JP2017036423A - 熱硬化性樹脂組成物 - Google Patents

熱硬化性樹脂組成物 Download PDF

Info

Publication number
JP2017036423A
JP2017036423A JP2015159926A JP2015159926A JP2017036423A JP 2017036423 A JP2017036423 A JP 2017036423A JP 2015159926 A JP2015159926 A JP 2015159926A JP 2015159926 A JP2015159926 A JP 2015159926A JP 2017036423 A JP2017036423 A JP 2017036423A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
resin composition
thermosetting resin
curing agent
epoxy resin
skeleton
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2015159926A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6610928B2 (ja
Inventor
亮 宮本
Akira Miyamoto
亮 宮本
一彦 鶴井
Kazuhiko Tsurui
一彦 鶴井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ajinomoto Co Inc
Original Assignee
Ajinomoto Co Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Ajinomoto Co Inc filed Critical Ajinomoto Co Inc
Priority to JP2015159926A priority Critical patent/JP6610928B2/ja
Publication of JP2017036423A publication Critical patent/JP2017036423A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6610928B2 publication Critical patent/JP6610928B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Manufacture Of Macromolecular Shaped Articles (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Epoxy Resins (AREA)
  • Production Of Multi-Layered Print Wiring Board (AREA)

Abstract

【課題】ラミネート時の樹脂フローを十分に維持しつつ、高温下での反り挙動を抑制できる硬化物を形成できる熱硬化性組成物を提供すること。
【解決手段】本発明の熱硬化性樹脂は、エポキシ樹脂と、スピロクロマン骨格含有硬化剤と、無機充填剤とを含む。
【選択図】なし

