JP2017035667A - 水の脱塩処理装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】膜モジュールに供給される被処理水、誘引溶液の濃度、流量、膜の状態に変化が生じても、安定した造水量が得られる水の脱塩処理装置の提供。【解決手段】正浸透膜処理装置1と、希釈誘引溶液104から淡水105と誘引溶液103を分離、回収する淡水分離装置2と、誘引溶液103を正浸透膜処理装置1に循環する手段を備えた水の脱塩処理装置であって、被処理水101と誘引溶液103の浸透圧と、膜濃縮水102と希釈誘引溶液104の浸透圧を測定する浸透圧測定手段6〜9と、浸透圧の測定値から被処理水101と膜濃縮水102との平均浸透圧、および/または誘引溶液103と希釈誘引溶液104との平均浸透圧を求め、平均浸透圧の少なくとも一方、あるいは、膜濃縮水102および/または希釈誘引溶液104の浸透圧に応じて被処理水101および/または誘引溶液103の流量を調整する流量調整手段10,11を有する水の脱塩処理装置。【選択図】図1

Description

この発明は、例えば海水から半透膜を用い淡水を製造する装置に関するものである。
海水を半透膜を用いて淡水化する方法は種々知られているが、海水に浸透圧以上の圧力を加えて水を強制的に透過させる逆浸透法が主に開発されてきた。この方法は高圧に加圧する必要があるため、設備費および運転費にコストがかかるという問題点がある。一方、半透膜を介して海水より高濃度の塩溶液を存在させれば、加圧せずとも浸透圧で水をこの塩溶液に移動させることができる。そして、この塩溶液として揮発性ガスを溶解させた溶液を用いれば、この塩溶液を蒸留することにより揮発性ガスを蒸発、分離させて淡水を得ることができる。この正浸透法として、揮発性ガスとしてアンモニアと二酸化炭素の組合せを用いた方法が既に開発されている(特許文献1)。
特許文献1の方法は、半透膜を介して海水と反対側にアンモニアと二酸化炭素を溶解して得られる塩溶液を流して、海水中の水を半透膜を通過させて該塩溶液に移動させ、得られた希釈塩溶液を蒸留塔に送って淡水を得るとともにアンモニアと二酸化炭素と水を含む混合ガスを分離し、この混合ガスを半透膜の元の部屋に返送する方法である。
この方法に用いられる装置は、図2に示すように、海水供給ポンプ22、正浸透(FO)膜モジュール24、ポンプ28、誘引溶液分離手段32、淡水分離手段36、コンプレッサー42、誘引溶液再生手段44からなっている。海水供給ポンプ22によって供給された海水は、FO膜モジュール24に入り、FO膜を介して誘引溶液と向流接触する。そして、その間に浸透圧によって海水中の水分がFO膜を通過して誘引溶液に移動し、それによって濃縮された濃縮海水は流路26からFO膜モジュール24を出る。一方、海水からの水分の移動によって希釈された希釈誘引溶液はFO膜モジュール24を出て誘引溶液分離手段32に入る。誘引溶液分離手段32では、誘引溶液が加熱されて炭酸アンモニウムがアンモニアと二酸化炭素に分解され、発生したアンモニアと二酸化炭素は、ガス流路40を通ってコンプレッサー42で圧縮されて誘引溶液再生手段44に入る。一方、誘引溶液分離手段32でアンモニアと二酸化炭素が分解されて残った水は、流路34を通って淡水分離手段36に送られ、その一部は流路46を通り、誘引溶液再生手段44で再生される誘引溶液の水分として利用される。残りの水は淡水として流路38から取り出される。誘引溶液再生手段44で再生された誘引溶液は、ポンプ28により流路30を通ってFO膜モジュール24に返送される。
米国特許第8,021,549B2号明細書
