JP2017033237A - 通信システム - Google Patents

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Abstract

【課題】複数のセンサ素子を有する通信システムにおいて、通信データ量を削減し、通信時間を短縮する通信システムを提供する。
【解決手段】センサ装置50の複数のセンサ素子51、52は、ある物理量についてのセンサ値Trq1、Trq2を同一の検出対象から検出しデジタル値で出力する。データ量削減部53は、「複数のセンサ素子による複数のセンサ値同士の差分」、又は、「異なるタイミングで検出された複数のセンサ値同士の差分」を含む情報を、「センサ値そのもののデータ量に対しデータ量が削減されたリデューストデータ」として算出する。送信回路54は、リデューストデータを含むセンサ信号Sをデジタル信号として送信する。マイコン71は、センサ装置50から送信されたリデューストデータを含むセンサ信号Sを受信する受信回路72を有する。これにより、複数のセンサ値の生データを送信する場合に比べ通信データ量を削減することができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、センサの検出信号を制御装置に伝送する通信システムに関する。
従来、センサの検出信号を制御装置に伝送する通信システムにおいて、センサと制御装置とが時間情報を共有するようにした技術が知られている。例えば特許文献1に開示された技術では、制御装置は、要求信号としてトリガ信号を生成しセンサに送信する。センサは、要求信号に対する応答信号としてセンサ信号を制御装置に送信する。
また、特許文献1には、冗長的に設けられた二つのセンサから共通の信号線を経由して制御装置にセンサ信号が送信される構成が開示されている。
米国特許公開US2013/0343472A1明細書
例えば車両の電動パワーステアリング装置のように、高周期での演算が必要とされる装置に適用される通信システムでは、センサ信号の送受信に必要な通信時間の短縮が課題となる。特に、特許文献1に開示されるように複数のセンサ値を送受信する構成では、通信情報量が増大するため、通信時間を短縮する要求がより高くなる。
本発明は、上述の課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、複数のセンサ素子を有する通信システムにおいて、通信データ量を削減し、通信時間を短縮する通信システムを提供することにある。
本発明の通信システムは、センサ装置とマイコンとを備える。
センサ装置は、複数のセンサ素子、データ量削減部、及び、送信回路を有する。
複数のセンサ素子は、ある物理量についてのセンサ値を同一の検出対象から検出しデジタル値で出力する。なお、アナログ信号を出力する素子と、回路上のA/D(アナログ/デジタル)変換部とを合わせて、「センサ素子」を構成すると解釈してもよい。
データ量削減部は、「複数のセンサ素子による複数のセンサ値同士の差分」、又は、「異なるタイミングで検出された複数のセンサ値同士の差分」を含む情報を、「センサ値そのもののデータ量に対しデータ量が削減されたリデューストデータ」として算出する。
送信回路は、リデューストデータを含むセンサ信号をデジタル信号として送信する。
マイコンは、センサ装置から送信されたリデューストデータを含むセンサ信号を受信する受信回路を有する。
本発明では、複数のセンサ素子を有する通信システムにおいて、センサ装置は、データ量削減部が算出したリデューストデータを含むセンサ信号をマイコンに送信する。これにより、複数のセンサ値の生データを送信する場合に比べ通信データ量を削減し、通信時間を短縮することができる。したがって、高周期での演算が必要な電動パワーステアリング装置等に適用されると特に有効である。
なお、本発明におけるセンサ信号としては、例えば、米国自動車技術会規格SAE−J2716に準拠した信号を用いることができる。
本発明の第一の態様では、センサ装置は、センサ信号に含まれる少なくとも一つの通信データについて、「複数のセンサ素子による複数のセンサ値同士の差分であるセンサ差分に基づく値であって複数のセンサ素子の異常検出に使用可能な付加情報」を、リデューストデータとして送信する。また、付加情報以外の通信データとして、センサ値の生データや、複数のセンサ値の平均値等を送信する。
ここで、付加情報は異常検出に使用可能であればよく、実際に異常検出に用いられることを要件としない。また、例えば複数のセンサ素子の出力特性がクロス特性の場合、平均値等の演算に用いられる「センサ値」には、所定の定数からセンサ値を差し引いた「センサ反転値」が含まれるものとして解釈する。
本発明の第二の態様では、センサ装置は、センサ信号に含まれる少なくとも一つの通信データについて、下記のいずれか一つ以上である時間差分データをリデューストデータとして送信する。
(a)特定のセンサ素子による異なるタイミングでの複数のセンサ値同士の時間差分
(b)複数のセンサ素子による異なるタイミングでの複数のセンサ値の平均値同士の時間差分
(c)複数のセンサ素子による複数のセンサ値同士の差分であるセンサ差分についての異なるタイミングでのセンサ差分同士の時間差分
本発明の各実施形態による通信システムを示すブロック図。 本発明の実施形態による通信システムが適用される電動パワーステアリング装置の概略構成図。 SENT通信で用いられるセンサ信号の例を示す図。 本発明の各実施形態で用いられるセンサ素子の出力特性を示す特性図。 本発明の第1実施形態による通信データのデータ量削減を示す図。 本発明の第2実施形態による通信データのデータ量削減を示す図。 本発明の第3実施形態による通信データのデータ量削減を示す図。 送信用トルク時間差分値の特性図。 本発明の第3実施形態において時間差分が設定範囲を超えた場合の好ましい処理を示す図。 比較例において時間差分が設定範囲を超えた場合の処理を示す図。 本発明の(a)第4、(b)第5、(c)第6実施形態によるセンサ信号のデータ切り替えを示す図。 本発明のその他の実施形態による通信データの構成を示す図。
以下、本発明の複数の実施形態による通信システムを図面に基づいて説明する。複数の実施形態において実質的に同一の構成には、同一の符号を付して説明を省略する。以下、「本実施形態」というとき、各実施形態を包括する。
[共通のシステム構成]
最初に、各実施形態の通信システムに共通の構成について、図1〜図4を参照して説明する。本実施形態の通信システムは、車両の電動パワーステアリング装置に適用される。
図2に、電動パワーステアリング装置90を含むステアリングシステム100の全体構成を示す。なお、図2に示す電動パワーステアリング装置90はコラムアシスト式であるが、ラックアシスト式の電動パワーステアリング装置にも同様に適用可能である。
ステアリングシステム100は、ハンドル91、ステアリングシャフト92、ピニオンギア96、ラック軸97、車輪98、及び、電動パワーステアリング装置90等を含む。
