JP2017033676A - 金属空気電池 - Google Patents

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Abstract

【課題】長時間、安定した出力を得ることができる金属空気電池を提供すること。
【解決手段】本発明の金属空気電池は、負極となる金属電極、金属電極から金属イオンを溶出させる電解質層、および陽極となる空気極が第1方向に積層されたセルユニットと、セルユニットを収容する筐体と、セルユニットと筐体の内壁との第1方向における隙間に設けられ、セルユニットに押圧力を与える押圧部材と、を備える。押圧部材は、セルユニットと筐体の内壁との隙間が狭くなると、第1方向と直交する第2方向に延びるよう設けられている。
【選択図】図1

Description

本発明は、金属を負極、空気極を正極とした金属空気電池に関する。
マグネシウム合金等の金属を負極、空気を正極とした金属空気電池は、高いエネルギー密度を有することから次世代のエネルギー源として注目されている。特許文献1には、マグネシウムからなる負極の容量を持続的に大きくすることができるマグネシウム電池が開示される。特許文献2には、アルミニウムおよびカルシウムを含むマグネシウム合金の負極材を用いることで、負極材の自己放電を防止して、長時間に亘って安定的に電気を流すことができるマグネシウム燃料電池が開示される。
特開2010−182435号公報 特開2012−234799号公報
金属空気電池では、負極の金属材料が電子を放出して金属イオンとなって電解質層に溶出し、正極の空気極が水酸化物イオンとなって、両極間に起電力が発生する。この際の化学反応によって金属酸化物や金属水酸化物が生成され、セルユニットが徐々に膨張していく。セルユニットの膨張に伴い、金属電極、電解質層および空気極のそれぞれの密着力が低下し、出力電圧の低下や不安定になるという問題が生じる。
本発明は、長時間、安定した出力を得ることができる金属空気電池を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明の金属空気電池は、負極となる金属電極、金属電極から金属イオンを溶出させる電解質層、および陽極となる空気極が第1方向に積層されたセルユニットと、セルユニットを収容する筐体と、セルユニットと筐体の内壁との第1方向における隙間に設けられ、セルユニットに押圧力を与える押圧部材と、を備える。
このような構成によれば、セルユニットと筐体の内壁との隙間に設けられた押圧部材によってセルユニットに対して適度な押圧力を与えることができる。これにより、セルユニットの膨張に伴う金属電極、電解質層および空気極のそれぞれの密着力の低下が抑制される。
本発明の金属空気電池において、押圧部材は、隙間が狭くなると第1方向と直交する第2方向に延びるよう設けられていてもよい。これにより、セルユニットが膨張して隙間が狭くなった場合に押圧部材が第2方向に延びて、押圧部材からセルユニットへ適度な押圧力が与えられる。
本発明の金属空気電池において、押圧部材は波型に設けられていてもよい。このような波型の押圧部材によって、押圧部材に対して第1方向に適度な弾性力を与えつつ、第2方向へ延びる量を確保することができる。
本発明の金属空気電池において、隙間における押圧部材の第2方向の長さは、セルユニットの第2方向の長さよりも短くてもよい。これにより、押圧部材が第2方向へ延びるための領域を確保することができる。
本発明の金属空気電池において、押圧部材の一端は筐体に固定された固定端であり、押圧部材の他端は自由端であり、隙間における押圧部材と隣接する領域に自由端の移動可能領域が設けられていてもよい。これにより、押圧部材の一端を固定した状態で、他端を移動可能領域に延ばすことができる。
本発明の金属空気電池において、筐体の外壁には取り出し電極が露出するように設けられ、押圧部材は導電性を有し、取り出し電極と導通していてもよい。これにより、押圧部材を集電体として利用することができる。
