JP2014069094A - 淡水化システム - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、低コストで安定して塩水を淡水化できる淡水化システムを提供する。
【解決手段】本発明の淡水化システムは、脱塩装置と、前記脱塩装置に加圧された塩水を供給する第1ポンプと、浸透圧発電装置と、自然エネルギーを用いた発電装置とを備え、前記脱塩装置は、供給された塩水をろ過し淡水と高濃度塩水とに分離する逆浸透膜と、淡水用排出口と、高濃度塩水用排出口とを有し、前記浸透圧発電装置は、半透膜と、前記半透膜により仕切られた高濃度側流路および低濃度側流路と、水力発電タービンと、水供給部と、前記高濃度側流路に前記高濃度塩水用排出口から排出された高濃度塩水を供給する高濃度塩水供給部とを有し、前記浸透圧発電装置は、前記自然エネルギーを用いた発電装置の発電量が低下すると発電し、電力を第1ポンプに供給するように設けられたことを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、淡水化システムに関する。
飲料水などの生活用水が不足しやすい地域において、海水を淡水化して生活用水を製造する淡水化プラントが建設されている。海水淡水化の方法としては、塩水を加熱して生じる水蒸気を冷却して淡水を製造する多段フラッシュ法と、逆浸透膜(RO膜)により加圧した塩水を淡水と高濃度塩水とに分離する逆浸透法とがある。逆浸透法は多段フラッシュ法に比べエネルギー効率に優れているため、逆浸透法を利用した逆浸透膜ろ過装置が多くの淡水化プラントで採用されている。
また、太陽電池や風力発電装置などの自然エネルギーを用いた発電装置の電力を利用して海水を淡水化する淡水化プラントが開発されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2004−41887号公報
しかし、太陽電池や風力発電装置などの自然エネルギーを用いた発電装置の電力を利用して海水を淡水化する淡水化プラントでは、発電装置の発電量が変動するため、安定して淡水化を行うことができない場合がある。また、発電量の変動を蓄電池により安定化すると、蓄電池は高価であり定期的に交換する必要があるため、コストが高くなるという問題がある。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、低コストで安定して塩水を淡水化できる淡水化システムを提供する。
本発明は、脱塩装置と、前記脱塩装置に加圧された塩水を供給する第1ポンプと、浸透圧発電装置と、自然エネルギーを用いた発電装置とを備え、前記脱塩装置は、供給された塩水をろ過し淡水と高濃度塩水とに分離する逆浸透膜と、前記淡水を排出する淡水用排出口と、前記高濃度塩水を排出する高濃度塩水用排出口とを有し、前記浸透圧発電装置は、半透膜と、前記半透膜により仕切られた高濃度側流路および低濃度側流路と、前記高濃度側流路または前記低濃度側流路と連通した水力発電タービンと、前記低濃度側流路に淡水または塩水を供給する水供給部と、前記高濃度側流路に前記高濃度塩水用排出口から排出された高濃度塩水を供給する高濃度塩水供給部とを有し、第1ポンプは、前記自然エネルギーを用いた発電装置から供給される電力および前記浸透圧発電装置から供給される電力のうち少なくとも一方により塩水を加圧するように設けられ、前記浸透圧発電装置は、前記自然エネルギーを用いた発電装置の発電量が低下すると発電し、電力を第1ポンプに供給するように設けられたことを特徴とする淡水化システムを提供する。
本発明によれば、脱塩装置と、前記脱塩装置に加圧された塩水を供給する第1ポンプとを備え、前記脱塩装置は、供給された塩水をろ過し淡水と高濃度塩水とに分離する逆浸透膜と、前記淡水を排出する淡水用排出口と、前記高濃度塩水を排出する高濃度塩水用排出口とを有するため、塩水から淡水と高濃度塩水とを製造することができる。
本発明によれば、浸透圧発電装置を備え、前記浸透圧発電装置は、半透膜と、前記半透膜により仕切られた高濃度側流路および低濃度側流路と、前記高濃度側流路または前記低濃度側流路と連通した水力発電タービンと、前記低濃度側流路に淡水または塩水を供給する水供給部と、前記高濃度側流路に高濃度塩水を供給する高濃度塩水供給部とを有するため、低濃度側流路を流れる淡水または塩水の塩分濃度と高濃度側流路を流れる高濃度塩水の塩分濃度との差により半透膜に浸透圧を生じさせることができ、この浸透圧により低濃度側流路を流れる淡水または塩水に含まれる水を半透膜に浸透させ高濃度側流路に流入させることができる。この浸透圧により生じる水の流れを利用して水力発電タービンを回転させることにより発電することができる。
本発明によれば、高濃度塩水供給部は、脱塩装置の高濃度塩水用排出口から排出された高濃度塩水を浸透圧発電装置の高濃度側流路に供給するため、浸透圧発電装置は、脱塩装置により製造された高濃度塩水をエネルギー源として発電することができる。
本発明によれば、自然エネルギーを用いた発電装置を備え、第1ポンプは、前記自然エネルギーを用いた発電装置から供給される電力および前記浸透圧発電装置から供給される電力のうち少なくとも一方により塩水を加圧するように設けられるため、脱塩装置により淡水を製造するために必要な第1ポンプが消費する電力を、自然エネルギーを用いた発電装置と浸透圧発電装置とにより供給することができる。
本発明によれば、前記浸透圧発電装置は、前記自然エネルギーを用いた発電装置の発電量が低下すると発電し、電力を第1ポンプに供給するように設けられるため、自然エネルギーを用いた発電装置の発電量が変動し、発電量が低下した場合でも、脱塩装置が製造していた高濃度塩水をエネルギー源として浸透圧発電装置により発電し、発電した電力を利用して脱塩装置により淡水を製造することができる。このことにより、自然エネルギーを用いた発電装置の発電量が低下した場合でも、安定して淡水を製造することができる。
また、蓄電池により自然エネルギーを用いた発電装置の発電量の変動を安定化し、安定して淡水を製造する場合に比べ、本発明では、低コストで安定して淡水を製造することができ、また、感電、漏電、火災などの危険性が低く安全性を高くすることができる。
本発明の一実施形態の淡水化システムの概略構成図である。 本発明の一実施形態の淡水化システムに含まれる海水取水装置の概略断面図である。 本発明の一実施形態の淡水化システムに含まれる海水取水装置の概略断面図である。