ハンドル91にはステアリングシャフト92が接続されている。ステアリングシャフト92の先端に設けられたピニオンギア96は、ラック軸97に噛み合っている。ラック軸97の両端には、タイロッド等を介して一対の車輪98が設けられる。運転者がハンドル91を回転させると、ハンドル91に接続されたステアリングシャフト92が回転する。ステアリングシャフト92の回転運動は、ピニオンギア96によりラック軸97の直線運動に変換され、ラック軸97の変位量に応じた角度に一対の車輪98が操舵される。
電動パワーステアリング装置90は、トルクセンサAssy93、ECU(制御装置)70、モータ80、及び減速ギア94等を含む。
トルクセンサAssy93は、ステアリングシャフト92の途中に設けられ、ハンドル91側の入力軸921と、ピニオンギア96側の出力軸922との捩じれ角に基づき、操舵トルクを検出する。ECU70は、トルクセンサAssy93から取得した操舵トルクに基づいて、モータ80が出力するアシストトルクについてのトルク指令を演算する。そして、モータ80が指令通りのトルクを出力するように通電を制御する。
モータ80が発生したアシストトルクは、減速ギア94を介してステアリングシャフト92に伝達される。
ECU70は、例えば、モータ80に通電される電流やモータ80が出力するトルクをフィードバック制御することによりモータ80の通電を制御する。なお、ECU70における各処理は、予め記憶されたプログラムをCPUで実行することによるソフトウェア処理であってもよく、専用の電子回路によるハードウェア処理であってもよい。また、ECU70とモータ80とは一体に構成されてもよい。
図1に示すように、通信システム40は、トルクセンサAssy93内において捩じれ角を検出しセンサ信号を送信するセンサ装置50と、このセンサ信号を受信するマイコン71とを備える。マイコン71は、ECU70に含まれ、中心的な演算機能を担う。本実施形態の説明では、マイコン71以外のECU70の構成要素について特に言及しない。
センサ装置50とECU70のマイコン71とは信号線Lsで接続されている。
なお、現実には、センサ装置50には、動作電源や共通の基準電位部が必要であるが、それらの図示や説明を省略する。例えば、センサ装置50の動作電源をECU70に設けた電源供給回路から供給するようにしてもよい。その場合、センサ装置50とECU70とは、信号線Lsに加え、電源供給線及び基準電位線の3本の線で接続される。
センサ装置50は、「複数のセンサ素子」としての二つのセンサ素子51、52、データ量削減部53、及び送信回路54を有する。
二つのセンサ素子51、52は、ある物理量についてのセンサ値を同一の検出対象からそれぞれ検出する。例えば、センサ素子51、52として磁気検出素子であるホール素子を用いる場合、ホール素子を含むパッケージであるホールICがセンサ装置50に相当する。トルクセンサAssy93は、センサ装置50に加え、更にトーションバー、多極磁石、磁気ヨーク、集磁リング等を含んで構成される。トルクセンサAssy93の一般的な構成は周知であるため、図示を省略する。
センサ素子51、52がホール素子である場合、センサ素子51、52は、トーションバーの捩じれ変位に基づく集磁リングの磁気変位を検出し電圧信号に変換して出力する。この例では、集磁リングが「検出対象」に相当する。また、捩じれ変位又はそれと相関する操舵トルクが「検出対象から検出される物理量」に相当する。
以下、本明細書では、検出される物理量を操舵トルクとして記載する。また、「センサ値」と「センサ素子の検出値」とを同義で用い、第1センサ素子51の検出値を第1センサ値Trq1、第2センサ素子52の検出値を第2センサ値Trq2と記す。センサ値Trq1、Trq2は、ハンドル91の回転方向に応じて、例えば右回転のとき正、左回転のとき負というように正負が定義される。
ここで、センサ素子51、52には、元の検出信号がアナログ値の場合におけるサンプルホールド及びA/D(アナログ/デジタル)変換機能が含まれる。例えば、アナログ信号を出力する素子と回路上のA/D変換部とを合わせて、本実施形態の「センサ素子」を構成するとみなす。したがって、センサ素子51、52は、センサ値Trq1、Trq2をデジタル値として出力する。
データ量削減部53は、二つのセンサ値Trq1、Trq2の一方又は両方について、デジタル通信にかかる通信時間の短縮を図るべく、センサ値そのもののデータ量に対し、デジタル値のデータ量を削減する。データ量を削減するための具体的な構成は、各実施形態の説明で詳しく述べる。
以下、センサ素子51、52が出力するセンサ値Trq1、Trq2そのもののデータを「生データ」といい、データ量削減部53において、生データに対しデータ量が削減されたデータを「リデューストデータ」という。例えば、12ビットの生データから1ビットを削減して11ビットのデータを生成した場合、11ビットのデータを「リデューストデータ」という。なお、「リデューストデータ」は、削減した方の1ビットのデータを指すものではない。
図1にて、データ量削減部53から送信回路54に出力される二つのデータdata1及びdata2は、少なくとも一方にリデューストデータを含む。すなわち、第1データdata1又は第2データdata2の一方がセンサ値Trq1、Trq2の生データであり他方がリデューストデータであるか、或いは、第1データdata1及び第2データdata2の両方がリデューストデータである。
送信回路54は、データ量削減部53から出力された二つのデータdata1、data2を含むセンサ信号Sをデジタル信号としてECU70のマイコン71に送信する。本実施形態では、送信回路54はメモリ及びタイマの機能を有し、センサ信号Sを一定の送信周期で送信する。この場合、マイコン71からの同期信号に基づく同期送信としてもよいし、同期信号を用いない非同期送信でもよい。
また、本実施形態では、センサ信号として、米国自動車技術会規格SAE−J2716に準拠したニブル信号、いわゆるSENT(シングルエッジニブル伝送)方式の信号が用いられる。
SENT方式は、例えば特開2015−46770号公報に開示されているように、4ビットのニブル信号を用いた双方向通信可能な伝送方式である。SENT方式のセンサ信号の一例として、第1データdata1及び第2データdata2の二つのデータを一つの信号として送信する例を図3に示す。
図3に例示するセンサ信号は、一つのフレームFrにて、同期信号、ステータス信号、第1データ信号、第2データ信号、CRC信号及びエンド信号からなり、この順で一連の信号として出力される。
同期信号の長さは例えば56[tick]であり、1[tick]は例えば1.5[μs]に設定される。
ステータス信号、第1データ信号、第2データ信号、サブデータ信号、CRC信号の大きさは、順に、例えば1ニブル(4ビット)、3ニブル(12ビット)、3ニブル(12ビット)、1ニブル(4ビット)である。