本発明の金属空気電池において、押圧部材は、取り出し電極と一体に形成されていてもよい。これにより、押圧部材と取り出し電極との部材の一体化による部品点数の削減を図ることができる。
本発明の金属空気電池において、セルユニットは、金属電極、電解質層および空気極による単位セルが、第1方向に複数積層された構成を有していてもよい。セルユニットが複数の単位セルの積層構造になっていることで、セルユニットの膨張がより大きくなる。膨張の大きなセルユニットに対して押圧部材から適度な押圧力が与えられ、金属電極、電解質層および空気極のそれぞれの密着力の低下が効果的に抑制される。
本発明によれば、セルユニットの膨張に伴う金属電極、電解質層および空気極のそれぞれの密着力の低下が抑制され、長時間、安定した出力を得ることができる金属空気電池を提供することが可能になる。
(a)および(b)は、本実施形態に係る金属空気電池を例示する模式図である。 セルおよび押圧部材の分解斜視図である。 (a)および(b)は、セルユニットの膨張および押圧部材の延伸について説明する断面図である。 (a)〜(c)は、複数セルのセルユニットの例を示す断面図である。 (a)および(b)は、出力電圧の時間変化について説明する図である。 発電装置の構成を例示する模式斜視図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。なお、以下の説明では、同一の部材には同一の符号を付し、一度説明した部材については適宜その説明を省略する。
〔金属空気電池の構造〕
図1(a)および(b)は、本実施形態に係る金属空気電池を例示する模式図である。
図1(a)には本実施形態に係る金属空気電池1の斜視図が示され、図1(b)には図1(a)のA−A線断面図が示される。なお、図1(a)においては、説明の便宜上、筐体20を二点鎖線で示している。
図2は、セルおよび押圧部材の分解斜視図である。
金属空気電池1は、セルユニット10と、筐体20と、押圧部材30とを備える。セルユニット10は、少なくとも1つのセルCを有する。セルCは、負極となる金属電極11と、金属電極11から金属イオンを溶出させる電解質層12と、陽極となる空気極13とを有する。セルCは集電板14を有していてもよい。金属電極11、電解質層12、空気極13および集電板14のそれぞれは薄板状に設けられ、この順に積層される。本実施形態において、積層方向は第1方向D1である。なお、第1方向D1と直交する方向の1つは第2方向D2、第1方向D1および第2方向D2と直交する方向は第3方向D3である。このような積層構造により、セルCは、金属電極11と空気極13との間に電解質層12を挟む構造となる。
金属電極11は、電極活物質である金属を含む。金属電極11の材料としては、亜鉛、アルミニウム、鉄、マグネシウム、リチウム、ナトリウム、カルシウムや、これらの少なくとも1つを主成分とした合金が用いられる。本実施形態では、マグネシウムを主成分としたマグネシウム合金が用いられる。
電解質層12は、負極である金属電極11と、正極である空気極13との間に配置され、セパレータとしての役目を果たす。電解質層12は電解液を保持する。金属電極11としてマグネシウム合金を用いる場合、電解液としては、例えば塩化ナトリウム水溶液が用いられる。電解質層12には、例えば不織布が用いられる。
電解質層12は金属電極11、空気極13および集電板14よりも第2方向D2に長く設けられ、突出した部分から水分を吸収する。これにより電解質層12の電解液が調整される。電解質層12は乾燥状態であってもよい。この場合、使用する際に電解質層12に水分を吸収して電解液が調整される。
空気極13は、電解質層12に含まれる水が浸透可能に設けられた多孔性の電極である。空気極13の材料としては、導電性を有する材料であればよく、例えば、活性炭、炭素繊維、カーボンフェルトなどの炭素質材料や、鉄、銅などの金属材料が用いられる。本実施形態では、活性炭が用いられる。
集電板14は導電性の板材であり、空気極13と接するよう配置される。集電板14には、銅などの金属板が用いられる。
