[第1の実施形態]
本発明の第1の実施形態について図面を参照して説明する。本実施形態に係る撮像システム10の構成例の概略を図1に示す。図1に示すように、撮像システム10は、撮像装置100と端末装置200とを有する。撮像装置100は、端末装置200等の外部機器と通信を行う機能を有する例えばデジタルカメラである。端末装置200は、撮像装置100と通信を行い、撮像装置100から受信した画像を表示することができる機器であり、例えばスマートフォンである。端末装置200は、スマートフォン、タブレット端末、携帯電話、PC等、撮像装置100と無線通信する機器であればどのような機器でもよい。
本実施形態に係る撮像システム10の動作の概略を図2A乃至図2Cを参照して説明する。撮像装置100は、例えば集合写真をセルフタイマーを用いて撮影する機能を有する。図2Aに示すように、ユーザ910は、撮像装置100を三脚にセットして、撮像装置100を被写体920に向けて構図を調整する。ユーザ910は、構図を決めたらレリーズ動作を行う。すなわち、ユーザ910は、レリーズスイッチをオンにする。そして、ユーザ910は、自らも被写体となるために撮像装置100から離れる。この際、端末装置200を持って移動する。レリーズ動作は、レリーズスイッチをオンにする動作に限らず、例えばタッチパネルをタッチするタッチレリーズ等、レリーズに係る動作であればどのような動作であってもよい。
図2Bに示すように、例えばレリーズスイッチがオンになってから所定期間が経過したとき、撮像装置100は撮像動作を行い、集合写真を取得する。撮像装置100は、取得した画像を端末装置200へと送信する。
このときに送信する画像は、構図や表情が確認できればよいので、縮小された画像など、特定の画像処理が行われた画像でもよい。もちろん、画像は、完全な複製でもよいが、どちらがオリジナルであるかを示すタグ情報が付与されるようにしてもよい。また、セルフタイマー撮影の結果であることを示すタグ情報が送信前に送信対象である画像ファイルに追加されてもよい。
図2Cに示すように、ユーザ910は、端末装置200の表示部に表示された画像によって、撮像装置100によって取得した画像を確認することができる。ユーザ910は、取得した画像に満足いかない場合は、端末装置200を用いて再撮影の指示を撮像装置100へと送信し、撮像装置100に再度撮影動作を行わせてもよい。また、構図に改善点がある場合は、ユーザ910は、撮像装置100のところに行き、撮像装置100の向きや画角を調整して、再度の撮影を行う。
なお、このとき、撮像装置100の記録媒体162に収められた画像と、それが複製されて送信されて端末内の端末記憶装置256に記録された画像とは、オリジナルと複製との関係である旨の情報がそれぞれの画像データに付加されてもよい。また、セルフタイマー撮影により取得された画像である旨の情報が当該画像に付加情報として付与されてもよい。また、制御部110が有する時計機能によって取得された日時に基づいて、撮影操作時、誘因動作、その後の実際の撮影時、送信時等のそれぞれの情報が、それぞれの画像ファイルに記録されてもよい。これによって、オリジナルと送信コピー画像との検索が容易になり、多くの被写体に対しての共有化などが簡単化され得る。
本実施形態に係る撮像システム10では、消費電力を抑制するために通常時は撮像装置100と端末装置200との間の通信は行われていない。一方で、セルフタイマーによる撮影を行った後は、撮像装置100と端末装置200との間の通信が行われる。ここで、撮像装置100と端末装置200との間の通信の設定が行われ、通信が確立されるのは、レリーズスイッチがオンになった後であり、撮像動作が実行されるまでの待機時間であり、ユーザ910が被写体となるために移動してポーズをとる間である。このように、本実施形態では、撮像装置100は、後に画像情報を外部機器である端末装置200に送信することとなるセルフタイマーのレリーズスイッチをオンにする動作を誘因動作として検出する。撮像装置100は、誘因動作が検出されたときに端末装置200との通信を開始する。
〈撮像システムの構成〉
本実施形態に係る撮像装置100及び端末装置200の構成例について、図1を参照して説明する。
まず、撮像装置100の構成例について説明する。撮像装置100は、撮像装置100の各部の動作を制御する制御部110と、撮像部120と、画像処理回路140と、入力装置152と、表示装置154と、記憶装置156と、媒体インターフェース(I/F)160と、通信装置170と、バスライン190とを備える。撮像装置100の各部は、バスライン190を介して接続されている。
撮像部120は、情報取得部として機能する。撮像部120は、撮像光学系122と、撮像素子124とを含む。撮像光学系122は、例えばレンズや絞り等の光学素子を含み、被写体像を撮像素子124の撮像面に結像させる。撮像光学系122の各光学素子は、図示していない駆動部によって駆動され得る。撮像素子124は、撮像光学系122を介して入射した被写体像を撮像し、被写体像に基づく画像信号を生成する。
画像処理回路140は、撮像素子124で生成された画像信号を、バスライン190を介して取得する。画像処理回路140は、取得した画像に対して各種画像処理を施す。画像処理回路140は、例えばライブビュー画像を作成したり、記録する画像を作成したり、端末装置200に送信する画像を作成したりする。また、画像処理回路140は、必要に応じて、画像のリサイズなどを行う。
入力装置152は、ユーザ910からの指示を取得すための部分である。入力装置152は、例えばレリーズスイッチ、モードを選択するためのダイヤル、各種調整を行うためのボタンスイッチや十字キー、タッチパネル等を含む。入力装置152により取得される入力情報は、バスライン190を介して例えば制御部110へと伝達される。
表示装置154は、各種画像を表示する部分である。表示装置154は、例えば液晶ディスプレイや有機ELディスプレイ等を含む。表示装置154は、例えばライブビュー画像を表示したり、撮像装置100の各種設定を表示したり、再生画像を表示したりする。
記憶装置156は、例えば半導体メモリを含む。記憶装置156は、例えば制御部110の動作に必要なプログラム、テーブル、パラメータ等の各種情報を記憶している。
媒体I/F160は、撮像装置100に対して着脱自在に設けられた記録媒体162と撮像装置100との接続インターフェースである。記録媒体162には、例えば撮像装置100で取得され画像処理回路140で処理された画像が、バスライン190及び媒体I/F160を介して記録される。
通信装置170は、撮像装置100の外部の機器と通信を行うために必要な装置である。撮像装置100は、通信装置170を介して端末装置200と通信を行う。本実施形態では、通信装置170による通信としては、例えばWi−Fi(登録商標)を用いた通信のように高速であるが消費電力が大きい通信方式が想定される。また、Wi−Fiによる接続において撮像装置100は、アクセスポイント(AP)として機能する。なお、本実施形態の説明では、Wi−Fiを用いた通信については、インフラストラクチャー・モードでの通信を行う場合を例に挙げて説明するが、アドホック・モードで通信を行ってもよい。
制御部110は、撮像装置100の各部の動作を制御する。制御部110は、通信制御回路112と、撮像制御回路114と、表示制御回路116と、記録制御回路118とを含む。通信制御回路112は、通信装置170を介した通信を制御する。撮像制御回路114は、撮像に係る撮像部120の動作の制御を行う。撮像制御回路114は、例えば露出に係る制御や、撮像素子124の動作に係る制御や、画像処理回路140による画像処理パラメータの設定等を行う。表示制御回路116は、表示装置154への画像の表示に係る制御を行う。
