JP2017032378A - センサ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】測定対象物の押し当て面に凹凸がある場合でも温度を正確に検出すること。【解決手段】センサ装置は、ケーシングの開口端に設けられた接触板31と、接触板31に接続された熱電対線35,36とを備え、接触板31の接触面を測定対象物に接触させて測定対象物の温度を検出するものである。接触板31は、その面方向において複数に分割されており、それぞれが独立してケーシングの軸方向に変位可能に設けられている。熱電対線35,36は、分割された接触板31のそれぞれに個別に接続されている。分割された接触板31のそれぞれの背面には、ケーシングの軸方向に伸縮可能なバネ部材33が設けられている。【選択図】図3

Description

本願は、測定対象物に押し当てて測定対象物の温度を検出するセンサ装置に関するものである。
例えば特許文献1に開示されているように、測定対象物に押し当てて温度を検出するセンサ装置が知られている。このセンサ装置は、ケーシング(プローブ)と、該ケーシングの先端部に挿入された保護管と、該保護管の先端に取り付けられた熱電対とを備えている。熱電対は、測定対象物と接触する平面部を有している。このセンサ装置では、ケーシングを手で握り、保護管の先端を測定対象物に押し当てて、熱電対の平面部を測定対象物に接触させることによって、測定対象物の温度が検出される。
特開平7−55548号公報
ところで、上述したようなセンサ装置では、測定対象物における押し当て面に凹凸があると、接触不良により温度を正確に検出できない場合があった。つまり、熱電対と測定対象物との接触面積が十分に確保されず、温度の検出精度が損なわれる場合があった。
本願に開示の技術は、かかる事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、測定対象物に接触させて温度を検出するセンサ装置において、測定対象物の押し当て面に凹凸がある場合でも温度を正確に検出することにある。
本願に開示の技術は、上記目的を達成するために、測定対象物に押し当てて接触させる接触板を分割し、その分割したそれぞれが独立して押し当て方向に変位できるように構成した。
具体的に、本願に開示の技術は、筒状のケーシングと、接触板と、該接触板に接続された熱電対線とを備え、上記接触板の接触面を測定対象物に接触させて該測定対象物の温度を検出するセンサ装置を前提としている。上記接触板は、上記ケーシングの軸方向と直交し且つ接触面側が上記ケーシングの開口端から突出する状態で該開口端に設けられている。そして、上記接触板は、その面方向において複数に分割されており、それぞれが独立して上記ケーシングの軸方向に変位可能に設けられている。上記熱電対線は、分割された上記接触板のそれぞれに個別に接続されている。さらに、本願のセンサ装置は、分割された上記接触板のそれぞれの背面に設けられ、上記ケーシングの軸方向に伸縮可能な複数の弾性部材を備えている。
本願のセンサ装置では、接触板を測定対象物にケーシングの軸方向に押し当てることにより接触板の接触面が測定対象物に接触して測定対象物の温度が検出される。そして、本願のセンサ装置では、接触板が複数に分割され、その分割されたそれぞれが独立してケーシングの軸方向に変位可能に設けられているため、測定対象物の押し当て面に凹凸があった場合、分割された複数の接触板は押し当て面の凹凸形状に合わせて変位する。つまり、押し当て面の凸部に対応する接触板は相対的に凹み、押し当て面の凹部に対応する接触板は相対的に突出する。そして、本願のセンサ装置では、分割された接触板のそれぞれの背面にケーシングの軸方向に伸縮可能な弾性部材を設けているので、弾性部材の弾性力によって分割された接触板のそれぞれを測定対象物に押し当てることができる。これにより、分割された全ての接触板を測定対象物に確実に接触させることができる。
以上のように、本願のセンサ装置によれば、分割した接触板を測定対象物の凹凸形状に合わせて変位させて測定対象物に接触させることができる。したがって、接触板と測定対象物との接触面積を従来よりも増大させることができる。これにより、測定対象物の押し当て面に凹凸があっても、接触板と測定対象物との接触面積を十分に確保することができるので、測定対象物の温度を正確に検出することができる。
図1は、実施形態に係るセンサ装置の構成を模式的に示す断面図である。 図2は、図1に示すA−A線の断面図である。 図3は、温度検出機構の要部を後方から視て示す斜視図である。
以下、本願の実施形態について図面を参照しながら説明する。なお、以下の実施形態は、本質的に好ましい例示であって、本願に開示の技術、その適用物、あるいはその用途の範囲を制限することを意図するものではない。
本実施形態のセンサ装置1は、測定対象物に直接押し付けて該測定対象物の振動および温度の2つを検出する、いわゆるハンディタイプのセンサである。図1に示すように、センサ装置1は、ケーシング10と、振動検出機構20と、温度検出機構30(熱電対)とを備えている。
ケーシング10は、円筒状に形成されている。ケーシング10内には、円板状に形成された保持部材11が設けられている。保持部材11は、ケーシング10の後端側に嵌め込まれて該後端を閉塞している。保持部材11は、後述する振動検出機構20を保持する部材である。
振動検出機構20は、検出針21と、振動伝達部22と、バネ部材23とを有している。検出針21は、細長い棒状の部材であり、ケーシング10内に挿入されている。検出針21は、先端21aが測定対象物に接触して測定対象物の振動が伝達される。振動伝達部22は、ケーシング10内に設けられ、検出針21の後端(図1において上端)に接続されている。振動伝達部22は、測定対象物の振動が検出針21を通じて伝達される。振動伝達部22は、図示しないが、圧電素子や電極板等を有し、検出針21から伝達された振動を電気信号に変換する。