本発明の淡水化システムは、脱塩装置と、前記脱塩装置に加圧された塩水を供給する第1ポンプと、浸透圧発電装置と、自然エネルギーを用いた発電装置とを備え、前記脱塩装置は、供給された塩水をろ過し淡水と高濃度塩水とに分離する逆浸透膜と、前記淡水を排出する淡水用排出口と、前記高濃度塩水を排出する高濃度塩水用排出口とを有し、前記浸透圧発電装置は、半透膜と、前記半透膜により仕切られた高濃度側流路および低濃度側流路と、前記高濃度側流路または前記低濃度側流路と連通した水力発電タービンと、前記低濃度側流路に淡水または塩水を供給する水供給部と、前記高濃度側流路に前記高濃度塩水用排出口から排出された高濃度塩水を供給する高濃度塩水供給部とを有し、第1ポンプは、前記自然エネルギーを用いた発電装置から供給される電力および前記浸透圧発電装置から供給される電力のうち少なくとも一方により塩水を加圧するように設けられ、前記浸透圧発電装置は、前記自然エネルギーを用いた発電装置の発電量が低下すると発電し、電力を第1ポンプに供給するように設けられたことを特徴とする。
本発明の淡水化システムにおいて、前記自然エネルギーを用いた発電装置は、太陽電池であることが好ましい。
このような構成によれば、太陽電池が発電する電力により海水を淡水化することができる。
本発明の淡水化システムにおいて、前記高濃度塩水供給部は、第1塩水槽と第2ポンプを有し、第1塩水槽は、前記高濃度塩水用排出口から排出された高濃度塩水を貯留し、第2ポンプは、前記浸透圧発電装置が発電する際に第1塩水槽に貯留した高濃度塩水を前記高濃度側流路に供給するように設けられたことが好ましい。
このような構成によれば、第1塩水槽が浸透圧発電装置のエネルギー源となる高濃度塩水を溜めることができる。また、第2ポンプによりに高濃度側流路に高濃度塩水を供給することにより、浸透圧発電装置による発電を行うことができる。
本発明の淡水化システムにおいて、前記高濃度塩水用排出口から排出される高濃度塩水を加熱する第1加熱部をさらに備え、第1塩水槽は、第1加熱部により濃縮された高濃度塩水を貯留するように設けられたことが好ましい。
このような構成によれば、第1塩水槽が貯留する高濃度塩水の塩分濃度を高くすることができ、高濃度側流路に供給する高濃度塩水の塩分濃度を高くすることができる。このことにより、半透膜に生じる浸透圧を高くすることができ、浸透圧発電装置の発電量を大きくすることができる。
本発明の淡水化システムにおいて、前記水供給部は、第1加熱部において発生する熱により前記低濃度側流路に供給する淡水または塩水を加温するように設けられたことが好ましい。
このような構成によれば、低濃度側流路に供給する淡水または塩水の温度を上昇させることができ、低濃度側流路に供給する淡水または塩水と、高濃度側流路に供給する高濃度塩水との温度差を大きくすることができる。このことにより、半透膜に生じる浸透圧を大きくすることができ、浸透圧発電装置の発電量を大きくすることができる。
本発明の淡水化システムにおいて、第1加熱部は、前記高濃度塩水用排出口から排出される高濃度塩水を加熱することにより生じる水蒸気を前記低濃度側流路に供給する淡水または塩水中に供給するように設けられたことが好ましい。
このような構成によれば、低濃度側流路に供給する淡水または塩水の温度を上昇させることができ、浸透圧発電装置の発電量を大きくすることができる。また、低濃度側流路に供給する淡水または塩水の塩分濃度を小さくすることができ、浸透圧発電装置の発電量を大きくすることができる。
本発明の淡水化システムにおいて、第1加熱部において高濃度塩水を加熱することにより析出する塩を前記高濃度側流路に供給する塩供給部をさらに備えることが好ましい。
このような構成によれば、高濃度側流路を流れる塩水の塩分濃度を高くすることができ、浸透圧発電装置の発電量を大きくすることができる。また、高濃度側流路を流れる塩水の温度を塩の溶解熱により低下させることができ、浸透圧発電装置の発電量を大きくすることができる。
本発明の淡水化システムにおいて、塩貯蔵部をさらに備え、第1加熱部は、高濃度塩水を加熱することにより析出する塩を回収する手段を備え、前記塩貯蔵部は、前記塩を回収する手段が回収した塩を貯蔵するように設けられ、前記塩供給部は、前記塩貯蔵部に貯蔵した塩を前記高濃度側流路に供給するように設けられたことが好ましい。
このような構成によれば、第1加熱部により生じる塩を適宜高濃度側流路内に供給することができる。
本発明の淡水化システムにおいて、前記水力発電タービンは、浸透圧により前記半透膜を浸透し前記低濃度側流路から前記高濃度側流路に流入する水と前記高濃度側流路を流れる高濃度塩水とが混合され前記高濃度側流路から排出される塩水が前記水力発電タービンを流れることにより発電するように設けられたことが好ましい。
このような構成によれば、半透膜の浸透圧に起因した水の流れにより水力発電タービンで発電することができる。
本発明の淡水化システムにおいて、前記浸透圧発電装置は、前記高濃度側流路と前記低濃度側流路との間の浸透圧を測定するセンサ部を有し、前記高濃度塩水供給部は、前記センサ部の測定結果に基づき前記高濃度側流路に供給する高濃度塩水の量を調節するように設けられたことが好ましい。
このような構成によれば、浸透圧発電装置が高濃度塩水を効率よく利用して発電できるように、高濃度塩水を高濃度側流路に供給することができる。
本発明の淡水化システムにおいて、前記高濃度塩水供給部は、前記半透膜を浸透し前記低濃度側流路から前記高濃度側流路に流入する水の量の半分の量の高濃度塩水を前記高濃度側流路に供給するように設けられたことが好ましい。
このような構成によれば、浸透圧発電装置が高濃度塩水を効率よく利用して発電できる。
本発明の淡水化システムにおいて、海水を取水する海水取水部と、前記海水取水部が取水した塩水をろ過するろ過部とをさらに備え、前記水供給部は、前記ろ過部によりろ過した塩水を前記低濃度側流路に供給するように設けられたことが好ましい。
このような構成によれば、半透膜が目詰まりすることを抑制することができる。
本発明の淡水化システムにおいて、前記海水取水部により取水した塩水に接触可能に設けられかつ受光可能に設けられた光触媒部をさらに備えることが好ましい。
このような構成によれば、光触媒部の光触媒活性により塩水に含まれる有機物などを除去することができ、塩水の水質を向上させることができる。
本発明の淡水化システムにおいて、前記ろ過部によりろ過された塩水を貯留する第2塩水槽をさらに備え、前記水供給部は、第2塩水槽に貯留した塩水を前記低濃度側流路に供給するように設けられたことが好ましい。
このような構成によれば、低濃度側流路に安定して塩水を供給することができる。
本発明の淡水化システムにおいて、前記低濃度側流路に供給する淡水または塩水を加熱する第2加熱部をさらに有することが好ましい。