ところが、このような装置の性能(水の膜透過速度:ろ過速度)は、FO膜モジュールに供給される被処理水、誘引溶液の濃度、流量、膜の状態(劣化等)によって変化するため、供給流量を最適に調整しないと、システム上の問題を引き起こす。
例えば、水質変動により被処理水の濃度が上昇すると、FO膜モジュール内で被処理水側の平均浸透圧が上昇し、誘引溶液供給量が一定の場合には膜ろ過の駆動力となる浸透圧差が低下して、水の膜透過速度(ろ過速度)が低下する。このような場合は、設計造水量が得られなくなる。
本発明の目的は、このような課題を解決することにあり、FO膜モジュールに供給される被処理水、誘引溶液の濃度、膜の状態(劣化等)に変化が生じても、安定した造水量が得られる水の脱塩処理装置を提供することにある。
本発明者は、上記課題を解決するべく鋭意検討の結果、正浸透膜処理装置へ流入、流出する被処理水、誘引溶液の浸透圧を連続的にモニタリングし、その情報を元に、各液の供給量を調整する手段を配置し、水の膜透過速度(ろ過速度)を安定化することを案出した。すなわち、正浸透膜処理装置内における被処理水、誘引溶液の平均浸透圧とろ過速度には相関があり、各入口・出口の浸透圧に換算可能な水質項目(電気伝導率または屈折率)をモニタリングして被処理水、誘引溶液の供給量を調整することで、前記平均浸透圧をコントロールすることができ、結果前述の問題が解決される。
本発明は、このような知見に基づいてなされたものであり、
半透膜を介して、塩類を含有する被処理水と、前記被処理水よりも浸透圧の高い誘引溶液とを接触させ、前記被処理水中の水を前記誘引溶液に移動させ、水で希釈された希釈誘引溶液と膜濃縮水を得る正浸透膜処理装置と、
前記正浸透膜処理装置で得られた希釈誘引溶液から淡水と前記誘引溶液を分離、回収する淡水分離装置と、前記淡水分離装置で回収された誘引溶液を前記正浸透膜処理装置に循環する手段を備えた水の脱塩処理装置であって、
前記正浸透膜処理装置から流出する膜濃縮水と希釈誘引溶液の浸透圧を測定する浸透圧測定手段と、前記浸透圧測定手段による測定値の少なくとも一方の値に応じて前記被処理水および/または前記誘引溶液の流量を調整する流量調整手段を有することを特徴とする水の脱塩処理装置と、
半透膜を介して、塩類を含有する被処理水と、前記被処理水よりも浸透圧の高い誘引溶液とを接触させ、前記被処理水中の水を前記誘引溶液に移動させ、水で希釈された希釈誘引溶液と膜濃縮水を得る正浸透膜処理装置と、
前記正浸透膜処理装置で得られた希釈誘引溶液から淡水と前記誘引溶液を分離、回収する淡水分離装置と、前記淡水分離装置で回収された誘引溶液を前記正浸透膜処理装置に循環する手段を備えた水の脱塩処理装置であって、
前記正浸透膜処理装置に導入される被処理水と誘引溶液の浸透圧と、前記正浸透膜処理装置から流出する膜濃縮水と希釈誘引溶液の浸透圧を測定する浸透圧測定手段と、前記浸透圧測定手段による測定値から前記被処理水と前記膜濃縮水との平均浸透圧、および/または前記誘引溶液と前記希釈誘引溶液との平均浸透圧を求め、前記平均浸透圧の少なくとも一方、あるいは、前記膜濃縮水および/または前記希釈誘引溶液の浸透圧に応じて前記被処理水および/または前記誘引溶液の流量を調整する流量調整手段を有することを特徴とする水の脱塩処理装置を提供するものである。
前記浸透圧測定手段は、測定対象液の電気伝導率または屈折率を測定し、浸透圧に換算する手段であることができる。
本発明により、正浸透膜処理装置に供給される被処理水や誘引溶液の濃度、流量、膜の状態等に応じて供給流量を調整して、水の脱塩処理装置の安定した運転を行うことができる。