データ信号の大きさが3ニブルであるということは、最大で「000」〜「FFF」の212通り(4096通り)のデータ値が送信可能であることを意味する。
ECU70のマイコン71は、受信回路72、受信データ処理部73、及び演算処理部74を有する。
受信回路72は、送信回路54から信号線Lsを経由して送信されたセンサ信号Sを受信し、二つのデータdata1、data2を取得する。
受信データ処理部73は、必要に応じて、データdata1、data2のうちリデューストデータからセンサ値を復元したり、制御演算用のデータと異常検出用のデータとを判別したりする。ECU70の受信データ処理部73で演算されるトルク値を「ECU演算トルク値Etrq」という。ECU演算第1トルク値Etrq1及びECU演算第2トルク値Etrq2は、それぞれ、第1センサ値Trq1及び第2センサ値Trq2に相当する。
演算処理部74は、受信データから得られた物理量の情報に基づく制御演算を行う。
電動パワーステアリング装置90に適用される本実施形態では、例えばセンサ値Trq1、Trq2を時間微分することにより、運転者によるハンドル操作の緩急に関する情報が得られる。マイコン71の演算処理部74は、このような運転者の操舵特性に応じて、モータ80が出力するアシスト量を演算する。
そして、マイコン71は、アシスト量(トルク指令)に基づいて、周知の電流フィードバック制御等によりインバータのスイッチング動作を操作し、モータ80の巻線に通電される電力を制御する。その結果、モータ80は、所望のアシストトルクを出力する。
次に、本実施形態のセンサ素子51、52によるセンサ値Trq1、Trq2の出力特性について、図4を参照して説明する。第1センサ値Trq1及び第2センサ値Trq2の出力特性は線形であり、「クロス特性」を成している。つまり、実トルクに対して第1センサ値Trq1は正の相関を、第2センサ値Trq2は負の相関を有しており、且つ、各センサ値の傾きの絶対値は等しい。また、センサ値Trq1、Trq2は各12ビットであり、0〜4095の4096通りの値を取り得る。
なお、他の実施形態では、クロス特性に限らず、例えば二つのセンサ素子が同一の出力特性を有するようにしてもよい。
以下、本明細書中、10進数の値を2進数の桁数であるビット数に変換する計算が頻出することから、便宜のため、表1に「指数p」と「2のp乗値」との換算表を記す。
また、図4に示す、実トルクが−10[Nm]〜+10[Nm]の範囲における第1センサ値Trq1及び第2センサ値Trq2を、10進数表記、及び、3ニブルに対応する16進数表記で表2に記す。
Figure 2017033237
Figure 2017033237
各センサ値Trq1、Trq2の最下位ビット(以下「LSB」)は、−10[Nm]〜+10[Nm]の20[Nm]の範囲を4096分割した値である(10/2048)[Nm]に相当する。
この範囲で、実トルクの増加につれて、第1センサ値Trq1は0から4095まで線形で増加し、第2センサ値Trq2は4095から0まで線形で減少する。第1センサ値Trq1の最大値(4095)に対応する実トルクは、+10[Nm]よりも1LSB分小さくなる。また、第2センサ値Trq2の最大値(4095)に対応する実トルクは、−10[Nm]よりも1LSB分大きくなる。
また、第1センサ値Trq1及び第2センサ値Trq2は、実トルク0[Nm]に対応する「2048」を基準として対称に反転した関係にある。したがって、式(1.1)に示す通り、理想的には、第1センサ値Trq1と第2センサ値Trq2との和は4096で一定となる。
Trq1+Trq2=4096 ・・・(1.1)
式(1.1)を変形すると、式(1.2)が得られる。
Trq1=4096−Trq2 ・・・(1.2)
式(1.2)の右辺に記載された「所定の定数(4096)からセンサ値Trq2を差し引いた値」を「第2センサ反転値」という。クロス特性では、第1センサ値Trq1と第2センサ反転値(4096−Trq2)とは理想的に等しい。
この後、センサ値Trq1、Trq2のデータ量を削減する各実施形態について説明する前に、各実施形態とのデータ量の比較基準とする基準技術を規定する。基準技術では、各12ビット、計24ビットのセンサ値Trq1、Trq2の生データが送信される。
ところで、電動パワーステアリング装置90のように、高周期での演算が必要とされる装置に適用される通信システムでは、センサ信号の送受信に必要な通信時間の短縮が課題となる。特に、複数のセンサ値を送受信する構成では、通信情報量が増大するため、通信時間を短縮する要求がより高くなる。
そこで以下の各実施形態は、計24ビットのデータを通信する基準技術に対し、必要な情報通信機能を確保しつつ通信データ量を削減することを目的とするものである。以下、データ量削減の着眼点、及び具体的な通信方式について、実施形態毎に説明する。
まず、基準技術において二つのセンサ値Trq1、Trq2を受信したマイコン71がセンサ値をどのように用いるかという点に着目して場合分けする。
センサ値Trq1、Trq2が正常であることを前提とすれば、通常は、マイコン71の演算処理部74で制御演算用として、第1センサ値Trq1又は第2センサ値Trq2のうち一方が使用されればよい。このように、制御演算用に用いるセンサ値が一つである形態を基準技術の第一の形態とする。基準技術の第一の形態では、マイコン71が受信した二つのセンサ値Trq1、Trq2のうち一方を制御演算用として用い、さらに他方をセンサ素子51、52の異常検出のための情報として用いる。
この異常検出は次のように行われる。式(1.2)の両辺における第1センサ値Trq1と第2センサ反転値(4096−Trq2)との差分を、式(1.3)により「センサ差分ΔTrq」と定義する。
ΔTrq=4096−Trq2−Trq1 ・・・(1.3)
センサ差分の絶対値|ΔTrq|が異常検出閾値X未満のとき、すなわち式(1.4)が成立するとき、マイコン71は、センサ素子51、52が正常であると判定する。
−X<(4096−Trq2−Trq1)<X ・・・(1.4)
一方、センサ差分の絶対値|ΔTrq|が異常検出閾値X以上のとき、すなわち式(1.4)が成立しないとき、マイコン71は、センサ素子51、52のいずれかが異常であると判定する。
なお、異常検出閾値Xは条件に応じて切り替えてもよい。また、第1センサ値Trq1及び第2センサ値Trq2を送信時や受信時に補正した上で異常診断を実施してもよい。
ここで、正常なセンサ差分ΔTrqが取り得る整数値は、−X〜−1、0、1〜Xのいずれかであり、値の数Nvは、式(1.5)で表される。
Nv=2X−1 ・・・(1.5)
そこで、センサ差分ΔTrqを用いる異常検出に必要なデータ量が12ビットより小さい場合、先にセンサ装置50でセンサ差分ΔTrqを演算してからマイコン71に送信することにより、通信データ量を削減しつつ異常検出が実現可能である点に注目する。