このような構成によれば、低濃度側流路に供給する淡水または塩水の温度を上昇させることができ、低濃度側流路を流れる水と高濃度側流路を流れる水との温度差を大きくすることができる。このことにより、半透膜に生じる浸透圧を大きくすることができ、浸透圧発電装置の発電量を大きくすることができる。
以下、本発明の一実施形態を図面を用いて説明する。図面や以下の記述中で示す構成は、例示であって、本発明の範囲は、図面や以下の記述中で示すものに限定されない。
淡水化システム
図1は、本実施形態の淡水化システム70の概略構成図である。
本実施形態の淡水化システム70は、脱塩装置25と、脱塩装置25に加圧された塩水を供給する第1ポンプ12aと、浸透圧発電装置30と、自然エネルギーを用いた発電装置29とを備え、脱塩装置25は、供給された塩水をろ過し淡水と高濃度塩水とに分離する逆浸透膜と、前記淡水を排出する淡水用排出口16と、前記高濃度塩水を排出する高濃度塩水用排出口17とを有し、浸透圧発電装置30は、半透膜32と、半透膜32により仕切られた高濃度側流路35および低濃度側流路34と、高濃度側流路35または低濃度側流路34と連通した水力発電タービン37と、低濃度側流路34に淡水または塩水を供給する水供給部23と、高濃度側流路35に高濃度塩水用排出口17から排出された高濃度塩水を供給する高濃度塩水供給部24とを有し、第1ポンプ12aは、自然エネルギーを用いた発電装置29から供給される電力および浸透圧発電装置30から供給される電力のうち少なくとも一方により塩水を加圧するように設けられ、浸透圧発電装置30は、自然エネルギーを用いた発電装置29の発電量が低下すると発電し、電力を第1ポンプ12aに供給するように設けられたことを特徴とする。
また、本実施形態の淡水化システム70は、海水取水装置20、加熱装置40、ろ過装置50、光触媒部48、熱交換器45などを備えることができる。
以下、本実施形態の淡水化システム70について説明する。
1.海水取水装置
本実施形態の淡水化システム70に含まれる海水取水装置は、淡水化する塩水の原料となる海水を取水できれば特に限定されないが、例えば、図2、3に示したような構造を有することができる。
図2、3は、それぞれ海水取水装置20の構成を示す概略断面図である。
本実施形態の淡水化システム70では、海水取水装置20が備える第5ポンプ12eにより、塩水を取水することができる。取水した塩水は、ろ過装置50に流入させることができる。また、取水した塩水は、光触媒装置を流通した後ろ過装置50に流入してもよい。
海水取水装置20は、海岸近くに設けられかつ井戸穴を有しかつ地中に浸透した海水が前記井戸穴の側壁又は底から流入するように設けられた井戸3と、貯水槽4と、井戸3と貯水槽4とを連通させる連通流路8と、前記井戸内の塩水または前記貯水槽内の塩水を揚水する第5ポンプ12eとを備え、井戸3は、井戸3内の塩水6の水面の水位が海水面の水位に連動するように設けられ、連通流路8は、井戸3内の塩水6の水面の水位が高くなると井戸3内の塩水6が貯水槽4に流入するように設けられ、貯水槽4は、井戸3から流入した塩水7を貯留する。
1−1.井戸
井戸3は、海岸近くに設けられる。また、井戸3は、海水が地中から流入するように設けられる。井戸3の井戸穴は、例えば、油圧ショベルやボーリング機械などで砂浜などを掘削し、金属管やコンクリート管などの井戸管を砂浜などに埋設することにより形成することができる。
井戸3は、例えば、海水が井戸穴の底(海水流入部)の砂礫層1から井戸内に流入するように設けてもよく、井戸穴の側壁の流入孔10を設けた海水流入部から海水が井戸3に流入するように設けてもよい。流入孔10は、例えば、側壁に直径0.5mm〜2mm程度の穴を設けることにより形成してもよく、幅が0.5〜2mm程度のスリットを設けることにより形成してもよく、側壁に網状の材料や多孔質材料を用いることにより形成してもよい。
井戸3の深さは、井戸の底が大潮の干潮時における海水面より深くなり、海水が井戸3に流入することができれば特に限定されないが、例えば、7m以上40m以下とすることができる。また、深い部分は内径10cm〜30cm程度の金属管などで形成し、浅い部分はコンクリートなどで多くの塩水を溜めることができるように設けてもよい。
なお、井戸3内の塩水は、井戸3内に設けた揚水管内の塩水を第5ポンプ12eにより揚水することにより取水することができる。
井戸3の海水流入部が砂礫層1などを介して海と繋がっていると、海から砂礫層1に浸透した海水が海水流入部から井戸3内に流入することができる。また、井戸3内の塩水は海水流入部から砂礫層1に流出することもできる。このため、井戸3に海水流入部を設けることにより、井戸内の塩水の水面の水位が、海の干満に伴う海水面の水位に連動することになる。このため、満潮時に井戸3内の塩水を揚水することにより、揚水に用いるポンプの消費エネルギーを低くすることができる。例えばセイシェルなどの干満の差(約9m)が大きい地域において、より消費エネルギーを低くすることができる。
流入孔10を有する海水流入部を、図2のように井戸3の底および側壁の広い範囲に設けてもよい。このことにより、井戸3に流入する海水の量を多くすることができ、井戸3から取水する塩水の量を多くすることができる。
また、海水流入部を図3のように大潮の干潮における海水面より低い部分に設け、大潮の干潮における海水面よりも高い部分は、非透水性を有する非透水部とすることができる。このことにより、深い砂礫層1から井戸3内に海水を流入させることができ、この海水が通過する砂礫層1の距離を長くすることができる。このことにより、井戸3に流入する海水の砂礫層1によるろ過距離を長くすることができ、井戸3内の塩水の水質を向上させることができる。
また、図3のように海水流入部と非透水部とを設けると、井戸3を、井戸3内の塩水の水面の上の気体が実質に密閉された気密構造とすることができる。井戸3が図3のような気密構造を有すると井戸3内の塩水6の水位を高くすることができる。また、井戸内の気圧を低くすることができ、井戸内に生じた水滴を塩水に流入させることができる。このことを以下に説明する。
上げ潮においては、井戸3の上部に設けたリークバルブ15を開き流入孔10から井戸3内に海水を流入させる。満潮となると、井戸3内の塩水6の水面の水位は、満潮時の海面の水位と実質的に同じになる。この際、リークバルブ15を閉じる。引き潮となり、海水面の水位が低くなると、海水面の水位に連動して井戸3内の塩水6の水面の水位も低下するが、塩水6の水位が低下すると、井戸3内の気圧が低下する。このため、井戸3内の気圧と大気圧との間に差が生じ、井戸3内の塩水6の水面の水位は、海水面よりも高くなる。また、井戸3内の気圧が低下すると、塩水6が気化しやすくなり井戸3内の水蒸気の量が増加する。