記録制御回路118は、例えば記録媒体162への画像データ等の記録を制御する。また、記録制御回路118は、画像データと共に、各種の関連情報や補助情報等の記録及び削除を行う。記録制御回路118は、画像データと共に記録する関連情報や補助情報の取捨選択を行う。関連情報等の追加及び削除等により、セキュリティ対策や著作権対策や画像ファイルの取り扱いを容易にする対策など様々な対策が行われ得る。また、画像処理回路140による画像のリサイズ等と記録制御回路118による関連情報等の追加及び削除などによって、通信の最適化が実現され得る。
制御部110に含まれる通信制御回路112、撮像制御回路114、表示制御回路116、記録制御回路118等の各種回路及び画像処理回路140等は、例えばCentral Processing Unit(CPU)、Application Specific Integrated Circuit(ASIC)、又はField Programmable Gate Array(FPGA)等を含む。これら回路の各々は、1つの集積回路等で構成されてもよいし、複数の集積回路等が組み合わされて構成されてもよい。また、これら回路のうち複数の回路の機能が1つの集積回路等で実現されてもよい。各回路の動作は、例えば記憶装置156や各回路内の記録領域に記録されたプログラムに従って行われる。
次に端末装置200の構成例について説明する。端末装置200は、端末装置200の各部の動作を制御する端末制御部210と、端末入力装置252と、端末表示装置254と、端末記憶装置256と、端末通信装置270と、バスライン290とを備える。端末装置200の各部は、バスライン290を介して接続されている。
端末入力装置252は、ユーザ910からの指示を取得すための部分である。端末入力装置252は、例えばタッチパネル、ボタンスイッチ等を含む。端末入力装置252により取得される入力情報は、バスライン290を介して例えば端末制御部210へと伝達される。端末表示装置254は、各種画像を表示する部分である。端末表示装置254は、例えば液晶ディスプレイや有機ELディスプレイ等を含む。端末記憶装置256は、例えば半導体メモリを含む。端末記憶装置256は、例えば端末制御部210の動作に必要なプログラム、テーブル、パラメータ等の各種情報を記憶している。
端末通信装置270は、端末装置200の外部の機器と通信を行うために必要な装置である。端末装置200は、端末通信装置270を介して撮像装置100と通信する。本実施形態では、端末通信装置270による通信は、例えばWi−Fiを用いた通信が想定される。また、Wi−Fiによる接続において端末装置200は、アクセスポイントとして機能する撮像装置100に接続する。
端末制御部210は、端末装置200の各部の動作を制御する。端末制御部210は、通信制御回路212と、表示制御回路216と、記録制御回路218を含む。通信制御回路212は、端末通信装置270を介した通信を制御する。表示制御回路216は、端末表示装置254への画像の表示に係る制御を行う。記録制御回路218は、例えば端末記憶装置256への各種データ等の記録を制御する。
端末制御部210に含まれる通信制御回路212、表示制御回路216、記録制御回路218等の各種回路は、例えばCentral Processing Unit(CPU)、Application Specific Integrated Circuit(ASIC)、又はField Programmable Gate Array(FPGA)等を含む。これら回路の各々は、1つの集積回路等で構成されてもよいし、複数の集積回路等が組み合わされて構成されてもよい。また、これら回路のうち複数の回路の機能が1つの集積回路等で実現されてもよい。各回路の動作は、例えば端末記憶装置256や各回路内の記録領域に記録されたプログラムに従って行われる。
〈撮像装置の動作〉
撮像装置100の動作について図面を参照して説明する。図3に制御部110の動作を表すフローチャートを示す。
ステップS101において、制御部110は、撮影モードが選択されているか否かを判定する。撮影モードとは、撮像装置100によって被写体像に基づく画像を取得するモードである。撮影モードが選択されていないとき、処理はステップS102に進む。
ステップS102において、制御部110は、再生・画像送信処理を実行する。再生・画像送信処理は、撮像装置100の記録媒体162に記録されている画像を再生して表示装置154に表示したり、記録媒体162に記録されている画像を端末装置200等に向けて送信したりする処理である。再生・画像送信処理については、後述する。再生・画像送信処理の後、処理はステップS101に戻る。
ステップS101において、撮影モードであると判定されたとき、処理はステップS103に進む。ステップS103において、制御部110は、外部機器接続モードであるか否かを判定する。外部機器接続モードとは、例えばスマートフォンといった端末装置200と通信を行うモードである。外部機器接続モードでは、ユーザは、端末装置200を用いて撮像装置100の制御を行うことができる。また、外部機器接続モードでは、ユーザは、端末装置200を用いて撮像装置100により取得された画像を確認することができる。外部機器接続モードであると判定されたとき、処理はステップS104に進む。
ステップS104において、制御部110は、外部機器接続モード処理を行う。外部機器接続モード処理については、後述する。外部機器接続モード処理の後、処理はステップS101に戻る。
ステップS103において、外部機器接続モードでないと判定されたとき、処理はステップS105に進む。ステップS105において、制御部110は、撮像部120に被写体を撮像させ画像を取得させる。ステップS106において、制御部110は、画像処理回路140に、取得した画像に対してライブビュー用の画像処理を施させ、表示装置154に、ライブビュー画像を表示させる。
ステップS107において、制御部110は、設定変更がされたか否かを判定する。設定変更は、例えば入力装置152のメニューボタンや、タッチパネルを用いて入力がなされることで行われる。設定変更が行われていないとき、処理はステップS109に進む。一方、設定変更が行われたとき、処理はステップS108に進む。
ステップS108において、制御部110は、入力に基づいて設定の変更を行う。ここで行われる設定変更は、例えば露出補正に係る設定、オートフォーカスに係る設定、画像処理に係る設定等、撮像装置100の動作に係る種々の設定である。設定変更の後、処理はステップS109に進む。
ステップS109において、制御部110は、レリーズ動作が行われたか否かを判定する。レリーズ動作が行われていないとき、処理はステップS105に戻る。一方、レリーズ動作が行われたとき、処理はステップS110に進む。なお、記録制御回路118は、レリーズ動作が行われたタイミング又は時刻等を画像ファイルに関連情報として書き込めるように構成されていてもよい。
ステップS110において、制御部110は、セルフタイマーモードであるか否かを判定する。セルフタイマーモードでないとき、処理はステップS111に進む。ステップS111において、制御部110は、撮像部120に撮像動作を行わせ、画像を取得させる。制御部110は、画像処理回路140に得られた画像に必要な画像処理を施させ、画像処理後の画像を記録媒体162に記録させる。また、制御部110は、画像処理回路140に得られた画像に必要な画像処理を施させ、表示装置154に当該画像をレックビュー画像として表示させる。その後、処理はステップS101に戻る。
