆する。
これによって、図1に示したようなホッピング用具等のエアースプリングCとして、激しいピストン6の作動によって、シリンダバレル内周面5Aとピストン外周面6Aとの間隙Gp が(図6,図7参照)が零まで接近した状態下で、シリンダバレル内周面5Aに対して低摩擦被覆層20が摺接する。そのような被覆層20の摺接によって、摺動摩擦抵抗の増加を防止して、軽快なピストン6とピストンロッド7の往復作動が得られる。
図6にもどって、上述したような複合U字状シールSと、図2〜図5にて述べたゴム製シールSとを、1個のピストン6に併用したシール構造体では、シールS, Sの各々よりも、摺動摩擦抵抗は高くなるが、従来のOリングやUパッキン等に比べて、著しく低いことが試験結果から明らかとなり(後述の表1参照)、しかも、密封性(シール性)及び耐久性は、シールS, Sの各々よりも向上する。
次に、下記のような各種のシールについて、その摺動摩擦抵抗試験を実施した。
(a)本発明の実施例(1):
図2,図3,図5に示した横断面形状でゴムの硬度が60のシール
(b)本発明の実施例(2):
図2,図3,図5に示した横断面形状でゴムの硬度が70のシール
(c)本発明の実施例(3):
図2,図3,図5に示した横断面形状でゴムの硬度が80のシール
(d)本発明の実施例(4):
図2,図3,図5に示した横断面形状でゴムにPTFE粉末を混入した、硬度が7
0のシール。PTFE粉末は23Wt%混入。
(e)本発明の実施例(5):
図2,図3,図5に示した横断面形状でゴムにPTFE粉末を混入した、硬度が8
0のシール。PTFE粉末は5Wt%混入。
(f)本発明の実施例(6):
図6に示した2種類のシールS,Sを併用し、一方のシールSは図3,図4に示
した横断面形状であってゴムの硬度が70、他方のシールSは図7,図8に示し
たU字状シールであってゴムの硬度は80のもの。
(g)従来例(1):
硬度70のゴム製Oリング
(h)従来例(2):
硬度80のゴム製Oリング
(i)従来例(3):
硬度90のゴム製Oリング
(j)従来例(4):
硬度60のゴム製Oリング
(k)従来例(5):
横断面の外形輪郭形状が図8と同じであって、全体が、硬度80のゴムから成るU パッキン
図9に試験装置の概略を示す。図1と略同一寸法(内径寸法70mm)のシリンダバレル5Tは両端に孔部8T,8Tを有し、内部に2個のピストン6T,6Tを収容し、各ピストン6Tのピストンロッド7Tは孔部8Tを挿通させ、平行に対面する2つの固定壁9T,9Tに当接させ、シリンダバレル5Tの中央に設けた空気注入部13Tから所定圧力Pの空気を注入して、シリンダバレル5Tの2個のピストン6T,6T間の空気圧力Pを所定値に保ち、引張ハカリ19Tを矢印方向に所定一定速度Vにて引張りつつ、シリンダバレル5Tを(図9の右方向へ)移動させながら引張ハカリ19Tの目盛りを読み取って、2個
のピストン6T,6Tについての摺動摩擦抵抗を計測する。
次の表1は、図9に示す試験装置にて計測した摺動摩擦抵抗(単位:ニュートン)を示す。各ピストン6Tには前記(f)を除いた(a)〜(k)の各種のシールが1個ずつ装着され、前記(f)では図6に示すように一組のシールが装着されているため、この表1の計測値は、各シール2個分((f)では2組分)の数値を表わしていることになる。
Figure 2017036754
以下、上記表1に関して考察を行なう。
(i)本発明の実施例(1)(2)(3)(4)のシールは、従来例(1)〜(4)のOリング、及び従来例(5)のUパッキンに比較して、いずれの圧力Pに於ても、著しい摺動抵抗の低減が図られていることを実証している。特に、圧力が1.5Mpa,2.0Mpaにあっても、本発明の実施例(1)(2)(3)(4)のシールは摺動抵抗の値が極めて低い。
(ii)また、PTFE粉末23Wt%混入のシール(実施例(4))のものは、同一硬さ70の実施例(2)と比較して、一層の摺動摩擦抵抗の低減が図られている。さらに、他のPTFE粉末5Wt%混入のシール(実施例(5))のものは、同一硬さ80の実施例(3)と比較すると、各圧力に於て摺動摩擦抵抗の低減が図られているが、特に、1.5Mpa,2.0Mpaのように高圧となると、その低減効果が著しい。
