JP2017031719A - プレストレストコンクリート構造体の接合構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】充填材が硬化するまでの時間を省略することにより工期の短縮を図ることが可能なプレストレストコンクリート構造体の接合構造を提供する。
【解決手段】コンクリートの柱20と、柱に対して接合されるプレキャストコンクリートの梁50とを備え、柱及び梁内に挿通される緊張材の緊張によって生じる圧縮力により柱及び梁を接合するプレストレストコンクリート構造体の接合構造であって、柱の側面に設けられ、梁の桁方向端面側と接する接触面を有する第1の金属板40と、梁の桁方向端面に設けられ、第1の金属板の接触面と対向する接触面を有する第2の金属板42とを備え、柱と梁とが、第1の金属板及び第2の金属板の接触面同士が接触した状態で接合された構成とした。
【選択図】図1

Description

本発明は、プレストレストコンクリート構造体の接合構造に関し、特に接合部に充填材を充填する必要のない接合構造に関する。
従来、劇場等の大スパンの構造物や駐車場等の積載荷重が大きい構造物には、プレストレスの導入により柱や梁に予め圧縮力が付与されたプレストレストコンクリートが採用されることがある。
例えば特許文献1には、工場等で予め成形された(プレキャスト)コンクリート製の複数の柱を基礎上に立設し、当該複数の柱間にプレキャストコンクリート製の梁を架け渡した後、モルタル等の充填材により柱と梁との接合部を目地埋めし、柱及び梁内に挿通されたPC鋼材を緊張させることによってプレストレスを導入するとともに、当該プレストレスを利用して柱と梁とを接合する方法が開示されている。
特開平11−172762号公報
しかしながら、特許文献1に係る接合方法にあっては、接合部の充填材が硬化し、所定の強度が発揮されるまでに長時間を要することとなるため、この間にPC鋼材を緊張させることができず、充填材が硬化するまでに時間のロスが生じるという問題があった。
本発明は、上記課題を解決するため、充填材が硬化するまでの時間を省略することにより工期の短縮を図ることが可能なプレストレストコンクリート構造体の接合構造を提供することを目的とする。
上記課題を解決するためのプレキャストプレストレストコンクリート構造体の接合構造として、コンクリートの柱と、柱に対して接合されるプレキャストコンクリートの梁とを備え、柱及び梁内に挿通される緊張材の緊張によって生じる圧縮力により柱及び梁を接合するプレストレストコンクリート構造体の接合構造であって、柱の側面に設けられ、梁の桁方向端面側と接する接触面を有する第1の金属板と、梁の桁方向端面に設けられ、第1の金属板の接触面と対向する接触面を有する第2の金属板とを備え、柱と梁とが、第1の金属板及び第2の金属板の接触面同士が接触した状態で接合された構成とした。
本構成によれば、第1の金属板の接触面と第2の金属板の接触面とに摩擦力が生じた状態で緊張材により柱と梁とが強固に接合されるので、接合部への充填材の充填が不要となり、工期の短縮を図ることが可能となる。
また、他の構成として、コンクリートの第1柱と、第1柱の延長方向上端面側に接合されるプレキャストコンクリートの第2柱とを備え、第1柱及び第2柱内に挿通される緊張材の緊張によって生じる圧縮力により第1柱及び第2柱を接合するプレストレストコンクリート構造体の接合構造であって、第1柱の延長方向上端面に設けられ、第2柱の下面側と接する接触面を有する第1の金属板と、第2柱の延長方向下端面に設けられ、第1の金属板の接触面と対向する接触面を有する第2の金属板とを備え、第1柱と第2柱とが、第1の金属板及び第2の金属板の接触面同士が接触した状態で接合された構成とした。
本構成によれば、第1の金属板の接触面と第2の金属板の接触面とに摩擦力が生じた状態で緊張材により第1柱と第2柱とが強固に接合されるので、接合部への充填材の充填が不要となり、工期の短縮を図ることが可能となる。
また、他の構成として、第1の金属板及び第2の金属板の接触面に錆付け加工が施されている構成とすれば、第1の金属板の接触面と第2の金属板の接触面とに生じる摩擦力をより増大させることができる。
上記発明の概要は、本発明の必要な特徴の全てを列挙したものではなく、これらの特徴群のサブコンビネーションもまた、発明となり得る。
プレストレスコンクリート構造体の縦断面図である。 柱と梁との接合構造を示す概略斜視図である。 柱と梁との接合構造の変形例を示す縦断面図である。 プレストレスコンクリート構造体の縦断面図である。 下階柱と上階柱との接合構造を示す概略斜視図である。