ステップS110においてセルフタイマーモードであると判定されたとき、処理はステップS112に進む。ステップS112において、制御部110は、セルフタイマー撮影処理を行う。セルフタイマー撮影処理について、図4を参照して説明する。
ステップS201において、制御部110は、端末装置200との通信を開始する。ここで行われる通信は、例えばWi−Fiを用いた通信のような高速であるが消費電力が大きい通信方式が想定される。また、Wi−Fiによる接続において撮像装置100は、アクセスポイント(AP)として機能する。ステップS201において、制御部110は、撮像装置100がアクセスポイントとして機能するように通信装置170に無線通信を開始させ、端末装置200との通信を確立するために必要な認証等の処理を行う。
ステップS202において、制御部110は、撮像動作を行う状態である所定状態になったか否かを判定する。ここで所定状態とは、例えばレリーズスイッチが押圧されてから所定の時間が経過した状態である。また、所定状態とは、例えば、被写体としての人物が増加した状態や、被写体である人物が笑顔になった状態などであってもよい。何れも集合写真を取得するのに適した状態である。特定時間後に写真撮影時の準備が済んでいるであろうと考慮して、特定時間後にレリーズされるもの含め、本実施形態では、セルフタイマー機能とはこのような所定の状態になったときに撮影が行われる機能のことを言うものとする。所定状態でないとき、処理はステップS202を繰り返し、待機する。一方、所定状態であるとき、処理はステップS203に進む。
このように、通信の確立に特定の時間を必要とする機器において、この通信の確立に必要な時間を、他の動作が行われている時間に紛れ込ませようと考えたときに、セルフタイマーにおいて待機している時間などが他の動作が行われている時間として有効であると考えられる。ここで、通信の確立に要する時間は、通信環境によっていろいろと変動する場合が多い。したがって、通信の確立に要する平均的な時間や、通信環境を考慮した特定通信確立時間を考慮して通信準備を行うことが、迅速な情報通信において重要となる。また、ここで言う通信の確立には、必要なアプリケーションの立ち上げやペアリングの確立やチャンネルの選択など、通信を開始しようとしてから実際にデータやファイルが送信されるまでに必要な、時間を要する様々な動作が含まれ得る。
ステップS203において、制御部110は、撮像部120に撮像動作を行わせる。制御部110は、画像処理回路140に、得られた画像に必要な画像処理を施させ、画像処理後の画像を記録媒体162に記録させる。
また、制御部110の記録制御回路118は、画像を記録媒体162に記録する際に、撮像が行われたタイミングや、セルフタイマー撮影である旨や、オリジナルデータであることを示すタグ等の情報を合わせて記録してもよい。これらの情報は、検索のためやオリジナルデータを特定するための情報等として用いられ得る。また、これらの情報は、画像を配布する際などに有効活用され得る。
ステップS204において、制御部110は、端末装置200と通信が確立しているか否かを判定する。通信が確立していないとき、処理はステップS207に進む。一方、通信が確立しているとき、処理はステップS205に進む。
ステップS205において、制御部110は、端末装置200において、撮像した画像の表示などを行うカメラアプリケーションが起動しているか否かを判定する。起動していないとき、処理はステップS207に進む。一方、カメラアプリケーションが起動していると判定されたとき、処理はステップS206に進む。
ステップS206において、制御部110は、画像処理回路140に撮像により得られた画像に対して必要な画像処理を行わせ、確認画像を作成させる。制御部110は、作成された確認画像を端末装置200に送信する。端末装置200には、送信された確認画像が表示される。ユーザは、端末装置を用いて、撮像により得られた画像が適当であるかを確認画像を見て判断することができる。その後、処理はステップS208に進む。
処理がステップS207に進むのは、撮像装置100と端末装置200との通信が確立していないとき、又は端末装置200においてアプリケーションが起動していないときである。ステップS207において、制御部110は、例えば撮像装置100と端末装置200との間のWi−Fi等の方法以外の方法で確認画像を端末装置200に送信する。
例えば、端末装置200があるWi−Fiルータに接続しているとき、撮像装置100は当該ルータに接続し、撮像装置100は、当該ルータを介して確認画像を端末装置200に送信する。また、例えば、端末装置200がインターネットを介してサーバーから画像をダウンロードできる状態であれば、撮像装置100は、当該サーバーに確認画像をアップロードしてもよい。
端末装置200が接続している可能性があるルータや、端末装置200がダウンロード可能なサーバーは、予め撮像装置100に登録されていてもよい。また、撮像装置100と端末装置200とが例えばBluetooth(登録商標)といった他の通信方式を用いて接続しているときは、そのようなルータやサーバーの情報が、Bluetooth等を利用して、端末装置200から撮像装置100に送信されてもよい。
また、撮像装置100と端末装置200とが例えばBluetoothといった他の通信方式を用いて接続しているときは、その通信方式を用いて確認画像を送信してもよい。例えばBluetoothが用いられるとき、Bluetoothは通信速度が遅いことを考慮して、確認画像は、例えばカラー情報が削除された白黒写真や、解像度が下げられた画像等、ファイルサイズが小さくなるように調整された画像であってもよい。得られた画像の確認のためならば、画質等は低くても問題ないことが多い。確認画像の送信の後、処理はステップS208に進む。
ステップS208において、制御部110は、ステップS201で開始した例えばWi−Fi等の通信を終了する通信終了動作を制御する。以上によってセルフタイマー撮影処理は終了する。確認画像の送信後に通信が切断されるので、消費電力は抑制される。通信が切断されるのは、確認画像の送信後でなく、例えばセルフタイマーモードの解除時等であってもよい。
なお、ユーザが確認画像によって撮像結果を確認した後、撮り直しを行いたいと思ったときに対応できるように、ライブ画像の送信や撮り直し画像の迅速な送信を考慮し通信を継続してもよい。すなわち、例えば確認した画像をユーザが気に入っていないことが検出された場合には、制御部110は、撮像結果を順次取得して送信するようにしてもよい。このようにすれば、ユーザは、表情やポーズや立ち位置の修正を行える。このようにリアルタイムで次々と得られる画像をライブ画像という。このライブ画像の取得、送信、及び再生は、リトライ時に行われてもよい。ここでは、静止画撮影の後にライブ画像が送信される例を示したが、もちろん、静止画撮影前にライブ画像が撮影され送信されてもよい。また、ライブ画像の全てが記録されるように構成されていてもよい。
この場合、例えば端末装置200から撮り直し(再撮影)の指示を受信したら、ステップS202の処理から再び開始されるように撮像装置100は構成されていてもよい。