本発明の装置の構成の一例を示すブロック図である。 従来の装置の構成の一例を示すブロック図である。
本発明の水の脱塩処理装置は、正浸透膜処理装置と、淡水分離装置と、誘引溶液を循環する手段を備え、さらに、浸透圧測定手段と流量調整手段を有している。
正浸透膜処理装置は、半透膜を介して、塩類を含有する被処理水と、前記被処理水よりも浸透圧の高い誘引溶液とを接触させ、前記被処理水中の水を前記誘引溶液に移動させ、水で希釈された希釈誘引溶液と膜濃縮水を得るものである。
被処理水は塩類を含有する水であればよいが、例示すれば、海水、湖沼水、河川水、工場廃水などである。
誘引溶液は、被処理水よりも浸透圧が高いものであればよいが、水が移動して希釈された希釈誘引溶液からの淡水の分離性を考慮すると、例えば、下限臨界温度を有する温度感応性薬剤を溶質として用いることが好ましい。すなわち、下限臨界温度を有する温度感応性薬剤を水に溶解して調製した高浸透圧の誘引溶液を用いて正浸透膜処理を行い、得られた希釈誘引溶液を下限臨界温度以上まで加温して温度感応性薬剤を一部疎水性化して析出させ、これを分離することで、海水等から少ないエネルギーで安価で容易に淡水を得ることができる。
例えば、下限臨界温度40℃のポリオキシエチレンアルキルエーテルを温度感応性薬剤として用いる場合、常温(5〜25℃)の希釈誘引溶液中で、温度感応性薬剤は、親水性を示し液中に溶解している。これを40℃まで加温すると温度感応性薬剤は疎水化して凝集する。この際に溶液が白濁することから、一般に曇点現象として知られている。曇点は、溶液が白濁する温度として目視で判断される。白濁した温度感応性薬剤はやがて比重差により濃厚層と希薄層に分離する。この性質を利用して、最初に重力分離を行うことが望ましい。しかし、曇点をやや下回る温度において凝集粒子が白濁として目視確認できないサイズであっても、凝集反応は進行し、分子が互いに集まり見かけ上の分子数が大幅に減少するため、浸透圧が劇的に低下する。温度感応性薬剤が凝集した状態の溶液をRO膜またはNF膜ろ過すると、温度感応性薬剤は容易に膜で排除され、ろ液として淡水が得られる。膜濃縮液は、疎水化した温度感応性薬剤が凝集した誘引溶液である。これを30℃に冷却すると、温度感応性薬剤が再溶解して誘引溶液が再生される。温度感応性薬剤が再溶解した再生誘引溶液においては温度感応性薬剤濃度が高まり、所定の高い浸透圧が得られる。再生された誘引溶液を半透膜装置に導入し、被処理水と膜を介して接触させることにより、繰り返し被処理水から淡水を得ることができる。
この温度感応性薬剤は、各種界面活性剤、分散剤、乳化剤などとして利用されており、例示すれば、アルコールまたは脂肪酸とエチレンオキサイドの化合物、アルコールまたは脂肪酸とプロピレンオキサイドの化合物、アクリルアミドとアルキル基の化合物、グリセリン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステルエチレンオキサイド付加物、アミノ酸およびその誘導体などである。
本発明において使用する温度感応性薬剤としては、下限臨界温度が30℃〜80℃の範囲、特に40℃から60℃の範囲のものが好ましい。誘引溶液に含まれる温度感応性薬剤の濃度は、高浸透圧が得られるようなるべく高濃度にするのがよく、60〜95%程度、特に70〜85%程度の濃度が好ましい。
正浸透膜処理装置に用いる半透膜は水を選択的に透過できるものがよく、市販のもの、特に正浸透膜を好ましく使用できる。材質は特に制限されないが、例示すれば、酢酸セルロース系、ポリアミド系、ポリエチレンイミン系、ポリスルホン系、ポリベンゾイミダゾール系のものなどを挙げることができる。半透膜の形態も特に制限されず、平膜、管状膜、中空糸などいずれであってもよい。
