JP2017031117A - 光安定性を向上した、イミダフェナシン製剤 - Google Patents
光安定性を向上した、イミダフェナシン製剤 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2017031117A JP2017031117A JP2015154327A JP2015154327A JP2017031117A JP 2017031117 A JP2017031117 A JP 2017031117A JP 2015154327 A JP2015154327 A JP 2015154327A JP 2015154327 A JP2015154327 A JP 2015154327A JP 2017031117 A JP2017031117 A JP 2017031117A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- imidafenacin
- acid
- acidic additive
- acidic
- additive
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Medicinal Preparation (AREA)
- Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)
Abstract
【課題】イミダフェナシンを含有する製剤について、イミダフェナシンの光に対する化学的な安定性を向上させ、原薬由来の分解産物(類縁体)の生成量を抑制すること。
【解決手段】製剤全重量に対してイミダフェナシンが0.01〜0.2重量%、pHが5.0以下の酸性添加物が0.01〜15.0重量%含有される製剤を提供する。酸性添加物は無水クエン酸、クエン酸一水和物、クエン酸二水素ナトリウム、コハク酸一ナトリウム、フマル酸、アジピン酸、アスコルビン酸、安息香酸、エデト酸二ナトリウム、リン酸二水素ナトリウム二水和物、リン酸二水素カリウム、カルメロース、カルメロースカルシウム、クロスカルメロースナトリウムより選択されることが好ましい。
【選択図】なし
【解決手段】製剤全重量に対してイミダフェナシンが0.01〜0.2重量%、pHが5.0以下の酸性添加物が0.01〜15.0重量%含有される製剤を提供する。酸性添加物は無水クエン酸、クエン酸一水和物、クエン酸二水素ナトリウム、コハク酸一ナトリウム、フマル酸、アジピン酸、アスコルビン酸、安息香酸、エデト酸二ナトリウム、リン酸二水素ナトリウム二水和物、リン酸二水素カリウム、カルメロース、カルメロースカルシウム、クロスカルメロースナトリウムより選択されることが好ましい。
【選択図】なし
Description
本発明は、原薬として4−(2−メチル−1H−イミダゾール−1−イル)−2,2−ジフェニルブチルアミド、すなわちイミダフェナシン(日本医薬品一般名称)を含有する製剤に関する。
イミダフェナシンは、ムスカリン性アセチルコリン受容体サブタイプM3及びM1に対して拮抗作用を有し、過活動膀胱治療薬に用いられる医薬品である(非特許文献1)。なお、イミダフェナシンと薬理学的に関連するα1遮断薬としては、オキシブチニン塩酸塩、プロピベリン塩酸塩、酒石酸トルテロジン、コハク酸ソリフェナシン、フェソテロジンフマル酸塩などが挙げられる。
現在、イミダフェナシンを含有する製剤は、フィルムコーティング錠又は口腔内崩壊錠の剤形で医療現場に提供されている。製剤中に含有される原薬は化学的な安定性が高いことが一般的に望まれるが、イミダフェナシンは光照射下で空気酸化を受け易い化学的な性質を有している。そのため、イミダフェナシンを含有する製剤に関しては、光に対するイミダフェナシンの化学的な安定性を改善する技術が幾つかの特許文献で報告されている。
例えば、特許文献1〜3においては、三二酸化鉄等を含有する技術が報告され、特許文献4〜7においては、非セルロース系コーティング剤(水溶性コーティング剤、疎水性コーティング剤、胃溶性コーティング剤、腸溶性コーティング剤等)を含有する技術が報告されている。