次にステップS104で行われる外部機器接続モード処理について、図5に示すフローチャートを参照して説明する。
ステップS301において、制御部110は、端末装置200との通信を開始する。ここで行われる通信は、例えばWi−Fiを用いた通信が想定される。また、Wi−Fiによる接続において撮像装置100は、アクセスポイントとして機能する。ステップS201において、制御部110は、撮像装置100がアクセスポイントとして機能するように通信装置170に無線通信を開始させ、端末装置200との通信を確立するために必要な認証等の処理を行う。
ステップS302において、制御部110は、通信が確立したか否か判定する。通信が確立していないとき、処理はステップS302を繰り返し待機する。通信が確立したとき、処理はステップS303に進む。
ステップS303において、制御部110は、撮像部120に被写体を撮像させて画像を取得を開始させる。ステップS304において、制御部110は、画像処理回路140に、取得した画像に対してライブビュー用の画像処理を施させ、得られたライブビュー画像を端末装置200へと送信する。制御部110は、ライブビュー画像の送信と共に、表示装置154にライブビュー画像を表示させてもよい。
ステップS305において、制御部110は、端末装置200から設定変更の指示を受信したか否かを判定する。設定変更の指示を受信していないとき、処理はステップS307に進む。一方、設定変更の指示を受信したとき、処理はステップS306に進む。ステップS306において、制御部110は、受信した設定変更の指示に基づいて設定の変更を行う。ここで行われる設定変更は、例えば露出補正に係る設定、オートフォーカスに係る設定、画像処理に係る設定等、撮像装置100の動作に係る種々の設定である。設定変更の後、処理はステップS307に進む。
ステップS307において、制御部110は、端末装置200からレリーズの指示を受信したか否かを判定する。レリーズの指示を受信していないとき、処理はステップS303に戻る。一方、レリーズの指示を受信したとき、処理はステップS308に進む。
ステップS308において、制御部110は、撮像部120に撮像動作を行わせ、画像を取得させる。制御部110は、画像処理回路140に、得られた画像に対して必要な画像処理を施させ、記録媒体162に記録させる。また、制御部110は、画像処理回路140に、得られた画像に対して必要な画像処理を施させ、当該画像を端末装置200へと送信する。
また、制御部110の記録制御回路118は、画像を記録媒体162に記録する際に、撮像が行われたタイミングや、外部機器接続モード処理による撮影である旨や、オリジナルデータであることを示すタグ等の情報を合わせて記録してもよい。これらの情報は、検索用やオリジナルデータを特定するための情報等として用いられ得る。また、これらの情報は、画像を配布する際などに有効活用され得る。
さらに画像送信時には、送信用画像の画像ファイルが作成され、その画像ファイルが送信されてもよい。その際、この送信用画像の画像ファイルには、この画像の補助情報としてコピー画像である旨や、送信時に係るタイミングの情報や、オリジナル画像を指定する情報などが書き込まれてもよい。これらの情報が画像に付されることで、インターネットなどで画像をシェアするとき(画像配布時)や、画像を検索するときなどにこれらの情報は有効活用され得る。例えば、インターネット上で見つけた送信画像のオリジナル画像を見つける場合に、こうした情報は活用され得る。また、撮影時刻と送信時刻との差異に基づいて、どれがオリジナルのデータであるかが特定され得る。さらに、例えばインターネット上で公開される送信データは拡散する危険性がある。そこで、記録制御回路118は、個人情報などの不要な情報を削除してもよい。
その後、外部機器接続モード処理は終了し、処理はステップS104に戻る。なお、外部機器接続モード処理を終了させるべき旨の入力が入力装置152又は端末装置200を介してなされたときはいつでも外部機器接続モード処理を終了するように構成されていてもよい。
次に、ステップS102で行われる再生・画像送信処理について、図6を参照して説明する。
ステップS401において、制御部110は、画像再生の指示が入力されたか否かを判定する。画像再生の指示が入力されたとき、処理はステップS402に進む。
ステップS402において、制御部110は、再生する画像が選択されたか否かを判定する。例えば記録媒体162に記録されている画像のサムネイル画像の一覧が表示装置154に表示され、ユーザがこれらのサムネイル画像の中から画像を選択する。再生する画像が選択されていないとき、処理はステップS402に戻り待機する。再生する画像が選択されたとき、処理はステップS403に進む。ステップS403において、制御部110は、選択された画像を表示装置154に表示させる。その後、処理はステップS407に進む。
ステップS401で画像再生の指示が入力されていないと判定されたとき、処理はステップS404に進む。ステップS404において、制御部110は、端末装置200との通信を開始する。ステップS405において、制御部110は、端末装置200との通信が確立したか否かを判定する。通信が確立していないとき、処理はステップS405に戻り待機する。通信が確立したとき、処理はステップS406に進む。ステップS406において、制御部110は、端末装置200から要求された画像を端末装置200に送信する。その後、処理はステップS407に進む。
送信される画像データに対応するオリジナル画像ファイルには、その画像に基づいて送信画像が作成され送信された旨や、送信されたタイミング等の補助情報が書き込まれてもよい。このように、検索のためやオリジナル画像データを特定するための補助情報(関連情報)が画像ファイルや管理ファイルに書き込まれるように構成されてもよい。また、画像を要求した端末装置200に関する関連情報や画像の関係を示す情報や、どれがオリジナルであるかを示すタグ情報などがオリジナル画像ファイルに書き込まれれば、それらの情報は、オリジナル画像の特定や複数画像の整理などに活用され得る。
ステップS407において、制御部110は、再生・画像送信処理を終了するか否かを判定する。例えば再生・画像送信処理を終了させるべき旨の指示が入力されたとき、再生・画像送信処理を終了すると判定される。終了しないとき、処理はステップS401に戻る。一方、終了するとき、再生・画像送信処理は終了し、処理はステップS102に戻る。なお、再生・画像送信処理を終了させるべき旨の入力が入力装置152又は端末装置200を介してなされたときはいつでも再生・画像送信処理を終了するように構成されていてもよい。
〈端末装置の動作〉
端末装置200の動作について図7に示すフローチャートを参照して説明する。
ステップS501において、端末制御部210は、端末表示装置254にモード選択画面を表示させる。ここで、モード選択画面は、例えば端末装置200が有する各機能を表すアイコンを一覧表示するメイン画面等である。モード選択画面の概略の一例を図8に示す。図8に示すように、端末表示装置254には、端末装置200の機能であるE−mailの送受信に係るアプリケーションを起動するためのメールアイコン412、電話機能に係るアプリケーションを起動するための電話アイコン413、その他の機能のためのアイコンと並んで、撮像装置100と連携するカメラモードの機能を実現するためのカメラアプリケーションを起動する外部カメラアイコン411が表示される。ユーザが希望する機能に係るアイコンをタッチすると、このタッチを端末入力装置252のタッチパネルが検出する。このようにして、各種機能が選択される。