このように、異常検出を前提とする基準技術の第一の形態に対して通信データ量を削減する通信方式を、本発明の第1、第2実施形態として説明する。この形態では、センサ装置50は、センサ差分ΔTrqに基づく値であって異常検出に使用可能な「付加情報」をリデューストデータとして送信する。「センサ差分ΔTrqに基づく値」とは、具体的には、センサ差分ΔTrq、又は、センサ差分の絶対値|ΔTrq|を指す。なお、第1実施形態は、制御演算用に用いられるセンサ値が一つであることを前提とし、第2実施形態は、制御演算用に用いられるセンサ値が一つ又は二つの場合を含む。
上記の基準技術の第一の形態に対し、基準技術の第二の形態は、必ずしも異常検出を要件とはせず、二つのセンサ値Trq1、Trq2の情報をマイコン71が対等に取得するものである。この場合、センサ値Trq1、Trq2の情報を両方とも制御演算に用いることにより、より細やかな検出性能を得ることができる。また、基準技術の第一の形態と同様に、センサ値Trq1、Trq2の情報を用いて更に異常検出を行ってもよい。
いずれにせよ、二つのセンサ値Trq1、Trq2の情報は、基本的に対等に取得される。ただし、情報が対等に使用されるかどうかは問わない。
基準技術の第二の形態に対して通信データ量を削減する通信方式を、本発明の第3〜第6実施形態として説明する。このうち、基本となる第3実施形態では、「特定のセンサ素子による異なるタイミングの複数のセンサ値同士の差分」である「時間差分Tdiff」データをリデューストデータとして送信することにより通信データ量の削減を図る。この方式の前提として、マイコン71は、センサ値の初期値を取得する。
第4〜第6実施形態の方式は、第3実施形態による時間差分データと、「時間差分データに対応する一つ又は複数のセンサ素子について、ある時点でセンサ素子により検出された物理量(トルク)を表す独立時データ」とを随時切り替えつつ送信するものである。
以下、各実施形態について順に詳しく説明する。
(第1実施形態)
第1実施形態によるデータ量削減について、図5を参照して説明する。
図5以下では、センサ信号に含まれる二つの通信データについて、基準技術の通信方式と、各実施形態によりデータ量を削減した通信方式とを比較して示す。基準技術の通信方式では、二つのセンサ値Trq1、Trq2の計24ビットの生データが通信される。
第1、第2実施形態では、二つの通信データのうち一つは、センサ値Trq1、Trq2のいずれか一方の生データが送信され、マイコン71での制御演算に用いられる。以下の説明では、制御演算用のトルク値として第1センサ値Trq1が用いられる例を示す。これに対し、制御演算用のトルク値として第2センサ値Trq2が用いられる例では、以下の第1センサ値Trq1と第2センサ値Trq2とを入れ替えればよい。
また、二つの通信データのうちもう一つは、センサ素子51、52の異常を検出するための「付加情報」が送信される。第1、第2実施形態では、異常検出のための付加情報がマイコン71でなくセンサ装置50内で演算されることを特徴とする。
図5(a)、(b)、(c)は、それぞれ付加情報の方式が異なる。第1実施形態の基本方式である(a)の例では、式(1.3)で定義される「正負情報を含むセンサ差分ΔTrq」が付加情報として用いられる。
具体例として、式(1.4)の異常検出閾値Xを1023に設定する場合を想定する。この想定は、異常検出閾値Xを条件に応じて切り替えるにせよ、センサ値Trq1、Trq2を補正してから診断するにせよ、センサ差分の絶対値|ΔTrq|が1023未満のとき、センサ素子51、52が正常であると判定することを意味する。
ここで、本明細書では、aを自然数とすると、絶対値がa未満である範囲、すなわち、「−aを超えて+a未満」の範囲を「±a未満」と表記する。同様に、絶対値がa以下である範囲、すなわち、「−a以上+a以下」の範囲を「±a以下」と表記する。
すると、異常検出閾値Xが1023であるとは、センサ差分ΔTrqが「±1023未満」すなわち「±1022以下」のとき正常と判定されることを意味する。また、センサ差分ΔTrqが「±1023未満」の範囲は、実トルク差では「±約5[Nm]未満」の範囲に対応する。
式(1.4)で異常検出閾値Xを1023に設定したとき、正常時にセンサ差分ΔTrqが取り得る値の数は、式(1.5)より、Nv=2×1023−1=2045となる。つまり、センサ装置50のデータ量削減部53は、センサ差分ΔTrqの正常値として2045通りの値を送信回路54に出力する。送信回路54は、それらの値を付加情報としてマイコン71に送信する。
一方、センサ差分ΔTrqが「±1023以上」のとき、データ量削減部53は、センサ差分ΔTrqが異常であることを示す値を送信回路54に出力し、送信回路54は、その値を付加情報としてマイコン71に送信する。
例えば、ΔTrq≧1023のとき、異常表示値「1023」が送信される。また、ΔTrq≦(−1023)のとき、異常表示値「−1023」又は「−1024」が送信される。或いは、ΔTrq=(−1023)のとき、異常表示値「−1023」が送信され、ΔTrq≦(−1024)のとき、異常表示値「−1024」が送信されてもよい。
いずれの方式でも、異常表示値を3通り以下に設定すれば、2045通りの正常値と合わせて付加情報の値の数は2048通り以下となるため、11ビットで送信可能となる。つまり、付加情報をリデューストデータとして用いることができる。そして、センサ装置50の送信回路54が11ビットの付加情報を送信し、その付加情報をマイコン71が受信すれば、マイコン71によるセンサ素子51、52の異常検出が実現される。
このように、図5(a)の方式では、センサ装置50からマイコン71への通信データとして、第1センサ値Trq1と共に、第2センサ値Trq2に代えて、付加情報としてのセンサ差分ΔTrqを送信する。これにより、例えば異常検出閾値Xを1023に設定し付加情報のデータ量を11ビットとした場合、基準技術に対し、データ量を1ビット削減することができる。よって、通信時間を短縮することができる。
なお、同様の考え方で、異常検出閾値Xを511とすれば基準技術に比べ2ビット削減可能であり、異常検出閾値Xを255とすれば基準技術に比べ3ビット削減可能となる。ただし、異常検出閾値Xを低く設定し過ぎるとロバスト性が低下する点に注意を要する。
図5(a)の方式では、異常検出が可能であることに加え、センサ差分ΔTrqが正常である場合、センサ値Trq1、Trq2と同等のLSB(10/2048)[Nm]を有するセンサ差分ΔTrqの値がマイコン71に送信される。したがって、マイコン71の受信データ処理部73は、第1センサ値Trq1とセンサ差分ΔTrqとに基づいて、式(1.6)により、第2センサ値Trq2に対応するECU演算第2トルク値Etrq2を演算可能である。
Etrq2=4096−(Trq1+ΔTrq) ・・・(1.6)
つまり、通信データの合計データ量を24ビットから23センサビットに削減しても、二つのセンサ値Trq1、Trq2の情報が落ちることなく送信される。