例えば、特許文献1〜3においては、三二酸化鉄等を含有する技術が報告され、特許文献4〜7においては、非セルロース系コーティング剤(水溶性コーティング剤、疎水性コーティング剤、胃溶性コーティング剤、腸溶性コーティング剤等)を含有する技術が報告されている。
本発明者は製剤中のイミダフェナシンの光安定性をさらに向上させる新たな技術の開発を目的として、製剤の処方及び製造方法に関する検討を開始した。
医薬品インタビューフォーム「ウリトス(登録商標)錠0.1mg、ウリトス(登録商標)OD錠0.1mg」、2014年6月改訂(第13版)
本発明の主な課題は、イミダフェナシンを含有する製剤について、イミダフェナシンの光に対する化学的な安定性を向上させ、原薬由来の分解産物(類縁体)の生成量を充分に抑制することである。
本発明者は、イミダフェナシンを含有する製剤の安定性を改善するため、その処方や製造方法に関して鋭意検討を重ねた。その結果、酸性添加物を含有するイミダフェナシン製剤では、光に対するイミダフェナシンの化学的な安定性が向上し、原薬由来の類縁体の生成量が顕著に抑えられることを発見した。その知見に基づき、本発明者はさらに鋭意検討を重ねて本発明を完成させた。
すなわち本発明は、酸性添加物を含有するイミダフェナシン製剤に関するものであり、その好ましい構成は下記(1)〜(5)によって記述されているものである。
(1)製剤全重量に対してイミダフェナシンが0.01〜0.2重量%、pHが5.0以下の酸性添加物が0.01〜15.0重量%含有される製剤。
(2)酸性添加物が有機酸又は其の塩であり、有機酸又は其の塩が無水クエン酸、クエン酸一水和物、クエン酸二水素ナトリウム、コハク酸一ナトリウム、フマル酸、アジピン酸、アスコルビン酸、安息香酸、エデト酸二ナトリウムより選択される、前記(1)に記載の製剤。
(3)酸性添加物が無機酸又は其の塩であり、無機酸又は其の塩がリン酸二水素ナトリウム二水和物、リン酸二水素カリウムより選択される、前記(1)に記載の製剤。
(4)酸性添加物が酸性高分子であり、酸性高分子がカルメロース、カルメロースカルシウム、クロスカルメロースナトリウムより選択される、前記(1)に記載の製剤。
(5)前記(1)〜(4)に記載の製剤の製造方法であって、イミダフェナシンを酸性添加物と共に溶液中に溶解もしくは懸濁させて造粒する工程、又は、イミダフェナシンを結合剤と共に溶液中に溶解もしくは懸濁させて酸性添加物に噴霧または滴下して造粒する工程、を介する製造方法。
(1)製剤全重量に対してイミダフェナシンが0.01〜0.2重量%、pHが5.0以下の酸性添加物が0.01〜15.0重量%含有される製剤。
(2)酸性添加物が有機酸又は其の塩であり、有機酸又は其の塩が無水クエン酸、クエン酸一水和物、クエン酸二水素ナトリウム、コハク酸一ナトリウム、フマル酸、アジピン酸、アスコルビン酸、安息香酸、エデト酸二ナトリウムより選択される、前記(1)に記載の製剤。
(3)酸性添加物が無機酸又は其の塩であり、無機酸又は其の塩がリン酸二水素ナトリウム二水和物、リン酸二水素カリウムより選択される、前記(1)に記載の製剤。
(4)酸性添加物が酸性高分子であり、酸性高分子がカルメロース、カルメロースカルシウム、クロスカルメロースナトリウムより選択される、前記(1)に記載の製剤。
(5)前記(1)〜(4)に記載の製剤の製造方法であって、イミダフェナシンを酸性添加物と共に溶液中に溶解もしくは懸濁させて造粒する工程、又は、イミダフェナシンを結合剤と共に溶液中に溶解もしくは懸濁させて酸性添加物に噴霧または滴下して造粒する工程、を介する製造方法。
本発明の酸性添加物を含有するイミダフェナシン製剤によれば、光に対するイミダフェナシンの化学的な安定性を向上させ、原薬由来の分解産物(類縁体)の生成量を抑制する効果が期待される。
以下で本発明の酸性添加物を含有するイミダフェナシン製剤の処方及び製造方法を詳細に説明する。但し、以下の記載は本発明を説明するための例示であり、本発明をこの記載範囲にのみ限定する趣旨ではない。
本発明のイミダフェナシンを含有する製剤は普通錠又は口腔内崩壊錠とすることが可能であるが、好ましくは口腔内崩壊錠である。