ステップS502において、端末制御部210は、カメラモードが選択されたか否かを判定する。ここで、カメラモードは、撮像装置100と通信して、撮像装置100との連携によって各種機能を果たすモードである。カメラモードが選択されていないとき、処理はステップS503に進む。ステップS503において、端末制御部210は、カメラモード以外の選択されたモードで端末装置200が動作するように各種処理を行う。ここで行われる処理についての説明は省略する。これらの処理の後、処理はステップS501に戻る。
ステップS502においてカメラモードが選択されたと判定されたとき、処理はステップS504に進む。ステップS504において、端末制御部210は、撮像装置100と連携して各種機能を果たすために必要なカメラアプリケーションを起動する。カメラアプリケーションが起動すると、端末表示装置254には、例えば図9に模式図を示すような画像が表示される。
ステップS505において、端末制御部210は、連携するカメラが指定されているか否かを判定する。指定されていないとき、処理はステップS506に進む。ステップS506において、端末制御部210は、連携するカメラを指定し、指定結果を端末記憶装置256に記録する。例えば撮像装置100が連携するカメラとして記録される。その後、処理はステップS505に戻る。この連携するカメラの指定は、ユーザが、図9に示すような通信設定アイコン421を選択することでも行われ得る。
ステップS505において、カメラが指定されていると判定されたとき、処理はステップS507に進む。ステップS507において、端末制御部210は、指定カメラとの通信を開始する。例えば撮像装置100が指定されているとき、撮像装置100との通信を開始することになる。撮像装置100の処理の例えば図4を参照して説明したステップS201の動作、図5を参照して説明したステップS301の動作、又は図6を参照して説明したステップS404の動作において、アクセスポイントとして機能する撮像装置100に対して、例えばWi−Fiによって接続する。
ステップS508において、端末制御部210は、通信が確立したか否かを判定する。通信が確立していないと判定されたとき、処理はステップS509に進む。ステップS509において、端末制御部210は、通信が確立できない旨の警告を行う。例えば、端末表示装置254に通信が確立できない旨の警告が表示される。その後、処理はステップS501に戻る。
ステップS508において、通信が確立したと判定されたとき、処理はステップS510に進む。ステップS510において、端末制御部210は、カメラアプリケーション処理を行う。カメラアプリケーション処理について、図10に示すフローチャートを参照して説明する。
ステップS601において、端末制御部210は、セルフタイマーモードであるか否かを判定する。セルフタイマーモードであるとき、処理はステップS602に進む。すなわち、撮像装置100が図4を参照して説明したセルフタイマー撮影処理を行っているときに、端末装置200はそれに対応した処理を行う。セルフタイマーモードに係る処理は、撮像装置100から受信した情報に基づいて、開始されるように構成されてもよい。また、セルフタイマーモードに係る処理は、図9に示すようなセルフタイマー連携アイコン424が選択されることで開始されるように構成されていてもよい。
ステップS602において、端末制御部210は、撮像装置100から確認画像を受信したか否かを判定する。確認画像を受信していないとき、処理はステップS602に戻り、確認画像を受信するまで待機する。確認画像を受信したとき、処理はステップS603に進む。
ステップS603において、端末制御部210は、端末表示装置254に確認画像を表示させる。
このとき、確認画像の画像ファイルが端末記憶装置256に記録されてもよい。その場合、端末制御部210の記録制御回路218は、画像ファイルが受信されたタイミング等の情報も画像ファイルと共に合わせて記録してもよい。また、記録制御回路218は、セルフタイマー撮影である旨や、画像データがオリジナル又は複製であることを示すタグ情報などを記録してもよい。これらの情報は、検索のためやオリジナル画像の特定のための情報として用いられたり、画像がインターネット上に置かれたときに複数の画像の互いの関係(親子関係等)の確認のための情報として用いられたり、画像配布時に用いられたりなど、有効活用され得る。例えば、小さな画面で見る場合は、縮小コピー画像でもよく、印刷したい場合などはオリジナル画像が好ましい。ユーザは、必要に応じて必要な画像を検索して取得すればよい。このようにオリジナルとコピーとの関係などが、それぞれのファイルに関連情報として関連付けされていれば便利である。特にセルフタイマー撮影時などでは多くの被写体がそれぞれのニーズを持っているので、このような関連情報は、このようなニーズにきめ細かく対応することが求められる場合に効を奏する。また、オリジナル画像の特定によって、データの信頼性やオリジナル性の保証等を高めることも可能となる。
このように、撮影画像の送受信が行われる場合には、撮影のタイミングや送受信のタイミングなどがユーザの行動ログとなり、これらのログは画像管理や画像活用を容易にする。また、セルフタイマー撮影や時間ディレイを想定した撮影の場合には、操作が行われたタイミングと撮影のタイミングとの関係なども重要な情報となる。このような関係なども画像に関連づけて記録されてもよい。
端末装置200の例えば端末制御部210は、時刻情報を出力できる時計機能を有している。端末装置200が携帯電話の回線やホットスポットへの接続、さらにはGPS情報などを持っている場合、撮影場所の情報や正確な日時情報などは、端末装置200側のみが有している場合もある。このような場合、撮影場所の情報や正確な日時情報などが、受信された画像に関連付けられてもよいし、撮影場所の情報や正確な日時情報が画像の送信元である撮像装置100に送信されてもよい。このように、撮像装置100の例えば制御部110が有する時計情報の補正などを行うために、撮像装置100の記録制御回路118は、送信された画像の関連情報として端末装置200から取得したデータを追記してもよい。
以上のような動作で、画像の検索性などが向上する。特に、端末装置200は、様々な電波を受信して正確な位置や時刻情報を持つことができる。このような情報を撮影画像の関連情報にできれば、正確な位置や時刻による画像の検索などが可能となる。また、旅先で時刻が異なる場合にも対応が可能である。
特に、セルフタイマー等により取得される集合写真では、画像がシェアされることが多い。画像データが共有されることによって画像データに関連付けられている個人情報などが拡散することを防ぐため、送信する際には、あらかじめ設定した内容に従って、撮像装置100の記録制御回路118が不要な情報は削除した上で画像の送信が行われてもよい。受信側である端末装置200においても、必要のない個人情報は処理に困るので、受信ファイルから関連情報を削除してから記録や表示を行ってもよい。
また、例えば、図11に示すように、表示領域431に確認画像が表示される。その後、処理はステップS601に戻る。確認画像は一定期間表示された後にメニュー画面等他の画面に切り替えられてもよいし、例えば図11に示すような戻るアイコン433をタッチする等のユーザによる操作で他の画面に切り替えられてもよい。また、図11に示すようなリトライアイコン432をタッチすることで、再撮影を行えるように構成されていてもよい。