金属電極11、電解質層12、空気極13および集電板14の積層体はセルCとして筐体20内に収納される。筐体20には、絶縁性の高い材料が用いられる。筐体20の材料としては、例えば、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリビニルアルコール(PVA)、ポリフェニレンエーテル(PPE)、ポリ酢酸ビニル、ABS、塩化ビニリデン、ポリアセタール、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリイソブチレン、フッ素樹脂、エポキシ樹脂が用いられる。
筐体20の一部には開口が設けられ、この開口から筐体20内にセルCを含むセルユニット10を収納することができる。開口には筐体20の一部である蓋25が設けられる。蓋25の外壁には取り出し電極51および52が設けられる。取り出し電極51は正極であり、取り出し電極52は負極である。取り出し電極51および52は蓋25の外壁から筐体20の内側にかけて折り曲げられた鍵型になっている。これにより、取り出し電極51および52のそれぞれは、蓋25の縁に引っ掛けるように固定される。
筐体20の蓋25とは反対側の底壁26には孔hが設けられる。使用しないとき(発電しないとき)では、孔hはシール材27によってカバーされている。使用するとき(発電するとき)にはシール材27を剥がす、または破ることで、孔hから筐体20内に水分を侵入させ、セルCの電解質層12に吸収させる。これにより、発電が行われる。
セルCを含むセルユニット10を筐体20内に収納した状態では、第1方向D1においてセルユニット10と筐体20の内壁21との間に隙間Gが設けられる。本実施形態では、この隙間Gに押圧部材30が設けられる。図1に示す例では、押圧部材30は第1押圧部材31と第2押圧部材32とを有する。第1押圧部材31は、セルユニット10と筐体20の一方の内壁211との隙間G1に設けられる。第2押圧部材32は、セルユニット10と筐体20の他方の内壁212との隙間G2に設けられる。押圧部材30は、隙間Gに設けられることでセルユニット10に対して押圧力を与える。
押圧部材30は、第2方向D2に延伸可能に設けられる。図1に示す例では、押圧部材30は第2方向D2に延在する波型に設けられる。押圧部材30を波型に設けることで、押圧部材30に対して第1方向D1に適度な弾性力を与えつつ、第2方向D2へ延びる量を確保することができる。弾性力は、押圧部材30の材料の弾性係数のほか、波型の大きさ(ピッチ、高さ)、数によって設定可能である。
図1に示す例では、第1押圧部材31と第2押圧部材32との間にセルユニット10が挟み込まれる。第1押圧部材31はセルユニット10の空気極13側を第1方向D1に押圧し、第2押圧部材32はセルユニット10の金属電極11側を第1方向D1に押圧する。第1押圧部材31および第2押圧部材32の弾性力によってセルユニット10には適度な押圧力が与えられる。
押圧部材30は、隙間Gが狭くなると第2方向D2へ延伸する。これにより、セルユニット10が膨張して隙間Gが狭くなった場合でも、押圧部材30が第2方向D2に延びて、押圧部材30からセルユニット10への適度な押圧力を維持することができる。この押圧部材30の延伸については後述する。
押圧部材30の一端30aは筐体20に固定された固定端であり、他端30bは自由端になっている。本実施形態では、押圧部材30として導電性材料(例えば、ステンレス)が用いられる。第1押圧部材31の一端30aは取り出し電極51と導通している。第1押圧部材31は集電板14と接することで空気極13である陽極として機能する。第1押圧部材31は取り出し電極51と一体に形成されていてもよい。これにより、例えばステンレス板をプレス加工することで、波型の第1押圧部材31および取り出し電極51を形成することができる。
第2押圧部材32も第1押圧部材31と同様な構成である。すなわち、第2押圧部材32の一端30aは取り出し電極52と導通している。第2押圧部材32は金属電極11と接することで陰極として機能する。第2押圧部材32は第1押圧部材31と同じ形状でもよい。同じ形状の場合、第1押圧部材31の表裏を反転させることで第2押圧部材32としても利用可能となる。