本発明において使用されるイミダフェナシンのメディアン径(光散乱法による測定値)は50.0μm以下のものが好ましく、より好ましくは25.0μm以下である。必要に応じて適宜乾式又は湿式粉砕を行い、任意の粒子径に調整することも可能である。本発明の製剤において、イミダフェナシンは製剤全重量に対して0.01〜0.5重量%の範囲で含有されていることが好ましく、より好ましくは0.01〜0.2重量%の範囲で含有され、最も好ましくは0.05〜0.1重量%の範囲で含有される。イミダフェナシンの結晶形はI型、II型、III型及び非晶質形態が挙げられるが、好ましくはI型である。
本発明のイミダフェナシンを含有する製剤を製造するために使用可能な添加物としては、通常使用されている賦形剤、結合剤、崩壊剤、滑沢剤、矯味剤、遮光剤等を挙げることができる。
具体的な賦形剤としては、乳糖、結晶セルロース、D-マンニトール、エリスリトール、キシリトール、ソルビトール、イソマルト、マルチトール、白糖、ショ糖、ブドウ糖、部分α化デンプン等を挙げる事ができるが、好ましくはD-マンニトールである。賦形剤は、製剤全重量に対して50.0〜97.0重量%の範囲で含有されていることが好ましい。
具体的な結合剤としては、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒプロメロース、メチルセルロース、ポビドン、エチルセルロース、ポリビニルアルコール、ポリビニルアルコール・アクリル酸・メタクリル酸メチル共重合体、ポリエチレングリコール等を挙げる事ができる。結合剤は、製剤全重量に対して0.01〜5.0重量%の範囲で含有されていることが好ましい。
具体的な崩壊剤としては、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、カルメロース、カルメロースカルシウム、カルメロースナトリウム、ヒドロキシプロピルスターチ、カルボキシメチルスターチナトリウム、クロスポビドン、カンテン末、部分α化デンプン等を挙げる事ができるが、好ましくはクロスポビドンである。崩壊剤は、製剤全重量に対して1.0〜40.0重量%の範囲で含有されていることが好ましい。
具体的な流動化剤としては、含水二酸化ケイ素、軽質無水ケイ酸、ケイ酸カルシウム等を挙げる事ができるが、好ましくは含水二酸化ケイ素である。流動化剤は、製剤全重量に対して0.1〜5.0重量%の範囲で含有されていることが好ましい。
具体的な滑沢剤としては、軽質無水ケイ酸、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、フマル酸ステアリルナトリウム、タルク、硬化油等を挙げる事ができるが、好ましくはステアリン酸マグネシウムである。滑沢剤は、製剤全重量に対して0.1〜5.0重量%の範囲で含有されていることが好ましい。
本発明のイミダフェナシンを含有する製剤は、光に対する原薬の化学的な安定性を向上させるために酸性添加物を含有する。本発明における酸性添加物は其の2.0%濃度(w/w)の水溶液又は懸濁液のpHが5.5以下となるものであり、好ましくはpHが5.0以下となるものである。
酸性添加物は、有機酸又は其の塩、無機酸又は其の塩、酸性高分子より選ばれる。具体的な有機酸又は其の塩としては、無水クエン酸、クエン酸一水和物、クエン酸二水素ナトリウム、コハク酸一ナトリウム、フマル酸、アジピン酸、アスコルビン酸、安息香酸、エデト酸二ナトリウム等が挙げられるが、好ましくはクエン酸一水和物である。具体的な無機酸又は其の塩としては、リン酸二水素ナトリウム二水和物、リン酸二水素カリウム等が挙げられる。具体的な酸性高分子としては、カルメロース、カルメロースカルシウム、クロスカルメロースナトリウム等が挙げられるが、好ましくはカルメロースである。
酸性添加物は、製剤全重量に対して0.01〜20.0重量%、好ましくは0.05〜15.0重量%の範囲で含有される。
尚、酸性添加物とイミダフェナシンは造粒物中に共に含有されていることが好ましく、さらにイミダフェナシン対酸性添加物の重量比が1対1〜300であることがより好ましい。