バネ部材23は、ケーシング10内において振動伝達部22の後方に設けられている。バネ部材23は、一端(前端)が振動伝達部22に接続され、他端(後端)が保持部材11に接続されている。バネ部材23は、振動伝達部22および検出針21を前方へ付勢している。つまり、バネ部材23はケーシング10の軸方向(前後方向)に伸縮可能な弾性部材である。このバネ部材23の付勢により、検出針21は、先端21aがケーシング10の前端(開口端)から突出した状態となる。振動検出機構20は、バネ部材23が保持部材11に接続されることにより、保持部材11に保持されている。
温度検出機構30は、接触板31と、バネ部材33と、熱電対線35,36とを有し、測定対象物に接触して測定対象物の温度を検出するものである。図2および図3に示すように、接触板31は、円環状の板部材が、その面方向において複数(本実施形態では、4つ)に等分割されている。具体的に、分割された4つの接触板31は略扇形に形成されている。4つの接触板31は、ケーシング10の軸方向と直交する状態でケーシング10の前端(開口端)に設けられている。4つの接触板31は、外面(前方側の面)が測定対象物に接触する平面状の接触面31aとなっている。4つの接触板31は、それぞれの接触面31aが互いに面一となる状態で設けられている。また、4つの接触板31は、接触面31a側がケーシング10の前端(開口端)から突出する状態で設けられている。そして、4つの接触板31は、それぞれが独立してケーシング10の軸方向に変位可能(移動可能)に設けられている。
ケーシング10の前端には、4つの接触板31によって開口32が形成されており、その開口32に検出針21が挿通されている。検出針21は、先端21aが開口32から突出した状態で設けられている。
バネ部材33は、ケーシング10内において4つの接触板31のそれぞれの背面(後方側の面)に設けられている。つまり、温度検出機構30は接触板31と同数の4つのバネ部材33を有している。バネ部材33は、一端(前端)が接触板31の背面に接続され、他端(後端)が保持部材34に接続されている。保持部材34は、円板状に形成され、その外周面がケーシング10の内周面に固定されている。保持部材34は、接触板31およびバネ部材33を保持するものである。バネ部材33は、ケーシング10の軸方向(前後方向)に伸縮可能な弾性部材を構成している。なお、保持部材34の中央には、検出針21が挿通される貫通孔34aが形成されている。
熱電対線35,36は、2本で一対となっており、4つの接触板31のそれぞれに個別に接続されている。つまり、温度検出機構30は接触板31と同数の4対の熱電対線35,36を有している。熱電対線34,35は、一端が接触板31の背面に接続され、他端が信号処理回路(図示省略)に接続されている。つまり、熱電対線35,36は接触板31から保持部材11,34の貫通孔11a,34aを通って信号処理回路まで配線されている。なお、2本の熱電対線34,35は、一方がアルメル線で、他方がクロメル線である。
センサ装置1では、検出針21の先端21aを測定対象物(例えば、スチームトラップの表面)に当てて押し込むことにより、検出針21の先端21aおよび接触板31の接触面31aの双方が測定対象物に接触する。これにより、測定対象物の振動および温度が検出(測定)される。ここで、測定対象物の押し当て面に凹凸があった場合、分割された4つの接触板31は押し当て面の凹凸形状に合わせてケーシング10の軸方向(即ち、押し当て方向)に変位する。つまり、4つの接触板31のうち、押し当て面の凸部に対応する接触板31は相対的に凹み、押し当て面の凹部に対応する接触板31は相対的に突出する。そして、4つの接触板31のそれぞれの背面にはバネ部材33が設けられているので、バネ部材33の弾性力によって各接触板31は測定対象物の押し当て面に押しつけられる。これにより、接触板31と測定対象物とが確実に接触する。
以上のように、上記実施形態のセンサ装置1によれば、接触板31を複数に分割し、その分割したそれぞれの接触板31を独立してケーシング10の軸方向に変位可能に設けるようにした。さらに、上記実施形態のセンサ装置1では、分割したそれぞれの接触板31の背面にバネ部材33を設けるようにした。そのため、分割したそれぞれの接触板31を測定対象物の凹凸形状に合わせて変位させて測定対象物に接触させることができる。したがって、接触板31と測定対象物との接触面積を従来よりも増大させることができる。これにより、測定対象物の押し当て面に凹凸があっても、接触板31と測定対象物との接触面積を十分に確保することができるため、測定対象物の温度を正確に検出することができる。
なお、上記実施形態のセンサ装置1において、接触板31の分割数は4つ以外の分割数であってもよいことは勿論である。
また、上記実施形態では、振動検出機構20を備えたセンサ装置1について説明したが、本願に開示の技術は、振動検出機構20が省略されたセンサ装置についても同様に適用することができる。
本願に開示の技術は、測定対象物に押し当てて温度を検出するセンサ装置について有用である。
1 センサ装置
10 ケーシング
31 接触板
31a 接触面
33 バネ部材(弾性部材)
35,36 熱電対線

Claims (1)

  1. 筒状のケーシングと、該ケーシングの軸方向と直交し且つ接触面側が上記ケーシングの開口端から突出する状態で該開口端に設けられた接触板と、該接触板に接続された熱電対線とを備え、上記接触板の接触面を測定対象物に接触させて該測定対象物の温度を検出するセンサ装置であって、
    上記接触板は、その面方向において複数に分割されており、それぞれが独立して上記ケーシングの軸方向に変位可能に設けられ、
    上記熱電対線は、分割された上記接触板のそれぞれに個別に接続されている一方、
    分割された上記接触板のそれぞれの背面に設けられ、上記ケーシングの軸方向に伸縮可能な複数の弾性部材を備えている
    ことを特徴とするセンサ装置。
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