次に、リークバルブ15を閉めたまま上げ潮となり、井戸3内の塩水の水位が上昇すると、井戸3内の気圧は上昇し、井戸3内の水蒸気は水滴となり井戸3内の塩水に流入する。このため、井戸3内の塩水の塩分濃度は低下する。このことにより、井戸3内の塩水を取水して淡水化するコストを低減することができる。
なお、連通流路8を介して貯水槽4内の気体が井戸3内に流入しないように連通流路8の貯水槽4側の開口を貯水槽4内の塩水中となるように設けることができる。例えば、連通流路の流出口を貯水槽4の底部に近接して設けることができる。また、井戸3内の気圧が低下することにより、貯水槽4に溜めた塩水が井戸3内に流入することを抑制するために連通流路8は逆流防止弁22を有することができる。
井戸3は、井戸3の底部に近接した流入口を有し、第6ポンプ12fに接続された浚渫管を有することができる。また、流入孔10などから井戸3内に侵入し、井戸3の底部3に堆積した砂や土は、浚渫管の流入口から吸揚され、井戸3から排出される。このような浚渫用設備を備えることにより、井戸3内に砂や土が溜まるのを抑制することができ、井戸3から取水できる塩水の量が減少することを抑制することができる。
また、井戸3は、傾斜した底部を有することができる。また、浚渫管の流入口は、傾斜した底部の最低部に近接して設けることができる。このことにより、井戸3の底部に堆積した砂や土を最低部に集めることができ、集めた砂や土を浚渫管により吸揚することができる。
また、井戸3に引き上げ可能に設けられた可動底を設けることもできる。このことにより、可動底を引き上げ井戸の底に堆積した砂や土を浚渫することができる。
井戸3の底に堆積した砂や土の浚渫は、例えば、満潮時に行うことができる。このことにより、浚渫に要する消費エネルギーを小さくすることができる。
1−2.貯水槽、連通流路
貯水槽4は、連通流路8により井戸3と連通し、井戸3から流入した塩水を貯留できるように設けられる。また、連通流路8は、井戸3内の塩水の水面の水位が高くなると井戸3内の塩水が貯水槽4に流入するように設けられる。
連通流路8の井戸3側の流入口は、満潮時の海水面の水位よりも少し低い位置に設けることができる。このことにより、満潮時に井戸3内の塩水の水位は連通流路8の井戸3側の流入口よりも高くなり、井戸3内の塩水を連通流路8に流入させることができ、連通流路8を流れた塩水を貯水槽4に流入させることができる。また、連通流路8の井戸3側の流入口をこの位置に設けることにより、干潮により井戸3内の塩水の水位が低下したときに、貯水槽4内の塩水が連通流路8を介して井戸3に流入することを防止することができ、貯水槽4が井戸3から流入した塩水を貯留することができる。
貯水槽4は、井戸3から流入した塩水を貯留できるものであれば特に限定されないが、例えば、コンクリート製であってもよく、プラスチック製であってもよく、金属製であってもよい。
また、貯水槽4は、井戸3と隔壁により分離された水槽であってもよい。また、この場合、連通流路8は、隔壁またはその上端に設けられてもよい。
なお、貯水槽4は、第5ポンプ12eに接続された揚水管を内部に有することができる。この揚水管から貯水槽4内の塩水を取水することができる。
貯水槽4は、淡水が流入することができるように設けられてもよい。このことにより、貯水槽4内の塩水の塩分濃度を低下させることができ、塩水を淡水化するときのコストを低減することができる。貯水槽4に流入する淡水は、例えば、淡水化プラントによる淡水化に伴い副生成する淡水であってもよく、地下水であってもよく、河川などから取水した淡水であってもよい。
連通流路8は、管状の流路であってもよく、井戸3と貯水槽4とを分離する隔壁上に設けられ井戸3内の塩水がオーバーフローすることにより塩水が流れるような流路であってもよい。
2.光触媒装置
光触媒装置は、光触媒部48を備え、太陽光を受光できるように設けられる。光触媒装置に流入した塩水は、受光することにより光触媒活性が生じた光触媒部48に接触した後、光触媒装置から流出する。塩水をこのような光触媒装置を流通させることにより、塩水に含まれる有機物を光触媒部48の光触媒活性により分解除去することができる。特に、海水中に含まれる微量の臭素から生成される可能性のある臭素酸を分解することができる。また、ろ過装置50、脱塩装置25などにおける膜の目詰まりを抑制することができ、さらに、塩水に菌などが繁殖することを抑制することができる。
光触媒部48には、酸化チタンなど公知の光触媒材料を用いることができる。
3.ろ過装置、塩水槽、供給流路、第1ポンプ
ろ過装置50は、MF(精密ろ過)膜またはUF(限外ろ過)膜などのろ過膜51により流入した塩水のろ過を行う。このようなろ過装置50を設けることにより、塩水に含まれる微粒子や菌体などを除去することができる。ろ過装置50は、ろ過膜51によりろ過するために加圧装置または減圧装置を備えることができる。
ろ過装置50によりろ過された塩水は、第2塩水槽55bまたは第3塩水槽55cに溜められ、その後、供給流路13により脱塩装置25などに供給される。
塩水槽55は、塩水を貯留する。塩水槽55は、ろ過装置50によりろ過された後の塩水を溜めてもよく、脱塩装置25の高濃度塩水用排出口17から排出された高濃度塩水62を溜めてもよい。
ここでは、ろ過装置50によりろ過された後の塩水を溜める第2塩水槽55b、第3塩水槽55cおよび供給流路13について説明する。
淡水化システム70は、脱塩装置25より高い位置に設置された第3塩水槽55cを有することができる。第3塩水槽c55は、例えば、山の上、丘の上、やぐらの上、ビルの屋上や上層階などに設置することができる。
また、第3塩水槽55cは、脱塩装置25に比べ30m以上高く700mより低い位置に設置することもでき、50m以上高く700mより低い位置に設置することもでき、80m以上高く700mより低い位置に設置することもできる。
このように第3塩水槽55cと脱塩装置25とに高低差を設けることにより、第3塩水槽55c内の塩水を脱塩装置25に供給すると、脱塩装置25に供給する塩水に、第3塩水槽55cと脱塩装置25との高低差に応じた水圧をかけることができる。この水圧は、脱塩装置25による淡水化に利用することができる。つまり、第3塩水槽55cに貯留した塩水が有する位置エネルギーを脱塩装置25による淡水化に利用することができる。
また、淡水化装置70は、脱塩装置25と実質的に同じ高さに設置された第2塩水槽55bを有することができる。ここで実質的に同じ高さに設置されるとは、実質的に同じフロアに脱塩装置25と第2塩水槽55bとが設置される場合などである。なお、第3塩水槽55cを設けない場合、第2塩水槽55bを設置する位置は特に限定されない。