この半透膜を装着する装置は通常は円筒形あるいは箱形の容器内に半透膜を設置して、この半透膜で仕切られた一方の室に被処理水を流し、他方の室に誘引溶液を流せるものであり、公知の半透膜装置を用いることができ、市販品を用いることができる。
被処理水を流す室の入口は被処理水溜(これは海や河川そのものであってもよく、タンク等であってもよい。)に配管接続される。出口側は通常は膜濃縮液溜に配管接続される。両配管を結ぶ循環ラインを設けて、循環させることもできる。
誘引溶液を流す室の入口は淡水分離装置の誘引溶液再生側に配管接続され、出口は淡水分離装置の入口に配管接続され、これによって誘引溶液の循環ラインが形成される。
淡水分離装置は、前記正浸透膜処理装置で得られた希釈誘引溶液から淡水と前記誘引溶液を分離、回収する装置であり、加温槽または熱交換器、沈殿槽、固液分離装置が用いられる。
加温槽は箱型や円筒形のものでよく、加熱器と攪拌機が付設される。加熱器は槽内外のいずれに設けてもよい。
加温槽では被処理水から水が移動して希釈された希釈誘引溶液を加温して、温度感応性薬剤の少なくとも一部を疎水性化して析出させる。この析出は、温度感応性薬剤の濃厚溶液が相分離したものである。
この加温槽の熱源には、次の固液分離工程で分離された分離液の顕熱を使用することが好ましい。
加温槽で加熱されて温度感応性薬剤が析出している希釈誘引溶液は固液分離して析出した温度感応性薬剤を分離する。この固液分離手段は、逆浸透(RO)膜やナノろ過(NF)膜を利用することができる。
固液分離装置で分離された水は、通常はそのまま淡水として利用できるが、必要によりさらに精製して使用する。
一方、淡水分離装置で分離された溶質は誘引溶液に再生され、その際、冷却器が用いられる。
冷却手段は問わないが、熱交換器を用いることができる。冷却する熱源としては、特に限定されないが、河川水、海水、空気などを用いることができる。他の揮発性溶質を用いている場合も同様である。
溶質が温度感応性薬剤の場合には、分離された温度感応性薬剤の濃縮液は温度感応性薬剤が親水性化し、水に溶解する温度まで冷却して誘引溶液に再生する。この温度は広い範囲で採用可能であるが、経済性を考慮すると下限臨界温度より5〜10℃低い温度が適当であり、また、常温かそれより高い温度が好ましい。この冷却熱源としては、処理対象水あるいは正浸透膜処理装置において得られた希釈誘引溶液を用いることがエネルギーの効率利用の点で好ましい。
淡水分離装置で回収された誘引溶液は正浸透膜処理装置に循環される。この循環手段には、配管、ポンプなどが利用される。
本発明は、このような装置において、正浸透膜処理装置から流出する膜濃縮水と希釈誘引溶液の浸透圧を測定する浸透圧測定手段と、この浸透圧測定手段による測定値の少なくとも一方の値に応じて被処理水および/または誘引溶液の流量を調整する流量調整手段を有することを特徴としている。
すなわち、装置の造水能力は、基本的に水の膜透過速度に依存し、この膜透過速度は、半透膜の両面の浸透圧の差を駆動力としているから、例えば、被処理水の塩濃度が上昇するとその浸透圧が上昇して、誘引溶液の濃度が変わらなければ、浸透圧差が低下して水の膜透過速度が低下する。そして、正浸透法では、被処理水は半透膜面を移動している間に水が誘引溶液側に移行して塩濃度が上昇していくから水の膜透過速度が段々低下していく。本発明では、この場合、被処理水および/または誘引溶液の流量を増加させて対応するのである。これは、被処理水の塩濃度の低下、誘引溶液の濃度の上昇や低下についても同様に考えて対応できる。
