JP2022129707A - 正浸透水処理で使用される感温剤水溶液の浄化方法および装置 - Google Patents

正浸透水処理で使用される感温剤水溶液の浄化方法および装置 Download PDF

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Abstract

【課題】製造された感温剤に含まれている未反応物や触媒成分等の不純物を簡便に除去できる方法及び装置を提供する。【解決手段】塩類を含有する被処理水1を曇点を有する感温剤水溶液に移動させる正浸透膜モジュール3と、正浸透膜モジュールから流出する希釈感温剤水溶液5を加温する加温手段6により相分離した濃厚溶液相と希薄溶液相を重力で層分離する重力分離槽7と、重力分離槽から排出される希薄溶液8から淡水を得る回収膜ろ過装置15と、重力分離槽から排出される濃厚溶液を曇点以下の温度まで冷却し、正浸透膜モジュールに返送して感温剤水溶液として再使用する正浸透法水処理装置を用い、感温剤に清澄水を加えて混和した後、曇点以上に加温して重力分離槽に投入して、感温剤水溶液と上澄水に層分離し、感温剤水溶液に清澄水を加え、曇点以下に冷却して両者を混和した後、曇点以上に加温して重力分離槽に返送する層分離、冷却、加温を繰り返す方法。【選択図】図1

Description

本発明は、正浸透法で海水や廃水等から塩類を除去する方法において使用される感温剤水溶液の浄化方法および装置に関するものである。
海水から半透膜を用いて淡水を製造する方法は種々知られているが、海水に浸透圧以上の圧力を加えて水を強制的に透過させる逆浸透法が主に開発されてきた。しかし、この方法は高圧に加圧する必要があるため、設備費および運転費が嵩むという問題がある。そこで、半透膜を介して海水と海水より高濃度の溶液を吸引液として接触させ、加圧せずとも浸透圧により海水中の水をこの溶液に移動させ、分離、回収することにより淡水を製造する正浸透法が開発されている。
この正浸透法では、吸引液としてアンモニアと二酸化炭素を水に溶解した溶液が用いられてきたが、蒸発にかかるコストやアンモニアの安全性などの問題があるため、本出願人は、曇点を有する感温剤を用いる方法の開発に注力してきた。
この感温剤を用いた正浸透法では、海水と感温剤水溶液とを半透膜を介して接触させて海水中の水分を半透膜を通して感温剤水溶液に移動させる正浸透工程と、この水で希釈された希釈感温剤水溶液を曇点以上に加温して感温剤を主体とする濃厚溶液と水を主体とする希薄溶液に分層させてこれらを分離する加温工程および重力分離工程と、分離された濃厚溶液を曇点以下に冷却して海水を接触させる感温剤水溶液として循環使用する冷却・循環工程よりなっている。
そして、この希薄溶液を淡水として使用するために、そこに残存している感温剤を膜処理して除去する回収膜ろ過工程が設けられることも知られている(特許文献1~3)。
この代表的なプロセスを図2に示す。同図に示すように、この装置は、正浸透モジュール3、熱交換器6、重力分離槽7、熱交換器11および回収膜ろ過装置15からなっている。海水1は、海水供給ポンプ2により正浸透モジュール3に供給され、モジュール内で半透膜4を介して感温剤水溶液12と接触し、海水中の水が浸透圧により感温剤水溶液側に移動する。水の移動により希釈された希釈感温剤水溶液5は熱交換器6でその曇点以上に加温されて重力分離槽7に入れられる。そこで分離された感温剤の希薄溶液8はポンプ14により回収膜ろ過装置15に送られて、感温剤等が分離され、淡水が回収膜ろ過水16として取り出される。膜を通過しないで残った回収膜濃縮水17は、返送されて、正浸透モジュール3から流出する希釈感温剤水溶液5に加えられる。一方、重力分離槽7で分離された感温剤の濃厚溶液9は熱交換器11で曇点以下に冷却されて感温剤水溶液12として正浸透モジュール3に返送される。
特開2015-54292号公報 特開2015-54293号公報 特開2017-148734号公報
ところで、この感温剤には、アルキル基とエチレンオキサイドとプロピレンオキサイドの共重合体等が使用されているが、その製造時の未反応物や触媒成分等の不純物が混入しており、製造工程でそれらを十分に取り除くのに多大な手間を要していた。