Description

本発明は、熱硬化性樹脂組成物に関する。さらに本発明は、当該樹脂組成物を含有する、多層プリント配線板の層間絶縁用の組成物、該組成物を含むシート状積層材料、該組成物中の熱硬化性樹脂組成物を硬化した絶縁層を含む多層プリント配線板、該多層プリント配線板を含む半導体装置に関する。
多層プリント配線板の製造技術としては、コア基板上に絶縁層と導体層を交互に積み重ねるビルドアップ方式による製造方法が知られている。ビルドアップ方式による製造方法において、一般に、絶縁層は樹脂組成物を硬化させて形成される。例えば、特許文献1には、絶縁層用の樹脂組成物として、エポキシ樹脂及び硬化剤を含む組成物を使用することが開示されている。しかしながら、特許文献1は、硬化剤としてスピロクロマン骨格含有硬化剤を用いることについて全く開示していない。
近年、多層プリント配線板を製造するに際して、絶縁層と導体層との熱膨張の差に起因するクラックや回路歪みを防止するために、樹脂組成物にシリカ粒子等の無機充填材を高配合する傾向にある。例えば、特許文献2には、絶縁層用の樹脂組成物として、エポキシ樹脂、硬化剤及び無機充填材を含む組成物を使用することが開示されている。しかしながら、特許文献2は、硬化剤としてスピロクロマン骨格含有硬化剤を用いることについて全く開示していない。
特開2007−254709号公報 特開2010−202865号公報
多層プリント配線板のさらなる薄型化が望まれる中、コア基板や絶縁層の厚さは次第に薄くなる傾向にある。しかしながら、コア基板や絶縁層の薄型化により、多層プリント配線板に含まれる各種材料は、温度変化に伴う異種材料の寸法変化の影響を受けやすくなる。本発明者らは、リフロー工程により部品を多層プリント配線板に実装して部品実装基板を製造する場合に、特に薄型の多層プリント配線板においては、絶縁層と他の材料との熱膨張率の違いにより、多層プリント配線板の反りが顕在化しやすくなるという問題を見出した。
部品実装基板のさらなる薄型化に対応するため、リフロー工程による部品実装の高温を経た後でも、多層プリント配線板の反りが生じにくい部品実装基板を実現するための、絶縁層形成に適した熱硬化性樹脂組成物が求められている。
しかしながら、高温による反りの発生を抑えるのに十分な量のポリマー成分を応力緩和剤として熱硬化性樹脂組成物に添加すると、熱硬化性樹脂組成物をワニスとして調製した場合に、ワニスの粘度が上昇し、取扱い性が低下するという問題があった。
本発明の課題は、ラミネート時の樹脂フローを十分に維持しつつ、高温下での反り挙動を抑制できる硬化物を形成できる熱硬化性組成物を提供することである。
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討した結果、エポキシ樹脂及び無機充填材を含む熱硬化性樹脂組成物において、エポキシ樹脂の硬化剤として、スピロクロマン骨格含有硬化剤を用いることにより、組成物のラミネート時の樹脂フローを十分に維持しつつ、高温下での反り挙動を抑制できる硬化物を形成できることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は以下の態様を含むものである。
〔1〕エポキシ樹脂と、スピロクロマン骨格含有硬化剤と、無機充填剤とを含む、熱硬化性樹脂組成物。
〔2〕前記スピロクロマン骨格含有硬化剤が、以下式(1)
Figure 2017036423
(1)
(式中、R1〜R8は、独立して炭素数1〜6のアルキル基である)
で表される繰り返し単位構造を含有する、前記〔1〕に記載の熱硬化性樹脂組成物。
〔3〕前記スピロクロマン骨格含有硬化剤が、スピロクロマン骨格含有フェノール系硬化剤である、前記〔1〕又は〔2〕に記載の熱硬化性樹脂組成物。
〔4〕前記スピロクロマン骨格含有硬化剤が、以下式(2)又は式(3)
Figure 2017036423
(2)
(式中、nは1〜10の整数である)
Figure 2017036423
(3)
(式中、nは1〜10の整数である)
の構造を有する、前記〔3〕に記載の熱硬化性樹脂組成物。
〔5〕前記熱硬化性樹脂組成物中の前記無機充填剤を除く固形分の総質量に対し、前記スピロクロマン骨格含有硬化剤を5〜30質量%含む、前記〔1〕〜〔4〕のいずれか1項に記載の熱硬化性樹脂組成物。
〔6〕前記無機充填剤が、シリカである、前記〔1〕〜〔5〕のいずれか1項に記載の熱硬化性樹脂組成物。
〔7〕前記エポキシ樹脂が、ナフタレン型エポキシ樹脂及び/又はビフェニル型エポキシ樹脂を含む、前記〔1〕〜〔6〕のいずれか1項に記載の熱硬化性樹脂組成物。
〔8〕前記熱硬化性樹脂組成物中の固形分の総質量に対し、前記無機充填剤を60〜80質量%含む、前記〔1〕〜〔7〕のいずれか1項に記載の熱硬化性樹脂組成物。
〔9〕トリアジン骨格含有フェノール型硬化剤を更に含む、前記〔1〕〜〔8〕のいずれか1項に記載の熱硬化性樹脂組成物。
〔10〕活性エステル硬化剤を更に含む、前記〔1〕〜〔9〕のいずれか1項に記載の熱硬化性樹脂組成物。
〔11〕フェノキシ樹脂、官能基含有飽和ブタジエン樹脂 、官能基含有不飽和ブタジエン樹脂 、官能基含有アクリル樹脂及びポリビニルアセタール樹脂からなる群から選ばれる高分子成分を更に含む、前記〔1〕〜〔10〕のいずれか1項に記載の熱硬化性樹脂組成物。
〔12〕多層プリント配線板の層間絶縁用である、前記〔1〕〜〔11〕のいずれか1項に記載の熱硬化性樹脂組成物。
〔13〕前記〔1〕〜〔12〕のいずれか1項に記載の熱硬化性樹脂組成物を熱硬化して得られる、硬化物。
〔14〕支持体と、該支持体と接合している前記〔1〕〜〔12〕のいずれか1項に記載の熱硬化性樹脂組成物層とを含む、シート状積層材料。
〔15〕前記〔13〕に記載の硬化物により形成された絶縁層を含む、多層プリント配線板。
〔16〕前記〔15〕に記載の多層プリント配線板を含む、半導体装置。
本発明の熱硬化性樹脂組成物は、ラミネート時の樹脂フローを十分に維持しつつ、高温下での反り挙動を抑制できる硬化物を形成できる。
[熱硬化性樹脂組成物]
本発明の態様の一つである熱硬化性樹脂組成物は、エポキシ樹脂と、スピロクロマン骨格含有硬化剤と、無機充填材とを含むことを特徴とする熱硬化性樹脂組成物である。以下、本発明の熱硬化性樹脂組成物について、詳細に説明する。
エポキシ樹脂
本発明に用いることができるエポキシ樹脂のエポキシ当量(1当量のエポキシ基を含む樹脂の質量)は、好ましくは50〜3000(g/当量)、より好ましくは50〜2000(g/当量)、更に好ましくは50〜1000(g/当量)、特に好ましくは50〜500(g/当量)であることが適当である。これにより、熱硬化性樹脂組成物から得られる絶縁層の架橋密度が十分となり、絶縁層表面の低粗度化に有利となる。なお、エポキシ当量は、JIS K7236(2001)に従って測定することができる。
具体的なエポキシ樹脂としては、例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂、ビスフェノールAF型エポキシ樹脂のようなビスフェノール型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂、トリス(ヒドロキシフェニル)型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、ナフトールノボラック型エポキシ樹脂、tert-ブチル-カテコール型エポキシ樹脂、ナフトール型エポキシ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂、ナフチレンエーテル型エポキシ樹脂、グリシジルアミン型エポキシ樹脂、グリシジルエステル型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、アントラセン型エポキシ樹脂、線状脂肪族エポキシ樹脂、ブタジエン構造を有するエポキシ樹脂、脂環式エポキシ樹脂、複素環式エポキシ樹脂、スピロ環含有エポキシ樹脂、シクロヘキサンジメタノール型エポキシ樹脂、トリメチロール型エポキシ樹脂、ハロゲン化エポキシ樹脂、結晶性2官能エポキシ樹脂、トリフェニルメタン型エポキシ樹脂、テトラフェニルエタン型エポキシ樹脂等が挙げられる。これらは1種又は2種以上組み合わせて使用してもよい。
エポキシ樹脂は、1分子中に2個以上のエポキシ基を有するエポキシ樹脂を含むことが好ましい。エポキシ樹脂の不揮発成分を100質量%とした場合に、少なくとも50質量%以上は1分子中に2個以上のエポキシ基を有するエポキシ樹脂であるのが好ましい。中でも、1分子中に2個以上のエポキシ基を有し、温度20℃で液状のエポキシ樹脂(以下「液状エポキシ樹脂」という。)と、1分子中に3個以上のエポキシ基を有し、温度20℃で固体状のエポキシ樹脂(以下「固体状エポキシ樹脂」という。)と、を含むことが好ましい。エポキシ樹脂として、液状エポキシ樹脂と固体状エポキシ樹脂とを併用することで、優れた可撓性を有する樹脂組成物が得られる。また、樹脂組成物の硬化物の破断強度も向上する。
液状エポキシ樹脂としては、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールAF型エポキシ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂、グリシジルエステル型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、エステル骨格を有する脂環式エポキシ樹脂、及びブタジエン構造を有するエポキシ樹脂が好ましく、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールAF型エポキシ樹脂及びナフタレン型エポキシ樹脂がより好ましい。液状エポキシ樹脂の具体例としては、DIC(株)製の「HP4032」、「HP4032D」、「HP4032SS」、(ナフタレン型エポキシ樹脂)、三菱化学(株)製の「828US」、「jER828EL」(ビスフェノールA型エポキシ樹脂)、「jER807」(ビスフェノールF型エポキシ樹脂)、「jER152」(フェノールノボラック型エポキシ樹脂)、「YL7760」(ビスフェノールAF型エポキシ樹脂)、新日鉄住金化学(株)製の「ZX1059」(ビスフェノールA型エポキシ樹脂とビスフェノールF型エポキシ樹脂の混合品)、ナガセケムテックス(株)製の「EX−721」(グリシジルエステル型エポキシ樹脂)、(株)ダイセル製の「セロキサイド2021P」(エステル骨格を有する脂環式エポキシ樹脂)、「PB−3600」(ブタジエン構造を有するエポキシ樹脂)が挙げられる。これらは1種単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
固体状エポキシ樹脂としては、ナフタレン型4官能エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂、トリス(ヒドロキシフェニル)型エポキシ樹脂、ナフトール型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、ナフチレンエーテル型エポキシ樹脂、アントラセン型エポキシ樹脂、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、テトラフェニルエタン型エポキシ樹脂が好ましく、ナフタレン型4官能エポキシ樹脂、ナフトール型エポキシ樹脂、及びビフェニル型エポキシ樹脂がより好ましい。固体状エポキシ樹脂の具体例としては、DIC(株)製の「HP4032H」(ナフタレン型エポキシ樹脂)、「HP−4700」、「HP−4710」(ナフタレン型4官能エポキシ樹脂)、「N−690」(クレゾールノボラック型エポキシ樹脂)、「N−695」(クレゾールノボラック型エポキシ樹脂)、「HP−7200」(ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂)、「HP−7200HH」、「EXA7311」、「EXA7311−G3」、「EXA7311−G4」、「EXA7311−G4S」、「HP6000」(ナフチレンエーテル型エポキシ樹脂)、日本化薬(株)製の「EPPN−502H」(トリス(ヒドロキシフェニル)メタン型エポキシ樹脂)、「NC7000L」(ナフトールノボラック型エポキシ樹脂)、「NC3000H」、「NC3000」、「NC3000L」、「NC3100」、「NC3500」(ビフェニル型エポキシ樹脂)、新日鉄住金化学(株)製の「ESN475V」(ナフトール型エポキシ樹脂)、「ESN485」(ナフトールノボラック型エポキシ樹脂)、三菱化学(株)製の「YX4000H」、「YL6121」(ビフェニル型エポキシ樹脂)、「YX4000HK」(ビキシレノール型エポキシ樹脂)、「YX8800」(アントラセン型エポキシ樹脂)、大阪ガスケミカル(株)製の「PG−100」、「CG−500」、三菱化学(株)製の「YL7800」(フルオレン型エポキシ樹脂)、三菱化学(株)製の「jER1010」(固体状ビスフェノールA型エポキシ樹脂)、「jER1031S」(テトラフェニルエタン型エポキシ樹脂)等が挙げられる。