酸性添加物は、有機酸又は其の塩、無機酸又は其の塩、酸性高分子より選ばれる。具体的な有機酸又は其の塩としては、無水クエン酸、クエン酸一水和物、クエン酸二水素ナトリウム、コハク酸一ナトリウム、フマル酸、アジピン酸、アスコルビン酸、安息香酸、エデト酸二ナトリウム等が挙げられるが、好ましくはクエン酸一水和物である。具体的な無機酸又は其の塩としては、リン酸二水素ナトリウム二水和物、リン酸二水素カリウム等が挙げられる。具体的な酸性高分子としては、カルメロース、カルメロースカルシウム、クロスカルメロースナトリウム等が挙げられるが、好ましくはカルメロースである。
酸性添加物は、製剤全重量に対して0.01〜20.0重量%、好ましくは0.05〜15.0重量%の範囲で含有される。
尚、酸性添加物とイミダフェナシンは造粒物中に共に含有されていることが好ましく、さらにイミダフェナシン対酸性添加物の重量比が1対1〜300であることがより好ましい。
また、本発明の製剤は、必要に応じてフィルムコーティング製剤とすることが可能である。その際のフィルムコーティング層に用いることが出来る添加物として、好ましくはヒプロメロース、ポリビニルアルコール・アクリル酸・メタクリル酸メチル共重合体、ポリビニルアルコール、ポリエチレングリコール等を挙げることができる。
本発明の製剤を製造する際に用いられる方法の具体的な例として、湿式造粒法や直接打錠法等が挙げられるが、好ましくは湿式造粒法である。例えば湿式造粒法では、流動層造粒機中の添加物に原薬と結合剤等を含有する液を添加して造粒した造粒物を他の医薬添加物と共に混合したものを打錠機で打錠する、一般的な方法で行われる。
本発明の実施において造粒を行う場合には、(A)造粒工程でイミダフェナシンと酸性添加物は結合剤と共に溶液中に溶解もしくは懸濁されること、又は、(B)造粒工程でイミダフェナシンを結合剤と共に溶液中に溶解もしくは懸濁させて流動層造粒機中の酸性添加物に噴霧または滴下すること、が好ましい。
本発明の実施において造粒を行う場合には、(A)造粒工程でイミダフェナシンと酸性添加物は結合剤と共に溶液中に溶解もしくは懸濁されること、又は、(B)造粒工程でイミダフェナシンを結合剤と共に溶液中に溶解もしくは懸濁させて流動層造粒機中の酸性添加物に噴霧または滴下すること、が好ましい。
本発明に係る製剤の錠剤形状は特に限定されず、円形錠{円形平錠(隅角錠等含む)、円形R錠(隅角錠、2段R錠等含む)等}や異形錠等のいずれの形状でもよいが、円形錠であることが好ましい。
0.01M塩酸、0.01Mリン酸緩衝液(pH5.5、pH6.5及びpH7.5)及び0.01M水酸化ナトリウム水溶液0.8mLにイミダフェナシン1.0mgとアセトニトリル0.2mLを添加し、20時間光照射した後のイミダフェナシン残存率をHPLCにより確認した。
表1に示したように、0.01M塩酸では光分解を生じないもののpH5.5以上のリン酸緩衝液又は水酸化ナトリウム水溶液では、光分解が進行することが確認され、pHがイミダフェナシンの光分解に影響することが明らかとなった。
各酸性又は塩基性添加物(表2中左列に記載)10.0mgを精製水0.8mL及びアセトニトリル0.2mLに溶解もしくは懸濁した液にイミダフェナシン1.0mgを溶解し、光化学反応実験装置にて400W高圧水銀ランプで20時間光照射した後のイミダフェナシン残存率をHPLCにより確認した。
表2に示したように、イミダフェナシンは、pH6.0以上を示す製剤添加物の溶液あるいは懸濁液において光分解することが明らかとなった。一方で、pH5.0以下であればイミダフェナシンの光分解反応が著しく抑制されることが確認された。
カルメロース(酸性添加物)(NS300(登録商標)/ニチリン化学製)19.85gを乳鉢に投入し、ヒドロキシプロピルセルロース(HPC−M/日本曹達製)0.05gを精製水5gに溶解した液にイミダフェナシン(I型、メディアン径21μm)(大原薬品工業製)0.1gを分散した液を滴下し造粒、棚式乾燥機にて60℃で20時間乾燥した。乾燥後、網目30meshのステンレス製篩で篩過した。得られた整粒物10.0gにD−マンニトール(グラニュトール(登録商標)S/フロイント産業製)76.6g、クロスポピドン(XL−10/ISP製)2.7g及び含水二酸化ケイ素(カープレックス(登録商標)#80/エボニックデグサジャパン製)0.2gを加えて混合し、さらにステアリン酸マグネシウム(太平化学産業製)1.0gを加えて混合し、ロータリー式打錠機(VELA5/菊水製作所製)にて打圧700kgfで打錠、1錠質量181mg、直径7.5mm、厚み4mmの円形錠剤(2段R錠)を得た。