本発明の目的は、製造された感温剤に含まれている未反応物や触媒成分等の不純物を簡便な手段で除去できる方法を提供することにある。
本発明者らは、上記課題を解決するべく鋭意検討を行い、低分子量の未反応物やイオン性の触媒成分は感温剤と比べて水溶性が高いことに注目した。そして、正浸透法による水処理では、正浸透膜モジュールから排出される、海水等から移動する水で希釈された希釈感温剤水溶液は、その曇点以上に加温して感温剤を主体とする濃厚溶液相と水を主体とする希薄溶液相に相分離させ、これを重力分離槽で濃厚溶液層と希薄溶液層に分層させて、別々に取り出し、濃厚溶液は曇点以下に冷却して正浸透膜モジュールに返送している。そこで、製造された感温剤は、この正浸透法水処理装置装置の重力分離槽を利用して浄化できるのではないかと考えた。具体的には、製造された感温剤に清澄水を加えて混合すれば感温剤に含まれる未反応物や触媒成分等の水溶性不純物は清澄水に溶解する。そこで、この混合液を感温剤の曇点以上に加温すれば、感温剤を主体とする濃厚溶液相と不純物を含む上澄水相に相分離する。そこで、これを重力分離槽で濃厚溶液層と上澄水層に分層させて別々に取り出せば感温剤に含まれる不純物を除去することができる。ただ、取り出された濃厚溶液は水を含んでおり、この水は不純物を含んでいる。そこで、この濃厚溶液に再度清澄水を加え、曇点以下に冷却すれば、感温剤と清澄水が均一に混和した状態になり、濃厚溶液に残存している不純物が清澄水に溶出する。そこで、これを繰返すことによって感温剤を所望の程度まで浄化できる。そして、正浸透法水処理装置は、曇点以上に加温する加温手段も曇点以下に冷却する冷却手段も付設されている。
従って、製造された感温剤は、それを用いる正浸透法水処理装置を利用して容易に浄化できる。
本発明は、このような考えに基いてなされたものであり、
塩類を含有する被処理水中の水を曇点を有する感温剤水溶液に移動させる正浸透膜モジュールと、該正浸透膜モジュールから流出する希釈感温剤水溶液を曇点以上に加温する加温手段と、加温されて相分離した濃厚溶液相と希薄溶液相を重力で層分離する重力分離槽と、層分離されて重力分離槽から排出される希薄溶液を膜ろ過して淡水を得る回収膜ろ過装置と、やはり重力分離槽から排出される濃厚溶液を前記感温剤水溶液の曇点以下の温度まで冷却する冷却手段と、そこで冷却された濃厚溶液を前記正浸透膜モジュールに返送して感温剤水溶液として再使用する循環手段を有する正浸透法水処理装置を用い、
感温剤に清澄水を加えてその曇点以下で混和した後、その曇点以上に加温して前記重力分離槽に投入して、感温剤水溶液と上澄水に層分離し、上澄水は系外に排出し、感温剤水溶液にはまた清澄水を加え、曇点以下に冷却して両者を混和した後、その曇点以上に加温して前記重力分離槽に返送し、この層分離と冷却と加温を繰り返すことを特徴とする感温剤水溶液の浄化方法と、
塩類を含有する被処理水中の水を曇点を有する感温剤水溶液に移動させる正浸透膜モジュールと、該正浸透膜モジュールから流出する希釈感温剤水溶液を曇点以上に加温する加温手段と、加温されて相分離した濃厚溶液相と希薄溶液相を重力で層分離する重力分離槽と、層分離されて重力分離槽から排出される希薄溶液を膜ろ過して淡水を得る回収膜ろ過装置と、やはり重力分離槽から排出される濃厚溶液を前記感温剤水溶液の曇点以下の温度まで冷却する冷却手段と、そこで冷却された濃厚溶液を前記正浸透膜モジュールに返送して感温剤水溶液として再使用する循環手段を有する正浸透法水処理装置において、
前記正浸透膜モジュールと加温手段の間に、清澄水供給手段と、前記冷却手段で冷却された感温剤水溶液を返送する手段を設けたことを特徴とする感温剤水溶液の浄化装置
を提供するものである。
本発明により、正浸透法で被処理水を脱塩するために使用する、曇点を有する感温剤から製造時の不純物である未反応物や触媒成分等を簡便な手段で除去し、感温剤を浄化することができ、この不純物による膜ろ過工程のトラブル等の問題を解消することができる。
本発明の一実施形態の装置の概略構成を示す図である。 従来の正浸透法の装置の概略構成を示す図である。