以下、発明の実施形態を通じて本発明を詳説するが、以下の実施形態は特許請求の範囲に係る発明を限定するものではなく、また実施形態の中で説明される特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らず、選択的に採用される構成を含むものである。
[柱と梁の接合構造]
図1は、プレストレストコンクリート(以下、PCともいう)構造体10の縦断面図であり、図2は、柱20と梁50との接合部を透過して示す概略斜視図である。以下、柱20と梁50との接合構造について詳説する。
図1に示すように、PC構造体10は、工場等で予め成形されたコンクリート製(以下、プレキャストコンクリートともいう)の一対の柱20;20と、一対の柱20;20間に架設されるプレキャストコンクリートの梁50と、柱20;20及び梁50の内部に挿通されるPC鋼材32と、柱20及び梁50の接合部に設けられる金属板40;42とを主たる構成として備える。
図1に示すように、一対の柱20;20は、地面Gに対して鉛直方向に延在する例えば四角柱状の構造体である。柱20;20は、台座ブロック24を介して地中内に埋設された基礎コンクリート22上に立設される。柱20;20同士は、梁50の延長方向に互いに所定の間隔を有して隔てられている。
梁50は、柱20;20と直交する方向に延在する例えば四角柱状の部材であって、その桁方向寸法が一対の柱20;20間と略同等に設定される。当該梁50は、工場等から現場まで搬送された後、現場においてPC鋼材32の緊張によるプレストレスの導入により生じる圧縮力を利用して柱20;20間に架け渡される。
柱20;20及び梁50の内部には、金属等により形成された中空状の複数のシース管30A;30B;30Cが予め埋設された状態で延長する。図5にも示すように柱20;20に埋設されるシース管30Aは、柱20;20の隅部と対応するように均等に離間して4本設けられており、基礎コンクリート22から柱20の上端面20Aに至るまで柱20の延長(高さ)方向に沿って延長する。梁50に埋設されるシース管30Bは、梁50の桁方向に沿って延長し、上下方向に分かれて例えば2本埋設される。柱20;20の上端部側に埋設されるシース管30Cは、梁50の両端面に臨む前述のシース管30Bの位置と対応するように、上下に分かれて配置される。シース管30Cの一端部は、柱20;20の外側面20Bに形成された固定具定着孔20Tに臨み、他端部は、柱20;20の内側面20Cに臨む。よって、柱20;20間に梁50が接合された状態において、梁50内に埋設されたシース管30B及び柱20;20内に埋設されたシース管30Cにより、柱20;20間を梁50の桁方向に沿って延長する1の緊張材挿入路35が形成される。なお、同図に示すように、上記緊張材挿入路35は、梁50の中央部に向かうにつれて下方側に湾曲しており、緊張力を導入した場合に梁50の中央部側が上方に僅かに反り上がった状態で接合される。
柱20;20に埋設されたシース管30A、及びシース管30Bとシース管30C;30Cとにより構成される緊張材挿入路35内には、緊張材としてのPC鋼材32が挿通される。PC鋼材32としては、PC鋼棒やPC鋼撚り線等が採用される。柱20;20のシース管30A内に挿通されるPC鋼材32は、下端側が基礎コンクリート22内に配設された固定定着具36と締結され、上端側が柱20;20の上端面20A上に配設された緊張定着具38と定着される。
また、緊張材挿入路35内に挿通されるPC鋼材32は、一端側が一方側の柱20の外側面20Bに形成された固定具定着孔20T内に配設される固定定着具36と締結され、他端側が他方側の柱20の外側面20Bに形成された固定具定着孔20T内に配設された緊張定着具38と定着される。
シース管30A及び緊張材挿通路35内に挿通されたPC鋼材32には、一端側が図外の油圧ジャッキ等により緊張されることによって緊張力(プレストレス)が導入され、緊張力が導入された状態で定着されることにより、柱20;20及び梁50には、緊張方向とは逆向きの圧縮力が作用する。つまり、本実施形態においては、いわゆるポストテンション方式によりプレストレスの導入が行われる。また、緊張力の導入後には、シース管30A及び緊張材挿入路35内にモルタル等の充填材が充填され、PC鋼材32の腐食が防止される。
次に、図1,図2を参照し、柱20;20及び梁50の接合構造について説明する。
同図に示すように、柱20;20における互いに対向する内側面20Cには、当該内側面20Cから内側に向けて凹となる定着凹部26が形成される。定着凹部26内には、金属板40がアンカーボルト等の図外の固定手段を介して強固に固定、定着される。金属板40は、例えば鉄や鉄の合金等からなる矩形状の板体であり、その形状及び板厚は定着凹部26の形状と等しく形成される。よって、定着凹部26に固定された接触面となる金属板40の外表面40Aと柱20の内側面20Cとは面一となる。なお、柱20の作製におけるコンクリートの打設は、金属板40が定着凹部26に相当する位置に配置された状態でなされる。