これらのエポキシ樹脂の中でも、高耐熱性、樹脂の相溶性という観点から、ナフタレン型エポキシ樹脂、ビスフェノール型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、ナフチレンエーテル型エポキシ樹脂、トリス(ヒドロキシフェニル)メタン型エポキシ樹脂、ナフタレン型4官能エポキシ樹脂及びこれらの2種以上の混合物が好ましい。具体的には、例えば、ビスフェノールA型とF型の混合エポキシ樹脂(新日鐵化学(株)製「ZX1059」)、ビスフェノールA型エポキシ樹脂(三菱化学(株)製「エピコート828EL」、「YL980」、「jER1009」)、ビスフェノールF型エポキシ樹脂(三菱化学(株)製「jER806H」、「YL983U」)、ナフタレン型2官能エポキシ樹脂(DIC(株)製「HP4032」、「HP4032D」、「HP4032SS」)、ナフタレン型4官能エポキシ樹脂(DIC(株)製「HP4700」、「HP4710」)、ナフトール型エポキシ樹脂(新日鐵化学(株)製「ESN−475V」)、ブタジエン構造を有するエポキシ樹脂(ダイセル化学工業(株)製「PB−3600」)、ビフェニル構造を有するエポキシ樹脂(日本化薬(株)製「NC3000H」、「NC3000L」、「NC3100」、「NC3500」)、テトラメチルビフェニル型エポキシ樹脂(三菱化学(株)製「YX4000」、「YX4000H」、「YX4000HK」、「YL6121」)、アントラセン型エポキシ樹脂(三菱化学(株)製「YX8800」)、ナフチレンエーテル型エポキシ樹脂(DIC(株)製「EXA−7310」、「EXA−7311」、「EXA−7311L」、「EXA7311−G3」、「EXA−7311−G4」)、グリシジルエステル型エポキシ樹脂(ナガセケムテックス(株)製「EX711」、「EX721」、(株)プリンテック製「R540」)、ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂(DIC(株)製「HP−7200H」)、トリス(ヒドロキシフェニル)メタン型エポキシ樹脂(日本化薬(株)製「EPPN502H」)などが挙げられる。
エポキシ樹脂の重量平均分子量は、好ましくは100〜5000、より好ましくは200〜3000、さらに好ましくは200〜1500である。ここで、エポキシ樹脂の重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)法により測定されるポリスチレン換算の重量平均分子量である。
本発明の熱硬化性樹脂組成物中のエポキシ樹脂の含有量は、特に限定されるものではないが、熱硬化性樹脂組成物中の無機充填材を除く固形分の総質量に対し、好ましくは50〜80質量%、より好ましくは60〜70質量%である。熱硬化性樹脂組成物中の固形分とは、熱硬化性樹脂組成物を用いて得られるフィルムを構成する成分を言い、フィルム化時又は熱硬化時に揮発する溶剤は固形分に含まれない。エポキシ樹脂の含有量が上記範囲内であれば、フィルムのラミネート時の樹脂流れと熱硬化性を達成可能である。
スピロクロマン骨格含有硬化剤
本発明の熱硬化性樹脂組成物において、エポキシ樹脂の硬化剤として、スピロクロマン骨格含有硬化剤が用いられる。スピロクロマン骨格とは、クロマンがスピロ環化した骨格であり、置換基を有していてもよい。本発明において、スピロクロマン骨格含有硬化剤を用いることにより、樹脂の熱硬化時の応力及び硬化物のリフロー工程時の反り量を低減することができる。
スピロクロマン骨格含有硬化剤は、以下の式(1)
Figure 2017036423
(1)
(式中、R1〜R8は、独立して炭素数1〜6、好ましくは1〜4、更に好ましくは1〜2のアルキル基である)
で表される繰り返し単位構造を含有することが好ましい。単位構造の繰り返しの数は、1〜10であることが好ましく、1〜8であることが更に好ましい。
スピロクロマン骨格含有硬化剤は、フェノール性水酸基等の官能基を有することが好ましい。フェノール性水酸基は、適宜保護されていてもよい。本発明に用いることができるスピロクロマン骨格含有硬化剤の官能基当量(1当量の官能基を含む樹脂の質量)は、好ましくは100〜500(g/当量)、より好ましくは100〜400(g/当量)、更に好ましくは150〜300(g/当量)、特に好ましくは、150〜250(g/当量)であることが適当である。これにより、エポキシ樹脂と十分な反応性を得られる。なお、官能基当量は、無水酢酸でアセチル化した後、逆滴定により求めることにより測定することができる。
スピロクロマン骨格含有硬化剤としては、特に制限は無いが、スピロクロマン骨格含有フェノール系硬化剤が好ましい。スピロクロマン骨格含有フェノール系硬化剤としては、以下式(2)、または式(3)の構造を有するものが挙げられる。
Figure 2017036423
(2)
式中、nは1〜10の整数である。
Figure 2017036423
(3)
式中、nは1〜10の整数である。
スピロクロマン骨格含有硬化剤は、1種又は2種以上を併用してもよい。
具体的には、スピロクロマン骨格含有フェノール系硬化剤(日本化薬(株)製「SAR−PH」、官能基当量215(g/当量))等が挙げられる。SAR−PHは、式(2)で表される化合物および式(3)で表される化合物の混合物である。SAR−PHは、127℃の軟化温度を有する。
スピロクロマン骨格含有硬化剤の軟化温度は、好ましくは160℃以下、より好ましくは150℃以下、特に好ましくは140℃以下が適当である。
スピロクロマン骨格含有硬化剤の含有量は、熱硬化性樹脂組成物中の無機充填材を除く固形分の総質量に対し、好ましくは5〜30質量%、より好ましくは7〜25質量%である。スピロクロマン骨格含有硬化剤の含有量が上記範囲内であれば、樹脂組成物をラミネートする時の溶融粘度を十分に低く保ちつつ、リフロー時の反り量を低減することができる。
無機充填材
本発明で使用し得る無機充填材としては、例えば、シリカ、アルミナ、硫酸バリウム、タルク、クレー、雲母粉、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、酸化マグネシウム、窒化ホウ素、ホウ酸アルミニウム、チタン酸バリウム、チタン酸ストロンチウム、チタン酸カルシウム、チタン酸マグネシウム、チタン酸ビスマス、酸化チタン、ジルコン酸バリウム、ジルコン酸カルシウムなどが挙げられる。なかでも、シリカが好ましい。また、無定形シリカ、粉砕シリカ、溶融シリカ、結晶シリカ、合成シリカ、中空シリカ、メソポーラスシリカ等のシリカが好ましく、溶融シリカがより好ましい。また、シリカとしては球状のものが好ましい。これらは1種又は2種以上組み合わせて使用してもよい。市販されている球状シリカとして、(株)アドマテックス製「SC4050−SX」、「SOC2」、「SOC1」、「SOC4」等が挙げられる。
無機充填材の平均粒径は、特に限定されるものではないが、絶縁層上へ微細配線形成を行うという観点から、5μm以下が好ましく、3μm以下がより好ましく、1μm以下が更に好ましい。一方、組成物をワニスとした場合に、ワニスの粘度が上昇し、取り扱い性が低下するのを防止するという観点から、0.01μm以上が好ましく、0.05μm以上がより好ましく、0.1μm以上が更に好ましい。上記無機充填材の平均粒径はミー(Mie)散乱理論に基づくレーザー回折・散乱法により測定することができる。具体的にはレーザー回折散乱式粒度分布測定装置により、無機充填材の粒度分布を体積基準で作成し、そのメディアン径を平均粒径とすることで測定することができる。測定サンプルは、無機充填材を超音波により水中に分散させたものを好ましく使用することができる。レーザー回折散乱式粒度分布測定装置としては、(株)堀場製作所製 LA−950等を使用することができる。
無機充填材の含有量は、特に制限されないが、樹脂組成物をラミネートする時の溶融粘度を十分に低く保ちつつ、リフロー時の反り量が低減される硬化物を形成するという観点から、熱硬化性樹脂組成物中の固形分の総質量に対し、50〜90質量%が好ましく、60〜80質量%がより好ましい。
無機充填材は、アクリル、メタクリル、スチリル、アミノ、エポキシ、ビニルから選ばれる1種以上の官能基を有するシランカップリング剤で表面処理されていてもよい。例えば、無機充填材は、アミノシラン系カップリング剤、ウレイドシラン系カップリング剤、エポキシシラン系カップリング剤、メルカプトシラン系カップリング剤、シラン系カップリング剤、ビニルシラン系カップリング剤、スチリルシラン系カップリング剤、アクリレートシラン系カップリング剤、イソシアネートシラン系カップリング剤、スルフィドシラン系カップリング剤、オルガノシラザン化合物、チタネート系カップリング剤等の表面処理剤で表面処理してその耐湿性、分散性を向上させたものが好ましい。これらは1種又は2種以上組み合わせて使用してもよい。
具体的には、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−アミノプロピルジエトキシメチルシラン、N−フェニル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−メチルアミノプロピルトリメトキシシラン、N−2(−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルジメトキシメチルシラン等のアミノシラン系カップリング剤、3−ウレイドプロピルトリエトキシシラン等のウレイドシラン系カップリング剤、3−グリシジルオキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシジルオキシプロピルトリエトキシシラン、3−グリシジルオキシプロピルメチルジエトキシシラン、3−グリシジルオキシプロピル(ジメトキシ)メチルシラン、グリシジルブチルトリメトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン等のエポキシシラン系カップリング剤、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリエトキシシラン、3−メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン、11−メルカプトウンデシルトリメトキシシラン等のメルカプトシラン系カップリング剤、メチルトリメトキシシラン、オクタデシルトリメトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、メタクロキシプロピルトリメトキシシラン、イミダゾールシラン、トリアジンシラン、t−ブチルトリメトキシシラン等のシラン系カップリング剤、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルメチルジエトキシシラン等のビニルシラン系カップリング剤、p−スチリルトリメトキシシラン等のスチリルシラン系カップリング剤、3−アクリルオキシプロピルトリメトキシシラン、3−メタクリルオキシプロピルトリメトキシシラン、3−メタクリルオキシプロピルジメトキシシラン、3−メタクリルオキシプロピルトリエトキシシラン、3−メタクリルオキシプロピルジエトキシシラン等のアクリレートシラン系カップリング剤、3−イソシアネートプロピルトリメトキシシラン等のイソシアネートシラン系カップリング剤、ビス(トリエトキシシリルプロピル)ジスルフィド、ビス(トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィド等のスルフィドシラン系カップリング剤、ヘキサメチルジシラザン、1,3−ジビニル−1,1,3,3−テトラメチルジシラザン、ヘキサフェニルジシラザン、トリシラザン、シクロトリシラザン、2,2,4,4,6,6−ヘキサメチルシクロトリシラザン、オクタメチルシクロテトラシラザン、ヘキサブチルジシラザン、ヘキサオクチルジシラザン、1,3−ジエチルテトラメチルジシラザン、1,3−ジ−n−オクチルテトラメチルジシラザン、1,3−ジフェニルテトラメチルジシラザン、1,3−ジメチルテトラフェニルジシラザン、1,3−ジエチルテトラメチルジシラザン、1,1,3,3−テトラフェニル−1,3−ジメチルジシラザン、1,3−ジプロピルテトラメチルジシラザン、ヘキサメチルシクロトリシラザン、ジメチルアミノトリメチルシラザン、テトラメチルジシラザン等のオルガノシラザン化合物、テトラ−n−ブチルチタネートダイマー、チタニウム−i−プロポキシオクチレングリコレート、テトラ−n−ブチルチタネート、チタンオクチレングリコレート、ジイソプロポキシチタンビス(トリエタノールアミネート)、ジヒドロキシチタンビスラクテート、ジヒドロキシビス(アンモニウムラクテート)チタニウム、ビス(ジオクチルパイロホスフェート)エチレンチタネート、ビス(ジオクチルパイロホスフェート)オキシアセテートチタネート、トリ−n−ブトキシチタンモノステアレート、テトラ−n−ブチルチタネート、テトラ(2−エチルヘキシル)チタネート、テトライソプロピルビス(ジオクチルホスファイト)チタネート、テトラオクチルビス(ジトリデシルホスファイト)チタネート、テトラ(2,2−ジアリルオキシメチル−1−ブチル)ビス(ジトリデシル)ホスファイトチタネート、イソプロピルトリオクタノイルチタネート、イソプロピルトリクミルフェニルチタネート、イソプロピルトリイソステアロイルチタネート、イソプロピルイソステアロイルジアクリルチタネート、イソプロピルジメタクリルイソステアロイルチタネート、イソプロピルトリ(ジオクチルホスフェート)チタネート、イソプロピルトリドデシルベンゼンスルホニルチタネート、イソプロピルトリス(ジオクチルパイロホスフェート)チタネート、イソプロピルトリ(N−アミドエチル・アミノエチル)チタネート等のチタネート系カップリング剤等が挙げられる。