[成 分] [1錠当たりの重量(mg)]
・造粒部
イミダフェナシン 0.1
カルメロース 19.85
ヒドロキシプロピルセルロース 0.05
・外添加部
D−マンニトール 153.2
クロスポピドン 5.4
含水二酸化ケイ素 0.4
ステアリン酸マグネシウム 2.0
[成 分] [1錠当たりの重量(mg)]
・造粒部
イミダフェナシン 0.1
カルメロース 19.85
ヒドロキシプロピルセルロース 0.05
・外添加部
D−マンニトール 153.2
クロスポピドン 5.4
含水二酸化ケイ素 0.4
ステアリン酸マグネシウム 2.0
部分アルファ化デンプン(PCS(登録商標)/旭化成ケミカルズ製)19.75gを乳鉢に投入し、ヒドロキシプロピルセルロース(HPC−M/日本曹達製)0.05g及びクエン酸一水和物(酸性添加物)(サツマ化工製)0.1gを精製水5gに溶解した液にイミダフェナシン(I型、メディアン径21μm)(大原薬品工業製)0.1gを分散した液を滴下し造粒、棚式乾燥機にて60℃で20時間乾燥した。乾燥後、網目30meshのステンレス製篩で篩過した。得られた整粒物10.0gにD−マンニトール(グラニュトール(登録商標)S/フロイント産業製)76.6g、クロスポピドン(XL−10/ISP製)2.7g及び含水二酸化ケイ素(カープレックス(登録商標)#80/エボニックデグサジャパン製)0.2gを加えて混合し、さらにステアリン酸マグネシウム(太平化学産業製)1.0gを加えて混合し、ロータリー式打錠機(VELA5/菊水製作所製)にて打圧700kgfで打錠、1錠質量181mg、直径7.5mm、厚み4mmの円形錠剤(2段R錠)を得た。
[成 分] [1錠当たりの重量(mg)]
・造粒部
イミダフェナシン 0.1
クエン酸一水和物 0.1
ヒドロキシプロピルセルロース 0.05
部分アルファ化デンプン 19.75
・外添加部
D−マンニトール 153.2
クロスポピドン 5.4
含水二酸化ケイ素 0.4
ステアリン酸マグネシウム 2.0
[成 分] [1錠当たりの重量(mg)]
・造粒部
イミダフェナシン 0.1
クエン酸一水和物 0.1
ヒドロキシプロピルセルロース 0.05
部分アルファ化デンプン 19.75
・外添加部
D−マンニトール 153.2
クロスポピドン 5.4
含水二酸化ケイ素 0.4
ステアリン酸マグネシウム 2.0
〔比較例1〕
部分アルファ化デンプン19.85g(PCS(登録商標)/旭化成ケミカルズ製)を乳鉢に投入し、ポリビニルピロリドン0.05g(プラスドン(登録商標)K29/32/ISP製)を精製水5gに溶解した液にイミダフェナシン(I型、メディアン径21μm)(大原薬品工業製)0.1gを分散した液を滴下し造粒、棚式乾燥機にて60℃で20時間乾燥した。乾燥後、網目30meshのステンレス製篩で篩過した。得られた整粒物10.0gにD−マンニトール(グラニュトール(登録商標)S/フロイント産業製)76.6g、クロスポピドン(XL−10/ISP製)2.7g及び含水二酸化ケイ素(カープレックス(登録商標)#80/エボニックデグサジャパン製)0.2gを加えて混合し、さらにステアリン酸マグネシウム(太平化学産業製)1.0gを加えて混合し、ロータリー式打錠機(VELA5/菊水製作所製)にて打圧700kgfで打錠、1錠質量181mg、直径7.5mm、厚み4mmの円形錠剤(2段R錠)を得た。
[成 分] [1錠当たりの重量(mg)]
・造粒部
イミダフェナシン 0.1
ポリビニルピロリドン 0.05
部分アルファ化デンプン 19.85
・外添加部
D−マンニトール 153.2
クロスポピドン 5.4
含水二酸化ケイ素 0.4
ステアリン酸マグネシウム 2.0