柱20;20間に架設される梁50の桁方向の両端面52;52には、金属板42がアンカーボルト等の図外の固定手段を介して強固に固定される。金属板42は、例えば金属板40と同一の材質からなり、かつ、金属板40及び端面52と同一の形状を有する矩形状の板体である。つまり、金属板40と金属板42は互いに同一形状、かつ、同一面積を有している。そして、柱20と梁50との接合は、接触面としての金属板40の外表面40Aと、当該外表面40Aと対向して接する接触面としての金属板42の外表面42Aとが密着した状態でなされている。なお、梁50の作製におけるコンクリートの打設は、金属板42が梁50の桁方向の両端面52;52に相当する位置に配置された状態でなされる。
より詳細には、外表面40A及び外表面42Aには、ショットブラスト等の機材による研磨、酸化剤等を含む薬品の塗布、或いは、空気中での放置等による錆付け加工が施されている。そして、当該錆付け加工が施された金属板40;42の外表面40A;42A同士が、PC鋼材32への緊張力の導入により生じる圧縮力により、極めて高い摩擦力を有して互いに密着(圧着)されることにより、梁50が柱20に対して極めて強固に接合される。また、外表面40A;42Aの表面は、もともとコンクリートの表面との比較において平滑な面として形成され、さらに外表面40A;42A同士が高い圧縮力によって圧着されるため、外表面40A;42A間に介在する錆によって隙間が生じることはなく、コンクリート同士を直接接合する場合に必要となるモルタル等による目地埋め工程を省略することができる。なお、本実施形態では、外表面40A及び外表面42Aに錆付け加工が施されていることとしたが、これに限定されず、高い摩擦力を有して互いに密着可能なものであれば、その種類は問わない。
次に、図1,図2を参照し、PC構造体10の施工工程について簡潔に説明する。まず、事前にプレキャストコンクリートとしての柱20;20及び梁50を作製し、施工現場に搬入する。事前に作成される柱20には、前述のシース管30A及びシース管30Cが埋設されるとともに、定着凹部26内に金属板40が固定されている。また、同様に梁50には、シース管30Bが埋設されるとともに、その桁方向の両端面52;52に金属板42;42が固定されている。施工現場においては、現場打ちコンクリートにより、予め基礎コンクリート22が構築されており、当該基礎コンクリート22内には、柱20に埋設された複数のシース管30Aの位置と対応する位置において基礎内のシース管22Aが埋設されている。また、シース管22A内には、一端部が固定定着具36によって締結されたPC鋼材32が予め配設されており、地面Gから上方に突き出た状態とされる。次に、基礎コンクリート22上に台座ブロック24を載置する。台座ブロック24内には、基礎コンクリート22と同様に、柱20内の複数のシース管30Aの位置と対応する位置に複数のシース管24Aが埋設されており、基礎コンクリート22上への載置に際しては、地面Gから上方に突き出たPC鋼材32を各シース管24A内に挿通する。
次に、台座ブロック24上に柱20をクレーン等の重機を用いて立設する。具体的には、台座ブロック24上に突き出た複数のPC鋼材32のそれぞれを柱20内に埋設された複数のシース管30A内に挿通し、PC鋼材32の上端部を柱20の上端面20Aから突き出た状態とする。その後、上端面20Aから突き出たPC鋼材32の上端部を油圧ジャッキ等によって上方に緊張させるとともに、緊張定着具38により固定、定着させる。これにより、柱20;20は、鉛直方向への圧縮力が加わった状態で基礎コンクリート22及び台座ブロック24上に立設される。
次に、柱20;20間に梁50を接合する。具体的には、クレーン等の重機によって梁50を吊り上げ、柱20;20間において梁50を適切な位置に位置合わせする。つまり、一方の柱20の内側面20Cに設けられた金属板40と梁50の一方の端面52に設けられた金属板42とを互いに対向させて密着させた状態とする。同じく、他方の柱20の内側面20Cに設けられた金属板40と梁50の他方の端面52に設けられた金属板42とを互いに対向させて密着させた状態とし、梁50を柱20;20間に架設する。