市販品としては、信越化学工業(株)製「KBM403」(3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン)、信越化学工業(株)製「KBM803」(3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン)、信越化学工業(株)製「KBE903」(3−アミノプロピルトリエトキシシラン)、信越化学工業(株)製「KBM573」(N−フェニル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン)、信越化学工業(株)製「KBM1403」(p−スチリルトリメトキシシラン)等が挙げられる。
その他の成分
本発明の樹脂組成物には、上述した成分の他、その他の成分として、スピロクロマン骨格含有硬化剤以外の硬化剤、高分子成分、有機溶媒、硬化促進剤、重合開始剤、有機充填材、増粘剤、消泡剤、密着性付与剤、着色剤、添加剤などを適宜配合することができる。これらの他の成分は、少なくとも1種類、例えば2種類以上を混合して使用し得る。
(i)硬化剤
本発明に使用するスピロクロマン骨格含有硬化剤以外の硬化剤としては、特に限定されないが、フェノール型硬化剤、活性エステル硬化剤等を用いることが好ましい。これらは1種又は2種以上組み合わせて使用してもよい。
フェノール型硬化剤としては、特に制限はないが、ビフェニル型硬化剤、ナフタレン型硬化剤、フェノールノボラック型硬化剤、ナフチレンエーテル型硬化剤、トリアジン骨格含有フェノール型硬化剤が好ましい。トリアジン骨格含有フェノール型硬化剤とは、メラミン系化合物とフェノール樹脂をホルマリン存在化脱水縮合することで得られる化合物である。
具体的な硬化剤としては、ビフェニル型硬化剤のMEH−7700、MEH−7810、MEH−7851(明和化成(株)製)、ナフタレン型硬化剤のNHN、CBN、GPH(日本化薬(株)製)、SN170、SN180、SN190、SN475、SN485、SN495、SN375、SN395(新日鐵化学(株)製)、EXB9500(DIC(株)製)、フェノールノボラック型硬化剤のTD2090(DIC(株)製)、ナフチレンエーテル型硬化剤のEXB−6000(DIC(株)製)、トリアジン骨格含有フェノール型硬化剤のLA3018、LA7052、LA7054、LA1356(DIC(株)製)等が挙げられる。
活性エステル硬化剤としては、特に制限はないが、一般にフェノールエステル類、チオフェノールエステル類、N−ヒドロキシアミンエステル類、複素環ヒドロキシ化合物のエステル類等の反応活性の高いエステル基を1分子中に2個以上有する化合物が好ましく用いられる。当該活性エステル硬化剤は、カルボン酸化合物及び/又はチオカルボン酸化合物とヒドロキシ化合物及び/又はチオール化合物との縮合反応によって得られるものが好ましい。
特に耐熱性向上の観点から、カルボン酸化合物とヒドロキシ化合物とから得られる活性エステル硬化剤が好ましく、カルボン酸化合物とフェノール化合物及び/又はナフトール化合物とから得られる活性エステル硬化剤がより好ましい。カルボン酸化合物としては、例えば安息香酸、酢酸、コハク酸、マレイン酸、イタコン酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、ピロメリット酸等が挙げられる。フェノール化合物又はナフトール化合物としては、ハイドロキノン、レゾルシン、ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールS、フェノールフタリン、メチル化ビスフェノールA、メチル化ビスフェノールF、メチル化ビスフェノールS、フェノール、o−クレゾール、m−クレゾール、p−クレゾール、カテコール、α−ナフトール、β−ナフトール、1,5−ジヒドロキシナフタレン、1,6−ジヒドロキシナフタレン、2,6−ジヒドロキシナフタレン、ジヒドロキシベンゾフェノン、トリヒドロキシベンゾフェノン、テトラヒドロキシベンゾフェノン、フロログルシン、ベンゼントリオール、ジシクロペンタジエン型ジフェノール、フェノールノボラック等が挙げられる。活性エステル硬化剤としては、ジシクロペンタジエン型ジフェノール構造を含む活性エステル硬化剤、ナフタレン構造を含む活性エステル硬化剤、フェノールノボラックのアセチル化物である活性エステル硬化剤、フェノールノボラックのベンゾイル化物である活性エステル硬化剤が好ましく、なかでもピール強度の向上に優れるという点で、ジシクロペンタジエン型ジフェノール構造を含む活性エステル硬化剤、ナフタレン構造を含む活性エステル硬化剤がより好ましく、ジシクロペンタジエン型ジフェノール構造を含む活性エステル硬化剤が更に好ましい。
活性エステル硬化剤としては、特開2004−277460号公報に開示されている活性エステル硬化剤を用いてもよく、また市販のものを用いることもできる。具体的には、ジシクロペンタジエン型ジフェノール構造を含む活性エステル硬化剤としてEXB9451、EXB9460、EXB9460S−65T、HPC−8000、HPC−8000−65T(DIC(株)製、活性基当量約223)、HPC8000L−65M(DIC(株)製、活性基当量約220の固形分65質量%のMEK溶液)、HPC8000L−65T(DIC(株)製、活性基当量約223の固形分65質量%のトルエン溶液)、ナフタレン構造を含む活性エステル硬化剤としてEXB9416−70BK(DIC(株)製、活性基当量約274)、フェノールノボラックのアセチル化物である活性エステル硬化剤としてDC808(三菱化学(株)製、活性基当量約149)、フェノールノボラックのベンゾイル化物である活性エステル硬化剤としてYLH1026(三菱化学(株)製、活性基当量約200)、YLH1030(三菱化学(株)製、活性基当量約201)、YLH1048(三菱化学(株)製、活性基当量約245)等が挙げられる。
特に好ましい活性エステル樹脂は、以下の一般式(32)
Figure 2017036423
(32)
(式中、mは0又は1であり、nが平均値として0.25〜1.5、好ましくは、0.4〜1.2である)で表されるジシクロペンタジエン型ジフェノール構造を含み、末端にX−基及びXO−基(ここでXは置換基を有していてもよいフェニル基又はナフチル基である)をそれぞれ有する樹脂化合物である。当該活性エステル樹脂の質量平均分子量は、好ましくは1500〜4000であり、より好ましくは2000〜3000である。
殊更好ましい活性エステル樹脂は、以下の式(33)で表されるジシクロペンタジエン型ジフェノール構造を有し、末端にX−基及びXO−基(ここでXは置換基を有していてもよいナフチル基である)をそれぞれ有し、質量平均分子量が約2700の活性エステル樹脂であるHPC−8000である。
Figure 2017036423
(33)
(式中、mは0又は1であり、nが平均値として0.4〜1.2である)
本発明の組成物において、ラミネート時の溶融粘度を低く維持するという観点から、スピロクロマン骨格含有硬化剤以外の硬化剤の含有量は、熱硬化性樹脂組成物の質量に対して、1〜30質量%が好ましく、1〜25質量%がより好ましく、1〜20質量%が更に好ましい。
(ii)高分子成分
本発明で使用し得る高分子成分としては、例えば、フェノキシ樹脂、官能基含有不飽和ブタジエン樹脂、官能基含有飽和ブタジエン樹脂、官能基含有アクリル樹脂、ポリビニルアセタール樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリエーテルスルホン樹脂、シクロオレフィンポリマー、ポリアクリル酸エステル樹脂及びポリスルホン樹脂等が挙げられ、フェノキシ樹脂、官能基含有不飽和ブタジエン樹脂、ポリビニルアセタール樹脂が好ましい。これらは1種又は2種以上組み合わせて使用してもよい。高分子成分のポリスチレン換算の質量平均分子量は5000〜1000000の範囲が好ましく、10000〜80000の範囲がより好ましく、20000〜500000の範囲が更に好ましい。高分子成分のポリスチレン換算の質量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)法で測定することができる。具体的には、熱可塑性樹脂のポリスチレン換算の質量平均分子量は、測定装置として(株)島津製作所製LC−9A/RID−6Aを、カラムとして昭和電工(株)製Shodex K−800P/K−804L/K−804Lを、移動相としてクロロホルム等を用いて、カラム温度40℃にて測定し、標準ポリスチレンの検量線を用いて算出することができる。また、高分子成分がフェノキシ樹脂の場合、当該フェノキシ樹脂のエポキシ当量は、好ましくは6000〜30000、より好ましくは7000〜20000、さらに好ましくは9000〜15000である。フェノキシ樹脂のポリスチレン換算の重量平均分子量は8,000〜200,000の範囲が好ましく、10,000〜100,000の範囲がより好ましく、20,000〜60,000の範囲がさらに好ましい。
本発明の組成物が高分子成分を含む場合には、樹脂フィルムの製膜性という観点から、高分子成分の含有量は、熱硬化性樹脂組成物中の無機充填剤を除く固形分の総質量に対して、0.5〜10質量%が好ましく、1〜8質量%がより好ましく、1〜6質量%が更に好ましい。
(iii)有機溶媒
本発明で使用し得る有機溶媒としては、アセトン、メチルエチルケトン(MEK)、シクロヘキサノン等のケトン類、酢酸エチル、酢酸ブチル、セロソルブアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、カルビトールアセテート等の酢酸エステル類、セロソルブ、ブチルカルビトール等のカルビトール類、ソルベントナフサ、トルエン、キシレン、等の芳香族炭化水素類、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン等のアミド系溶媒等が挙げられる。
(iv)硬化促進剤
硬化促進剤としては、例えば、リン系硬化促進剤、アミン系硬化促進剤、イミダゾール系硬化促進剤、グアニジン系硬化促進剤等が挙げられる。
リン系硬化促進剤としては、例えば、トリフェニルホスフィン、ホスホニウムボレート化合物、テトラフェニルホスホニウムテトラフェニルボレート、n−ブチルホスホニウムテトラフェニルボレート、テトラブチルホスホニウムデカン酸塩、(4−メチルフェニル)トリフェニルホスホニウムチオシアネート、テトラフェニルホスホニウムチオシアネート、ブチルトリフェニルホスホニウムチオシアネート等が挙げられる。
アミン系硬化促進剤としては、例えば、トリエチルアミン、トリブチルアミンなどのトリアルキルアミン、4−ジメチルアミノピリジン、ベンジルジメチルアミン、2,4,6,−トリス(ジメチルアミノメチル)フェノール、1,8−ジアザビシクロ(5,4,0)−ウンデセン等が挙げられる。