部分アルファ化デンプン19.85g(PCS(登録商標)/旭化成ケミカルズ製)を乳鉢に投入し、ポリビニルピロリドン0.05g(プラスドン(登録商標)K29/32/ISP製)を精製水5gに溶解した液にイミダフェナシン(I型、メディアン径21μm)(大原薬品工業製)0.1gを分散した液を滴下し造粒、棚式乾燥機にて60℃で20時間乾燥した。乾燥後、網目30meshのステンレス製篩で篩過した。得られた整粒物10.0gにD−マンニトール(グラニュトール(登録商標)S/フロイント産業製)76.6g、クロスポピドン(XL−10/ISP製)2.7g及び含水二酸化ケイ素(カープレックス(登録商標)#80/エボニックデグサジャパン製)0.2gを加えて混合し、さらにステアリン酸マグネシウム(太平化学産業製)1.0gを加えて混合し、ロータリー式打錠機(VELA5/菊水製作所製)にて打圧700kgfで打錠、1錠質量181mg、直径7.5mm、厚み4mmの円形錠剤(2段R錠)を得た。
[成 分] [1錠当たりの重量(mg)]
・造粒部
イミダフェナシン 0.1
ポリビニルピロリドン 0.05
部分アルファ化デンプン 19.85
・外添加部
D−マンニトール 153.2
クロスポピドン 5.4
含水二酸化ケイ素 0.4
ステアリン酸マグネシウム 2.0
〔比較例2〕
部分アルファ化デンプン19.85g(PCS(登録商標)/旭化成ケミカルズ製)を乳鉢に投入し、ヒドロキシプロピルセルロース0.05g(HPC−M/日本曹達製)を精製水5gに溶解した液にイミダフェナシン(I型、メディアン径21μm)(大原薬品工業製)0.1gを分散した液を滴下し混合造粒、棚式乾燥機にて60℃で20時間乾燥した。乾燥後、網目30meshのステンレス製篩で篩過した。得られた整粒物10.0gにD−マンニトール(グラニュトール(登録商標)S/フロイント産業製)76.6g、クロスポピドン(XL−10/ISP製)2.7g及び含水二酸化ケイ素(カープレックス(登録商標)#80/エボニックデグサジャパン製)0.2gを加えて混合し、さらにステアリン酸マグネシウム(太平化学産業製)1.0gを加えて混合し、ロータリー式打錠機(VELA5/菊水製作所製)にて打圧700kgfで打錠、1錠質量181mg、直径7.5mm、厚み4mmの円形錠剤(2段R錠)を得た。
[成 分] [1錠当たりの重量(mg)]
・造粒部
イミダフェナシン 0.1
ヒドロキシプロピルセルロース 0.05
部分アルファ化デンプン 19.85
・外添加部
D−マンニトール 153.2
クロスポピドン 5.4
含水二酸化ケイ素 0.4
ステアリン酸マグネシウム 2.0
部分アルファ化デンプン19.85g(PCS(登録商標)/旭化成ケミカルズ製)を乳鉢に投入し、ヒドロキシプロピルセルロース0.05g(HPC−M/日本曹達製)を精製水5gに溶解した液にイミダフェナシン(I型、メディアン径21μm)(大原薬品工業製)0.1gを分散した液を滴下し混合造粒、棚式乾燥機にて60℃で20時間乾燥した。乾燥後、網目30meshのステンレス製篩で篩過した。得られた整粒物10.0gにD−マンニトール(グラニュトール(登録商標)S/フロイント産業製)76.6g、クロスポピドン(XL−10/ISP製)2.7g及び含水二酸化ケイ素(カープレックス(登録商標)#80/エボニックデグサジャパン製)0.2gを加えて混合し、さらにステアリン酸マグネシウム(太平化学産業製)1.0gを加えて混合し、ロータリー式打錠機(VELA5/菊水製作所製)にて打圧700kgfで打錠、1錠質量181mg、直径7.5mm、厚み4mmの円形錠剤(2段R錠)を得た。
[成 分] [1錠当たりの重量(mg)]
・造粒部
イミダフェナシン 0.1
ヒドロキシプロピルセルロース 0.05
部分アルファ化デンプン 19.85
・外添加部
D−マンニトール 153.2
クロスポピドン 5.4
含水二酸化ケイ素 0.4
ステアリン酸マグネシウム 2.0
実施例3及び4、比較例1及び2で得られた錠剤を粉砕して粉末状態とした上で時々撹拌しながら、光化学反応実験装置にて20時間光照射した後のイミダフェナシン残存率をHPLCで測定し、その結果を表3に示した。酸性添加物を添加していない比較例1及び2と比較し、酸性添加物を添加した実施例3及び4では短時間の照射であっても顕著に光分解が抑制されることが明らかとなった。
[試験例1]光照射後の分解物量の測定に係る諸条件
実施例1〜4で行った、光化学反応実験装置を用いた光照射の条件及びHPLCの測定条件の詳細を下記に記載する。