ステップS601においてセルフタイマーモードでないと判定されたとき、処理はステップS604に進む。ステップS604において、端末制御部210は、外部機器接続モードであるか否かを判定する。外部機器接続モードであるとき、処理はステップS605に進む。すなわち、撮像装置100が図5を参照して説明した外部機器接続モード処理を行っているときに、端末装置200はそれに対応した処理を行う。
ステップS605において、端末制御部210は、撮像装置100からライブビュー画像を受信したか否かを判定する。ここで受信されるライブビュー画像は、外部機器接続モード処理のステップS304で送信された画像である。ライブビュー画像を受信していないとき、処理はステップS607に進む。一方、ライブビュー画像を受信したとき、処理はステップS606に進む。ステップS606において、端末制御部210は、受信したライブビュー画像を端末表示装置254に表示させる。その後、処理はステップS607に進む。
ステップS607において、端末制御部210は、端末入力装置252を介して、撮像装置100の動作に関する操作又は撮像装置100の設定を変更するための操作が行われたか否かを判定する。操作等が行われていないとき、処理はステップS609に進む。一方、操作等が行われたとき、処理はステップS608に進む。設定変更のための動作は、例えば図9に示すような設定アイコン423が選択されることで開始されるように構成されてもよい。また、撮像に係る操作は、例えば図9に示すような撮影アイコン422が選択されることで行われてもよい。
ステップS608において、端末制御部210は、端末入力装置252を介して行われた撮像装置100の動作に関する操作又は撮像装置100の設定を変更するための操作に係る情報を、端末通信装置270を介して撮像装置100へ送信する。送信された情報は、撮像装置100で受信され、外部機器接続モード処理のステップS306で行われる設定変更として反映されたり、ステップS308で行われる撮像動作のトリガーとしてステップS307で認識されたりする。その後、処理はステップS609に進む。
ステップS609において、端末制御部210は、撮影画像を受信したか否かを判定する。ここで受信される撮影画像は、外部機器接続モード処理のステップS308で送信される画像である。撮影画像を受信していないと判定されたとき、処理はステップS601に戻る。一方、撮影画像を受信したと判定されたとき、処理はステップS610に進む。ステップS610において、端末制御部210は、受信した撮影画像を端末表示装置254に表示させる。その後、処理はステップS601に戻る。
前述のように、端末装置200が携帯電話の回線やホットスポットへの接続、さらにはGPS情報などを持っている場合、撮影画像の送受信が行われる端末装置200と撮像装置100とのうち、端末装置200のみが撮影場所の情報や正確な日時情報などを有している場合もある。端末装置200は、このような情報を、送られて来た画像に関連付けて記録してもよいし、画像の送信元である撮像装置100に返信してもよい。このような時刻情報等に基づいて、撮像装置100の時計情報の補正なども行われ得る。そこで、撮像装置100は、送信された画像の関連情報として端末装置200から取得したデータを撮像装置100が有する画像データに追記してもよい。ただし、他人の機器と通信する場合などにおいて、受信した情報に個人情報が含まれている場合などは、当該個人情報が拡散しては困る場合がある。そこで、あらかじめ設定した内容に従って、端末装置200の記録制御回路218が不要な情報は削除してから送信動作を行ってもよい。制御部110の記録制御回路118も、必要のない個人情報を受信ファイルの補助情報から削除して記録や表示する制御を行ってもよい。端末装置200から撮像装置100へと送信される情報についても、撮像装置100から端末装置200へと送信される情報についても同様である。
ステップS604において、外部機器接続モードでないと判定されたとき、処理はステップS611に進む。ステップS611において、端末制御部210は、再生モードであるか否かを判定する。再生モードであるとき、処理はステップS612に進む。すなわち、撮像装置100が図6を参照して説明した再生・画像送信処理を行っているときに、端末装置200はそれに対応した処理を行う。再生モードの開始は、例えば図9に示すような再生アイコン425が選択されることで行われてもよい。
ステップS612において、端末制御部210は、画像を受信したか否かを判定する。ここで受信される画像は、再生・画像送信処理のステップS406で送信される画像である。画像を受信していないと判定されたとき、処理はステップS612に戻り、画像を受信するまで待機する。一方、画像を受信したと判定されたとき、処理はステップS613に進む。ステップS613において、端末制御部210は、受信した撮影画像を端末表示装置254に表示させる。その後、処理はステップS601に戻る。
前述のように、端末装置200が携帯電話の回線やホットスポットへの接続、さらにはGPS情報などを持っている場合、撮影画像の送受信が行われる端末装置200と撮像装置100とのうち、端末装置200のみが撮影場所の情報や正確な日時情報などを有している場合もある。端末装置200は、このような情報を、送られて来た画像に関連付けて記録してもよいし、画像の送信元である撮像装置100に返信してもよい。このような時刻情報等に基づいて、撮像装置100の時計情報の補正なども行われ得る。そこで、撮像装置100は、送信された画像の関連情報として端末装置200から取得したデータを撮像装置100が有する画像データに追記してもよい。ただし、他人の機器と通信する場合などにおいて、受信した情報に個人情報が含まれている場合などは、当該個人情報が拡散しては困る場合がある。そこで、あらかじめ設定した内容に従って、端末装置200の記録制御回路218が不要な情報は削除してから送信動作を行ってもよい。制御部110の記録制御回路118も、必要のない個人情報を受信ファイルの補助情報から削除して記録や表示する制御を行ってもよい。端末装置200から撮像装置100へと送信される情報についても、撮像装置100から端末装置200へと送信される情報についても同様である。
ステップS611で再生モードが選択されていないとき、処理はステップS614に進む。ステップS614において、端末制御部210は、カメラアプリケーション処理を終了する旨の操作がなされたか否かを判定する。カメラアプリケーション処理を終了する旨の操作は、例えば図9に示すような戻るアイコン426が選択されることで行われてもよい。カメラアプリケーション処理を終了する旨の操作がなされていないとき、処理はステップS601に戻る。一方、カメラアプリケーション処理を終了する旨の操作がなされたとき、カメラアプリケーション処理を終了する。
本実施形態によれば、消費電力を抑制しつつ、ユーザがストレスを感じることなく撮像装置100と端末装置200との通信が確立され得る。すなわち、セルフタイマーによる撮影においては、ユーザは撮影後に撮像装置100から離れた場所で得られた画像の確認を行いたいと思うことが多い。一方で、例えばWi−Fi等による撮像装置100と端末装置200との間の通信は、消費電力が大きく、不要なときには通信を切断することが望まれる。また、撮像装置100と端末装置200との間の通信を確立するためには一定程度の時間を要する。この通信確立のために必要な時間は例えば10秒程度である。そして、セルフタイマーにおける待機時間も同じく10秒程度である。そこで、本実施形態に係る撮像システム10では、省電力のために通常は切断されている撮像装置100と端末装置200との間の通信を、セルフタイマーによる撮影がされたときのセルフタイマーにおける待ち時間を利用して確立する。このような構成により、普段は通信を切断していることによって省電力が実現されつつ、必要なときにはユーザにとっては待ち時間を要することなく通信の接続が確立され得る。