イミダゾール系硬化促進剤としては、例えば、2−メチルイミダゾール、2−ウンデシルイミダゾール、2−ヘプタデシルイミダゾール、1,2−ジメチルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール、2−フェニルイミダゾール、2−フェニル−4−メチルイミダゾール、1−ベンジル−2−メチルイミダゾール、1−ベンジル−2−フェニルイミダゾール、1−シアノエチル−2−メチルイミダゾール、1−シアノエチル−2−ウンデシルイミダゾール、1−シアノエチル−2−エチル−4−メチルイミダゾール、1−シアノエチル−2−フェニルイミダゾール、1−シアノエチル−2−ウンデシルイミダゾリウムトリメリテイト、1−シアノエチル−2−フェニルイミダゾリウムトリメリテイト、2,4−ジアミノ−6−[2’−メチルイミダゾリル−(1’)]−エチル−s−トリアジン、2,4−ジアミノ−6−[2’−ウンデシルイミダゾリル−(1’)]−エチル−s−トリアジン、2,4−ジアミノ−6−[2’−エチル−4’−メチルイミダゾリル−(1’)]−エチル−s−トリアジン、2,4−ジアミノ−6−[2’−メチルイミダゾリル−(1’)]−エチル−s−トリアジンイソシアヌル酸付加物、2−フェニルイミダゾールイソシアヌル酸付加物、2−フェニル−4,5−ジヒドロキシメチルイミダゾール、2−フェニル−4−メチル−5−ヒドロキシメチルイミダゾール、2,3−ジヒドロ−1H−ピロロ[1,2−a]ベンズイミダゾール、1−ドデシル−2−メチル−3−ベンジルイミダゾリウムクロライド、2−メチルイミダゾリン、2−フェニルイミダゾリン等のイミダゾール化合物及びイミダゾール化合物とエポキシ樹脂とのアダクト体が挙げられる。
グアニジン系硬化促進剤としては、例えば、ジシアンジアミド、1−メチルグアニジン、1−エチルグアニジン、1−シクロヘキシルグアニジン、1−フェニルグアニジン、1−(o−トリル)グアニジン、ジメチルグアニジン、ジフェニルグアニジン、トリメチルグアニジン、テトラメチルグアニジン、ペンタメチルグアニジン、1,5,7−トリアザビシクロ[4.4.0]デカ−5−エン、7−メチル−1,5,7−トリアザビシクロ[4.4.0]デカ−5−エン、1−メチルビグアニド、1−エチルビグアニド、1−n−ブチルビグアニド、1−n−オクタデシルビグアニド、1,1−ジメチルビグアニド、1,1−ジエチルビグアニド、1−シクロヘキシルビグアニド、1−アリルビグアニド、1−フェニルビグアニド、1−(o−トリル)ビグアニド等が挙げられる。
硬化促進剤は、1種単独で用いてもよく、又は2種以上を組み合わせて用いてもよい。本発明の硬化性組成物中の硬化促進剤は、熱硬化性樹脂組成物中、無機充填剤を除く固形分の総質量に対して、0.0005〜1.0質量%の範囲内で使用することが好ましい。
本発明で使用し得る有機充填材としては、例えば、シリコンパウダー、ナイロンパウダー、フッ素パウダー、ゴム粒子等が挙げられる。
本発明で使用し得る増粘剤としては、例えば、オルベン、ベントン等が挙げられる。
本発明で使用し得る消泡剤としては、例えば、シリコーン系消泡剤、フッ素系消泡剤、高分子系消泡剤等が挙げられる。
本発明で使用し得る密着性付与剤としては、例えば、イミダゾール系、チアゾール系、トリアゾール系、シランカップリング剤等が挙げられる。
本発明で使用し得る着色剤としては、例えば、フタロシアニン・ブルー、フタロシアニン・グリーン、アイオジン・グリーン、ジスアゾイエロー、カーボンブラック等が挙げられる。
[熱硬化性樹脂組成物の調製]
本発明の熱硬化性樹脂組成物は、上記成分を適宜混合し、また、必要に応じて三本ロール、ボールミル、ビーズミル、サンドミル等の混練手段、あるいは高速回転ミキサー、スーパーミキサー、プラネタリーミキサー等の撹拌手段により混練又は混合することにより調製することができる。また、さらに上述した有機溶媒を加えることで樹脂ワニスとしても調製することができる。
本発明の熱硬化性樹脂組成物は、ラミネート時の樹脂フローを十分に維持しつつ、高温下での反り挙動を抑制できる硬化物を形成することができるので、多層プリント配線板の製造において、多層プリント配線板の絶縁層用組成物として好適に使用することができる。更に、ビルドアップ層に用いられ、めっきにより導体層を形成するための組成物(すなわち、層間絶縁用組成物)として好適に使用することができる。
本発明の組成物の形態としては、特に限定されないが、接着フィルム、プリプレグ等のシート状積層材料、回路基板(積層板用途、多層プリント配線板用途等)に適用することが出来る。本発明の組成物は、ワニス状態で回路基板に塗布して絶縁層を形成することもできるが、工業的には一般に、接着フィルム、プリプレグ等のシート状積層材料の形態で用いるのが好ましい。組成物の軟化点は、シート状積層材料のラミネート性の観点から40〜150℃が好ましい。
[多層プリント配線板]
本発明の組成物は、多層プリント配線板の絶縁層用組成物として用いることができる。本発明で使用され得る多層プリント配線板は、本発明の組成物やシート状積層材料を熱硬化して得られた絶縁層を含む、多層プリント配線板である。
ここで、熱硬化の条件は、エポキシ樹脂の種類、含有量などに応じて適宜選択すればよいが、例えば硬化温度は90〜220℃、好ましくは160℃〜210℃であり、硬化時間は10分〜180分、好ましくは20〜120分として加熱されることによって行う。また、2段階に分けて熱硬化を行っても良い。
[シート状積層材料]
本発明で用いられるシート状積層材料は、組成物を層形成した、硬化前のシート状材料である。当該シート状積層材料は、当業者に公知の方法、例えば、上述した有機溶媒に組成物を溶解して樹脂ワニスを調製し、この樹脂ワニスを、ダイコーターなどを用いて、支持体に塗布し、更に加熱、あるいは熱風吹きつけ等により有機溶媒を乾燥させて支持体上に樹脂組成物層(シート状積層材料)を形成させることにより支持体付きシート状積層材料として製造することができる。また、樹脂ワニスをガラスクロス等のシート状補強基材にホットメルト法又はソルベント法により含浸、乾燥させることで、シート状積層材料をプリプレグとすることもできる。なお、支持体付きシート状積層材料を接着フィルムという場合もある。
乾燥条件は特に限定されないが、樹脂組成物層の有機溶媒の含有量が10質量%以下、好ましくは5質量%以下となるように乾燥させる。ワニス中の有機溶媒量、有機溶媒の沸点によっても異なるが、例えば30〜60質量%の有機溶媒を含むワニスを50〜150℃で3〜10分程度乾燥させることにより、樹脂組成物層を形成することができる。
得られたシート状積層材料(樹脂組成物層)の厚さは特に限定されないが、例えば1〜150μmの範囲が好ましく、2〜100μmの範囲がより好ましく、3〜70μmの範囲がさらに好ましく、5〜50μmの範囲が特に好ましい。
当該シート状積層材料は、樹脂組成物層が複数層になっていてもよく、樹脂組成物層の一方の面に支持体を有していてもよく、他方の面に保護フィルム有していても良い。
ここで、本発明の熱硬化性樹脂組成物を用いて得られる接着フィルムの溶融粘度は、7000poise未満であることが好ましく、5000poise未満であることが更に好ましい。溶融粘度が7000poise未満であると、ラミネート時に樹脂のフローが良く、滑性を有する。接着フィルムの溶融粘度は、例えば、重ね合わせて1mm厚とした接着フィルムを直径20mmに打ち抜いて調製した測定試料について、動的粘弾性測定装置((株)UBM製「Rheogel−G3000」)を使用して、昇温速度5℃/min、測定温度間隔2.5℃、振動周波数1Hzの測定条件にて動的粘弾性率を測定することにより、測定することができる。
[支持体]
本発明で使用し得る支持体としては、プラスチックフィルムや金属箔が挙げられる。具体的に、プラスチックフィルムとしては、ポリエチレンテレフタレート(以下「PET 」と略称することがある。)、ポリエチレンナフタレート等のポリエステル、ポリカーボネート、ポリエチレン、ポリプロピレン、アクリル、環状ポリオレフィン、トリアセチルセルロース、ポリエーテルサルファイド、ポリエーテルケトン、ポリイミドなどが挙げられる。中でも、ポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリエチレンナフタレートフィルムが好ましく、特に安価で入手容易なポリエチレンテレフタレートフィルムが好ましい。
金属箔としては、銅箔、アルミニウム箔などが挙げられる。
汎用性の点から、プラスチックフィルムが好ましく、プラスチックフィルムを使用する場合、剥離性を向上させるために、組成物を含む層と接する面が離型処理された支持体を使用するのが好ましい。離型処理に使用する離型剤としては、組成物を含む層が支持体から剥離可能であれば特に限定されず、例えば、シリコン系離型剤、アルキッド樹脂系離型剤、ポリオレフィン樹脂、ウレタン樹脂、フッ素樹脂等が挙げられる。なお、離型処理された支持体として、市販されている離型層付きプラスチックフィルムを用いてもよく、好ましいものとしては、例えば、アルキッド樹脂系離型剤を主成分とする離型層を有するPETフィルムであるPET501010、SK−1、AL−5、AL−7(リンテック(株)製)などが挙げられる。また、プラスチックフィルムは、マット処理又はコロナ処理を施してあってもよく、当該処理面上に離型層を形成してもよい。一方、金属箔はエッチング溶液により除去することもできるし、除去せずに該金属箔を導体層として利用してもよい。
支持体の厚さは特に限定されないが、0.5〜150μmの範囲が好ましく、20〜50μmの範囲がより好ましく、25〜45μmの範囲がさらに好ましい。
本発明で使用し得る保護フィルムは、組成物を含む層へのごみ等の付着防止等を目的として設けられてもよい。当該保護フィルムとしては、支持体と同様のプラスチックフィルムを使用することができる。また保護フィルムには、マッド処理、コロナ処理等の表面処理が施してあってもよく、上記と同様の離型処理が施してあってもよい。保護フィルムの厚みは、3〜30μmが好ましく、5〜20μmがより好ましい。
[シート状積層材料を用いた多層プリント配線板]
次に、上記のようにして製造したシート状積層材料を用いて多層プリント配線板を製造する方法の一例を説明する。
まず、シート状積層材料を、真空ラミネーターを用いて回路基板の片面又は両面にラミネート(積層)する。回路基板に用いられる基板としては、例えば、ガラスエポキシ基板、金属基板、ポリエステル基板、ポリイミド基板、BTレジン基板、熱硬化型ポリフェニレンエーテル基板等が挙げられる。なお、ここで回路基板とは、上記のような基板の片面又は両面にパターン加工された導体層(回路)が形成されたものをいう。また導体層と絶縁層とを交互に積層してなる多層プリント配線板において、該多層プリント配線板の最外層の片面又は両面がパターン加工された導体層(回路)となっているものも、ここでいう回路基板に含まれる。なお導体層表面には、黒化処理、銅エッチング等により予め粗化処理が施されていてもよい。
上記ラミネートにおいて、シート状積層材料が保護フィルムを有している場合には該保護フィルムを除去した後、必要に応じてシート状積層材料及び回路基板をプレヒートし、シート状積層材料を加圧及び加熱しながら回路基板にラミネートする。本発明のシート状積層材料においては、真空ラミネート法により減圧下で回路基板にラミネートする方法が好適に用いられる。ラミネートの条件は、特に限定されるものではないが、例えば、空気圧20mmHg(26.7hPa)以下に10〜120秒間程度減圧し、その後圧着温度(ラミネート温度)を好ましくは70〜140℃、圧着圧力(ラミネート圧力)を好ましくは0.1〜1.5MPa、より好ましくは0.5〜1.2MPaとし、圧着時間(ラミネート時間)を好ましくは5〜180秒としてラミネートするのが好ましい。また、ラミネートの方法は、バッチ式であってもロールでの連続式であってもよい。真空ラミネートは、市販の真空ラミネーターを使用して行うことができる。市販の真空ラミネーターとしては、例えば、ニチゴー・モートン(株)製バキュームアップリケーター、(株)名機製作所製真空加圧式ラミネーター、(株)日立インダストリイズ製ロール式ドライコータ、日立エーアイーシー(株)製真空ラミネーター等を挙げることができる。
その後、室温(25℃)付近に冷却してから、支持体を剥離する場合は剥離し、樹脂組成物を熱硬化して硬化物を形成することで、回路基板上に絶縁層を形成することができる。熱硬化の条件は、樹脂組成物中の樹脂成分の種類、含有量などに応じて適宜選択すればよいが、たとえば硬化温度は100〜220℃、好ましくは160℃〜210℃であり、硬化時間は20分〜180分、好ましくは30〜120分として加熱されることによって行う。また、2段階に分けて熱硬化を行っても良い。絶縁層を形成した後、硬化前に支持体を剥離しなかった場合は、必要によりここで剥離することもできる。