押圧部材30の幅(第3方向D3の長さ)は、セルユニット10の幅とほぼ等しくなっている。これにより、押圧部材30によってセルユニット10を幅方向に均一に押圧できるようになる。押圧部材30の第2方向D2の長さは、セルユニット10の第2方向D2の長さよりも短くなっている。これにより、押圧部材30が第2方向D2へ延びるための領域を確保することができる。
押圧部材30の一端30aが固定端、他端30bが自由端の場合、隙間Gにおける押圧部材30と隣接する領域には他端30b(自由端)の移動可能領域Sが設けられる。移動可能領域Sは、押圧部材30の第2方向D2の長さをセルユニット10の第2方向D2の長さよりも短くしたことによって生じる空間である。第1押圧部材31の他端30b(自由端)の先には移動可能領域S1が確保され、第2押圧部材32の他端30b(自由端)の先には移動可能領域S2が確保される。
上記のような構成を備えた金属空気電池1において、金属電極11としてマグネシウム合金を用いた場合、セルCでは次のような反応が起きて、両極間に起電力を発生させる。
正極:O+2HO+4e→4OH
負極:2Mg→2Mg2++4e
全体:2Mg+O+2HO→2Mg(OH)
この反応によって、セルC内には金属酸化物または金属水酸化物が析出する。したがって、反応が進むほど析出する物質の量が増加し、セルCの体積が増加(膨張)することになる。
本願発明者らは、セルC(セルユニット10)の膨張によって金属電極11、電解質層12および空気極13のそれぞれの密着力が低下し、出力電圧の低下や不安定になるという新たな課題を見出した。そこで、本実施形態に係る金属空気電池1では、セルC(セルユニット10)の膨張に伴う金属電極11、電解質層12および空気極13のそれぞれの密着力の低下を抑制し、安定した出力を得るために、押圧部材30を設けた。
図3(a)および(b)は、セルユニットの膨張および押圧部材の延伸について説明する断面図である。
図3(a)にはセルユニット10が膨張する前の状態が示され、図3(b)にはセルユニット10が膨張した状態が示される。
図3(a)に示すように、セルユニット10が膨張する前の状態では、セルユニット10と筐体20の内壁21との隙間Gは比較的広い。押圧部材30はこの隙間Gに嵌め込まれており、波型の板材による弾性力によってセルユニット10を適度に押圧している。セルユニット10は、第1押圧部材31および第2押圧部材32で挟まれるように押圧される。セルユニット10が膨張していない状態において、押圧部材30の第2方向D2の長さはL1である。
図3(b)に示すように、反応が進んでセルユニット10が膨張すると、セルユニット10と筐体20の内壁21との隙間Gが狭くなる。押圧部材30は、隙間Gが狭くなることで第1方向D1に潰され、潰された分に応じて第2方向D2に延びることになる。セルユニット10が膨張することで、押圧部材30の長さはL1からL2に延びる。隙間Gが狭くなり、押圧部材30が延伸しても、押圧部材30からセルユニット10への押圧力は維持される。
ここで、押圧部材30から過度な押圧力が加わるとセルユニット10が膨張できず、反応を阻害する可能性がある。本実施形態の金属空気電池1では、押圧部材30が第2方向D2に延びることで、隙間Gが狭くなってもセルユニット10へ過度な押圧力が加わることを回避することができる。これによって、セルユニット10の膨張を許容しつつ、この膨張に伴う金属電極11、電解質層12および空気極13のそれぞれの密着力の低下が抑制され、安定した出力電圧を得ることができる。
図4(a)〜(c)は、複数セルのセルユニットの例を示す断面図である。
図4(b)および(c)は、図4(a)のB部を拡大した断面図である。
セルユニット10は複数のセルCを積層した構成であってもよい。図4に示す例では、4つのセルC1〜C4を第1方向D1に積層して、セルユニット10が構成されている。