このように、本実施形態に係る撮像装置100は、後に画像を端末装置200に送信することとなる誘因動作を検出したときに、通信を開始し、通信が確立したときに画像を端末装置200に送信する。ここでは、誘因動作として、セルフタイマーモードにおいてレリーズスイッチがオンになったときを例として挙げたが、これに限らない。例えばセルフタイマーモードが選択されたことを誘因動作とし、セルフタイマーモードが選択されたとき、通信が開始されてもよい。また、セルフタイマーに限らず、例えば端末装置200による撮像装置100のリモートコントロール操作が行われる外部機器接続モード処理が選択されたことを誘因動作とし、外部機器接続モード処理が選択されたとき、通信が開始されてもよい。また、撮影画像に対して撮像装置100でレタッチ等を行った後に、編集後の画像を端末装置200に送信することもある。そこで、レタッチ等の機能を起動したことを誘因動作とし、レタッチ等の機能が選択されたとき、通信が開始されてもよい。その他、後に画像を端末装置200に送信することが要求され得る各種状況の検出が誘因動作の検出となり得る。
ここでは、取得した情報を取得後すぐに確認できるように、情報を取得する前から、通信の準備を行っておくという技術について、分かりやすくセルフタイマー撮影の例で説明した。しかしながらこれに限らないことは当然である。例えば、静止画の撮影に限らず動画の撮影について行われてもよい。また、撮像に限らず録音についても本技術は用いられ得る。例えば、ユーザが楽器や舞台から離れたときに所定時間後に録音を開始するようなセルフ録音の用途に本発明を適用する場合、上述の画像として説明した部分をすべて音声と言い換えてもよい。また、Wi―Fiに限らずBluetoothによる通信が行われてもよい。また、特定の時間後の撮影という用途では、例えばドローンを目的地まで飛行させて撮影を行う場合には、特定の目的地に到達するまでの時間を考慮して通信の確立を開始するような用途にも本実施形態に係る技術は適用され得る。この場合は、「セルフ」の概念もあり得る。すなわち、上空から自分を撮影する用途を想定してもよい。もちろん、遠く離れたところの対象物を観察、撮影するために移動が必要であり、この移動時間を有効利用して通信の確立を試みてもよい。
[第2の実施形態]
第2の実施形態について説明する。ここでは、第1の実施形態との相違点について説明し、同一の部分については、同一の符号を付してその説明を省略する。第2の実施形態では、撮像装置100と端末装置200とは、2種類の方式を用いて通信を行う。すなわち、例えばWi−Fiといった第1の通信と、例えばBluetooth又はBluetooth Low Energyといった第2の通信とが用いられる。画像ファイルへの補助情報付与などについてはここでは、説明を省略するが、第1の実施形態で記載した技術を本実施形態に適用してもよい。
第2の通信は、比較的消費電力が小さく、撮像装置100と端末装置200とが常時接続していても電力消費が小さい。そこで、第2の通信は、一度設定されると常に接続されるように構成されているものとする。しかしながら第2の通信は、通信速度が比較的遅く、例えば画像などファイルサイズが大きいデータの通信には向いていない。一方、第1の通信は、比較的消費電力が大きいが、通信速度は比較的速い。本実施形態では、第1の実施形態と同様に、必要があるときにのみ例えばWi−Fiといった第1の通信が行われ、その他の場合は第1の通信は切断される。本実施形態では、さらに第2の通信は常に接続されており、第2の通信を利用して第1の通信の設定などに必要な情報の交換が行われる。
本実施形態に係る撮像システム10の構成例の概略を図12に示す。この図に示すように、本実施形態に係る撮像装置100は、第1の実施形態に係る通信装置170に代えて、第1の通信を行うための第1の通信装置171と、第2の通信を行うための第2の通信装置172とを有する。同様に、端末装置200は、第1の実施形態に係る端末通信装置270に代えて、第1の通信を行うための第1の端末通信装置271と、第2の通信を行うための第2の端末通信装置272とを有する。その他の構成は、第1の実施形態の場合と同様である。
本実施形態において撮像装置100で行われるセルフタイマー撮影処理について、図13を参照して説明する。
ステップS701において、制御部110は、第2の通信が確立しているか否かを判定する。第2の通信が確立していないとき、処理はステップS704に進む。一方、第2の通信が確立しているとき、処理はステップS702に進む。
ステップS702において、制御部110は、第2の通信を用いて、端末装置200へ第1の通信の設定情報を送信する。ステップS703において、制御部110は、第2の通信を用いて、端末装置200へカメラアプリケーションを起動させるべき旨の指示を送信する。その後、処理はステップS704に進む。
ステップS704乃至ステップS711の動作は、第1の実施形態に係るセルフタイマー撮影処理のステップS201乃至ステップS208と同様である。すなわち、ステップS704において、制御部110は、端末装置200と第1の通信を開始する。
ステップS705において、制御部110は、撮像動作を行う状態である所定状態になったか否かを判定する。所定状態でないとき、処理はステップS705を繰り返し、待機する。一方、所定状態であるとき、処理はステップS706に進む。ステップS706において、制御部110は、撮像部120に撮像動作を行わせ、画像を取得させる。制御部110は、画像処理回路140に、得られた画像に対して必要な画像処理を施させ、記録媒体162に記録させる。
ステップS707において、制御部110は、端末装置200と第1の通信が確立しているか否かを判定する。第1の通信が確立していないとき、処理はステップS710に進む。一方、通信が確立しているとき、処理はステップS708に進む。ステップS708において、制御部110は、端末装置200において、撮像した画像の表示などを行うカメラアプリケーションが起動しているか否かを判定する。起動していないとき、処理はステップS710に進む。一方、カメラアプリケーションが起動していると判定されたとき、処理はステップS709に進む。
ステップS709において、制御部110は、画像処理回路140に、撮像により得られた画像に対して必要な画像処理を行わせ、確認画像を作成させる。制御部110は、作成された確認画像を端末装置200に送信する。その後、処理はステップS711に進む。
処理がステップS710に進むのは、撮像装置100と端末装置200との通信が確立していないとき、又は端末装置200においてアプリケーションが起動していないときである。ステップS710において、制御部110は、例えばWi−Fi等の第1の通信以外の方法で確認画像を端末装置200に送信する。例えば、撮像装置100は、第2の通信を介して確認画像を端末装置200に送信してもよい。その他、撮像装置100は、第1の実施形態と同様の方法によって確認画像を送信してもよい。確認画像の送信の後、処理はステップS711に進む。