また、シート状積層材料を、真空プレス機を用いて回路基板の片面又は両面に積層することもできる。減圧下、加熱及び加圧を行う積層工程は、一般の真空ホットプレス機を用いて行うことが可能である。例えば、加熱されたSUS板等の金属板を支持体側からプレスすることにより行うことができる。プレス条件は、70〜250℃、好ましくは100〜230℃の温度で、減圧度を通常0.01MPa以下、好ましくは0.001MPa以下の減圧下とし、プレス圧力が0.5〜4MPaの範囲、プレス時間を30〜150分間として行うのが好ましい。加熱及び加圧は、1段階で行うことも出来るが、樹脂のしみだしを制御する観点から2段階以上に条件を分けて行うのが好ましい。例えば、1段階目のプレスを、温度が70〜150℃、プレス圧力が0.1〜1.5MPaの範囲、2段階目のプレスを、温度が150〜200℃、圧力が0.5〜4MPaの範囲で行うのが好ましい。各段階の時間は20〜120分間で行うのが好ましく、である。このように樹脂組成物層を熱硬化することにより回路基板上に絶縁層を形成することができる。市販されている真空ホットプレス機としては、例えば、MNPC−V−750−5−200((株)名機製作所製)、VH1−1603(北川精機(株)製)等が挙げられる。
次いで、回路基板上に形成された絶縁層に穴開け加工を行ってビアホール、スルーホールを形成してもよい。穴あけ加工は、例えば、ドリル、レーザー、プラズマ等の公知の方法により、また必要によりこれらの方法を組み合わせて行うことができるが、炭酸ガスレーザー、YAGレーザー等のレーザーによる穴あけ加工が最も一般的な方法である。穴あけ加工前に支持体を剥離しなかった場合は、ここで剥離することになる。
次いで、絶縁層表面に上述した粗化処理を行い、さらに乾式めっき又は湿式めっきにより絶縁層上に導体層を形成し得る。乾式めっきとしては、蒸着、スパッタリング、イオンプレーティング等の公知の方法を使用することができる。湿式めっきとしては、無電解めっきと電解めっきとを組み合わせて導体層を形成する方法、導体層とは逆パターンのめっきレジストを形成し、無電解めっきのみで導体層を形成する方法、等が挙げられる。その後のパターン形成の方法として、例えば、当業者に公知のサブトラクティブ法、セミアディティブ法などを用いることができ、上述の一連の工程を複数回繰り返すことで、ビルドアップ層を多段に積層した多層プリント配線板となる。本発明の熱硬化性樹脂組成物は、多層プリント配線板のビルドアップ層として好適に使用することができる。
本発明の熱硬化性樹脂組成物を用いて調製された多層プリント配線板は、リフロー工程による部品実装の高温、例えば260℃、を経た後でも、基板の反りが生じにくい。基板の反り量は、例えば、以下の方法により測定されるリフロー挙動最大変異(μm)により評価し得る。
まず、リフロー挙動最大変異(μm)測定用のサンプルの調製の例について説明する。銅箔の片面に本発明の熱硬化性樹脂組成物を用いて作製した樹脂ワニスを塗布し、乾燥させて接着フィルムを調製する。例えば、バッチ式真空加圧ラミネーターを用いて、接着フィルムを内層回路基板の片面にラミネートする。次に、接着フィルムを片面にラミネートした内層回路基板をオーブンで加熱して、接着フィルムを硬化させる。
次に、リフロー挙動最大変異(μm)の測定方法の例について説明する。測定用に調製したサンプルを3cm角に切り出し、内中心の2.0cm 角 を測定範囲として、例えば、AKROMETRIX社製サーモレイAXPを用いてリフロー挙動最大変異の測定を行う。例えば、0.67℃/秒の昇温速度で30℃から260℃まで昇温させた後に、放熱して30℃まで戻す条件で測定を2回行い、2回目の測定中におけるサンプルの反り挙動の最大値と最小値の差からリフロー時の反り量(μm)を算出することができる。反り量は、900μmであることが好ましく、800μm未満であることがより好ましい。
[半導体装置]
上述のようにして製造された多層プリント配線板を用いることで半導体装置を製造することができる。本発明で使用され得る多層プリント配線板の導通箇所に、半導体チップを実装することにより半導体装置を製造することができる。「導通箇所」とは、「多層プリント配線板における電気信号を伝える箇所」であって、その場所は表面であっても、埋め込まれた箇所であってもいずれでも構わない。また、導通するのであれば、導体層の一部であってもそれ以外のコネクタ等の導電部分であってもよい。「半導体チップ」とは、半導体を材料とする電気回路素子であれば特に限定されない。
本発明の半導体装置を製造する際の半導体チップの実装方法は、半導体チップが有効に機能しさえすれば、特に限定されないが、具体的には、ワイヤボンディング実装方法、フリップチップ実装方法、バンプなしビルドアップ層(BBUL)による実装方法、異方性導電フィルム(ACF)による実装方法、非導電性フィルム(NCF)による実装方法、などが挙げられる。
以下、実施例及び比較例に基づいて本発明をより具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。なお、以下の記載中の「部」は「質量部」を意味する。
まず、本明細書での物性評価における測定方法及び評価方法について説明する。
〔リフロー挙動最大変異(μm)測定用サンプルの調製〕
(1)測定用基板サンプルの調製
銅箔(JX日鉱日石金属(株)製、JTC、2.0OZ) の片面に実施例及び比較例で作製した樹脂ワニスを塗布し、乾燥させて銅箔表面に接着フィルムを得た(フィルム厚み40μm)。バッチ式真空加圧ラミネーターMVLP-500(名機(株)製商品名)を用いて、接着フィルムを、内層回路基板(内層回路を形成したガラス布基材エポキシ樹脂両面銅張積層板(銅箔の厚さ3μm、基板厚み0.1mm、三菱瓦斯化学(株)製HL832NSF−LCA))の片面にラミネートした。ラミネートは、30秒間減圧して気圧を13hPa以下とし、その後30秒間、100℃、圧力0.74MPaで圧着することにより行った。
(2)サンプルの硬化
接着フィルムを片面にラミネートした内層回路基板を治具により四辺を固定し、オーブンで200℃、90分間加熱して接着フィルムを硬化させた。
〔リフロー挙動最大変異(μm)の測定〕
測定用に調製したサンプルを3cm角に切り出し、内中心の2.0cm 角 を測定範囲として、AKROMETRIX社製サーモレイAXPを用いてリフロー挙動最大変異の測定を行った。昇温速度は0.67℃/秒で30℃から260℃まで昇温させた後に、放熱して30℃まで戻す過程を2回行い、2回目の測定中におけるサンプルの反り挙動の最大値と最小値の差からリフロー時の反り量(μm)を算出した。
反り量が800未満を「○(良好)」、800以上900未満を「△」、900以上を「×(悪い)」とした。
〔接着フィルムの溶融粘度の測定〕
25枚重ね合わせて1mm厚とした接着フィルムを直径20mmに打ち抜き、測定試料を調製した。調製した測定試料について、動的粘弾性測定装置((株)UBM製「Rheogel−G3000」)を使用して溶融粘度を測定した。昇温速度5℃/min、測定温度間隔2.5℃、振動周波数1Hzの測定条件にて動的粘弾性率を測定した。
溶融粘度が7000poise以上を「×(悪い)」、5000poise以上7000poise未満を「△」、5000poise未満を「○(良好)」とした。
(実施例1)
樹脂ワニスの調製
ナフタレン型エポキシ樹脂(エポキシ当量144、DIC(株)製「HP4032SS」)15部、ナフタレン型4官能エポキシ樹脂(エポキシ当量163、DIC(株)製「HP4710」)10部、ナフチレンエーテル型エポキシ樹脂(エポキシ当量213、DIC(株)製「EXA−7311−G4」)32部、及びフェノキシ樹脂(エポキシ当量13000、ジャパンエポキシレジン(株)製「YL6954BH30」、固形分30質量%のMEK、シクロヘキサノン混合溶液)10部を、メチルエチルケトン(MEK)35部の溶媒に撹拌しながら加熱溶解させた。そこへ、トリアジン骨格含有フェノール系硬化剤(水酸基当量151、DIC(株)製「LA3018−50P」、窒素含有量約18質量%、固形分50質量%のメトキシプロパノール溶液)25部、スピロクロマン骨格含有フェノール系硬化剤(官能基当量215、日本化薬(株)製「SAR−PH」、固形分60質量%のMEK溶液)20部、硬化促進剤(4−ジメチルアミノピリジン(DMAP−5M)、固形分5質量%のMEK溶液)2.5部、アミノシラン系カップリング剤(信越化学工業株式会社製「KBM−573」)で表面処理された球状シリカ(平均粒径1.0μm、(株)アドマテックス製「SC4050−SX」)180部を混合し、高速回転ミキサーで均一に分散して、樹脂ワニスを調製した。
(実施例2)
スピロクロマン骨格含有フェノール系硬化剤の量を32部、トリアジン骨格含有フェノール系硬化剤の量を10部としたこと以外は実施例1と同様にして、樹脂ワニスを調製した。
(実施例3)
スピロクロマン骨格含有フェノール系硬化剤の量を10部、トリアジン骨格含有フェノール系硬化剤の量を35部としたこと以外は実施例1と同様にして、樹脂ワニスを調製した。
(実施例4)
球状シリカの量を130部としたこと以外は実施例1と同様にして、樹脂ワニスを調製した。
(実施例5)
球状シリカの量を300部としたこと以外は実施例1と同様にして、樹脂ワニスを調製した。
(実施例6)
スピロクロマン骨格含有フェノール系硬化剤の量を15部、トリアジン骨格含有フェノール系硬化剤の量を20部とし、更に活性エステル硬化剤(DIC(株)製「HPC8000−65T」、活性基当量約223、固形分65質量%のトルエン溶液)10部をエポキシ樹脂及びフェノキシ樹脂のMEK溶液に添加したこと以外は実施例1と同様にして、樹脂ワニスを調製した。
(実施例7)
ナフタレン型エポキシ樹脂、ナフタレン型4官能エポキシ樹脂及びナフチレンエーテル型エポキシ樹脂に換えて、ビスフェノール型エポキシ樹脂(新日鐵化学(株)製「ZX−1059」、ビスフェノールA型エポキシ樹脂とビスフェノールF型エポキシ樹脂との1:1混合品、エポキシ当量169)15部、及びトリス(ヒドロキシフェニル)メタン型エポキシ樹脂(エポキシ当量168、日本化薬(株)製「EPPN502H」)40部を用いた以外は実施例1と同様にして、樹脂ワニスを調製した。
(実施例8)
ナフタレン型エポキシ樹脂、ナフタレン型4官能エポキシ樹脂及びナフチレンエーテル型エポキシ樹脂に換えて、ビスフェノール型エポキシ樹脂(新日鐵化学(株)製「ZX−1059」、ビスフェノールA型エポキシ樹脂とビスフェノールF型エポキシ樹脂との1:1混合品、エポキシ当量169)15部、及びビフェニル型エポキシ樹脂(エポキシ当量209、日本化薬(株)製「NC3500」)40部を用いた以外は実施例1と同様にして、樹脂ワニスを調製した。
(実施例9)
フェノキシ樹脂に換えて、官能基含有不飽和ブタジエン樹脂(数平均分子量Mn:5900g/mol、エポキシ当量190、ダイセル化学(株)製「PB3600−80M」、固形分80質量%のMEK溶液)4部を用いた以外は実施例1と同様にして、樹脂ワニスを調製した。
(実施例10)
フェノキシ樹脂に換えて、ポリビニルアセタール樹脂(積水化学工業(株)製「KS−1 15TE」、固形分15%のMEKとシクロヘキサノンとの1:1溶液)20部を用いた以外は実施例1と同様にして、樹脂ワニスを調製した。
(比較例1)
スピロクロマン骨格含有フェノール系硬化剤を用いず、トリアジン骨格含有フェノール系硬化剤の量を47部とした以外は実施例1と同様にして、樹脂ワニスを調製した。
(比較例2)
スピロクロマン骨格含有フェノール系硬化剤に換えて、ナフトール系フェノール硬化剤(新日鐵化学(株)製「SN485−60M」、水酸基当量215、固形分60質量%のMEK溶液)20部を用いた以外は実施例1と同様にして、樹脂ワニスを調製した。
(比較例3)
スピロクロマン骨格含有フェノール系硬化剤に換えて、ナフトール系硬化剤(水酸基当量153、DIC(株)製「HPC9500−60M」、固形分60質量%のMEK溶液)20部を用いた以外は実施例1と同様にして、樹脂ワニスを調製した。
(比較例4)
スピロクロマン骨格含有フェノール系硬化剤に換えて、ナフトール系硬化剤(水酸基当量153、DIC(株)製「HPC9500−60M」、固形分60質量%のMEK溶液)20部を用い、球状シリカの量を250部としたこと以外は実施例1と同様にして、樹脂ワニスを調製した。
Figure 2017036423
本発明の熱硬化性樹脂組成物は、多層プリント配線板の製造において、多層プリント配線板の絶縁層用組成物として好適に使用することができる。更に、ビルドアップ層に用いられ、めっきにより導体層を形成するための組成物(すなわち、層間絶縁用組成物)として好適に使用することができる。