図4(b)に示す例では、各セルC1〜C4のそれぞれは、金属電極11、電解質層12、空気極13および集電板14によって構成される。なお、複数のセルC1〜C4を積層する場合、隣接するセル間に集電板14を設けなくてもよい。すなわち、集電板14は最上層だけに設けるようにしてもよい。複数のセルC1〜C4を積層して直列に接続することにより、出力電圧を高めることができる。
一例として、マグネシウム合金からなる金属電極11のサイズ、幅25mm×長さ50mm×厚さ0.3mm、電解質層12のサイズ、幅25mm×長さ50mm×厚さ0.1mm、活性炭シートからなる空気極13のサイズ、幅25mm×長さ50mm×厚さ0.6mm、銅箔からなる集電板14のサイズ、幅25mm×長さ50mm×厚さ0.03mm、として1つのセルCを構成した場合、1つのセルCのセルユニット10で約3V、3つのセルCを積層したセルユニット10で約5V、4つのセルCを積層したセルユニット10で約12V、7つのセルCを積層したセルユニット10で約24Vの電圧が得られる。1つのセルCに約2ccの水を供給することで発電が開始される。
反応によるセルユニット10の体積増加量は、セルCの積層数が多いほど増える。したがって、セルCの積層数が多いほど、押圧部材30を設けることで安定した出力電圧を得られる効果が高まる。
図4(c)に示すように、複数のセルC1〜C4を積層する場合、隣接するセル間に導電性テープ15を介在させてもよい。導電性テープ15には、Cu等の金属薄板の表裏両面に導電性接着剤を設けたものが用いられる。隣接するセル間に導電性テープ15を介在させることで、複数のセルC1〜C4を積層して直列接続する際に導電性テープ15が接続安定導通材として機能することになる。すなわち、導電性テープ15によって隣接するセル間の密着性および接触面積が増加することになり、電気的な直列接続による発電を安定化させることができる。
複数のセルC1〜C4を積層するにあたり、1つのセル当たりの発電電圧を1.5Vに平均化するように構成してもよい。例えば、電解質層12等の構成物の内部抵抗を適宜設定することによって発電電圧を1.5Vに平均化する。これにより、2セルでは3V、3セルでは4.5V、4セルでは6V、5セルでは7.5Vといった様々な電圧規格を設定することができる。さらに、4セルの組を2つ直列に接続すれば12V、4つ直列に接続すれば24Vの電圧を得ることができ、既存の製品に対応した電圧設定を容易に行うことができる。
図5(a)および(b)は、出力電圧の時間変化について説明する図である。
図5(a)には押圧部材30を設けた金属空気電池1の出力電圧の変化が示され、図5(b)には押圧部材30を設けていない金属空気電池2の出力電圧の変化が示される。いずれも上記サイズのセルCを3つ積層した5Vタイプのセルユニット10を用いている。
図5(a)に示すデータDT10は無負荷での電圧変化、データDT11は1つのLEDを負荷とした場合の電圧変化である。押圧部材30を設けた金属空気電池1では、発電開始から20分程度で1V程度の電圧降下がみられるが、その後、630分にかけて出力電圧は安定している。
図5(b)に示すデータDT20は無負荷での電圧変化、データDT21は1つのLEDを負荷とした場合の電圧変化である。押圧部材30を設けていない金属空気電池2では、発電開始から時間の経過とともに出力電圧が非常に不安定になっていることが分かる。
このように、押圧部材30を用いることで金属空気電池1の出力電圧を長時間、安定させることができる。
〔発電装置〕
図6は、発電装置の構成を例示する模式斜視図である。
なお、説明の便宜上、ケース110は二点鎖線で示されている。
図6に示す発電装置100は、本実施形態に係る金属空気電池1をケース110内に複数個収納したものである。各金属空気電池1は、上側に取り出し電極51、52が配置されるように収納される。図6に示す例では、1つのケース110に5×5の合計25個の金属空気電池1が収納される。金属空気電池1の筐体20が箱形になっていることで、ケース110内において縦横に複数の金属空気電池1を効率良く収納することができる。