ろ過装置50によりろ過された塩水は、第4ポンプ12dによりろ過装置50から第3塩水槽55cに揚水されてもよい。また、ろ過装置50によりろ過された塩水は、第2塩水槽55bに貯留され、第2塩水槽55b内の塩水を第4ポンプ12dにより第3塩水槽55cに揚水してもよい。第4ポンプ12dにより塩水を揚水することにより、第3塩水槽55cに塩水を溜めることができる。
第4ポンプ12dの駆動に用いられる電力は、後述する自然エネルギーを用いた発電装置29から供給されてもよい。このことにより、自然エネルギーを用いた発電装置29の電気エネルギーを第3塩水槽55cに貯留した塩水の位置エネルギーとして蓄えることができる。
第3塩水槽55c内の塩水は、供給流路13を流れ、脱塩装置25に供給される。
また、第3塩水槽55c内の塩水は、供給流路13を流れた後第1ポンプ12aにより加圧し、脱塩装置25に供給されてもよい。
第1ポンプ12aとしては、タービンポンプやプランジャーポンプなどの高圧ポンプを用いることができる。
例えば、第3塩水槽55cが脱塩装置25に比べ600m以上高い位置に設置されている場合、第3塩水槽55c内の塩水を供給流路13を介して脱塩装置25に直接供給することができる。この場合、第3塩水槽55cと脱塩装置25との高低差に応じた水圧が60気圧以上であるため、60気圧以上の水圧を有する塩水を脱塩装置25に供給することができ、脱塩装置25において供給された塩水を逆浸透膜によりろ過することができる。従って、第1ポンプ12aを駆動させずに脱塩装置25により淡水を製造することができる。
また、例えば、第3塩水槽55cが脱塩装置25に比べ約50m高い位置に設置されている場合、第3塩水槽55c内の塩水を供給流路13及び第1ポンプ12aを介して脱塩装置25に供給することができる。この場合、第3塩水槽55cと脱塩装置25との高低差に応じた水圧が約5気圧であるため、第1ポンプ12aにより約55気圧の加圧を行い、約60気圧の水圧を有する塩水を脱塩装置25に供給することができる。このことにより、脱塩装置25において供給された塩水を逆浸透膜によりろ過することができ、脱塩装置25により淡水を製造することができる。
このように第3塩水槽55cと脱塩装置25との高低差に応じた水圧、つまり、第3塩水槽55cに貯留した塩水の位置エネルギーを利用することにより、第1ポンプ12aの消費電力を少なくすることができる。
供給流路13は、第3塩水槽55c内の塩水を脱塩装置25に供給する流路と、第2塩水槽55b内の塩水を脱塩装置25に供給する流路とを切り替えることができるように設けることができる。流路の切り替えは、バルブ15により切り替えることができる。また、バルブ15の開閉は、コンピューターなどにより制御することもできる。
また、供給流路13には、第1ポンプ12aが接続されてもよい。
供給流路13により、第2塩水槽55b内の塩水を脱塩装置25に供給する場合、第1ポンプ12aにより加圧を行った約60気圧の塩水を脱塩装置25に供給する。このことにより、脱塩装置25において供給された塩水を逆浸透膜によりろ過することができ、脱塩装置25により淡水を製造することができる。
この場合、第3塩水槽55c内の塩水を脱塩装置25に供給する場合に比べ第1ポンプ12aが消費する電力が大きくなる。
第1ポンプ12aは、後述する自然エネルギーを用いた発電装置29により駆動されてもよい。
自然エネルギーを用いた発電装置29の発電量が大きい場合、供給流路13は、第2塩水槽55b内の塩水を第1ポンプ12aにより加圧し脱塩装置25に供給する流路に切り替わる。この場合、第1ポンプ12aが利用できる電力が十分にあるため、脱塩装置25により第2塩水槽55b内の塩水から淡水を製造する。
発電装置29にさらに余剰電力がある場合、発電装置29は、第4ポンプ12dに電力を供給し、第4ポンプ12dによりろ過装置50によりろ過された塩水を第3塩水槽55cに揚水する。このことにより、第3塩水槽55cに貯留される塩水の量を多くすることができ、第3塩水槽55cから脱塩装置25に供給することができる塩水の量を多くすることができる。
自然エネルギーを用いた発電装置29の発電量が小さい場合、供給流路13は、第3塩水槽55c内の塩水を脱塩装置25に供給する流路に切り替わる。このことにより、より小さい消費電力で第1ポンプ12aを駆動させ脱塩装置25により塩水から淡水を製造することができる。また、第3塩水槽55cが十分に高い場所に設置されている場合、第1ポンプ12aを駆動させずに脱塩装置25により塩水から淡水を製造することができる。
第1ポンプ12aは、自然エネルギーを用いた発電装置29から供給される電力および浸透圧発電装置30から供給される電力のうち少なくとも一方により塩水を加圧するように設けられる。このため、脱塩装置25により淡水を製造するために必要な第1ポンプ12aが消費する電力を、自然エネルギーを用いた発電装置29と浸透圧発電装置30とにより供給することができる。
4.脱塩装置
脱塩装置25は、供給された塩水をろ過し淡水と高濃度塩水とを分離する逆浸透膜(RO膜)と、分離された淡水を排出する淡水用排出口16と、分離された高濃度塩水を排出する高濃度塩水用排出口17とを有する。また、脱塩装置25は、逆浸透膜により仕切られた塩水流路および淡水流路を備えることができる。逆浸透膜は、直径が約2ナノメートル以下の孔が多数設けられており、水分子はこの孔を通過することができるが、水和したナトリウムイオンや塩素イオンはこの孔を通過することができない。脱塩装置25はこの逆浸透膜の性質を利用して淡水と高濃度塩水とを製造する。
脱塩装置25には、第1ポンプ12aなどによる加圧により約60気圧の水圧を有する塩水が供給され、脱塩装置25に供給された塩水は、塩水流路を流れる。塩水流路を流れる塩水に含まれる水分子は、塩水流路を流れる塩水と、淡水流路との圧力差により逆浸透膜の孔を通過し、淡水流路において淡水となる。また、塩水流路を流れる塩水に含まれるナトリウムイオンや塩素イオンは、逆浸透膜の孔を通過することができないため、塩水流路を流れていく。このため、塩水流路の出口である高濃度塩水用排出口17からは高濃度塩水が排出され、淡水流路の出口である淡水用排出口16からは淡水が排出される。
脱塩装置25から排出された淡水は、淡水タンク57に貯留され、生活用水などとして利用される。
脱塩装置25から排出された高濃度塩水は、高濃度塩水供給部24に含まれる第1塩水槽55aに貯留される。また、高濃度塩水は、第1加熱部40aを流通した後、第1塩水槽55aに貯留されてもよい。
5.自然エネルギーを用いた発電装置
自然エネルギーを用いた発電装置29としては、たとえば、太陽電池28、太陽熱発電装置、風力発電装置、波力発電装置、潮汐力発電装置、地熱発電装置、海洋温度差発電装置、バイオマス発電装置などである。