Claims (16)

  1. エポキシ樹脂と、スピロクロマン骨格含有硬化剤と、無機充填剤とを含む、熱硬化性樹脂組成物。
  2. 前記スピロクロマン骨格含有硬化剤が、以下式(1)
    Figure 2017036423
    (1)
    (式中、R1〜R8は、独立して炭素数1〜6のアルキル基である)
    で表される繰り返し単位構造を含有する、請求項1に記載の熱硬化性樹脂組成物。
  3. 前記スピロクロマン骨格含有硬化剤が、スピロクロマン骨格含有フェノール系硬化剤である、請求項1又は2に記載の熱硬化性樹脂組成物。
  4. 前記スピロクロマン骨格含有硬化剤が、以下式(2)又は式(3)
    Figure 2017036423
    (2)
    (式中、nは1〜10の整数である)
    Figure 2017036423
    (3)
    (式中、nは1〜10の整数である)
    の構造を有する、請求項3に記載の熱硬化性樹脂組成物。
  5. 前記熱硬化性樹脂組成物中の前記無機充填剤を除く固形分の総質量に対し、前記スピロクロマン骨格含有硬化剤を5〜30質量%含む、請求項1〜4のいずれか1項に記載の熱硬化性樹脂組成物。
  6. 前記無機充填剤が、シリカである、請求項1〜5のいずれか1項に記載の熱硬化性樹脂組成物。
  7. 前記エポキシ樹脂が、ナフタレン型エポキシ樹脂及び/又はビフェニル型エポキシ樹脂を含む、請求項1〜6のいずれか1項に記載の熱硬化性樹脂組成物。
  8. 前記熱硬化性樹脂組成物中の固形分の総質量に対し、前記無機充填剤を60〜80質量%含む、請求項1〜7のいずれか1項に記載の熱硬化性樹脂組成物。
  9. トリアジン骨格含有フェノール型硬化剤を更に含む、請求項1〜8のいずれか1項に記載の熱硬化性樹脂組成物。
  10. 活性エステル硬化剤を更に含む、請求項1〜9のいずれか1項に記載の熱硬化性樹脂組成物。
  11. フェノキシ樹脂、官能基含有飽和ブタジエン樹脂 、官能基含有不飽和ブタジエン樹脂 、官能基含有アクリル樹脂及びポリビニルアセタール樹脂からなる群から選ばれる1又は2以上の高分子成分を更に含む、請求項1〜10のいずれか1項に記載の熱硬化性樹脂組成物。
  12. 多層プリント配線板の層間絶縁用である、請求項1〜11のいずれか1項に記載の熱硬化性樹脂組成物。
  13. 請求項1〜12のいずれか1項に記載の熱硬化性樹脂組成物を熱硬化して得られる、硬化物。
  14. 支持体と、該支持体と接合している請求項1〜12のいずれか1項に記載の熱硬化性樹脂組成物層とを含む、シート状積層材料。
  15. 請求項13に記載の硬化物により形成された絶縁層を含む、多層プリント配線板。
  16. 請求項15に記載の多層プリント配線板を含む、半導体装置。
JP2015159926A 2015-08-13 2015-08-13 熱硬化性樹脂組成物 Active JP6610928B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015159926A JP6610928B2 (ja) 2015-08-13 2015-08-13 熱硬化性樹脂組成物