(iii)実施例(6)のシール構造は、2種類のシールS,Sを用いているにかかわらず、いずれの従来例(1)〜(5)と比較しても、摺動摩擦抵抗は低い。この実施例(6)に於ては、ゴムの硬さが80の実施例(3)のシールSを使用しているにかかわらず、圧力が1.5Mpa,2.0Mpaでは、実施例(3)の一個のシールのものよりも摺動摩擦抵抗が低い。その理由は、図6に於て、高圧は複合U字形シールSにて受圧し、かつ、その低摩擦被覆層20の故に摺動抵抗が低くなり、しかも、低圧室46側に配置した他方のシールSは低目の圧力を受け持って、摺動摩擦抵抗が低くなったためであると考えられる。なお、この実施例(6)では、密封性能(シール性)が一層優れているという利点もある。
本発明は、以上詳述したように、横断面形状が、三角状頂部33と、矩形状胴部34と、溝底側膨出部35と、を有し、さらに、上記胴部34の表て面36及び裏面37に閉円環状突条38,38が突設され、かつ、該閉円環状突条38の横断面形状は、平坦頂上面38Aを有するテーブルマウンティン型であるので、三角状頂部33は、溝底側膨出部35と胴部34にて安定姿勢に保持され、しかも、閉円環状突条38の平坦頂上面38Aは溝側面10Bに確実に圧接して、胴部34の側方への倒れを抑制することで一層三角状頂部33は、急激な気体の圧力変動に対しても、振れが少なく安定姿勢を保って、摺接相手面26に摺接し、摺動摩擦抵抗を低く維持できる。
従来のOリングやUパッキン等のシールと比較しても、本発明に係るシールの摺動摩擦抵抗は十分に低い(表1参照)。
また、被密封流体が気体であり、圧力Pが、0.4〜3.0Mpaの範囲内で急激に変動する往復動用のシールであるので、シール横断面形状に伴う受圧時の姿勢の安定性が、(優れたシール性と共に、)安定して低い摺動摩擦抵抗値を示す。
また、往復動ピストン6のシール用凹周溝10に装着されて、ホッピング用エアースプリングCに使用されることによって、ホッピングのジャンプ高さを大きく伸ばすことに貢献できる。
また、ゴム製シール本体Rと低摩擦被覆層20とから成り、摺接相手面26に対向する摺接面側に上記低摩擦被覆層20を配設した横断面U字形の複合シールSと共に併用される構成とすれば、U字形の複合シールSによる高圧への対応性能と、ゴム製のみのシールSの密封性との結合によって、比較的高圧力かつ激しく変動する被密封気体に対し、十分にシール性能を発揮しつつ、耐久性も優れ、かつ、全体の摺動摩擦抵抗も低く抑えられる(表1中の実施例(5)参照)。
また、全体の材質がPTFE粉末を(3〜35Wt%だけ)ゴムに混入して成ることによって、横断面形状による摺動摩擦抵抗の安定した低減という利点が、さらに一層大きくなる(表1中の実施例(4)(5)参照)。
6 ピストン
10 シール用凹周溝
10A 溝底
20 低摩擦被覆層
26 摺接相手面
33 三角状頂部
34 矩形状胴部
35 溝底側膨出部
36 表て面
37 裏面
38 突条
38A 平坦頂上面
P 圧力
R シール本体
S シール
U字状(複合)シール

Claims (5)

  1. 横断面形状が、三角状頂部(33)と、矩形状胴部(34)と、溝底側膨出部(35)と、を有し、さらに、上記胴部(34)の表て面(36)及び裏面(37)に閉円環状突条(38)(38)が突設され、かつ、該閉円環状突条(38)の横断面形状は、平坦頂上面(38A)を有するテーブルマウンティン型であることを特徴とするシール。
  2. 被密封流体が気体であり、圧力(P)が、0.4〜3.0Mpaの範囲内で急激に変動する往復動用のシールである請求項1記載のシール。
  3. 往復動ピストン(6)のシール用凹周溝(10)に装着されて、ホッピング用エアースプリングCに使用される請求項1又は2記載のシール。
  4. ゴム製シール本体(R)と低摩擦被覆層(20)とから成り、摺接相手面(26)に対向する摺接面側に上記低摩擦被覆層(20)を配設した横断面U字形の複合シール(S2 )と共に併用される請求項1,2又は3記載のシール。
  5. 全体の材質がPTFE粉末をゴムに混入して成る請求項1,2,3又は4記載のシール。
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