一方、センサ差分ΔTrqが異常である場合、異常であることを示す値が送信されるのみであり、実際のセンサ差分ΔTrqの値は送信されない。したがって、マイコン71の受信データ処理部73は、ECU演算第2トルク値Etrq2を演算することができないため、基準技術に対し1ビット分の情報落ちが発生する。
ただし、通信システム40が適用されるシステムによっては、異常検出さえできればECU演算第2トルク値Etrq2を演算する必要はない、すなわち、センサ差分ΔTrqの正常又は異常に関係なく、情報落ちが発生しても構わないという場合もある。このように情報落ちを許容することを前提とすれば、通信データ量をさらに削減することが可能となる。その方式を図5(b)、(c)に示す。
図5(b)に示す方式では、付加情報として、式(1.7)で示されるセンサ差分の絶対値|ΔTrq|を送信する。
|ΔTrq|=|4096−Trq2−Trq1| ・・・(1.7)
式(1.4)と同様に異常検出閾値Xを1023とし、0≦|ΔTrq|<1023の範囲を正常とすると、正常値は1023通りとなる。また、|ΔTrq|≧1023のとき送信される異常表示値を1通り(例えば「1023」)に設定すれば、付加情報の値の数は、計1024通りとなる。したがって、付加情報の通信に必要なデータ量は10ビットとなり、図5(a)の11ビットからさらに1ビット削減することができる。つまり、基準技術からの削減可能データ量は2ビットとなる。
このように、付加情報としてセンサ差分の絶対値|ΔTrq|を使用する方式では、付加情報のLSBが(10/2048)=(10/211)[Nm]のとき、通信に必要なデータ量は10ビットである。これを一般化すると、付加情報のLSBが(10/2p)[Nm]のとき、通信に必要なデータ量は(p−1)ビットとなる。
そこで、図5(c)に示す方式では、システムが許容することを前提として付加情報の分解能をセンサ値Trq1、Trq2の分解能よりも低下させる。すなわち、付加情報のLSBを(10/2048)[Nm]よりも粗く設定する。
表3に、付加情報のLSB、付加情報としてセンサ差分の絶対値|ΔTrq|を使用する場合の必要データ量、及び、基準技術からの削減可能データ量の関係を示す。
Figure 2017033237
表3によると、付加情報のLSBを(10/128)[Nm]としたとき、付加情報の通信データ量は、センサ値Trq2を送信する場合の半分の6ビットとなる。
また、付加情報のLSBを(10/4)=2.5[Nm]としたとき、センサ差分ΔTrqの正常範囲に対して一つ、センサ差分ΔTrqの異常範囲に対して一つの計二つ(=1ビット)のデータを送信することになる。つまり、付加情報は、センサ素子51、52が正常であるか異常であるかを判別するフェール信号(異常フラグ)に実質的に等しいものとなる。この場合、データ量を最大11ビット削減することができる。
このように、システムが許容すれば、付加情報の分解能を低下させることにより、データ量を大幅に削減することが可能である。
(第2実施形態)
次に、第2実施形態によるデータ量削減について、図6を参照して説明する。
第2実施形態は、マイコン71の演算処理部74での制御演算に第1センサ値Trq1及び第2センサ値Trq2の両方が使用されることを前提とする。
第2実施形態では、センサ信号に含まれる一方の通信データとして、二つのセンサ値の平均値TrqAve、又は加算値TrqAddを送信する。ここで、クロス特性を採用する本実施形態では、「二つのセンサ値」とは、「第1センサ値Trq1」及び「第2センサ反転値(4096−Trq2)」を意味する。なお、同特性の二つのセンサ素子を用いる他の実施形態では、単純に二つのセンサ値の平均値を算出すればよい。
また、もう一方の通信データとして、第1実施形態と同様のセンサ差分ΔTrq、又はセンサ差分の絶対値|ΔTrq|を付加情報として送信する。
図6(a)の方式では、式(2.1)により、第1センサ値Trq1と第2センサ反転値(4096−Trq2)とのトルク平均値TrqAveを算出する。なお、奇数値を2で割ったときの端数処理の方法は適宜設定してよい。
TrqAve={Trq1+(4096−Trq2)}/2 ・・・(2.1)
平均値TrqAveには、各センサ値Trq1、Trq2の情報が2分の1の精度で反映される。平均値TrqAveのデータ量は、センサ値Trq1、Trq2のデータ量と同じく、12ビットとなる。したがって、付加情報によるデータ量削減分が、センサ信号全体のデータ量の削減分となる。
図6(b)の方式では、式(2.2)により、トルク加算値TrqAddを算出する。
TrqAdd=Trq1+(4096−Trq2) ・・・(2.2)
加算値TrqAddには、各センサ値Trq1、Trq2の情報がそのままの精度で反映されるため、平均値TrqAveを使用する方式に比べ、精度落ちを防止することができる。ただし、加算値TrqAddのデータ量は、センサ値Trq1、Trq2のデータ量より1ビット多い13ビットとなる。しかし、付加情報のデータ量を2ビット以上削減することにより、センサ信号全体のデータ量を削減することができる。
付加情報として、正負情報を含むセンサ差分ΔTrqを送信する方式では、マイコン71の受信データ処理部73は、平均値TrqAve又は加算値TrqAddとセンサ差分ΔTrqとに基づき、センサ値Trq1、Trq2を復元するように演算可能である。
平均値TrqAveを送信する場合、ECU演算トルク値Etrq1、Etrq2は、式(2.3)、(2.4)により演算される。
Etrq1=TrqAve−ΔTrq/2 ・・・(2.3)
Etrq2=4096−(TrqAve+ΔTrq/2) ・・・(2.4)
加算値TrqAddを送信する場合、ECU演算トルク値Etrq1、Etrq2は、式(2.5)、(2.6)により演算される。
Etrq1=(TrqAdd−ΔTrq)/2 ・・・(2.5)
Etrq2=4096−(TrqAdd+ΔTrq)/2 ・・・(2.6)
ただし、センサ差分ΔTrqの分解能を低下させることによって付加情報のデータ量を削減する場合、センサ差分ΔTrqを用いて演算されるECU演算トルク値Etrq1、Etrq2の精度も低下することに注意を要する。
(第3実施形態)
第3実施形態によるデータ量削減について、図7、図8を参照して説明する。
第3実施形態では、基準技術における二つのセンサ値Trq1、Trq2の生データに代えて、第1センサ素子51及び第2センサ素子52について、それぞれ「特定のセンサ素子による異なるタイミングでの複数のセンサ値同士の差分」である「時間差分Tdiff1、Tdiff2」をリデューストデータとして送信する。詳しくは、データ量削減部53が時間差分Tdiff1、Tdiff2を算出して送信回路54に出力し、送信回路54がマイコン71に送信する。よって、通信時間を短縮することができる。
なお、他の実施形態では、センサ値Trq1、Trq2のいずれか一方に代えて、対応する時間差分Tdiff1、Tdiff2のいずれか一方を送信するようにしてもよい。