浸透圧測定手段は、浸透圧を測定できればよく、浸透圧に換算でき、簡易に測定できる他の物性値を測定することが好ましい。この物性値は、基本的には濃度変化に応じて変化するものであり、例えば、電気伝導率や屈折率などを利用できる。電気伝導率は市販の電気伝導率計を、屈折率は市販の屈折率計を測定器具として用いることができる。そして、予め、これらの物性値と水の膜透過速度との関係を求めておいて、それによって、被処理水や誘引溶液の流量を調整するのである。
膜濃縮水と希釈誘引溶液の浸透圧測定手段は、これらの浸透圧を直接あるいは間接的に測定できる位置に取付ければよく、膜濃縮水の浸透圧測定手段は正浸透膜処理装置の膜濃縮水出口側に、希釈誘引溶液は正浸透膜処理装置の希釈誘引溶液出口から淡水分離装置の入口の間に取付ければよい。
流量調整手段には、流量調整弁を用いればよいが、その外、流量を調整できる如何なる手段であってもよい。
浸透圧変化に応じた流量調整操作は次のように行う。
正浸透膜処理装置出口の希釈誘引溶液の浸透圧が設定値より低い場合は、被処理水の流量を低下させ、あるいは誘引溶液の流量を増加させる。
正浸透膜処理装置出口の希釈誘引溶液の浸透圧が設定値より高い場合は、被処理水の流量を増加させ、あるいは誘引溶液の流量を低下させる。
正浸透膜処理装置出口の膜濃縮水の浸透圧が設定値より低い場合には、被処理水の流量を低下させ、あるいは誘引溶液の流量を増加させる。
正浸透膜処理装置出口の膜濃縮水の浸透圧が設定値より高い場合には、被処理水の流量を増加させ、あるいは誘引溶液の流量を低下させる。
ところで、水は膜面と接している間は透過が行われるので、水の膜透過量は、膜との接触が開始されてから膜を離れる迄の浸透圧によって決まる。そこで、流量調整は、正浸透膜処理装置出口の膜濃縮水と希釈誘引溶液の浸透圧ばかりでなく、正浸透膜処理装置入口の被処理水と誘引溶液の浸透圧も測定してその平均値を用いたほうがより正確に行うことができる。
そこで、本発明の別の態様においては、正浸透膜処理装置に導入される被処理水と誘引溶液の浸透圧と、正浸透膜処理装置から流出する膜濃縮水と希釈誘引溶液の浸透圧を測定する浸透圧測定手段と、この浸透圧測定手段による測定値から被処理水と膜濃縮水との平均浸透圧、および/または誘引溶液と希釈誘引溶液との平均浸透圧を求め、これらの平均浸透圧の少なくとも一方、あるいは、膜濃縮水および/または希釈誘引溶液の浸透圧に応じて被処理水および/または誘引溶液の流量を調整する流量調整手段を有することを特徴としている。
上記の平均浸透圧は、被処理水側と誘引溶液側のいずれも入口の浸透圧と出口の浸透圧との平均値である。
そして、被処理水と膜濃縮水との平均浸透圧が低下し、あるいは、誘引溶液と希釈誘引溶液との平均浸透圧が上昇した場合には、被処理水の供給量を減少させるか誘引溶液の供給量を減少させ、被処理水と膜濃縮水との平均浸透圧が上昇し、あるいは、誘引溶液と希釈誘引溶液との平均浸透圧が低下した場合には、被処理水の供給量を増加させるか誘引溶液の供給量を増加させるのである。
本発明の一実施態様である水の脱塩装置を図1を引用して説明する。
この装置は、正浸透膜処理装置の主体である半透膜モジュール1と淡水分離装置2からなる。被処理水101は図面左側から前処理装置5(砂ろ過またはUF膜、殺菌剤注入装置および殺菌剤の中和剤注入装置などで構成される。)に送られ、浸透圧モニタリング手段(電気伝導率計)6を経て、被処理水供給ポンプ3により半透膜モジュール1に送られる。そして、半透膜モジュール内に装着された正浸透膜面を移動している間に被処理水101中の水分が膜を透過して濃縮され、膜濃縮水102となって、浸透圧モニタリング手段(電気伝導率計)7を経て排出される。10は、浸透圧モニタリング手段(電気伝導率計)6、7による浸透圧の測定結果から被処理水供給ポンプ3に吐出量調整信号を送って被処理水101の流量を調整する装置である。