<光化学反応条件>
光化学反応実験装置(MODEL RH400―10W 理工科学産業(株))を用い、400W高圧水銀ランプにて光照射(なお、350nm以下の波長をカットする溶液フィルターを使用)した。
<HPLC条件>
カラム:CAPCELL PAK UG―120(150×4.6mm, 3μm)
移動相:A=精製水:トリフルオロ酢酸=5000:1,
B=アセトニトリル:トリフルオロ酢酸=5000:1
(A:B=99:1→20:80, グラジュエントモード)
カラム温度:40℃一定
液速:1.0mL/min
測定波長:225nm
実施例1〜4で行った、光化学反応実験装置を用いた光照射の条件及びHPLCの測定条件の詳細を下記に記載する。
<光化学反応条件>
光化学反応実験装置(MODEL RH400―10W 理工科学産業(株))を用い、400W高圧水銀ランプにて光照射(なお、350nm以下の波長をカットする溶液フィルターを使用)した。
<HPLC条件>
カラム:CAPCELL PAK UG―120(150×4.6mm, 3μm)
移動相:A=精製水:トリフルオロ酢酸=5000:1,
B=アセトニトリル:トリフルオロ酢酸=5000:1
(A:B=99:1→20:80, グラジュエントモード)
カラム温度:40℃一定
液速:1.0mL/min
測定波長:225nm
本発明によれば、保存条件下での光に対するイミダフェナシンの化学的な安定性が改善された効果をもった、イミダフェナシンを含有する製剤を医療現場に提供することが可能となる。
Claims (5)
- 製剤全重量に対してイミダフェナシンが0.01〜0.2重量%、pHが5.0以下の酸性添加物が0.01〜15.0重量%含有される製剤。
- 酸性添加物が有機酸又は其の塩であり、有機酸又は其の塩が無水クエン酸、クエン酸一水和物、クエン酸二水素ナトリウム、コハク酸一ナトリウム、フマル酸、アジピン酸、アスコルビン酸、安息香酸、エデト酸二ナトリウムより選択される、請求項1に記載の製剤。
- 酸性添加物が無機酸又は其の塩であり、無機酸又は其の塩がリン酸二水素ナトリウム二水和物、リン酸二水素カリウムより選択される、請求項1に記載の製剤。
- 酸性添加物が酸性高分子であり、酸性高分子がカルメロース、カルメロースカルシウム、クロスカルメロースナトリウムより選択される、請求項1に記載の製剤。
- 請求項1〜4に記載の製剤の製造方法であって、イミダフェナシンを酸性添加物と共に溶液中に溶解もしくは懸濁させて造粒する工程、又は、イミダフェナシンを結合剤と共に溶液中に溶解もしくは懸濁させて酸性添加物に噴霧または滴下して造粒する工程、を介する製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2015154327A JP2017031117A (ja) | 2015-08-04 | 2015-08-04 | 光安定性を向上した、イミダフェナシン製剤 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2015154327A JP2017031117A (ja) | 2015-08-04 | 2015-08-04 | 光安定性を向上した、イミダフェナシン製剤 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2017031117A true JP2017031117A (ja) | 2017-02-09 |
Family
ID=57985976
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2015154327A Pending JP2017031117A (ja) | 2015-08-04 | 2015-08-04 | 光安定性を向上した、イミダフェナシン製剤 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2017031117A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2018168110A (ja) * | 2017-03-30 | 2018-11-01 | 杏林製薬株式会社 | 保存安定性に優れたイミダフェナシンを含有する製剤 |