図7〜図12では、例えば第1センサ値Trq1の今回値をTrq1(n)、前回値をTrq1(n−1)のように記す。第1センサ値Trq1の今回値と前回値との時間差分Tdiff1は、式(3.1)で表される。
Tdiff1=Trq1(n)−Trq1(n−1) ・・・(3.1)
また、第3実施形態では、マイコン71がセンサ値の初期値Trq1(0)、Trq2(0)を取得することを前提とする。
ここで、時間差分、すなわちサンプル周期の一周期における操舵トルクの変化量は、全検出範囲±10[Nm]に対し4分の1である「±2.5[Nm]未満」の範囲に収まると仮定する。すると、時間差分Tdiff1、Tdiff2の範囲は「±512未満」となり、10ビットで表現される。この場合、基準技術に比べ、通信データ量を計4ビット削減することができる。
操舵トルクの最大変化量がもっと小さいと考えられるならば、時間差分Tdiff1、Tdiff2の範囲を更に小さく想定してもよい。
操舵トルクの変化量を「±1.25[Nm]未満」と仮定すると、時間差分Tdiff1、Tdiff2の範囲は「±256未満」となり、9ビットで表現される。よって、基準技術に比べ、通信データ量を計6ビット削減することができる。
また、操舵トルクの変化量を「±0.625[Nm]未満」と仮定すると、時間差分Tdiff1、Tdiff2の範囲は「±128未満」となり、8ビットで表現される。よって、基準技術に比べ、通信データ量を計8ビット削減することができる。
ところで、想定外のトルク急変が発生し、時間差分Tdiffが設定した範囲を超える可能性が全く無いとも限らない。そこで、次に、時間差分Tdiffが設定範囲を超えた場合の処理について、図8〜図10を参照して説明する。この説明では、操舵トルクの変化量を全検出範囲±10[Nm]に対し2分の1である「±5[Nm]未満」と想定し、時間差分Tdiffの設定範囲を11ビットで表現可能な「±1024未満」、すなわち「±1023以下」とする例を前提とする。
まず、以下のように、通信タイミングxを引数とする各変数を定義する。
Trq(x):センサ値(センサ素子検出値)
TrqN(x):現在送信トルク値
Tdiff(x):送信用トルク時間差分値
Etrq(x):ECU演算トルク値
ECU演算トルク値を除くTrq(x)、TrqN(x)、Tdiff(x)は、センサ装置50にて検出又は算出される値であり、ECU演算トルク値Etrq(x)は、ECU70のマイコン71にて演算に使用される値である。
各変数のx=0における初期値は、以下のように設定される。
Trq(0)=センサ値
TrqN(0)=0
Tdiff(0)=0
Etrq(0)=0
センサ信号の送信中、1回目以降の通信タイミング(x>1)では、送信用トルク時間差分値Tdiff(x)は、今回のセンサ値Trq(x)、前回の現在送信トルク値TrqN(x−1)、並びに、差分値の下限DiffLow、及び上限DiffHighに基づいて、式(3.2)で算出される。
Tdiff(x)=GUARD(Trq(x)−TrqN(x−1),
DiffLow,DiffHigh) ・・・(3.2)
ここで例えば、DiffLow=−1023、DiffHigh=1023とすると、式(3.2)の関係は、図8で表される。
今回の現在送信トルク値TrqN(x)は、式(3.3)により前回の現在送信トルク値TrqN(x−1)に送信用トルク時間差分値Tdiff(x)を加算して得られる。
TrqN(x)=TrqN(x−1)+Tdiff(x) ・・・(3.3)
送信回路54は、送信用トルク時間差分値Tdiff(x)をECU70のマイコン71に送信する。
マイコン71は、送信用トルク時間差分値Tdiff(x)を取得し、式(3.4)により、今回のECU演算トルク値Etrq(x)を演算する。
Etrq(x)=Etrq(x−1)+Tdiff(x) ・・・(3.4)
初期値として、TrqN(0)=0、Etrq(0)=0 と設定されている場合、式(3.3)、(3.4)より、TrqN(x)=Etrq(x)となる。
続いて、上記の処理方式を好ましく適用した例について、図9を参照して説明する。
図9では、極端な例として、i回目の通信タイミングから(i+1)回目の通信タイミングまでの間に、操舵トルクが負側の最小トルク(−10[Nm])から正側の最大トルク(10−(10/2048)[Nm])まで急変動した状況を想定する。すなわち、ハンドルを左方向一杯に切った状態から右方向一杯に切った状態に一瞬で移行した場合に相当する。この場合、サンプル周期の一周期におけるセンサ値Trq(x)の変化量は、時間差分値の設定範囲「±1023以下」をはるかに越えた「4095」となる。
また、(i+1)回目の通信タイミングの後、少なくとも(i+5)回目の通信タイミングまでは、操舵トルクが正側の最大トルクである状態が継続するものとする。
この状況で、各通信タイミングにおけるセンサ値Trq(x)、及び、式(3.2)、(3.3)に基づいて算出される現在送信トルク値TrqN(x)(=Etrq(x))は、次のようになる。
Trq(i) =0 TrqN(i) =0
Trq(i+1)=4095 TrqN(i+1)=1023
Trq(i+2)=4095 TrqN(i+2)=2046
Trq(i+3)=4095 TrqN(i+3)=3069
Trq(i+4)=4095 TrqN(i+4)=4092
Trq(i+5)=4095 TrqN(i+5)=4095
このように、上記の方式では、現在送信トルク値TrqN(x)を式(3.3)で定義する。そして、今回のセンサ値(x)と前回の現在送信トルク値TrqN(x−1)との差が設定範囲(±1023以下)に収まるまで、現在送信トルク値TrqNに対しトルク差分値Tdiffを累積する。これにより、図9にて、現在送信トルク値TrqN(x)(=Etrq(x))は、(i+4)回目の通信タイミングまではセンサ値Trq(x)と異なるが、(i+5)回目の通信タイミングにおいてセンサ値Trq(x)と一致する。
一方、現在送信トルク値TrqN(x)を定義せず、単純に今回のセンサ値Trq(x)と前回のセンサ値Trq(x−1)との時間差分を算出する比較例を図10に示す。
比較例では、(i+1)回目の通信タイミングにおいて、実際のセンサ値Trqの変化量が「4095」であるにもかかわらず、送信される時間差分値は、設定範囲上限である「1023」となり、情報落ちが発生する。また、(i+2)回目からの通信タイミングのデータ値には、この時点で落ちた情報が反映されない。その結果、(i+1)回目以降のECU演算トルク値Etrq(x)は、ずっと「1023」が維持され、いつまで経ってもセンサ値Trq(x)に一致することはない。よって、誤ったトルク値に基づいて、制御演算が行われることとなる。
(第4〜第6実施形態)
第4〜第6実施形態によるセンサ信号のデータ切り替えについて、図11を参照して説明する。
リデューストデータとして時間差分Tdiff1、Tdiff2を送信する第3実施形態では、通信中に通信データ異常などによる通信抜けが一回でも発生すると、その後、マイコン71は実際のセンサ値を取得できなくなり、センサ値に基づく制御演算を実行不能になるという問題がある。