ケース110に蓋(図示せず)を被せることで、複数の金属空気電池1がケース110内に格納される。なお、蓋の裏に電極を設けておき、蓋を被せることで各金属空気電池1間の電気的な接続を行うようにしてもよい。各金属空気電池1の電気的な接続は、直列であっても並列であっても、またこれらの併用であってもよい。
ケース110には水を供給することができるようになっている。水の供給がない場合には発電は行われない。発電を行う際には、ケース110に所定量の水を供給し、ケース110の底を水で浸す。この水が金属空気電池1の筐体20に設けられた孔hから筐体20内に侵入し、各金属空気電池1のセルユニット10での発電が行われる。
金属空気電池1を用いた発電装置100では、水を供給しなければ長期間の保存が可能である。また、水を供給するだけで発電可能なため、災害などの緊急時の電源として最適である。本実施形態に係る発電装置100では、ケース110の大きさが縦94mm×横172mm×高さ76mm程度であり、エンジン発電機に比べて小型である。また、鉛蓄電池に比べて重量も軽いことから、非常用に備えておく電源として好適である。
また、使い切った後は、使用済みの金属空気電池1を新しい金属空気電池1に交換すればよく、経済的である。
以上説明したように、実施形態に係る金属空気電池1によれば、セルユニット10の膨張に伴う金属電極11、電解質層12および空気極13のそれぞれの密着力の低下が抑制され、長時間、安定した出力を得ることが可能になる。
なお、上記に本実施形態およびその具体例を説明したが、本発明はこれらの例に限定されるものではない。例えば、押圧部材30として波型のものを用いているが、押圧部材30は波型以外(例えば、凹凸型、三角形型)であってもよい。また、前述の各実施形態またはその具体例に対して、当業者が適宜、構成要素の追加、削除、設計変更を行ったものや、各実施形態の特徴を適宜組み合わせたものも、本発明の要旨を備えている限り、本発明の範囲に包含される。
1…金属空気電池
10…セルユニット
11…金属電極
12…電解質層
13…空気極
14…集電板
15…導電性テープ
20…筐体
21…内壁
25…蓋
26…底壁
27…シール材
30…押圧部材
30a…一端
30b…他端
31…第1押圧部材
32…第2押圧部材
51…取り出し電極
52…取り出し電極
100…発電装置
110…ケース
211…内壁
212…内壁
C…セル
G…隙間
G1…隙間
G2…隙間
S…移動可能領域
S1…移動可能領域
S2…移動可能領域
h…孔

Claims (8)

  1. 負極となる金属電極、前記金属電極から金属イオンを溶出させる電解質層、および陽極となる空気極が第1方向に積層されたセルユニットと、
    前記セルユニットを収容する筐体と、
    前記セルユニットと前記筐体の内壁との前記第1方向における隙間に設けられ、前記セルユニットに押圧力を与える押圧部材と、
    を備えた金属空気電池。
  2. 前記押圧部材は、前記隙間が狭くなると前記第1方向と直交する第2方向に延びるよう設けられた請求項1記載の金属空気電池。
  3. 前記押圧部材は波型に設けられた請求項2記載の金属空気電池。
  4. 前記隙間における前記押圧部材の前記第2方向の長さは、前記セルユニットの前記第2方向の長さよりも短い請求項2または3に記載の金属空気電池。
  5. 前記押圧部材の一端は前記筐体に固定された固定端であり、前記押圧部材の他端は自由端であり、
    前記隙間における前記押圧部材と隣接する領域に前記自由端の移動可能領域が設けられた請求項1〜4のいずれか1つに記載の金属空気電池。
  6. 前記筐体の外壁には取り出し電極が露出するように設けられ、
    前記押圧部材は導電性を有し、前記取り出し電極と導通する請求項1〜5のいずれか1つに記載の金属空気電池。
  7. 前記押圧部材は、前記取り出し電極と一体に形成された請求項6記載の金属空気電池。
  8. 前記セルユニットは、前記金属電極、前記電解質層および前記空気極による単位セルが、前記第1方向に複数積層された構成を有する請求項1〜7のいずれか1つに記載の金属空気電池。

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