本発明の方法で浄化される感温剤を使用して処理される被処理水は水を溶媒とし、塩類を含有する溶液であり、海水、かん水、廃水などである。
正浸透膜モジュール
正浸透膜モジュールは、必要によりろ過処理した被処理水と、感温剤を水に溶解した高浸透圧の水溶液を半透膜を介して接触させ、被処理水中の水を半透膜を通して感温剤水溶液に移動させ、水で希釈された希釈感温剤水溶液と正浸透膜濃縮水を得る装置である。
本発明の方法で浄化される感温剤は、低温では親水性で水によく溶けるが、ある温度以上になると疎水性化し溶解度が低下する物質であり、水溶性から不水溶性に変化する温度が下限臨界温度あるいは曇点と呼ばれる。この温度に達すると疎水性化した感温剤が凝集して白濁が起こる。
この感温剤は、各種界面活性剤、分散剤、乳化剤などとして利用されており、例示すれば、アルコール、アルキル基または脂肪酸と、エチレンオキサイドとプロピレンオキサイドの両方もしくは片方との化合物、アクリルアミドとアルキル基の化合物、グリセリンと、エチレンオキサイドとプロピレンオキサイドの両方もしくは片方との化合物、ペンタエリスリトールと、エチレンオキサイドとプロピレンオキサイドの両方もしくは片方との化合物、ヘキシレンングリコールと、エチレンオキサイドとプロピレンオキサイドの両方もしくは片方との化合物、などである。本発明において使用する感温剤としては、曇点が30℃~80℃の範囲、特に40℃~60℃の範囲のものが好ましい。
正浸透水処理法で使用される感温剤水溶液の濃度は、感温剤水溶液の浸透圧が、被処理液の浸透圧より十分高くなるように調整しなければならず、高い方が好ましいが、実用的観点から60~95質量%程度、好ましくは70~95質量%程度、より好ましくは75~95質量%程度である。
半透膜は水を選択的に透過できるものがよく、正浸透(Forward Osmosis)膜が好ましいが、逆浸透膜も使用できる。材質は特に制限されないが、例示すれば、酢酸セルロース系、ポリアミド系、ポリエチレンイミン系、ポリスルホン系、ポリベンゾイミダゾール系のものなどを挙げることができる。半透膜の形態も特に制限されず、平膜、管状膜、中空糸膜などいずれであってもよい。
この半透膜を装着する装置は通常は円筒形あるいは箱型の容器内に半透膜を設置して、この半透膜で仕切られた一方の室に被処理水を流し、他方の室に感温剤水溶液を流せるものであり、公知の半透膜装置を用いることができ、市販品を用いることもできる。
正浸透膜モジュールで被処理水を半透膜を介して感温剤水溶液と接触させると浸透圧の差によって被処理水中の水が半透膜を通って感温剤水溶液に移動して希釈感温剤水溶液となり、残った被処理水は水の移動によって濃縮されて正浸透膜濃縮水として排出される。
加温手段
正浸透膜モジュールで被処理水から水が移動して希釈された希釈感温剤水溶液を曇点以上の温度まで加温して、感温剤の少なくとも一部を凝集させる手段である。この凝集とは、感温剤の濃厚溶液が分離したものである。加温手段は、希釈感温剤水溶液を加温できればよく、熱交換器等を使用できる。加温手段における加温温度は、例えば熱交換器へ導入する熱媒体の流量や温度の調整で制御できる。
この加温手段の熱源には、次の重力分離槽で分離された濃厚溶液の顕熱を利用することができる。
重力分離槽
前記加温手段で相分離した感温剤を主体とする濃厚溶液層と、水を主体とし少量の感温剤を含有する希薄溶液層に重力分離する槽である。この重力分離は曇点以上の液温で静置又は連続的に流通させながら行うことができる。その際、前記加温手段で凝集した感温剤の濃厚溶液は重力分離槽に投入されると、濃厚溶液の微細液滴は速やかに沈降し、液滴同士が合一して重力分離槽下部に濃厚溶液層が形成される。
重力分離された希薄溶液の感温剤の濃度は0.01~2.0質量%程度、通常0.1~1.0質量%程度であり、感温剤は一部が溶解し、一部は懸濁状態になっている。
濃厚溶液の感温剤の濃度は70~95質量%程度、通常75~85質量%程度である。
回収膜ろ過装置