その後、一方の柱20に形成された固定具定着孔20Tを介して複数のPC鋼材32を緊張材挿入路35内に挿通し、その端部を他方の柱20に形成された固定具定着孔20Tから突き出た状態とする。PC鋼材32の一端部は、固定定着具36により固定され、他端部は、油圧ジャッキにより桁方向により緊張され、他方の柱20の外側面20B側において緊張定着具38により固定、定着される。これにより、金属板40;42の外表面40A及び外表面42A同士が強固に圧着された状態となり、梁50が柱20;20間に安定的に接合される。
図3は、柱20及び梁50の接合構造の変形例を示す縦断面図である。なお、以降の説明において上記実施形態と同一の構成については同一の符号を用い、その説明を省略する。また、図3では、接合構造を見易くするため、緊張材挿通路35、PC鋼材32及び固定定着具36の図示を省略する。
図3(a)に示すように、本実施形態に係る柱20の内側面20Cには、梁50の荷重を受ける受部70が設けられた点で上述の形態と異なる。受部70は、柱20の定着凹部26の直下に位置する断面形状が矩形状の部分であって、柱20の内側面20Cから梁50側に向かって僅かに突出する。
このように、本変形例に係る柱20によれば、上述の場合と同様に目地埋め工程を省略することができるとともに、柱20;20と梁50との接合作業が容易となり、PC構造体10の施工性を向上させることが可能となる。また、梁50を受部70に仮置きすることによりクレーン等の重機が次の揚重作業へと移ることができるので、重機による梁50の揚重時間が短くなる。よって、PC構造体10の施工時間を短縮することが可能となる。
図3(b)に示す柱20と梁50とは、接合部が傾斜している点で上述の形態と異なる。同図に示すように、柱20の内側面20Cには、断面形状が三角形状の傾斜部80が形成される。傾斜部80には、内側面20Cの上方から下方に向かうにつれて梁50側に傾斜する傾斜面80Aが形成されている。傾斜面80Aには、当該傾斜面80Aと対応する形状の金属板40が固定される。また、梁50の桁方向の端面52は、傾斜面80Aと相補するように、下方から上方に向かうにつれて柱20側に傾斜する傾斜面50Aとして形成される。傾斜面50Aには、当該傾斜面50Aと対応する形状を有し、金属板40と対向する金属板42が固定される。つまり、金属板40外表面40Aと金属板42の外表面42Aとは、互いに傾斜した状態で対向して密着する。なお、図3(b)では、一方側の接合部のみ傾斜した形態を示したが、これに限定されることなく、一方側及び他方側の接合部(即ち、梁50の桁方向両端面52;52)が傾斜した形態としてもよい。
このように、本変形例に係る柱20によれば、上述の場合と同様に目地埋め工程を省略することができるとともに、傾斜面80Aが梁50の荷重を支持するので、柱20;20と梁50とをより強固に接合することができ、柱20;20と梁50との接合作業も容易となる。また、傾斜面80Aには、梁50の荷重が作用するので、金属板40と金属板42との圧着度を向上させることができる。さらに、梁50を傾斜部80に仮置きすることによりクレーン等の重機が次の揚重作業へと移ることができるので、重機による梁50の揚重時間が短くなる。よって、PC構造体10の施工時間を短縮することが可能となる。
[柱同士の接合構造]
図4は、他の実施形態に係るPC構造体10´の縦断面図であり、図5は、下階柱20Pと上階柱20Qとの接合部を透過して示す概略斜視図である。上記実施形態においては柱20と梁50との接合構造について説明したが、これに限定されず、下階柱20Pと上階柱20Qとの接合構造についても同様に適用可能である。
図4,図5に示すように、PC構造体10´は、台座ブロック24の上面に立設される第1柱としての下階柱20Pと、下階柱20Pの上端面60上に立設される第2柱としての上階柱20Qと、下階柱20Pの上端面60及び上階柱20Qの下端面62にそれぞれ設けられる金属板46;48とを備え、下階柱20P及び上階柱20Qが金属板46;48を介してPC鋼材32により接合される。下階柱20P及び上階柱20Qは、いずれもプレキャストコンクリートであり、上記実施形態の柱20と略同一の形状を有する。なお、下階柱20Pについては現場打ち(場所打ち)コンクリートであってもよい。
下階柱20Pの上端面60及び上階柱20Qの下端面62には、前述の実施形態と同様の金属板46及び金属板48がアンカーボルト等の固定手段を介して強固に固定、定着される。つまり、本実施形態に係る下階柱20Pと上階柱20Qとの接合は、接触面としての金属板46の外表面46Aと、当該外表面46Aと対向して接する接触面としての金属板48の外表面48Aとが密着した状態でなされている。なお、外表面40A及び外表面42Aには、上記と同様に錆付け加工が施されている。