一方、誘引溶液103は、半透膜モジュール1の被処理水101と反対側の部屋に入って正浸透膜を介して被処理水101と向流接触し、その間被処理水101から移動してくる水によって希釈され、希釈誘引溶液104として排出される。
排出された希釈誘引溶液104は浸透圧モニタリング手段(電気伝導率計)9を経て、淡水分離装置2に送られる。そこで、淡水105が分離されるとともに誘引溶液103が再生され、淡水105は系外に排出される。
再生された誘引溶液103は、浸透圧モニタリング手段(電気伝導率計)8を経て、誘引溶液供給ポンプ4により半透膜モジュール1に返送される。11は、浸透圧モニタリング手段(電気伝導率計)8、9による浸透圧の測定結果から誘引溶液供給ポンプ4に吐出量調整信号を送って誘引溶液103の流量を調整する装置である。
本発明により、海水等から淡水を安定して製造できるので、海水等から淡水を製造する装置に広く利用できる。
1 正浸透膜処理装置
2 淡水分離装置
3 被処理水供給ポンプ
4 誘引溶液供給ポンプ
5 前処理装置
6〜9 浸透圧モニタリング手段
10〜11 流量調整装置
101 被処理水
102 膜濃縮水
103 誘引溶液
104 希釈誘引溶液
105 淡水

Claims (3)

  1. 半透膜を介して、塩類を含有する被処理水と、前記被処理水よりも浸透圧の高い誘引溶液とを接触させ、前記被処理水中の水を前記誘引溶液に移動させ、水で希釈された希釈誘引溶液と膜濃縮水を得る正浸透膜処理装置と、
    前記正浸透膜処理装置で得られた希釈誘引溶液から淡水と前記誘引溶液を分離、回収する淡水分離装置と、前記淡水分離装置で回収された誘引溶液を前記正浸透膜処理装置に循環する手段を備えた水の脱塩処理装置であって、
    前記正浸透膜処理装置から流出する膜濃縮水と希釈誘引溶液の浸透圧を測定する浸透圧測定手段と、前記浸透圧測定手段による測定値の少なくとも一方の値に応じて前記被処理水および/または前記誘引溶液の流量を調整する流量調整手段を有することを特徴とする水の脱塩処理装置。
  2. 半透膜を介して、塩類を含有する被処理水と、前記被処理水よりも浸透圧の高い誘引溶液とを接触させ、前記被処理水中の水を前記誘引溶液に移動させ、水で希釈された希釈誘引溶液と膜濃縮水を得る正浸透膜処理装置と、
    前記正浸透膜処理装置で得られた希釈誘引溶液から淡水と前記誘引溶液を分離、回収する淡水分離装置と、前記淡水分離装置で回収された誘引溶液を前記正浸透膜処理装置に循環する手段を備えた水の脱塩処理装置であって、
    前記正浸透膜処理装置に導入される被処理水と誘引溶液の浸透圧と、前記正浸透膜処理装置から流出する膜濃縮水と希釈誘引溶液の浸透圧を測定する浸透圧測定手段と、前記浸透圧測定手段による測定値から前記被処理水と前記膜濃縮水との平均浸透圧、および/または前記誘引溶液と前記希釈誘引溶液との平均浸透圧を求め、前記平均浸透圧の少なくとも一方、あるいは、前記膜濃縮水および/または前記希釈誘引溶液の浸透圧に応じて前記被処理水および/または前記誘引溶液の流量を調整する流量調整手段を有することを特徴とする水の脱塩処理装置。
  3. 前記浸透圧測定手段は、測定対象液の電気伝導率または屈折率を測定し、浸透圧に換算する手段であることを特徴とする請求項1または2に記載の水の脱塩処理装置。
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