前記重力分離槽で分離された希薄溶液は、ナノろ過膜や逆浸透膜などの回収膜ろ過装置で仕上膜ろ過して、そこに主に溶解して残存している感温剤を除去する。回収膜ろ過水は淡水であり、飲料水などに利用できる。膜ろ過されないで残った回収膜濃縮水は、感温剤が含まれているので、正浸透膜モジュールから流出する希釈感温剤水溶液へ合流させるか、あるいは感温剤水溶液へ合流させることもできる。
冷却手段
前記重力分離槽で分離された濃厚溶液を、感温剤水溶液の曇点より低い温度に冷却することで水に溶解させて感温剤水溶液に再生する手段である。この温度は広い範囲で採用可能であるが、経済性を考慮すると常温かそれより高い温度が好ましい。冷却手段も熱交換器等を使用できる。この冷却熱源としては、被処理水あるいは正浸透工程において得られた希釈感温剤水溶液を用いることがエネルギーの効率的な利用の点で好ましい。
循環手段
再生した感温剤水溶液をそのまま正浸透膜モジュールに循環して再利用する手段である。
また、正浸透工程で得られた膜濃縮水は塩類を高濃度で含んでいるので、これを濃縮して塩類を析出させて分離し、有効利用することもできる。
本発明は、このような装置を用いて感温剤を浄化することに特徴がある。
製造された感温剤にはエチレングリコール、プロピレングリコールなどの未反応物やNaOH、KOHなどの塩基性触媒成分が含まれている。
感温剤の系内への導入方法は、従来と同様でよく、例えば、感温剤の貯槽から、正浸透水処理装置の適宜箇所に接続されている配管を使って導入すればよい。
感温剤に加える清澄水は、未反応物や触媒成分が含まれていないものであればよく、例えば、市水、工業用水、河川水、地下水、あるいは正浸透法による水処理で得られた膜ろ過水などが利用できる。
清澄水の感温剤への添加量は、水量が過少であれば不純物除去効果が小さく、過大であれば加温分離に時間を要する。水処理の際に設定されている正浸透膜の透過水量/感温剤供給量の比率に設定すると、正浸透処理設備の定格運転条件で処理できるため好適である。対象水の水質(塩濃度など)にもよるが、容積比で、感温剤1に対し0.1~5程度、通常0.2~2程度がよい。
清澄水の添加位置は、加温手段の上流側であり、例えば、感温剤の貯槽を正浸透水処理装置に接続している配管の途中でもよく、また、正浸透水処理装置内の感温剤水溶液の循環ラインの途中でもよい。但し、感温剤に清澄水を加えた液の温度はその感温剤水溶液の曇点以下である必要があり、曇点以下にならない場合は冷却手段の上流側にして、液温を曇点以下に冷却する必要がある。曇点以上になる場合は別途冷却手段を設ける必要がある。
清澄水の添加は、バッチ方式でもよいが、通常は連続方式でよい。
清澄水を添加されて感温剤と混和した液は加温手段に送られて曇点以上に加温され、感温剤を主体とする濃厚溶液である感温剤水溶液の相と、水を主体とする希薄溶液である上澄水の相に相分離する。
そして、相分離した液は重力分離槽に投入されて感温剤水溶液と上澄水に重力で層分離される。この層分離も重力分離槽内で連続的に進行させることができる。重力分離槽内で分離された上澄水は系外に排出し、感温剤水溶液は、また、清澄水を加えて加温手段へ送るようにする。そのため、正浸透水処理装置の冷却手段の出口側と加温手段の入口側を接続する新たな配管を設ける必要がある。
こうして、感温剤水溶液に清澄水を加えながら、加温手段から重力分離槽、そして冷却手段へと送る循環を繰り返して感温剤を浄化する。浄化は排出する上澄水の感温剤濃度(TOC濃度やCOD濃度を指標として測定)が安定するまで実施するのがよい。
系外に排出された上澄水は、活性汚泥などの生物的処理方法で浄化してもよいが、生物的処理方法の他,活性炭処理,オゾン等による酸化分解で浄化しても良い。
この本発明の一実施態様を図1に示す。
これは、海水から淡水を製造する装置であり、海水1は海水供給ポンプ2により正浸透モジュール3に導入され、正浸透膜4を介して感温剤水溶液12と向流接触する。そこで、海水中の水が正浸透膜4を通って感温剤水溶液12に移動し、それによって濃縮された濃縮海水13(正浸透膜濃縮水)が排出される。一方、水の移動によって希釈された希釈感温剤水溶液5は熱交換器6で曇点以上に加温されて、感温剤を主体とする濃厚溶液相と水を主体として少量の感温剤を含有する希薄溶液相に相分離し、重力分離槽7に送られる。そこで、濃厚溶液層と希薄溶液層に分層して別々に取り出される。