このような自然エネルギーを用いた発電装置を用いることにより、化石燃料や核燃料を用いずに発電した電力により塩水を淡水化することができる。
ここでは、自然エネルギーを用いた発電装置29が太陽電池28である場合について説明する。
太陽電池28は、太陽光を受光することにより光起電力が生じるものであれば特に限定されない。また、太陽電池28が発電した電力は、第1ポンプ12aに供給され塩水の淡水化に利用される。
太陽電池28が発電した電力は、第2ポンプ12bに供給され浸透圧発電装置30の高濃度側流路35に高濃度塩水62を供給するために利用されてもよく、第3ポンプ12cに供給され浸透圧発電装置30の低濃度側流路34に淡水または塩水を供給するために利用されてもよく、第4ポンプ12dに供給され第3塩水槽55cに塩水を揚水するために利用されてもよく、第5ポンプ12eに供給され、井戸3内の塩水6または貯水槽4内の塩水7を揚水するために利用されてもよい。
太陽電池28は、夜間発電することができないため、夜間は、系統電力や後述する浸透圧発電装置30により発電される電力を利用して塩水を淡水化することができる。
太陽電池28は、熱交換器45aの吸熱部46aにより冷却されるように設けることができる。このことにより、太陽電池28の温度が上昇し太陽電池28の発電能力が低下することを抑制することができる。
また、熱交換器45aの放熱部47aは、井戸3内の塩水6または貯水槽4内の塩水7に放熱するように設けることができる。このことにより、取水する塩水の温度を上昇させることにより塩水の水粘性を低下させることができ、ろ過装置50によるろ過の効率や、逆浸透膜を用いた淡水化の効率を向上させることができる。放熱部47は、井戸3内の塩水6中または貯水槽4内の塩水7中に設けることもでき、井戸3の外壁上や貯水槽4の外壁上に設けることもできる。
6.第1加熱部
第1加熱部40aは、脱塩装置25から供給される高濃度塩水を加熱し高濃度塩水を濃縮する。第1加熱部40aは、例えば、太陽光を受光することにより高濃度塩水を加熱できるように設けることができる。第1加熱部40aを備えることにより、高濃度塩水の塩分濃度を上昇させることができ、後述する浸透圧発電装置30による発電量を大きくすることができる。
第1加熱部40aは、高濃度塩水用排出口17から排出される高濃度塩水62を加熱することにより生じる水蒸気を低濃度側流路34に供給する淡水または塩水中に供給するように設けられてもよい。このことにより、低濃度側流路34に供給する淡水または塩水の温度を上昇させることができ、半透膜32に生じる浸透圧を大きくできる。また、低濃度側流路34に塩水を供給する場合、低濃度側流路に供給する水の塩分濃度を低下させることができる。
第1加熱部40aは、高濃度塩水を加熱することにより生じる水蒸気が熱交換器45cの吸熱部46cにより冷却されるように設けることができる。このことにより、水蒸気から淡水を製造することができる。この淡水は、淡水タンク57に流入するように設けることができる。
また、熱交換器45cの放熱部47cは、井戸3内の塩水6または貯水槽4内の塩水7に放熱するように設けることができる。このことにより、取水する塩水の温度を上昇させることにより塩水の水粘性を低下させることができ、ろ過装置50によるろ過の効率や、逆浸透膜を用いた淡水化の効率を向上させることができる。
第1加熱部40aは、高濃度塩水を加熱することにより生じる水蒸気が井戸3内の塩水中または貯水槽4内の塩水中に供給されるように設けることができる。このことにより、井戸3内の塩水または貯水槽4内の塩水を加温することができると共に、これらの塩水の塩水濃度を低下させることができ、脱塩装置25よる淡水化のコストを低減することができる。
第1加熱部40aは、高濃度塩水を加熱することにより析出する塩を回収する手段を有することができる。例えば、第1加熱部40aに可動式の底部を設け、この可動式の底部を高濃度塩水中から引き上げることにより底部上に堆積した析出塩を回収することができる。
第1加熱部40aから回収した塩は、塩貯蔵部67に貯蔵することができる。この塩貯蔵部67に貯蔵した塩は、塩供給部66により高濃度側流路中に供給することができる。
7.浸透圧発電装置
浸透圧発電装置30は、半透膜32と、半透膜32により仕切られた高濃度側流路35および低濃度側流路34と、高濃度側流路35または低濃度側流路34と連通した水力発電タービン37と、低濃度側流路34に淡水または塩水を供給する水供給部23と、高濃度側流路35に高濃度塩水用排出口17から排出された高濃度塩水62を供給する高濃度塩水供給部24とを有する。
また、浸透圧発電装置30は、自然エネルギーを用いた発電装置29の発電量が低下すると発電し、電力を第1ポンプ12aに供給するように設けられる。このことにより、自然エネルギーを用いた発電装置29の発電量が変動し、発電量が低下した場合でも、浸透圧発電装置30により発電し、発電した電力を利用して脱塩装置25により淡水を製造することができる。このことにより、自然エネルギーを用いた発電装置29の発電量が低下した場合でも、安定して淡水を製造することができる。
なお、半透膜32は、例えば、逆浸透膜、ナノろ過膜、限外ろ過膜などである。
自然エネルギーを利用した発電装置29の発電量が低下し、浸透圧発電装置30により発電する場合、水供給部23により低濃度側流路34に淡水または塩水を供給し、高濃度塩水供給部24により高濃度塩水62を高濃度側流路35に供給する。このことにより、高濃度側流路35を流れる塩水と低濃度側流路34を流れる淡水または塩水との間の塩分濃度差により半透膜32に浸透圧を生じさせることができ、この浸透圧により低濃度側流路34を流れる淡水または塩水に含まれる水が半透膜32を浸透し高濃度側流路35を流れる塩水に流入する。このため、浸透圧は、低濃度側流路34に淡水または塩水を供給する流路または高濃度側流路35から塩水を排出する流路に水流を生じさせる。従って、水力発電タービン37をこのどちらかの流路に設置することにより、浸透圧により生じた水流によりタービンを回転させることができ、発電することができる。水力発電タービン37により発電された電力は、第1ポンプ12aに供給される。
なお、低濃度側流路34を流れる水の塩分濃度と高濃度側流路35を流れる水の塩分濃度との差が大きいほど、半透膜32に生じる浸透圧は大きくなり、低濃度側流路34から高濃度側流路35に流入する水の量は大きくなる。その結果、浸透圧発電装置30の発電量も大きくなる。
また、低濃度側流路34に流れる水の温度が、高濃度側流路35に流れる水の温度よりも高く、これらの温度差が大きいほど、半透膜32に生じる浸透圧は大きくなり、低濃度側流路34から高濃度側流路35に流入する水の量は大きくなる。その結果、浸透圧発電装置30の発電量も大きくなる。