そこで、第4〜第6実施形態では、常に時間差分Tdiff1、Tdiff2を送信するのでなく、時々、ある時点でのセンサ値Trq1、Trq2そのものの値を送信する。本明細書では、「時間差分データ」と対峙する概念として、ある時点でセンサ素子51、52により検出された物理量を表す通信データを「独立時データ」という。独立時データは、代表的にはトルクを表すセンサ値Trq1、Trq2そのものの値である。その他、ある時点での複数のセンサ素子によるセンサ値の平均値やセンサ差分を独立時データとしてもよい。
つまり、第4〜第6実施形態では、通信データとして時間差分データと独立時データとを随時切り替えつつ送信することを特徴とする。切り替えのタイミングは、所定時間又は所定周期毎に設定してもよく、何らかのトリガ信号に同期したタイミングとしてもよい。
図11(a)、(b)、(c)は、それぞれ、第4、第5、第6実施形態による通信データの切り替えの例を示す。各図において二つの時間差分データを含むセンサ信号を「D」、二つ又は一つの独立時データを含むセンサ信号を「I」と記す。センサ信号D、Iは、時間差分データ又は独立時データに加え、格納されたデータが時間差分データであるか独立時データであるかというデータ種類を識別する情報、及び、必要に応じて、センサ値が検出されたセンサ素子を特定する情報が付与される。
第4〜第6実施形態に共通に、センサ信号Dは、LSBが(10/2048)[Nm]である二つの8ビット(計16ビット)の時間差分Tdiff1、Tdiff2を含む。また、図11(a)、(b)に示す第4、第5実施形態では、センサ信号Dの合計データ量は、識別情報として「0b」の1ビットを加えた17ビットとなる。図11(c)に示す第6実施形態では、センサ信号Dの合計データ量は、識別情報として「00b」の2ビットを加えた18ビットとなる。
独立時データであるセンサ値Trq1、Trq2を含むセンサ信号Iの通信方式は、各実施形態で異なる。
第4実施形態のセンサ信号Iは、LSBが(10/2048)[Nm]である二つの12ビット(計24ビット)のセンサ値Trq1、Trq2の生データ、及び、1ビットの識別情報「1b」を含み、合計データ量が25ビットとなる。この場合、センサ信号Dからセンサ信号Iへ通信データを切り替えたとき、一時的に通信ビット数を増やす。
この方式では、センサ信号Iの通信時、計24ビットのセンサ値Trq1、Trq2を単純に通信する場合よりもデータ量が増えるように思われる。しかし、例えば10回に1回の割合でセンサ信号Dからセンサ信号Iの通信に切り替えるとすると、10回の通信の平均データ量は、(17ビット×9+25ビット×1)/10=17.8ビットとなる。したがって、常に24ビットを通信する基準技術に比べ、平均6.2ビットのデータ量を削減することができる。
第5実施形態では、センサ信号Iの通信時に独立時データの分解能をセンサ値Trq1、Trq2の生データの分解能よりも低下させる。例えば、LSBが生データの24倍、すなわち(10/128)[Nm]である二つの8ビット(計16ビット)のトルク値データ(Trq1、Trq2)に、1ビットの識別情報「1b」を付与して通信する。
これにより、センサ信号Iのデータ量をセンサ信号Dと同じ17ビットに抑えることができる。よって、センサ信号D、Iの切り替えにかかわらず、データ量を削減した状態を常に維持することができる。
なお、独立時データの分解能を低下させた際に発生する情報落ちがシステム上許容できない場合には、独立時データ送信時の情報落ち分を次回送信する時間差分Tdiff1、Tdiff2に含めて送信することで、情報落ちを修復することも可能である。具体的には、時間差分Tdiff1、Tdiff2を演算する際に、センサ値Trq1、Trq2の生データの前回値ではなく、分解能低下後のTrq1、Trq2の前回値と、今回のセンサ値Trq1、Trq2の生データとから差分を演算する。
第6実施形態では、独立時データであるセンサ値Trq1、Trq2を含むセンサ信号を通信するとき、第1センサ値Trq1を含むセンサ信号I1と、第2センサ値Trq2を含むセンサ信号I2とを切り替えながら送信する。センサ信号I1、I2は、LSBが(10/2048)[Nm]である一つの12ビットのセンサ値Trq1又はTrq2、及び、2ビットのセンサ素子特定情報「01b」、「10b」を含み、合計データ量が14ビットとなる。つまり、18ビットのセンサ信号Dよりもデータ量が少なくなる。したがって、センサ信号D、I1、I2の切り替えによらず、データ量を削減した状態を常に維持することができる。
第6実施形態の通信方式は、一般に、複数のセンサ素子のうちから選定した一部のセンサ素子のセンサ値を独立時データとして送信する方式である。
第4〜第6実施形態におけるセンサ信号の種類の識別やセンサ素子の特定のための情報は、上記のように通信データに付与される方式に限らない。例えば、データのビット長や信号の送信タイミングの違いを判別情報としてもよい。
以上のように、第4〜第6実施形態では、基本的に時間差分Tdiff1、Tdiff2のデータを送信しつつ、時々、トルク値を表す独立時データを送信する。これにより、仮に通信データ異常などによる通信抜けが発生した場合でも、次のセンサ信号の切り替えタイミングで独立時データを再取得し、トルク値に基づく制御演算を継続することができる。よって、システムの信頼性を向上させることができる。
(その他の実施形態)
(ア)本発明の実施形態としては、複数のセンサ素子を有する通信システムにおいて、基準技術によりセンサ値Trq1、Trq2を送信するときのデータ量に比べデータ量を削減したリデューストデータを送信するようにしたあらゆる構成が含まれる。
例えばセンサ信号に二つのデータを含む方式では、上記実施形態の他、図12(a)〜(i)に示すように、二種類のデータを組み合わせた各構成が挙げられる。
図12(a)〜(i)に図示したデータ構成を以下に箇条書きで記す。下記において、|センサ差分|は、「センサ差分の絶対値」を意味する。
「平均値の時間差分」は、「複数のセンサ素子による異なるタイミングでの複数のセンサ値の平均値同士の時間差分」を意味する。また、「センサ差分の時間差分」は、「異なるタイミングでのセンサ差分同士の時間差分」を意味する。なお、(a)〜(e)については、第1センサ値Trq1と第2センサ値Trq2とを入れ替えてもよい。
(a):生データ+時間差分
(b):時間差分+センサ差分
(c):時間差分+|センサ差分|
(d):時間差分+センサ差分の時間差分
(e):時間差分+|センサ差分|の時間差分
(f):平均値の時間差分+センサ差分
(g):平均値の時間差分+|センサ差分|
(h):平均値の時間差分+センサ差分の時間差分
(i):平均値の時間差分+|センサ差分|の時間差分
(イ)上記実施形態に対し、センサ装置は三つ以上のセンサ素子を有してもよい。その場合、リデューストデータとして、いずれか二つのセンサ素子同士のセンサ差分、又は、少なくとも一つ以上のセンサ素子についての時間差分等が算出されればよい。