取り出された希薄溶液8はポンプ14により回収膜ろ過装置15に送られて膜ろ過され、回収膜ろ過水16(処理水)が取り出される。
一方、ろ過されないで残った回収膜濃縮水17は、正浸透膜モジュール3から排出される希釈感温剤水溶液5へ返送されて合流する。
重力分離槽7で分層された感温剤の濃厚溶液9は、感温剤水溶液ポンプ10により、熱交換器11に導入され冷却されて感温剤水溶液12に再生され、正浸透モジュール3に返送される。
こうして海水から連続して淡水が製造される。
本発明では、このような装置の弁21、23、24、26を閉め、弁22、25を開いて、感温剤18と清澄水19を希釈感温剤水溶液の配管に供給すると、両者は配管内で均一に混合される。そして、この混合液は、熱交換器6でこの感温剤水溶液の曇点以上に加温されて相分離し、重力分離槽7に送られて、感温剤水溶液と上澄水に層分離される。上澄水8(20)は、ポンプ14により重力分離槽7から引き抜かれて弁25を通って系外に出される。
一方、感温剤水溶液9は、感温剤水溶液ポンプ10により重力分離槽7から引き抜かれて熱交換器11でその曇点以下に冷却され、弁22を通って、供給され続けている清澄水と混合し、熱交換器6でその曇点以上に加温されて重力分離槽に送られ、この循環が感温剤水溶液の浄化が終るまで繰り返される。
感温剤水溶液の浄化が終ったら、弁22、25を閉め、弁21、23、24、26を開いて、海水1をポンプ2で正浸透モジュール3に送り、淡水が回収膜ろ過水として製造される。
本発明は、海水から淡水の製造や、廃水の脱塩などに広く利用できる。
1 海水
2 海水供給ポンプ
3 正浸透膜モジュール
4 正浸透膜
5 希釈感温剤水溶液
6 熱交換器
7 重力分離槽
8 希薄溶液(上澄水)
9 濃厚溶液(感温剤水溶液)
10 感温剤水溶液ポンプ
11 熱交換器
12 感温剤水溶液
13 正浸透膜濃縮水
14 ポンプ
15 回収膜ろ過装置
16 回収膜ろ過水(処理水)
17 回収膜濃縮水
18 感温剤
19 清澄水
20 上澄水
21~26 弁

Claims (3)

  1. 塩類を含有する被処理水中の水を曇点を有する感温剤水溶液に移動させる正浸透膜モジュールと、該正浸透膜モジュールから流出する希釈感温剤水溶液を曇点以上に加温する加温手段と、加温されて相分離した濃厚溶液相と希薄溶液相を重力で層分離する重力分離槽と、層分離されて重力分離槽から排出される希薄溶液を膜ろ過して淡水を得る回収膜ろ過装置と、やはり重力分離槽から排出される濃厚溶液を前記感温剤水溶液の曇点以下の温度まで冷却する冷却手段と、そこで冷却された濃厚溶液を前記正浸透膜モジュールに返送して感温剤水溶液として再使用する循環手段を有する正浸透法水処理装置を用い、
    感温剤に清澄水を加えてその曇点以下で混和した後、その曇点以上に加温して前記重力分離槽に投入して、感温剤水溶液と上澄水に層分離し、上澄水は系外に排出し、感温剤水溶液にはまた清澄水を加え、曇点以下に冷却して両者を混和した後、その曇点以上に加温して前記重力分離槽に返送し、この層分離と冷却と加温を繰り返すことを特徴とする感温剤水溶液の浄化方法。
  2. 感温剤へ清澄水を連続的に加える請求項1記載の感温剤水溶液の浄化方法。
  3. 塩類を含有する被処理水中の水を曇点を有する感温剤水溶液に移動させる正浸透膜モジュールと、該正浸透膜モジュールから流出する希釈感温剤水溶液を曇点以上に加温する加温手段と、加温されて相分離した濃厚溶液相と希薄溶液相を重力で層分離する重力分離槽と、層分離されて重力分離槽から排出される希薄溶液を膜ろ過して淡水を得る回収膜ろ過装置と、やはり重力分離槽から排出される濃厚溶液を前記感温剤水溶液の曇点以下の温度まで冷却する冷却手段と、そこで冷却された濃厚溶液を前記正浸透膜モジュールに返送して感温剤水溶液として再使用する循環手段を有する正浸透法水処理装置において、
    前記正浸透膜モジュールと加温手段の間に、清澄水供給手段と、前記冷却手段で冷却された感温剤水溶液を返送する手段を設けたことを特徴とする感温剤水溶液の浄化装置。
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