このようなPC構造体10´の構築にあっては、事前にプレキャストコンクリートとしての下階柱20P及び上階柱20Qを作製し、施工現場に搬入する。施工現場においては、予め構築された基礎コンクリート22及び台座ブロック24に対して下階柱20Pを立設する。具体的には、台座ブロック24から上方に突き出した複数のPC鋼材32を予め下階柱20P内に埋設された複数のシース管30Aに挿通し、PC鋼材32が上端面60及び金属板46から上方に突き出た状態とする。さらに、上階柱20Qを重機によって吊り下げ、下階柱20P上に上階柱20Qを立設する。具体的には、上端面60及び金属板46から突き出た複数のPC鋼材32を上階柱20Qに予め埋設された複数のシース管30Aに挿通し、上階柱20Qの上端面64から上方に突き出た状態とする。その後、上端面64から突き出たPC鋼材32の上端部を油圧ジャッキ等によって上方に緊張させるとともに、緊張定着具38により固定、定着させる。これにより、下階柱20P及び上階柱20Qは、鉛直方向への圧縮力が加わった状態で基礎コンクリート22及び台座ブロック24上に立設される。そして、金属板46の外表面46Aと金属板48の外表面48Aとが、上記圧縮力によって強固に圧着され、基礎コンクリート22、台座ブロック24、下階柱20P及び上階柱20Qは、PC鋼材32の緊張によるプレストレスによって一体に接合される。
このように、本実施形態に係る下階柱20Pと上階柱20Qとの接合構造においても、金属板46;48が下階柱20Pと上階柱20Qとの接合部に設けられ、PC鋼材32の緊張により外表面46A;48A同士が密着した状態となるので、モルタル等の充填材を充填する必要がなく、充填材が硬化するまでの時間を省略することができ、工期の短縮を図ることが可能となる。また、錆加工がなされた外表面46A;48A同士が接合されるので、外表面46A;48A間の摩擦力を増大させることができる。
以上、本発明を複数の実施形態を通じて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施形態に何ら限定されることはなく、実施形態を組み合わせて多様な変更、改良を行い得ることが当業者において明らかである。また、そのような多様な変更、改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが特許請求の範囲の記載から明らかである。
例えば、本実施形態においては、梁50を一対の柱20;20間に架設する形態としたが、これに限定されず、梁50の一端側のみ接合する片持梁に対しても適用可能である。
10 プレストレストコンクリート(PC)構造体、
20 柱、20C 内側面、20P 下階柱、20Q 上階柱、
26 定着凹部、30A;30B;30C シース管、32 PC鋼材、
40;42;46;48 金属板、50 梁、70 受部、80 傾斜部。

Claims (3)

  1. コンクリートの柱と、
    前記柱に対して接合されるプレキャストコンクリートの梁と、
    を備え、
    前記柱及び梁内に挿通される緊張材の緊張によって生じる圧縮力により前記柱及び梁を接合するプレストレストコンクリート構造体の接合構造であって、
    前記柱の側面に設けられ、前記梁の桁方向端面側と接する接触面を有する第1の金属板と、
    前記梁の桁方向端面に設けられ、前記第1の金属板の接触面と対向する接触面を有する第2の金属板と、
    を備え、
    前記柱と梁とが、前記第1の金属板及び第2の金属板の接触面同士が接触した状態で接合されたことを特徴とするプレストレストコンクリート構造体の接合構造。
  2. コンクリートの第1柱と、
    前記第1柱の延長方向上端面側に接合されるプレキャストコンクリートの第2柱と、
    を備え、
    前記第1柱及び第2柱内に挿通される緊張材の緊張によって生じる圧縮力により前記第1柱及び第2柱を接合するプレストレストコンクリート構造体の接合構造であって、
    前記第1柱の延長方向上端面に設けられ、前記第2柱の下面側と接する接触面を有する第1の金属板と、
    前記第2柱の延長方向下端面に設けられ、前記第1の金属板の接触面と対向する接触面を有する第2の金属板と、
    を備え、
    前記第1柱と第2柱とが、前記第1の金属板及び第2の金属板の接触面同士が接触した状態で接合されたことを特徴とするプレストレストコンクリート構造体の接合構造。
  3. 前記第1の金属板及び第2の金属板の接触面に錆付け加工が施されていることを特徴とする請求項1又は請求項2記載のプレストレストコンクリート構造体の接合構造。
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