例えばN個(Nは2以上の整数)のセンサ素子を有するセンサ装置において第1実施形態を一般化すると、次のように規定されるセンサ値及び付加情報を含むセンサ信号を送信する方式として表現することができる。センサ値は、「N個のセンサ素子のうち選定されたM個(Mは1以上N未満の整数)のセンサ素子が検出したM個のセンサ値」である。付加情報は、「M個のセンサ素子以外の(N−M)個のセンサ素子のセンサ値と、M個のセンサ素子のうちいずれかのセンサ素子のセンサ値との差分を表す付加情報」である。
なお、上記第1実施形態は、一般化表現におけるN=2、M=1の場合に相当する。
(ウ)通信システムのデジタル通信の方式(プロトコル)は、SENT方式に限らず、他のプロトコルを採用してもよい。したがって、センサ信号は、4ビットのニブル信号に限らず、8ビットのオクテット信号等を用いてもよい。また、センサ値等の数値について、上記実施形態に記載された各数値は一例に過ぎない。
(エ)センサ素子は、上記実施形態で例示したホール素子以外に、他の磁気検出素子、又は、磁気以外の変化を検出する素子を用いてもよい。センサ素子が検出する物理量は、トルクに限らず、回転角、ストローク、荷重、圧力等、どのような物理量でもよい。
また、二つのセンサ素子の出力特性はクロス特性でなく、同一特性等でもよい。
(オ)本発明の通信システムは、電動パワーステアリング装置の他、検出したセンサ値に基づいて制御演算を行うどのような装置に適用されてもよい。
以上、本発明は、上記実施形態になんら限定されるものではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の形態で実施可能である。
40・・・通信システム、
50・・・センサ装置、
51、52・・・センサ素子、
53・・・データ縮減部、
54・・・送信回路、
71・・・マイコン、
72・・・受信回路、
73・・・受信データ処理部、
74・・・演算処理部。

Claims (15)

  1. ある物理量についてのセンサ値を同一の検出対象から検出しデジタル値で出力する複数のセンサ素子(51、52)、前記複数のセンサ素子による複数の前記センサ値同士の差分、又は、異なるタイミングで検出された複数の前記センサ値同士の差分を含む情報を、前記センサ値そのもののデータ量に対しデータ量が削減されたリデューストデータとして算出するデータ量削減部(53)、及び、前記リデューストデータを含むセンサ信号をデジタル信号として送信する送信回路(54)を有するセンサ装置(50)と、
    前記センサ装置から送信された前記リデューストデータを含む前記センサ信号を受信する受信回路(72)を有するマイコン(71)と、
    を備えることを特徴とする請求項1に記載の通信システム。
  2. 前記センサ装置は、前記センサ信号に含まれる少なくとも一つの通信データについて、
    前記複数のセンサ素子による複数の前記センサ値同士の差分であるセンサ差分に基づく値であって前記複数のセンサ素子の異常検出に使用可能な付加情報を、前記リデューストデータとして送信することを特徴とする請求項1に記載の通信システム。
  3. 前記センサ装置は、
    N個(Nは2以上の整数)の前記センサ素子のうち選定されたM個(Mは1以上N未満の整数)のセンサ素子が検出したM個の前記センサ値、及び、前記M個のセンサ素子以外の(N−M)個のセンサ素子の前記センサ値と、前記M個のセンサ素子のうちいずれかのセンサ素子の前記センサ値との差分を表す前記付加情報を含む前記センサ信号を送信することを特徴とする請求項2に記載の通信システム。
  4. 前記センサ装置は、
    複数の前記センサ素子による複数の前記センサ値の平均値又は加算値、及び前記付加情報を含む前記センサ信号を送信することを特徴とする請求項2に記載の通信システム。
  5. 前記センサ装置は、
    前記センサ差分の絶対値を前記付加情報として送信することを特徴とする請求項2〜4のいずれか一項に記載の通信システム。
  6. 前記センサ装置は、
    送信する前記付加情報の分解能を前記センサ値の分解能よりも低下させることを特徴とする請求項2〜5のいずれか一項に記載の通信システム。
  7. 前記センサ装置は、前記センサ信号に含まれる少なくとも一つの通信データについて、
    特定の前記センサ素子による異なるタイミングでの複数の前記センサ値同士の時間差分、又は、複数の前記センサ素子による異なるタイミングでの複数の前記センサ値の平均値同士の時間差分、又は、複数の前記センサ素子による複数の前記センサ値同士の差分であるセンサ差分についての異なるタイミングでの前記センサ差分同士の時間差分、のいずれか一つ以上である時間差分データを前記リデューストデータとして送信することを特徴とする請求項1に記載の通信システム。
  8. 前記センサ装置は、
    前記時間差分データと、前記時間差分データに対応する一つ又は複数の前記センサ素子について、ある時点で前記センサ素子により検出された物理量を表す独立時データと、を随時切り替えつつ送信することを特徴とする請求項7に記載の通信システム。
  9. 前記センサ装置は、
    送信する前記独立時データの分解能を前記センサ値の分解能よりも低下させることを特徴とする請求項8に記載の通信システム。
  10. 前記センサ装置は、
    前記センサ信号の次回送信時に前記時間差分データを演算するとき、分解能を低下させた後の前記独立時データからの時間差分を前記時間差分データとして送信することを特徴とする請求項9に記載の通信システム。
  11. 前記センサ装置は、
    複数の前記センサ素子のうちから選定した一部の前記センサ素子についての前記独立時データを送信することを特徴とする請求項8〜10のいずれか一項に記載の通信システム。
  12. 前記センサ装置は、
    前記独立時データを送信するとき、選定した前記センサ素子を特定する情報を付与して前記独立時データを送信することを特徴とする請求項11に記載の通信システム。
  13. 前記センサ装置は、
    送信される通信データが前記時間差分データ又は前記独立時データのいずれであるかを識別する情報を付与して前記通信データを送信することを特徴とする請求項8〜12のいずれか一項に記載の通信システム。
  14. 前記センサ信号は、米国自動車技術会規格SAE−J2716に準拠した信号であることを特徴とする請求項1〜13のいずれか一項に記載の通信システム。
  15. 車両の電動パワーステアリング装置(90)に用いられ、前記センサ装置は、運転者の操舵トルクを検出し、前記マイコンは、前記センサ装置が検出した操舵トルクに基づいてモータ(80)が出力するアシスト量を演算することを特徴とする請求項1〜14のいずれか一項に記載の通信システム。
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