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015159926A JP6610928B2 (ja) 2015-08-13 2015-08-13 熱硬化性樹脂組成物

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2017036423A true JP2017036423A (ja) 2017-02-16
JP6610928B2 JP6610928B2 (ja) 2019-11-27

Family

ID=58048761

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015159926A Active JP6610928B2 (ja) 2015-08-13 2015-08-13 熱硬化性樹脂組成物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6610928B2 (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2020015883A (ja) * 2018-07-27 2020-01-30 日立化成株式会社 層間絶縁層用樹脂組成物、層間絶縁層用樹脂フィルム、多層プリント配線板及び半導体パッケージ
JP2020094089A (ja) * 2018-12-10 2020-06-18 積水化学工業株式会社 樹脂材料及び多層プリント配線板
WO2020158574A1 (ja) * 2019-01-31 2020-08-06 富士フイルム株式会社 熱伝導材料形成用組成物、熱伝導材料、熱伝導シート、熱伝導層付きデバイス
CN113677761A (zh) * 2019-03-27 2021-11-19 积水化学工业株式会社 树脂材料以及多层印刷线路板
JP2022166093A (ja) * 2017-04-28 2022-11-01 日本化薬株式会社 反応性ポリカルボン酸化合物、それを用いた活性エネルギー線硬化型樹脂組成物、その硬化物及びその用途

Citations (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH1129574A (ja) * 1997-07-14 1999-02-02 Fuji Photo Film Co Ltd スピロクロマン化合物の製造方法
JPH11217386A (ja) * 1998-01-30 1999-08-10 Fuji Photo Film Co Ltd スピロクロマン化合物の製造方法
WO2000052090A1 (fr) * 1999-02-26 2000-09-08 Yoshitomi Fine Chemicals, Ltd. Composition de materiau polymere et composition de stabilisant contenant toutes deux un compose spirochromane
JP2007254709A (ja) * 2005-11-29 2007-10-04 Ajinomoto Co Inc 多層プリント配線板の絶縁層用樹脂組成物
JP2010202865A (ja) * 2009-02-06 2010-09-16 Ajinomoto Co Inc 樹脂組成物
JP2014051645A (ja) * 2012-09-04 2014-03-20 Samsung Electro-Mechanics Co Ltd 多層印刷回路基板の絶縁組成物
JP2015059170A (ja) * 2013-09-18 2015-03-30 味の素株式会社 樹脂組成物
WO2015072261A1 (ja) * 2013-11-12 2015-05-21 住友ベークライト株式会社 樹脂層付きキャリア材料、積層体、回路基板および電子装置
JP2015187242A (ja) * 2014-03-10 2015-10-29 日本化薬株式会社 フェノール樹脂、フェノール樹脂混合物、エポキシ樹脂、エポキシ樹脂組成物およびそれらの硬化物
JP2016089072A (ja) * 2014-11-07 2016-05-23 日本化薬株式会社 フェノール樹脂、エポキシ樹脂、エポキシ樹脂組成物およびそれらの硬化物

Patent Citations (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH1129574A (ja) * 1997-07-14 1999-02-02 Fuji Photo Film Co Ltd スピロクロマン化合物の製造方法
JPH11217386A (ja) * 1998-01-30 1999-08-10 Fuji Photo Film Co Ltd スピロクロマン化合物の製造方法
WO2000052090A1 (fr) * 1999-02-26 2000-09-08 Yoshitomi Fine Chemicals, Ltd. Composition de materiau polymere et composition de stabilisant contenant toutes deux un compose spirochromane
JP2007254709A (ja) * 2005-11-29 2007-10-04 Ajinomoto Co Inc 多層プリント配線板の絶縁層用樹脂組成物
JP2010202865A (ja) * 2009-02-06 2010-09-16 Ajinomoto Co Inc 樹脂組成物
JP2014051645A (ja) * 2012-09-04 2014-03-20 Samsung Electro-Mechanics Co Ltd 多層印刷回路基板の絶縁組成物
JP2015059170A (ja) * 2013-09-18 2015-03-30 味の素株式会社 樹脂組成物
WO2015072261A1 (ja) * 2013-11-12 2015-05-21 住友ベークライト株式会社 樹脂層付きキャリア材料、積層体、回路基板および電子装置
JP2015187242A (ja) * 2014-03-10 2015-10-29 日本化薬株式会社 フェノール樹脂、フェノール樹脂混合物、エポキシ樹脂、エポキシ樹脂組成物およびそれらの硬化物
JP2016089072A (ja) * 2014-11-07 2016-05-23 日本化薬株式会社 フェノール樹脂、エポキシ樹脂、エポキシ樹脂組成物およびそれらの硬化物

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2022166093A (ja) * 2017-04-28 2022-11-01 日本化薬株式会社 反応性ポリカルボン酸化合物、それを用いた活性エネルギー線硬化型樹脂組成物、その硬化物及びその用途
JP7462709B2 (ja) 2017-04-28 2024-04-05 日本化薬株式会社 反応性ポリカルボン酸化合物、それを用いた活性エネルギー線硬化型樹脂組成物、その硬化物及びその用途
JP2020015883A (ja) * 2018-07-27 2020-01-30 日立化成株式会社 層間絶縁層用樹脂組成物、層間絶縁層用樹脂フィルム、多層プリント配線板及び半導体パッケージ
JP2020094089A (ja) * 2018-12-10 2020-06-18 積水化学工業株式会社 樹脂材料及び多層プリント配線板
WO2020158574A1 (ja) * 2019-01-31 2020-08-06 富士フイルム株式会社 熱伝導材料形成用組成物、熱伝導材料、熱伝導シート、熱伝導層付きデバイス
JPWO2020158574A1 (ja) * 2019-01-31 2021-11-11 富士フイルム株式会社 熱伝導材料形成用組成物、熱伝導材料、熱伝導シート、熱伝導層付きデバイス
JP7183307B2 (ja) 2019-01-31 2022-12-05 富士フイルム株式会社 熱伝導材料形成用組成物、熱伝導材料、熱伝導シート、熱伝導層付きデバイス
CN113677761A (zh) * 2019-03-27 2021-11-19 积水化学工业株式会社 树脂材料以及多层印刷线路板

Also Published As

Publication number Publication date
JP6610928B2 (ja) 2019-11-27

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR101897955B1 (ko) 수지 조성물
TWI731158B (zh) 樹脂組成物
JP6163803B2 (ja) 樹脂組成物
KR102600199B1 (ko) 수지 조성물
JP6308344B2 (ja) 硬化性樹脂組成物
KR101489175B1 (ko) 수지 조성물
JP6579309B2 (ja) 硬化性組成物
KR102658499B1 (ko) 지지체 부착 수지 시트
JP6610928B2 (ja) 熱硬化性樹脂組成物
JP6183583B2 (ja) 硬化性樹脂組成物
KR20160000858A (ko) 수지 조성물
JP6051630B2 (ja) 半導体パッケージ
JP6418273B2 (ja) 樹脂組成物
JP6007663B2 (ja) 樹脂組成物
KR20130139175A (ko) 수지 조성물
JP6620457B2 (ja) 樹脂組成物
JP5494914B2 (ja) 接着シート、及び当該接着シートを使用して得られる多層プリント基板
TWI633011B (zh) Resin composition
JP6337917B2 (ja) 樹脂組成物
JP6582807B2 (ja) 樹脂シートの製造方法
JP2018109195A (ja) 硬化性樹脂組成物
JP2019054066A (ja) プリント配線板の製造方法
JP5234231B1 (ja) 樹脂組成物

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20180502

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20181211

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20181220

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20190215

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20190403

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20190718

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20190912

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20191003

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20191016

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6610928

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250