JP2019019148A (ja) * | 2018-11-12 | 2019-02-07 | 杏林製薬株式会社 | 保存安定性に優れたイミダフェナシンを含有する製剤 |
JP7365157B2 (ja) | 2018-07-17 | 2023-10-19 | 沢井製薬株式会社 | イミダフェナシン含有錠剤の製造方法 |
-
2015
- 2015-08-04 JP JP2015154327A patent/JP2017031117A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2018168110A (ja) * | 2017-03-30 | 2018-11-01 | 杏林製薬株式会社 | 保存安定性に優れたイミダフェナシンを含有する製剤 |
JP7365157B2 (ja) | 2018-07-17 | 2023-10-19 | 沢井製薬株式会社 | イミダフェナシン含有錠剤の製造方法 |
JP2019019148A (ja) * | 2018-11-12 | 2019-02-07 | 杏林製薬株式会社 | 保存安定性に優れたイミダフェナシンを含有する製剤 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP5578199B2 (ja) | 4,5−エポキシモルヒナン誘導体を含有する安定な固形製剤 | |
JP2011098964A5 (ja) | ||
JP6730978B2 (ja) | 固形製剤 | |
JP6301934B2 (ja) | チカグレロルを含む固形経口医薬製剤 | |
CA2532485A1 (en) | Tablets containing ambroxol | |
JPWO2015053227A1 (ja) | 口腔内崩壊錠 | |
JP2017031117A (ja) | 光安定性を向上した、イミダフェナシン製剤 | |
JP2012149056A (ja) | 新規な安定化固形製剤 | |
JP2016204393A (ja) | アリピプラゾール無水物を含有する固形製剤の製造方法 | |
JP2017048174A (ja) | 化学的に安定な原薬含有被覆粒子を含む口腔内崩壊錠剤 | |
ES2607440T3 (es) | Formulaciones de aripiprazol | |
JP2018145206A (ja) | 原薬の化学的安定性や服用感を向上した、口腔内崩壊錠 | |
JP2017222645A (ja) | 腸溶性被覆顆粒の耐酸性が改善された圧縮成形錠剤 | |
JP2017203013A (ja) | エゼチミブ含有医薬組成物及びその製造方法、エゼチミブ含有医薬組成物の硬度低下抑制剤及び硬度低下抑制方法、並びにエゼチミブ含有医薬組成物の吸湿抑制剤及び吸湿抑制方法 | |
JP5823592B2 (ja) | 安定性が改善された製剤 | |
RU2017145095A (ru) | Фармацевтические композиции | |
JP2018065752A (ja) | シロドシン含有医薬組成物とその製造方法 | |
JP2017210478A (ja) | 薬物高含有圧縮錠剤の安定な製造方法 | |
JP2013075833A (ja) | カンデサルタンシレキセチルを含有する固形製剤 | |
KR20210096162A (ko) | 의약 조성물 | |
WO2015069203A1 (en) | Capsule comprising rupatadine fumarate and montelukast sodium | |
JP2017014151A (ja) | 光安定性を向上した、シロドシンを含有する有核錠 | |
JP2018012697A (ja) | 口腔内崩壊時間が短縮された、塩を含有する錠剤 | |
JP6423034B2 (ja) | イミダフェナシン含有錠剤 | |
JP6423035B2 (ja) | イミダフェナシン含有造粒物のコーティング顆粒 |