また、自然エネルギーを利用した発電装置29の発電量が回復し、浸透圧発電装置30による発電を停止する場合、水供給部23による低濃度側流路34への淡水または塩水の供給を停止し、高濃度塩水供給部24による高濃度側流路35への高濃度塩水62の供給を停止する。このことにより、半透膜32を浸透する水の流れが少なくなり水力発電タービン37の回転が止まり発電が停止する。
このように、浸透圧発電装置30は、起動および停止が比較的容易である。このため、第1ポンプ12aに電力を供給する自然エネルギーを用いた発電装置29の発電量が低下した場合に、浸透圧発電装置30による発電を容易に開始することができ、第1ポンプ12aに電力を供給することができる。また、第1ポンプ12aに電力を供給する自然エネルギーを用いた発電装置29の発電量が回復した場合に、浸透圧発電装置30による発電を容易に停止することができる。
水供給部23は、低濃度側流路34に淡水または塩水を供給するように設けられる。水供給部23は例えば、第3ポンプ12cと流路を有することができる。水供給部23が低濃度側流路34に淡水を供給する場合、水供給部23は、例えば、淡水化システム70による淡水化に伴い副生成する淡水を低濃度側流路34に供給してもよく、地下水を低濃度側流路34に供給してもよく、河川などから取水した淡水を低濃度側流路34に供給してもよい。水供給部23が低濃度側流路34に塩水を供給する場合、第2塩水槽55bに貯留した塩水を低濃度側流路34に供給することができる。この場合、第2塩水槽55bに貯留した塩水は、塩分濃度が実質的に海水と同じであるが、高濃度側流路35に脱塩装置25の高濃度塩水排出口17から排出された高濃度塩水を流すことにより、低濃度側流路34と高濃度側流路35との間の塩分濃度差による浸透圧を生じさせることができる。また、第2塩水槽55bに貯留した塩水は、ろ過装置50によりろ過されているため、半透膜32の目詰まりなどを抑制することができる。
水供給部23は、第1加熱部40aにおいて発生する熱により低濃度側流路34に供給する淡水または塩水を加温するように設けられてもよい。例えば、第1加熱部40aで発生した水蒸気が低濃度側流路34に供給する淡水または塩水中に供給されるように設けてもよく、水供給部23に含まれる流路に第1加熱部40aで発生する熱が伝わるように設けてもよい。このことにより、半透膜32に生じる浸透圧を大きくすることができ、浸透圧発電装置30の発電量を大きくすることができる。
また、淡水化システム70が低濃度側流路34に供給する淡水または塩水を加熱する第2加熱部40bを有してもよい。このことにより、低濃度側流路34を流れる水の温度を高くすることができ、低濃度側流路34を流れる水と高濃度側流路35を流れる水との温度差を大きくすることができる。このことにより、半透膜32に生じる浸透圧を大きくすることができ、浸透圧発電装置30の発電量を大きくすることができる。第2加熱部40bは、水供給部23の流路に熱が伝わるように設けてもよく、低濃度側流路34に直接熱が伝わるように設けてもよい。また、第2加熱部40bは、例えば、太陽光を受光することにより生じる熱により淡水又は塩水を加熱する部分であってもよい。
高濃度塩水供給部24は、脱塩装置25の高濃度塩水用排出口17から排出された高濃度塩水62を高濃度側流路35に供給するように設けられる。従って、高濃度塩水用排出口17から排出される高濃度塩水62の高い塩分濃度を利用して、半透膜32に浸透圧を生じさせることができ、浸透圧発電装置30により発電することができる。つまり、浸透圧発電装置30は、脱塩装置25により製造した高濃度塩水62をエネルギー源として発電することができる。
高濃度塩水供給部24は、例えば、第2ポンプ12bと、第1塩水槽55aと、流路とを有することができる。
第1塩水槽55aは、脱塩装置25の高濃度塩水用排出口17から排出される高濃度塩水62を貯留する。また、第1塩水槽55aは、高濃度塩水用排出口17から排出された後、第1加熱部40を流れた高濃度塩水62を貯留することができる。
高濃度塩水62を貯留する第1塩水槽55aを備えることにより、脱塩装置25による淡水化に伴い生成される高濃度塩水を、浸透圧発電装置30のエネルギー源として貯蔵することができる。
第2ポンプ12bは、浸透圧発電装置30を起動させる際、第1塩水槽55aに貯留した高濃度塩水62の高濃度側流路35への供給を開始し、浸透圧発電装置30を停止させる際、高濃度側流路35への高濃度塩水62の供給を停止するように設けられる。
また、第2ポンプ12bは、高濃度側流路35に供給する高濃度塩水62の量を調節できるように設けることもできる。
また、高濃度塩水供給部24は、高濃度側流路35に供給する高濃度塩水62の量を調節するための流量調節用バルブを備えることもできる。
第2ポンプ12bまたは流量調節用バルブにより高濃度側流路35に供給する高濃度塩水62の量を調節することにより、浸透圧発電装置30による発電を効率化することができる。
浸透圧発電装置34は、半透膜32に生じる浸透圧を測定するセンサ部36を有してもよい。センサ部36は、例えば、低濃度側流路34を流れる水の水圧と高濃度側流路35を流れる水の水圧との差を測定するものであってもよく、低濃度側流路34を流れる水の塩分濃度と高濃度側流路35を流れる水の塩分濃度との差を測定するものであってもよい。
高濃度塩水供給部24は、センサ部34の測定結果に基づき高濃度側流路35に供給する高濃度塩水の量を調節するように設けられてもよい。このことにより、浸透圧発電装置34の発電量が大きくなるように高濃度側流路35に供給する高濃度塩水の量を調節することができ、浸透圧発電装置34の発電効率を高くすることができる。例えば、高濃度塩水供給部24は、半透膜32を浸透し低濃度側流路34から高濃度側流路35に流入する水の量の半分の量の高濃度塩水を高濃度側流路35に供給するように設けることができる。
淡水化システム70は、第1加熱部40aにおいて高濃度塩水を加熱することにより析出する塩を高濃度側流路35内に供給する塩供給部66を有することができる。また、塩供給部66は、塩貯蔵部67に貯蔵した塩を高濃度側流路35内に供給することができる。塩供給部66により高濃度側流路35に流れる塩水中に塩を供給すると、塩が塩水に溶け高濃度側流路35を流れる塩水の塩分濃度を高くすることができる。このことにより、半透膜32に生じる浸透圧を大きくすることができ、浸透圧発電装置34の発電量を大きくすることができる。