ステップS711において、制御部110は、第1の通信を終了する。以上によってセルフタイマー撮影処理は終了する。
本実施形態に係る端末装置200の動作について、図14を参照して説明する。
ステップS801において、端末制御部210は、撮像装置100から通信設定情報を受信したか否かを判定する。ここで通信設定情報は、セルフタイマー撮影処理のステップS702で送信された情報である。通信設定情報を受信していないとき、処理はステップS802に進む。ステップS802において、端末制御部210は、図7を参照して説明した第1の実施形態に係る動作と同様の動作を行う。その後、処理はステップS801に戻る。
ステップS801において、通信設定情報を受信したと判定されたとき、処理はステップS803に進む。ステップS803において、端末制御部210は、受信した通信設定情報に基づいて、第1の通信の設定を行い、第1の通信による撮像装置100との通信を開始する。
ステップS804において、端末制御部210は、アプリケーション起動指示を受信したか否かを判定する。ここでアプリケーション起動指示は、セルフタイマー撮影処理のステップS703で送信された情報である。アプリケーション起動指示を受信していないとき、処理はステップS801に戻る。一方、アプリケーション起動指示を受信したとき、処理はステップS805に進む。
ステップS805において、端末制御部210は、アプリケーション起動指示に基づいて、カメラアプリケーションを起動する。カメラアプリケーションが起動されたとき、図9に示したようなカメラアプリケーションのメニュー画面が表示されてもよいし、例えば図15に示すように、図8に示したようなメイン画面であるモード選択表示にセルフタイマー(ST)に係る連携動作中である旨の表示441がされるだけでもよい。その後、処理はステップS806に進む。
ステップS806において、端末制御部210は、撮像装置100との間の第1の通信が確立されたか否かを判定する。第1の通信が確立されたとき、処理はステップS807に進む。
ステップS807において、端末制御部210は、図10を参照して説明したカメラアプリケーション処理を行う。その後、処理はステップS801に戻る。
ステップS806において第1の通信が確立していないと判定されたとき、処理はステップS808に進む。ステップS808において、端末制御部210は、第1の通信が確立できない旨の警告をユーザに提示する処理を行う。その後、処理はステップS801に戻る。
本実施形態によれば、例えばBluetoothのような低消費電力な方式を用いて撮像装置100と端末装置200とが常時第2の通信を行う。第2の通信によって撮像装置100と端末装置200との第1の通信の設定が行われることで、必要なときにのみ適切に第1の通信が確立される。その結果、消費電力が比較的高い第1の通信による電力消費を抑制することができる。また、必要なときには確実に第1の通信が行われることになる。
また、第2の通信によって端末装置200におけるカメラアプリケーションが起動させられることで、端末装置200においてカメラアプリケーションが起動していないときにも、必要なアプリケーションの実行が確実にされることになる。
以上、各実施形態で説明した技術のうち、主にフローチャートで説明した制御に関しては、プログラムを用いて実現され得る。このプログラムは、記録媒体や記録部に収められ得る。この記録媒体又は記録部への記録の方法は様々であり、製品出荷時に記録されてもよく、配布された記録媒体が利用されて記録されてもよく、インターネットを介したダウンロードが利用されて記録されてもよい。
また、上述の実施形態における撮像装置100の機能は、例えばスマートフォンやタブレット端末といった撮像機能を有する情報携帯端末にも適用され得る。情報携帯端末には、ウェアラブル端末も含まれる。また、撮像装置100は、コンシューマ用のカメラ等に限らず、監視カメラや、顕微鏡用のカメラや、検査用等の産業用機器や、各種医療用の観察装置にも適用され得る。また、端末装置200も、ウェアラブル端末を含めて、各種端末に適用され得る。
撮像装置100が例えば監視カメラであるとき、例えば当該監視カメラの撮影範囲に人物が入ってきたとき等、画像に変化があったときに外部機器との無線通信が開始されることが想定され得る。また、撮像装置100が例えば顕微鏡用のカメラであるとき、例えば次のような動作が想定される。すなわち、例えば1時間おきに撮影が行われるタイムラプス設定であるときに、当該撮影のタイミングに合わせて無線通信が開始され、画像を外部機器に送信する毎に当該通信が切断されることが想定され得る。無線通信が開始されるのは、撮影の直前でもよいし、直後でもよいし、撮影と撮影の間でもよい。ただし、撮影直後に画像を送信できることが好ましい。また、検査用の産業用機器や医療用の観察装置等の場合に、観察のみを行っている場面では有線通信でディスプレイ等に撮影画像を表示し、特定の動作によって外部機器に画像データの送信したいとき等に無線通信が開始されることが想定され得る。このように、例えば画像に変化があったとき、タイムラプス設定における撮影のタイミングに係る所定のとき、外部機器に画像データを送信することとなる特定の動作が行われたとき等は、誘因動作が行われたときを意味し得る。上記何れの場合も、例えば電源が電池である場合に、これらの動作によって消費電力の抑制によって動作時間が長くなるという効果が得られる。また、開始する無線通信が混線、ノイズの原因になる場合等、できるだけ無線通信を行っている期間を短くしたい場合にも、これらの動作は効を奏する。
このタイムラプスの考え方を拡張すれば、細胞の培養や動植物の成長記録のように、特定時間ごとに撮影がなされるシーンで有効活用が可能となる。この場合も、特定のタイミングでしかるべき画像が得られればよいので、常に通信を有効にしておく必要はない。ただし、何枚も撮影して、後でまとめて鑑賞する場合などでは、本発明のような即座に画像チェックするためにあらかじめ通信を確立しておくような仕組みは必要ではない。また、ここで送受信される情報は、画像である必要もない。例えば、温度や音声やそれらの変化など、センサで取得して電気信号に変換できる情報であれば、何にでも応用され得ることは言うまでもない。カプセル内視鏡や検査用のロボットなど、特定の条件下で情報取得がなされ、その情報が即座に外部に送信されるべき用途やニーズにも、本発明は有効に活用され得る。
また、ここでは、電力消費の大きいWi−Fi通信を例に挙げて説明したが、通信の電力量などは電池容量との兼ね合いもあって、一概に大小を論じられない。すなわち、上述の技術は、携帯情報端末で考えられる携帯電話回線経由の通信やBluetoothによる通信にも応用され得る。Wi−Fiによる通信は、途中に種々のネットワークを介してもよい。
また、主に静止画像の送受信に基づいて説明した画像ファイルの扱いについても、記録されたり送信されたりする情報であれば、静止画像のファイルに限る事はなく、動画像、音声、その他のセンサで得られた情報など、種々のデータに対して適用され得る。
なお、本発明の上記実施形態には、以下の発明も含まれる。
情報を取得する情報取得部と、
外部機器との第1の通信を行う第1の通信装置と、
後に前記情報取得部からの情報を前記外部機器に送信することとなる誘因動作を検出したときに、前記第1の通信装置による前記外部機器との第1の通信の確立を準備を開始し、前記第1の通信が確立したときに前記取得情報に基づく情報を前記外部機器に送信すると共に、前記外部機器との通信用の補助信号の取捨選択を含む通信動作を制御する制御回路と
を備える情報取得装置。