また、塩が塩水に溶けると溶解熱により塩水の温度が低下するため、低濃度側流路34を流れる水と高濃度側流路35を流れる水との温度差を大きくすることができる。このことにより、半透膜32に生じる浸透圧を大きくすることができ、浸透圧発電装置34の発電量を大きくすることができる。
浸透圧発電装置30は、高濃度側流路35を流れる高濃度塩水が熱交換器45bの吸熱部46bにより冷却されるように設けることができる。このことにより、浸透圧発電装置30の発電効率を向上させることができる。
また、熱交換器45bの放熱部47bは、井戸3内の塩水6または貯水槽4内の塩水7に放熱するように設けることができる。このことにより、取水する塩水の温度を上昇させることにより塩水の水粘性を低下させることができ、ろ過装置50によるろ過の効率や、逆浸透膜を用いた淡水化の効率を向上させることができる。
1:砂礫層 3:井戸 4:貯水槽 6:井戸内の塩水 7:貯水槽内の塩水 8:連通流路 10:流入孔 12:ポンプ 12a:第1ポンプ 12b:第2ポンプ 12c:第3ポンプ 12d:第4ポンプ 12e:第5ポンプ 12f:第6ポンプ 13:供給流路 15:バルブ 16:淡水用排出口 17:高濃度塩水用排出口 20:海水取水装置 22:逆流防止弁 23:水供給部 24:高濃度塩水供給部 25:脱塩装置 28:太陽電池 29:自然エネルギーを用いた発電装置 30:浸透圧発電装置 32:半透膜 34:低濃度側流路 35:高濃度側流路 36:センサ部 37:水力発電タービン 40:加熱部 40a:第1加熱部 40b:第2加熱部 45:熱交換器 45a:第1熱交換器 45b:第2熱交換器 45c:第3熱交換器 46:吸熱部 46a:第1吸熱部 46b:第2吸熱部 46c:第3吸熱部 48:光触媒部 50:ろ過装置 51:ろ過膜 55:塩水槽 55a:第1塩水槽 55b:第2塩水槽 55c:第3塩水槽 57:淡水タンク 61:塩水 62:高濃度塩水 63:淡水 65:水蒸気凝縮装置 66:塩供給部 67:塩貯蔵部 68:塩回収手段 70:淡水化システム

Claims (15)

  1. 脱塩装置と、前記脱塩装置に加圧された塩水を供給する第1ポンプと、浸透圧発電装置と、自然エネルギーを用いた発電装置とを備え、
    前記脱塩装置は、供給された塩水をろ過し淡水と高濃度塩水とに分離する逆浸透膜と、前記淡水を排出する淡水用排出口と、前記高濃度塩水を排出する高濃度塩水用排出口とを有し、
    前記浸透圧発電装置は、半透膜と、前記半透膜により仕切られた高濃度側流路および低濃度側流路と、前記高濃度側流路または前記低濃度側流路と連通した水力発電タービンと、前記低濃度側流路に淡水または塩水を供給する水供給部と、前記高濃度側流路に前記高濃度塩水用排出口から排出された高濃度塩水を供給する高濃度塩水供給部とを有し、
    第1ポンプは、前記自然エネルギーを用いた発電装置から供給される電力および前記浸透圧発電装置から供給される電力のうち少なくとも一方により塩水を加圧するように設けられ、
    前記浸透圧発電装置は、前記自然エネルギーを用いた発電装置の発電量が低下すると発電し、電力を第1ポンプに供給するように設けられたことを特徴とする淡水化システム。
  2. 前記自然エネルギーを用いた発電装置は、太陽電池である請求項1に記載の淡水化システム。
  3. 前記高濃度塩水供給部は、第1塩水槽と第2ポンプを有し、
    第1塩水槽は、前記高濃度塩水用排出口から排出された高濃度塩水を貯留し、
    第2ポンプは、前記浸透圧発電装置が発電する際に第1塩水槽に貯留した高濃度塩水を前記高濃度側流路に供給するように設けられた請求項1または2に記載の淡水化システム。
  4. 前記高濃度塩水用排出口から排出される高濃度塩水を加熱する第1加熱部をさらに備え、
    第1塩水槽は、第1加熱部により濃縮された高濃度塩水を貯留するように設けられた請求項3に記載の淡水化システム。
  5. 前記水供給部は、第1加熱部において発生する熱により前記低濃度側流路に供給する淡水または塩水を加温するように設けられた請求項4に記載の淡水化システム。
  6. 第1加熱部は、前記高濃度塩水用排出口から排出される高濃度塩水を加熱することにより生じる水蒸気を前記低濃度側流路に供給する淡水または塩水中に供給するように設けられた請求項4または5に記載の淡水化システム。
  7. 第1加熱部において高濃度塩水を加熱することにより析出する塩を前記高濃度側流路に供給する塩供給部をさらに備える請求項4〜6のいずれか1つに記載の淡水化システム。
  8. 塩貯蔵部をさらに備え、
    第1加熱部は、高濃度塩水を加熱することにより析出する塩を回収する手段を備え、
    前記塩貯蔵部は、前記塩を回収する手段が回収した塩を貯蔵するように設けられ、
    前記塩供給部は、前記塩貯蔵部に貯蔵した塩を前記高濃度側流路に供給するように設けられた請求項7に記載の淡水化システム。
  9. 前記水力発電タービンは、浸透圧により前記半透膜を浸透し前記低濃度側流路から前記高濃度側流路に流入する水と前記高濃度側流路を流れる高濃度塩水とが混合され前記高濃度側流路から排出される塩水が前記水力発電タービンを流れることにより発電するように設けられた請求項1〜8のいずれか1つに記載の淡水化システム。
  10. 前記浸透圧発電装置は、前記高濃度側流路と前記低濃度側流路との間の浸透圧を測定するセンサ部を有し、
    前記高濃度塩水供給部は、前記センサ部の測定結果に基づき前記高濃度側流路に供給する高濃度塩水の量を調節するように設けられた請求項1〜9のいずれか1つに記載の淡水化システム。
  11. 前記高濃度塩水供給部は、前記半透膜を浸透し前記低濃度側流路から前記高濃度側流路に流入する水の量の半分の量の高濃度塩水を前記高濃度側流路に供給するように設けられた請求項10に記載の淡水化システム。
  12. 海水を取水する海水取水部と、前記海水取水部が取水した塩水をろ過するろ過部とをさらに備え、
    前記水供給部は、前記ろ過部によりろ過した塩水を前記低濃度側流路に供給するように設けられた請求項1〜11のいずれか1つに記載の淡水化システム。
  13. 前記海水取水部により取水した塩水に接触可能に設けられかつ受光可能に設けられた光触媒部をさらに備える請求項12に記載の淡水化システム。
  14. 前記ろ過部によりろ過された塩水を貯留する第2塩水槽をさらに備え、
    前記水供給部は、第2塩水槽に貯留した塩水を前記低濃度側流路に供給するように設けられた請求項12または13に記載の淡水化システム。
  15. 前記低濃度側流路に供給する淡水または塩水を加熱する第2加熱部をさらに有する請求項1〜14のいずれか1つに記載の淡水化システム。
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